JP2014035411A - 偏光子保護用アクリル系フィルム、偏光板および液晶表示装置 - Google Patents

偏光子保護用アクリル系フィルム、偏光板および液晶表示装置 Download PDF

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Abstract

【課題】偏光子との接着性に優れる偏光子保護用アクリル系フィルムを提供する。
【解決手段】 偏光子との易接着層を有する偏光子保護用アクリル系フィルムであって、前記易接着層が、ポリエステル系樹脂(A)とポリビニルアルコール系樹脂(B)と架橋剤(C)を含有し、前記ポリエステル系樹脂(A)の酸価が20KOHmg/g以下であり、前記ポリビニルアルコール系樹脂(B)のけん化度が60〜85モル%であることを特徴とする偏光子保護用アクリル系フィルム。
【選択図】なし

Description

本発明は、偏光子の保護に用いられる偏光子保護用アクリル系フィルムに関する。特に、偏光子との接着性に優れた偏光子保護用アクリル系フィルムに関する。
液晶表示装置には、その画像形成方式から液晶パネル表面を形成するガラス基板の両側に偏光板が配置される。偏光板は、一般的には、ポリビニルアルコール系フィルムとヨウ素等の二色性材料からなる偏光子の両面にポリビニルアルコール系樹脂などの親水性接着剤を介して偏光子保護フィルムを貼り合わせた構成を有している。偏光子の保護に用いられる保護フィルムとしては、従来から光学特性や透明性の点からトリアセチルセルロースフィルムが用いられてきた。
しかしながら、トリアセチルセルロースは耐久性が十分ではなく、トリアセチルセルロースフィルムを偏光子保護フィルムとして用いた偏光板を高温又は高湿下において使用すると、偏光度や色相等の偏光板の性能が低下する場合がある。また、近年ディプレイの薄型化に対応するため、偏光板の薄膜化が求められているが、水分バリア特性を保持するという観点から、トリアセチルセルロールフィルムの薄膜化には限界があった。
液晶表示装置においては、優れた光学特性を有する樹脂フィルムとしてアクリル系樹脂フィルムが知られており、偏光子保護フィルムとして用いることが提案されている(特許文献1〜4)。
偏光子保護フィルムとして用いられるトリアセチルセルロースフィルムは、アルカリ処理などが表面に施されており、親水性接着剤との極めて高い親和性を有する。そのため、トリアセチルセルロースフィルムからなる保護フィルムは親水性接着剤が塗布された偏光子と極めて高い接着性を有する。
しかしながら、アクリル系フィルムは、トリアセチルセルロースフィルムと比較して親水性接着剤との接着性に劣り、偏光子との接着性が十分でなかった。そのため、アクリル系フィルムを偏光子保護フィルムとして使用する偏光板をディスプレイ基材として長期間使用した場合、偏光子保護フィルム/偏光子間に浮きや剥がれが生じ、偏光子内の水分量の変化により偏光特性が低下し、白抜けなど視認性が悪化することがあった。
特開2006−317560 特開2008−9378 特開2007−254703 特開2010−240986
このような現状の下、本発明の課題は、アクリル系フィルムと偏光子又は偏光子上に塗布された接着剤等のポリビニルアルコール系樹脂層とを強固に接着させる手段を備えた、偏光子保護用アクリル系フィルムを提供することにある。
本発明者等は、上記課題を解決すべく鋭意研究及び検討を重ね、アクリル系フィルムとの親和性が高いポリエステル系樹脂とポリビニルアルコール系樹脂層との親和性が高いポリビニルアルコール系樹脂と架橋剤を含有する層をアクリル系フィルムとポリビニルアルコール系樹脂層との間に設けるという構想に至った。しかし、本発明者等は、単に、それらの成分を組み合わせるだけは、各成分によるアクリル系フィルムとポリビニルアルコール系樹脂層とを密着させる機能が十分に発揮されないことを見出した。そこで、本発明者等は、日夜研究を重ねた結果、上記の構想において、ポリエステル樹脂として一定の酸価を有するポリエステル樹脂を採用し、更に、ポリビニルアルコール系樹脂として一定のけん化度を有するポリビニルアルコール系樹脂を採用することにより、各成分によるそれぞれの親和性の高い樹脂層との接着作用を効果的に発揮させることが可能であることを見出した。
本発明者等は、上記の知見に基づいて更なる研究を重ねた結果、水酸基との反応性が高い架橋剤を採用することにより、アクリル系フィルムと偏光子や接着剤等のポリビニルアルコール系樹脂層とをより一層強固に接着させることが可能であることを見出した。本発明者等は、これらの知見に基づき、更なる検討・考察を重ね、本発明を発明するに至った。
以下に、本発明の代表例を示す。
項1.
偏光子との易接着層を有する偏光子保護用アクリル系フィルムであって、前記易接着層が、ポリエステル系樹脂(A)とポリビニルアルコール系樹脂(B)と架橋剤(C)を含有し、前記ポリエステル系樹脂(A)の酸価が20KOHmg/g以下であり、前記ポリビニルアルコール系樹脂(B)のけん化度が60〜85モル%であることを特徴とする偏光子保護用アクリル系フィルム。
項2.
前記ポリエステル樹脂(A)が5−スルホイソフタル酸成分をジカルボン酸成分中1〜15モル%含有する、項1に記載の偏光子保護用アクリル系フィルム。
項3.
前記架橋剤(C)がイソシアネート化合物又はメラミン化合物である、項1又は2に記載の偏光子保護用アクリル系フィルム。
項4.
前記易接着層中、ポリエステル系樹脂(A)、ポリビニルアルコール系樹脂(B)および架橋剤(C)の質量比が以下の式を満足する、項1〜3のいずれかに記載の偏光子保護用アクリル系フィルム。
0.8≦(A)/(B)≦5
2≦((A)+(B))/(C)≦50
項5.
偏光子の両面に偏光子保護フィルムを有する偏光板であって、少なくとも一方の偏光子保護フィルムが項1〜4のいずれかに記載の偏光子保護用アクリル系フィルムである偏光板。
項6.
偏光子の両面に偏光子保護フィルムを有する偏光板であって、少なくとも一方の偏光子保護フィルムが項1〜4のいずれかに記載の偏光子保護用アクリル系フィルムであり、もう一方の偏光子保護フィルムが、3000〜30000nmのリタデーションを有する配向ポリエステルフィルムである、偏光板。
項7.
