JP2007090027A - マイクロ波吸収発熱陶磁器。 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、マイクロ波により誘導加熱する、電子レンジで、容器自体が発熱し、食品を加熱調理することができる、安全で強度的に優れた強い加熱が得られるマイクロ波吸収発熱陶磁器および製造方法を提供するものである。
【解決手段】本発明によるマイクロ波吸収発熱陶磁器は、陶磁器4壁に空洞部5を成形させ、ここにマイクロ波吸収発熱材6を注入または、充填しマイクロ波吸収発熱部を有することを特徴とする。本発明によればマイクロ波吸収発熱材6が、電子レンジにおいてマイクロ波の照射を受けるとマイクロ波を吸収し非常に効果的に陶磁器自体が高温発熱するため、陶磁器容器内食品の加熱調理を効率的に行なうことができるとともに、食品の焼き物加熱調理もできる。
【選択図】図2
【解決手段】本発明によるマイクロ波吸収発熱陶磁器は、陶磁器4壁に空洞部5を成形させ、ここにマイクロ波吸収発熱材6を注入または、充填しマイクロ波吸収発熱部を有することを特徴とする。本発明によればマイクロ波吸収発熱材6が、電子レンジにおいてマイクロ波の照射を受けるとマイクロ波を吸収し非常に効果的に陶磁器自体が高温発熱するため、陶磁器容器内食品の加熱調理を効率的に行なうことができるとともに、食品の焼き物加熱調理もできる。
【選択図】図2
Description
本発明は、マイクロ波により誘導加熱することができるマイクロ波吸収発熱陶磁器およびその製造方法に関する。
従来、一般の電子レンジによる食品の加熱原理は、マイクロ波による誘導加熱であって、食品中に含まれる水分子がマグネトロンから放出される2.45GHzの電磁エネルギ−を吸収し、振動摩擦し食品を加熱するものである。
しかし、食品の加熱温度は100℃以上には上昇せず水分の少ない食品は発熱効果が悪かった。また、水分の多い飲み物類や食べ物類については、食品は素早く誘導加熱されるももの、容器の加熱はなかなか進まず、容器が冷たいままで、食品の温度が熱伝導して容器に逃げるため、食品の内外層に温度差が生じる原因となっていた。
そのため、食品の内外層の温度差を解消するために、電子レンジに電気ヒーターを有するオーブン機能を付与した電子レンジが主流となり、これらオーブンレンジについては、ヒーター加熱とレンジ加熱の組み合わせで食品を加熱する機能を有するものや、スチーム噴霧による高湿状態をレンジ内に作り出し、食品と容器を同時に加熱する機能を有するレンジ等が開発されている。
さらに、食品の内外層の温度差を解消するために、ターンテーブルを導入する方法や、マグネトロンの加熱を上下段からする方法、また、温度センサーにより食品の温度を測定しながら加熱する方法等が採用されているが、一部の高性能電子レンジに採用されているだけで、一般的ではない。
また、一部の高性能電子レンジには、ターンテーブル等にフェライトからなる発熱材を用いた例があるが、その加工性の難しさから一般的な陶磁器への採用はほとんどされていない。(たとえば特開平1ー204386号公報参照)
そのため、容器自体を効率よく発熱させて温度差を解決する目的から、亜鉛やニッケル、マグネシュウム、マンガン亜鉛等の鉱物フェライトや炭化珪素を陶磁器材料に混合して成形し焼桔し容器化した例がある。(たとえば特開平5ー258856号公報)しかしながら鉱物フェライトやSiCが陶磁器の表層に存在していると、食品の誘導加熱の際、表面に釉薬等を塗布してある場合には、表面にひび割れを発生する可能性がある。
さらに水分の多い食品等に該容器を用いた場合、加熱の際食品に金属フェライトが触れ、金属成分がイオン化して溶出する可能性があり、食品を食することから、健康面の問題があり一般的に採用されていない。
一方、破損防止のためフィラーと炭素繊維を練り込み焼成し、多孔質陶磁器を得た例があるが、強度改善が目的であり、発熱を目的としたものではない。(たとえば特開平11ー292652号公報)
また一方、陶土に炭素繊維を練り込み焼成し、陶磁器を得た例もある。
(たとえば特開2005ー126247号公報)しかしこの発明は、マイクロ波吸収発熱材である炭素繊維を多量に陶土に混ぜることによって、焼成時に炭素繊維が粘土粒子同しの結合を阻害し、陶磁器内の構造欠陥を生じさせる問題があり、このため多量に炭素繊維を混ぜることのができない。したがってこの陶磁器は、発熱体の量が限定され強い発熱を得ようとしても、得ることができない。
(たとえば特開2005ー126247号公報)しかしこの発明は、マイクロ波吸収発熱材である炭素繊維を多量に陶土に混ぜることによって、焼成時に炭素繊維が粘土粒子同しの結合を阻害し、陶磁器内の構造欠陥を生じさせる問題があり、このため多量に炭素繊維を混ぜることのができない。したがってこの陶磁器は、発熱体の量が限定され強い発熱を得ようとしても、得ることができない。
