JP2014039922A - フィルタフレームおよびフィルタユニット - Google Patents
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Abstract
【課題】濾過した流体中へ虫が侵入するのを防止できる、フィルタフレームおよびフィルタユニットの提供を目的とする。
【解決手段】
「織物及び/又は編物が前記フレームにおける少なくとも一方の前記開口を覆う」態様のフィルタフレームであることによって、織物及び/又は編物を濾過対象物が通過するようにできる。そして、織物及び/又は編物が「平均開孔径が0μmよりも大きく350μm以下である」ことによって、濾過対象物中に存在する虫を織物及び/又は編物により捕捉して、濾過した流体中へ虫が侵入することを防止できる。
【選択図】 図1
【解決手段】
「織物及び/又は編物が前記フレームにおける少なくとも一方の前記開口を覆う」態様のフィルタフレームであることによって、織物及び/又は編物を濾過対象物が通過するようにできる。そして、織物及び/又は編物が「平均開孔径が0μmよりも大きく350μm以下である」ことによって、濾過対象物中に存在する虫を織物及び/又は編物により捕捉して、濾過した流体中へ虫が侵入することを防止できる。
【選択図】 図1
Description
本発明は、濾過した流体中へ虫が侵入するのを防止できる、フィルタフレームおよびフィルタユニットに関する。
食品や医療品の生産工場、精密機器の製造工場などにおいて、例えば、生産物が衛生的であると共に不純物により汚染されることがないように、あるいは、オフィス空間や居住空間の空調環境を清浄化するため、フィルタフレーム内部にフィルタを納めたフィルタユニットを用いて、外気などの気体を清浄化し室内に取り入れることが行なわれている。また、例えば、河川の水などの液体を清浄化して工業用水として使用するため、あるいは、生活用水を清浄化するため、前記フィルタユニットを用いて液体を清浄化することが行なわれている。
しかしながら、従来のフィルタユニットを用いて気体や液体などの流体を濾過した場合、フィルタユニットを虫が通過して、濾過した流体中へ虫が侵入することがあり、問題となっている
本発明者らは、この問題の発生原因として、フィルタフレーム内部に納められているフィルタの空隙が大きいため、虫がフィルタを通過して流体中に侵入したと考えた。そして、この問題を解決するため本発明者らは、フィルタユニットを構成するフィルタとして、空隙が小さく捕集能力に優れるフィルタを採用することを検討した。
本発明者らは、この問題の発生原因として、フィルタフレーム内部に納められているフィルタの空隙が大きいため、虫がフィルタを通過して流体中に侵入したと考えた。そして、この問題を解決するため本発明者らは、フィルタユニットを構成するフィルタとして、空隙が小さく捕集能力に優れるフィルタを採用することを検討した。
しかし、空隙が小さく捕集能力に優れるフィルタを採用した場合であっても、濾過した流体中へ虫が侵入することがあった。特に、濾過対象中に、例えばアザミウマなどの腹幅が小さい虫が存在する場合には、濾過した流体中へ前記腹幅が小さい虫が侵入し易いものであった。
そして、この問題はフィルタユニットが備えるフィルタが不織布である場合や、フィルタ交換が容易に行えるようにフィルタフレームとフィルタとが着脱可能である場合に、顕著に発生するものであった。
そして、この問題はフィルタユニットが備えるフィルタが不織布である場合や、フィルタ交換が容易に行えるようにフィルタフレームとフィルタとが着脱可能である場合に、顕著に発生するものであった。
濾過した流体中へ虫が侵入する原因として、以下の理由が考えられた。
1.フィルタ中に捕捉された虫は自発的な移動能力を有する。そのため、フィルタユニットが備えるフィルタが不織布である場合、不織布中に捕捉された虫は、不織布を構成する繊維同士の間隔を拡大して不織布内部の空隙中を移動し、濾過した流体中へ侵入することが考えられた。
2.フィルタフレームとフィルタとが着脱可能である場合、フィルタフレームとフィルタとの間には隙間が存在するものである。そのため、虫はフィルタフレームとフィルタの間の隙間を通って、濾過した流体中へ侵入することが考えられた。
特に、例えばアザミウマなどの腹幅が小さい虫は、上述の不織布内部の空隙中やフィルタフレームとフィルタの間の隙間を通過し易いため、濾過した流体中へ侵入するのを防止するのが、特に困難であると考えられた。
1.フィルタ中に捕捉された虫は自発的な移動能力を有する。そのため、フィルタユニットが備えるフィルタが不織布である場合、不織布中に捕捉された虫は、不織布を構成する繊維同士の間隔を拡大して不織布内部の空隙中を移動し、濾過した流体中へ侵入することが考えられた。
2.フィルタフレームとフィルタとが着脱可能である場合、フィルタフレームとフィルタとの間には隙間が存在するものである。そのため、虫はフィルタフレームとフィルタの間の隙間を通って、濾過した流体中へ侵入することが考えられた。
特に、例えばアザミウマなどの腹幅が小さい虫は、上述の不織布内部の空隙中やフィルタフレームとフィルタの間の隙間を通過し易いため、濾過した流体中へ侵入するのを防止するのが、特に困難であると考えられた。
本発明は、濾過した流体中へ虫が侵入するのを防止できる、フィルタフレームおよびフィルタユニットの提供を目的とする。
本発明は、
[1]「濾過対象物の流入面側及び流出面側に開口を備えるフレームと、織物及び/又は編物を備えることで構成された、フィルタフレームであって、
前記織物及び/又は編物が前記フレームにおける少なくとも一方の前記開口を覆うと共に、
