JP2014041410A - ブースタアンテナ付非接触icラベル - Google Patents

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Abstract

【課題】梱包箱の外側から内部の金属物品に貼り付けられた非接触ICラベルの情報読み取りにおいて、非接触ICラベルの通信距離が短い場合であっても、十分な通信距離が確保できるようにすることである。
【解決手段】物品の金属部材の外面に貼り付けられるICチップとアンテナを備えた非接触ICラベルと、前記非接触ICラベルと厚さ方向に重なるように設けられた導電性のブースタアンテナと、を有するブースタアンテナ付非接触ICラベルであって、前記非接触ICラベルは、磁性シートの一方の面に設けられ、磁性シートの他方の面に金属部材の外面に貼り付けるための接着層を有し、前記非接触ICラベルと前記ブースタアンテナとの間隔が10mm以上、40mm以下であることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、UHF帯およびSHF帯で用いられる非接触ICラベルを有する非接触ICラベル付き物品に関する。
従来、RFIDタグ(非接触ICラベル)とリーダなどとの間で無線通信が行われている。しかし、このRFIDタグを物品における金属部材の外面に取り付けたときには通信性能が低下してしまうので、この問題点を解決するために、以下に説明するような様々なRFIDタグの構成が検討されている。
たとえば、13.56MHz帯の電波を用いる電磁誘導方式のRFIDタグでは、アンテナと金属部材との間に高透磁率の磁性体(磁性シート)を設け、アンテナと金属部材との間にロスの少ない磁束のルートを確保することで、金属部材に取り付けても用いることができるRFIDタグを実現している。なお、通信性能は低下するが磁性体の厚さを例えば100μmまたは100μm以下と薄くすることもできるので、金属部材に対応した薄手の金属対応RFIDタグも作ることができる。
これに対して、UHF帯およびSHF帯で用いられる電波方式のRFIDタグでは、アンテナと金属部材との間に誘電体また空気層を設けることで、アンテナと金属部材との隙間を確保し、金属部材の影響を抑える方法が一般的に用いられる。
しかしながら、この方法では、アンテナと金属部材との間に、100μmの厚さの誘電体を用いたり100μmの厚さの空気層を設けたりする場合には、13.56MHzと同様に、金属部材の影響を強く受けてしまい通信不能となってしまう。よって、現状では、13.56MHz帯で用いられるような薄手(厚さが数百μm以下)のRFIDタグを作ることは難しいとされている。
UHF帯およびSHF帯で用いられる電波方式の他の金属対応RFIDタグとしては、例えば特許文献1に示すように、対角に配置された幅広アンテナと金属部材との間に磁性シートを設ける構成も提案されている。このRFIDタグでは、アンテナと金属部材との間に薄手の磁性シートを配置することで薄型のRFIDタグラベルを実現している。
本発明における金属部材を有する物品(製品)としては、落下、衝撃、振動などを嫌う精密機器、測定機器、分析装置などを対象としている。
WO2012/023511公報
しかしながら、上記特許文献1に記載されたRFIDタグでは、磁性シートが固有に有する透磁率および誘電率の積によって波長短縮効果が発生し、アンテナエレメントのサイズが大きくできないことから、その結果放射効率は低下し長距離の読み取りができないという問題がある。
製造された金属物品(製品)は、輸送中に生じる落下、衝撃、振動などに対する保護を目的として、緩衝材を介して段ボール箱等の梱包箱に収納され出荷される。物流行程において、梱包箱の外側から内部の金属物品に貼り付けられた非接触ICラベルの情報を読み