項5又は6記載の偏光板を有する液晶表示装置。
本発明の偏光子保護用アクリル系フィルムは偏光子又はその上に塗布される接着剤に代表されるポリビニルアルコール系樹脂層との接着性に優れている。よって、本発明のアクリル系フィルムは、偏光子の保護フィルムとして好適に用いることができる。このような本発明のアクリル系フィルムを偏光子の保護フィルムとして使用することにより、従来よりも耐久性及び水バリア性に優れた偏光板をより安価に製造することが可能である。また、本発明の偏光板は耐久性に優れるため、従来よりも更に薄膜化することが可能である。従って、本発明の偏光板を利用することにより、液晶ディスプレイを更に薄型化することが可能である。
(アクリル系フィルム)
本願においてアクリル系樹脂とは、アクリル系モノマーを主原料として得られる重合体、並びに、それらを変成及び/又は反応させた樹脂の総称である。
本発明のアクリル系フィルムは、公知のアクリル系樹脂を公知の方法でフィルムに成形することにより得られる。複屈折と厚みとの積で表される位相差が小さいフィルムが好ましい。
アクリル系樹脂は、公知の材料を用いることができる。特に限定されないが、ラクトン系樹脂、グルタル酸無水物系樹脂、グルタルイミド系樹脂等を好適に用いることができる。ラクトン系樹脂としては、特に制限されないが、特開2008−9378記載の方法などに従って製造することができる。グルタル酸無水物樹脂としては、特に制限されないが、特開2007−254703記載の方法などに従って製造することができる。
本発明にかかるアクリル系フィルムの厚みは、特に限定されるものではないが、10μm〜200μmであることが好ましく、20μm〜150μmであることがより好ましく、30μm〜100μmであることがさらに好ましい。
フィルムの厚みが上記範囲内であれば、光学特性が均一で、ヘーズが良好な光学用フィルムとすることができる。
一方、フィルムの厚みが上記範囲を越えると、フィルムの冷却が不均一になり、光学的特性が不均一になる傾向がある。また、フィルムの厚みが上記範囲を下回ると、延伸倍率が過大になり、ヘーズが悪化する傾向がある。
また、アクリル系フィルムは、光学異方性が小さいことが好ましい。より具体的には、面内位相差は、10nm以下であることが好ましく、6nm以下であることがより好ましく、5nm以下であることがさらに好ましく、3nm未満であることが特に好ましい。特に、フィルムの面内方向(長さ方向、幅方向)の光学異方性だけでなく、厚み方向の光学異方性についても小さいことが好ましい。換言すれば、面内位相差および厚み方向位相差がともに小さいことが好ましい。
一方、フィルムの面内位相差が大きい偏光子保護フィルムを、液晶表示装置の偏光板として用いる場合、液晶表示装置においてコントラストが低下するなどの問題が発生する場合がある。
偏光子保護用アクリル系フィルムは、表面処理を施してもよい。表面処理は、特に限定されるものではないが、例えば、コロナ処理、プラズマ処理、紫外線照射およびアルカリ処理等を挙げることができる。中でも、コロナ処理であることが好ましい。
(易接着層)
本発明のアクリル系フィルムは、偏光子及びその片面又は両面に設けられる水系接着剤等のポリビニルアルコール系樹脂層との接着性を向上させるために、その少なくとも片面に、酸価が20KOHmg/g以下であるポリエステル系樹脂(A)、けん化度が60〜85モル%であるポリビニルアルコール系樹脂(B)、及び、架橋剤(C)を含有する樹脂組成物から成形される易接着層が積層されている。易接着層はアクリル系フィルムの両面に設けてもよく、アクリル系フィルムの片面のみに設け、他方の面には異種の樹脂被覆層を設けても良い。
理論によって拘束される訳ではないが、酸価が20KOHmg/g以下である特定のポリエステル系樹脂(A)と、けん化度が60〜85モル%である特定のポリビニルアルコール系樹脂(B)と架橋剤(C)とを組み合わせることによって、ポリエステル系樹脂とポリビニルアルコール系樹脂とが易接着層中で各々別個のドメイン単位を形成し、一般に海島構造とも称される相分離構造を形成すると考えられる。そのようなドメイン単位の分離構造をとることにより、ポリエステル系樹脂によって構成されるドメインによるアクリル系フィルムとの接着性及びポリビニルアルコール系樹脂によって構成されるドメインによるポリビニルアルコール系樹脂層との接着性という二つの機能が互いに損なわれることなく好適に両立すると考えられる。架橋剤(C)は、ポリビニルアルコール系樹脂(B)を架橋・凝集することで、当該ドメイン構造の形成を促進し、維持すると考えられる。
以下、易接着層の各組成について詳説する。
(ポリエステル系樹脂(A))
本発明の易接着層に用いるポリエステル系樹脂(A)は、ジカルボン酸成分とジオール成分とが重縮合してなる共重合体であり、ジカルボン酸成分およびジオール成分としては前述の材料を用いることができる。
ポリエステル系樹脂(A)のジカルボン酸成分としては、例えば、テレフタル酸、イソフタル酸、オルトフタル酸、2,5−ナフタレンジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、1,4−ナフタレンジカルボン酸、1,5−ナフタレンジカルボン酸、ジフェニルカルボン酸、ジフェノキシエタンジカルボン酸、ジフェニルスルホンカルボン酸、アントラセンジカルボン酸、1,3−シクロペンタンジカルボン酸、1,3−シクロヘキサンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、ヘキサヒドロテレフタル酸、ヘキサヒドロイソフタル酸、マロン酸、ジメチルマロン酸、コハク酸、3,3−ジエチルコハク酸、グルタル酸、2,2−ジメチルグルタル酸、アジピン酸、2−メチルアジピン酸、トリメチルアジピン酸、ピメリン酸、アゼライン酸、ダイマー酸、セバシン酸、スベリン酸、ドデカジカルボン酸等が挙げられる。
また、ポリエステル系樹脂(A)のグリコール成分としては、エチレングリコールと分岐したグリコールを構成成分とすることが好ましい。分岐構造を有することで易接着層での応力緩和に寄与し、好適に密着性を奏することが可能と考えられる。前記の分岐したグリコール成分とは、例えば、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール、2−メチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール、2−メチル−2−ブチル−1,3−プロパンジオール、2−メチル−2−プロピル−1,3−プロパンジオール、2−メチル−2−イソプロピル−1,3−プロパンジオール、2−メチル−2−n−ヘキシル−1,3−プロパンジオール、2,2−ジエチル−1,3−プロパンジオール、2−エチル−2−n−ブチル−1,3−プロパンジオール、2−エチル−2−n−ヘキシル−1,3−プロパンジオール、2,2−ジ−n−ブチル−1,3−プロパンジオール、2−n−ブチル−2−プロピル−1,3−プロパンジオール、及び2,2−ジ−n−ヘキシル−1,3−プロパンジオールなどが挙げられる。
前記の分岐したグリコール成分のモル比は、全グリコール成分に対し、下限が10モル%であることが好ましく、特に好ましくは20モル%である。一方、上限は80モル%であることが好ましく、さらに好ましくは70モル%、特に好ましくは60モル%である。また、必要に応じて、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、ヘキサンジオールまたは1,4−シクロヘキサンジメタノールなどを併用してもよい。
本発明で用いるポリエステル系樹脂(A)は、ポリビニルアルコール系樹脂(B)との相溶性の点から水溶性もしくは水分散性樹脂を使用することが好ましい。ポリエステル系樹脂の水溶性化あるいは水分散化のためには、スルホン酸塩基、カルボン酸塩基などの親水性基を含む化合物を共重合させることが好ましい。なかでも、ポリエステル系樹脂(A)の酸価を低く保持して架橋剤との反応性を制御しながら親水性を付与するという観点からでスルホン酸塩基を有するジカルボン酸成分が好適である。スルホン酸塩基を有するジカルボン酸成分としては、例えば、スルホテレフタル酸、5−スルホイソフタル酸、4−スルホナフタレンイソフタル酸−2,7−ジカルボン酸および5−(4−スルホフェノキシ)イソフタル酸またはそのアルカリ金属塩を挙げることができ、中でも5−スルホイソフタル酸が好ましい。スルホン酸塩基を有するジカルボン酸成分はポリエステル樹脂(A)のジカルボン酸成分中1〜15モル%が好ましく、1.5〜12モル%がより好ましく、2〜10モル%がさらに好ましい。スルホン酸塩基を有するジカルボン酸成分が上記下限以上の場合はポリエステル系樹脂の水溶性化あるいは水分散化に好適である。また、スルホン酸塩基を有するジカルボン酸成分が上記上限以下の場合はアクリル系フィルム基材との接着性に好適である。
ポリエステル系樹脂(A)は架橋剤(C)との反応基であるカルボン酸基が少ない方が好ましい。架橋剤との反応性があるカルボキシル基を少なくすることにより、架橋剤との反応性が低下するため、結果として、ポリビニルアルコール系樹脂と完全には混ざり合わずに、架橋したポリビニルアルコール系樹脂によって形成されるドメイン構造を維持することが可能と考えられる。このような観点から、ポリエステル系樹脂(A)の酸価は20KOHmg/g以下であり、好ましくは15KOHmg/g以下より好ましくは10KOHmg/g以下、更に好ましくは8KOHmg/g以下、より更に好ましくは5KOHmg/g以下である。ポリエステル系樹脂(A)の酸価は後述の滴定法又はNMRなどによる成分分析の結果から理論的に求めることができる。
ポリエステル系樹脂(A)の酸価を上記範囲に制御するためには、水溶性化あるいは水分散化のためのカルボン酸塩基の導入量を少なくしたり、カルボン酸塩基以外の親水性基を採用したり、ポリエステル系樹脂のカルボン酸末端濃度を低くすることが好ましい。ポリエステル系樹脂のカルボン酸末端濃度を低くする方法としては、カルボン酸末端基を末端修飾したポリエステル系樹脂を採用したり、ポリエステル系樹脂の数平均分子量を大きなポリエステル系樹脂を採用することが好ましい。このためポリエステル系樹脂(A)の数平均分子量は5000以上であることが好ましく、6000以上であることがより好ましく、10000以上がさらに好ましい。また、ポリエステル系樹脂(A)を構成成分としてカルボキシル基を3つ以上有する酸成分の含有量を低くすることが好ましい。
ポリエステル系樹脂(A)のガラス転移温度は特に限定されないが、20〜90℃であることが好ましく、30〜80℃であることがより好ましい。ガラス転移温度が上記下限以上であると耐ブロッキング性に対して好適であり、ガラス転移温度が上記上限以下であるとアクリル系フィルム基材との接着性に対して好適である。
易接着層中におけるポリエステル系樹脂(A)の含有量は40質量%以上90質量%以下が好ましく、45質量%以上85%質量%以下がより好ましく、50質量%以上80質量%以下がさらに好ましい。ポリエステル系樹脂(A)の含有量が上記下限以上であるとアクリル系フィルム基材との接着性に好適であり、上記上限以下であると偏光子・水系樹脂との接着性に好適である。
(ポリビニルアルコール系樹脂(B))
ポリビニルアルコール系樹脂は、特に限定されないが、例えば、ポリ酢酸ビニルをけん化して得られたポリビニルアルコール;その誘導体;更に酢酸ビニルと共重合性を有する単量体との共重合体のけん化物;ポリビニルアルコールをアセタール化、ウレタン化、エーテル化、グラフト化、リン酸エステル化等した変性ポリビニルアルコール;などが挙げられる。前記単量体としては、(無水)マレイン酸、フマール酸、クロトン酸、イタコン酸、(メタ)アクリル酸等の不飽和カルボン酸及びそのエステル類;エチレン、プロピレン等のα−オレフィン、(メタ)アリルスルホン酸(ソーダ)、スルホン酸ソーダ(モノアルキルマレート)、ジスルホン酸ソーダアルキルマレート、N−メチロールアクリルアミド、アクリルアミドアルキルスルホン酸アルカリ塩、N−ビニルピロリドン、N−ビニルピロリドン誘導体等が挙げられる。これらポリビニルアルコール系樹脂は1種のみ用いても良いし2種以上を併用しても良い。
本発明で用いるポリビニルアルコール系樹脂(B)として、ビニルアルコール−酢酸ビニル共重合体、ビニルアルコール−ビニルブチラール共重合体、エチレン−ビニルアルコール共重合体が例示され、これらの中でもビニルアルコール−酢酸ビニル共重合体、エチレン−ビニルアルコール共重合体が好ましい。ポリビニルアルコール系樹脂(B)の重合度は特に問わないが、塗布液粘性の点から重合度が3000以下であることが好ましい。
ビニルアルコールの共重合比率はけん化度で表わされる。本発明のポリビニルアルコール系樹脂(B)のけん化度は60モル%以上85モル%以下が好ましく、65モル%以上83モル%以下がより好ましく、68モル%以上80モル%以下がさらに好ましく、70モル%以上80モル%未満がよりさらに好ましく、71モル%以上78モル%以下がさらにより好ましく、73モル%以上75モル%以下が特に好ましい。ポリビニルアルコール系樹脂(B)のけん化度が上記下限以上であると架橋剤(C)とより好適に架橋構造を形成することができる。また、ポリビニルアルコール系樹脂(B)のけん化度が上記上限以下(もしくは未満)であるとポリエステル系樹脂(A)とより好適に相溶性を奏することができる。ビニルアルコール系樹脂のけん化度は酢酸ビニルなどの共重合単位の加水分解に要するアルカリ消費量やNMRによる組成分析により求めることができる。
ポリビニルアルコール系樹脂(B)の含有量としては易接着層中に10質量%以上60質量%以下が好ましく、15質量%以上55%質量%以下がより好ましく、20質量%以上50質量%以下がさらに好ましい。ポリビニルアルコール系樹脂(B)の含有量が上記下限以上であると偏光子・水系樹脂との接着性に好適であり、上記上限以下であるとアクリル系フィルム基材との接着性に好適である。
(架橋剤(C))
架橋剤(C)としては、水酸基と架橋性を有するものであれば特に限定されないが、メラミン系、イソシアネート系、カルボジイミド系、オキサゾリン系、エポキシ系等の化合物が挙げられる。塗布液の経時安定性の点からメラミン系、イソシアネート系、カルボジイミド系、オキサゾリン系の化合物が好ましい。さらに、架橋剤はポリビニルアルコール系樹脂(B)の水酸基と好適に架橋反応をするメラミン系化合物もしくはイソシアネート系化合物ものが好ましい。これは、カルボジイミド系架橋剤はカルボキシル基と反応するのに対し、メラミン系化合物もしくはイソシアネート系化合物は水酸基と反応するため、官能基として水酸基を有するポリビニルアルコール系樹脂(B)とより好適に架橋構造を形成するためであると考えられる。なかでも、ポリビニルアルコール系樹脂の水酸基と好適に架橋反応を形成するとともに、透明性に優れているという観点から、イソシアネート系化合物を用いることが特に好ましい。また、架橋反応を促進させるため、触媒等を必要に応じて適宜使用しても良い。
イソシアネート化合物としては、低分子または高分子のジイソシアネートもしくは3価以上のポリイソシアネートを用い得る。例えば、イソシアネート化合物としては、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,2′−ジフェニルメタンジイソシアネート、1,5−ナフチレンジイソシアネート、1,4−ナフチレンジイソシアネート、フェニレンジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート、4,4′−ジフェニルエーテルジイソシアネート、2−ニトロジフェニル−4,4′−ジイソシアネート、2,2′−ジフェニルプロパン−4,4′−ジイソシアネート、3,3′−ジメチルジフェニルメタン−4,4′−ジイソシアネート、4,4′−ジフェニルプロパンジイソシアネート、3,3′−ジメトキシジフェニル−4,4′−ジイソシアネート等の芳香族ジイソシアネート類、キシリレンジイソシアネート等の芳香族脂肪族ジイソシアネート類、イソホロンジイソシアネート及び4,4−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、1,3−ビス(イソシアネートメチル)シクロヘキサン等の脂環式ジイソシアネート類、ヘキサメチレンジイソシアネート、および2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート等の脂肪族ジイソシアネート類、およびこれらのイソシアネート化合物の3量体があるが挙げられる。さらに、これらのイソシアネート化合物の過剰量と、エチレングリコール、プロピレングリコール、トリメチロールプロパン、グリセリン、ソルビトール、エチレンジアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミンなどの低分子活性水素化合物、またはポリエステルポリオール類、ポリエーテルポリオール類、ポリアミド類などの高分子活性水素化合物とを反応させて得られる高分子の末端イソシアネート基含有化合物を挙げることができる。
本発明に用いる架橋剤(C)としては、ブロックイソシアネート系化合物も好ましい。ブロックイソシアネート系化合物を添加することにより塗布液の経時安定性をより好適に向上させることが可能となる。
ブロック化イソシアネート系化合物は上記イソシアネート化合物とブロック化剤とを従来公知の方法より付加反応させて調製し得る。イソシアネートブロック化剤としては、例えば、フェノール、クレゾール、キシレノール、レゾルシノール、ニトロフェノール、クロロフェノールなどのフェノール類;チオフェノール、メチルチオフェノールなどのチオフェノール類;アセトキシム、メチルエチケトオキシム、シクロヘキサノンオキシムなどのオキシム類;3,5−ジメチルピラゾール、3−メチルピラゾール、4−ブロモー3,5−ジメチルピラゾール、4−ニトロー3,5−ジメチルピラゾールなどのピラゾール系化合物;メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノールなどのアルコール類;エチレンクロルヒドリン、1,3−ジクロロ−2−プロパノールなどのハロゲン置換アルコール類;t−ブタノール、t−ペンタノールなどの第3級アルコール類;ε−カプロラクタム、δ−バレロラクタム、γ−ブチロラクタム、β−プロピルラクタムなどのラクタム類;芳香族アミン類;イミド類;アセチルアセトン、アセト酢酸エステル、マロン酸エチルエステル、マロン酸ジエステル(マロン酸ジメチル、マロン酸ジエチル、マロン酸ジn−ブチル、マロン酸ジ2−エチルヘキシル)などの活性メチレン化合物;1,2,4−トリアゾールなどトリアゾール系化合物;メルカプタン類;イミン類;尿素類;ジアリール化合物類;重亜硫酸ソーダなどを挙げることができる。
架橋剤(C)の含有量としては易接着層中に2質量%以上50質量%以下が好ましく、5質量%以上40%質量%以下がより好ましく、8質量%以上30質量%以下がさらに好ましい。架橋剤(C)の含有量が上記下限以上であるとポリビニルアルコール系樹脂の架橋形成に好適であり、上記上限以下であるとバインダー樹脂による接着性効果発現に好適である。
ポリエステル系樹脂(A)とポリビニルアルコール系樹脂(B)の配合比(A)/(B)は質量比で0.8〜5であることが好ましく、1〜4であることがより好ましく、2〜4であることさらに好ましく、2.5〜3.5であることが特に好ましい。(A)/(B)が上記下限以上であるとアクリル系フィルム基材との接着性に好適であり、上記上限以下であると偏光子・水系樹脂との接着性に好適である。
ポリエステル系樹脂(A)及びポリビニルアルコール系樹脂(B)と架橋剤(C)の配合比((A)+(B))/(C)は質量比で2〜50であることが好ましく、5〜40であることがより好ましく、8〜30であることがさらに好ましい。((A)+(B))/(C)が上記下限以上であるとバインダー樹脂成分による接着性効果の発現に好適であり、上記上限以下であると相分離による接着性効果に好適である。
本発明の易接着層は上記組成を採用することで、偏光子や水性接着剤、特にポリビニルアルコール系の偏光子や水性接着剤に対してトリアセチルセルロースと同等の高い接着性を示す。具体的には、後述の接着性試験による水系接着剤に対して1回剥離後の残存面積が好ましくは90%以上、より好ましくは95%以上、さらに好ましくは100%であり、5回連続剥離後の残存面積が好ましくは75%以上、より好ましくは85%以上、さらに好ましくは95%以上であり、10回連続剥離後の残存面積が好ましくは50%以上、より好ましくは80%以上、さらに好ましくは90%以上、よりさらに好ましくは93%以上、特に好ましくは95%以上である。
(添加剤)
本発明の易接着層中には、本発明の効果を阻害しない範囲において公知の添加剤、例えば界面活性剤、酸化防止剤、触媒、耐熱安定剤、耐候安定剤、紫外線吸収剤、有機の易滑剤、顔料、染料、有機または無機の粒子、帯電防止剤、核剤等を添加しても良い。
本発明では、易接着層の耐ブロッキング性をより向上させるために、易接着層に粒子を添加することも好ましい態様である。本発明において易接着層中に含有させる粒子としては、例えば、酸化チタン、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、硫酸カルシウム、シリカ、アルミナ、タルク、カオリン、クレーなど或いはこれらの混合物であり、更に、他の一般的無機粒子、例えばリン酸カルシウム、雲母、ヘクトライト、ジルコニア、酸化タングステン、フッ化リチウム、フッ化カルシウムその他と併用、等の無機粒子や、スチレン系、アクリル系、メラミン系、ベンゾグアナミン系、シリコーン系等の有機ポリマー系粒子等が挙げられる。
易接着層中の粒子の平均粒径(SEMによる個数基準の平均粒径。以下同じ)は、0.04〜2.0μmが好ましく、さらに好ましくは0.1〜1.0μmである。不活性粒子の平均粒径が0.04μm未満であると、フィルム表面への凹凸の形成が不十分となるため、フィルムの滑り性や巻き取り性などのハンドリング性が低下してしまうし、貼り合せの際の加工性が低下する場合がある。逆に、2.0μmを越えると、粒子の脱落が生じやすく好ましくない。易接着層中の粒子濃度は、固形成分中1〜20質量%であることが好ましく、5〜15質量%であることがさらに好ましい。
本発明においては易接着層の厚みは、0.001〜2.00g/mの範囲で適宜設定することができるが、加工性と接着性とを両立させるには0.01〜1.00g/mの範囲が好ましく、より好ましくは0.02〜0.80g/m、さらに好ましくは0.05〜0.50g/mである。易接着層の厚みが0.01g/m未満であると、接着性が不十分となる。易接着層の厚みが1.00g/mを超えると、ブロッキングが生じる場合がある。
(偏光子保護用アクリル系フィルムの製造)
本発明にかかるアクリル系樹脂を含有するフィルムを製造する方法ついて説明するが、本発明はこれに限定されない。つまり、本発明にかかるアクリル系樹脂を成形してフィルムを製造できる方法であれば、従来公知のあらゆる方法を用いることができる。
具体的には、例えば、射出成形、溶融押出フィルム成形、インフレーション成形、ブロー成形、圧縮成形等を挙げることができる。
また、本発明にかかるアクリル系樹脂を溶解可能な溶剤に溶解させた後、成形させる溶液流延法やスピンコート法によって、本発明にかかるフィルムを製造することもできる。
中でも、溶剤を使用しない溶融押出法を用いることが好ましい。溶融押出法によれば、製造コストや溶剤による地球環境や作業環境への負荷を低減することができる。
以下、本発明にかかるフィルムの製造方法の一実施形態として、本発明にかかるアクリル系樹脂を溶融押出法により成形してフィルムを製造する方法について詳細に説明する。
本発明にかかるアクリル系樹脂を溶融押出法によりフィルムに成形する場合、まず、本発明にかかるアクリル系樹脂を、押出機に供給し、該アクリル系樹脂を加熱溶融させる。
次に、押出機内で加熱溶融されたアクリル系樹脂を、ギアポンプやフィルターを通して、Tダイに供給する。このとき、ギアポンプを用いれば、樹脂の押出量の均一性を向上させ、厚みムラを低減させることができる。一方、フィルターを用いれば、アクリル系樹脂中の異物を除去し、欠陥の無い外観に優れたフィルムを得ることができる。
次に、Tダイに供給されたアクリル系樹脂を、シート状の溶融樹脂として、Tダイから押し出す。そして、該シート状の溶融樹脂を2つの冷却ロールで挟み込んで冷却し、フィルムを成膜する。
フィルムを延伸する場合の方式は、特に限定されるものではなく、従来公知の任意の延伸方式を用いればよい。具体的には、例えば、ロールを用いた縦延伸、テンターを用いた横延伸など、これらを逐次組み合わせた逐次二軸延伸等を用いることができる。また、横延伸と縦延伸を同時に行う同時二軸延伸も好適な方法である。
易接着層はフィルムの製造後、もしくは製造工程において設けることができる。特に、生産性の点からフィルム製造工程の任意の段階、すなわち未延伸あるいは一軸延伸後のアクリル系フィルムの少なくとも片面に、塗布液を塗布し、易接着層を形成することが好ましい。
易接着層の塗布液をアクリルフィルムに塗布するための方法は、公知の任意の方法を用いることができる。例えば、リバースロールコート法、グラビアコート法、キスコート法、ダイコーター法、ロールブラッシュ法、スプレーコート法、エアナイフコート法、ワイヤーバーコート法、パイプドクター法、含浸コート法、カーテンコート法、などが挙げられる。これらの方法を単独で、あるいは組み合わせて塗工する。
本発明において、最終的に得られる易接着層の厚みは0.01〜1.00g/mであることが好ましい。0.01g/m未満では、接着性が低下し、1.00g/mより厚いと、ブロッキング性、滑り性が低下するので好ましくない。
(偏光板)
本発明の偏光板は、偏光子の両面に偏光子保護フィルムを有してなる偏光板であって、すくなくとも一方の面の偏光子保護フィルムが前記偏光子保護用アクリル系フィルムであることが好ましい。他方の偏光子保護フィルムは、本発明の偏光子保護用易接着性アクリル系フィルムであっても良いし、トリアセチルセルロースフィルムやノルボルネン系フィルムに代表されるような複屈折が無いフィルムを用いることも好ましい。
また、他方の偏光子保護フィルムに、3000〜30000nmのリタデーションを有する配向ポリエステルフィルムを用いることも好ましい態様である。このような偏光板と、バックライト光源として白色LEDを用いた液晶表示装置は、虹斑の発生が抑制され、液晶表示装置の薄型化を可能にする。
偏光子としては、例えばポリビニルアルコール系フィルムにヨウ素などの二色性材料を含むものが挙げられる。偏光子保護フィルムは偏光子と直接または接着剤層を介して張り合わされるが、接着性向上の点からは接着剤を介して張り合わすことが好ましい。その際、本発明の易接着層は偏光子面もしくは接着剤層面に配することが好ましい。本発明のアクリル系フィルムを接着させるのに好ましい偏光子としては、例えば、ポリビニルアルコール系フィルムにヨウ素や二色性材料を染色・吸着させ、ホウ酸水溶液中で一軸延伸し、延伸状態を保ったまま洗浄・乾燥を行うことにより得られる偏光子が挙げられる。一軸延伸の延伸倍率は、通常4〜8倍程度である。ポリビニルアルコール系フィルムとしてはポリビニルアルコールが好適であり、「クラレビニロン」[(株)クラレ製]、「トーセロビニロン」[東セロ(株)製]、「日合ビニロン」[日本合成化学(株)製]などの市販品を利用することができる。二色性材料としてはヨウ素、ジスアゾ化合物、ポリメチン染料などが挙げられる。
偏光子に塗布する接着剤は、接着剤層を薄くする観点から、水系のもの、すなわち、接着剤成分を水に溶解したものまたは水に分散させたものが好ましい。たとえば、主成分としてポリビニルアルコール系樹脂、ウレタン樹脂などを用い、接着性を向上させるために、必要に応じてイソシアネート系化合物、エポキシ化合物などを配合した組成物を用いることができる。接着剤層の厚みは10μm以下が好ましく、5μm以下がより好ましく、3μm以下がさらに好ましい。
接着剤の主成分としてポリビニルアルコール系樹脂を用いる場合、部分ケン化ポリビニルアルコール、完全ケン化ポリビニルアルコールのほか、カルボキシル基変性ポリビニルアルコール、アセトアセチル基変性ポリビニルアルコール、メチロール基変性ポリビニルアルコール、アミノ基変性ポリビニルアルコールのような、変性されたポリビニルアルコール系樹脂を用いてもよい。接着剤中のポリビニルアルコール系樹脂の濃度は、1〜10質量%が好ましく、2〜7質量%がより好ましい。
次に、実施例、比較例、及び参考例を用いて本発明を詳細に説明するが、本発明は当然以下の実施例に限定されるものではない。また、本発明で用いた評価方法は以下の通りである。
(1)ガラス転移温度
JIS K7121に準拠し、示差走査熱量計(セイコーインスツルメンツ製、DSC6200)を使用して、樹脂サンプル10mgを25〜300℃の温度範囲にわたって20℃/minで昇温させ、DSC曲線から得られた補外ガラス転移開始温度をガラス転移温度とした。
(2)数平均分子量
樹脂0.03gをテトラヒドロフラン 10ml に溶かし、GPC−LALLS装置低角度光散乱光度計 LS−8000(東ソー株式会社製、テトラヒドロフラン溶媒、リファレンス:ポリスチレン)を用い、カラム温度30℃、流量1ml/分、カラム(昭和電工社製shodex KF−802、804、806)を用い、数平均分子量を測定した。
(3)樹脂組成
樹脂を重クロロホルムに溶解し、ヴァリアン社製核磁気共鳴分析計(NMR)ジェミニ−200を用いて、1H−NMR分析を行ってその積分比より各組成のモル%比を決定した。
(4)酸価
1g(固形分)の試料を30mlのクロロホルムまたはジメチルホルムアミドに溶解し、フェノールフタレインを指示薬として0.1Nの水酸化カリウムエタノール溶液で滴定して、試料1g当たりのカルボキシル基を中和するのに必要なKOHの量(mg)を求めた。
(5)けん化度
JIS−K6726に準じて水酸化ナトリウムを用いて、ポリビニルアルコール樹脂の残存酢酸基(モル%)を定量し、その値をけん化度(モル%)とした。同サンプルについて3度測定し、その平均値をけん化度(モル%)とした。
(6)PVA接着性
偏光子保護用アクリル系フィルムの易接着層表面に、固形分濃度5質量%に調整したポリビニルアルコール水溶液(クラレ製 PVA117)を、乾燥後のポリビニルアルコール樹脂層の厚みが、2μmになるようにワイヤーバーで塗布し、70℃で5分間乾燥した。ポリビニルアルコール水溶液には、判定が容易となるよう赤色染料を加えたものを使用した。作成した評価対象フィルムを、両面テープを貼り付けた厚さ5mmのガラス板に、評価対象の積層フィルムのポリビニルアルコール樹脂層が形成された面の反対面を上記両面テープに貼り付けた。次いで、ポリビニルアルコール樹脂層を貫通して、基材フィルムに達する100個の升目状の切り傷を、隙間間隔2mmのカッターガイドを用いて付けた。次いで、粘着テープ(ニチバン社製セロテープ(登録商標) CT−24;24mm幅)を升目状の切り傷面に貼り付けた。貼り付け時に界面に残った空気を消しゴムで押して、完全に密着させた後、粘着テープを勢いよく垂直に引き剥がす作業を1回、5回、10回実施した。ポリビニルアルコール樹脂層が剥がれていない升目の個数を数え、PVA接着性とした。即ち、PVA層が全く剥がれていない場合を、PVA接着率100とし、PVA層が全て剥がれた場合は、PVA接着率0とした。なお、1個の升目内で部分的に剥がれているものも、剥がれた個数に含めた。
(ポリエステル樹脂の重合)
攪拌機、温度計、および部分還流式冷却器を具備するステンレススチール製オートクレーブに、ジメチルテレフタレート194.2質量部、ジメチルイソフタレート184.5質量部、ジメチルー5−ナトリウムスルホイソフタレート14.8質量部、ジエチレングリコール233.5質量部、エチレングリコール136.6質量部、およびテトラーnーブチルチタネート0.2質量部を仕込み、160℃から220℃の温度で4時間かけてエステル交換反応を行なった。次いで255℃まで昇温し、反応系を徐々に減圧した後、30Paの減圧下で1時間30分反応させ、共重合ポリエステル樹脂(A−1)を得た。得られた共重合ポリエステル樹脂(A−1)は、淡黄色透明であった。共重合ポリエステル樹脂(A−1)の還元粘度を測定したところ,0.70dl/gであった。DSCによるガラス転移温度は40℃であった。
同様の方法で、別の組成の共重合ポリエステル樹脂(A−2)〜(A−5)を得た。これらの共重合ポリエステル樹脂に対し、1H−NMRで測定した組成(モル%比)及びその他特性を表1に示す。
(ポリエステル水分散体の調整)
攪拌機、温度計と還流装置を備えた反応器に、ポリエステル樹脂(A−1)30質量部、エチレングリコールn−ブチルエーテル15質量部を入れ、110℃で加熱、攪拌し樹脂を溶解した。樹脂が完全に溶解した後、水55質量部をポリエステル溶液に攪拌しつつ徐々に添加した。添加後、液を攪拌しつつ室温まで冷却して、固形分30質量%の乳白色のポリエステル水分散体(Aw−1)を作製した。同様にポリエステル樹脂(A−1)の代わりにポリエステル樹脂(A−2)〜(A−5)を使用して、水分散体を作製し、それぞれポリエステル水分散体(Aw−2)〜(Aw−5)とした。
(ポリビニルアルコール水溶液の調整)
攪拌機と温度計を備えた容器に、水90質量部を入れ、攪拌しながら重合度500のポリビニルアルコール樹脂(クラレ製)(B−1)10質量部を徐々に添加した。添加後、液を攪拌しながら、95℃まで加熱し、樹脂を溶解させた。溶解後、攪拌しながら室温まで冷却して、固形分10質量%のポリビニルアルコール水溶液(Bw−1)を作成した。同様に、ポリビニルアルコール樹脂(B−1)の代わりにポリビニルアルコール樹脂(B−2)〜(B−7)を使用し水溶液を作成し、それぞれ(Bw−2)〜(Bw−7)とした。ポリビニルアルコール樹脂(B−1)〜(B−7)のけん化度を表2に示す。
(ブロックポリイソシアネート架橋剤の重合)
攪拌機、温度計、還流冷却管を備えたフラスコにヘキサメチレンジイソシアネートを原料としたイソシアヌレート構造を有するポリイソシアネート化合物(旭化成ケミカルズ製、デュラネートTPA)100質量部、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート55質量部、ポリエチレングリコールモノメチルエーテル(平均分子量750)30質量部を仕込み、窒素雰囲気下、70℃で4時間保持した。その後、反応液温度を50℃に下げ、メチルエチルケトオキシム47質量部を滴下した。反応液の赤外スペクトルを測定し、イソシアネート基の吸収が消失したことを確認し、固形分75質量%のブロックポリイソシアネート水分散液(C−1)を得た。
実施例1
(1)塗布液の調整
下記の塗剤を混合し、ポリエステル系樹脂(A)/ポリビニルアルコール系樹脂(B)の質量比が70/30になる塗布液を作成した。ポリエステル水分散体は、酸価が2KOHmg/gであるポリエステル樹脂が分散した水分散体(Aw−1)を使用し、ポリビニルアルコール水溶液は、けん化度が74モル%であるポリビニルアルコールが溶解した水溶液(Bw−4)を使用した。
水 40.61質量%
イソプロパノール 30.00質量%
ポリエステル水分散体(Aw−1) 11.67質量%
ポリビニルアルコール水溶液(Bw−4) 15.00質量%
ブロックイソシアネート系架橋剤(C−1) 0.67質量%
粒子 1.25質量%
(平均粒径100nmのシリカゾル、固形分濃度40質量%)
触媒
(有機スズ系化合物 固形分濃度14質量%) 0.3質量%
界面活性剤 0.5質量%
(シリコン系、固形分濃度10質量%)
(2)偏光子保護用アクリル系フィルムの製造
ポリメタクリル酸メチル樹脂100部に対し、TINUVIN1577(チバスペシャリティーケミカルズ社製)を1部とアデカスタブLA−31(旭電化工業社製)を1部を混合して得られた樹脂Aと、ポリメタクリル酸メチル樹脂のみから得られた樹脂B1および樹脂B2とを、Tダイに連結された3台の押出機に、樹脂Aの片側に樹脂B1が、もう片側に樹脂B2が直接接するように、それぞれ供給し、溶融混錬後、3層化されるように単軸押出機にてダイス温度250℃でTダイから押出し、冷却ロールで水冷して引取り、厚み40μm(各層の厚みは、樹脂A層:30μm、樹脂B1層:5μm、樹脂B2層:5μm)のフィルムを得た。
上記で調整した塗布液を上記で得られたフィルムにワイヤーバーで、乾燥後の塗布量が0.12g/mになるように塗布し、160℃で1分乾燥した。こうして得られた易接着層を有する偏光子保護用アクリル系フィルムの評価結果を表3に示す。
実施例2
易接着層のポリエステル水分散体を酸価が4KOHmg/gのポリエステル樹脂が分散した水分散体(Aw−2)に変更した以外は、実施例1と同様にして、偏光子保護用アクリル系フィルムを得た。
実施例3
易接着層のポリエステル水分散体を酸価が6KOHmg/gのポリエステル樹脂が分散した水分散体(Aw−3)に変更した以外は、実施例1と同様にして、偏光子保護用アクリル系フィルムを得た。
実施例4
易接着層のポリビニルアルコール水溶液を、ポリビニルアルコールのけん化度が79モル%であるポリビニルアルコール水溶液(Bw−3)に変更した以外は、実施例1と同様にして、偏光子保護用アクリル系フィルムを得た。
実施例5
易接着層のポリビニルアルコールのけん化度が83モル%であるポリビニルアルコール水溶液(Bw−2)に変更した以外は、実施例1と同様にして、偏光子保護アクリル系フィルムを得た。
実施例6
易接着層を下記の塗剤を混合しポリエステル系樹脂(A)/ポリビニルアルコール系樹脂(B)の質量比が60/40になるように変更した以外は、実施例1と同様にして、偏光子保護用アクリル系フィルムを得た。
水 37.28質量%
イソプロパノール 30.00質量%
ポリエステル水分散体(Aw−1) 10.00質量%
ポリビニルアルコール水溶液(Bw−4) 20.00質量%
ブロックイソシアネート系架橋剤(C−1) 0.67質量%
粒子 1.25質量%
(平均粒径100nmのシリカゾル、固形分濃度40質量%)
触媒
(有機スズ系化合物 固形分濃度14質量%) 0.3質量%
界面活性剤 0.5質量%
(シリコン系、固形分濃度10質量%)
実施例7
易接着層を下記の塗剤を混合しポリエステル系樹脂(A)/ポリビニルアルコール系樹脂(B)の質量比が80/20になるように変更した以外は、実施例1と同様にして、偏光子保護用アクリル系フィルムを得た。
水 43.95質量%
イソプロパノール 30.00質量%
ポリエステル水分散体(Aw−1) 13.33質量%
ポリビニルアルコール水溶液(Bw−4) 10.00質量%
ブロックイソシアネート系架橋剤(C−1) 0.67質量%
粒子 1.25質量%
(平均粒径100nmのシリカゾル、固形分濃度40質量%)
触媒
(有機スズ系化合物 固形分濃度14質量%) 0.3質量%
界面活性剤 0.5質量%
(シリコン系、固形分濃度10質量%)
実施例8
易接着層を下記の塗剤を混合しポリエステル系樹脂(A)/ポリビニルアルコール系樹脂(B)の質量比が50/50になるように変更した以外は、実施例1と同様にして、偏光子保護用アクリル系フィルムを得た。
水 33.95質量%
イソプロパノール 30.00質量%
ポリエステル水分散体(Aw−1) 8.33質量%
ポリビニルアルコール水溶液(Bw−4) 25.00質量%
ブロックイソシアネート系架橋剤(C−1) 0.67質量%
粒子 1.25質量%
(平均粒径100nmのシリカゾル、固形分濃度40質量%)
触媒
(有機スズ系化合物 固形分濃度14質量%) 0.3質量%
界面活性剤 0.5質量%
(シリコン系、固形分濃度10質量%)
実施例9
易接着層の塗布液組成を下記の通り変更した以外は、実施例1と同様にして、偏光子保護用アクリル系フィルムを得た。
水 40.87質量%
イソプロパノール 30.00質量%
ポリエステル水分散体(Aw−1) 11.67質量%
ポリビニルアルコール水溶液(Bw−4) 15.00質量%
メラミン系架橋剤(C−2) 0.71質量%
(ニカラックMX−042 三和ケミカル製 固形分濃度70%)
粒子 1.25質量%
(平均粒径100nmのシリカゾル、固形分濃度40質量%)
界面活性剤 0.5質量%
(シリコン系、固形分濃度10質量%)
実施例10
易接着層のポリビニルアルコール水溶液を、ポリビニルアルコールのけん化度が70モル%であるポリビニルアルコールが溶解した水溶液(Bw−5)に変更した以外は、実施例1と同様にして、偏光子保護用アクリル系フィルムを得た。
実施例11
易接着層のポリビニルアルコール水溶液を、ポリビニルアルコールのけん化度が67モル%であるポリビニルアルコールが溶解した水溶液(Bw−6)に変更した以外は、実施例1と同様にして、偏光子保護用アクリル系フィルムを得た。
実施例12
易接着層の塗布液組成を下記の通り変更した以外は、実施例1と同様にして、偏光子保護用アクリル系フィルムを得た。
水 40.33質量%
イソプロパノール 30.00質量%
ポリエステル水分散体(Aw−1) 11.67質量%
ポリビニルアルコール水溶液(Bw−2) 15.00質量%
オキサゾリン系架橋剤(C−3) 1.25質量%
(エポクロスWS−500、日本触媒製、固形分濃度40質量%)
粒子 1.25質量%
(平均粒径100nmのシリカゾル、固形分濃度40質量%)
界面活性剤 0.5質量%
(シリコン系、固形分濃度10質量%)
実施例13
易接着層のポリエステル水分散体を酸価が10KOHmg/gのポリエステル樹脂が分散した水分散体(Aw−5)に変更した以外は、実施例1と同様にして、偏光子保護用アクリル系フィルムを得た。
比較例1
下記の塗剤を混合しポリエステル系樹脂(A)/ポリビニルアルコール系樹脂(B)の質量比が100/0になるように変更した以外は、実施例1と同様にして、偏光子保護用アクリル系フィルムを得た。
水 50.62質量%
イソプロパノール 30.00質量%
ポリエステル水分散体(Aw−1) 16.66質量%
ブロックイソシアネート系架橋剤(C−1) 0.67質量%
粒子 1.25質量%
(平均粒径100nmのシリカゾル、固形分濃度40質量%)
触媒
(有機スズ系化合物 固形分濃度14質量%) 0.3質量%
界面活性剤 0.5質量%
(シリコン系、固形分濃度10質量%)
比較例2
下記の塗剤を混合しポリエステル系樹脂(A)/ポリビニルアルコール系樹脂(B)の質量比が0/100になるように変更した以外は、実施例1と同様にして、偏光子保護用アクリル系フィルムを得た。
水 17.28質量%
イソプロパノール 30.00質量%
ポリビニルアルコール水溶液(Bw−4) 50.00質量%
ブロックイソシアネート系架橋剤(C−1) 0.67質量%
粒子 1.25質量%
(平均粒径100nmのシリカゾル、固形分濃度40質量%)
触媒
(有機スズ系化合物 固形分濃度14質量%) 0.3質量%
界面活性剤 0.5質量%
(シリコン系、固形分濃度10質量%)
比較例3
ポリエステル水分散体を酸価が25KOHmg/gのポリエステル樹脂が分散した水分散体(Aw−4)に変更した以外は、実施例1と同様にして、偏光子保護用アクリル系フィルムを得た。
比較例4
ポリビニルアルコール水溶液を、けん化度が88モル%であるポリビニルアルコールが溶解した水溶液(Bw−1)に変更した以外は、実施例1と同様にして、偏光子保護用アクリル系フィルムを得た。
比較例5
ポリビニルアルコール水溶液を、けん化度が40モル%であるポリビニルアルコールが溶解した水溶液(Bw−7)に変更した以外は、実施例1と同様にして、偏光子保護用アクリル系フィルムを得た。
比較例6
下記の塗剤を混合し架橋剤を混合しないように変更した以外は、実施例1と同様にして、偏光子保護用アクリル系フィルムを得た。
水 41.58質量%
イソプロパノール 30.00質量%
ポリエステル水分散体(Aw−1) 11.67質量%
ポリビニルアルコール水溶液(Bw−4) 15.00質量%
粒子 1.25質量%
(平均粒径100nmのシリカゾル、固形分濃度40質量%)
界面活性剤 0.5質量%
(シリコン系、固形分濃度10質量%)
参考例1
偏光子保護用フィルムとしてTACフィルム(富士フイルム(株)社製、厚み80μm、けん化処理済)を用い、前記接着性試験を行なった結果を示す。
本発明の偏光子保護用易接着性アクリル系フィルムは、偏光子・水系接着剤と高い接着性を有するとともに透過率も高く、偏光子保護部材として好適に用いることができる。

Claims (7)

  1. 偏光子との易接着層を有する偏光子保護用アクリル系フィルムであって、
    前記易接着層が、ポリエステル系樹脂(A)とポリビニルアルコール系樹脂(B)と架橋剤(C)を含有し、
    前記ポリエステル系樹脂(A)の酸価が20KOHmg/g以下であり、
    前記ポリビニルアルコール系樹脂(B)のけん化度が60〜85モル%であることを特徴とする偏光子保護用アクリル系フィルム。
  2. 前記ポリエステル樹脂(A)が5−スルホイソフタル酸成分をジカルボン酸成分中1〜15モル%含有する、請求項1に記載の偏光子保護用アクリル系フィルム。
  3. 前記架橋剤(C)がイソシアネート化合物又はメラミン化合物である、請求項1又は2に記載の偏光子保護用アクリル系フィルム。
  4. 前記易接着層中、ポリエステル系樹脂(A)、ポリビニルアルコール系樹脂(B)および架橋剤(C)の質量比が以下の式を満足する、請求項1〜3のいずれかに記載の偏光子保護用アクリル系フィルム。
    0.8≦(A)/(B)≦5
    2≦((A)+(B))/(C)≦50
  5. 偏光子の両面に偏光子保護フィルムを有する偏光板であって、
    少なくとも一方の偏光子保護フィルムが請求項1〜4のいずれかに記載の偏光子保護用アクリル系フィルムである偏光板。
  6. 偏光子の両面に偏光子保護フィルムを有する偏光板であって、
    少なくとも一方の偏光子保護フィルムが請求項1〜4のいずれかに記載の偏光子保護用アクリル系フィルムであり、
    もう一方の偏光子保護フィルムが、3000〜30000nmのリタデーションを有する配向ポリエステルフィルムである、偏光板。
  7. 請求項5又は6記載の偏光板を有する画像表示装置。
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