JP2014050526A - 調理器具 - Google Patents
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Abstract
【課題】加熱機能に加えて保温機能をも有する調理器具を提供すること。
【解決手段】シリコーンゴムで形成され、マイクロ波を吸収して発熱する物質を含有する発熱層13が少なくとも底部に埋設された調理器具本体11を備えていることを特徴とする調理器具1。
【選択図】 図1
【解決手段】シリコーンゴムで形成され、マイクロ波を吸収して発熱する物質を含有する発熱層13が少なくとも底部に埋設された調理器具本体11を備えていることを特徴とする調理器具1。
【選択図】 図1
Description
この発明は、調理器具に関し、さらに詳しくは、加熱機能に加えて保温機能をも有する調理器具に関する。
近年、片手鍋、両手鍋、土鍋、蒸し鍋等の調理鍋、フライパン、やかん等の調理器具であって直火を用いない調理器具が実用化されている。例えば、電磁誘導による誘導加熱を利用した電磁調理器(IH調理器とも称する。)に使用される電磁調理器具(IH調理器具とも称される。)、及び、電子レンジで調理可能なレンジ用調理器具が挙げられる。
このようなIH調理機器として、具体的には、「電磁波により加熱する電磁波加熱方法において、調理器具の加熱できる部材が磁性材料より構成され、且つこの磁性材料の導電率が100Scm−1以上であり、且つこの磁性材料のキュリー温度が400℃以下であり、保磁力が0.5A/m以上からなることを特徴とする調理器具」(請求項1)が特許文献1に記載されている。
また、レンジ用調理器具として、特許文献2には「電磁波加熱用化成品において、平均粒径が100ミクロン以下の誘電体、磁性材料、含結晶水結晶材料、ヒドロキシ塩等の中から一種以上用いて容器構成材料に0.5から90重量%の範囲で添加して、容器を電磁波吸収による加熱で容器を暖めることを特徴とする化成品」(請求項1等)が記載され、特許文献3には「遠赤外線放射体を含む内層と、マイクロ波を吸収して発熱する物質を複合するか、混合した外層とを備えさせた事を特徴とする電子レンジ調理用食品容器」(請求項1等)が記載されている。
IH調理器具及びレンジ用調理器具に関わらず、従来の調理器具は内部の調理対象物を加熱する機能に加えて、調理対象物又は調理後に保温する機能、例えば「蒸らし機能」が要求されることもある。
したがって、この発明は、加熱機能に加えて保温機能をも有する調理器具を提供することを目的とする。
前記課題を解決するための手段として、
請求項1は、シリコーンゴムで形成され、マイクロ波を吸収して発熱する物質を含有する発熱層が少なくとも底部に埋設された調理器具本体を備えていることを特徴とする調理器具であり、
請求項2は、前記調理器具本体はシリコーンゴムで形成された内層及び外層と前記内層及び外層の間に介装された前記発熱層とが積層された少なくとも3層構造を有していることを特徴とする請求項1に記載の調理器具であり、
請求項3は、前記発熱層は前記調理器具本体の周側面に埋設されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の調理器具であり、
請求項4は、前記調理器具本体の開口部に着脱可能に配置される蓋であって、シリコーンゴムで形成され、マイクロ波を吸収して発熱する物質を含有する発熱層が埋設された蓋を備えていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の調理器具であり、
請求項5は、前記調理器具本体の周側面に着脱可能に装着される外側筺体であって、シリコーンゴムで形成され、マイクロ波を吸収して発熱する物質を含有する発熱層が埋設された外側筺体を備えていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の調理器具であり、
請求項6は、前記シリコーンゴムは遠赤外線放射体を無含有であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の調理器具である。
