JP2014037119A - レーザ制御装置,光走査装置,画像形成装置,およびレーザ制御方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 ドループをより低減させる。
【解決手段】 書き込み制御部(レーザ制御装置)10は、LD(レーザ光源)14の非点灯時(オフセット発光時)に印加するバイアス電流として、LD14に電流値が繰り返し変化する電流を印加する。このとき、上記バイアス電流の最大電流値が、LD14の閾値電流を超えないようにするとよい。あるいは、上記バイアス電流の最大電流値を、感光体ドラムに書き込まれた画像を現像した際に地汚れを発生しない最大の一定バイアス電流値Ibより大きくするとよい。この場合、上記バイアス電流の電流値の時間積分値を、上記一定バイアス電流値Ibの時間積分値と等しくするとよい。
【選択図】 図2
【解決手段】 書き込み制御部(レーザ制御装置)10は、LD(レーザ光源)14の非点灯時(オフセット発光時)に印加するバイアス電流として、LD14に電流値が繰り返し変化する電流を印加する。このとき、上記バイアス電流の最大電流値が、LD14の閾値電流を超えないようにするとよい。あるいは、上記バイアス電流の最大電流値を、感光体ドラムに書き込まれた画像を現像した際に地汚れを発生しない最大の一定バイアス電流値Ibより大きくするとよい。この場合、上記バイアス電流の電流値の時間積分値を、上記一定バイアス電流値Ibの時間積分値と等しくするとよい。
【選択図】 図2
Description
この発明は、レーザ制御装置、そのレーザ制御装置からのレーザ光によって走査対象物を走査する光走査装置、その光走査装置を搭載した画像形成装置、およびレーザ制御方法に関する。
従来から、レーザ光源から射出されるレーザ光を用いて走査対象物を走査する光走査装置が知られている。このような光走査装置は例えば、電子写真方式の画像形成において、レーザ光のオンオフを画像データに基づき制御しつつ、帯電させた感光体上を走査することより、感光体上に静電潜像を形成するために用いられる。
ところで、レーザ光源を駆動する際には、レーザ光源を直流点灯させた場合、その発熱による温度上昇によって光量が徐々に低下するドループ現象が発生することが知られている。また、その光量の低下(変化)を「ドループ」という。
そして、例えばレーザ光源を上記の電子写真方式の画像形成に用いる場合、ドループ現象を抑えるため、感光体を走査して画像を形成するタイミング以外でも、レーザ光源にバイアス電流(微少電流)を流す(印加する)技術が既に知られている。
そして、例えばレーザ光源を上記の電子写真方式の画像形成に用いる場合、ドループ現象を抑えるため、感光体を走査して画像を形成するタイミング以外でも、レーザ光源にバイアス電流(微少電流)を流す(印加する)技術が既に知られている。
また、例えば特許文献1には、ドループの低減とドループのライン毎のばらつきを抑えるため、LD点灯前にLDに印加するバイアス電流I1,I2を制御する(I1,I2の合計値Iaを一定にする)手法について開示されている。
しかしながら、上述したドループを抑えるためのバイアス電流の制御では、レーザ光源に印加するバイアス電流を増やすとドループは改善するが、増やしすぎると感光体が反応して地汚れを起こしてしまうトレードオフがあり、ドループを十分に抑えることができなかった。地汚れとは、感光体の地肌部へのトナー付着のことを云う。
また、特許文献1の記載の手法では、地汚れ防止のためにはバイアス電流I1,I2の合計値Iaを一定にするための制御の期間を長く取れないため、必ずしもLDの温度を十分上げられないから、ドループの低減が十分できなかった。
この発明は、上記の点に鑑みてなされたものであり、ドループをより低減させることを目的とする。
また、特許文献1の記載の手法では、地汚れ防止のためにはバイアス電流I1,I2の合計値Iaを一定にするための制御の期間を長く取れないため、必ずしもLDの温度を十分上げられないから、ドループの低減が十分できなかった。
この発明は、上記の点に鑑みてなされたものであり、ドループをより低減させることを目的とする。
この発明は、上記の目的を達成するため、レーザ光源に印加する電流を制御するレーザ制御装置において、上記レーザ光源の非点灯時に印加するバイアス電流として、上記レーザ光源に電流値が繰り返し変化する電流を印加するようにしたものである。