前記織物及び/又は編物の平均開孔径が0μmよりも大きく350μm以下であることを特徴とする、フィルタフレーム。」
[2]「請求項1に記載のフィルタフレーム内部にフィルタを備える、フィルタユニット。」
である。
[1]「濾過対象物の流入面側及び流出面側に開口を備えるフレームと、織物及び/又は編物を備えることで構成された、フィルタフレームであって、
前記織物及び/又は編物が前記フレームにおける少なくとも一方の前記開口を覆うと共に、
前記織物及び/又は編物の平均開孔径が0μmよりも大きく350μm以下であることを特徴とする、フィルタフレーム。」
[2]「請求項1に記載のフィルタフレーム内部にフィルタを備える、フィルタユニット。」
である。
本発明に係るフィルタフレームは「濾過対象物の流入面側及び流出面側に開口を備えるフレームと、織物及び/又は編物を備えることで構成された、フィルタフレーム」であり、「織物及び/又は編物が前記フレームにおける少なくとも一方の前記開口を覆う」ことで、織物及び/又は編物を濾過対象物が通過する。
そして、「平均開孔径が0μmよりも大きく350μm以下である」織物及び/又は編物によって濾過対象物中に存在する虫を捕捉して、濾過した流体中へ虫が侵入することを防止できる、という効果を奏するフィルタフレームである。
特に、本発明に係るフィルタフレームは、例えばアザミウマなどの腹幅が小さい虫に対しても、濾過した流体中へ侵入するのを防止できる、という効果を奏するフィルタフレームである。
そして、「平均開孔径が0μmよりも大きく350μm以下である」織物及び/又は編物によって濾過対象物中に存在する虫を捕捉して、濾過した流体中へ虫が侵入することを防止できる、という効果を奏するフィルタフレームである。
特に、本発明に係るフィルタフレームは、例えばアザミウマなどの腹幅が小さい虫に対しても、濾過した流体中へ侵入するのを防止できる、という効果を奏するフィルタフレームである。
本発明が上述の効果を奏する理由は、完全に判明していないが、織物や編物は繊維同士が一定のパターンによって絡み合い、繊維の配列が均一で繊維同士の間隔や空隙の大きさが変化し難い。そのため、虫は織物や編物を通過し難いと考えられる。
更に、本発明に係る織物や編物は、平均開孔径が0μmよりも大きく350μm以下であるため、例えばアザミウマなどの腹幅が小さい濾過した流体中へ虫が侵入するのを防止できると考えられる。
そのため、本発明に係るフィルタフレームは、濾過した流体中へ虫が侵入することを防止できる。
更に、本発明に係る織物や編物は、平均開孔径が0μmよりも大きく350μm以下であるため、例えばアザミウマなどの腹幅が小さい濾過した流体中へ虫が侵入するのを防止できると考えられる。
そのため、本発明に係るフィルタフレームは、濾過した流体中へ虫が侵入することを防止できる。
また、本発明に係るフィルタユニットは、「請求項1に記載のフィルタフレーム内部にフィルタを備える、フィルタユニット」であるため、フィルタユニットが備えるフィルタが不織布である場合、あるいは、フィルタ交換が容易に行えるようにフィルタフレームとフィルタとを着脱可能にしたフィルタユニットである場合であっても、濾過した流体中へ虫が侵入することを防止できる。
本発明のフィルタフレームについて、本発明のフィルタフレームを、濾過対象物の流入面側からみた模式的正面図である、図1および、本発明のフィルタフレームにおける、濾過対象物の流入面側と濾過対象物の流出面側を結ぶ直線に対し平行をなす平面で、前記フィルタフレームを切断した際の模式的断面図である、図2を用いて説明する。
図1−2は本発明のフィルタフレーム(10)の一例を図示しており、濾過対象物の流入面側(A、以降、流入面側(A)と称する)は、図1において紙面上の手前側であり、図2において紙面上の上側である。また、濾過対象物の流出面側(B、以降、流出面側(B)と称する)は、図1において紙面上の奥側であり、図2において紙面上の下側である。
本発明のフィルタフレーム(10)は、主として、流入面側(A)及び流出面側(B)に開口(3A、3B)を備えるフレーム(1)と、フレーム(1)における少なくとも一方の開口(3A及び/又は3B)を覆う織物及び/又は編物(2)を備えることで構成されている。そして、前記織物及び/又は編物(2)は、0μmよりも大きく350μm以下の平均開孔径を備えていることを特徴としている。
なお、図1−2ではフィルタフレーム(10)として、フレーム(1)における流出面側(B)の開口(3B)が織物及び/又は編物(2)によって覆われた態様のフィルタフレーム(10)を図示している。
なお、図1−2ではフィルタフレーム(10)として、フレーム(1)における流出面側(B)の開口(3B)が織物及び/又は編物(2)によって覆われた態様のフィルタフレーム(10)を図示している。
本発明のフィルタフレーム(10)は上述の構成を備えているため、流入面側(A)の開口(3A)から流出面側(B)の開口(3B)に向かい移動する、流入面側(A)の濾過対象物(気体や液体などの流体)中に含まれる虫を、フィルタフレーム(10)における少なくとも一方の開口(3A及び/又は3B)を覆う、織物及び/又は編物(2)により捕捉して、流出面側(B)に放出される濾過した流体中へ虫が侵入することを防止できる。
本発明が上述の効果を奏する理由は、完全に判明していないが、織物や編物は繊維同士が一定のパターンによって絡み合い、繊維の配列が均一で繊維同士の間隔や空隙の大きさが変化し難い。そのため、虫は織物や編物を通過し難いと考えられる。
本発明が上述の効果を奏する理由は、完全に判明していないが、織物や編物は繊維同士が一定のパターンによって絡み合い、繊維の配列が均一で繊維同士の間隔や空隙の大きさが変化し難い。そのため、虫は織物や編物を通過し難いと考えられる。
