JP2014034708A - 極低温用厚鋼板とその製造方法 - Google Patents
極低温用厚鋼板とその製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2014034708A JP2014034708A JP2012176770A JP2012176770A JP2014034708A JP 2014034708 A JP2014034708 A JP 2014034708A JP 2012176770 A JP2012176770 A JP 2012176770A JP 2012176770 A JP2012176770 A JP 2012176770A JP 2014034708 A JP2014034708 A JP 2014034708A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- less
- temperature
- steel plate
- residual
- cryogenic
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P10/00—Technologies related to metal processing
- Y02P10/20—Recycling
Landscapes
- Heat Treatment Of Steel (AREA)
Abstract
【解決手段】降伏強度が590MPa以上の極低温用厚鋼板であって、質量%で、C:0.01〜0.12%、Si:0.01〜0.30%、Mn:0.4〜2.0%、P:0.05%以下、S:0.008%以下、Ni:5.0%を超え7.5%未満、sol.Al:0.002〜0.080%およびN:0.0050%以下を含有し、残部はFeおよび不純物からなり、1/4t位置(t:板厚)において、残留γ含有量が4.0〜25.0体積%、残留γの平均円相当粒径が1.0μm以下、平均円相当粒径が0.2μm以下の残留γ粒子が1.0×104個/mm2以上で、かつ残留γの格子定数が0.3585nm以上である極低温用厚鋼板。
【選択図】 なし
Description
tr×exp(Tr 3/270000000)≦580 (1)
Ac3≦Tr (2)
540≦P≦610 (3)
P=T0(1−Aexp[−(Bexp[−Q/R(T0+273)]t0)n]) (4)
ただし、(1)〜(4)式中、Trは鋼塊の加熱温度(℃)を、trは鋼塊がTrで安定した後の加熱時間(時間)を、Ac3はフェライトからオーステナイトへの変態が完了する温度を、T0は焼戻温度(℃)、t0は焼戻保持時間(秒)を意味し、各定数項は、それぞれA=0.07、B=150000、Q=155000(J/mol)、R=8.31(J・K/mol)、n=1.1である。
ただし、Ac1はフェライトからオーステナイトへの変態が開始する温度を意味する。
C:0.01〜0.12%
Cは、鋼板の強度の向上に有効である。その含有量が0.01%未満では、焼入性が不足し、降伏強度を590MPa以上とすることが難しく、また靭性も十分ではない。一方、その含有量が0.12%を超えると、母材の靭性および脆性亀裂伝播停止性能が低下し、また、HAZの硬さが上昇して、溶接低温割れ感受性が高くなる。よって、Cは、0.01〜0.12%含有させる。好ましい下限は、0.03%であり、好ましい上限は、0.09%である。
Siは、脱酸に有効な元素であり、特に、最終脱酸におけるAlの歩留まりを向上する。鋼中のSi量は、脱酸時に消費されなかったSiが鋼中に残存した量を指すが、意図的に残存させなくてもよい。ただし、その含有量が0.01%未満では必要とする強度を確保することができない。鋼中に残存したSiは強度上昇に有効であるが、0.30%を超えると、母材およびHAZの靭性を低下させる。よって、Siは、0.01〜0.30%含有させる。好ましい下限は、0.02%であり、好ましい上限は、0.15%である。
Mnは、鋼板の焼入性を向上し、強度を高める効果を有する。その含有量が0.4%未満では、強度を確保することが困難である。一方、2.0%を超えると、母材およびHAZともに靭性が低下する。よって、Mnは、0.4〜2.0%含有させる。好ましい下限は、0.6%であり、好ましい上限は、1.1%である。
Pは、不純物として鋼中に存在する。0.05%を超えると、粒界に偏析して靭性を低下させるのみならず、溶接時に高温割れを招く。よって、Pの含有量は、0.05%以下とする必要がある。Pは少ないほど好ましい。好ましい上限は、0.03%である。
Sは、不純物として鋼中に存在する。その量が多すぎると、中心偏析を助長したり、延伸したMnSが多量に生成したりするので、母材およびHAZの機械的性質が劣化する。よって、Sの含有量は、0.008%以下とする。Sは少ないほど好ましい。好ましい上限は、0.003%である。
