JP2014052079A - 軸方向補強ホース - Google Patents

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アロン ウイトズ ジョエル
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クオク ダビド
Gerard Anthony Hall
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Abstract

【課題】管状本体が軸力を受けた場合に、管状本体の変形を減らすように構成された軸強化手段を有し、軸方向応力に対処する性能を向上させたホースを提供する。
【解決手段】ホース10は、内部補強層14、外部補強層16、及び層14と層16との間に挟まれた密閉層18、を含む管状本体12を含む。軸強化を提供する軸強化ストリップ20は、外部補強層16の外部表面の周囲に配置される。管状本体12及びストリップ20は、内部螺旋状コイルワイヤ22と外部螺旋状ワイヤ24との間に配置される。内部ワイヤ及び外部ワイヤ、22及び24は、コイルの螺旋の半分のピッチ長に相当する距離で互いに並置されるように配置される。
【選択図】図2

Description

本発明はホースに関し、より詳しくは、軸方向強度を改良したホースに関する。本発明
は、特に、極低温条件において使用することができるホースに関する。
ホースの典型的用途は、圧力下で液体リザーバから流体をポンプで汲み出すことを含む
。例を挙げると、家庭内の灯油又はLPGをボイラーへの供給すること;固定式又は浮体式
採油プラットフォームから船の貨物室まで、或いは船貨物室から地上貯蔵設備まで、生産
された油田液体及び/又はガスを運搬すること;燃料をレーシングカーに供給すること、
特にフォーミュラ1の燃料補給時に供給すること;及び、硫酸などの腐食性の流体を運搬
することがある。
液化ガスなどの流体を低温で運搬するためにホースを使用することは周知である。この
種のホースは、液化ガス(例えば、液化天然ガス(LNG)及び液化プロパンガス(LPG))を運搬
するために一般に使用される。
十分可撓性があるホースにするために、所与の長さはいずれも、少なくとも一部が可撓
性材料、すなわち非硬質材料で構成されていなければならない。
このようなホースの構造は、一般に、内部及び外部の螺旋状に巻かれた保持ワイヤの間
に配置された可撓性材料の管状本体を含む。従来は、2本のワイヤを同じピッチで巻くが
、巻き付けを互いに半分のピッチ幅だけ変位させている。管状本体は、典型的に、内部層
及び外部層を含み、中間密閉層を備える。内部層及び外部層は、その中の液体を運搬する
ための強度を構造物に提供する。従来、管状本体の内部層及び外部層は、ポリエチレンテ
レフタラートなどのポリエステルで形成されたファブリック層を含む。中間密閉層は、液
体がホースを浸透するのを防ぐように密閉されている。中間密閉層は、典型的にポリマー
フィルムである。
典型的に、保持ワイヤは、管状本体の内部表面及び外部表面の周囲に張力下で適用され
る。保持ワイヤは、主に管状本体の形態を保つように作用する。更に、外部ワイヤは、高
圧下でホースの過度のフープ変形を抑制するように作用することができる。また、内部ワ
イヤ及び外部ワイヤは、ホースの圧壊に抵抗するように作用することができる。
この一般型のホースは、欧州特許出願公開第007650 A1号に記載されている。この明細
書に記載されたホースは、二軸配向ポリプロピレンの中間層を含み、これは、繰り返し屈
曲することによって生じる疲労に抵抗するホースの性能を向上させると言われている。
別のホースは、GB-2223817Aに記載されている。この刊行物に記載されているホースは
、内部螺旋状金属コア、コアの上に巻かれた複数のプラスチック材料繊維及びフィルムの
層、互いに隣接して配置され、かつプラスチック材料上に巻かれた、少なくとも1つのガ
ラス織布の層及び少なくとも1つのアルミニウム箔の層、並びに外部螺旋状金属構成具を
備えている複合ホースである。このホースは、可燃性燃料及び石油を運搬するのに適切で
あると言われている。複合ホースの様々な改良は、本発明者らのWO 01/96772、WO 2004/0
44472 及びWO 2004/079248に記載されており、それらの内容は参照により組み込まれてい
る。
別のホース構造は、US3856052において開示されている。
概して、軸強化手段がホースに提供され、それにより、ホースの他の特性を損なうこと
なく、ホースは従来耐えられたよりも大きな軸力に耐えることができる。
本発明の第1の態様に従って、内部把持部材と外部把持部材との間に配置された可撓性
材料の管状本体を含むホースを提供し、該ホースは、管状本体が軸力を受けた場合に、管
状本体の変形を減らすように構成されている軸強化手段を更に含み、該軸強化手段はホー
スの長さに沿って延在する複数の軸強化ストリップを含む。
この配置によって、軸強化手段は、軸方向応力に対処するホースの性能を向上させる。
加えて、管状本体及び軸強化手段の材料は、有利なことに共存させることができ、このた
め、各々が作業時に同様に機能し、結果、どの構成要素も単独で過度の応力及び歪みを受
