JP2014001296A - ホールシュリンク用のパターン形成用樹脂組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】ナノオーダースケールの複数の開口部内で低温かつ短時間のアニールで均質にミクロ相分離させて、周囲の自己組織化ドメインの内部にシリンダー状自己組織化ドメインを形成させるための新規樹脂組成物の提供。
【解決手段】芳香環含有ポリマー及びポリ(メタ)アクリレートをブロック部分として含むブロックコポリマーと芳香環含有ホモポリマーとを含有するホールシュリンク用のパターン形成用樹脂組成物であって、ブロックコポリマーの数平均分子量は20,000〜1,000,000であり、それに含まれる芳香環含有ポリマーの質量をW(a)、ポリ(メタ)アクリレートの質量をW(b)とするとき、1≦W(a)/W(b)≦9であり、ブロックコポリマーの質量をW(I)、芳香環含有ホモポリマーの質量をW(II)とするとき、1≦W(I)/W(II)≦10であり、かつ、芳香環含有ホモポリマーの数平均分子量は500〜15,000である組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、ナノオーダーレベルの構造体形成に好適に用いることができるホールシュリンク用のパターン形成用樹脂組成物及びその使用に関する。
ブロックコポリマーのパターン化は、より微細な寸法のパターニング手法として注目されてきた。適切な条件下では、ブロックコポリマー中の各ブロックはミクロドメイン(「ミクロ相分離ドメイン」又は「ドメイン」としても知られる)に分離して異なる化学組成の複数のナノスケール構造が形成される。このような構造を形成するブロックコポリマーはナノパターン化に用いるのに魅力的であり、より小さい構造を形成し得るという点で、従来のリソグラフィを用いて形成することが難しい構造の構築を可能にするはずである。
指向性自己組織化(Directed self-assembly:DSA)は基板上にリソグラフィによって形成したパターンをガイドとしてブロックコポリマーのミクロドメインを形成させることによって、現在のリソグラフィの解像度よりも微細なパターンを形成させることができる。例えば、リソグラフィによって基板上に形成された開口部内にシリンダー状自己組織化ドメインとその周囲に形成された自己組織化ドメインとからなるミクロドメインを形成させ、選択的にシリンダー状自己組織化ドメインを除去するとリソグラフィによって形成された開口部内により微細にシュリンクしたホールを構築することができる。このような手法をホールシュリンクという。
以下の特許文献1、非特許文献1には、ホールシュリンクを200℃で5分間加熱して行うというアニール条件が記載されている。しかしながら、一般的なフォトレジストの耐熱温度は約200℃であることが知られており、フォトレジストで形成された開口部を利用するホールシュリンクプロセスを寸法精度良く実施するためには、より低温で相分離が完了するホールシュリンク材料が望まれており、また、半導体製造工程のスループットの観点からも5分間以上のアニール時間は現実的でなく、このような観点から低温かつ短時間でホールシュリンクが完成する材料の開発が望まれていた。
特開2010−269304号公報
ACS Nano VOL.4 NO.8 4815-4823
以上の従来技術のホールシュリンク工程に伴う問題点に鑑み、本発明が解決しようとする課題は、ナノオーダースケールの複数の開口部内で低温かつ短時間のアニールで均質にミクロ相分離させて、周囲の自己組織化ドメインの内部にシリンダー状自己組織化ドメインを形成させることができる新規樹脂組成物を提供することである。
前記課題を解決すべく、本願発明者らは鋭意検討し実験を重ねた結果、分子量、組成、分子量分布を最適化したブロックコポリマー及び芳香環含有ホモポリマーを用いることにより前記課題を解決しうることを予想外に見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は以下の通りのものである。
[1]芳香環含有ポリマー及びポリ(メタ)アクリレートをブロック部分として含むブロックコポリマーと、芳香環含有ホモポリマーとを含有するホールシュリンク用のパターン形成用樹脂組成物であって、該ブロックコポリマーの数平均分子量は20,000〜1,000,000であり、該ブロックコポリマーに含まれる該芳香環含有ポリマーの質量をW(a)、該ポリ(メタ)アクリレートの質量をW(b)とするとき、1≦W(a)/W(b)≦9であり、該ブロックコポリマーの質量をW(I)、該芳香環含有ホモポリマーの質量をW(II)とするとき、1≦W(I)/W(II)≦10であり、かつ、該芳香環含有ホモポリマーの数平均分子量は500〜15,000であることを特徴とする前記組成物。
[2]前記芳香環含有ホモポリマーの数平均分子量が500〜5,000である、前記[1]に記載のホールシュリンク用のパターン形成用樹脂組成物。