Niは、高強度厚肉鋼板の低温靭性、脆性破壊伝播停止性能および溶接性の改善に不可欠の元素である。特に、脆性破壊伝播停止性能の向上のためには、5.0%を超えて含有させることが必要である。また、Niを含有させると、微細マルテンサイトとベイナイトの混合組織中に数%の安定残留オーステナイトが混在した組織になり、低温靭性および脆性破壊伝播停止性能が飛躍的に向上する。一方、7.5%以上含有させると、コスト上昇の割に効果の向上代が小さくなり、また、二回焼入れ−焼戻し処理によって生成する残留オーステナイトの量が増加して降伏強さが低下することがある。よって、Niは、5.0%を超え7.5%未満含有させる。好ましい下限は、6.0%であり、好ましい上限は7.5%未満である。
sol.Al(酸可溶Al)は、脱酸に働いた量を超えるAlが溶鋼中に残存したものであり、意図的に残存させる場合と脱酸のみを目的として含有させたAlの余剰分が残存する場合の両方がある。本発明では両方の場合を含む。またsol.Alは、凝固後にNと結合してAlNを形成するか、または固溶Alとなる。よって、sol.Alは、0.002%以上必要である。しかし、その含有量が0.08%を超えると、特にHAZにおいて靱性が劣化しやすくなる。これは、粗大なクラスター状のアルミナ系介在物粒子が形成されやすくなるためと考えられる。よって、sol.Alは、0.002〜0.08%含有させる。好ましい下限は、0.005%であり、好ましい上限は、0.04%である。
Nは、不純物として鋼中に存在する元素であり、その含有量は少ないほどよい。特に、0.0050%を超える場合には母材およびHAZの靭性低下が著しくなる。よって、Nの含有量は、0.0050%以下とする。好ましい上限は、0.0040%である。
Cuは、焼入性を向上させる効果があるので、鋼材に含有させてもよい。しかし、その含有量が2.0%を超えると、母材およびHAZの靭性を損ない、また、熱間延性が大きく低下する。よって、Cuを含有させる場合には、その含有量を2.0%以下とするのがよい。上記の効果を得るには0.1%以上含有させるのがよい。好ましい下限は、0.2%であり、好ましい上限は、1.3%である。
Crは、焼入性を向上し、焼戻しの際の析出硬化によって強度と靭性を向上させる効果があるので、鋼材に含有させてもよい。しかし、その含有量が1.5%を超えると、強度を過度に高めて母材およびHAZの靭性を損なう。よって、Crを含有させる場合には、その含有量を1.5%以下とするのがよい。上記の効果を得るには0.05%以上含有させるのがよい。好ましい下限は、0.1%であり、好ましい上限は、1.0%である。
Moは、同じ量で比較してCrよりも焼入性向上効果および析出硬化が大きく、とくにBと共存した場合、焼入性を向上させる効果があるので、鋼材に含有させてもよい。しかし、その含有量が0.5%を超えると、表層部で“焼き”が入りすぎ表層部の靭性が劣化する。よって、Moを含有させる場合には、その含有量を0.5%以下とするのがよい。上記の効果を得るには0.02%以上含有させるのがよい。好ましい下限は、0.05%であり、好ましい上限は、0.3%である。
Vは、焼戻し時に析出して、析出硬化により焼戻し軟化抵抗を増加させ、高温での焼戻しを可能とし、強度と靭性のバランスを向上させるので、鋼材に含有させてもよい。しかし、0.1%未満では、その効果は十分ではない。よって、Vを含有させる場合には、その含有量を0.1%以下とするのがよい。上記の効果を得るには0.015%以上含有させるのがよい。好ましい下限は、0.02%であり、好ましい上限は、0.08%である。
Bは、焼入性を向上させて強度を高める作用があるので、鋼材に含有させてもよい。しかし、その含有量が0.005%を超えると、強度を高める効果が飽和するし、母材、HAZともに靱性劣化の傾向が著しくなる。したがって、Bを含有させる場合には、その含有量を0.005%以下とするのがよい。上記の効果を得るには0.0003%以上含有させるのがよい。好ましい下限は、0.0005%であり、好ましい上限は、0.004%である。
Nbは、オーステナイトの低温域で微細なNb炭窒化物を形成して、オーステナイト粒を微細化し、微細なマルテンサイト組織を厚肉鋼板の表層部から中心部にわたって形成させる。その結果、厚肉高張力鋼板の靭性、とりわけ表層部の低温靭性および脆性破壊伝播停止特性を向上させる。よって、Nbを鋼材に含有させてもよい。しかし、その含有量が0.1%を超えると、溶接時に溶接金属に横割れを発生させるだけでなく、母材の低温靭性および脆性破壊伝播停止特性をかえって低下させる。したがって、Nbを含有させる場合には、その含有量を0.1%以下とするのがよい。上記の効果を得るには0.01%以上含有させるのがよい。好ましい下限は、0.01%であり、好ましい上限は、0.08%である。
Tiは、AlおよびMnとともに酸化物相を形成させて組織を微細化する効果がある。その結果、熱影響部の低温破壊靭性を向上させる。よって、Tiを鋼材に含有させてもよい。しかし、0.1%を超えて含有させた場合には、形成される酸化物がTi酸化物、あるいはTi−Al酸化物となって分散密度が低下し、特に小入熱溶接部熱影響部における組織を微細化する能力が失われる。したがって、Tiを含有させる場合には、その含有量を0.1%以下とするのがよい。上記の効果を得るには0.005%以上含有させるのがよい。好ましい下限は、0.01%であり、好ましい上限は、0.07%である。
