JP2014043307A - 乗客コンベアの欄干装置、及び乗客コンベアの欄干リニューアル方法 - Google Patents

乗客コンベアの欄干装置、及び乗客コンベアの欄干リニューアル方法 Download PDF

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Abstract

【課題】外装板塞ぎ板に、この外装板塞ぎ板を上下方向に移動させるために活用される穴部を穿設することなく、外装板塞ぎ板を上下方向の移動可能に保持することができる乗客コンベアの欄干装置の提供。
【解決手段】本発明に係る欄干装置は、ブロック欄干3が固定されるインタフェースブラケット18と、ブロック欄干3に含まれる外デッキ3G及び外モール3Hと、この外モール3Hの下方に配置され、外側面を形成する外装板5と、この外装板5と外モール3Hとの間隙を塞ぐ外装板塞ぎ板6、この外装板塞ぎ板6を上下方向の移動可能に保持する保持手段を備えるとともに、外装板塞ぎ板6の裏面に固定されるビーム材21を備え、前述の保持手段は、記外装板塞ぎ板6の裏面側に配置され、インタフェースブラケット18に対してビーム材21を上下方向の移動可能に保持する段付きボルト19を含む。
【選択図】図2

Description

本発明は、外デッキに設けた外モールと外側板を形成する外装板との間を塞ぐ外装板塞ぎ板を備えた乗客コンベアの欄干装置、及びこの乗客コンベアの欄干装置に適用される乗客コンベアの欄干リニューアル方法に関する。
この種の従来技術は、例えば特許文献1に開示されている。図8は特許文献1に開示された従来の乗客コンベアの欄干装置におけるブロック欄干の組み込み作業を説明する要部縦断面図である。
図8に示す従来の欄干装置は、無端状に形成されて移動可能に設けられ、乗客を運ぶステップSと、このステップSと同期して移動する図示しない移動手摺とを有する乗客コンベアに配置される。
移動手摺を保持するブロック欄干3は、欄干パネル3Aと、この欄干パネル3Aを支えるパネル支え3Eと、ステップS側に配置され、欄干パネル3Aの下方部分に接続される内デッキ23と、この内デッキ3の反対側に配置され、欄干パネル3Aの下方部分に接続される外デッキ3Gと、この外デッキ3Gに設けられて外側に突出する外モール3Hとを含んでいる。建屋フレーム2の上弦材2Aにインタフェースブラケット18が固定され、このインタフェースブラケット18に前述したブロック欄干3のパネル支え3Eが固定されている。
インタフェースブラケット18の上部にはビーム材31が固定されている。また、外モール3Hの下方に配置され、外側面を形成する外装板5と、この外装板5と外モール3との間隙を塞ぐ外装板塞ぎ板6とを備えている。外装板塞ぎ板6はボルト22によって前述したビーム材31に固定されている。なお、内ガイド23の下側には、ステップSと微小の隙間をあけて配置されるスカートガード20を設けてある。
また、この従来技術は、外装板塞ぎ板6を上下方向の移動可能に保持する保持手段を備えている。この保持手段は、既設のブロック欄干3を新設のブロック欄干3に交換する欄干リニューアル等に際して活用されるもので、外装板塞ぎ板6に形成される穴部6Bと、この穴部6Bに挿入される長ねじ32と、この長ねじ32に螺合するナット32Aとを含んでいる。
例えば既設のブロック欄干3を新設のブロック欄干3に交換する欄干リニューアルに際しては、外装板塞ぎ板6に穴部6Bを穿設し、この穴部6Bに長ねじ32を挿入し、この長ねじ32にナット32Aを螺合させた状態で、長ねじ32を図示しない紐状部材で吊り上げ下げすることが行われる。
