JP2014045920A - 家具転倒防止装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】地震等の揺れの初期段階で起こる支持柱にかかる応力集中を回避して支持柱の破壊を防止する。
【解決手段】家具転倒防止装置1は、家具9の天板11上に載置される下板31と、天井4に当接するように設置される上板32と、下板と上板との間に設置される垂直方向Zに伸縮可能な一対の支持柱33とを備え、下板の下面に家具の天板の上面に密着されることで粘着力を発揮する粘着マット35を設けている。
【選択図】図4

Description

本発明は、地震等の揺れで家具が大きく傾いて転倒するのを防止する家具転倒防止装置に関し、特に家具の天板と部屋の天井との隙間に設置される伸縮式の支持柱を備える家具転倒防止装置に係るものである。
洋服タンスや食器棚あるいは本棚等の背丈の高い家具の場合には、地震等の揺れで家具が大きく傾いて転倒するおそれがあるため、従来から転倒防止装置が製品に付属する形で、あるいは家具の設置後、後付けする形で使用されている。このような転倒防止装置の中には、家具の本体部の天板と部屋の天井との間に伸縮式の突っ張り棒を設置する下記特許文献1に開示されているような弾性伸縮棒がある。
また、上記伸縮式の突っ張り棒を左右に離間配置し、その上下に天井に当接する上板と家具の天板上に載置される下板とを備える下記特許文献2に開示されているような家具類の転倒防止具も開発されている。特許文献2に開示されている家具類の転倒防止具は、天井と家具の天板に接触する面積が前記特許文献1に開示されている弾性伸縮棒に比べて格段に広くなっており、より大きな荷重に耐えられる構造になっている。
更に、特許文献2に開示されている家具類の転倒防止具の上板の上面と下板の下面には、クッション材が取り付けられていて、該クッション材によって地震等の揺れによって生ずる上板と下板の水平方向の滑りを防止すると共に、垂直方向にかかる衝撃を吸収するようにしている。
特開2001−112561号公報 実用新案登録第3122280号公報
しかし、上記特許文献2のように伸縮式の支持柱で支える上板の上面と下板の下面の両方に滑り防止部材を設けると、地震等の揺れによって、天井と家具の天板との相対位置が水平方向に大きくずれた時、水平方向の力に弱い支持柱に応力が集中して支持柱が破壊する恐れがある。
また、特許文献2に開示の家具類の転倒防止具は、伸縮自在の支持柱を開示しているものの、天井に対して上板(またはクッション材)が押し付ける構成を開示していない。
そこで、本発明が解決しようとする課題は、地震等の揺れが発生した時の初期段階で起こる、支持柱に水平方向の力が作用することによって生ずる応力集中を回避して支持柱の破壊を防止する家具転倒防止装置を提供することである。
上記課題を解決するために、本発明の請求項1記載の家具転倒防止装置は、家具の天板と部屋の天井との隙間に設置される家具転倒防止装置であって、家具の天板上に載置される下板と、下板と相対して配置され、部屋の天井に当接するように設置される上板と、下板と上板との間に設置される一対の支持柱であって、下板及び上板の両端寄りの位置に設置される垂直方向に伸縮可能な一対の支持柱とを備え、下板の下面と家具の天板との間の摩擦力が、上板の上面と部屋の天井との間の摩擦力より大きいことを特徴とする。
本発明の請求項2記載の家具転倒防止装置は、請求項1記載の家具転倒防止装置において、下板の下面には、家具の天板の上面に密着されることで粘着力を発揮する粘着マットが設けられていることを特徴とする。
本発明の請求項3記載の家具転倒防止装置は、請求項2記載の家具転倒防止装置において、粘着マットは、アクリル製の吸着テープによって形成されていることを特徴とする。
本発明の請求項4記載の家具転倒防止装置は、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の家具転倒防止装置において、上板は、部屋の天井に当接した状態で水平方向に滑ることが可能なように構成されていることを特徴とする。