取ることで、効率の良い物流トラッキングが可能となる。この場合、十分な通信距離を有していれば問題にはならないが、その非接触ICラベルの通信距離が短い場合では、緩衝材の厚さ分の通信距離がさらに低下し、非接触ICラベルの読み取り作業にストレスを感じたり、従来のバーコード読み取りと変わらないなど、RFIDタグの導入メリットが得られないといったことが起きる。この場合の対応策としては、物流管理専用の非接触ICラベルを別に用意し梱包箱に貼り付けて対応することも考えられるが、コスト上昇および管理が複雑になってしまうという大きな問題があった。
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたものであって、梱包箱の外側から内部の金属物品に貼り付けられた非接触ICラベルの情報読み取りにおいて、非接触ICラベルの通信距離が短い場合であっても、十分な通信距離が確保できるようにすることである。
上記課題を解決するために、この発明は以下の手段を提案している。
本発明のブースタアンテナ付非接触ICラベルは、金属部材を有する物品と、前記金属部材の外面に貼り付けられた非接触ICラベルと、物品の金属部材の外面に貼り付けられるICチップとアンテナを備えた非接触ICラベルと、前記非接触ICラベルと厚さ方向に重なるように設けられた導電性のブースタアンテナと、を有するブースタアンテナ付非接触ICラベルであって、
前記非接触ICラベルは、磁性シートの一方の面に設けられ、磁性シートの他方の面に金属部材の外面に貼り付けるための接着層を有し、前記非接触ICラベルと前記ブースタアンテナとの間隔が10mm以上、40mm以下であることを特徴としている。
また、上記のブースタアンテナ付非接触ICラベルにおいて、前記ブースタアンテナ付非接触ICラベルは、前記物品を保護収納する梱包箱を有し、前記ブースタアンテナは、前記梱包箱の内面または外面に設けられることがより好ましい。
また、上記のブースタアンテナ付非接触ICラベルにおいて、前記ブースタアンテナは、長方形状もしくは、前記長方形状から延伸した十字形状であり、前記長方形状の長辺の長さが120mm以上、145mm以下であることがより好ましい。
また、上記のブースタアンテナ付非接触ICラベルにおいて、前記ブースタアンテナは、長方形状もしくは、前記長方形状から延伸した十字形状であり、前記長方形状の短辺の長さが5mm以上、60mm以下であることがより好ましい。
また、上記のブースタアンテナ付非接触ICラベルにおいて、前記非接触ICラベルと前記ブースタアンテナとの間隔は、前記物品と前記梱包箱の間に設けられた緩衝部材の厚さによって保持されていることがより好ましい。
また、上記のブースタアンテナ付非接触ICラベルにおいて、前記梱包箱は、電磁波を透過する材料であることがより好ましい。
また、上記のブースタアンテナ付非接触ICラベルにおいて、前記ブースタアンテナは、導電インクまたは導電ペーストを用いて、塗工または印刷によって形成されていることがより好ましい。
また、上記のブースタアンテナ付非接触ICラベルにおいて、データ読み取り装置との間の通信方式に電波方式を用いたことがより好ましい。
本発明のブースタアンテナ付非接触ICラベルによれば、梱包箱の外側から内部の金属物品に貼り付けられた非接触ICラベルの情報読み取りにおいて、非接触ICラベルの通信距離が短い場合であっても、十分な通信距離が確保できるようなる。
本発明のブースタアンテナ8が梱包箱22に設けられた状態の透過斜視図である。 非接触ICラベル1の平面図である。 ブースタアンテナ8の平面図である。 ブースタアンテナ8を用いた実験の内容を説明する側面図である。 ブースタアンテナ8のアンテナ幅が60mmの場合の実験結果の図である。 ブースタアンテナ8のアンテナ幅が40mmの場合の実験結果の図である。 ブースタアンテナ8のアンテナ幅が20mmの場合の実験結果の図である。 ブースタアンテナ8のアンテナ幅が10mmの場合の実験結果の図である。 ブースタアンテナ8のアンテナ幅が5mmの場合の実験結果の図である。 ブースタアンテナ8のアンテナ形状変形例の平面図である。
