JP2014040650A - 半光沢スズめっき用酸性水系組成物および半光沢スズめっき皮膜を有する部材 - Google Patents

半光沢スズめっき用酸性水系組成物および半光沢スズめっき皮膜を有する部材 Download PDF

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Shinya Akamatsu
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Abstract

【課題】品質が安定した半光沢スズめっき皮膜を優れた生産性で形成することが可能な半光沢スズめっき用酸性水系組成物を提供する。
【解決手段】水溶性第一スズ含有物質および界面活性剤を含有する半光沢スズめっき用酸性水系組成物であって、前記界面活性剤は、N,N’,N’−ポリオキシエチレン−N−アルキル−1,3−ジアミノプロパンを含むことを特徴とする半光沢スズ電気めっき用酸性水系組成物。
【選択図】 図1

Description

本発明は、スズめっき用酸性水系組成物に関する。
本発明において、「スズめっき」なる用語は、スズおよび不純物をからなるめっきを意味する。
スズめっき皮膜は、半導体チップ部品、水晶発振子、コンデンサ、コネクタピン、リードフレーム、プリント回路基板などの電気・電子部品における接点部やはんだ接続部に広く使用されている。スズめっき皮膜には、光沢を有するもの、光沢を有さないもの、およびこれらの中間の半光沢のものがある。本発明において、「半光沢」とは、JIS Z8741:1997(ISO 2813:1994)に準拠して入射角60°にて測定した光沢度(具体的には、測定装置は(株)堀場製作所製 IG−331である。以下同じ。)G(60°)が10以上200未満であることを意味する。なお、本明細書では、光沢度G(60°)が20以上150未満の場合を良好な半光沢、光沢度G(60°)が30以上100未満の場合を特に良好な半光沢という場合もある。
特許文献1には、(1)酸の存在下において水酸基含有炭化水素化合物から選ばれる少なくとも1種の化合物とグルタルアルデヒドとの反応により得られる生成物と(2)アミン化合物から選ばれる少なくとも1種の化合物、との反応生成物を含有することを特徴とする錫または錫合金電気めっき液が開示され、かかるめっき液(液温:20℃)を用いて0.1A/dmで90分間電気めっきして得られるスズめっき皮膜は、半光沢の外観を有することが当該文献の実施例に示されている。
特許文献2には、第一錫塩、グルコン酸等の化合物および界面活性剤を含有する錫めっき液が開示され、かかるめっき液(液温:30〜55℃)を用いて1〜4A/dmで5〜20分間電気めっきして得られるスズめっき皮膜は、半光沢の外観を有することが当該文献の実施例に示されている。
特開2008−266757号公報 特開昭57−63689号公報
本発明の課題の一つは、品質が安定した半光沢スズめっき皮膜を優れた生産性で形成することが可能な半光沢スズめっき用酸性水系組成物を提供することである。
本発明の課題の別の一つは、上記の半光沢スズめっき用酸性水系組成物から形成された半光沢スズめっき皮膜を有する部材を提供することである。
上記課題を解決するために提供される本発明は次のとおりである。
(1)水溶性第一スズ含有物質および界面活性剤を含有する半光沢スズめっき用酸性水系組成物であって、前記界面活性剤は、N,N’,N’−ポリオキシエチレン−N−アルキル−1,3−ジアミノプロパンからなる界面活性剤(A)を含むことを特徴とする半光沢スズ電気めっき用酸性水系組成物。
(2)前記界面活性剤(A)は、Nに結合するアルキル基は炭素数が14以上18以下である、上記(1)に記載の半光沢スズ電気めっき用酸性水系組成物。
(3)前記界面活性剤(A)の重量平均分子量は300以上1500以下である、上記(1)に記載の半光沢スズ電気めっき用酸性水系組成物。
(4)前記水溶性第一スズ含有物質のスズ換算含有量は5g/L以上200g/L以下であり、前記界面活性剤(A)の含有量は0.5g/L以上40g/L以下である、上記(1)に記載の半光沢スズ電気めっき用酸性水系組成物。
(5)有機スルホン酸化合物を含有する上記(1)に記載の半光沢スズ電気めっき用酸性水系組成物。
(6)前記有機スルホン酸化合物の有機スルホン酸換算含有量が50g/L以上300g/L以下である、上記(5)に記載の半光沢スズ電気めっき用酸性水系組成物。
