JP6007034B2 - モータ - Google Patents

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Description

本発明は、ロータを軸方向に付勢する機構を有するモータに関する。
従来、例えば特許文献1に開示のモータのように、回転軸の基端部と先端部(出力側)を支持する軸受がその回転軸に固定される一方、両軸受はモータのハウジングとは遊嵌されて、ロータがモータのハウジングに対して軸方向に移動可能に支持されている。そして、基端側の軸受が皿ばね等の付勢部材の付勢力を受けて、ロータを軸方向先端側に押圧する構成となっている。
特開2006−223082号公報
しかしながら、ロータが軸方向に移動可能に支持されるということは、上記構成のモータでは軸受とハウジングとの間に遊嵌による隙間を有することであり、これによりモータ単体でロータの回転軸が不意に傾斜状態となり易い状況となっている。
そのため、例えばモータと負荷装置との組み付けの際、モータの回転軸と負荷装置側の連結部との連結作業において、傾斜状態の回転軸を連結するその組付作業性が悪化することが懸念材料となっている。特に、負荷装置と駆動連結する側の軸受を省略するというようにモータに用いる軸受の数を少ない構成とした場合では回転軸がより傾斜し易い状況となり、負荷装置との組付作業性が一層悪化することが懸念される。
そこで、上記対策として、ロータの回転軸の姿勢を安定化させる機構を組み込むこととした場合に、モータに対して軸方向の小型化が要求されていると、機構に対してもモータの軸方向の小型化に貢献する構造とすることも要求されることになる。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであって、その目的は、回転軸の姿勢安定のための機構を組み込みつつも、これによる軸方向への大型化を抑制することができるモータを提供することにある。
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、ケース部材の内部にロータが回転可能に収容され、該ロータの回転軸先端の出力部が前記ケース部材の挿通孔を介して外部に突出されてなるモータであって、前記ケース部材に対して前記ロータの回転軸を軸方向に移動可能に支持し、前記ロータをその回転軸の先端側に付勢する付勢部材を備え、前記ロータを構成するロータコアの内側に形成した収容部内に前記付勢部材の少なくとも一部を軸方向に収容してなり、モータ単体では、前記回転軸の先端側への前記付勢部材の付勢により前記ロータの一部が前記ケース部材に圧接される状態をなす一方、前記回転軸の出力部が負荷装置と駆動連結されるモータ使用時では、前記回転軸が前記付勢部材の付勢力に抗して基端側に押し込まれ、前記ロータと前記ケース部材との接触状態が解消されるように構成されており、前記回転軸の少なくとも基端部を支持する軸受はボール軸受であり、その内輪に前記回転軸が遊嵌されてなり、前記付勢部材は、前記回転軸の軸方向において前記ロータコアの前記回転軸への固定部分と前記ボール軸受との間に配置されており、前記回転軸は、前記ロータコアが固定される部分を含め該部分よりも基端側部分が回転軸の外周部に段差のないストレート形状となっており、前記付勢部材は、前記ボール軸受の内輪の軸方向に直交する面である軸方向端面と、前記ロータコアの前記回転軸への固定部分における軸方向に直交する面である軸方向対向面とのそれぞれに面接触する軸方向に直交する直交座面部を軸方向両端に備え、前記ボール軸受の内輪と前記ロータコアの前記回転軸への固定部分との軸方向対向面間に介在されている。
この発明では、モータ単体では、ロータの回転軸が軸方向に移動可能に遊嵌支持されることで傾斜等の姿勢変化が生じ易い状況でありながらも、回転軸の先端側への付勢部材の付勢によりロータの一部がケース部材に圧接されて、回転軸に不意な傾斜等の姿勢変化が生じることが抑制される。そのため、モータの回転軸(出力部)と負荷装置と駆動連結する際の組付作業性は良好である。このような回転軸の姿勢安定のために用いる付勢部材は、ロータコアの内側に形成した収容部内にその少なくとも一部が軸方向に収容されるため、モータの軸方向への大型化の抑制が図られる。そして、回転軸の出力部が負荷装置と駆動連結されるモータ使用時では、回転軸が付勢部材の付勢力に抗して基端側に押し込まれてロータとケース部材との接触状態が解消され、ロータに回転ロスが生じないようにしている。