以下、本発明の一実施形態のブースタアンテナを、図1から図9を参照しながら説明する。なお、以下の全ての図面においては、図面を見やすくするため、各構成要素の厚さや寸法の比率は適宜異ならせてある。
非接触ICラベル1は、金属物品に直接貼り付けることが可能な金属対応のRFIDタグラベルである。
非接触ICラベル1が貼られる対象の金属物品としては、例えば、図1に示すような測定装置20がある。この測定装置20の筐体は金属部材できており、図1においては、測定装置20の背面パネルに非接触ICラベル1が貼り付けられている状態を示している。
測定装置20は、段ボール箱に代表されるような梱包箱22に、8個の発砲スチロール製の緩衝材21を介して収納されている。輸送中に生じる落下、衝撃、振動などに対する保護を目的として、緩衝材21が用いられている。ブースタアンテナ8は、梱包箱22を構成する側面板の内面の非接触ICラベル1と重なる位置に貼り付けられている。読み取りアンテナAの読み取り面と非接触ICラベル1との間に、ブースタアンテナ8が配置されていることで、通信形態はブースタアンテナ8を介在した非接触通信となる。
図2および図4に、非接触ICラベル1の平面図および側面図をそれぞれ示す。
非接触ICラベル1は、磁性シート7と、磁性シート7の一方の面に設けられた通信部10と、磁性シート7の他方の面には不図示の接着層を有している。磁性シート7としては、磁性粒子、または磁性フレークとプラスチックまたはゴムとの複合材からなる、ラベル用途として柔軟性に富んだ公知の材料を用いることができる。
通信部10は、平面視において磁性シート7の中心に配置されている。
通信部10は、ICチップ4と、ICチップ4に接続されたインピーダンス整合回路部6、インピーダンス整合回路部6に接続されるとともにインピーダンス整合回路部6を挟むように配置された二つのアンテナエレメント5を有している。
ICチップ4は公知の構成のものが用いられ、ICチップ4内には所定の情報が記憶されている。そして、ICチップ4に設けられた不図示の電気接点から電波方式により電波のエネルギーを供給することで、記憶された情報をこの電気接点から外部に電波として伝達させることができる。
本実施形態では、インピーダンス整合回路部6、および、アンテナエレメント5は、PETなどで形成された不図示のフィルム上に銀ペーストインキを印刷することで、一体に
形成されている。
インピーダンス整合回路部6は、所定の形状に蛇行させた配線により形成されている。インピーダンス整合回路部6は、ICチップ4の不図示の電気接点に電気的に接続されている。インピーダンス整合回路部6は、ICチップ4とアンテナエレメント5との間に、互いに等しい所定のインピーダンスおよび抵抗値が生じるように構成されている。アンテナエレメント5は、平面視において、二つのアンテナエレメント5がインピーダンス整合回路部6を挟む挟み形で矩形状に形成されている。
ブースタアンテナ8は、図3に示すような長方形の形状であり、層構成としてはPETなどのフィルム基材上に10μm程度の厚さを有するアルミ箔が接着層で貼り付けられており、さらにそのアルミ箔の反対の面には、梱包箱22への貼り付けのための接着層を備えている。アルミ箔は10μm程度と非常に薄いためそのままで扱いづらく、さらにアルミ箔は腐食もするので腐食防止も兼ねてPET基材を用いている。ブースタアンテナ8は、安価なアルミ箔を型抜きによって形成した構造であるため低コストで作ることができ、かつ梱包箱22の貼り付け面への貼り付けも、自動ラベル貼り付け機等を用いることが可能である。
ブースタアンテナ8の材質であるが、導電性を有していればどのような材料であってもかまわない。例えば、銅箔、鉄板、導電インクまたは導電ペーストなどである。さらには導電インクまたは導電ペーストであれば、梱包箱22を構成する側面板の面上に直接塗工または印刷によって形成してもよい。ブースタアンテナ8の貼り付け場所であるが、梱包箱22を構成する側面板の外面であってもかまわない。この場合、前述のブースタアンテナ8を構成するPET基材の表面に、文字、記号、バーコードなどの情報を掲載するなどした管理ラベル形態とすることもできる。さらには側面板の内側の層に内装されてもよい。
非接触ICラベル1とブースタアンテナ8との間隔は、緩衝材21の厚さにより保持されている。本実施の形態例では、測定装置20の背面パネルに非接触ICラベル1が貼り付けられており、定常状態においては緩衝材21に測定装置20の加重は掛からない側面であることから、緩衝材21が潰れて変形し非接触ICラベル1とブースタアンテナ8との間隔が変化する可能性は少ない面である。
後述する実験結果より、ブースタアンテナ8の形状と、非接触ICラベル1とブースタアンテナ8の間隔を、通信距離の延長効果が最大となる距離を導きだし、その距離(間隔)を緩衝材21の厚さとすることは可能であると考える。なおその間隔は10mmから40mmであり、現行の緩衝材21の厚さと変わらない値である。緩衝材21は、保護の対象である物品の形状、重量および衝撃の吸収仕様によって、材質、厚み、形状が決まるが、緩衝材21の厚さは調整可能であり、本発明のブースタアンテナ8の導入に際して大きな問題は生じないと考えられる。
後述するブースタアンテナ8による通信距離の延長効果により、非接触ICラベル1のみの通信距離と比べて、大幅に通信距離を増大させることができる。かつブースタアンテナ8が金属体である測定装置20から離れた位置に配置されていることから読み取りの指向性が改善され、広範囲の角度から読み取ることが可能となる。すなわち、ブースタアンテナ8を新たに設けることで、測定装置20に貼り付けられた非接触ICラベル1の情報を、梱包箱22に収納された状態で、外部から幅広い角度でより遠くから読み取ることができるようになる。さらに測定装置20の背面パネルの面積が広い場合では、その背面パネルの一部が反射器になり、到来電磁波がこの反射器に反射して、ブースタアンテナ8の貼り付け面側に到達するルートも生じることから、より広範囲の角度から読み取ることも可能となる。
以上のように構成されたブースタアンテナ8を備えた梱包箱22では、物流(サプライチェーン)の現場で日々行われている、生産工場、物流センター、店舗での入出荷検品、棚卸し時の情報読み取り作業の効率を格段に高めることができ、その結果物流に掛かるコストを低減することができる。
この目的を達成するブースタアンテナ8の形状と、非接触ICラベル1とブースタアンテナ8の間隔の範囲を検討するために、以下に説明する実験を行った。
(実験)
実験には、下記に示す機材および材料を使用し、図4に示すように構成した。
・磁性シート7:大同特殊鋼(株)製 NRC025(厚さ250μm) 寸法 40mm×30mm
・ICチップ4:NXP社製 UCODE G2iL
・インピーダンス整合回路部6、およびアンテナエレメント5
:アンテナエレメント5の寸法 20mm×10mm
PETフィルム(厚さ50μm)上に銀ペーストインキでパターン印刷(厚さ
8μm)、ICチップ4以外は自社製
・リーダライタR:950MHz帯RFID用リーダライタ 三菱電機社製
RF−RW002(最大出力1W 30dBm)
・読み取りアンテナA:950MHz帯RFID用アンテナ 三菱電機社製
RF−ATCP001(円偏波 最大利得6dBi)
・定減衰器T:ヒロセ電機製 AT−105(減衰量 5dB)
AT−110(減衰量 10dB)
上記減衰器を直列に接続し合成減衰量15dBを生成
・ブースタアンテナ8:アルミ箔(12μm厚)下記のサイズにカット
120mm×60mm、125mm×60mm、130mm×60mm
140mm×60mm、150mm×60mm
120mm×40mm、125mm×40mm、130mm×40mm
140mm×40mm、150mm×40mm
120mm×20mm、130mm×20mm、140mm×20mm
145mm×20mm、150mm×20mm
120mm×10mm、130mm×10mm、140mm×10mm
