JP2014048010A - 吸収式ヒートポンプ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】冷房および暖房運転時の応答性を向上させることが可能な吸収式ヒートポンプ装置を提供する。
【解決手段】この吸収式ヒートポンプ装置100は、吸収液を加熱する加熱部11と、加熱部11により加熱された吸収液から冷媒蒸気を分離する気液分離部12と、吸収液が加熱部11と気液分離部12との間を循環可能なように、加熱部11と気液分離部12とを接続する循環通路部51と、吸収液に冷媒を吸収させる吸収器40と、気液分離部12の吸収液が吸収器40に流入するのを遮断する弁61と、気液分離部12から吸収液を吸引して循環通路部51を循環させるポンプ71とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、吸収式ヒートポンプ装置に関する。
従来、冷媒が蒸発したときの冷媒蒸気を多量に吸収可能な吸収液を用いるとともに、冷媒の気化熱および冷媒の凝縮熱を利用して冷暖房空調を行う吸収式ヒートポンプ装置が知られている(たとえば、特許文献1参照)。
上記特許文献1には、再生器、凝縮器、蒸発器および吸収器を備えた冷温風直吹形吸収冷暖房機(吸収式ヒートポンプ装置)が開示されている。この特許文献1に記載の冷温風直吹形吸収冷暖房機では、冷房運転時には、吸収器において吸収液(濃液)が冷媒(水)を吸収する際に発生する低圧状態を利用して蒸発器において冷媒(水)を蒸発させることにより、その際の冷媒の蒸発熱(気化熱)を利用して室内空気が冷却される。また、暖房運転時には、再生器においてバーナーにより吸収液(希液)を加熱することにより発生(分離)された冷媒蒸気(水蒸気)を、凝縮器を経由させた後蒸発器で凝縮(液化)させることにより、その際の冷媒の凝縮熱を利用して室内空気が加温される。なお、この特許文献1では、再生器内で冷媒蒸気(水蒸気)が分離された後の吸収液(濃液)は、再生器の底部に接続された接続配管を介して吸収器に戻される。
特開平5−60414号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載された冷温風直吹形吸収冷暖房機(吸収式ヒートポンプ装置)では、再生器内でバーナーによる加熱により冷媒蒸気(水蒸気)が分離された後の吸収液(濃液)が接続配管を介して吸収器に戻されるため、再生器から吸収器までの接続配管が不必要に加熱されてしまい、配管系統に熱損失が生じてしまう。この熱損失に起因して、再生器内で高温の冷媒蒸気(水蒸気)を連続的に発生可能な状態になるまで吸収液を昇温させるのに時間がかかるので、冷房および暖房運転時に冷風および温風が供給されるまでに時間がかかるという不都合がある。その結果、冷房および暖房運転時の応答性が低くなるという問題点がある。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、冷房および暖房運転時の応答性を向上させることが可能な吸収式ヒートポンプ装置を提供することである。
上記目的を達成するために、この発明の一の局面における吸収式ヒートポンプ装置は、吸収液を加熱する加熱部と、加熱部により加熱された吸収液から冷媒蒸気を分離する気液分離部と、吸収液が加熱部と気液分離部との間を循環可能なように、加熱部と気液分離部とを接続する循環通路部と、吸収液に冷媒を吸収させる吸収器と、気液分離部の吸収液が吸収器に流入するのを遮断する第1の弁と、気液分離部から吸収液を吸引して循環通路部を循環させる第1ポンプとを備える。
この発明の一の局面による吸収式ヒートポンプ装置では、上記のように、加熱部と気液分離部とを接続する循環通路部と、気液分離部の吸収液が吸収器に流入するのを遮断する第1の弁と、気液分離部から吸収液を吸引して循環通路部を循環させる第1ポンプとを備えることによって、第1の弁を閉じることにより、吸収液を気液分離部(循環通路部)から吸収器へ流出させることなく必要最小限の循環経路としての循環通路部内で吸収液を繰り返し循環させることができるので、熱損失が生じにくく加熱部による吸収液の加熱(昇温)を効率よく行うことができる。これにより、高温の冷媒蒸気をより短い時間で発生させることができるので、より短時間で冷風または温風を発生させることができる。その結果、冷房および暖房運転時の応答性を向上させることができる。
上記一の局面による吸収式ヒートポンプ装置において、好ましくは、冷媒貯留部を含む蒸発器と、暖房運転時に、蒸発器の冷媒貯留部の冷媒を循環通路部に供給する第2ポンプとをさらに備える。このように構成すれば、暖房運転時に第1の弁を閉じて吸収器と気液分離部との間の経路が遮断されている場合にも、循環通路部内の冷媒蒸気が分離された後の冷媒含有量の少ない吸収液(濃液)に、第2ポンプを用いて蒸発器の冷媒貯留部の冷媒を供給(補充)することができる。これにより、冷媒含有量が適切に調整された吸収液を循環通路部に循環させることができるので、加熱部を用いて吸収液から冷媒蒸気を容易に連続的に発生させることができる。また、高温となった循環通路部内の圧力が、相対的に低温である蒸発器の圧力よりも高い状況においても、第2ポンプを用いて蒸発器の冷媒貯留部の冷媒を循環通路部に確実に供給することができる。
この場合、好ましくは、第2ポンプは、第2ポンプの出口側が第1ポンプの入口側に接続されるとともに、第2ポンプの入口側が蒸発器の冷媒貯留部に接続されており、暖房運転時に、第2ポンプにより、冷媒貯留部の冷媒を気液分離部と第1ポンプの入口との間に供給するように構成されている。このように構成すれば、吸収液を循環させるための第1ポンプの入口(吸入)側に第2ポンプにより圧送された蒸発器の冷媒が供給されるので、第1ポンプの入口付近の圧力が低下するのを抑制することができる。これにより、第1ポンプの入口付近で気泡が発生するキャビテーション現象が生じるのを抑制することができる。また、第1ポンプの入口(吸入)側に第2ポンプの出口側を接続することにより、第1ポンプが有する吸引力の分、第2ポンプの所要動力を低減させることができる。
上記蒸発器と第2ポンプとをさらに備える構成において、好ましくは、第2ポンプの出口側に設けられ、吸収液が蒸発器に流入するのを遮断する第2の弁をさらに備え、第2の弁は、暖房運転時に第2ポンプが駆動される際に開かれるように構成されている。このように構成すれば、暖房運転時には、第2の弁が開かれて第2ポンプにより圧送された蒸発器の冷媒を循環通路部に確実に供給することができる。また、第2ポンプの停止時(冷房運転時)には、第2の弁が閉じられて循環通路部内の高温(高圧)の吸収液が第2ポンプを逆流して蒸発器に流入するのを確実に防止することができる。
上記一の局面による吸収式ヒートポンプ装置において、好ましくは、冷房運転時に、循環する吸収液の温度または気液分離部の冷媒蒸気の圧力が所定の基準値に達したことに基づいて、第1の弁を開くことにより、気液分離部の吸収液が吸収器に流入する循環経路が形成されるように構成されている。このように、冷房運転の始動後、吸収液の温度または気液分離部の冷媒蒸気の圧力が所定の基準値に達した場合には、循環通路部を循環する吸収液が適切に昇温されて冷風を適切に供給可能な状態になったと判断することができるので、その場合に、第1の弁を開いて気液分離部の吸収液(濃液)を吸収器に流入させることによって、冷風を適切に供給可能な状態になった後に、吸収器を用いた通常の冷房運転に移行させることができる。
上記第1の弁を開くことにより循環経路が形成される構成において、好ましくは、吸収器の吸収液が循環通路部に流入するのを遮断する第3の弁をさらに備え、冷房運転時に、循環する吸収液の温度または気液分離部の冷媒蒸気の圧力が所定の基準値に達したことに基づいて、第1の弁および第3の弁を開くことにより、気液分離部の吸収液が吸収器に流入するとともに吸収器の吸収液が循環通路部に流入して、気液分離部と吸収器と加熱部との間を吸収液が循環する循環経路が形成されるように構成されている。このように構成すれば、冷房運転時の始動後に、循環通路部を循環する吸収液の温度または気液分離部の冷媒蒸気の圧力が所定の基準値に達したことにより、冷風を適切に供給可能な状態になった後に、第1の弁のみならず第3の弁を開くことによって、吸収器で希釈された吸収液(希液)を第3の弁を介して循環通路部に戻すような循環経路を形成することができるので、容易に、冷風を適切に供給可能な状態になった後に、吸収器を用いた通常の冷房運転に移行させることができる。