けることはない。これは、管状本体及び軸強化手段の材料が歪みに対して同様に反応する
ことを意味している。
軸強化ストリップは、ホース用途において、ホースが2つの地点の間に懸架される場合
、及びホースが中間支持体なしで流体の重量を加えたホース自体の重量を担う場合に特に
有用である。
軸強化ストリップは、ホースの円周に等間隔で配置されるのが好ましい。2本、3本、4
本、5本、6本、7本、8本以上のストリップがあってもよい。3本、4本、5本、又は6本のス
トリップがあることがより好ましく、4本、又は6本のストリップが最も好ましい。
好ましくは、各々の軸強化ストリップは、縦糸及び横糸を有するファブリックで作られ
ている。より好ましくは、各々の軸強化ストリップの縦糸は、ホースの長手方向軸に対し
て、0°〜10°の角度で配置される。更により好ましくは、各々の軸強化ストリップの縦
糸は、ホースの長手方向軸に対して、0°〜5°の角度で配置される。最も好ましくは、各
々の軸強化ストリップの縦糸は、ホースの長手方向軸に対して、0°〜2°の角度で配置さ
れる。
ホース組立中に、ほぼ円周に巻かれたテープ又はひもを製造補助として用いて、該スト
リップを適切な位置で支えてもよい。これらのテープは、天然繊維(例えば、綿)又は化学
繊維(例えば、ポリエステル)から作られてもよい。ホースが完成すると、内部把持部材及
び外部把持部材により加えられる張力が、更に管状本体内でストリップを保持する役目を
する。
各々のストリップは、ホース撓み時に、ホースの他の部分について自由に動けることが
好ましい。すなわちストリップは、ホースの他の部分には定着して固定されていないこと
が好ましい。
また、ホースは、ホースの長手方向の各端部に配置されたエンドフィッティング(end f
itting)を含むことが好ましい。エンドフィッティングは、管状本体及び軸強化ストリッ
プに定着して固定されていることが好ましい。従って、ホースを軸方向に伸張させる力が
加えられた場合、該軸強化ストリップ又は各軸強化ストリップは、該伸張力に抵抗する。
適切なエンドフィッティングは、WO 01/96772及びWO 2004/044472に記載されている。例
えば、ストリップは、エンドフィッティングによって把持されたホース管状本体内に固定
されてもよく、ストリップは、エンドフィッティングの機械的保持による把持、或いはエ
ンドフィッティングにエポキシ樹脂を用いた又は用いない加締め(swaging)又は圧着(crim
ping)又は結線(wire binding)により保持されてもよい。一実施態様において、ストリッ
プを別々に終端処理することができる(例えば、WO 2004/044472に示されるように、又は
ストリップが周囲に用いられ、かつそれ自体を縫合したリングを使用する)。
軸強化ストリップの幅は、軸強化ストリップを組み合わせて、ストリップが横たわるホ
ースの円周を10%〜90%覆う幅であることが好ましく、すなわち、円周の90%〜10%は覆われ
ないことが好ましい。
好ましい実施態様において、軸強化ストリップの幅は、軸強化ストリップを組み合わせ
て、ストリップが横たわるホースの円周を20%〜50%覆う幅であることが好ましく、すなわ
ち、円周の80%〜50%は覆われないことが好ましい。例えば、ストリップの総被覆率が約1/
3であり、かつ3つに等置されたストリップを備える200mmのホースに関して:個々のスト
リップの幅は、π×200mm×1/3×1/3であり、個々のストリップの幅は、約70mmになる。4
本のストリップに関しては、個々のストリップの幅は、約52mmになるであろう。ストリッ
プの幅は、長手方向の一方の端からもう一方の端までの、ストリップの長手方向軸に対す
る垂直方向の長さである。
各個々のストリップは、それが横たわるホースの全円周の約5%〜約20%を覆う幅を有す
ることが好ましい。
軸強化ストリップはホースの円周全体に延在しないことが好ましい。また、軸強化スト
リップはホースの周囲に管の形態では設けられないことが好ましい。
好ましい実施態様において、複数のストリップは、ホースの曲げ剛性/可撓性にほんの
わずかな影響を与えるが、軸方向剛性を比例的大きく増加させるように配置されている。
該ストリップ又は各ストリップの縦糸は、ホースの長手方向軸と一直線に並んでいるのが
好ましい。
WO 01/96772に記載されているように、ホースは、管状軸強化ブレードを設けてもよい
。管状ブレードを、例えば、軸強化ストリップと管状本体との間に、又は軸強化ストリッ
プと外部把持部材との間に配置してもよい。
軸強化手段は、非金属の材料、特に、プラスチック材料で作られることが特に好ましく
、適した材料は、後に詳述する。これは、金属材料が、所望の歪み特性を有する可能性が
低いためである。
管状本体及び軸強化手段は、同じ材料で構成されることが好ましく、後に更に詳述する
超高分子量ポリエチレン(UHMWPE) で構成されることが最も好ましい。
好ましくは、管状本体は、少なくとも1つの補強層及び少なくとも1つの密閉層を含む。
より好ましくは、少なくとも2つの補強層があり、それらの間に密閉層が挟まれている。
好ましくは、更なる補強層が、外部把持部材と軸強化手段との間に設けられる。
補強層の極限強度は、直径8インチ(200mm)のホースに対して100kN〜700kNの間であるこ
