JP2014045600A - チャージポンプ回路 - Google Patents
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Abstract
【課題】 フライングコンデンサの使用数を低減できるチャージポンプ回路を提供する。
【解決手段】 フライングコンデンサCfとスイッチング回路2とを備え、スイッチング回路2が、第1相において、フライングコンデンサの第1端子に接地電位または正電位を印加し、フライングコンデンサの第2端子に第1端子より低電位の接地電位または負電位を夫々印加して、フライングコンデンサを所定の充電状態に初期化し、第2相において、第1端子に、第1相で印加した電位より低電位の接地電位または負電位を印加し、第2端子への電位印加を解除して、第2端子から負方向に昇圧された負の出力電位を出力し、第3相において、第1相の初期化を行い、第4相において、第2端子に、第3相で印加した電位より高電位の接地電位または正電位を印加し、第1端子への電位印加を解除して、第1端子から正方向に昇圧された正の出力電位を出力するように構成されている。
【選択図】 図1
【解決手段】 フライングコンデンサCfとスイッチング回路2とを備え、スイッチング回路2が、第1相において、フライングコンデンサの第1端子に接地電位または正電位を印加し、フライングコンデンサの第2端子に第1端子より低電位の接地電位または負電位を夫々印加して、フライングコンデンサを所定の充電状態に初期化し、第2相において、第1端子に、第1相で印加した電位より低電位の接地電位または負電位を印加し、第2端子への電位印加を解除して、第2端子から負方向に昇圧された負の出力電位を出力し、第3相において、第1相の初期化を行い、第4相において、第2端子に、第3相で印加した電位より高電位の接地電位または正電位を印加し、第1端子への電位印加を解除して、第1端子から正方向に昇圧された正の出力電位を出力するように構成されている。
【選択図】 図1
Description
本発明は、チャージポンプ回路に関し、特に、負電位及び正電位を発生するチャージポンプ回路に関し、より具体的には、液晶駆動回路に正電圧及び負電圧を供給する電圧生成回路に好適なチャージポンプ回路に関する。
TFT(Thin Film Transistor)を用いた液晶表示パネルを駆動する場合、画素毎に設けられているTFTのゲートをオンさせるためのゲートオン電圧VGH、TFTのゲートをオフさせるためのゲートオフ電圧VGL、TFTのソースに印加されるデータ電圧VDD、及び、コモン電極に印加されるコモン電圧VCOMの各電圧が必要である。また、データ電圧VDDとして高電位のデータ電圧VDDHと低電位のデータ電圧VDDLが必要になる。該データ電圧VDDは、コモン電圧VCOMをGND電位として、低電位のデータ電圧VDDLは、GND電位より低い負電圧のデータ電圧VDDNで構成される場合がある。
ゲートオン電圧VGH及びゲートオフ電圧VGLは、各行(走査線)のTFTのゲートに接続される夫々のゲート線を駆動するゲートドライバに供給される。また、データ電圧VDDH,VDDNは、各列のTFTのソースに接続される夫々のソース線を駆動するソースドライバに供給される。
上述のように、液晶駆動回路は複数種類の電圧を必要とするが、各電圧を生成するために、入力電圧VINをスイッチングレギュレータやチャージポンプで各種類の電圧を生成し、生成した電圧を液晶駆動回路における各ドライバ(駆動回路)に供給する電圧生成回路(電源回路)が用いられる。
一般的に、ソースドライバに供給されるデータ電圧VDDH,VDDNに比べてゲートドライバに供給される電圧VGH,VGLの消費電流が少なく、ゲートオン電圧VGHおよびゲートオフ電圧VGLはチャージポンプで生成されることが多い。また、チャージポンプ回路としては、例えば、下記の特許文献1に開示されているものがある。
以下、従来の電圧生成回路の問題点を説明する。図12は、スイッチングレギュレータ11とチャージポンプ回路12を用いた電圧生成回路10が生成する各種電圧の一例を示す説明図である。図12に示す例では、入力電圧VINが電圧生成回路10に入力され、スイッチングレギュレータ11で、データ電圧VDDH,VDDNが生成される。更に、チャージポンプ回路12で電圧VDDHを3倍に昇圧して電圧VGHを生成するとともに、電圧VDDHを−2倍に昇圧して電圧VGLを生成する。
図13は、図12のチャージポンプ回路12の回路図の一例である(特許文献1参照)。チャージポンプ回路12は、9個のスイッチSW11〜SW19と第1及び第2のフライングコンデンサC1,C2、第1及び第2の出力コンデンサCOUT1,COUT2で構成される。
初段の第1のフライングコンデンサC1の第1端子は、スイッチSW13とスイッチSW14の接続ノードであるノードN1に接続され、第1のフライングコンデンサC1の第2端子は、スイッチSW11とスイッチSW12の接続ノードであるノードN2に接続されている。
また、次段(最終段)の第2のフライングコンデンサC2の第1端子は、スイッチSW14とスイッチSW15とスイッチSW16の接続ノードであるノードN3に接続され、第2のフライングコンデンサC2の第2端子は、スイッチSW17とスイッチSW18とスイッチSW19の接続ノードであるノードN4に接続されている。第2のフライングコンデンサC2は、プラス昇圧部とマイナス昇圧部で共用されている。
スイッチSW11〜SW19のオンオフの切り替えは、制御回路により制御され、スイッチSW11〜SW19はMOSトランジスタやバイポーラトランジスタで形成されている。
そして、第1出力端子OUT1から正電位である3VDDHが出力され、第2出力端子OUT2から負電位である−2VDDHが出力される。
このチャージポンプ回路の定常状態の動作について、図14を参照して説明する。このチャージポンプ回路は、第1相、第2相、第3相、第4相の4相サイクルで周期的に動作する。尚、以下の説明では、説明の簡単のため、各ノードに寄生する容量を無視し、当該寄生容量への電荷分配に起因する電位変動の影響は考慮しない。
第1相において、スイッチSW11,SW14,SW19が夫々オンし、その他のスイッチはオフする。これにより、ノードN2の電位は直前の第4相の接地電位から正電位のVDDHに変化し、ノードN1の電位は、第1のフライングコンデンサC1の容量結合により直前の第4相のVDDHから2VDDHに変化するとともに、ノードN4の電位は直前の第4相のVDDHから接地電位に変化し、ノードN3の電位は、第2のフライングコンデンサC2の容量結合により直前の第4相の3VDDHから2VDDHに変化する。同時に、ノードN1とノードN3が短絡され、ノードN1とノードN3の電位は何れも2VDDHになる。つまり、第1のフライングコンデンサC1の第2端子にVDDHが印加され、第2のフライングコンデンサC2の第2端子が接地されるとともに、第1のフライングコンデンサC1の第1端子と第2のフライングコンデンサC2の第1端子が短絡された状態で、第2のフライングコンデンサC2が2VDDHに充電される。
次に、第2相において、スイッチSW12,SW13,SW16、SW17が夫々オンし、その他のスイッチはオフする。これにより、ノードN1の電位はVDDHになり、ノードN2の電位は接地電位になる。また、ノードN3は2VDDHから接地電位に変化する。この結果、第1のフライングコンデンサC1はVDDHと接地電位の間に接続されて充電されるとともに、ノードN4の電位は第2のフライングコンデンサC2の容量結合により接地電位から−2VDDHに変化する。つまり、第2のフライングコンデンサC2の第1端子の電位変化により、第2のフライングコンデンサC2の第2端子からスイッチSW17を介して、第2出力端子OUT2に−2VDDHの出力電位が出力される。
次に、第3相において、第1相と同様に、スイッチSW11,SW14,SW19が夫々オンし、その他のスイッチはオフする。これにより、ノードN2の電位は直前の第2相の接地電位からVDDHに変化し、ノードN1の電位は、第1のフライングコンデンサC1の容量結合により直前の第2相のVDDHから2VDDHに変化するとともに、ノードN4の電位は直前の第2相の−2VDDHから接地電位に変化し、ノードN3の電位は、第2のフライングコンデンサC2の容量結合により直前の第2相の接地電位から2VDDHに変化する。同時に、ノードN1とノードN3が短絡され、ノードN1とノードN3の電位は何れも2VDDHになる。つまり、第1のフライングコンデンサC1の第2端子にVDDHが印加され、第2のフライングコンデンサC2の第2端子が接地されるとともに、第1のフライングコンデンサC1の第1端子と第2のフライングコンデンサC2の第1端子が短絡された状態で、第2のフライングコンデンサC2が2VDDHに充電される。
次に、第4相において、スイッチSW12,SW13,SW15,SW18が夫々オンし、その他のスイッチはオフする。これにより、ノードN1の電位はVDDHになり、ノードN2の電位は接地電位になる。また、ノードN4は接地電位からVDDHに変化する。この結果、第1のフライングコンデンサC1はVDDHと接地電位の間に接続されて充電されるとともに、ノードN3の電位は第2のフライングコンデンサC2の容量結合により2VDDHから3VDDHに変化する。つまり、第2のフライングコンデンサC2の第2端子の電位変化により、第2のフライングコンデンサC2の第1端子からスイッチSW15を介して、第1出力端子OUT1に3VDDHの出力電位が出力される。
そして、第1相から第4相の動作が繰り返し行われることにより、第1出力端子OUT1から3VDDHの出力電位が、第2出力端子OUT2から−2VDDHの電位が安定して得られる。
図13に例示されるように、正負の出力電圧を生成するチャージポンプ回路には複数のフライングコンデンサが用いられている。更に、フライングコンデンサが複数であることから、使用するスイッチの数も多くなる。従って、部品点数が多くなっているとともに、基板上の実装面積がコンデンサに大きく専有されるため基板サイズも大きくなる。その結果、電圧生成回路を組み込む液晶表示装置のコストが高くなり、また、小型化の阻害要因にもなる。
本発明は、上述の問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、チャージポンプを用いて多種類の電圧値の駆動電圧を生成する、液晶駆動回路等に使用する電圧生成回路においてコンデンサの使用数を減らす点にある。
上記目的を達成するため、本発明は、フライングコンデンサと、前記フライングコンデンサの第1端子及び第2端子に各別に、所定の電位を周期的に変化させながら印加するスイッチング回路とを備え、
前記第1端子及び前記第2端子への電位印加の繰り返し周期を、順番に発生する第1相、第2相、第3相、及び、第4相の4相で形成し、
前記スイッチング回路が、前記第1相において、前記第1端子に接地電位または正電位を印加し、前記第2端子に前記第1端子より低電位の接地電位または負電位を夫々印加して、前記フライングコンデンサを所定の充電状態に初期化する初期化動作を行い、前記第2相において、前記第1端子に、前記第1相で印加した電位より低電位の接地電位または負電位を印加し、前記第2端子への電位印加を解除して、前記第2端子から負方向に昇圧された負の出力電位を出力する負の昇圧動作を行い、前記第3相において、前記初期化処理を行い、前記第4相において、前記第2端子に、前記第3相で印加した電位より高電位の接地電位または正電位を印加し、前記第1端子への電位印加を解除して、前記第1端子から正方向に昇圧された正の出力電位を出力する正の昇圧動作を行うように構成されていることを第1の特徴とするチャージポンプ回路を提供する。
前記第1端子及び前記第2端子への電位印加の繰り返し周期を、順番に発生する第1相、第2相、第3相、及び、第4相の4相で形成し、
前記スイッチング回路が、前記第1相において、前記第1端子に接地電位または正電位を印加し、前記第2端子に前記第1端子より低電位の接地電位または負電位を夫々印加して、前記フライングコンデンサを所定の充電状態に初期化する初期化動作を行い、前記第2相において、前記第1端子に、前記第1相で印加した電位より低電位の接地電位または負電位を印加し、前記第2端子への電位印加を解除して、前記第2端子から負方向に昇圧された負の出力電位を出力する負の昇圧動作を行い、前記第3相において、前記初期化処理を行い、前記第4相において、前記第2端子に、前記第3相で印加した電位より高電位の接地電位または正電位を印加し、前記第1端子への電位印加を解除して、前記第1端子から正方向に昇圧された正の出力電位を出力する正の昇圧動作を行うように構成されていることを第1の特徴とするチャージポンプ回路を提供する。
尚、本明細書においては、低電位及び高電位の判断においては、極性を考慮するものとし、負電位の場合、絶対値の大きい電位ほど低電位である。例えば、−5Vは−10Vより高電位である。
更に、上記第1の特徴のチャージポンプ回路は、前記スイッチング回路が、前記第1端子と第1出力端子間を前記正の昇圧動作時においてのみ導通させる第1出力スイッチと、前記第2端子と第2出力端子間を前記負の昇圧動作時においてのみ導通させる第2出力スイッチを備えることを第2の特徴とする。
更に、上記第2の特徴のチャージポンプ回路は、前記第1出力端子に出力される正の第1出力電位と、所定の第1基準電位を比較する第1比較器と、前記第2出力端子に出力される負の第2出力電位と、所定の第2基準電位を比較する第2比較器を備えることを第3の特徴とする。
更に、上記第3の特徴のチャージポンプ回路において、前記スイッチング回路は、前記第1比較器の判定結果に応じて、前記第4相において前記正の昇圧動作を行うか、前記正の昇圧動作を行わずに、前記第3相において行った前記初期化動作後の電位状態を維持するかの何れかを選択することが好ましい。ここで、前記スイッチング回路は、前記第4相において、前記正の昇圧動作を行わない場合、更に前記第2比較器の判定結果に応じて、前記第3相において行った前記初期化動作後の電位状態を維持するか、前記負の昇圧動作を行うかの何れかを選択することが好ましい。
更に、上記第3の特徴のチャージポンプ回路において、前記スイッチング回路は、前記第2比較器の判定結果に応じて、前記第2相において前記負の昇圧動作を行うか、前記負の昇圧動作を行わずに、前記第1相において行った前記初期化動作後の電位状態を維持するかの何れかを選択することが好ましい。ここで、前記スイッチング回路は、前記スイッチング回路は、前記第2相において、前記負の昇圧動作を行わない場合、更に前記第1比較器の判定結果に応じて、前記第1相において行った前記初期化動作後の電位状態を維持するか、前記正の昇圧動作を行うかの何れかを選択することが好ましい。
更に、上記第3の特徴のチャージポンプ回路において、前記スイッチング回路は、前記第1比較器及び前記第2比較器の両方の判定結果に応じて、前記第4相において、前記正の昇圧動作と、前記負の昇圧動作と、前記第3相において行った前記初期化動作後の電位状態を維持する動作の内の何れか1つの動作を選択して行うことが好ましい。
更に、上記第3の特徴のチャージポンプ回路において、前記スイッチング回路は、前記第1比較器及び前記第2比較器の両方の判定結果に応じて、前記第2相において、前記負の昇圧動作と、前記正の昇圧動作と、前記第1相において行った前記初期化動作後の電位状態を維持する動作の内の何れか1つの動作を選択して行うことが好ましい。
更に、上記何れかの特徴のチャージポンプ回路において、前記第2相において前記第1端子に印加する電位と前記第1相において前記第2端子に印加する電位が同じであることが好ましく、更に、前記第4相において前記第2端子に印加する電位と前記第3相において前記第1端子に印加する電位が同じであることが好ましい。
更に、上記何れかの特徴のチャージポンプ回路において、正の入力電位を入力する第1入力端子と、負の入力電位を入力する第2入力端子と、接地電位を入力する第3入力端子の内、少なくとも前記第1入力端子と前記第2入力端子を備え、
前記スイッチング回路が、前記第2端子と前記第1または第3入力端子間を前記正の昇圧動作時においてのみ導通させる第1スイッチと、前記第2端子と前記第2または第3入力端子間を前記初期化動作時においてのみ導通させる第2スイッチと、前記第1端子と前記第1または第3入力端子間を前記初期化動作時においてのみ導通させる第3スイッチと、前記第1端子と前記第2または第3入力端子間を前記負の昇圧動作時においてのみ導通させる第4スイッチと、を備え、
前記第1スイッチの一端が前記第3入力端子と接続する場合は、前記第2スイッチの一端が前記第2入力端子と接続し、且つ、前記第3スイッチの一端が前記第1入力端子と接続し、
前記第2スイッチの一端が前記第3入力端子と接続する場合は、前記第1スイッチと前記第3スイッチの各一端が前記第1入力端子と接続し、且つ、前記第4スイッチの一端が前記第2入力端子と接続し、
前記第3スイッチの一端が前記第3入力端子と接続する場合は、前記第1スイッチの一端が前記第1入力端子と接続し、且つ、前記第2スイッチと前記第4スイッチの各一端が前記第2入力端子と接続し、
前記第4スイッチの一端が前記第3入力端子と接続する場合は、前記第2スイッチの一端が前記第2入力端子と接続し、且つ、前記第3スイッチの一端が前記第1入力端子と接続していることが好ましい。
前記スイッチング回路が、前記第2端子と前記第1または第3入力端子間を前記正の昇圧動作時においてのみ導通させる第1スイッチと、前記第2端子と前記第2または第3入力端子間を前記初期化動作時においてのみ導通させる第2スイッチと、前記第1端子と前記第1または第3入力端子間を前記初期化動作時においてのみ導通させる第3スイッチと、前記第1端子と前記第2または第3入力端子間を前記負の昇圧動作時においてのみ導通させる第4スイッチと、を備え、
前記第1スイッチの一端が前記第3入力端子と接続する場合は、前記第2スイッチの一端が前記第2入力端子と接続し、且つ、前記第3スイッチの一端が前記第1入力端子と接続し、
前記第2スイッチの一端が前記第3入力端子と接続する場合は、前記第1スイッチと前記第3スイッチの各一端が前記第1入力端子と接続し、且つ、前記第4スイッチの一端が前記第2入力端子と接続し、
前記第3スイッチの一端が前記第3入力端子と接続する場合は、前記第1スイッチの一端が前記第1入力端子と接続し、且つ、前記第2スイッチと前記第4スイッチの各一端が前記第2入力端子と接続し、
前記第4スイッチの一端が前記第3入力端子と接続する場合は、前記第2スイッチの一端が前記第2入力端子と接続し、且つ、前記第3スイッチの一端が前記第1入力端子と接続していることが好ましい。
上記特徴のチャージポンプ回路によれば、1つのフライングコンデンサを用いて昇圧された正電位の出力電位と、昇圧された負電位の出力電位の2種類の出力電位を得ることができるため、上記特徴のチャージポンプ回路を用いることで、多種類の駆動電圧を生成する場合に、フライングコンデンサの使用数を減らすことができる。この結果、上記特徴のチャージポンプ回路を液晶駆動回路に適用した場合、液晶駆動回路及び液晶表示装置の製造コストを低減することができる。
以下において、本発明のチャージポンプ回路(以下、単に「チャージポンプ回路」と称す)の実施形態につき図面を参照して説明する。
[第1実施形態]
図1は、チャージポンプ回路の第1実施形態における回路構成例を示す回路図である。図1に示すように、第1実施形態のチャージポンプ回路1は、1つのフライングコンデンサCfと、フライングコンデンサCfの第1及び第2端子に各別に、所定の電位を周期的に変化させながら印加するスイッチング回路2を備えて構成される。
図1は、チャージポンプ回路の第1実施形態における回路構成例を示す回路図である。図1に示すように、第1実施形態のチャージポンプ回路1は、1つのフライングコンデンサCfと、フライングコンデンサCfの第1及び第2端子に各別に、所定の電位を周期的に変化させながら印加するスイッチング回路2を備えて構成される。
スイッチング回路2は、4個のスイッチSW1〜SW4と2個の出力スイッチSW5,SW6、第1入力端子VPP、第2入力端子VNN、第3入力端子GND、第1及び第2ノードNP,NN、及び、第1及び第2出力端子OUT1,OUT2を備えて構成される。
第1入力端子VPPは、正の入力電位VPをスイッチング回路2に供給する入力端子であり、第2入力端子VNNは、負の入力電位VNをスイッチング回路2に供給する入力端子であり、第3入力端子GNDは、接地電位VGND(=0V)をスイッチング回路2に供給する入力端子である。正の入力電位VPと負の入力電位VNは、例えば、図12に示すデータ電圧VDDH,VDDNに相当する。
スイッチSW1(第1スイッチ)が第1入力端子VPPと第2ノードNN間に介装され、スイッチSW2(第2スイッチ)が第2入力端子VNNと第2ノードNN間に介装され、スイッチSW3(第3スイッチ)が第1入力端子VPPと第1ノードNP間に介装され、スイッチSW4(第4スイッチ)が第3入力端子GNDと第1ノードNP間に介装され、第1出力スイッチSW5が第1出力端子OUT1と第1ノードNP間に介装され、第2出力スイッチSW6が第2出力端子OUT2と第2ノードNN間に介装されている。
第1ノードNPと第2ノードNNは、夫々スイッチング回路2外に引き出され、フライングコンデンサCfの第1端子が第1ノードNPと、フライングコンデンサCfの第2端子が第2ノードNNと、夫々接続している。また、第1出力端子OUT1には、出力コンデンサCOUT1の一端が、第2出力端子OUT2には、出力コンデンサCOUT2の一端が、夫々接続している。2つの出力コンデンサOUT1,COUT2の各他端は、例えば、所定の固定電位(例えば、接地電位)に接続している。
本実施形態では、4個のスイッチSW1〜SW4と2個の出力スイッチSW5,SW6は、MOSトランジスタ或いはバイポーラトランジスタ等の半導体能動素子を用いて構成し、夫々を同一の半導体基板上にモノリシックに形成し、スイッチング回路2を半導体集積回路(IC)として構成する場合を想定しているが、スイッチング回路2の各スイッチSW1〜SW6を個別のスイッチ素子で構成しても構わない。また、スイッチング回路2をICとして構成する場合、フライングコンデンサCfを当該ICに外付けしても良く、或いは、内蔵しても良い。
スイッチング回路2の各スイッチSW1〜SW6のオンオフの制御は、不図示の制御回路により制御される。スイッチング回路2をICとして構成する場合、当該制御回路を同じIC基板上に構成しても良く、別のICとしても良い。
スイッチング回路2は、図1に示す回路構成により、第1出力端子OUT1から昇圧された正電位VUPP(=2VP−VN、第1出力電位に相当)が出力され、第2出力端子OUT2から昇圧された負電位VUPN(=VN−VP、第2出力電位に相当)が出力される。一例として、第1入力端子VPPに入力される正の入力電位VPが+5Vで、第2入力端子VNNに入力される負の入力電位VNが−5Vである場合を想定すると、第1出力端子OUT1から15Vが、第2出力端子OUT2から−10Vが、夫々出力される。
次に、図1に示すチャージポンプ回路1の定常状態における動作について、図2を参照して説明する。チャージポンプ回路1は、第1相、第2相、第3相、及び、第4相からなる4相サイクルで動作する。つまり、当該4相で構成される動作を繰り返し実行することで、定常状態において第1及び第2出力端子OUT1,OUT2から上記昇圧された正電位VUPPと負電位VUPNが得られる。図2は、第1相〜第4相における各スイッチSW1〜SW6のオンオフ状態を示している。
第1相において、初期化動作として、スイッチSW2,SW3が夫々オンし、その他のスイッチSW1,SW4〜SW6はオフする。これにより、第1ノードNPの電位は正電位VPになり、第2ノードNNの電位は負電位VNになり、フライングコンデンサCfには(VP−VN)が充電される。
第1相では、出力スイッチSW5,SW6はオフ状態で、第1及び第2出力端子OUT1,OUT2は、ノードNP及びノードNNから夫々切り離されているので、第1及び第2出力端子OUT1,OUT2に夫々接続する出力コンデンサCOUT1,COUT2には、直前の第4相及び第2相で夫々出力された正電位VUPPと負電位VUPNが各別に保持されている。
次に、第2相において、負の昇圧動作として、スイッチSW4と第2出力スイッチSW6が夫々オンし、その他のスイッチSW1〜SW3,SW5はオフする。これにより、第1ノードNPの電位は第1相の正電位VPから接地電位(0V)に変化し、第2ノードNNの電位はフライングコンデンサCfの容量結合により直前の第1相の負電位VNから(VN−VP)に変化する。そして、第2ノードNNからオン状態の第2出力スイッチSW6を介して、第2出力端子OUT2に昇圧された負電位VUPN(=VN−VP)が出力される。
第2相では、第1出力スイッチSW5はオフ状態で、第1出力端子OUT1は、第1ノードNPから切り離されているので、第1出力端子OUT1に接続する出力コンデンサCOUT1には、直前の第4相で出力された正電位VUPPが保持されている。
次に、第3相において、第1相と同様に、初期化動作として、スイッチSW2,SW3が夫々オンし、その他のスイッチSW1,SW4〜SW6はオフする。これにより、第1ノードNPの電位は正電位VPになり、第2ノードNNの電位は負電位VNになり、フライングコンデンサCfには(VP−VN)が充電される。
第3相においても、第1相と同様に、出力スイッチSW5,SW6はオフ状態で、第1及び第2出力端子OUT1,OUT2は、第1ノードNP及び第2ノードNNから夫々切り離されているので、第1及び第2出力端子OUT1,OUT2に夫々接続する出力コンデンサCOUT1,COUT2には、直前の第4相及び第2相で夫々出力された正電位VUPPと負電位VUPNが各別に保持されている。
次に、第4相において、正の昇圧動作として、スイッチSW1と第1出力スイッチSW5がオンし、その他のスイッチSW2〜SW4,SW6はオフする。これにより、第2ノードNNの電位は第3相の負電位VNから正電位VPに変化し、第1ノードNPの電位はフライングコンデンサCfの容量結合により直前の第3相の正電位VPから(2VP−VN)に変化する。そして、ノードNPから第1出力スイッチSW5を介して、第1出力端子OUT1に昇圧された正電位VUPP(=2VP−VN)が出力される。
次に、第4相から第1相に戻り、第1相から第4相の動作(初期化動作、負の昇圧動作、初期化動作、正の昇圧動作)が繰り返し実行されることにより、第1出力端子OUT1から昇圧された正電位VUPP(=2VP−VN)の出力電位が、第2出力端子OUT2から昇圧された負電位VUPN(=VN−VP)の出力電位が、夫々安定して得られる。
このように、図1に示す回路構成のチャージポンプ回路1によれば、第1相及び第3相の初期化動作におけるフライングコンデンサCfの充電、及び、第4相の正の昇圧動作と第2相の負の昇圧動作において、フライングコンデンサCfを共用しているので、フライングコンデンサを1つにすることができる。また、これに伴い、スイッチング回路2を構成するスイッチの数も、図13に示す従来のチャージポンプ回路と比較して3つ削減することができる。
本実施形態においては、昇圧された正電位VUPP(=2VP−VN)と昇圧された負電位VUPN(=VN−VP)を夫々出力電位として得るチャージポンプ回路について説明したが、第1及び第2出力端子OUT1,OUT2の各出力電位は、正電位VUPP(=2VP−VN)と負電位VUPN(=VN−VP)に限定されるものではなく、絶対値が上記各電位の絶対値以下であれば、出力電位を制御して出力することができる。
図3は、出力電位を設定した電位に制御する場合の制御回路部3の回路構成例を示す回路ブロック図である。図3に示すように、制御回路部3は、1対の抵抗分圧回路4,5と、1対の比較器6,7と、比較器6,7の各判定出力に基づいて、上記第1相〜第4相の4相サイクルにおける各スイッチSW1〜SW6のオンオフを各別に制御する制御信号SS1〜SS6を出力する制御回路8を備えて構成される。
抵抗分圧回路4は、固定抵抗R1,R2の直列回路で構成され、直列回路の抵抗R1側の一端が正の基準電位VRF1に接続し、直列回路の抵抗R2側の他端が第2出力端子OUT2に接続し、抵抗R1と抵抗R2の接続点NR12が、比較器6の非反転入力に接続する。比較器6の反転入力は接地されている。固定抵抗R1,R2の抵抗値をR1,R2とすると、接続点NR12には、抵抗分割された電位(VRF1・R2/(R1+R2)+VOUT2・R1/(R1+R2))が出力され、当該電位が、比較器6において接地電位(0V)と大小比較される。尚、電位VOUT2は、第2出力端子OUT2の出力電位である。抵抗分圧回路4と比較器6によって、出力電位VOUT2と第2基準電位(−VRF1・R2/R1)との大小比較が行われ、比較器6からその判定結果を示す信号SC6が出力される。
電位(VRF1・R2/(R1+R2)+VOUT2・R1/(R1+R2))が0Vより大きい場合、比較器6から当該判定結果を示す高レベルの判定信号SC6が出力され、電位(VRF1・R2/(R1+R2)+VOUT2・R1/(R1+R2))が0Vより小さい場合、比較器6から当該判定結果を示す低レベルの判定信号SC6が出力される。これを、整理すると、第2出力端子OUT2の出力電位VOUT2が、第2基準電位(−VRF1・R2/R1)より大きい場合、比較器6から当該判定結果を示す高レベルの判定信号SC6が出力され、出力電位VOUT2が、第2基準電位(−VRF1・R2/R1)より小さい場合、比較器6から当該判定結果を示す低レベルの判定信号SC6が出力される。尚、出力電位VOUT2は負電位であり、基準電位VRF1が正電位であるので、第2基準電位(−VRF1・R2/R1)も負電位となる。
図1に示すチャージポンプ回路1において第1相から第4相の一連の動作が開始し、当該一連の動作が繰り返し実行されることにより、第2出力端子OUT1の出力電位VOUT2が、負電位VUPN(=VN−VP)に向けて低下していくと、接続点NR12の電位(VRF1・R2/(R1+R2)+VOUT2・R1/(R1+R2))も低下する。当該電位が、基準電位VRF2を下回ると、比較器6の出力信号SC6の信号レベルは、高レベルから低レベルに遷移する。
抵抗分圧回路5は、固定抵抗R3,R4の直列回路で構成され、直列回路の抵抗R3側の一端が第1出力端子OUT1に接続し、直列回路の抵抗R4側の他端が接地され、抵抗R3と抵抗R4の接続点NR34が、比較器7の反転入力に接続する。比較器7の非反転入力には基準電位VRF2が入力している。固定抵抗R3,R4の抵抗値をR3,R4とすると、接続点NR34には、抵抗分割された電位(VOUT1・R4/(R3+R4))が出力され、当該電位が、比較器6において基準電位VRF2と大小比較される。尚、電位VOUT1は、第1出力端子OUT1の電位である。抵抗分圧回路5と比較器7によって、出力電位VOUT1と第1基準電位(VRF2・(R3+R4)/R4)との大小比較が行われ、比較器7からその判定結果を示す信号SC7が出力される。
基準電位VRF2が、電位(VOUT1・R4/(R3+R4))より大きい場合、比較器7から当該判定結果を示す高レベルの判定信号SC7が出力され、基準電位VRF2が、電位(VOUT1・R4/(R3+R4))より小さい場合、比較器7から当該判定結果を示す低レベルの判定信号SC7が出力される。これを、整理すると、第1出力端子OUT2の出力電位VOUT1が、第1基準電位(VRF2・(R3+R4)/R4)より大きい場合、比較器7から当該判定結果を示す高レベルの判定信号SC7が出力され、出力電位VOUT1が、第1基準電位(VRF2・(R3+R4)/R4)より小さい場合、比較器7から当該判定結果を示す低レベルの判定信号SC7が出力される。
図1に示すチャージポンプ回路1において第1相から第4相の一連の動作が開始し、当該一連の動作が繰り返し実行されることにより、第1出力端子OUT1の出力電位VOUT1が、正電位VUPP(=2VP−VN)に向けて上昇していくと、接続点NR34の電位(VOUT1・R4/(R3+R4))も上昇する。当該電位が、基準電位VRF2を超えると、比較器7の出力信号SC7の信号レベルは、高レベルから低レベルに遷移する。
第1基準電位(VRF2・(R3+R4)/R4)は、抵抗R3,R4の抵抗値と基準電位VRF2を調整することで任意の値に設定でき、第2基準電位(−VRF1・R2/R1)は、抵抗R1,R2の抵抗値と基準電位VRF1を調整することで任意の値に設定できる。
制御回路8は、比較器6,7の各判定結果を示す出力信号SC6,SC7の入力を受け付けて、スイッチSW1〜SW6のオンオフを各別に制御する制御信号SS1〜SS6を出力する。制御回路8は、比較器6,7の出力信号レベルが夫々高レベルの場合には、第1相から第4相における各スイッチSW1〜SW6のオンオフ状態が、図2に示すオンオフ状態となるように、制御信号SS1〜SS6を出力する。
本実施形態の第1の変形例として、第1相から第4相の一連の動作が繰り返し実行されることにより、第1出力端子OUT1の出力電位VOUT1が、正電位VUPP(=2VP−VN)に向けて上昇していき、第1基準電位(VRF2・(R3+R4)/R4)を超えた場合に、それ以上の出力電位VOUT1の上昇を抑制して、出力電位VOUT1を当該第1基準電位に維持する方法として、比較器7の出力信号レベルが高レベルから低レベルに遷移すると、第4相における制御信号SS1〜SS6の出力状態を第3相の出力状態と同じにして、第4相において、正の昇圧動作を行わずに、第3相の初期化動作を維持させる。これにより、比較器7の出力信号レベルが低レベルの間、正の昇圧動作が実行されないため、出力電位VOUT1の上昇が抑制される。ここで、出力電位VOUT1の上昇が抑制された結果、出力電位VOUT1が低下して、第1基準電位(VRF2・(R3+R4)/R4)を下回ると、比較器7の出力信号レベルが低レベルから高レベルに復帰して、第4相において、正の昇圧動作が再開するため、出力電位VOUT1は再び上昇し、当該第1基準電位に維持される。
同様に、第1相から第4相の一連の動作が繰り返し実行されることにより、第2出力端子OUT2の出力電位VOUT2が、負電位VUPN(=VN−VP)に向けて低下していき、第2基準電位(−VRF1・R2/R1)を下回った場合に、それ以上の出力電位VOUT2の低下を抑制して、出力電位VOUT2を当該第2基準電位に維持する方法として、比較器6の出力信号レベルが高レベルから低レベルに遷移すると、第2相における制御信号SS1〜SS6の出力状態を第1相の出力状態と同じにして、第2相において、負の昇圧動作を行わずに、第1相の初期化動作を維持させる。これにより、比較器6の出力信号レベルが低レベルの間、負の昇圧動作が実行されないため、出力電位VOUT2の低下が抑制される。ここで、出力電位VOUT2の低下が抑制された結果、出力電位VOUT2が上昇して、第2基準電位(−VRF1・R2/R1)を超えると、比較器6の出力信号レベルが低レベルから高レベルに復帰して、第2相において、負の昇圧動作が再開するため、出力電位VOUT2は再び低下し、当該第2基準電位に維持される。
