JP2014041285A - 画像表示装置及びその制御方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明の画像表示装置は、入力された画像信号に基づく画像を表示する表示部と、表示部の温度を検出する検出手段と、検出手段で検出された温度に基づく処理であって、表示部の温度変化による画面上の画像の変化を抑制する処理である抑制処理を画像信号に施し、抑制処理後の画像信号を表示部に出力する補正手段と、を有し、抑制処理後の画面上の画像の誤差が、表示部の温度変化による画面上の画像の変化量以上となる温度範囲が設定されており、補正手段は、検出手段で検出された温度が温度範囲外の温度である場合に、抑制処理を行い、検出手段で検出された温度が温度範囲内の温度である場合に、抑制処理を行わない。
【選択図】図1
Description
液晶パネルの温度変化に起因する表示画像の輝度や色の変化を抑制する従来技術は、例えば、特許文献1に開示されている。特許文献1に開示の技術では、液晶パネルの近傍の温度が検出され、検出された温度に応じてバックライトの発光量が制御される。それにより、液晶パネルの温度変化に起因する輝度や色の変化が抑制される。
上記誤差が生じる要因の1つは、検出された温度に誤差が生じることにある。特許文献1に開示の技術で検出される温度は、液晶パネルの近傍の温度であり、液晶パネル自体の温度ではない。そのため、検出された温度に誤差(液晶パネル自体の温度からのずれ)が生じてしまう。検出された温度に誤差が生じると、正確な補正パラメータ(輝度や色を補正する処理で使用されるパラメータ)が得られず、輝度や色の補正結果に誤差が生じてしまう。
補正結果に誤差が生じるもう1つの要因は、検出された温度に応じた補正パラメータの算出結果に誤差が生じることにある。補正パラメータは、検出された温度から予測される輝度や色の変化に基づいて算出されるが、予測した変化が必ずしも正確なものであるとは限らない(正確な変化から若干ずれた変化が予測されることがある)。予測した変化が、正確な変化と異なると、正確な補正パラメータが得られず、輝度や色の補正結果に誤差が生じてしまう。
入力された画像信号に基づく画像を表示する表示部と、
前記表示部の温度を検出する検出手段と、
前記検出手段で検出された温度に基づく処理であって、前記表示部の温度変化による画面上の画像の変化を抑制する処理である抑制処理を画像信号に施し、抑制処理後の画像信号を前記表示部に出力する補正手段と、
を有し、
前記抑制処理後の前記画面上の画像の誤差が、前記表示部の温度変化による前記画面上の画像の変化量以上となる温度範囲が設定されており、
前記補正手段は、
前記検出手段で検出された温度が前記温度範囲外の温度である場合に、前記抑制処理を行い、
前記検出手段で検出された温度が前記温度範囲内の温度である場合に、前記抑制処理を行わない
ことを特徴とする。
入力された画像信号に基づく画像を表示する表示部を有する画像表示装置の制御方法であって、
前記表示部の温度を検出する検出ステップと、
前記検出ステップで検出された温度に基づく処理であって、前記表示部の温度変化による画面上の画像の変化を抑制する処理である抑制処理を画像信号に施し、抑制処理後の画像信号を前記表示部に出力する補正ステップと、
を有し、
前記抑制処理後の前記画面上の画像の誤差が、前記表示部の温度変化による前記画面上の画像の変化量以上となる温度範囲が設定されており、
前記補正ステップでは、
前記検出ステップで検出された温度が前記温度範囲外の温度である場合に、前記抑制処理を行い、
前記検出ステップで検出された温度が前記温度範囲内の温度である場合に、前記抑制処理を行わない
ことを特徴とする。
以下、図面を参照して、本発明の実施例1に係る画像表示装置及びその制御方法について詳細に説明する。
図1は、本実施例に係る画像表示装置の構成の一例を示すブロック図である。
図1に示すように、本実施例に係る画像表示装置は、画像入力部110、画像補正部120、表示部130、光源部140、光源温度検出部150、外気温検出部160、測定部170、記憶部180、温度補正パラメータ決定部190、温度判定部200、補正パラメータ設定部210などを有する。
