JP2014049629A - 接合方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】接着剤やハンダ等の接着材料を接合部間に介在させず、かつ、少なくとも一方の接合部に対してCMPなどの研磨手法や切削加工を接合面の平坦化の手段として用いることなく、残留応力や残留ひずみが小さく、接合強度の高い接合方法を提供する。
【解決手段】表面の二乗平均平方根粗さが1nm超である粗面接合部同士、又は、該粗面接合部と、表面の二乗平均平方根粗さが1nm以下である平坦接合部を接合する接合方法であって、粗面接合部の表面を加熱下で平坦な表面と接触させ加圧することにより、該接合部表面を平坦化する平坦化工程と、少なくとも一方の接合部表面を活性化処理する活性化処理工程と、常温又は上記平坦化の加熱温度よりも低い温度にて、接合部の表面を相互に接触させて接合する接合工程、を有することを特徴とする。
【選択図】図2

Description

本発明は、MEMS(Micro Electro-mechanical Systems)や、半導体集積回路、光デバイスなどのマイクロデバイスの集積化等に好適に用いることのできる接合方法に関する。より具体的には、二つの接合部同士を直接接触させ、接着剤やハンダ等の接着材料を用いることなく接合する接合方法に関する。
マイクロデバイスの集積化のための接合においては、接合部の残留応力がデバイスの特性に様々な影響を及ぼす。シリコンと化合物半導体、金属配線層、配線基板材料などの接合では、熱膨張係数の違いにより残留応力が発生するため、接合時に加熱を必要としない接合技術が求められている。また、接合時に過大な荷重を負荷すると、接合後のデバイスにひずみや応力が残留するため、接合には低加熱温度かつ低荷重のプロセスが求められている。
特許文献1には、常温で接合を行うプロセスとして、表面活性化常温接合法が記載されている。この方法では、真空中でアルゴンイオンビームにより接合面表面をスパッタリングすることで、表面に吸着した汚染物質を除去する。それにより形成された清浄な表面同士を接合することにより、シリコンウェハなど表面が非常に平坦な材料では、常温無加圧で固相での接合が可能であり、材料の母材強度に匹敵する非常に強固な接合が得られる。
一方、そのような接合が可能となるためには、材料の表面が非常に平坦であることが必要であり、接合面の二乗平均平方根粗さが1nmを超える場合には接合が困難となる(非特許文献1)。
また、研磨により表面を平坦化することにより、接合を行う手法が、特許文献2−6に開示されている。研磨方法としては、CMP(Chemical Mechanical Polishing)が主に用いられている。
さらに、特許文献7には、切削加工により表面を平坦化し、接合を行う方法が開示されている。
また、特許文献8−13には、接合部に平坦な圧子を押しつけることにより接合部を平坦化し、ハンダ付けやボールボンディング特性を向上させる手法が開示されている。
特許第2791429号公報 特開2000−299379号公報 特開2002−26123号公報 特開2006−66809号公報 特開2007−189171号公報 特開2009−216657号公報 特開2006−19398号公報 特開2000−31633号公報 特開2003−218161号公報 特開2006−286666号公報 特開2006−179795号公報 特許第3335562号公報 特開2007−251065号公報
Effect of surface roughness on room-temperature wafer bonding by Arbeam surface activation, H. Takagi et. al. Jpn. J. Appl. Phys., 37(1998) pp.4197-4203
このように、表面活性化による常温接合法を用いることにより、熱応力が発生せずデバイスへのダメージの非常に小さい集積化方法が期待されているが、接合面が非常に平滑であることが必要である。一方でこれらマイクロデバイスの集積化では、デバイス間の電気的接続を接合時に行うことが要求されるが、そのためには金属の電極間の接合が必要である。金属電極は、多くの場合デバイスを形成する基板表面に、蒸着、スパッタリング、メッキなどの成膜手法により形成されるため、表面粗さが大きく常温での接合は困難である。
特許文献2〜6に開示されている、CMPなどの研磨手法により表面の平坦化を行う手法は、銅の表面を1nm以下の粗さに平坦化することが可能で、接合には有効な手法である。しかしながら、研磨および研磨後の洗浄プロセスのコストが高く、またこれらの装置が大型で排水処理などの設備も必要であること、高いクリーン度が要求されるデバイス作製プロセス装置から研磨装置を隔離する必要があることから、適用可能なデバイスは限られるという問題がある。さらに、CMPは湿式のプロセスであるため、MEMSなどが形成されているウェハではデバイスを破壊する可能性が高く、適用は困難である。
特許文献7に開示されている切削加工を用いる方法においても、CMPなどの研磨装置を用いる場合と同様の問題があるほか、切削加工により表面粗さ1nm以下を得ることは困難である。
特許文献8−13に開示されている、平坦化ツールにより接合部電極を平坦化する手法は、ハンダ付けや、金属バンプ接合、ボールボンディングの接合特性を向上させる手法として知られている。しかしながら、ハンダ付けでは高温の接合プロセスを用いており、また金属バンプの接合やボールボンディングではバンプやボールが十分に変形するための加熱や大きな加圧を必要とする。このため、結果としてマイクロデバイスに熱応力やひずみによるダメージを及ぼしてしまうという問題がある。またこのような接合プロセスでの使用を目的としているため、これらに開示されている方法では、平坦化後の表面粗さとして、1μm程度の最大高低差、または鏡面であることが要求条件となっている。一般に鏡面となるのは、表面の二乗平均平方根粗さが0.1μm程度である。このことから、これら公知文献に開示されている手法では、1nm以下の表面粗さが必要とされている低加熱温度かつ低加圧での金属同士の固相接合への適用は困難である。適用例はハンダを溶融させる高温でのプロセスまたは、金属ボールやバンプを大きく変形させる高荷重のプロセスに限られている。
