JP2014046581A - インクジェットヘッド - Google Patents

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  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)

Abstract

【課題】配線パターンに不具合が生じることを抑制できるインクジェットヘッドを提供する。
【解決手段】一つの実施の形態に係るインクジェットヘッドは、基材と、圧電部材と、複数の電極と、絶縁材と、複数の配線パターンと、駆動部とを備える。前記圧電部材は、前記基材に取り付けられ、複数の溝と、第1の配線形成面と、前記第1の配線形成面と90°以上で且つ180°よりも小さい角度で交差する側端面と、を有する。前記電極は、前記溝の内面をそれぞれ覆う。前記絶縁材は、前記基材の少なくとも一部と前記圧電部材の前記側端面とを覆い、前記第1の配線形成面に連続する第2の配線形成面を有する。前記配線パターンは、前記複数の電極に接続され、前記第1の配線形成面と前記第2の配線形成面とを通って前記圧電部材および前記絶縁材に設けられる。前記駆動部は、前記絶縁材に形成された配線パターンに接続される。
【選択図】 図3

Description

本発明の実施形態は、インクジェットヘッドに関する。
インクジェットプリンタに用いられるインクジェットヘッドは、例えばベースプレートに取り付けられる圧電部材を備える。当該圧電部材は圧力室を形成し、シェアモード変形することで当該圧力室に供給されたインクを加圧する。加圧されたインクは、前記圧力室に開口するノズルから吐出される。
前記圧電部材は、例えば接着剤によって前記ベースプレートに貼り付けられる。前記圧力室に電圧を印加するための配線パターンが、前記圧電部材から前記ベースプレートに亘って設けられる。前記配線パターンは、前記接着剤の表面を通る。このようなインクジェットヘッドにおいて、上記接着剤の表面が前記圧電部材の表面と連続する構成が知られる。
特表2002−529289号公報
前記圧電部材を前記ベースプレートに固定する接着剤の端部は、例えば表面張力により、山なりに形成される。前記配線パターンは、当該接着剤の終端部(接着剤とベースプレートとの境界)を通過する。接着剤の終端部は、例えば塗布時の濡れ広がりによって薄く形成されるため、ベースプレートから剥がれるおそれがある。接着剤の終端部が剥がれると、当該終端部を通る配線パターンに不具合が生じるおそれがある。
本発明の目的は、配線パターンに不具合が生じることを抑制できるインクジェットヘッドを提供することにある。
一つの実施の形態に係るインクジェットヘッドは、基材と、圧電部材と、複数の電極と、絶縁材と、複数の配線パターンと、駆動部とを備える。前記基材は実装面を有する。前記圧電部材は、前記基材の前記実装面に取り付けられ、複数の溝と、第1の配線形成面と、前記第1の配線形成面と90°以上で且つ180°よりも小さい角度で交差する側端面と、を有する。前記電極は、前記圧電部材の前記溝の内面をそれぞれ覆う。前記絶縁材は、前記基材の前記実装面の少なくとも一部と前記圧電部材の前記側端面とを覆い、前記第1の配線形成面に連続する第2の配線形成面を有する。前記配線パターンは、前記複数の電極に接続され、前記第1の配線形成面と前記第2の配線形成面とを通って前記圧電部材および前記絶縁材に設けられる。前記駆動部は、前記絶縁材に形成された配線パターンに接続され、前記配線パターンを介して前記電極に電圧を印加する。
第1の実施の形態に係るインクジェットヘッドを分解して示す斜視図。 第1の実施形態のインクジェットヘッドを図1のF2−F2線に沿って示す断面図。 第1の実施形態のインクジェットヘッドの一部を拡大して示す断面図。 第1の実施形態の製造過程のインクジェットヘッドの一部を示す断面図。 圧電部材が加工された第1の実施形態の製造過程のインクジェットヘッドの一部を示す断面図。 第2の実施の形態に係るインクジェットヘッドの一部を示す断面図。 第2の実施形態の製造過程のインクジェットヘッドの一部を示す断面図。 絶縁材を塗布した第2の実施形態の製造過程のインクジェットヘッドの一部を示す断面図。 圧電部材が加工された第2の実施形態の製造過程のインクジェットヘッドの一部を示す断面図。
以下に、第1の実施の形態について、図1から図5を参照して説明する。なお、複数の表現が可能な各要素について一つ以上の他の表現の例を付すことがあるが、これは他の表現が付されていない要素について異なる表現がされることを否定するものではないし、例示されていない他の表現がされることを制限するものでもない。
図1は、第1の実施の形態に係るインクジェットヘッド1を分解して示す斜視図である。図2は、インクジェットヘッド1を図1のF2−F2線に沿って示す断面図である。図1に示すように、インクジェットヘッド1は、いわゆるサイドシュータ型のインクジェットヘッドである。インクジェットヘッド1は、例えば、インクジェットプリンタの内部に搭載される。
インクジェットヘッド1は、ベースプレート10と、一対の圧電部材11と、ノズルプレート12と、フレーム13と、一対の駆動部14とを備えている。ベースプレート10は、基材の一例である。インクジェットヘッド1は、前記インクジェットプリンタのインクケース16に取り付けられる。インクケース16は、前記インクジェットプリンタのインクタンクに接続される。
図2に示すように、インクジェットヘッド1の内部に、インク室18が設けられている。インク室18は、ベースプレート10と、ノズルプレート12と、フレーム13とに囲まれており、前記インクタンクから印字用のインクが供給される。
ベースプレート10は、例えばアルミナのようなセラミックスによって矩形の板状に形成されている。ベースプレート10は、平坦な実装面21を有している。なお、実装面21に凹凸、溝、および孔が設けられても良い。
実装面21のほぼ全域が、絶縁材22によって覆われている。なお、絶縁材22は、実装面21の一部のみを覆っても良いし、実装面21の全域を覆っても良い。絶縁材22は、例えば熱硬化性を有する一液性のエポキシ系接着剤によって形成されている。なお、絶縁材22はこれに限らず、他の絶縁性の材料によって形成されても良い。
絶縁材22は、平面24を有している。平面24は、ベースプレート10の実装面21と平行に形成されている。言い換えると、絶縁材22は、実装面21上の少なくとも一部の領域において、均一な厚さに形成されている。
図1および図2に示すように、ベースプレート10および絶縁材22には、複数の供給口25と、複数の排出口26とが設けられている。供給口25および排出口26は、ベースプレート10および絶縁材22を貫通し、平面24に開口している。
複数の供給口25は、ベースプレート10の中央部において、ベースプレート10の長手方向(主走査方向)に沿って並んでいる。供給口25は、インク室18に開口するとともに、インクケース16を介して前記インクタンクに接続される。前記インクタンクのインクは、供給口25からインク室18に供給される。
複数の排出口26は、1列に並んだ供給口25を挟むように、ベースプレート10の長手方向(主走査方向)に沿って二列に並んでいる。排出口26は、インク室18に開口するとともに、インクケース16を介して前記インクタンクに接続される。インク室18のインクは、排出口26から前記インクタンクに回収される。このように、インクはインクジェットヘッド1と前記インクタンクとの間で循環する。
一対の圧電部材11は、例えば、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)製の2枚の圧電板を互いの分極方向を反対向きとするように貼り合わせてそれぞれ形成されている。一対の圧電部材11は、台形状の断面を有する棒状にそれぞれ形成されている。一対の圧電部材11は、インク室18の中に平行に並んで配置される。
図3は、インクジェットヘッドの一部を拡大して示す断面図である。図3に示すように、圧電部材11は、絶縁材22によってそれぞれベースプレート10の実装面21に接着されている。言い換えると、絶縁材22は、圧電部材11と実装面21との間に介在して圧電部材11を実装面21に固着する接着部29を有している。接着部29は、均一な厚さに形成されている。
圧電部材11に、複数の溝31が設けられている。溝31は、ベースプレート10の長手方向(主走査方向)と交差する方向(副走査方向)に向かってそれぞれ延びている。複数の溝31は、ベースプレート10の長手方向(主走査方向)に並んで配置されている。インク室18に供給されたインクは、溝31に供給される。溝31の内面は、電極33によって覆われている。
圧電部材11は、ベースプレート10の側端部に向かって突出するフランジ部35を有している。さらに、圧電部材11は、頂面41と、斜面42と、フランジ上面43と、側端面44とを有している。フランジ上面43は、第1の配線形成面の一例である。頂面41と、斜面42と、フランジ上面43と、側端面44とは、それぞれ平坦に形成されるが、曲面であっても良い。
頂面41は、圧電部材11の上端に設けられている。言い換えると、頂面41は、圧電部材11において、ベースプレート10の実装面21から最も離れている。斜面42は、頂面41と隣り合うとともに、実装面21に対して傾斜している。斜面42と実装面21との間の角度は、例えば45°である。
フランジ上面43は、斜面42と隣り合うとともに、実装面21と平行に形成されている。絶縁材22に、当該フランジ上面43に連続する連続面47が設けられている。連続面47は、第2の配線形成面の一例である。フランジ上面43と連続面47とは、面一(段差のない状態)に形成されている。フランジ上面43および連続面47は、絶縁材22の平面24よりも実装面21に近い。言い換えると、フランジ上面43および連続面47は、平面24から窪んで形成される。
側端面44は、フランジ上面43と隣り合うとともに、圧電部材11の端部に位置している。図3に示すように、フランジ上面43と側端面44とは、角度θ1で交差している。角度θ1は、例えば90°である。なお、角度θ1は、90°以上で且つ180°より小さい他の角度であっても良い。側端面44は、絶縁材22に覆われている。言い換えると、側端面44に絶縁材22が付着している。
圧電部材11から絶縁材22に亘って、複数の配線パターン51が設けられている。配線パターン51は、例えば無電解メッキによって形成された金属膜によって形成されている。
配線パターン51の一方の端部は、それぞれ圧電部材11の溝31に形成された電極33に接続されている。図2に示すように、配線パターン51の他方の端部は、絶縁材22の平面24の端部に位置する。図3に示すように、配線パターン51は、電極33と平面24との間において、圧電部材11の斜面42、フランジ上面43、絶縁材22の連続面47を通過する。
図2に示すように、駆動部14は、平面24の端部において配線パターン51に電気的に接続される。駆動部14は、例えば異方性導電性フィルム(ACF)53によって、配線パターン51に熱圧着接続される。なお、駆動部14は、ACF53に限らず、例えば異方導電ペースト(ACP)、非導電性フィルム(NCF)、および非導電性ペースト(NCP)のような他の手段によって、配線パターン51に接続されても良い。
図1に示すように、駆動部14は、回路基板55と、一対のフィルムキャリアパッケージ(以下、FCPと称する)56とを有している。なお、FCP56は、テープキャリアパッケージ(TCP)とも称される。
回路基板55は、コネクタのような複数の部品が実装されたプリント配線板である。FCP56は、柔軟性を有する樹脂製のフィルム57と、前記複数の導体パターンに接続されたIC58とをそれぞれ有している。フィルム57は、テープオートメーテッドボンディング(TAB)である。IC58は、圧電部材11の電極33に電圧を印加するための部品である。IC58は、樹脂によってフィルム57に固定されている。フィルム57の一方の端部が回路基板55に接続されるとともに、フィルム57の他方の端部がACF53によって配線パターン51に接続されている。
駆動部14は、インクジェットプリンタの制御部から入力される信号に基いて、配線パターン51を介して電極33に電圧を印加する。これにより、圧電部材11がシェアモード変形し、溝31に供給されたインクを加圧する。
ノズルプレート12は、例えばポリイミド製の矩形のフィルムによって形成されている。なお、ノズルプレート12はこれに限らず、レーザ加工が可能な他の材料によって形成されても良い。ノズルプレート12は、フレーム13を介してベースプレート10に取り付けられ、ベースプレート10と対向する。
ノズルプレート12に、複数のノズル61が設けられている。ノズル61は、ノズルプレート12に形成された孔である。図3に示すように、複数のノズル61は、複数の溝31にそれぞれ開口している。溝31で加圧されたインクは、対応するノズル61から吐出される。
図1に示すように、フレーム13は、矩形の枠状に形成されている。フレーム13は、例えばニッケル合金によって形成されている。フレーム13は、ノズルプレート12と、絶縁材22と、絶縁材22の平面24に形成された配線パターン51とに例えば絶縁性の接着剤を用いて接着されている。フレーム13は、ノズルプレート12と絶縁材22との間に介在する。
以下に、インクジェットヘッド1の製造工程の一部について例示する。まず、焼成前のセラミックスシート(セラミックスグリーンシート)で構成されるベースプレート10に、プレス成形によって排出口26と供給口25とを形成する。続いて、このベースプレート10を焼成する。
次に、例えばディスペンサやスプレーコータ、またはドクターブレード法(例えば、後述する図4の凹部Cが形成され得る材料を塗布する場合に用いられる)を用いて、ベースプレート10の実装面21に、熱硬化前の絶縁材22を塗布する。塗布された絶縁材22の厚さは、例えば10〜100μmである。
図4は、製造過程のインクジェットヘッド1の一部を示す断面図である。図4に示すように、ベースプレート10に対して加工前の圧電部材11を接着する。すなわち、ベースプレート10に塗布された絶縁材22に、圧電部材11を形成する圧電板を押し付ける。このとき、一対の圧電部材11は、図示しない治具によって互いの距離が一定に維持されている。また、一対の圧電部材11は、当該治具を介して位置決めされる。図4に示すように、絶縁材22が圧電部材11に押し下げられることで、絶縁材22と圧電部材11との間に凹部Cが形成され得る。
次に、絶縁材22に、複数の供給口25および複数の排出口26を開口させる。例えば、ベースプレート10に供給口25および排出口26が形成された位置において、絶縁材22を穿孔する。
次に、ベースプレート10を例えばオーブンに入れ、絶縁材22を加熱する。絶縁材22は、例えば100〜200℃で加熱され、熱硬化させられる。熱硬化した絶縁材22により、圧電部材11はベースプレート10に固着される。
図5は、圧電部材11が加工された製造過程のインクジェットヘッド1の一部を示す断面図である。図5に示すように、ベースプレート10に接着された一対の圧電部材11に対して、研削加工または切削加工を行う。例えば、研削砥石を有した研削盤が、圧電板の角部分を研削し、圧電部材11の斜面42を形成する。前記研削盤は、圧電部材11および絶縁材22をさらに研削し、圧電部材11のフランジ上面43を形成するとともに、絶縁材22の連続面47を形成する。上記研削加工により、凹部Cは消失する。
次に、圧電部材11に、溝31をそれぞれ形成する。例えば、スラーサのような切削加工機が、圧電部材11を切削し、溝31を形成する。
次に、サブトラクティブ法によって、複数の電極33および複数の配線パターン51を形成する。例えば酸性エッチング液および過マンガン酸カリ溶液により、圧電部材11および絶縁材22の表面をエッチングする。次に、圧電部材11および絶縁材22の表面に、例えば無電解メッキによってニッケルを析出させる。さらに、電解または無電解メッキによって金を析出させる。
圧電部材11および絶縁材22に金属膜を形成した後、当該金属膜の不要な部分を除去し、複数の電極33および複数の配線パターン51を形成する。例えば、金属膜の残す部分をレジストで覆い、金属膜の不要な部分をエッチングによって溶解する。または、レーザ照射によるパターニングにより、金属膜の不要な部分を除去する。
続いて、フレーム13を絶縁材22に接着する。次に、フレーム13にノズルプレート12を接着する。ノズルプレート12は、フレーム13に接着されるとともに、圧電部材11の頂面41に接着される。
次に、フレーム13およびノズルプレート12を接着する接着剤を熱硬化させる。当該接着剤が硬化した後、ノズルプレート12にレーザを照射して複数のノズル61を形成する。
次に、絶縁材22の平面24に形成された配線パターン51に、駆動部14を取り付ける。さらに、ベースプレート10にインクケース16を取り付ける。以上により、図1に示すインクジェットヘッド1が形成される。
前記構成のインクジェットヘッド1によれば、圧電部材11のフランジ上面43と側端面44との間の角度が90〜180°である。このため、フランジ上面43と側端面44との角部分が欠けることを抑制できる。圧電部材11の当該角部分が欠けると、当該角部分を通る配線パターン51が断線したり、配線パターン51に短絡が生じたりするおそれがある。詳しく述べると、圧電部材11の欠けがメッキ前に生じた場合、欠けた部分に金属膜が析出する。このため、当該金属膜の除去が困難になり、配線パターン51に短絡が生じるおそれがある。メッキ後に圧電部材11の欠けが生じると、欠けた部分に形成された配線パターン51が消失し、配線パターン51が断線するおそれがある。したがって、圧電部材11の角部分の欠けを抑制することで、配線パターン51に不具合が生じることを抑制できる。
配線パターン51が通るフランジ上面43と絶縁材22の連続面47とは、面一(段差のない状態)に連続している。このため、配線パターン51が通る経路に凹凸が形成されることを抑制できる。配線パターン51が通る経路に凹凸が形成されると、配線パターン51が断線したり、配線パターン51に短絡が生じたりするおそれがある。すなわち、配線パターン51が通る経路に凹凸が形成されることを抑制することで、配線パターン51に不具合が生じることを抑制できる。
配線パターン51が絶縁材22に形成され、駆動部14が絶縁材22に形成された配線パターン51に接続される。このため、駆動電圧の印加が行われる駆動部14と電極33との間において、配線パターン51が絶縁材22の終端部を通ることがなくなる。したがって、絶縁材22の終端部の剥がれによって生じる配線パターン51の断線や短絡が抑制できる。すなわち、配線パターン51に不具合が生じることを抑制できる。
絶縁材22の一部である接着部29が、圧電部材11をベースプレート10の実装面21に固着する。言い換えると、絶縁材22によって、圧電部材11の接着と、配線パターン51が形成される連続面47および平面24の形成とがされる。したがって、インクジェットヘッド1の材料コストの増加を抑制できるとともに、インクジェットヘッド1の製造工程の増加を抑制することができる。
絶縁材22はベースプレート10の実装面21に平行な平面24を有する。言い換えると、絶縁材22は、実装面21に均等な厚さで塗布される。これにより、絶縁材22がベースプレート10から剥がれ難くなる。さらに、絶縁材22に、例えばエッチング、レーザパターニング、および研削のような加工をし易くなる。
圧電部材11に研削加工または切削加工を行う際、絶縁材22は加工されるが、ベースプレート10は加工されない。絶縁材22は、ベースプレート10よりも軟らかい材料で形成されている。したがって、研削盤のような加工器具が損耗することを抑制できる。
配線パターン51は、圧電部材11および絶縁材22に形成され、ベースプレート10には形成されない。このため、配線パターン51を形成する前に行うエッチングを、ベースプレート10に行わずに済む。圧電部材11および絶縁材22は、ベースプレート10よりも容易にエッチングできる。したがって、強力なエッチング液を用いずに済む。
次に、図6ないし図9を参照して、第2の実施の形態について説明する。なお、以下に開示する少なくとも一つの実施形態において、第1の実施形態のインクジェットヘッド1と同一の機能を有する構成部分には同一の参照符号を付す。さらに、当該構成部分については、その説明を一部または全て省略することがある。
図6は、第2の実施の形態に係るインクジェットヘッド1の一部を示す断面図である。図6に示すように、第2の実施形態において、圧電部材11はフランジ部35を有さない。このため、圧電部材11は、頂面41と、斜面42と、側端面44とを有している。第2の実施形態において、斜面42が第1の配線形成面の一例である。
側端面44は、斜面42と隣り合っている。側端面44と斜面42とは、角度θ2で交差している。角度θ2は、例えば135°である。なお、角度θ2は、90°以上で且つ180°より小さい他の角度であっても良い。
第2の実施形態における絶縁材22は、接着部29を有さない。圧電部材11は、絶縁材22とは別の接着剤62によって、ベースプレート10の実装面21に固着されている。接着剤62は、例えば熱硬化性を有する一液性のエポキシ系接着剤によって形成されている。このように、接着剤62は、絶縁材22と同じ材料によって形成されても良いが、絶縁材22と濃度や材料が異なっても良い。
第2の実施形態における絶縁材22は、連続面47を有さない。絶縁材22は、平面24と、凹面63と、連続斜面64とを有している。連続斜面64は、第2の配線形成面の一例である。
凹面63は、平面24と隣り合うとともに、ベースプレート10の実装面21と平行に形成されている。なお、凹面63は、実装面21に対して傾斜しても良い。凹面63は、平面24よりも実装面21に近い。言い換えると、凹面63は、平面24から窪んでいる。
連続斜面64は、圧電部材11の斜面42に連続している。連続斜面64と斜面42とは、面一(段差のない状態)に形成されている。言い換えると、連続斜面64は、斜面42と同じく、実装面21に対して45°傾斜している。連続斜面64は、凹面63と隣り合っている。
以下に、インクジェットヘッド1の製造工程の一部について例示する。なお、第1の実施形態と重複する工程は省略する。
図7は、製造過程におけるインクジェットヘッド1の一部を示す断面図である。図7に示すように、焼成されたベースプレート10に、接着剤62を塗布した加工前の圧電部材11を接着する。
図8は、絶縁材22を塗布した製造過程におけるインクジェットヘッド1の一部を示す断面図である。図8に示すように、例えばディスペンサやスプレーコータを用いて、ベースプレート10の実装面21に、熱硬化前の絶縁材22を塗布する。絶縁材22は圧電部材11を囲み、加工前の圧電部材11の側端面44に付着する。絶縁材22は表面張力により側端面44に付着するため、第1の実施形態のような凹部は生じ難い。
図9は、圧電部材11が加工された製造過程のインクジェットヘッド1の一部を示す断面図である。図9に示すように、絶縁材22を熱硬化した後、ベースプレート10に接着された一対の圧電部材11に対して、研削加工または切削加工を行う。例えば、研削砥石を有した研削盤が、圧電板の角部分を研削し、圧電部材11の斜面42を形成する。前記研削盤は、さらに絶縁材22を研削し、凹面63および連続斜面64を形成する。
圧電部材11を加工した後、第1の実施形態と同様の工程を経て、インクジェットヘッド1が形成される。
前記構成のインクジェットヘッド1によれば、圧電部材11の斜面42と側端面44との間の角度が90〜180°である。このため、斜面42と側端面44との角部分が欠けることを抑制できる。したがって、配線パターン51に不具合が生じることを抑制できる。
配線パターン51が通る斜面42と絶縁材22の連続斜面64とは、面一に連続している。このため、配線パターン51が通る経路に凹凸が形成されることを抑制できる。したがって、配線パターン51に不具合が生じることを抑制できる。
絶縁材22とは別の接着剤62によって、圧電部材11がベースプレート10の実装面21に取り付けられる。このため、硬化前の絶縁材22に圧電部材11を押し込む第1の実施形態に比べて、圧電部材11を精度良く実装面21に取り付けることができる。
圧電部材11は、フランジ部35を有さない。このため、第1の実施形態に比べ、圧電部材11を切削する量を低減できる。したがって、インクジェットヘッド1の材料費を低減できる。
以上述べた少なくとも一つのインクジェットヘッドによれば、圧電部材の第1の配線形成面と側端面とが90°以上で且つ180°よりも小さい角度で交差する。絶縁材は基材の実装面を覆い、前記第1の配線形成面に連続する第2の配線形成面を有する。駆動部は、前記絶縁材に形成された配線パターンに接続される。これにより、配線パターンに不具合が生じることを抑制できる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
例えば、絶縁材22は、複数の層を有しても良い。すなわち、絶縁材22は、ベースプレート10の実装面21を覆う層と、第2の配線形成面であるフランジ上面43または連続斜面64が設けられた他の層とを有しても良い。
1…インクジェットヘッド、10…ベースプレート、11…圧電部材、14…駆動部、21…実装面、22…絶縁材、24…平面、29…接着部、31…溝、33…電極、42…斜面、43…フランジ上面、44…側端面、47…連続面、51…配線パターン、62…接着剤、63…凹面、64…連続斜面。

Claims (5)

  1. 実装面を有する基材と、
    前記基材の前記実装面に取り付けられ、複数の溝と、第1の配線形成面と、前記第1の配線形成面と90°以上で且つ180°よりも小さい角度で交差する側端面と、を有する圧電部材と、
    前記圧電部材の前記溝の内面をそれぞれ覆う複数の電極と、
    前記基材の前記実装面の少なくとも一部と前記圧電部材の前記側端面とを覆い、前記第1の配線形成面に連続する第2の配線形成面を有する絶縁材と、
    前記複数の電極に接続され、前記第1の配線形成面と前記第2の配線形成面とを通って前記圧電部材および前記絶縁材に設けられた複数の配線パターンと、
    前記絶縁材に形成された配線パターンに接続され、前記配線パターンを介して前記電極に電圧を印加する駆動部と、
    を具備することを特徴とするインクジェットヘッド。
  2. 前記絶縁材は、前記圧電部材と前記基材の前記実装面との間に介在して前記圧電部材を前記実装面に固着する接着部を有することを特徴とする請求項1に記載のインクジェットヘッド。
  3. 前記圧電部材は、前記絶縁材とは別の接着剤によって前記基板の前記実装面に取り付けられたことを特徴とする請求項1に記載のインクジェットヘッド。
  4. 前記絶縁材が、前記基材の前記実装面と平行な平面を有し、
    前記配線パターンが前記絶縁材の平面に設けられることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか一つに記載のインクジェットヘッド。
  5. 前記絶縁材が前記基材よりも軟らかいことを特徴とする請求項1ないし4のいずれか一つに記載のインクジェットヘッド。
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