とが好ましい。補強層の破断時の曲げ歪みは、2%〜15%の範囲であることが好ましい。望
ましくは、更なる補強層は、軸強化手段と同じ材料であり、最も好ましくはUHMWPEである
ホースを構成する材料は、意図された環境でホースが機能できるように選択されるべき
である。従って、流体がホースの壁を通って漏出することなく、加圧された流体をホース
を通して運搬することができるホースが必要である。また、繰り返される屈曲に耐え、か
つホースと流体重量との組み合わせによって生じる軸方向応力に耐えるホースが必要であ
る。また、ホースを極低温流体の運搬に用いることが意図される場合、材料は、性能を著
しく低下させることなく、極低温で作用できるものとすべきである。
該補強層又は各補強層の主な目的は、ホースがその中を通る流体の運搬中に受けるフー
プ応力に耐えることである。従って、要求された程度の可撓性を有し、かつ必要な応力に
耐えることができる補強層が適している。また、ホースが、極低温の流体を運搬すること
を目的とする場合、該補強層又は各補強層は、極低温に耐えることができなければならな
い。
該補強層又は各補強層は、シート材を螺旋状に巻くことによって管状の形態に巻かれた
材料のシートで形成されていることが望ましい。これは、軸方向力の印加が巻き付けを引
き離す傾向があるために、該補強層又は各補強層が、軸力に対する抵抗力をあまり有しな
いことを意味する。該補強層又は各補強層は、シート材の1つの単一連続層を含んでもよ
く、又はシート材の2つ以上の単一連続層を含んでもよい。しかし、より一般には(かつホ
ースの長さに応じて)、シート材の該層又は各層は、ホースの長さに沿って配置された複
数の異なる長さのシート材で形成されるであろう。
好ましい実施態様において、各補強層はファブリックで構成され、最も好ましくは織布
で構成される。該補強層又は各補強層は、天然材料又は合成材料であってもよい。該補強
層又は各補強層は、ポリエステル、ポリアミド又はポリオレフィンなどの合成ポリマーで
形成されるのが都合がよい。合成ポリマーは、ファブリックを作製する繊維又は糸の形態
で提供されてもよい。
該補強層又は各補強層が、ポリエステルで構成される場合、ポリエチレンテレフタラー
トであることが好ましい。
該補強層又は各補強層が、ポリアミドで構成される場合、ナイロンなどの脂肪族ポリア
ミドであってもよく、又はアラミド化合物などの芳香族ポリアミドであってもよい。例え
ば、該補強層又は各補強層は、ケブラー(KEVLAR(登録商標))などのポリ-(p-フェニレンテ
レフタルアミド)であってもよい。
該補強層又は各補強層が、ポリオレフィンで構成される場合、ポリエチレン、ポリプロ
ピレン若しくはポリブチレンホモポリマー、又はそれらの共重合体若しくはターポリマー
であってもよく、好ましくは、一軸又は二軸に配向されている。より好ましくは、ポリオ
レフィンはポリエチレンであり、最も好ましくは、ポリエチレンは、高分子量ポリエチレ
ン、特にUHMWPEである。
本発明に使用されるUHMWPEは、一般に、重量平均分子量が400,000を超え、典型的には8
00,000を超え、通常は1,000,000を超えるであろう。重量平均分子量は、通常は約15,000,
000を超えないであろう。UHMWPEは、約1,000,000〜6,000,000の分子量を特徴とすること
が好ましい。本発明に最も有用なUHMWPEは、高度に配向され、通常、一方向に少なくとも
2〜5倍伸張し、他方向に少なくとも10〜15倍伸張したものであろう。
本発明に最も有用なUHMWPEは、一般に80%を超える平行配向を有し、より一般には90%を
超え、好ましくは95%を超える。結晶化度は一般に50%を超え、より一般には70%を超える
。最高85〜90%の結晶化度が可能である。
UHMWPEは、例えば、US-A-4344908、US-A-4411845、US-A-4422993、US-A-4430383、US-A
-4436689、EP-A-183285、EP-A-0438831、及びEP-A-0215507に記載されている。
該補強層又は各補強層が、高度に配向されたUHMWPEを含んでいることが特に有利であり
、例えば、ダイニーマ(DYNEEMA)の商品名でDSMハイパフォーマンスファイバーズBV(DSM H
igh Performance Fibres BV)(オランダの会社)から入手できるもの、又はスペクトラ(SPE
CTRA)の商品名で米国の会社であるアライドシグナル社(AlliedSignal Inc.)から入手でき
るものなどである。
ダイニーマに関する更なる詳細は、DSMハイパフォーマンスファイバーズBVが発行した
「ダイニーマ、繊維の最高性能、特性及び用途(DYNEEMA;the top performance in fiber
s;properties and application)」というタイトルの取引パンフレット、02/98版に開示
されている。スペクトラに関する更なる詳細は、「スペクトラ性能材料(Spectra Perform
ance Materials)」というタイトルの取引パンフレット、5/96版に開示されている。これ
らの材料は、1980年代以降、入手可能である。