(7)被めっき部材と、上記(1)から(6)のいずれか一項に記載される半光沢スズめっき電気用酸性水系組成物から電気めっきにより前記被めっき部材の表面の少なくとも一部に形成された半光沢スズめっき皮膜とを備える部材。
(8)前記部材が備える前記半光沢スズめっき皮膜は、電流密度が5A/dm以上の条件で電気めっきされたものである、上記(7)に記載の部材。
(9)前記部材が備える前記半光沢スズめっき皮膜は、めっき温度が45℃および電流密度が5A/dmの条件で電気めっきした場合に得られた半光沢スズめっき皮膜におけるJIS Z8741:1997(ISO 2813:1994)に準拠して測定された光沢度G(60°)に対する、めっき温度が45℃および電流密度が15A/dmの条件の電気めっきした場合により得られる半光沢スズめっき皮膜の前記光沢度G(60°)の比が2以下である、上記(7)に記載の部材。
(10)前記部材が備える前記半光沢スズめっき皮膜は、その厚さが1μm以上5μm以下である、上記(7)に記載の部材。
(11)前記部材が備える前記半光沢スズめっき皮膜は、電流密度が5A/dmから15A/dmの範囲の電気めっきにより形成されたものであって、JIS C60068−2−54:2009(IEC60068−2−54:2006)に準拠する平衡法によるはんだ付け性試験により測定された前記部材のゼロクロスタイム(単位:秒)について、105℃、相対湿度100%の環境下に8時間放置する環境試験前に測定された値(単位:秒)に対する当該環境試験後の値(単位:秒)の比率(後/前)が、2以下である、上記(7)に記載の部材。
(12)前記被めっき部材は電子部品である、上記(7)に記載の部材。
(13)前記電子部品は、抵抗、可変抵抗、コンデンサ、フィルタ、インダクタ、サーミスタ、水晶振動子、スイッチ、コネクタ、リード線、プリント基板、半導体集積回路およびモジュールからなる群から選ばれた一種または二種以上を含む、上記(12)に記載の部材。
上記の発明に係る半光沢スズめっき用酸性水系組成物は、品質が安定した半光沢スズめっき皮膜を優れた生産性で形成することができる。また、かかる半光沢スズめっき用酸性水系組成物を用いて形成された半光沢スズめっき皮膜を有する部材は、半光沢の外観、はんだ濡れ性など表面性状の均一性に優れる。
本実施例におけるめっき液1を用いて、異なる電流密度での電気めっきにより得られたスズめっき皮膜のめっき析出状態を示す図である。 本実施例におけるめっき液2を用いて、異なる電流密度での電気めっきにより得られたスズめっき皮膜のめっき析出状態を示す図である。 本実施例におけるめっき液3を用いて、異なる電流密度での電気めっきにより得られたスズめっき皮膜のめっき析出状態を示す図である。 本実施例におけるめっき液4を用いて、異なる電流密度での電気めっきにより得られたスズめっき皮膜のめっき析出状態を示す図である。 本実施例におけるめっき液5を用いて、異なる電流密度での電気めっきにより得られたスズめっき皮膜のめっき析出状態を示す図である。 本実施例におけるめっき液6を用いて、異なる電流密度での電気めっきにより得られたスズめっき皮膜のめっき析出状態を示す図である。 本実施例におけるめっき液7を用いて、異なる電流密度での電気めっきにより得られたスズめっき皮膜のめっき析出状態を示す図である。 本実施例におけるめっき液8を用いて、異なる電流密度での電気めっきにより得られたスズめっき皮膜のめっき析出状態を示す図である。
1.スズめっき用酸性水系組成物
本発明は一実施形態として、水溶性第一スズ含有物質と、および界面活性剤を含有する半光沢スズめっき用酸性水系組成物であって、上記の界面活性剤は、N,N’,N’−ポリオキシエチレン−N−アルキル−1,3−ジアミノプロパンを含有する半光沢スズ電気めっき用酸性水系組成物を提供する。かかる組成物を用いると、電流密度が5A/dm以上の条件であっても、半光沢の外観を有するスズめっき皮膜を得ることができる。したがって、従来技術に係る半光沢スズめっきに比べて、めっき速度を高めることができ、生産性に優れる。また、かかる組成物を用いた場合には、電流密度が5から15A/dmの広い範囲で、得られたスズめっき皮膜の外観やはんだ濡れ性などの表面特性が変動しにくい。したがって、バレルめっきによりめっきを行う場合や被めっき部材の被めっき面に凹凸がある場合のように、電流密度にばらつきが生じやすい場合であっても、得られたスズめっき皮膜は表面性状の均一性に優れる。
(1)水溶性第一スズ含有物質