145mm×10mm、150mm×10mm
120mm×5mm、130mm×5mm、140mm×5mm
145mm×5mm、150mm×5mm
・金属板W:ステンレス製
250mm(長さ)×250mm(幅)×0.5mm(厚さ)
(実験方法)
図4に示すように、非接触ICラベル1を250mm×250mmの金属板Wの中央に不図示の接着層で貼り付け、読み取りアンテナAを上下に動かし、非接触で通信部10から情報を読み取ることができる通信距離Hの限界値の測定を行った。
ブースタアンテナ8であるが、不図示のハイトゲージの非金属アーム先端に発砲スチロール板(4mm厚)を設け、その発砲スチロール板上にブースタアンテナ8であるアルミ箔を置いて実験をおこなった。発泡スチロールは、通信距離の測定結果にはほとんど影響を与えないことが分かっている。非接触ICラベル1とブースタアンテナ8の間隔Zの距離は、4mm、10mm、20mm、30mm、40mm、および50mmの5ポイントとした。
ブースタアンテナ8のアンテナ幅は、5mm、10mm、20mm、40mmおよび60mmの5種類とした。他方のブースタアンテナ8のアンテナ長は、120mmから10mm刻みで150mmまでを基本としているが、実験結果が急峻な箇所では5mm刻みとした。なおブースタアンテナは、アルミ箔をカッターでカットして上記の指定形状を作った。
実験に使用したリーダライタRの最高出力は1W(30dBm)であるが、実験環境の都合上リーダライタRと読み取りアンテナAを結ぶ同軸ケーブル上に−15dBの固定減衰器Tを接続し、リーダライタR1の出力を約32mW(15dBm)に減衰させて実験をおこなった。
読み取りアンテナAをブースタアンテナ8に向け回転させ、ブースタアンテナ8に対して0度と90度の2つの角度で読み取りをおこない、通信距離が良好な方の値を実験結果とした。また実験に際して不感帯(NULL)が生じた場合は、ブースタアンテナ8側から連続して読み取れる最頂点の値、すなわち最初の不感帯までの距離を実験結果とした。
(結果)
実験に先立ち非接触ICラベル1のみの通信距離を測定した結果は95mmであった。以下に示すブースタアンテナ8の通信距離の延長効果はこの値に対する比較となる。
ブースタアンテナ8のアンテナ幅が60mm、40mm、20mm、10mm、および5mmの場合の実験結果を(グラフ)を図5から図9にそれぞれ示す。
図5に示すブースタアンテナ8のアンテナ幅が60mmの場合では、以下のような結果となった。アンテナ長が140mmでは、間隔Zが10mm付近で通信距離が最長になるが、間隔が広まると通信距離は低下している。アンテナ長が130mmでは、間隔Zの4mmから30mmの広い範囲で良好な通信距離が得られている。アンテナ長が120mmでは、間隔Zの20mmから50mmの広い範囲で、低い値であるが通信距離の延長効果が認められる。アンテナ長が150mmでは通信不能となっている。
以上のことから、ブースタアンテナ8のアンテナ幅が60mmの場合では、アンテナ長130mmを中心に、120mmから140mmの範囲でブースタアンテナ8の通信距離の延長効果が認められた。
図6に示すブースタアンテナ8のアンテナ幅が40mmの場合では、前述の60mmの実験結果と概ね同じ結果となったが、異なる点としては、アンテナ長が125mmにおいて、間隔Zの10mmから40mmの広い範囲で通信距離の延長効果が認められた。
以上のことから、ブースタアンテナ8のアンテナ幅が40mmの場合では、60mmの場合と同様に、アンテナ長130mmを中心に、120mmから140mmの範囲でブースタアンテナ8の通信距離の延長効果が認められた。
図7に示すブースタアンテナ8のアンテナ幅が20mmの場合では、アンテナ長が140mmでは、間隔Zが10mm付近で通信距離が最長になるが、間隔が広まると通信距離は低下している。アンテナ長が145mmでは、間隔Zが10mm付近のみ通信距離が良い結果となっている。アンテナ長が130mmでは、間隔Zの10mmから40mmの広い範囲で良好な通信距離が得られている。アンテナ長が150mmと120mmでは、通信距離の延長効果は認められない。
以上のことから、ブースタアンテナ8のアンテナ幅が20mmの場合では、アンテナ長が130mmから145mmの範囲でブースタアンテナ8の通信距離の延長効果が認められた。
図8に示すブースタアンテナ8のアンテナ幅が10mmの場合では、アンテナ長が140mmでは、間隔Zの10mmから30mmの広い範囲で良好な通信距離が得られている。アンテナ長が130mmにおけるピーク値が低くなっているが、間隔Zの10mmから50mmの広い範囲で延長効果が認められる。アンテナ長が150mmと120mmでは、通信距離の延長効果は認められない。
以上のことから、ブースタアンテナ8のアンテナ幅が10mmの場合では、アンテナ長が130mmから145mmの範囲でブースタアンテナ8の通信距離の延長効果が認められた。
図9に示すブースタアンテナ8のアンテナ幅が5mmの場合では、アンテナ長が140mmでは、間隔Zの10mmから30mmの広い範囲で良好な通信距離が得られている。アンテナ長が145mmでは、間隔Zの10mmから20mmの範囲で良好な通信距離が得られている。アンテナ長が150mm、130mmおよび120mmでは、通信距離の延長効果は認められない。
以上のことから、ブースタアンテナ8のアンテナ幅が5mmの場合では、アンテナ長が140mmから145mmの範囲でブースタアンテナ8の通信距離の延長効果が認められた。
なお、ブースタアンテナ8の実際の使用に際しては、固定減衰器Tを用いないことで、リーダライタRの出力を最大の1W(30dBm)まで上げられるので、通信距離がさらに伸びるのは言うまでもない。
ブースタアンテナ8は、そのアンテナ形状により、読み取りアンテナAから放射れた交信電磁波に対して非常に強く共振していると考えられる。共振することでブースタアンテナ8のアンテナ面から電磁波が再放射され、その結果近傍に配置された非接触ICラベル1がその電磁波を受信することで、通信距離の延長効果が得られていると考えられる。
前述の実施例および実験では、非接触ICラベル1とブースタアンテナ8はその中心を同じにして、さらに長辺の方向も同じ方向にして重ね合わせたが、ブースタアンテナ8から再放射された電磁波を効率良く受信できれば、非接触ICラベル1とブースタアンテナ8の位置関係はどのような関係であってもかまわない。例えば、両者の中心がずれていてもよく、さらには水平面および垂直面において回転方向に角度が付いていてもよい。
図10に本発明のブースタアンテナ8のアンテナ形状変形例であるブースタアンテナ9を示す。前述のとおりブースタアンテナ8は長方形の形状であったが、図10に示すように同形状(130mm×25mm)のアンテナを中心部から若干離れた位置に90度の角度を付けて取り付けた十字形状としても良い。この縦方向に配置されたアンテナも、その形状から読み取りアンテナAから円偏波で放射された交信電磁波に対して共振するので、通信距離の延長効果はさらに高まる。
ブースタアンテナ9においても前述と同様の実験環境にて読み取りの実験をおこなった。実験に際しては、縦方向のアンテナを付加していない状態(長方形状)と、付加した状態(十字形状)の二種類のアンテナ形状で通信距離の比較をおこなった。非接触ICラベル1とブースタアンテナ9の間隔Zは20mmである。
(実験結果)
・長方形状:575mm
・十字形状:665mm
実験結果より、十字形状のアンテナは、長方形状のアンテナに対して通信距離が90mm伸びている。この結果からブースタアンテナのアンテナ形状を十字形状とすることで、通信距離の延長効果をさらに高められることが確認できた。
以上説明したように、本実施形態のブースタアンテナ8によれば、非接触ICラベル1のみの通信距離と比べて、大幅に通信距離を増大させることができる。
この効果は、非接触ICラベル1とブースタアンテナ8との間隔が10mm以上、40mm以下であり、さらにはブースタアンテナ8のアンテナ長が120mm以上、145mm以下で、アンテナ幅が5mm以上、60mm以下である場合、通信距離をより長くするこ