既設のブロック欄干3を撤去する際には、ボルト22による締結を解き、紐状部材によって長ねじ32を介して外装板塞ぎ板6を正規の高さ位置から所定距離下降させて、外装板塞ぎ板6を外モール3Hの下方の位置に仮保持させることが行われる。この状態で、欄干パネル3A、パネル支え3E、内デッキ23、外デッキ3G、及び外モール3Hを含む既設のブロック欄干3がインタフェースブラケット18から取り外される。
次に、前述のように紐状部材によって外装板塞ぎ板6を下方の位置に仮保持させた状態で、新設のブロック欄干3をインタフェースブラケット18に固定する。このとき、外モール3Hの取り付け高さ位置よりも下方の位置に外装板塞ぎ板6が仮保持されているので、外モール3Hと外装板塞ぎ板6とが干渉することなくブロック欄干3をインタフェースブラケット18に固定することができる。したがって、新設のブロック欄干3の組み込みに伴う外モール3H及び外装板塞ぎ板6の損傷を防ぐことができる。
前述のようにして、ブロック欄干3がインタフェースブラケット18に固定された後、紐状部材によって長ねじ32を吊り上げて外装板塞ぎ板5を外モール3Hの内側の外モール3Hと重なり合う正規の高さ位置まで上昇させることが行われる。この正規の高さ位置で、ボルト22によって外装板塞ぎ板6をビーム部材31に固定することが行われる。
このようにして新設のブロック欄干3がインタフェースブラケット18に固定され、また外装板塞ぎ板6が正規の高さ位置においてビーム材31に固定された状態で、長ねじ32に係着させていた紐状部材を外し、長ねじ32及びナット32Aを取り外すことが行われる。長ねじ32の取り外しによって露呈した外装板塞ぎ板6の穴部6Bは、パテ類で塞ぐことが行われる。
特開2007−204264号公報
前述した図8に示す特許文献1に係る従来技術は、既設のブロック欄干3を新設のブロック欄干3に交換するに際して、外装板塞ぎ板6に長ねじ32を挿入させる穴部6Bを穿設する作業が必要になる。また、既設のブロック欄干3を新設のブロック欄干3に交換した際に、長ねじ32が挿入されていた外装板塞ぎ板6の穴部6Bが露呈することから、穴部6Bを埋めるパテ類による補修作業が必要になる。これらのことから従来技術は、ブロック欄干の交換作業に時間がかかる問題がある。また、パテ類による外装板塞ぎ板6の穴部6Bの補修作業では痕跡が残って外装板塞ぎ板6の表面性状が劣化しやすく、外装板塞ぎ板6に対する意匠性の点でも問題がある。
本発明は、前述した従来技術における実情からなされたもので、その目的は、外装板塞ぎ板に、この外装板塞ぎ板を上下方向に移動させるために活用される穴部を穿設することなく、外装板塞ぎ板を上下方向の移動可能に保持することができる乗客コンベアの欄干装置、及び乗客コンベアの欄干リニューアル方法を提供することにある。
前記目的を達成するために、本発明に係る乗客コンベアの欄干装置は、無端状に形成されて移動可能に設けられ、乗客を運ぶステップと、このステップと同期して移動する移動手摺とを有する乗客コンベアに配置され、前記移動手摺を保持するブロック欄干と、建屋フレームに固定され、前記ブロック欄干が固定されるインタフェースブラケットと、前記ブロック欄干に含まれ、前記インタフェースブラケットを覆うように設けられる外デッキと、前記ブロック欄干に含まれ、前記外デッキに設けられて外側に突出する外モールと、前記外モールの下方に配置され、外側面を形成する外装板と、前記外装板と前記外モールとの間隙を塞ぐ外装板塞ぎ板とを備えるとともに、前記外装板塞ぎ板を上下方向の移動可能に保持する保持手段を備えた乗客コンベアの欄干装置において、前記外装板塞ぎ板の前記インタフェースブラケット側に位置する裏面に固定されるビーム材を備え、前記保持手段は、前記外装板塞ぎ板の前記裏面側に配置され、前記インタフェースブラケットに対して前記ビーム材を上下方向の移動可能に保持する保持具を含むことを特徴としている。
また、前記目的を達成するために、本発明に係る乗客コンベアの欄干リニューアル方法は、無端状に形成されて移動可能に設けられ、乗客を運ぶステップと、このステップと同期して移動する移動手摺とを有する乗客コンベアに配置され、前記移動手摺を保持するブロック欄干と、建屋フレームに固定され、前記ブロック欄干が固定されるインタフェースブラケットと、前記ブロック欄干に含まれ、前記インタフェースブラケットを覆うように設けられる外デッキと、前記ブロック欄干に含まれ、前記外デッキに設けられて外側に突出する外モールと、前記外モールの下方に配置され、外側面を形成する外装板と、前記外装板と前記外モールとの間隙を塞ぐ外装板塞ぎ板と、前記外装板塞ぎ板を上下方向の移動可能に保持する保持手段とを備えるとともに、前記外装板塞ぎ板の前記インタフェースブラケット側に位置する裏面に固定されるビーム材を備え、前記保持手段は、前記外装板塞ぎ板の前記裏面側に配置され、前記インタフェースブラケットに対して前記ビーム材を上下方向の移動可能に保持する保持具を含む乗客コンベアの欄干装置に適用され、既設の前記ブロック欄干を、新設の前記ブロック欄干にリニューアルさせる乗客コンベアの欄干リニューアル方法において、前記外デッキ及び前記外モールを含む既設の前記ブロック欄干を撤去し、前記保持手段によって前記外装板塞ぎ板が固定された前記ビーム材を正規の高さ位置から所定距離下降させ、その下降させた位置で前記ビーム材を仮保持し、この状態で前記外デッキ及び外モールを含む新設の前記ブロック欄干を前記インタフェースブラケットに固定し、その後前記保持手段によって前記外装板塞ぎ板が固定された前記ビーム材を前記正規の高さ位置まで上昇させ、その正規の高さ位置で前記ビーム材を保持させるようにしたことを特徴としている。
本発明に係る乗客コンベアの欄干装置、及び乗客コンベアの欄干リニューアル方法によれば、保持具によって、外装板塞ぎ板に固定されたビーム材を上方に移動させ、外装板塞ぎ板を正規の高さ位置に保持でき、またビーム材を正規の高さ位置よりも所定距離だけ下方の位置に移動させ、ビーム材を下方の位置に保持できる。すなわち本発明は、外装板塞ぎ板に、この外装板塞ぎ板を上下方向に移動させるために活用される穴部を穿設することなく、外装板塞ぎ板を上下方向の移動可能に保持することができる。したがって、従来のように外装板塞ぎ板に長ねじ等が挿入される穴部を穿設する作業、またそのような穴部をパテ類によって補修する作業が不要になり、ブロック欄干の組み込み作業の能率を従来に比べて向上させることができる。また、パテ類による穴部の補修作業を要しないことから、ビーム材が固定される外装板塞ぎ板の部分を除いて、外装板塞ぎ板の略全面を滑らかな表面性状に保つことができ、従来に比べて優れた意匠性を確保することができる。
本発明に係る欄干装置の一実施形態が備えられる乗客コンベアの一例として挙げたエスカレータの要部側面図である。 図1のA−A断面に相当する図で、本実施形態に係る欄干装置の要部構成を示す縦断面図である。 本実施形態に備えられる段付きボルトを示す正面図である。 本実施形態に係る欄干装置に備えられるブロック欄干の組み込み作業を説明する図で、外装板塞ぎ板が下方位置に仮保持された状態を示す縦断面図である。 本実施形態に係る欄干装置に備えられるブロック欄干の組み込み作業を説明する図で、図4に示すように外装板塞ぎ板が仮保持された状態にあってブロック欄干をインタフェースブラケットに固定した状態を示す縦断面図である。 本実施形態に係る欄干装置に備えられるブロック欄干の組み込み作業を説明する図で、外装板塞ぎ板が正規の高さ位置に保持された状態を示す縦断面図である。 本実施形態に係る欄干装置に備えられるブロック欄干の組み込み作業を説明する図で、図6に示すように外装板塞ぎ板が正規の高さ位置に保持された状態におけるブロック欄干とインタフェースブラケットとの取り付け関係を示す縦断面図である。 従来の乗客コンベアの欄干装置におけるブロック欄干の組み込み作業を説明する要部縦断面図である。
以下、本発明に係る乗客コンベアの欄干装置、及び乗客コンベアの欄干リニューアル方法の実施の形態を図に基づいて説明する。
図1は本発明に係る欄干装置の一実施形態が備えられる乗客コンベアの一例として挙げたエスカレータの要部側面図、図2は図1のA−A断面に相当する図で、本実施形態に係る欄干装置の要部構成を示す縦断面図、図3は本実施形態に備えられる段付きボルトを示す正面図である。
本実施形態に係る欄干装置が配置される乗客コンベアは、図1に示すように例えばエスカレータ1から成っている。このエスカレータ1は、同図1に示すように、無端状に形成されて移動可能に設けられ、乗客を運ぶステップSと、このステップSと同期して移動する移動手摺4とを有する。
本実施形態に係る欄干装置は、移動手摺4を保持するブロック欄干3と、図2に示すように建屋フレーム2の上弦材2Aに固定され、ブロック欄干3が固定されるインタフェースブラケット18と、ステップSと微小の隙間をもって配置されるスカートガード20とを備えている。
ブロック欄干3は、欄干パネル3Aと、欄干パネル3Aの下方部分を押えるパネル押え板3Dと、パネル押え板3Dとの間に欄干パネル3Aの下方部分を挟持するとともに、インタフェースブラケット18に固定されるパネル支え3Eとを備えている。また、ブロック欄干3は、ステップS側に配置され、欄干パネル3Aの下方部分に形成されるパネル縁3Cに接続される内デッキ23と、欄干パネル3Aを挟んで内デッキ23の反対側に配置され、パネル縁3Cに接続される外デッキ3Gと、この外デッキ3Gを支える固定ブラケット3Fと、外デッキ3Cに設けられて外側に突出する外モール3Hとを備えている。
また本実施形態は、外モール3Hの下方に配置され、外側面を形成する外装板5と、この外装板5と外モール3Hとの隙間を塞ぐ鋼板から成る外装板塞ぎ板6を備えている。外装板塞ぎ板6の上端部6Aは外モール3Hの下端部3HAの内側に位置するように配置され、外装板塞ぎ板6の上端部6Aと、外モール3Hの下端部3HAとは重なり合い、所定寸法の重ね代部Zを形成している。
本実施形態に係る欄干装置は、外装板塞ぎ板6のインタフェースブラケット18側に位置する裏面に固定されるビーム材21を備えている。このビーム材21は断面逆L字形の剛性を有する長尺体から成っている。ボルト22の頭部は、外装板塞ぎ板6の表側に位置している。すなわち、ボルト22によって外装板塞ぎ板6とビーム材21は一体に構成してある。なお、ビーム材21が固定された外装板塞ぎ板6と外モール3Hの下端部3HAとの間に、図2に示す隙間Gが生じないように、外モール3Hと外装板塞ぎ板6との配置関係が調整されるようになっている。
また本実施形態は、外装板塞ぎ板6を上下方向の移動可能に保持する保持手段を備え、この保持手段は、外装板塞ぎ板6の裏面側、すなわち外装板塞ぎ板6の内側に配置され、インタフェースブラケット18に対してビーム材21を上下方向に移動可能に保持する保持具を含んでいる。
また本実施形態は、インタフェースブラケット18に固定され、前述した保持手段に含まれるねじ穴部16Aを有し、剛性を有する例えば平板状の支持部材16を備えている。
前述した保持具は例えば、頭部が下側に位置し、ビーム材21に係着可能に設けられ、軸部がビーム材21に形成された穴部に挿入されて上下方向に延設され、支持部材16のねじ穴部16Aに螺合するボルトから成っている。図2に示す状態では、ビーム材21が支持部材16に当接し、ビーム材21の上方向への移動が規制された状態となっている。
このボルトは例えば、図3に示すように段付きボルト19から成っている。この段付きボルト19は、頭部から遠い側の軸部の端部を形成する上端部に設けられ、支持部材16のねじ穴部16Aに螺合可能な上端ねじ部19Aを有する。また、この段付きボルト19は、頭部に近い側の軸部の端部を形成する下端部に設けられ、支持部材16のねじ穴部16Aに螺合可能な下端ねじ部19Bを有する。また、この段付きボルト19は、上端ねじ部19Aの径寸法、及び下端ねじ部19Bの径寸法よりも小さい径寸法に設定され、上端ねじ部19Aと下端ねじ部19Bとを連結し、ねじ部が形成されない連結部19Cとを有している。
図2に示す状態にあっては、段付きボルト19の下端ねじ部19Bが支持部材16のねじ穴部16Aに螺合し、段付きボルト19の頭部がビーム材21に係着した状態となっている。
次に、前述したエスカレータ1の欄干装置に適用され、既設のブロック欄干3を、新設のブロック欄干3にリニューアルさせる欄干リニューアル方法について説明する。
図4〜7は、本実施形態に係る欄干装置に備えられるブロック欄干3の組み込み作業を説明する図で、図4は外装板塞ぎ板6が下方位置に仮保持された状態を示す縦断面図、図5は図4に示すように外装板塞ぎ板6が仮保持された状態にあってブロック欄干3をインタフェースブラケット18に固定した状態を示す縦断面図である。また、図6は外装板塞ぎ板6が正規の高さ位置に保持された状態を示す縦断面図、図7は図6に示すように外装板塞ぎ板6が正規の高さ位置に保持された状態におけるブロック欄干3とインタフェースブラケット18との取り付け関係を示す縦断面図である。
既設のブロック欄干3を、新設のブロック欄干3にリニューアルするに際しては、はじめに欄干パネル3A、内デッキ23、外デッキ3G及び外モール3Hを含む既設のブロック欄干3のパネル支え3Eと、インタフェースブラケット18との固定を解き、図4に示すように既設のブロック欄干3を撤去する。
次に、同図4に示すように、段付きボルト19を回転させて段付きボルト19の下端ねじ部19Bと支持部材16のねじ穴部16Aとの螺合を解き、段付きボルト19を下降させる。これによりビーム材21の上辺部21Aが支持部材21の裏面から離れ、段付きボルト19の上端ねじ部19Aが支持部材16のねじ穴部16Aに係止され、ビーム材21が係着された段付きボルト19は支持部材16に吊り下げられる状態となる。この間、外装板塞ぎ板6に固定されたビーム材21が図2に示す正規の高さ位置から自重等を介して所定距離下降し、その下降した位置で段付きボルト19によってビーム材21及び外装板塞ぎ板6が仮保持される。
この状態において、図5に示すように新設のブロック欄干3の組み込みが行われる。すなわち、新設のブロック欄干3のパネル支え3Eがインタフェースブラケット18に固定される。同図5に示すように、この状態にあっては、外装板塞ぎ板6の上端部6Aが外モール3Hの下端部3HAよりも下方に位置する。したがって、新設のブロック欄干3の組み込みに際して、外モール3Hと外装板塞ぎ板6とが干渉することなくブロック欄干3をインタフェースブラケット18に固定することができる。これにより、新設のブロック欄干3の組み込みに伴う外モール3H及び外装板塞ぎ板6の損傷を防ぐことができる。
次に、図6に示すように、段付きボルト19を上昇させて前述とは逆方向に回転させ、この段付きボルト19の下端ねじ部19Bを支持部材16のねじ穴部16Aに螺合させることが行われる。これにより、ビーム材21の上辺部21Aが支持部材16の裏面に当接する高さ位置となるまで、すなわちビーム材21及び外装板塞ぎ板6が正規の高さ位置となるまで上昇し、その上昇した正規の高さ位置でビーム材21及び外装板塞ぎ板6が段付きボルト19によって保持される。この際に、ブロック欄干3の幅方向寸法W1に対する外装板塞ぎ板6の位置決め、すなわち同図6に示す寸法22Aがゼロとなるような位置決め調整と、外装板塞ぎ板6の高さ寸法H1に対する位置決め調整がなされる。
このようにビーム材2と外装板塞ぎ板6とを正規の高さ位置に保持した際には、図7に示すように、外装板塞ぎ板6の上端部6Aと、外モール3Hの下端部3HAとが重なり合う前述の図2に示す重ね代部Zが形成される。この際に、外装板塞ぎ板6の上端部6Aと外モール3Hの下端部3HAとの間に前述の図2に示す隙間Gが生じる場合には、その隙間Gを無くす調整が行われる。このようにして既設のブロック欄干3を新設のブロック欄干3に交換するリニューアル作業が終了する。
以上のように、本実施形態に係るエスカレータの欄干装置、及びエスカレータの欄干リニューアル方法によれば、段付きボルト19を回転させることによって外装板塞ぎ板6に固定されたビーム材21を上方向に移動させて、外装板塞ぎ板6を正規の高さ位置まで移動させ、その正規の高さ位置に保持できる。また、段付きボルト19を回転させてビーム材21を下方向に移動させて、正規の高さ位置よりも所定距離下方の位置に移動させ、その下方位置に仮保持できる。すなわち、本実施形態は、外装板塞ぎ板6に、この外装板塞ぎ板6を上下方向に移動させるために活用される穴部を形成することなく、外装板塞ぎ板6を上下方向に移動可能に保持することができる。
したがって、前述の穴部をパテ類で補修する作業は不要となり、ブロック欄干3のリニューアル作業の能率を向上させることができる。また、パテ類による補修作業を要しないことから、ビーム材21が固定される外装板塞ぎ板6の表面に、ボルト22の頭部が露呈することを除き、外装板塞ぎ板6の略全面を滑らかな表面性状に保つことができ、優れた意匠性を確保することができる。
また、本実施形態は、上端ねじ部19Aと下端ねじ部19Bとの間にねじ部が形成されない連結部19Cを介在させた段付きボルト19によってビーム材21を保持する構成にしてあるので、主に支持部材16のねじ穴部16Aと段付きボルト19の下端ねじ部19Bとの螺合の解除、及び支持部材16のねじ穴部16Aと段付きボルト19の下端ねじ部19Bとの再度の螺合を簡単に行うことができる。これにより、ビーム材21を上下方向に移動させるに要する時間を短時間とすることができ、リニューアル作業の能率向上に貢献する。
なお、ここでは既設のブロック欄干3を新設のブロック欄干3に交換する欄干リニューアル作業を例示して説明したが、新設の欄干装置を建屋のフレーム2に組み上げるにあたって、ブロック欄干3をインタフェースブラケット18に最初に組み込む際にも、本実施形態に係る欄干装置は有効である。
また、前述した実施形態では、ビーム材21を上下方向の移動可能に保持する保持具として、上端ねじ部19Aと下端ねじ部19Bとの間にねじ部が形成されない連結部を介在させた段付きボルト19を備えた構成にしてあるが、この段付きボルト19に代えて、軸部の略全体にわたってねじ部が形成された一般的なボルトを備えた構成にしてもよい。
1 エスカレータ(乗客コンベア)
2 建屋フレーム
3 ブロック欄干
3G 外デッキ
3H 外モール
3HA 下端部
4 移動手摺
5 外装板
6 外装板塞ぎ板
6A 上端部
16 支持部材
16A ねじ穴部
18 インタフェースブラケット
19 段付きボルト(保持具)
19A 上端ねじ部
19B 下端ねじ部
19C 連結部
21 ビーム材
21A 上辺部
22 ボルト
S ステップ

Claims (4)

  1. 無端状に形成されて移動可能に設けられ、乗客を運ぶステップと、このステップと同期して移動する移動手摺とを有する乗客コンベアに配置され、
    前記移動手摺を保持するブロック欄干と、建屋フレームに固定され、前記ブロック欄干が固定されるインタフェースブラケットと、前記ブロック欄干に含まれ、前記インタフェースブラケットを覆うように設けられる外デッキと、前記ブロック欄干に含まれ、前記外デッキに設けられて外側に突出する外モールと、
    前記外モールの下方に配置され、外側面を形成する外装板と、前記外装板と前記外モールとの間隙を塞ぐ外装板塞ぎ板とを備えるとともに、
    前記外装板塞ぎ板を上下方向の移動可能に保持する保持手段を備えた乗客コンベアの欄干装置において、
    前記外装板塞ぎ板の前記インタフェースブラケット側に位置する裏面に固定されるビーム材を備え、
    前記保持手段は、前記外装板塞ぎ板の前記裏面側に配置され、前記インタフェースブラケットに対して前記ビーム材を上下方向の移動可能に保持する保持具を含むことを特徴とする乗客コンベアの欄干装置。
  2. 請求項1に記載の乗客コンベアの欄干装置において、
    前記インタフェースブラケットに固定され、前記保持手段に含まれるねじ穴部を有する支持部材を備え、
    前記保持具は、頭部が下側に位置し前記ビーム材に係着可能に設けられ、軸部が前記ビーム材に形成された穴部に挿入されて上下方向に延設され、前記支持部材の前記ねじ穴部に螺合するボルトから成ることを特徴とする乗客コンベアの欄干装置。
  3. 請求項2に記載の乗客コンベアの欄干装置において、
    前記ボルトは、前記頭部から遠い側の前記軸部の端部を形成する上端部に設けられ、前記支持部材の前記ねじ穴部に螺合可能な上端ねじ部と、前記頭部に近い側の前記軸部の端部を形成する下端部に設けられ、前記支持部材の前記ねじ穴部に螺合可能な下端ねじ部と、前記上端ねじ部の径寸法及び前記下端ねじ部の径寸法よりも小さい径寸法に設定され、前記上端ねじ部と前記下端ねじ部とを連結し、ねじ部が形成されない連結部とを有する段付きボルトから成ることを特徴とする乗客コンベアの欄干装置。
  4. 無端状に形成されて移動可能に設けられ、乗客を運ぶステップと、このステップと同期して移動する移動手摺とを有する乗客コンベアに配置され、
    前記移動手摺を保持するブロック欄干と、建屋フレームに固定され、前記ブロック欄干が固定されるインタフェースブラケットと、前記ブロック欄干に含まれ、前記インタフェースブラケットを覆うように設けられる外デッキと、前記ブロック欄干に含まれ、前記外デッキに設けられて外側に突出する外モールと、
    前記外モールの下方に配置され、外側面を形成する外装板と、前記外装板と前記外モールとの間隙を塞ぐ外装板塞ぎ板と、
    前記外装板塞ぎ板を上下方向の移動可能に保持する保持手段とを備えるとともに、
    前記外装板塞ぎ板の前記インタフェースブラケット側に位置する裏面に固定されるビーム材を備え、
    前記保持手段は、前記外装板塞ぎ板の前記裏面側に配置され、前記インタフェースブラケットに対して前記ビーム材を上下方向の移動可能に保持する保持具を含む乗客コンベアの欄干装置に適用され、
    既設の前記ブロック欄干を、新設の前記ブロック欄干にリニューアルさせる乗客コンベアの欄干リニューアル方法において、
    前記外デッキ及び前記外モールを含む既設の前記ブロック欄干を撤去し、
    前記保持手段によって前記外装板塞ぎ板が固定された前記ビーム材を正規の高さ位置から所定距離下降させ、その下降させた位置で前記ビーム材を仮保持し、
    この状態で前記外デッキ及び外モールを含む新設の前記ブロック欄干を前記インタフェースブラケットに固定し、
    その後前記保持手段によって前記外装板塞ぎ板が固定された前記ビーム材を前記正規の高さ位置まで上昇させ、その正規の高さ位置で前記ビーム材を保持させるようにしたことを特徴とする乗客コンベアの欄干リニューアル方法。
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