本実施形態に係るスズめっき用酸性水系組成物(以下、「めっき液」ともいう。)は水溶性第一スズ含有物質を含む。「水溶性第一スズ含有物質」とは、スズの二価の陽イオン(Sn2+)およびこれを含有する水溶性物質からなる群から選ばれる一種または二種以上からなる物質をいう。
水溶性第一スズ含有物質をめっき液に供給する原料物質(本実施形態において、「第一スズ源」ともいう。)として、硫酸第一スズ、塩化第一スズ、ホウフッ化第一スズ等の無機系酸第一スズ;イセチオン酸第一スズなどのアルカノールスルホン酸第一スズ、メタンスルホン酸第一スズ、エタンスルホン酸第一スズ等のアルカンスルホン酸第一スズ;フェノールスルホン酸第一スズ、クレゾールスルホン酸第一スズ等の芳香族系スルホン酸第一スズ、クエン酸第一スズ、酢酸第一スズ等のカルボン酸第一スズなどが例示される。これらは単独で用いてもよいし、複数種類を組み合わせて用いてもよい。
本実施形態に係るめっき液における水溶性第一スズ含有物質のスズ換算含有量は、5g/L以上200g/L以下とすることが好ましく、30g/L以上100g/L以下とすることがさらに好ましい。水溶性第一スズ含有物質の含有量が過度に低い場合にはスズ系めっきを析出させることができなくなる。一方、水溶性第一スズ含有物質の含有量が過度に高い場合には、めっき液の粘度が高くなったことに基づいてめっきの付きまわり性が低下することが懸念される。なお、第一スズ源の配合量が過度に高くなると、めっき液中にはめっき液に溶解した状態にある水溶性第一スズ含有物質とめっき液中で固体の状態にある第一スズ源とが含まれることとなり、このとき、水溶性第一スズ含有物質のめっき液中の含有量は第一スズ源の溶解度に依存する。
(2)界面活性剤
本実施形態に係るめっき液は、界面活性剤を含有し、かかる界面活性剤は、N,N’,N’−ポリオキシエチレン−N−アルキル−1,3−ジアミノプロパンを含む。本明細書において、この界面活性剤を「界面活性剤(A)」という。界面活性剤(A)におけるNに結合するアルキル基は炭素数が14以上18以下であることが好ましい。
界面活性剤(A)の重量平均分子量は、界面活性剤(A)の曇点がめっき温度域内まで低下しないことおよび界面活性剤(A)が良好な消泡性を有する観点から、300以上1500以下であることが好ましく、500以上1300以下であることがより好ましく、900以上1000以下であることが特に好ましい。界面活性剤(A)のポリオキシエチレン部分における連続するオキシエチレン基の数は、界面活性剤としての機能を安定的に発揮させる観点から3以上であることが好ましく、界面活性剤(A)が良好な消泡性を有する観点から30以下であることが好ましい。
界面活性剤(A)を用いることにより、本実施形態に係るめっき液は、後述するような優れた特性の半光沢スズめっき皮膜を得ることができる。かかる効果を安定的に得る観点から、界面活性剤(A)の含有量は0.5g/L以上40g/L以下であることが好ましく、1g/L以上20g/L以下であることがより好ましく、2g/L以上10g/L以下であることが特に好ましい。
本実施形態に係るめっき液は、界面活性剤(A)以外の界面活性剤を含有してもよいが、上記の優れた特性の半光沢スズめっき皮膜をより安定的に得る観点から、他の界面活性剤を含有しないことが好ましい。他の界面活性剤を用いる場合には、それらの総含有量を界面活性剤(A)の含有量未満とすることが好ましく、界面活性剤(A)の含有量の1/4以下とすることがより好ましく、界面活性剤(A)の含有量の1/10以下とすることがさらに好ましい。
(3)電解質成分
本実施形態に係るめっき液は、上記の成分に加えて、めっき液の導電性を高めるための成分(以下、「電解質成分」ともいう。)を含有する。電解質成分の種類は特に限定されない。硫酸、塩酸、ホウ酸、ホウフッ化水素酸等の無機酸;イセチオン酸等のアルカノールスルホン酸、メタンスルホン酸等のアルカンスルホン酸、フェノールスルホン酸等の芳香族系スルホン酸などの有機スルホン酸;および酢酸、クエン酸、リンゴ酸、酒石酸等のカルボン酸などの酸ならびにこれら酸のアンモニウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩等の塩が例示され、これらは単独で用いられてもよいし、複数種類が用いられてもよい。これらの中でも有機スルホン酸および/または有機スルホン酸塩が好ましい。
電解質成分の含有量は限定されず、めっきにおける電流密度などに基づいて適宜設定されるべきものである。その含有量の範囲の一例を挙げれば、遊離酸換算含有量として50g/L以上300g/L以下である。
(4)その他の成分