本発明の請求項5記載の家具転倒防止装置は、家具の天板と部屋の天井との隙間に設置される家具転倒防止装置であって、家具の天板上に載置される下板と、下板と相対して配置され、部屋の天井に当接するように設置される上板と、下板と上板との間に設置される一対の支持柱であって、下板及び上板の両端寄りの位置に設置される垂直方向に伸縮可能な一対の支持柱とを備え、一対の支持柱の各々は、外周面に雄ネジ部が刻設され、上板と下板のいずれか一方に取り付けられるネジ軸と、ネジ軸と垂直方向に摺動可能な状態で嵌合する所定深さの穴部を有し、上板と下板の他方に取り付けられる支持筒体と、ネジ軸の雄ネジ部と螺合する雌ネジ部を備え、ネジ軸に対して締め付けられるとき支持柱を伸長させる固定ナットと、を具備しており、一対の支持柱の各々には、弾性変形可能なクッションスペーサが設けられ、固定ナットをネジ軸に対して締め付けてクッションスペーサが弾性変形して固定ナットの過剰な締め付けを防止するときに支持柱が伸長して上板が天井に対して所望の押し付け力を発揮するように、クッションスペーサの高さは、固定ナットに形成されている収容空間の高さよりも所定量高くなるように設定されていることを特徴とする。
本発明の請求項6記載の家具転倒防止装置は、請求項5記載の家具転倒防止装置において、クッションスペーサは、弾性変形可能な筒体部材であって、軸方向に沿って延びるスリットを全長に亘って形成したC型断面のすり割り付き筒状部材によって構成されていることを特徴とする。
本発明の請求項7記載の家具転倒防止装置は、請求項5記載の家具転倒防止装置において、クッションスペーサの上下には、所定厚さの樹脂ワッシャが設けられていることを特徴とする。
本発明の請求項8記載の家具転倒防止装置は、請求項1または5に記載の家具転倒防止装置において、下板には、家具の背板の背面の上部に引っ掛けて家具の前方に飛び出るのを防ぐ、家具の奥行き方向に伸縮可能な背面ストッパが設けられていることを特徴とする。
本発明の家具転倒防止装置の第1の態様によれば、粘着マットは家具の天板の上面に接触する下板の下面のみに設けられていて、部屋の天井には上板が直接当接される構成が採用されている。下板の下面と家具の天板との間の摩擦力が、上板の上面と部屋の天井との間の摩擦力より大きいので、地震等の揺れによって天井と家具の天板との相対位置が水平方向に大きくずれた場合、上板は初期の段階では天井から大きな規制を受けることなく家具の天板の移動方向に移動することが可能になっており、支持柱の破壊をもたらすような応力集中が支持柱にかからない。また、水平方向の揺れの二次段階では、支持柱を挟んでその上下に位置する上板と下板とによって突っ張られた状態で家具の天板と部屋の天井との隙間が塞がれるから、家具前方への転倒が防止される。
また、前記第1の態様において、前記粘着マットをアクリル製の吸着テープによって形成した場合には、地震等の揺れが発生した時の下板と家具の天板との間の滑りや傾きによる位置のずれが確実に防止され、所望の家具の転倒防止作用が発揮されるようになる。
また、前記第1の態様において、上述した地震等の揺れの初期段階での上板の水平方向への移動が円滑に行われるようになり、前記支持柱にかかる応力集中を確実に防止することができる。
本発明の家具転倒防止装置の第2の態様によれば、クッションスペーサを所定の高さに設定することで、固定ナットをネジ軸に対して締め付けるとき、クッションスペーサが弾性変形して固定ナットの過剰な締め付けを防止すると同時に、支持柱が伸長して上板が天井に対して所望の押し付け力を発揮する。
また、前記第2の態様において、左右の支持柱の各々に弾性変形可能なクッションスペーサが圧縮状態で収容されることで、クッションスペーサが元の形状に戻ろうとする膨張方向の力によって固定ナットの緩みを防止する効果も得られるようになる。