以上のような構成によれば、ドループをより低減させることができる。
以下、この発明を実施するための形態を図面に基づいて具体的に説明する。
図1は、この発明の一実施形態であるレーザ制御装置を備えた光走査装置における光学系の概略的な構成例を示す斜視図である。
この光走査装置において、光源200のレーザダイオード(LD)から射出されたレーザ光は、偏向手段であるポリゴンミラー102cで偏向される。
図1は、この発明の一実施形態であるレーザ制御装置を備えた光走査装置における光学系の概略的な構成例を示す斜視図である。
この光走査装置において、光源200のレーザダイオード(LD)から射出されたレーザ光は、偏向手段であるポリゴンミラー102cで偏向される。
光源200のLDは、後述する書き込み制御部によって印加電流を制御されるレーザ光源である。ポリゴンミラー102cは、光源200のLDが出力するレーザ光を偏向させて走査対象物で且つ像担持体である感光体ドラム104aの表面を走査する走査手段である。
ポリゴンミラー102cは、図示しないポリゴンモータ(スピンドルモータ等)により回転駆動される。
ポリゴンミラー102cは、図示しないポリゴンモータ(スピンドルモータ等)により回転駆動される。
ポリゴンミラー102cで偏向されたレーザ光は、fθレンズ102bを通過した後、反射ミラー(「折り返しミラー」ともいう)102aによって反射される。そして、その反射ミラー102aによって反射されたレーザ光は、図示しないWTLレンズを通して整形された後、複数の反射ミラー102e,102fによって順次反射される。その後、露光のために使用されるレーザ光Lとして、副走査方向に移動する感光体ドラム104aの表面をポリゴンミラー102cにより主走査方向に反復走査(主走査)して露光する。
また、レーザ光の主走査方向の書き出しタイミング(「主走査画像書き出しタイミング」ともいう)を同期させるため、像担持体である感光体ドラム104a表面の主走査方向の画像領域外の端部(所定位置)に、フォトダイオードなどを含む同期検知手段である同期検知センサ210が配置されている。
この同期検知センサ210は、感光体ドラム104aの表面に対するレーザ光の主走査方向の走査を開始する以前(主走査画像書き出し位置の直前)で、入射されるレーザ光を検出する。そして、レーザ光による感光体ドラム104a上での主走査方向の走査開始の基準となる(主走査画像書き出し位置を規定するための)同期検知信号を生成して出力し、光源200のLDへの点灯/消灯の制御信号の生成処理などの処理を同期させる。
同期検知信号は、ポリゴンミラー102cにより偏向されたレーザ光が1主走査ラインを走査する毎に出力される。
光源200のLDは、後述するLDドライバ(図2参照)から印加される電流により駆動され、画像データに応じて変調されたレーザ光を射出する。それによって、感光体ドラム104a上にレーザ光が照射されて露光が行われ、静電潜像が形成される。
光源200のLDは、後述するLDドライバ(図2参照)から印加される電流により駆動され、画像データに応じて変調されたレーザ光を射出する。それによって、感光体ドラム104a上にレーザ光が照射されて露光が行われ、静電潜像が形成される。
図2は、図1に示した光走査装置による画像書き込みを制御する書き込み制御部の構成例を示すブロック図である。
この書き込み制御部10は、図1の光源200のLD(レーザ光源)に印加する電流を制御するものであり、レーザ制御装置としての機能を有している。
この書き込み制御部10は、制御部11と、LDドライバ12と、記憶部13とを備えている。
この書き込み制御部10は、図1の光源200のLD(レーザ光源)に印加する電流を制御するものであり、レーザ制御装置としての機能を有している。
この書き込み制御部10は、制御部11と、LDドライバ12と、記憶部13とを備えている。
制御部11は、図1の同期検知センサ210からの同期検知信号の入力タイミングに基づいて画像の書き込みを制御する。このとき、LD14の点灯/消灯の制御信号を生成して、それをLDドライバ12へ送る。
記憶部13は、LD14へ印加するバイアス電流値を記憶する記憶手段である。
LDドライバ12は、制御部11からの制御信号に応じて、LD14へ発光電流を印加して点灯させたり、その印加を停止して消灯させたりする。また、上述した画像領域外に対する走査時においても、記憶部13に記憶されているバイアス電流値に相当する電流をLD14へ印加するように動作する。