以上の問題に対して、本発明では、1nm超の二乗平均平方根粗さを有する粗面接合部同士、又は、該粗面接合部と、1nm以下の二乗平均平方根粗さを有する平坦接合部を、接着剤やハンダ等の接着材料を接合部間に介在させず、かつ、少なくとも一方の接合部に対してCMPなどの研磨手法や切削加工を接合面の平坦化の手段として用いることなく、残留応力や残留ひずみが小さく、接合強度の高い接合方法を提供することを課題とする。
本発明の接合方法では、接合される粗面接合部を、加熱下にて平坦な表面と接触させ加圧することにより接合部を平坦化する工程と、少なくとも一方の接合部表面を活性化処理し、常温または上記平坦化の加熱温度よりも低い温度において、接合部の表面を相互に接触させて接合する工程を有する。
平坦化処理を加熱下で行うことにより、接合部の材料が軟化し、平坦化が容易となる。平坦化処理に要する荷重が低減されるため、デバイス等へのダメージも低減することが出来る。また、平坦化ツールと接触させられた接合部は、平坦化処理後に平坦化ツールから剥離されるため、熱応力は残留しない。一方、接合工程は平坦化工程よりも低い温度、望ましくは常温で行うことにより、接合後の熱応力の発生や、接合部での材料間の反応による影響を抑制することが出来る。
以下、本発明の特定事項について、順次説明する。
[粗面接合部]
本発明における粗面接合部は、接合される面の二乗平均平方根粗さが1nm超のものである。このような表面粗さの粗面接合部は、接着剤やハンダ等の接着材料を用いない低温度での接合において、十分な接合強度を得るのが困難なものである。
なお、本発明において、「二乗平均平方根粗さ」(平均線から測定高さまでの偏差の二乗を平均した値の平方根)は、原子間力顕微鏡により、3×3μmの範囲を数カ所測定し、うねりおよび傾き成分を除去した上で、算出されたものである(数カ所の測定で粗さなどの数値に大きなばらつきがなければ、そのうちの1カ所のデータにより全体の粗さを代表し、ばらつきが大きい場合は、数カ所のデータを集計して求める。)。本発明で用いた原子間力顕微鏡は、エスアイアイ・ナノテクノロジー株式会社製 L-Traceで、「二乗平均平方根粗さ」等の算出機能を有している。
本発明においては、粗面接合部の材料は加熱により軟化する特性を有することが望ましい。このような材料として、軟質金属やガラス、樹脂材料を挙げることが出来る。
本発明の粗面接合部を形成する軟質金属としては、限定するものではないが、金、銀、銅、アルミニウムが挙げられる。平坦化工程において、加熱により酸化膜が成長すると表面の活性化が困難になるため、大気中で酸化されにくい金を用いることが望ましい。
ガラスとしては、その素材は何ら限定されず、例えば、石英ガラス、ソーダ石灰ガラス、ホウケイ酸ガラスなどが挙げられる。
樹脂材料としては、熱可塑性樹脂でも、それ以外(例えば、熱硬化樹脂等の硬化樹脂、架橋樹脂)でも良いが、加熱下での平坦化が容易な熱可塑性樹脂が望ましい。限定するものではないが、例えば、アクリル樹脂、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリオレフィン、弗素樹脂、シリコン樹脂等が挙げられる。
本発明の粗面接合部を有する部材は、少なくとも一部に粗面接合部を有するものであり、形状、構造など、何ら限定されないが、例えば、MEMS、半導体集積回路、光デバイス等の基板とすることが出来る。
本発明の粗面接合部は、基板上に形成された接続電極等を構成する金属膜とすることが出来る。このような接続電極は、デバイス製造プロセスにおいて同時に形成することが可能である。また、このとき金属膜は、多数の接続電極等の微細なパターンに形成されることにより、デバイス間の電気的な接続を高密度に実現することが出来る。これは、金属からなる接合部を膜に限るものではない。膜以外にも、バンプや突起形状を接合部として用いることが出来る。
[平坦化処理]
本発明の接合部表面の二乗平均平方根粗さが1nm超の粗面接合部は、加熱下で平坦な表面に接触させ、加圧することにより平坦化される。平坦化処理後の表面は,通常、その二乗平均平方根粗さが処理前よりも小さくなると考えられる。
平坦化の際の粗面接合部の加熱温度(Tf)は、高い方が、接合部表面の平坦化が容易となり、平坦化の点では望ましいが、一方で、再結晶、加熱反応生成物、残留応力、熱劣化等の品質の低下が生じる場合があるので、接合部の材料に応じた平坦化の容易性、品質低下の程度、省エネルギー等を考慮して適宜に定めることができる。例えば、金属材料の場合、融点(Tm)に対して、絶対温度で、Tf<Tm/2の関係を満足することが望ましい。平坦化のプロセス温度は接合体の残留応力には直接影響しないが、この温度範囲で平坦化を行うことにより、金属接合部の再結晶や反応生成物の形成を抑制することができる。
加熱温度(Tf)の下限は、特に限定するものではないが、60℃以上(好ましくは80℃以上、より好ましくは100℃以上)などと設定することができる。
接合部の表面の平坦化には、例えば、平坦化ツール等の平坦な表面を有する部材を用いる。平坦化ツールは、加熱手段が組み込まれ、接合部表面に接触した際に接合部を加熱するように構成されたものでも良い。
平坦化のための加圧圧力は、大きい方が平坦化の点では望ましいが、デバイスへのダメージ等の品質の低下が生じる場合があるので、平坦化の程度、品質低下の程度等を考慮して適宜に定めることができる。粗面接合部が金属材料からなる場合、加圧力は、1〜10MPa程度、好ましくは2〜7MPa、より好ましくは3〜6MPaとすることができる。
平坦化工程においては、荷重を面内に均一に負荷するため、油圧や空気圧などの流体を介した圧力負荷方法を用いることが望ましい。例えば、平坦化ツール(平坦な表面を有する部材)の背面(粗面接合部との接触面と反対側の面)に直接に流体圧を負荷したり、可撓性シートを介して間接的に流体圧を負荷したりすることができる。また、これとは逆に、接合部を有する部材の背面(接合部の平坦化される表面と反対側の面)に直接に流体圧を負荷したり、可撓性シートを介して間接的に流体圧を負荷したりすることができる。また、平坦化ツール(平坦な表面を有する部材)の背面と接合部を有する部材の背面の両方に流体圧を付加することもできる。このような流体圧の負荷により、接合部を接合される面全体にわたって均一に平坦化することが可能となり、接合の歩留まりと面内均一性の向上が可能となる。また、平坦化時の加熱温度の低温化や加圧力の低減により、接合されるデバイスへのダメージを低減することが可能となる。前記可撓性シートとしては、例えば、樹脂シート、金属の薄板(例えば、0.1〜1mm程度の厚さのステンレス板)等が挙げられる。