更に、本発明に係る織物や編物は、平均開孔径が0μmよりも大きく350μm以下であるため、例えばアザミウマなどの腹幅が小さい濾過した流体中へ虫が侵入するのを防止できると考えられる。
そのため、本発明に係るフィルタフレーム(10)は、濾過した流体中へ虫が侵入することを防止できる。
そのため、本発明に係るフィルタフレーム(10)は、濾過した流体中へ虫が侵入することを防止できる。
次いで、本発明のフィルタユニット(20)について、図1−2のフィルタフレーム内部にフィルタを備えるフィルタユニットにおける、濾過対象物の流入面側と濾過対象物の流出面側を結ぶ直線に対し平行をなす平面で、前記フィルタユニットを切断した際の模式的断面図である、図4を用いて説明する。
本発明のフィルタユニット(20)は、主として、フィルタフレーム(10)とフィルタ(4)を備えており、フィルタフレーム(10)内部にフィルタ(4)を備えている。
本発明のフィルタユニット(20)は上述のフィルタフレーム(10)を用いて構成されているため、フィルタユニット(20)が備えるフィルタ(4)が不織布である場合、あるいは、フィルタ(4)交換が容易に行えるようにフィルタフレーム(10)とフィルタ(4)とを着脱可能にしたフィルタユニット(20)である場合であっても、濾過した流体中へ虫が侵入することを防止できる機能に優れている。
本発明のフィルタユニット(20)は上述のフィルタフレーム(10)を用いて構成されているため、フィルタユニット(20)が備えるフィルタ(4)が不織布である場合、あるいは、フィルタ(4)交換が容易に行えるようにフィルタフレーム(10)とフィルタ(4)とを着脱可能にしたフィルタユニット(20)である場合であっても、濾過した流体中へ虫が侵入することを防止できる機能に優れている。
本発明の詳細について、以下に説明する。
フィルタフレーム(10)を構成するフレーム(1)の形状は、フィルタフレーム(10)内部にフィルタ(4)を備えることができると共に、流入面側(A)に存在する濾過対象物である流体を、流入面側(A)の開口(3A)からフィルタフレーム(10)内部を通過させて、流出面側(B)の開口(3B)から放出することができる限り、その形状は特に限定されるものではない。例えば、流入面側(A)および流出面側(B)に開口(3A及び3B)のある額縁状などであることができる。
フィルタフレーム(10)を構成するフレーム(1)の形状は、フィルタフレーム(10)内部にフィルタ(4)を備えることができると共に、流入面側(A)に存在する濾過対象物である流体を、流入面側(A)の開口(3A)からフィルタフレーム(10)内部を通過させて、流出面側(B)の開口(3B)から放出することができる限り、その形状は特に限定されるものではない。例えば、流入面側(A)および流出面側(B)に開口(3A及び3B)のある額縁状などであることができる。
なお、図2では横断面形状が「略コ字型」の額縁状のフレーム(1)を図示しているが、前記横断面形状も限定されるものではなく、例えば、横断面形状が「略L字型」の額縁状のフレーム(1)であってもよい。
また、フレーム(1)の大きさは適宜調整するものであり限定されるものではない。フレーム(1)の外部寸法や内寸における、横の長さ(図1における、紙面上の左右方向の長さ)、縦の長さ(図1における、紙面上の上下方向の長さ)、高さ(図2と図4における、紙面上の上下方向の長さ)などは限定されるものではなく、適宜調整するが、フレーム(1)の外部寸法における横の長さおよび縦の長さは、それぞれ20cm〜100cmであることができ、縦の長さと横の長さが同じであることが好ましい。また、フレーム(1)の外部寸法における高さは、1cm〜5cmであることができ、2cm〜3cmであることができる。
フレーム(1)の調製方法は適宜選択するものであるが、例えば、溶融した樹脂や金属を型に流し込み一体型のフレーム(1)を成型する方法などを採用することができる。
あるいは、例えば、横断面形状が「略コ字型」や「略L字型」となるように樹脂板や金属板を折り曲げて調製した棒状部材、溶融した樹脂や金属を型に流しこみ調製した棒状部材あるいは溶融した樹脂や金属を押し出し成型機に供することで調製した棒状部材などの、棒状部材同士を互いに接合することでフレーム(1)を組み立てて調製する方法などを採用することができる。
そして、棒状部材同士を接合する方法として、棒状部材の接合部分を接着あるいは溶接する方法、あるいは、例えばリベットやビスやネジや略L字型の金具などの留具を介して接合部分を固定するといった方法を採用することができる。
なお、図1では、フレーム(1)を構成する棒状部材の、長辺方向における端部(6)が斜めに切り取られた形状を有する棒状部材が、長辺方向における各端部(6)同士で接合することで構成されたフレーム(1)を図示している。
フレーム(1)を構成する素材は、特に限定されるものではないが、好適に使用できる程度の強度を有する必要があるため、例えばステンレス、鉄、アルミなどの金属製、木製、樹脂製などであるのが好ましい。
織物及び/又は編物(2)を構成する繊維の繊度や目付あるいは厚さなどは特に限定されるべきものではなく、求める通気抵抗の値に合わせて適宜調整することができる。
織物及び/又は編物(2)の繊度は、例えば1デシテックス〜100デシテックスであるのが好ましく、10デシテックス〜80デシテックスであるのがより好ましく、15デシテックス〜60デシテックスであるのが最も好ましい。なお、本発明でいう「繊度」は、JIS L1015 化学繊維ステープル試験方法に基づき測定する。
