JP6116328B2 - 弾性ローラ、定着装置及び画像形成装置 - Google Patents

弾性ローラ、定着装置及び画像形成装置 Download PDF

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この発明は、弾性ローラ、定着装置及び画像形成装置に関し、さらに詳しくは、半径方向はもちろん軸線方向の端部における発泡構造の破壊及び物性変化を低減又は防止することによって均一な圧接状態を長期間にわたって保持する高い耐久性を発揮する弾性ローラ、均一な圧接状態を長期間にわたって保持する定着装置及び均一な画像を長期間にわたって形成する画像形成装置に関する。
レーザープリンター及びビデオプリンター等のプリンター、複写機、ファクシミリ、これらの複合機等には、電子写真方式を利用した各種の画像形成装置が採用されている。電子写真方式を利用した画像形成装置は、一般に、所望により他の部材例えば無端ベルト等を介して互いに軸線方向に沿って圧接する定着ローラ及び加圧ローラを備えた定着装置を有している。この定着ローラ及び加圧ローラは、通常、軸体とその外周面に配置された弾性層と、所望により弾性層の外周面に配置されたフッ素樹脂チューブとを有している。
定着装置においては、定着ローラと加圧ローラとが圧接して形成される圧接部の圧接幅(ニップ幅とも称する。)を大きくして記録体に現像剤を所望のように定着させること等を目的として、定着ローラ及び加圧ローラの少なくとも一方は低硬度化された弾性層を備えていることがある。
例えば、特許文献1には「中心部の芯金から表層に向かって順次シリコーンゴム層、シリコーンスポンジ層、フッ素樹脂チューブ層の順に多層に積層して構成し、前記シリコーンゴム層とシリコーンスポンジ層との肉厚比が2:1〜7:1の範囲であることを特徴とする加圧ローラ」が記載されている。そして、特許文献1には「ニップ幅とそれにかかる圧力の適合を計れる」(0018欄)、「シリコーンゴム層2に信越化学(株)製KE941U(JISA硬度40度)を、シリコーンスポンジ層3には信越化学(株)製KE904FUをベースに配合して発泡させたアスカーC硬度で30度のシリコンゴムスポンジ」(0024欄及び0037欄)と記載されている。
また、特許文献2には「芯金の外周に非発泡シリコーンゴム層を被覆し、さらに該非発泡シリコーンゴム層を発泡シリコーンゴム層で被覆して2層被覆構造としたことを特徴とする定着用ロール」が記載されている。そして、特許文献2には「芯金の最外周上に硬度30度(アスカーC)、発泡密度220%の発泡シリコーンゴム層(3)を形成した。非発泡シリコーンゴム層(2)の厚みは2.0mm、発泡シリコーンゴム層(3)の厚みは3.0mmであった。」と記載されている(0009欄)。
定着ローラ及び加圧ローラが定着装置に装着されて定着装置すなわち画像形成装置が稼働すると、定着ローラ及び加圧ローラが備えている発泡弾性層の発泡構造が次第に破壊されて発泡弾性層の物性、例えば硬度が経時的に変化することがある。この発泡構造の破壊は定着ローラ及び加圧ローラの圧接部のうち軸線方向の端部に顕著である。このようにして発泡弾性層の物性が変化すると定着ローラ及び加圧ローラが均一に圧接することができず、定着装置が所期の定着性を発揮できないことがある。
ところで、このような発泡構造の破壊を低減又は防止する目的で発泡構造を予め破壊した発泡弾性層を備えた定着ローラ及び加圧ローラが提案されている。例えば、特許文献3が挙げられる。ところが、発泡弾性体を押圧処理してその発泡構造を破壊する際にも、発泡構造の破壊の程度が軸線方向の中央部と端部とでは異なって発泡構造を均一に破壊することができないことがあった。
実開平5−59474号公報 特開2002−156857号公報 特開2007−65375号公報
この発明は、半径方向はもちろん軸線方向の端部における発泡構造の破壊及び硬度等の物性変化を低減又は防止することによって均一な圧接状態を長期間にわたって保持する高い耐久性を発揮する弾性ローラを提供することを、目的とする。
また、この発明は、均一な圧接状態を長期間にわたって保持する定着装置及び均一な画像を長期間にわたって形成する画像形成装置を提供することを、目的とする。
前記課題を解決するための手段として、
請求項1は、軸体の外周面に配置された中央部、及び前記中央部の軸線方向における両端それぞれに半径方向に突出するように形成された環状鍔部を有する非発泡弾性層と、前記非発泡弾性層の外周面であって両端の前記環状鍔部の間で前記中央部を被覆するように形成され、前記環状鍔部よりも大きな外径を有する発泡弾性層とを備え、前記非発泡弾性層はJIS A硬度で20〜70であり、前記発泡弾性層はアスカーC硬度で20〜50である、弾性ローラであり、
