JP2014032323A - 加圧ローラ、定着装置及び画像形成装置 - Google Patents

加圧ローラ、定着装置及び画像形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】高い耐久性を発揮し、定着ローラに従動しやすい加圧ローラ並びに耐久性の高い定着装置及び画像形成装置を提供すること。
【解決手段】管状の両端部11とそれらの間に配置された中央部12Aとを有し、端部11側の切込み角度θが90〜150°で外周面に開口する環状スリット13Aを有する発泡弾性層3Aと、少なくとも中央部12Aの外周面に配置され、両開口端4aが環状スリット13Aに挟入されたフッ素樹脂チューブ4とを備えている加圧ローラ1A、及び、定着ローラと、この定着ローラに対して軸線方向に沿って圧接するように配置された加圧ローラ1Aとを備えた定着装置、並びに、この定着装置を備えた画像形成装置。
【選択図】 図1

Description

この発明は、加圧ローラ、定着装置及び画像形成装置に関し、さらに詳しくは、高い耐久性を発揮し、定着ローラに従動しやすい加圧ローラ並びに耐久性の高い定着装置及び画像形成装置に関する。
レーザープリンター及びビデオプリンター等のプリンター、複写機、ファクシミリ、これらの複合機等には、電子写真方式を利用した各種の画像形成装置が採用されている。電子写真方式を利用した画像形成装置は、一般に、所望により他の部材例えば無端ベルト等を介して互いに軸線方向に沿って圧接する定着ローラ及び加圧ローラを備えた定着装置を有している。この定着ローラ及び加圧ローラは、通常、軸体とその外周面に配置された弾性層と、所望により弾性層の外周面に配置されたフッ素樹脂チューブとを備えている。
定着装置においては、定着ローラと加圧ローラとが圧接して形成される圧接部の圧接幅(ニップ幅とも称する。)を大きくして記録体に現像剤を所望のように定着させること、優れた断熱性により定着装置としての省電力化に寄与すること等を目的として、定着ローラに加えて加圧ローラも発泡体で形成された発泡弾性層が採用されることがある。
ところで、加圧ローラが自ら駆動回転するのではなく圧接した定着ローラに従動回転するように軸支されている場合には定着ローラに対する従動性を確保する目的で加圧ローラにおける発泡弾性層の端部をフッ素樹脂チューブで被覆せず露出させる技術が知られている。例えば、特許文献1には「金属のシャフトと、その外周に形成した弾性ゴム層と、弾性ゴム層の外周に装着したフッ素樹脂チューブとを有する加圧ローラにおいて、前記弾性ゴム層を、多数の気泡又は空孔を含む弾性ゴム層で構成し、前記フッ素樹脂チューブの内径を前記弾性ゴム層の外径よりも小さい径とし、前記弾性ゴム層のローラ軸線方向の長さを、前記フッ素樹脂層チューブのローラ軸線方向の長さよりも長くなるように設定し、当該加圧ローラの軸線方向の両端において前記弾性ゴム層の外周面の一部が露出するように構成したことを特徴とする加圧ローラ」が記載されている。
特開2006−208659号公報
このような加圧ローラにおいて、弾性ゴム層の外周面とフッ素樹脂チューブの内周面との間に接着層を設けると、弾性ゴム層とフッ素樹脂チューブとが強固に密着しているから、弾性ゴム層の外周面に配置する際に延伸させたフッ素樹脂チューブが完全に復元せずに弛緩して、又は、加圧ローラ若しくは定着ローラの回転トルクの変化、弾性ゴム層の経時的な硬度変化による応力の逃げ場がなく、薄層のフッ素樹脂チューブに歪み、軸線方向に延在する皺等が実用上許容できないほどに発生し、最悪の場合にはフッ素樹脂チューブが特にその端部で破損することがある。ここで、「実用上許容できないほど」とは、フッ素樹脂チューブ(加圧ローラ)表面に発生している「皺」が、加圧ローラを60℃以上に加熱して発泡弾性層を膨張させても目視で確認できる程度に残存する状態を、意味する。
また、弾性ゴム層の外周面とフッ素樹脂チューブの内周面との間に接着層を設けると、弾性ゴム層の外周面にフッ素樹脂チューブを配置する際に弾性ゴム層の外周面に塗布された接着剤にフッ素樹脂チューブが接触しないようにフッ素樹脂チューブをその半径方向に大きく延伸する必要がある。このように、フッ素樹脂チューブを必要以上に延伸すると、フッ素樹脂チューブの厚さが薄くなって、加圧ローラに要求される耐久性を確保するのに十分な機械的強度を発揮しないこともある。
ところで、特許文献1の0019欄には「フッ素樹脂チューブの内径がシリコンゴム層の外径よりも小さいため、弾性ゴム層とフッ素樹脂チューブとの間に接着剤を介在させなくとも使用できる」ことが記載されている。このように接着剤を介在させないと前記応力が比較的逃げやすくなり、またフッ素樹脂チューブを必要以上に延伸する必要もないから、実用上許容できないほどの皺等の発生及び破損等を防止できる。その一方で、このようなシリコンゴム層の押圧力によってフッ素樹脂チューブを固定する場合には、弾性ゴム層に対してフッ素樹脂チューブが変位しないように、加圧ローラが装着される定着装置の特性、例えば、両ローラの圧接力、回転トルク、フッ素樹脂チューブの厚さ、シリコンゴム層の経時的な硬度変化等を考慮してフッ素樹脂チューブの内径とシリコンゴム層の外径とを調整する必要がある。このような径の調整を怠ると、現実的には実使用に耐えるほど強固にフッ素樹脂チューブをシリコンゴム層に固定できず、フッ素樹脂チューブが経時的に変位して耐久性に劣ることがある。
このように、発泡弾性層の端部をフッ素樹脂チューブで被覆しない加圧ローラにおいては、フッ素樹脂チューブに関して実用上許容できないほどの皺及び破損等の防止と変位の防止とを両立することができず、高い耐久性を発揮しないことがあった。
この発明は、高い耐久性を発揮し、定着ローラに従動しやすい加圧ローラを提供することを、目的とする。