この発明では、回転軸の少なくとも基端部を支持するボール軸受の内輪にその回転軸が遊嵌され、付勢部材はボール軸受の内輪とロータコアとの軸方向対向面間に介在される。これにより、回転軸とともに回転するロータコアと同様にボール軸受の内輪も回転可能なため、両者間に介在される付勢部材に捩れや摺接等が生じることが防止される。
この発明では、付勢部材の軸方向両端に備えられる直交座面部が、ボール軸受の内輪の軸方向端面とロータコアの軸方向対向面とに対し、それぞれ軸方向に直交する面同士で接触する。これにより、付勢部材の付勢力が軸方向に作用するため、回転軸をより傾斜させ難い状況とすることが可能となる。また、付勢部材の暴れに基づくロータの径方向振動の抑制も期待できる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のモータにおいて、前記ロータの回転軸を支持する軸受がその基端部側に配置される一方、前記負荷装置と駆動連結される前記回転軸の先端部側は軸受が省略されて構成される。
この発明では、ロータの回転軸を支持する軸受が基端部側に配置される一方、負荷装置と駆動連結される回転軸の先端部側は軸受が省略され、これによりモータの部品数低減、軽量化、軸方向の小型化等が図られる。このような支持態様の回転軸では、不意な傾斜等の姿勢変化が一層生じ易い状況となるため、回転軸の姿勢安定化を図る意義は大きい。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載のモータにおいて、前記ロータの回転軸の先端側には整流子が固定されるものであり、前記モータ単体時において前記整流子の一部が前記ケース部材に圧接するように構成される。
この発明では、モータ単体時においてケース部材と接触するロータの一部として、回転軸の先端側に固定される整流子が用いられる。つまり、整流子は一般にケース部材に近く配置され、また接触部位の設定も容易なため、ロータの一部としてケース部材に接触させるのに好適である。
請求項に記載の発明は、請求項1〜のいずれか1項に記載のモータにおいて、前記
付勢部材はコイルスプリングであり、前記回転軸に外嵌される。
この発明では、付勢部材としてコイルスプリングが用いられ、回転軸に外嵌される。つまり、コイルスプリングの内側空間を有効利用することで、モータの大型化の抑制に貢献する。
請求項に記載の発明は、請求項のいずれか1項に記載のモータにおいて、前記ロータコアは、ティース部の基端部同士を環状に連結してなる環状部を有し、軸方向に複数のコアブロックに仮想分割した際、その少なくとも1つは、前記回転軸に固定するためのコアブロックであり、他のコアブロックは、前記回転軸に固定するためのコアブロックに固定され、自身にその回転軸周りに開口を有するように構成されるものであり、前記付勢部材の収容に用いる前記収容部は、前記ロータコアの回転軸周りの開口にて形成される。
この発明では、回転軸に直接固定する機能を有しないコアブロックはその回転軸周りに収容部形成のための開口の形成が容易なため、回転軸付近に配置される付勢部材の収容が効率良く行われる。
請求項に記載の発明は、請求項1〜のいずれか1項に記載のモータにおいて、前記モータ単体時における前記ロータと前記ケース部材との接触部位の少なくとも一方は、前記回転軸周りに環状に軸方向に対して一定に傾斜した斜面を有して構成される。
この発明では、ロータとケース部材との接触部位の少なくとも一方は、軸方向に対して一定に傾斜し回転軸周りに環状をなす斜面を有し、該斜面を以てその両者が接触するため、ロータの径方向への移動がその両者間の同方向の係止にてより確実に規制でき、回転軸の位置決めも可能となる。
本発明のモータによれば、回転軸の姿勢安定のための機構を組み込みつつも、これによる軸方向への大型化を抑制することができるという効果を奏する。
一実施形態におけるモータの軸方向断面図である。 ロータコアの構成を説明するための説明図である。 (a)(b)は、コイルスプリングによるロータの付勢態様を説明するための説明図である。 別例におけるロータ(回転軸)の支持態様を説明するための説明図である。
以下、本発明を具体化した一実施形態を図面に従って説明する。
