JP2014038837A - 圧着端子、接続構造体、コネクタ、及び圧着端子の圧着方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】絶縁被覆202に対して加締めて圧着する被覆圧着部131と、アルミニウム芯線201に対して加締めて圧着する芯線圧着部132とで一体に構成した閉断面形状のバレル部130を備えた圧着端子100であって、被覆圧着部131を、被覆電線200の短手方向Yにおける断面形状を閉断面形状に形成するとともに、長手方向Xに所定の長さ延設して形成し、芯線圧着部132を、被覆圧着部131を長手方向Xに延設して形成するとともに、被覆圧着部131に、圧着状態において絶縁被覆202を短手方向Yに圧縮するように、被覆圧着部131の内面から中心に向けて突出する突形状に圧着前に形成した止水突部134を備えた。
【選択図】図4
Description
これらコネクタは、被覆電線に圧着して接続した圧着端子が内部に装着されており、凹凸対応して接続される雌型コネクタと雄型コネクタとを嵌合させる構成である。
例えば、特許文献1に記載の電線の止水構造は、電線の芯線を圧着する芯線バレル、及び電線の絶縁被覆層を圧着する絶縁被覆バレルを備えた圧着端子において、圧着端子に圧着した電線の絶縁被覆層とともに、芯線バレル、及び絶縁被覆バレルを、熱収縮チューブを被覆することで、絶縁被覆層からの水分の侵入を防止するとされている。
さらに、熱収縮チューブが外気に晒されるため、経年劣化や変質の抑制が難しく、熱収縮チューブが変形や損傷して水分が侵入するおそれがある。
上記閉断面形状は、端部を溶着して形成した閉断面形状、あるいは重ね合わせた端部を溶着して一体に形成した閉断面形状などとすることができる。
上記突形状は、長手方向における断面形状が略凸状、略山型状、あるいは被覆圧着部を縮径した形状などとすることができる。
具体的には、短手方向の断面形状が閉断面形状の被覆圧着部、及び導体圧着部と、圧縮部とを備えたことにより、バレル部は、被覆体側の端部から被覆圧着部の内部に水分が侵入することを防止できる。さらに、例えばバレル部における電線導体側端部をシールする、あるいは封止することで、バレル部の長手方向両端から内部に水分が侵入することを確実に防止することができる。
従って、圧着端子は、圧着状態における被覆圧着部の内部への水分の侵入を確実に防止することができる。
加えて、長手方向視において、圧縮部を隙間なく形成することで、圧着状態における被覆圧着部の内部への水分の侵入をより確実に防止することができる。
従って、圧着端子は、被覆体と被覆圧着部との隙間を確実に閉塞する圧縮部によって止水性の向上を図ることができる。
具体的には、圧縮部を突形状としたことにより、被覆体をより確実に圧縮することができる。さらに、突形状の圧縮部によって被覆体が略凸凹状に変形するため、水分の侵入経路を複雑化、かつ侵入経路の距離を長くすることができる。これにより、被覆体と被覆圧着部との隙間に侵入した水分が電線導体に到達することをより困難にすることができる。
従って、圧着端子は、圧縮部を突形状とすることで、より確実な止水性を確保することできる。
この発明により、圧着端子は、バレル部における電線導体側の開口からの水分の侵入を防止することができる。さらに、封止部、及び上述の圧縮部により、圧着端子は、圧着状態におけるバレル部の内部を密閉状態にすることができる。これにより、圧着端子は、バレル部の内部への水分の侵入をより確実に防止することができる。
従って、圧着端子は、圧着状態におけるバレル部の内部を密閉状態にすることで、確実な止水性を確保するととともに、より安定した導電性を確保することができる。
この発明により、圧着端子のバレル部により圧着するだけで確実な止水性を確保できる接続構造体を構成することができる。したがって、安定した導電性を確保することができる。
この発明により、銅線による電線導体を有する被覆電線に比べて軽量化できるとともに、上述した確実な止水性により、いわゆる異種金属腐食(以下において電食という)を防止することができる。