この発明は、耐久性の高い定着装置及び画像形成装置を提供することを、目的とする。
前記課題を解決するための手段として、
請求項1は、管状の両端部とそれらの間に配置された中央部とを有し、前記端部側の切込み角度θが90〜150°で外周面に開口する環状スリットを有する発泡弾性層と、
少なくとも前記中央部の外周面に配置され、両開口端が前記環状スリットに挟入されたフッ素樹脂チューブとを備えている加圧ローラであり、
請求項2は、前記中央部は、前記両端部の外径以下であって前記両端部との接続部から前記中央部の軸線方向中央にかけて減少率が0.05〜0.2%となる外径を有する逆クラウン形状である請求項1に記載の加圧ローラであり、
請求項3は、前記両端部は、前記加圧ローラが定着装置に装着されたときに通紙領域の外側に位置する請求項1又は2に記載の加圧ローラであり、
請求項4は、前記両端部は、端縁からの軸線長さが5〜30mmである請求項1〜3のいずれか1項に記載の加圧ローラであり、
請求項5は、定着ローラと、前記定着ローラに対して軸線方向に沿って圧接するように配置された請求項1〜4のいずれか1項に記載の加圧ローラとを備えた定着装置であり、
請求項6は、請求項5に記載の定着装置を備えた画像形成装置である。
この発明に係る加圧ローラは、管状の両端部とそれらの間に配置された中央部とを有し、前記端部側の切込み角度θが90〜150°で外周面に開口する環状スリットを有する発泡弾性層と、少なくとも前記中央部の外周面に配置され、両開口端が前記環状スリットに挟入されたフッ素樹脂チューブとを備えているから、フッ素樹脂チューブは皺及び破損等が発生しにくいうえ変位もしにくく、外周面が露出している両端部によって定着ローラに従動しやすくなる。また、この発明に係る定着装置及び画像形成装置はこの発明に係る加圧ローラを備えている。したがって、この発明によれば、高い耐久性を発揮し、定着ローラに従動しやすい加圧ローラ並びに耐久性の高い定着装置及び画像形成装置を提供できる。
図1は、この発明に係る加圧ローラの一例である加圧ローラを示す概略図であり、図1(a)はこの発明に係る加圧ローラの一例である加圧ローラを示す概略正面図であり、図1(b)はこの発明に係る加圧ローラの一例である加圧ローラを示す概略断面図である。 図2は、この発明に係る加圧ローラの別の一例である加圧ローラを示す概略断面図である。 図3は、この発明に係る定着装置及びこの発明に係る画像形成装置を示す概略説明図である。
この発明に係る加圧ローラは、発泡弾性層と、この発泡弾性層の外周面の一部に配置されたフッ素樹脂チューブとを備えている。したがって、この発明に係る加圧ローラは、発泡弾性層とフッ素樹脂チューブとを備えていればよく、これらに加えて、発泡弾性層を支持する軸体、フッ素樹脂チューブの外周面に他の層等を備えていてもよい。
以下に、この発明に係る加圧ローラを具体的に説明する。この発明に係る加圧ローラの一例である加圧ローラ1Aは、図1に示されるように、軸体2と、軸体2の外周面に配置された発泡弾性層3Aと、発泡弾性層3Aの外周面の一部に接着層を介在させることなく配置されたフッ素樹脂チューブ4とを備えている。
この加圧ローラ1Aは、アスカーC硬度(荷重1.0kg)が40〜60であるのが好ましい。加圧ローラ1AのアスカーC硬度(荷重1.0kg)が40未満であると現像剤を潰しきれずにうまく定着しない、定着ローラとの硬度バランスが悪いという問題がある一方で、60を超えると定着装置に装着されたときに定着ローラとの十分なニップ圧を確保できず、現像剤を所望のように記録体に定着させることができないことがある。加圧ローラ1AのアスカーC硬度(荷重1.0kg)は、定着ローラとの十分なニップ圧を確保できる点で45〜60であるのが好ましく、50〜55であるのが特に好ましい。アスカーC硬度(1.0kg荷重)は、発泡弾性層3Aの中央部12Aの外周面に配置されたフッ素樹脂チューブ4の外周面を測定点としてJIS K6253に準拠して1.0kgの荷重をかけた状態で測定した値である。加圧ローラ1AのアスカーC硬度は、例えば、発泡弾性層3Aを形成する発泡ゴム組成物に含有されるゴム、発泡剤及び/若しくは添加剤の種類を選択し、並びに/又は、それらの配合量等を変更することにより、さらには発泡弾性層3Aの成形条件等により、調整することができる。
軸体2は、良好な導電特性を有していればよく、通常、鉄、アルミニウム、ステンレス鋼、真鍮等で構成された所謂「芯金」と称される軸体とされる。また、軸体2は、熱可塑性樹脂若しくは熱硬化性樹脂等の絶縁性芯体にメッキを施して導電化した軸体であってもよく、さらには、熱可塑性樹脂若しくは熱硬化性樹脂等に導電性付与剤としてカーボンブラック又は金属粉体等を配合した導電性樹脂で形成された軸体であってもよい。
発泡弾性層3Aは、その内部及び/又は外周面にセルを有している(図1において発泡弾性層3Aの外周面及び端面に開口したセルは図示しない。)。ここで、発泡弾性層3Aに有するセルは、発泡ゴム組成物に含有される発泡剤の発泡又は分解等によって生じる中空領域をいう。発泡弾性層3Aに有する複数のセルは、他のセルに接することのない若しくは連通することのない状態(独立セル状態と称する。)、他のセルに接し若しくは連通している状態(連通セル状態と称する。)、又は、前記独立セル状態と前記連通セル状態とが共存する状態の何れの状態にあってもよい。連通セルは破泡するのを避ける点で優れており、独立セルは反発弾性が良い点で優れている。この発明において、発泡弾性層のセルは連通セルでもよいが独立セル状態であるのが好ましい。
