JP2014037442A - 心臓疾患におけるs1pレセプターアゴニストの使用 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】S1Pレセプターアゴニストである遊離形もしくは医薬上許容される塩形の2−アミノ−2−[2−(4−(オクチルフェニル)エチル]プロパン−1,3−ジオールまたはFTY720リン酸塩の新規使用を提供することにより、上記課題を解決する。
【選択図】なし
Description
Zは、H;C1−6アルキル;C2−6アルケニル;C2−6アルキニル;フェニル;OHで置換されたフェニル;ハロゲン、C3−8シクロアルキル、フェニル、およびOHで置換されたフェニルからなる群から選択される1〜3個の置換基で置換されたC1−6アルキル;またはCH2−R4z{ここで、R4zはOH、アシルオキシもしくは式(a)
Z1は、直接結合またはO、好ましくはOであり;
R5zおよびR6zは、それぞれ独立して、H、または所望により1、2もしくは3個のハロゲン原子により置換されていてもよいC1−4アルキルである。]
の残基である。}であり;
R1zは、OH、アシルオキシまたは式(a)の残基であり;そして
R2zおよびR3zは、それぞれ独立して、H、C1−4アルキルまたはアシルである。〕
で示される基を含んでなる化合物である。
− EP627406A1において開示された化合物、たとえば式I
R1は、
− 鎖内に結合または二重結合、三重結合、O、S、NR6(ここで、R6はH、アルキル、アラルキル、アシルもしくはアルコキシカルボニルである。)およびカルボニルから選択されるヘテロ原子を有していてもよく、そして/または
− 置換基としてアルコキシ、アルケニルオキシ、アルキニルオキシ、アラルキルオキシ、アシル、アルキルアミノ、アルキルチオ、アシルアミノ、アルコキシカルボニル、アルコキシカルボニルアミノ、アシルオキシ、アルキルカルバモイル、ニトロ、ハロゲン、アミノ、ヒドロキシイミノ、ヒドロキシまたはカルボキシを有していてもよい
直鎖もしくは分枝鎖の(C12−22)炭素鎖であるか;あるいは
R1は
− アルキルが直鎖もしくは分枝鎖の(C6−20)炭素鎖であるフェニルアルキル;または
− アルキルが直鎖もしくは分枝鎖の(C1−30)炭素鎖であるフェニルアルキル
[ここで、当該フェニルアルキルは、
− 所望によりハロゲンで置換されていてもよい直鎖もしくは分枝鎖の(C6−20)炭素鎖、
− 所望によりハロゲンで置換されていてもよい直鎖もしくは分枝鎖の(C6−20)アルコキシ鎖、
− 直鎖もしくは分枝鎖の(C6−20)アルケニルオキシ、
− フェニルアルコキシ、ハロフェニルアルコキシ、フェニルアルコキシアルキル、フェノキシアルコキシもしくはフェノキシアルキル、
− C6−20アルキルで置換されたシクロアルキルアルキル、
− C6−20アルキルで置換されたヘテロアリールアルキル、
− 複素環C6−20アルキル、または
− C2−20アルキルで置換された複素環アルキル
により置換されている。]
であり、
そして
アルキル部分(alkyl moiety)は、
− 炭素鎖内に、結合または二重結合、三重結合、O、S、スルフィニル、スルホニル、もしくはNR6(ここで、R6は上で定義したとおりである。)から選択されるヘテロ原子、ならびに
− 置換基としてアルコキシ、アルケニルオキシ、アルキニルオキシ、アラルキルオキシ、アシル、アルキルアミノ、アルキルチオ、アシルアミノ、アルコキシカルボニル、アルコキシカルボニルアミノ、アシルオキシ、アルキルカルバモイル、ニトロ、ハロゲン、アミノ、ヒドロキシまたはカルボキシ
を有していてもよく、そして
R2、R3、R4およびR5は、それぞれ独立して、H、C1−4アルキルまたはアシルである。〕
で示される化合物、または医薬上許容されるその塩;
EP 1002792A1において開示された化合物、たとえば式II
mは1〜9であり、そして
R'2、R'3、R'4およびR'5はそれぞれ独立して、H、アルキルまたはアシルである。〕
で示される化合物、または医薬上許容されるその塩;
EP 0778263A1において開示された化合物、たとえば式III
Wは、H;C1−6アルキル、C2−6アルケニルもしくはC2−6アルキニル;非置換もしくはOHで置換されたフェニル;R''4O(CH2)n;またはハロゲン、C3−8シクロアルキル、フェニル、およびOHで置換されたフェニルからなる群から選択される1〜3個の置換基で置換されたC1−6アルキルであり;
Xは、H、またはp個の炭素原子を有する非置換もしくは置換直鎖アルキル、または(p−1)個の炭素原子を有する非置換もしくは置換直鎖アルコキシであり、たとえばC1−6アルキル、OH、C1−6アルコキシ、アシルオキシ、アミノ、C1−6アルキルアミノ、アシルアミノ、オキソ、ハロC1−6アルキル、ハロゲン、非置換フェニル、ならびにC1−6アルキル、OH、C1−6アルコキシ、アシル、アシルオキシ、アミノ、C1−6アルキルアミノ、アシルアミノ、ハロC1−6アルキルおよびハロゲンからなる群から選択される1〜3個の置換基で置換されたフェニルからなる群から選択される1〜3個の置換基により置換されており;
Yは、H、C1−6アルキル、OH、C1−6アルコキシ、アシル、アシルオキシ、アミノ、C1−6アルキルアミノ、アシルアミノ、ハロC1−6アルキルまたはハロゲンであり、
Z2は、一重結合、またはq個の炭素原子を有する直鎖アルキレンであり、
pおよびqは、それぞれ独立して、1〜20の整数であり、ただし6≦p+q≦23であり、m'は1、2または3であり、nは2または3であり、
R''1、R''2、R''3およびR''4は、それぞれ独立して、H、C1−4アルキルまたはアシルである。〕
で示される化合物、または医薬上許容されるその塩;
WO 02/18395において開示された化合物、たとえば式IVaまたはIVb
Xaは、O、S、NR1sまたは−(CH2)na−であり、当該−(CH2)na−は非置換であるか、または1〜4個のハロゲンにより置換されており;naは1または2であり、R1sはHまたは(C1−4)アルキルであり、当該アルキルは非置換であるか、またはハロゲンにより置換されており;
R1aは、H、OH、(C1−4)アルキルまたはO(C1−4)アルキル[ここで、アルキルは非置換であるか、もしくは1〜3個のハロゲンにより置換されている。]であり;
R1bは、H、OHまたは(C1−4)アルキル[ここで、アルキルは非置換であるか、もしくはハロゲンにより置換されている。]であり;
R2aは、それぞれ独立して、Hまたは(C1−4)アルキルから選択され、当該アルキルは非置換であるか、もしくはハロゲンにより置換されており;
R3aは、H、OH、ハロゲンまたはO(C1−4)アルキル[ここで、アルキルは非置換であるか、もしくはハロゲンにより置換されている。]であり;そして
R3bは、H、OH、ハロゲン、(C1−4)アルキル[ここで、アルキルは非置換であるか、もしくはヒドロキシにより置換されている。]、またはO(C1−4)アルキル[ここで、アルキルは非置換であるか、もしくはハロゲンにより置換されている。]であり;
Yaは、−CH2−、−C(O)−、−CH(OH)−、−C(=NOH)−、OまたはSであり、そして
R4aは、(C4−14)アルキルまたは(C4−14)アルケニルである。〕
で示される化合物、または医薬上許容されるその塩もしくは水和物;
WO 02/076995において開示された化合物、たとえば式V
mcは、1、2または3であり;
Xcは、Oまたは直接結合であり;
R1cは、H;所望によりOH、アシル、ハロゲン、C3−10シクロアルキル、フェニルもしくはヒドロキシ−フェニレンで置換されていてもよいC1−6アルキル;C2−6アルケニル;C2−6アルキニル;または所望によりOHで置換されていてもよいフェニルであり;
R2cは、
R5cは、Hまたは所望により1、2もしくは3個のハロゲン原子で置換されていてもよいC1−4アルキルであり、そして
R6cは、Hまたは所望によりハロゲンで置換されていてもよいC1−4アルキルである。]
であり、
R3cおよびR4cは、それぞれ独立して、H、所望によりハロゲンで置換されていてもよいC1−4アルキル、またはアシルであり、そして
Rcは、鎖内に所望により酸素原子を有していてもよく、そして所望によりニトロ、ハロゲン、アミノ、ヒドロキシもしくはカルボキシで置換されていてもよい、C13−20アルキル;または式(a)
R7cは、H、C1−4アルキルまたはC1−4アルコキシであり、そして
R8cは、置換C1−20アルカノイル、フェニルC1−14アルキル(ここで、当該C1−14アルキルは所望によりハロゲンもしくはOHで置換されていてもよい。)、シクロアルキルC1−14アルコキシもしくはフェニルC1−14アルコキシ(ここで、当該シクロアルキルもしくはフェニル環は所望によりハロゲン、C1−4アルキルおよび/もしくはC1−4アルコキシで置換されていてもよい。)、フェニルC1−14アルコキシ−C1−14アルキル、フェノキシC1−14アルコキシまたはフェノキシC1−14アルキルである。]
で示される残基であり、
Rcは、R1cがC1−4アルキル、C2−6アルケニルもしくはC2−6アルキニルである場合に、R8cがC1−14アルコキシである式(a)の残基でもある。〕
で示される化合物
あるいは式VI
nxは、2、3もしくは4であり、
R1xは、H;所望によりOH、アシル、ハロゲン、シクロアルキル、フェニルもしくはヒドロキシ−フェニレンで置換されていてもよいC1−6アルキル;C2−6アルケニル;C2−6アルキニル;または所望によりOHで置換されていてもよいフェニルであり;
R2xは、H、C1−4アルキルまたはアシルであり、
R3xおよびR4xは、それぞれ独立して、H、所望によりハロゲンで置換されていてもよいC1−4アルキル、またはアシルであり、
R5xは、H、C1−4アルキルまたはC1−4アルコキシであり、そして
R6xは、シクロアルキルで置換されたC1−20アルカノイル;シクロアルキルC1−14アルコキシ(ここで、当該シクロアルキル環は所望によりハロゲン、C1−4アルキルおよび/もしくはC1−4アルコキシで置換されていてもよい。);フェニルC1−14アルコキシ(ここで、当該フェニル環は所望によりハロゲン、C1−4アルキルおよび/もしくはC1−4アルコキシで置換されていてもよい。)であり、
R6xは、R1xがOHで置換されたC2−4アルキルである場合にC4−14アルコキシであり、また、R1xがC1−4アルキルである場合にペンチルオキシもしくはヘキシルオキシであり、
ただし、R5xがHであるか、またはR1xがメチルである場合、R6xはフェニル−ブチレンオキシでないものとする。〕
で示される化合物、または医薬上許容されるその塩;
WO 02/06268AIにおいて開示された化合物、たとえば式VII
R1dおよびR2dは、それぞれ独立して、Hまたはアミノ−保護基であり; R3dは、水素、ヒドロキシ−保護基、または式
で示される残基であり;
R4dは、低級アルキルであり;
ndは、1〜6の整数であり;
Xdは、エチレン、ビニレン、エチニレン、式−D−CH2−(ここで、Dはカルボニル、−CH(OH)−、O、SもしくはNである。)、アリール、または以下で定義した基から選択される3個までの置換基により置換されたアリールであり;
Ydは、一重結合、C1−10アルキレン、群aおよびbから選択される3までの置換基により置換されたC1−10アルキレン、炭素鎖の中途または末端にOまたはSを有するC1−10アルキレン、あるいは群aおよびbから選択される3までの置換基により置換された炭素鎖の中途または末端にOまたはSを有するC1−10アルキレンであり;
R5dは、水素、シクロアルキル、アリール、ヘテロ環、群aおよびbから選択される3までの置換基により置換されたシクロアルキル、群aおよびbから選択される3までの置換基により置換されたアリール、あるいは群aおよびbから選択される3までの置換基により置換されたヘテロ環であり;
R6dおよびR7dは、それぞれ独立して、Hまたは群aから選択される置換基であり;
<群a>は、ハロゲン、低級アルキル、ハロゲノ低級アルキル、低級アルコキシ、低級アルキルチオ、カルボキシル、低級アルコキシカルボニル、ヒドロキシ、低級脂肪族アシル、アミノ、モノ−低級アルキルアミノ、ジ−低級アルキルアミノ、低級脂肪族アシルアミノ、シアノまたはニトロであり;そして
<群b>は、シクロアルキル、アリール、ヘテロ環であり、これらはそれぞれ、所望により群aから選択される3までの置換基により置換されていてもよく、
ただし、R5dが水素である場合、Ydは一重結合または直鎖C1−10アルキレンであるものとする。〕
で示される化合物、または薬理学的に許容されるその塩もしくはエステル;
JP−14316985(JP2002316985)において開示された化合物、たとえば式VIII:
で示される化合物、または薬理学的に許容されるその塩もしくはエステル;
WO 03/29184およびWO 03/29205において開示された化合物、たとえば式IX
Xfは、OまたはSであり、そして
R1f、R2f、R3fおよびnfは、WO 03/29184およびWO 03/29205において開示されているとおりであり、
R4fおよびR5fは、それぞれ独立して、H、または式
で示される残基である。〕
で示される化合物;たとえば2−アミノ−2−[4−(3−ベンジルオキシフェノキシ)−2−クロロフェニル]プロピル−1,3−プロパン−ジオールもしくは2−アミノ−2−[4−(ベンジルオキシフェニルチオ)−2−クロロフェニル]プロピル−1,3−プロパン−ジオール、または薬理学的に許容されるこれらの塩である。
1.1 処置を必要としている対象における慢性心不全の処置方法であって、当該対象に、S1Pレセプターアゴニストの治療上有効量を投与することを含んでなる方法;
1.2 心エネルギー効率の改善および/または酸素要求量の減少を必要としている対象における心エネルギー効率の改善および/または酸素要求量の減少のための方法であって、当該対象に、S1Pレセプターアゴニストの治療上有効量を投与することを含んでなる方法;
1.3 心拍出量の改善を必要としている対象における心拍出量の改善方法であって、当該対象に、S1Pレセプターアゴニストの治療上有効量を投与することを含んでなる方法;
1.4 処置を必要としている対象における不整脈または頻脈性不整脈、たとえば心房細動、心房粗動または心室性洞頻脈(sinus ventricular tachycardia)の処置方法であって、当該対象に、S1Pレセプターアゴニストの治療上有効量を投与することを含んでなる方法;
1.5 処置を必要としている対象における鬱血性心不全の処置方法であって、当該対象に、S1Pレセプターアゴニストの治療上有効量を投与することを含んでなる方法;
が提供される。
1.6 処置を必要としている対象における心血管手術の合併症、たとえば手術前後の高血圧の処置方法であって、当該対象に、S1Pレセプターアゴニストの治療上有効量を投与することを含んでなる方法;
1.7 処置を必要としている対象における不安定狭心症の処置方法であって、当該対象に、S1Pレセプターアゴニストの治療上有効量を投与することを含んでなる方法;
1.8 処置を必要としている対象における急性心筋梗塞の処置方法であって、当該対象に、S1Pレセプターアゴニストの治療上有効量を投与することを含んでなる方法。
3. 前記1.1〜1.8で定義した方法において使用するための医薬組成物の製造に使用するための、S1Pレセプターアゴニスト、たとえば式Iの化合物または医薬上許容されるその塩;あるいは
4. 1またはそれ以上の医薬上許容される希釈剤または担体とともにS1Pレセプターアゴニスト、たとえば式Iの化合物または医薬上許容されるその塩を含んでなる、前記1.1〜1.8で定義した方法において使用するための医薬組成物。
S1PレセプターおよびGiタンパク質をクローン化し、そしてS1Pレセプター、Gi−α、Gi−βおよびGi−γのための等量の4種のcDNAを混合し、そしてリン酸カルシウム沈澱法(M. Wigler et al., Cell. 1977; 11; 223 および DS. Im et al., Mol. Pharmacol. 2000; 57; 753)を用いるHEK293細胞の単層をトランスフェクトするために使用する。簡単に言うと、25μgのDNAおよび0.25M CaClを含むDNA混合物を、HEPES−緩衝性2mM Na2HPO4に添加する。HEK293細胞のコンフルエントに達していない単層を25mMクロロキンで毒し、次いでDNA沈澱を細胞に加える。4時間後、単層をリン酸緩衝性生理食塩水で洗浄し、そして培地に栄養補給する(90% 1:1 ダルベッコ修正必須培地(DMEM):F−12+10%ウシ胎児血清)。氷上で10%スクロースを含有するHMEバッファー(mM表記:20 HEPES、5 MgCl2、1 EDTA、pH 7.4)中で掻き取ることによるDNAの添加の48〜72時間後に細胞を回収し、そしてDounceホモジナイザーを用いて破壊する。800×gでの遠心分離後、上清をスクロース不含有HMEで希釈し、そして100,000×gにて1時間遠心分離する。得られたペレットを、再びホモジナイズし、そして100,000×gにてさらに1時間遠心分離する。この粗膜ペレットをスクロース含有HMEに再懸濁させ、アリコートに分け、そして液体窒素に浸して急速冷凍する。膜を70℃にて保存する。タンパク質の濃度を、Bradfordプロテインアッセイにより分光的に測定する。
GTPγS結合実験を、DS. Im et al., Mol. Pharmacol. 2000; 57: 753により記載されたように行う。Gタンパク質に結合する、リガンド介在性GTPγSを、一過性にトランスフェクトされたHEK293細胞からの25μgの膜調製物を用いて、GTP結合バッファー(mM表記:50 HEPES、100 NaCl、10 MgCl2、pH 7.5)中で測定する。リガンドを、10μM GDPおよび0.1nM [35S]GTPγS(1200Ci/mmol)の存在下で膜に添加し、そして30℃にて30分間インキュベートする。結合したGTPγSを、Brandelハーベスター(Gaithersburg, MD)を用いて結合していないものから分離し、そして液体シンチレーションカウンターで計数する。
慢性心不全に対するS1Pレセプターアゴニスト、たとえば式Iの化合物の効果を、心不全が大規模心筋梗塞の結果として誘導されているウサギにおいて試験する(RP. Hof et al. J. Cardiovasc. Pharmacol., 1991, 18, 361-368)。心房性ナトリウム利尿因子またはバロフレックス(baroflex)感受性の変化は、この動物モデルにおける心不全の状態の信頼できる状況である。0.1〜10mg/kgの用量で静脈内投与した場合、S1Pレセプターアゴニスト、たとえば式Iの化合物、たとえば化合物Aは、心不全に対して有利な効果を有する。
クラスIVの鬱血性心不全を有する患者を選択する:彼らは上昇した心室充満圧(起坐呼吸、肝脾鬱血に起因する腹部不快感、末梢浮腫、腹水症、ラ音(rales)および頚静脈怒張)ならびに不十分な末梢灌流を有する。患者は、遊離の形態または医薬上許容される塩の形態の試験されるべきS1Pレセプターアゴニスト、たとえば化合物Aの1日用量を、たとえば経口的に、2もしくは4週間または3ヶ月間投与される。必要ならば、用量を漸増してもよい。患者を6ヶ月間追跡調査する。入院および6ヶ月の追跡期間中に、以下のデータを収集する:血圧、体重、心電図、心エコー図、血清電解質、ナトリウム利尿ホルモンプロフィールおよび運動負荷試験。
有利な効果が観察された。
5. (a)S1Pレセプターアゴニスト、たとえば式Iの化合物、たとえばFTY720、または化合物BもしくはC、または式VもしくはVIIIの化合物、あるいはそれらのリン酸塩、またはそれらの医薬上許容される塩である第1の剤、ならびに(b)併用剤、たとえば上で定義した第2の薬剤を含んでなる医薬組合せ剤。
6. S1Pレセプターアゴニスト、たとえば式Iの化合物、たとえばFTY720、または化合物BもしくはC、または式VもしくはVIIIの化合物、あるいはそれらのリン酸塩、またはそれらの医薬上許容される塩である第1の剤、ならびに第2の医薬物質、たとえば上に示したものの治療上有効量を、たとえば同時一体的または順に共投与することを含んでなる、上で定義した方法。
Claims (5)
- 遊離形または薬学的に許容される塩形の2−アミノ−2−[2−(4−(オクチルフェニル)エチル]プロパン−1,3−ジオール(FTY720)および2−アミノ−2−[2−(4−(オクチルフェニル)エチル]プロパン−1,3−ジオールモノホスフェート(FTY720リン酸塩)から選択されるS1Pレセプターアゴニストを含む、慢性心不全、鬱血性心不全、不整脈もしくは頻脈性不整脈の処置用医薬。
- S1Pレセプターアゴニストが、2−アミノ−2−[2−(4−(オクチルフェニル)エチル]プロパン−1,3−ジオールの塩酸塩である、請求項1に記載の医薬。
- 急性非代償性鬱血性心不全を有する患者または先在性不整脈を有する患者を処置するための、請求項1または2に記載の医薬。
- アンギオテンシン変換酵素インヒビター、アンギオテンシンIIレセプターアンタゴニスト、合成形態のB型ナトリウム利尿性ペプチド(BNP)または他のヒトB型ナトリウム利尿性ペプチド、β−ブロッカー、β−アドレナリンレセプターアゴニスト、α−2レセプターアゴニスト、カルシウムアンタゴニストおよび利尿薬から選択される併用剤と組み合わせて使用される、請求項1から3のいずれか1項に記載の医薬。
- (a)遊離形または薬学的に許容される塩形の2−アミノ−2−[2−(4−(オクチルフェニル)エチル]プロパン−1,3−ジオール(FTY720)および2−アミノ−2−[2−(4−(オクチルフェニル)エチル]プロパン−1,3−ジオールモノホスフェート(FTY720リン酸塩)から選択されるS1Pレセプターアゴニスト、および(b)アンギオテンシン変換酵素インヒビター、アンギオテンシンIIレセプターアンタゴニスト、合成形態のB型ナトリウム利尿性ペプチド(BNP)または他のヒトB型ナトリウム利尿性ペプチド、β−ブロッカー、β−アドレナリンレセプターアゴニスト、α−2レセプターアゴニスト、カルシウムアンタゴニストおよび利尿薬から選択される併用剤を含み、該S1Pレセプターアゴニストおよび該併用剤が、同時に、別々に、または連続して患者に投与される、慢性心不全、鬱血性心不全、不整脈もしくは頻脈性不整脈の処置用組合せ剤。
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