Snは、鋼中で、Sn2+となって溶解し、酸性塩化物溶液中でのインヒビター作用により腐食を抑制する作用を有する。また、Fe3+を速やかに還元させ、酸化剤としてのFe3+濃度を低減する作用を有することにより、Fe3+の腐食促進作用を抑制するので、高飛来塩分環境における耐候性を向上させる。よって、Snを鋼材に含有させてもよい。しかし、その含有量が0.50%を超えると、これらの効果は飽和する。したがって、Snを含有させる場合には、その含有量を0.50%以下とするのがよい。上記の効果を得るには0.03%以上含有させるのがよい。好ましい下限は0.05%であり、好ましい上限は0.20%である。
Caは、鋼中のSと反応して溶鋼中で酸・硫化物(オキシサルファイド)を形成する。この酸・硫化物は、MnSなどと異なって圧延加工で圧延方向に伸びることがなく圧延後も球状であるため、延伸した介在物の先端などを割れの起点とする溶接割れおよび水素誘起割れを抑制する作用がある。このため、Caを鋼材に含有させてもよい。しかし、その含有量が0.004%を超えると、靱性の劣化を招くことがある。したがって、Caを含有させる場合には、その含有量を0.004%以下とするのがよい。上記の効果を得るには0.0003%以上含有させるのがよい。好ましい下限は、0.0005%であり、好ましい上限は、0.003%である。
Mgは、微細なMg含有酸化物を形成させて、γ粒を微細化する効果がある。その結果、熱影響部の低温破壊靭性を向上させる。よって、Mgを鋼材に含有させてもよい。しかし、その含有量が0.002%を超えると、酸化物が多くなりすぎて延性低下をもたらす。したがって、Mgを含有させる場合には、その含有量を0.002%以下とするのがよい。上記の効果を得るには0.0002%以上含有させるのがよい。好ましい下限は、0.0003%であり、好ましい上限は、0.001%である。
REMは、溶接熱影響部の組織の微細化およびSの固定に寄与するので、鋼材に含有させてもよい。REMによって形成される介在物は、比較的靱性の劣化への影響が小さいが、その含有量が過剰な場合、介在物となって清浄度を低下させ、母材の靱性を低下させることがある。したがって、REMを含有させる場合には、その含有量を0.002%以下とするのがよい。上記の効果を得るには0.0002%以上含有させるのがよい。好ましい下限は、0.0003%であり、好ましい上限は、0.001%である。
本発明に係る極低温用厚鋼板は、上記の化学組成を有し、且つ、1/4t位置(t:板厚)において、下記(1)〜(3)の条件を満足する金属組織を有している必要がある。なお、1/4t位置における金属組織を評価するのは、板厚全域の平均的な位置での評価をするためである。
厚鋼板中の残留γは、厚鋼板の脆性き裂伝ぱ停止特性を向上させるので、低温環境下での靭性を向上させる効果が期待できる。この効果を得るには、鋼中の残留γ含有量が4.0体積%以上であることが必要である。一方、残留γ量が25.0体積%を超えると、降伏応力が低下するおそれがある。よって、残留γ含有量は4.0〜25.0体積%以下とする。好ましい下限は5.5体積%、好ましい上限は20.0体積%である。
残留γは、細かい粒子ほど塑性歪に対し安定である。よって、残留γの平均円相当粒径は1.0μm以下とする必要がある。ただし、残留γの平均円相当粒径を1.0μm以下である鋼材であっても、0.2μm以下の粒子数が十分でない場合には、優れた耐破壊特性を鋼材に付与することができない。よって、残留γの平均円相当径が1.0μm以下とするとともに、0.2μm以下の残留γ粒子を1.0×104個/mm2以上とすることが必要である。なお、γ粒子の平均円相当径および粒子密度は、適切なエッチングをした供試鋼のSEM観察写真を画像解析することにより、算出することができる。
格子定数が大きいγほど、オーステナイト安定化元素である炭素の濃度が高く、化学的に安定になる。残留γの格子定数が0.3585nm未満の場合、塑性歪に対して不安定であり、破壊抑制に有効ではない。よって、残留γの格子定数は、0.3585nm以上とする。残留γの格子定数は、大きければ大きいほどよいが、本発明の製造方法で鋼板を製造した場合、通常残留γの格子状数は、0.3605nm以下となる。なお、格子定数は供試鋼のX線回折パターンからγ相の(111)(200)(220)の面間隔を算出し、最小二乗法により求めることができる。
本発明に係る極低温用厚鋼板の製造方法は、上記の金属組織を付与できるものであれば、特に制約はないが、例えば、以下に示す方法を採用することができる。
加熱工程は、鋼の組織を最も左右する工程であり、厳密な制御が必要である。特に、加熱工程は、鋼塊の加熱温度Tr(℃)および加熱時間t(hr)が下記の(1)および(2)式を満足する条件で行うのがよい。
tr×exp(Tr 3/270000000)≦580 (1)
Ac3≦Tr (2)
ただし、式中、Trは鋼塊の加熱温度(℃)を、trは鋼塊がTrで安定した後の加熱時間(時間)を、Ac3はフェライトからオーステナイトへの変態が完了する温度をそれぞれ表す。
Ac3点=897.3−271.1×C+43.7×Si−17×Mn+117.8×P+15.95×S−40.8×Cu−22.3×Ni−6.5×Cr+6.5×Mo+65.8×V+145.2×Nb+56.9×Al+88.5×Ti−17968.4×B+121.8×N (a)
ただし、上記式中の元素記号は、それぞれの元素の含有量(質量%)を意味する。