請求項2は、前記環状鍔部の外側半径と前記中央部の外側半径との寸法差Aの、発泡弾性層の厚さCに対する割合が25〜90%であり、前記中央部はその厚さBが1.0mm以上である請求項1に記載の弾性ローラであり、
請求項3は、前記発泡弾性層は、その両端部それぞれに各端縁に向かって外側半径が徐々に小さくなる環状テーパ部を有している請求項1〜2のいずれか1項に記載の弾性ローラであり、
請求項4は、前記外径は、前記環状鍔部の外径よりも4mm以上大きい請求項1〜3のいずれかに記載の弾性ローラであり、
請求項5は、前記発泡弾性層の外周面にフッ素樹脂層を備えている請求項1〜4のいずれか1項に記載の弾性ローラである。
請求項6は、請求項1〜5のいずれか1項に記載の弾性ローラを定着ローラ及び加圧ローラの少なくとも一方として備えている定着装置である。
請求項7は、請求項6に記載の定着装置を備えている画像形成装置である。
この発明に係る弾性ローラは、軸体の外周面に配置された中央部、及び前記中央部の軸線方向における両端部それぞれに半径方向に突出するように形成された環状鍔部を有する非発泡弾性層と、前記非発泡弾性層の外周面であって前記環状鍔部との間で前記中央部を被覆するように形成され、前記環状鍔部よりも大きな外径を有する発泡弾性層とを備えているから、定着装置に装着されて定着ローラ又は加圧ローラによって押圧されたときに、発泡弾性層に作用する押圧力は発泡弾性層と軸体との間に介装された非発泡弾性層によって相殺され、押圧力に対する非発泡弾性層からの反発応力は小さくなる。したがって、発泡弾性層の半径方向の発泡構造は破壊されにくく半径方向の物性も長期間にわたって変化しにくくなる。また、前記構成を有するこの発明に係る弾性ローラは、発泡弾性層の両端部それぞれが非発泡弾性層の環状鍔部で軸線方向への過度の変形が抑えられる。したがって、発泡弾性層の両端部は過度の変形による発泡構造の破壊が低減又は防止され、軸線方向の中央部とほぼ同様に発泡構造の破壊が緩やかに進行する。このように前記構成を有するこの発明に係る弾性ローラは半径方向はもちろん軸線方向の端部における発泡構造の破壊及び物性変化を低減又は防止することにより均一な圧接状態を長期間にわたって保持する高い耐久性を発揮する。
また、この発明に係る定着装置は定着ローラ及び加圧ローラの少なくとも一方としてこの発明に係る弾性ローラを備えているから定着ローラ及び加圧ローラの圧接部の経時的変化が小さく安定する。また、この発明に係る画像形成装置はこの発明に係る定着装置を備えている。
したがって、この発明によれば、半径方向はもちろん軸線方向の端部における発泡構造の破壊及び物性変化を低減又は防止することによって均一な圧接状態を長期間にわたって保持する高い耐久性を発揮する弾性ローラ、均一な圧接状態を長期間にわたって保持する定着装置及び均一な画像を長期間にわたって形成する画像形成装置を提供できる。
図1は、この発明に係る弾性ローラの一例の弾性ローラを示す概略断面図である。 図2は、この発明に係る弾性ローラの別の一例の弾性ローラを示す概略断面図である。 図3は、この発明に係る定着装置及びこの発明に係る画像形成装置を示す概略説明図である。
この発明に係る弾性ローラは、画像形成装置の定着装置に装着される弾性ローラ、具体的には、所望により他の部材例えば無端ベルト等を介して互いに軸線方向に沿って圧接するように配置される所謂「加圧ローラ」又は所謂「定着ローラ」であって、軸体の外周面に配置された非発泡弾性層と前記非発泡弾性層の外周面に配置された発泡弾性層とを備えている。そして、非発泡弾性層は軸線方向の両端部それぞれに半径方向に突出する環状鍔部を有しており、発泡弾性層は環状鍔部より大きな外径を有し、環状鍔部との間に配置されている。この発明に係る弾性ローラは、前記構成を有していればよく、非発泡弾性層及び発泡弾性層に加えて接着剤層、表面層等を備えていてもよい。
この発明に係る弾性ローラの一例としての弾性ローラ1は、図1に示されるように、軸体5と、軸体5の外周面に配置された非発泡弾性層11と、非発泡弾性層11の外周面に配置された発泡弾性層21とを備えている。
軸体5は、良好な導電特性を有していればよく、通常、鉄、アルミニウム、ステンレス鋼、真鍮等で構成された所謂「芯金」と称される軸体である。また、軸体5は、熱可塑性樹脂若しくは熱硬化性樹脂等の絶縁性芯体にメッキを施して導電化した軸体であってもよく、さらには、熱可塑性樹脂若しくは熱硬化性樹脂等に導電性付与剤としてカーボンブラック又は金属粉体等を配合した導電性樹脂で形成された軸体であってもよい。