なお、補正パラメータはこれに限るものではない。補正パラメータは、補正前のRGB信号の値を補正後のRGB信号の値に変換する変換マトリクスであってもよい。また、補正パラメータは、補正前のR信号の値と補正後のR信号の値との対応関係、補正前のG信号の値と補正後のG信号の値との対応関係、及び、補正前のB信号の値と補正後のB信号の値との対応関係を表すテーブルであってもよい。
光源部140は、表示部130の背面に光(例えば白色光)を照射する。本実施例では、光源部140は面光源として機能する。光源部140の光源としては、LED、冷陰極管などを用いることができる。
光源部140として、サブピクセル毎の有機EL素子を有する光源装置を用いることもできる。その場合には、表示部130として、サブピクセル毎のカラーフィルタを有するパネルを用いればよい。また、表示部130は、プラズマディスプレイパネルのような自発光の表示パネルであってもよい。その場合には、光源部140は不要である。
外気温検出部160は、画像表示装置の外部の温度(外気温)を検出する温度センサである。外気温検出部160は、検出結果である外気温検出値(画像表示装置の外部の温度)を記憶部180、温度補正パラメータ決定部190、温度判定部200に出力する。
表示部130の温度は、主に光源温度と外気温によって決まる。本実施例では、表示部130の温度を直接検出する代わりに、光源温度と外気温を検出することで、表示部130の温度を間接的に検出する。
源部140の経年変化などによって変化してしまう。本実施例では、測定部170が表示画像を測定し、画像補正部120が測定結果に基づいて画像信号を補正することにより、表示画像を経年変化前の状態に戻すことができる。具体的には、測定部170は、表示画像の測定結果に基づいて画像補正部120で用いる補正パラメータを決定し、取得する。そして、測定部170は、取得した補正パラメータを記憶部180に出力する。表示画像が測定されたときの表示部130の温度を基準温度とする。表示部130の温度が基準温度のときに、画像補正部120が、上記測定部170で取得された補正パラメータを用いて画像信号を補正することにより、表示画像を経年変化前の状態(目標値)に一致させることができる。本実施例では、表示画像を測定し、その測定結果から補正パラメータを決定する処理を“校正処理”と呼ぶ。
なお、表示画像は、画像表示装置とは別体の装置(測定器)により測定されてもよい。また、表示画像の測定結果から補正パラメータを決定する処理は、測定部170以外の機能部により行われてもよい。画像表示装置は、表示画像の測定結果から補正パラメータを決定する処理を行う決定部を有していてもよい。表示画像の測定結果から補正パラメータを決定する処理は、画像表示装置とは別体の装置によって行われ、校正処理により決定された補正パラメータは、外部から取得されてもよい。
校正処理時の画像表示装置の動作の詳細は後述する。
本実施例では、温度補正パラメータ決定部190は、所定の計算式を用いて、光源温度検出値と外気温検出値から補正パラメータを算出する。計算式は、例えば、設計検討時などに予め決定される。計算式は、例えば、光源温度検出値及び外気温検出値と、補正パラメータとの関係を調べ、当該関係に基づいて決定される。
なお、計算式は、上記関係を複数台の画像表示装置について調べ、それらを代表する関係に基づいて決定されてもよい。
なお、温度補正パラメータ決定部190は、演算により補正パラメータを算出してもよいし、予め用意された複数の補正パラメータの中から選択してもよい。
温度判定部200は、現在の表示部130の温度(光源温度検出値と外気温検出値)が上記温度範囲内の温度か否かを判定する。そして、現在の表示部130の温度が上記温度範囲内の温度である場合には、温度判定部200は、補正パラメータ設定部210に判定結果“1”を出力する。現在の表示部130の温度が上記温度範囲外の温度である場合には、温度判定部200は、補正パラメータ設定部210に判定結果“0”を出力する。