発泡弾性層3Aは、発泡弾性層3Aに形成されるセルの平均セル径、発泡弾性層3の発泡倍率、比重等が調整されているのが、この発明の効果をより一層高めることができる点で、好ましい。例えば、平均セル径は60〜800μmであるのが好ましく、100〜400μmであるのが特に好ましく、発泡倍率は1.8〜4.2倍であるのが好ましく、2〜3.5倍であるのが特に好ましく、比重は0.395〜0.7(g/cm)であるのが好ましく、0.42〜0.6(g/cm)であるのが特に好ましい。発泡弾性層3Aにおいて、平均セル径、発泡倍率及び比重は発泡弾性層3Aを形成する発泡ゴム組成物に含有される発泡剤又は発泡ゴム組成物の硬化条件等により、調整することができる。前記発泡倍率は、発泡弾性層3Aの体積及び質量を常法によって測定し、これらから算出することができる。また、平均セル径は発泡弾性層3Aの表面又は任意の面で切断したときの切断面において約20mmの領域を電子顕微鏡等で観察し、観察視野内に存在する各セルにおける開口部の最大長さを測定して、測定された最大長さを算術平均して得られた平均長さとして、求めることができる。比重は電子密度計(水中置換法 水温23℃)によって測定することができる。
この発泡弾性層3AのアスカーC硬度は(荷重1.0kg)はこの発明に係る加圧ローラのアスカーC硬度が前記範囲内になるようにフッ素樹脂チューブの厚さ等に応じて適宜に調整されており、例えば40〜60であるのが好ましい。
このようなセルを有する発泡弾性層3Aは、特に図1(b)に示されるように、その軸線方向の両端に配置された管状の端部11(各端部を併せて両端部と称することがある。)と、両端部11の間に挟まれるように両端部11に連設配置された管状の中央部12Aとを有している。ここで、両端部11と中央部12Aとは連接しているが、中央部12Aは端部11との間に筒状中間部等を介して配置されていてもよい。端部11それぞれは、軸線方向に一定の外径を有する管状であり、その外周面の大部分、この例においては外周面全面が露出している。中央部12Aは、端部11の外径以下であって、端部11それぞれとの接続部(図1(b)における一点鎖線)から中央部12Aの軸線方向中央にかけて減少率が0.05〜0.2%となる外径を有する所謂「逆クラウン形状」になっており、後述するフッ素樹脂チューブ4で被覆されている。ここで、中央部12Aの減少率は[(最大外径−最小外径)/(軸線長さ/2)]/2によって算出される値である。
端部11それぞれは加圧ローラ1Aが定着装置に装着されたときに通紙領域の外側に位置するように形成されており、例えば発泡弾性層3Aの両端縁それぞれから中央部12Aに向かう軸線長さが5〜30mmに設定されている。中央部12Aは、通紙領域よりもわずかに長い軸線長さを有していればよく、定着装置及び通紙領域に応じて適宜に設定される。
発泡弾性層3Aの外径及び厚さは適宜に決定され、外径は軸体2の寸法等によって適宜の厚さとなるように決定される。通常、端部11の厚さは3〜12mmであるのが好ましく、3〜6mmであるのが特に好ましく、中央部12Aの最大厚さ(発泡弾性層3Aにおいては端部11との連接部の厚さ)は端部11の厚さ以下であるのが好ましく、端部11の厚さと同じであるのが特に好ましい。また、中央部12Aの最小厚さ(発泡弾性層3Aにおいては軸線方向中央の厚さ)は端部11の厚さ未満であって、1.5〜10mmであるのが好ましく、2.5〜5mmであるのが特に好ましい。
この発泡弾性層3Aは、図1(b)に示されるように、その外周面、例えば、端部11それぞれと中央部12Aとの連接部近傍に、両端部11それぞれの外周面近傍、例えば後述する通紙領域の外側に位置する連接部に開口する環状スリット13Aを有している。この環状スリット13Aは、発泡弾性層3Aの周方向に一巡し、端部11側から中央部12A側に傾斜するように切り込まれたスリットであって、その開口が閉塞していることもある。このような環状スリット13Aは、その切込み角度のうち端部11側の切込み角度θ(図1(b)参照。)が90〜150°の範囲内にある。この切込み角度θは、例えば図1(b)に示されるように、発泡弾性層3Aの軸線を含む断面における発泡弾性層3A、特に端部11の外周面輪郭線に対する角度と称することもでき、また、この外周面輪郭線と切込み又は深さ方向との交差角度のうち端部11側の交差角度とも称することができる。この切込み角度θが90〜150°であると皺及び破損等を発生させることなくフッ素樹脂チューブ4を所定の位置に長期間にわたって配置することができる。その理由の1つとして、この発明の発明者らは、中央部12Aの外径よりも小さな内径を有するフッ素樹脂チューブ4を発泡弾性層3Aの外周面に配置したときにフッ素樹脂チューブ4が収縮してフッ素樹脂チューブ4の開口端4aを挟む環状スリット13Aの挟持圧が補強されることにあると、推測している。すなわち、切込み角度θが90°未満であると、加圧ローラ1Aの軸線方向に向かうフッ素樹脂チューブ4の変位等によって開口端4aが環状スリット13Aから抜脱することがあり、またフッ素樹脂チューブ4に皺が発生し、延いては破損することがある。一方、切込み角度θが150°を超えると、フッ素樹脂チューブ4が軸線方向に変位しやすく、また環状スリット13A近傍の強度が低下することがあり、作業性も低下する。環状スリット13Aの切込み角度θは120〜150°であるのが好ましく、具体的には150°になっている。
環状スリット13Aの深さすなわち切込み量は、特に限定されないが、フッ素樹脂チューブ4に皺及び破損等を発生させることなくフッ素樹脂チューブ4を所定の位置に長期間にわたって配置することができる点で、1〜3.5mmであるのが好ましく、2〜3mmであるのが特に好ましい。また、環状スリット13Aの幅は、フッ素樹脂チューブ4の厚さ以上で、例えば、0.01〜2mmであるのが好ましく、0.01〜1mmであるのが特に好ましい。なお、環状スリット13Aは開口端4aが高い挟持圧を発揮する点でほぼ一定の幅及び開口幅を有するスリットとして形成されているが、例えば、断面形状がV字状のV字スリット、U字状のU字スリット等であってもよい。