好ましい実施態様において、該補強層又は各補強層は、横糸及び縦糸方向に配置された
繊維で形成された織布を含む。本発明者らは、該補強層又は各補強層がホースの軸方向に
対してファブリックの縦糸方向が20°未満の角度になるように配置された場合、特に有利
であることを見出した。また、この角度は5°よりも大きいことが好ましい。好ましい実
施態様において、該補強層又は各補強層は、ファブリックの縦糸の角度が、ホースの軸方
向に対して10°〜20°、最も好ましくは約15°の角度になるように配置される。
密閉層の目的は、主に、管状本体を通って運搬される流体の漏出を防止することである
。従って、要求された程度の可撓性を有し、かつ所望の密閉機能を提供できる密閉層が適
切である。また、ホースが極低温流体を運搬することを目的としている場合、密閉層は、
極低温に耐えることができなければならない。
密閉層は、該補強層又は補強層と同じ基本材料から作られてもよい。別の方法として、
封止層は、フルオロポリマー、例えば:ポリテトラフルオロエチレン(PFTE);フッ素化エ
チレンプロピレンコポリマー、例えば、テフロン(Teflon)FEPの商品名でデュポンフルオ
ロプロダクト(DuPont Fluoroproducts)から入手可能なヘキサフルオロプロピレンとテト
ラフルオロエチレンとの共重合体(テトラフルオロエチレン−ペルフルオロプロピレン);
又はテフロンPFAの商品名でデュポンフルオロプロダクトから入手可能なフッ素化炭化水
素(ペルフルオルアルコキシ(perfluoralkoxy))などである。これらのフィルムは、押出し
成形又はブローイング成形(blowing)によって用いて作られてもよい。
密閉層は、シート材を螺旋状に巻くことによって管状の形態に巻かれた材料のシートで
形成されていることが好ましい。補強層と同様に、これは、軸方向力の印加が巻き付けを
引き離す傾向があるために、該密閉層又は各密閉層が軸力に対する抵抗をあまり有しない
ことを意味する。密閉層は、シート材の1つの単一連続層を含んでもよく、又はシート材
の2つ以上の単一連続層を含んでもよい。しかし、より一般には(かつホースの長さに応じ
て)、シート材の該層又は各層は、ホースの長さに沿って配置された複数の異なる長さの
シート材で形成されるであろう。必要に応じて、密閉層は、内部補強層の上に配置された
1つ以上の熱収縮可能な密閉スリーブ(すなわち、管状の形態)を含んでもよい。
密閉層は、複数のフィルムが重なり合う層を含むことが好ましい。好ましくは、少なく
とも2層、より好ましくは、少なくとも5層、更に好ましくは、少なくとも10層あるであろ
う。実際に、密閉層は、20、30、40、50以上のフィルムの層を含んでもよい。層の数の上
限値は、ホースの全体の大きさに依存するが、100層を超えて必要とされることはないよ
うである。通常は、多くて50層あれば十分である。フィルムの各層の厚さは、典型的には
、50マイクロメータ〜100マイクロメータの範囲にあるであろう。
もちろん、2つ以上の密閉層を設けてもよいことが理解されるであろう。
密閉層の特に好ましい実施態様は、後に記載する。
また、各軸強化ストリップは、該補強層又は各補強層と同じ材料で形成されてもよい。
従って、軸強化ストリップ、該補強層又は各補強層、及び密閉層が、全て同じ基本化合物
から形成されてもよいことは明らかであろう。しかし、該化合物の形態は、要求された機
能を提供するために異なったものとすべきである。すなわち、軸強化ストリップは軸方向
の補強機能を提供し、該補強層又は各補強層はフープ応力に対する補強を提供し、かつ密
閉層は密閉機能を提供する。本発明者らは、UHMWPE材料、特にダイニーマ及びスペクトラ
製品が最も適していることを見出した。また、これらの材料が、極低温条件において有効
に作用することも見出された。また、補強層に関して先に記載したUHMWPEの好ましいパラ
メータ(分子量の範囲など)は、軸強化手段に適切である。しかし、この点において注意し
なければならないのは、軸強化ストリップに使用されるUHMWPEのパラメータが、補強層に
使用されるUHMWPEのパラメータと同じである必要はないということである。
軸強化ストリップを管状本体の層内に設けることが可能である。しかし、各々の軸強化
ストリップは、管状本体と1つ以上の補強層及び外部把持部材との間に位置付けされるこ
とが好ましい。軸強化ストリップの上にある補強層は、外部把持部材の下に保護カバーシ
ートを提供する。別の好ましい実施態様において、少なくとも2本の軸強化ストリップ(好
ましくは2本よりも多く、例えば、3本又は4本)が、管状本体の層内に設けられ、更に少な
くとも2本の軸強化ストリップ(好ましくは2本よりも多く、例えば、3本又は4本)が、管状
本体と外部把持部材との間にも設けられる。
前述より、付加的な層を管状本体の上及び外部把持部材の下に設けてもよいことが理解
されるであろう。付加的な層は、管状本体の周囲に巻き付けられてもよく、又は管状本体
の上に被せる管状の形態であってもよい。付加的な層は、保護層、補強層、又は両方であ
ってもよい。好ましくは、軸強化ストリップは、付加的な層の下にある。
ホースが極低温適用を目的とする場合、管状本体の上に絶縁材を設けることが望ましい
。絶縁材は、外部ワイヤと管状シースとの間、及び/又は外部ワイヤの外側に設けられる