なお、上記温度範囲は、メーカやユーザ等により予め設定されていてもよいし、上記判
定時や上記校正処理時などに画像表示装置によって決定され、設定されてもよい。
以下、図2のフローチャートを参照して、校正処理時の画像表示装置の動作の一例を説明する。以下では、一例として、白色画像信号(R信号の値=255、G信号の値=255、B信号の値=255)に基づく表示画像の測定結果(3刺激値)をXW(=X値)、YW(=Y値)、ZW(=Z値)と一致させる校正処理について説明する。
信号の値、B1はB信号の値である。
Rゲイン1=R1÷255 ・・・(式3−1)
Gゲイン1=G1÷255 ・・・(式3−2)
Bゲイン1=B1÷255 ・・・(式3−3)
画像入力部110に白色画像信号(R信号の値=255、G信号の値=255、B信号の値=255)が入力されると、画像補正部120において、R信号に対してRゲイン1が、G信号に対してGゲイン1が、B信号に対してBゲイン1がそれぞれ乗算される。そして、乗算結果である値(R1、G1、B1)の画像信号が表示部130に出力されるので、白色画像信号に基づく表示画像の測定結果(測定部170による測定の結果)は、XW、YW、ZWと一致する。
次に、本実施例に係る画像表示装置の通常時(校正処理後)の動作の一例を説明する。図4は、校正処理後の画像表示装置の動作の一例を示すフローチャートである。図4のフローチャートに示す動作は、例えば、10秒周期で繰り返し実行される。
なる温度範囲を示す。図5において、横軸は外気温検出部160の検出結果である外気温検出値、縦軸は光源温度検出部150の検出結果である光源温度検出値を示す。エリア500は、校正処理時に記憶部180に記憶した校正時外気温検出値と校正時光源温度検出値を中心とした矩形領域である。エリア500の横軸の範囲は、校正時外気温検出値−TAから校正時外気温検出値+TAであり、エリア500の縦軸の範囲は、校正時光源温度検出値−TBから校正時光源温度検出値+TBである。エリア500(具体的には、閾値TA及び閾値TB)は、抑制処理の精度(温度補正パラメータ決定部190の補正パラメータの算出精度)、及び、表示部130及び光源部140の温度変化と表示画像の変化(例えば色変化)の関係に基づいて決定される。
本実施例では、外気温が校正時外気温検出値から変化したことによる表示画像の色変化量と、温度補正パラメータ決定部190で決定された補正パラメータを用いた補正の結果の代表誤差(色変化量D)とが等しくなる温度差が、閾値TAとして用いられる。すなわち、外気温検出値が校正時外気温検出値−TAから校正時外気温検出値+TAの範囲内の値である場合には、色変化量Dよりも、表示部130及び光源部140の温度変化に起因する色変化量のほうが小さい。また、外気温検出値が校正時外気温検出値−TAから校正時外気温検出値+TAの範囲外の値である場合には、色変化量Dのほうが、表示部130及び光源部140の温度変化に起因する色変化量よりも小さい。
また、本実施例では、光源温度が校正時光源温度検出値から変化したことによる表示画像の色変化量と、色変化量Dとが等しくなる温度差が、閾値TBとして用いられる。すなわち、光源温度検出値が校正時光源温度検出値−TBから校正時光源温度検出値+TBの範囲内の値である場合には、色変化量Dよりも、表示部130及び光源部140の温度変化に起因する色変化量のほうが小さい。また、光源温度検出値が校正時光源温度検出値−TBから校正時光源温度検出値+TBの範囲外の値である場合には、色変化量Dのほうが、表示部130及び光源部140の温度変化に起因する色変化量よりも小さい。
温検出値1と校正時外気温検出値の差分値と、係数TR2との乗算結果を加算する。それにより、Rゲイン2が算出される。
係数TR1は、光源温度検出値の変化に対するRゲインの変化を表す傾きである。例えば、光源温度検出値の上昇に対して表示画像の赤みが増す場合は、係数TR1として、光源温度検出値の上昇に対してRゲインが低下するような傾き(マイナスの値)が用いられる。Rゲインが小さいほど、R信号の補正量(補正前のR信号と補正後のR信号の差)は小さくなり、表示画像の赤成分の補正量(補正前の表示画像と補正後の表示画像の赤成分の差)は小さくなる。