フッ素樹脂チューブ4は、両端縁が開口し、軸線長さが発泡弾性層3Aよりも短いチューブ状をなしている。フッ素樹脂チューブの軸線長さは、少なくとも加圧ローラ1Aの通紙領域すなわち中央部12Aを被覆し、環状スリット13A内に狭入可能であればよく、装着される定着装置に応じて適宜に設定される。例えば、フッ素樹脂チューブ4の軸線長さは、中央部12Aの軸線長さよりも長く、中央部12Aの軸線長さと2つの環状スリット13Aの深さの合計よりも短いのが好ましい。このフッ素樹脂チューブ4は、発泡弾性層3Aの中央部12Aすなわち少なくとも通紙領域の全域の外周面に発泡弾性層3Aの外周面との間に接着層を介在させることなく配置され、中央部12Aを被覆し、両端部11は外周面が露出している。このように、発泡弾性層3Aの両端部11それぞれが露出し、中央部12Aの外周面がフッ素樹脂チューブ4で被覆されていると、加圧ローラ1Aが定着装置に装着されたときに両端部11が定着ローラに圧接して定着ローラに対して従動すると共に、記録体に転写され定着される前の現像剤がたとえ加圧ローラ1Aに接触することがあっても現像剤が加圧ローラから離脱しやすく後に搬送されてくる記録体を汚染することを防止できる。また、フッ素樹脂チューブ3が中央部12Aの外周面との間に接着層を介在させることなく配置されていると、特に発泡弾性層3AをアスカーC硬度が前記範囲内にある低硬度にしても、前記した接着層による問題点を回避できる。なお、この発明において、接着層を設けなくても、後述するように、フッ素樹脂チューブ4は管状スリット13に挟持されているから、皺及び破損等が発生することなく所定の位置に長期間にわたって配置されることができる。
このフッ素樹脂チューブ4は、特に図1(b)に示されるように、その開口端4aそれぞれの全体が環状スリット13A内に挟入され、開口端4aの周方向全周が固定されている。このようにフッ素樹脂チューブ4はその両開口端4aそれぞれが固定されているから皺及び破損等が発生せず、変位しにくくなっている。
フッ素樹脂チューブ4は、内径が発泡弾性層3Aの最小外径、逆クラウン形状である発泡弾性層3Aにおいては中央部12Aの最小外径よりも小さく設定されており、発泡弾性層3Aの外周面に配置されたときに発泡弾性層3Aを軸線方向に押圧し、わずかに縮小させる。このようにフッ素樹脂チューブ4の内径が発泡弾性層3Aの外径よりも小さくなっていると、発泡弾性層3Aへの押圧力によってフッ素樹脂チューブ4が発泡弾性層3Aに密着して自身の変位を防止できると共に、前記の通り開口端4aを強固に狭持できる。フッ素樹脂チューブ4の内径は発泡弾性層3Aの外径よりも小さければよいが、あまりにも小さいと発泡弾性層3Aの外周面に配置しにくく、配置したとしてもフッ素樹脂チューブ4が損傷しやすくなるので、例えば、発泡弾性層3Aの外径に対して0.5〜1.5mm程度小さいのがよい。
フッ素樹脂チューブ4は、加圧ローラ1Aが前記範囲のアスカーC硬度となるように、かつ発泡弾性層3Aの逆クラウン形状を保持できるように、薄肉化されているのが好ましく、具体的には、その厚さは20〜100μmであるのが好ましく、30〜50μmであるのが特に好ましい。したがって、フッ素樹脂チューブ4は薄肉チューブと称することもできる。このフッ素樹脂チューブ4は、長手方向に+3〜−3%、周方向に+5〜−5%の収縮率を有しているのが好ましく、長手方向に+2〜−2%、周方向に0〜−4%の収縮率を有しているのが特に好ましい。この収縮率は常温時の内径と150℃で20分間加熱した後の内径との内径差を法であり、各内径を測定することで算出される。
このようにフッ素樹脂チューブ4が薄肉であっても、また発泡弾性層3Aの外周面との間に接着層を設けなくても、発泡弾性層3A及びフッ素樹脂チューブ4を備えた加圧ローラ1Aは発泡弾性層3Aの外周面に開口するセルによる表面凹凸性が相殺されてフッ素樹脂チューブ4の表面が平坦になる。
フッ素樹脂チューブ4は、絶縁性でも導電性でもよく、加圧ローラ1Aの用途等に応じて適宜に選択される。フッ素樹脂チューブ4を導電性にするには導電性付与剤例えばカーボンブラック等を含有させる方法が挙げられる。このフッ素樹脂チューブ4は加圧ローラ1Aの高い耐久性を確保できる点で機械的強度が大きいのが好ましい。例えば、厚さが20〜60μmである場合には、30〜70MPaの破断強度を有しているのが好ましく、150〜500%の破断伸びを有しているのが好ましい。破断強度はフッ素樹脂チューブ4から切り出されたJIS K6891に規定のダンベル状3号試験片(JIS K6251に準じる。ただし、ダンベル状3号試験片はその長手方向がフッ素樹脂チューブ4の軸線方向すなわち長手方向に沿うように切り出す。)を用いてJIS K6891に基づいて、引張速度200mm/min、測定温度25±2℃の条件の下で測定される値であり、破断伸びはフッ素樹脂チューブ4から切り出されたJIS K6891に規定のダンベル状3号試験片(JIS K6251に準じる。ただし、ダンベル状3号試験片はその長手方向がフッ素樹脂チューブ4の軸線方向すなわち長手方向に沿うように切り出す。)を用いてJIS K6891に基づいて、引張速度200mm/min、測定温度25±2℃の条件の下で測定される値である。このように前記破断強度及び前記破断伸びは樹脂チューブ4の軸線方向すなわち長手方向における破断強度及び破断伸びである。
フッ素樹脂チューブは、フッ素樹脂で、発泡弾性層3Aの外周面に配置される前は通常内径及び外径が一定の所謂「ストレート形状」に、形成されていればよく、例えば、PFA(パーフルオロアルコキシ樹脂)、FEP(テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン樹脂)、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン樹脂)、PVdF(ポリフッ化ビニリデン樹脂)等が挙げられる。
