JP2017134277A - 加圧ローラ及び画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】ローラ面へのトナー固着が十分に抑制され、被記録材が均一に押圧され、熱効率に優れる熱圧定着を実現可能な、加圧ローラを提供すること。【解決手段】軸体2と、軸体2の外周面上に設けられており、シリコーンゴムを含む発泡体で構成される弾性層3と、弾性層3上に設けられた離型層4と、を備え、弾性層3の外周面におけるゴム率が40〜80%であり、ローラ表面のMD−1硬度が60〜78である、加圧ローラ。【選択図】図2
Description
本発明は、加圧ローラ及びそれを備える画像形成装置に関する。
従来、プリンター、複写機、ファクシミリ及びこれらの複合機等の画像形成装置において、定着手段としては、例えば、熱ローラ定着方式が採用されている。熱ローラ定着方式では、加熱ローラ(定着ローラ)と加圧ローラとを一対の基本構成とし、ローラ対の圧接ニップ部に、トナー画像が担持された被記録材(転写材シート、ファックス紙、印字用用紙等)を導入することで、被記録材にトナー画像を熱圧定着させることが一般的である。
このような用途に用いられる加圧ローラとして、例えば、特許文献1には、アスカーC硬度45度以上で表面マイクロ硬度45度以下の特性を備える加圧ローラが開示されている。
加圧ローラは、被記録材のトナーが担持された面の反対側と接し、被記録材を押圧する役割を担っている。このような加圧ローラにおいて、トナーがローラ面に固着すると印刷不良が生じるおそれがある。また、被記録材への押圧が不十分であったり不均一であると、トナーの被記録材への定着が不十分となり、画像ムラが生じるおそれがある。また、加圧ローラは、熱圧定着時に被記録材と接しているが、加圧ローラの熱伝導性が高くなると被記録材の加熱が不十分となったり、加熱効率が低下するおそれがある。
本発明の目的の一つは、ローラ面へのトナー固着が十分に抑制され、被記録材が均一に押圧され、熱効率に優れる熱圧定着を実現可能な、加圧ローラを提供することにある。また、本発明の目的の一つは、上記加圧ローラを備え、高品質な画像形成が可能な画像形成装置を提供することにある。
本発明の一側面は、軸体と、軸体の外周面上に設けられており、シリコーンゴムを含む発泡体で構成された弾性層と、弾性層上に設けられた離型層と、を備え、弾性層の外周面におけるゴム率が40〜80%であり、ローラ表面のMD−1硬度が60〜78である、加圧ローラに関する。
一態様において、加圧ローラのローラ表面のアスカーC硬度は40〜70であってよい。
本発明の他の一側面は、上記加圧ローラを備える画像形成装置に関する。
本発明によれば、ローラ面へのトナー固着が十分に抑制され、被記録材が均一に押圧され、熱効率に優れる熱圧定着を実現可能な加圧ローラ及びそれを備える画像形成装置が提供される。
以下、図面を参照しつつ、本発明の好適な実施形態について説明する。なお、図面は理解を容易にするため一部を誇張して描いており、寸法比率等は図面に記載のものに限定されるものではない。
図1は、本実施形態に係る加圧ローラの概略を示す正面図である。図2は、図1のII−II線に沿った断面を示す断面図である。図3は、図1のIII−III線に沿った断面を示す断面図である。本実施形態に係る加圧ローラ1は、軸体2と、軸体2の外周面上に設けられた弾性層3と、弾性層上に設けられた離型層4と、を備えている。
加圧ローラ1のローラ表面のMD−1硬度は、60以上であり、好ましくは65以上である。ローラ表面のMD−1硬度がこの範囲であると、被記録材への均一な加圧が実現でき、被記録材への十分なトナー定着が達成できる。また、加圧ローラ1のローラ表面のMD−1硬度は、78以下であり、好ましくは75以下である。ローラ表面のMD−1硬度がこの範囲であると、被記録材への密着性が一層良好になる。