更に、前記第2の態様において、前記クッションスペーサを筒体の一部に軸方向に沿って延びるスリットを全長に亘って形成した、C型断面のすり割り付き筒状部材によって構成した場合には、前記ネジ軸に対してネジ軸の軸方向と交差する横断面方向からのクッションスペーサの装着が可能になってクッションスペーサの組み付けや交換を容易にすることができる。
更にまた、前記第2の態様において、前記クッションスペーサの上下に所定厚さの樹脂ワッシャを設けた場合には、固定ナットを締め付けることによって生ずるクッションスペーサの上端と下端での捩りを防止し、クッションスペーサの上端と下端の滑りを向上させることができる。
また、前記第1の態様または第2の態様において、家具の背板の背面の上部に引っ掛けた状態で取り付けられる背面ストッパを設けた場合には、地震等の揺れによって家具転倒防止装置が家具の前方に飛び出るのを防ぐことが可能になる。
本発明の実施の形態を示す図で、家具転倒防止装置を適用した家具の据付け状態を示す正面図である。 本発明の実施の形態を示す図で、家具転倒防止装置を適用した家具の据付け状態を示す側断面図である。 本発明の実施の形態を示す図で、家具転倒防止装置を示す正面図である。 本発明の実施の形態を示す図で、家具転倒防止装置を示す側断面図である。 本発明の実施の形態を示す図で、クッションスペーサの装着の様子を示す分解斜視図である。 本発明の実施の形態を示す図で、家具転倒防止装置の設置手順を段階的(a)〜(d)に示す説明図である。 本発明の実施の形態を示す図で、家具転倒防止装置に水平方向前方への揺れが作用した時の初期段階の作動態様(a)と、二次段階の作動態様(b)と、家具転倒防止装置に水平方向後方への揺れが作用した時の作動態様(c)と、家具転倒防止装置に垂直方向の揺れが作用した時の作動態様(d)とを示す説明図である。
以下、本発明に係る家具転倒防止装置の構成と、その設置手順及び作動態様について図1〜7に示す実施の形態を例にとって具体的に説明する。
本発明の家具転倒防止装置1は、収納物Aを収納したり、載置物Bを載置する本体部3と、本体部3下方の床面5との間に配置されて本体部3を支承する台輪7とを備えた図1及び図2に示すような、箱物の家具9(図示の実施の形態では一例として幅が900mm、奥行きが450mm、高さが2200mmの家具9を想定して図示している。)に対して適用される。
また、図示の家具9は、天板11と、底板12と、左右の側板13、14と、背板15と、複数の棚板16と、扉17と、引出し19とを備えた本体部3を有しており、本体部3の下方の床面5との間に一例として4枚の枠板21を矩形枠状に配置して組み合せた内寸の高さが一例として70mm程度の台輪7とを有している。そして、本発明の家具転倒防止装置1は、家具9の天板11の上面と部屋の天井4との隙間S(例えば床面5から天井4までの高さを2500mm、家具9の高さを2200mmとした場合には、隙間Sは300mmになる。)を埋めるようにして設置される。
(1)家具転倒防止装置の構成(図1〜5参照)
このような家具9に対して適用される本発明の家具転倒防止装置1は、家具9の天板11上に載置される下板31と、下板と相対して配置され部屋の天井4に当接するように設置される上板32と、下板31と上板32との間の左右両端寄りの位置に設置される垂直方向Zに伸縮可能な一対の支持柱33とを備えることによって基本的骨格が形成されており、更に下板31の下面には、家具9の天板11の上面に密着されることで粘着力を発揮する粘着マット35が配置されている。
本実施の形態では、幅が870mm、奥行きが240mm、厚さが10mm〜20mm程度の合成樹脂製の下板31と上板32とを使用しており、上板32の下面には、後述する支持柱33の構成部材であるネジ軸41を取り付けるためのネジ穴32aが左右両端寄りの奥行き方向Yの中央部に2個刻設されている。一方、下板31の上面には、後述する支持柱33の構成部材である支持筒体43を取り付けるためのネジ軸31aが左右両端寄りの奥行き方向Yの中央部に2本突設されている。