熱間圧延工程では、加熱した鋼塊の圧延を行う。具体的には、粗圧延と仕上圧延に分けて圧延すればよい。粗圧延においては、粗圧延終了時の鋼塊厚さが成品厚さ(厚鋼板厚さ)の3〜8倍になるまで圧下するのが好ましい。粗圧延終了後の鋼塊厚さを成品厚さの3倍以上となるように圧下すると、続く仕上圧延において十分な圧下をすることができるので、成品厚鋼板の靱性を向上させることができる。一方、粗圧延終了後の鋼塊厚さを成品厚さの8倍以下となるように圧下すると、続く仕上圧延での仕上圧延温度(仕上圧延が終了する温度)を650℃以上に制御しやすくなる。
冷却工程は、仕上圧延をした圧延後の厚鋼板を冷却する工程である。厚鋼板は、圧延工程を通してある程度自然冷却されているので、厚鋼板の組織が粗大化することはない。圧延後の冷却速度が遅すぎると、最終組織の有効結晶粒径が粗大化するので、圧延後の冷却速度はできるだけ速いことが好ましい。具体的には、厚鋼板の板厚tの中心部、すなわち、1/2t位置(t:板厚)での平均冷却速度を2.0℃/s以上とする。例えば、圧延工程後に製造ラインから外し(すなわち、オフラインで)、そのまま放冷してもよいし、製造ライン上で(すなわち、オンラインで)、加速冷却してもよい。このとき、350℃以下の温度域まで冷却することが好ましい。冷却停止温度が350℃を超える場合、590MPa以上の降伏強度が得られず、靭性の確保をすることができない。
焼入工程は、必須ではないが、組織の微細化のために実施してもよい。焼入工程は、(Ac1+20℃)〜(Ac3−20℃)の温度に再加熱した後に行うのがよい。(Ac1点+20℃)以上とすることによって残留γの増加を見込むことができる一方、焼入温度が高くなると組織が粗大化するので、(Ac3点−20℃)以下とするのがよい。なお、焼入処理の方法は、スプレー法など手段を問わない。また、焼入れ停止温度は、200℃以下とすることが好ましい。なお、Ac1点は、下記の(b)式に基づいて計算した値を用いればよい。
Ac1点=712+20.1×Si−17.8×Mn−19.1×Ni+11.9×Cr−9.8×Mo (b)
ただし、上記式中の元素記号は、それぞれの元素の含有量(質量%)を意味する。
焼戻工程では、熱間圧延後または更に焼入工程によって生じたマルテンサイト中の歪除去を行う。これによりマルテンサイト組織を高靭性化させ、残留γ量を増加させる。焼戻しの温度が低すぎると、歪み除去が十分に行われない。一方、焼戻しの温度が高すぎると、焼戻処理後、冷却した際に新たにマルテンサイトが生成され、靭性に悪影響を及ぼす。また、高温で長時間加熱すると、合金成分が希薄になり、γの安定性が低下する。よって、焼戻しは、下記の下記の(3)および(4)式を満たす条件で行うのがよい。
540≦P≦610 (3)
P=T0(1−Aexp[−(Bexp[−Q/R(T0+273)]t0)n]) (4)
ただし、上記式中、T0は焼戻温度(℃)、t0は焼戻保持時間(秒)を意味し、各定数項は、それぞれA=0.07、B=150000、Q=155000(J/mol)、R=8.31(J・K/mol)、n=1.1である。
厚鋼板の1/4t(t:板厚)の位置から試験片を採取し、X線回折法により測定した。なお、いずれの厚鋼板においても、主たる金属組織がマルテンサイト組織で構成されていたため、面心立方構造を有する残留γと体心立方構造を有するマルテンサイトの格子構造の違いを利用して、X線ピークの積分強度比から残留γ量を測定した。
厚鋼板の1/4t(t:板厚)の位置から採取した試験片を、走査型電子顕微鏡(SEM)内に設置し、該試験片に電子線を照射し、スクリーン上に投影された電子像をコンピュータで画像解析した(倍率5000倍)。得られた5個の視野の電子像それぞれについて、残留γ粒子を50個以上観察した。観察した全γ粒子について面積を求め、その面積を円相当径に換算し、それを平均化した値を「平均円相当径」として定義した。また、「γ粒子密度」は、円相当径が0.2μm以下のγ粒子数を算出し、画像視野面積で割った値として定義した。
格子定数は供試鋼のX線回折パターンからγ相の(111)(200)(220)の面間隔を算出し最小二乗法により求めることができる。
厚鋼板の1/4t(t:板厚)の位置から、JISZ2241に規定される4号引張試験片、Vノッチシャルピー衝撃試験片を採取した。方向は圧延方向である。これらの試験片を用い、常温での引張試験と、−196℃での破面の単位面積あたりのシャルピー吸収エネルギーvE−196(J/mm2)(3本の平均値)を調べた。
常温における降伏強度YS:590MPa以上、
常温における引張強度TS:690MPa以上、
単位面積あたりのVノッチシャルピー吸収エネルギーvE−196:2.0J/mm2以上。
Claims (7)
- 降伏強度が590MPa以上の極低温用厚鋼板であって、
質量%で、C:0.01〜0.12%、Si:0.01〜0.30%、Mn:0.4〜2.0%、P:0.05%以下、S:0.008%以下、Ni:5.0%を超え7.5%未満、sol.Al:0.002〜0.080%およびN:0.0050%以下を含有し、残部はFeおよび不純物からなり、
1/4t位置(t:板厚)において、
残留γ含有量が4.0〜25.0体積%、