であろう。絶縁材は、極低温設備の絶縁材を提供するために従来から使用されてきた材料
(例えば、合成発泡材)を含んでもよい。また、絶縁層を加圧し、その構造完全性を維持す
るために、絶縁層の周囲に軸強化手段を設けることが好ましい。
絶縁層の周囲の軸強化手段は、外部把持部材と管状本体との間の軸強化手段に追加して
設けることが好ましい。絶縁材の特に適した形態は、後に更に詳述する。
本発明の別の態様に従って、内部把持部材と外部把持部材との間に配置された可撓性材
料の管状本体を含むホースを提供し、管状本体は、横糸及び縦糸方向に配置された繊維で
形成された織布からなる少なくとも1つの補強層を含み、該補強層又は各補強層は、ファ
ブリックの縦糸方向が、ホースの軸方向に対して20°未満、より好ましくは15°未満、最
も好ましくは10°未満の角度になるように配置されることを特徴としている。本発明のこ
の態様によるホースは、本発明の第1の態様によるホースに関して記載した付加的な特徴
のいかなる所望の組み合わせをも提供され得る。
本発明の別の態様に従って、ホースを製造する方法であって:
(a) 内部把持部材を管状マンドレルの周囲に巻き付けること;
(b) シート材で形成された管状本体を提供するために、シート材を管状マンドレル及
び内部把持部材の周囲に巻き付けること;
(c) 複数の軸強化ストリップを管状本体の長さに沿って敷設すること;
(d) 外部把持部材を各々の軸強化ストリップの周囲に巻き付けること;
(e) 工程(d)で製造されたホースの端部を固定すること;及び
(f) ホースをマンドレルから取り外すこと
を含む、前記製造方法を提供する。
好ましくは、ホースに優れた構造完全性を提供するために、把持部材及びシート材を張
力下で適用する。
好ましくは、工程(b)のシート材は、先に記載したように密閉層を挟む2つの補強層を
含む。好ましい実施態様において、シートの形態にある内部補強層を内部把持部材及びマ
ンドレルの周囲に螺旋状に巻き付け、次いで、シートの形態にある密閉層を内部補強層の
周囲に螺旋状に巻き付け、次いで、シートの形態にある外部補強層を密閉層の周囲に巻き
付ける。通常は、複数の密閉層を適用するであろう。
各々の軸強化ストリップは、上記の軸強化ストリップと同じであってもよい。
好ましくは、内部把持部材及び外部把持部材を、同じピッチを有する螺旋状構造で適用
し、螺旋外部把持部材の位置は、内部把持部材の螺旋の位置から半分のピッチ長に並置さ
れる。
好ましくは、工程(c)と(d)との間に、付加的な層(保護層、補強層、又は両方でもよ
い)を、軸強化ストリップ上で管状本体の周囲に巻き付ける。或いは、付加的な層は、管
状本体に被せられる管であってもよい。
密閉層の各ポリマーフィルムは、ポリアミド、ポリオレフィン、又はフルオロポリマー
であることが好ましい。
密閉層のポリマーフィルムが、ポリアミドを含む場合、脂肪族ポリアミド(例えば、ナ
イロン)、又は芳香族ポリアミド(例えば、アラミド化合物)であってもよい。
密閉層のポリマーフィルムのうちの1つがポリオレフィンであり、かつ密閉層のポリマ
ーフィルムの別の1つがフルオロポリマーであることが好ましい。
適切なポリオレフィンは、ポリエチレン、ポリプロピレン若しくはポリブチレンホモポ
リマー、又はそれらの共重合体若しくはターポリマーを含む。好ましくは、ポリオレフィ
ンフィルムは、一軸又は二軸に配向されている。より好ましくは、ポリオレフィンはポリ
エチレンであり、最も好ましくは、ポリエチレンは、高分子量ポリエチレン、特に先によ
り詳細に記載されているUHMWPEである。補強層に関して先に記載したUHMWPEの好ましいパ
ラメータ(分子量の範囲など)は、密閉層にも適切である。しかし、この点において、注意
しなければならないのは、密閉層に使用されるUHMWPEのパラメータが、補強層に使用され
るUHMWPEのパラメータと同じである必要はないということである。
密閉層は封止機能を提供することを目的としているので、密閉層は輸送される流体を実
質的に浸透させないフィルムの形態で提供されなくてはいけない。従って、高配向のUHMW
PEは、十分な密閉性を有する形態で提供される必要がある。通常、これらの製品は、要求
される形態で材料を得るために更に処理することができる固体ブロックの形態で提供され
る。該固体ブロックの表面から薄いフィルムを剥ぐこと(skiving)によってフィルムを製
造してもよい。或いは、フィルムは、UHMWPEのインフレーションフィルムであってもよい
適切なフルオロポリマーは、ポリテトラフルオロエチレン(PFTE);フッ素化エチレンプ
ロピレンコポリマー、例えばテフロンFEPの商品名でデュポンフルオロプロダクトから入
手可能なヘキサフルオロプロピレンとテトラフルオロエチレンとの共重合体(テトラフル
オロエチレン−ペルフルオロプロピレン);又はテフロンPFAの商品名でデュポンフルオロ
プロダクトから入手可能なフッ素化炭化水素(ペルフルオルアルコキシ)を含む。これらの
フィルムは、押出し成形又はブローイング成形によって作られてもよい。
好ましくは、密閉層は、各ポリマーフィルムの複数の層を含む。一実施態様において、
密閉層の厚さにより第1及び第2のポリマーが交互になるように層を配置してもよい。し