[3]前記芳香環含有ホモポリマーの分子量分布は1.0≦Mw/Mn≦2.2の関係を満たす、前記[1]又は[2]に記載のホールシュリンク用のパターン形成用樹脂組成物。
[4]前記ブロックコポリマーに含まれる芳香環含有ポリマーを構成するモノマーと、前記芳香環含有ホモポリマーを構成するモノマーが同一である、前記[1]〜[3]のいずれかに記載のホールシュリンク用のパターン形成用樹脂組成物。
[5]前記ブロックコポリマーに含まれる芳香環含有ポリマーがポリスチレンであり、前記ブロックコポリマーに含まれるポリ(メタ)アクリレートがメタクリル酸メチルであり、かつ、前記芳香環含有ホモポリマーがポリスチレンである、前記[1]〜[4]のいずれかに記載のホールシュリンク用のパターン形成用樹脂組成物。
[6]前記[1]〜[5]のいずれかに記載のホールシュリンク用のパターン形成用樹脂組成物を有機溶媒に溶解した溶液。
[7]以下の工程:
(1)請求項6に記載の溶液を、開口部を有する基板上に塗布した後、溶媒を除去して、請求項1〜5のいずれか1項に記載のホールシュリンク用のパターン形成用樹脂組成物を開口部に埋め込む工程;
(2)該開口部に埋め込まれた樹脂組成物を相分離させて、該開口部内にシリンダー状の自己組織化ドメインと該シリンダー状の自己組織化ドメインの周囲に形成された自己組織化ドメインからなるミクロ相分離構造を形成する工程;及び
(3)該シリンダー状の自己組織化ドメインを選択的に除去する工程;
を含むホールシュリンク用パターン形成方法。
本発明に係る樹脂組成物を用いれば、190℃、さらには170℃でかつ1分間という低温かつ短時間のアニールで、複数のナノオーダースケールの開口部内で、輪郭が明瞭で均質なミクロ相分離構造を得ることができる。
ホールシュリンク工程の概略図である。 実施例1(170℃)及び比較例1(170℃)で得た構造の走査電子顕微鏡(SEM)写真である。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明に係るホールシュリンク用のパターン形成用樹脂組成物は、芳香環含有ポリマーとポリ(メタ)アクリレートをブロック部分として含むブロックコポリマーと、芳香環含有ホモポリマーとを少なくとも含有する。
前記樹脂組成物全体に対する、ブロックコポリマーの質量比は、40質量%〜90質量%であり、好ましくは45質量%〜87質量%であり、より好ましくは50質量%〜85質量%である。
ブロックコポリマーは、芳香環含有ポリマーとポリ(メタ)アクリレートをブロック部分として含むブロックコポリマーである。ブロックコポリマーの数平均分子量は、小さすぎるとミクロ相分離構造を形成できず、また大きすぎでも分子運動性の低下によってミクロ相分離構造を形成させることが困難となるため、20,000〜1,000,000であり、好ましくは30,000〜700,000であり、さらに好ましくは40,000〜500,000であり、特に好ましくは50,000〜300,000である。
ブロックコポリマー全体の質量に対する、芳香環含有ポリマー部分とポリ(メタ)アクリレート部分の合計質量の比率は、50〜100%であり、好ましくは60〜100%であり、さらに好ましくは70〜100%である。
ブロックコポリマーに含まれる芳香環含有ポリマー部分の質量をW(a)、ポリ(メタ)アクリレート部分の質量をW(b)とするとき、1≦W(a)/W(b)≦9であり、好ましくは1.2≦W(a)/W(b)≦6、より好ましくは1.5≦W(a)/W(b)≦4である。
本発明で用いるブロックコポリマーを構成するブロックの必須成分の一つである芳香環含有ポリマーは、芳香環又は複素芳香環を有するモノマーの少なくとも1種からなる単独重合体又は共重合体であり、モノマーとしてはビニル系モノマーが好ましく用いられる。芳香環含有ポリマーの例として、ポリスチレン(以下、PSとも記す。)、ポリメチルスチレン、ポリエチルスチレン、ポリt−ブチルスチレン、ポリメトキシスチレン、ポリN,N−ジメチルアミノスチレン、ポリクロロスチレン、ポリブロモスチレン、ポリトリフルオロメチルスチレン、ポリトリメチルシリルスチレン、ポリジビニルベンゼン、ポリシアノスチレン、ポリビニルナフタレン、ポリビニルビフェニル、ポリビニルピレン、ポリビニルフェナントレン、ポリイソプロペニルナフタレン、ポリビニルピリジン等を挙げることができ、ポリメチルスチレンとしては、ポリα−メチルスチレンが一般的に用いられる。ここで最も好ましく用いられる芳香環含有ポリマーは、原料モノマーの入手性、合成の容易性の観点から、ポリスチレンである。