また、下板31の下面の四隅のコーナー部に一例として矩形状をした長さ約50mm幅30mm程度の大きさの粘着マット35が4枚貼設されている。粘着マット35としては、0.4mm厚程度のアクリル製の吸着テープが使用でき、本実施の形態では一例として株式会社ニトムズ製造の「吸着カーペットテープ30」の品番T268を使用した。また、ウレタン製またはスチレン製の粘着シートも使用できる。
上板32は、部屋の天井4に当接した状態で水平方向に自由に移動できるように構成されていることが好適な条件となり、このような特性を有する材質や表面処理あるいは構造が上板32には施されている。具体的には、上板の上面と部屋の天井との間の摩擦力が、下板の下面に貼られた粘着マット35と家具の天板との間の摩擦力より小さくなるように構成されている。
支持柱33は、上板32のネジ穴32aに取り付けられる外周面に雄ネジ部41aが刻設されたネジ軸41と、下板32に突設されているネジ軸31aと螺合する雌ネジ部43aと、ネジ軸41と垂直方向Zに摺動可能な状態で嵌合する所定深さの穴部43bとを有する支持筒体43と、弾性変形可能な材料で構成された所定高さH1のクッションスペーサ45と、ネジ軸41の雄ネジ部41aと螺合する雌ネジ部47aとクッションスペーサ45の収容空間47bとを備え、ネジ軸41に対して締め付けられることで支持柱33の突っ張り高さH0を設定する固定ナット47とを具備することによって基本的に構成されている。
このうちネジ軸41は、上板32を支えて上板32と一体になって垂直方向Zに上下動する一例として金属製の太径の長尺な軸体であり、その外周面には上述したように固定ナット47の雌ネジ部47aに螺合する雄ネジ部41aが刻設されている。また、ネジ軸41の上板32との取付け端には、上板32のネジ穴32aにネジ軸41を取り付ける場合に指で掴んだり締付け工具を使用して締め付ける場合に操作するフランジ付きの操作部42が取り付けられている。
支持筒体43は、下板31と一体になってネジ軸41を支持する一例として金属製の円筒状の長尺な筒体であり、その中心に軸方向となる垂直方向Zに延びる穴部43bが支持筒体43の上面から所定深さに亘って刻設されており、同じく軸方向となる垂直方向Zに沿って上述した雌ネジ部43aが支持筒体43の下面から所定深さに亘って刻設されている。
クッションスペーサ45は、円筒体の一部に、軸方向となる垂直方向Zに沿って延びるスリット45aを、全長に亘って形成したC型断面のすり割り付き筒状部材によって構成されており、図5に示すようにネジ軸41にスリット45aを向けて側方からクッションスペーサ45を押し込むようにして取り付けられている。クッションスペーサ45の材質には、一例としてシリコーン樹脂が採用でき、クッションスペーサ45の高さH1は、固定ナット47に形成されているクッションスペーサ45の収容空間47bの高さH2よりも所定量高くなるように設定されている。具体的には、本実施の形態では、クッションスペーサ45の高さH1を、固定ナット47の収容空間47bの高さH2=30mm〜50mmよりも一例として1.5mm〜2mm程度高いH1=31.5mm〜51.5mmまたはH1=32mm〜52mmに設定している。これにより、固定ナット47をネジ軸41に対して締め付けるとき、クッションスペーサ45が弾性変形して固定ナット47の締め付け過ぎを防止し、支持柱33を伸長させて天井4に対して上板32を所望の押し付け力で押し付ける。
また、本実施の形態では、クッションスペーサ45の上下に所定厚さ(例えば0.5mm厚)の樹脂ワッシャ49が設けられており、この樹脂ワッシャ49によってクッションスペーサ45の上下端の円滑な滑りを確保している。樹脂ワッシャ49の材質には、例えばジュラコンが好ましく用いられる。
更に、本実施の形態では、下板31の後端寄りの左右(前記ネジ軸31aよりも一例として内側の位置)に背面ストッパ51を取り付けるためのネジ孔31bが刻設されており、家具9の背板15の背面の上部に引っ掛けて、家具転倒防止装置1が家具9の前方に飛び出すのを防ぐ、家具9の奥行き方向Yに伸縮可能な背面ストッパ51が設けられている。
背面ストッパ51は、一例として金属製のL形に折り曲げられた薄板材料によって形成されており、背面ストッパ51の下板31の上面と摺接する水平部には、背面ストッパ51の前後方向への位置調整を可能にする長穴51aが形成されている。
そして、背面ストッパ51の上方から長穴51aに固定ネジ53を挿入して下板31の上面に刻設されているネジ孔31bに対して螺合させることによって背面ストッパ51の背面側への突出量を調整して背面ストッパ51を下板31の上面に固定できるように構成されている。
また、このようにして構成される家具転倒防止装置1は、本実施の形態では図1及び図2に示すように家具9の天板11上の左右に一組が設置されており、家具転倒防止装置1における下板31の外方端縁が家具9の天板11の左右端縁から一例として15mm程度内側の位置にするように設置されている。また、家具転倒防止装置1における下板31の後端位置は、家具9の天板11の後端とほぼ面一になる位置に設定されている。
(2)家具転倒防止装置の設置手順(図6参照)
次に、このようにして構成される本実施の形態に係る家具転倒防止装置1を家具9の天板11と部屋の天井4との間の隙間Sに設置する場合の設置手順について説明する。
(A)上板と支持柱の取り付け(図6(a)参照)
最初に、机やテーブルあるいは床面5上に、上板32を下面を上にして載置し、上板32の左右両端部に刻設されているネジ穴32aに対して支持柱33を取り付ける。具体的には、ネジ軸41の先端部寄りに設けられている操作部42を持って、ネジ穴32aにネジ軸41の先端部を挿入し、操作部42を所定の方向にいっぱいになるまで回して締め付ける。尚、予めネジ軸41は、支持筒体43の穴部43bにいっぱいに挿入した収縮状態にし、固定ナット47を使用して締め付けて固定しておく。
(B)下板と支持柱の取り付け(図6(b)参照)
次に、机やテーブルあるいは床面5上に、下板31を上面を上にして載置し、支持柱33が取り付けられた上板32を裏返して上方から下板31の左右両端部に突設されているネジ軸31aに対して、支持柱33下端の支持筒体43の雌ネジ部43aを位置合わせして挿入する。そして、支持筒体43を握って、支持筒体43を所定の方向にいっぱいになるまで回して締め付けて行く。
(C)上板の突っ張り高さの調整と固定(図6(c)参照)
次に、このようにして組み立てられた家具転倒防止装置1を家具9の天板11上に持ち上げて、天板11上の上述した所定の位置に粘着マット35を下にして設置する。次に、左右の支持柱33の固定ナット47を緩め、上板32の下面に手を当てて上方に上板32を押し上げ、上板32の上面が天井4の下面に当接した位置で固定ナット47を締め付けて上板の突っ張り高さH0を固定する。
(D)背面ストッパの取り付け(図6(d)参照)
次に、背面ストッパ51を準備し、背面ストッパ51の長穴51aを下板31に刻設されているネジ孔31bの位置に位置合わせし、上方から固定ネジ53を長穴51aとネジ孔31bに挿入して所定の方向に数回捩じ込む。次に、背面ストッパ51の先端の下方に90°折れ曲がった部分が家具9の背面に当接するまで引き出して固定ネジ53をいっぱいに締め付ければ背面ストッパ51が取り付けられ、家具等の転倒防止装置1の一連の設置作業が完了する。
(3)家具転倒防止装置の作動態様(図7参照)
次に、このようにして設置された本実施の形態に係る家具転倒防止装置1の作動態様を、(A)水平方向前方への揺れが作用した時の初期段階の作動態様と、(B)水平方向前方への揺れが作用した時の二次段階の作動態様と、(C)水平方向後方への揺れが作用した時の作動態様と、(D)垂直方向の揺れが作用した時の作動態様の4段階の作動態様に分けて説明する。
(A)水平方向前方への揺れが作用した時の初期段階の作動態様(図7(a)参照)
地震等の揺れによって家具9を水平方向前方Y1に移動させるような力F1が家具転倒防止装置1に作用すると、初期段階では、上板32の上面は、天井4の下面を滑って下板31と支持柱33と一体になって移動するから、支持柱33を破壊に導くような応力集中が支持柱33にかかることはない。下板31の下面の粘着マット35と家具9の天板11との間の摩擦力が、上板32の上面と天井4との間の摩擦力より大きいので、家具転倒防止装置1が家具9から落ちることはない。
(B)水平方向前方への揺れが作用した時の二次段階の作動態様(図7(b)参照)
地震等の揺れによって家具9が台輪7の下面の前縁を支点として前方に傾く二次段階に移行すると、家具9の天板11の後端部が上方に持ち上げられて、家具転倒防止装置1の上板32の上面が部屋の天井4に押し付けられるため、家具9のそれ以上の傾きが防止されて家具9の転倒が防止される。
(C)水平方向後方への揺れが作用した時の作動態様(図7(c)参照)
地震等の揺れによって家具9が水平方向後方Y2に移動したり、家具9が台輪7の下面の後縁を支点として後方に傾くような力F2を受けると、部屋の壁面6に衝突して家具9の後方への移動と傾きが防止される。
(D)垂直方向の揺れが作用した時の作動態様(図7(d)参照)
地震等の揺れによって家具9を垂直方向Zに移動させる力F3が家具転倒防止装置1に作用すると、垂直方向Zの力F3は、支持柱33を介して家具9に伝達される。
そして、このようにして構成される本実施の形態に係る家具転倒防止装置1によれば、粘着マット35を家具9の天板11に密着して粘着力を発揮する下板31の下面のみに設け、天井4に当接する上板32の上面には粘着マット35を設けていないから、支持柱33に水平方向の力が作用することによって生ずる応力集中を回避して支持柱33の破壊を防止することができる。
以上が本発明の基本的な実施の形態であるが、本発明の家具転倒防止装置1は前述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内の部分的構成の変更や省略、あるいは当業者において周知、慣用の技術を追加することが可能である。
例えば、前記下板31の下面のみに粘着マット35を設置する構成は、前記実施の形態で述べた構造の支持柱33に限らず、既存のあるいはこれから開発される種々のタイプの支持柱を備える家具転倒防止装置1に適用することが可能である。
また、前記支持柱33にクッションスペーサ45を設置する構成は、前記実施の形態で述べた粘着マット35の配置構造に限らず、種々の粘着マット35の配置構造を採用する家具転倒防止装置1に適用することが可能である。
また、本発明で使用する粘着マット35の材質、大きさ、厚さあるいは使用する個数と貼付位置は、前記実施の形態で述べた構成に限らず、家具9の大きさや家具9の天板11と天井4との隙間Sの大きさの違い等に応じて適宜、変更することが可能である。
同様に、本発明で使用するクッションスペーサ45の高さH1や径の大きさ、あるいは肉厚も支持柱33の長さや径の大きさ、あるいは調整できる伸縮量等に応じて適宜、変更することが可能である。
また、本発明で使用する上板32と下板31の大きさと、家具転倒防止装置の設置個数や設置する位置も、家具9の大きさや形状等の違いに応じて適宜、変更することが可能である。
この他、本発明の家具転倒防止装置1は、単独ないし同一種類のものを並設する形で使用する他、構成を異にする他のタイプの家具転倒防止装置と併用する形で組み合わせて使用することが可能である。
本発明は、地震等の揺れで家具が大きく傾いて転倒するのを防止する突っ張り棒タイプの家具転倒防止装置の製造、使用分野等で利用でき、特に地震等の揺れが発生した時の初期段階で起こる支持柱に作用する応力集中を回避して支持柱の破壊を防止したい場合と、支持柱にかかる垂直方向の力に対する緩衝力を向上させたい場合に利用可能性を有する。
1:家具転倒防止装置、3:本体部、4:天井、5:床面、6:壁面、7:台輪、9:家具、11:天板、12:底板、13:左側板、14:右側板、15:背板、16:棚板、17:扉、19:引出し、21:枠板、31:下板、31a:ネジ軸、31b:ネジ孔、32:上板、32a:ネジ穴、33:支持柱、35:粘着マット、41:ネジ軸、41a:雄ネジ部、42:操作部、43:支持筒体、43a:雌ネジ部、43b:穴部、45:クッションスペーサ、45a:スリット、47:固定ナット、47a:雌ネジ部、47b:収容空間、49:樹脂ワッシャ、51:背面ストッパ、51a:長穴、53:固定ネジ