加圧ローラ1のローラ表面のMD−1硬度は、例えば、弾性層を構成する発泡体の硬度変更、発泡体を成形するゴム組成物の組成変更、発泡体の成形条件の変更等により調整することができる。
なお、本明細書中、MD−1硬度は、以下に示す測定方法により測定される値を示す。
<MD−1硬度の測定方法>
MD−1硬度の測定には、MD−1硬度計(高分子計器(株)製、「マイクロゴム硬度計MD−1型」)を用いる。ロール表面にMD−1硬度計の押針を押し当て、ピークホールドモード、ホールド時間は1秒で読み取った値を、MD−1硬度とする。なお、MD−1硬度計は、原理的にはJISK6253に記載のタイプAデュロメータに準じたものである。
MD−1硬度の測定には、MD−1硬度計(高分子計器(株)製、「マイクロゴム硬度計MD−1型」)を用いる。ロール表面にMD−1硬度計の押針を押し当て、ピークホールドモード、ホールド時間は1秒で読み取った値を、MD−1硬度とする。なお、MD−1硬度計は、原理的にはJISK6253に記載のタイプAデュロメータに準じたものである。
加圧ローラ1は、ローラ表面のアスカーC硬度が、40〜70であることが好ましく、50〜70であることがより好ましい。ローラ表面のアスカーC硬度が上記範囲であると、被記録材への押圧均一性が一層良好になる。という効果が奏される。
加圧ローラ1のローラ表面のアスカーC硬度は、例えば、弾性層を構成する発泡体の発泡倍率の変更、発泡体を成形するゴム組成物の組成変更、発泡体の成形条件の変更等により調整することができる。
なお、本明細書中、アスカーC硬度は、以下に示す測定方法により測定される値を示す。
<アスカーC硬度の測定方法>
SRIS(日本ゴム協会標準規格)0101に準拠し、アスカーC型硬度計(高分子計器(株)製)を用いて、ロール表面のアスカーC硬度を測定する。より具体的には、ロール表面にアスカーC硬度計の押針を当接し、定圧荷重(9.8N)負荷することにより測定される硬度を、アスカーC硬度とする。
SRIS(日本ゴム協会標準規格)0101に準拠し、アスカーC型硬度計(高分子計器(株)製)を用いて、ロール表面のアスカーC硬度を測定する。より具体的には、ロール表面にアスカーC硬度計の押針を当接し、定圧荷重(9.8N)負荷することにより測定される硬度を、アスカーC硬度とする。
軸体2は、公知の加圧ローラに用いられる軸体であってよい。軸体2は、例えば、鉄、アルミニウム、ステンレス鋼、真鍮等の金属で構成されていてよい。このような軸体2は、芯金と言い換えることができる。また、軸体2は、必ずしも金属製である必要はなく、例えば、樹脂材料で構成されていてもよい。樹脂材料は、例えば、熱可塑性樹脂又は熱硬化性樹脂であってよく、熱可塑性樹脂又は熱硬化性樹脂に導電性付与剤を配合した導電性樹脂であってもよい。
軸体2は一つの材質で構成されていてよく、2以上の材質から構成されていてもよい。軸体2は、例えば、芯材と、芯材を覆う外覆層と、から構成されていてよい。具体的には、例えば、軸体2は、金属製の内芯にメッキ処理が施されたものであってよい。
軸体2の外周面には、弾性層3との接着性を向上させるため、又は後述のプライマー処理の効果を向上させるため、粗面化処理が施されていてよい。粗面化処理の方法は特に限定されず、軸体2の材質等に応じて、公知の方法から適宜選択してよい。粗面化処理の方法の具体例としては、サンドブラスト、研磨加工等が挙げられる。