このように、端部11側の切込み角度θが150°で両端部11に開口する環状スリット13Aを有する発泡弾性層3Aと、少なくとも中央部12Aの外周面に接着層が介在することなく配置され、両開口端4aが環状スリット13Aに挟入されたフッ素樹脂チューブ4とを備えた加圧ローラ1Aは、フッ素樹脂チューブ4に皺及び破損等が発生しにくいうえフッ素樹脂チューブ4が変位もしにくく、定着装置に装着されたときに両端部11によって定着ローラに従動して回転する。
この発明に係る加圧ローラの別の一例である加圧ローラ1Bは、図2に示されるように、軸体2と、軸体2の外周面に配置された発泡弾性層3Bと、発泡弾性層3Bの外周面の一部に接着層を介在させることなく配置されたフッ素樹脂チューブ4とを備えている。
この加圧ローラ1Bは、発泡弾性層3Bの中央部12B及び環状スリット13Bが異なること以外は加圧ローラ1Aと基本的に同様である。すなわち、中央部12Bは外径が一定の管状体に形成され、発泡弾性層3B全体が一定の外径を有する所謂「ストレート形状」になっていること以外は中央部12A及び発泡弾性層3Aと基本的に同様である。また、環状スリット13Bは切込み角度θが90°であること以外は環状スリット13Aと基本的に同様である。
したがって、このように、端部11側の切込み角度θが90°で両端部11に開口する環状スリット13Bを有する発泡弾性層3Bと、少なくとも中央部12Bの外周面に接着層が介在することなく配置され、両開口端4aが環状スリット13Bに挟入されたフッ素樹脂チューブ4とを備えた加圧ローラ1Bは、フッ素樹脂チューブ4に皺及び破損等が発生しにくいうえフッ素樹脂チューブ4が変位もしにくく、定着装置に装着されたときに両端部11によって定着ローラに従動して回転する。
この発明に係る加圧ローラは、発泡ゴム組成物を軸体の外周面で発泡硬化して発泡弾性層を形成する工程と、発泡弾性層の外周面にフッ素樹脂チューブを配置する工程と、フッ素樹脂チューブを固定する工程とを有する製造方法によって、製造できる。
軸体2は、例えば、鉄、アルミニウム、ステンレス鋼、真鍮若しくはこれらの合金等の金属、熱可塑性樹脂若しくは熱硬化性樹脂等の樹脂、及び前記樹脂等に導電性付与剤としてカーボンブラック若しくは金属粉体等を配合した導電性樹脂等の材料を用いて、公知の方法により所望の形状に調製される。軸体2に導電性が要求される場合には、前記金属及び前記導電性樹脂の他に、前記樹脂等で形成した絶縁性芯体の表面に定法によりメッキを施すことにより、軸体2を形成することができる。前記材料の中でも、容易に導電性を付与することができる点で、金属であるのが好ましく、アルミニウム又はステンレス鋼であるのが特に好ましい。この軸体2は、所望により、その外周面にプライマー層が塗布されてもよい。
この製造方法においては、軸体を準備した後に、軸体の外周面に発泡ゴム組成物を押出成形による連続加熱成形、プレス、インジェクションによる型成形等によって、加熱成形する。
発泡ゴム組成物の加熱成形においては、まず、軸体2の外周面に発泡ゴム組成物を配置する。軸体2の外周面に発泡ゴム組成物を配置する方法としては、例えば、押出機等により軸体2と発泡ゴム組成物とを一体に分出して軸体2の外周面に発泡ゴム組成物を配置する方法、また、軸体2を収納する金型に発泡ゴム組成物を注入して軸体2の外周面に発泡ゴム組成物を配置する方法等が挙げられる。これらの中でも、押出機等により軸体2と発泡ゴム組成物とを一体に分出しする方法が、作業が容易で連続して行うことができる点で、好ましい。
発泡ゴム組成物は、ゴムと、発泡剤と、所望により各種添加剤等とを含有する組成物が好ましく挙げられる。ゴムは各種ゴムを採用できるが、それらの中でもシリコーンゴムであるのが好ましい。シリコーンゴムを含有する発泡ゴム組成物として、ビニル基含有シリコーン生ゴムと、シリカ系充填材と、発泡剤と、付加反応架橋剤と、付加反応触媒と、反応制御剤とを含有し、所望により、さらに、有機過酸化物架橋剤と耐熱性向上剤と各種添加剤とを含有する付加反応型発泡シリコーンゴム組成物が好ましい。このような付加反応型発泡シリコーンゴム組成物として、例えば特開2008−076751号公報に記載されている付加反応型発泡シリコーンゴム組成物が挙げられる。
このようにして軸体2の外周面に発泡ゴム組成物を配置した後、この状態を維持しつつ軸体2ごと発泡ゴム組成物を加熱する。発泡ゴム組成物の加熱は発泡ゴム組成物に含まれるゴム、例えばビニル基含有シリコーン生ゴムが架橋し、発泡剤を含有する場合にはそれ分解又は発泡するのに十分な条件で行われればよい。例えば付加反応型発泡シリコーンゴム組成物は、通常、赤外線加熱炉又は熱風炉等の加熱炉、乾燥機等の加熱機等により、170〜500℃程度、特に200〜400℃に加熱され、数分以上1時間以下、特に5〜30分間、加熱される。この発泡ゴム組成物は、所望により、さらに二次加熱が行われてもよい。二次加熱によって発泡弾性層3の物性が安定する。二次加熱は、例えば、前記の条件で架橋された発泡ゴム組成物を、さらに、押出成形された状態のままで、例えば、180〜250℃、好ましくは190〜230℃で、1〜24時間、好ましくは3〜10時間にわたって、又は、金型を用いて、例えば、130〜200℃、好ましくは150〜180℃で、5分以上24時間以下、好ましくは10分以上10時間以下にわたって、再度加熱されることによって、行われる。
このようにして成形された発泡弾性層3は、所望の大きさ及び形状等に調整する研削工程、研磨工程及び/又は切削工程等が施される。