本発明は、マイクロ波により誘導加熱する、電子レンジで、容器自体が発熱し、食品を加熱調理するこができる、安全で強度的に優れ、また、強い発熱が得られる格安なマイクロ波吸収発熱陶磁器および製造方法を提供するものである。
本発明は、課題を解決するために、検討を重ねた結果、次のような手段を用いて課題を解決するものである。本発明のマイクロ波吸収発熱陶磁器は、陶磁器壁に空洞部を成形させ、ここにマイクロ波吸収発熱材を注入または、充填することによってマイクロ波を効率的に吸収し高温加熱ができることを特徴とするものである。
また、本発明のマイクロ波吸収発熱陶磁器の製造方法は、陶磁器用粘土を用いて焼成時の熱で焼失する型材を包み込むように容器形に成形し、成形された容器に数か所穴をあけ乾燥させす焼きし、その後釉薬を塗りつけ焼成を行い陶磁器を成形するものである。その結果型材が、焼成の熱により焼失しこの部分が空洞化し、陶磁器壁に空洞部を成形させることを特徴とする製造方法。
このようにしてできた陶磁器壁の空洞部に、マイクロ波吸収発熱材を注入または、充填しマイクロ波吸収発熱部を有することを特徴とするものである。
本発明によれば、マイクロ波吸収発熱陶磁器は、複雑な製造工程を必要とせず通常の陶磁器製造の工程で製造ができ、また形成された空洞部に各種あるマイクロ波吸収発熱材を充填することにより発熱材料を特定することなく使用ができる利点がある。
また、陶磁器壁の空洞部に注入または、充填するマイクロ波吸収発熱材の量を調整することにより、陶磁器のマイクロ波吸収効果を変えることができ用途に応じたマイクロ波吸収発熱陶磁器の製造が可能である。
家庭用の電子レンジで食品を加熱調理する際、容器自体が効率よく発熱し、その結果容器内が効率よく加熱することを可能とし、安全で強度的に優れ、また、強い発熱が得られるマイクロ波吸収発熱陶磁器を容易にかつ格安に提供することができるのである。
また、本発明によれば、容器自体が加熱され容器内食品、たとえばさつまいもを焼くことができ、従来電子レンジでなし得なかった効果が生まれた。そして電子レンジの加熱調理で食品の焼き物ができる容器としてもマイクロ波吸収発熱陶磁器を利用することができる。
本発明は、マイクロ波により誘導加熱される、電子レンジで、容器自体が発熱することによって、食品を加熱調理するマイクロ波吸収発熱陶磁器について検討し、まずはじめにマイクロ波吸収発熱材を陶磁器内に納める空洞部を設ることに着目したものである。
陶磁器壁に空洞部を設ける方法は、容器形を陶磁器用粘土を用いて成形する際、型材を粘土で包み込むように容器形に成形する。
型材の材質は、焼成時の熱により焼失し、または、融解消滅してしまう物質が適している。たえば紙等が適している。また、型材の厚さにより陶磁器壁の空洞部のマイクロ波吸収発熱材の収納量を変えることができ、強い発熱温度を求めるときは厚くし、また弱い発熱温度を求めるときは薄くすることにより求める発熱温度にあわせたマイクロ波吸収容器ができる。
次に、成形した粘土に、径5mm程度の穴を数か所あけ乾燥させる。その後、す焼きし釉薬を塗り電気窯又は登り窯等を用いて焼成する。このことにより高い強度の陶磁器を得る、また焼成時の熱により型材が焼失しこの部分が空洞化し、陶磁器壁に空洞部をもった。
次に陶磁器壁に設けられた空洞部に、数か所あけられた穴からマイクロ波吸収発熱材を注入または、充填する。その後この穴を粘土を用いてふさぎ再度焼成させる。
このように製造した最良の形態のマイクロ波吸収発熱陶磁器は、陶磁器壁の空洞部に貯蔵されたマイクロ波吸収発熱材が、マイクロ波吸収効果を高め、かかる課題を一挙に解決したのである。
本発明に使用されるマイクロ波吸収発熱材は、マイクロ波の照射によりそれ自体が発熱するものであればよく有害物質以外であれば、特に限定したものではない。
特に環境に優しく格安なものとして、従来マイクロ波吸収発熱材として知られていない発熱効果の高い籾殻炭がある、(たとえば特許願平成17年05月27日提出P−0406T3受付番号20500980211)この籾殻炭は、ほとんどが廃棄処分されている籾殻を炭化させて作ったものである。それゆえに他の発熱材のように化学的処理をするため高価になることもなく簡単に格安に得ることができ、環境にも優しく、さらに従来廃棄処分されていた資源の有効利用にもなり、マイクロ波吸収発熱材として好適に利用できるものである。
陶磁器の粘土としては、陶磁器用に使用される粘土でよく、特に限定されるものではない。
釉薬としては、接触する食品に害のない物であればよく、特に限定されるものではない。
こうして得られたマイクロ波吸収発熱陶磁器は、電子レンジ内において、高周波の電磁波を陶磁器壁の吸収材で吸収し、容器の陶磁器表面温度は、少なくとも100℃以上に発熱し、食品の加熱調理はもちろん、食品の焼き加熱調理もできる性能をもった優れたマイクロ波吸収発熱陶磁器である。
なお、本発明のマイクロ波吸収発熱陶磁器は、家庭用電子レンジの容器だけでなく、高温の加熱容器を必要とする様々な産業上の容器として使用できるものである。
以下、実施例を用いて、本発明を具体的にする、しかし、本発明は実施例等によりなんら限定されるものではない。
〈焼成〉小糸工業(株)成電気窯KCA−10にて最高温度1220℃で実施した。
〈表面温度測定〉TASCO,THI−400を用いて測定物から300mmの距離で表面温度の測定した。
〈電子レンジ〉市販の500Wのタ−ンテ−ブル式電子レンジを使用した。
〈焼成〉小糸工業(株)成電気窯KCA−10にて最高温度1220℃で実施した。
〈表面温度測定〉TASCO,THI−400を用いて測定物から300mmの距離で表面温度の測定した。
〈電子レンジ〉市販の500Wのタ−ンテ−ブル式電子レンジを使用した。
厚さ5mmの段ボールでできたの型材を、土鍋用粘土で包み図1のように容器形を成形した。
この成形した粘土に、数か所発熱材を入れる径5mm程度の穴をあけ一週間乾燥させ、電気窯で800℃で5時間す焼きする。その後土鍋用釉薬を塗り、電気窯で最高温度1220℃で8時間焼成し陶磁器を得た。
焼成時型材が焼失し陶磁器壁に、空洞部ができた。
この空洞部に、マイクロ波吸収発熱材の籾殻炭(特許願平成17年06月27日提出P−0406T3受付番号20500980211)を穴から充填し、その穴を粘土を用いてふさぎ、再度500℃で3時間焼成した。
このマイクロ波吸収発熱陶磁器を市販の電子レンジ(消費電力980W、高周波出力500W)の中に入れ、スイッチをオンにして観察し温度測定をしたところ60秒後、陶磁器表面温度が70℃に達し、その後90秒では、110℃となり、120秒後では、190℃、300秒後では、250℃となるほどの加熱温度を得ることができた、つまりマイクロ波吸収発熱陶磁器は、高温での加熱調理を可能とした。
このマイクロ波吸収発熱陶磁器内に、さつまいも200gを入れ、上記電子レンジで8分間加熱調理を行なってみた、その結果さつまいもは、いも独特のホクホク感の状態で加熱調理された。
1:陶磁器用粘土
2:型材
3:注入、充填の穴
4:陶磁器
5:空洞部
6:マイクロ波吸収発熱材
2:型材
3:注入、充填の穴
4:陶磁器
5:空洞部
6:マイクロ波吸収発熱材
Claims (4)
- マイクロ波吸収発熱陶磁器において陶磁器の壁を空洞に成形することを特徴とするマイクロ波吸収発熱陶磁器。
- 陶器の壁に成形された空洞部に、マイクロ波吸収発熱材を充填することを特徴とするマイクロ波吸収発熱陶磁器。
- 前記マイクロ波吸収材料が籾殻炭からなることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のマイクロ波吸収発熱陶磁器。
- マイクロ波吸収発熱陶磁器の製造において、燃焼揮発性の心材とその周囲に陶磁器材料を積層し乾燥焼成することによって空洞部を形成するマイクロ波吸収発熱陶磁器の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005313456A JP2007090027A (ja) | 2005-09-28 | 2005-09-28 | マイクロ波吸収発熱陶磁器。 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2005313456A JP2007090027A (ja) | 2005-09-28 | 2005-09-28 | マイクロ波吸収発熱陶磁器。 |
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Family Applications (1)
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JP2005313456A Pending JP2007090027A (ja) | 2005-09-28 | 2005-09-28 | マイクロ波吸収発熱陶磁器。 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014050526A (ja) * | 2012-09-06 | 2014-03-20 | Shin Etsu Polymer Co Ltd | 調理器具 |
KR101779254B1 (ko) * | 2015-09-02 | 2017-09-18 | 신라대학교 산학협력단 | 탄소 코일을 포함하는 전열체 제조방법 및 전열 시스템 |
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2005
- 2005-09-28 JP JP2005313456A patent/JP2007090027A/ja active Pending
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