本実施形態に係るめっき液は、公知の光沢成分、光沢補助剤、酸化防止剤、消泡剤などを含有してもよい。ただし、光沢成分および光沢補助成分を含有させる場合には、本実施形態に係るめっき液から得られるスズめっき皮膜の外観が光沢とならず、半光沢のままである範囲にそれらの含有量は留めるべきである。光沢成分および光沢補助成分は、めっき液に含有される酸によって、および/または電気めっきのための電解によって分解したり、重合したりすることによって、めっき処理時間とともにその含有量が低減する。しかも、これらの分解および/または重合に基づく副生成物がめっき液中に蓄積されるため、めっき液の安定性が低下したり、被めっき部材に吸着してめっき不良をもたらしたりする。したがって、本実施形態に係るめっき液は、光沢成分および光沢補助成分を実質的に含有しないことが好ましい。
本実施形態に係るめっき液が必要に応じて含有してもよい酸化防止剤はめっき液中のスズ第一イオンが酸化されることを抑制するためのものであり、カテコール、ハイドロキノンなどが例示される。その含有量は限定されないが、好ましい一例を挙げれば0.05g/L以上20g/L以下であり、0.1g/L以上15g/L以下とすればさらに好ましい。消泡剤としては、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレン−ブロックポリマー、高級脂肪族アルコール、アセチレンアルコール、ポリアルコキシレートなどの有機系の消泡剤およびシリコーン系の消泡剤が例示される。
(5)溶媒、pH
本実施形態に係るめっき液の溶媒は水を主成分とする。水以外の溶媒としてアルコール、エーテル、ケトンなど水への溶解度が高い有機溶媒を混在させてもよい。この場合には、めっき液全体の安定性および廃液処理への負荷の緩和の観点から、その比率は全溶媒に対して10体積%以下とすることが好ましい。
本実施形態に係るめっき液は酸性である。好ましい一態様においては強酸性であり、そのpHは通常1以下である。前述の電解質成分を含有させるにあたり、酸として加える量を調整することによって、めっき液を所望のpHに設定することができる。
2.めっき条件
本実施形態に係るめっき液のめっき条件は特に限定されない。各条件についての好ましい態様は次のとおりである。
(1)電流密度
本実施形態に係るめっき液の電流密度は、5A/dm以上とすることができる。従来技術に係る半光沢スズめっき液では、電流密度を5A/dm以上とすると、めっきの異常析出が生じ、その部分で光沢度が著しく低下してしまう。これに対し、本実施形態に係るめっき液では、電流密度を5A/dm以上としても得られためっき皮膜の外観を半光沢とすることができ、電流密度が15A/dmであっても特に良好な半光沢の外観(光沢度G(60°)として100未満)を有するスズめっき皮膜を得ることができる。すなわち、本実施形態に係るめっき液は、従来技術に係るめっき液に比べて、電流密度を高めることができ、その分、めっき皮膜の析出速度を高めることができる。したがって、本実施形態に係るめっき液は、従来技術に係るめっき液に比べて、めっき皮膜を形成する生産性を高めることができる。
一具体例を挙げれば、本実施形態に係るめっき液を用いてられる半光沢スズめっき皮膜は、めっき温度が45℃および電流密度が5A/dmの条件で電気めっきした場合に得られた半光沢スズめっき皮膜におけるJIS Z8741:1997(ISO 2813:1994)に準拠して測定された光沢度G(60°)に対する、めっき温度が45℃および電流密度が15A/dmの条件の電気めっきした場合により得られる半光沢スズめっき皮膜の前記光沢度G(60°)の比が2以下となることができる。本実施形態に係るめっき液が含有する界面活性剤(A)に代えて、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン牛脂アミンのようなアミン系の界面活性剤を用いた場合には、低電流密度(5A/dm)では半光沢ではあるものの光沢に近い外観(光沢度G(60°)では150以上)のめっき皮膜が得られ、高電流密度(15A/dm)では無光沢外観のめっき皮膜が得られ、本実施形態に係るめっき液のように、5から15A/dmという広い電流密度範囲にて良好な半光沢外観のめっき皮膜を得ることができない。
このように幅広い電流密度範囲にて半光沢外観のめっき皮膜を得ることができる本実施形態に係るめっき液は、次のような点で有利である。
まず、一バッチ内で電流密度にばらつきが生じやすい場合であっても、得られたスズめっき皮膜は表面性状の均一性に優れる。そのような場合として、バレルめっきにより多数の被めっき部材に対してめっきを行う場合、被めっき部材の被めっき面に凹凸がある場合などが具体例として挙げられる。
また、異なるバッチ間で電流密度にばらつきが生じてしまうことがあっても、得られたスズめっき皮膜は表面性状の均一性に優れる。そのような場合として、バレルめっきに投入される被めっき部材の形状や総数にバッチ間で変動が生じた場合などが具体例として挙げられる。
(2)めっき温度
めっき温度は特に限定されない。通常、20℃以上60℃以下の範囲で実施される。温度の変動はめっき外観の変化をもたらす場合があるため、めっき温度の管理幅は5℃程度とすることが好ましい。
(3)積算電流量
積算電流量は特に限定されない。積算電流量が過度に少ない場合にはニッケルなどからなる下地金属を十分に覆うことができず、はんだ濡れ性を向上させることができなくなることが懸念される。一方、積算電流量が過度に多い場合には経済的な観点から不利となる。積算電流量の範囲は、これらを考慮して適宜設定されるべきものである。
3.スズめっき皮膜を有する部材
被めっき部材が本実施形態に係るめっき液に接触した状態として電気めっきを行うことで、被めっき部材の表面の少なくとも一部に半光沢スズめっき皮膜が形成された部材(以下、「スズめっき部材」ともいう。)を製造することができる。
被めっき部材は、その表面の少なくとも一部が導電性を有している限り、その種類は特に限定されない。そのような部材の一例として、電子部品が例示される。電子部品の具体例として、抵抗、可変抵抗、コンデンサ、フィルタ、インダクタ、サーミスタ、水晶振動子、スイッチ、コネクタ、リード線、プリント基板、半導体集積回路およびモジュールが挙げられ、被めっき部材が電子部品である場合には、その電子部品はこれらの部品からなる群から選ばれた一種または二種以上を含んでもよい。
被めっき部材上のめっき皮膜の厚さは特に限定されないが、1μm以上5μm以下であることが好ましい。めっき皮膜の厚さが過度に小さい場合には、局所的にめっき皮膜が適切に形成されない部分が生じる可能性が高まる。一方、めっき皮膜の厚さが過度に大きい場合には、経済的観点から不利であるばかりでなく、めっき皮膜が被めっき部材から剥離する可能性が高まる。
本実施形態に係るめっき部材が備える半光沢スズめっき皮膜は、めっき温度が45℃および電流密度が5A/dmの条件で電気めっきした場合に得られた半光沢スズめっき皮膜におけるJIS Z8741:1997(ISO 2813:1994)に準拠して測定された光沢度G(60°)に対する、めっき温度が45℃および電流密度が15A/dmの条件の電気めっきした場合により得られる半光沢スズめっき皮膜の光沢度G(60°)の比が2以下である。すなわち、本実施形態に係るめっき液を用いることで、得られた半光沢スズめっきの光沢度G(60°)は、めっき条件、特に電流密度の影響を受けにくい。
上記規格(JIS Z8741:1997(ISO 2813:1994))における光沢度の測定方法の概要は次のとおりである。
試料面に規定された入射角で規定の開き角の光束を入射し、鏡面反射方向に反射する規定の開き角の光束を受光器で測ることにより測定される。
入射側の光学系は、光源、第一の開口、光源と第一の開口との間に配置される第一の凸レンズ、および第一の開口と試料との間に配置される第二の凸レンズによって構成される。第一の開口は第二の凸レンズの焦点の位置に配置される。第一の開口の位置に光源フィラメントを配置した場合には、第一の開口および第一のレンズは省略してもよい。受光側の光学系は、試料側から、第三の凸レンズ、第二の開口および受光器により構成される。
試料の位置に鏡面を置いたときに、第一の開口における像が、第二の開口の中央に鮮明な像を作るように、各光学系は配置される。入射側および受光側の光軸は、試料面で交わるものとする。
入射角θは、第一の開口の中心と、第二の凸レンズの中心(レンズの主点)とを結ぶ線と、試料の法線とがなす角とする。入射角θが60°±0.2°に設定された場合には、受光角は入射角θ±0.1°とされる。光源像の開き角(第一の開口の像が第三のレンズの位置で張る角度)は、入射面内の角度α が0.75°±0.10°、垂直面内の角度β が2.5°±0.1°である。受光器の開き角(第三の開口が第三のレンズの位置で張る角度)は、入射面内の角度αが4.4°±0.1°、垂直面内の角度βが11.7°±0.2°である。
光源には偏光性がないものを用い、光源と受光器には一般に標準の光(標準イルミナント)D65と、分光視感効率V(λ)(XYZ表色系における等色関数y(λ))との組み合わせと等価のものを用いる。反射光束を測定する器具の指示値は、受光器に入射する光束に最大目盛値の1%以内の範囲に比例しなければならない。また、光源による試料の照射面積の入射面に垂直方向の幅は、一般に10mm以上なければならない。
屈折率が可視波長範囲全域にわたって、一定値1.567であるガラス表面において、規定された入射角θでの鏡面光沢度を基準とし、この値を100%として表わす。なお、入射角θが60°である場合の鏡面反射率ρ(60°)は0.1001である。
測定結果は、鏡面光沢度の値および測定に用いた装置名を記載する。
上記のように、電流密度によって光沢度G(60°)が変化しにくいため、はんだに対する濡れ性といった表面性状も電流密度の影響を受けにくい。評価方法の詳細は後述するが、本実施形態に係るスズめっき部材は、高温高湿の環境試験の前後でのゼロクロスタイム(単位:秒)の比率(後/前)は、電気めっき時の電流密度が5A/dmから15A/dmの範囲で2以下となる。
本明細書において、ゼロクロスタイムとは、JIS C60068−2−54:2009(IEC60068−2−54:2006)に準拠する平衡法によるはんだ付け性試験により測定された、試験開始後はんだ浴から試験片に作用する力が0となるまでの時間、すなわち、試験開始から試験片がはんだに濡れたことに基づく引張力とはんだの試験片に対する排斥力とが等しくなるまでの時間をいう。
上記規格(JIS C60068−2−54:2009(IEC60068−2−54:2006))におけるはんだ付け性試験の概要は、次のとおりである。
当該規格は、任意の形状をした部品端子のはんだ付け性の試験方法について規定する規格である。試験対象となる供試品を高感度な平衡システム(一般的に、ばねシステム)につるし、一定温度の溶融はんだ槽中に規定の深さまでの供試品の端から浸す。浸漬した供試品に作用する浮力と表面張力とによって生じる鉛直方向の合成力を検出し、その出力を信号変換器によって電気信号に変換して、コンピュータまたは高速チャート記録計に時間の関数として連続的に記録する。その記録を、供試品と同じ特性および寸法の完全に濡れたものの記録と比較してもよい。当該規格では、供試品の特定場所のはんだ付け性を調べることを目的とする静止モード試験を対象としている。
はんだ槽の大きさは、供試品のどの部分の槽壁からも15mm以上離れており、槽の深さは15mm以上とする。試験に用いるはんだ槽は、溶融はんだに耐える材質とする。
供試品の前処理は、基本的には行わず、室温での中性有機溶剤への浸漬程度の洗浄を行う程度とする。
適切な保持具に供試品を取り付けた後、規定の表面部分を室温でフラックスに浸漬し、供試品をフラックスから取り出した後、直ちに1秒間から5秒間正常なろ紙の上に立てて過剰なフラックスを取り除く。
規定の温度に保持されたはんだ槽内のはんだ面から20mm±5mm離した位置に供試品を垂直に下げて30秒間±15秒間つるして、フラックス溶剤の大部分を揮発、乾燥させる。この乾燥中に、記録計をゼロ点に調整し、試験直前に、はんだ表面の酸化物を適切な材料で作ったへらで取り除く。
供試品の端子を、5mm/s±1mm/sから20mm/s±1mm/sの速度で、溶融はんだ中の規定の深さまで浸漬し、規定の時間その位置に保持した後、引き上げる。供試品を規定の深さまで浸漬する時間は、溶融はんだの接触開始から0.2秒間以内とするのがよい。
試験手順の時間シーケンスは次のとおりである。
1)フラックスの塗布 時間:0秒、継続時間:約5秒間
2)過剰なフラックスの取り除き 時間:約10秒、継続時間:1〜5秒間
3)供試品をはんだ槽上につるす 時間:約15秒
4)予熱 時間:約20秒、継続時間30±15秒間
5)はんだ表面の酸化物の取り除き 時間:約60秒
6)試験開始 時間:約65秒、継続時間:1〜5秒間
7)はんだへの浸漬 時間:70秒以内、継続時間:5秒間
なお、上記シーケンスにおける「時間」とは、フラックス塗布からの経過時間を表わす。また、「継続時間」とは、それぞれの手順の継続時間を表わす。
平衡法での試験を規定する場合には、次の項目を規定する。
a)脱脂時間(必要がある場合)
b)エージング方法(必要がある場合)
c)はんだ合金の組成
d)フラックスの種類
e)試験温度
f)供試品の試験部分
g)浸漬深さ
h)浸漬時間
i)浸漬速度
j)記録から測定するパラメータ
k)これらのパラメータに対する許容値
また、本実施形態に係るスズめっき部材の表面を観察すると、表面部で観察されるめっき金属の結晶粒径の分布は、電気めっき時の電流密度が5A/dmから15A/dmの範囲で変化が少ない。すなわち、従来技術に係るスズめっき液の場合には電流密度が高くなると結晶粒径は粗大化する傾向がみられるが、本実施形態に係るめっき液の場合には、結晶粒径の分布の電流密度に対する依存性が低い。
以下、本発明の効果を実施例に基づいて説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
(実施例1)
(1)めっき液の調製
水溶性第一スズ含有物質をスズ換算含有量で50g/L、表1に示される界面活性剤を5g/L、電解質成分としてメタンスルホン酸を70%メタンスルホン酸換算で120ml/L(すなわち、メタンスルホン酸換算で84g/L)含有し、溶媒を水とするめっき液番号1から8のめっき液を調製した。なお、めっき液番号6から8には、光沢成分としてベンゾチアゾールを50mg/L含有させた。また、表1中の重量平均分子量は、界面活性剤についての値である。
Figure 2014040650
(2)めっき処理
得られためっき液1から8のそれぞれを用いて、下記のめっき条件にて電気めっきを行った。
めっき槽:ハルセル(登録商標)水槽((株)山本鍍金試験器製)
被めっき部材:鋼板(縦65mm、横100mm、厚さ0.2mm)
電流密度:1〜20A/dm(被めっき部材の被めっき面のアノードに対する位置に依存して変動する)
めっき温度:45℃ (管理幅:±1℃)
積算電流量:5A,60sec
攪拌:スターラーチップによる攪拌(750rpm)
(3)光沢度の測定
上記のめっき処理により得られたスズめっき部材のそれぞれにおける、電流密度が5A/dmであった部分、電流密度が10A/dmであった部分および電流密度が15A/dmであった部分について、JIS Z8741:1997(ISO 2813:1994)に準拠して、入射角を60°とする光沢度G(60°)を測定した。測定に用いた装置は、(株)堀場製作所製 IG−331であった。測定結果を表1に示す。なお、被めっき部材についても上記の光沢度G(60°)を測定したところ、光沢度G(60°)は200を超えて、計測不能の範囲であった。
得られた電流密度が5A/dmであった部分の光沢度G(60°)に対する電流密度が15A/dmであった部分の光沢度G(60°)の比(光沢度比)を求めた。その結果を表1に示す。
(4)高電流密度部の観察
上記のめっき処理により得られたスズめっき部材のそれぞれについて、電流密度が15A/dm以上であった部分の外観を観察し、異常析出が生じているか否かについて確認した。その結果を表1に示す。
(5)めっき析出状態の観察
上記のめっき処理により得られたスズめっき部材のそれぞれについて、電流密度が、それぞれ、5A/dm、10A/dm、15A/dmの部分におけるめっきの析出状態を走査型電子顕微鏡にて観察した。その結果を図1から8に示す。なお、各図に示された撮影角は、電子線の入射方向とめっき皮膜の法線とがなす角を意味する。
(実施例2)
(1)めっき処理
実施例1において調製しためっき液1,2,5および6を用いて、下記のめっき条件にてめっきを行った。なお、めっきに供した基板は、C1020からなる配線上に電気ニッケルめっき(スルファミン酸浴、1μm)が形成されたオープンフレームのプリント基板であって、公知の方法で洗浄・活性化を行い、ゼロクロスタイム評価用の試験片を得た。試験片におけるスズめっき皮膜の厚さは平均3μmであった。
電流密度:5,10,または15A/dm
めっき温度:45℃ (管理幅:±1℃)
積算電流量:300A・sec/dm
その他のめっき条件:撹拌あり(撹拌子にて500rpmで回転)、揺動あり(カソードロッカーにて5m/分)
(2)ゼロクロスタイムの測定(環境試験前)
上記のめっき処理により得られた、めっき液および/または電流密度が互いに異なる複数種類のゼロクロスタイム測定用の試験片のそれぞれを用いて、JIS C60068−2−54:2009(IEC60068−2−54:2006)に準拠する平衡法によるはんだ付け性試験を行った。具体的には、試験片の表面を洗浄し、下記のフラックスに試験片を2秒間浸漬させた。その後、試験片をフラックスから取り出し、試験片の表面に残留する溶液を垂れ切りし、表面の酸化膜が除去された状態にあるはんだ浴に上記の垂れ切り後の試験片を速やかに浸漬させることで試験を行った。試験片のはんだ浴への浸漬開始後、はんだ浴から試験片に作用する力が0となるまでの時間(試験開始からぬれが始まるまでの時間)をゼロクロスタイムとして求めた。なお、このゼロクロスタイムは、MIL STD−883 METHOD 2022に規定される、ぬれ曲線を測定する装置に記録された信号トレースがゼロバランス点と交わる試験時間に実質的に同等である。試験条件等は下記のとおりであった。