この製造方法においては、次いで、成形した発泡弾性層に環状スリットを形成する。具体的には、外周面、例えば端部と中央部との連接部近傍からカッター等の刃物を所定の切込み角度で発泡弾性層内に入れる。このようにして周方向に一巡する環状スリットが形成される。なお、刃物が環状刃を有していないときは所定の切込み角度で進入された刃物を周方向に移動させて環状のスリットを形成できる。
この製造方法においては、フッ素樹脂チューブを準備する。フッ素樹脂チューブは前記した通りである。
この製造方法においては、次いで、成形した発泡弾性層の外周面に準備したフッ素樹脂チューブを配置する。このとき発泡弾性層の外周面及びフッ素樹脂チューブの内周面に接着剤は塗布しないのが前記した接着層による問題点を回避できる点で好ましい。フッ素樹脂チューブの配置は、例えば、加圧下で発泡弾性層を圧縮してフッ素樹脂チューブに挿入する加圧挿入法、減圧下で発泡弾性層を圧縮してフッ素樹脂チューブに挿入する減圧挿入法、減圧下でフッ素樹脂チューブを半径方向に拡径させて発泡弾性層をその内部に挿入する減圧拡径法等によって、実施できる。なお、発泡弾性層の硬度が高い場合には加圧挿入法よりも、減圧挿入法又は減圧拡径法が速やかに発泡弾性層をフッ素樹脂チューブに挿入できる点で、好ましい。加圧挿入法における加圧環境は例えば0.15〜0.48MPaに設定でき、減圧挿入法における減圧環境は例えば3hPaに設定できる。また減圧拡径法において、フッ素樹脂チューブを拡径させる減圧環境として例えば0.3〜1.0MPaの減圧環境が挙げられ、拡径させたフッ素樹脂チューブ内に発泡弾性層を挿入した後に減圧環境を解除するとフッ素樹脂チューブが発泡弾性層の外周面に密着配置される。この配置する工程において、発泡弾性層は接着剤が塗布されていない場合には、フッ素樹脂チューブを必要以上に延伸する必要がなく、前記したフッ素樹脂チューブの薄肉化による耐久性低下をいう問題を未然に防止できる。加圧挿入法における加圧装置としては、例えば、特開2008−299185号公報の図4及び図5に示す「加圧装置10」等が挙げられ、減圧挿入法における減圧装置としては、例えば、特開2008−299185号公報の図6及び図7に示す「減圧装置30」等が挙げられる。
この製造方法においては、次いで、配置されたフッ素樹脂チューブの開口端を環状スリットに狭入する。このとき、例えば、平坦若しくはわずかに湾曲した先端を有する器具、例えば、マイナスドライバー、又は、環状の先端を有する器具を環状スリット上にフッ素樹脂チューブを介して配置し、その先端をフッ素樹脂チューブごと環状スリット内に進入させる。そうすると、フッ素樹脂チューブの開口端は環状スリット内に挟入され、環状スリットで挟持される。
この製造方法においては、所望により、フッ素樹脂チューブの開口の内周面又は環状スリットの内部に接着剤を塗布し、硬化してもよい。
このようにして両開口端が前記環状スリットに挟入されたフッ素樹脂チューブを備えた、この発明に係る加圧ローラを製造できる。
この発明に係る加圧ローラは、前記した例に限定されることはなく、本願発明の目的を達成することができる範囲において、種々の変更が可能である。例えば、端部それぞれとの接続部から中央部の軸線方向中央にかけて増大率が0.05〜0.2%となる外径を有する所謂「クラウン形状」を有する発泡弾性層を備えていてもよい。ここで、増大率は、[(中央部の最大外径−中央部の最小外径)/(軸線長さ/2)]/2によって算出される値である。
次に、この発明に係る加圧ローラを備えた定着装置(以下、この発明に係る定着装置と称することがある。)及び画像形成装置(以下、この発明に係る画像形成装置と称することがある。)の一例を、図3を参照して、説明する。
この発明に係る加圧ローラは前記特性及び効果を有しているから画像形成装置に具備される定着装置に装着される加圧ローラとして好適に用いられる。
図3に示されるように、この発明に係る画像形成装置30は、静電潜像が形成される回転可能な像担持体31例えば感光体と、前記像担持体31の周囲に配置された、帯電手段32例えば帯電ローラ、露光手段33、現像手段40、転写手段34例えば転写ローラ及びクリーニング手段37と、記録体の搬送方向下流側に定着装置35とを備えている。この現像手段40は、従来の現像手段と基本的に同様に形成され、具体的には、図3に示されるように、現像剤収納部41と、像担持体31に現像剤42を供給する現像剤担持体44と、現像剤担持体44に現像剤42を供給する現像剤供給手段43と、現像剤42を帯電させる現像剤規制部材45とを備えている。
定着装置35は、図3にその断面が示されるように、記録体36を通過させる開口52を有する筐体50内に、定着ローラ53と、定着ローラ53の近傍に配置された無端ベルト支持ローラ54と、定着ローラ53及び無端ベルト支持ローラ54に巻回された無端ベルト55と、無端ベルト55を介して定着ローラ53に圧接する加圧ローラ56と、無端ベルト55に非接触となるように配置され、無端ベルト55を介して外部から定着ローラ53を加熱する加熱手段57とを備え、無端ベルト55を介して定着ローラ53と加圧ローラ56とが互いに当接又は圧接するように回転自在に支持されて成る圧力熱定着装置である。