残留γの平均円相当粒径が1.0μm以下、
平均円相当粒径が0.2μm以下の残留γ粒子が1.0×104個/mm2以上で、かつ
残留γの格子定数が0.3585nm以上であることを特徴とする極低温用厚鋼板。 - Feの一部に代えて、質量%で、Cu:2.0%以下、Cr:1.5%以下、Mo:0.5%以下、V:0.1%以下およびB:0.005%以下から選択される1種以上を含有することを特徴とする、請求項1に記載の極低温用厚鋼板。
- Feの一部に代えて、質量%で、Nb:0.1%以下およびTi:0.1%以下の一方または両方を含有することを特徴とする、請求項1または2に記載の極低温用厚鋼板。
- Feの一部に代えて、質量%で、Sn:0.50%以下を含有することを特徴とする、請求項1から3までのいずれかに記載の極低温用厚鋼板。
- Feの一部に代えて、質量%で、Ca:0.004%以下、Mg:0.002%以下およびREM:0.002%以下から選択される1種以上を含有することを特徴とする、請求項1から4までのいずれかに記載の極低温用厚鋼板。
- 極低温用厚鋼板を製造する方法であって、
請求項1から5までのいずれかに記載の化学組成を有する鋼塊を下記の(1)および(2)式を満足する条件で加熱し、熱間圧延した後、
2.0℃/s以上の平均冷却速度で350℃以下の温度域まで冷却し、
下記の(3)および(4)式を満たす条件で焼戻す工程を備えることを特徴とする極低温用厚鋼板の製造方法。
tr×exp(Tr 3/270000000)≦580 (1)
Ac3≦Tr (2)
540≦P≦610 (3)
P=T0(1−Aexp[−(Bexp[−Q/R(T0+273)]t0)n]) (4)
ただし、(1)〜(4)式中、Trは鋼塊の加熱温度(℃)を、trは鋼塊がTrで安定した後の加熱時間(時間)を、Ac3はフェライトからオーステナイトへの変態が完了する温度を、T0は焼戻温度(℃)、t0は焼戻保持時間(秒)を意味し、各定数項は、それぞれA=0.07、B=150000、Q=155000(J/mol)、R=8.31(J・K/mol)、n=1.1である。 - 上記焼戻しに先立って、(Ac1+20℃)〜(Ac3−20℃)の温度に再加熱した後、焼入れすることを特徴とする請求項6に記載の極低温用厚鋼板の製造方法。
ただし、Ac1はフェライトからオーステナイトへの変態が開始する温度を意味する。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012176770A JP5880344B2 (ja) | 2012-08-09 | 2012-08-09 | 極低温用厚鋼板とその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012176770A JP5880344B2 (ja) | 2012-08-09 | 2012-08-09 | 極低温用厚鋼板とその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2014034708A true JP2014034708A (ja) | 2014-02-24 |
JP5880344B2 JP5880344B2 (ja) | 2016-03-09 |
Family
ID=50283883
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2012176770A Active JP5880344B2 (ja) | 2012-08-09 | 2012-08-09 | 極低温用厚鋼板とその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5880344B2 (ja) |
Cited By (15)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2016157235A1 (ja) * | 2015-03-27 | 2016-10-06 | Jfeスチール株式会社 | 高強度鋼及びその製造方法、並びに鋼管及びその製造方法 |
JP6394835B1 (ja) * | 2017-10-31 | 2018-09-26 | 新日鐵住金株式会社 | 低温用ニッケル含有鋼板およびそれを用いた低温用タンク |
CN109694987A (zh) * | 2017-10-20 | 2019-04-30 | 鞍钢股份有限公司 | 一种超低温压力容器用高镍钢及其制造方法 |
WO2019082326A1 (ja) * | 2017-10-26 | 2019-05-02 | 新日鐵住金株式会社 | 低温用ニッケル含有鋼 |
CN110129676A (zh) * | 2019-05-27 | 2019-08-16 | 南京钢铁股份有限公司 | 一种LNG储罐用7Ni钢板及生产工艺 |
EP3730657A4 (en) * | 2017-12-24 | 2020-10-28 | Posco | LOW-TEMPERATURE STEEL MATERIAL WITH EXCELLENT STRENGTH IN THE WELDING SECTION THEREOF AND MANUFACTURING PROCESS FOR IT |
CN112779472A (zh) * | 2020-12-28 | 2021-05-11 | 东北大学 | 一种低温韧性优异的1GPa级海洋工程用钢板及其制备方法 |
KR20220064748A (ko) * | 2020-11-12 | 2022-05-19 | 현대제철 주식회사 | 고인성 니켈 강재 및 그 제조방법 |
JP7078203B1 (ja) * | 2020-12-03 | 2022-05-31 | Jfeスチール株式会社 | 鋼板 |
WO2022118592A1 (ja) * | 2020-12-03 | 2022-06-09 | Jfeスチール株式会社 | 鋼板 |
CN114657464A (zh) * | 2022-03-03 | 2022-06-24 | 包头钢铁(集团)有限责任公司 | 一种LNG接收站用稀土节镍型7Ni钢板及其生产方法 |
US11371127B2 (en) | 2017-10-26 | 2022-06-28 | Nippon Steel Corporation | Nickel-containing steel for low temperature |
US11371126B2 (en) | 2017-10-26 | 2022-06-28 | Nippon Steel Corporation | Nickel-containing steel for low temperature |
US11384416B2 (en) | 2017-10-26 | 2022-07-12 | Nippon Steel Corporation | Nickel-containing steel for low temperature |
US11434557B2 (en) | 2017-11-17 | 2022-09-06 | Posco | Low-temperature steel plate having excellent impact toughness, and method for manufacturing same |
Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0860237A (ja) * | 1994-08-11 | 1996-03-05 | Sumitomo Metal Ind Ltd | 伸び特性に優れた含Ni低温用鋼材の製造法 |
JP2011219849A (ja) * | 2010-04-14 | 2011-11-04 | Sumitomo Metal Ind Ltd | 極低温用厚鋼板およびその製造方法 |
JP2011241419A (ja) * | 2010-05-17 | 2011-12-01 | Sumitomo Metal Ind Ltd | 低温用厚鋼板およびその製造方法 |
WO2012005330A1 (ja) * | 2010-07-09 | 2012-01-12 | 新日本製鐵株式会社 | Ni添加鋼板およびその製造方法 |
JP2014019936A (ja) * | 2012-07-23 | 2014-02-03 | Jfe Steel Corp | 低温靱性に優れたNi含有厚鋼板 |
-
2012
- 2012-08-09 JP JP2012176770A patent/JP5880344B2/ja active Active
Patent Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0860237A (ja) * | 1994-08-11 | 1996-03-05 | Sumitomo Metal Ind Ltd | 伸び特性に優れた含Ni低温用鋼材の製造法 |
JP2011219849A (ja) * | 2010-04-14 | 2011-11-04 | Sumitomo Metal Ind Ltd | 極低温用厚鋼板およびその製造方法 |
JP2011241419A (ja) * | 2010-05-17 | 2011-12-01 | Sumitomo Metal Ind Ltd | 低温用厚鋼板およびその製造方法 |
WO2012005330A1 (ja) * | 2010-07-09 | 2012-01-12 | 新日本製鐵株式会社 | Ni添加鋼板およびその製造方法 |
JP2014019936A (ja) * | 2012-07-23 | 2014-02-03 | Jfe Steel Corp | 低温靱性に優れたNi含有厚鋼板 |
Cited By (27)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2016157235A1 (ja) * | 2015-03-27 | 2016-10-06 | Jfeスチール株式会社 | 高強度鋼及びその製造方法、並びに鋼管及びその製造方法 |
JPWO2016157235A1 (ja) * | 2015-03-27 | 2017-06-22 | Jfeスチール株式会社 | 高強度鋼及びその製造方法、並びに鋼管及びその製造方法 |
US10954576B2 (en) | 2015-03-27 | 2021-03-23 | Jfe Steel Corporation | High-strength steel, method for manufacturing high-strength steel, steel pipe, and method for manufacturing steel pipe |
CN109694987A (zh) * | 2017-10-20 | 2019-04-30 | 鞍钢股份有限公司 | 一种超低温压力容器用高镍钢及其制造方法 |
CN109694987B (zh) * | 2017-10-20 | 2021-02-23 | 鞍钢股份有限公司 | 一种超低温压力容器用高镍钢及其制造方法 |
US11578391B2 (en) | 2017-10-26 | 2023-02-14 | Nippon Steel Corporation | Nickel-containing steel for low temperature |
US11371126B2 (en) | 2017-10-26 | 2022-06-28 | Nippon Steel Corporation | Nickel-containing steel for low temperature |
US11371127B2 (en) | 2017-10-26 | 2022-06-28 | Nippon Steel Corporation | Nickel-containing steel for low temperature |
US11371121B2 (en) | 2017-10-26 | 2022-06-28 | Nippon Steel Corporation | Nickel-containing steel for low temperature |
JPWO2019082326A1 (ja) * | 2017-10-26 | 2020-11-05 | 日本製鉄株式会社 | 低温用ニッケル含有鋼 |
WO2019082326A1 (ja) * | 2017-10-26 | 2019-05-02 | 新日鐵住金株式会社 | 低温用ニッケル含有鋼 |
US11384416B2 (en) | 2017-10-26 | 2022-07-12 | Nippon Steel Corporation | Nickel-containing steel for low temperature |
US11578394B2 (en) | 2017-10-26 | 2023-02-14 | Nippon Steel Corporation | Nickel-containing steel for low temperature |
US11203804B2 (en) | 2017-10-31 | 2021-12-21 | Nippon Steel Corporation | Nickel-containing steel plate for use at low temperature and tank for use at low temperature using the same |
WO2019087318A1 (ja) * | 2017-10-31 | 2019-05-09 | 新日鐵住金株式会社 | 低温用ニッケル含有鋼板およびそれを用いた低温用タンク |
JP6394835B1 (ja) * | 2017-10-31 | 2018-09-26 | 新日鐵住金株式会社 | 低温用ニッケル含有鋼板およびそれを用いた低温用タンク |
CN110475886A (zh) * | 2017-10-31 | 2019-11-19 | 日本制铁株式会社 | 低温用含镍钢板及使用了低温用含镍钢板的低温用罐 |
US11434557B2 (en) | 2017-11-17 | 2022-09-06 | Posco | Low-temperature steel plate having excellent impact toughness, and method for manufacturing same |
US11591679B2 (en) | 2017-12-24 | 2023-02-28 | Posco Co., Ltd | Low-temperature steel material having excellent toughness in welding portion thereof and manufacturing method therefor |
EP3730657A4 (en) * | 2017-12-24 | 2020-10-28 | Posco | LOW-TEMPERATURE STEEL MATERIAL WITH EXCELLENT STRENGTH IN THE WELDING SECTION THEREOF AND MANUFACTURING PROCESS FOR IT |
CN110129676A (zh) * | 2019-05-27 | 2019-08-16 | 南京钢铁股份有限公司 | 一种LNG储罐用7Ni钢板及生产工艺 |
KR102480707B1 (ko) * | 2020-11-12 | 2022-12-23 | 현대제철 주식회사 | 고인성 니켈 강재 및 그 제조방법 |