本発明で用いるブロックコポリマーを構成するブロックのもう一つの必須成分であるポリ(メタ)アクリレートとは、下記のアクリレートモノマー及びメタクリレートモノマーからなる群から選ばれる少なくとも1種の単独重合体又は共重合体である。ここで用いることができるアクリレートモノマー及びメタクリレートモノマーからなる群としては、例えば、メタクリル酸メチル(以下、MMAとも記す。)、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−プロピル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸t−ブチル、メタクリル酸n−ヘキシル、メタクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸t−ブチル、アクリル酸n−ヘキシル、アクリル酸シクロヘキシル等を挙げることができる。ここで最も好ましく用いられるポリ(メタ)アクリレート(b)としては、原料モノマーの入手性、合成の容易性の観点から、メタクリル酸メチルの単独重合体であるポリメタクリル酸メチル(以下PMMAとも記す。)である。
本発明で用いるブロックコポリマーは、上記芳香環含有ポリマーの片末端又は両末端と上記ポリ(メタ)アクリレートの片末端又は両末端が結合した、ジブロック、トリブロック又はそれ以上のマルチブロックコポリマーである。これらのブロックコポリマーの中でも、芳香環含有ポリマーとポリ(メタ)アクリレートの片末端同士が結合したジブロックコポリマーが合成の容易性の観点から好ましい。より好ましくは、ポリスチレンとポリメタクリル酸メチルのジブロックコポリマーである。
尚、本発明で用いるブロックコポリマー中には、上記芳香環含有ポリマー部分及びポリ(メタ)アクリレート部分の他に、50質量%を超えない範囲でその他のポリマー成分を含むこともできる。その他のポリマー成分は、所望の相分離構造形成に大きな影響を与えなければ特に限定されないが、例えば、ポリエチレンオキサイド、ポリプロピレンオキサイド、ポリテトラメチレングリコール等を挙げることができる。
ブロックコポリマーは、リビングアニオン重合やリビングラジカル重合、又は反応性末端基を有するポリマー同士のカップリング等により合成することができる。例えば、リビングアニオン重合では、ブチルリチウムのようなアニオン種を開始剤として、まず芳香環含有ポリマーを合成する。次いで、芳香環含有ポリマーの末端を開始剤として、(メタ)アクリレートモノマーを重合することで芳香環含有ポリマーとポリ(メタ)アクリレートのジブロックコポリマーを合成することができる。このとき、開始剤の添加量を調整したり、水や空気等の系内の不純物を取り除くことでブロックコポリマーの分子量を制御することができる。リビングラジカル重合では、例えば、まず(メタ)アクリレートモノマーの二重結合に臭素等のハロゲン化合物を付加させて末端をハロゲン化し、銅錯体を触媒としてハロゲン化したポリ(メタ)アクリレートを合成する。次いで、ハロゲン化したポリ(メタ)アクリレートの末端ハロゲンを利用して芳香環含有ポリマーを合成することで芳香環含有ポリマーとポリ(メタ)アクリレートのブロックコポリマーを得ることができる。
また、リビングアニオン重合で芳香環含有ポリマーを合成し、その末端をハロゲン化した後、(メタ)アクリレートモノマーを銅触媒存在下で反応させ、芳香環含有ポリマーとポリ(メタ)アクリレートのブロックコポリマーを合成することもできる。
さらに、反応性末端基を有するポリマー同士のカップリングとしては、例えば、末端にアミノ基を有する芳香環含有ポリマーと、末端に無水マレイン酸構造を有するポリ(メタ)アクリレートとを反応させてブロックコポリマーを得る方法等が挙げられる。
ブロックコポリマーの数平均分子量は、以下の方法により求めることができる。
まず、下記[1.芳香環含有ポリマー部分の数平均分子量の測定方法]に従って測定を行い、次いで下記[2.ポリ(メタ)アクリレート部分の数平均分子量の測定方法]を実施する。ブロックコポリマーが、芳香環含有ポリマー部分とポリ(メタ)アクリレート部分のみから成る場合、数平均分子量は、芳香環含有ポリマー部分とポリ(メタ)アクリレート部分の数平均分子量の和となる。
一方、ブロックコポリマーが、芳香環含有ポリマーとポリ(メタ)アクリレートの他に、その他のポリマー部分を含む場合は、[2.ポリ(メタ)アクリレート部分の数平均分子量の測定方法]に続いて、下記[3.その他のポリマー部分の数平均分子量の測定方法]を行う。これよりブロックコポリマーの数平均分子量は、芳香環含有ポリマー部分の数平均分子量と、ポリ(メタ)アクリレート部分の数平均分子量と、その他のポリマー部分の数平均分子量の和となる。
[1.芳香環含有ポリマー部分の数平均分子量の測定方法]
リビングアニオン重合により本発明のブロックコポリマーを合成する場合、まず芳香環含有モノマーを重合して芳香環含有ポリマーを合成し、その末端から(メタ)アクリレートモノマーを重合してポリ(メタ)アクリレートを合成する。この反応過程の中で、芳香環含有モノマーの重合が終わった時点で反応溶液の一部を取り出し、反応を停止させれば、ブロックコポリマー中の芳香環含有ポリマー部分のみを得ることができる。このようにして得たポリマーをゲルパーミエーションクロマトグラフィー(以下、GPCとも記す。)を用いて測定することで数平均分子量が得られる。GPCの測定条件は以下の通りであった。