とができる。
以上、本発明の一実施形態について図面を参照して詳述したが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の構成の変更なども含まれる。例えば、ブースタアンテナ8の貼り付け場所であるが、通信距離の延長効果が最大になる非接触ICラベル1とブースタアンテナ8との間隔を作り出すために、梱包箱22を構成する側面板の一部を折り返した面上であってもよいし、さらには緩衝材21の造形を延伸させて緩衝材21そのものに設けてもよい。
前記実施例ではブースタアンテナ8の形状を長方形としたが、アンテナ形状はこれに限定されず、形状は、楕円形、多角形状などであってもよい。さらにはブースタアンテナ8を複数用いてブースタアンテナ8をアレー化してもよい。
梱包箱22は段ボール箱としているが、電磁波を透過する材料であればどのようなものであってもよい。例えば、プラスチック、木材、紙、ガラス、ゴムなどであってもよい。またその形状はこれに限定されず、上面が開放されているコンテナ、容器、荷台車などであってもよい。
1 非接触ICラベル
4 ICチップ
5 アンテナエレメント
6 インピーダンス整合回路部
7 磁性シート
8、9 ブースタアンテナ
10 通信部
20 測定装置
21 緩衝材
22 梱包箱
R データ読み取り装置
A 読み取りアンテナ
T 定減衰器

Claims (8)

  1. 物品の金属部材の外面に貼り付けられるICチップとアンテナを備えた非接触ICラベルと、前記非接触ICラベルと厚さ方向に重なるように設けられた導電性のブースタアンテナと、を有するブースタアンテナ付非接触ICラベルであって、
    前記非接触ICラベルは、磁性シートの一方の面に設けられ、磁性シートの他方の面に金属部材の外面に貼り付けるための接着層を有し、前記非接触ICラベルと前記ブースタアンテナとの間隔が10mm以上、40mm以下であることを特徴とするブースタアンテナ付非接触ICラベル。
  2. 前記物品を保護収納する梱包箱を有し、前記ブースタアンテナは、前記梱包箱の内面または外面に設けられることを特徴とする請求項1に記載のブースタアンテナ付非接触ICラベル。
  3. 前記ブースタアンテナは、長方形状もしくは、前記長方形状から延伸した十字形状であり、前記長方形状の長辺の長さが120mm以上、145mm以下であることを特徴とする請求項1または2に記載のブースタアンテナ付非接触ICラベル。
  4. 前記ブースタアンテナは、長方形状もしくは、前記長方形状から延伸した十字形状であり、前記長方形状の短辺の長さが5mm以上、60mm以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のブースタアンテナ付非接触ICラベル。
  5. 前記非接触ICラベルと前記ブースタアンテナとの間隔は、前記物品と前記梱包箱の間に設けられた緩衝部材の厚さによって保持されていることを特徴とする請求項2〜4のいずれかに記載のブースタアンテナ付非接触ICラベル。
  6. 前記梱包箱は、電磁波を透過する材料であることを特徴とする請求項2〜5のいずれかに記載のブースタアンテナ付非接触ICラベル。
  7. 前記ブースタアンテナは、導電インクまたは導電ペーストを用いて、塗工または印刷によって形成されていることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のブースタアンテナ付非接触ICラベル。
  8. データ読み取り装置との間の通信方式に電波方式を用いたことを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載のブースタアンテナ付非接触ICラベル。
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