かし、これが唯一の可能な配置ではない。別の配置では、第1のポリマーの全ての層が第2
のポリマーの全ての層に囲まれてもよく、又はその逆でもよい。
密閉層のポリマーフィルムは、シート材を螺旋状に巻くことによって管状の形態に巻か
れた材料のシートで形成されていることが好ましい。各々のポリマーフィルムは、ホース
の一端部からもう一方の端部まで内部補強層の周囲に巻き付けられる単一連続シートで構
成されてもよい。しかし、より一般には(かつホースの長さに応じて)、複数の異なる長さ
のポリマーフィルムが内部補強層の周囲に巻かれ、各長さのフィルムがホース長さの一部
を覆うであろう。必要に応じて、密閉層は、内部補強層の上に配置される少なくとも2つ
の熱収縮可能な密閉スリーブ(すなわち、管状の形態)を含んでもよい。該スリーブのうち
の少なくとも2つは、異なる材料で作られるべきである。
密閉層は少なくとも2つの異なるフィルムで構成され、これらは重なり合うように配置
されるのが好ましい。密閉層は少なくとも5つの重なり合う層を含むことが好ましく、少
なくとも10の重なり合う層を含むことが更に好ましい。実際には、密閉層は20、30、40、
50以上の重なり合うフィルムの層を含んでもよい。層の数の上限値は、ホースの全体の大
きさに依存するが、100層を超えて必要とされることはないようである。通常は、多くて5
0層あれば十分である。フィルムの各層の厚さは、典型的には、50マイクロメータ〜100マ
イクロメータの範囲にあるであろう。該層は、少なくとも2種類の異なるポリマーフィル
ムで構成される。
もちろん、2つ以上の密閉層を設けてもよいことが理解されるであろう。
好ましくは、密閉層は、金属、金属酸化物、又はそれらの混合物を一部或いは全体に含
む、少なくとも1つの層を更に含む。本明細書において、他に記載がない限り、金属含有
フィルムの言及には金属酸化物含有フィルムが含まれる。従って、金属層は、金属フィル
ムの層(すなわち、実質的に全体が金属、金属酸化物若しくはそれらの混合物からなる独
立の層)、或いはポリマー被覆金属フィルム又は金属蒸着ポリマーフィルムであってもよ
い。金属層はポリマー被覆金属フィルムであることが好ましい。該金属は、例えば、酸化
アルミニウムであってもよい。該ポリマーは、例えば、ポリエステルであってもよい。
適切なポリマー被覆金属フィルムには、商品名MEX505、MET800、MET800B及びMET852(好
ましくは、MET800B)で、ハイファイインダストリアルフィルム(HiFi Industrial Film)(S
tevenage, England)から入手可能なフィルムが含まれる。
更なる金属層を密閉層の外側に配置してもよい。好ましくは、更なる金属層を管状本体
と外部把持部材との間に配置する。また、ここでロックウール層を、好ましくは密閉層と
外部金属層との間に、熱絶縁性を改良するために設けてもよく、この目的は、これらの2
つの金属層の間に熱環(thermal annulus)を作ることである。
本発明の上記の態様において、把持部材は、典型的には、螺旋状把持部材(好ましくは
ワイヤ)を各々含む。好ましくは、各々の把持部材は、コイルの形態である。把持部材の
螺旋は、典型的には、螺旋の半分のピッチ長に相当する距離で互いに並置されるように配
置される。把持部材の目的は、管状本体の層を完全な状態で維持し、ホースに構造完全性
を提供するために、把持部材の間に管状本体をしっかり把持することである。内部ワイヤ
及び外部ワイヤは、例えば、軟鋼、オーステナイト系ステンレス鋼、又はアルミニウムで
もよい。必要に応じて、ワイヤは、亜鉛めっきされるか、又はポリマーで被覆されてもよ
い。内側把持部材は、ホースの外部層を支持する機能を果たすことができる。外部把持部
材は、ホース内で流体によって生じる内圧(すなわち、ホースに作用するフープ力及び半
径方向力)に対して、ホースを支持する機能を果たすことができる。
把持部材を構成しているワイヤは、かなりの伸張強度を有し得るが、比較的小さい軸力
を受けた場合、コイル形状のワイヤの配置によって把持部材が変形し得ることが理解され
るであろう。コイルのいかなる有意な変形も、ホースの構造完全性を短時間で破壊するで
あろう。
本発明によるホースは、幅広い条件、例えば、100℃を超える温度、0℃〜100℃の温度
、及び0℃未満の温度での使用に提供され得る。材料を適切に選択することによって、ホ
ースは、−20℃未満の温度、−50℃未満の温度、又は−100℃未満の温度でさえも使用さ
れ得る。例えば、LNGの運搬のために、ホースは、−170℃に至る温度で、又はそれよりも
低い温度でも使用されなければならないことがあり得る。更に、ホースは、液体酸素(bp
−183℃)又は液体窒素(bp−196℃)を運搬するために使用されることも予想され、この場
合、ホースは、−200℃以下の温度で使用されなければならないこともあり得る。
本発明によるホースは、様々な異なる役割での使用にも提供され得る。典型的には、ホ
ースの内径は、約2インチ(51mm)〜約24インチ(610mm)の範囲であり、より典型的には、約
8インチ(203mm)〜約16インチ(406mm)の範囲であろう。一般に、ホースの作業圧力は、約5
00kPaゲージ圧〜最高約2000kPaゲージ圧の範囲にあり、又は約2500kPaゲージ圧に至る場
