JP2014031416A - パターン形成用樹脂組成物及びパターン形成方法 - Google Patents

パターン形成用樹脂組成物及びパターン形成方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2014031416A
JP2014031416A JP2012171985A JP2012171985A JP2014031416A JP 2014031416 A JP2014031416 A JP 2014031416A JP 2012171985 A JP2012171985 A JP 2012171985A JP 2012171985 A JP2012171985 A JP 2012171985A JP 2014031416 A JP2014031416 A JP 2014031416A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
block copolymer
resin composition
aromatic ring
meth
forming
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2012171985A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6058940B2 (ja
Inventor
Tatsuhiro Iwama
立洋 岩間
Yasuhiro Nakano
靖浩 仲野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Asahi Kasei Corp
Original Assignee
Asahi Kasei E Materials Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Asahi Kasei E Materials Corp filed Critical Asahi Kasei E Materials Corp
Priority to JP2012171985A priority Critical patent/JP6058940B2/ja
Publication of JP2014031416A publication Critical patent/JP2014031416A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6058940B2 publication Critical patent/JP6058940B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Graft Or Block Polymers (AREA)
  • Formation Of Insulating Films (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)

Abstract

【課題】アスペクト比の高い開口部をホールシュリンクしうるホールシュリンクパターン形成用樹脂組成物の提供。
【解決手段】芳香環含有ポリマー部分(Ia)及び(メタ)アクリレートポリマー部分(Ib)を含むブロックコポリマー(I)と、芳香環含有ポリマー部分(IIa)及び(メタ)アクリレートポリマー部分(IIb)を含む、該ブロックコポリマー(I)とは異なるブロックコポリマー(II)とを少なくとも含有するホールシュリンクパターン形成用樹脂組成物であって、該芳香環含有ポリマー部分(Ia)の質量をWIa、該芳香環含有ポリマー部分(IIa)の質量をWIIaとし、その合計質量WIa+WIIa=W、該(メタ)アクリレートポリマー部分(Ib)の質量をWIb、該(メタ)アクリレートポリマー部分(IIb)の質量をWIIbとし、その合計質量WIb+WIIb=Wとしたとき、0.67≦W/W≦4であることを特徴とする前記組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、ナノスケールレベルの構造体のパターン形成用樹脂組成物に関する。より詳しくは、本発明は、アスペクト比の大きい開口部内に一つの楕円のシリンダー状に相分離した島部分とそれを取り巻く海部分からなる海島構造を形成しうるパターン形成用樹脂組成物に関する。
国際半導体技術ロードマップ(ITRS)によると、2014年には22nmノードを超える微細加工技術が必要となると言われている。しかしながら、従来の光リソグラフィーを用いて22nmノードを超えることは、複雑なダブルパターニングプロセスや高価なEUV露光装置を用いても困難であると予想されている。
近年、ブロックコポリマーを用いたDSA(Directed Self-Assembly)を用いることでより小さいパターンを形成させる方法が注目されている。DSAとは、リソグラフィーによりパターン化されたガイド基板にブロックコポリマーのミクロ相分離構造を形成させることによって、元々のパターンよりも解像度を上げることを期待されている技術である。以下の特許文献1に記載されるように、例えば、DSA技術を用いて、ガイドホールよりも小さなコンタクトホールを作製する方法が検討されている。特許文献1では、楕円のホールにポリスチレン(PS)−block−ポリメチルメタクリレート(PMMA)(PS−b−PMMA)を埋めこみ、自己組織化をさせ、PMMAがホールの中心にミクロ相分離構造を形成することで、ホールシュリンクを製造することが検討されている。
特開2010−269304号公報
しかしながら、ホールシュリンク後のホールの断面積は小さくなってしまう結果、真円形状のホールシュリンクパターンをマスクとして形成したコンタクトホールに金属を埋め込んで配線を形成したとしても、超微細配線の場合は、高抵抗になってしまい電気伝導が不十分となるという問題を抱えている。特許文献1では開口部を楕円にすることにより、ホールシュリンク後の断面積を大きくしようとしているが、未だ抵抗が高く、より抵抗を低くすることが求められている。
かかる状況に鑑み、本発明が解決しようとしている課題は、アスペクト比の高い開口部(ホール)をホールシュリンクしうるパターン形成用樹脂組成物を提供することである。
本発明者は、鋭意検討し実験を重ねた結果、ブロックコポリマーに、特定のポリマーを特定の割合で添加することより、アスペクト比の大きい開口部をホールシュリンクしうることを予想外に発見し、かかる発見に基づき、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は以下の通りのものである。