GPC装置:東ソー(株)製 HLC−8020
溶離液:テトラヒドロフラン 40℃
カラム:東ソー(株)製商標名TSK gel G5000HHR/G4000H/R/G3000HHR/G2500HHR直列
流速:1.0ml/min
分子量較正用標準物質:東ソー(株)製TSK standardポリスチレン(12サンプル)
[2.ポリ(メタ)アクリレート部分の数平均分子量の測定方法]
得られたブロックコポリマーを重クロロホルム等の重水素化溶媒に溶解させ、プロトンNMRスペクトルを測定する。芳香環含有ポリマー由来のプロトン数と、ポリ(メタ)アクリレート由来のプロトンの数を比較することで、ブロックコポリマー中の芳香環含有ポリマー部分とポリ(メタ)アクリレート部分を構成する各モノマーのモル比が求められる。従って、先にGPCにより求めた芳香環含有ポリマー部分の数平均分子量から、ポリ(メタ)アクリレート部分の数平均分子量を求めることができる。使用したNMR装置、溶媒は下記の通りであった。
装置:日本電子(株)製 JNM−GSX400 FT−NMR
溶媒:重クロロホルム
[3.その他のポリマー部分の数平均分子量の測定方法]
ブロックコポリマーを重クロロホルム等の重水素化溶媒に溶解させ、プロトンNMRスペクトルを測定する。芳香環含有ポリマー由来のプロトン数と、その他のポリマー部分由来のプロトンの数を比較することで、ブロックコポリマー中の芳香環含有ポリマー部分とその他のポリマー部分を構成する各モノマーのモル比が求められる。従って、先にGPCにより求めた芳香環含有ポリマーの数平均分子量から、その他のポリマー部分の数平均分子量を求めることができる。
次に、本発明で用いる芳香環含有ホモポリマーについて説明する。
本発明における芳香環含有ホモポリマーとは、芳香環又は複素芳香環を有する少なくとも1種のモノマーからなる単独重合体又は共重合体であり、モノマーとしてはビニル系モノマーが好ましく用いられる。芳香環含有ホモポリマーの例としては、ブロックコポリマーを構成する芳香環含有ポリマーの説明において先に例示したものが挙げられる。尚、本発明では、ブロックコポリマーに含まれる芳香環含有ポリマーと、芳香環含有ホモポリマーを構成するモノマーが同一であることが好ましく、最も好ましく用いられる芳香環含有ホモポリマーは、原料モノマーの入手性、合成の容易性の観点から、ポリスチレンである。
芳香環含有ホモポリマーの数平均分子量は、ブロックコポリマーとのマクロ相分離を防ぐという観点から、500〜15,000であり、500〜10,000が好ましく、500〜5,000がより好ましく、500〜3,000がさらに好ましい。
また、低分子量体である芳香環含有ホモポリマーの分子量分布に幅を持たせることで、基板上の開口部の大きさ及び形状のばらつきに対応できるということから、芳香環含有ホモポリマーの分子量分布は、1.0≦Mw/Mn≦2.2が好ましく1.1≦Mw/Mn≦2.2がより好ましく、1.2≦Mw/Mn≦2.2が好ましく、さらに1.4≦Mw/Mn≦2.2が好ましい。
本発明の芳香環含有ホモポリマーの製造方法は特に限定されないが、一般的にラジカル重合又はアニオン重合によって合成することができる。ラジカル重合の場合、開始剤の量や溶媒の量、重合温度を、アニオン重合の場合は系内の水や空気等の系内の不純物量と開始剤量を制御することにより、分子量や分子量分布を本発明の好ましい範囲に制御することができる。芳香環含有ホモポリマーの数平均分子量は、GPC測定法にて求めることができる。
次に、本発明の樹脂組成物を用いるホールシュリンク用のパターン形成方法について説明する。
本発明のホールシュリンク用のパターン形成方法は、下記工程を含む方法である(図1参照):
(1)本発明のホールシュリンク用のパターン形成樹脂組成物を溶解した有機溶媒溶液を、開口部2を有する基板1上に塗布した後、溶媒を除去して樹脂組成物を開口部に埋め込む工程;
(2)開口部に埋め込まれた樹脂組成物を相分離させて、開口部内にシリンダー状自己組織化ドメイン4と該シリンダー状自己組織化ドメイン4の周囲に形成された自己組織化ドメイン3からなるミクロ相分離構造を形成する工程;及び
(3)前記シリンダー状自己組織化ドメイン4を選択的に除去する工程。
以下、上記各工程について詳細に説明する。
[工程(1)]