係数TR2は、外気温検出値の変化に対するRゲインの変化を表す傾きである。例えば、外気温検出値の上昇に対して表示画像の赤みが増す場合は、係数TR2として、外気温検出値の上昇に対してRゲインが低下するような傾き(マイナスの値)が用いられる。
光源温度検出値1が校正時光線温度検出値と等しく、且つ、外気温検出値1と校正時外気温検出値が等しい場合には、Rゲイン2はRゲイン1と等しくなる。
温度補正パラメータ決定部190は、Rゲイン2と同様にGゲイン2、Bゲイン2を算出する。
即ち、式4−1〜4−3を用いて、画像補正部120の補正パラメータであるRゲイン2、Gゲイン2、Bゲイン2が算出される。
Rゲイン2=Rゲイン1+
(光源温度検出値1−校正時光源温度検出値)×TR1+
(外気温検出値1−校正時外気温検出値)×TR2
・・・(式4−1)
Gゲイン2=Gゲイン1+
(光源温度検出値1−校正時光源温度検出値)×TG1+
(外気温検出値1−校正時外気温検出値)×TG2
・・・(式4−2)
Bゲイン2=Bゲイン1+
(光源温度検出値1−校正時光源温度検出値)×TB1+
(外気温検出値1−校正時外気温検出値)×TB2
・・・(式4−3)
温度補正パラメータ決定部190は、算出したRゲイン2、Gゲイン2、Bゲイン2を、補正パラメータ設定部210に出力する。補正パラメータ設定部210は、Rゲイン2、Gゲイン2、Bゲイン2を画像補正部120に設定する。
れた補正パラメータが使用される。そのため、目標値(表示部130の温度が基準温度のときの表示画像、且つ、表示部130や光源部140の経年変化前の表示画像)と一致する表示画像が得られる。例えば、白色画像信号を表示した場合に、測定部170の測定結果がXW、YW、ZWとなる表示画像(白色画像)が表示される。
光源温度検出値1及び外気温検出値1がエリア500内の値である場合は、画像補正部120にRゲイン1、Gゲイン1、Bゲイン1が設定される。このとき、表示部130及び光源部140の温度変化に起因した色変化量は、温度補正パラメータ決定部190により決定された補正パラメータ(Rゲイン2、Gゲイン2、Bゲイン2)を用いた補正の結果の代表誤差(色変化量D)よりも小さい。そのため、校正時補正パラメータ(Rゲイン1、Gゲイン1、Bゲイン1)を用いることにより、温度補正パラメータ決定部190により決定された補正パラメータ(Rゲイン2、Gゲイン2、Bゲイン2)を用いる場合よりも確実に、目標値に近い表示画像が得られる。例えば、白色画像信号を表示する場合に、測定部170の測定結果がXW、YW、ZWに近い表示画像をより確実に得ることができる。
光源温度検出値1及び外気温検出値1がエリア500外の値である場合は、画像補正部120にRゲイン2、Gゲイン2、Bゲイン2が設定される。このとき、温度補正パラメータ決定部190により決定された補正パラメータ(Rゲイン2、Gゲイン2、Bゲイン2)を用いた補正の結果の代表誤差(色変化量D)は、表示部130及び光源部140の温度変化に起因した色変化量よりも小さい。そのため、温度補正パラメータ決定部190により決定された補正パラメータ(Rゲイン2、Gゲイン2、Bゲイン2)を用いることにより、校正時補正パラメータ(Rゲイン1、Gゲイン1、Bゲイン1)を用いる場合よりも確実に、目標値に近い表示画像が得られる。
なお、本実施例では、基準温度が1つの場合の例を示したが、互いに異なる複数の基準温度について校正処理が行われてもよい。その場合には、複数の基準温度をそれぞれ基準として、複数の温度範囲が設定されてもよい。そして、表示部の温度が、複数の温度範囲のいずれかの温度範囲内の温度である場合に、表示部の温度を含む温度範囲の基準温度に対応する校正時補正パラメータが補正に用いられてもよい。
なお、本実施形態では、表示部の温度として、光源温度と外気温を検出する構成としたが、これに限らない。例えば、表示部の温度として光源温度と外気温のいずれかが検出されてもよい。光源温度と外気温から表示部の温度が算出されてもよい。表示部の近傍に温度検出部を設け、該温度検出部の検出値が表示部の温度として用いられてもよい。
