JP2014043632A - アルミ導電部材及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【解決課題】アルミ系材料で製造されて安価であり、単に導電性だけでなく、錫皮膜の密着性にも優れたアルミ導電部材、及びその製造方法を提供する。
【解決手段】アルミ基材の表面に、処理時間40〜150秒のジンケート処理により形成されたZn質量分率0.3〜3.0質量%の亜鉛皮膜と、この亜鉛皮膜の上にSn置換めっき処理を直接に施して形成された膜厚0.1μm以上の錫皮膜とが積層されているアルミ導電部材、及びその製造方法である。
【選択図】なし

Description

この発明は、種々の用途で用いられる電線、接続端子、電極等を電気的に接続する際に使用するアルミニウム又はアルミニウム合金(アルミ系材料)からなるアルミ導電部材、及びその製造方法に関する。
近年、自動車を始めとする各種の輸送事業、OA機器や家電製品等の電子・電機事業、発電や送電等の電力事業等の多くの分野において、環境保全や省エネルギー化等を目的に急速に高性能化や高機能化が進められており、これに伴って使用される電子部品や電機部品等の数も増加する傾向にあり、これに伴って、これらの電子部品や電機部品等の間を電気的に接続するための導電線や接続端子、バスバー等の導電部材の使用量も増加する傾向にある。
ところで、このような導電部材については、導電性、強度、加工性、耐蝕性等において優れた性能を有することから、主として銅又は銅合金からなる銅系材料が使用されていたが、この銅系材料にはアルミ系材料に比べてその材料コストが高く、しかも、資源としての枯渇化の問題もあり、また、上述した近年の動向を反映して、例えば自動車業界においては燃費の改善等を目的に特にその軽量化が求められるようになり、ワイヤーハーネス等の導電線において軽量で導電性に優れたアルミ系材料が使用され始めている。
しかるに、アルミ系材料にはその表面が酸化され易いという性質があり、このアルミ系材料からなる導電部材(アルミ導電部材)が外気に晒されると、その表面が酸化されて容易に酸化皮膜が形成され、この酸化皮膜によってアルミ導電部材の接触電気抵抗(以下、「接触抵抗」と称する。)が高くなり、電子部品や電機部品等の接続端子との間の電気的接続が困難になるほか、このアルミ導電部材を銅系材料からなる銅導電部材等の標準電極電位差の大きい導電部材と直接に接続すると、その接触部分において電食(電気化学的な腐食)が発生するという問題がある。
そこで、従来においても、このようなアルミ導電部材の問題を解決するための幾つかの提案がされている。
例えば、特許文献1には、アルミニウムからなる部材の表面に、亜鉛(Zn)、ニッケル(Ni)、及び錫(Sn)を順次めっき処理してZnめっき層、Niめっき層、及びSnめっき層からなるめっき層を設け、更にこのめっき層の表面全面に第三リン酸ソーダ溶液を付着させた表面処理アルミニウム板からなる電気端子が提案されている。
また、特許文献2には、アルミブスバーである被処理体の表面にZnめっき処理を施し、次いでこの被処理体のZnめっき表面に銅(Cu)めっき処理を施し、更にこの被処理体のCuめっき表面にSnめっき処理を施して良好な通電性と防錆性とを有するブスバーのめっき方法が提案されている。
更に、特許文献3には、アルミニウムからなるAl集電体の表面にZn置換めっき処理を行い、次いで形成された亜鉛皮膜の表面にSnめっき処理を行い、Al集電体の表面に亜鉛皮膜と錫めっき皮膜とが形成された電池用負極前駆体材料の製造方法が提案されている。
しかしながら、上記のアルミニウムからなる部材の表面にZnめっき処理、Niめっき処理、及び錫めっき処理を順次施す特許文献1の技術や、アルミブスバーである被処理体の表面にZnめっき処理、Cuめっき処理、及びSnめっき処理を順次施す特許文献2の技術においては、多数回のめっき処理を所定の条件下で行う必要があり、極めて手間と時間のかかる作業が必要になるほか、Snめっき処理の下地層を形成するNiめっき処理やCuめっき処理はそのめっき処理コストが高くてアルミ導電部材の価格を押し上げるという問題があり、また、錫めっき処理としては、実際には電気めっき法が適用されるのが通常であり、この電気めっき処理時に電気接点を必要としてその処理工程が煩雑になり、結果としてアルミ導電部材の価格を押し上げるという問題がある。
また、Al集電体の表面にZn置換めっき処理を行い、次いでSnめっき処理を行ってAl集電体の表面に亜鉛皮膜と錫めっき皮膜とを形成する特許文献3においては、Snめっき処理の方法として電気めっき法と無電解めっき法の内の還元めっき法とが紹介されているものの、具体的に説明されているのは電気めっき法で行うSnめっき処理だけであり、この特許文献3においても、上記の特許文献1及び2の場合と同様に、電気めっき処理時に電気接点を必要としてその処理工程が煩雑になり、結果としてアルミ導電部材の価格を押し上げるという問題がある。また、還元めっき法では、めっき液中の還元剤によりSn等の金属イオンが還元し基材に析出してめっき層を形成する反応機構を有する。このため、還元めっき法でアルミ導電部材を形成しようとした場合、液中で過度の金属イオンの還元反応が進行し、金属がアルミ基材上ではなく液中で粉末状に析出してしまい、めっき液が金属粉末で懸濁し、劣化することがある。この劣化を抑制するために、種々の安定化剤をめっき液中に投入する等の、手間のかかるめっき液管理が必要となるほか、このような種々の添加材を含有する関係上、還元めっき液は寿命も短く、結果として製造コストが高くなることが多いという問題もある。
特開2006-291,340号公報 特開2010-285,652号公報 特開2011-187,226号公報
そこで、本発明者らは、近年その使用量が増加傾向にある各種の導電部材を、アルミ系材料を用いて安価に製造することについて鋭意検討した結果、意外なことには、アルミ系材料のアルミ基材の表面に、ジンケート処理により制御されたZn質量分率を有する亜鉛皮膜を形成し、また、この亜鉛皮膜の上に置換めっき法による錫めっき処理を直接に施して錫皮膜を形成することにより、導電性だけでなく錫皮膜の密着性にも優れたアルミ導電部材を安価に製造できることを見出し、本発明を完成した。
従って、本発明の目的は、アルミ系材料で製造されて安価であり、単に導電性だけでなく、錫皮膜の密着性にも優れたアルミ導電部材を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、アルミ系材料からなるアルミ基材の表面に、特定の亜鉛皮膜と錫皮膜とを順次密着性良く積層してなるアルミ導電部材を安価に製造することができるアルミ導電部材の製造方法を提供することにある。
すなわち、本発明は、アルミニウム又はアルミニウム合金からなるアルミ基材の表面に、ジンケート処理により形成されたZn質量分率0.3〜3.0質量%の亜鉛皮膜と、この亜鉛皮膜の上にSn置換めっき処理を直接に施して形成された膜厚0.1μm以上の錫皮膜とが積層されていることを特徴とするアルミ導電部材である。
また、本発明は、アルミニウム又はアルミニウム合金からなるアルミ基材の表面に、処理時間40〜150秒のジンケート処理によりZn質量分率0.3〜3.0質量%の亜鉛皮膜を形成し、次いでこの亜鉛皮膜の上にSn置換めっき処理を直接に施して膜厚0.1μm以上の錫皮膜を形成することを特徴とするアルミ導電部材の製造方法である。
本発明において、アルミ基材として用いるアルミニウム又はアルミニウム合金(アルミ系材料)については、特に制限されるものではないが、アルミ導電部材が電子部品や電機部品等の間を電気的に接続するための導電線や接続端子等として使用されるものであることから、好ましくは例えばJIS A6101等の導電率の高い材質であるのがよい。
また、ジンケート処理を行うと、アルミ基材が溶解しながら亜鉛で覆われるため、アルミ基材には凹凸が生じ、基材の実表面積は投影面積よりも増加する。このため亜鉛皮膜によるアルミ基材の被覆割合を、顕微鏡による試料の表面観察により判定することは困難であるが、ジンケート処理後のアルミ基材の表面から蛍光X線等の元素分析で、基材を覆う亜鉛の質量分率を定量化することができる。本発明において、アルミ基材の表面にジンケート処理で形成される亜鉛皮膜については、そのZn質量分率が0.3質量%以上3.0質量%以下、好ましくは0.4質量%以上2.5質量%以下である必要がある。この亜鉛皮膜のZn質量分率が0.3質量%より低いと、アルミ基材の表面を亜鉛皮膜で十分に覆うのが難しくなり、アルミ基材が酸化して錫イオンを還元する置換めっき反応は非常に高い速度で進行するが、密着性良くSnめっきを行うのが困難なアルミ基材上にSnめっきが直接形成される箇所が必要以上に増加し、結果としてSn置換めっき処理により形成される錫皮膜はその密着性が低下して剥離し易くなり、反対に、3.0質量%より高くなると、アルミ基材の表面が完全に亜鉛皮膜で覆われてSnめっき処理の際にアルミ基材の表面の酸化が進まず、結果として置換めっき反応が進行しなくなり、所望の膜厚の錫皮膜を形成することが難しくなる。
ここで、このような亜鉛皮膜をアルミ基材の表面に形成するジンケート処理の処理条件については、その処理時間が40秒以上150秒以下、好ましくは50秒以上120秒以下である必要があり、処理時間が40秒より短いと、所望のZn質量分率を有する亜鉛皮膜を形成することができず、反対に、150秒を超えて長くなると、所望の膜厚の錫皮膜を形成することができなくなる。また、このジンケート処理の処理時間については、合計の処理時間が上記の範囲内であれば、1段階でのジンケート処理であっても、また、必要により2段階以上の多段階でのジンケート処理であってもよい。
更に、本発明においては、このようにして形成されたアルミ基材の表面の亜鉛皮膜の上に、Sn置換めっき処理を直接に施して、膜厚0.1μm以上、好ましくは0.2μm以上10μm以下の錫皮膜を形成して積層させるが、この錫皮膜の膜厚が0.1μmより薄いと、接触抵抗が高くなって導電性が低下し、反対に、10μmより厚くなると、錫皮膜内の内部応力が高くなり、錫皮膜の剥離が起こり易くなるという問題が生じる。
本発明において、前記錫皮膜は、アルミ基材の表面の亜鉛皮膜の上にSn置換めっき処理を直接に施して形成されるが、このSn置換めっき処理の処理方法については、特に制限されるものではないが、通常のSn電気めっき法や無電解めっきの中の還元めっき法では、酸性のめっき浴を使用することが多く、この場合、ジンケート処理によりアルミ基材に形成された亜鉛皮膜が、酸性のめっき浴に長時間浸漬することで溶解してしまい、めっき不良を起こすことが考えられる。そのため、アルカリ性の置換Snめっき浴が望ましい。例えば、pH12〜13のアルカリ性の錫置換剤(例えば、奥野製薬工業社製:サブスターAS-25等)を用い、処理温度50℃以上80℃以下、好ましくは55℃以上75℃以下、及び処理時間1分以上6分以下、好ましくは2分以上4分以下のSn置換めっき浴中に浸漬して行うのがよい。
本発明のアルミ導電部材を製造するに際しては、アルミ系材料から調製されたアルミ基材について、必要に応じて、その表面にジンケート処理を施す前に、脱脂処理、アルカリエッチング処理、デスマット処理等の前処理を施すのがよく、また、Sn置換めっき処理も含めて、各処理の工程間に水洗処理を行うのがよく、更に、Sn置換めっき処理の後には、湯洗処理や乾燥処理を行って製品のアルミ導電部材を製造するのがよい。
本発明によって製造されたアルミ導電部材は、その接触抵抗(mΩcm2)が通常1mΩcm2以下、好ましくは0.8mΩcm2以下であって優れた導電性を有し、大容量の電気配線に用いられるバスバーなどとして極めて有用である。ここで、アルミ導電部材の接触抵抗(mΩcm2)の測定は、金メッキを施した2枚のアルミニウム板(Al板)の間にその試験片を挟み込み、1MPaの面圧をかけた状態で2枚のAl板間に1Aの電流を流し、その際のAl板間での電圧降下を測定し、R=V×(S/I)〔R:接触抵抗(mΩcm2)、I:電流(I)、S:接触面積(20mm×20mm)〕の式から求める方法で行われる。
本発明のアルミ導電部材は、アルミ系材料で製造されて安価であり、単に導電性だけでなく、錫皮膜の密着性にも優れたものであり、近年その使用量が増加傾向にある各種の導電部材、例えば自動車、OA機器や家電製品、太陽光発電や送電等の多くの分野で用いる導電線、接続端子、バスバー等の導電部材として好適に使用することができる。
また、本発明の製造方法によれば、アルミ系材料からなるアルミ基材の表面に、特定の亜鉛皮膜と錫皮膜とを順次密着性良く積層してなるアルミ導電部材を安価に製造することができるほか、Sn置換めっき法においては基材の金属が酸化され放出された電子によりめっき液中の金属イオンが還元されるという機構を有することから、めっき液中に還元剤を添加する必要はなく、めっき液管理が容易であって、それだけ製造コストが低減するという利点もある。
以下、実施例及び比較例に基づいて、本発明の実施の形態を具体的に説明する。
なお、以下の実施例及び比較例において、亜鉛皮膜のZn質量分率の測定、錫皮膜の膜厚の測定、及び錫皮膜の密着性の評価は、以下に記載の方法で行った。また、接触抵抗の測定は、先に記載の方法で行った。
〔亜鉛皮膜のZn質量分率の測定〕
ジンケート処理後のアルミ基材について、蛍光X線分析装置(リガク社製:RIX2100)を用い、ジンケート処理の施されたアルミ基材表面から測定径10mmφの波長分散型蛍光X線分析を行って、FP(ファンダメンタル・パラメータ)法により解析し、このアルミ基材の表面に形成された亜鉛皮膜のZn質量分率を測定した。
〔錫皮膜の膜厚の測定〕
置換Snめっき処理後のアルミ基材を小型バンドソーで5mm×5mmの面積になるよう切断し、更にクロスセクションポリッシャー(日本電子社製:SM-09010)により断面を研磨し、断面観察用試料を作製した。この試料を走査型電子顕微鏡(SEM)(カールツァイス社製:ULTRA plus)により観察し、SEM画像よりSnの膜厚を測定した。
〔錫皮膜の密着性の評価〕
密着性の評価試験については、めっき密着性試験方法(JIS H8504)のg)引き剥がし試験方法の1)テープ試験方法に準じて実施し、Sn層の剥離の有無によって評価し、評価は、Snめっき皮膜の剥離がなく密着性良好と認められる場合を○、及び、剥離が認められる場合を×として行った。
〔実施例1〕
厚さ2mmのアルミニウム板材(6101-T6材)から100mm×20mm×2mmの大きさの板材を切り出してアルミ片(アルミ基材)を調製した後、得られたアルミ片について、20wt%-硝酸水溶液を用いて温度25℃及び時間3分の条件で脱脂処理を行い、また、純水を用いた1分間の水洗後に5wt%-NaOH水溶液を用いて温度50℃及び時間2分の条件でアルカリエッチング処理を行い、更に、純水を用いた1分間の水洗後に20wt%-硝酸水溶液を用いて温度25℃及び時間30秒の条件でデスマット処理を行い、その後に純水を用いた1分間の水洗を行った。
次に、このようにして前処理が施されたアルミ基材について、ジンケート処理液(上村工業社製:AZ-301)を用い、その表面に25℃及び60秒の条件でジンケート処理を施し、このジンケート処理後に純水を用いた1分間の水洗を行い、アルミ基材の表面に亜鉛皮膜を形成した。また、このアルミ基材の表面に形成された亜鉛皮膜のZn質量分率を測定した。
次に、表面に亜鉛皮膜が形成されたアルミ基材について、錫置換材(奥野製薬工業社製:サブスターAS-25)を用い、亜鉛皮膜の表面に65℃及び3分の条件でSn置換めっき処理を施し、このSn置換めっき処理後に60℃の純水を用いて15秒間の水洗を行い、更に冷風乾燥し、アルミ基材の表面に亜鉛皮膜と錫皮膜が積層された試験片(アルミ導電部材)を調製した。
得られた実施例1の試験片(アルミ導電部材)について、その錫皮膜の膜厚を測定すると共に、接触抵抗を測定し、また、錫皮膜の密着性を評価した。
結果を表1に示す。
〔実施例2〜4及び比較例1〜3〕
表1に示すアルミニウム板材を用い、表1に示す処理条件でジンケート処理及びSn置換めっき処理を行い、表1に示す実施例2〜4及び比較例1〜3の各試験片(アルミ導電部材)を調製し、実施例1と同様にして、亜鉛皮膜のZn質量分率の測定、錫皮膜の膜厚の測定、接触抵抗の測定、及び錫皮膜の密着性の評価を行った。
結果を表1に示す。
Figure 2014043632
表1に示す結果から明らかなように、本発明の実施例1〜4のアルミドア電部材は、そのいずれも接触抵抗の値が1mΩcm2以下と小さくて導電性に優れており、しかも、錫皮膜の密着性に優れているのに対して、比較例1及び3のアルミ導電部材は錫皮膜が剥離してしまい、また、比較例2のアルミ導電部材においては錫皮膜の膜厚が薄過ぎて密着性には優れているものの、接触抵抗が大きくて導電性に劣るものであった。

Claims (4)

  1. アルミニウム又はアルミニウム合金からなるアルミ基材の表面に、ジンケート処理により形成されたZn質量分率0.3〜3.0質量%の亜鉛皮膜と、この亜鉛皮膜の上にSn置換めっき処理を直接に施して形成された膜厚0.1μm以上の錫皮膜とが積層されていることを特徴とするアルミ導電部材。
  2. 前記亜鉛皮膜のZn質量分率が0.4〜2.5質量%であり、また、錫皮膜の膜厚が0.2〜10μmである請求項1に記載のアルミ導電部材。
  3. アルミニウム又はアルミニウム合金からなるアルミ基材の表面に、処理時間40〜150秒のジンケート処理によりZn質量分率0.3〜3.0質量%の亜鉛皮膜を形成し、次いでこの亜鉛皮膜の上にSn置換めっき処理を直接に施して膜厚0.1μm以上の錫皮膜を形成することを特徴とするアルミ導電部材の製造方法。
  4. アルミ基材の表面に施すジンケート処理の処理時間が50〜120秒である請求項3に記載のアルミ導電部材の製造方法。
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