A:収納物、B:載置物、X:幅方向、Y:奥行き方向、Y1:水平方向前方、Y2:水平方向後方、Z:垂直方向、S:隙間、H1:高さ、H2:高さ、H0:突っ張り高さ、T:隙間、F:力

Claims (8)

  1. 家具の天板と部屋の天井との隙間に設置される家具転倒防止装置であって、
    家具の天板上に載置される下板と、
    前記下板と相対して配置され、部屋の天井に当接するように設置される上板と、
    前記下板と前記上板との間に設置される一対の支持柱であって、当該下板及び当該上板の両端寄りの位置に設置される垂直方向に伸縮可能な一対の支持柱と、
    を備える家具転倒防止装置において、
    前記下板の前記下面と家具の天板との間の摩擦力が、前記上板の前記上面と部屋の天井との間の摩擦力より大きい、家具転倒防止装置。
  2. 請求項1記載の家具転倒防止装置において、
    前記下板の前記下面には、家具の天板の上面に密着されることで粘着力を発揮する粘着マットが設けられている、家具転倒防止装置。
  3. 請求項2記載の家具転倒防止装置において、
    前記粘着マットは、アクリル製の吸着テープによって形成されている、家具転倒防止装置。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の家具転倒防止装置において、
    前記上板は、部屋の天井に当接した状態で水平方向に滑ることが可能なように構成されている、家具転倒防止装置。
  5. 家具の天板と部屋の天井との隙間に設置される家具転倒防止装置であって、
    家具の天板上に載置される下板と、
    前記下板と相対して配置され、部屋の天井に当接するように設置される上板と、
    前記下板と前記上板との間に設置される一対の支持柱であって、当該下板及び当該上板の両端寄りの位置に設置される垂直方向に伸縮可能な一対の支持柱と、
    を備える家具転倒防止装置において、
    前記一対の支持柱の各々は、
    外周面に雄ネジ部が刻設され、前記上板と前記下板のいずれか一方に取り付けられるネジ軸と、
    前記ネジ軸と垂直方向に摺動可能な状態で嵌合する所定深さの穴部を有し、前記上板と前記下板の他方に取り付けられる支持筒体と、
    前記ネジ軸の前記雄ネジ部と螺合する雌ネジ部を備え、前記ネジ軸に対して締め付けられるとき前記支持柱を伸長させる固定ナットと、
    を具備しており、
    前記一対の支持柱の各々には、弾性変形可能なクッションスペーサが設けられ、
    前記固定ナットを前記ネジ軸に対して締め付けて前記クッションスペーサが弾性変形して当該固定ナットの過剰な締め付けを防止するときに前記支持柱が伸長して前記上板が天井に対して所望の押し付け力を発揮するように、当該クッションスペーサの高さは、当該固定ナットに形成されている収容空間の高さよりも所定量高くなるように設定されている、家具転倒防止装置。
  6. 請求項5記載の家具転倒防止装置において、
    前記クッションスペーサは、軸方向に沿って延びるスリットを全長に亘って形成したC型断面のすり割り付き筒状部材によって構成されている、家具転倒防止装置。
  7. 請求項5記載の家具転倒防止装置において、
    前記クッションスペーサの上下には、所定厚さの樹脂ワッシャが設けられている、家具転倒防止装置。
  8. 請求項1または5に記載の家具転倒防止装置において、
    前記下板には、家具の背板の背面の上部に引っ掛けて家具の前方に飛び出るのを防ぐ、家具の奥行き方向に伸縮可能な背面ストッパが設けられている、家具転倒防止装置。
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