合もあり得るだろう。これらの圧力は、ホースの作業圧力に関連があり、(数倍大きいは
ずの)破裂圧力に関連はない。体積流量は、液状媒体、圧力及び内径に依存する。1000m3
/h〜最高12000m3/hの流速が典型的である。
本発明によるホースは、強酸などの腐蝕性物質との使用にも提供され得る。
次に、添付の図面を参照する:
本発明によるホースが作業中に受ける主な応力を示す概略図である。 本発明によるホースの概略的横断面図である。 本発明によるホースの補強層の配置を示す断面図である。 ホース上の軸強化ストリップの配置を示す斜視図である; 軸強化ストリップのうちの1つの拡大図である; 本発明によるホースの4つの用途を示す図である。 本発明によるホースの密閉層を示す横断面図である。
図1は、ホースHが使用中標準的に受ける応力を示す。フープ応力は、矢印HSにより示さ
れ、ホースHの周囲に接して作用する応力である。軸方向応力は、矢印ASにより示され、
ホースHの長さに沿って軸方向に作用する応力である。屈曲応力は、FSで示され、屈曲し
た場合ホースHの長手方向軸に対して横方向に作用する応力である。ねじり応力は、TSで
示され、ホースの長手方向軸の周りに作用するよじり応力である。圧潰応力は、CSで示さ
れ、ホースHの外部に半径方向に加えられた荷重から生じる。
フープ応力HSは、ホースH内の流体の圧力によって発生する。軸方向応力ASは、ホース
内の流体の圧力によって、かつホースH内の流体の重量とホースH自体の重量との組み合わ
せによっても発生する。屈曲応力FSは、ホースHを適切に位置決めするためにホースHを曲
げるための必要条件によって、かつ使用中のホースHの運動によって生じる。ねじり応力T
Sは、ホースをよじることによって生じる。一般に、先行技術のホースはフープ応力HS、
屈曲応力FS及びねじり応力TSに耐えることができるが、軸方向応力ASにはそれほど耐える
ことができない。このため、先行技術のホースは、大きな軸方向応力ASを受けた場合、一
般に、軸方向応力ASを最小限にするためには支持されなければならなかった。
図2において、本発明によるホースは、10で概ね示されている。明瞭性を向上させるた
めに、図2及び他の図面において、各種層の巻き付けは示されていない。
ホース10は、内部補強層14、外部補強層16、及び層14と層16との間に挟まれた密閉層18
、を含む管状本体12を含む。軸強化を提供する軸強化ストリップ20は、外部補強層16の外
部表面の周囲に配置される。
管状本体12及びストリップ20は、内部螺旋状コイルワイヤ22と外部螺旋状ワイヤ24との
間に配置される。内部ワイヤ及び外部ワイヤ、22及び24は、コイルの螺旋の半分のピッチ
長に相当する距離で互いに並置されるように配置される。
絶縁層26は、外部ワイヤ24の周囲に配置される。絶縁層は、プラスチックフォームなど
の従来の絶縁材であってもよく、又は図7に関して後に記載される材料であってもよい。
補強層14及び16は、合成材料、例えば、UHMWPE又はアラミド繊維で織られたファブリッ
クを含む。図3は、内部補強層14を例示し、この図から、内部補強層14が、縦糸方向Wに
配置された繊維14a、及び横糸方向Fに配置された繊維14bを含むことが明らかである。図
3において、明瞭性を向上させるために、層14のみが示されている。発明者らは、縦糸方
向Wがホース10の長手方向に対して20°未満の低角度で、かつ典型的に約15°になるよう
に内部補強層14を配置することによって、ホース10の軸方向強度が向上し得ることを予期
せず見出した。この角度は、図3において、記号αで示されている。外部補強層16の構造
及び配向は、内部補強層14と実質的に同一である:外部補強層16の角度αは、内部補強層
14の角度αと同じでもよく、又は異なってもよい。
密閉層18は、内部補強層14の外部表面の周囲に巻き付けられる複数のプラスチックフィ
ルムの層を含み、内部補強層と外部補強層、14と16との間で流体密封を提供する。
図4A及び4Bは、軸強化ストリップをより詳細に示す。ストリップ20は、縦糸20a及び横
糸20bを有するファブリックで作られている。縦糸は横糸に対して90°であり、ストリッ
プ20は、縦糸の方向がホースの長手方向軸に対して0°になるように、ホース上に配置さ
れる。図4Aに示されるように、付加的な補強及び/又は保護層30は、ストリップ20と外部
把持部材24との間に設けられるのが好ましい。
図6に示されるように、密閉層18は、第1のポリマー(例えば、高度に配向されたUHMWPE)
で作られた複数のフィルム層18aを含み、これらの層は、第2のポリマー(例えば、PFTE又
はFEP)で作られた複数のフィルム層18bと交互に配置されており、これらの2つのポリマー
は、異なる剛性を有する。層18a及び層18bは、内部補強層14の外部表面の周囲に巻き付け
られ、内部補強層と外部補強層、14と16との間で流体密封を提供している。先に記載した
ように、層18a及び層18bは、必ずしも交互に配置される必要はない。例えば、全ての層18
aを一緒に配置し、かつ全ての層18bを一緒に配置してもよい。
ホース10は、下記の技術によって製造できる。第1の工程として、所望のピッチを有す