[1]芳香環含有ポリマー部分(Ia)及び(メタ)アクリレートポリマー部分(Ib)を含むブロックコポリマー(I)と、芳香環含有ポリマー部分(IIa)及び(メタ)アクリレートポリマー部分(IIb)を含む、該ブロックコポリマー(I)とは異なるブロックコポリマー(II)とを少なくとも含有するホールシュリンクパターン形成用樹脂組成物であって、該芳香環含有ポリマー部分(Ia)の質量をWIa、該芳香環含有ポリマー部分(IIa)の質量をWIIaとし、その合計質量WIa+WIIa=W、該(メタ)アクリレートポリマー部分の(Ib)質量をWIb、該(メタ)アクリレートポリマー部分(IIb)の質量をWIIbとし、その合計質量WIb+WIIb=Wとしたとき、0.67≦W/W≦4であることを特徴とする前記組成物。
[2]前記ブロックコポリマー(I)及び前記ブロックコポリマー(II)を構成する芳香環含有ポリマー部分(Ia)と(IIa)は、ポリスチレンである、前記[1]に記載のホールシュリンクパターン形成用樹脂組成物。
[3]前記ブロックコポリマー(I)及び前記ブロックコポリマー(II)は、ポリスチレンとポリメチルメタクリレートとのジブロックコポリマーである、前記[1]又は[2]に記載のホールシュリンクパターン形成用樹脂組成物。
[4]前記ブロックコポリマー(I)の数平均分子量をMn(I)、前記ブロックコポリマー(II)の数平均分子量をMn(II)としたとき、1<Mn(I)/Mn(II)≦10である、前記[1]〜[3]のいずれかに記載のホールシュリンクパターン形成用樹脂組成物。
[5]前記ブロックコポリマー(I)の質量をW、前記ブロックコポリマー(II)の質量をWIIとしたとき、1≦W/WIIである、前記[1]〜[4]のいずれかに記載にホールシュリンクパターン形成樹脂組成物。
[6]前記ブロックコポリマー(I)の数平均分子量(Mn(I))は、1万以上50万以下である、前記[1]〜[5]のいずれかに記載のホールシュリンクパターン形成用樹脂組成物。
[7]前記ブロックコポリマー(II)の数平均分子量(Mn(II))は、0.5万以上10万以下である、前記[1]〜[6]のいずれかに記載のホールシュリンクパターン形成用樹脂組成物。
[8]0.67≦WIa/WIb≦9である、前記[1]〜[7]のいずれかに記載のホールシュリンクパターン形成用樹脂組成物。
[9]0.4≦WIIa/WIIb≦9である、前記[1]〜[8]のいずれかに記載のホールシュリンクパターン形成用樹脂組成物。
[10]前記[1]〜[9]のいずれかに記載ホールシュリンクパターン形成用樹脂組成物と溶剤とを含むホールシュリンクパターン形成用溶液であって、該溶液に対する該樹脂組成物の質量比が0.1〜30質量%である溶液。
[11]以下の工程:
前記[10]に記載のホールシュリンクパターン形成用溶液を、楕円、角丸長方形又は多角形の長軸の長さをa、短軸の長さをbとしたとき、1<a/b<4、及びb<200nmを満たす楕円、角丸長方形又は多角形の複数の開口部を有する基板上に塗布し、加熱処理して溶媒を除去することで、該開口部を該樹脂組成物で充填し、
さらに加熱処理して、相分離した海島構造を形成し、そして
該島部分をエッチングにより除去する、
を含む、ホールシュリンクの製造方法。
本発明によれば、アスペクト比の高い(開口部の長軸の長さをa、短軸の長さをbとしたとき、1<a/b<4)ホールをホールシュリンクすることが可能となる。
本発明におけるエッチング法を説明する概略図。
以下、本発明に係るホールシュリンクパターン形成用樹脂組成物について詳細に説明する。
本発明に係るホールシュリンクパターン形成用樹脂組成物(以下、パターン形成用樹脂組成物ともいう。)は、芳香環含有ポリマー部分(Ia)及び(メタ)アクリレートポリマー部分(Ib)を含む数平均分子量をMn(I)のブロックコポリマー(I)と、芳香環含有ポリマー部分(IIa)及び(メタ)アクリレートポリマー部分(IIb)を含む数平均分子量をMn(II)のブロックコポリマー(II)を少なくとも含む。但し、好ましくは、1<Mn(I)/Mn(II)≦10である。
[ブロックコポリマー(I)]
本発明に係るパターン形成用樹脂組成物に含有されるブロックコポリマー(I)は、芳香環含有ポリマー部分(Ia)及び(メタ)アクリレートポリマー部分(Ib)を含む。
ブロックコポリマー(I)全体に対する、芳香環含有ポリマー部分(Ia)と(メタ)アクリレートポリマー部分(Ib)を合わせたモノマー単位での比率は、50mol%以上であることができる。
また、好ましくは、芳香環含有ポリマー部分(Ia)の質量をWIa、(メタ)アクリレートポリマー部分(Ib)の質量をWIbとしたとき、0.67≦WIa/WIb≦9である。
本発明では、パターン形成用樹脂組成物を用いて相分離させた際、(メタ)アクリレートポリマー部分がアスペクト比の高いシリンダー状の島を構成するために、WIa/WIbの下限は好ましくは0.67以上、より好ましくは1以上、さらに好ましくは1.2以上であり、他方、上限は好ましくは9以下、より好ましくは4以下、さらに好ましくは3以下である。
本発明で用いるブロックコポリマー(I)の数平均分子量Mn(I)は、微細パターンを形成させるという観点から、好ましくは50万以下、より好ましくは30万以下、さらに好ましくは20万以下であり、他方、相分離構造を形成させるという観点から、好ましくは1万以上、より好ましくは2万以上である。
[ブロックコポリマー(II)]
本発明に係るパターン形成用樹脂組成物に含有されるブロックコポリマー(II)は、芳香環含有ポリマー部分(IIa)及び(メタ)アクリレートポリマー部分(IIb)を含む。
ブロックコポリマー(II)全体に対する、芳香環含有ポリマー部分(IIa)と(メタ)アクリレートポリマー部分(IIb)を合わせたモノマー単位での比率は、50mol%以上であることができる。
また、好ましくは、芳香環含有ポリマー部分(IIa)の質量をWIIa、(メタ)アクリレートポリマー部分(IIb)の質量をWIIbとしたとき、0.4≦WIIa/WIIb≦9である。
本発明では、パターン形成用樹脂組成物を用いて相分離させた際、(メタ)アクリレートポリマー部分がアスペクト比の高いシリンダー状の島を構成するために、WIIa/WIIbの下限は好ましくは0.4以上、より好ましくは0.7以上、さらに好ましくは1.2以上であり、他方、上限は好ましくは9以下、より好ましくは4以下、さらに好ましくは3以下である。
本発明で用いるブロックコポリマー(II)の数平均分子量(Mn(II)は、アスペクト比の高いホールをシュリンクさせるという観点から、好ましくは10万以下、より好ましくは8万以下、さらに好ましくは5万以下であり、他方、相分離構造を形成させるという観点から、好ましくは0.5万以上、より好ましくは1万以上、さらに好ましくは2万以上である。