記憶部13は、LD14へ印加するバイアス電流値を記憶する記憶手段である。
LDドライバ12は、制御部11からの制御信号に応じて、LD14へ発光電流を印加して点灯させたり、その印加を停止して消灯させたりする。また、上述した画像領域外に対する走査時においても、記憶部13に記憶されているバイアス電流値に相当する電流をLD14へ印加するように動作する。
図2では、記憶部13を一つの外付け部品として図示しているが、記憶部13は制御部11の中に配置しても良いし、LDドライバ12に内蔵しても構わない。
制御部11に記憶部13がある場合には、制御部11からLDドライバ12に対してバイアス電流値の指示を出すことになる。
制御部11に記憶部13がある場合には、制御部11からLDドライバ12に対してバイアス電流値の指示を出すことになる。
以下、書き込み制御部10によるこの発明に直接関わる制御について図3を参照して具体的に説明するが、その説明に入る前に、理解の便宜のため、比較例の制御およびそれによる課題等について、図5を参照して説明する。なお、説明の都合上、図1および図2のハードウェア構成を前提として説明する。
図5は、比較例としての一般的なバイアス電流制御に関する波形図である。
図5は、比較例としての一般的なバイアス電流制御に関する波形図である。
この比較例において、上述したポリゴンミラー102cによる画像領域外等での画像のない部分(白画像部分)に対する走査時(LD14の非点灯時)には、LDドライバ12がLD14に一定のバイアス電流値Ibのバイアス電流を印加して(流して)オフセット発光状態にしておく。それによって、LD14の温度をある程度に高めておき、画像領域での画像部分(黒画像部分等)に対する走査時(LD14の点灯時)にLD14を点灯(以下「発光」ともいう)させたときとの温度差を小さくしておくことで、ドループを低減させてきた。
当然のことながら、LD14の非点灯時(オフセット発光状態時)のバイアス電流IbはLD14の閾値電流Ithよりも小さく、且つその時のLD14の発光量であるオフセット発光量は、感光体ドラム104aが反応することがない程度の発光量である。
ここで、閾値電流Ithとは、LD14のレーザ発振可能な最小電流(自然放出領域とレーザ発振領域の境界となる電流値)のことである。
ここで、閾値電流Ithとは、LD14のレーザ発振可能な最小電流(自然放出領域とレーザ発振領域の境界となる電流値)のことである。
また、感光体ドラム104が反応することがない程度とは、光を照射した部分にトナーが付着せず、静電潜像を現像した際に地汚れが発生しない程度を意味する。LDは、閾値電流Ithよりも低い電流値の電流であっても、電流に応じた自然放出をするし、自然放出領域とレーザ発振領域との境界自体、クリティカルなものではない。従って、閾値電流Ithより低い電流値の電流を印加した場合であっても感光体ドラム104の電位に影響を与える程度のエネルギー放出をすることがあり得る。そこで、バイアス電流値Ibはこれらを考慮して実験により適切な値を定める。
なお、ドループ防止を考慮すると、バイアス電流値Ibはなるべく高い値とすることが好ましい。そこで、以下の説明では、バイアス電流値Ibは、感光体ドラム104に書き込まれた画像を現像した際に地汚れを発生しない最大の一定バイアス電流値であるとする。
なお、ドループ防止を考慮すると、バイアス電流値Ibはなるべく高い値とすることが好ましい。そこで、以下の説明では、バイアス電流値Ibは、感光体ドラム104に書き込まれた画像を現像した際に地汚れを発生しない最大の一定バイアス電流値であるとする。
図5の(a)は、比較例のバイアス電流制御の様子を、同図の(b)はそのバイアス電流制御でLD14を駆動した場合のLD14の発光量の変化をそれぞれ示している。
LDドライバ12は、ポリゴンミラー102cによる白画像部分(トナーを付着させない部分)に対する走査時には、バイアス電流値Ibの電流でオフセット発光をさせておくことで、LD14自身が既に発熱している。黒画像部分(黒に限らず、トナーを付着させる部分)に対する走査時には、LD14に発光電流値Iηの電流を流すことで、閾値電流Ithを上回り、狙いの光量でLD14を発光させる。LD14は、大きな電流が流れることで一気に発熱するが、自己の温度が上限に達するまでには時間がかかるため、温度が高まるにつれて光量が下がり、ドループ現象となってしまう。図5の(b)には、LD14の温度が上昇することにより、LD14の発光量が低下していく様子(ドループ)を示している。