非発泡弾性層11は、軸体5の外周面に形成され、軸線方向の両端部それぞれに半径方向に突出する環状鍔部13を有している。具体的には、非発泡弾性層11は、軸線方向に延在し、一定の外径を有する中央部12と、中央部12の軸線方向における両端部それぞれに好ましくは一体的に連設され、中央部12の外周面から半径方向に突出する環状鍔部13とを有する、軸線を含む断面形状が幅広の略H状になっている。このように非発泡弾性層11は両端部にフランジ13を有する管体状に形成されている。
図1に示されるように、環状鍔部13の中央部12に向かう内端面14と中央部12の外周面15とは、略垂直に接続していてもよい(換言すると、内端面14が中央部12の外周面15から直角に半径方向に立ち上がっていてもよい)が、ローラを対象物に圧接した際にかかる圧力を緩和、かつ均一化する点で、図1に示されるように、内端面14から外周面15に連続する曲面で環状鍔部13から中央部12へと連続的に形成されているのがよく、又は、図示しないが、内端面14と外周面15とが鋭角に交差する面を介して接続されているのがよい。このような曲面として、例えば非発泡弾性層11の軸線を含む断面におけるR面等が挙げられる。また、鋭角に交差する面として、例えば、非発泡弾性層11の軸線を含む断面において内端面14の外周面8側近傍及び外周面15の内端面14側近傍に配置された傾斜面例えばC面等が挙げられる。ここで、R面の曲率半径は特に限定されず、製造されるローラの外側半径や、発泡弾性層と発泡弾性層トータルの厚さにより任意に変更される。
非発泡弾性層11は、その内部及び外表面に開口する中空部を実質的に有していない弾性層、所謂「ソリッド弾性層」である。ここで、「実質的に有していない」とは発泡剤の発泡により形成される中空部及び中空充填剤の存在による中空部を積極的に有していなことであり、不可避的に存在する中空部までをも有していないことではない。
非発泡弾性層11は、発泡弾性層21の発泡構造の破壊を大幅又は高度に低減又は防止できる点で、20〜70のJIS A硬度を有しているのが好ましく、30〜50のJIS A硬度を有しているのが特に好ましい。JIS A硬度はJIS K6253に準拠して複数箇所を測定し、測定値を算術平均した値とする。
非発泡弾性層11は、用途に応じて任意の長さ及び厚さに調整され、環状鍔部13は、発泡弾性層21の端部の変形を高度に防止できる点で、軸線方向の長さが2〜20mmであるのが好ましく、5〜15mmであるのが特に好ましい。
非発泡弾性層11における中央部12の厚さBは、発泡弾性層21が圧縮した際の力を緩和する緩衝補助的な点で、少なくとも1.0mmであるのが好ましい。
非発泡弾性層11は、ゴムと所望により各種添加剤とを含有するゴム組成物により形成される。前記ゴムは、例えば、シリコーン若しくはシリコーン変性ゴム、ニトリルゴム、エチレンプロピレンゴム(エチレンプロピレンジエンゴムを含む。)、スチレンブタジエンゴム、ブタジエンゴム、イソプレンゴム、天然ゴム、アクリルゴム、クロロプレンゴム、ブチルゴム、エピクロルヒドリンゴム、ウレタンゴム、フッ素ゴム等のゴムが挙げられるが、シリコーン若しくはシリコーン変性ゴム又はウレタンゴムであるのが好ましい。これらのゴムは、液状型であってもミラブル型であってもよい。
前記添加剤としてはゴム組成物又は樹脂組成物等に含有される各種の添加剤、例えば、鎖延長剤及び架橋剤等の助剤、触媒、分散剤、発泡剤、老化防止剤、酸化防止剤、充填材、顔料、着色剤、加工助剤、軟化剤、可塑剤、乳化剤、耐熱性向上剤、難燃性向上剤、受酸剤、熱伝導性向上剤、離型剤、溶剤等が挙げられる。これらの各種添加剤は、通常用いられる添加剤であってもよく、用途に応じて特別に用いられる添加剤であってもよい。
非発泡弾性層11を形成するゴム組成物は、ゴムと所望により各種添加剤とを含有する組成物であればよく、例えば、後述する発泡弾性層21を形成する発泡ゴム組成物のうち発泡剤を除去したゴム組成物を好適に使用することができる。
発泡弾性層21は、中央部12の外周面15上に環状鍔部13で挟まれるように配置されている。発泡弾性層21は、その内部及び/又は外表面に開口する中空部(セルとも称する。図1において図示しない。)を有している。発泡弾性層21が有するセルは、発泡弾性層21を形成する後述の発泡ゴム組成物に含有される発泡剤若しくは気体の発泡又は分解等によって生じる中空領域、及び、発泡ゴム組成物に含有される中空充填材等に由来する中空領域等をいう。このセルは、他のセルに接することのない又は連通することのない独立状態にある独立セルと、近傍に存在する他のセルに接し又は連通している連続セルとを有している。この連続セルは発泡弾性層21内で3次元的な連通路を形成しているのがよい。個々のセルの形状は、特に限定されず、例えば、略球状であってもよく、また楕円体形、不定形であってもよく、また、複数のセルが連通した管状であってもよい。セルの平均セル径は50〜400μmであるのが好ましい。平均セル径は、発泡弾性層21の表面又は任意の面で切断したときの切断面において、約20mmの領域を電子顕微鏡等で観察し、観察視野内に存在する各セルにおける開口部の最大長さを測定して、測定された最大長さを算術平均して得られた平均長さとして、求める。