請求項1は、シリコーンゴムで形成され、マイクロ波を吸収して発熱する物質を含有する発熱層が少なくとも底部に埋設された調理器具本体を備えていることを特徴とする調理器具であり、
請求項2は、前記調理器具本体はシリコーンゴムで形成された内層及び外層と前記内層及び外層の間に介装された前記発熱層とが積層された少なくとも3層構造を有していることを特徴とする請求項1に記載の調理器具であり、
請求項3は、前記発熱層は前記調理器具本体の周側面に埋設されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の調理器具であり、
請求項4は、前記調理器具本体の開口部に着脱可能に配置される蓋であって、シリコーンゴムで形成され、マイクロ波を吸収して発熱する物質を含有する発熱層が埋設された蓋を備えていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の調理器具であり、
請求項5は、前記調理器具本体の周側面に着脱可能に装着される外側筺体であって、シリコーンゴムで形成され、マイクロ波を吸収して発熱する物質を含有する発熱層が埋設された外側筺体を備えていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の調理器具であり、
請求項6は、前記シリコーンゴムは遠赤外線放射体を無含有であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の調理器具である。
この発明に係る調理器具は、シリコーンゴムで形成され、マイクロ波を吸収して発熱する物質を含有する発熱層が少なくとも底部に埋設された調理器具本体を備えているから、この発熱層がマイクロ波を吸収して加熱機能を発揮するうえ、一旦加熱されると高い断熱性を有するシリコーンゴムで形成された調理器具本体自体が保温機能を発揮する。例えば、この発明に係る調理器具を炊飯器として用いると炊き上げた米を蒸らすことができる。このように、この発明によれば加熱機能に加えて保温機能をも有する調理器具を提供できる。
この発明に係る調理器具は、電子レンジで加熱調理が可能で、一旦加熱されると保温器等を用いなくても保温機能を有する調理器具である。したがって、この発明に係る調理器具は、電子レンジで加熱調理するレンジ用の調理器具として用いることができる。一方、この発明に係る調理器具は、電子レンジ等の保温器等を用いなくても保温機能を発揮するから、保温機能に着目すると、レンジ用の調理器具に限定されず、レンジ用以外の調理器具としても用いることができる。このような調理器具として、例えば、炊飯器、調理鍋、蒸し器、フライパン、やかん等が挙げられ、調理鍋としては、具体的には、片手鍋、両手鍋、平鍋、土鍋、蒸し鍋等が挙げられる。この発明に係る調理器具は、適宜の寸法及び形状に設定される。
この発明に係る調理器具の一例を、図面を参照して、説明する。この発明に係る調理器具の一例である調理器具1は、炊飯器又は調理鍋として好適に用いられる調理器具であって、図1に示されるように、調理器具本体5と蓋6とを備えている。
調理器具本体5は、図1(a)及び図1(b)に示されるように、下に凸で上部開口を有する形状を有し、換言すると一端閉塞管体になっている。したがって、調理器具本体5は、その周側面5bと、周側面5bの一開口端を連結して閉塞する底部5aとを有している。そして、上部開口すなわち周側面5bの開口には半径方向でやや下方に突出する鍔部5cが環状に連設されている。この鍔部5cは後述する蓋6と共に調理器具本体5の内部空間5dを密閉するようになっている。このような調理器具本体5の形状は、通常の調理器具、例えば調理鍋の形状と基本的に同様である。