また、織物及び/又は編物(2)の目付は、例えば10〜300g/m2であるのが好ましく、15〜200g/m2であるのがより好ましく、20〜100g/m2であるのが最も好ましい。
そして、織物及び/又は編物(2)の厚さは、例えば30μm〜1mmであるのが好ましく、50μm〜0.5mmであるのがより好ましい。
なお、本発明でいう「目付」は、主面の面積1m2あたりにおける質量をいい、「厚さ」は高精度デジタル測定機(ライトマチック(VL−50A) (株)ミツトヨ)により計測した、2.0kPa加重時の5点の厚さの算術平均値をいう。
そして、織物及び/又は編物(2)の厚さは、例えば30μm〜1mmであるのが好ましく、50μm〜0.5mmであるのがより好ましい。
なお、本発明でいう「目付」は、主面の面積1m2あたりにおける質量をいい、「厚さ」は高精度デジタル測定機(ライトマチック(VL−50A) (株)ミツトヨ)により計測した、2.0kPa加重時の5点の厚さの算術平均値をいう。
織物及び/又は編物(2)が備える平均開孔径の大きさは、小さければ小さいほど濾過した流体中へ虫が侵入するのを防止できる。
そして、例えば、捕集対象となる虫がより腹幅が小さいことで織物及び/又は編物(2)を通過する恐れがある場合には、織物及び/又は編物(2)が備える平均開孔径の大きさは、300μm以下であるのが好ましく、250μm以下であるのがより好ましく、200μm以下であるのが最も好ましい。平均開孔径の大きさの下限値は、求める通気抵抗あるいは通液抵抗の値に合わせて適宜調整するのが好ましく、限定されるものではないが、50μm以上であるのが好ましく、100μm以上であるのがより好ましい。
また、織物及び/又は編物(2)が備える開孔の形状は、虫を捕捉できるように適宜、選択するのが好ましい。
また、織物及び/又は編物(2)が備える開孔の形状は、虫を捕捉できるように適宜、選択するのが好ましい。
なお、本発明でいう「開孔径」とは、織物及び/又は編物(2)における主面の電子顕微鏡写真をもとに、開孔の面積を測定し、前記開孔の面積と同じ面積をもつ円の直径をいい、「平均開孔径」とは、無作為に選んだ50個の開孔における各開孔径の合計値を開孔の数(50個)で割った平均値をいう。
織物及び/又は編物(2)を構成する繊維成分は特に限定されず、例えば、ポリオレフィン系樹脂(ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルペンテンなど)、スチレン系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、ポリエーテル系樹脂(ポリエーテルエーテルケトン、ポリアセタール、変性ポリフェニレンエーテル、芳香族ポリエーテルケトンなど)、ポリエステル系樹脂(ポリエチレンテレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンナフタレート、ポリカーボネート、ポリアリレート、全芳香族ポリエステル樹脂など)、ポリイミド系樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリアミド系樹脂(例えば、芳香族ポリアミド樹脂、芳香族ポリエーテルアミド樹脂、ナイロン樹脂など)、二トリル基を有する樹脂(例えば、ポリアクリロニトリルなど)、ウレタン系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリスルホン系樹脂(ポリスルホン、ポリエーテルスルホンなど)、フッ素系樹脂(ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデンなど)、セルロース系樹脂、ポリベンゾイミダゾール樹脂などの公知の有機ポリマー、金属アルコキシド(ケイ素、アルミニウム、チタン、ジルコニウム、ホウ素、スズ、亜鉛などのメトキシド、エトキシド、プロポキシド、ブトキシドなど)が重合した無機ポリマーなどの公知の無機系化合物が重合してなるポリマー、あるいは、金属、ガラスなど無機材料を用いることができる。
これらの繊維成分を構成可能なポリマーは、直鎖状ポリマーまたは分岐状ポリマーのいずれからなるものでも構わず、またポリマーがブロック共重合体やランダム共重合体、多成分のポリマーが混和したものでも構わず、またポリマーの立体構造や結晶性の有無がいかなるものでも、特に限定されるものではない。
また、これら例示以外のポリマーや無機材料も使用可能であり、例示以外のポリマーや無機材料も含め、2種以上のポリマーや無機材料からなる繊維成分を用いることもできる。
また、これら例示以外のポリマーや無機材料も使用可能であり、例示以外のポリマーや無機材料も含め、2種以上のポリマーや無機材料からなる繊維成分を用いることもできる。
図1−2では、フレーム(1)における流出面側(B)の開口(3B)を織物及び/又は編物(2)が覆う態様のフィルタフレーム(10)を図示しているが、フレーム(1)における流入面側(A)の開口(3A)を織物及び/又は編物(2)が覆う態様であってもよく、また、流入面側(A)及び流出面側(B)の両方の開口(3A及び3B)を織物及び/又は編物(2)が覆う態様であってもよい。
そして、織物及び/又は編物(2)がフレーム(1)における開口(3A及び/又は3B)を覆う方法として、例えば、両面に粘着剤が塗布されている粘着テープや接着剤を介して、フレーム(1)と織物及び/又は編物(2)を接着する方法や、面ファスナーを介してフレーム(1)に織物及び/又は編物(2)を固定する方法などを挙げることができる。