本発明で用いるブロックコポリマー(I)の数平均分子量(Mn(I))とブロックコポリマー(II)の数平均分子量(Mn(II))の比Mn(I)/Mn(II)は、好ましくは、以下の関係を満たす:1<Mn(I)/Mn(II)≦10。
n(II)はMn(I)よりも小さいと、マクロ相分離し難いという観点から、Mn(I)/Mn(II)の下限値は1よりも大きいことが好ましい。Mn(I)/Mn(II)比の上限値は好ましくは10、より好ましくは5、さらに好ましくは2である。また、ここで、1<Mn(I)/Mn(II)であるため、ブロックコポリマー(I)とブロックコポリマー(II)は同一ではない。
次に、本発明に係るパターン形成用樹脂組成物の構成成分について詳細に説明をする。
まず、ブロックコポリマー(I)、ブロックコポリマー(II)について説明する。
本発明で用いるブロックコポリマー(I)及びブロックコポリマー(II)を構成するブロックの必須成分の一つである芳香環含有ポリマー部分(Ia)及び芳香環含有ポリマー部分(IIa)は、下記の芳香環又はピリジン環のような複素芳香環を有するビニルモノマーからなる群から選ばれる少なくとも1種の単独重合体又は共重合体であり、例えば、スチレン(以下、Stともいう。)、メチルスチレン(特に好ましい例としてはα−メチルスチレンが挙げられる)、エチルスチレン、t−ブチルスチレン、メトキシスチレン、N,N−ジメチルアミノスチレン、クロロスチレン、ブロモスチレン、トリフルオロメチルスチレン、トリメチルシリルスチレン、ジビニルベンゼン、シアノスチレン、ビニルナフタレン、ビニルビフェニル、ビニルピレン、ビニルフェナントレン、イソプロペニルナフタレン、ビニルピリジン等を挙げることができる。ここで、本発明においてより好ましく用いられる芳香環含有ポリマー部分は、相分離性に優れる点、原料モノマーの入手性、合成の容易性の観点から、スチレンの単独重合体であるポリスチレン(以下、PSともいう。)である。
本発明で用いるブロックコポリマー(I)、ブロックコポリマー(II)を構成するブロックのもう一つの必須成分である(メタ)アクリレートポリマー部分(Ib)及び(メタ)アクリレートポリマー部分(IIb)とは、下記のアクリレートモノマー及びメタクリレートモノマーからなる群から選ばれる少なくとも1種の単独重合体又は共重合体である。ここで用いることができるアクリレートモノマー及びメタクリレートモノマーとしては、例えば、メタクリル酸メチル(以下、MMAともいう。)、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−プロピル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸t−ブチル、メタクリル酸n−ヘキシル、メタクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸t−ブチル、アクリル酸n−ヘキシル、アクリル酸シクロヘキシル等を挙げることができる。ここで本発明において最も好ましく用いられるポリ(メタ)アクリレートポリマー部分としては、相分離性の優れる点、原料モノマーの入手性、合成の容易性の観点から、メタクリル酸メチルの単独重合体であるポリメタクリル酸メチル(以下、ポリメチルメタクリレート、PMMAともいう。)である。
本発明で用いるブロックコポリマー(I)、ブロックコポリマー(II)は、上記芳香環含有ポリマー部分の片末端又は両末端と上記(メタ)アクリレートポリマー部分の片末端又は両末端が結合した、ジブロック、トリブロック又はそれ以上のマルチブロックコポリマーであり、合成の容易性の観点から、好ましくは、芳香環含有ポリマー部分と(メタ)アクリレートポリマー部分の片末端同士が結合したジブロックコポリマーであり、より好ましくは、ポリスチレン(PS)とポリメチルメタクリレート(PMMA)のジブロックコポリマーである。
尚、ブロックコポリマー(I)、及びブロックコポリマー(II)中には、上記芳香環含有ポリマー部分(Ia)、(メタ)アクリレートポリマー部分(Ib)及び芳香環含有ポリマー部分(IIa)、(メタ)アクリレートポリマー部分(IIb)以外に、モノマー単位で50モル%を超えない割合でその他のポリマー成分のブロックを含むこともできる。すなわち、前記したように、本発明に係るパターン形成用樹脂組成物は、ブロックコポリマー(I)、及びブロックコポリマー(II)全体に対する、該芳香環含有ポリマー部分(Ia)と該(メタ)アクリレートポリマー部分(Ib)及び該芳香環含有ポリマー部分(IIa)と該(メタ)アクリレートポリマー部分(IIb)の合計の比率は、モノマー単位で50モル%以上である。その他のポリマー成分の具体例としては、例えば、ポリエチレンオキサイド、ポリプロピレンオキサイド、ポリテトラメチレングリコール等を挙げることができる。
以下、ブロックコポリマー(I)、及びブロックコポリマー(II)の重合方法について述べる。ここで、ブロックコポリマー(I)とブロックコポリマー(II)の重合方法は同じなので、ブロックコポリマー(I),(II)を総称してブロックコポリマーとして説明する。芳香環含有ポリマー部分、(メタ)アクリレートポリマー部分も同様である。
ブロックコポリマーは、リビングアニオン重合やリビングラジカル重合、又は反応性末端基を有するポリマー同士のカップリング等により合成することができる。
例えば、リビングアニオン重合では、ブチルリチウムのような有機金属化合物を開始剤として、まず、芳香環含有ポリマー部分を合成した後、その末端を開始剤として、(メタ)アクリレートモノマーを重合することで芳香環含有ポリマー部分とポリ(メタ)アクリレート部分からなるブロックコポリマーを合成することができる。このとき、開始剤の添加量によって、得られるポリマーの数平均分子量を設計通りに制御することができる。尚、水や空気等の重合系内の不純物を取り除くことは重要である。また、(メタ)アクリレートポリマー部分を合成する際は、重合温度を、例えば、−60〜−78℃程度まで低下させることにより、副反応(例えば、h−PSの副生成)を抑えることができる。また、副反応を抑制するため、(メタ)アクリレートモノマーの添加前に、ジフェニルエチレンを重合末端の数倍モル程度加える方法も有用である。
リビングラジカル重合においては、まず、(メタ)アクリレートモノマーの二重結合に臭素等のハロゲン化合物を付加することで末端をハロゲン化し、銅錯体を触媒として(メタ)アクリレートを重合した後、引き続きその末端ハロゲンを利用して芳香環含有ポリマーを重合することで芳香環含有ポリマー部分と(メタ)アクリレートポリマー部分からなるブロックコポリマーを得ることができる。