この調理器具本体5は、その周側面5b及び底部5aに発熱層13を埋設するようにシリコーンゴムで形成されている。すなわち、調理器具本体5は、周側面5b及び底部5aにおいてシリコーンゴムで形成された内層11と、シリコーンゴムで形成された外層12と、内層11及び外層12の間に介装された発熱層13とを備え、内層11、発熱層13及び外層12とがこの順で積層された3層構造を有しており、鍔部11において発熱層13を埋設せず、内層11及び外層12で構成されている。このように発熱層13は、調理器具本体5の表面に露出することなく埋設されている。このように発熱層13が周側面5b及び底部5aに埋設されていると調理器具1はより一層高い発熱効率を発揮する。
調理器具本体5、すなわち内層11及び外層12は、シリコーンゴムで形成されている。シリコーンゴムは、一般に高い耐熱性を有しているから耐熱性の観点からは調理器具本体5を形成する材料として特に好適である一方で、一般に断熱性が高いから調理対象物を加熱する観点からは調理器具本体を形成する材料としては好適とは言えない。この発明に係る調理器具はシリコーンゴムで形成された調理器具本体に発熱層が埋設されているから、高い断熱性を有するシリコーンゴムで調理器具本体を形成しても埋設された発熱体からの発熱で十分な加熱機能を発揮する。
この調理器具本体5は、主成分がシリコーンゴムで形成されていればよく、所望により、シリコーンゴム組成物に通常添加される各種添加剤、例えば、充填材等を含有していてもよい。なお、調理器具本体5は、後述する、マイクロ波を吸収して発熱する物質及び遠赤外線放射体を実質的に含有していないのが好ましい。ここで、「実質的に含有していない」とは、調理器具本体5又は調理器具本体5を形成するシリコーンゴム組成物にマイクロ波を吸収して発熱する物質又は遠赤外線放射体を積極的に含有させないことを意味し、不可避的に含有される場合を含まない。遠赤外線放射体としては、例えば、アルミナ系やジルコニウム系のファインセラミックス等が挙げられる。
発熱層13は、マイクロ波を吸収して発熱する物質とベースとなるゴムとを含有し、調理器具本体5と基本的に同様に下に凸で上部開口を有する形状のシート状に成形されている。発熱層13がゴムを含有していると、マイクロ波を吸収して発熱する物質を単独で調理器具本体5に埋設するよりも、調理器具本体5に一様に分散した状態に埋設しやすく、成形性及び柔軟性にも優れる。ゴムとしては、耐熱性を有するゴム等が挙げられ、具体的には、シリコーンゴム、フッ素ゴム等が挙げられる。発熱層13のベースとなるゴムはシリコーンゴムであるのが調理器具本体5との成形性、密着性等に優れる点で好ましい。
マイクロ波を吸収して発熱する物質は、電子レンジから放射されるマイクロ波を吸収して発熱する物質であればよく、例えば、磁性金属、金属元素等が挙げられ、より具体的には、各種フェライト、Mg−Zn系、Ni−Zn系のフェライト等が挙げられる。この物質は、粉末であるのが発熱層13に一様に分散又は散在しやすい点で好ましく、その形状又は粒径等は特に限定されない。マイクロ波を吸収して発熱する物質は、発熱層13のベースとなるゴム100質量部に対して50質量部以上で発熱層13に含有されていると、断熱性の高いシリコーンゴムで調理器具本体5を形成しても調理器具1が高い発熱効率を発揮する点で好ましく、その上限値は特に限定されないが、成形性等の観点からすると150質量部であるのが好ましい。高い発熱効率と成形性とを発揮する点で、発熱層13におけるマイクロ波を吸収して発熱する物質の含有量は、ゴム100質量部に対して50〜80質量部であるのがより一層好ましく、70〜80質量部であるのが特に好ましい。
発熱層13は、ゴム及びマイクロ波を吸収して発熱する物質に加えて、所望により、ゴム組成物に通常添加される各種添加剤、例えば、充填材等を含有していてもよい。
発熱層13は、発熱効率を考慮すると、1mm以上の厚さを有しているのが好ましく、2〜5mmの厚さを有しているのが特に好ましい。調理器具本体5の厚さ方向における発熱層13が埋設される位置(深さ)は、発熱層13が調理器具本体5の表面に露出しない位置であれば特に限定されず、例えば、厚さ方向の中央から内部空間5dの内表面側に配置されるのが高い発熱効率を発揮する点で好ましい。