軸体2の外周面には、弾性層3との接着性を向上させるためのプライマー処理が施されていてよい。プライマー処理の方法は特に限定されず、軸体2の材質及び弾性層3の組成等に応じて、公知の方法から適宜選択してよい。プライマーとしては、例えば、アルキッド樹脂、フェノール変性やシリコーン変性等のアルキッド樹脂変性物、オイルフリーアルキッド樹脂、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、フッ素樹脂、フェノール樹脂、ポリアミド樹脂、ウレタン樹脂等を好適に用いることができる。
軸体2の外径は、画像形成装置の形態に応じて適宜変更してよい。軸体2の外径は、例えば6〜40mmであってよく、好ましくは10〜30mmである。軸体2の長さは、画像形成装置の形態に応じて適宜変更してよい。軸体2の長さは、例えば100〜600mmであってよく、好ましくは130〜500mmである。
弾性層3は、軸体2の胴体部の外周面上に設けられており、シリコーンゴムを含む発泡体で構成されている。
弾性層3の外周面におけるゴム率は、40%以上であり、好ましくは45%以上であり、より好ましくは50%以上であり、さらに好ましくは55%以上である。弾性層3の外周面におけるゴム率がこのような範囲であると、被記録材との密着性が向上し、被記録材へのより均一な加圧が可能となる。また、加圧ローラ1のローラ表面へのトナー固着が一層抑制される。
弾性層3の外周面におけるゴム率は、80%以下であり、好ましくは75%以下であり、より好ましくは70%以下である。弾性層3の外周面におけるゴム率がこのような範囲であると、加圧ローラ1のローラ表面における熱伝導率が十分に低下し、熱効率に優れた熱圧定着が実現できる。
弾性層3の外周面におけるゴム率は、例えば、弾性層を構成する発泡体の発泡倍率の変更、後述するシリコーンゴム又はシリコーン組成物の組成変更、等によって、適宜調整することができる。
なお、弾性層3はシリコーンゴムを含む発泡体で構成されており、弾性層3の外周面は空隙を有している。本明細書中、ゴム率とは、弾性層3の外周面に占めるゴム(シリコーンゴム)の割合を示し、以下に示す測定方法により測定される値を示す。
<ゴム率の測定方法>
弾性層3の外周面を、マイクロスコープ(キーエンス製)にて撮影して、撮影画像を得る。次いで、得られた撮影画像について、輝度抽出による二値化を行って表面の空隙部とゴム部とを判別し、空隙部及びゴム部の面積を求める。この結果から、全体に占めるゴム部の面積比率を算出し、ゴム率とする。
弾性層3の外周面を、マイクロスコープ(キーエンス製)にて撮影して、撮影画像を得る。次いで、得られた撮影画像について、輝度抽出による二値化を行って表面の空隙部とゴム部とを判別し、空隙部及びゴム部の面積を求める。この結果から、全体に占めるゴム部の面積比率を算出し、ゴム率とする。
弾性層3は、シリコーンゴムを含む発泡体で構成されている。発泡体は、例えば、シリコーン生ゴムと、発泡剤と、架橋剤とを含むシリコーン組成物を、発泡及び硬化したものであってよい。すなわち、発泡体は、上記シリコーン組成物の発泡硬化物であってよい。
シリコーン生ゴムは特に限定されず、公知のシリコーン生ゴムを用いてよい。シリコーン生ゴムは、例えばビニル基含有ジメチルシリコーン生ゴム、ビニル基含有フェニルシリコーン生ゴム、ビニル基含有フルオロシリコーン生ゴム及びこれらの変性物等が挙げられる。
シリコーン生ゴムの配合量は、例えば、シリコーン組成物の全量基準で40〜80質量%であってよく、50〜70質量%であることが好ましい。
発泡剤は特に限定されず、公知のシリコーンゴム用発泡剤を用いてよい。発泡剤としては、例えば、アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)、アゾジカルボンアミド(ADCA)、ジニトロソペンタメチレンテトラミン(DPT)、ヒドラゾジカルボンアミド(HDCA)等の有機アゾ発泡剤が好適に用いることができる。