あるいは、リビングアニオン重合で芳香環含有ポリマーを合成し、その末端をハロゲン化した後、(メタ)アクリレートモノマーを銅触媒存在下で重合し、芳香環含有ポリマー部分と(メタ)アクリレートポリマー部分からなるブロックコポリマーを合成することもできる。
前記した反応性末端基を有するポリマー同士のカップリングとは、例えば、末端にアミノ基を有する芳香環含有ポリマーと、末端に無水マレイン酸を有するポリ(メタ)アクリレートを反応させて芳香環含有ポリマー部分と(メタ)アクリレートポリマー部分からなるブロックコポリマーとする方法が挙げられる。
ブロックコポリマーの数平均分子量は以下の方法により求める。まず、以下の(1)の方法により芳香環含有ポリマー部分の数平均分子量の測定を行い、次いで、以下の(2)の方法により(メタ)アクリレートポリマー部分の数平均分子量の測定を行う。ブロックコポリマーが芳香環含有ポリマー部分と(メタ)アクリレートポリマー部分のみから成る場合には、ブロックコポリマーの数平均分子量は、(1)で得られた芳香環含有ポリマー部分の数平均分子量と、(2)で得られた(メタ)アクリレートポリマー部分の数平均分子量の和として計算される。
あるいは、ブロックコポリマーが、芳香環含有ポリマー部分、(メタ)アクリレートポリマー部分、及びその他ポリマー部分を含む場合には、(2)に続いて、(3)その他のポリマー部分の数平均分子量の測定方法により測定を行う。この場合には、ブロックコポリマーの数平均分子量は、(1)で得られた芳香環含有ポリマー部分の数平均分子量と、(2)で得られた(メタ)アクリレートポリマー部分の数平均分子量と、(3)で得られたその他のポリマー部分の数平均分子量の和として計算される。
(1)ブロックコポリマー中の芳香環含有ポリマー部分の数平均分子量の測定方法
リビングアニオン重合によりブロックコポリマーを合成する場合、一般にまず芳香環含有モノマーを重合し、その末端から(メタ)アクリレートモノマーを重合させるが、ここで芳香環含有モノマーの重合が終わった時点でその一部を取り出し、反応を停止させれば、ブロックコポリマー中の芳香環含有ポリマー部分のみを得ることができる。このようにして得られた芳香環含有ホモポリマーについて、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(以下、GPCともいう。)を用いて溶出時間分布を測定する。次に、数平均分子量の異なる数種類の標準ポリスチレンの溶出時間を測定し、ブロックコポリマーの溶出時間を数平均分子量に換算する。
(2)ブロックコポリマー中の(メタ)アクリレートポリマー部分の数平均分子量の測定方法
ブロックコポリマーを重クロロホルム等の重水素化溶媒に溶解させ、H NMRスペクトルを測定する。そのとき芳香環含有ポリマー部分由来のプロトン数と、(メタ)アクリレートポリマー部分由来のプロトンの数を比較することにより、ブロックコポリマー中の芳香環含有ポリマー部分と(メタ)アクリレートポリマー部分のモノマー単位のモル比を求めることができる。従って、前記したように、予めGPCにより求めた芳香環含有ポリマー部分の数平均分子量から、(メタ)アクリレートポリマー部分の数平均分子量を求めることができる。
(3)ブロックコポリマー中のその他のポリマー部分の数平均分子量の測定方法
ブロックコポリマーを重クロロホルム等の重水素化溶媒に溶解させ、H NMRスペクトルを測定する。そのとき芳香環含有ポリマー部分由来のプロトン数と、その他のポリマー部分由来のプロトンの数を比較することにより、ブロックコポリマー中の芳香環含有ポリマー部分とその他のポリマー部分のモノマー単位でのモル比が求められる。従って、前記したように、予めGPCにより求めた芳香環含有ポリマー部分の数平均分子量から、その他のポリマー部分の数平均分子量を求めることができる。
以下、本発明のパターン形成用樹脂組成物について述べる。
ブロックコポリマー(I)の質量をW、ブロックコポリマー(II)の質量をWIIとしたとき、W/WIIの下限値は、マクロ相分離を抑制するという観点から、好ましくは1以上、より好ましくは2以上、さらに好ましくは4以上である。
芳香環含有ポリマー部分(Ia)の質量をWIa、芳香環含有ポリマー部分(IIa)の質量をWIIaとし、その合計質量WIa+WIIa=W、(メタ)アクリレートポリマー部分(Ib)の質量をWIb、(メタ)アクリレートポリマー部分(IIb)の質量をWIIbとし、その合計質量WIb+WIIb=Wとしたとき、アスペクト比の高いホールをシュリンクさせやすいという観点から、W/Wの下限値は、0.67以上、好ましくは1以上であり、他方、上限値は、4以下、好ましくは2.3以下、より好ましくは1.9以下である。
以下、本発明のパターン形成用樹脂組成物を用いてホールシュリンクを製造する方法について説明する。
本発明に係るパターン形成用樹脂組成物は、溶剤に溶解させて、ホールシュリンクパターン形成用溶液(以下、パターン形成用溶液ともいう。)とすることができる。用いられる溶剤としては、上記パターン形成用樹脂組成物を溶解させることができるものであればいずれでもよく、例えば、N−メチル−2−ピロリドン、N−エチル−2−ピロリドン、γ−ブチロラクトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、イソホロン、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルイミダゾリノン、テトラメチルウレア、ジメチルスルホキシド、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(以下、PGMEAともいう。)、乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸ブチル、メチル−1,3−ブチレングリコールアセテート、1,3−ブチレングリコール−3−モノメチルエーテル、メチル−3−メトキシプロピオネート、酢酸ブチル、酢酸プロピル、2−ヘプタノール等が挙げられ、これらを単独で又は2種以上混合して溶媒として使用することができる。より好ましい溶媒の具体例としては、N−メチルピロリドン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、γ−ブチロラクトン、乳酸エチル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、PGMEA、酢酸ブチル、2−ヘプタノールを挙げることができる。該溶液に対する該樹脂組成物の質量比は、薄膜を作るという観点から、好ましくは0.1〜30質量%である。
上記のようにして調製したパターン形成用溶液を、複数の開口部を有する基板上に塗布し、加熱処理して溶媒を除去することで、該溶液に含まれる樹脂組成物を該開口部に充填し、その後の相分離工程を経てホールシュリンクを製造する。本明細書中、充填とは、開口部を完全に樹脂組成物で満たすことに限定されず、例えば、次工程を加味して意図的に樹脂組成物の埋め込み量を開口部の底部から8割程度とするような場合も含まれ、このような場合も充填と表現する。