平坦化された接合部の表面は、二乗平均平方根粗さが1nm以下であることが望ましい。これにより、常温や90℃以下(好ましくは70℃以下、さらに好ましくは50℃以下)等の低温での接合が可能となり、デバイスへのダメージと残留応力を低減することが可能となる。接合部表面にうねりが存在し、接合部表面どうしの直接接触領域が比較的小さくても、直接接触領域の二乗平均平方根粗さが1nm以下であると、直接接触領域の表面同士が強固に接合し、全体として所定以上の接合強度を得ることができる。接合時に加圧力を負荷すると、うねりを打ち消し、直接接触領域が増大し、接合強度が増大する。
平坦化された接合部の表面や平坦接合部の表面は、二乗平均平方根粗さが0.3nm以下であることが望ましい。これにより、接合される表面間の原子間引力による接合部形成が可能となり、常温での接合時に必要な荷重が大幅に低減されるとともに接合部の欠陥を低減することが可能となる。
上記の二乗平均平方根粗さの条件に関わらず、平坦化された接合部表面の40%以上の領域が、高さ方向に2nm以内の範囲にあり、かつその領域の中間高さより1nm以上高い領域が面積比で5%以下であることが望ましい。これにより、接合時に小さな加圧により、接合部の一定の領域を原子レベルで密着することが可能となり、デバイスへのダメージと残留応力を低減することが可能となる。中間高さより1nm以上高い領域は、平坦化された部分の表面間に原子間引力が有効に働くことを阻害するため、その面積比率は5%以下であることが望ましい。なお、平均高さより1nm以上低い領域については、平坦化された部分の表面間の原子間引力の作用に影響しない。これによれば、平坦化処理後の表面の二乗平均平方根粗さが1nm以上である場合にも、良好な接合を達成することが可能となる。
さらに、平坦化された接合部表面の60%以上の領域が、高さ方向に2nm以内の範囲にあり、かつその領域の中間高さより1nm以上高い領域が面積比で5%以下であることが望ましい。これにより、接合される表面同士を接触させた際に、接合部の一定の領域で原子間引力を有効に作用させることが可能となり、常温での接合時に必要な荷重が大幅に低減されるとともに接合部の欠陥を低減することが可能となる。
さらに、平坦化された接合部表面の80%以上の領域が、高さ方向に2nm以内の範囲にあり、かつその領域の中間高さより1nm以上高い領域が面積比で5%以下であることが望ましい。これにより、接合される表面同士を接触させた際に接合部の気密性が向上し、接合されたデバイスの信頼性が向上する。
さらに、平坦化された接合部表面の、40%以上の領域が、高さ方向に0.6nm以内の範囲にあり、かつその領域の中間高さより、1nm以上高い領域が面積比で5%以下であることが望ましい。これにより、接合される表面同士を接触させた際に、接合部の一定の領域で表面の原子がより近接するため、原子間引力を有効に作用させることが可能となり、常温での接合時に必要な荷重が大幅に低減されるとともに接合部の欠陥を低減することが可能となる。
なお、上記「平坦化された接合部表面X%以上の領域が、高さ方向にYnm以内の範囲にあり、かつその領域の中間高さより1nm以上高い領域が面積比で5%以下である」における「高さ方向にYnm以内の高さにある領域の面積比(割合)」、「領域の中間高さ」、「その領域の中間高さより1nm以上高い領域の面積比(割合)」は、原子間力顕微鏡による3×3μmの範囲の測定を数カ所行い、数カ所の測定で粗さなどの数値に大きなばらつきがなければ、そのうちの1カ所のデータにより、ばらつきが大きい場合は、数カ所のデータを集計して、図12に示すような、接合部表面についての相対高さ分布と累積高さ分布のグラフを作成することによって容易に求めることが出来る。
[(平坦化ツール)の平坦な表面]
平坦化ツール等の平坦化に用いる部材の平坦な表面は、二乗平均平方根粗さが0.5nm以下であることが望ましい。これにより、平坦化される表面の粗さを接合に必要な平坦さにすることが可能となる。
平坦化に用いる平坦な表面は、二乗平均平方根粗さが0.2nm以下であることがさらに望ましい。これにより、平坦化される表面の粗さを接合に必要な平坦さにしながら、平坦化プロセスの温度や加圧力を低減することにより、デバイスへの影響を低減することが出来る。
平坦化に用いる平坦な表面は、二乗平均平方根粗さが0.1nm以下であることがさらに望ましい。これにより、平坦化される表面の平坦さをさらに向上させることが可能となり、接合工程においてプロセス温度や加圧力の低減が可能となる。特に、常温での接合が要求される場合に、このような表面を用いることが望ましい。
平坦化に用いる平坦な表面は、ビッカース硬さHvが5GPa以上である材料を用いることが望ましい。このような材料を用いることにより、平坦化プロセスにおいて平坦化される材料を十分に平坦に変形させることが出来る。
さらに、平坦化に用いる平坦な表面は、平坦化される金などの材料との反応性が低いことが望ましい。このような特性を有し、かつ表面粗さの小さな表面が作製可能な材料として、表面にシリコン酸化膜を形成したシリコンウェハを挙げることが出来る。
平坦化に用いる平坦な表面は、ビッカース硬さHvが20GPa以上である材料を用いることが望ましい。このような材料を用いることにより、平坦化プロセスにおける表面粗さの劣化を抑制することが可能となり、平坦化プロセスの繰り返し精度と繰り返し数を向上することが出来る。このような条件を満足する材料として、アルミナ、炭化ケイ素、グラッシーカーボンを挙げることが出来る。
平坦化に用いる平坦な表面は、平坦化される粗面接合部の材料との反応性、親和性が低い方が望ましい。平坦化に用いる平坦な表面の、平坦化される粗面接合部の材料との反応性、親和性が高い場合、平坦な表面を接合部から剥離する際に、却って、二乗平均平方根粗さを大きくしたり、平均高さより1nm以上高い領域の面積割合を大きくしたり、さらに、接合部材料の該平坦な表面への移着が生じたりする場合がある。