しかしながら、上述した確実な止水性により、銅系材料による導体部分を有する被覆電線に比べて軽量化を図りながら、いわゆる電食を防止することができる。
この発明により、圧着端子と電線導体を構成する金属種によらず、安定した導電性を確保したワイヤーハーネスを構成することができる。
この発明により、圧着端子と電線導体を構成する金属種によらず、安定した導電性を確保したまま圧着端子を接続することができる。
従って、コネクタは、確実な導電性を備えた接続状態を確保することができる。
この発明により、より確実に圧縮部を形成し、被覆体と被覆圧着部との隙間をより確実に閉塞することができる。
まず、本実施例における被覆電線200、及び圧着端子100について図1、及び図2を用いて詳しく説明する。
なお、図1は被覆電線200、及び圧着端子100における上方からの外観斜視図を示し、図2はバレル部130における溶接について説明する説明図を示している。
また、図2(a)は、ボックス部110を二点鎖線で示す透過状態とした圧着端子100の底面側の概略斜視図を示し、図2(b)は図2(a)におけるZ部拡大図を示している。
この止水突部134は、長手方向Xにおける断面形状を被覆圧着部131の内面から内側に向けて突出した略凸状に形成するとともに、被覆圧着部131の内面において長手方向Xと交差する周方向に沿って途切れることなく連続して形成している。
なお、止水突部134は、表面が錫メッキ(Snメッキ)された黄銅等の銅合金条を、平面展開した端子形状に打ち抜いた際、プレス成形により形成している。
つまり、バレル部130は、長手方向Xの前端、及び端部130a同士を溶着して閉塞して、長手方向Xの後方に開口を有する略筒状に形成されている。
さらに、図3(a)は図1中のA−A矢視断面図を示し、図3(b)は被覆電線200を挿入した圧着端子100に対して圧着工具10で加締める工程を説明する説明図を示している。
その後、図3(b)に示すように、被覆電線200を挿入した圧着端子100のバレル部130に対して、アンビルとクリンパで構成された1組の圧着工具10で挟み込むようにして加締める。
なお、図5はメス型コネクタ21とオス型コネクタ31の接続対応状態の斜視図を示し、図5中においてオス型コネクタ31を二点鎖線で図示している。
そして、メス型コネクタ21とオス型コネクタ31とを嵌合することで、ワイヤーハーネス20とワイヤーハーネス30とを接続する。
具体的には、バレル部130の前端に封止部133を備えたことにより、圧着端子100は、バレル部130の前端からの水分の侵入を防止することができる。さらに、被覆圧着部131の内周面に止水突部134を形成したことにより、バレル部130の後方側端部からバレル部130の内部に水分が侵入することを防止できる。
加えて、後方視において、止水突部134を周方向に沿って隙間なく形成することで、圧着状態における被覆圧着部131の内部への水分の侵入をより確実に防止することができる。
従って、圧着端子100は、封止部133、及び止水突部134を形成したことで、圧着状態においてより確実な止水性を確保することができ、バレル部130の内部への水分の侵入をより確実に防止することができる。
従って、圧着接続構造体1は、より安定した導電性を確保することができる。
従って、メス型コネクタ21は、確実な導電性を備えた接続状態を確保することができる。
この1対の分割止水突部139は、図9(a)から(c)に示すように、周方向における一部の範囲において、径方向で対面するように被覆圧着部131の内周面から突出させて形成している。換言すると、1対の分割止水突部139は、後方視において周方向に連続せず、隙間を有する形状に形成している。
また、被覆電線200における芯線をアルミニウム合金とし、圧着端子100を黄銅等の銅合金としたが、これに限定せず、被覆電線200における芯線、及び圧着端子100を黄銅等の銅合金やアルミニウム合金などの同一金属で構成してもよい。
この発明の電線導体は、実施形態のアルミニウム芯線201に対応し、
以下同様に、
被覆体は、絶縁被覆202に対応し、