発泡剤の配合量は、発泡体の発泡倍率に応じて適宜変更してよい。発泡体の発泡倍率は、例えば、110%以上であってよく、500%以下であっても350%以下であってもよい。発泡剤の配合量は、このような発泡倍率を達成できる量であってよい。
架橋剤は特に限定されず、公知のシリコーンゴム用架橋剤を用いてよい。架橋剤としては、例えば、1分子中に珪素原子と結合する水素原子を2個以上有するオルガノハイドロジェンポリシロキサンが挙げられる。オルガノハイドロジェンポリシロキサンは、例えば、直鎖状、環状又は分枝状のアルキル基を有するものであってよい。
架橋剤の配合量は、例えば、シリコーン組成物の全量基準で0.01〜20質量%であってよく、0.1〜10質量%であることが好ましい。
シリコーン組成物は、上記以外の成分をさらに含んでいてよい。例えば、シリコーン組成物は、煙霧質シリカ、沈降性シリカ等の補強性シリカ充填剤をさらに含んでいてよい。また、シリコーン組成物は、硬化補助剤をさらに含んでいてもよい。硬化補助剤は、例えば過酸化物であってよい。過酸化物としては、ベンゾイルパーオキサイド、ビス−2,4−ジクロロベンゾイルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ビス(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン等が例示される。
また、シリコーン組成物は、反応抑制剤をさらに含んでいてよい。反応抑制剤としては、例えば、メチルビニルシクロテトラシロキサン、アセチレンアルコール類、シロキサン変性アセチレンアルコール、ハイドロパーオキサイド等が挙げられる。
また、シリコーン組成物は、硬化促進剤をさらに含んでいてよい。硬化促進剤としては、例えば、白金触媒が挙げられる。白金触媒としては、例えば、塩化白金酸、アルコール変性塩化白金酸、白金を固体触媒(例えば、白金黒、アルミナ、シリカ、カーボン等)に担持させたもの、白金とオレフィン、アルコール又はビニルシロキサンとの錯体、等が挙げられる。
また、シリコーン組成物は、耐熱向上剤、硬度を調整するための非補強性シリカ、充填材、着色剤、熱伝導性向上剤等をさらに含んでいてもよい。
弾性層3は、軸体2の外周面上に配置したシリコーン組成物を加熱して硬化(及び発泡)させることにより形成してよい。硬化温度は、例えば、100〜300℃であってよく、150〜250℃であってよい。
弾性層3は、軸体2の外周面上に形成されたシリコーン組成物の発泡硬化物を研削又は研磨して、所定の厚みに成形したものであってもよい。研削又は研磨は、例えば、円筒研削盤による外形研削であってよい。
弾性層3の厚さは特に限定されず、画像形成装置の形態等に応じて適宜変更してよい。弾性層3の厚さは、例えば0.5〜40mmであってよく、1〜20mmであってよい。
弾性層3の外周面上には、離型層4が設けられている。離型層4は、トナーと加圧ローラ1との離型性を向上させて、トナーの固着を防ぐ層である。
離型層4は、例えば、フッ素樹脂を含む層であってよい。フッ素樹脂としては、例えば、フッ化エチレン−プロピレンコポリマー(FEP)、フッ化エチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテルコポリマー(PFA)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等が挙げられる。
離型層4の厚さは特に限定されず、例えば15〜150μmであってよく、20〜100μmであってよい。
離型層4は、弾性層3上にフッ素樹脂を含む塗液を塗布して形成してよい。また、離型層4は、フッ素樹脂を含むチューブから構成されていてよく、当該チューブで弾性層3の外周面を被覆することによって形成してよい。