また、周囲を枠体で固定した枠体付の織物及び/又は編物(2)を用意し、両面に粘着剤が塗布されている粘着テープや接着剤あるいは面ファスナーを介してこれをフレーム(1)に接着あるいは担持する、あるいは、例えばクリップやパチン錠あるいはキックバネなどの、枠体付の織物及び/又は編物(2)を固定できる部材をフレーム(1)に設けて、前記固定できる部材とフレーム(1)とで前記枠体付の織物及び/又は編物(2)を挟み込み、分別可能な態様で固定できるようにしてもよい。なお、前記枠体は、フレーム(1)を構成できる素材と同様の素材を用いて構成することができる。
なお、周囲を枠体で固定した枠体付の織物及び/又は編物(2)の調製方法は適宜選択できるが、例えば、
1.分割した枠体同士の間に織物及び/又は編物(2)を介在させ、前記分割した枠体同士を結合することで枠体内部に織物及び/又は編物(2)を保持して調製する方法、
あるいは、
2.枠体における織物及び/又は編物(2)と接触可能な部分(例えば、枠体の外周における2辺や4辺、あるいは外周全体)に、両面に粘着剤が塗布されている粘着テープや接着剤あるいは面ファスナーを設けて、枠体における前記部分に織物及び/又は編物(2)を接着あるいは担持させて調製する方法、
などを採用できる。
1.分割した枠体同士の間に織物及び/又は編物(2)を介在させ、前記分割した枠体同士を結合することで枠体内部に織物及び/又は編物(2)を保持して調製する方法、
あるいは、
2.枠体における織物及び/又は編物(2)と接触可能な部分(例えば、枠体の外周における2辺や4辺、あるいは外周全体)に、両面に粘着剤が塗布されている粘着テープや接着剤あるいは面ファスナーを設けて、枠体における前記部分に織物及び/又は編物(2)を接着あるいは担持させて調製する方法、
などを採用できる。
そして、フレーム(1)における開口(3A及び/又は3B)を覆う織物及び/又は編物(2)の外観として、図1では、平板状の織物及び/又は編物(2)を開示しているが、図3に図示するように、袋状あるいは箱状あるいは吹き流し型(図3では図示せず)に加工した織物及び/又は編物(2)によってフレーム(1)における開口(3A及び/又は3B)を覆ってもよい。
織物及び/又は編物(2)を上述した形状へ加工する方法は適宜選択でき、限定されるものではないが、例えば、織物及び/又は編物(2)を望む形状となるように縫製する方法、織物及び/又は編物(2)を望む形状となるように折った後に織物及び/又は編物(2)同士の重なった部分をヒートシールなどによって溶融一体化させる方法などを採用することができる。なお、吹き流し型の織物及び/又は編物(2)が備える山数は1山以上となるように適宜調整でき、2山以上であることができ、4山以上であることができる。
このとき、織物及び/又は編物(2)がフレーム(1)から脱落するのを防止できるように、織物及び/又は編物(2)の縁部分に紐状体(5)を設けると共に紐状体(5)をしばることで、あるいは、設けられた紐状体(5)の備える伸張回復能力によって、織物及び/又は編物(2)におけるフレーム(1)との接触部分をすぼめて固定してもよい。
あるいはフィルタフレーム(10)におけるフィルタ(4)が接する部分に、例えば、クリップやパチン錠あるいはキックバネなど、フィルタ(4)を固定できる部材を設けて、前記固定できる部材とフィルタフレーム(10)とでフィルタ(4)を挟み込み、フィルタフレーム(10)内部にフィルタ(4)を分別可能な態様で固定できるようにしてもよい。
また、後述するロール状に巻かれたフィルタを収納できると共に、ロール状に巻かれたフィルタを送り出す機構を備えているフィルタフレームであることもできる。
フィルタ(4)を構成する部材は限定されるものではなく、濾過対象物の種類や大きさによって適宜調整するのが好ましい。フィルタ(4)を構成可能な部材として、例えば、不織布や織物や編物などの布帛などを採用することができる。
布帛を構成する繊維成分は特に限定されず、織物及び/又は編物(2)を構成できる繊維成分と同様のものを採用して調整することができる。また、布帛を構成する繊維は、一種類あるいは複数種類の繊維成分から構成されてなるものでも構わない。複数種類の繊維成分からなる繊維として、一般的に複合繊維と称される、例えば、芯鞘型、海島型、サイドバイサイド型、オレンジ型などの態様であることができる。
そして、布帛を構成する繊維は、例えば、乾式紡糸法、湿式紡糸法、直接紡糸法、複合繊維から一種類以上の樹脂成分を除去することで繊維径が細い繊維を抽出する方法、繊維を叩解して分割された繊維を得る方法など、公知の方法により得ることができる。
織物や編物は、上述のようにして調製した繊維を織るあるいは編むことで調製することができる。
また、不織布は上述の方法で得られた繊維を、例えば、乾式法、湿式法などに供して繊維ウェブを調製し、繊維ウェブを構成する繊維同士を後述する方法によって結合することで製造できる。なお、繊維ウェブを1層のみ使用して不織布を製造するのに限らず、繊維配合が同じ又は異なる繊維ウェブを2層以上積層した積層繊維ウェブを用いて不織布を調製しても良い。更に、繊維ウエブはパラレルウエブ、クロスウエブ、ランダムウエブ、又はパラレルウエブとクロスウエブを積層したクリスクロスウエブであっても良く、特に限定するものではない。
繊維ウェブを構成する繊維同士を結合して不織布を製造する方法として、例えば、ニードルや水流によって繊維同士を絡合する方法、低融点の高分子化合物成分を表面に有する繊維(例えば複合繊維など)を繊維ウエブに含ませておき、この繊維の低融点の有機ポリマーを溶融させて繊維同士を結合する方法、バインダによって繊維同士を結合する方法、或いはこれらを併用する方法を挙げることができる。なお、前記低融点の高分子化合物成分を表面に有する繊維を溶融させる方法として、例えば、カレンダーロールにより加熱加圧する方法、熱風乾燥機により加熱する方法などを用いることができる。
使用するバインダの種類は適宜選択するものであり限定するものではないが、例えば、アクリル酸エステル系接着剤などのアクリル系樹脂、SBR系接着剤、NBR系接着剤、尿素樹脂系接着剤、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリブテン樹脂、シリコーン系樹脂などを挙げることができる。特にバインダがタック性を備える樹脂(例えば、ポリブテン樹脂、アクリル系樹脂、シリコーン系樹脂など)を含んでいる場合には、タック性を備えるバインダによって虫がフィルタ(4)中を移動するのを阻害できて、濾過した流体中へ虫が侵入するのを更に防止できるフィルタユニット(20)を提供でき好ましい。
なお、繊維ウェブへバインダを付与する方法は適宜選択するものであり、限定するものではないが、例えば、バインダ中へ繊維ウェブを浸漬する方法、繊維ウェブの主面へバインダをスプレーする方法、繊維ウェブへ泡立てたバインダを付着させる方法などを採用することができる。
あるいは、直接紡糸法を用いて繊維ウェブを調製してもよい。なお、直接紡糸法を用いて調製した繊維ウェブは繊維同士が結合した態様を有するため、繊維ウェブを構成する繊維同士を結合する工程に供することなく、そのまま不織布として使用してもよい。
また、布帛には、例えば、難燃剤、触媒粒子、または脱臭剤などの機能性材料を含ませて、多機能化することもできる。機能性材料の含有形態としては、例えば、布帛を構成する繊維に機能性材料を練り込んだ形態、ホットメルト不織布(熱可塑性樹脂からなるメルトブロー不織布など)や接着剤を介して布帛の主面及び/又は内部に機能性材料を接着して担持した形態、布帛を構成する熱可塑性樹脂からなる繊維の表面に加熱した機能性材料を接触させ、繊維主面に機能性材料一部埋没させて担持させた形態(例えば、特開2004−3070号公報に開示の布帛など)などとすることができる。
布帛を構成する繊維の繊度や目付や厚さなどは特に限定されるべきものではなく、濾過した流体中へ虫が侵入するのを防止できると共に、求める通気抵抗の値に合わせて適宜調整することができる。
本発明に係るフィルタ(4)を粗塵捕集のためのプレフィルタとみなして使用する場合、布帛を構成する繊維の繊度は1デシテックス〜50デシテックスであるのが好ましく、10デシテックス〜40デシテックスであるのがより好ましく、15デシテックス〜35デシテックスであるのが最も好ましい。
また、布帛の目付は、例えば100g/m2〜1000g/m2であるのが好ましく、200g/m2〜800g/m2であるのがより好ましく、300g/m2〜600g/m2であるのが最も好ましい。
そして、布帛の厚さは、例えば9mm〜29mmであるのが好ましく、12mm〜26mmであるのがより好ましく、17mm〜23mmであるのが最も好ましい。
また、布帛の目付は、例えば100g/m2〜1000g/m2であるのが好ましく、200g/m2〜800g/m2であるのがより好ましく、300g/m2〜600g/m2であるのが最も好ましい。
そして、布帛の厚さは、例えば9mm〜29mmであるのが好ましく、12mm〜26mmであるのがより好ましく、17mm〜23mmであるのが最も好ましい。
上述した布帛を単層でフィルタ(4)として使用しても良いが、布帛を複数枚積層してなる積層体をフィルタ(4)として使用してもよい。
図4ではフィルタフレーム(10)内部に平板状のフィルタ(4)を備えるフィルタユニット(20)を図示しているが、立体加工したフィルタ(図示せず)やロール状に巻かれたフィルタ(図示せず)をフィルタフレーム(10)内部に備えるフィルタユニット(20)を調製してもよい。
立体加工したフィルタを調製する方法として、例えば、レシプロ式やロータリー式、セミロータリー式などのプリーツ加工機による方法、ジグザグ形状に成形された一対の押し型でプレスする方法、ヒートシーラーで溶融加工した部分が山あるいは谷となるように手で折り屈曲させる方法、対をなすギアあるいはパターンロールで挟み込んで折る方法などへ、布帛あるいはフィルタを供する方法を採用できる。なお、立体加工したフィルタにおける、波の高さや波同士の間隔など形状は適宜、調整することができる。
また、フィルタユニットを構成するフィルタフレームとして、ロール状に巻かれたフィルタを収納できると共に、ロール状に巻かれたフィルタを送り出す機構を備えているフィルタフレームを採用すると共に、フィルタとしてロール状に巻かれたフィルタを採用して、前記フィルタフレームにおける少なくとも一方の開口を織物及び/又は編物で覆ってなる、フィルタユニットを調製してもよい。上述のフィルタフレームに設ける織物及び/又は編物(2)として、周囲を枠体で固定した枠体付の吹き流し型(山数:2山以上)の織物及び/又は編物(2)を採用するのが好ましい。なお、吹き流し型の織物及び/又は編物(2)は、枠体における織物及び/又は編物(2)と接触する部分全体に設けられた、両面に粘着剤が塗布されている粘着テープや面ファスナーによって、枠体と着脱可能に固定された態様であるのが好ましい。このように枠体から織物及び/又は編物(2)が着脱可能であると、織物及び/又は編物(2)の交換が容易となり好ましい。
本実施例において、特定の寸法、形状、配置関係、数値的条件など、本発明の理解を容易とする程度に特定条件を例示して説明するが、本発明はこれら例示形態にのみ限定されるものではなく、この発明の目的の範囲内で変形又は変更を行うことができる。
(実施例1)
(1)フレームの調製方法
断面が「略コ字型」であり長辺方向における各端部が、斜め45°に切り取られた形状の棒状部材を4本用意した。