る螺旋配置を提供するために、支持マンドレル(図示せず)の周囲に内部ワイヤ22を巻く。
支持マンドレルの直径は、ホース10の所望の内径に相当する。次いで、縦糸方向Wが所望
の角度αにセットされるように、内部補強層14を内部ワイヤ22及び支持マンドレルの周囲
に巻き付ける。
次いで、密閉層18を構成する複数のプラスチックフィルム18a、18bの層を、内部補強層
14の外部表面の周囲に巻き付ける。通常、フィルム18a及び18bは、ホース10の長さよりも
実質的に短く、このため、複数の異なる長さのフィルム18a及び18bを、内部層14の周囲に
巻かなければならないであろう。フィルム18a及び18bは、密閉層18の厚さにより交互に配
置されるのが好ましい。典型的には、密閉層の厚さにより5層に分かれたフィルム18a及び
18bの層になるであろう。
次いで、縦方向Wが所望の角度(それはαであってもよく、又はαに近い他の角度でも
よい)にセットされるように、外部補強層16を密閉層18の周囲に巻き付ける。次いで、軸
強化ストリップ20を、外部補強層16の外側の上に敷設する。次いで、所望のピッチを有す
る螺旋配置を提供するために、外部ワイヤ24を更なる補強層21の周囲に巻き付ける。外部
ワイヤ24のピッチは、標準的には、内部ワイヤ22のピッチと同じであり、ワイヤ24の位置
は、標準的には、ワイヤ24のコイルが半分のピッチ長に相当する距離でワイヤ22のコイル
から並置される位置であろう:これは、図2に図示される(ピッチ長は、pと称される)。
ホース10の端部は、ホース10内部で挿入物上にスリーブを圧着することによって封止す
ることができる。一般に、この終端処理は、ホース10をマンドレルから取り外した後にな
される。
ホース10の端部は、図2に示されるエンドフィッティング200を用いて封止することがで
きる。図5A〜図5Dは、ホース10の3つの用途を示す。図5A〜図5Cの各々において、浮体式
生産貯蔵積出設備(FPSO)102は、本発明によるホース10によって、LNG運搬船104に連結さ
れる。ホース10は、FPSO102の貯蔵タンクからLNG運搬船104の貯蔵タンクにLNGを運搬する
。図5Aにおいて、ホース10は、海面106よりも上にある。図5Bにおいて、ホース10は、海
面106の下で水中に入れられる。図5Cにおいて、ホース10は海面近くで浮く。いずれの場
合においても、ホース10は、任意の中間支点なしでLNGを運搬する。図5Dにおいて、LNG運
搬船は、ホース10を介して地上貯蔵設備108に連結される。
ホース10は、図5A〜図5Cに示される用途だけでなく、多くの他の用途にも用いることが
できる。該ホースは、極低温及び非極低温の条件下で用いることができる。
上記の本発明は、修正されてもよいことが理解されるであろう。

Claims (12)

  1. 内部把持部材と外部把持部材との間に配置された可撓性材料の管状本体を含むホースで
    あって、該管状本体が該ホースを通して流体を運搬し、かつ該本体からの流体の漏出を防
    ぐ働きをし、該管状本体が補強層及び密閉層を含み、ここで該ホースの長さに沿って延在
    する複数の軸強化ストリップを更に含む、前記ホース。
  2. 前記軸強化ストリップの幅が、該軸強化ストリップを組み合わせて、該ストリップが横
    たわる前記ホースの円周を20%〜50%覆う幅である、請求項1記載のホース。
  3. 前記軸強化ストリップが、前記ホースの円周に等間隔で配置されている、請求項1又は2
    記載のホース。
  4. 前記軸強化ストリップが4〜6本ある、請求項1〜3のいずれかに記載のホース。
  5. 前記軸強化ストリップが、縦糸及び横糸を有するファブリックで作られ、該軸強化スト
    リップの縦糸が、前記ホースの長手方向軸に対して0°〜5°の角度で配置されている、請
    求項1〜4のいずれかに記載のホース。
  6. 前記ホースの各長手方向の端部に配置されたエンドフィッティングを更に含み、かつこ
    こで前記端部管状本体及び前記軸強化ストリップが各々のエンドフィッティングに定着し
    て固定されている、請求項1〜5のいずれかに記載のホース。
  7. 前記軸強化ストリップが、ホースの円周全体に延在していない、請求項1〜6のいずれか
    に記載のホース。
  8. 前記管状本体が、内部補強層及び外部補強層を含み、かつ前記密閉層が該内部補強層と
    外部補強層との間に挟まれている、請求項1〜7のいずれかに記載のホース。
  9. 前記管状本体の補強層又は各補強層、及び前記軸強化ストリップが、全て同じポリマー
    材料で作られている、請求項1〜8のいずれかに記載のホース。
  10. 前記管状本体の補強層又は各補強層、及び前記軸強化ストリップが、全てUHMWPEで作ら
    れている、請求項1〜9のいずれかに記載のホース。
  11. 各個別のストリップが、それが横たわる部分の前記ホースの全円周の約5%〜約20%を覆
    う幅を有する、請求項1〜10のいずれかに記載のホース。
  12. 実質的に、添付の図面を参照して本明細書中に記載されていて、かつ添付の図面に示さ
    れているような、ホース。
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