弾性層3と離型層4との間には、両者を接着する接着剤層がさらに設けられていてよい。接着剤層は、接着剤又はその硬化物を含む層であってよい。接着剤としては、例えば、シリコーン系接着剤、アクリル系接着剤等を用いることができる。接着剤層の厚さは特に制限されず、例えば1〜100μmであってよく、5〜50μmであってよい。
本実施形態に係る加圧ローラ1は、弾性層3の外周面におけるゴム率が40〜80%であり、ローラ表面のMD−1硬度が60〜78であることで、ローラ面へのトナー固着が十分に抑制され、被記録材が均一に押圧され、熱効率に優れる熱圧定着を実現できる。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。
本発明の一側面は、例えば、上記加圧ローラを備える画像形成装置に関するものであってよい。画像形成装置における加圧ローラ以外の構成要素は、公知の画像形成装置と同様であってよい。
以下、実施例により本発明をより具体的に説明するが、本発明は実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
金属製軸体(SUM22に無電解ニッケルメッキを施した軸体)をトルエン洗浄し、プライマーを塗布した。プライマーを塗布した金属製軸体を、ギアーオーブンにて温度180℃で30分間焼成し、常温にて30分間以上冷却した。次いで、金属製軸体とシリコーン組成物とを押出成形機にて一体押出しして、これをIR炉にて220℃に加熱し、シリコーン組成物を発泡及び硬化させた。その後、円筒研削盤にて外形研削して、厚さ6mmの弾性層を形成した。得られた弾性層について、外周面におけるゴム率を測定した。
金属製軸体(SUM22に無電解ニッケルメッキを施した軸体)をトルエン洗浄し、プライマーを塗布した。プライマーを塗布した金属製軸体を、ギアーオーブンにて温度180℃で30分間焼成し、常温にて30分間以上冷却した。次いで、金属製軸体とシリコーン組成物とを押出成形機にて一体押出しして、これをIR炉にて220℃に加熱し、シリコーン組成物を発泡及び硬化させた。その後、円筒研削盤にて外形研削して、厚さ6mmの弾性層を形成した。得られた弾性層について、外周面におけるゴム率を測定した。
次に、弾性層の外周面に接着剤を塗布し、これを厚さ50μmのPFAチューブに圧入し、温度120℃で1時間加熱することで、加圧ローラを得た。得られた加圧ローラについて、ローラ表面のMD−1硬度及びローラ表面のアスカーC硬度を測定した。
弾性層のゴム率、加圧ローラのMD−1硬度及びアスカーC硬度は、それぞれ表1に示すとおりであった。
実施例1の加圧ローラを既存の熱ローラ定着方式に適用したところ、ローラ面へのトナー固着が十分に抑制されており、画像ムラ等の発生は生じなかった。また、被記録材が均一に押圧されており、加圧ローラへの熱伝導による加熱不良も無く、トナーの被記録材への定着不良は生じなかった。
(実施例2〜5)
シリコーン組成物の組成を調整して、弾性層のゴム率、加圧ローラのMD−1硬度及びアスカーC硬度が、それぞれ表1に示す値の加圧ローラを製造した。実施例2〜5の加圧ローラを既存の熱ローラ定着方式に適用したところ、画像ムラ、トナーの定着不良の発生は見られなかった。
シリコーン組成物の組成を調整して、弾性層のゴム率、加圧ローラのMD−1硬度及びアスカーC硬度が、それぞれ表1に示す値の加圧ローラを製造した。実施例2〜5の加圧ローラを既存の熱ローラ定着方式に適用したところ、画像ムラ、トナーの定着不良の発生は見られなかった。
(比較例1〜4)
シリコーン組成物の組成を調整して、弾性層のゴム率、加圧ローラのMD−1硬度及びアスカーC硬度が、それぞれ表2に示す値の加圧ローラを製造した。
シリコーン組成物の組成を調整して、弾性層のゴム率、加圧ローラのMD−1硬度及びアスカーC硬度が、それぞれ表2に示す値の加圧ローラを製造した。
比較例1の加圧ローラを熱ローラ定着方式に適用したところ、ローラ面へのトナー固着が抑制されず、画像ムラが発生した。また、比較例2の加圧ローラを熱ローラ定着方式に適用したところ、被記録材が均一に押圧されず、トナーの被記録材への定着不良が生じた。また、比較例3の加圧ローラを熱ローラ定着方式に適用したところ、ローラ面へのトナー固着が抑制されず、画像ムラが発生した。また、比較例4の加圧ローラを熱ローラ定着方式に適用したところ、被記録材が均一に押圧されず、トナーの被記録材への定着不良が生じた。
実施例1及び比較例1〜4で得られた加圧ローラについて、以下の方法で密着性試験を行った。結果を表3に示す。
(密着性試験)
密着性試験は、図4に示す試験装置10を用いて行った。試験装置10は、筐体内部の下面に固定され、内部ヒータ12を備えた加熱ローラ11と、この加熱ローラ11の軸方向に沿って、その両側に設けられた保温材13と、加熱ローラ11と対向するように筐体内部の上面に上下動可能に設けられた試験ローラ装着部14と、試験ローラ装着部14を上下に移動可能な押圧力調整手段15(例えばマイクロメータ)と、を備えている。なお、加熱ローラ11としては、直径20mmの金属(ステンレス製、SUS304)製ローラを用いた。
密着性試験は、図4に示す試験装置10を用いて行った。試験装置10は、筐体内部の下面に固定され、内部ヒータ12を備えた加熱ローラ11と、この加熱ローラ11の軸方向に沿って、その両側に設けられた保温材13と、加熱ローラ11と対向するように筐体内部の上面に上下動可能に設けられた試験ローラ装着部14と、試験ローラ装着部14を上下に移動可能な押圧力調整手段15(例えばマイクロメータ)と、を備えている。なお、加熱ローラ11としては、直径20mmの金属(ステンレス製、SUS304)製ローラを用いた。
試験対象の加圧ローラ16を、試験ローラ装着部14のベアリングに装着し、押圧力調整手段15を操作して、装着した加圧ローラ16を加熱ローラ11に圧接し、加圧ローラ16と加熱ローラ11との圧接部において加圧ローラ16の弾性層が10〜35%圧縮されるように、加圧ローラ16を固定した。加熱ローラ11の表面温度を180℃に設定し、試験ローラ装着部14に装備された駆動手段(図示しない。)により加圧ローラ16を15分間連続して回転させ、加圧ローラの表面温度が170℃まで昇温したところで停止させた。
その後、OHPフィルム(3M社製、CG3700、カラーレーザープリンタ&カラー複写機用両面コーティング)を用いて、密着性試験を行った。具体的には、OHPフィルムを加圧ローラ16と加熱ローラ11の間に挿入し、50mm進入したところで10秒停止した後、最後まで通過させた。通過後のOHPフィルムを観察し、フィルム全体に均一に白濁が生じていた場合をA、白濁にばらつきが生じていた場合をB、白濁が極めて不均一であった場合をCとして、密着性を評価した。なお、OHPフィルムはPET素材で構成されており、加熱より結晶化に伴う白濁が生じる。このため、試験後のOHPフィルムの白濁を観察することで、ローラ間の密着性が確認できる。
1…加圧ローラ、2…軸体、3…弾性層、4…離型層。
Claims (3)
- 軸体と、
前記軸体の外周面上に設けられており、シリコーンゴムを含む発泡体で構成される弾性層と、
前記弾性層上に設けられた離型層と、
を備え、
前記弾性層の外周面におけるゴム率が40〜80%であり、
ローラ表面のMD−1硬度が60〜78である、加圧ローラ。 - ローラ表面のアスカーC硬度が40〜70である、請求項1に記載の加圧ローラ。
- 請求項1又は2に記載の加圧ローラを備える画像形成装置。
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