LDドライバ12は、ポリゴンミラー102cによる白画像部分(トナーを付着させない部分)に対する走査時には、バイアス電流値Ibの電流でオフセット発光をさせておくことで、LD14自身が既に発熱している。黒画像部分(黒に限らず、トナーを付着させる部分)に対する走査時には、LD14に発光電流値Iηの電流を流すことで、閾値電流Ithを上回り、狙いの光量でLD14を発光させる。LD14は、大きな電流が流れることで一気に発熱するが、自己の温度が上限に達するまでには時間がかかるため、温度が高まるにつれて光量が下がり、ドループ現象となってしまう。図5の(b)には、LD14の温度が上昇することにより、LD14の発光量が低下していく様子(ドループ)を示している。
ここで、「ドループ現象」とは、LD14の発熱による温度上昇によって光量が低下する現象のことである。つまり、LD14の発光開始時点では温度が低いために光量が大きいが、時間とともに発熱によって光量が小さくなる現象のことである。
したがって、LD14の発光開始時点の温度を高めに維持しておけば、発光開始時点での光量が低温度時に比べて下がるので、その後に時間と共に光量が下がるが、下がりきる光量は同じために光量変化が小さくなる。つまり、LD14の消灯時(オフセット発光時)と点灯開始時との温度差を小さくすると、ドループも小さくなる。
したがって、LD14の発光開始時点の温度を高めに維持しておけば、発光開始時点での光量が低温度時に比べて下がるので、その後に時間と共に光量が下がるが、下がりきる光量は同じために光量変化が小さくなる。つまり、LD14の消灯時(オフセット発光時)と点灯開始時との温度差を小さくすると、ドループも小さくなる。
そこで、その温度差を小さくする(上述した課題を解消する)ための制御の実施例について説明する。
図3は、その実施例のバイアス電流制御に関する波形図である。
この実施例では、オフセット発光での発熱をより高い状態で維持することで、黒画像部分(黒に限らず、トナーを付着させる部分)に対する走査時のLD14の発光状態の発熱との差を小さくし、ドループを更に低減可能にしている。
図3は、その実施例のバイアス電流制御に関する波形図である。
この実施例では、オフセット発光での発熱をより高い状態で維持することで、黒画像部分(黒に限らず、トナーを付着させる部分)に対する走査時のLD14の発光状態の発熱との差を小さくし、ドループを更に低減可能にしている。
例えば、図3の(a−1)では、制御部11からの指示により、LDドライバ12がLD14に印加するバイアス電流の電流値として2つの値を設定できるようにし、LD14のオフセット発光状態時にバイアス電流値を2つの値の間で繰り返し変化させる(LD14に電流値が繰り返し変化するバイアス電流を印加する)ことで、LD14の温度の蓄積を利用して、比較例よりも高い温度を維持することを示している。上記の「繰り返し変化」は、図3の(a−1)では変化の周期が一定であるが、多少ずれても構わない。
この実施例では、比較例のバイアス電流値Ibよりも高いバイアス電流値Ib1(=Ib+α)と低い電流値Ib2(=Ib−α)を使用する。ただし、地汚れを防ぐため、バイアス電流Ib1およびIb2はどちらも閾値電流Ith以下にする必要がある。また、バイアス電流Ib1とIb2の時間積分値が、比較例のバイアス電流Ibの時間積分値と同等になるようにバイアス電流Ib1とIb2を設定する。それによって、Ib1とIb2をデューティ50%で繰り返した場合、バイアス電流値の時間積分値はIbの時間積分値と等しくなる。よって、LD14の瞬間的な発光量は大小を繰り返すが、感光体ドラム104aへ与える積分エネルギーは比較例と同等となり、感光体ドラム104aは反応せず、地汚れしない。つまり、白画像部でのトナー付着増による異常画像を防ぐことができる。
一般に、発熱体であるLD14は、電力(出力)が大きいほど温度の上昇速度が速い。同じ環境であれば、出力が2倍であれば温度も2倍の速さで上昇する。LD14の温度は印加する電流値がIbのときよりもIb1のときの方が高くまで、速く上昇する。Ib2では、温度は下降するものの、繰り返されるIb1によって温度が蓄積され、高温を維持することとなる。これによって、発光時の温度との差が小さくなるので、ドループを低減することができる。
バイアス電流値がIb1の時の発熱を利用してLD14の温度を高い位置で推移させるため、バイアス電流値Ib1とIb2の繰り返しは短周期であることが望ましい。それは、長周期では、バイアス電流値がIb2の時にLD14の温度が下がってしまい、効果が十分に得られないためである。
また、LDドライバ12が、黒画像部に対するLD14の発光直前のバイアス電流の値が、Ib1になる(最大になる)ように、あるいは比較例のバイアス電流の値Ibよりも大きな値になるように制御することで、LD14が高い温度へ推移した地点からLD14の発光へ移行することとなり、より大きな効果が期待できる。
また、LDドライバ12が、黒画像部に対するLD14の発光直前のバイアス電流の値が、Ib1になる(最大になる)ように、あるいは比較例のバイアス電流の値Ibよりも大きな値になるように制御することで、LD14が高い温度へ推移した地点からLD14の発光へ移行することとなり、より大きな効果が期待できる。
このように、LD14を比較例よりも高い温度でオフセット発光させることにより、図3の(b)に示すように、LD14の発光の立ち上がり時の発光量が抑えられ、上限温度へ達するまでの光量低下を小さくすることができる。
図3の(a−2)と(a−3)は、LD14へのバイアス電流の印加方法の他の異なる例を示している。
LDドライバ12は、図3の(a−2)の例では、バイアス電流の電流値を、3値の間で繰り返し変化させている。
このように、バイアス電流の電流値が取る値は2値でなくて構わないし、3値より多くても構わない。以下の条件が満足されれば、何段階で変化させても構わない。
さらに、図3の(a−3)の例のように、無段階にバイアス電流の電流値を変化させても構わない。
LDドライバ12は、図3の(a−2)の例では、バイアス電流の電流値を、3値の間で繰り返し変化させている。
このように、バイアス電流の電流値が取る値は2値でなくて構わないし、3値より多くても構わない。以下の条件が満足されれば、何段階で変化させても構わない。
さらに、図3の(a−3)の例のように、無段階にバイアス電流の電流値を変化させても構わない。
すなわち、以下の条件を満たせば、バイアス電流の値の決め方は任意である。
(a)全ての時点で電流値が閾値電流Ith以下
(b)電流値の時間積分値がバイアス電流値Ibの時間積分値と等しい(完全に同じでなくても構わない)
(c)設定する電流値のうち少なくとも一つ(最大値)は、バイアス電流値Ibよりも大きい
(a)全ての時点で電流値が閾値電流Ith以下
(b)電流値の時間積分値がバイアス電流値Ibの時間積分値と等しい(完全に同じでなくても構わない)
(c)設定する電流値のうち少なくとも一つ(最大値)は、バイアス電流値Ibよりも大きい
また、バイアス電流を短周期で繰り返すことが望ましいとしたが、短周期の信号として既存の信号(例えば画素周波数)を利用することも想定できるし、別に繰り返しの条件を追加しても構わない。
図4は、以上説明したバイアス電流制御を行う光走査装置を搭載した画像形成装置の機械構成の一例を示す模式図である。但し、この画像形成装置はフルカラー画像形成を可能にするため、図1に示した光源200および同期検知センサ210を含む各部(ポリゴンミラー102cを除く)は、各色毎に搭載されている。
この画像形成装置100は、タンデム方式のデジタルカラー複写機,デジタルカラー複合機,カラーファクシミリ装置,カラープリンタ等の画像形成装置であり、次のように構成している。
この画像形成装置100は、タンデム方式のデジタルカラー複写機,デジタルカラー複合機,カラーファクシミリ装置,カラープリンタ等の画像形成装置であり、次のように構成している。
すなわち、ブラック(K),シアン(C),マゼンタ(M),イエロー(Y)の4色用のLDをそれぞれ有する光源200や、ポリゴンミラー102cなどの光学要素を含む光走査装置102を備えている。また、K,C,M,Yの各色用の作像プロセス部104,106,108,110を有するカラー作像部112も備えている。更に、無端状の転写媒体(無端移動部材)である中間転写ベルト114などを含む転写部122も備えている。つまり、それらによってカラー画像形成部(カラー画像形成手段)を構成している。