蓋6は、調理器具本体5の鍔部5c上に着脱可能に配置され、上部開口を液密又は気密に密閉して内部空間5dを閉塞する。蓋6は、基本的に調理器具本体5と同様に構成されている。すなわち、蓋6は、シリコーンゴムで形成され、マイクロ波を吸収して発熱する物質を含有する発熱層18が周側面に露出しないように埋設されている。具体的には、蓋6は、その中央側においてシリコーンゴムで形成された蓋用内層16と、シリコーンゴムで形成された蓋用外層17と、蓋用内層16及び蓋用外層17の間に介装された発熱層18とを備え、蓋用内層16、発熱層18及び蓋用外層17とがこの順で積層された3層構造を有しており、周縁側において発熱層18を埋設せず、蓋用内層16及び蓋用外層17で構成されている。このように発熱層18が埋設されていると調理器具1はより一層高い発熱効率を発揮する。ここで、蓋用内層16、発熱層18及び蓋用外層17は、内層11、発熱層13及び外層12と基本的に同様である。この蓋6には円盤体の外表面に球状の取手が設けられている。
このように、調理器具1は、シリコーンゴムで形成され、マイクロ波を吸収して発熱する物質を含有する発熱層13が埋設された調理器具本体5を備えているから、電子レンジ等から放射されるマイクロ波を吸収して加熱機能を発揮する発熱層13がシリコーンゴムの断熱性に抗して発熱して内部空間5dに収容された調理対象物を加熱する。一方で、内部空間5dに収容された調理対象物を一旦加熱した後は、調理器具本体5を形成するシリコーンゴムが断熱性を発揮して内部空間5d及び/又は調理対象物に残存する熱量を逃さず、高い保温性を発揮する。したがって、この調理器具1は加熱機能に加えて保温機能をも発揮し、調理対象物の加熱調理に加えて保温又は蒸らし調理も可能にする。特に、調理器具1を炊飯器として用いると炊き上げた米を蒸らすことができる。
この発明に係る調理器具、特に調理器具本体は、調理器具本体を形成するシリコーンゴム組成物及び発熱層を形成するゴム組成物を成形、好ましくは一体成形して、製造することができる。成形は、例えば、プレス成形、注型成形等を使用できる。成形条件は用いるシリコーンゴム組成物及びゴム組成物に応じて適宜に選択される。
調理器具本体を形成するシリコーンゴム組成物のうち内層11を形成する内層用シリコーンゴム組成物及び外層12を形成する外層用シリコーンゴム組成物は同様の組成であってもよく、異なる組成であってもよい。成形性及び密着性等を考慮すると内層用シリコーンゴム組成物及び外層用シリコーンゴム組成物は同じ組成を有しているのが好ましい。異なる組成を有する内層用シリコーンゴム組成物及び外層用シリコーンゴム組成物としては、例えば、外層用シリコーンゴム組成物は着色剤等を含有する組成にし、内層用シリコーンゴム組成物は着色剤等を含有しない組成にすることもできる。調理器具本体を形成するシリコーンゴム組成物は、主成分がシリコーンゴム又は生ゴムであればよく、所望により、シリコーンゴム組成物に通常添加される各種添加剤、例えば、充填材等を含有していてもよい。なお、このシリコーンゴム組成物は、マイクロ波を吸収して発熱する物質及び遠赤外線放射体を実質的に含有していないのが好ましい。ここで、「実質的に含有していない」とは前記の通り積極的に含有させないことを意味する。
発熱層を形成するゴム組成物は、前記マイクロ波を吸収して発熱する物質とゴム又は架橋前の生ゴムとを、好ましくは前記配合量で含有し、所望により、ゴム組成物に通常添加される各種添加剤、例えば、充填材等を含有していてもよい。
この発明に係る調理器具の蓋体は、適宜の方法で製造され、発熱体が埋設された蓋体は調理器具本体と基本的に同様にして製造できる。
この発明に係る調理器具は、前記した例に限定されることはなく、本願発明の目的を達成することができる範囲において、種々の変更が可能である。例えば、調理器具1は調理器具本体5の周側面5b及び底部5aに発熱層13が埋設されているが、この発明において、発熱層は少なくとも底部に埋設されていればよく、調理方法又は調理対象物に応じて、調理器具本体の底部に埋設されていてもよく、調理器具本体の周側面に埋設されていてもよい。発熱層が調理器具本体の底部に埋設されていると加熱時に調理器具本体の内部空間に熱対流が生じ、均一な加熱調理が可能になる。