図1に示すように、本実施形態のモータ10のケース部材として、有底円筒状のヨークハウジング11と、ヨークハウジング11の開口部を閉塞するエンドフレーム12とを有している。ヨークハウジング11の筒部内周面には、界磁用のマグネット13が固着されている。マグネット13の磁極数は6極である。ヨークハウジング11の底部中央部には、内側に向けて円筒状に突出形成された軸受保持部11aが設けられ、軸受保持部11aの内周面にはボール軸受14が圧入されている。マグネット13の内側にはロータ20が回転可能に収容され、ロータ20の回転軸21の基端部が軸受14にて支持されている。
ロータ20は、回転軸21と、回転軸21に一体回転可能に組み付けられるロータコア22と、ロータコア22に巻装されるコイル23と、回転軸21に固定されコイル23と電気的に接続される整流子24とを備えている。
図1及び図2に示すように、ロータコア22は、軸方向に4つの部位で構成されている。この場合、モータ10の基端部側(軸受14側)から順に、第1コアブロックA、第2コアブロックB、第3コアブロックC、第4コアブロックDとする。第1〜第4コアブロックA〜Dは、外周側に周方向等間隔にコイル23の巻装のための18個のティース部22xを備えている。つまり、マグネット13の磁極数「6」に対し、ロータ20側の突極数は「18」に設定されている。各ティース部22xは、第1〜第4コアブロックA〜Dで同形状に構成されている。
ロータコア22の内周側においては、各ティース部22xの基端部同士は互いに円環状に連結されるが、第1及び第4コアブロックA,D、第2コアブロックB、第3コアブロックCで環状部22a〜22dの形状を異ならせている。この場合、環状部22a〜22dの外径を同じとし、内径を異ならせる。
第3コアブロックCの環状部22cは、内周側の孔が回転軸21の圧入のための軸孔22c1となっており、第3コアブロックCは、その軸孔22c1への回転軸21の圧入にて回転軸21に固定される。因みに、第1コアブロックAは第2コアブロックBに固定され、その第2コアブロックBは第3コアブロックCの一側面側に固定されるとともに、第4コアブロックDは第3コアブロックCの他側面側に固定される。つまり、第1,第2,第4コアブロックA,B,Dは、回転軸21に直接固定されず、第3コアブロックCを通じて回転軸21に対して間接的に固定されている。第3コアブロックCは、磁性金属板材よりなるコアシート22cxを軸方向に複数枚積層して構成されている。
第2コアブロックBの環状部22bは、内周側の孔が第3コアブロックCの軸孔22c1よりも内径が若干大きい収容孔22b1となっており、この第2コアブロックBの収容孔22b1は、回転軸21に外嵌支持されるコイルスプリング15の収容に用いられる。第2コアブロックBは、磁性金属板材よりなるコアシート22bxを軸方向に複数枚積層して構成されている。
第1及び第4コアブロックA,Dは、ティース部22xと環状部22a,22dを含めて同形状をなしている。第1及び第4コアブロックA,Dの環状部22a,22dは、内周側の孔が第2コアブロックBの収容孔22b1よりも内径が大きい収容孔22a1,22d1となっており、第1コアブロックAの収容孔22a1はコイルスプリング15及び軸受保持部11a(軸受14)の一部の収容に用いられ、第4コアブロックDの収容孔22d1は整流子24の一部の収容に用いられる。第1及び第4コアブロックA,Dは、磁性金属板材よりなるコアシート22ax,22dxをそれぞれ軸方向に複数枚積層して構成されている。
第1〜第4コアブロックA〜Dの各コアシート22ax〜22dxは、環状部22a〜22dに設けた6箇所のかしめ固定部22yにて軸方向の積層前後で互いに連結され、1つのロータコア22として構成される。かしめ固定部22yは、第1及び第4コアブロックA,Dの環状部22a,22dの幅方向中央位置で、3個毎(60°毎)のティース部22xの周方向中心線上に設けられ、第2及び第3コアブロックB,Cについても同位置に設けられる。
第1〜第4コアブロックA〜Dの環状部22a〜22dの幅(径方向幅)Wa〜Wdについて、内側の軸孔22c1、収容孔22b1、収容孔22a1,22d1の径の大きさが次第に大きくなるのに比して、環状部22cの幅Wc、環状部22bの幅Wb、環状部22a,22dの幅Wa,Wdは次第に小さいものとなっている。環状部22a〜22dは、隣接のティース部22x間を連結し、ロータコア22側の磁気回路を構成するため、環状部22a〜22dの幅Wa〜Wdの違いは、その部分での磁束密度の違いとなり、許容する(飽和磁束密度における最大流すことが可能な)磁束量の違いとなる。
即ち、第1及び第4コアブロックA,Dの環状部22a,22dは、最も幅狭に設定されることで磁束密度が最も高くなり、界磁用のマグネット13の内径側に収容された状態においてこの第1及び第4コアブロックA,D(コアシート22ax,22dx)のそれぞれで、環状部22a,22dにて磁気飽和となる幅寸法となっている。第2コアブロックBの環状部22bは、次ぎに幅広に設定されることで磁束密度が中間値となり、この第2コアブロックB(コアシート22bx)で、環状部22bにて磁気飽和が生じない幅寸法となっている。第3コアブロックCの環状部22cは、最も幅広に設定されることで磁束密度が低くなり、この第3コアブロックC(コアシート22cx)で、環状部22cにて磁気飽和が生じない幅寸法となっている。そして、このような各コアブロックA〜Dを組み合わせたロータコア22では、環状部22a,22dから環状部22b,22cへと磁束を流し込むことが可能となり、環状部22a〜22d全体の平均磁束密度の設定が磁気飽和しないように構成されている。
つまり、モータ10の出力低下を招くような磁気的な影響を生じさせずに各環状部22a〜22dの幅Wa〜Wdが極力小さくなるように、即ちロータ20、ひいてはモータ10の径方向への小型化が図られている。また、軸方向に並ぶ軸受保持部11a(軸受14)、コイルスプリング15、整流子24の一部又は全部が環状部22a,22b,22dの内側の収容孔22a1,22b1,22d1に軸方向から収容されることで、モータ10の軸方向への小型化も図られている。
このような第1〜第4コアブロックA〜Dよりなるロータコア22は、第3コアブロックCの軸孔22c1に回転軸21が圧入されることで、回転軸21に対して第3コアブロックCが直接的に固定、第1,第2,第4コアブロックA,B,Dが間接的に固定される。回転軸21の基端部はボール軸受14にて回転可能に支持され、軸受14の外輪14aがヨークハウジング11の軸受保持部11aに圧入されるのに対し、内輪14bには回転軸21が遊嵌されている。つまり、回転軸21(ロータ20)は、軸方向に移動可能に支持されている。そして、この軸受14及び軸受保持部11aの先端部の一部は、第1コアブロックAの収容孔22a1に挿入され収容される。
また、ボール軸受14の内輪14bと第3コアブロックCの環状部22cとの軸方向対向面間には、コイルスプリング15が張設されている。コイルスプリング15は、回転軸21に外嵌支持され、第1及び第2コアブロックA,Bの収容孔22a1,22d1内に収容されている。ここで、コイルスプリング15は、軸方向両端に軸方向に直交する直交座面部が形成されており、各端部の直交座面部が、軸方向に直交する面であるボール軸受14の内輪14bの軸方向端面と、軸方向に直交する面であるロータコア22(第3コアブロックCの環状部22c)の軸方向対向面とのそれぞれに面接触している。コイルスプリング15は、ボール軸受14の内輪14bを支点とし、自身の付勢力を第3コアブロックCの環状部22cに作用させて、ロータ20を先端側に押圧するものである。
回転軸21の先端側には、整流子24が固定されている。整流子24の外周面には複数個のセグメント24aが固定されており、ロータコア22のティース部22xに巻装されたコイル23の端末線が対応のセグメント24aに対して接続されている。整流子24から突出する回転軸21の先端部は、負荷と連結し駆動力を伝達する出力部21aとして構成されている。尚、回転軸21は、出力部21aを除き、段差のないストレート形状としている。
内部にロータ20等を収容したヨークハウジング11の開口部には、エンドフレーム12が装着される。エンドフレーム12の中心部に設けた挿通孔12aからは、回転軸21の先端部に設けた出力部21aを外部に突出させている。
エンドフレーム12の内側面には、ブラシ装置25が備えられている。ブラシ装置25は、矩形筒状のホルダ部26を有し、直方体状のブラシ27が径方向に進退可能に収容されている。ブラシ27は、その後端面がスプリング28の付勢力を受け、整流子24の外周面のセグメント24aに圧接する。そして、ブラシ27及び整流子24を通じてロータ20のコイル23に給電が行われ、ロータ20に回転のための磁界を生じさせる。
次に、本実施形態のモータ10の作用を説明する。
ボール軸受14の内輪14bと回転軸21とが遊嵌され、更に軸受14が回転軸21の基端部のみ設けられる本実施形態のモータ10の構成では、モータ10の単体で回転軸21の不意な傾斜が懸念材料ではあるが、図3(a)に示すようにコイルスプリング15を用い、その付勢力にて整流子24をエンドフレーム12に圧接させることで、回転軸21が不意に傾斜状態となることが抑制されるようになっている。
整流子24とエンドフレーム12との当接部分について詳述すると、整流子24の先端側端面には、回転軸21周りに環状に軸方向に凹む環状凹部30が形成されている。凹部30の径方向外側の開口縁には、回転軸21に対して一定に傾斜する環状の斜面30aが形成されている。斜面30aは、凹部30の底部側から開口部側に向けて(エンドフレーム12に近接する程)、次第に拡開する断面直線状の面をなしている。斜面30aは、軸方向断面において、回転軸21と線対称形状をなしている。これに対し、エンドフレーム12の挿通孔12aの周囲には、環状凹部30と軸方向に対向する位置に、その凹部30側に向けて凸をなす環状凸部31が形成されている。環状凸部31は断面台形状をなし、回転軸21に対して一定に傾斜する(軸方向断面で回転軸21と線対称形状をなす)径方向外側の斜面31aが環状凹部30の斜面30aに軸方向に対向する。
そして、コイルスプリング15の軸方向の付勢に基づき、整流子24の環状凹部30へのエンドフレーム12の環状凸部31の挿入とともに、整流子24の環状凹部30の斜面30aとエンドフレーム12の環状凸部31の斜面31aとが面同士で圧接する。これにより、エンドフレーム12に対して整流子24の径方向への移動が規制され、回転軸21の傾斜等の姿勢変化が生じないようになっている。特に本実施形態のモータ10では、整流子24側の軸受が省略され、回転軸21が基端部の軸受14のみにて片持ち状をなし、回転軸21の姿勢変化が生じ易い構造をなしていることから、コイルスプリング15の付勢にて回転軸21の姿勢安定を図ることは特に有効である。しかも、ロータコア22の環状部22a,22bの内側に形成した収容孔22a1,22b1にコイルスプリング15を収容して、モータ10の軸方向への大型化を抑制しつつ、回転軸21の姿勢安定化が図られている。
このようにしてモータ10単体にて回転軸21の不意な傾斜等の姿勢変化を抑制する構成としたことで、モータ10(回転軸21)の負荷装置40との組み付けの際の組付性向上に貢献する。また、コイルスプリング15の付勢にてロータ20のがたつきも抑制されることから、モータ10単体での搬送時等にそのがたつきによる不具合発生を未然に防止するといった効果も期待できる。
一方、モータ10を負荷装置40に組み付けるモータ10の使用時では、回転軸21の先端の出力部21aと負荷装置40側の連結部40aとが連結され、回転軸21の先端側は負荷装置40側で支持される。またこの連結の際には、図3(b)に示すように、負荷装置40側から回転軸21がコイルスプリング15の付勢力に抗して若干押し込まれ、これによりエンドフレーム12と整流子24との接触状態が解消され、ロータ20に回転ロスが生じないようになっている。
次に、本実施形態の特徴的な効果を記載する。
(1)モータ10単体では、ロータ20の回転軸21が軸方向に移動可能に遊嵌支持されることで傾斜等の姿勢変化が生じ易い状況でありながらも、回転軸21の先端側へのコイルスプリング15の付勢によりロータ20の整流子24がエンドフレーム12に圧接されて、回転軸21に不意な傾斜等の姿勢変化が生じることが抑制される。そのため、モータ10の回転軸21(出力部21a)と負荷装置40と駆動連結する際の組付作業性は良好である。このような回転軸21の姿勢安定のために用いるコイルスプリング15は、ロータコア22の内側に形成した収容孔22a1,22b1内に軸方向全体が収容されるため、モータ10の軸方向への大型化を抑制することができる。
(2)ロータ20の回転軸21を支持する軸受14が基端部側に配置される一方、負荷装置40と駆動連結される回転軸21の先端部側は軸受が省略され、これによりモータ10の部品数低減、軽量化、軸方向の小型化等が図られる。このような回転軸21の支持態様とした本実施形態では、不意な傾斜等の姿勢変化が一層生じ易い状況となるため、回転軸21の姿勢安定化を図る意義は大きい。
(3)モータ10単体時においてエンドフレーム12と接触するロータ20の一部として、回転軸21の先端側に固定される整流子24が用いられる。つまり、整流子24は一般にエンドフレーム12等のモータ10のケース部材に近く配置され、また接触部位の設定も容易なため、ロータ20の一部としてケース部材に接触させるのに好適である。
(4)ボール軸受14の内輪14bに回転軸21の基端部が遊嵌され、付勢部材であるコイルスプリング15は回転軸21に外嵌され、ボール軸受14の内輪14bとロータコア22(第3コアブロックCの環状部22c)との軸方向対向面間に介在される。これにより、回転軸21とともに回転するロータコア22と同様にボール軸受14の内輪14bも回転可能なため、両者間に介在されるコイルスプリング15に捩れや摺接等が生じることを防止できる。
(5)コイルスプリング15の軸方向両端に備えられる直交座面部が、ボール軸受14の内輪14bの軸方向端面とロータコア22の軸方向対向面とに対し、それぞれ軸方向に直交する面同士で接触する。これにより、コイルスプリング15の付勢力が軸方向に作用するため、回転軸21をより傾斜させ難い状況とすることができ、回転軸21の姿勢安定化に貢献する。また、コイルスプリング15の暴れに基づくロータ20の径方向振動の抑制も期待できる。
(6)コイルスプリング15が回転軸21に外嵌され、コイルスプリング15の内側空間を有効利用することで、モータ10の大型化の抑制に貢献できる。また、コイルスプリング15はボール軸受14の内輪14bと接触する構成のため、小さいコイル径のものを用いることができ、モータ10の大型化の抑制に貢献できる。
(7)回転軸21に直接固定する機能を有しないコアブロックA,Bはその回転軸21周りに収容孔22a1,22b1の形成が容易なため、回転軸21に外嵌されるコイルスプリング15等の収容を効率良く行うことができる。
(8)ロータ20の整流子24とエンドフレーム12との接触部位のそれぞれは、軸方向に対して一定に傾斜し回転軸21周りに環状をなす斜面30a,31aを有し、該斜面30a,31aを以てその両者が接触するため、ロータ20の径方向へは斜面30a,31aの係止にてその移動をより確実に規制でき、回転軸21の位置決めも可能である。また、斜面30a,31aによる接触にて、回転軸21の調芯作用も期待できる。
尚、本発明の実施形態は、以下のように変更してもよい。
・コイルスプリング15のロータコア22内への収容は、全体のみならず軸方向一部であってもよい。また、コイルスプリング15以外、例えば皿ばね等の他の付勢部材を用いてもよい。
・ロータコア22の収容部も含めた構成(形状)はこれに限らない。例えばロータコア22をコアブロックA〜Dの4つに仮想分割し各ブロックに応じた形状としたが、その分割数や各ブロックの形状を適宜変更してもよい。ロータコア22のティース部22xの数や環状部22a〜22dの幅Wa〜Wdも適宜変更してもよい。
・ロータコア22の開口がモータ構成部品の収容部の形成のためのものであったが、軽量化や冷却性能向上等の目的で設けた開口を有するものであってもよい。
・ボール軸受14の外輪14aを軸受保持部11aに圧入(固定)し、内輪14bと回転軸21と遊嵌としたが、外輪14aを軸受保持部11aに遊嵌させてもよい。
また例えば図4に示すように、軸受保持部11aへの外輪14aの圧入、遊嵌に関わらず、軸受保持部11aの底部に外輪14aと軸方向に当接する突起11bを設け、外輪14aの軸方向の位置決めを行ってもよい。つまり、コイルスプリング15のロータコア22への付勢力の反力が内輪14bに作用すると、内輪14bが外輪14aよりも軸受保持部11aの底部側に押し込まれるが、その際に内輪14bが軸受保持部11aの底部に接触するのを防止するためのスペース確保が容易である。
・軸受14はボール軸受であったが、ボール軸受以外の軸受を用いてもよい。また、回転軸21の基端部と先端部との両方に軸受を用いる構成であってもよい。
・整流子24の環状凹部30とエンドフレーム12の環状凸部31とに設けた斜面30a,31a同士で接触するようにしたが、接触態様はこれに限らない。両者間の接触は、径方向での接触、軸方向での接触としてもよく、また面接触でなく、線接触や点接触としてもよい。
・ロータ20の一部として整流子24とエンドフレーム12とを接触させたが、例えば整流子24を用いないモータ等、整流子以外のロータの一部で接触するようにしてもよい。
・モータ10のケース部材として、有底円筒状のヨークハウジング11とその開口部を閉塞するエンドフレーム12とで構成されるものであったが、これに限らず適宜変更してもよい。
10…モータ、12…エンドフレーム(ケース部材)、12a…挿通孔、14…ボール軸受(軸受)、14b…内輪、15…コイルスプリング(付勢部材)、20…ロータ、21…回転軸、21a…出力部、22…ロータコア、22a〜22d…環状部、22a1,22b1…収容孔(収容部)、22x…ティース部、24…整流子、30a,31a…斜面、40…負荷装置、A〜D…コアブロック。

Claims (6)

  1. ケース部材の内部にロータが回転可能に収容され、該ロータの回転軸先端の出力部が前記ケース部材の挿通孔を介して外部に突出されてなるモータであって、
    前記ケース部材に対して前記ロータの回転軸を軸方向に移動可能に支持し、前記ロータをその回転軸の先端側に付勢する付勢部材を備え、前記ロータを構成するロータコアの内側に形成した収容部内に前記付勢部材の少なくとも一部を軸方向に収容してなり、
    モータ単体では、前記回転軸の先端側への前記付勢部材の付勢により前記ロータの一部が前記ケース部材に圧接される状態をなす一方、前記回転軸の出力部が負荷装置と駆動連結されるモータ使用時では、前記回転軸が前記付勢部材の付勢力に抗して基端側に押し込まれ、前記ロータと前記ケース部材との接触状態が解消されるように構成されており、
    前記回転軸の少なくとも基端部を支持する軸受はボール軸受であり、その内輪に前記回転軸が遊嵌されてなり、
    前記付勢部材は、前記回転軸の軸方向において前記ロータコアの前記回転軸への固定部分と前記ボール軸受との間に配置されており、
    前記回転軸は、前記ロータコアが固定される部分を含め該部分よりも基端側部分が回転軸の外周部に段差のないストレート形状となっており、
    前記付勢部材は、前記ボール軸受の内輪の軸方向に直交する面である軸方向端面と、前記ロータコアの前記回転軸への固定部分における軸方向に直交する面である軸方向対向面とのそれぞれに面接触する軸方向に直交する直交座面部を軸方向両端に備え、前記ボール軸受の内輪と前記ロータコアの前記回転軸への固定部分との軸方向対向面間に介在されていることを特徴とするモータ。
  2. 請求項1に記載のモータにおいて、
    前記ロータの回転軸を支持する軸受がその基端部側に配置される一方、前記負荷装置と駆動連結される前記回転軸の先端部側は軸受が省略されて構成されたことを特徴とするモータ。
  3. 請求項1又は2に記載のモータにおいて、
    前記ロータの回転軸の先端側には整流子が固定されるものであり、前記モータ単体時において前記整流子の一部が前記ケース部材に圧接するように構成されたことを特徴とするモータ。
  4. 請求項1〜のいずれか1項に記載のモータにおいて、
    前記付勢部材はコイルスプリングであり、前記回転軸に外嵌されたことを特徴とするモータ。
  5. 請求項のいずれか1項に記載のモータにおいて、
    前記ロータコアは、ティース部の基端部同士を環状に連結してなる環状部を有し、軸方向に複数のコアブロックに仮想分割した際、その少なくとも1つは、前記回転軸に固定するためのコアブロックであり、他のコアブロックは、前記回転軸に固定するためのコアブロックに固定され、自身にその回転軸周りに開口を有するように構成されるものであり、
    前記付勢部材の収容に用いる前記収容部は、前記ロータコアの回転軸周りの開口にて形成されたことを特徴とするモータ。
  6. 請求項1〜のいずれか1項に記載のモータにおいて、
    前記モータ単体時における前記ロータと前記ケース部材との接触部位の少なくとも一方は、前記回転軸周りに環状に軸方向に対して一定に傾斜した斜面を有して構成されたことを特徴とするモータ。
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