JP2014036915A - フィルタエレメント及び当該フィルタエレメントを備えた逆洗型ろ過装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】逆洗型ろ過装置Wに装着され該装置内を流れる流体をろ過するフィルタエレメント10であって、両端が貫通している中空筒状に形成されたろ材11と、ろ材11の上端部を塞ぐ上蓋部12と、上蓋部12に取り付けられ且つろ材11の筒内においてろ材11の上端部から下端部に向けて伸びるガイド棒13と、上蓋部12を貫通する上孔12aと、ガイド棒13に摺動自在に支持され且つろ材11の筒内を流れる流体からの圧力によりガイド棒13に沿って移動して上孔12aを開閉する弁体14とを備えている。
【選択図】図1
Description
また、フィルタエレメント122は、その上端部が塞がれているため、逆洗している最中における、ろ材122aの上端部側の流量が小さいものとなっている(ろ材122aの上端側での水流の流速が遅くなる)。そのため、従来技術では、逆洗した場合に、フィルタ入口124から離れている「ろ材122aの上端部側」に付着した付着物dも十分に洗い流すことがきない(図8(b)の符号141を参照)
また、前記流体をろ過する場合、前記ろ材の下端部に形成されたフィルタ入口から流体を流入させるようになっており、この流入する流体により前記弁体がろ材の上端部に付勢されて前記上蓋部に当接して前記上孔を閉鎖すると共に該筒内に流入した流体がろ材を通過してろ過され、前記ろ材を逆洗する場合、前記フィルタ入口に、前記逆洗型ろ過装置に設けられた逆洗アームが接続されるようになっており、該逆洗アームの接続により該フィルタ入口からの流体の流入が止まると、前記フィルタエレメントの外側を流れている流体が前記ろ材を通過して該ろ材の筒内に流入すると共に、前記外側を流れている流体が前記上孔から該ろ材の筒内に流入して前記弁体を前記ろ材の下端部に向けて付勢し前記上蓋部から該弁体を離間させ該上孔を開放し、該開放した該上孔から前記フィルタ入口に向けて流体が流れて該ろ材に付着した付着物を洗い流すようになっていることが望ましい。
したがって、本発明によれば、上述の従来技術と比べて、フィルタエレメントを構成するろ材に付着した付着物の洗浄効果(逆洗による洗浄効果)を高めることができ、使用によるろ過流量の低下が抑制される。
尚、本発明のフィルタエレメントでは、流体をろ過する場合、フィルタ入口から流入する流体により弁体が上端部に向けて付勢され上蓋部の上孔を閉鎖するようになるため、上述した従来技術と同様のろ過処理が行われる。
このように構成することにより、逆洗を行わないときには、より確実に上蓋部に弁体を付勢させて上孔を閉鎖させることができる。
そして、前記逆洗型ろ過装置は、前記ハウジング内部を上側エリアと下側エリアの2つのエリアに仕切る棚板と、前記ハウジングの下方側に形成されて且つろ過対象の流体を前記下側エリアに流入させる装置入口と、前記ハウジング部の上方側に形成され且つ前記上側エリアからろ過された流体を排出させる装置出口と、前記ハウジングの中心部に配置され且つ回転自在に形成された回転軸と、前記回転軸に接続されて該回転軸の回転に伴い動作する逆洗アームとを有し、前記フィルタエレメントは、両端が貫通している中空筒状に形成されたろ材と、前記ろ材の上端部を塞ぐ上蓋部と、前記上蓋部に取り付けられ且つ前記ろ材の筒内において前記ろ材の上端部から下端部に向けて伸びるガイド棒と、前記上蓋部を貫通する上孔と、前記ガイド棒に摺動自在に支持され且つ該ろ材の筒内を流れる流体からの圧力により該ガイド棒に沿って移動して前記上孔を開閉する弁体とを有し、前記棚板には、複数の貫通孔が穿設され、各貫通孔には、それぞれ、前記フィルタエレメントの下端部が嵌合・固定され、前記ハウジングの下側エリアが前記ろ材の筒内と連通しており、前記逆洗アームは、その一端部が前記棚板の下端面に当接しながら移動し、前記複数の貫通孔のいずれかに接続され、該接続した貫通孔に挿嵌・固定されたフィルタエレメントと連通するようになっており、前記逆洗アームと連通していない前記フィルタエレメントには、前記装置入口から流入した流体が前記貫通孔を介して前記ろ材の筒内に流入するようになっており、該筒内に流体が流入すると前記弁体が該流入する流体により前記ろ材の上端部に向けて付勢され前記上蓋部に当接して前記上孔を閉鎖すると共に、該流入した流体が前記ろ材を通過して該流体がろ過され、このろ過された流体が前記装置出口から排出され、前記逆洗アームと連通しているフィルタエレメントには、前記フィルタエレメントの外側であって且つ前記上側エリアを流れる流体が前記ろ材を通過して該ろ材の筒内に流入して逆洗アームに流れていくようになっていると共に、前記上側エリアを流れる流体が前記上孔から該ろ材の筒内に流入して前記弁体を該ろ材の下端部に向けて付勢して前記上蓋部から該弁体を離間させ該上孔を開放させ、該開放した該上孔から前記フィルタ入口に向けて流体が流れることにより該ろ材に付着した付着物が洗い流されるようになっていることを特徴とする。