なお、本実施例では、校正処理時の温度を基準温度としたが、基準温度はこれに限らない。例えば、画像信号を補正せずに所望の輝度や色の画像を表示することのできる温度が、基準温度として設定され、抑制処理後の表示画像の誤差が、表示部の温度が基準温度から変化したことによる表示画像の変化量以上となる温度範囲が設定されてもよい。その場合には、表示部の温度が上記温度範囲内の温度である場合に、画像信号を補正しなければよい。
以下、図面を参照して、本発明の実施例2に係る画像表示装置及びその制御方法について詳細に説明する。本実施例では、表示部の温度変化によって生じる表示画像の階調特性(ガンマ特性)の変化を補正する例を説明する。以下、実施例1と異なる点を中心に説明する。
図6において、画像入力部110、表示部130、光源部140、光源温度検出部150、外気温検出部160、測定部170、記憶部180は、実施例1と同様の処理を行うため、それらの説明は省略する。
本実施例では、温度補正パラメータ決定部190は、所定の計算式を用いて、光源温度検出値と外気温検出値から補正パラメータを算出する。
温度判定部200は、現在の表示部130の温度(光源温度検出値と外気温検出値)が上記温度範囲内の温度か否かを判定する。そして、現在の表示部130の温度が上記温度範囲内の温度である場合には、温度判定部200は、補正パラメータ設定部210に判定結果“1”を出力する。現在の表示部130の温度が上記温度範囲外の温度である場合には、温度判定部200は、補正パラメータ設定部210に判定結果“0”を出力する。
なお、本実施例では、実施例1と同様に、校正処理が行われ、校正処理時の光源温度検出値と外気温検出値が基準温度として用いられる。
以下、図7のフローチャートを参照して、校正処理時の画像表示装置の動作の一例を説明する。
表示部130で表示され、各表示画像が測定部170で測定される。図8に示す256個の画像信号は、階調値が0〜255の画像信号である。階調値が0の画像信号は、R信号、G信号、及び、B信号の値が全て0の画像信号である。階調値が128の画像信号は、R信号、G信号、及び、B信号の値が全て128の画像信号である。階調値が255の画像信号は、R信号、G信号、及び、B信号の値が全て255の画像信号である。測定部170では、256個の画像信号の測定結果として、256個のY値(測定された3刺激値のY値)であるYA0〜YA255が得られる。YAに付されている数値は、画像信号の階調値に対応する。即ち、階調値が0の画像信号の測定結果はYA0であり、階調値が128の画像信号の測定結果はYA128であり、階調値が255の画像信号の測定結果はYA255である。
次に、本実施例に係る画像表示装置の通常時(校正処理時)の動作の一例を説明する。図9は、校正処理後の画像表示装置の動作の一例を示すフローチャートである。図9のフローチャートに示す動作は、例えば、10秒周期で繰り返し実行される。
補正パラメータを用いた補正の結果の代表誤差とが等しくなる温度差が、閾値TDとして用いられる。そして、校正時光源温度検出値、校正時外気温検出値、及び、閾値TC,TDを用いて、エリア600が決められる。具体的には、校正時光源温度検出値及び校正時外気温検出値により決まる点P1から縦軸方向に+TD離れた点P3aと、点P1から−TD離れた点Pbとが、エリア600の頂点として設定される。そして、外気温が変化すると光源温度も同様に変化するため、点P1から横軸方向に+TC、縦軸方向に+TC離れた点P2aと、点P1から横軸方向に−TC、縦軸方向に−TC離れた点P2bとが、エリア600(四角形)の辺の中点として設定される。それにより、エリア600が決定される。
即ち、式5を用いて、階調補正部220の補正パラメータであるYCnが算出される。
YCn=YBn+
(光源温度検出値2−校正時光源温度検出値)×TS1(n)+
(外気温検出値2−校正時外気温検出値)×TS2(n)
・・・(式5)