まず本発明のホールシュリンク用のパターン形成樹脂組成物を、有機溶媒に溶解して溶液を得る。有機溶媒としては、使用する樹脂組成物を溶解させることができるものであれば特に限定されるものではないが、例えば、N−メチル−2−ピロリドン、N一エチル−2−ピロリドン、γーブチロラクトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、2−ヘプタノン、イソホロン、メチルアミルケトン、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルイミダゾリノン、テトラメチルウレア、ジメチルスルホキシド、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(以下、PGMEAとも記す。)、乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸ブチル、酢酸ブチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸イソプロピル、酢酸アミル、メチル−1,3−プチレンゲリコールアセテート、1,3−プチレンゲリコールー3−モノメチルエーテル、メチル−3−メトキシプロピオネート、アニソール等が挙げられる。これらを単独又は2種以上混合して溶媒として使用することができる。より好ましい具体例としては、N−メチルピロリドン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、γーブチロラクトン、乳酸エチル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、PGMEA、アニソール、酢酸ブチル、酢酸アミルを挙げることができ、PGMEAが特に好ましい。該溶液における該樹脂組成物の質量比は、0.1〜30質量%が好ましく、0.2〜10質量%であることがより好ましく、0.3〜5質量%であることがさらに好ましい。
尚、該有機溶媒溶液中のポリマー溶解構造(例えば、会合構造など)をコントロールする目的で適量の水を加える方法を必要に応じて用いても構わない。水の添加量は、少なすぎると溶解構造変化に効果が見られず、他方、多すぎるとポリマーの析出につながるため、溶液全量中において0.1質量%〜5質量%が好ましく、0.1質量%〜4質量%がより好ましく、0.5質量%〜4質量%がさらに好ましい。
開口部を有する基板上に該溶液を塗布する方法としては、スピンコーター、バーコーター、ブレードコーター、カーテンコーター、スプレーコーター、インクジェット法が挙げられ、膜厚の均一性という観点から、スピンコーター法が好ましい。
本発明で用いる基板としては十分な平坦性が確保できる材質の物であれば特に限定されず、用途に応じて種々のものを選択することができる。例えば、ガラス、石英、酸化アルミニウム、サファイア、窒化珪素、炭化珪素等のセラミックス基板、シリコン、ゲルマニウム、ガリウム砒素、ガリウム燐、ガリウム窒素等半導体基板、ポリエチレンテレフタレート、ポリナフタレンテレフタレート等のポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリビニルアルコール、エチレンビニルアルコール共重合体、環状ポリオレフィン、ポリイミド、ポリアミド、ポリスチレン等の樹脂基板等が挙げられる。これらの材料の中でも平坦性や純度の点から、特にシリコンが好ましく、その場合シリコンウエハーが一般的に用いられる。尚、基板は単層である必要はなく、必要に応じて多層構造であっても構わない。開口部を有する基板としては、例えば、シリコンウエハー上に塗布したフォトレジストに、フォトリソ法で開口部を形成し、それを本工程の開口部として用いても構わないし、このレジスト開口部をマスクとして下部層をエッチングして形成した開口部を用いても構わない。
開口部の形状は、真円形状、楕円形状、長方形形状など、製品の用途や要求性能に応じて任意の形状を用いることが可能である。また、開口部の大きさも特に限定されないが、半導体製造用のホールシュリンクを考慮すると、その周囲長は100nm〜400nmが好ましい。
基板上に開口部を形成する方法は、所望の開口部が形成できれば特に限定されないが、例えば、フォトリソグラフィー法、熱リソグラフィー法、ナノインプリント法等が好ましく用いられる。
開口部を有する基板上に塗布した後、溶媒を除去して樹脂組成物を開口部に埋め込むことができる。溶媒を除去する方法は特に限定されず、風乾法、加熱法などが挙げられるが、溶液塗布基板を溶媒が揮発する程度の温度で加熱する方法が好ましい。
[工程(2)]
開口部に埋め込まれた樹脂組成物を相分離させて、開口部内にシリンダー状の自己組織化ドメイン4と該シリンダー状の自己組織化ドメイン4の周囲に形成された自己組織化ドメイン3からなるミクロ相分離構造を形成するためには、熱アニール法や有機溶剤蒸気に暴露する方法等が挙げられ、熱アニール法が好ましく用いられる。熱アニール法の場合は、ホットプレート上で又はオーブン内で基板を加熱する方法などが挙げられる。熱アニールを実施する場合、ミクロ相分離構造を形成させるにはポリマーのガラス転移温度以上ポリマーの分解温度未満で長時間加熱することが望ましいが、フォトレジストで形成された開口部を用いる半導体製造工程を考慮すると、アニール温度は200℃未満が好ましく、190℃以下がより好ましく、170℃以下が特に好ましい。また生産スループットの観点から、アニール時間は3分以内が好ましく、1分以内がより好ましい。