発泡弾性層21は、定着装置に装着されたときに所定のニップ幅を確保して記録体に転写された現像剤を記録体により一層均一に定着させることができる点で、10〜50のアスカーC硬度を有しているのが好ましく、20〜50のアスカーC硬度を有しているのが特に好ましい。アスカーC硬度(1.0kg荷重)は、JIS K6253に準拠して、複数箇所を測定し、測定値を算術平均した値とする。
発泡弾性層3は、用途に応じて任意の長さ及び厚さに調整され、例えば、中央部12の厚さCが1〜10mmであるのがよく、2〜7mmであるのが特によい。環状鍔部13の外側半径と中央部12の外側半径との寸法差Aである環状顎部深さAの、発泡弾性層3の厚さCに対する割合[(A/C)×100]は、25%〜90%であるのが好ましく、40%〜75%であるのが、特に好ましい。また、発泡弾性層3の外径は、環状鍔部13の外径よりも大きく、その差は4mm以上であるのが好ましい。換言すると、発泡弾性層3は、環状鍔部13の外周面に対して半径方向に2mm以上の突出量Eで環状鍔部13の外周面から突出しているのが好ましい。さらに、前記割合[(A/C)×100]の範囲内であり、前記中央部12の厚さBが1.0mm以上であり、かつ、前記突出量Eが2mm以上であるのが特に好ましい。発泡弾性層3の厚さCに対する環状顎部深さAの割合[(A/C)×100]、環状顎部13の外周面からの発泡弾性層3の突出量E、及び/又は中央部12の厚さBが前記範囲内にあると、発泡弾性層が加圧された際の変形による発泡弾性層へのダメージを軽減できるという効果が得られる。
発泡弾性層21を形成する発泡ゴム組成物は、ゴムと、発泡剤と、所望により各種添加剤等とを含有する組成物であればよく、例えば、発泡シリコーンゴム組成物及び発泡ウレタンゴム組成物等が好ましく挙げられる。発泡シリコーンゴム組成物は、耐熱性、耐久性及び耐残留歪み特性等に優れ、画像形成装置の高速運転にも耐えられる好適なゴム組成物である。このような発泡シリコーンゴム組成物として、付加反応型発泡シリコーンゴム組成物が特に好ましい。発泡剤としては、従来、発泡ゴムに用いられる発泡剤であればよく、例えば、無機系発泡剤として、重炭酸ソーダ、炭酸アンモニウム等が挙げられ、有機系発泡剤として、ジアゾアミノ誘導体、アゾニトリル誘導体、アゾジカルボン酸誘導体等の有機アゾ化合物等が挙げられる。通常、ゴムに連通セルを形成する場合には無機系発泡剤が用いられ、独立セルを形成する場合には有機系発泡剤が用いられる。弾性ローラ1においては、発泡剤は、独立セル状態のセルを形成することができる点で、有機系発泡剤であるのがよく、具体的には、例えば、アゾジカルボン酸アミド、アゾビス−イソブチロニトリル等のアゾ化合物が好適に使用される。特に、ジメチル−1,1’−アゾビス(1−シクロヘキサンカルボキシレート)が好適に使用できる。
付加反応型発泡シリコーンゴム組成物は、ビニル基含有シリコーン生ゴムと、シリカ系充填材と、前記発泡剤と、付加反応架橋剤と、付加反応触媒と、反応制御剤とを含有し、所望により、さらに有機過酸化物架橋剤と耐熱性向上剤と各種添加剤とを含有してもよい。
付加反応型発泡シリコーンゴム組成物のうち、ビニル基含有シリコーン生ゴムとシリカ系充填材と発泡剤と付加反応架橋剤と付加反応触媒と反応制御剤と、所望により、さらに有機過酸化物架橋剤と耐熱性向上剤と各種添加剤とを含有する組成物としては、例えば、特開2008−076751号公報に記載されている「付加反応型発泡シリコーンゴム組成物」を挙げることができる。前記各成分は同公報に記載されている「付加反応型発泡シリコーンゴム組成物」における各成分と基本的に同様である。すなわち、ビニル基含有シリコーン生ゴムは分子内にビニル基を含有しているシリコーン生ゴムであればよく、シリカ系充填材として煙霧質シリカ又は沈降性シリカ等が挙げられ、発泡剤として無機系発泡剤又は有機系発泡剤等が挙げられ、付加反応架橋剤として一分子中に二個以上のSiH基(SiH結合)を有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン等が挙げられ、付加反応触媒として周期律表第9属又は第10属の金属単体及びその化合物が挙げられ、反応制御剤としてメチルビニルシクロテトラシロキサン、アセチレンアルコール類、シロキサン変性アセチレンアルコール、ハイドロパーオキサイド等が挙げられる。