係数TS1(n)は、光源温度検出値の変化に対する階調パラメータ(信号レベル)の変化を表す傾きである。例えば、光源温度検出値の上昇に対して表示画像の輝度(階調値nのときの輝度)が相対的に暗くなる場合は、係数TS1(n)として、光源温度検出値の上昇に対して階調値nが高くなるような傾き(プラスの値)が用いられる。本実施例では、図11に示すように、補正前の階調値毎の係数TS1(TS1(0)〜TS1(255))が用意されている。
係数TS2(n)は、外気温検出値の変化に対する階調パラメータ(信号レベル)の変化を表す傾きである。例えば、外気温検出値の上昇に対して表示画像の輝度(階調値nのときの輝度)が相対的に暗くなる場合は、係数TS2(n)として、外気温検出値の上昇に対して階調値nが高くなるような傾き(プラスの値)が用いられる。本実施例では、図12に示すように、補正前の階調値毎の係数TS2(TS2(0)〜TS2(255))が用意されている。
なお、図11,12の例では、階調値の増加に対して係数が線形に増加したり減少したりしているが、階調値の増加に対して係数が非線形に増加したり減少してもよい。
温度補正パラメータ決定部190は、補正前の階調値0〜255に対応する補正後の階調値YC0〜YC255を算出し、算出した補正後の階調値YC0〜YC255を、補正パラメータとして、補正パラメータ設定部210に出力する。補正パラメータ設定部210は、補正パラメータYC0〜YC255を階調補正部220に設定する。
光源温度検出値2及び外気温検出値2がエリア600内の値である場合は、階調補正部220にYB0〜YB255が設定される。このとき、表示部130の温度変化に起因した表示階調特性の変化量は、温度補正パラメータ決定部190により決定された補正パラメータYC0〜YC255を用いた補正の結果の代表誤差よりも小さい。そのため、校正時補正パラメータYB0〜YB255を用いることにより、温度補正パラメータ決定部190により決定された補正パタメータYC0〜YC255を用いる場合よりも確実に、目標の階調特性に近い階調特性の表示画像を得ることができる。
光源温度検出値2及び外気温検出値2がエリア600外の値である場合は、階調補正部220にYC0〜YC255が設定される。このとき、温度補正パラメータ決定部190により決定された補正パラメータYC0〜YC255を用いた補正の代表誤差は、表示部130の温度変化に起因した表示階調特性の変化量よりも小さい。そのため、温度補正パラメータ決定部190により決定された補正パタメータYC0〜YC255を用いることにより、校正時補正パラメータYB0〜YB255を用いる場合よりも確実に、目標の階調特性に近い階調特性の表示画像を得ることができる。
なお、本実施例では、目標の階調特性がガンマ値=2.2の階調特性である場合の例を示したが、目標の階調特性はこれに限らない。
130 表示部
150 光源温度検出部
160 外気温検出部
210 補正パラメータ設定部
220 階調補正部
Claims (10)
- 入力された画像信号に基づく画像を表示する表示部と、
前記表示部の温度を検出する検出手段と、
前記検出手段で検出された温度に基づく処理であって、前記表示部の温度変化による画面上の画像の変化を抑制する処理である抑制処理を画像信号に施し、抑制処理後の画像信号を前記表示部に出力する補正手段と、
を有し、
前記抑制処理後の前記画面上の画像の誤差が、前記表示部の温度変化による前記画面上の画像の変化量以上となる温度範囲が設定されており、
前記補正手段は、
前記検出手段で検出された温度が前記温度範囲外の温度である場合に、前記抑制処理を行い、
前記検出手段で検出された温度が前記温度範囲内の温度である場合に、前記抑制処理を行わない
ことを特徴とする画像表示装置。 - 前記検出手段で検出された温度に基づいて補正パラメータを決定する決定手段と、
前記表示部の温度が基準温度のときの前記画面上の画像の測定結果に基づいて決定された補正パラメータであって、前記表示部の温度が前記基準温度のときに前記画面上の画像を目標値に一致させる補正パラメータを取得する取得手段と、
をさらに有し、