無端ベルト支持ローラ54は、画像形成装置に通常用いられるローラであればよく、例えば、弾性ローラ等が用いられる。無端ベルト55は、例えば、ポリアミド、ポリアミドイミド等の樹脂により、無端状に形成されたベルトであればよく、その厚さ等も適宜定着装置35に適合するように調整することができる。加圧ローラ56はスプリング等の付勢手段(図示しない。)によって無端ベルト55を介して定着ローラ53に圧接している。この定着装置35においてこの発明に係る加圧ローラが加圧ローラ56として装着されている。前記加熱手段57は、ハロゲンヒーター及び反射板等を用いた輻射加熱方法、加熱器等を直接接触させて加熱する直接接触加熱方法、並びに、誘導加熱方法等が採用される。この加熱手段57は、定着ローラ53における軸線方向の長さとほぼ同じ長さを有する部材であり、定着装置35のいずれに配置されてもよいが、図3に示されるように、定着ローラ53の表面より一定の間隔を隔てて定着ローラ53に略並行に配置されるのがよい。前記誘導加熱方法には加熱用コイルが用いられ、この加熱用コイルは、通常、フェライト等の強磁性体で、スイッチング電源用として用いられている代表的な形状であるI型、E型及びU型等に形成され、導線が巻かれて成る。無端ベルト55と加圧ローラ56との圧接された間を記録体36が通過することにより、加圧と同時に加熱され、記録体36に転写された現像剤42(静電潜像)を定着させることができる。
この発明に係る画像形成装置30は、次のように作用する。まず、画像形成装置30において、帯電手段32により像担持体31が一様に帯電され、露光手段33により像担持体31の表面に静電潜像が形成される。次いで、現像手段40から現像剤42が像担持体31に供給されて静電潜像が現像され、この現像剤像が像担持体31と転写手段34との間に搬送される記録体36上に転写される。この記録体36は定着装置35に搬送され、現像剤像が永久画像として記録体36に定着される。このようにして、記録体36に画像を形成することができる。
この発明に係る定着装置35において、この発明に係る加圧ローラは、その端部11が通紙領域の外側に位置するように定着ローラ53に圧接するように、加圧ローラ56として配置されているから、定着ローラ53従動しやすく、実用上許容できないほどの皺及び破損等が発生しにくいうえ変位もしにくいフッ素樹脂チューブを備えている。したがって、この発明に係る定着装置35及び画像形成装置30は、加圧ローラ56としてこの発明に係る加圧ローラが採用されているから、高い耐久性を発揮する。
この発明に係る加圧ローラ、定着装置及び画像形成装置は、前記した例に限定されることはなく、本願発明の目的を達成することができる範囲において、種々の変更が可能である。例えば、加圧ローラ1A及び1Bにおいて、発泡弾性層3A及び3Bは、単層構造とされているが、この発明においては二層以上の複層構造とされてもよい。
画像形成装置30は、電子写真方式の画像形成装置とされているが、この発明において、画像形成装置は、電子写真方式には限定されず、例えば、静電方式の画像形成装置であってもよい。また、画像形成装置30は、現像手段40に単色の現像剤42のみを収容するモノクロ画像形成装置とされているが、この発明において、画像形成装置は、モノクロ画像形成装置に限定されず、カラー画像形成装置であってもよい。カラー画像形成装置としては、例えば、像担持体上に担持された現像剤像を中間転写体に順次一次転写を繰り返す4サイクル型カラー画像形成装置、各色の現像手段を備えた複数の像担持体を中間転写体や転写搬送ベルト上に直列に配置したタンデム型カラー画像形成装置等が挙げられる。画像形成装置30は、例えば、複写機、ファクシミリ、プリンター等の画像形成装置とされる。
また、定着装置35及び画像形成装置30において、現像剤42は、一成分系の現像剤が有利に用いられるが、トナーと、鉄、ニッケル等のキャリアとを含む二成分系の現像剤も使用することができる。
(実施例1)
無電解ニッケルメッキ処理が施された軸体(直径18mm×長さ370mm、SUM22)をトルエンで洗浄し、プライマー「No.101A/B」(信越化学工業株式会社製:商品名)を塗布した。プライマー処理した軸体をギアーオーブンを用いて180℃の温度にて30分焼成処理した後、常温にて30分以上冷却し、プライマー層を形成した。
下記組成を有する付加反応型発泡シリコーンゴム組成物を準備した。
・ビニル基含有シリコーン生ゴムと前記含有量のシリカ系充填材とを含むゴム組成物「KE−551U」(信越化学工業株式会社製)100質量部
・有機系発泡剤「アゾビス−イソブチロニトリル」2.0質量部
・付加反応架橋剤「C−153A」(信越化学工業株式会社製:商品名)2.0質量部
・付加反応触媒としての白金触媒適量
・反応制御剤「R−153A」(信越化学工業株式会社製:商品名)0.5質量部
・有機過酸化物架橋剤「C−3」(信越化学工業株式会社製:商品名)3質量部
次いで、プライマー層を形成した軸体2と準備した付加反応型発泡シリコーンゴム組成物とを押出成形機にて一体分出し、赤外線加熱炉(IR炉)を用いて付加反応型発泡シリコーンゴム組成物を250℃で10分間加熱して発泡架橋させた。その後、さらに、ギアーオーブンを用いて、200℃で7時間にわたって発泡架橋後の付加反応型発泡シリコーンゴム組成物を二次加熱し、常温にて1時間以上放置した後、円筒研削機で下記寸法に研削して、下記寸法を有する所謂「クラウン形状」の発泡弾性層3Aを軸体2の外周面に形成した。このようにして成形した発泡弾性層3Aの連接部それぞれをカッターで切込み、下記寸法及び切込み角度θを有する環状スリット13を形成した。なお、発泡弾性層3のアスカーC硬度(荷重1.0kg)は43で、平均セル径は150μm、発泡倍率は2.2倍、比重は0.6であった。
・軸線長さ(全長):340mm
・端部11の軸線長さ:20.5mm
・中央部12Aの軸線長さ:299mm
・端部11の外径及び中央部12Aの最大外径:25.1mm (厚さ:3.55mm)
・中央部12Aの最小外径(軸線方向中央の外径):24.8mm(厚さ:3.4mm)
・中央部12Aの減少率:0.1%
・切込み角度θ:150°
・深さ(切込み量):2.4mm(端部11の厚さの68%)
・幅:30μm