尚、図示する例では、棚板7の内円上に形成された貫通孔7b1に、8個のフィルタエレメント10が嵌合・固定され、棚板7の外円上に形成された貫通孔7b2に16個のフィルタエレメント10が嵌合・固定されるようになっている。
また、L字管20cは、一端部が垂直管20bの側面部と接続して垂直管20と連通しており、他端部に形成された上端面が棚板7の下面に当接している。尚、L字管20cは、上端面が、棚板7の上に形成されている複数の貫通孔7b1に沿って回動するように長さ寸法が設計されている。
また、L字管20dは、一端部が垂直管20bの側面部と接続して垂直管20bと連通しており、他端部に形成された上端面が棚板7の下面に当接している。尚、L字管20dは、上端面が、棚板7に形成された複数の貫通孔7b2に沿って回動するように長さ寸法が設計されている。
また、前記制御回路に制御されて動作するモータ9により、L字管20dが動作して、その上端面が、棚板7に形成された複数の貫通孔7b2のいずれかに接続される。これにより、L字管20dは、当該接続した貫通孔7b2を介して、この貫通孔72b2に嵌合・固定されたフィルタエレメント10と接続する(L字管20dと、中空筒状に形成されたろ材11の筒内とが連通する)。
そして、枠体fの円周状に配置されたワイヤ支持材fcに、ノッチワイヤnwを外接させながら螺旋状に巻き付けて積層させていくことにより、円筒状のろ材11が形成されるようになっている。
具体的には、上蓋部12は、その直径が、上側リング部材faの外径と略同様の大きさ寸法になされており、上側リング部材faの上面に固着されている。これにより、円筒状の形成したろ材11の上端が上蓋12により塞がれる。尚、ろ材11の下端は、開放され、流体が通過するフィルタ入口19(図4、図5参照)となっている。
また、上蓋部12には、その上下面を貫通する複数の上孔12aが穿設されており、この上孔12aが、フィルタエレメント10を逆洗する際に、ろ材11の筒内に流体を通す流路となる。尚、上蓋部12、ガイド棒13は、ステンレス等の金属で構成されている。
また、ストッパ部材17の取付位置は、上蓋部12の上孔12からろ材11の内部に流入してくる流体の流れを考慮して適宜設計される(上記流体の流れを阻害しない位置に設定される)。
先ず、ろ過処理を行う際のフィルタエレメント10の動作について、上述した図1と図4とを用いて説明する。尚、図4は、本実施形態のフィルタエレメントによるろ過工程を説明するための模式図であり、(a)がろ過処理を開始した直後のフィルタエレメント及び流体を示した模式図であり、(b)がろ過処理を開始してから所定時間が経過した状態のフィルタエレメント及び流体を示した模式図である。また、図4では、説明の便宜上、図を簡略化している。
このように、本実施形態では、フィルタエレメント10の上端を塞ぐ上板部12に上孔12aを設けているが、ろ過工程のときには、弁体14により、上孔12aが水密に閉鎖されるので、従来技術のフィルタエレメントと同様のろ過性能が実現される。
また、前記出口側エリアA2を流れている流体が上蓋部12の上孔12aからろ材11の筒内に流入して弁体14をフィルタ入口19(ろ材11の下端部)に向けて付勢する。この付勢により、上蓋部12の下面に当接していた弁体14が、上蓋部12から離間して上孔12aが開放され、この開放された上孔12aからろ材の筒内に流体が流入してくる。すなわち、上蓋部12の上孔12aが開放されることで、上蓋部12からフィルタ入口19に向けて流体が流れるようになり、ろ材11の側面に付着した付着物(ろ過対象物)dが洗い流される。また、上蓋部12からフィルタ入口19に向けて流体が流れることにより、ろ材上方側のろ材間に付着した付着物(ろ過対象物)dが洗い流される。
また、フィルタエレメント10が円筒状に形成されている場合を示したが、とくにこれに限定されるものではない。フィルタエレメント10の形状は、適宜設計される。
1…ハウジング
1a…本体部(ハウジング)
1a1…底部(ハウジング)
1b…蓋体部(ハウジング)
4…装置入口(ハウジング)
5…装置出口(ハウジング)
7…棚板
7a…貫通孔
7b1、7b2…貫通孔
8…回転軸
9…モータ
10…フィルタエレメント
11…ろ材(フィルタエレメント)
12…上蓋部(フィルタエレメント)
12a…上孔(フィルタエレメント)
13…ガイド棒(フィルタエレメント)
14…弁体(フィルタエレメント)
15…嵌合金具(フィルタエレメント)
16…付勢手段(フィルタエレメント)
17…ストッパ部材(フィルタエレメント)
18…ナット(フィルタエレメント)