そして、前記棒状部材同士の長辺方向における各端部同士を、留具(略L字型の金具、図示せず)によって接合することで、図1に図示するような、額縁状のフレームを調製した。なお、額縁状のフレームの外部寸法は以下の通りであった。
・横の長さ(図1における、紙面上の左右方向の長さ):61cm
・縦の長(図1における、紙面上の上下方向の長さ):61cm
・高さ(図2における、紙面上の上下方向の長さ):2.5cm
・流入面側の開口の形状:一辺55.9cmの正方形形状
・流出面側の開口の形状:一辺55.9cmの正方形形状
(1)フレームの調製方法
断面が「略コ字型」であり長辺方向における各端部が、斜め45°に切り取られた形状の棒状部材を4本用意した。
そして、前記棒状部材同士の長辺方向における各端部同士を、留具(略L字型の金具、図示せず)によって接合することで、図1に図示するような、額縁状のフレームを調製した。なお、額縁状のフレームの外部寸法は以下の通りであった。
・横の長さ(図1における、紙面上の左右方向の長さ):61cm
・縦の長(図1における、紙面上の上下方向の長さ):61cm
・高さ(図2における、紙面上の上下方向の長さ):2.5cm
・流入面側の開口の形状:一辺55.9cmの正方形形状
・流出面側の開口の形状:一辺55.9cmの正方形形状
(2)織物の用意
一辺61cmの正方形形状の、ポリエステル系繊維の織物(平均開孔径:200μm、目付:20g/m2、厚さ:80μm)を用意した。
一辺61cmの正方形形状の、ポリエステル系繊維の織物(平均開孔径:200μm、目付:20g/m2、厚さ:80μm)を用意した。
(3)フィルタフレームの調製方法
上述のようにして調製した額縁状のフレームにおける流出面側の主面に、両面に粘着剤が塗布されている粘着テープを介して用意したポリエステル系繊維の織物を接着して、フィルタフレームを調製した。この時、図2に図示するように、額縁状のフレームにおける流出面側の開口がポリエステル系繊維の織物によって覆われるように接着した。
上述のようにして調製した額縁状のフレームにおける流出面側の主面に、両面に粘着剤が塗布されている粘着テープを介して用意したポリエステル系繊維の織物を接着して、フィルタフレームを調製した。この時、図2に図示するように、額縁状のフレームにおける流出面側の開口がポリエステル系繊維の織物によって覆われるように接着した。
(4)フィルタの調製方法
ポリエステル繊維A(繊度:17デシテックス、繊維長:51mm)42.5重量%、ポリエステル繊維B(繊度:22デシテックス、繊維長:76mm)5重量%、ポリエステル繊維C(繊度:33デシテックス、繊維長:76mm)20重量%、および、モダアクリル繊維(繊度:17デシテックス、繊維長:64mm)32.5重量%を均一に混綿し、カーディングすることで得た繊維ウェブを、クロスレイヤーにより繊維の配向方向を交差させ積層して、目付が230g/m2のクロス繊維ウェブを得た。
次に、スチレンブタジエンゴム、塩化ビニリデン、塩化ビニル・アクリル酸エステル共重合体を混合してなるエマルジョンに、三酸化アンチモン系化合物の難燃剤を混ぜ合わせた接着剤を用意した。
クロス繊維ウェブを接着剤に浸漬し、接着剤中からクロス繊維ウェブを引き上げた後、乾燥機にて乾燥させ、固形分で350g/m2の接着剤によって繊維同士を接着させ、目付が580g/m2、厚さが2cmの不織布を得た。
このようにして調製した不織布を縦59.5cm、横59.5cmとなるように切り取ることで、フィルタを調製した。
ポリエステル繊維A(繊度:17デシテックス、繊維長:51mm)42.5重量%、ポリエステル繊維B(繊度:22デシテックス、繊維長:76mm)5重量%、ポリエステル繊維C(繊度:33デシテックス、繊維長:76mm)20重量%、および、モダアクリル繊維(繊度:17デシテックス、繊維長:64mm)32.5重量%を均一に混綿し、カーディングすることで得た繊維ウェブを、クロスレイヤーにより繊維の配向方向を交差させ積層して、目付が230g/m2のクロス繊維ウェブを得た。
次に、スチレンブタジエンゴム、塩化ビニリデン、塩化ビニル・アクリル酸エステル共重合体を混合してなるエマルジョンに、三酸化アンチモン系化合物の難燃剤を混ぜ合わせた接着剤を用意した。
クロス繊維ウェブを接着剤に浸漬し、接着剤中からクロス繊維ウェブを引き上げた後、乾燥機にて乾燥させ、固形分で350g/m2の接着剤によって繊維同士を接着させ、目付が580g/m2、厚さが2cmの不織布を得た。
このようにして調製した不織布を縦59.5cm、横59.5cmとなるように切り取ることで、フィルタを調製した。
(5)フィルタユニットの調製方法
上述のようにして調製したフィルタフレームの流入面側の開口から、前記フィルタフレーム内部に上述のようにして調製したフィルタを挿入して、フィルタフレーム内部にフィルタを備えるフィルタユニットを調製した。
上述のようにして調製したフィルタフレームの流入面側の開口から、前記フィルタフレーム内部に上述のようにして調製したフィルタを挿入して、フィルタフレーム内部にフィルタを備えるフィルタユニットを調製した。
(比較例1)
実施例1で調製したフィルタフレームの替わりに、実施例1で調製した、ポリエステル系繊維の織物を接着していない額縁状のフレームを用いたこと以外は実施例1と同様にして、額縁状のフレーム内部にフィルタを備えることで構成されたフィルタユニットを調製した。
実施例1で調製したフィルタフレームの替わりに、実施例1で調製した、ポリエステル系繊維の織物を接着していない額縁状のフレームを用いたこと以外は実施例1と同様にして、額縁状のフレーム内部にフィルタを備えることで構成されたフィルタユニットを調製した。