次いで、準備したフッ素樹脂チューブ4(PFA樹脂製、軸線長さ304mm、外径24.0mm、厚さ30μm、周方向の収縮率−1.0%、長手方向の収縮率−1.4%、表面抵抗値1.91E+05〜3.24E+05Ω/□、グンゼ株式会社製)を発泡弾性層3Aの外周面に配置した。具体的には、特開2008−299185号公報の図6に示される「減圧装置30」内に、発泡弾性層3Aを外周面に形成した軸体2及びフッ素樹脂チューブ4を直列状態に配置して減圧装置30内を減圧した。減圧状態をしばらくの間維持した後に減圧装置30の減圧を解除して外径がフッ素樹脂チューブ4の内径よりも小さくなった発泡弾性層3Aをフッ素樹脂チューブ4内に挿入し、発泡弾性層3Aが拡径してフッ素樹脂チューブ4に密接するまで常圧下で静置した。このようにしてフッ素樹脂チューブ4を発泡弾性層3Aの外周面に配置した。
次いで、マイナスドライバーを環状スリット13A上にフッ素樹脂チューブ4を介して配置し、その先端をフッ素樹脂チューブ4ごと環状スリット13A内に進入させて、両開口端4aを環状スリット13A内に挟入した。
このようにして図1に示される加圧ローラ1Aを製造した。この加圧ローラ1AにおけるアスカーC硬度(1.0kg荷重)は54であった。
(実施例2〜5)
環状スリット13Aの切込み角度θ又は深さを第1表に示す値に変更したこと以外は実施例1と基本的に同様にして加圧ローラ1Aをそれぞれ製造した。
(実施例6)
中央部12Aに代えて25.1mmの一定外径を有する中央部12Bに研削して所謂「ストレート形状」の発泡弾性層3Bを成形したこと以外は実施例1と基本的に同様にして加圧ローラ1Aを製造した。
(比較例1)
発泡弾性層に環状スリットを形成せずに、発泡弾性層3Aから開口端が突出する状態に軸線長さ342mmのフッ素樹脂チューブ4を配置したこと以外は実施例1と基本的に同様にして加圧ローラを製造した。
(フッ素樹脂チューブの状態評価)
実施例1〜6及び比較例1で製造した各加圧ローラを、表面温度185℃に設定した加熱ローラに対して、押込み量(加圧ローラの半径及び加熱ローラの半径の和と圧接後の軸線間距離との差分)が1.065mm(発泡弾性層3の端部11Aの厚さに対する圧縮率が30%)となるように、軸線方向に沿って並行に圧接させた。この圧接状態を維持したまま定着ローラを180rpmの回転数で24時間回転させた後に各加圧ローラにおけるフッ素樹脂チューブ4の状態を評価した。
前記のようにして回転された後の加圧ローラが60℃以上の温度にある間に、その表面に皺、亀裂等の有無を確認した(第1表において「皺等の発生評価」と表記する。)。評価基準は、フッ素樹脂チューブ4に皺、セル模様及び亀裂のいずれも目視で確認できず、フッ素樹脂チューブ4が光沢を有していた場合を「◎」、フッ素樹脂チューブ4にセル模様のみが目視で確認された場合を「○」、フッ素樹脂チューブ4に実用上許容できる程度の皺のみが目視で確認された場合を「△」、フッ素樹脂チューブ4にセル模様及び実用上許容できない程度の皺に加えて亀裂も目視で確認でき、フッ素樹脂チューブ4が光沢を有していなかった場合を「×」とした。この評価が「△」以上であると、実機テストにおいてもフッ素樹脂チューブの状態が実用上許容できるものであった。
次いで、フッ素樹脂チューブ4の変位を確認した(第1表において「変位評価」と表記する。)。評価基準は、フッ素樹脂チューブ4が変位していなかった場合を「◎」、フッ素樹脂チューブ4が変位していたものの変位量が0.5mm以下であった場合を「○」、フッ素樹脂チューブ4が変位していたものの変位量が0.5mmを超え1.0mm以下であった場合を「△」、フッ素樹脂チューブ4が1.0mmを超えて変位していた場合を「×」とした。この評価が「△」以上であると、実機テストにおいてもフッ素樹脂チューブ4のほとんど変位せず、実用上許容できるものであった。
Figure 2014032323
実施例1〜6及び比較例1で製造した各加圧ローラは、前記「フッ素樹脂チューブの状態評価」において加熱ローラに従動して回転していることが確認されたことによって、定着装置に装着されると定着ローラに従動して回転することが推測できた。
1、1A、1B 加圧ローラ
2 軸体
3A、3B 発泡弾性層
4 フッ素樹脂チューブ
4a 開口端
11 端部
12A、12B 中央部
13A、13B 環状スリット
30 画像形成装置
31 像担持体
32 帯電手段
33 露光手段
34 転写手段
35 定着装置
36 被転写体
37 クリーニング手段
40 現像手段
41 現像剤収納部
42 現像剤
43 現像剤供給手段
44 現像剤担持体
45 現像剤規制部材
50 筐体
52 開口
53 定着ローラ
54 無端ベルト支持ローラ
55 無端ベルト
56 加圧ローラ
57 加熱手段

Claims (6)

  1. 管状の両端部とそれらの間に配置された中央部とを有し、前記端部側の切込み角度θが90〜150°で外周面に開口する環状スリットを有する発泡弾性層と、
    少なくとも前記中央部の外周面に配置され、両開口端が前記環状スリットに挟入されたフッ素樹脂チューブとを備えている加圧ローラ。
  2. 前記中央部は、前記両端部の外径以下であって前記両端部との接続部から前記中央部の軸線方向中央にかけて減少率が0.05〜0.2%となる外径を有する逆クラウン形状である請求項1に記載の加圧ローラ。
  3. 前記両端部は、前記加圧ローラが定着装置に装着されたときに通紙領域の外側に位置する請求項1又は2に記載の加圧ローラ。
  4. 前記両端部は、端縁からの軸線長さが5〜30mmである請求項1〜3のいずれか1項に記載の加圧ローラ。
  5. 定着ローラと、前記定着ローラに対して軸線方向に沿って圧接するように配置された請求項1〜4のいずれか1項に記載の加圧ローラとを備えた定着装置。
  6. 請求項5に記載の定着装置を備えた画像形成装置。
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