この場合、好ましくは、冷房運転時に、気液分離部から吸収器に向かって流れる吸収液の熱を、吸収器から循環通路部に向かって流れる吸収液に付与することにより、気液分離部から吸収器に向かって流れる吸収液の温度を低下させるとともに、吸収器から循環通路部に向かって流れる吸収液の温度を上昇させるための熱交換器をさらに備える。このように構成すれば、第1の弁および第3の弁を開いて循環経路に吸収液を流通(循環)させる際に、循環通路部で加熱(加温)された吸収液(濃液)の一部の熱をこの熱交換器を介して吸収器から循環通路部に戻される吸収液(希液)へ伝達することができるので、吸収液(希液)が吸収器から循環通路部に流入する際に循環通路部を循環する吸収液の温度が低下するのを抑制することができる。これにより、吸収器を用いる通常の冷房運転に移行した後にも、循環する吸収液の温度を維持して冷風を適切に供給可能な状態を維持することができる。また、反対に、気液分離部(循環通路部)から熱交換器を通過して吸収器に向かう吸収液(濃液)は吸収器からの循環通路部に向かう吸収液(希液)によって冷却されるので、吸収器には、より低温の吸収液(濃液)が供給されて吸収器内の圧力がより低い圧力状態に維持される。これにより、吸収器と連通する蒸発器内の圧力(冷媒の蒸発温度)も低い状態に維持されるので、冷風を安定的に供給することができる。
上記一の局面による吸収式ヒートポンプ装置において、好ましくは、冷媒貯留部を含む蒸発器と、蒸発器と吸収器との間に設けられた第4の弁と、蒸発器と気液分離部との間に設けられた第5の弁とをさらに備え、冷房運転時には、第4の弁を開くことにより、蒸発器の冷媒貯留部の冷媒が蒸発されることにより生成された冷媒蒸気を吸収器に戻すとともに、暖房運転時には、第5の弁を開くことにより、気液分離部で分離された冷媒蒸気を蒸発器に直接的に流入させるように構成されている。このように構成すれば、冷房運転時には、蒸発器で蒸発した低温の冷媒蒸気を第4の弁を介して吸収器に容易に流入させる(戻す)ことができる。また、暖房運転時には、気液分離部で分離された高温の冷媒蒸気を第5の弁を介して直接的に蒸発器に供給することができるので、蒸発器においてこの高温の冷媒蒸気を凝縮させて効率的に温風を発生させることができる。
上記一の局面による吸収式ヒートポンプ装置において、好ましくは、冷房運転時に、気液分離部により分離された冷媒蒸気を凝縮する凝縮器と、暖房運転時に、気液分離部により分離された冷媒蒸気が凝縮器に流入するのを遮断する第6の弁とをさらに備える。このように構成すれば、冷房運転時には第6の弁を開くことにより高温の冷媒蒸気を凝縮器に流入させて凝縮させる一方、暖房運転時には第6の弁を閉じることにより凝縮器へ高温の冷媒蒸気を流入させないようにすることができる。これにより、暖房運転時に、加熱部で加熱(昇温)されて気液分離部で分離された高温の冷媒蒸気が凝縮器を不必要に加熱することを防止することができるとともに、この高温の冷媒蒸気を全て直接的に蒸発器に供給することができるので、蒸発器において高温の冷媒蒸気を凝縮させて効率的に温風を発生させることができる。
上記一の局面による吸収式ヒートポンプ装置において、好ましくは、冷房運転時に、気液分離部により分離された冷媒蒸気を凝縮する凝縮器と、凝縮器と吸収器との間に設けられ、吸収液の結晶化防止のために凝縮器の冷媒を吸収器に供給して吸収液を希釈する際に開く第7の弁をさらに備える。このように構成すれば、冷房運転後の装置停止時などに、第7の弁を開いて凝縮器に溜まった冷媒の一部を吸収器に戻すことにより吸収液の濃度を所定の範囲内に維持することができる。これにより、吸収式ヒートポンプ装置が停止している場合などにおいても、吸収液の結晶化を防止して吸収液の状態を適切に維持することができる。
上記一の局面による吸収式ヒートポンプ装置において、好ましくは、加熱部は、エンジンの排気ガスによる熱交換を利用して吸収液を加熱するように構成されている。このように構成すれば、エンジンから排出される排気ガスに含まれる熱エネルギー(再生可能エネルギー)を吸収式ヒートポンプ装置の熱源として排熱回収して有効に利用することができる。また、エンジンの排熱を利用して吸収式ヒートポンプ装置を構成することができるので、本発明の吸収式ヒートポンプ装置を、エンジンを搭載した車輌用の空調装置として広く適用することができる。
なお、本出願では、上記一の局面による吸収式ヒートポンプ装置とは別に、以下のような構成も考えられる。
(付記項1)
すなわち、本出願の他の構成による吸収式ヒートポンプ装置は、吸収液を加熱する加熱部と、加熱部により加熱された吸収液から冷媒蒸気を分離する気液分離部と、吸収液が加熱部と気液分離部との間を循環可能なように、加熱部と気液分離部とを接続する循環通路部と、冷媒貯留部を含む蒸発器と、気液分離部から吸収液を吸引して循環通路部を循環させる第1ポンプと、暖房運転時に、蒸発器の冷媒貯留部の冷媒を蒸発器から直接的に循環通路部に供給する冷媒供給通路部とを備える。このように構成すれば、暖房運転時に、吸収液を循環通路部を循環させて加熱部によって効率よく加熱(昇温)する際に、気液分離部で冷媒蒸気が分離された後の冷媒含有量の少ない吸収液(濃液)に対して、蒸発器の冷媒貯留部の冷媒を冷媒供給通路部を介して直接的に迅速に供給(補充)することができる。これにより、冷媒含有量が適切に調整された吸収液を循環通路部に循環させるとともに、加熱部を用いて吸収液から冷媒蒸気を容易に連続的に発生させることができるので、高温の冷媒蒸気をより短時間で得ることができる。その結果、より短時間で冷風または温風を発生させることができるので、冷房および暖房運転時の応答性を向上させることができる。
(付記項2)
上記本出願の他の構成による吸収式ヒートポンプ装置において、好ましくは、冷媒供給通路部に設けられ、暖房運転時に、蒸発器の冷媒貯留部の冷媒を循環通路部に供給する第2ポンプをさらに備える。このように構成すれば、高温となった循環通路部内の圧力が相対的に低温である蒸発器の圧力よりも高い状況においても、第2ポンプを用いて蒸発器の冷媒貯留部の冷媒を循環通路部に確実に供給することができる。
本発明によれば、上記のように、冷房および暖房運転時の応答性を向上させることができる。
本発明の一実施形態による吸収式ヒートポンプ装置の全体構成を示した図である。 本発明の一実施形態による吸収式ヒートポンプ装置における冷房運転の始動時の状態を説明するための図である。 本発明の一実施形態による吸収式ヒートポンプ装置における冷房運転の吸収液昇温後の通常運転時の状態を説明するための図である。 本発明の一実施形態による吸収式ヒートポンプ装置における暖房運転の始動時の状態を説明するための図である。 本発明の一実施形態による吸収式ヒートポンプ装置における暖房運転の吸収液昇温後の通常運転時の状態を説明するための図である。 本発明の一実施形態による吸収式ヒートポンプ装置における冷房運転停止後に行われる結晶化防止動作を説明するための図である。 本発明の一実施形態による吸収式ヒートポンプ装置における暖房運転停止後に行われる結晶化防止動作を説明するための図である。 本発明の一実施形態の第1変形例による吸収式ヒートポンプ装置の全体構成を示した図である。 本発明の一実施形態の第2変形例による吸収式ヒートポンプ装置の全体構成を示した図である。 本発明の一実施形態の第3変形例による吸収式ヒートポンプ装置の全体構成を示した図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
まず、図1を参照して、本発明の一実施形態による吸収式ヒートポンプ装置100の構成について説明する。本実施形態による吸収式ヒートポンプ装置100では、冷媒として水が用いられるとともに、吸収液として臭化リチウム(LiBr)水溶液が用いられる。また、吸収式ヒートポンプ装置100は、エンジン(内燃機関)90を備えた乗用車、バスおよびトラックなどの車輌に搭載され、車内の空調システムに適用されるように構成されている。
本実施形態による吸収式ヒートポンプ装置100は、図1に示すように、加熱部11と、気液分離部12と、凝縮器20と、蒸発器30と、吸収器40とを備えている。なお、加熱部11および気液分離部12により、吸収式ヒートポンプ装置100における再生器10(図1の2点鎖線枠内の部分)が構成されている。
加熱部11は、プレート式熱交換器であり、エンジン90の排気ガスの熱を用いて吸収液を加熱する役割を有している。ここで、吸収液は、通常、LiBr濃液が冷媒(水)により希釈された状態で加熱部11を流通する。気液分離部12は、加熱部11により加熱された吸収液から冷媒蒸気(高温水蒸気)を分離する機能を有している。また、凝縮器20は、冷房運転時に、気液分離部12で分離された冷媒蒸気を凝縮(液化)させる役割を有している。また、蒸発器30は、冷房運転時に、凝縮水となった冷媒を低温低圧の条件下で蒸発(気化)させる役割を有している。また、暖房運転時には、蒸発器30は、凝縮器として使用される。また、吸収器40は、濃液状態の吸収液に蒸発器30で気化した冷媒蒸気(低温水蒸気)を吸収させる役割を有している。
また、吸収式ヒートポンプ装置100は、吸収液循環管路51aおよび51bと、冷媒蒸気移送管路52a、52bおよび53と、冷媒移送管路54と、吸収液移送管路55および56と、冷媒供給管路57および58とを備えている。
ここで、本実施形態では、図1に示すように、吸収液循環管路51aおよび51bによって、吸収液が吸収器40を流通することなく加熱部11と気液分離部12との間を矢印P方向に沿って循環可能なように、加熱部11と気液分離部12とを接続する循環通路部51が構成されている。すなわち、気液分離部12から流出した吸収液が加熱部11に流入するまでの経路が吸収液循環管路51aにより構成され、加熱部11により加熱された気泡状の水蒸気を含む吸収液が気液分離部12に流入するまでの経路が吸収液循環管路51bにより構成されている。また、吸収液循環管路51aには、気液分離部12に貯留された濃液状態の吸収液を吸引して循環通路部51内を繰り返し循環させるポンプ71が設けられている。また、吸収液循環管路51aから分岐して吸収器40へ向かう吸収液移送管路55には、気液分離部12に貯留された吸収液が吸収器40に流入するのを遮断する弁61が設けられている。なお、ポンプ71は、本発明の「第1ポンプ」の一例である。
また、吸収液移送管路56の吸収液循環管路51aに合流する手前の部分には、吸収器40に貯留された希液状態の吸収液が循環通路部51(吸収液循環管路51a)に流入するのを遮断する弁62が設けられている。なお、弁61および弁62は、ソレノイドコイル(図示せず)によって全開状態または全閉状態のいずれかに開閉操作される電磁弁(二方弁)である。また、吸収液移送管路56は、吸収液循環管路51aにおけるポンプ71の出口側(ポンプ71と加熱部11との間の部分)に接続されている。なお、弁61および弁62は、それぞれ、本発明の「第1の弁」および「第3の弁」の一例である。
また、弁62を有する吸収液移送管路56には、吸収器40に貯留された吸収液(希液)を吸引して循環通路部51(吸収液循環管路51a)に供給するポンプ72が設けられている。具体的には、ポンプ72は、ポンプ72の出口(吐出)側が弁62の入口側に接続されるとともに、ポンプ72の入口(吸入)側が吸収器40の吸収液貯留部40a側に接続されている。また、吸収液循環管路51bが気液分離部12に接続される直前の部分には、温度センサ5が取り付けられている。温度センサ5は、サーミスタセンサであり、吸収液循環管路51bを流通する吸収液(濃液)の温度を検出する機能を有している。
また、本実施形態では、冷媒供給管路57は、蒸発器30に貯留された冷媒(凝縮水)を直接的に循環通路部51に供給するために設けられている。具体的には、冷媒供給管路57は、蒸発器30の底部に位置する冷媒貯留部30aと、吸収液循環管路51aのうちのポンプ71の入口(吸入)側の部分との間を接続している。また、冷媒供給管路57には、蒸発器30に貯留された冷媒(凝縮水)を吸引して循環通路部51(吸収液循環管路51a)に供給するポンプ73が設けられている。このポンプ73は、ポンプ73の出口(吐出)側がポンプ71の入口(吸入)側に接続されるとともに、ポンプ73の入口(吸入)側が蒸発器30の冷媒貯留部30a側に接続されている。なお、冷媒供給管路57は、本発明の「冷媒供給通路部」の一例であり、ポンプ73は、本発明の「第2ポンプ」の一例である。
また、本実施形態では、冷媒供給管路57には、ポンプ73に加えてポンプ73の出口側と吸収液循環管路51aに対する合流部分との間に弁63(電磁弁)が設けられている。弁63は、冷房運転時にポンプ73の駆動が停止されている際に閉じられることによって、循環通路部51を循環する吸収液(LiBr水溶液)が冷媒供給管路57を逆流して蒸発器30に流入(混入)するのを遮断する役割を有している。なお、弁63は、本発明の「第2の弁」の一例である。
また、冷媒蒸気移送管路52bは、気液分離部12で分離された冷媒蒸気(高温水蒸気)を直接的に蒸発器30に流入させるために設けられている。具体的には、冷媒蒸気移送管路52bは、気液分離部12および凝縮器20を接続する冷媒蒸気移送管路52aから分岐した後、蒸発器30および吸収器40を接続する冷媒蒸気移送管路53に接続されている。なお、冷媒蒸気移送管路53に対する冷媒蒸気移送管路52bの合流部分には、蒸発器30と吸収器40とを結ぶ第1流路と、気液分離部12と蒸発器30とを結ぶ第2流路とを択一的に切り換え可能な1つの三方弁64(電磁弁)が設けられている。これにより、三方弁64を第1流路側(冷房運転用)に切り換えた際には、蒸発器30(冷媒貯留部30a)の冷媒(凝縮水)が蒸発(気化)して生成された冷媒蒸気(低温水蒸気)を吸収器40に供給する冷媒蒸気移送管路53の経路(第1流路)が開かれる。また、三方弁64を第2流路側(暖房運転用)に切り換えた際には、気液分離部12で分離された冷媒蒸気(高温水蒸気)を蒸発器30(この場合は凝縮器になる)に直接的に流入させる冷媒蒸気移送管路52bの経路(第2流路)が開かれる。なお、三方弁64は、本発明の「第4の弁」および「第5の弁」の一例である。
また、本実施形態では、気液分離部12と凝縮器20とを接続する冷媒蒸気移送管路52aには、弁65(電磁弁)が設けられている。すなわち、弁65は、冷媒蒸気移送管路52aから冷媒蒸気移送管路52bが分岐した後の凝縮器20側の冷媒蒸気移送管路52a上に設けられており、暖房運転時に、気液分離部12により分離された冷媒蒸気(高温水蒸気)が凝縮器20に流入するのを遮断する役割を有している。なお、弁65は、本発明の「第6の弁」の一例である。
また、凝縮器20と蒸発器30とを接続する冷媒移送管路54には、弁66(電磁弁)が設けられている。弁66は、冷房運転時には開かれる一方、暖房運転時には閉じられる。すなわち、弁66は、暖房運転時に凝縮器として機能する蒸発器30(冷媒貯留部30a)の冷媒(凝縮水)が、何らかの理由で凝縮器20に流入(逆流)するのを遮断する役割を有している。これにより、暖房運転時に三方弁64が気液分離部12と蒸発器30とを結ぶ第2流路(冷媒蒸気が冷媒蒸気移送管路52bを流通する流路)側に切り換えられ、かつ、弁65および弁66が共に閉じられた場合、弁65の出口部から弁66の入口部までの経路(凝縮器20を含む経路)が切り離されるように構成されている。したがって、暖房運転時には、気液分離部12で分離された高温の冷媒蒸気のほぼ全てが冷媒蒸気移送管路52bを流通して蒸発器30に直接的に流入されるように構成されている。
また、冷媒供給管路58は、凝縮器20に貯留された冷媒(凝縮水)を直接的に吸収器40に供給するために設けられている。具体的には、冷媒供給管路58は、凝縮器20の底部に位置する冷媒貯留部20aと、吸収液移送管路55の吸収器40(吸収液貯留部40a)近傍の部分とを接続している。また、冷媒供給管路58には、弁67(電磁弁)が設けられている。この弁67が冷房運転後の装置停止時に開かれることにより、凝縮器20の冷媒(凝縮水)の一部が吸収器40に供給されて吸収器40内に貯留される吸収液を含む全ての吸収液が希釈される。これにより、吸収式ヒートポンプ装置100が停止している場合においても、循環通路部51や吸収液移送管路55および56を含めた装置内各部に滞留する吸収液が結晶化するのが防止されている。なお、弁67は、本発明の「第7の弁」の一例である。
また、図1に示すように、吸収式ヒートポンプ装置100は、冷却水回路部80を備えている。冷却水回路部80は、冷房運転時にのみ駆動されるように構成されており、冷房運転時の凝縮器20における冷媒蒸気(高温水蒸気)の冷却(液化)と、吸収器40における冷媒(低温水蒸気)の吸収液(LiBr濃液)への吸収時に発生する吸収熱の冷却(除熱)とを行う機能を有している。
具体的には、冷却水回路部80は、冷却水(クーラント(不凍液))が流通する冷却水循環回路部81と、冷却水循環回路部81内に冷却水を矢印方向に循環させるための送水ポンプ82と、凝縮器20内部に配置され、冷却水と冷媒蒸気との熱交換により冷媒蒸気を冷却(液化)するための熱交換器83と、吸収器40内部に配置され、冷却水と吸収熱が発生した吸収液との熱交換により吸収液を冷却(除熱)するための熱交換器84と、熱交換で温められた冷却水を冷却するための冷却器85とを含んでいる。冷却器85では、熱交換器85a内部を流通する冷却水が、送風機85bにより送風された空気(外気)によって冷却される。この場合、熱交換器85aに戻る直前の冷却水の温度は40℃前後であり、熱交換器85aを出た直後の冷却水の温度は35℃前後である。
また、蒸発器30は、容器内部に設置された熱交換部30bと、容器内部の天井部近傍に取り付けられた噴射器30cとを含んでいる。また、蒸発器30の外部には、冷媒貯留部30aと噴射器30cとを接続する冷媒移送管路31にポンプ32が設けられている。これにより、冷媒貯留部30aの冷媒(水)がポンプ32により汲み上げられて噴射器30cから下方の熱交換部30bに向けて霧状に噴射されるように構成されている。したがって、冷房運転時には、送風機33により送風された車内の熱交換前の空気(吸込空気)は、熱交換部30bを通過する際に上方から噴霧された冷媒(水)が蒸発して冷媒蒸気(低温水蒸気)になる際の気化熱を利用して冷却される。冷却された空気(冷風)は、車内に吹き出される。
また、吸収器40は、容器内部の天井部近傍に取り付けられた噴射器40bを含んでいる。また、吸収器40の外部には、吸収液貯留部40aと噴射器40bとを接続する吸収液移送管路41にポンプ42が設けられている。これにより、吸収液貯留部40aの吸収液がポンプ42により汲み上げられて噴射器40bから下方の熱交換器84に向けて霧状に噴射されるように構成されている。したがって、冷房運転時には、蒸発器30で発生して冷媒蒸気移送管路53から吸引された冷媒蒸気(低温水蒸気)と噴霧された吸収液(濃液)とが吸収器40内で混ざり合って希液状態の吸収液が作られて吸収液貯留部40aに貯留される。
また、本実施形態では、吸収式ヒートポンプ装置100は、吸収液移送管路55の弁61と吸収器40との間の部分を流通する吸収液(濃液)と、吸収液移送管路56のポンプ72と弁62との間の部分を流通する吸収液(希液)との熱交換を図るための熱交換器45を備えている。この熱交換器45は、プレート式熱交換器であり、吸収器40への吸収液(濃液)の供給および吸収器40から循環通路部51への吸収液(希液)の供給を行う吸収液移送管路55および56に設けられている。熱交換器45は、いわゆる「液液熱交換器」であり、冷房運転時に、気液分離部12から吸収器40に向かって流れる吸収液(LiBr濃液)の熱を、吸収器40から循環通路部51に向かって流れる吸収液(希液)に付与することにより、気液分離部12から吸収器40に向かって流れる吸収液(濃液)の温度を低下させるとともに、吸収器40から循環通路部51に向かって流れる吸収液(希液)の温度を上昇させる役割を有している。
加熱部11は、冷媒(水)がLiBr濃液に吸収された吸収液(希液)を加熱するための熱交換器であり、加熱部11において、乗用車(図示せず)のエンジン90から引き回された排気ガス管91を流通する高温(約300℃〜約400℃)の排気ガスと、循環通路部51を流通(循環)する吸収液とが熱交換されるように構成されている。排気ガス管91は、加熱部11を経由するガス管部91aと、加熱部11を経由しないバイパス部91bとを含んでいる。また、エンジン90と加熱部11との間のガス管部91aには弁92(電磁弁)が設けられている。冷房運転時および暖房運転時に弁92が開かれることによって、エンジン90から排出された排気ガスの一部がガス管部91aを経由して加熱部11に流通される。また、弁92が閉じられた場合には排気ガスはバイパス部91bを介して排出される。このようにして、吸収式ヒートポンプ装置100は構成されている。
[冷房運転時の動作]
次に、図2および図3を参照して、本発明の一実施形態による吸収式ヒートポンプ装置100を用いて冷房運転を行う際の動作の詳細について説明する。
(冷房運転始動時)
まず、図2に示すように、空調システムにおいて冷房運転が要求された場合、運転開始とともに弁92を開いてエンジン90の排気ガスの一部を加熱部11に流通させる。そして、吸収液移送管路55上の弁61および吸収液移送管路56上の弁62を閉じた状態で吸収液循環管路51aに設けられたポンプ71を始動する。これにより、気液分離部12に貯留された吸収液が循環通路部51内を循環するとともに、吸収液は加熱部11で排気ガスの熱を得て加熱(昇温)される。また、吸収液の昇温とともに吸収液から高温の冷媒蒸気が発生して吸収液とともに気液分離部12に送られる。気液分離部12では、LiBr濃度が高められた吸収液(濃液)と冷媒蒸気(水蒸気)とが分離されて、冷媒蒸気は、運転開始とともに開状態に制御された弁65(冷媒蒸気移送管路52a)を通過して凝縮器20に供給される。
ここで、本実施形態では、冷房運転の始動時に、吸収液が循環通路部51内を矢印P方向に繰り返し循環されるので、加熱部11による吸収液の加熱(昇温)が効率よく行われる。これにより、約100℃付近の温度を有する高温の冷媒蒸気がより短時間で発生して気液分離部12に充満するとともに、この高温の冷媒蒸気は直ちに凝縮器20に供給され始める。
(吸収液昇温後の通常運転時)
そして、図3に示すように、温度センサ5による温度検出結果に基づき、循環通路部51内を循環する吸収液の温度が所定の基準値(約100℃付近)に達した際に、弁61および弁62を開く。また、弁61および弁62の開制御とともに、吸収液移送管路56上のポンプ72を始動する。これにより、図2においては循環通路部51のみを循環していた吸収液の一部(気液分離部12に貯留されたLiBr濃液)が、図3に示すように、吸収液移送管路55および56にも矢印Q方向に流通される。すなわち、気液分離部12と吸収器40と加熱部11との間を吸収液が矢印Q方向に循環する循環経路151が形成される。
また、循環通路部51内を循環する吸収液の温度が所定の基準値(約100℃付近)に達した際に、蒸発器30の送風機33およびポンプ32を始動するとともに、吸収器40のポンプ42を始動する。また、送水ポンプ82を始動して、冷却水回路部80(冷却水循環回路部81)に冷却水を循環させる。これにより、凝縮器20に供給された高温の冷媒蒸気は、熱交換器83を流通する冷却水によって冷却される。そして、凝縮器20で凝縮(液化)された冷媒(凝縮水)は、運転開始とともに開状態に制御された弁66(冷媒移送管路54)を通過して蒸発器30に供給される。
蒸発器30では、冷媒貯留部30aに貯留し始めた冷媒(水)がポンプ32により汲み上げられて噴射器30cから噴射される。噴霧された冷媒は低温低圧の条件下で蒸発(気化)して冷媒蒸気(低温水蒸気)になる。この際、冷媒の蒸発熱(気化熱)によって熱交換部30bを通過する車内の空気が冷却され冷風となって吹き出される。一方、低温の冷媒蒸気は、第1流路(冷媒蒸気(低温水蒸気)が冷媒蒸気移送管路53を流通する流路)側が開状態に切り換えられた三方弁64を通過して、蒸発器30よりも圧力の低い吸収器40へと差圧吸引される。
また、熱交換器45においては、気液分離部12から吸収器40に向かって吸収液移送管路55を流れる吸収液(LiBr濃液)の熱が、吸収器40から循環通路部51に向かって吸収液移送管路56を流れる吸収液(希液)に付与される。これにより、気液分離部12からの吸収液(濃液)は温度が低下した状態で吸収器40に流入するとともに、吸収器40からの吸収液(希液)は温度を上昇した状態で循環通路部51(吸収液循環管路51a)に流入する。したがって、吸収器40には、より低温の吸収液(濃液)が供給されて吸収器40内の圧力がより低い圧力状態に維持される。反対に、吸収器40から循環通路部51に流入する吸収液(希液)は、循環通路部51を循環する吸収液の温度により近付けられた状態で循環通路部51に流入される。
また、吸収器40では、気液分離部12から吸収液移送管路55を介して供給された吸収液(濃液)がポンプ42により汲み上げられて噴射器40bから噴射される。そして、蒸発器30から吸引された冷媒蒸気(低温水蒸気)と噴霧された吸収液とが吸収器40内で混ざり合って希液状態の吸収液となり、吸収液貯留部40aに滴下される。なお、吸収液に冷媒蒸気が吸収される際の吸収熱は、熱交換器84を流通する冷却水によって取り除かれる。
また、ポンプ72により吸収液移送管路56を介して循環通路部51に戻された吸収液(希液)は、ポンプ71により気液分離部12から吸引され吸収液循環管路51aを流通する吸収液(濃液)とも混合されて、再び加熱部11で加熱(昇温)されて気液分離部12へと送られる。この際、吸収液中の冷媒が高温の水蒸気となって再生される。なお、本実施形態では、ポンプ71およびポンプ72の各々の移送量(圧送量)を各々制御する。これにより、気液分離部12に貯留される吸収液(LiBr濃液)の貯留量と、吸収器40(吸収液貯留部40a)に貯留される吸収液(LiBr希液)の貯留量とが、所定の範囲内に収まるように調整される。