カラー作像部112の各作像プロセス部104,106,108,110は、それぞれ感光体ドラム104a,106a,108a,110aを備えている。また、それらの回りに配置された帯電手段である帯電器104b,106b,108b,110b、現像手段である現像器104c,106c,108c,110c、および転写手段を構成する1次転写ローラ104d,106d,108d,110d等を備えている。
光走査装置102は、レーザ光源として備えるLDに対して図3等を用いて説明したバイアス電流制御を行うマルチビーム走査手段である。そして、各光源200のLDからそれぞれ射出される光ビームであるレーザ光を、ポリゴンミラー102c(振動ミラー等の他の偏向手段を用いてもよい)により偏向させ、対応するfθレンズ102bに入射させている。その各レーザ光は、この実施形態ではK,C,M,Yの各色にそれぞれ対応し、それぞれ対応するfθレンズ102bを通過した後、対応する反射ミラー102aによって反射する。
そして、その各レーザ光を、それぞれ対応するWTLレンズ102dを通して整形した後、対応する複数の反射ミラー102e,102fによって順次反射する。その後、露光のために使用するレーザ光Lとして各作像プロセス部の感光体ドラム104a,106a,108a,110aの被走査面(以下単に「表面」ともいう)をポリゴンミラー102cにより主走査方向に反復走査(主走査)して露光する。
この露光により、各感光体ドラム104a,106a,108a,110aの表面には、このレーザ光Lにより静電潜像が形成される。
この露光により、各感光体ドラム104a,106a,108a,110aの表面には、このレーザ光Lにより静電潜像が形成される。
そして、各現像器104c,106c,108c,110cが対応する色のトナーによってその静電潜像を現像し、現像後の画像は、1次転写ローラ104d,106d,108d,110dの位置で、矢示A方向に移動する中間転写ベルト114上に順次重ね合わせて転写される。
その転写された画像は、搬送ローラ114aと2次転写ベルト118により構成される2次転写部において、搬送ローラ126により供給されるシート上の記録媒体124に二次転写される。
その転写された画像は、搬送ローラ114aと2次転写ベルト118により構成される2次転写部において、搬送ローラ126により供給されるシート上の記録媒体124に二次転写される。
そして、記録媒体124は、2次転写ベルト118の矢示B方向への回動によって定着装置120へ搬送され、定着装置120が記録媒体124とトナー画像とを共に加圧加熱して、そのトナー画像を記録媒体124に定着する。その定着後の記録媒体は、印刷物132として画像形成装置100の外部へ排出される。
トナー画像を転写した後の中間転写ベルト114の表面は、クリーニングブレードを含むクリーニング部116により転写残留トナーが除去されて、次の画像形成プロセスに備える。
トナー画像を転写した後の中間転写ベルト114の表面は、クリーニングブレードを含むクリーニング部116により転写残留トナーが除去されて、次の画像形成プロセスに備える。
この実施形態によれば、以下の(a)〜(h)に示す作用効果を得ることができる。
(a)光走査装置の書き込み制御部(レーザ制御装置)が、レーザ光源の非点灯時(オフセット発光時)に印加するバイアス電流として、レーザ光源に電流値が繰り返し変化する電流を印加する。それによって、レーザ光源の非点灯時と点灯時とでのレーザ光源の温度差が小さくなるため、ドループをより低減することができる。
(b)上記バイアス電流の最大値を、レーザ光源の閾値電流を超えないようにする。そうすれば、レーザ光源がレーザ光を出力することがなく、白画像部でのトナー付着増による異常画像を防ぐことができる。
(a)光走査装置の書き込み制御部(レーザ制御装置)が、レーザ光源の非点灯時(オフセット発光時)に印加するバイアス電流として、レーザ光源に電流値が繰り返し変化する電流を印加する。それによって、レーザ光源の非点灯時と点灯時とでのレーザ光源の温度差が小さくなるため、ドループをより低減することができる。
(b)上記バイアス電流の最大値を、レーザ光源の閾値電流を超えないようにする。そうすれば、レーザ光源がレーザ光を出力することがなく、白画像部でのトナー付着増による異常画像を防ぐことができる。
