JP2004106134A - 加工用基板固定装置およびその製造方法 - Google Patents

加工用基板固定装置およびその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ウェーハチャック面の平坦度を劣化させずにウェーハへのダメージを低減させ、ウェーハ加工精度を高水準に維持することができるウェーハチャックを提供する。また、チャック表面に”ポケット”が発生することを防止し、”ポケット”に加工粉が入り込んで加工粉がウェーハ裏面にキズをつけたりウェーハ裏面に再付着することを防止できるウェーハチャックを提供する。
【解決手段】被研磨物16の一面を保持して研磨クロスに前記被研磨物16の他面を当接させる基板固定装置において、前記基板固定装置の前記被研磨物16に接する部分の材質を材質中に含まれる気泡18の直径が1μm以下、気泡の数量が100,000個/mm以下のセラミックスのポアフリー材とする。また、研削又は研磨によりウェーハ接触部の表面粗さをRmax:1μm以下とする。
【選択図】   図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体ウェーハや液晶基板等の平坦面を有する基板を吸着する基板固定装置に関し、特に基板支持部を改良し基板へのダメージや平坦度の劣化を防止し得るピンチャックやリングチャックなどの基板固定装置及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体デバイスを作製するための原料ウェーハとして用いられる鏡面ウェーハを製造する工程において、ウェーハの平坦度を保つべく研磨工程が行われる。また、半導体ウェーハ上に集積回路を製造する過程では、ウェーハ表面又は裏面を平坦化するために通常CMP(Chemical Mechanical Polishing:化学的機械的研磨)工程を経る。これらの研磨工程においてウェーハはウェーハ研磨装置により研磨され、極めて平坦度の高いウェーハに仕上げられる。
【0003】
研磨工程で一般的に用いられるウェーハ研磨装置として、表面に研磨クロスが貼付された円板状の定盤と、研磨すべきウェーハの一面を保持して研磨クロスにウェーハの他面を押し付けるウェーハチャックとを有し、ウェーハと研磨クロスとの間にスラリを供給し、ウェーハと定盤とを相対回転させることにより研磨を行うものが広く知られている。
【0004】
また、このウェーハチャックとして、ウェーハとの接触面積が少なくウェーハへのダメージが少ないピンチャックが一般的に用いられている。しかし、このピンチャックを用いてウェーハを真空吸着する際に、ウェーハがピン上を滑動しウェーハチャックと接する面が損傷するという問題があった。これを解消すべく、例えば、特開平10−144777号公報では、ウェーハのチャック接触面へのダメージを低減させるためのチャック構成が開示されている。
【0005】
このチャック構成では、ピンチャックのピンのウェーハ接触部に面取りを施し、あるいはピンのウェーハ接触部を球面状に構成している。また、ピンチャックのウェーハ接触部をウェーハよりも硬度が低い材料で構成している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
研磨加工用のウェーハチャックはそのウェーハチャック面が加工の基準面になるのでその平坦度が加工後のウェーハ平坦度に大きく影響する。そのためピンチャックのウェーハチャック面は研削またはラップ加工により高精度の加工を施され、高平坦度に保たれている。
【0007】
しかしながら、ピンの先端を面取したり球面に加工したりすると、各ピンの高さ、すなわち平坦度が劣化する。また、ウェーハチャックの材質をウェーハよりも硬度が低い材料で構成すると、ウェーハとの繰り返しの接触によりウェーハチャックが磨耗してウェーハチャックの平坦度が劣化する。更に、実際の加工では加工物の加工粉がウェーハとウェーハチャックの間に挟まれることによりウェーハにキズがつく。
【0008】
本出願に係る発明は、上記のような問題点を解決するためになされたものであり、その第1の目的とするところは、ウェーハチャック面の平坦度を劣化させずにウェーハへのダメージを低減させ、ウェーハ加工精度を高水準に維持することができるウェーハチャックを提供することにある。
【0009】
また、本出願に係る発明の第2の目的は、チャック表面に”ポケット”が発生することを防止し、”ポケット”に加工粉が入り込んで加工粉がウェーハ裏面にキズをつけたりウェーハ裏面に再付着したりすることを防止できるウェーハチャックを提供することにある。
【0010】
本出願に係る発明の第3の目的は、研磨砥粒がチャック表面に付着しても”アンカー効果”が発生せず、研磨砥粒を簡単に除去できるウェーハチャックを提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本出願に係る第1の発明は、被研磨物の一面を保持して研磨クロスに前記被研磨物の他面を当接させる基板固定装置であって、前記基板固定装置の前記被研磨物に接する部分の材質は、材質中に含まれる気泡の直径が1μm以下のセラミック材である、ことを特徴とする基板固定装置である。
【0012】
また、本出願に係る第2の発明は、被研磨物の一面を保持して研磨クロスに前記被研磨物の他面を当接させる基板固定装置であって、前記基板固定装置の前記被研磨物に接する部分の材質は、材質中に含まれる気泡の直径が1μm以下、且つ、前記気泡の数量が100,000個/mm以下のセラミックのポアフリー材である、ことを特徴とする基板固定装置である。
【0013】
更に、本出願に係る第3の発明は、被研磨物の一面を保持して研磨クロスに前記被研磨物の他面を当接させる基板固定装置であって、前記基板固定装置の前記被研磨物に接する部分の表面に、CVDによりセラミックの薄膜を設けた、ことを特徴とする基板固定装置である。
【0014】
また、本出願に係る第4の発明は、 前記基板固定装置のウェーハ接触部の表面粗さをRmax:1μm以下としている、ことを特徴とする上記第1〜第3の発明の何れか1つに記載の基板固定装置である。
【0015】
更に、本出願に係る第5の発明は、セラミック材を加工し、円形の上面及び下面を有する第1の円板を形成する工程と、材質中に含まれる気泡の直径が1μm以下のセラミック材を加工し、円形の上面及び下面を有する第2の円板を形成する工程と、前記第1の円板の上面に前記第2の円板の下面を固定する工程と、前記第2の円板の上面にピンとシール部を形成する工程と、前記ピンとシール部の先端の表面粗さを研削または研磨によりRmax:1μm以下とする工程と、前記第2の円板の上面における前記ピン間の領域に、前記第2の円板の上面から前記第1の円板の下面に貫通する排気穴を形成する工程と、を含むピンチャックの製造方法である。
【0016】
また、本出願に係る第6の発明は、被研磨物の一面を保持して研磨クロスに被研磨物の他面を当接させる基板固定装置の製造方法において、前記基板固定装置の被研磨物に接する部分の材質を、材質中に含まれる気泡の直径が1μm以下のセラミック材により形成する、ことを特徴とする基板固定装置製造方法である。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本出願に係るウェーハチャックについて、図面に基づいて詳細に説明する。但し、以下の実施の形態に記載される構成部品の材質、寸法、形状などは特に限定的な記載が無い限り、この発明の範囲をそれのみに限定する趣旨ではなく単なる説明例に過ぎない。また、以下の実施の形態において、具体例としてシリコンウェーハを固定するウェーハチャックについて説明しているが、本願発明はこれのみに限定されるものではなく、各種半導体基板や液晶ガラス基板等を固定する基板固定装置に対しても適用することができることは言うまでもない。
【0018】
図1に示すようにウェーハ加工においては、ウェーハ16を固定すると同時にウェーハ加工の基準面とする事を目的としてウェーハチャック11が用いられる。このウェーハチャック11の材質は加工圧等による変形とウェーハ16へのメタル汚染を防止するためにセラミック材が最適である。ところが、加工用の(ハード)ウェーハチャック11によりウェーハ16を固定してウェーハ16の加工を行う場合、ウェーハ16の裏面にキズがついたり、ウェーハチャック11の表面にゴミが付着して加工基準面の平坦度が変化し、加工精度が劣化するという問題がある。
【0019】
本発明者達は研究によりこれらの問題は下記の原因によることを見出した。すなわち、セラミック材は焼結等の製造方法の問題から図1に示すように材料中に微小な気泡18が数多く存在し、ウェーハチャック表面11aにも微小な穴が存在する。このウェーハチャック表面11aの微小な穴が加工によって発生した加工粉15のポケットとなり、加工粉15はポケットの中に入り込む。この加工粉15がウェーハ16のチャック面に付着したり引っかいたりすることによりウェーハ16を汚染したり、キズつけたりする。また、加工基準面に加工粉15が出っ張ることでこの凹凸がウェーハ加工面に転写されてしまい、加工精度の劣化が発生する。
【0020】
上記現象は材料中の気泡18が加工によってチャック表面に出てきた時に、その気泡18がポケットとなって発生するが、それと同様にウェーハチャック表面11aに加工キズ19等がある場合も加工キズ19がポケットとなって同様の不具合が発生する。
【0021】
更に、研磨等で砥粒を用いる場合は、砥粒の凝縮という現象が発生する。ウェーハチャック11の表面のポケットに少量の砥粒が入り込むと、他の遊離砥粒がポケットに入り込んだ少量の砥粒に集まって付着し、凝縮をおこす。このとき、ポケットに入り込んだ砥粒がアンカーとなり、ウェーハチャック表面11aに凝縮して固まった砥粒がとれにくくなる。そのため、加工基準面の精度が劣化してウェーハ加工精度が悪くなる。
【0022】
特に、ウェーハ研磨中はウェーハチャック表面11aの周囲を真空としているために乾燥し易く、また待機中も研磨液が流れず乾燥し易いため、ウェーハチャック表面11aにおいて砥粒が凝縮し易い。また、付着により凝縮した砥粒はウェーハチャック表面11aを研磨することにより取り除くことができるが、ポケットに入り込んだ少量の砥粒によるアンカー部分は根となって残るため、このアンカー部分に再度砥粒が付着し、凝縮し易い。
【0023】
そこで、本発明者達は上記の原因究明に基づき、気泡の少ないセラミック材であるポアフリー材に着目し、セラミック材に含まれる気泡の量と表面粗さとをコントロールすることによって、セラミック製のウェーハチャックにおける上記問題を解決することを試みた。
【0024】
そこで、まず表1に示す条件で、セラミック材の気泡の量と、材料の表面粗さとを水準にして砥粒付着の有無を調べる研磨比較実験を実施した。図2は本研磨実験に使用した枚葉研磨機の研磨ヘッド21の周辺形態を示しており、ウェーハチャックとしてピンチャック17を用いた。
【表1】
Figure 2004106134
【0025】
上記表1中のリンス時間とは、研磨後に行われる水研磨に要する時間をいう。すなわち、砥粒の除去を目的として、スラリの代わりに水を用いて小さい荷重で研磨する際に要する時間のことをいう。
【0026】
図3はウェーハチャック表面の面粗さを縦軸に、気泡の量を横軸に取り、砥粒の付着の有無を調べた本研磨実験の実験結果である。同図の横軸は、右方向に行くほどセラミック中の気泡が少ないことを表している。同図から、気泡の少ないポアフリー材を使用し、表面粗さが1μm以下である場合に砥粒がチャック表面に付着しないことが分かる。
【0027】
一方、図4は従来セラミック材のウェーハチャックを用いて連続研磨加工を実施したときのウェーハ加工精度(SFQR)の変化状況を示した図である。ここでSFQRとは、研磨されたウェーハから所定寸法(25mm角)の4角形を複数サンプリングし、各サンプルについて所望のウェーハ厚との差を求め、各サンプルの値の平均値を算出することにより求められるウェーハ平坦度の指標である。図4より、3枚目に研磨されたウェーハのSFQRは0.12μmであるのに対し、11枚目に研磨されたウェーハのSFQRは0.32μm、25枚目に研磨されたウェーハのSFQRは0.71μmとなり、連続研磨するに従いウェーハ加工精度(SFQR)が劣化することがわかる。なお、ウェーハ加工順26枚目においてウェーハチャック表面の研磨を行ったため、27枚目に研磨されたウェーハのSFQRは0.11μmと回復している。
【0028】
上記砥粒付着実験結果および上記連続研磨加工実験結果からわかるように、従来セラミック材で構成されたウェーハチャックを用いて連続研磨加工したときはチャック表面への砥粒付着が発生し、連続加工中にウェーハ加工精度が劣化する。
【0029】
これに対して気泡が少なくかつ表面粗さがRmax:1μm以下のセラミック材で構成されたチャックを用い連続研磨加工を行ったときには、最後まで平坦度を維持することができた。
【0030】
以上のような本発明者達の実験に基づく知見から、本発明者達は、セラミック材であって、そのセラミック材中の気泡の直径が1μm以下、気泡の数量が100,000個/mm以下のセラミック材料により構成されたチャックが、耐磨耗性に優れ、かつ、砥粒や加工粉の付着が少なく連続研磨加工を実施したときにウェーハ加工精度を維持できることを見出した。
【0031】
また、ウェーハチャックをセラミック材で構成したときでもチャック表面に”ポケット”が存在しなくなったため、加工粉が入り込むことにより発生する加工粉のウェーハ裏面へのキズやウェーハ裏面への再付着を防止でき、また、研磨砥粒がチャック表面に付着しても”アンカー効果”が発生しないので簡単に剥離できることを見出した。
【0032】
そこで、以下、材質中の気泡の直径が1μm以下、気泡の数量が100,000個/mm以下のポアフリー材を使用してウェーハチャックを作成する場合について図5を用いて説明する。図5は本発明にかかわるピンチャック17の平面図である。チャックの加工方法は作成するウェーハチャックの形状によって異なるが、ここでは図5に示した形状のピンチャック17を例に説明する。
【0033】
はじめに図5を参照して全体の構成を簡単に説明する。図5は本発明のピンチャック17の構成で、ピンチャック17は、チャックベース25と、ピン14と、シール部12と、排気穴24等とから構成されている。
【0034】
図5中、符号25は円板状のチャックベースであり、このチャックベース25の上面に高さ0.2mmの円柱状のピン14を複数形成している。更に、このチャックベース25の上面であってピン14の周りに、高さ0.2mmのリング状のシール部12を設けている。このシール部12に囲まれた凹部を真空吸着部13とし、真空吸着部13の中央下端にはチャックベース25を上面から下面に貫通する排気穴24を穿設している。そして、この排気穴24の下端開口部を図示しない真空ポンプに接続する。
【0035】
このピンチャック17は以下の方法により作成する。まずSiCであって気泡の直径1μm以下、気泡の数量100,000個/mm以下のポアフリー材により形成した直径300mm厚さ10mmの円板の下面を、従来材料のSiCにより形成した直径300mm厚さ20mmの円板の上面に接着剤等により接着する。ピンチャック17に用いる材料はSiCに限らず、アルミナ等を用いることもできる。共にSiCにより形成したのは線膨張係数を等しくし、ピンチャック17が熱膨張により歪まないようにするためである。
【0036】
なお、上記ポアフリー材としては、例えばSiC、アルミナ等が用いられ、用途に応じて例えばサファイア、チタニア、窒化珪素、ジルコニア、窒化アルミ等の種類がある。上記ピンチャック17の作成に用いるポアフリー材としては、上記条件を満たし、かつ安価なSiCが好適である。
【0037】
次に真空吸着部13、ピン14及びシール部12を、ポアフリー材により形成した円板の上面に形成する。真空吸着部13、ピン14及びシール部12の形成方法は、特に限定されるものではないが、ビーズブラスト処理などにより形成することができる。ビーズブラスト処理は、例えばウェーハチャック上面のピン14とシール部12とが形成されるべき位置に樹脂被覆層を保護膜として形成した後に、エアーブラスト機によって圧縮空気を利用してアルミナ、SiC等の球形の粒体(ビーズ)を噴射することにより行う。このときのビーズの粒径は、1〜10μm程度であることが望ましい。これにより樹脂被覆層の保護膜がビーズの衝撃を吸収し、ピン14とシール部12が形成されるべき部分は除去されないが、保護膜の無い真空吸着部13が形成されるべき部分が約0.2mm除去され真空吸着部13、ピン14及びシール部12が形成される。なお、樹脂被覆層の材料としては、シリコン樹脂、フッ素樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂等、被膜形成能のある公知の樹脂を用いることができる。
【0038】
その後、ウェーハ接触部に相当するピン14とシール部12の上面に研削または、研磨加工を施すことにより、ピンチャック上面の表面粗さをRmax:1μm以下にする。なお、研磨加工に用いる研磨砥粒の粒径は0.1〜30μmであることが望ましい。
【0039】
本実施の形態ではポアフリー材により形成した直径300mm、厚さ10mmの円板を、従来材料により形成した直径300mm、厚さ20mmの円板の上面に接着剤により接着したものにビーズブラスト処理を行い、ピンチャック17を作成した。しかし、従来材料により形成した直径300mm、厚さ30mmの円板にビーズブラスト処理を行った後に、ピン14とシール部12との表面にCVD(chemical vapor deposition化学気相蒸着)等により、気泡の直径1μm以下、気泡の数量100,000個/mm以下のセラミックの薄膜を形成してピンチャックを作成しても良い。また、本実施の形態では本発明をピンチャックに適用する場合について説明したが、本発明の適用はこれに限られるものではなく、吸着面が平坦な通常のチャックや、リングチャック、及び、ホールチャック等にも適用できる。
【0040】
次に、上記した構成を有するピンチャック17によって、ウェーハを研磨する方法について図2を用いて以下に説明する。
まず、ピンチャック17を用いた研磨装置について簡単に説明する。図2において、定盤23は略円板形状であって水平に保持し、上面に研磨クロス20を貼付している。定盤23の下部には、スピンドルを垂直に連結し、スピンドルは図示しない定盤回転モータの回転軸に連結され、定盤23を回転可能としている。一方、研磨ヘッド21は、シャフト26、フレーム27、エアバック28、ピンチャック17、及びリテーナリング22等から構成される。図中、符号17はピンチャックであり、このピンチャック17の上面に円板形状の板ゴム及び板バネよりなるエアバック28を固定し、エアバック28の外周をフレーム27に固定する。そしてフレーム外周にリテーナリング22を配置し、中央上方には研磨ヘッド昇降用シリンダに連結されたシャフト26を固定している。
【0041】
次に上記した構成を有する研磨装置によりウェーハを研磨する方法について説明する。ピンチャック17にウェーハ16を吸着させた後、研磨ヘッド回転用モータと定盤回転用モータを駆動させることにより、研磨ヘッド21と定盤23とを相対回転させる。そして、研磨クロス20とウェーハ16との間に研磨液を供給する。この研磨液としては、SiC、SiO等の直径12nm程度の砥粒とアルカリ溶液を混合したスラリなどを用いることができる。
【0042】
不図示の研磨ヘッド昇降用シリンダを駆動させ、ウェーハ16が研磨クロス20に接するまで研磨ヘッド21を下降させる。ウェーハ16及びリテーナリング22を研磨クロス20に対して押圧した状態で、研磨液を供給しながら研磨ヘッド21と定盤23とを相対回転させ、5分間ウェーハ16の研磨を行う。
【0043】
この際、加工粉や砥粒がウェーハ16の裏面に廻り込むが、本発明のウェーハチャックの表面にはポケットが存在しないため、ポケットに砥粒が入り込むことはない。そのため、従来のようにポケットに入り込んだ砥粒がアンカーとなり、その周りに他の砥粒が凝縮を起こすという現象は発生しない。
【0044】
上記のように”アンカー効果”が発生しないため、研磨砥粒がチャック表面に廻り込んだ場合であっても、ウェーハ加工毎に行われる洗浄のみによって研磨砥粒を簡単に除去することができる。したがって、従来のように凝縮した砥粒を除去するためにピンチャック17を研磨する必要がないため、加工基準面の精度が劣化せず、連続研磨加工を実施してもウェーハ加工精度を維持できる。
【0045】
なお、被研磨物に関しては本発明を実施するにあたり何ら制限は無く、シリコン等の半導体ウェーハのみならず、液晶基板等の平坦面を有する被研磨物に対しても本発明を適用することができる。
【0046】
このように本願発明は、上記実施の形態に限定されるものではなく、ウェーハチャックの大きさや形状、製造方法、被研磨物などに関し、発明の要旨の範囲内において、種々の応用、変形を加えることが可能である。
【0047】
【発明の効果】
本発明のウェーハ研磨装置によれば、加工圧等による変形とウェーハへのメタル汚染とを防止することができるセラミック材でウェーハチャックを構成したときでも、チャック表面に”ポケット”が存在しなくなった。そのため、加工粉がウェーハチャックとウェーハとの隙間に入り込むことにより発生するウェーハ裏面へのキズやウェーハ裏面への加工粉の再付着を防止できる。また、研磨砥粒がチャック表面に付着しても”アンカー効果”が発生せず簡単に除去することができる。
【0048】
また、上記のようにウェーハチャックに研磨砥粒が固着することがないため、ウェーハを連続研磨加工した場合であっても、ウェーハ研磨精度の維持が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】ウェーハチャックの要部拡大縦断面図である。
【図2】本発明にかかわるウェーハチャックを用いた研磨ヘッドの縦断面図である。
【図3】表面粗さを縦軸に、気泡の量を横軸に取り、ウェーハチャックへの砥粒付着の有無を調べた研磨実験の実験結果である。
【図4】従来セラミック材によるウェーハチャックを用いて連続研磨加工を実施したときのウェーハ加工精度(SFQR)の変化状況を示した図である。
【図5】本発明にかかわるピンチャックの平面図である。
【符号の説明】
11…ウェーハチャック
11a…ウェーハチャック表面
12…シール部
13…真空吸着部
14…ピン
15…加工粉
16…ウェーハ
17…ピンチャック
18…気泡
19…加工キズ
20…研磨クロス
21…研磨ヘッド
22…リテーナリング
23…定盤
24…排気穴
25…チャックベース
26…シャフト
27…フレーム
28…エアバック。

Claims (6)

  1. 被研磨物の一面を保持して研磨クロスに前記被研磨物の他面を当接させる基板固定装置であって、
    前記基板固定装置の前記被研磨物に接する部分の材質は、材質中に含まれる気泡の直径が1μm以下のセラミック材である、ことを特徴とする基板固定装置。
  2. 被研磨物の一面を保持して研磨クロスに前記被研磨物の他面を当接させる基板固定装置であって、
    前記基板固定装置の前記被研磨物に接する部分の材質は、材質中に含まれる気泡の直径が1μm以下、且つ、前記気泡の数量が100,000個/mm以下のセラミックのポアフリー材である、ことを特徴とする基板固定装置。
  3. 被研磨物の一面を保持して研磨クロスに前記被研磨物の他面を当接させる基板固定装置であって、
    前記基板固定装置の前記被研磨物に接する部分の表面に、CVDによりセラミックの薄膜を設けた、ことを特徴とする基板固定装置。
  4. 前記基板固定装置のウェーハ接触部の表面粗さをRmax:1μm以下としている、ことを特徴とする請求項1乃至3の何れか1つに記載の基板固定装置。
  5. セラミック材を加工し、円形の上面及び下面を有する第1の円板を形成する工程と、
    材質中に含まれる気泡の直径が1μm以下のセラミック材を加工し、円形の上面及び下面を有する第2の円板を形成する工程と、
    前記第1の円板の上面に前記第2の円板の下面を固定する工程と、
    前記第2の円板の上面にピンとシール部を形成する工程と、
    前記ピンとシール部の先端の表面粗さを研削または研磨によりRmax:1μm以下とする工程と、
    前記第2の円板の上面における前記ピン間の領域に、前記第2の円板の上面から前記第1の円板の下面に貫通する排気穴を形成する工程と、
    を含むピンチャックの製造方法。
  6. 被研磨物の一面を保持して研磨クロスに被研磨物の他面を当接させる基板固定装置の製造方法において、
    前記基板固定装置の被研磨物に接する部分の材質を、材質中に含まれる気泡の直径が1μm以下のセラミック材により形成する、ことを特徴とする基板固定装置製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2018531503A (ja) * 2015-08-14 2018-10-25 エム キューブド テクノロジーズ, インコーポレイテッド 被加工物を仕上げるための、高度に制御可能な処理ツールを有する機械

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JP2018531503A (ja) * 2015-08-14 2018-10-25 エム キューブド テクノロジーズ, インコーポレイテッド 被加工物を仕上げるための、高度に制御可能な処理ツールを有する機械

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