なお、冷房運転中においては、弁63および弁67は常に閉じられている。また、ポンプ73も停止状態が維持される。冷房運転では、このような運転動作が繰り返されて車内空調が継続される。
[暖房運転時の動作]
次に、図4および図5を参照して、空調システムにおいて暖房運転が要求された場合の動作について説明する。
(暖房運転始動時)
この場合、まず、図4に示すように、暖房運転開始とともに弁92を開いてエンジン90の排気ガスの一部を加熱部11に流通させる。そして、吸収液移送管路55上の弁61および吸収液移送管路56上の弁62を共に閉じた状態でポンプ71を始動する。これにより、冷房運転始動時と同様に、暖房運転始動時においても吸収液が循環通路部51内を矢印P方向に繰り返し循環するので、加熱部11による吸収液の加熱(昇温)が効率よく行われる。これにより、高温の冷媒蒸気がより短時間で発生して気液分離部12に充満し始める。
ここで、本実施形態では、暖房運転時には、凝縮器20の前後に設けられた弁65および弁66を共に閉じることにより、凝縮器20の経路を切り離す。また、三方弁64を、第1流路側(冷房運転時)から第2流路(冷媒蒸気(高温水蒸気)が冷媒蒸気移送管路52bを流通する流路)側に切り換える。したがって、気液分離部12で分離された高温の冷媒蒸気のほぼ全ては、蒸発器30に直接的に流入され始める。
(吸収液昇温後の通常運転時)
その後、図5に示すように、温度センサ5による温度検出結果に基づき、循環通路部51内を循環する吸収液の温度が所定の基準値(約100℃付近)に達した際に、蒸発器30の送風機33およびポンプ32を始動する。なお、暖房運転時は、吸収器40のポンプ42および冷却水回路部80の送水ポンプ82は駆動しない。また、弁61および弁62は、暖房運転中、常に閉じた状態を維持するように制御される。したがって、暖房運転時は、吸収液移送管路55および56には吸収液が流通されることはなく、吸収器40も使用されない。
蒸発器30(この場合は凝縮器になる)では、気液分離部12から直接的に流入された高温の冷媒蒸気と、車内の熱交換前の空気とが熱交換される。すなわち、冷媒蒸気は、熱交換部30bにおいて凝縮(液化)されて冷媒(凝縮水)の状態で冷媒貯留部30aに貯留される。反対に、熱交換部30bを通過する車内の空気が冷媒の凝縮熱により加温され温風となって吹き出される。
ここで、本実施形態では、図5に示すように、冷媒供給管路57に設けられたポンプ73を始動するとともに冷媒供給管路57上の弁63を開く。これにより、冷媒貯留部30aの冷媒(凝縮水)が冷媒供給管路57を介して循環通路部51(吸収液循環管路51a)に直接的に供給される。したがって、循環通路部51には、冷媒含有量が適切に調整された吸収液(LiBr水溶液)が常に循環されるので、加熱部11により加熱された吸収液からは、冷媒蒸気の発生不足を起こすことなく十分な量の冷媒蒸気が継続的に再生される。なお、暖房運転時においては、ポンプ71およびポンプ73の各々の移送量(圧送量)を各々制御する。これにより、循環通路部51を循環する吸収液の濃度(LiBr水溶液に対する冷媒(水)の希釈率)が、所定の範囲内に収まるように調整される。また、暖房運転中においても、弁67は常に閉じられている。暖房運転では、このような運転動作が繰り返されて車内空調が継続される。
[結晶化防止動作]
次に、図6および図7を参照して、吸収式ヒートポンプ装置100の運転停止時における結晶化防止動作について説明する。
(冷房運転後の停止時)
吸収式ヒートポンプ装置100において、冷房運転の停止後(装置停止時)に、吸収液が結晶化するのを防止するための結晶化防止動作が行われる場合、図6に示すように、冷房運転停止後の所定のタイミングにおいて冷媒供給管路58上の弁67を開く。これにより、凝縮器20(冷媒貯留部20a)に貯留されている冷媒(凝縮水)の一部が冷媒供給管路58を矢印R方向に流通して低圧に維持された吸収器40に差圧吸引される。また、弁67の開動作にほぼ同期して、弁61および弁62を開き、ポンプ71、72および42を始動する。これにより、吸収器40内の希釈された吸収液が装置内を循環して全ての吸収液が希釈される。そして、所定時間経過後、上記した弁61、62および67の閉操作とポンプ71、72および42の停止操作とをもって、結晶化防止動作は終了される。
(暖房運転後の停止時)
また、暖房運転が行われていた状態から運転が停止された後(装置停止時)に結晶化防止動作が行われる場合には、図7に示すように、暖房運転停止後の所定のタイミングにおいて、弁61および弁63を開くとともに、ポンプ73を駆動する。これにより、凝縮器として使用されていた蒸発器30(冷媒貯留部30a)の冷媒(凝縮水)の一部が矢印S方向に沿って冷媒供給管路57、吸収液循環管路51aおよび吸収液移送管路55を経由して吸収器40に圧送される。また、これに同期して、弁62を開き、ポンプ72および42を始動する。これにより、吸収液が装置内を循環して全ての吸収液が希釈される。この際、循環通路部51の構造上、吸収液循環管路51bにも冷媒(凝縮水)の一部が流れる。そして、所定時間経過後、上記した弁61〜63の閉操作とポンプ72、73および42の停止操作とをもって、結晶化防止動作は終了される。
上記した結晶化防止動作を行うことによって、吸収式ヒートポンプ装置100の運転停止時には、吸収液の濃度が所定の範囲内に維持される。
本実施形態では、上記のように、加熱部11と気液分離部12とを接続する循環通路部51(図1における吸収液循環管路51aと吸収液循環管路51bとからなる閉じた回路)と、気液分離部12の吸収液(濃液)が吸収器40に流入するのを遮断する弁61と、気液分離部12から吸収液(濃液)を吸引して循環通路部51を矢印P方向に循環させるポンプ71とを備えることによって、弁61を閉じることにより、吸収液を循環通路部51から吸収器40へ流出させることなく必要最小限の循環経路としての循環通路部51内で吸収液を繰り返し循環させることができるので、熱損失が生じにくく加熱部11による吸収液の加熱(昇温)を効率よく行うことができる。これにより、高温の冷媒蒸気(水蒸気)をより短い時間で発生させることができるので、より短時間で蒸発器30において冷風または温風を発生させることができる。その結果、冷房および暖房運転時の応答性を向上させることができる。
また、本実施形態では、冷媒貯留部30aを含む蒸発器30と、暖房運転時に、蒸発器30の冷媒貯留部30aの冷媒を循環通路部51に供給するポンプ73とを備える。これにより、暖房運転時に弁61を閉じて吸収器40と気液分離部12との間の経路(吸収液移送管路55の流路)が遮断されている場合にも、循環通路部51内の冷媒蒸気が分離された後の冷媒含有量の少ない吸収液(LiBr濃液)に、ポンプ73を用いて蒸発器30の冷媒貯留部30aの冷媒(水)を溶液の希釈を目的として供給することができる。したがって、冷媒含有量が適切に調整された吸収液を循環通路部51に循環させることができるので、加熱部11を用いて吸収液から冷媒蒸気(水蒸気)を容易に連続的に発生させることができる。また、高温となった循環通路部51内の圧力が、相対的に低温である蒸発器30の圧力よりも高い状況においても、ポンプ73を用いて蒸発器30の冷媒貯留部30aの冷媒(水)を循環通路部51に確実に供給することができる。
また、本実施形態では、ポンプ73は、ポンプ73の出口(吐出)側がポンプ71の入口(吸入)側に接続されるとともに、ポンプ73の入口(吸入)側が蒸発器30の冷媒貯留部30aに接続されており、暖房運転時に、ポンプ73により、冷媒貯留部30aの冷媒(水)を吸収液循環管路51aにおける気液分離部12とポンプ71の入口との間に供給するように構成する。これにより、吸収液を循環させるためのポンプ71の入口(吸入)側にポンプ73により圧送された蒸発器30の冷媒が供給されるので、ポンプ71の入口付近の圧力が低下するのを抑制することができる。したがって、ポンプ71の入口付近で気泡が発生するキャビテーション現象が生じるのを抑制することができる。また、ポンプ71の入口側にポンプ73の出口側を接続することにより、ポンプ71が有する吸引力の分、ポンプ73の所要動力を低減させることができる。
また、本実施形態では、冷媒供給管路57におけるポンプ73の出口側に設けられ、吸収液が蒸発器30に流入するのを遮断する弁63を備え、弁63を、暖房運転時にポンプ73が駆動される際に開くように構成する。これにより、暖房運転時には、弁63が開かれてポンプ73により圧送された蒸発器30の冷媒を循環通路部51(吸収液循環管路51a)に確実に供給することができる。また、ポンプ73の停止時(冷房運転時)には、弁63が閉じられて循環通路部51内の高温(高圧)の吸収液がポンプ73を逆流して蒸発器30に流入(混入)するのを確実に防止することができる。すなわち、蒸発器30をアルミニウム金属などを用いて構成したとしても、LiBrによる容器内の腐食が効果的に抑制される。