以上のようにして調製した、実施例1および比較例1に係るフィルタユニットを、以下に説明する測定方法に供することで、実施例1および比較例1で調製したフィルタユニットが発揮する、濾過した流体中へ虫が侵入するのを防止できる機能の評価を行った。
(測定方法)
濾過対象物の流入面側から流出面側にかけて、順に、濾過対象物の取込口、フィルタユニットを挿入できる部位、送風ファン、濾過対象物の吐出口を備えるフィルタ装置を用意した。そして、フィルタ装置における送風ファン側に、フィルタユニットにおける流出面側を向けて、フィルタユニットをフィルタ装置の前記部位に挿入した。
次いで、フィルタ装置における流入面側の空間に、生存しているミカンキイロアザミウマの成虫を、実施例1に係るフィルタユニットの測定時には160匹投入し、比較例1に係るフィルタユニットの測定時には79匹投入した。なお、測定に使用したミカンキイロアザミウマの成虫の大きさを電子顕微鏡写真をもとに測定したところ、ミカンキイロアザミウマの成虫の体長方向と直交する方向における長さ(腹幅の長さ)は、いずれの個体においても350μmより大きいものであった。
フィルタ装置の送風ファンを稼動し、風速が2.5m/sとなるように調整することで、流入面側の空間の空気をフィルタ装置における取込口から取り込み、前記空気をフィルタユニットの流入面側の開口から流出面側の開口に向けて通過させることで濾過し、濾過した空気をフィルタ装置における吐出口から放出した。
10日間のあいだ送風ファンを稼動し続けた後、フィルタユニットに捕集されていたミカンキイロアザミウマの成虫の匹数(C1)、フィルタユニットにおける濾過対象物の流出面側に存在するミカンキイロアザミウマの成虫の匹数(C2)を各々測定した。
濾過対象物の流入面側から流出面側にかけて、順に、濾過対象物の取込口、フィルタユニットを挿入できる部位、送風ファン、濾過対象物の吐出口を備えるフィルタ装置を用意した。そして、フィルタ装置における送風ファン側に、フィルタユニットにおける流出面側を向けて、フィルタユニットをフィルタ装置の前記部位に挿入した。
次いで、フィルタ装置における流入面側の空間に、生存しているミカンキイロアザミウマの成虫を、実施例1に係るフィルタユニットの測定時には160匹投入し、比較例1に係るフィルタユニットの測定時には79匹投入した。なお、測定に使用したミカンキイロアザミウマの成虫の大きさを電子顕微鏡写真をもとに測定したところ、ミカンキイロアザミウマの成虫の体長方向と直交する方向における長さ(腹幅の長さ)は、いずれの個体においても350μmより大きいものであった。
フィルタ装置の送風ファンを稼動し、風速が2.5m/sとなるように調整することで、流入面側の空間の空気をフィルタ装置における取込口から取り込み、前記空気をフィルタユニットの流入面側の開口から流出面側の開口に向けて通過させることで濾過し、濾過した空気をフィルタ装置における吐出口から放出した。
10日間のあいだ送風ファンを稼動し続けた後、フィルタユニットに捕集されていたミカンキイロアザミウマの成虫の匹数(C1)、フィルタユニットにおける濾過対象物の流出面側に存在するミカンキイロアザミウマの成虫の匹数(C2)を各々測定した。
そして、測定した各匹数を以下の式に代入することで、実施例1および比較例1で調製したフィルタユニットが発揮する、ミカンキイロアザミウマの成虫の捕集効率(%)を算出し、表1にまとめた。
捕集効率(%)={C1/(C1+C2)}×100
捕集効率(%)={C1/(C1+C2)}×100
測定の結果、実施例1に係るフィルタユニットが発揮した、ミカンキイロアザミウマの成虫の捕集効率(%)は100%であったのに対して、比較例1に係るフィルタユニットが発揮した、ミカンキイロアザミウマの成虫の捕集効率(%)は15%であった。
そのため、本発明のフィルタフレームおよびフィルタユニットは、濾過した流体中へ虫が侵入するのを防止できることが判明した。
そのため、本発明のフィルタフレームおよびフィルタユニットは、濾過した流体中へ虫が侵入するのを防止できることが判明した。
本発明は、濾過した流体中へ虫が侵入するのを防止できるフィルタフレームおよびフィルタユニットであるため、例えば、食品や医療品の生産工場、精密機器の製造工場、農作物の室内栽培施設などに設けるフィルタ装置用の、フィルタフレームおよびフィルタユニットとして利用することができる。
1・・・フレーム
2・・・織物及び/又は編物
A・・・濾過対象物の流入面側
B・・・濾過対象物の流出面側
3A・・・流入面側の開口
3B・・・流出面側の開口
4・・・フィルタ
5・・・紐状体
6・・・フレームを構成する棒状部材の、長辺方向における端部
10・・・フィルタフレーム
20・・・フィルタユニット
2・・・織物及び/又は編物
A・・・濾過対象物の流入面側
B・・・濾過対象物の流出面側
3A・・・流入面側の開口
3B・・・流出面側の開口
4・・・フィルタ
5・・・紐状体
6・・・フレームを構成する棒状部材の、長辺方向における端部
10・・・フィルタフレーム
20・・・フィルタユニット
Claims (2)
- 濾過対象物の流入面側及び流出面側に開口を備えるフレームと、織物及び/又は編物を備えることで構成された、フィルタフレームであって、
前記織物及び/又は編物が前記フレームにおける少なくとも一方の前記開口を覆うと共に、
前記織物及び/又は編物の平均開孔径が0μmよりも大きく350μm以下であることを特徴とする、フィルタフレーム。
- 請求項1に記載のフィルタフレーム内部にフィルタを備える、フィルタユニット。
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