複数の開口部を有する基板の材質や構成は特に限定されず、基板は有機物、無機物又は金属などの材料のいずれを含んでいても構わないが、特に半導体産業で使用されるシリコンウエハー基板や、必要に応じてシリコンウエハー上に多層膜を形成した多層基板は、入手性、清浄性、平滑性に優れるため、好ましい基板である。
本明細書中に使われているアスペクト比とは、略楕円形状の開口部(ホール)の長軸の長さaと短軸の長さbの比a/bをいう。
本発明に使われる開口部の形状は、アスペクト比a/bの下限は好ましくは1以上、より好ましくは1.4以上、さらに好ましくは1.6以上であり、他方、上限は、好ましくは4以下、より好ましくは3以下、さらに好ましくは2以下である。アスペクト比a/bを有する開口部とは、略楕円形状のもの、例えば、楕円、角丸長方形、多角形などが挙げられ、好ましくは楕円、角丸長方形、長方形である。
本発明で使われる開口部の大きさは、短軸の長さの下限値は好ましくは20nm、より好ましくは30nm、さらに好ましくは40nmであり、他方、上限値は好ましくは200nm、より好ましくは150nm、さらに好ましくは100nmである。長軸の長さは、アスペクト比に順ずる。
また、開口部の深さの上限値は、好ましくは300nm以下、より好ましくは200nm以下であり、他方、下限値は、好ましくは10nm以上、より好ましくは30nm以上であることができる。基板上の開口部を構成する材質は、所望の相分離(ホールシュリンク)が形成できるのであれば、有機物、無機物(または金属)、のいずれでも構わない。
尚、上記した開口部とは、基板上にフォトリソグラフィーなどで作製されたnmオーダーの孔部のことを指し、ホール、プレパターン、ガイドとも言う。ここで、開口部の作製方法はフォトリソグラフィーに限定されるものではない。
次に、ホールシュリンクの形成方法について述べる。
一般にホールシュリンクとは、基板上に予め設けられた開口部の直径をさらに小さくすることを言う。特に本発明でのアスペクト比のある開口部の場合、長軸、及び短軸を小さくすることをいう。
本発明のパターン形成用溶液を用いたホールシュリンクの形成は、まず、複数の開口部を有する基板上に該溶液を塗布し、溶媒を除去して該開口部に本発明のパターン形成用樹脂組成物を充填する。
上記パターン形成用溶液を基板上に塗布する方法としては、スピンコーター、バーコーター、ブレードコーター、カーテンコーター、スプレーコーターを用いる方法、インクジェット法、スクリーン印刷法、グラビア印刷法、オフセット印刷法等を挙げることができる。なお膜厚の制御をしやすいという観点から、スピンコート法が好ましく、回転数は30rpm〜5000rpmが好ましい。
溶剤除去の方法としては、大別してホットプレートのように基板の下側から直接伝熱させる方法と、オーブンのように高温の気体を対流させる方法を挙げることができる。直接伝熱させるホットプレート法の場合の方が、より短時間で溶媒除去が行われるため好ましい。
溶媒を除去した後に、海島構造を形成させる(相分離させる)ために加熱処理(アニール)をする。加熱処理の方法も、上記と同様に大別してホットプレート法と、オーブン法を挙げることができるが、ホットプレート法の方が、より短時間で相分離が完了するため好ましい。
加熱温度は、好ましくは110℃以上280℃以下、より好ましくは130℃以上270℃以下、さらに好ましくは140℃以上260℃以下の温度範囲である。加熱時間は、好ましくは10秒以上100時間以下、より好ましくは10時間以下、さらに好ましくは1時間以下である。特に直接伝熱の場合、1秒以上1時間以下が好ましく、5秒以上30分以内がより好ましい。
例えば、ブロックコポリマーがポリスチレン部分とポリメチルメタクリレート部分からなる場合は、加熱温度が110℃以上ならば、両ブロックのTgより高い温度であるため相分離構造を形成させることができ、280℃以下ならば、ポリマーの分解が抑えられる。また、直接伝熱の場合、加熱時間が5秒以上ならば相分離構造を形成させることができ、また1時間以下ならばポリマーの分解が抑えられる。加熱温度が高いほど短時間で海島構造パターンが得られる。本発明においては、芳香環含有ポリマーが海、ポリ(メタ)アクリレートポリマーが島の海島パターンが得られる。
加熱処理の際の雰囲気は、Air、窒素、真空など特に限定されないが、ブロックコポリマーの熱分解をできるだけ抑え、装置も簡便となるという観点からは窒素が好ましい。
上記操作を行うと、パターン形成用樹脂組成物は、開口部内で相分離が進み、アスペクト比の高い開口部内に、(メタ)アクリレートポリマー部分からなる島相とそれを取り巻くように芳香環含有ポリマー部分からなる海相からなる海島構造が形成される。
最後に、上記相分離パターンから、シリンダー状の島部分をエッチングにより除去する。エッチング方法としては、ドライエッチング法、ウェットエッチング法(UV露光法、電子線露光法など)が挙げられる。
このように相分離したシリンダー状の島部分をエッチングにより除去することで基板上の開口部は当初の径に比して小さくすることが可能となる。
以下、図1を参照しながら本発明におけるホールシュリンクの製造方法の概略を説明する。
まず、本発明のパターン形成用溶液を、複数の開口部(i)を有する基板(ii)上にスピンコート法により塗布し、これをホットプレート上で有機溶媒が除去するまで熱処理することで、パターン形成用樹脂組成物(iii)を開口部(i)に充填する(工程(1))。その後、オーブン内やホットプレート上でパターン形成用樹脂組成物を構成するポリマー種のガラス転移温度よりも高い温度で熱処理(アニール)することによりパターン形成用樹脂組成物を相分離させる(工程(2))。この際に、得られる相分離パターンは基板(ii)に対して、垂直に配向したシリンダーパターンであり、シリンダー部を形成する樹脂は(メタ)アクリレートポリマー(図1中(iv)で表記)である。(iv)の周辺にある(v)は芳香環含有ポリマーである。(メタ)アクリレートポリマー(iv)は、芳香環含有ポリマー(v)よりも耐ドライエッチング性が劣るため、例えばドライエッチング法でシリンダー部を構成する(iv)を選択的に除去することができ、これによってホールシュリンクが完了する(工程(3))。
続いて、得られたシュリンクホールをマスクとして下層をドライエッチング又はウェットエッチングをすることにより、パターンを転写することができる(工程(4))。
以下、ブロックコポリマー(I)とブロックコポリマー(II)の合成例を、それぞれ、具体的に説明する。
[合成例1:ブロックコポリマー(I)の合成]
1Lフラスコに、溶媒として脱水・脱気したテトラヒドロフラン(以下、THFともいう。):490g、開始剤としてn−ブチルリチウム(以下、n−BuLiともいう。)のヘキサン溶液(約0.16mol/L):2.23mL、モノマーとして脱水・脱気したスチレン(St):20gを順次入れ、窒素雰囲気下、−60℃に冷却しながら30分間撹拌し、その後、第2モノマーとして脱水・脱気したメタクリル酸メチル(MMA):9gを加えて2時間撹拌した。メタノールを3mL添加し、重合を停止させた。その後、メタノールを3L入れた容器に、反応溶液を撹拌しながら加え、析出したポリマーを室温で一晩真空乾燥した。
スチレンの重合が終わり、MMAを加える前に、反応溶液を3ml採取した時に得られたポリスチレンのGPC分析から、ポリスチレンの数平均分子量は80,000と同定された。
<ポリマーの数平均分子量測定方法>
以下のGPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)装置、カラム、及び標準ポリスチレンを用いて、ポリマーの数平均分子量を測定した。
装置:東ソー(株)製 HLC−8220
溶離液:クロロホルム(40℃)
カラム:東ソー(株)製、商標名TSKgel SuperHZ2000、TSKgel SuperHZM-N 直列
流速:1.0ml/min
分子量較正用標準物質:東ソー(株)製TSKstandardポリスチレン(12サンプル)
<ブロックコポリマー(I)のブロック部分の比率の測定方法>
以下の核磁気共鳴(NMR)装置を用いた解析の結果から、ブロックコポリマーのPS部分とPMMA部分のモノマーモル比を得た。用いたNMRの装置、溶媒は下記の通りである。
装置:日本電子(株)製 JNM-GSX400 FT-NMR
溶媒:重ジクロロエチレン
前記したGPCの結果と併せ、主生成物であるブロックコポリマーは、PS部分の数平均分子量が80,000、PMMA部分の数平均分子量が40,000であると同定された。得られたブロックコポリマーをBC(I)−1とした。
[合成例2:ブロックコポリマー(I)の合成]
開始剤であるn−BuLiのヘキサン溶液の量を1.95mL、MMAの量を20gに代えた他は、合成例1と同様の操作を行った。得られたブロックコポリマーは、PS部分の数平均分子量が80,000、PMMA部分の数平均分子量は80,000であると同定された。得られたブロックコポリマーをBC(I)−2とした。
[合成例3:ブロックコポリマー(II)の合成]
開始剤であるn−BuLiのヘキサン溶液濃度が1.63mol/Lのものを用い、この開始剤溶液の量を0.46mL、MMAの量を41gに代えた他は、合成例1と同様の操作を行った。得られたブロックコポリマーは、PS部分の数平均分子量が24,000、PMMA部分の数平均分子量は48,000であると同定された。得られたブロックコポリマーをBC(II)−1とした。
[合成例4:ブロックコポリマー(II)の合成]
開始剤であるn−BuLiのヘキサン溶液濃度が1.63mol/Lのものを用い、この開始剤溶液の量を0.56mL、MMAの量を10gに代えた他は、合成例1と同様の操作を行った。得られたブロックコポリマーは、PS部分の数平均分子量が33,000、PMMA部分の数平均分子量は27,000であると同定された。得られたブロックコポリマーをBC(II)−2とした。
[実施例1]
上記の合成例1と3でそれぞれ得られたBC(I)−1、及びBC(II)−1を含む1.0質量%のPGMEA溶液をそれぞれ作製し、得られたBC(I)−1溶液の8g、及びBC(II)−1溶液の2gを混ぜ合わせた溶液を調製した。この溶液のW/WIIは4、WIa/WIbは2.3、WIIa/WIIbは0.5、W/Wは1.7であった。
楕円開口部の短軸の長さが70nm、長軸の長さが100nmの開口部を持つ基板にこの溶液をスピンコートし、110℃90秒でプリベークをして、ホールにポリマー組成物を埋めこんだ。次いで、190℃に設定されたアズワン社製のホットプレートの上で3分間熱処理をし、室温に冷却した。このウェハーをプラズマエッチング装置EXAM(神港精機(株)製)を用いて圧力30Pa、パワー133WでO2プラズマエッチングし、電界放出形走査電子顕微鏡(FE−SEM) S−4800((株)日立ハイテクノロジーズ製)にて表面観察を行ったところ、プレパターンの中に楕円の形をもったシュリンクされたホールが一つだけ確認され、そのホール径の短軸の長さは25nm、長軸の長さは70nmであった。
[実施例2]
開口部の短軸の長さを70nm、長軸の長さを140nmに代えた他は、実施例1と同様の操作をした。その結果、プレパターンの中に楕円の形をもったシュリンクされたホールが一つだけ確認され、そのホール径の短軸の長さは25nm、長軸の長さは120nmであった。
[実施例3]
開口部の短軸の長さを70nm、長軸の長さを210nmに代えた他は、実施例1と同様の操作をした。その結果、プレパターンの中に楕円の形をもったシュリンクされたホールが一つだけ確認され、そのホール径の短軸の長さは25nm、長軸の長さは160nmであった。
[実施例4]
上記の合成例2と4でそれぞれ得たBC(I)−2、及びBC(II)−2を含む1.0質量%のPGMEA溶液をそれぞれ作製し、得られたBC(I)−2溶液の9g、及びBC(II)−2溶液の1gを混ぜ合わせた溶液を調製した。この溶液のW/WIIは9、WIa/WIbは1、WIIa/WIIbは2、W/Wは1.1であった。
上記の溶液と、開口部の短軸の長さを90nm、長軸の長さを130nmに代えた他は、実施例1と同様の操作をした。その結果、プレパターンの中に楕円の形をもったシュリンクされたホールが一つだけ確認され、そのホール径の短軸の長さは30nm、長軸の長さは80nmであった。
[実施例5]
開口部の短軸の長さを80nm、長軸の長さを160nmに代えた他は、実施例1と同様の操作をした。その結果、プレパターンの中に楕円の形をもったシュリンクされたホールが一つだけ確認され、そのホール径の短軸の長さは30nm、長軸の長さは140nmであった。
本発明によれば、アスペクト比の高い開口部(開口部の長軸の長さをa、短軸の長さをbとしたとき、1<a/b<4)を、同じくアスペクト比の高い形状(例えば楕円形状)にシュリンクすることが可能となるため、最先端半導体製造工程において、シュリンク後の短軸の長さと同程度の線幅を有する超微細配線を結ぶコンタクトホール形成の際、長軸方向の長さを活かしてコンタクトホールの断面積を大きくすることで電気抵抗を低くすることがで、実用的なコンタクトホールを形成することができる。したがって、本発明は、半導体前工程で用いられるような微細加工技術に好適に利用することができる。