また、本実施形態では、冷房運転時に、循環通路部51を循環する吸収液の温度が所定の基準値(約100℃付近)に達したことに基づいて、弁61を開くことにより、気液分離部12の吸収液が吸収器40に流入する循環経路151(図3の矢印Qにより示される循環経路を参照)が形成されるように構成する。このように、冷房運転の始動後、吸収液の温度が所定の基準値(約100℃付近)に達した場合には、循環通路部51を循環する吸収液が適切に昇温されて蒸発器30から冷風を適切に供給可能な状態になったと判断することができるので、その場合に、弁61を開いて気液分離部12の吸収液(LiBr濃液)を吸収器40に流入させることによって、冷風を適切に供給可能な状態になった後に、吸収器40を用いた通常の冷房運転に移行させることができる。
また、本実施形態では、吸収器40の吸収液が循環通路部51に流入するのを遮断する弁62を吸収液移送管路56に設け、冷房運転時に、循環通路部51を循環する吸収液の温度が所定の基準値(約100℃付近)に達したことに基づいて、弁61および弁62を開くことにより、気液分離部12の吸収液が吸収器40に流入するとともに吸収器40の吸収液が循環通路部51に流入して、気液分離部12と吸収器40と加熱部11との間を吸収液が循環する循環経路151が形成されるように構成する。これにより、冷房運転時の始動後に、循環通路部51を循環する吸収液の温度が所定の基準値(約100℃付近)に達したことにより、冷風を適切に供給可能な状態になった後に、弁61のみならず弁62を開くことによって、吸収器40で希釈された吸収液(希液)を弁62を介して循環通路部51に戻すような循環経路151を形成することができるので、容易に、冷風を適切に供給可能な状態になった後に、吸収器40を用いた通常の冷房運転に移行させることができる。
また、本実施形態では、冷房運転時に、気液分離部12から吸収器40に向かって流れる吸収液(LiBr濃液)の熱を、吸収器40から循環通路部51に向かって流れる吸収液(希液)に付与することにより、気液分離部12から吸収器40に向かって流れる吸収液(LiBr濃液)の温度を低下させるとともに、吸収器40から循環通路部51に向かって流れる吸収液(希液)の温度を上昇させるための熱交換器45を備える。これにより、弁61および弁62を開いて循環経路151に吸収液を流通(循環)させる際に、循環通路部51で加熱(加温)された吸収液(濃液)の一部の熱をこの熱交換器45を介して吸収器40から循環通路部51に戻される吸収液(希液)へ伝達することができるので、吸収液(希液)が吸収器40から循環通路部51に流入する際に循環通路部51を循環する吸収液の温度が低下するのを抑制することができる。したがって、吸収器40を用いる通常の冷房運転に移行した後にも、循環する吸収液の温度を維持して冷風を適切に供給可能な状態を維持することができる。また、反対に、気液分離部12(循環通路部51)から熱交換器45を通過して吸収器40に向かう吸収液(濃液)は吸収器40からの循環通路部51に向かう吸収液(希液)によって冷却されるので、吸収器40には、より低温の吸収液(濃液)が供給されて吸収器40内の圧力がより低い圧力状態に維持される。これにより、冷媒蒸気移送管路53を介して吸収器40と連通する蒸発器30内の圧力(冷媒(水)の蒸発温度)も低い状態に維持されるので、冷風を安定的に供給することができる。
また、本実施形態では、冷媒貯留部30aを含む蒸発器30と、蒸発器30と吸収器40との間の冷媒蒸気移送管路53の途中であり、かつ、気液分離部12に接続された冷媒蒸気移送管路52bの冷媒蒸気移送管路53に合流する部分に設けられた三方弁64とを備え、冷房運転時には、三方弁64を「第1流路側」に切り換えた際には、蒸発器30の冷媒貯留部30aの冷媒が蒸発されることにより生成された冷媒蒸気を冷媒蒸気移送管路53を介して吸収器40に戻すとともに、暖房運転時には、三方弁64を「第2流路側」に切り換えた際には、気液分離部12で分離された冷媒蒸気を冷媒蒸気移送管路52bを介して蒸発器30に直接的に流入させるように構成する。これにより、冷房運転時には、蒸発器30で蒸発した低温の冷媒蒸気を三方弁64および冷媒蒸気移送管路53を介して吸収器40に容易に流入(差圧吸引)させることができる。また、暖房運転時には、気液分離部12で分離された高温の冷媒蒸気を冷媒蒸気移送管路52bおよび三方弁64を介して直接的に蒸発器30に供給することができるので、蒸発器30においてこの高温の冷媒蒸気を凝縮させて効率的に温風を発生させることができる。
また、本実施形態では、冷房運転時に、気液分離部12により分離された冷媒蒸気を凝縮する凝縮器20と、暖房運転時に、冷媒蒸気移送管路52a中に設けられるとともに気液分離部12により分離された冷媒蒸気が凝縮器20に流入するのを遮断する弁65とを備える。これにより、冷房運転時には弁65を開くことにより高温の冷媒蒸気を凝縮器20に流入させて凝縮させる一方、暖房運転時には弁65を閉じることにより凝縮器20へ高温の冷媒蒸気を流入させないようにすることができる。この結果、暖房運転時に、加熱部11で加熱(昇温)されて気液分離部12で分離された高温の冷媒蒸気(水蒸気)が凝縮器20を不必要に加熱することを防止することができるとともに、この高温の冷媒蒸気を全て冷媒蒸気移送管路52bおよび三方弁64を介して直接的に蒸発器30に供給することができるので、蒸発器30において高温の冷媒蒸気を凝縮させて効率的に温風を発生させることができる。
また、本実施形態では、冷房運転時に、気液分離部12により分離された冷媒蒸気を凝縮する凝縮器20と、凝縮器20と吸収器40との間(冷媒供給管路58の流路)に設けられ、吸収液の結晶化防止のために凝縮器20の冷媒(凝縮水)を吸収器40に直接的に供給して吸収液を希釈する際に開く弁67を備える。これにより、冷房運転後の装置停止時などに、弁67を開いて凝縮器20に溜まった冷媒(凝縮水)の一部を吸収器40に戻すことにより装置内各部に滞留する吸収液の濃度を所定の範囲内に維持することができる。したがって、冷房運転を行うことなく吸収式ヒートポンプ装置100が停止している場合などにおいても、装置内の吸収液の結晶化を防止して吸収液の状態を適切に維持することができる。
また、本実施形態では、エンジン90の排気ガスによる熱交換を利用して吸収液を加熱するように加熱部11を構成する。これにより、エンジン90から排出される排気ガスに含まれる熱エネルギー(再生可能エネルギー)を吸収式ヒートポンプ装置100の熱源として排熱回収して有効に利用することができる。また、エンジン90の排熱を利用して吸収式ヒートポンプ装置100を構成することができるので、吸収式ヒートポンプ装置100を、エンジン90を搭載した車輌用の空調装置として広く適用することができる。
(第1変形例)
次に、図1および図8を参照して、上記実施形態の第1変形例について説明する。この第1変形例では、上記実施形態と異なり、1つの三方弁64(図1参照)の代わりに、各々が二方弁からなる弁201および弁202を、それぞれ、冷媒蒸気移送管路253および冷媒蒸気移送管路252bに設ける例について説明する。なお、弁201および弁202は、それぞれ、本発明の「第4の弁」および「第5の弁」の一例である。なお、図中において、上記実施形態と同様の構成には、上記実施形態と同じ符号を付して図示している。
第1変形例による吸収式ヒートポンプ装置200では、図8に示すように、蒸発器30と吸収器40とを接続する冷媒蒸気移送管路253と、蒸発器30と気液分離部12とを接続する冷媒蒸気移送管路252bとが合流することなく別々に蒸発器30に接続されている。そして、冷媒蒸気移送管路253には弁201(電磁弁)が設けられるとともに、冷媒蒸気移送管路252bには弁202(電磁弁)が設けられている。これにより、図8に示すように、冷房運転時には、弁201を開くことにより、蒸発器30の冷媒貯留部30aの冷媒が蒸発されることにより生成された冷媒蒸気(低温水蒸気)を吸収器40に戻すとともに、暖房運転時には、弁202を開くことにより、気液分離部12で分離された冷媒蒸気(高温水蒸気)を蒸発器30に直接的に流入させるように構成されている。なお、弁201を開く際には弁202は閉じられ、弁202を開く際には弁201は閉じられる。これにより、蒸発器30と吸収器40とを結ぶ第1流路と、気液分離部12と蒸発器30とを結ぶ第2流路とが択一的に切り換えられる。
なお、第1変形例による吸収式ヒートポンプ装置200のその他の構成は、上記実施形態と同様である。
第1変形例では、上記のように、上記実施形態で用いた三方弁64(図1参照)の代わりに、弁201および弁202を、それぞれ、冷媒蒸気移送管路253および冷媒蒸気移送管路252bに設ける。これによっても、蒸発器30と吸収器40とを結ぶ第1流路と、気液分離部12と蒸発器30とを結ぶ第2流路とが択一的に切り換えられて三方弁64と同等の機能を持たせることができる。なお、第1変形例のその他の効果は、上記実施形態と同様である。
(第2変形例)
次に、図4および図9を参照して、上記実施形態の第2変形例について説明する。この第2変形例では、図4に示した上記実施形態と異なり、蒸発器30と循環通路部51とを接続する冷媒供給管路357の循環通路部51に対する接続箇所が、加熱部11の出口側における吸収液循環管路51bの部分となるように構成した例について説明する。なお、冷媒供給管路357は、本発明の「冷媒供給通路部」の一例である。なお、図中において、上記実施形態と同様の構成には、上記実施形態と同じ符号を付して図示している。
第2変形例による吸収式ヒートポンプ装置300では、図9に示すように、冷媒供給管路357は、蒸発器30(冷媒貯留部30a)と、吸収液循環管路51bのうちの加熱部11の出口側の部分との間を接続している。これによっても、暖房運転時に、ポンプ73を駆動して冷媒貯留部30aの冷媒(水)を循環通路部51に補充(補給)することが可能である。
なお、第2変形例による吸収式ヒートポンプ装置300のその他の構成は、上記実施形態と同様である。
第2変形例では、上記のように、冷媒供給管路357を加熱部11の出口側における吸収液循環管路51bの部分に接続することによって、暖房運転時にポンプ73を駆動して冷媒貯留部30aの冷媒(水)を循環通路部51に供給(補充)することができるので、冷媒含有量が適切に調整された吸収液を循環通路部51に循環させることができる。なお、第2変形例のその他の効果は、上記実施形態と同様である。
(第3変形例)
次に、図7および図10を参照して、上記実施形態の第3変形例について説明する。この第3変形例では、上記実施形態と異なり、暖房運転停止後の結晶化防止動作の際にポンプ73(冷媒供給管路57)を使用する方法(図7の矢印Sにより示される経路を参照)とは別の方法で蒸発器30(冷媒貯留部30a)の冷媒(凝縮水)の一部を吸収器40に戻す例について説明する。なお、図中において、上記実施形態と同様の構成には、上記実施形態と同じ符号を付して図示している。
第3変形例による吸収式ヒートポンプ装置400では、図10に示すように、暖房運転停止後の所定のタイミングにおいて結晶化防止動作として弁66および弁67を開く。また、弁61および弁62を開き、ポンプ71、72および42を始動する。これにより、蒸発器30(冷媒貯留部30a)の冷媒(凝縮水)の一部が冷媒移送管路54および冷媒供給管路58を矢印T方向に沿って流通して低圧に維持された吸収器40に差圧吸引され、吸収器40内の希釈された吸収液が装置内を循環して全ての吸収液が希釈される。そして、所定時間経過後、上記した弁61、62、66および67の閉操作とポンプ71〜73および42の停止とをもって、結晶化防止動作は終了される。
なお、第3変形例による吸収式ヒートポンプ装置400のその他の構成は、上記実施形態と同様である。
第3変形例では、上記のように、暖房運転停止後に弁66および弁67を開くことにより、蒸発器30の冷媒の一部を冷媒移送管路54および冷媒供給管路58を経由させて吸収器40に供給する。これにより、上記実施形態(図7参照)のように冷媒供給管路57に設けられたポンプ73を駆動して冷媒(水)を吸収器40に供給する場合と異なり、圧送用のポンプ動力をより少なくして冷媒(水)を吸収器40に供給して吸収液を希釈することができるので、吸収式ヒートポンプ装置400の停止時の消費電力の低減を図ることができる。なお、第3変形例のその他の効果は、上記実施形態と同様である。
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
たとえば、上記実施形態および第1変形例〜第3変形例では、冷媒および吸収液として、それぞれ、水および臭化リチウム(LiBr)水溶液を用いた例について示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、冷媒および吸収液として、それぞれ、アンモニアおよび水を用いた吸収式ヒートポンプ装置に本発明を適用してもよい。この場合、冷房運転時に吸収液を循環通路部51のみを循環させて加熱した状態から弁61(弁62)を開いて吸収器40を用いる通常運転に移行する際の条件(吸収液の温度条件)は、アンモニア−水系の熱物性値によって適宜決定される。
また、上記実施形態および第1変形例〜第3変形例では、温度センサ5を気液分離部12に入る直前の吸収液循環管路51bの部分に取り付けた例について示したが、本発明はこれに限られない。循環通路部51を循環する加熱された吸収液(LiBr水溶液)の温度が把握可能な場所であるならば、たとえば、気液分離部12から出た直後の吸収液循環管路51aの部分に温度センサ5を取り付けてもよいし、気液分離部12に貯留される吸収液(濃液)の温度を直接的に把握するように温度センサ5を気液分離部12内(吸収液貯留部)に取り付けてもよい。
また、上記実施形態および第1変形例〜第3変形例では、温度センサ5を用いて循環通路部51を循環する吸収液(LiBr水溶液)の温度が約100℃付近に達したことに基づいて弁61および弁62を開いて通常の冷房運転サイクルに移行した例について示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、温度センサ5を用いて、気液分離部12で分離された冷媒蒸気(高温水蒸気)の温度が所定の基準値に達したことに基づいて、弁61および弁62を開いてもよい。この場合、気液分離部12で分離された冷媒蒸気の温度を直接的に把握するように、温度センサ5を気液分離部12内の気相部分(容器内の天井部付近)に取り付けてもよい。
また、上記実施形態および第1変形例〜第3変形例では、冷媒供給管路57(357)に関して蒸発器30から循環通路部51に向かって(冷媒(凝縮水)が流通する方向に沿って)ポンプ73および弁63をこの順に配置した例について示したが、本発明はこれに限られない。ポンプ73および弁63の配置順序は上記と反対であってもよい。
また、上記実施形態および第1変形例〜第3変形例では、吸収液移送管路56を吸収液循環管路51aにおけるポンプ71の出口側(ポンプ71と加熱部11との間の部分)に接続した例について示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、吸収液移送管路56を吸収液循環管路51aにおけるポンプ71の入口(吸入)側に接続してもよい。これにより、冷房運転時(通常運転時)において、吸収液を循環させるためのポンプ71の入口(吸入)側にポンプ72により圧送された吸収器40からの吸収液が供給されるので、ポンプ71の入口付近の圧力が低下するのが抑制されてキャビテーション現象が生じるのを抑制することができる。
また、上記実施形態および第1変形例〜第3変形例では、冷房運転を開始した後、循環通路部51を循環する吸収液(LiBr水溶液)の温度が約100℃付近に達したことに基づいて弁61および弁62を開いて吸収器40を用いた通常の冷房運転サイクルに移行した例について示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、吸収液が循環通路部51を循環する際の気液分離部12の冷媒蒸気の圧力が所定の基準値(たとえば、絶対圧力で10kPa付近)に達したことに基づいて、弁61および弁62を開いて通常の冷房運転サイクルに移行してもよい。なお、圧力を測定するための圧力センサは、気液分離部12内の冷媒蒸気の圧力を測定可能な位置に設けるのが好ましい。
また、上記実施形態および第1変形例〜第3変形例では、暖房運転を開始した後、循環通路部51を循環する吸収液(LiBr水溶液)の温度が約100℃付近に達したことに基づいて弁63を開くとともにポンプ73を始動して蒸発器30に貯留された冷媒(凝縮水)を循環通路部51に供給した例について示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、吸収液が循環通路部51を循環する際の気液分離部12の冷媒蒸気の圧力が所定の基準値に達したことに基づいて、弁63を開くとともにポンプ73を始動して蒸発器30に貯留された冷媒(凝縮水)を循環通路部51に供給してもよい。この場合も、圧力を測定するための圧力センサは、気液分離部12内の冷媒蒸気の圧力を測定可能な位置に設けられるのが好ましい。