使用機器:株式会社レスカ SAT−5100
はんだ:千住金属株式会社 M7005
はんだ組成:Sn−3.0質量%、Ag−0.5質量%、残部Cu
はんだ温度:245±5℃
フラックス:千住金属株式会社 ES−1061
試験片の浸漬速度:2mm/秒
試験片の浸漬深さ:1mm
試験片の浸漬時間:5秒間
各試験片のゼロクロスタイムの測定結果を表2に示す。
(3)ゼロクロスタイムの測定(環境試験後)
上記のめっき処理により得られた複数種類のゼロクロスタイム測定用の試験片を、105℃、相対湿度100%の高温高湿環境下に8時間置いた。環境試験後の試験片のそれぞれについて、上記のゼロクロスタイムの測定を行った。各試験片のゼロクロスタイムの測定結果を表2に示す。得られた各試験片の環境試験前後のゼロクロスタイムの測定結果から、これらの比率(試験後/試験前)を求めた。その結果を表2に示す。
Figure 2014040650

Claims (13)

  1. 水溶性第一スズ含有物質および界面活性剤を含有する半光沢スズめっき用酸性水系組成物であって、
    前記界面活性剤は、N,N’,N’−ポリオキシエチレン−N−アルキル−1,3−ジアミノプロパンからなる界面活性剤(A)を含むこと
    を特徴とする半光沢スズ電気めっき用酸性水系組成物。
  2. 前記界面活性剤(A)は、Nに結合するアルキル基は炭素数が14以上18以下である、請求項1に記載の半光沢スズ電気めっき用酸性水系組成物。
  3. 前記界面活性剤(A)の重量平均分子量は300以上1500以下である、請求項1に記載の半光沢スズ電気めっき用酸性水系組成物。
  4. 前記水溶性第一スズ含有物質のスズ換算含有量は5g/L以上200g/L以下であり、前記界面活性剤(A)の含有量は0.5g/L以上40g/L以下である、請求項1に記載の半光沢スズ電気めっき用酸性水系組成物。
  5. 有機スルホン酸化合物を含有する請求項1に記載の半光沢スズ電気めっき用酸性水系組成物。
  6. 前記有機スルホン酸化合物の有機スルホン酸換算含有量が50g/L以上300g/L以下である、請求項5に記載の半光沢スズ電気めっき用酸性水系組成物。
  7. 被めっき部材と、請求項1から6のいずれか一項に記載される半光沢スズめっき電気用酸性水系組成物から電気めっきにより前記被めっき部材の表面の少なくとも一部に形成された半光沢スズめっき皮膜とを備える部材。
  8. 前記部材が備える前記半光沢スズめっき皮膜は、電流密度が5A/dm以上の条件で電気めっきされたものである、請求項7に記載の部材。
  9. 前記部材が備える前記半光沢スズめっき皮膜は、めっき温度が45℃および電流密度が5A/dmの条件で電気めっきした場合に得られた半光沢スズめっき皮膜におけるJIS Z8741:1997(ISO 2813:1994)に準拠して測定された光沢度G(60°)に対する、めっき温度が45℃および電流密度が15A/dmの条件の電気めっきした場合により得られる半光沢スズめっき皮膜の前記光沢度G(60°)の比が2以下である、請求項7に記載の部材。
  10. 前記部材が備える前記半光沢スズめっき皮膜は、その厚さが1μm以上5μm以下である、請求項7に記載の部材。
  11. 前記部材が備える前記半光沢スズめっき皮膜は、電流密度が5A/dmから15A/dmの範囲の電気めっきにより形成されたものであって、
    JIS C60068−2−54:2009(IEC60068−2−54:2006)に準拠する平衡法によるはんだ付け性試験により測定された前記部材のゼロクロスタイム(単位:秒)について、
    105℃、相対湿度100%の環境下に8時間放置する環境試験前に測定された値(単位:秒)に対する当該環境試験後の値(単位:秒)の比率(後/前)が、2以下である、請求項7に記載の部材。
  12. 前記被めっき部材は電子部品である、請求項7に記載の部材。
  13. 前記電子部品は、抵抗、可変抵抗、コンデンサ、フィルタ、インダクタ、サーミスタ、水晶振動子、スイッチ、コネクタ、リード線、プリント基板、半導体集積回路およびモジュールからなる群から選ばれた一種または二種以上を含む、請求項12に記載の部材。
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