19…フィルタ入口(フィルタエレメント)
f…枠体(フィルタエレメント)
fa…上側リング部材(枠体(フィルタエレメント))
fb…下側リング部材(枠体(フィルタエレメント))
fc…ワイヤ支持材(枠体(フィルタエレメント))
20…逆洗アーム
20a…基部(逆洗アーム)
20b…垂直管(逆洗アーム)
20c、20d…L字管(逆洗アーム)
30…排出管
40…逆洗液排出口
Claims (4)
- 逆洗型ろ過装置に装着され該装置内を流れる流体をろ過するフィルタエレメントであって、
両端が貫通している中空筒状に形成されたろ材と、
前記ろ材の上端部を塞ぐ上蓋部と、
前記上蓋部に取り付けられ且つ前記ろ材の筒内において前記ろ材の上端部から下端部に向けて伸びるガイド棒と、
前記上蓋部を貫通する上孔と、
前記ガイド棒に摺動自在に支持され且つ該ろ材の筒内を流れる流体からの圧力により該ガイド棒に沿って移動して前記上孔を開閉する弁体とを備えていることを特徴とするフィルタエレメント。 - 前記流体をろ過する場合、前記ろ材の下端部に形成されたフィルタ入口から流体を流入させるようになっており、この流入する流体により前記弁体がろ材の上端部に付勢されて前記上蓋部に当接して前記上孔を閉鎖すると共に該筒内に流入した流体がろ材を通過してろ過され、
前記ろ材を逆洗する場合、前記フィルタ入口に、前記逆洗型ろ過装置に設けられた逆洗アームが接続されるようになっており、該逆洗アームの接続により該フィルタ入口からの流体の流入が止まると、前記フィルタエレメントの外側を流れている流体が前記ろ材を通過して該ろ材の筒内に流入すると共に、前記外側を流れている流体が前記上孔から該ろ材の筒内に流入して前記弁体を前記ろ材の下端部に向けて付勢し前記上蓋部から該弁体を離間させ該上孔を開放し、該開放した該上孔から前記フィルタ入口に向けて流体が流れて該ろ材に付着した付着物を洗い流すようになっていることを特徴とする請求項1に記載のフィルタエレメント。 - 前記ガイド軸には、前記弁体の下端部に当接して該弁体を前記上蓋部に向けて付勢する付勢手段が設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載のフィルタエレメント。
- 複数のフィルタエレメントを収納した略中空円筒状のハウジングを備え、外部から流入する流体のろ過を行いながら、順番に該フィルタエレメントの洗浄を行う逆洗型ろ過装置であって、
前記ハウジング内部を上側エリアと下側エリアの2つのエリアに仕切る棚板と、
前記ハウジングの下方側に形成されて且つろ過対象の流体を前記下側エリアに流入させる装置入口と、
前記ハウジングの上方側に形成され且つ前記上側エリアからろ過された流体を排出させる装置出口と、
前記ハウジングの中心部に配置され且つ回転自在に形成された回転軸と、
前記回転軸に接続されて該回転軸の回転に伴い動作する逆洗アームとを有し、
前記フィルタエレメントは、両端が貫通している中空筒状に形成されたろ材と、前記ろ材の上端部を塞ぐ上蓋部と、前記上蓋部に取り付けられ且つ前記ろ材の筒内において前記ろ材の上端部から下端部に向けて伸びるガイド棒と、前記上蓋部を貫通する上孔と、前記ガイド棒に摺動自在に支持され且つ該ろ材の筒内を流れる流体からの圧力により該ガイド棒に沿って移動して前記上孔を開閉する弁体とを有し、
前記棚板には、複数の貫通孔が穿設され、各貫通孔には、それぞれ、前記フィルタエレメントの下端部が嵌合・固定され、前記ハウジングの下側エリアが前記ろ材の筒内と連通しており、
前記逆洗アームは、その一端部が前記棚板の下端面に当接しながら移動し、前記複数の貫通孔のいずれかに接続され、該接続した貫通孔に挿嵌・固定されたフィルタエレメントと連通するようになっており、
前記逆洗アームと連通していない前記フィルタエレメントには、前記装置入口から流入した流体が前記貫通孔を介して前記ろ材の筒内に流入するようになっており、該筒内に流体が流入すると前記弁体が該流入する流体により前記ろ材の上端部に向けて付勢され前記上蓋部に当接して前記上孔を閉鎖すると共に、該流入した流体が前記ろ材を通過して該流体がろ過され、このろ過された流体が前記装置出口から排出され、
前記逆洗アームと連通しているフィルタエレメントには、前記フィルタエレメントの外側であって且つ前記上側エリアを流れる流体が前記ろ材を通過して該ろ材の筒内に流入して逆洗アームに流れていくようになっていると共に、前記上側エリアを流れる流体が前記上孔から該ろ材の筒内に流入して前記弁体を該ろ材の下端部に向けて付勢して前記上蓋部から該弁体を離間させ該上孔を開放させ、該開放した該上孔から前記フィルタ入口に向けて流体が流れることにより該ろ材に付着した付着物が洗い流されるようになっていることを特徴とする逆洗型ろ過装置。
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