また、上記実施形態および第1変形例〜第3変形例では、冷房運転時に、ポンプ71およびポンプ72の各々の移送量(圧送量)を制御して気液分離部12に貯留される吸収液の貯留量(液面高さ)と、吸収器40に貯留される吸収液の貯留量(液面高さ)とが所定の範囲内に収まるように調整した例について示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、弁61として、全閉状態から全開状態までの弁開度が段階的または無段階で制御可能な電動リニア弁などを用いることによって、ポンプ71およびポンプ72の各々の移送量を制御することなくこの弁61(電動リニア弁)の開度を制御して、気液分離部12および吸収器40の各々の吸収液の貯留量を調整するように構成してもよい。また、弁61のみならず弁63にも電動リニア弁を適用して移送量を制御してもよい。また、ポンプの移送量と電動リニア弁との開度の両方の制御を組み合わせて吸収液の貯留量(液面高さ)を調整してもよい。
また、上記実施形態および第1変形例〜第3変形例では、暖房運転時に、ポンプ71およびポンプ73の各々の移送量(圧送量)を制御して循環通路部51を循環する吸収液の濃度(LiBr水溶液に対する冷媒(水)の希釈率)を所定の範囲内に収まるように調整した例について示したが、本発明はこれに限られない。すなわち、弁63に電動リニア弁を適用して循環通路部51への冷媒(水)の供給量を調整してもよいし、ポンプ73の移送量と弁63(電動リニア弁)の開度との両方の制御を組み合わせて冷媒(水)の供給量を調整してもよい。
また、上記実施形態および第1変形例〜第3変形例では、プレート式熱交換器を用いて加熱部11および熱交換器45を構成した例について示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、プレート式熱交換器以外のたとえば、二重管式熱交換器を用いて加熱部11および熱交換器45を構成してもよいし、円管の外壁同士が管軸方向に沿って接合された状態で円管(楕円管)または扁平管が螺旋状に巻き回されたスパイラル熱交換器などを用いて加熱部11および熱交換器45を構成してもよい。
また、上記実施形態および第1変形例〜第3変形例では、本発明の「吸収式ヒートポンプ装置」をエンジン(内燃機関)を備えた乗用車、バスおよびトラックなどの車輌の空調システムに適用する例について示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、ディーゼルエンジンを備えた列車や船舶などの空調システムに適用してもよい。
また、上記実施形態および第1変形例〜第3変形例では、エンジン(内燃機関)の排気ガスの熱を利用して吸収液を加熱する例について示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、本発明の「吸収式ヒートポンプ装置」をエンジン駆動および電動モータ駆動を併用して走行するハイブリッド自動車の空調システムに適用してもよいし、燃料電池システムを備えた乗用車の空調システムに適用してもよい。すなわち、吸収液を加熱する熱源は、エンジンの排気ガスのみならず、たとえば電気自動車のバッテリやモータの排熱や燃料電池における発電時の排熱などを熱源としてもよい。
10 再生器
11 加熱部
12 気液分離部
20 凝縮器
30 蒸発器
30a 冷媒貯留部
40 吸収器
45 熱交換器
51 循環通路部
52a、52b、53、252b、253 冷媒蒸気移送管路
54 冷媒移送管路
55、56 吸収液移送管路
57、357 冷媒供給管路(冷媒供給通路部)
58 冷媒供給管路
61 弁(第1の弁)
62 弁(第3の弁)
63 弁(第2の弁)
64 三方弁(第4の弁、第5の弁)
65 弁(第6の弁)
67 弁(第7の弁)
71 ポンプ(第1ポンプ)
73 ポンプ(第2ポンプ)
90 エンジン
100、200、300、400 吸収式ヒートポンプ装置
151 循環経路
201 弁(第4の弁)
202 弁(第5の弁)

Claims (11)

  1. 吸収液を加熱する加熱部と、
    前記加熱部により加熱された吸収液から冷媒蒸気を分離する気液分離部と、
    吸収液が前記加熱部と前記気液分離部との間を循環可能なように、前記加熱部と前記気液分離部とを接続する循環通路部と、
    吸収液に冷媒を吸収させる吸収器と、
    前記気液分離部の吸収液が前記吸収器に流入するのを遮断する第1の弁と、
    前記気液分離部から吸収液を吸引して前記循環通路部を循環させる第1ポンプとを備える、吸収式ヒートポンプ装置。
  2. 冷媒貯留部を含む蒸発器と、
    暖房運転時に、前記蒸発器の冷媒貯留部の冷媒を前記循環通路部に供給する第2ポンプとをさらに備える、請求項1に記載の吸収式ヒートポンプ装置。
  3. 前記第2ポンプは、前記第2ポンプの出口側が前記第1ポンプの入口側に接続されるとともに、前記第2ポンプの入口側が前記蒸発器の冷媒貯留部に接続されており、
    暖房運転時に、前記第2ポンプにより、前記冷媒貯留部の冷媒を前記気液分離部と前記第1ポンプの入口との間に供給するように構成されている、請求項2に記載の吸収式ヒートポンプ装置。
  4. 前記第2ポンプの出口側に設けられ、吸収液が前記蒸発器に流入するのを遮断する第2の弁をさらに備え、
    前記第2の弁は、暖房運転時に前記第2ポンプが駆動される際に開かれるように構成されている、請求項2または3に記載の吸収式ヒートポンプ装置。
  5. 冷房運転時に、循環する吸収液の温度または前記気液分離部の冷媒蒸気の圧力が所定の基準値に達したことに基づいて、前記第1の弁を開くことにより、前記気液分離部の吸収液が前記吸収器に流入する循環経路が形成されるように構成されている、請求項1〜4のいずれか1項に記載の吸収式ヒートポンプ装置。
  6. 前記吸収器の吸収液が前記循環通路部に流入するのを遮断する第3の弁をさらに備え、
    冷房運転時に、循環する吸収液の温度または前記気液分離部の冷媒蒸気の圧力が所定の基準値に達したことに基づいて、前記第1の弁および前記第3の弁を開くことにより、前記気液分離部の吸収液が前記吸収器に流入するとともに前記吸収器の吸収液が前記循環通路部に流入して、前記気液分離部と前記吸収器と前記加熱部との間を吸収液が循環する前記循環経路が形成されるように構成されている、請求項5に記載の吸収式ヒートポンプ装置。
  7. 冷房運転時に、前記気液分離部から前記吸収器に向かって流れる吸収液の熱を、前記吸収器から前記循環通路部に向かって流れる吸収液に付与することにより、前記気液分離部から前記吸収器に向かって流れる吸収液の温度を低下させるとともに、前記吸収器から前記循環通路部に向かって流れる吸収液の温度を上昇させるための熱交換器をさらに備える、請求項6に記載の吸収式ヒートポンプ装置。
  8. 冷媒貯留部を含む蒸発器と、
    前記蒸発器と前記吸収器との間に設けられた第4の弁と、
    前記蒸発器と前記気液分離部との間に設けられた第5の弁とをさらに備え、
    冷房運転時には、前記第4の弁を開くことにより、前記蒸発器の冷媒貯留部の冷媒が蒸発されることにより生成された冷媒蒸気を前記吸収器に戻すとともに、暖房運転時には、前記第5の弁を開くことにより、前記気液分離部で分離された冷媒蒸気を前記蒸発器に直接的に流入させるように構成されている、請求項1〜7のいずれか1項に記載の吸収式ヒートポンプ装置。
  9. 冷房運転時に、前記気液分離部により分離された冷媒蒸気を凝縮する凝縮器と、
    暖房運転時に、前記気液分離部により分離された冷媒蒸気が前記凝縮器に流入するのを遮断する第6の弁とをさらに備える、請求項1〜8のいずれか1項に記載の吸収式ヒートポンプ装置。
  10. 冷房運転時に、前記気液分離部により分離された冷媒蒸気を凝縮する凝縮器と、
    前記凝縮器と前記吸収器との間に設けられ、吸収液の結晶化防止のために前記凝縮器の冷媒を前記吸収器に供給して吸収液を希釈する際に開く第7の弁をさらに備える、請求項1〜9のいずれか1項に記載の吸収式ヒートポンプ装置。
  11. 前記加熱部は、エンジンの排気ガスによる熱交換を利用して吸収液を加熱するように構成されている、請求項1〜10のいずれか1項に記載の吸収式ヒートポンプ装置。
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