[工程(3)]
開口部内に形成したシリンダー状の自己組織化ドメイン4と該シリンダー状の自己組織化ドメイン4の周囲に形成された自己組織化ドメイン3からなるミクロ相分離構造から、該シリンダー状の自己組織化ドメイン4を選択的に除去するには、一般的にドライエッチング法やウエットエッチング法が用いられる。
ウエットエッチング法を用いる場合、シリンダー状の自己組織化ドメイン4を形成するポリマーを選択的に溶解する溶媒を用いる。この場合、シリンダー状の自己組織化ドメイン4を形成するポリマー部位と該シリンダー状の自己組織化ドメイン4の周囲に形成された自己組織化ドメイン3を形成するポリマー部位が連結されている場合は、少なくとも該連結部位を電磁波等(例えば、紫外線)を照射する方法などで予め切断しておくことが好ましい。
ドライエッチング法を用いる場合、本発明のブロックコポリマーにおいては、一般的に芳香環含有ポリマーブロックが、ポリ(メタ)アクリレートブロックよりも耐ドライエッチング性が高いため、シリンダー状自己組織化ドメイン4がポリ(メタ)アクリレートブロックで形成されていれば、公知のドライエッチング法、例えば、リアクティブイオンエッチング法により、開口部内に形成されたミクロ相分離構造からシリンダー状の自己組織化ドメイン4を選択的に除去することができ、その結果、基板開口部の周囲長よりも小さいホールシュリンクパターンを形成することができる。例えば、周囲長が100nm〜400nmの開口部内に周囲長が30nm〜150nmのシュリンクホール5を得ることができる。
ドライエッチング用のガスとしては、例えば、Ar、SF、F、CF、C、C、C、C、C、CHF、CH、CHF、C、Cl、CCl、SiCl、BCl、BCl、Br、Br、HBr、CBrF、HCl、CH、NH、O、H、N、CO、COなどが挙げられる。これらのエッチングガスの1種以上を使用できる。これらのエッチングガスの中でも、該エッチング選択比が4以上となるガス、例えば、CFが好ましい。
以下、実施例に基づいて本発明を説明する。
まず、ブロックコポリマー、芳香族含有ホモポリマーそれぞれの合成例を示す。
〈ブロックコポリマーの合成〉
[合成例1]
1Lフラスコに溶媒として脱水・脱気したテトラヒドロフラン(以下、「THF」とも記す。)490g、開始剤としてn−ブチルリチウム(以下、「n−BuLi」とも記す)のヘキサン溶液(約0.16mol/L)1.62mL、モノマーとして脱水・脱気したスチレン23.0gを入れて窒素雰囲気下にて−78℃に冷却しながら30分間撹拌し、その後、第2モノマーとして脱水・脱気したメタクリル酸メチル(以下、「MMA」とも記す。)16.5gを加えて4時間撹拌した。その後、変性アルコール(日本アルコール販売(株)製ソルミックスAP−1)を2L入れた容器に反応溶液を撹拌しながら加えて、析出したポリマーを室温で一晩真空乾燥した。ポリスチレンの重合が終わり、MMAを加える前に反応溶液を3ml採取した。GPCの分析から数平均分子量が100,000のポリスチレンと同定された。
また、NMR解析の結果からブロックコポリマーのPS部分と、PMMA部分とのモル比は1:0.67であった。
GPCの結果と併せ、主生成物であるブロックコポリマーは、PS部分のMn(W(a))が100,000、PMMA部分のMn(W(b))が70,000であると同定され、W(a)/W(b)=1.4であった。これをBCP−1とした。
尚、以降の実施例ではBCP−2、3を使用する場合があるが、これらは開始剤の使用量を変えた以外は、本合成例1と同様に合成した。BCP−1からBCP−3までのMn(W(a)、W(b))を以下の表1に示す。
〈芳香族含有ホモポリマーの合成〉
[合成例2]
2Lフラスコに溶媒として脱水・脱気したテトラヒドロフラン(以下、「THF」とも記す。)980g、開始剤としてn−ブチルリチウム(以下、「n−BuLi」とも記す。)のヘキサン溶液(約0.16mol/L)7.5mL、モノマーとして脱水・脱気したスチレン23gを入れて窒素雰囲気下にて−78℃に冷却しながら30分間撹拌した。その後、変性アルコール(日本アルコール販売(株)製ソルミックスAP−1)を3L入れた容器に反応溶液を撹拌しながら加えて、析出したポリマーを室温で一晩真空乾燥した。GPCの分析からMnが25,000、分子量分布は1.02のポリスチレンと同定されたこれをPS−1とした。
尚、以降の実施例では、PS−2、3、4、5、6を使用する場合があるが、これらは開始剤の使用量を変えた以外は、本合成例2と同様に合成した。
[合成例3]
500mlフラスコに溶媒としてメチルエチルケトン(以下、MEKとも記す。)180g、開始剤としてAIBN2.36g(0.0144mol)、モノマーとしてスチレン30.0g(0.288mol)を入れて窒素気流下、70℃に加熱しながら6時間撹拌しその後、室温まで放冷した。質量比2:1のソルミックスAP−1と水の混合溶液2Lにこの反応混合物を撹拌しながら加え、ポリマーを析出させた。この混合溶液を1時間撹拌した後、ろ紙を用いてろ過し、固形分を80℃で3時間真空乾燥した。分子量及び分子量分布をGPCによりブロックコポリマーの場合と同様の条件下で測定した結果、Mn(数平均分子量)は2,000、分子量分布(Mw/Mn)は1.46であった。これをPS−7とした。PS−1からPS−7までのMnとMw/Mnを以下の表2に示す。
次に、本発明で合成したブロックコポリマーとポリスチレンを組み合わせたパターン形成材料によるホールシュリンクパターン構造の製造例を示す。
[実施例1]
上記の合成方法に従い合成したBCP−1(ブロックコポリマー)0.375g(W(I))と、PS−3(ポリスチレンホモポリマー)0.126g(W(II))とを、溶媒であるプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(以下、PGMEAとも記す。)49.5gに室温で溶解させ、ホールシュリンク用のパターン形成樹脂組成物を溶解した有機溶媒溶液を作製した(W(I)/W(II)=3)。
直径が凡そ70nmの円形の開口部を有するシリコンウエハー基板上にこの有機溶媒溶液を2,000rpmで30秒間スピンコートし、ホットプレートで110℃で90秒間プリベークして開口部に樹脂組成物を埋め込んだ。
次に、ホットプレート上で、樹脂組成物を埋め込んだ上記のシリコンウエハー基板を170℃で1分間加熱し、アニールした。その後このウエハーをプラズマエッチング装置(新港精機(株)製EXAM)にて圧力25.0Pa、パワー133Wで、CFによるプラズマエッチングを150秒間行った。
図2に示すように、電界放出形走査電子顕微鏡(FE−SEM)S−4800((株)日立ハイテクノロジーズ製)にて表面観察を行った。観察範囲内を50個の開口部としたとき、全ての開口部においてシリンダー状自己組織化ドメインであるPMMAドメインが、選択的にエッチングされて明瞭なホールシュリンク構造が均質に形成されている様子が確認された。アニールを190℃で1分間とした場合も同様に明瞭なホールシュリンク構造が均質に形成されている様子が確認された。
[比較例1]
BCP−1の代わりにBCP−2を用いたこと以外は上記の実施例1と同様の作業を行ったところ、ホールシュリンク構造は形成されなかった。
[比較例2]
BCP−1の代わりにBCP−3を用いたこと以外は上記の実施例1と同様の作業を行ったところ、ホールシュリンク構造は形成されなかった。
[実施例2]
PS−3の代わりにPS−2を用いたこと以外は上記の実施例1と同様の作業を行ったところ、アニール温度が170℃、190℃どちらにおいても明瞭なホールシュリンク構造が均質に形成されている様子が確認された。
[実施例3]
PS−3の代わりにPS−4を用いたこと以外は上記の実施例1と同様の作業を行ったところ、アニール温度が170℃の場合は明瞭なホールシュリンク構造が形成されていなかったが、190℃の場合は明瞭なホールシュリンク構造が形成されている様子が確認された。
[実施例4]
PS−3の代わりにPS−5を用いたこと以外は上記の実施例1と同様の作業を行ったところ、アニール温度が170℃の場合は明瞭なホールシュリンク構造が形成されていなかったが、190℃の場合は明瞭なホールシュリンク構造が形成されている様子が確認された。
[比較例3]
PS−3の代わりにPS−6を用いたこと以外は上記の実施例1と同様の作業を行ったところ、アニール温度が170℃、190℃どちらにおいても明瞭なホールシュリンク構造が形成されなかった(図2参照)。
[比較例4]
PS−3の代わりにPS−1を用いたこと以外は上記の実施例1と同様の作業を行ったところ、アニール温度が170℃、190℃どちらにおいても明瞭なホールシュリンク構造が形成されなかった。
以下の表3に結果をまとめる。表3中、前記電界放出形走査電子顕微鏡による表面観察により、明瞭なホールシュリンク構造が形成された場合を「○」、明瞭なホールシュリンク構造が形成されなかった場合を「×」で示す。
ここまでは開口部の直径が70nmの基板を用いた例を示したが、開口部が70nm、80nm、90nmの基板を用いた例を以下に示す。開口部のサイズが変動しても明瞭なホールシュリンク構造を形成させることが望まれる。
[実施例5]
BCP−1を0.375g(W(I))と、PS−3を0.126g(W(II)溶媒であるPGMEA49.5gに室温で溶解させた(W(I)/W(II)=3)。
直径がそれぞれ凡そ70nm、80nm、90nmの円形の開口部を有するシリコンウエハー基板上にこの溶液を2,000rpmで30秒間スピンコートし、ホットプレートで110℃で90秒間プリベークして開口部に樹脂組成物を埋め込んだ。