これらの発泡シリコーンゴム組成物において、発泡弾性層21のアスカーC硬度を前記範囲に調整するには、例えば、発泡剤の含有量をビニル基含有シリコーン生ゴムとシリカ系充填剤との合計100質量部に対して1.5〜5.0質量部に設定するのがよい。
発泡ウレタンゴム組成物としては、例えば、ポリオールとイソシアネート、これらを反応して得られるプレポリマー及びこれらを反応して得られるポリウレタンからなる群より選択される少なくとも1種のポリウレタン調製成分と、発泡剤と、所望により各種添加剤とを含有する発泡ウレタンゴム組成物が挙げられる。前記ポリウレタン調製成分としては、例えば、特開2008−070420号公報に記載の「ポリウレタン調製成分」を挙げることができる。発泡剤、及び各種添加剤は前記した通りである。
発泡弾性層21を形成する発泡ゴム組成物は、ビニル基含有シリコーン生ゴム、シリカ系充填材及び中空ガラスビーズ等の中空充填剤を含有し、所望により各種添加剤を含有するビーズ含有発泡シリコーンゴム組成物でもよい。各種添加剤としては、ゴム組成物に通常添加されるものであればよく、例えば、付加反応架橋剤、付加反応触媒、反応制御剤等が挙げられる。これら各種添加剤の中でも独立セル状態のセルを形成することのできる添加剤が好ましい。特に、独立セル状態のセルを形成することのできる発泡ゴム組成物は耐熱性、耐久性及び耐残留歪み特性等に優れ、画像形成装置の高速運転にも耐えられる好適なゴム組成物である。このような添加剤を含有するビーズ含有発泡シリコーンゴム組成物として、例えば、ビーズ含有付加反応型発泡シリコーンゴム組成物が好適に挙げられる。このビーズ含有付加反応型発泡シリコーンゴム組成物は付加反応型発泡シリコーンゴム組成物に中空ガラスビーズを添加して調製される。
前記中空ガラスビーズは、具体的には、各種ガラスの粒子であり、ガラス粒子とも称することができる。この中空ガラスビーズは、例えば、球形、不定形等であってもよいが、シリコーンゴムに混ぜるのが容易で均一に分散させることができ、シリコーンゴムに練り込んだ際にかかる圧力による破壊を緩和できる点で球形であるのが好ましい。中空ガラスビーズを形成するガラスは、特に限定されず、例えば、ソーダ石灰ガラス、低アルカリガラス、硼珪酸ガラス、石英ガラス、アルミノ珪酸ガラス等が挙げられる。これらの中でも硼珪酸ガラス及びアルミノ珪酸ガラスであるのが、耐衝撃性、低熱膨張である点で好ましい。なお、前記ガラスにシリカ又はシリコーン樹脂若しくはシリコーンゴムを含まないことは明らかである。
前記中空ガラスビーズは、適宜調製してもよく市販品を入手してもよい。この中空ガラスビーズは、その表面がシランカップリング剤で表面処理されていてもよい。このように中空ガラスビーズの表面が表面処理されていると、発泡弾性層21を形成するゴム例えばシリコーンゴムとの接着性が強くなり、発泡弾性層21の表面に露出している中空ガラスビーズが発泡弾性層21から脱落しにくくなる。
この発明に係る弾性ローラの別の一例としての弾性ローラ2は、図2に示されるように、軸体5と、軸体5の外周面に配置された非発泡弾性層11と、非発泡弾性層11の外周面に配置された発泡弾性層22とを備えている。この弾性ローラ2は発泡弾性層22が異なること以外は弾性ローラ1と基本的に同様である。
発泡弾性層22は、図2に示されるように、軸線方向に延在し、一定の外側半径を有する中央部23と、中央部23の端部それぞれに好ましくは一体的に連設され、各端縁に向かって外側半径が徐々に小さくなる環状テーパ部24とを有している。この環状テーパ部24それぞれは、中央部23側から各端縁に向かって外側半径が小さくなるように配置された円錐台状をなしており、その最大外側半径は中央部23と同じで最小外側半径は環状鍔部13の外径と同じになっている。このように環状テーパ部24は発泡弾性層22の中央部23から非発泡弾性層11の環状端部13へと連続している。
この発明に係る弾性ローラは、軸体の外周面に非発泡弾性層を形成した後に、非発泡弾性層の外周面に発泡弾性層を形成することで、製造できる。以下に、図1に示される弾性ローラ1の製造方法を例に挙げて、この発明に係る弾性ローラを製造する方法を具体的に説明する。
この発明に係る一製造方法においては、まず、軸体5を準備する。軸体5は、例えば、鉄、アルミニウム、ステンレス鋼、真鍮若しくはこれらの合金等の金属、熱可塑性樹脂若しくは熱硬化性樹脂等の樹脂、及び前記樹脂等に導電性付与剤としてカーボンブラック若しくは金属粉体等を配合した導電性樹脂等の材料を用いて、公知の方法により所望の形状に調製される。軸体5に導電性が要求される場合には、前記金属及び前記導電性樹脂の他に、前記樹脂等で形成した絶縁性芯体の表面に定法によりメッキを施すことにより、軸体5を形成することができる。前記材料の中でも、容易に導電性を付与することができる点で、金属であるのが好ましく、アルミニウム又はステンレス鋼であるのが特に好ましい。この軸体2は、所望により、その外周面にプライマー層が塗布されてもよい。
この発明に係る弾性ローラの製造方法においては、次いで、準備した軸体5の外周面に非発泡弾性層11を形成する。まず、軸体5の外周面に非発泡弾性層11を形成するゴム組成物を配置する。ゴム組成物を配置する方法としては、例えば、押出機等により軸体5とゴム組成物とを一体に分出して軸体5の外周面にゴム組成物を配置する方法、また、軸体5を収納する金型にゴム組成物を注入して軸体5の外周面にゴム組成物を配置する方法等が挙げられる。
次いで、このようにして軸体5の外周面にゴム組成物を配置した後、この配置状態を維持しつつゴム組成物を加熱する。ゴム組成物の加熱は、ゴム組成物に含まれるゴム、例えば、ビニル基含有シリコーン生ゴムが架橋するのに十分な条件で行われればよい。
非発泡弾性層は、軸線方向における両端に環状鍔部13を有する。この環状鍔部13を形成する方法としては、例えば、外側半径が一定の非発泡弾性体を形成した後に、その両端部を残して中央部を切削又は研削する方法、両端に半径方向に凹設された環状凹部を備えた管状キャビティを有する成形金型を用いて成形する方法、予め形成した中央部12の両端部に環状端部13を接着する方法等が挙げられる。
この発明に係る弾性ローラの製造方法においては、次いで、このように形成された非発泡弾性層11の外周面に発泡弾性層21を形成する。発泡弾性層21は、非発泡弾性層11の中央部12及び環状鍔部13で囲繞された凹部に発泡ゴム組成物等を配置した後に加硫して、形成される。発泡ゴム組成物を配置する方法としては、例えば、押出機等により非発泡弾性層11を有する軸体5と発泡ゴム組成物とを一体に分出して非発泡弾性層11の外周面に発泡ゴム組成物を配置する方法、また、非発泡弾性層11を有する軸体5を収納する金型に発泡ゴム組成物を注入して非発泡弾性層11の外周面に発泡ゴム組成物を配置する方法等が挙げられる。
次いで、このようにして非発泡弾性層11の外周面に発泡ゴム組成物を配置した後、この配置状態を維持しつつ発泡ゴム組成物を加熱する。発泡ゴム組成物の加熱は、発泡ゴム組成物に含まれるゴム、例えば、ビニル基含有シリコーン生ゴムが架橋し、かつ、発泡剤が分解又は発泡するのに十分な条件で行われればよい。
環状テーパ部24を形成する場合には、中央部23と共に一体成形してもよく、また外径が一定の発泡弾性体の端部を研削加工又は研磨加工等によって形成してもよい。
所望により、このようにして形成された発泡弾性層をセレーション加工することもできる。
また、所望により、このようにして形成された発泡弾性層の外周面に表面層等を形成して弾性ローラ1が製造される。
この発明に係る定着装置及び画像形成装置の一例を、図3を参照して、説明する。この発明に係る画像形成装置30は、静電潜像が形成される回転可能な像担持体31例えば感光体と、前記像担持体31の周囲に配置された、帯電手段32例えば帯電ローラ、露光手段33、現像手段40、転写手段34例えば転写ローラ及びクリーニング手段37と、記録体の搬送方向下流側に定着装置35とを備えている。この現像手段40は、従来の現像手段と基本的に同様に形成され、具体的には、図3に示されるように、現像剤収納部41と、像担持体31に現像剤42を供給する現像剤担持体44と、現像剤担持体44に現像剤42を供給する現像剤供給手段43と、現像剤42を帯電させる現像剤規制部材45とを備えている。
この発明に係る定着装置は、定着装置35のように、この発明に係る弾性ローラの一例である定着ローラ53と、この発明に係る弾性ローラの一例である加圧ローラ56とを有する加熱定着装置である。すなわち、この定着装置35は、図3にその断面が示されるように、記録体36を通過させる開口52を有する筐体50内に、定着ローラ53と、定着ローラ53の近傍に配置された無端ベルト支持ローラ54と、定着ローラ53及び無端ベルト支持ローラ54に巻回された無端ベルト55と、無端ベルト55を介して定着ローラ53に圧接する加圧ローラ56と、無端ベルト55に非接触となるように配置され、無端ベルト55を介して外部から定着ローラ53を加熱する加熱手段57とを備え、無端ベルト55を介して定着ローラ53と加圧ローラ56とが互いに当接又は圧接するように回転自在に支持されて成る圧力熱定着装置である。
無端ベルト支持ローラ54は、画像形成装置に通常用いられるローラであればよく、例えば、弾性ローラ等が用いられる。無端ベルト55は、例えば、ポリアミド、ポリアミドイミド等の樹脂により、無端状に形成されたベルトであればよく、その厚さ等も適宜定着装置35に適合するように調整することができる。加圧ローラ56はスプリング等の付勢手段(図示しない。)によって無端ベルト55を介して定着ローラ53に圧接している。前記加熱手段57は、ハロゲンヒーター及び反射板等を用いた輻射加熱方法、加熱器等を直接接触させて加熱する直接接触加熱方法、並びに、誘導加熱方法等が採用される。この加熱手段57は、定着ローラ53における軸線方向の長さとほぼ同じ長さを有する部材であり、定着装置35のいずれに配置されてもよいが、図3に示されるように、定着ローラ53の表面より一定の間隔を隔てて定着ローラ53に略並行に配置されるのがよい。前記誘導加熱方法には加熱用コイルが用いられ、この加熱用コイルは、通常、フェライト等の強磁性体で、スイッチング電源用として用いられている代表的な形状であるI型、E型及びU型等に形成され、導線が巻かれて成る。無端ベルト55と加圧ローラ56との圧接された間を記録体36が通過することにより、加圧と同時に加熱され、記録体36に転写された現像剤42(静電潜像)を定着させることができる。
この発明に係る画像形成装置30は、次のように作用する。まず、画像形成装置30において、帯電手段32により像担持体31が一様に帯電され、露光手段33により像担持体31の表面に静電潜像が形成される。次いで、現像手段40から現像剤42が像担持体31に供給されて静電潜像が現像され、この現像剤像が像担持体31と転写手段34との間に搬送される記録体36上に転写される。この記録体36は定着装置35に搬送され、現像剤像が永久画像として記録体36に定着される。このようにして、記録体36に画像を形成することができる。
この発明に係る定着装置35及び画像形成装置30は、定着ローラ53及び加圧ローラ56としてこの発明に係る弾性ローラがそれぞれ採用されているから、均一な圧接状態を長期間にわたって保持することができる。
この発明に係る弾性ローラ、定着装置及び画像形成装置は、前記した例に限定されることはなく、本願発明の目的を達成することができる範囲において、種々の変更が可能である。
例えば、弾性ローラ1及び2は、発泡弾性層21又は22が最外層とされているが、この発明において、発泡弾性層は最外層である必要はなく、用途に応じて、発泡弾性層の外周面に、所望により、他の層、例えば、発泡弾性層、離型層、コート層、表面層及び/又は保護層等が形成されてもよい。例えば、この発明に係る弾性ローラを加圧ローラとして用いる場合には発泡弾性層の外周面にフッ素樹脂層を備えているのが好ましく、この発明に係る弾性ローラを外部加熱手段を備えた定着装置の定着ローラとして用いる場合には発泡弾性層の外周面に金属スリーブを備えているのがよい。
弾性ローラ1及び2は、非発泡弾性層11と発泡弾性層21又は22とを備えているが、用途に応じて、軸体内に加熱体、例えば、電熱器、発熱コイル等を備えていてもよい。
弾性ローラ1及び2は、非発泡弾性層11の外周面に直接発泡弾性層21又は22が配置されているが、この発明において、発泡弾性層は接着剤層又はプライマー層を介して非発泡弾性層の外周面に配置されていてもよい。
(実施例1)
無電解ニッケルメッキ処理が施された軸体5(直径12mm×長さ350mm、SUM22)をトルエンで洗浄し、プライマー「No.101A/B」(信越化学工業株式会社製:商品名)を塗布した。プライマー処理した軸体5をギアーオーブンを用いて180℃の温度にて30分焼成処理した後、常温にて30分以上冷却し、プライマー層を形成した。
次いで、ビニル基含有シリコーン生ゴムとシリカ系充填材との混合物(信越化学工業株式会社製のシリコーンゴム組成物「KE−904FU」)100質量部、付加反応架橋剤「C−153A」(信越化学工業株式会社製:商品名)2.0質量部と、付加反応触媒としての白金触媒適量と、反応制御剤「R−153A」(信越化学工業株式会社製:商品名)0.5質量部と、有機過酸化物架橋剤「C−3」(信越化学工業株式会社製:商品名)3質量部とを適量とを、二本ロールで十分に混練して、付加反応型非発泡シリコーンゴム組成物を調製した。
次いで、プライマー層を形成した軸体5と付加反応型非発泡シリコーンゴム組成物とを押出成形機にて一体分出し、赤外線加熱炉(IR炉)を用いて付加反応型非発泡シリコーンゴム組成物を250℃で10分間加熱して架橋させた。その後、さらに、ギアーオーブンを用いて、200℃で7時間にわたって架橋後の付加反応型非発泡シリコーンゴム組成物を二次加熱し、常温にて1時間以上放置した。その後、まず、円筒研削機で外径を29mmに研削し、次いで、両端部軸線上長さがそれぞれ10mmを残して外径が15mmとなるように研削した。このようにして、非発泡弾性層11を形成した。
次いで、付加反応型非発泡シリコーンゴム組成物に有機系発泡剤「アゾビス−イソブチロニトリル」2.0質量部を混合して調製した付加反応型発泡シリコーンゴム組成物を非発泡弾性層11の中央部12の外周面15及び環状鍔部13の内端面14で囲繞される領域に押出成形法で配置して、250℃で10分間加熱して発泡架橋させた。その後、さらに、ギアーオーブンを用いて200℃で7時間にわたって架橋後の付加反応型発泡シリコーンゴム組成物を二次加熱し、常温にて1時間以上放置した。その後、円筒研削機で外径が39mm(環状鍔部13の外周面からの突出量5mm)になるように研削して、非発泡弾性層11の外周面に発泡弾性層21を有する弾性ローラ1を製造した。
この弾性ローラ1において、非発泡弾性層11の硬度は40(JIS A)で発泡弾性層21の硬度は35(アスカーC)であった。
(実施例2〜8)
非発泡弾性層13及び発泡弾性層21の各種寸法を変更したこと以外は、実施例1と基本的に同様にして弾性ローラを製造した。製造した各種弾性ローラにおける寸法は第1表に示す通りであった。
(比較例1)
付加反応型発泡シリコーンゴム組成物を軸線方向全体にわたって配置し、二次加熱して、外径39mmに研削したこと(すなわち環状鍔部を設けないこと)以外は実施例1と基本的に同様にして弾性ローラを製造した。製造した各種弾性ローラにおける寸法は第1表に示す通りであった。
(耐久試験方法及び評価基準)
製造した各弾性ローラにおける、擬似定着ロール耐久試験を以下のようにして行った。具体的には、弾性ローラに両端ベアリングを装着し、治具に固定後加圧加熱ローラに、2mm圧接させ、180℃、180rpmで5時間試験を実施した。
前記試験の後に弾性ローラを常温に冷却後、発泡弾性層のアスカーC硬度を測定した。測定した値の試験前の硬度からの変化量が「2以下」の場合を「○」、「2より大きく、3以下」の場合を「△」、「3より大きい」場合を「×」とした。その結果を第1表に示す。
Figure 0006116328
第1表に示されるように、実施例の各弾性ローラは、耐久試験前後における発泡弾性層のアスカーC硬度の変化量が小さく、経時的に安定していた。また、実施例の各弾性ローラは軸線方向の端部のセル破壊が実質的に確認されなかった。したがって、実施例の各弾性ローラは、画像形成装置に装着されたときに、軸線方向の端部における発泡構造の破壊が防止され、また、硬度の変化量を低減することによって、均一な圧接状態を長期間にわたって保持する高い耐久性を発揮する。
一方、比較例の弾性ローラは、耐久試験前後における発泡弾性層のアスカーC硬度の変化量が大きく、経時的に安定していなかった。また、比較例の弾性ローラは軸線方向の端部のセル破壊が確認された。
1、2弾性ローラ
5 軸体
11 非発泡弾性層
12 中央部
13 環状端部
14 内端面
15 外周面
21、22 発泡弾性層
23 中央部
24 環状テーパ部
30 画像形成装置
31 像担持体
32 帯電手段
33 露光手段
34 転写手段
35 定着装置
36 被転写体
37 クリーニング手段
40 現像手段
41 現像剤収納部
42 現像剤
43 現像剤供給手段
44 現像剤担持体
45 現像剤規制部材
50 筐体
52 開口
53 定着ローラ
54 無端ベルト支持ローラ
55 無端ベルト
56 加圧ローラ
57 加熱手段

Claims (7)

  1. 軸体の外周面に配置された中央部、及び前記中央部の軸線方向における両端それぞれに半径方向に突出するように形成された環状鍔部を有する非発泡弾性層と、前記非発泡弾性層の外周面であって両端の前記環状鍔部の間で前記中央部を被覆するように形成され、前記環状鍔部よりも大きな外径を有する発泡弾性層とを備え、
    前記非発泡弾性層はJIS A硬度で20〜70であり、
    前記発泡弾性層はアスカーC硬度で20〜50である、弾性ローラ。
  2. 前記環状鍔部の外側半径と前記中央部の外側半径との寸法差Aの、発泡弾性層の厚さCに対する割合が25〜90%であり、前記中央部はその厚さBが1.0mm以上である請求項1に記載の弾性ローラ。
  3. 前記発泡弾性層は、その両端部それぞれに各端縁に向かって外側半径が徐々に小さくなる環状テーパ部を有している請求項1〜2のいずれか1項に記載の弾性ローラ。
  4. 前記外径は、前記環状鍔部の外径よりも4mm以上大きい請求項1〜3のいずれかに記載の弾性ローラ。
  5. 前記発泡弾性層の外周面にフッ素樹脂層を備えている請求項1〜のいずれか1項に記載の弾性ローラ。
  6. 請求項1〜のいずれか1項に記載の弾性ローラを定着ローラ及び加圧ローラの少なくとも一方として備えている定着装置。
  7. 請求項に記載の定着装置を備えている画像形成装置。
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