サファイアは、金など金属の材料との反応性が低く、しかも、単結晶であるため研磨により二乗平均平方根粗さが0.1nm以下の表面を得ることが可能である。そのため、サファイアウェハやサファイア表面は、金など金属の材料の粗面接合部の平坦用ツール乃至平坦化に用いる平坦な表面としてさらに望ましい。
平坦化に用いる平坦化ツール乃至平坦化に用いる平坦な表面は、平坦化される金などの粗面接合部の材料との剥離を容易にするためや、所定以上の硬度を得るための薄膜が表面に形成されたものとすることが出来る。そのような薄膜の材料としては、アルミナ、ダイヤモンド状カーボンなどが挙げられる。金などの粗面接合部の材料との剥離を容易にするためには、グラファイトなどの無機材料膜や、自己組織化単分子膜などの有機材料膜が形成されたものとすることも出来る。
[平坦接合部]
接合される表面は両方を加圧平坦化により平坦化しても良く、また一方のみを加圧平坦化しても良い。一方のみを加圧平坦化する場合には、もう一方の接合部は、二乗平均平方根粗さが1nm以下の平坦な接合用の表面を有するものである。
加圧平坦化を行わない平坦接合部の材料は、限定するものではないが、軟質金属、ガラス、樹脂材料の外、シリコン、シリコンカーバイド等の半導体材料、硬質金属、ダイヤモンド、各種セラミックス等を挙げることが出来る。
加圧平坦化を行わない平坦接合部は、二乗平均平方根粗さが1nm以下の表面を有するように製造されたものでも良いし、製造後、任意の手段で平坦化されたものでも良い。硬質金属、ダイヤモンド、各種セラミックスのように表面硬度や弾性率が高く、加圧平坦化が困難な場合には、CMP等のような研磨による平坦化手段を採用することが望ましい。CMP等のような研磨による平坦化プロセスは、本発明の接合方法の各工程とは別に隔離して予め実施しておくことができるので、本発明の接合方法を実施する上で支障とはならない。
[活性化処理]
接合工程前に、少なくとも一方の接合部の表面は活性化処理される。活性化処理される接合部の表面は、両方の接合部であることが接合強度を増大させる点で望ましいが、一方であっても全く活性化処理しない場合よりも接合強度を増加させることができる。一方の接合部表面を活性化する場合、平坦化処理された接合部の表面でも、平坦化処理されない平坦接合部の表面のどちらであっても良い。
平坦化された接合部の表面の活性化処理として、プラズマ、イオンビーム、高エネルギー原子ビームによる処理を用いることが望ましい。表面を活性化することにより、表面の原子間結合が促進され、より低温度低加圧での接合が可能となる。
平坦化された接合部の表面の活性化処理として、不活性ガスのプラズマ、イオンビーム、高エネルギー原子ビームによるスパッタ処理を用いることが望ましい。これにより、表面の酸化膜や吸着ガスが除去され、原子間の結合形成が促進される。
不活性ガスによる表面処理を真空中にて行った場合、そのまま真空中にて接合を行うことが望ましい。真空中で接合を行うことにより、活性化した表面の酸化や再汚染が避けられるので、良好な接合を得られる。
不活性ガスによる表面処理を行った場合でも、金などの酸化しにくい金属では大気中で接合を行うことが出来る。また、銀、銅などにおいてもガス雰囲気中にて接合を行うことにより、表面状態を制御して良好な接合を得ることが出来る。
平坦化された接合部の表面の活性化処理として、酸素プラズマ処理を用いることができる。酸素プラズマは表面に薄い酸化膜を形成し、表面を親水性とすることにより水酸基間の水素結合により接合の形成を促進する。
表面活性化処理は、過度に行うと接合部の表面の粗度を大きくしすぎる場合があるので、平坦化処理された接合部表面や平坦接合部の表面の粗度を大きく荒らさないように行うことが望ましい。例えば、スパッタエッチング等により表層をエッチング除去する場合、エッチング除去厚を3nm程度以下、好ましくは0.1〜2nm、より好ましくは0.2〜1nmに設定することができる。このようにエッチング除去厚を制限することにより、表面活性化処理前の二乗平均平方根粗さ等の表面状態を大きく損なうことはない。
表面活性化された表面は、活性化処理後、少なくとも接合部表面の相互接触までの間、その活性化状態の低減を抑制する条件とすることが望ましい。
接合部表面の活性化状態の低減を抑制する条件としては、例えば、活性化状態の低減を抑制する雰囲気下に置くこと、表面活性化処理後、接合部表面の相互接触までの時間を所定の短時間とすること、等が挙げられる。
接合部表面の活性化状態の低減を抑制する雰囲気としては、接合部材料が、金、プラチナ、ガラス、樹脂の場合、大気圧雰囲気、真空雰囲気、不活性ガス雰囲気、又は、還元性雰囲気であり、接合部材料が、金、プラチナ以外の金属である場合、真空雰囲気、不活性ガス雰囲気、又は、還元性雰囲気である。
表面活性化処理後、接合部表面の相互接触までの時間は、接合部材料が、金、プラチナ以外の金属である場合、大気圧雰囲気下で5分以内、好ましくは3分以内、より好ましくは1分以内とすることができる。
なお、活性化状態の低減を抑制する条件であるか否かは、例えば、次のようにして判定することができる。活性化処理後、該抑制する条件に置かれた判定用接合部と所定の平坦接合部と接合したときの接合強度を、活性化処理後、常温大気圧雰囲気下24時間放置された基準接合部と所定の平坦接合部(ただし、条件判定用接合部との接合に用いた平坦接合部と同様の条件のもの)との接合強度を比較し、判定用接合部の接合強度が基準接合部の接合強度より高い場合に活性化状態の低減を抑制する条件であると言える。
[接合工程]
両接合部表面の接合は、両表面間に接着剤やハンダ等の接着材料を介在させることなく二つの接合部同士を直接接触させて行う。接合する際の加圧力は、表面に存在するうねりの影響を小さくし、両接合部の接触面積を増大させ、接合強度を増大させる点で望ましいが、大きな加圧力は、比較的大きな残留応力をもたらすので、平坦化の際の加圧力より小さくする(好ましくは平坦化の際の加圧力の2/3以下、より好ましくは1/2以下、さらに好ましくは1/3以下)。両接合部表面において、所定以上の接触面積が得られる場合、加圧力は必ずしも必要ではなく、無加圧(接合材料の自重による加圧力のみ)であっても良い。