KR20220064748A (ko) * | 2020-11-12 | 2022-05-19 | 현대제철 주식회사 | 고인성 니켈 강재 및 그 제조방법 |
WO2022118592A1 (ja) * | 2020-12-03 | 2022-06-09 | Jfeスチール株式会社 | 鋼板 |
JP7078203B1 (ja) * | 2020-12-03 | 2022-05-31 | Jfeスチール株式会社 | 鋼板 |
CN112779472A (zh) * | 2020-12-28 | 2021-05-11 | 东北大学 | 一种低温韧性优异的1GPa级海洋工程用钢板及其制备方法 |
CN114657464A (zh) * | 2022-03-03 | 2022-06-24 | 包头钢铁(集团)有限责任公司 | 一种LNG接收站用稀土节镍型7Ni钢板及其生产方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP5880344B2 (ja) | 2016-03-09 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5880344B2 (ja) | 極低温用厚鋼板とその製造方法 | |
JP5513254B2 (ja) | 低温用厚鋼板およびその製造方法 | |
JP5494166B2 (ja) | 極低温用厚鋼板およびその製造方法 | |
JP5494167B2 (ja) | 極低温用厚鋼板およびその製造方法 | |
JP5278188B2 (ja) | 耐水素誘起割れ性および脆性亀裂伝播停止特性に優れた厚鋼板 | |
JP5673399B2 (ja) | 極低温用鋼材およびその製造方法 | |
JP6883107B2 (ja) | 低温での破壊開始及び伝播抵抗性に優れた高強度鋼材及びその製造方法 | |
JP6989606B2 (ja) | 低温での破壊開始及び伝播抵抗性に優れた高強度鋼材、及びその製造方法 | |
JP7077801B2 (ja) | 低降伏比厚鋼板 | |
JP5741260B2 (ja) | 歪付与後のctod特性に優れた極低温用鋼材およびその製造方法 | |
JP6852805B2 (ja) | 低温用ニッケル含有鋼 | |
JP6492862B2 (ja) | 低温用厚鋼板及びその製造方法 | |
WO2014175122A1 (ja) | H形鋼及びその製造方法 | |
WO2020136829A1 (ja) | ニッケル含有鋼板 | |
JP6852806B2 (ja) | 低温用ニッケル含有鋼 | |
KR102309124B1 (ko) | 저온용 니켈 함유 강 | |
JP7221476B6 (ja) | 水素誘起割れ抵抗性に優れた鋼材及びその製造方法 | |
WO2015064077A1 (ja) | フェライト-マルテンサイト2相ステンレス鋼およびその製造方法 | |
JP6620661B2 (ja) | 液体水素用Ni鋼 | |
JP6926247B2 (ja) | フラックス入りワイヤ用冷延鋼板及びその製造方法 | |
JP5176847B2 (ja) | 低降伏比低温用鋼、およびその製造方法 | |
JP7163777B2 (ja) | ラインパイプ用鋼板 | |
JP2015224374A (ja) | 鋼管杭向け低降伏比高強度電縫鋼管およびその製造方法 | |
JP7396507B2 (ja) | 鋼板およびその製造方法 | |
JP7364137B1 (ja) | 鋼板およびその製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20140811 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20150421 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20150519 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20150716 |
|
RD02 | Notification of acceptance of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422 Effective date: 20150716 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20160105 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20160118 |
|
R151 | Written notification of patent or utility model registration |
Ref document number: 5880344 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151 |
|
S533 | Written request for registration of change of name |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |