JP2014054011A - ロータ及びモータ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ロータコア22は、飽和磁束密度となる幅狭の環状部22a,22dを有するコアブロックA,Dと、非飽和磁束密度となる幅広の環状部22b,22cを有するコアブロックB,Cとの混在構成とし、環状部22a〜22d全体の平均磁束密度の設定が磁気飽和しないように構成される。
【選択図】図1
Description
この発明では、上記請求項に記載のロータが備えられることから、モータ出力に係る磁気的影響を小さくしつつ、モータの小型化を図ることが可能となる。
図1に示すように、本実施形態のモータ10のケース部材として、有底円筒状のヨークハウジング11と、ヨークハウジング11の開口部を閉塞するエンドフレーム12とを有している。ヨークハウジング11の筒部内周面には、界磁用のマグネット13が固着されている。マグネット13の磁極数は6極である。ヨークハウジング11の底部中央部には、内側に向けて円筒状に突出形成された軸受保持部11aが設けられ、軸受保持部11aの内周面にはボール軸受14が圧入されている。マグネット13の内側にはロータ20が回転可能に収容され、ロータ20の回転軸21の基端部が軸受14にて支持されている。
本実施形態のロータ20に用いるロータコア22は、第1,第4コアブロックA,D(コアシート22ax,22dx)のように、界磁用のマグネット13の内径側に収容された状態において飽和磁束密度となる幅寸法とした環状部22a,22dを有するもの、第2,第3コアブロックB,C(コアシート22bx,22cx)のように、界磁用のマグネット13の内径側に収容された状態において非飽和磁束密度となる幅寸法とした環状部22b,22cを有するものを混在させ、幅狭の環状部22a,22dに流しきれない磁束を幅広の環状部22b,22cにて流すようにして、環状部22a〜22d全体の平均磁束密度の設定が磁気飽和しないように構成されている。これにより、環状部22a〜22dの幅Wa〜Wdを極力小さく、環状部22a〜22dの外径を極力小さく構成でき、ロータコア22(ロータ20)、ひいてはモータ10の径方向の小型化に貢献する。
(1)本実施形態で用いるロータコア22は、飽和磁束密度となる幅狭の環状部22a,22dを有するコアブロックA,Dと、非飽和磁束密度となる幅広の環状部22b,22cを有するコアブロックB,Cとの混在構成とし、環状部22a〜22d全体の平均磁束密度の設定が磁気飽和しないように構成されている。つまり、コアブロックA〜D毎に見て飽和する幅狭の環状部22a,22dを有するものを用いても、幅広の環状部22b,22cを有するものと混在させることで、幅狭の環状部22a,22dに流しきれない磁束を幅広の環状部22b,22cにて流すことが可能となり、環状部22a〜22d全体で見て非飽和とできることから、モータ10の出力を損なうこともなく、環状部22a〜22dの幅Wa〜Wdを小さく形成することができる。これにより、環状部22a〜22dの外径の小さいロータコア22を作製でき、ロータ20ひいてはモータ10の径方向の小型化を図ることができる。また、環状部22a〜22dを幅狭にできることで、環状部22a〜22dの内側の開口を大きくすることも可能である。
・ボール軸受14の外輪14aを軸受保持部11aに圧入(固定)し、内輪14bと回転軸21と遊嵌としたが、内輪14bと回転軸21とを圧入(固定)し、外輪14aと軸受保持部11aとを遊嵌させてもよい。この場合、コイルスプリング15の支点を外輪14a又はハウジング11側に変更する。また、外輪14a及び内輪14bの両者をそれぞれ圧入する態様としてもよい。ボール軸受14の構造上、外輪14aと内輪14bとは相対的に軸方向に移動可能なため、外輪14a及び内輪14bの両者をそれぞれ固定しても、回転軸21の軸方向への移動が可能で、整流子24とエンドフレーム12との接離を上記実施形態と同様に行わせることは可能である。この場合も、コイルスプリング15の支点を外輪14a又はハウジング11側に変更する。
例えば図3に示すように、第3コアブロックCの環状部22cにおいて適宜貫通孔22c2を設けてもよい。貫通孔22c2の形成によるロータコア22の軽量化等が期待できる。因みに図3では、貫通孔22c2は、扇形で周方向等間隔に6箇所設けられ、隣接の貫通孔22c2間の連結部22c3が、かしめ固定部22yが位置するティース部22xと径方向に並ぶ態様をなしている。また、環状部22cの幅寸法として、貫通孔22c2の径方向外側の円弧部分に磁束が生じることから、その円弧部分の幅Wc1を上記実施形態のように適切に設定する必要がある。
また、図2や図3において、かしめ固定部22yを環状部22a,22dの径方向内側寄り(幅方向におけるティース部22xとは反対側寄り)に設けるようにすれば、ティース部22x付近に設けるよりも磁束の流れに与える影響を小さくでき、磁気抵抗の増大抑制が期待できる。
・モータ10の構成を適宜変更してもよい。例えばコイルスプリング15を用いないモータに適用してもよい。整流子24(ブラシ装置25)を用いないモータに適用してもよい。ボール軸受14以外の軸受を用いるモータに適用してもよい。
Claims (9)
- ティース部の基端部同士を環状に連結してなる環状部を有したロータコアを軸方向に複数のコアブロックに仮想分割し、その仮想分割したコアブロックにて少なくとも前記環状部の形状を異ならせる構成としたロータであって、
幅の異なる環状部を有するコアブロックを軸方向に混在させて配置するとともに、最も幅狭の環状部が少なくとも飽和磁束密度となり、最も幅広の環状部が少なくとも非飽和磁束密度となるように、前記ロータコアが構成されたことを特徴とするロータ。 - 請求項1に記載のロータにおいて、
飽和磁束密度となる幅狭の環状部を有する前記コアブロックと、非飽和磁束密度となる幅広の環状部を有する前記コアブロックとが隣接するように、前記ロータコアが構成されたことを特徴とするロータ。 - 請求項1又は2に記載のロータにおいて、
前記ロータコアの環状部内側に設けられる開口は、モータ構成部品の一部又は全部を軸方向から収容する収容部を形成するためのものであることを特徴とするロータ。 - 請求項1〜3のいずれか1項に記載のロータにおいて、
前記仮想分割したコアブロックの内の少なくとも1つは、回転軸に固定するためのコアブロックであり、他のコアブロックは、前記回転軸に固定するためのコアブロックに固定され、自身にその回転軸周りに開口を有するように構成されたことを特徴とするロータ。 - 請求項1〜4のいずれか1項に記載のロータにおいて、
前記ロータコアは、全部のコアブロックで環状部の外径を同じとし、環状部内側の開口径の大小でコアブロックの環状部の幅が異なるように構成されたことを特徴とするロータ。 - 請求項5に記載のロータにおいて、
前記ロータコアは、軸方向端部に位置するコアブロックほど、環状部内側の開口径が大きく環状部が幅狭となるように構成されたことを特徴とするロータ。 - 請求項1〜6のいずれか1項に記載のロータにおいて、
前記ロータコアは、磁性金属板材よりなるコアシートを軸方向に複数枚積層しその積層前後のコアシートを互いに固定する固定部がそのコアシートに設けられるものであり、
前記固定部は、前記ティース部が設けられる位置の前記環状部に設けられたことを特徴とするロータ。 - 請求項7に記載のロータにおいて、
前記ロータコアの環状部に設ける前記固定部は、前記環状部の幅方向における前記ティース部とは反対側寄りに設けられたことを特徴とするロータ。 - 請求項1〜8のいずれか1項に記載のロータを備えたことを特徴とするモータ。
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