導体圧着部は、芯線圧着部131に対応し、
短手方向は、幅方向Yに対応し、
圧縮部は、止水突部134,138、台形突部136、山型突部135、及び起立突起部137に対応し、
アルミ系材料は、アルミニウム合金に対応し、
銅系材料は、黄銅等の銅合金条に対応し、
接続構造体は、圧着接続構造体1に対応し、
コネクタハウジングは、メス型コネクタハウジング22、及びオス型コネクタハウジング32に対応し、
コネクタは、メス型コネクタ21、及びオス型コネクタ31に対応するが、
この発明は、上述の実施形態の構成のみに限定されるものではなく、多くの実施の形態を得ることができる。
21…メス型コネクタ
22…メス型コネクタハウジング
31…オス型コネクタ
32…オス型コネクタハウジング
100…圧着端子
130…バレル部
131…被覆圧着部
132…芯線圧着部
133…封止部
134、138…止水突部
135…山型突部
136…台形突部
137…起立突起部
200…被覆電線
201…アルミニウム芯線
202…絶縁被覆
X…長手方向
Y…幅方向
Claims (7)
- 電線導体の外周を絶縁性の被覆体で被覆した被覆電線における前記被覆体の先端近傍に対して加締めて圧着する被覆圧着部と、前記被覆体の先端から前記被覆電線の長手方向に所定の長さ露出した前記電線導体に対して加締めて圧着する導体圧着部とで一体に構成したバレル部を備えた圧着端子であって、
前記被覆圧着部を、
前記被覆電線の短手方向における断面形状を前記被覆体を包囲する閉断面形状に形成するとともに、前記長手方向に所定の長さ延設して形成し、
前記導体圧着部を、
前記被覆圧着部を前記長手方向に延設して形成するとともに、前記短手方向における断面形状を前記電線導体を包囲する閉断面形状に形成し、
前記被覆圧着部に、
圧着状態において前記被覆体を前記短手方向に圧縮するように、前記被覆圧着部の内面から前記被覆電線の短手方向における中心に向けて突出する突形状に圧着前に形成するとともに、前記長手方向に交差する方向に沿って、長手方向視において前記被覆圧着部の内面に沿って隙間なく形成した圧縮部を備えた
圧着端子。 - 前記バレル部に、
前記導体圧着部を前記長手方向に延設し、前記長手方向における先端を封止した封止部を備えた
請求項1に記載の圧着端子。 - 請求項1または2に記載の圧着端子におけるバレル部によって、前記被覆電線と前記圧着端子とを接続した
接続構造体。 - 前記電線導体を、アルミ系材料で構成するとともに、
少なくとも前記バレル部を、銅系材料で構成した
請求項3に記載の接続構造体。 - 請求項3または請求項4に記載の接続構造体を複数束ねて構成した
ワイヤーハーネス。 - 請求項3または請求項4に記載の接続構造体における圧着端子をコネクタハウジング内に配置した
コネクタ。 - 電線導体の外周を絶縁性の被覆体で被覆した被覆電線における前記被覆体の先端近傍に対して加締めて圧着する被覆圧着部と、前記被覆体の先端から前記被覆電線の長手方向に所定の長さ露出した前記電線導体に対して加締めて圧着する導体圧着部とで構成したバレル部を備えた圧着端子の圧着方法であって、
前記バレル部を、
前記被覆電線の短手方向における断面形状を前記被覆体を包囲する閉断面形状に形成するとともに、前記長手方向に所定の長さ延設して形成した前記被覆圧着部と、前記被覆圧着部を前記長手方向に延設して形成するとともに、前記短手方向における断面形状を前記電線導体を包囲する閉断面形状に形成した前記導体圧着部とで構成し、
前記被覆圧着部の内面から前記被覆電線の短手方向における中心に向けて突出する突形状に圧着前に形成するとともに、前記長手方向に交差する方向に沿って、長手方向視において前記被覆圧着部の内面に沿って隙間なく形成した圧縮部を備えた前記被覆圧着部を、前記被覆圧着部の内面と前記被覆体の外面との境界において、前記圧縮部で前記被覆体を前記短手方向に圧縮するように、前記被覆体の先端近傍に対して加締めて圧着する
圧着端子の圧着方法。
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