また、調理器具1は下に凸で上部開口を有する形状のシート状に成形された発熱層13が埋設されているが、この発明において、発熱層は、このようなシート状に限らず、多角形、円形、楕円形又は不定形で平坦な板状であってもよく、帯状であってもよく、管状又は環状であってもよい。
調理器具1は下に凸で上部開口を有する形状のシート状に成形された発熱層13が底部5a及び周側面5bの全体に一様に埋設されているが、この発明において、発熱層は、複数の帯状体を井桁状に埋設してもよく、複数の帯状体を並行配置した状態に埋設してもよい。
調理器具1は底部5a及び周側面5bの全体に発熱層13を一様に埋設した調理器具本体5を備えているが、この発明において、調理器具は、底部の全体に発熱層を一様に埋設した調理器具本体と、この調理器具本体の周側面に着脱可能に装着され、シリコーンゴムで管状に形成され、その周側面に発熱層が埋設された外側筺体とを備えていてもよい。
調理器具1は調理器具本体5及び蓋6が3層構造を有しているが、この発明において、調理器具本体及び蓋は4層以上の積層構造を有していてもよい。例えば、外層12又は蓋用外層31bの表面に樹脂層が形成された4層構造の調理器具本体又は蓋が挙げられる。
(実施例1)
内層用シリコーンゴム組成物及び外層用シリコーンゴム組成物として下記組成を有するシリコーンゴム組成物を調製した。
・シリコーン生ゴム(商品名「KE−571U」、信越化学工業株式会社製)100質量部
・架橋剤(商品名「C−8」、信越化学工業株式会社製)1質量部
・マイクロ波を吸収して発熱する物質 0質量部
内層用シリコーンゴム組成物及び外層用シリコーンゴム組成物として下記組成を有するシリコーンゴム組成物を調製した。
・シリコーン生ゴム(商品名「KE−571U」、信越化学工業株式会社製)100質量部
・架橋剤(商品名「C−8」、信越化学工業株式会社製)1質量部
・マイクロ波を吸収して発熱する物質 0質量部
発熱層を形成するゴム組成物として下記組成を有する発熱層用ゴム組成物を調製した。
・シリコーン生ゴム(商品名「KE−561U」、信越化学工業株式会社製)100質量部
・架橋剤(商品名「C−8」、信越化学工業株式会社製)1質量部
・マイクロ波を吸収して発熱する物質として「Mg−Zn系フェライト」(商品名「JMG−1A」、JFEケミカル株式会社製)70質量部
・シリコーン生ゴム(商品名「KE−561U」、信越化学工業株式会社製)100質量部
・架橋剤(商品名「C−8」、信越化学工業株式会社製)1質量部
・マイクロ波を吸収して発熱する物質として「Mg−Zn系フェライト」(商品名「JMG−1A」、JFEケミカル株式会社製)70質量部
調整したシリコーンゴム組成物及び発熱層用ゴム組成物を、プレス成形にて、成形圧150MPa、成形温度120℃の条件下、一体成形して下記寸法の調理器具本体5を製造した。
・外径:180mm(一定)
・内径:170mm(一定)
・深さ:120mm
・鍔部5cの外径:186mm
・内層11の厚さ:1.8mm(一定、ただし、鍔部は5.5mm)
・外層12の厚さ:1.8mm(一定、ただし、鍔部は2.5mm)
・発熱層13の厚さ:1.4mm(一定)
・発熱層13の埋設位置:内部空間5dの内面から1.8mm
・外径:180mm(一定)
・内径:170mm(一定)
・深さ:120mm
・鍔部5cの外径:186mm
・内層11の厚さ:1.8mm(一定、ただし、鍔部は5.5mm)
・外層12の厚さ:1.8mm(一定、ただし、鍔部は2.5mm)
・発熱層13の厚さ:1.4mm(一定)
・発熱層13の埋設位置:内部空間5dの内面から1.8mm
調整したシリコーンゴム組成物及び発熱層用ゴム組成物を用いて調理器具本体5と基本的に同様にして蓋6を製造した。
・外径:186mm(一定)
・蓋用内層16の厚さ:1.8mm(一定、ただし、周縁部は2.5mm)
・蓋用外層17の厚さ:1.8mm(一定、ただし、周縁部は2.5mm)
・発熱層18の厚さ:1.4mm(一定)
・発熱層13の埋設位置:蓋用内層16の表面から1.8mmで鍔部5cの周縁部の端縁から中心方向に3mm
・外径:186mm(一定)
・蓋用内層16の厚さ:1.8mm(一定、ただし、周縁部は2.5mm)
・蓋用外層17の厚さ:1.8mm(一定、ただし、周縁部は2.5mm)
・発熱層18の厚さ:1.4mm(一定)
・発熱層13の埋設位置:蓋用内層16の表面から1.8mmで鍔部5cの周縁部の端縁から中心方向に3mm
(比較例1)
比較例1の調理器具として発熱層13及び発熱層18を有しないこと以外は実施例1と基本的に同様にして調理器具を製造した。
比較例1の調理器具として発熱層13及び発熱層18を有しないこと以外は実施例1と基本的に同様にして調理器具を製造した。
(加熱効率)
実施例1及び比較例1で製造した調理器具を用いて内部空間に収容した水1Lが沸騰するまでの時間で加熱効率を評価した。具体的には、調理器具の内部空間に23℃の水1Lを収容し、電子レンジの加熱条件を500wに設定して水が沸騰する時間を測定した。その結果、実施例1で7分40秒を要したのに対し、比較例1では8分30秒を要した。
実施例1及び比較例1で製造した調理器具を用いて内部空間に収容した水1Lが沸騰するまでの時間で加熱効率を評価した。具体的には、調理器具の内部空間に23℃の水1Lを収容し、電子レンジの加熱条件を500wに設定して水が沸騰する時間を測定した。その結果、実施例1で7分40秒を要したのに対し、比較例1では8分30秒を要した。
(保温性)
実施例1及び比較例1で製造した調理器具の保温性を評価した。具体的には、調理器具の内部空間に温度100℃の熱水1Lを収納して室温にて30分放置した後に、熱水の温度低下量を測定した。その結果、実施例1で70℃であったのに対し、比較例1では62℃であった。
実施例1及び比較例1で製造した調理器具の保温性を評価した。具体的には、調理器具の内部空間に温度100℃の熱水1Lを収納して室温にて30分放置した後に、熱水の温度低下量を測定した。その結果、実施例1で70℃であったのに対し、比較例1では62℃であった。
1 調理器具
5 調理器具本体
5a 底部
5b 周側面
5c 鍔部
5d 内部空間
6 蓋
11 内層
12 外層
13、18 発熱層
16 蓋用内層
17 蓋用外層
5 調理器具本体
5a 底部
5b 周側面
5c 鍔部
5d 内部空間
6 蓋
11 内層
12 外層
13、18 発熱層
16 蓋用内層
17 蓋用外層
Claims (6)
- シリコーンゴムで形成され、マイクロ波を吸収して発熱する物質を含有する発熱層が少なくとも底部に埋設された調理器具本体を備えていることを特徴とする調理器具。
- 前記調理器具本体は、シリコーンゴムで形成された内層及び外層と前記内層及び外層の間に介装された前記発熱層とが積層された少なくとも3層構造を有していることを特徴とする請求項1に記載の調理器具。
- 前記発熱層は、前記調理器具本体の周側面に埋設されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の調理器具。
- 前記調理器具本体の開口部に着脱可能に配置される蓋であって、シリコーンゴムで形成され、マイクロ波を吸収して発熱する物質を含有する発熱層が埋設された蓋を備えていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の調理器具。
- 前記調理器具本体の周側面に着脱可能に装着される外側筺体であって、シリコーンゴムで形成され、マイクロ波を吸収して発熱する物質を含有する発熱層が埋設された外側筺体を備えていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の調理器具。
- 前記シリコーンゴムは、遠赤外線放射体を無含有であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の調理器具。
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