当該第1の変形例では、第1相から第4相の一連の動作が繰り返し実行されることにより、第1出力端子OUT1の出力電位VOUT1が、第1基準電位(VRF2・(R3+R4)/R4)を超え、且つ、第2出力端子OUT2の出力電位VOUT2が、第2基準電位(−VRF1・R2/R1)を下回った場合には、比較器6,7の出力信号レベルが何れも低レベルとなり、第4相における正の昇圧動作も第2相における負の昇圧動作も停止され、第1相から第4相を通じて初期化動作状態となり、出力電位VOUT1の上昇と出力電位VOUT2の低下が夫々抑制される。
図4のタイミング図に、正の入力電位VPが+5Vで、負の入力電位VNが−5Vである場合の、上述の第1の変形例における、比較器6,7の出力信号SC6,SC7の信号レベルと、スイッチング回路2の第1及び第2ノードNP,NNの各電位の関係を簡略的に示す。図4中の“P”は正の昇圧動作を、“N”は負の昇圧動作を、“I”は初期化動作を夫々行われていることを示している。尚、図4中の比較器6,7の出力信号レベルは、当該信号レベルの4通りの組み合わせを示しているだけであり、2つの出力信号SC6,SC7の時間的な変化を示すものではない。
図4において、比較器6,7の出力信号レベルが夫々高レベル時には、第1相から第4相において、初期化動作、負の昇圧動作、初期化動作、正の昇圧動作が順番に繰り返し実行されている。比較器6の出力信号レベルが高レベルで、比較器7の出力信号レベルが低レベル時には、第1相から第4相において、初期化動作、負の昇圧動作、初期化動作、初期化動作が順番に繰り返し実行されている。これにより、第1出力端子OUT1の出力電位VOUT1の上昇が抑制され、第1基準電位(VRF2・(R3+R4)/R4)に維持される。逆に、比較器6の出力信号レベルが低レベルで、比較器7の出力信号レベルが高レベル時には、第1相から第4相において、初期化動作、初期化動作、初期化動作、正の昇圧動作が順番に繰り返し実行されている。これにより、第2出力端子OUT2の出力電位VOUT2の低下が抑制され、第2基準電位(−VRF1・R2/R1)に維持される。更に、比較器6,7の出力信号レベルが夫々低レベル時には、第1相から第4相の各相において、全て初期化動作が実行されている。第1出力端子OUT1の出力電位VOUT1の上昇及び第2出力端子OUT2の出力電位VOUT2の低下が夫々抑制される。
本実施形態の第2の変形例として、第1相から第4相の一連の動作が繰り返し実行されることにより、第1出力端子OUT1の出力電位VOUT1が、正電位VUPP(=2VP−VN)に向けて上昇していき、第1基準電位(VRF2・(R3+R4)/R4)を超えた場合に、それ以上の出力電位VOUT1の上昇を抑制して、出力電位VOUT1を当該第1基準電位に維持する方法として、比較器6の出力信号レベルが高レベル時において比較器7の出力信号レベルが高レベルから低レベルに遷移すると、第4相における制御信号SS1〜SS6の出力状態を第2相の出力状態と同じにして、第4相において、正の昇圧動作を行わずに、第2相の負の昇圧動作を実行させる。これにより、比較器6の出力信号レベルが高レベルで比較器7の出力信号レベルが低レベルの間、正の昇圧動作が実行されず、負の昇圧動作が2倍の頻度で実行されるため、出力電位VOUT1の上昇が抑制されるとともに、出力電位VOUT2の低下が促進される。ここで、出力電位VOUT1の上昇が抑制された結果、出力電位VOUT1が低下して、第1基準電位(VRF2・(R3+R4)/R4)を下回ると、比較器7の出力信号レベルが低レベルから高レベルに復帰して、第4相において、正の昇圧動作が再開するため、出力電位VOUT1は再び上昇し、当該第1基準電位に維持される。
同様に、第1相から第4相の一連の動作が繰り返し実行されることにより、第2出力端子OUT2の出力電位VOUT2が、負電位VUPN(=VN−VP)に向けて低下していき、第2基準電位(−VRF1・R2/R1)を下回った場合に、それ以上の出力電位VOUT2の低下を抑制して、出力電位VOUT2を当該第2基準電位に維持する方法として、比較器7の出力信号レベルが高レベル時において比較器6の出力信号レベルが高レベルから低レベルに遷移すると、第2相における制御信号SS1〜SS6の出力状態を第4相の出力状態と同じにして、第2相において、負の昇圧動作を行わずに、第4相の正の昇圧動作を実行させる。これにより、比較器7の出力信号レベルが高レベルで比較器6の出力信号レベルが低レベルの間、負の昇圧動作が実行されず、正の昇圧動作が2倍の頻度で実行されるため、出力電位VOUT2の低下が抑制されるとともに、出力電位VOUT1の上昇が促進される。ここで、出力電位VOUT2の低下が抑制された結果、出力電位VOUT2が上昇して、第2基準電位(−VRF1・R2/R1)を超えると、比較器6の出力信号レベルが低レベルから高レベルに復帰して、第2相において、負の昇圧動作が再開するため、出力電位VOUT2は再び低下し、当該第2基準電位に維持される。
当該第2の変形例では、第1相から第4相の一連の動作が繰り返し実行されることにより、第1出力端子OUT1の出力電位VOUT1が、第1基準電位(VRF2・(R3+R4)/R4)を超え、且つ、第2出力端子OUT2の出力電位VOUT2が、第2基準電位(−VRF1・R2/R1)を下回った場合には、上記第1の変形例と同様に、比較器6,7の出力信号レベルが何れも低レベルとなり、第4相における正の昇圧動作も第2相における負の昇圧動作も停止され、第1相から第4相を通じて初期化動作状態となり、出力電位VOUT1の上昇と出力電位VOUT2の低下が夫々抑制される。
図5のタイミング図に、正の入力電位VPが+5Vで、負の入力電位VNが−5Vである場合の、上述の第2の変形例における、比較器6,7の出力信号SC6,SC7の信号レベルと、スイッチング回路2の第1及び第2ノードNP,NNの各電位の関係を簡略的に示す。図5中の“P”は正の昇圧動作を、“N”は負の昇圧動作を、“I”は初期化動作を夫々行われていることを示している。尚、図5中の比較器6,7の出力信号レベルは、当該信号レベルの4通りの組み合わせを示しているだけであり、2つの出力信号SC6,SC7の時間的な変化を示すものではない。
図5において、比較器6,7の出力信号レベルが夫々高レベル時には、図4に示す第1の変形例と同様、第1相から第4相において、初期化動作、負の昇圧動作、初期化動作、正の昇圧動作が順番に繰り返し実行されている。比較器6の出力信号レベルが高レベルで、比較器7の出力信号レベルが低レベル時には、第1相から第4相において、初期化動作、負の昇圧動作、初期化動作、負の昇圧動作が順番に繰り返し実行されている。これにより、第2出力端子OUT2の出力電位VOUT2の低下が促進され、第1出力端子OUT1の出力電位VOUT1の上昇が抑制され、出力電位VOUT1は第1基準電位(VRF2・(R3+R4)/R4)に維持される。逆に、比較器6の出力信号レベルが低レベルで、比較器7の出力信号レベルが高レベル時には、第1相から第4相において、初期化動作、正の昇圧動作、初期化動作、正の昇圧動作が順番に繰り返し実行されている。これにより、第1出力端子OUT1の出力電位VOUT1の上昇が促進され、第2出力端子OUT2の出力電位VOUT2の低下が抑制され、出力電位VOUT2が第2基準電位(−VRF1・R2/R1)に維持される。更に、比較器6,7の出力信号レベルが夫々低レベル時には、図4に示す第1の変形例と同様、第1相から第4相の各相において、全て初期化動作が実行されている。第1出力端子OUT1の出力電位VOUT1の上昇及び第2出力端子OUT2の出力電位VOUT2の低下が夫々抑制される。
以上、第1及び第2出力端子OUT1,OUT2の各出力電位を所定の設定電位に制御する動作及び回路構成について詳細に説明した。図3に示す当該制御に使用する制御回路部3の回路構成は、一例であり、第1出力端子OUT1の出力電位(VOUT1)及び第2出力端子OUT2の出力電位(VOUT2)を夫々所定の基準電位と比較する回路構成は、図3に例示した、回路構成に限定されるものではない。
[第2実施形態]
図6は、チャージポンプ回路の第2実施形態における回路構成例を示す回路図である。図6に示すように、第2実施形態のチャージポンプ回路1aは、1つのフライングコンデンサCfと、フライングコンデンサCfの第1及び第2端子に各別に、所定の電位を周期的に変化させながら印加するスイッチング回路2aを備えて構成される。
図6は、チャージポンプ回路の第2実施形態における回路構成例を示す回路図である。図6に示すように、第2実施形態のチャージポンプ回路1aは、1つのフライングコンデンサCfと、フライングコンデンサCfの第1及び第2端子に各別に、所定の電位を周期的に変化させながら印加するスイッチング回路2aを備えて構成される。
スイッチング回路2aは、4個のスイッチSW1〜SW4と2個の出力スイッチSW5,SW6、第1入力端子VPP、第2入力端子VNN、第1及び第2ノードNP,NN、及び、第1及び第2出力端子OUT1,OUT2を備えて構成される。第1実施形態のスイッチング回路2との相違点は、第3入力端子GNDを使用せず、スイッチSW4が第2入力端子VNNと第1ノードNP間に介装されている点である。当該相違点以外は、スイッチング回路2aは、第1実施形態のスイッチング回路2と全く同じ回路構成である。
スイッチング回路2aは、図6に示す回路構成により、第2相における第1ノードNPの電位変化が、第1実施形態では(−VP)であったのが、(VN−VP)と負方向に大きくなり、第1出力端子OUT1から昇圧された正電位VUPP(=2VP−VN、第1出力電位に相当)が出力され、第2出力端子OUT2から昇圧された負電位VUPN(=2VN−VP、第2出力電位に相当)が出力される。一例として、第1入力端子VPPに入力される正の入力電位VPが+5Vで、第2入力端子VNNに入力される負の入力電位VNが−5Vである場合を想定すると、第1出力端子OUT1から15Vが、第2出力端子OUT2から−15Vが、夫々出力される。
スイッチング回路2aの各スイッチSW1〜SW6に対するオンオフ制御も、第1実施形態(第1及び第2の変形例を含む)と同じであるので、チャージポンプ回路1aの定常状態における動作は、昇圧された負電位VUPNが第1実施形態と異なるだけで、それ以外は第1実施形態と同じであり、重複する説明は割愛する。
[第3実施形態]
図7は、チャージポンプ回路の第3実施形態における回路構成例を示す回路図である。図7に示すように、第3実施形態のチャージポンプ回路1bは、1つのフライングコンデンサCfと、フライングコンデンサCfの第1及び第2端子に各別に、所定の電位を周期的に変化させながら印加するスイッチング回路2bを備えて構成される。
図7は、チャージポンプ回路の第3実施形態における回路構成例を示す回路図である。図7に示すように、第3実施形態のチャージポンプ回路1bは、1つのフライングコンデンサCfと、フライングコンデンサCfの第1及び第2端子に各別に、所定の電位を周期的に変化させながら印加するスイッチング回路2bを備えて構成される。
スイッチング回路2bは、4個のスイッチSW1〜SW4と2個の出力スイッチSW5,SW6、第1入力端子VPP、第2入力端子VNN、第3入力端子GND、第1及び第2ノードNP,NN、及び、第1及び第2出力端子OUT1,OUT2を備えて構成される。第1実施形態のスイッチング回路2との相違点は、スイッチSW2が第3入力端子GNDと第2ノードNN間に介装され、スイッチSW4が第2入力端子VNNと第1ノードNP間に介装されている点である。つまり、第1実施形態と比較して、第2入力端子VNNと第3入力端子GNDが入れ替わっている。当該相違点以外は、スイッチング回路2bは、第1実施形態のスイッチング回路2と全く同じ回路構成である。
スイッチング回路2bは、図7に示す回路構成により、第1相及び第3相におけるフライングコンデンサCfの充電電位が、第1実施形態では(VP−VN)であったのが、(VP)と小さくなり、第2相における第1ノードNPの電位変化が、第1実施形態では(−VP)であったのが、(VN−VP)と負方向に大きくなり、第4相における第2ノードNNの電位変化が、第1実施形態では(VP−VN)であったのが、(VP)と小さくなり、第1出力端子OUT1から昇圧された正電位VUPP(=2VP、第1出力電位に相当)が出力され、第2出力端子OUT2から昇圧された負電位VUPN(=VN−VP、第2出力電位に相当)が出力される。一例として、第1入力端子VPPに入力される正の入力電位VPが+5Vで、第2入力端子VNNに入力される負の入力電位VNが−5Vである場合を想定すると、第1出力端子OUT1から10Vが、第2出力端子OUT2から−10Vが、夫々出力される。
スイッチング回路2bの各スイッチSW1〜SW6に対するオンオフ制御も、第1実施形態(第1及び第2の変形例を含む)と同じであるので、チャージポンプ回路1bの定常状態における動作は、昇圧された正電位VUPPが第1実施形態と異なるだけで、それ以外は第1実施形態と同じであり、重複する説明は割愛する。
[第4実施形態]
図8は、チャージポンプ回路の第4実施形態における回路構成例を示す回路図である。図8に示すように、第4実施形態のチャージポンプ回路1cは、1つのフライングコンデンサCfと、フライングコンデンサCfの第1及び第2端子に各別に、所定の電位を周期的に変化させながら印加するスイッチング回路2cを備えて構成される。
図8は、チャージポンプ回路の第4実施形態における回路構成例を示す回路図である。図8に示すように、第4実施形態のチャージポンプ回路1cは、1つのフライングコンデンサCfと、フライングコンデンサCfの第1及び第2端子に各別に、所定の電位を周期的に変化させながら印加するスイッチング回路2cを備えて構成される。
スイッチング回路2cは、4個のスイッチSW1〜SW4と2個の出力スイッチSW5,SW6、第1入力端子VPP、第2入力端子VNN、第3入力端子GND、第1及び第2ノードNP,NN、及び、第1及び第2出力端子OUT1,OUT2を備えて構成される。第1実施形態のスイッチング回路2との相違点は、スイッチSW3が第3入力端子GNDと第1ノードNP間に介装され、スイッチSW4が第2入力端子VNNと第1ノードNP間に介装されている点である。つまり、第1実施形態では、第1ノードNPが正の入力電位VPと接地電位(0V)間で駆動されていたのが、第4実施形態では、接地電位(0V)と負の入力電位VN間で駆動されている点で相違する。当該相違点以外は、スイッチング回路2cは、第1実施形態のスイッチング回路2と全く同じ回路構成である。
スイッチング回路2cは、図8に示す回路構成により、第1相及び第3相におけるフライングコンデンサCfの充電電位が、第1実施形態では(VP−VN)であったのが、(−VN)と小さくなり、第2相における第1ノードNPの電位変化が、第1実施形態では(−VP)であったのが、(VN)となり、第4相における第2ノードNNの電位変化が、第1実施形態では(VP−VN)であったのが、(VP)と小さくなり、この結果、第1出力端子OUT1から昇圧された正電位VUPP(=VP−VN、第1出力電位に相当)が出力され、第2出力端子OUT2から昇圧された負電位VUPN(=2VN、第2出力電位に相当)が出力される。一例として、第1入力端子VPPに入力される正の入力電位VPが+5Vで、第2入力端子VNNに入力される負の入力電位VNが−5Vである場合を想定すると、第1出力端子OUT1から10Vが、第2出力端子OUT2から−10Vが、夫々出力される。
スイッチング回路2cの各スイッチSW1〜SW6に対するオンオフ制御も、第1実施形態(第1及び第2の変形例を含む)と同じであるので、チャージポンプ回路1cの定常状態における動作は、昇圧された正電位VUPPと昇圧された負電位VUPNが第1実施形態と異なるだけで、それ以外は第1実施形態と同じであり、重複する説明は割愛する。
[第5実施形態]
図9は、チャージポンプ回路の第5実施形態における回路構成例を示す回路図である。図9に示すように、第5実施形態のチャージポンプ回路1dは、1つのフライングコンデンサCfと、フライングコンデンサCfの第1及び第2端子に各別に、所定の電位を周期的に変化させながら印加するスイッチング回路2dを備えて構成される。
図9は、チャージポンプ回路の第5実施形態における回路構成例を示す回路図である。図9に示すように、第5実施形態のチャージポンプ回路1dは、1つのフライングコンデンサCfと、フライングコンデンサCfの第1及び第2端子に各別に、所定の電位を周期的に変化させながら印加するスイッチング回路2dを備えて構成される。
スイッチング回路2dは、4個のスイッチSW1〜SW4と2個の出力スイッチSW5,SW6、第1入力端子VPP、第2入力端子VNN、第3入力端子GND、第1及び第2ノードNP,NN、及び、第1及び第2出力端子OUT1,OUT2を備えて構成される。第1実施形態のスイッチング回路2との相違点は、スイッチSW1が第3入力端子GNDと第2ノードNN間に介装され、スイッチSW4が第2入力端子VNNと第1ノードNP間に介装されている点である。当該相違点以外は、スイッチング回路2dは、第1実施形態のスイッチング回路2と全く同じ回路構成である。
スイッチング回路2dは、図9に示す回路構成により、第2相における第1ノードNPの電位変化が、第1実施形態では(−VP)であったのが、(VN−VP)と負方向に大きくなり、第4相における第2ノードNNの電位変化が、第1実施形態では(VP−VN)であったのが、(−VN)と小さくなり、この結果、第1出力端子OUT1から昇圧された正電位VUPP(=VP−VN、第1出力電位に相当)が出力され、第2出力端子OUT2から昇圧された負電位VUPN(=2VN−VP、第2出力電位に相当)が出力される。一例として、第1入力端子VPPに入力される正の入力電位VPが+5Vで、第2入力端子VNNに入力される負の入力電位VNが−5Vである場合を想定すると、第1出力端子OUT1から10Vが、第2出力端子OUT2から−15Vが、夫々出力される。
スイッチング回路2dの各スイッチSW1〜SW6に対するオンオフ制御も、第1実施形態(第1及び第2の変形例を含む)と同じであるので、チャージポンプ回路1dの定常状態における動作は、昇圧された正電位VUPPと昇圧された負電位VUPNが第1実施形態と異なるだけで、それ以外は第1実施形態と同じであり、重複する説明は割愛する。
[第6実施形態]
図10は、チャージポンプ回路の第5実施形態における回路構成例を示す回路図である。図10に示すように、第5実施形態のチャージポンプ回路1eは、1つのフライングコンデンサCfと、フライングコンデンサCfの第1及び第2端子に各別に、所定の電位を周期的に変化させながら印加するスイッチング回路2eを備えて構成される。
図10は、チャージポンプ回路の第5実施形態における回路構成例を示す回路図である。図10に示すように、第5実施形態のチャージポンプ回路1eは、1つのフライングコンデンサCfと、フライングコンデンサCfの第1及び第2端子に各別に、所定の電位を周期的に変化させながら印加するスイッチング回路2eを備えて構成される。
スイッチング回路2eは、4個のスイッチSW1〜SW4と2個の出力スイッチSW5,SW6、第1入力端子VPP、第2入力端子VNN、第3入力端子GND、第1及び第2ノードNP,NN、及び、第1及び第2出力端子OUT1,OUT2を備えて構成される。第1実施形態のスイッチング回路2との相違点は、スイッチSW1が第3入力端子GNDと第2ノードNN間に介装されている点である。当該相違点以外は、スイッチング回路2eは、第1実施形態のスイッチング回路2と全く同じ回路構成である。
スイッチング回路2eは、図10に示す回路構成により、第4相における第2ノードNNの電位変化が、第1実施形態では(VP−VN)であったのが、(−VN)と小さくなり、この結果、第1出力端子OUT1から昇圧された正電位VUPP(=VP−VN、第1出力電位に相当)が出力され、第2出力端子OUT2から昇圧された負電位VUPN(=VN−VP、第2出力電位に相当)が出力される。一例として、第1入力端子VPPに入力される正の入力電位VPが+5Vで、第2入力端子VNNに入力される負の入力電位VNが−5Vである場合を想定すると、第1出力端子OUT1から10Vが、第2出力端子OUT2から−10Vが、夫々出力される。
スイッチング回路2eの各スイッチSW1〜SW6に対するオンオフ制御も、第1実施形態(第1及び第2の変形例を含む)と同じであるので、チャージポンプ回路1eの定常状態における動作は、昇圧された正電位VUPPが第1実施形態と異なるだけで、それ以外は第1実施形態と同じであり、重複する説明は割愛する。
[第1〜第6実施形態のまとめ]
上記第1〜第6実施形態では、図11に示すように、実施形態によって、各チャージポンプ回路1,1a〜1eの第1出力端子OUT1及び第2出力端子OUT2から出力される昇圧された正電位VUPPと昇圧された負電位VUPN(何れも、出力電位(絶対値)の最大値を示す)が異なるが、必要な昇圧電圧に対して過剰な昇圧電圧が出力される実施形態を採用すると、該実施形態で出力できる電圧でも破壊しないスイッチング素子を使用してスイッチング回路を構成する必要があり、一般的に高電圧で使用できるスイッチング素子は単位面積当たりのオン抵抗が大きいため、同じ電流供給能力のチャージポンプ回路を構成する場合に、ICのチップ面積が大きくなるという弊害があるので、必要な昇圧電圧に対して適切な実施形態を選択するのが好ましい。
上記第1〜第6実施形態では、図11に示すように、実施形態によって、各チャージポンプ回路1,1a〜1eの第1出力端子OUT1及び第2出力端子OUT2から出力される昇圧された正電位VUPPと昇圧された負電位VUPN(何れも、出力電位(絶対値)の最大値を示す)が異なるが、必要な昇圧電圧に対して過剰な昇圧電圧が出力される実施形態を採用すると、該実施形態で出力できる電圧でも破壊しないスイッチング素子を使用してスイッチング回路を構成する必要があり、一般的に高電圧で使用できるスイッチング素子は単位面積当たりのオン抵抗が大きいため、同じ電流供給能力のチャージポンプ回路を構成する場合に、ICのチップ面積が大きくなるという弊害があるので、必要な昇圧電圧に対して適切な実施形態を選択するのが好ましい。
また、図11に示すように、上記第1〜第6実施形態では、第1入力端子VPPに入力する正の入力電位VPと第2入力端子VNNに入力する負の入力電位VNを、必要な出力電位となるように、調整することで、種々の出力電位が選択可能である。
上記第1〜第6実施形態におけるスイッチSW1〜SW4の各一端と第1〜第3入力端子VPP,VNN,GNDとの接続関係を整理すると、以下のようになる。
スイッチSW1の一端が第3入力端子GNDと接続する場合(第5及び第6実施形態)は、スイッチSW2の一端が第2入力端子VNNと接続し、且つ、スイッチSW3の一端が第1入力端子VPPと接続する。
スイッチSW2の一端が第3入力端子GNDと接続する場合(第3実施形態)は、スイッチSW1とスイッチSW3の各一端が第1入力端子VPPと接続し、且つ、スイッチSW4の一端が第2入力端子VNNと接続する。
スイッチSW3の一端が第3入力端子GNDと接続する場合(第4実施形態)は、スイッチSW1の一端が第1入力端子VPPと接続し、且つ、スイッチSW2とスイッチSW4の各一端が第2入力端子VNNと接続する。
スイッチSW4の一端が第3入力端子GNDと接続する場合(第1及び第6実施形態)は、スイッチSW2の一端が第2入力端子VNNと接続し、且つ、スイッチSW3の一端が第1入力端子VPPと接続する。
スイッチSW1〜SW4の一端が第3入力端子GNDと接続しない場合(第2実施形態)は、スイッチSW1とスイッチSW3の各一端が第1入力端子VPPと接続し、且つ、スイッチSW2とスイッチSW4の各一端が第2入力端子VNNと接続する。
本発明は、負電位及び正電位を発生するチャージポンプ回路に利用可能であり、特に、液晶駆動回路に正電圧及び負電圧を供給する電圧生成回路に好適に利用可能である。
1,1a〜1e: チャージポンプ回路
2,2a〜2e: スイッチング回路
3: 制御回路部
4,5: 抵抗分圧回路
6,7: 比較器
8: 制御回路
10: 電圧生成回路
11: スイッチングレギュレータ
12: 従来のチャージポンプ回路
C1,C2,Cf: フライングコンデンサ
COUT1,COUT2: 出力コンデンサ
NP: 第1ノード
NN: 第2ノード
NR12,NR34: 固定抵抗の接続点
N1〜N4: 従来のチャージポンプ回路のノード
OUT1: 第1出力端子
OUT2: 第2出力端子
R1〜R4: 固定抵抗
SC6,SC7: 比較器の判定結果を示す信号
SS1〜SS6: 制御信号
SW1〜SW4: スイッチ
SW5,SW5: 出力スイッチ
SW11〜SW14,SW16: 従来のチャージポンプ回路のスイッチ
SW15,SW17: 従来のチャージポンプ回路の出力スイッチ
VPP: 第1入力端子
VNN: 第2入力端子
GND: 第3入力端子
VP: 正の入力電位
VN: 負の入力電位
VGND: 接地電位(0V)
VUPP: 昇圧された正電位
VUPN: 昇圧された負電位
VRF1,VRF2: 基準電位
VIN: スイッチングレギュレータの入力電圧
VDDH,VDDN: スイッチングレギュレータか出力されるデータ電圧
2,2a〜2e: スイッチング回路
3: 制御回路部
4,5: 抵抗分圧回路
6,7: 比較器
8: 制御回路
10: 電圧生成回路
11: スイッチングレギュレータ
12: 従来のチャージポンプ回路
C1,C2,Cf: フライングコンデンサ
COUT1,COUT2: 出力コンデンサ
NP: 第1ノード
NN: 第2ノード
NR12,NR34: 固定抵抗の接続点
N1〜N4: 従来のチャージポンプ回路のノード
OUT1: 第1出力端子
OUT2: 第2出力端子
R1〜R4: 固定抵抗
SC6,SC7: 比較器の判定結果を示す信号
SS1〜SS6: 制御信号
SW1〜SW4: スイッチ
SW5,SW5: 出力スイッチ
SW11〜SW14,SW16: 従来のチャージポンプ回路のスイッチ
SW15,SW17: 従来のチャージポンプ回路の出力スイッチ
VPP: 第1入力端子
VNN: 第2入力端子
GND: 第3入力端子
VP: 正の入力電位
VN: 負の入力電位
VGND: 接地電位(0V)
VUPP: 昇圧された正電位
VUPN: 昇圧された負電位
VRF1,VRF2: 基準電位
VIN: スイッチングレギュレータの入力電圧
VDDH,VDDN: スイッチングレギュレータか出力されるデータ電圧
Claims (12)
- フライングコンデンサと、前記フライングコンデンサの第1端子及び第2端子に各別に、所定の電位を周期的に変化させながら印加するスイッチング回路とを備え、
前記第1端子及び前記第2端子への電位印加の繰り返し周期を、順番に発生する第1相、第2相、第3相、及び、第4相の4相で形成し、
前記スイッチング回路は、
前記第1相において、前記第1端子に接地電位または正電位を印加し、前記第2端子に前記第1端子より低電位の接地電位または負電位を夫々印加して、前記フライングコンデンサを所定の充電状態に初期化する初期化動作を行い、
前記第2相において、前記第1端子に、前記第1相で印加した電位より低電位の接地電位または負電位を印加し、前記第2端子への電位印加を解除して、前記第2端子から負方向に昇圧された負の出力電位を出力する負の昇圧動作を行い、
前記第3相において、前記初期化処理を行い、
前記第4相において、前記第2端子に、前記第3相で印加した電位より高電位の接地電位または正電位を印加し、前記第1端子への電位印加を解除して、前記第1端子から正方向に昇圧された正の出力電位を出力する正の昇圧動作を行うように構成されていることを特徴とするチャージポンプ回路。 - 前記スイッチング回路は、前記第1端子と第1出力端子間を前記正の昇圧動作時においてのみ導通させる第1出力スイッチと、前記第2端子と第2出力端子間を前記負の昇圧動作時においてのみ導通させる第2出力スイッチを備えることを特徴とする請求項1に記載のチャージポンプ回路。
- 前記第1出力端子に出力される正の第1出力電位と、所定の第1基準電位を比較する第1比較器と、前記第2出力端子に出力される負の第2出力電位と、所定の第2基準電位を比較する第2比較器を備えることを特徴とする請求項2に記載のチャージポンプ回路。
- 前記スイッチング回路は、前記第1比較器の判定結果に応じて、前記第4相において前記正の昇圧動作を行うか、前記正の昇圧動作を行わずに、前記第3相において行った前記初期化動作後の電位状態を維持するかの何れかを選択することを特徴とする請求項3に記載のチャージポンプ回路。
- 前記スイッチング回路は、前記第4相において、前記正の昇圧動作を行わない場合、更に前記第2比較器の判定結果に応じて、前記第3相において行った前記初期化動作後の電位状態を維持するか、前記負の昇圧動作を行うかの何れかを選択することを特徴とする請求項4に記載のチャージポンプ回路。
- 前記スイッチング回路は、前記第2比較器の判定結果に応じて、前記第2相において前記負の昇圧動作を行うか、前記負の昇圧動作を行わずに、前記第1相において行った前記初期化動作後の電位状態を維持するかの何れかを選択することを特徴とする請求項3〜5の何れか1項に記載のチャージポンプ回路。
- 前記スイッチング回路は、前記第2相において、前記負の昇圧動作を行わない場合、更に前記第1比較器の判定結果に応じて、前記第1相において行った前記初期化動作後の電位状態を維持するか、前記正の昇圧動作を行うかの何れかを選択することを特徴とする請求項6に記載のチャージポンプ回路。
- 前記スイッチング回路は、前記第1比較器及び前記第2比較器の両方の判定結果に応じて、前記第4相において、前記正の昇圧動作と、前記負の昇圧動作と、前記第3相において行った前記初期化動作後の電位状態を維持する動作の内の何れか1つの動作を選択して行うことを特徴とする請求項3に記載のチャージポンプ回路。
- 前記スイッチング回路は、前記第1比較器及び前記第2比較器の両方の判定結果に応じて、前記第2相において、前記負の昇圧動作と、前記正の昇圧動作と、前記第1相において行った前記初期化動作後の電位状態を維持する動作の内の何れか1つの動作を選択して行うことを特徴とする請求項3または8に記載のチャージポンプ回路。
- 前記第2相において前記第1端子に印加する電位と前記第1相において前記第2端子に印加する電位が同じであることを特徴とする請求項1〜9の何れか1項に記載のチャージポンプ回路。
- 前記第4相において前記第2端子に印加する電位と前記第3相において前記第1端子に印加する電位が同じであることを特徴とする請求項1〜10の何れか1項に記載のチャージポンプ回路。
- 正の入力電位を入力する第1入力端子と、負の入力電位を入力する第2入力端子と、接地電位を入力する第3入力端子の内、少なくとも前記第1入力端子と前記第2入力端子を備え、
前記スイッチング回路は、
前記第2端子と前記第1または第3入力端子間を前記正の昇圧動作時においてのみ導通させる第1スイッチと、
前記第2端子と前記第2または第3入力端子間を前記初期化動作時においてのみ導通させる第2スイッチと、
前記第1端子と前記第1または第3入力端子間を前記初期化動作時においてのみ導通させる第3スイッチと、
前記第1端子と前記第2または第3入力端子間を前記負の昇圧動作時においてのみ導通させる第4スイッチと、を備え、
前記第1スイッチの一端が前記第3入力端子と接続する場合は、前記第2スイッチの一端が前記第2入力端子と接続し、且つ、前記第3スイッチの一端が前記第1入力端子と接続し、
前記第2スイッチの一端が前記第3入力端子と接続する場合は、前記第1スイッチと前記第3スイッチの各一端が前記第1入力端子と接続し、且つ、前記第4スイッチの一端が前記第2入力端子と接続し、
前記第3スイッチの一端が前記第3入力端子と接続する場合は、前記第1スイッチの一端が前記第1入力端子と接続し、且つ、前記第2スイッチと前記第4スイッチの各一端が前記第2入力端子と接続し、
前記第4スイッチの一端が前記第3入力端子と接続する場合は、前記第2スイッチの一端が前記第2入力端子と接続し、且つ、前記第3スイッチの一端が前記第1入力端子と接続していることを特徴とする請求項1〜11の何れか1項に記載のチャージポンプ回路。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012187264A JP2014045600A (ja) | 2012-08-28 | 2012-08-28 | チャージポンプ回路 |
Applications Claiming Priority (1)
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Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2014045600A true JP2014045600A (ja) | 2014-03-13 |
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ID=50396482
Family Applications (1)
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JP2012187264A Pending JP2014045600A (ja) | 2012-08-28 | 2012-08-28 | チャージポンプ回路 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2014045600A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US10560017B2 (en) | 2015-07-17 | 2020-02-11 | Rohm Co., Ltd. | Charge pump, switch driver device, lighting device, and vehicle |
-
2012
- 2012-08-28 JP JP2012187264A patent/JP2014045600A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US10560017B2 (en) | 2015-07-17 | 2020-02-11 | Rohm Co., Ltd. | Charge pump, switch driver device, lighting device, and vehicle |
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