このように平坦化された表面は、過大な荷重をかけることなく接合が可能であり、接合時の荷重は5MPa以下であることが望ましい。さらに、デバイスへのダメージを最小限に抑えるためには、接合時の荷重は1MPa以下であることがさらに望ましい。
[接合装置]
本発明の接合プロセスには、加熱加圧による平坦化機構と、表面を活性化するための表面処理機構を有することを特徴とする、接合装置を用いることが出来る。各機構は真空チャンバーと搬送機構により接続されていることが望ましい。
本発明は、上記のような特徴を有するものであり、以下のように整理することができる。
(1)表面の二乗平均平方根粗さが1nm超である粗面接合部同士、又は、該粗面接合部と、表面の二乗平均平方根粗さが1nm以下である平坦接合部を接合する接合方法であって、
該粗面接合部の表面を加熱下で平坦な表面に接触させ加圧することにより、該接合部表面を平坦化する平坦化工程と、
少なくとも一方の接合部表面を活性化処理する活性化処理工程と、
常温又は上記平坦化の加熱温度より低い温度において、接合部の表面を相互に接触させて接合する接合工程、
を有することを特徴とする接合方法。
(2)前記接合部を有する部材と前記平坦な表面を有する部材の少なくとも一方に対し直接又は可撓性シートを介して間接的に流体圧力を負荷することにより加圧する、(1)に記載の接合方法。
(3)前記粗面接合部が金属材料からなり、平坦化の加熱温度Tfは、該金属材料の融点Tmに対し、絶対温度で、
Tf<Tm/2
である、(1)又は(2)に記載の接合方法。
(4)平坦化された接合部の表面は、二乗平均平方根粗さが1nm以下である、(1)〜(3)のいずれか1項に記載の接合方法。
(5)平坦化された接合部表面の40%以上の領域が、高さ方向に2nm以内の範囲にあり、かつその領域の中間高さより1nm以上高い領域が、面積比で5%以下である、(1)〜(4)のいずれか1項に記載の接合方法。
(6)平坦化に用いる平坦な表面は、二乗平均平方根粗さが0.5nm以下である、(1)〜(5)のいずれか1項に記載の接合方法。
(7)平坦化に用いる平坦な表面は、酸化膜を形成したシリコン、アルミナ、炭化ケイ素、グラッシーカーボン、又は、サファイアである(1)〜(6)のいずれか1項に記載の接合方法。
(8)平坦化に用いる平坦な表面を有する部材は、平坦化される材料との剥離性を向上させるための薄膜が形成されたものである、(1)〜(7)のいずれか1項に記載の接合方法。
(9)上記平坦化される粗面接合部は、基板上に形成された金属膜である、(1)〜(8)のいずれか1項に記載の接合方法。
(10)平坦化ツール及び粗面接合部を有する部材の少なくとも一方に対し直接又は可撓性シートを介して間接的に流体圧力を負荷し、粗面接合部の表面を平坦化ツールの平坦な表面に接触させ加圧することのできる加圧手段、及び、粗面接合部を加熱する加熱手段を有する平坦化機構と、少なくとも一方の接合部表面を活性化するための表面活性化処理機構を具備することを特徴とする、接合装置。
本発明は、次のような態様を含むことができる。
(11)平坦化される粗面接合部は、加熱により軟化する材料からなる、(1)〜(8)のいずれか1項に記載の接合方法。
(12)平坦化される粗面接合部は、金属、ガラス、及び、樹脂からなる群から選択される1種、又は、2種以上からなる、(1)〜(8)のいずれか1項に記載の接合方法。
(13)平坦化される粗面接合部は、金、銀、銅、又は、アルミニウムからなる、(1)〜(8)のいずれか1項に記載の接合方法。
(14)平坦化される粗面接合部は、パターンに形成されたものである、(1)〜(9)、(11)〜(13)のいずれか1項に記載の接合方法。
(15)平坦化された接合部の表面は、二乗平均平方根粗さが0.3nm以下である、(4)に記載の接合方法。
(16)平坦化された接合部表面の60%以上の領域が、高さ方向に2nm以内の範囲にあり、かつその中間高さより1nm以上高い領域が、面積比で5%以下である、(5)に記載の接合方法。
(17)平坦化された接合部表面の80%以上の領域が、高さ方向に2nm以内の範囲にあり、かつその中間高さより1nm以上高い領域が面積比で5%以下である、(5)又は(16)に記載の接合方法。
(18)平坦化された接合部表面の40%以上の領域が、高さ方向に0.6nm以内の範囲にあり、かつその中間高さより1nm以上高い領域が面積比で5%以下である、(5)に記載の接合方法。
(19)接合時の加圧力は5MPa以下である、(1)〜(9)、(11)〜(18)のいずれか1項に記載の接合方法。
(20)接合時の加圧力は1MPa以下である、(19)に記載の接合方法。
(21)平坦化に用いる平坦な表面は、二乗平均平方根粗さが0.2nm以下である、(6)に記載の接合方法。
(22)平坦化に用いる平坦な表面は、二乗平均平方根粗さが0.1nm以下である、(21)に記載の接合方法。
(23)平坦化に用いる平坦な表面は、ビッカース硬さHvが5GPa以上である、(1)〜(7)、(9)、(11)〜(22)のいずれか1項に記載の接合方法。
(24)活性化処理が、プラズマ、イオンビーム、高エネルギー原子ビームのいずれか1種、又は2種以上を用いるものである、(1)〜(9)、(11)〜(23)のいずれか1項に記載の接合方法。
(25)活性化処理が、不活性ガスのプラズマ、イオンビーム、又は、高エネルギー原子ビームによるスパッタ処理を用いるものである、(1)〜(9)、(11)〜(23)のいずれか1項に記載の接合方法。
(26)活性化処理が、酸素プラズマを用いるものである、(1)〜(9)、(11)〜(23)のいずれか1項に記載の接合方法。
(27)活性化処理後、接合部表面の相互接触までの間、接合部表面を活性化状態の低減を抑制する条件とする、(1)、(24)、(25)、(26)のいずれか1項に記載の接合方法。
(28)接合部表面の活性化状態の低減を抑制する条件が、接合部表面を活性化状態の低減を抑制する雰囲気下に置くことである、(27)に記載の接合方法。
(29)接合部が、金、プラチナ、ガラス、樹脂から選ばれる1種からなり、活性化処理後の接合部表面の活性化状態の低減を抑制する雰囲気が、大気圧雰囲気、真空雰囲気、不活性ガス雰囲気、又は、還元性雰囲気である、(28)に記載の接合方法。
(30)接合部が、金、プラチナ以外の金属からなり、活性化処理後の接合部表面の活性化状態の低減を抑制する雰囲気が、真空雰囲気、不活性ガス雰囲気、又は、還元性雰囲気である、(28)に記載の接合方法。
(31)接合部表面の活性化状態の低減を抑制する条件が、活性化処理後、接合部表面の相互接触までの時間を大気圧雰囲気下5分以内とすることである(27)に記載の接合方法。
(32)不活性ガスによる表面処理後に、真空中にて接合を行う、(25)、(27)、(28)、(30)のいずれか1項に記載の接合方法。
(33)不活性ガスによる表面処理後に、大気中または不活性ガス雰囲気中にて接合を行う、(25)、(27)〜(30)のいずれか1項に記載の接合方法。
(34)平坦化される粗面接合部が金からなり、平坦化に用いる平坦な表面を有する部材がサファイアウェアである、(1)〜(6)、(9)、(14)のいずれか1項に記載の接合方法。
(35)平坦化ツールの平坦な表面は、二乗平均平方根粗さが0.5nm以下である、(10)に記載の接合装置。
(36)平坦化ツールの平坦な表面は、二乗平均平方根粗さが0.3nm以下である、(35)に記載の接合装置。
(37)平坦化ツールの平坦な表面は、酸化膜を形成したシリコン、アルミナ、炭化ケイ素、グラッシーカーボン、又は、サファイアである(10)、(35)、(36)のいずれか1項に記載の接合装置。
(38)平坦化ツールは、サファイアウェアである(10)、(35)、(36)のいずれか1項に記載の接合装置。
(39)平坦化に用いる平坦な表面を有する部材は、平坦化される材料との剥離性を向上させるための薄膜が形成されたものである、(10)、(35)、(36)のいずれか1項に記載の接合装置。
(40)活性化処理機構の活性化処理が、プラズマ、イオンビーム、高エネルギー原子ビームのいずれか1種、又は2種以上を用いるものである、(10)に記載の接合装置。
(41)活性化処理機構の活性化処理が、不活性ガスのプラズマ、イオンビーム、又は、高エネルギー原子ビームによるスパッタ処理を用いるものである、(10)に記載の接合装置。
(42)活性化処理機構の活性化処理が、酸素プラズマを用いるものである、(10)に記載の接合装置。
様々なデバイスでは、製造プロセスにおいて接合部となるシールリングや電極部の表面粗さの増大が避けられないため、従来は接合時に加熱下で加圧を行い、接合部での微小な変形により接合部表面間の接触と、原子間接合の達成を実現してきた。もしくは、ハンダなどの溶融金属を介した接合が行われてきた。そのため、接合部に介在する様々な物質の熱膨張の違いにより、接合後の冷却過程においてデバイスへの熱応力の発生が避けられなかった。
本発明では、接合部の平坦化は加熱下で加圧により行うが、平坦化のための表面と接合部の間で接合を形成しない条件でこれを行うことにより、接合部は平坦化のための表面と平坦化プロセス後に分離される。そのため、このプロセスにおいて熱応力は発生しない。その後、基板(接合部を有する部材)上の平坦化された接合部は表面を活性化し、常温にて他の基板(平坦化された接合部を有する他の部材又は平坦接合部を有する部材)に接合されるため、接合工程においても熱応力は発生しない。接合時に上記平坦化温度より低い温度での加熱を用いた場合においても、接合温度の低下により発生する熱応力を低減することが出来る。
また、常温において非常に大きな荷重をかけることで、接合部の表面を平坦化し接合する場合には、大きな荷重によるデバイスへのダメージが問題になるとともに、接合のための設備に大きな荷重容量が要求される。本発明では、加熱により材料が軟化する条件で平坦化を行うため、平坦化の荷重を大きく低下することが出来る。また、あらかじめ接合部表面を平坦化することにより、常温での接合における荷重を大幅に低減することが可能である。
さらに、接合温度の低温化および接合時の荷重の低減により、接合に用いる装置の低コスト化と小型化が可能になる。これにより、製造コストの低減と量産性の向上が期待できる。また、精密な位置決め機構の導入も容易になるため、接合精度の向上が期待できる。
平坦化前の接合される基板および粗面接合部を示す模式図 加熱下での加圧による平坦化プロセスを示す模式図 接合部表面が平坦化された接合される基板を示す模式図 平坦化されていない粗面接合部表面と平坦な表面との接合の模式図 平坦化された接合部表面と平坦な表面との接合の模式図 平坦化されていない粗面接合部表面同士の接合の模式図 平坦化された接合部表面同士の接合の模式図 平坦化前の金の表面のAFM像 平坦化前の金の表面の高さ分布及び累積高さ分布を示す図面 実施例の平坦化プロセスを示す模式図 実施例による平坦化後の金の表面のAFM像 実施例による平坦化後の金の表面の高さ分布及び累積高さ分布を示す図面 実施例1による接合体の超音波顕微鏡像 比較例1による接合体の超音波顕微鏡像 比較例2による接合体の超音波顕微鏡像
図1は、基板1の表面に形成された微細な凹凸を有する粗面接合部10を表す模式図である。本発明では粗面接合部10の表面を、図2の様に、平坦な表面を有する基板(平坦化ツール)100を用いて加熱下で加圧することにより、図3に示されるような表面が平坦化された接合部11を形成する。
このように平坦化された表面は、その最上部が平坦化され、平坦化された領域より高い部分の比率が小さいことが特徴である。
平坦化を行わない場合の接合に関し、平坦化されていない接合部表面を有する基板1と平坦な表面を有する基板2との接合を図4に、平坦化されていない接合部表面を有する基板1同士の接合を図6にそれぞれ示す。図4,図6のどちらの場合も、接合部のうちで突起部のみが接触するため、全体に占める接触部の割合が非常に小さく、接合が困難となる。このような表面間に良好な接合を形成するためには、加熱や大きな加圧による変形が必要となるため、接合後のデバイスに歪みや熱応力が発生する。
これに対し、平坦化後の表面は、図5および図7に示す様に、接合部の一定の割合の部分において容易に接触が形成されるため、良好な接合が得られる。平坦化された表面を接触させるには、小さな荷重で十分であり、特に表面間の距離を1nm以下まで近づけることにより、表面に働く原子間引力により外部から荷重を与えなくとも、自発的に接合を形成させることが可能となる。
以下、本発明を実施例に基づいてさらに詳細に説明するが、本発明は、これら実施例に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で適宜設計変更、材料変更、設定調整等を行うことができることはいうまでもない。
(実施例1)
接合される基板としてシリコンウェハ3を用い、接合部にはスパッタ成膜法により厚さ500nmの金の膜12を形成した(図10参照)。シリコンウェハ3と金の膜12の間には、基板と膜の付着力を向上させるため、チタン膜を20nm形成した。シリコンウェハは外形100mmで、厚さ0.4mmのものを使用した。
金の膜の表面は、図8のAFM(原子間力顕微鏡)による観察に示す様な状態であり、その二乗平均平方根粗さは3.0nmであった。また、図9は金膜12表面の高さ分布であり、着色された部分が高さ分布のヒストグラム、左下から右上に伸びる曲線が累積高さ分布を示す。全体の平均高さの位置を、グラフの0nmの位置とした。ヒストグラムからわかるように、-8nmから+6nm程度の範囲にわたって、ほぼ正規分布に近い形で高さが分布している。高さ方向2nm以内の範囲にある領域の割合は、30%程度以下であり、また、その領域の中間高さより1nm以上高い領域は、25%程度以上である。
表面の平坦化は、金の膜12とサファイアのウェハ101の研磨面を重ね合わせて、図10に示す様に行った。金の膜12を形成したシリコンウェハ3を、サファイアウェハ101の研磨面と重ね合わせて、200および201より構成される加熱加圧装置に設置した。サファイアウェハ101の研磨面の二乗平均平方根粗さは、0.09nmである。加熱加圧装置200はヒータを内蔵しており、これにより金の膜を形成したシリコンウェハ3およびサファイアウェハ101を200℃まで加熱し、その状態で圧縮空気導入口203より圧縮空気を導入し、圧力隔膜202を介して5MPaの荷重を印加した。圧縮空気による流体圧力を利用して加圧を行うことで、ウェハ全面にわたって均一に荷重を負荷することが可能となり、接合において面内の均一性、再現性、信頼性を向上させることが出来る。
これにより平坦化された金の膜の表面は、図11のAFMによる観察結果に示す様に、平坦化前と大きく異なる状態となり、明るく見える表面でもっとも高い領域の面積比が増大した。図12はこの表面の高さ分布を示しており、図9と比較すると平坦化前と平坦化後の金膜表面の違いが、非常に良く現れている。着色されているグラフは高さ分布のヒストグラムを示しているが、高さ0nm付近に非常に鋭いピークを形成している。これは図9においてヒストグラムが広い範囲に分布している平坦化前の表面とは、大きく異なっている。また、累積高さ分布のグラフもこの位置で大きく立ち上がっており、表面高さ0nmを中心に上下1nmの間(高さ方向に2nm以内の範囲)に表面領域の60%以上が分布していることが確認できる。また、1nmよりも高い領域はほとんど存在せず、その割合は5%以下であることがわかる。高さ分布のヒストグラムの拡がりは表面粗さと直接関係し、一般には鋭いピークであるほど表面粗さは小さくなる。しかしながら、本実施例では平坦化後の二乗平均平方根粗さは2.5nmであり、粗さの数値としては平坦化前より若干向上したものの、変化は小さい。これは、図12の高さ分布からわかるように、ピーク位置より高い部分は非常に分布が狭く、平均位置より1nm以上高い領域は5%以下であるのに対し、ピーク位置より低い部分では-10nm程度まで高さ分布が広がっていることによるものである。
このように平坦化された金の膜を有するシリコンウェハを、真空装置中にてアルゴンの高エネルギービームにより表面をスパッタエッチングすることにより活性化し、別途用意した表面の二乗平均平方根粗さが0.15nmのシリコンウェハと接合した。金の表面のエッチング量は0.3nmとし、シリコンの表面は自然酸化膜を除去するため2nmのスパッタエッチングを行った。接合時の荷重は3000Nで、圧力に換算すると0.38MPaであり、接合は常温で行った。接合後の超音波顕微鏡による観察像を図13に示す。接合部の欠陥が白く検出される条件で観察したもので、細かな粒子状のゴミが原因と思われる欠陥とウェハのエッジ部を除いて、良好な接合が得られていることがわかる。また、接合したウェハをダイシングソーにより10mm角に切断し、接着剤により試験用治具を固定して、引張試験により接合強度を評価した。表1はその結果であり、破断時の荷重が2000N以上、応力に換算して20MPa以上と、非常に大きな接合強度が得られ良好な接合が行われている。なお、破断荷重が小さいものについては、接着剤による治具との貼り付け部で破断が起こっており、貼り付け時に接着剤が十分に塗布できていなかったことが原因と考えられる。
Figure 2014049629
(比較例1)
平坦化工程を行わないこと以外は、実施例1と同様にして、金の膜を形成したシリコンウェハを別途用意したシリコンウェハに接合した。接合前の金の膜の表面は、実施例1における平坦化処理前と同様のものであり、高さ方向2nm以内の範囲にある領域の割合は、30%程度以下であり、また、その領域の中間高さより1nm以上高い領域は、25%程度以上であると考えられる。接合されたウェハの超音波顕微鏡による観察結果は図14のようになり、非常に欠陥が多い状態であった。さらに、強度試験のためにダイシングソーにより接合ウェハを切断したところ、多くの部分で接合部からの剥離が観察された。剥離しなかったチップに治具を貼り付け引張り試験を試みたが、取扱中に破断してしまい、測定を行ったものでも接合強度は非常に小さかった(表2参照)。
Figure 2014049629
(比較例2)
接合時の荷重を40000Nとしたこと以外は、比較例1と同様に、金の膜を形成したシリコンウェハと、別途用意したシリコンウェハを接合した。接合時に負荷された荷重を応力に換算すると、平均で5.1MPaである。接合後のウェハは、図15の超音波顕微鏡による観察結果より、ほぼ全面での接合が確認されたが、平坦化を行った場合にくらべ細かな粒子状のゴミが原因と思われる欠陥の数が多く、また欠陥の平均径も大きかった。ダイシングによる切断では周辺部を除き剥離は見られなかったが、表3に示す様に引張り試験による測定強度は、137N〜357Nの範囲で大きなばらつきが見られ、接合強度も不十分であった。これは、接合が常温で行われたため、荷重を負荷しても接合部での変形が十分ではなく、接合される表面間において結合が形成された領域の比率が少なかったものと考えられる。
Figure 2014049629
(実施例2)
実施例1と同様に金の膜を形成し、表面の平坦化プロセスを行ったシリコンウェハを2枚用意し、真空装置中にてアルゴンの高エネルギービームにより表面をスパッタエッチングすることにより活性化し、そのまま真空中にて接合した。超音波顕微鏡による観察結果より、欠陥の少ない良好な接合部が得られた。接合強度評価においても、試験用治具との接着部から剥離したものを除き、2000N以上の良好な接合強度が得られた。
(実施例3)
実施例2と同様に平坦化を行った金の膜付きのシリコンウェハを、アルゴンのプラズマにより表面を活性化し大気中にて接合した。超音波顕微鏡による観察結果より、欠陥の少ない良好な接合部が得られた。接合強度評価においても、試験用治具との接着部から剥離したものを除き、1500N以上の良好な接合強度が得られた。
(実施例4)
表面に厚さ500nm銀の膜を形成した以外は、実施例2と同様に平坦化および接合を行った。超音波顕微鏡による観察結果より、欠陥の少ない良好な接合部が得られた。接合強度評価においても、試験用治具との接着部から剥離したものを除き、2000N以上の良好な接合強度が得られた。
(実施例5)
表面に微細加工を行ったホウケイ酸ガラスのチップの表面を、620℃の下で、研磨されたガラス状炭素のウェハにより加圧することにより、平坦化を行った。平坦化後のチップと、別途用意した二乗平均平方根粗さ0.3nmの研磨済みの平坦なホウケイ酸ガラスチップを、酸素プラズマにより表面を活性化し常温にて接合した。欠陥のない良好な接合部が得られた。実施例1と同様に強度評価を行った結果、400Nから800Nの接合強度が得られた。さらに、接合体に200℃で熱処理を行うことにより、引っ張り試験において1500N以上の接合強度が得られた。
(実施例6)
表面に微細加工を行ったアクリル樹脂板の表面を、140℃の加圧下でシリコンウェハにより加圧することにより、平坦化を行った。このとき、シリコンウェハの表面にはシリコンの酸化膜を形成し、さらにアクリル樹脂板との剥離を容易にするため、疎水性の自己組織化単分子膜を形成した。平坦化したアクリル樹脂板同士を、酸素プラズマにより表面を活性化し100℃の加熱下にて接合した。欠陥のない良好な接合部が得られ、引っ張り試験においては試験用治具との接着部より破断し、接合部からの破断は見られなかった。
本発明の接合方法では、接着剤やハンダ等の接着材料を接合部界面に介在させることなく、かつ、少なくとも一方の接合部に対してCMPなどの研磨手法や切削加工を接合面の平坦化の手段として用いることなく、残留応力や残留ひずみが小さく、高い接合強度を実現することができるので、MEMS、半導体集積回路、光デバイスなどのマイクロデバイスの集積化等だけでなく、各種の接合用途において幅広く利用することができる。
1 接合される基板(接合部を有する部材)
2 平坦な接合される基板(平坦接合部を有する部材)
3 シリコンウェハ(接合部を有する部材)
10 平坦化前の接合部(粗面接合部)
11 平坦化後の接合部
12 金の膜〔(平坦化される)接合部〕
100 平坦化に用いる平坦な表面を有する基板(平坦化ツール、平坦な表面を有する部材)
101 サファイアウェハ(平坦化ツール、平坦な表面を有する部材)
200、201 平坦化のための加熱加圧装置
202 加圧のための圧力隔膜
203 圧縮空気導入口

Claims (10)

  1. 表面の二乗平均平方根粗さが1nm超である粗面接合部同士、又は、該粗面接合部と、表面の二乗平均平方根粗さが1nm以下である平坦接合部を接合する接合方法であって、
    該粗面接合部の表面を加熱下で平坦な表面に接触させ加圧することにより、該接合部表面を平坦化する平坦化工程と、
    少なくとも一方の接合部表面を活性化処理する活性化処理工程と、
    常温又は上記平坦化の加熱温度より低い温度において、接合部の表面を相互に接触させて接合する接合工程、
    を有することを特徴とする接合方法。
  2. 前記接合部を有する部材と前記平坦な表面を有する部材の少なくとも一方に対し直接又は可撓性シートを介して間接的に流体圧力を負荷することにより加圧する、請求項1に記載の接合方法。
  3. 前記粗面接合部が金属材料からなり、平坦化の加熱温度Tfは、該金属材料の融点Tmに対し、絶対温度で、
    Tf<Tm/2
    である、請求項1又は2に記載の接合方法。
  4. 平坦化された接合部の表面は、二乗平均平方根粗さが1nm以下である請求項1〜3のいずれか1項に記載の接合方法。
  5. 平坦化された接合部表面の40%以上の領域が、高さ方向に2nm以内の範囲にあり、かつその領域の中間高さより1nm以上高い領域が、面積比で5%以下である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の接合方法。
  6. 平坦化に用いる平坦な表面は、二乗平均平方根粗さが0.5nm以下である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の接合方法。
  7. 平坦化に用いる平坦な表面は、酸化膜を形成したシリコン、アルミナ、炭化ケイ素、グラッシーカーボン、又は、サファイアである、請求項1〜6のいずれか1項に記載の接合方法。
  8. 平坦化に用いる平坦な表面を有する部材は、平坦化される材料との剥離性を向上させるための薄膜が形成されたものである、請求項1〜7のいずれか1項に記載の接合方法。
  9. 上記平坦化される粗面接合部は、基板上に形成された金属膜である請求項1〜8のいずれか1項に記載の接合方法。
  10. 平坦化ツール及び粗面接合部を有する部材の少なくとも一方に対し直接又は可撓性シートを介して間接的に流体圧力を負荷し、粗面接合部の表面を平坦化ツールの平坦な表面に接触させ加圧することのできる加圧手段、及び、粗面接合部を加熱することのできる加熱手段を有する平坦化機構と、少なくとも一方の接合部表面を活性化するための表面活性化処理機構を具備することを特徴とする、接合装置。
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