(c)上記バイアス電流の最大値を、感光体ドラムに書き込まれた画像を現像した際に地汚れを発生しない最大の一定バイアス電流値Ibより大きくする。そうすれば、レーザ光源の非点灯時の温度をより高くすることができる。
(d)上記バイアス電流の時間積分値を、上記一定バイアス電流値Ibの時間積分値と等しくする。そうすれば、レーザ光の発光量は感光体ドラムが反応することがない程度の発光量となり、白画像部でのトナー付着増による異常画像を防ぐことができる。
(e)レーザ光源の点灯直前に、上記バイアス電流の電流値を最大にする。そうすれば、レーザ光源の非点灯時の温度をより一層高くすることができる。
(d)上記バイアス電流の時間積分値を、上記一定バイアス電流値Ibの時間積分値と等しくする。そうすれば、レーザ光の発光量は感光体ドラムが反応することがない程度の発光量となり、白画像部でのトナー付着増による異常画像を防ぐことができる。
(e)レーザ光源の点灯直前に、上記バイアス電流の電流値を最大にする。そうすれば、レーザ光源の非点灯時の温度をより一層高くすることができる。
(f)レーザ光源の点灯直前に、上記バイアス電流の電流値を上記一定バイアス電流値Ibよりも大きな値にする。そうすれば、(e)と同様の効果を得ることができる。
(g)(a)〜(f)のいずれかの書き込み制御部を用いて光走査装置を制御することにより、高品質画像の書き込みを行うことができる。
(h)画像形成装置に、(g)の光走査装置を備えることにより、高品質画像の画像形成を行うことができる。
(g)(a)〜(f)のいずれかの書き込み制御部を用いて光走査装置を制御することにより、高品質画像の書き込みを行うことができる。
(h)画像形成装置に、(g)の光走査装置を備えることにより、高品質画像の画像形成を行うことができる。
以上で実施形態の説明を終了するが、この発明において、各部の具体的な構成や動作態様等は、実施形態で説明したものに限るものではない。
例えば、この発明を、上記の書き込み制御部によって制御される光走査装置を備え、複数個の感光体ドラム上にそれぞれ形成される複数個の静電潜像を複数色のトナー(現像剤)で色版毎に現像し、その各色版のトナー画像(現像画像)を中間転写ベルト上に順次重ね合わせて転写することによりカラー画像形成を行う画像形成装置に適用した実施形態について説明したが、この発明はこれに限らない。
例えば、この発明を、上記の書き込み制御部によって制御される光走査装置を備え、複数個の感光体ドラム上にそれぞれ形成される複数個の静電潜像を複数色のトナー(現像剤)で色版毎に現像し、その各色版のトナー画像(現像画像)を中間転写ベルト上に順次重ね合わせて転写することによりカラー画像形成を行う画像形成装置に適用した実施形態について説明したが、この発明はこれに限らない。
すなわち、上記の書き込み制御部によって制御される光走査装置を備え、1個の感光体ドラム上に順次形成される複数個の静電潜像を複数色のトナーで色版毎に順次現像し、その各色版のトナー画像を中間転写ベルト上に順次重ね合わせて転写することによりカラー画像形成を行う画像形成装置にもこの発明を適用可能である。
また、上記の光走査装置を備え、上記の感光体ドラムを感光体ベルトに、上記の中間転写ベルトを中間転写ドラムにした画像形成装置にも適用可能である。
さらに、上記の光走査装置を備えたモノクロ等の単色の画像形成装置や2色又は3色等の色数の画像形成装置にも、この発明を適用可能である。
さらにまた、画像形成装置以外の装置において用いる光走査装置や、そのレーザ光源に印加する電流を制御するレーザ制御装置にもこの発明を適用することができる。
また、以上説明してきた実施形態、動作例、および変形例の構成は、相互に矛盾しない限り任意に組み合わせて実施可能であることは勿論である。
また、上記の光走査装置を備え、上記の感光体ドラムを感光体ベルトに、上記の中間転写ベルトを中間転写ドラムにした画像形成装置にも適用可能である。
さらに、上記の光走査装置を備えたモノクロ等の単色の画像形成装置や2色又は3色等の色数の画像形成装置にも、この発明を適用可能である。
さらにまた、画像形成装置以外の装置において用いる光走査装置や、そのレーザ光源に印加する電流を制御するレーザ制御装置にもこの発明を適用することができる。
また、以上説明してきた実施形態、動作例、および変形例の構成は、相互に矛盾しない限り任意に組み合わせて実施可能であることは勿論である。
10:書き込み制御部 11:制御部 12:LDドライバ 13:記憶部
14:LD 100:画像形成装置 102:光走査装置
102a,102e,102f:反射ミラー 102b:fθレンズ
102c:ポリゴンミラー 102d:WTLレンズ
104,106,108,110:作像プロセス部
104a,106a,108a,110a:感光体ドラム
104b,106b,108b,110b:帯電器
104c,106c,108c,110c:現像器 112:カラー作像部
114:中間転写ベルト 114a:搬送ローラ
118:2次転写ベルト 120:定着装置 122:転写部 124:記録媒体
126:搬送ローラ 132:印刷物 200:光源 210:同期検知センサ
14:LD 100:画像形成装置 102:光走査装置
102a,102e,102f:反射ミラー 102b:fθレンズ
102c:ポリゴンミラー 102d:WTLレンズ
104,106,108,110:作像プロセス部
104a,106a,108a,110a:感光体ドラム
104b,106b,108b,110b:帯電器
104c,106c,108c,110c:現像器 112:カラー作像部
114:中間転写ベルト 114a:搬送ローラ
118:2次転写ベルト 120:定着装置 122:転写部 124:記録媒体
126:搬送ローラ 132:印刷物 200:光源 210:同期検知センサ
Claims (6)
- レーザ光源に印加する電流を制御するレーザ制御装置であって、
前記レーザ光源の非点灯時に印加するバイアス電流として、前記レーザ光源に電流値が繰り返し変化する電流を印加することを特徴とするレーザ制御装置。 - 前記バイアス電流の最大電流値は、前記レーザ光源の閾値電流を超えないことを特徴とする請求項1に記載のレーザ制御装置。
- 請求項1又は2に記載のレーザ制御装置において、
前記レーザ光源の点灯直前に、前記バイアス電流の電流値を最大にすることを特徴とするレーザ制御装置。 - 請求項1から3のいずれか一項に記載のレーザ制御装置と、
該レーザ制御装置によって印加電流を制御されるレーザ光源と、
前記レーザ光源が出力するレーザ光を偏向させて走査対象物を走査する走査手段とを備えた光走査装置。 - 請求項4に記載の光走査装置により感光体を走査して前記感光体に画像を書き込むことを特徴とする画像形成装置。
- レーザ光源に印加する電流を制御するレーザ制御方法であって、
前記レーザ光源の非点灯時に印加するバイアス電流として、前記レーザ光源に繰り返し電流値が変化する電流を印加することを特徴とするレーザ制御方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012181563A JP2014037119A (ja) | 2012-08-20 | 2012-08-20 | レーザ制御装置,光走査装置,画像形成装置,およびレーザ制御方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2012181563A JP2014037119A (ja) | 2012-08-20 | 2012-08-20 | レーザ制御装置,光走査装置,画像形成装置,およびレーザ制御方法 |
Publications (1)
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JP2014037119A true JP2014037119A (ja) | 2014-02-27 |
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ID=50285616
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2012181563A Pending JP2014037119A (ja) | 2012-08-20 | 2012-08-20 | レーザ制御装置,光走査装置,画像形成装置,およびレーザ制御方法 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2014037119A (ja) |
-
2012
- 2012-08-20 JP JP2012181563A patent/JP2014037119A/ja active Pending
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