Claims (11)

  1. 芳香環含有ポリマー部分(Ia)及び(メタ)アクリレートポリマー部分(Ib)を含むブロックコポリマー(I)と、芳香環含有ポリマー部分(IIa)及び(メタ)アクリレートポリマー部分(IIb)を含む、該ブロックコポリマー(I)とは異なるブロックコポリマー(II)とを少なくとも含有するホールシュリンクパターン形成用樹脂組成物であって、該芳香環含有ポリマー部分(Ia)の質量をWIa、該芳香環含有ポリマー部分(IIa)の質量をWIIaとし、その合計質量WIa+WIIa=W、該(メタ)アクリレートポリマー部分(Ib)の質量をWIb、該(メタ)アクリレートポリマー部分の(IIb)の質量をWIIbとし、その合計質量WIb+WIIb=Wとしたとき、0.67≦W/W≦4であることを特徴とする前記組成物。
  2. 前記ブロックコポリマー(I)及び前記ブロックコポリマー(II)を構成する芳香環含有ポリマー部分(Ia)と(IIa)は、ポリスチレンである、請求項1に記載のホールシュリンクパターン形成用樹脂組成物。
  3. 前記ブロックコポリマー(I)及び前記ブロックコポリマー(II)は、ポリスチレンとポリメチルメタクリレートとのジブロックコポリマーである、請求項1又は2に記載のホールシュリンクパターン形成用樹脂組成物。
  4. 前記ブロックコポリマー(I)の数平均分子量をMn(I)、前記ブロックコポリマー(II)の数平均分子量をMn(II)としたとき、1<Mn(I)/Mn(II)≦10である、請求項1〜3のいずれか1項に記載のホールシュリンクパターン形成用樹脂組成物。
  5. 前記ブロックコポリマー(I)の質量をW、前記ブロックコポリマー(II)の質量をWIIとしたとき、1≦W/WIIである、請求項1〜4のいずれか1項に記載にホールシュリンクパターン形成樹脂組成物。
  6. 前記ブロックコポリマー(I)の数平均分子量(Mn(I))は、1万以上50万以下である、請求項1〜5のいずれか1項に記載のホールシュリンクパターン形成用樹脂組成物。
  7. 前記ブロックコポリマー(II)の数平均分子量(Mn(II))は、0.5万以上10万以下である、請求項1〜6のいずれか1項に記載のホールシュリンクパターン形成用樹脂組成物。
  8. 0.67≦WIa/WIb≦9である、請求項1〜7のいずれか1項に記載のホールシュリンクパターン形成用樹脂組成物。
  9. 0.4≦WIIa/WIIb≦9である、請求項1〜8のいずれか1項に記載のホールシュリンクパターン形成用樹脂組成物。
  10. 請求項1〜9のいずれか1項に記載ホールシュリンクパターン形成用樹脂組成物と溶剤とを含むホールシュリンクパターン形成用溶液であって、該溶液に対する該樹脂組成物の質量比が0.1〜30質量%である溶液。
  11. 以下の工程:
    請求項10に記載のホールシュリンクパターン形成用溶液を、楕円、角丸長方形又は多角形の長軸の長さをa、短軸の長さをbとしたとき、1<a/b<4、及びb<200nmを満たす楕円、角丸長方形又は多角形の複数の開口部を有する基板上に塗布し、加熱処理して溶媒を除去することで、該開口部を該樹脂組成物で充填し、
    さらに加熱処理して、相分離した海島構造を形成し、そして
    該島部分をエッチングにより除去する、
    を含む、ホールシュリンクの製造方法。
JP2012171985A 2012-08-02 2012-08-02 パターン形成用樹脂組成物及びパターン形成方法 Expired - Fee Related JP6058940B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012171985A JP6058940B2 (ja) 2012-08-02 2012-08-02 パターン形成用樹脂組成物及びパターン形成方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012171985A JP6058940B2 (ja) 2012-08-02 2012-08-02 パターン形成用樹脂組成物及びパターン形成方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014031416A true JP2014031416A (ja) 2014-02-20
JP6058940B2 JP6058940B2 (ja) 2017-01-11