前記温度範囲は、前記抑制処理後の前記画面上の画像の誤差が、前記表示部の温度が前記基準温度から変化したことによる前記画面上の画像の変化量以上となる温度範囲であり、
前記補正手段は、
前記検出手段で検出された温度が前記温度範囲外の温度である場合に、前記決定手段で決定された補正パラメータを用いて画像信号を補正し、
前記検出手段で検出された温度が前記温度範囲内の温度である場合に、前記取得手段で取得された補正パラメータを用いて画像信号を補正する
ことを特徴とする請求項1に記載の画像表示装置。 - 前記温度範囲は、前記抑制処理の精度、及び、前記表示部の温度変化と前記画面上の画像の変化との関係に基づいて決定された温度範囲である
ことを特徴とする請求項1または2に記載の画像表示装置。 - 光源部を有し、
前記表示部は、前記光源部からの光を透過して画像を表示するものであり、
前記検出手段は、前記光源部の温度と、前記画像表示装置の外部の温度とを検出することにより、前記表示部の温度を間接的に検出する
ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の画像表示装置。 - 前記補正手段は、前記画面上の画像の輝度、色、及び、階調特性の少なくともいずれかを補正する
ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の画像表示装置。 - 入力された画像信号に基づく画像を表示する表示部を有する画像表示装置の制御方法であって、
前記表示部の温度を検出する検出ステップと、
前記検出ステップで検出された温度に基づく処理であって、前記表示部の温度変化によ
る画面上の画像の変化を抑制する処理である抑制処理を画像信号に施し、抑制処理後の画像信号を前記表示部に出力する補正ステップと、
を有し、
前記抑制処理後の前記画面上の画像の誤差が、前記表示部の温度変化による前記画面上の画像の変化量以上となる温度範囲が設定されており、
前記補正ステップでは、
前記検出ステップで検出された温度が前記温度範囲外の温度である場合に、前記抑制処理を行い、
前記検出ステップで検出された温度が前記温度範囲内の温度である場合に、前記抑制処理を行わない
ことを特徴とする画像表示装置の制御方法。 - 前記検出ステップで検出された温度に基づいて補正パラメータを決定する決定ステップと、
前記表示部の温度が基準温度のときの前記画面上の画像の測定結果に基づいて決定された補正パラメータであって、前記表示部の温度が前記基準温度のときに前記画面上の画像を目標値に一致させる補正パラメータを取得する取得ステップと、
をさらに有し、
前記温度範囲は、前記抑制処理後の前記画面上の画像の誤差が、前記表示部の温度が前記基準温度から変化したことによる前記画面上の画像の変化量以上となる温度範囲であり、
前記補正ステップでは、
前記検出ステップで検出された温度が前記温度範囲外の温度である場合に、前記決定ステップで決定された補正パラメータを用いて画像信号を補正し、
前記検出ステップで検出された温度が前記温度範囲内の温度である場合に、前記取得ステップで取得された補正パラメータを用いて画像信号を補正する
ことを特徴とする請求項6に記載の画像表示装置の制御方法。 - 前記温度範囲は、前記抑制処理の精度、及び、前記表示部の温度変化と前記画面上の画像の変化との関係に基づいて決定された温度範囲である
ことを特徴とする請求項6または7に記載の画像表示装置の制御方法。 - 前記画像表示装置は光源部を有し、
前記表示部は、前記光源部からの光を透過して画像を表示するものであり、
前記検出ステップでは、前記光源部の温度と、前記画像表示装置の外部の温度とを検出することにより、前記表示部の温度を間接的に検出する
ことを特徴とする請求項6〜8のいずれか1項に記載の画像表示装置の制御方法。 - 前記補正ステップでは、前記画面上の画像の輝度、色、及び、階調特性の少なくともいずれかを補正する
ことを特徴とする請求項6〜9のいずれか1項に記載の画像表示装置の制御方法。
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