次に、ホットプレート上で、樹脂組成物を埋め込んだ上記のシリコンウエハー基板を190℃で1分間加熱し、アニールした。その後このウエハーをプラズマエッチング装置(新港精(株)製EXAM)にて圧力25.0Pa、パワー133WでCFによるプラズマエッチングを150秒間行った。
電界放出形走査電子顕微鏡(FE−SEM)S−4800((株)日立ハイテクノロジーズ製)にて表面観察を行った。観察範囲内を50個の開口部としたとき、開口部の大きさが70nmの基板上の全ての開口部においてシリンダー状自己組織化ドメインであるPMMAドメインが、選択的にエッチングされて明瞭なホールシュリンク構造が均質に形成されている様子が確認された。
[実施例6]
PS−3の代わりにPS−7を用いたこと以外は上記の実施例5と同様の作業を行ったとき、開口部が70nm、80nm、90nmいずれの基板上においても基板上の全ての開口部においてシリンダー状自己組織化ドメインであるPMMAドメインが、選択的にエッチングされて明瞭なホールシュリンク構造が均質に形成されている様子が確認された。
以下の表4に結果をまとめる。
本発明のホールシュリンク用のパターン形成用樹脂組成物、該樹脂組成物を有機溶媒に溶解した溶液、及びホールシュリンク用のパターン形成方法は、最先端半導体製造工程における超微細コンタクトホール(ビアホール)の形成プロセスにおいて好適に用いることができる。また、本発明は、コンタクトホールの形状は真円に限らず、楕円形状、長方形形状など、製品や性能のニーズに応じた種々のコンタクトホール形成に適用することもできる。さらに、本発明は、ホールシュリンクプロセスだけでなく、最先端半導体製造工程におけるラインアンドスペースデザインのシュリンク(ピッチリダクション)にも適用可能である。あるいは、本発明に係る樹脂組成物は、相分離均質性や低温相分離性の特徴を活かし、ナノインプリントに代表される超微細金型製造プロセスにおけるパターン形成材料としても用いることができる。
1 基板
2 開口部
3 周囲に形成された自己組織化ドメイン
4 シリンダー状自己組織化ドメイン
5 シュリンクホール

Claims (7)

  1. 芳香環含有ポリマー及びポリ(メタ)アクリレートをブロック部分として含むブロックコポリマーと、芳香環含有ホモポリマーとを含有するホールシュリンク用のパターン形成用樹脂組成物であって、該ブロックコポリマーの数平均分子量は20,000〜1,000,000であり、該ブロックコポリマーに含まれる該芳香環含有ポリマーの質量をW(a)、該ポリ(メタ)アクリレートの質量をW(b)とするとき、1≦W(a)/W(b)≦9であり、該ブロックコポリマーの質量をW(I)、該芳香環含有ホモポリマーの質量をW(II)とするとき、1≦W(I)/W(II)≦10であり、かつ、該芳香環含有ホモポリマーの数平均分子量は500〜15,000であることを特徴とする前記組成物。
  2. 前記芳香環含有ホモポリマーの数平均分子量が500〜5,000である、請求項1に記載のホールシュリンク用のパターン形成用樹脂組成物。
  3. 前記芳香環含有ホモポリマーの分子量分布は1.0≦Mw/Mn≦2.2の関係を満たす、請求項1又は2に記載のホールシュリンク用のパターン形成用樹脂組成物。
  4. 前記ブロックコポリマーに含まれる芳香環含有ポリマーを構成するモノマーと、前記芳香環含有ホモポリマーを構成するモノマーが同一である、請求項1〜3のいずれか1項に記載のホールシュリンク用のパターン形成用樹脂組成物。
  5. 前記ブロックコポリマーに含まれる芳香環含有ポリマーがポリスチレンであり、前記ブロックコポリマーに含まれるポリ(メタ)アクリレートがメタクリル酸メチルであり、かつ、前記芳香環含有ホモポリマーがポリスチレンである、請求項1〜4のいずれか1項に記載のホールシュリンク用のパターン形成用樹脂組成物。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載のホールシュリンク用のパターン形成用樹脂組成物を有機溶媒に溶解した溶液。
  7. 以下の工程:
    (1)請求項6に記載の溶液を、開口部を有する基板上に塗布した後、溶媒を除去して、請求項1〜5のいずれか1項に記載のホールシュリンク用のパターン形成用樹脂組成物を開口部に埋め込む工程;
    (2)該開口部に埋め込まれた樹脂組成物を相分離させて、該開口部内にシリンダー状の自己組織化ドメインと該シリンダー状の自己組織化ドメインの周囲に形成された自己組織化ドメインからなるミクロ相分離構造を形成する工程;及び
    (3)該シリンダー状の自己組織化ドメインを選択的に除去する工程;
    を含むホールシュリンク用パターン形成方法。
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