Family

ID=50281522

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012171985A Expired - Fee Related JP6058940B2 (ja) 2012-08-02 2012-08-02 パターン形成用樹脂組成物及びパターン形成方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6058940B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP3988581A4 (en) * 2019-06-20 2023-06-28 DIC Corporation Intermediate for block copolymer, block copolymer, and methods for producing same

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005008701A (ja) * 2003-06-17 2005-01-13 Ube Ind Ltd 高分子膜及びその作製方法
JP2008231233A (ja) * 2007-03-20 2008-10-02 Kyoto Univ 高分子薄膜、パターン基板、磁気記録用パターン媒体及びこれらの製造方法
JP2010053263A (ja) * 2008-08-29 2010-03-11 Hitachi Ltd 微細構造を有する高分子薄膜およびパターン基板の製造方法
JP2010144120A (ja) * 2008-12-22 2010-07-01 Kyoto Univ 高分子薄膜及びパターン媒体並びにこれらの製造方法
JP2010269304A (ja) * 2009-05-22 2010-12-02 Internatl Business Mach Corp <Ibm> ポリマの指向性自己組織化を利用するサブリソグラフィ構造の形成方法

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005008701A (ja) * 2003-06-17 2005-01-13 Ube Ind Ltd 高分子膜及びその作製方法
JP2008231233A (ja) * 2007-03-20 2008-10-02 Kyoto Univ 高分子薄膜、パターン基板、磁気記録用パターン媒体及びこれらの製造方法
JP2010053263A (ja) * 2008-08-29 2010-03-11 Hitachi Ltd 微細構造を有する高分子薄膜およびパターン基板の製造方法
JP2010144120A (ja) * 2008-12-22 2010-07-01 Kyoto Univ 高分子薄膜及びパターン媒体並びにこれらの製造方法
JP2010269304A (ja) * 2009-05-22 2010-12-02 Internatl Business Mach Corp <Ibm> ポリマの指向性自己組織化を利用するサブリソグラフィ構造の形成方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP3988581A4 (en) * 2019-06-20 2023-06-28 DIC Corporation Intermediate for block copolymer, block copolymer, and methods for producing same

Also Published As

Publication number Publication date
JP6058940B2 (ja) 2017-01-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2014012807A (ja) パターン形成用樹脂組成物及びパターン形成方法
TWI690977B (zh) 用於自組裝之模板及製造自組裝圖樣之方法
TWI535770B (zh) 用於導向自組裝嵌段共聚物之中性層組合物及其方法
KR102364329B1 (ko) 유도 자가-조립용 하이-카이 블록 공중합체
TWI669337B (zh) 用於定向自組裝的共聚物調配物、其製造方法以及包括其的物件
TWI600714B (zh) 控制嵌段共聚物特性之方法及自其製出之物品
TWI599582B (zh) 新穎嵌段共聚物之組合物及自我組裝方法
CN106125504B (zh) 用于定向自组装的共聚物配制品、其制造方法以及包含其的物件
JP5898449B2 (ja) パターン形成用樹脂組成物及びパターン形成方法
TWI487755B (zh) 熱退火製程
TW201631383A (zh) 用於定向自組裝的共聚物調配物、其製造方法以及包括其的物件
KR102409830B1 (ko) 자가-조립 적용을 위한 중합체 조성물
TWI832955B (zh) 在低玻璃轉移溫度(Tg)寡聚物存在下用於形成圖案的增強定向自組裝
TW202136330A (zh) 非硫醇類基於氮之疏水性高分子刷材料及其用於基板表面修飾之用途
JP2013226692A (ja) 下地中性膜を用いたマスクパターン積層体の製造方法
US11078337B2 (en) High-χ block copolymers for directed self-assembly
JP6058940B2 (ja) パターン形成用樹脂組成物及びパターン形成方法
Chuang et al. Nanoscale rings fabricated using self-assembled triblock terpolymer templates
TWI791618B (zh) 微電子結構及製造形成這種微電子結構的方法
JP2014056981A (ja) 自己組織化によるマスクパターンの製造方法
CN109796567A (zh) 一种含液晶单元的定向自组装嵌段共聚物及其合成与应用方法
JP2014001296A (ja) ホールシュリンク用のパターン形成用樹脂組成物
JP2014019845A (ja) ホールシュリンク用ブロックコポリマー
TW202140580A (zh) 用於嵌段共聚物之自組裝之新穎組合物及方法
JP2016050223A (ja) ブロック共重合体およびそれを用いたパターン形成方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20150525

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20151105

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20151117

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20160404

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20160830

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20161011

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20161129

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20161208

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6058940

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees