JP2014031379A - メタクリル酸アルキルエステルの吸着精製法 - Google Patents

メタクリル酸アルキルエステルの吸着精製法 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明の目的は、望ましくないポリマーの形成が最低レベルのメタクリル酸アルキルエステルを超高純度で製造する方法および装置を提供することである。
【解決手段】本発明は、メタクリル酸アルキルエステルを精製する方法であって、A)不純物を含むメタクリル酸アルキルエステルを製造するステップ;B)不純物の少なくとも一部を精製固体上に吸着させて、非常に純粋なメタクリル酸アルキルエステルを得るステップを含む方法に関する。本発明はまた、非常に純粋なメタクリル酸アルキルエステルを製造する方法、メタクリル酸アルキルエステルを製造するための装置、メタクリル酸アルキルエステルに少なくとも一部基づくポリマーを製造する方法、本発明にしたがって得られるメタクリル酸アルキルエステルの化学製品における使用、および本発明にしたがって得られるメタクリル酸アルキルエステルを含む化学製品にも関する。
【選択図】図1

Description

本発明は一般に、メタクリル酸アルキルエステルを精製するための方法、超高純度のメタクリル酸アルキルエステルを製造するための方法、メタクリル酸アルキルエステルを製造するための装置、少なくとも部分的にメタクリル酸アルキルエステルを基礎とするポリマーを製造するための方法、本発明にしたがって得られるメタクリル酸アルキルエステルの化学製品における使用、および本発明にしたがって得られるメタクリル酸アルキルエステルを含む化学製品に関する。
高純度メタクリル酸アルキルエステルの需要は常に増加している。このようなエステルは医療技術において用いられるポリマー成形の基礎をなし、これに対してなされるこれらの毒性学的安全性に関する要求は最も高い。従来技術は多数の精製法を開示し、蒸留精製が最も広く行われている。蒸留による後処理を連続方法においても非常に有効に使用することができたとしても、蒸留により非常に純度が高いメタクリル酸アルキルエステルを提供することは非常に困難であり、高レベルの技術的な複雑さを伴う。これらの問題および高レベルの複雑さの理由は、特に熱ストレス許容度が低いことと、非常に反応性が高いメタクリル酸アルキルエステルの自発的重合傾向である。特に、メタクリル酸アルキルエステルの重合傾向の結果として、複雑で時間がかかる方法を用いて塔および塔内部装置中で形成されたポリマーを除去するために、工業規模のプラントにおける蒸留塔の操作を中断する必要が常にある。
一般に、本発明の目的は従来技術に起因する欠点を少なくとも一部克服することである。
本発明の目的は、特に、従来技術と比べてそれほど複雑ではなく、特に、望ましくないポリマーの形成が最低レベルのメタクリル酸アルキルエステルを超高純度で製造する方法および装置を提供することである。
本発明のさらに別の目的は、毒物学的に特に安全なメタクリル酸アルキルエステルを基礎とするポリマーを提供することである。
したがって、本発明のさらに別の目的は、精製されるメタクリル酸アルキルエステルの望ましくない重合を非常に実質的に防止することである。
本発明にしたがって精製されたメタクリル酸アルキルエステルのさらなる処理ステップに及ぼす悪影響が最小である精製方法、およびこのようにして得られたさらなる処理産物を提供することも本発明の1つの目的である。
加えて、エネルギー消費量が低く、それでも満足できる純度のメタクリル酸アルキルエステルが精製される精製方法を提供することが本発明の1つの目的である。
対象のカテゴリーを形成するクレーム、本発明の好適な実施形態を構成するその従属クレームは前述の目的を解決するために貢献する。
本発明はしたがって、メタクリレートエステルを精製する方法であって:
i.不純物を含むメタクリル酸アルキルエステルを提供するステップ;
ii.少なくとも一部の不純物を精製固体上に吸着させて、超高純度メタクリル酸アルキルエステルを得るステップ
を含む方法に関する。
図1は、メタクリル酸またはメチルメタクリレートの製造および処理用プラントシステムを示す。 図2は、アセトンシアノヒドリンの製造用プラントを示す。 図3は、アセトンシアノヒドリンの後処理プラントを示す。 図4は、アミド化プラントを示す。 図5は、エステル化プラントを示す。 図6は、エステルの予備精製用プラントを示す。 図7は、エステルの精密精製プラントを示す。
精製固体に関連して、本発明によると、精製固体は、精製固体容器中に収容された多数の精製固体粒子からなるのが好適である。不純物を含む液体メタクリル酸エステルがその中を流れる精製容器のために、精製固体の多数の粒子がメタクリル酸アルキルエステルおよび少なくとも1つの不純物の液体混合物の周りを流れる。これに関連して、精製容器の中を通る流れおよび精製固体粒子の周りの流れは実質的に均一であるのが有利である。これに関連して、精製容器中の流速は約2〜約30m/sの範囲、好ましくは約20〜約10m/sの範囲、さらに好ましくは約3〜約9m/sの範囲であるのが有利であることが判明している。
本発明によると、精製固体が約400〜約1500m/g、好ましくは約500〜約1000m/gの範囲、さらに好ましくは約650〜約800m/gの範囲の比表面積を有することも好適である。本発明によると、精製固体は、不純物がその上に効率よく吸着され得るような寸法の細孔を有することも好適である。したがって、精製固体が異なる細孔径を有することは完全に可能である。これは、例えば、異なる細孔径を有する3以上の異なる精製固体を互いに混合することにより達成できる。一般に、精製固体の細孔径は、DIN66135−1の容積測定手段により測定すると、約0.1〜約2nmの範囲、好ましくは約0.2〜約0.8nmの範囲、さらに好ましくは約0.3〜約0.6nmの範囲が有用であることが判明している。
精製固体の場合、嵩密度(約800〜約1100kg/mの範囲が好ましいが、約920〜約960kg/mの範囲であることも多い)に加えて、精製固体の粒径および粒径分布は、精製されるメタクリル酸アルキルエステルと少なくとも1つの不純物との混合物がこれらを含む容器中を流れる能力に影響を及ぼす。このために、本発明によると、少なくとも80質量%の精製固体粒子が約0.5〜約10mmの範囲、好ましくは約1〜約8mmの範囲、さらに好ましくは約1.2〜約7.5mmの範囲の粒径を有するのが好ましい。精製固体の質量平均粒径が約0.5〜約10mmの範囲、好ましくは約1〜約8mmの範囲、さらに好ましくは約1.2〜7.5mmの範囲であることも好適である。場合によっては、精製固体の少なくとも一部はストランド顆粒などの円筒状単位の形態で存在する。これに関連して、これらの単位が約0.5〜約5mmの範囲、好ましくは約1〜約4mmの範囲、さらに好ましくは約1.4〜2mmの範囲の横断面、および約3〜約12mmの範囲、好ましくは約4〜約10mmの範囲、さらに好ましくは約5〜9mmの範囲の長さを有するのが好適である。
このように、精製容器を通る流れ、および精製固体の改善に関連して、精製容器中の内部装置および充填物により、さらなる手段を得ることができる。例えば、精製容器は、精製固体を収容する精製容器の領域よりも小さな直径を有する、精製される液体を取り込むための入口を有し得る。精製容器を好ましくは円錐台形状に作る。この場合、上面は入口を形成し、底部は出口を形成し得る。入口の下流で、精製容器は、精製固体を保持し、精製固体が非常にスラリー化しやすいことに対抗する働きをする精製固体と異なる一連の充填物を有し得る。流れ方向から見ると、これらの充填物は精製固体の下および上と予想できる。
さらに、本発明の一態様において、精製固体は多数の精製固体粒子の形態ではなく、成形体または2以上の成形体の組み合わせで存在し、これらの成形体はメタクリル酸アルキルエステルと少なくとも1つの不純物との混合物がその中を流れる複数のチャンネルが貫通している。これらのチャンネルの形状、特に長さおよび直径を選択することにより、流速、したがってメタクリル酸アルキルエステルと少なくとも1つの不純物との混合物の滞留時間が、まず精製固体上の不純物の最大部分の吸着に十分な時間、そして第2に経済的に実行可能な滞留時間を確立できるように選択することが可能になる。アルキルメアタクリレートの容器中の滞留時間は、約0.15〜約20時間の範囲、好ましくは約0.3〜約10時間の範囲、さらに好ましくは約0.4〜約2時間の範囲である。
原則として、有用な精製固体は当業者に既知であり、メタクリル酸アルキルエステルと少なくとも1つの不純物との混合物中の不純物を少なくとも一部に吸着させるのに適しているようであり、吸着させることができる任意の物質である。これに関連して、本発明によると、精製固体が、それぞれの場合において精製固体基準で少なくとも10質量%、好ましくは少なくとも50質量%、さらに好ましくは少なくとも75質量%のケイ素−酸素化合物を含むのが好適である。これらは、特にケイ素酸化物(Holleman−Wiberg "Lehrbuch der Anorganischen Chemie"[Textbook of Inorganic Chemistry]91st−100th edition,1985,p.750ff.参照)を含む。本発明によると、精製固体が少なくとも10質量%、好ましくは少なくとも50質量%、さらに好ましくは少なくとも75質量%のゼオライト、好ましくはA型を含むのが特に好適である。特に無機精製固体の場合、これらを熱により再生することが可能である。このために、精製固体をある期間、通常は約10分〜30時間の範囲、好ましくは約2〜28時間の範囲、さらに好ましくは約3〜約24時間の範囲、約300〜約1800℃の範囲、好ましくは約700〜約1300℃の範囲の温度でか焼して、ほとんどの有機不純物を二酸化炭素に変換し、このようにして精製固体から汚染物質を除去することができる。本発明の方法はさらなるステップを含み得る。これに関連して、追加のステップとして、精製固体の熱生成と、それに続いて再生された精製固体の再使用をステップiiで行うことが好適である。本発明にしたがって少なくともステップiiを連続しておこなうことも好適である。これに関連して、「連続して」とは、恒久的操作をおこない、メンテナンスおよび清浄操作によってのみ中断することを意味する。
本発明にしたがって、異なる精製方法を互いに組み合わせることも好適である。例えば、メタクリル酸アルキルエステルを本発明のステップii前に予備精製のために蒸留することができる。
可能な不純物には、一般に、メタクリル酸アルキルエステルの製造において存在する全ての不純物が含まれる。これらのうち、ギ酸、メタクリル酸もしくは硫酸、またはその少なくとも2つが存在する。本発明にしたがって、ステップiで得られるメタクリル酸アルキルエステルは、次の不純物の少なくとも1つ、または少なくとも2つ、またはそれぞれを含む:
A.0.05質量%以下、好ましくは0.01質量%以下、さらに好ましくは0.005質量%以下の量のギ酸;
B.0.1質量%以下、好ましくは0.02質量%以下、さらに好ましくは0.01質量%以下の量のメタクリル酸;
C.0.001質量%以下、好ましくは0.0005質量%以下、さらに好ましくは0.0001質量%以下の量の二酸化硫黄。
本発明の方法が、ステップiで得られるメタクリル酸アルキルエステルの不純物を構成する少なくとも1つの物質、好ましくは少なくとも2つの物質を、超高純度メタクリル酸アルキルエステルから少なくとも5%、好ましくは少なくとも30%、さらに好ましくは少なくとも60%減少させることも好適である。
精製固体により、不純物は実質的に完全に除去されるので、精製固体により精製されるメタクリル酸アルキルエステルを、例えば規格に適合する純度を得るためにはまだ精製固体上を通過させなければならないメタクリル酸アルキルエステルと混合できる。したがって、メタクリル酸アルキルエステル流れを精製固体上にバイパスとして部分的にのみ流すことができる。
本発明は、ステップとして:
場合により予備精製されたメタクリル酸アルキルエステルを製造し;
メタクリル酸アルキルエステルを精製するための本発明の方法によりメタクリル酸アルキルエステルを精製する
ことを含む、超高純度メタクリル酸アルキルエステルを製造するための方法にも関する。
超高純度メタクリル酸エステルを製造するための本発明の方法が次のステップをさらに含むことも好適である:
i.アセトンシアノヒドリンを提供するステップ;
ii.アセトンシアノヒドリンを無機酸と接触させて、メタクリルアミドを得るステップ;
iii.メタクリルアミドをアルコールと接触させて、メタクリル酸エステルを得るステップ;
iv.場合により、メタクリル酸アルキルエステルを予備精製するステップ。
本発明はまた、メタクリル酸アルキルエステルを製造するための装置であって、流体を伝導する形態で互いに連結された:
アセトンシアノヒドリンを製造するためのプラント要素と、それに続いて;
メタクリルアミドを製造するためのプラント要素と、それに続いて;
メタクリル酸アルキルエステルを製造するためのプラント要素と、場合により、それに続いて;
メタクリル酸エステルを精製するためのプラント要素と、場合によりそれに続いて;
重合のためのプラント要素と、場合によりそれに続いて;
最終処理用プラント要素を含み、
精製用プラント要素は精製固体を含む容器を含む
装置にも関する。
流体を伝導する形態で連結されたとは、この文脈において、気体、液体および気液混合物または他の自由流動性物質を伝導できることを意味する。精製固体の個々の具体例に関連して、前記のようにいう。
本発明にしたがって、本発明の方法を、前記の本発明の装置中でおこなうことも好適である。
本発明はさらに、少なくとも部分的にメタクリル酸アルキルエステルを基礎とするポリマーを製造するための方法であって:
A.本発明の前記方法により超高純度メタクリル酸アルキルエステルを提供するステップ;
B.超高純度メタクリル酸アルキルエステル(好ましくはラジカル重合)、および場合により少なくとも1つのコモノマーを重合して、重合体を得るステップ;
C.重合体を後処理して、ポリマーを得るステップ
を含む方法に関する。
有用なコモノマーは、当業者に既知であり、好適であると思われるもの全てを包含し、ラジカル重合性モノマーが特に選択される。これらのうち、特にスチレン、ブチルアクリレート、またはアクリロニトリルが挙げられる。重合は、溶液重合、ビーズ重合、乳化重合もしくは懸濁重合として、または塊状重合としておこなうことができる。ポリマーを、例えば、沈殿剤としてポリマーの非溶媒中にポリマーを含む溶媒の沈降により後処理する。例えば、溶媒としてアセトンおよびポリメチルメタクリレートを含むポリマーを、メタノールおよび水から構成される沈殿剤中で沈殿させ、沈殿剤から分離し、乾燥させる。
加えて、本発明は、好適な化学製品として、繊維、フィルム、コーティング、成形組成物、成形剤、製紙助剤、皮革助剤、凝集剤および掘削添加剤における、本発明の方法により得ることができる超高純度メタクリル酸アルキルエステルの使用に関する。
加えて、本発明は、好適な化学製品としての繊維、フィルム、コーティング、成形組成物、製紙助剤、皮革助剤、凝集剤および掘削添加剤に関し、これらは本発明の方法により得ることができる超高純度メタクリル酸エステルに基づく。
様々な方法要素およびプラント部品を以下に記載する。これらは原則として本発明と個々に組み合わせることができるか、または記載される2以上の方法要素の組み合わせとして組み合わせることができる。場合によって、本分中に記載する方法要素を本発明と組み合わせて、これらを全体的に組み合わせて、メタクリル酸のエステルを製造する方法またはメタクリル酸を製造する方法を得るのが有利である。しかし、本発明の対象が、それ自体で別の分野において使用されるか、または本明細書に記載される方法要素のいくつかと単に組み合わせた場合にも有利な効果を通常得ることができることも指摘される。
アセトンシアノヒドリンの製造
この方法要素において、アセトンシアノヒドリンは周知方法(例えば、Ullmann’s Enzyklopaedie der technischen Chemie、4th Edition,Volume 7参照)により製造される。使用される反応物質はアセトンおよびシアン化水素酸であることが多い。反応は発熱反応である。この反応で形成されるアセトンシアノヒドリンの分解に対抗するために、反応熱を典型的には好適な装置により除去する。反応は、バッチ方法として、または連続方法として行うことができ;連続方法が好適である場合、反応は適切に整備されたループリアクター中で行われることが多い。
所望の生成物を高収率でもたらす方法の主な特徴は、反応生成物を十分な反応時間で冷却し、反応平衡を反応生成物の方向へシフトさせることであることが多い。加えて、後の後処理の過程での分解を防止して、出発物質を得るために、反応生成物を全集率に都合よく適切な安定剤と混合することが多い。
アセトンおよびシアン化水素酸反応物質の混合は、原則として本質的にどんな方法でも行うことができる。混合方法は、特に、バッチ方式(例えばバッチ式リアクター中)が選択されるか、または連続方式(例えばループ式リアクター中)が選択するかによって変わる。
原則として、スクラバー塔を有する貯蔵容器を介してアセトンを反応中に供給する場合が有利である。したがってアセトンおよびシアン化水素酸を含む廃ガスを伝導する排出ラインを例えばこの貯蔵容器を通して伝導できる。貯蔵容器に取り付けられた洗浄塔において、貯蔵容器から漏れる廃ガスをアセトンで洗浄し、これにより廃ガスからシアン化水素酸を分離し、方法にリサイクルする。このために、例えば貯蔵容器から反応中へ導入されるアセトンの量の一部を、冷却器を通して、好ましくは塩水冷却器を通して、洗浄塔の上端へ伝導し、かくして所望の結果が得られる。
製造される最終製品のサイズおよび量に応じて、アセトンを1以上の貯蔵容器から反応へ供給することが有利である。これに関連して、2以上の貯蔵容器のそれぞれが対応する洗浄塔を保有することが可能である。しかし、多くの場合は貯蔵容器の1つだけが対応する洗浄塔を備えているだけで十分である。しかし、この場合、廃ガスを伝導し、アセトンおよびシアン化水素酸を輸送できる対応するラインがこの容器またはこの洗浄塔を通ることが望ましい。
貯蔵容器中のアセトンの温度は原則として本質的に任意の範囲内である。ただし、アセトンは適切な温度で液体状態にあるものとする。しかし、貯蔵容器中の温度は、有利には約0℃から約20℃である。
洗浄塔中で、洗浄に用いられるアセトンを適切な冷却器、例えばプレート冷却器により塩水を用いて約0〜約10℃の温度まで冷却する。洗浄塔中へ入る際のアセトンの温度はしたがって好ましくは、例えば約2〜約6℃である。
反応に必要なシアン化水素酸を液体または気体形態のいずれかでリアクター中に導入できる。例えば、BMA方法またはAndrussow方法からの粗ガスであってよい。
シアン化水素を例えば適切な冷却塩水の使用により液化することができる。液化シアン化水素酸の代わりに、コークス炉ガスを使用できる。例えば、炭酸カリウムで洗浄した後のシアン化水素含有コークス炉ガスを、10%の水を含むアセトンとの向流中で連続して洗浄し、アセトンシアノヒドリンを得る反応を、直列に連結された2つのガス洗浄塔中、塩基性触媒の存在下で行うことができる。
さらなる実施態様において、シアン化水素および不活性ガス、特にBMA方法またはAndrussow方法からの粗ガスを含むガス混合物をアセトンと、塩基性触媒およびアセトンシアノヒドリンの存在下、気液リアクター中で反応させることができる。
本明細書において記載される方法において、BMA粗ガスまたはAndrussow粗ガスが選択される。前記慣例的シアン化水素製造法から得られるガス混合物をそのままで、または酸洗浄後に使用できる。本質的に、シアン化水素酸および水素をメタンおよびアンモニアから製造するBMA方法からの粗ガスは、典型的には22.9体積%のHCN、71.8体積%のH2、2.5体積%のNH3、1.1体積%のN2、1.7体積%のCH4を含む。既知Andrussow方法において、シアン化水素酸および水はメタンおよびアンモニアおよび大気酸素から形成される。Andrussow方法の粗ガスは、酸素が酸素源として用いられる場合、典型的には8体積%のHCN、22体積%のH2O、46.5体積%のN2、15体積%のH2、5体積%のCO、2.5体積%のNH3ならびに0.5体積%のCH4およびCO2のそれぞれを含む。
BMA方法またはAndrussow方法からの非酸洗浄粗ガスが使用される場合、粗ガス中に存在するアンモニアはしばしば反応の触媒として作用する。粗ガス中に存在するアンモニアはしばしば触媒として必要とされる量を超え、したがって安定化に使用される硫酸の大きな損失につながる可能性があり、アンモニアをこれから除去するためにこのような粗ガスを酸洗浄に付すことが多い。しかし、このような酸洗浄粗ガスが使用される場合、好適な塩基性触媒をリアクターに触媒量で添加する必要がある。原則として、既知無機または有機塩基性化合物は触媒として機能し得る。
ガス状もしくは液体形態のシアン化水素、またはシアン化水素、およびアセトンを含むガス混合物をループリアクターに継続的に連続方式で供給する。この場合、ループリアクターは少なくとも1つのアセトン供給手段、または2以上のかかる手段、少なくとも1つの液体もしくは気体状シアン化水素酸供給手段、または2以上のかかる手段、および少なくとも1つの触媒供給手段を含む。
好適な触媒は原則として任意のアルカリ性化合物、例えばアンモニア、水酸化ナトリウム溶液または水酸化カリウム溶液であり、アセトンおよびシアン化水素酸のアセトンシアノヒドリンを得るための反応を触媒できる。しかし、使用される触媒が有機触媒、特にアミンである場合が有利であることも判明している。好適な例は、第2もしくは第3アミン、例えばジエチルアミン、ジプロピルアミン、トリエチルアミン、トリ−N−プロピルアミンなどである。
記載される方法要素において使用できるループリアクターは、少なくとも1つのポンプ、または2以上のポンプ、および少なくとも1つの混合装置、または2以上のかかる混合装置をさらに含む。
好適なポンプは原則として、ループリアクター中の反応混合物を確実に循環させるために好適なすべてのポンプである。
好適な混合装置は、可動要素を有する混合装置、および固定流れ抵抗が設けられているいわゆる静的ミキサーの両方である。静的ミキサーを使用する場合、好適な例は、操作条件下で機能の著しい制限なしに、少なくとも約10bar、例えば少なくとも約15barまたは少なくとも約20barの操作上の移動を可能にするものである。適切なミキサーはプラスチックまたは金属から構成される。好適なプラスチックは、例えば、PVC、PP;HDPE、PVDF、PVAまたはPTFEである。金属ミキサーは、例えば、ニッケル合金、ジルコニウム、チタンなどから構成される。同様に好適なのは、例えば長方形ミキサーである。
触媒をループリアクター中、好ましくはループリアクター中に存在するポンプの下流かつ混合要素の上流で添加する。記載される反応において、触媒を例えば、全反応が8以下のPH、特に約7.5または約7以下のPHでおこなわれるような量で使用する。反応におけるPHが約6.5または約7.5の範囲内、例えば約6.8〜約7.2の範囲内で変化する場合が好適である。
触媒をポンプの下流かつ混合装置の上流でループリアクター中に添加する代わりに、触媒をループリアクター中にアセトンとともに供給することも、記載された方法において可能である。このような場合、アセトンおよび触媒の適切な混合がループリアクター中へ供給される前に確実におこなわれる場合が有利であり得る。適切な混合は、例えば可動部品を有するミキサーの使用によるか、または静的ミキサーの使用によりおこなうことができる。
記載される方法における操作方式としてループリアクター中の連続方法が選択される場合、反応混合物の状態を即時または連続分析により調べることが適切である。これは、必要に応じて、急速に反応させて反応混合物における状態を変化させることも可能であるという利点がある。さらに、収率損失を最小限に抑えるために、例えば反応物質において非常に正確に計量することが可能である。
対応する分析を、例えばリアクターループにおいてサンプリングすることによりおこなうことができる。好適な分析法は、例えば、PH測定、発熱性の測定または好適な分光法による反応混合物の組成の測定である。
特に変換率のモニタリング、品質面および安全性に関連して、反応混合物から除去される熱により反応混合物における変換率を決定すること、および理論的に放出される熱と比較することが有用であることが判明している。
ループリアクターの好適な選択の場合、実際の反応は原則としてループリアクター内に配列された管状システム内でおこなうことができる。しかし、反応は発熱であるので、収率損失を回避するためには、十分な冷却および反応熱の十分な除去を確実にしなければならない。反応が熱交換器内、好ましくは管群熱交換器内で進行する場合が有利であることが判明している。製造される製品の量に応じて、適切な熱交換器の容量を様々に選択できる。工業規模の方法に関して、約10〜約40mの容積を有する熱交換器が特に好適であることが判明している。優先して使用される管群熱交換器は、その中を液体が流れるジャケット内に、その中を液体が流れる管群を有する熱交換器である。管直径、充填密度などに応じて、2つの液体間の熱交換を適切に調節できる。原則として記載された方法において、反応混合物が管群自体における熱交換器を通って伝導され、反応が管群内で起こるという反応をおこなうことができ、熱は管群からジャケット液体中へ除去される。
しかし、冷却に使用される液体を管群内で循環させながら、熱交換器のジャケットを通して反応混合物を伝導させることは実用的であり、多くの場合、実施可能であることも同様に判明している。多くの場合、流れ抵抗、好ましくは偏向板により反応混合物をジャケット内部で分布させて、さらに長い滞留時間およびさらに良好な混合が達成される場合が有利であることが判明している。
ジャケット容積の管群に対する容積の比は、リアクターのデザインに応じて、約10:1〜約1:10であり;ジャケットの容積は好ましくは管群の容積よりも大きい(管の内容物に基づく)。
リアクターからの熱除去を、適切な冷却剤、例えば水を用いて、反応温度が約25〜約45℃、特に約30〜約38℃、特に約33〜約35℃の範囲内であるように調節する。
生成物を連続してループリアクターから除去する。生成物は前記反応温度内の温度、例えば、約35℃の温度を有する。生成物を1以上の熱交換器、特に1以上のプレート熱交換器により冷却する。例えば、塩水冷却を使用する。冷却後の生成物の温度は約0〜10℃、特に1〜約5℃であるべきである。生成物を好ましくは、緩衝機能を有する貯蔵容器中に移す。加えて、貯蔵容器中の生成物を、例えば一定して部分流を貯蔵容器から好適な熱交換器へ、例えばプレート熱交換器へ除去することによりさらに冷却できるか、または好適な貯蔵温度で保つことができる。継続反応を貯蔵容器中でおこなうことも可能である。
生成物を貯蔵容器中へ、原則としていかなる方法でもリサイクルできる。しかし、場合によって、1以上のノズルから構成されるシステムにより生成物を貯蔵容器中へリサイクルして、貯蔵生成物の対応する混合を貯蔵容器内でおこなうことが有利であることが判明している。
生成物はさらに、連続して貯蔵容器から安定化容器中へと除去される。生成物をここで好適な酸、例えばとH2SO4と混合する。これにより触媒は不活性化され、反応混合物を約1〜約3、特に約2のPHに調節する。好適な酸は原則として硫酸、例えば約90〜約105%、特に約93〜約98%H2SO4の含量を有する硫酸である。
安定化生成物を安定化容器から抜き取り、精製段階へと移す。安定化生成物の一部を、例えば安定化容器中へリサイクルできるので、容器の十分な混合は1以上のノズルから構成されるシステムにより保証される。
ACH後処理
本発明に関連して使用できるさらなる方法要素において、前段階、例えばアセトンのシアン化水素酸との反応で得られたアセトンシアノヒドリンを、蒸留後処理に付す。安定化粗アセトンシアノヒドリンから対応する塔により低沸点成分を除去する。好適な蒸留方法を、例えば唯一の塔によりおこなうことができる。しかし、粗アセトンシアノヒドリンの適切な精製において、2以上の蒸留塔の組み合わせ(流下膜式蒸発器とも組み合わせられている)を使用することも同様に可能である。加えて、2以上の流下膜式蒸発器または2以上の蒸留塔を互いに組み合わせることができる。
粗アセトンシアノヒドリンは貯蔵から蒸留へと一般に約0〜約15℃の温度、例えば約5〜約10℃の温度でもたらされる。原則として、粗アセトンシアノヒドリンを直接塔中に導入できる。しかし、場合によっては、粗冷却アセトンシアノヒドリンが、熱交換器により、まず蒸留によりすでに精製された生成物の熱の一部を吸収することが有用であることが判明している。したがって、前述の方法のさらなる実施態様において、粗アセトンシアノヒドリンを熱交換器により約60〜80℃の温度に加熱する。
アセトンシアノヒドリンを蒸留塔、好ましくは10を超える段数を有する蒸留塔によるか、または2以上の対応する好適な蒸留塔のカスケードを用いた蒸留により精製する。塔底を好ましくは蒸気で加熱する。底部温度が140℃を超えない場合が有利であることが判明しており;底部温度が約130℃以下または約110℃以下である場合に良好な収率および良好な精製が達成された。温度データは塔底部の壁温基準である。
粗アセトンシアノヒドリンを塔の上1/3で塔本体に供給する。蒸留は好ましくは減圧下、好ましくは約50〜約900mbar、特に約50〜約250mbarの圧力でおこなわれ、50から約150mbarの間で良好な結果が得られる。
塔の上端で、ガス状不純物、特にアセトンおよびシアン化水素酸を除去し、除去された気体状物質を1つの熱交換器または2以上の熱交換器のカスケードにより冷却する。ここでは約0〜約10℃の温度の塩水冷却を用いることが選択される。これにより、蒸気のガス状構成成分が凝縮する機会が与えられる。第1凝縮段階は、例えば標準圧力で起こり得る。しかし、この第1凝縮段階が減圧下で、好ましくは蒸留で広く用いられる圧力でおこなわれる場合が等しく可能であり、場合によっては有利であることが判明している。凝縮物を冷却された収集容器上を通過させ、この中に約0〜約15℃、特に約5〜約10℃の温度で集める。
第1凝縮ステップで凝縮しないガス状化合物を減圧チャンバーから真空ポンプにより除去する。原則として、任意の真空ポンプをここでは使用できる。しかし、多くの場合、そのデザインにより液体不純物をガス流れ中に導入させない真空ポンプを使用することが有利であることが判明している。したがって、例えばドライ運転真空ポンプを使用することがここでは選択される。
ポンプの加圧側で漏れるガス流れをさらに別の熱交換器を通して伝導し、この熱交換器を好ましくは塩水で約0〜約15℃の温度で冷却する。ここで凝縮する構成成分を、真空条件下で得られた凝縮物をすでに集めている収集容器中に同様に集める。真空ポンプの加圧側で行われる凝縮は、例えば熱交換器によって行うこともできるが、直列または平行に配列された2以上の熱交換器のカスケードでも行うことができる。この凝縮ステップ後に残存するガス状物質を除去し、さらなる利用、例えば熱利用のために送る。
集められた凝縮物を同様に、所望によりさらに利用することができる。しかし、経済的理由で、アセトンシアノヒドリンを製造する反応へ凝縮物をリサイクルすることが非常に有用であることが判明している。これは、好ましくはループリアクターへのアクセスを可能にする1以上の地点で好ましくは行われる。凝縮物は原則としてアセトンシアノヒドリンの製造を妨害しないならば任意の組成を有し得る。しかし多くの場合、過半量の凝縮物は、例えば約2:1〜約1:2のモル比、しばしば約1:1の比のアセトンおよびシアン化水素酸から構成される。
蒸留塔の底部から得られるアセトンシアノヒドリンをまず第1熱交換器により供給された冷粗アセトンシアノヒドリンにより約40〜約80℃の温度に冷却する。続いて、アセトンシアノヒドリンを約30〜約35℃の温度に少なくとも1つのさらに別の熱交換器により冷却し、場合により直ちに貯蔵する。
アミド化
メタクリル酸またはメタクリル酸エステルの製造においてしばしば提供されるさらなる方法要素において、アセトンシアノヒドリンを加水分解に付す。一連の反応後の様々な温度レベルで、これは生成物としてメタクリルアミドを形成する。
反応は当業者に既知の方法で、濃硫酸とアセトンシアノヒドリンとの反応により行われる。反応は発熱であり、このことは、反応の熱がシステムから有利に除去されることを意味する。
ここでも反応はバッチ式方法または連続方法で行うことができる。後者が多くの場合に有利であることが判明している。反応が連続方法で行われる場合、ループリアクターの使用が有用であることが判明している。反応は、例えば唯一のループリアクター中で行うことができる。しかし、反応が2以上のループリアクターのカスケード中でおこなうことが有利であり得る。
記載した方法において、好適なループリアクターはアセトンシアノヒドリンの1以上の供給点、濃硫酸の1以上の供給点、1以上のガス分離器、1以上の熱交換器および1以上のミキサー、ならびにしばしば運搬手段としてポンプを有する。
アセトンシアノヒドリンを硫酸で加水分解してメタクリルアミドを得ることはすでに記載したように発熱である。しかし、反応中に発生する反応熱は少なくとも主にシステムから除去される。その理由は、反応における温度の上昇とともに収率が降下するからである。原則として、適切な熱交換器を用いて急速かつ総合的な反応熱の除去をおこなうことが可能である。しかし、混合物を冷却しすぎることも不利である。その理由は、熱交換器での適切な交換には十分な熱伝達が必要とされるからである。混合物の粘度は温度が降下するとともに大きく上昇するので、第1にループリアクター中の循環およびループリアクターを通る流れは複雑で、第2にシステムからの反応エネルギーの十分な除去はもはや保証できない。
加えて、反応混合物における過度に低い温度は熱交換器での反応混合物の構成成分の結晶化をもたらし得る。これは、明らかな収率減少が検出できる結果として、さらに熱交換器を悪化させる。加えて、ループリアクターは最適量の反応物質を入れることができないので、方法の効率は全体的に劣っている。
方法の一実施態様において、アセトンシアノヒドリン流れからの体積流量の一部、好ましくは約2/3〜約3/4を第1ループリアクター中に導入する。第1ループリアクターは好ましくは1以上の熱交換器、1以上のポンプ、1以上の混合要素および1以上のガス分離器を有する。第1ループリアクターを通過する循環流れは好ましくは約50〜650m/hの範囲、好ましくは100〜500m/hの範囲、さらに好ましくは約150〜450m/hの範囲である。第1ループリアクターの次の少なくとも1つのさらなるループリアクターにおいて、循環流れは好ましくは約40〜650m/hの範囲、好ましくは50〜500m/hの範囲、さらに好ましくは約60〜350m/hの範囲である。さらに、熱交換器の好適な温度差は約1〜20℃であり、約2〜7℃が特に好適である。
アセトンシアノヒドリンは原則としてループリアクター中に任意の地点で供給できる。しかし、供給が混合要素中へ、例えば可動部品を有するミキサーもしくは静的ミキサー中へ、または十分に混合された地点である場合が有利であることが判明している。硫酸は有利にはアセトンシアノヒドリン添加の上流で供給される。しかし、そうでなければ、硫酸をループリアクター中に任意の地点で供給することが同様に可能である。
ループリアクター中の反応物質の比は、過剰の硫酸が存在するように制御される。過剰の硫酸は、構成成分のモル比に基づいて、第1ループリアクターにおいて約1.8:1〜約3:1、第2ループリアクターにおいて約1.3:1〜約2:1である。
場合によって、ループリアクター中の反応をこのような過剰の硫酸を用いて行うのが有利であることが判明している。硫酸はここでは例えば溶媒として作用し、反応混合物の粘度を低く維持し、このことにより反応熱のさらに高い除去率および反応混合物のさらに低い温度が保証され得る。これは顕著な収率の利点をもたらす。反応混合物における温度は約90〜約120℃である。
熱の除去はループリアクター中の1以上の熱交換器により保証される。前述の理由から反応混合物の過度の冷却を防止するために冷却性能を制御するための好適なセンサーシステムを熱交換器が有する場合が有利であることが判明している。例えば、1つ熱交換器もしくは複数の熱交換器においてポイントごともしくは連続して熱伝導を測定し、熱交換器の冷却性能を調節することが有利であり得る。これは、例えば冷却剤自体によって行うことができる。反応物質の添加の対応する変動およびさらに多くの反応熱の発生により反応混合物の適切な加熱を達成することが等しく可能である。2つの可能性の組み合わせも考えられる。ループリアクターは少なくとも1つのガス分離器をさらに有するべきである。一方法は、ガス分離器によりループリアクターから連続して形成される生成物を抜き取ることである。別の方法はしたがって反応において形成されたガスを反応チャンバーから抜き取ることである。形成されたガスは、主に一酸化炭素である。ループリアクターから抜き取られた生成物を好ましくは第2ループリアクター中へ移す。この第2ループリアクターにおいて、第1ループリアクター中の反応により得られるような、硫酸およびメタクリルアミドを含む反応混合物をアセトンシアノヒドリンの残存する部分流れと反応させる。この場合、第1ループリアクターからの過剰の硫酸、または過剰の硫酸の少なくとも一部はアセトンシアノヒドリンと反応して、さらにメタクリルアミドを形成する。2以上のループリアクター中での反応の実施は、第1ループリアクター中の過剰の硫酸のために、反応混合物のポンプ能力と、したがって熱伝導、そして最終的には収率が改善されるという利点を有する。次に、少なくとも1つの混合要素、少なくとも1つの熱交換器および少なくとも1つのガス分離器が第2ループリアクター中に配置されている。第2ループリアクター中の反応温度は同様に約90〜約120℃である。
反応混合物のポンプ能力、熱伝導、および最低反応温度の問題は、さらに別のループリアクターのいずれにおいても、第1ループリアクターにおいてと同様に起こる。したがって、第2ループリアクターも有利には、その冷却性能を適切なセンサーシステムにより制御できる熱交換器を有する。
アセトンシアノヒドリンを再度好適な混合要素中、好ましくは静的ミキサー中または十分に混合された地点で供給する。
生成物を分離器、特に第2ループリアクターのガス分離器から抜き取り、約130〜約180℃の温度に加熱して、反応を完了し、メタクリルアミドを形成する。
好ましくは、最高温度が最小期間、例えば約1分〜約30分の期間、特に約2〜約8または約3〜約5分だけで達成されるように加熱をおこなう。これは原則としてこのような温度をこのような短時間で達成するための任意の装置中で行うことができる。例えば、エネルギーを通常の方法で、電気エネルギーによるか、または蒸気により供給することができる。しかし、電磁放射線により、例えばマイクロ波によりエネルギーを供給することも等しく可能である。
様々な場合において、加熱ステップを、好ましくは少なくとも2重の反対の配列で存在し得るチューブコイルの2段もしくは多段配列を有する熱交換器において行うことが有利であることが判明している。これにより、反応混合物を急速に約130〜180℃の温度に加熱する。
熱交換器を、例えば1以上のガス分離器と組み合わせることができる。例えば、熱交換器中の第1チューブコイルを出た後、ガス分離器を通して反応混合物を伝導することが可能である。これにより、例えば反応中に形成されたガス状成分を反応混合物から除去できる。第2コイルを出た後、ガス分離器を用いて反応混合物を処理することも等しく可能である。第1チューブコイルを出た後および第2チューブコイルを出た後のいずれでも、反応混合物をガス分離器で処理することは有利であることもさらに判明している。
このようにして得ることができるアミド溶液は一般に100℃以上、典型的には約130〜180℃の温度を有する。
アミド化で得られるガス状化合物は、原則として何らかの方法で廃棄できるか、またはさらなる処理に送ることができる。しかし、場合により、適切なガスを輸送ライン中、連続的もしくは必要に応じて例えば蒸気圧を用いるかのいずれかで加圧されるような方法で組み合わせることが有利であり、このようにしてさらに輸送できる。
エステル化
方法要素を構成し、本発明において本発明の方法と併用できるさらなるステップは、メタクリルアミドのメタクリル酸への加水分解と、それに続くメタクリル酸エステルへのエステル化とである。この反応は1以上の加熱された、例えば蒸気加熱されたタンク中でおこなうことができる。しかし、多くの場合、エステル化を少なくとも2つの連続したタンク中、例えば3または4以上の連続したタンク中でおこなう場合が有利であることが判明している。この場合、メタクリルアミドの溶液をタンクまたは2以上のタンクを含むタンクのカスケードの第1タンク中に導入する。
2以上のタンクのカスケードを用いて対応するエステル化反応をおこなうのが好適であることが多い。この変形についてのみ以下で記載する。
本明細書において記載する方法において、例えば本明細書において記載されるアミド化反応から得ることができるアミド溶液を第1タンク中に供給することが可能である。タンクを例えば蒸気で加熱する。供給されるアミド溶液は一般に高温、例えば約100〜約180℃の温度を有し、これは本質的に前記のアミド化反応からのアミド溶液の出口温度に対応する。アルカノールもタンクに供給され、これをエステル化に使用できる。
本発明における好適なアルカノールは原則として1〜約4個の炭素原子を有する、直鎖もしくは分岐、飽和もしくは不飽和であってよいアルカノールであり、メタノールが特に選択される。これらのアルカノールは同様にメタクリル酸エステルと併用でき、これは特にエステル交換反応に当てはまる。
タンクには水も添加されるので、タンク中の全水濃度は約13〜約26質量%、特に約18〜約20質量%である。
アミド溶液およびアルカノールの量を、アミドのアルカノールに対する全モル比が約1:1.4〜約1:1.6になるように制御する。アルカノールをタンクカスケード全体にわたって分布させることができるので、第1リアクターにおけるモル比は約1:1.1〜約1:1.4であり、次の反応段階においては、全アミド流れ基準で、約1:0.05〜約1:0.3のモル比が確立される。エステル化に供給されるアルカノールは「新鮮なアルカノール」および後処理段階のリサイクル流れからのアルカノールおよび所望により生成物システムの下流方法のリサイクル流れから構成される。
第1タンクには水を添加できるので、原則として、水が任意の供給源からタンクへ供給される。ただし、この水はエステル化反応または下流の方法段階に悪影響を及ぼす成分を有さないものとする。例えば、脱塩水または天然水をタンクに供給できる。しかし、水と有機化合物との混合物(例えばメタクリル酸またはメタクリル酸エステルの精製において得られるようなもの)をタンクに供給することも同様に可能である。本明細書に記載される方法の好適な実施態様において、タンクに少なくとも部分的に水とかかる有機化合物との混合物を添加する。
2以上のタンクのカスケードをエステル化反応において用いる場合、形成されるガス状物質、特にメタクリル酸エステルを原則として各タンクから個別に抜き取り、精製に供給することができる。しかし、場合によって2以上のタンクのカスケードにおいて、第1タンクからのガス状生成物がまず第2反応容器に供給され、第1タンクからのガス状化合物が精製に直接供給されないのが有利であることが判明している。この手順により、しばしば第1タンク中の高度の発泡を複雑な脱泡装置により弱める必要がないという利点がもたらされる。ガス状物質を第1タンクから第2タンクへと通す場合、第1タンクで形成され、連行され得る泡状物はまた第2タンクの反応チャンバー中へ簡単な方法で侵入する。ここでの発泡は一般に著しく低いので、脱泡装置を使用する必要はない。
第1タンクの下流に配置された第2タンクは次いでまず第1タンクのオーバーフローを利用し;次に第1タンク中で形成されたか、または第1タンク中に存在するガス状物質とともに供給される。第2タンクおよび任意のその次のタンクに同様にメタノールを添加する。ここではメタノールの量がタンクごとで、先のタンクの各場合に基づいて少なくとも10%減少することが好適である。第2タンクおよびさらに別のタンク中の水濃度は第1タンクと異なっていてもよいが;濃度差は小さいことが多い。
第2タンク中で形成された蒸気をタンクから除去し、蒸留塔の底部中に導入する。
3以上のタンクのカスケードを用いてエステル化を行う場合、第2タンクのオーバーフローを各場合で第3タンクに移し、第3タンクのオーバーフローを適切な場合、第4タンク中に移す。さらなるタンクも同様に蒸気加熱する。タンク3および、適切な場合タンク4中の温度を、好ましくは約120℃〜約140℃に調節する。
タンクから漏れる蒸気を蒸留塔に通し、これは好ましくは蒸留塔の下部領域で行われる。蒸気は、担体蒸気、メタクリル酸エステルおよびアルカノールの共沸混合物を含み、使用されるアルカノールに応じて、約60〜約120℃、例えばメタノールを使用する場合約70〜約90℃の温度を有する。蒸留塔において、メタクリル酸エステルをガス状形態で、さらに高温で沸騰する蒸気構成成分から分離する。高沸点フラクション(主に、メタクリル酸、ヒドロキシイソ酪酸エステルおよび水)を第1反応タンク中にリサイクルする。形成されたメタクリル酸エステルを塔の上端で抜き取り、熱交換器または2以上の熱交換器のカスケードにより冷却する。場合によって、メタクリル酸エステルが少なくとも2つの熱交換器により冷却される場合が有用であることが判明しており、この場合、水を含む熱交換器は凝縮および約60〜約30℃の温度への冷却をおこない、一方、第2塩水冷却式熱交換器は約5〜約15℃への冷却を行う。水冷凝縮物からの部分流を塔中の濃度制御のために還流として塔に導入できる。しかし、形成されたメタクリル酸エステルを2より多い熱交換器のカスケードにより冷却することも等しく可能である。この場合、直列に連結された2つの水冷式熱交換器により冷却をまず行い、次いで適切な塩水冷却式熱交換器によりさらに冷却することが可能である。
例えば、本明細書において記載する方法において、形成されたメタクリル酸エステルを水冷式の第1熱交換器によりガス状段階で冷却することができる。凝縮物質および未凝縮物質の両方を第2熱交換器に通し、ここで水冷によりさらに凝縮をおこなう。この時点で、例えばガス状物質を次いで別の塩水冷却式熱交換器に移すことができる。この塩水冷却式熱交換器中の凝縮物を次いで蒸留流れ中に導入し、一方、残存するガス状物質をさらに利用するか、または廃棄するために送ることができる。第2水冷式熱交換器からのメタクリル酸エステル凝縮物を次いで水冷式または塩水冷却熱交換器中で、15℃未満、好ましくは約8〜約12℃の温度に冷却する。この冷却ステップにより、対応する冷却ステップがない場合よりも著しく低いギ酸含量を有するメタクリル酸エステルが形成され得る。冷却された凝縮物を次いで相分離器に移す。ここで、有機相(メタクリル酸エステル)を水性相から分離する。水ならびに蒸留ステップからの有機化合物、特にアルカノールも含有し得る水性相を原則として所望によりさらに使用できる。しかし、すでに記載したように、水と有機化合物とのこの混合物を、第1反応タンク中に供給することにより、エステル化方法にリサイクルすることが好適である。
除去された有機相をスクラバー中に供給する。ここで、メタクリル酸エステルを脱塩水で洗浄する。分離された水性相(水と有機化合物、特にアルカノールとの混合物を含む)を次に原則として所望によりさらに使用することができる。しかし、経済的理由から、この水性相を,例えば第1タンク中に供給することによりエステル化ステップにリサイクルすることが有利である。
メタクリル酸エステルは重合する傾向が強いので、多くの場合、重合が防止されるようにメタクリル酸のエステル化に注意を払うことが有利である。
メタクリル酸またはメタクリル酸エステルを製造するためのプラントでは、メタクリル酸またはメタクリル酸エステルが最初に低い流速を有し、したがって局所的静穏領域が形成され得る場合に重合がしばしば起こり、この場合、メタクリル酸またはメタクリル酸エステルおよび重合開始剤間で長期間にわたって持続する接触が確立され、これはその後に重合に至る。
このような重合挙動を防止するために、物質流を最適化して、まず、メタクリル酸エステルの流速またはメタクリル酸の流速がシステム中の実質的にすべての地点で著しく高く、静穏領域の数が最小であるようにするのが有利である。さらに、メタクリル酸またはメタクリル酸エスエルの流れを好適な安定剤と混合して、重合が大きく抑制されるようにすることが有利である。
このために、本明細書において記載される方法における流れを原則として安定剤と混合して、最低レベルの重合がシステム自体で起こるようにすることができる。この目的のために、プラントの一部、特に蒸留中または蒸留後にメタクリル酸またはメタクリル酸エステルが高濃度で存在する部分に適切な安定剤を供給する。
例えば、安定剤を蒸留塔の上端で、ここで抜き取られるメタクリル酸エステルの流れに供給することが実行可能であることが判明している。さらに、メタクリル酸またはメタクリル酸エステルが約20℃以上の温度、好ましくは約20〜約120℃の範囲の温度で循環されるプラントの一部を、安定剤のメタクリル酸エステル中溶液でフラッシュすることが有利であることが判明している。例えば、熱交換器中で得られる凝縮物の一部を、好適な安定剤とともに蒸留塔の上端にリサイクルして、塔上端、またはその内部に、安定化メタクリル酸エステルまたは安定化メタクリル酸を一定して噴霧する。これは好ましくは塔の上端で静穏領域が形成されないように行われる。この上端ではメタクリル酸またはメタクリル酸エステルの重合の危険性がある。熱交換器それ自体に、対応して同様にメタクリル酸またはメタクリル酸エステルの安定化溶液を、ここでも静穏領域が形成されないように添加することができる。
本明細書において記載される方法において、例えば、先の方法から、特にアミド化ステップから得られる一酸化炭素を含むオフガスを蒸気とともにエステル化プラントに通すことも有利であることが判明している。このように、ガス混合物を再度精製して化合物を除去し、これは固体または液体形体で除去することができる。第2に、これらを中心点で集め、さらなる利用または廃棄のために送ることができる。
エステル化およびその後の予備精製において得られるメタクリル酸エステルもしくはMMA、または得られるメタクリル酸を続いてさらなる処理に送る。エステル化の結果、希硫酸が残留物質として得られ、これも同様にさらなる利用に送ることができる。
エステルまたは酸の予備精製
本明細書において記載される方法において、本発明の対象は、以下の方法要素において記載されるように、メタクリル酸またはメタクリル酸エステルの予備精製方法と併用することもできる。例えば、原則として、粗メタクリル酸または粗メタクリル酸エステルをさらなる精製に付して、非常に純粋な生成物を得ることができる。さらなる方法要素を構成するこのような精製は,例えば一段である可能性がある。しかし、多くの場合、このような精製は少なくとも2段を含むのが有利であることが判明しており、この場合、生成物の低沸点成分を前記のように第1予備精製において除去する。この目的を達成するために、粗メタクリル酸エステルまたは粗メタクリル酸をまず蒸留塔に移し、ここで低沸点成分および水を除去できる。この目的を達成するために、粗メタクリル酸エステルを蒸留塔に送り、この場合、例えば塔の上半分で添加を行う。例えば、約50〜約120℃の壁温を達成するような方法で、塔底部を蒸気で加熱する。精製は減圧下で行う。エステルの場合の塔内の圧力は好ましくは約100〜約600mbarである。酸の場合の塔内の圧力は好ましくは約40〜約300mbarである。
塔の上端で、低沸点成分を除去する。特に、これらは例えば、エーテル、アセトンおよびギ酸メチルであり得る。蒸気を次いで1以上の熱交換器により凝縮する。例えば、場合によって直列に連結された2以上の水冷式熱交換器によりまず凝縮をおこなうことが有用であることが判明している。しかし、この地点で1つだけの熱交換器を使用することも可能である。熱交換器は好ましくは、流速を増大させ、固定相の形成を防止するために、直立状態で操作し、最大のぬれを得ることが好ましい。1つまたは複数の水冷式熱交換器の下流には塩水冷却式熱交換器を連結することができるが、2以上の塩水冷却式熱交換器のカスケードを下流で連結させることも可能である。熱交換器のカスケードにおいて、蒸気を凝縮し、安定剤を添加し、例えば相分離器に供給する。蒸気は水も含み得るので、存在する水性相を廃棄するか、またはさらに利用するために送る。可能なさらなる利用の一例は、エステル化反応にリサイクルすること、例えば前述のようなエステル化反応にリサイクルすることである。この場合、水性相は好ましくは第1エステル化タンク中にリサイクルされる。
除去された有機相を還流として塔の上端に供給する。有機相の一部を次いで、熱交換器の上端および塔の上端に噴霧するために使用する。除去された有機相は安定剤と混合された相であるので、まず静穏領域の形成を有効に防止することが可能である。第2に、安定剤の存在により、除去される蒸気が重合する傾向がさらに抑制される。
熱交換器から得られる凝縮物流れを、さらに好ましくは、相分離器で十分な相分離作用を達成できるような方法で脱塩水と混合する。
熱交換器カスケード中の凝縮後残存するガス状化合物は好ましくは減圧発生器として蒸気エジェクターにより、1以上のさらなる熱交換器による凝縮に再度付される。このような後凝縮により凝縮されるのが予備精製からのガス状物質だけでない場合が経済的理由から有利であることが判明している。例えば、メタクリル酸エステルの主精製から得られるような、さらなるガス状物質をこのような後凝縮に供給することが可能である。このような方法の利点は、例えば、主精製段階で凝縮されなかったメタクリル酸エステルの部分を予備精製における精製塔中へ相分離器を介して再度移すことにある。例えば収率の最大化が起こり、メタクリル酸エステルの収率の損失が最小である得ることがこのように保証される。さらに、これらのさらなる熱交換器の設計および操作を適切に選択することにより、これらの熱交換器を出るオフガスの消費、特に低沸点物質の含量を調節することが可能になる。
水をメタクリル酸エステルの予備精製に供給することにより、エステル化における水分量および粗メチルメタクリレート全体中の低沸点成分の濃度は連続して上昇する。これを防止するために、システムに供給される水の一部をシステムから、好ましくは連続して放出することが有利であり得る。この放出は、原則として、例えば水が予備精製におけるシステムに供給される10倍で行うことができる。相分離器において分離される水性相は有機成分を含有する。したがって、この有機物質含量を利用する廃棄物の形態にこの水を供給することが有利であり得る。
例えば、このように有機物質で汚染された水を硫酸分解方法における燃焼チャンバーへ供給する場合が有利である。酸化性成分のために、その熱量値は依然として少なくとも部分的に利用できる。加えて、おそらくは費用がかかる有機物質で汚染された水の廃棄はしたがって回避されることが多い。
メタクリル酸エステルの精密精製
メタクリル酸エステルの精密精製のために、粗予備精製メタクリル酸エステルを別の蒸留に付す。これは、蒸留塔を利用して粗メタクリル酸エステルからその高沸点成分を除去して、純粋なメタクリル酸エステルを得る。この目的を達成するために、粗メタクリル酸エステルを蒸留塔中、場合によっては下半分に、当業者に既知の方法で導入する。
蒸留塔は原則として当業者に好適であるように思われる設計に対応し得る。しかし、得られる生成物の純度に関して多くの場合、蒸留塔が次の要件にほぼ対応する1以上の充填物を用いて操作される場合が有利であることが判明している:
まず、メタクリル酸エステルが流れる他のラインとちょうど同じように、塔中に形成されるいわゆる「デッドスペース」が最低レベルであるようにする。デッドスペースは、メタクリル酸エステルの比較的長い滞留時間につながり、これはメタクリル酸エステルの重合を促進する。これは次いで費用がかかる生産停止およびポリマーが詰まった適切な部品の洗浄につながる。デッドスペースの形成に対処する一方法は、塔の設計および十分な操作様式の両方により、常に十分な量の液体を負荷して、塔、特に塔内部、例えば充填物の一定したフラッシングが達成されるようにすることである。例えば、塔は、塔内部装置の噴霧用に設計された噴霧装置を有し得る。加えて、塔内部装置を互いに連結して、デッドスペースがほとんどまたは全く形成されないようにすることができる。この目的を達成するために、塔内部装置を互いに、または断続接着継ぎ手を介して連結することができる。このような接着継ぎ手は、1mの接着継ぎ手長さについて、少なくとも約2、好ましくは少なくとも約5およびさらに好ましくは少なくとも約10の中断を有する。これらの中断の長さは、接着継ぎ手長さの少なくとも約10%、好ましくは少なくとも約20%、さらに好ましくは少なくとも約50%であるが、一般に、95%以下となるように選択できる。別のデザインの手段は、塔の内部領域において、特にメタクリル酸エステルと接触するものにおいて、特に塔内部装置の全表面の約50%未満、好ましくは約25%未満、さらに好ましくは約10%未満が水平になるようなものである。例えば、塔の内側へ開口しているスタブは円錐形であるか、または斜めになった表面を有するものである。別の手段は、塔底部に存在する液体メタクリル酸エステルの量を塔の操作中にできるだけ低く保つことにあり、第2に、蒸発中の中程度の温度および大きな蒸発表面にもかかわらずこの量の過熱を防止することにある。これに関連して、塔底部の液体の量が塔中のメタクリル酸エステル合計量の約0.1〜15%の範囲、好ましくは約1〜10%の範囲であることが有利である。この項で提案される手段はメタクリル酸の蒸留においても利用できる。
メタクリル酸エステルの精製において、高沸点成分を生成物から蒸留により分離する。この目的を達成するために、塔底部を蒸気で加熱する。底部温度は好ましくは約50〜約80℃、特に約60〜約75℃であり、壁温度は約120℃未満である。
塔底部で得られる物質を、好ましくは連続して除去し、熱交換器または複数の熱交換器のカスケードにより約40〜約80℃の範囲、好ましくは約40〜約60℃、さらに好ましくは約50〜60℃の範囲の温度に冷却する。
この物質は、主にメタクリル酸エステル、ヒドロキシイソ酪酸エステル、メタクリル酸および安定剤成分を含み、その後、貯蔵容器を介して、例えば廃棄されるか、または別の使用のために送られる。多くの場合、塔底部で得られる物質をエステル化反応にリサイクルする場合が有利であることが判明している。例えば、塔底部から得られる物質を第1エステル化タンクにリサイクルする。これにより、非常に経済的に実行可能な方法および非常に高い収率の観点から、塔底部に存在する比較的高沸点化合物をエステル化反応にリサイクルすることが有利になる。
塔の上端で、蒸留により精製されたメタクリル酸エステルを抜き取り、熱交換器または2以上の熱交換器のカスケードにより冷却する。蒸気の熱を、水冷式熱交換器または塩水冷却式熱交換器またはこの2つの組み合わせにより除去できる。場合によって、蒸留塔からの蒸気を、水の冷却により作動する、平行に連結された2以上の熱交換器に移すことが有用であることが判明している。水冷式熱交換器からの未凝縮フラクションを,例えば塩水冷却式熱交換器または直列もしくは並列に配列された2以上の塩水冷却式熱交換器のカスケードに導入することができる。熱交換器から得ることができる凝縮物を収集容器中に導入し、ポンプによりさらなる熱交換器または2以上のさらなる熱交換器のカスケードを介して緩衝液容器に送る。凝縮物流れを、例えば1もしくは2個の水冷式熱交換器および1もしくは2個の塩水冷却式熱交換器により、約0〜約20℃の範囲、好ましくは約0〜約15℃、さらに好ましくは約2〜10℃の範囲に冷却する。
部分流れを凝縮物流れから抜き取り、蒸留塔中へ、塔の上端を介してリサイクルする。凝縮物流れを塔の上端中へ、原則として任意の方法で、例えば分配機を介して供給することができる。しかし、凝縮物流れの一部が塔の上端の上の蒸気ライン中に供給される場合、例えば噴霧される場合が有利である。この供給により安定剤も塔の上端に導入することも好適である。
塔へのリサイクルが意図されるさらなる凝縮物の部分流れを、例えば導入前に蒸気ラインへ分岐させ、塔の上端へ直接導入することができる。ここでも、この供給により安定剤を塔の上端に導入することが好適である。塔の上端への導入は、例えば、塔の上端の内部に凝縮物を噴霧して、メタクリル酸エステルが重合し得る塔の上端での静穏領域が形成できないようにすることができる。さらに、重合を防止するための安定剤を、塔にリサイクルされる凝縮部分流れに添加することが有利である。これは、例えば、適切な量の重合阻害剤を安定剤として、塔の上端に噴霧することが意図される凝縮物部分流れに添加することにより行うことができる。場合によって、凝縮物部分流れを、安定剤の添加後であるが、塔の上端に入る前に、好適な混合装置、好ましくは静的ミキサーを通過させて、凝縮物部分流れ中の安定剤の非常に均一な分布を達成することが有利であることが判明している。
精製方法において得られる未凝縮ガス状物質を例えば廃棄するために送る。
粗生成物を緩衝液容器中で、塩水冷却器により約0〜約20℃、好ましくは約0〜約15℃、さらに好ましくは約2〜10℃の範囲の温度に保つ。
さらなる不純物を生成物から除去し、超高純度メタクリル酸アルキルエステルを得るために、生成物を吸収精製段階に付すこともできる。例えば、純粋な生成物を全体として、または純粋な生成物の少なくとも一部を、さらにモレキュラシーブを利用して精製することが有用であることが判明している。特に、酸性不純物、特に製造方法で形成されたギ酸を簡単な方法で生成物流れから除去できる。さらに、場合によって、吸着精製段階に付した後の生成物流れを、1以上のフィルターを通過させて、生成物中に存在する固体を除去することも有用であることが判明している。
後処理において得られる流れは、主に重合性化合物を含む。本文中で1回以上すでに記載したように、静穏領域の形成を防止するために、本明細書において記載する方法の場合においても、メタクリル酸エステルと接触するプラントの部品上に一定してメタクリル酸エステルを流すことが有利であることが判明している。本明細書において記載される方法のさらなる実施態様において、メタクリル酸エステルの部分流れをしたがって緩衝液容器の下流であるが、吸着精製段階の上流で抜き取り、蒸留塔から生じる蒸気を吸収する熱交換器の上端領域上にフラッシュする。
精製段階で得られる生成物を次に約−5〜約20℃、好ましくは約0〜約15℃、さらに好ましくは約2〜10℃の範囲の温度で精製段階から抜き取る。
消費された酸のストリッピング
本明細書において記載される方法において、例えばさらなる方法要素において、方法で得られる消費された硫酸を、その後に方法にリサイクルするために精製に付すことが望ましい。この場合、例えばエステル化から得ることができるような消費された硫酸を含む流れを浮揚容器中で蒸気と接触させることができる。これを行う際に、存在する固体の少なくとも一部を液体の表面上に堆積させ、これらの堆積した固体を分離することができる。蒸気をその後、熱交換器、好ましくは水冷式熱交換器中で凝縮させ、冷却し、エステル化反応にリサイクルする。
場合によって、熱交換器において腐食を防止し、製造されたメタクリル酸エステルの精製におけるエステル化の過程での洗浄により得られるような、水と有機化合物との混合物を熱交換器中に、熱交換器の上端にこの混合物が噴霧されるような方法で導入することにより、冷却作用をさらに改善することが有利であることが判明している。熱交換器における腐食軽減作用および酸の冷却に加えて、この方法はさらなる利点を有する。エステル化から生じる物質(水と主にメタノールとの混合物)をエステル化方法に、まさにこの方法から生じるメタクリル酸およびメタクリル酸エステルとともにリサイクルする。ストリッパーにおいて、前記浮揚により、酸と固体との混合物が得られる。これらを除去した後、これらをさらに使用するため、または廃棄するために送る。例えば、結果として得られる混合物を分解プラントで焼却し、再度硫酸を得、方法において使用したエネルギーの一部を回収することが可能である。
ストリッピングで得られる未凝縮性ガス状化合物をさらに使用するため、または廃棄するために送る。
消費された酸から固体を除去するため、およびエステル化方法からの物質をまさにこの方法にリサイクルするための本明細書において記載されるプラントも、例えば操作上の信頼性の理由から2回実施することができる。
例えば、時間を節約するために2以上の浮揚容器を使用できる。固体がこれらの容器中で析出するので、特別の浮揚容器が使用されない場合は、これらを除去することが有利である。
前述の事項を非限定的な図面および実施例を参照してさらに詳細に説明する。
図1は、メタクリル酸またはメタクリル酸エステルおよびそのさらなる処理生成物を製造するためのプラントシステム1の好適な要素を示す。プラントシステム1は、通常、このシステムの要素として、流体を伝導する方法で互いに連結された様々なプラントを有する。このプラントシステムは、アセトンシアノヒドリン製造20と、それに続いてアセトンシアノヒドリン後処理30と、それに続いてアミド化40と、それに続いてエステル化/加水分解50/50aと、それに続いてエステルまたはメタクリル酸の後処理60と、それに続いて精密精製70を含み、その後に、エステル、通常はメチルメタクリレート、またはメタクリル酸が存在する。このようにして得られた純粋なエステル/純粋な酸をさらなる処理プラント80に送ることができる。有用なさらなる処理プラント80は、特に重合装置およびさらなる有機反応のためのリアクターを含む。重合リアクター中で、ポリメタクリレートを製造することができ、有機反応用リアクターにおいては、ここで得られる純粋なモノマーをさらに別の有機化合物に変換できる。さらなる1つまたは複数の処理プラント80の次には仕上げ処理90がある。さらなる処理生成物がメタクリル酸またはメタクリル酸エステル、特にメチルメタクリレートのポリマーである場合、これらを好適な装置、例えば、押出機、インフレーションフィルム押出機、射出成形機、糸疣ダイなどにより、さらに処理して、繊維、成形組成物、特に顆粒、フィルム、スラブ、自動車部品および他の成形品を得る。加えて、多くの場合のプラントシステム1は硫酸プラント100を含む。このプラントに関して、当業者にはこの目的に好適であるように見えるすべての硫酸プラントが原則として有用である。これに関連しては、例えば欧州委員会から入手可能なChapter 4,page 89ff. in "Integrated Pollution Prevention and Control−Draft Reference Document on Best Available Techniques for the Manufacture of Large Volume Inorganic Chemicals−Amino Acids and Fertilizers"が参照される。硫酸プラント10は他のプラントと直列に連結される。例えば、アセトンシアノヒドリン製造20に硫酸ライン2を介して濃硫酸を供給する。さらに、別の硫酸ライン3が硫酸プラント100とアミド化40との間に存在する。エステル化50(加水分解50a)からの「使用済み酸」とも称する希硫酸を硫酸プラント100へ使用済み硫酸用ライン4および5を通って移す。硫酸プラント100において、希硫酸を後処理することができる。希硫酸の後処理は、例えば、WO02/23088A1またはWO02/23089A1に記載されているようにして行うことができる。一般に、プラントは当業者に周知の、特定のストレスに好適であるように思われる物質から製造される。通常、物質は特に優れた耐酸性を有するはずであるステンレス鋼である。硫酸、特に濃硫酸を使用して操作されるプラントの領域は、セラミック材料またはプラスチックでさらに裏打ちされ、保護される。加えて、メタクリル酸プラント50aで得られるメタクリル酸を、メタクリル酸ライン6を介して予備精製60に供給できる。アセトンシアノヒドリン製造20、アミド化40、エステル化50、加水分解50a、予備精製60およびさらには最終精製70において「S」と表示される安定剤を添加することが有用であることも判明している。
図2で示されるアセトンシアノヒドリン製造20において、アセトンをアセトン容器21中に入れ、シアン化水素酸をシアン化水素酸容器22中に入れる。アセトン容器21は洗浄塔23を有し、これはその上部領域で1以上の冷却要素24を有する。プラントシステム1における様々なプラントから生じる一連のオフガスライン25は洗浄塔23中に開口している。アセトンをループリアクター26中にアセトンフィード27を介して供給し、シアン化水素酸を、シアン化水素酸フィード28を介して供給する。シアン化水素酸フィード28の下流にはポンプ29が配置され、続いて触媒フィード210、これに続いて静的ミキサー211が配置される。これに続いて熱交換器212が配置され、これは一連の流れ抵抗213および少なくとも1つの冷却ライン214を有する。ループリアクター26において、アセトン、シアン化水素酸および触媒からなる反応混合物をかなりの程度まで回路中に伝導され、これは太い線で示される。熱交換器212から、反応混合物は流れ抵抗を介して冷却ライン214に沿って伝導され、循環流れの一部を、さらに別の熱交換器215中に通し、この熱交換器には収集容器216が連結され、この収集容器中には熱交換器219を有する冷却回路218の一部としてノズル217が存在し、これは反応生成物をまず運動状態に保ち、次に冷却状態に保つ。収集容器216に続く出口220を介して、安定剤容器221を取り付け、この中に硫酸フィード222が開口し、これから粗アセトンシアノヒドリンは出口223を通ってアセトンシアノヒドリン後処理30へ伝導される。
図3において、シアノヒドリン製造20から出て、出口223は熱交換器31中に開口し、この熱交換器では、シアノヒドリン製造20から出る流れが加熱される。蒸気フィード32は熱交換器31と連結され、塔33の上部領域、好ましくは上端領域で開口している。塔33は多数の充填物34を有し、これは通常トレイとして作られる。塔33の下部領域には塔底部35が配置され、これから底部出口36が熱交換器31へとつながり、出口223を通って熱交換器31中に伝導される流れを加熱する。純粋な生成物ライン37は熱交換器31に連結し、この熱交換器に続いて下流にはアミド化40がある。塔33の上端領域には、上端出口38が配置され、これは熱交換器39中に開口し、この熱交換器には真空ポンプ310が連結され、これは熱交換器311に開口している。熱交換器39および熱交換器311はどちらもラインにより冷却容器312に連結され、この冷却容器にはリサイクルライン313が連結され、アセトンシアノヒドリン製造20におけるループリアクター26に連結されている。
図4に示されるアミド化40は、まずアセトンシアノヒドリンフィード41および硫酸フィード42を有し、これらはループリアクター43中に開口している。アセトンシアノヒドリン後処理30に連結されたアセトンシアノヒドリンフィード41はポンプ44の下流かつミキサー45の上流のループリアクター43の回路中に開口している。このポンプ44の上流で、硫酸フィード42が開口している。ミキサー45に続いて下流には熱交換器46があり、これはガス分離器47中に開口し、これからまずガス出口48およびフィード49からループリアクター410までが出ている。さらに別のループリアクター410または第3のループリアクターは第1ループリアクター43に匹敵する構造を有する。さらに別のループリアクター410から、フィード411は熱交換器熱交換器412に入り、これに続いてガス分離器413があり、これから、まずガス出口414そしてアミドライン415で出ており、後者はエステル化/加水分解50/MAA−プラント50aにつながっている。
図5はエステル化50を示し、ここでは、水および有機溶媒を伝導する溶媒ライン51、およびアミド化40と連結したアミドライン52がタンク53中に開口しており、このタンクはタンクヒーター54により加熱できる。加えて、破線で示されるアルコールライン55がタンク53中に開口している。アルコールライン55はタンク53の上部および下部領域のどちらにも開口している。第1タンク53は、さらに別のタンクヒーター54’を有するさらに別のタンク53’に、一点鎖線により示されるエステル蒸気ライン56を介して連結される。このさらに別のタンク53’も底部からと上端からの両方でアルコールライン55に連結されている。エステル蒸気ライン56はタンク53’の上部領域に連結され、塔58の底部57に開口している。加えて、希硫酸用ライン59がタンク53’の上部領域中に存在する。点線の楕円で囲まれたタンクユニット510はアルコールライン55およびエステル蒸気ライン56を有する加熱可能なタンク53および54から形成される。1、2またはそれ以上のこのようなタンクユニットをカスケード様につなげることができ、これらのタンクユニット510のそれぞれを、エステル蒸気ライン56を介して塔58の底部57に連結する。水および有機溶媒をエステル化に戻して供給するために、塔58の底部57から、高沸点物質ライン511もタンク53につながっている。塔58の上部領域で、好ましくは上端で、その後にさらに別の相分離器513が続く第1熱交換器512を好適なラインを介して連結させる。塔58の上端および第1熱交換器512中の両方で、第1安定剤フィード514(「S」で表示される安定剤)およびさらに別の安定剤フィード515を提供して、望ましくない重合を防止する阻害剤または安定剤を供給することができる。さらに別の相分離器513には、スクラバー516が連結され、その下部領域には、溶媒ライン517が出て、熱交換器521を介して溶媒ライン51に開口している。スクラバー516の上部領域からは、粗エステルラインが出て、エステル後処理60中に開口している。タンク53’または最後のタンクユニットのタンク510の上部領域から出る使用済み酸ライン59は、使用済み酸中に不溶性の固体および構成成分を除去するための浮揚容器519中に開口している。浮揚容器519から、使用済み酸出口520が硫酸プラント100に入り、さらなる後処理およびリサイクル用の低沸点成分を伝導する低沸点蒸気ライン522がエステル化に入る。
図6において示されるエステル後処理は、粗エステルライン61を介してエステル化50に連結され、粗エステルフィード61は真空蒸留塔62の中間領域に開口している。この塔62は、塔62の下部領域に配置された塔内部装置63および底部ヒーター64を有する。この塔の底部を構成する塔62の下部領域から、エステル出口65が出て、エステル精密精製70中に開口し、よって低沸点物質を含まない粗エステルを精密精製ラインに供給する。塔62の上部領域において、通常は上端において、第1熱交換器66は出口を介して、その後に相分離器69が続くさらに別の熱交換器または複数の熱交換器67と同様に連結される。相分離器69において、流れ68および熱交換器67から生じる混合物は有機成分および水性成分に分けられ、上部領域におけるリサイクルライン611は相分離器69に連結され、塔62の上部領域に開口している。分離器の下部領域において、水出口610が存在し、除去された水をエステル化へ戻して供給するためにエステル化50に開口している。減圧発生器613は熱交換器66および67と減圧ライン612を介して連結されている。
図7において、エステル後処理60から生じるエステル出口65は蒸留塔71中に開口している。これは、複数の塔内部装置71および、蒸留塔71の下部領域において塔底部ヒーター73を含む。蒸留塔71の上端領域から、純粋なエステル蒸気ライン74が第1熱交換器75に進入し、これに続いて1(またはそれ以上)のさらに別の熱交換器76があり、これは減圧発生器717と連結されている。さらに別の熱交換器76の出口はそこからまずエステルリサイクルサイン77が蒸留塔71の上部領域、または上端中に開口するラインを有する。エステルリサイクルライン77は安定剤計量点79を有し、これはミキサー78の上流のエステルリサイクルライン77中に配置されている。第2に、さらに別の熱交換器76のラインから、純粋なエステル出口710が出ている。さらに別の熱交換器711および別の熱交換器712はこれに直列に連結されている。これらに続いてモレキュラシーブ容器713があり、これはモレキュラシーブ充填物714を有する。モレキュラシーブによりさらに精製されて、超高純度エステルはモレキュラシーブ容器に連結された超高純度エステル出口を通ってさらに別の処理プラント80へ移される。
実施例
10m/hのメチルメタクリレート流れを、Kurt Obermeier Gmbh&Co.KG、Germanyから市販されている、Baylith(登録商標)のモレキュラシーブ充填物40kgを含む50リットルの容器に35℃で通した。モレキュラシーブの吸収能力に達するまでモレキュラシーブを除去するために流れを停止させなかった。モレキュラシーブを通して流した後、超高純度メチルメタクリレートを容器の出口で除去し、これは無色透明な濃度を有していた。超高純度メチルメタクリレート中のギ酸、メタクリル酸の著しい減少を、HPLCによるメチルメタクリレート流れと比較して測定した。この工程後、モレキュラシーブよりポリマー沈殿は観察されなかった。超高純度メチルメタクリレートの重合では、このようにして得られたポリメチルメタクリレートの重合においても、性質においても、同じ条件下で重合し、通常の蒸留により精製されたメチルメタクリレートとの差が生じなかった。
1 プラントシステム、 2 硫酸ライン、 3 さらに別の硫酸ライン、 4 使用済み硫酸ライン−エステル、 5 使用済み硫酸ライン−酸、 6 メタクリル酸ライン、 20 アセトンシアノヒドリン製造、 30 アセトンシアノヒドリン後処理、 40 アミド化、 50 エステル化、 50a 加水分解、 60 予備精製、 70 精密精製、 80 さらに別の処理プラント、 90 仕上げ処理、 100 硫酸プラント、 21 アセトン容器、 22 シアン化水素酸容器、 23 洗浄塔、 24 冷却要素、 25 オフガスライン、 26 ループリアクター、 27 アセトンフィード、 28 シアン化水素酸ライン、 29 ポンプ、 210 触媒フィード、 211 ミキサー、 212 熱交換器、 213 流れ抵抗、 214 冷却ライン、 215 熱交換器、 216 収集容器、 217 ノズル、 218 冷却回路、 219 熱交換器、 220 出口、 221 安定化容器、 222 硫酸フィード、 223 出口、 31 熱交換器、 32 蒸気フィード、 33 塔、 34 充填物、 35 熱交換器を有する塔底部、 36 底部出口、 37 純粋生成物ライン、 38 上端出口、 39 熱交換器、 310 真空ポンプ、 311 熱交換器、 312 冷却容器、 313 リサイクルライン、 41 アセトンシアノヒドリンフィード、 42 硫酸フィード、 43 ループリアクター、 44 ポンプ、 45 ミキサー、 46 熱交換器、 47 ガス分離器、 48 ガス出口、 49 フィード、 410 さらに別のループリアクター、 411 フィード、 412 熱交換器、 413 ガス分離器、 414 ガス出口、 415 アミドライン、 51 溶媒ライン、 52 アミドライン、 53 第1タンク、 54 第1タンクヒーター、 53’ さらに別のタンク、 54’ さらに別のタンクヒーター、 55 アルコールライン、 56 エステル蒸気ライン、 57 底部、 58 塔、 59 使用済み酸ライン、 510 タンクユニット、 511 高沸点物質ライン、 512 熱交換器、 513 相分離器、 514 安定剤フィード、 515 さらに別の安定剤フィード、 516 抽出塔、 517 溶媒ライン、 518 粗エステルライン、 519 浮揚容器、 520 使用済み酸出口、 521 熱交換器、 522 低沸点蒸気ライン、 61 粗エステルライン、 62 真空蒸留塔、 63 塔内部装置、 64 底部ヒーター、 65 エステル出口、 66 熱交換器、 67 熱交換器、 68 水フィード、 69 相分離器、 610 水出口、 611 リサイクルライン、 612 減圧ライン、 613 減圧発生器、 71 蒸留塔、 72 塔内部装置、 73 塔底部ヒーター、 74 純粋エステル蒸気ライン、 75 第1熱交換器、 76 さらに別の熱交換器、 77 エステルリサイクルライン、 78 ミキサー、 79 安定剤計量点、 710 純粋エステル出口、 711 追加の熱交換器、 712 他の熱交換器、 713 モレキュラシーブ容器、 714 モレキュラシーブ充填物、 715 超高純度エステル出口、 716 高沸点物質ライン、 717 減圧発生器

Claims (29)

  1. メタクリル酸アルキルエステルを精製する方法であって、
    A.不純物を含むメタクリル酸アルキルエステルを提供するステップ;
    B.不純物の少なくとも一部を精製固体上に吸着させて、超高純度メタクリル酸アルキルエステルを得るステップ
    を含む方法。
  2. 精製固体の多数の粒子を精製容器中に入れ、精製容器中に液体メタクリル酸アルキルエステルを流す、請求項1に記載の方法。
  3. 精製固体が約400〜約1500m/gの範囲の比表面積を有する、請求項1または2に記載の方法。
  4. 前記精製固体が約0.01〜約1nmの範囲の細孔径を有する、請求項1から3までのいずれか1項に記載の方法。
  5. 前記精製固体が約920〜約960g/cmの範囲の嵩密度を有する、請求項1から4までのいずれか1に項記載の方法。
  6. 少なくとも80質量%の精製固体の粒子が約0.5〜約10mmの範囲の粒径を有する、請求項1から5までのいずれか1項に記載の方法。
  7. 前記精製固体の質量平均粒径が約0.5〜約10mmの範囲である、請求項1から6までのいずれか1項に記載の方法。
  8. 前記精製固体が、精製固体基準で少なくとも10質量%のケイ素−酸素化合物を含む、請求項1から7までのいずれか1項に記載の方法。
  9. 前記精製固体が少なくとも10質量%のゼオライトを含む、請求項1から8までのいずれか1項に記載の方法。
  10. メタクリル酸アルキルエステルをステップii前に予備精製のために留去する、請求項1から9までのいずれか1項に記載の方法。
  11. ステップiで得られるメタクリル酸アルキルエステルが、次の不純物:
    A.0.05質量%以下の量のギ酸;
    B.0.1質量%以下の量のメタクリル酸;
    C.0.001質量%以下の量の二酸化硫黄
    の少なくとも1つを含む、請求項1から10までのいずれか1項に記載の方法。
  12. 精製固体の熱再生、それに続いてステップiiで再生された精製固体を再使用するステップをさらに含む、請求項1から11までのいずれか1項に記載の方法。
  13. 少なくともステップiiが連続しておこなわれる、請求項1から12までのいずれか1項に記載の方法。
  14. 超高純度メタクリル酸アルキルエステルを製造する方法であって、
    場合により予備精製されたメタクリル酸アルキルエステルを製造し;
    メタクリル酸アルキルエステルを請求項1から13までのいずれか1項に記載の方法により精製するステップ
    を含む方法。
  15. メタクリル酸アルキルエステルの製造が:
    A.アセトンシアノヒドリンを提供するステップ;
    B.アセトンシアノヒドリンを無機酸と接触させて、メタクリルアミドを得るステップ;
    C.メタクリルアミドをアルコールと接触させて、メタクリル酸アルキルエステルを得るステップ;
    D.場合によりメタクリル酸アルキルエステルを予備精製するステップ
    を含む、請求項14に記載の方法。
  16. メタクリル酸アルキルエステルを製造するための装置であって、流体を伝導する形態で互いに連結された、
    アセトンシアノヒドリンを製造するためのプラント要素と、これに続いて;
    メタクリルアミドを製造するためのプラント要素と、これに続いて;
    メタクリル酸アルキルエステルを製造するためのプラント要素と、場合によりこれに続いて;
    メタクリル酸アルキルエステルを精製するためのプラント要素と、場合によりこれに続いて;
    重合のためのプラント要素と、場合によりこれに続いて;
    仕上げ処理のためのプラント要素を含み、精製用の前記プラント要素が精製固体を含む容器を含む装置。
  17. 精製固体の多数の粒子が精製容器中に収容され、前記精製容器が、その中に液体メタクリル酸アルキルエステルを流れさせることができる、請求項16に記載の装置。
  18. 精製固体が約400〜約1500m/gの範囲の比表面積を有する、請求項16または17に記載の装置。
  19. 精製固体が、明細書で特定される分析法により測定すると、約0.01〜約2nmの範囲の細孔径を有する、請求項16から18までのいずれか1項に記載の装置。
  20. 精製固体が約920〜約960g/cmの範囲の嵩密度を有する、請求項16から19までのいずれか1項に記載の装置。
  21. 少なくとも80質量%の精製固体の粒子が約0.5〜約10mmの範囲の粒径を有する、請求項16から20までのいずれか1項に記載の装置。
  22. 質量平均粒径が約0.5〜約10mmの範囲である、請求項16から21までのいずれか1項に記載の装置。
  23. 精製固体が、精製固体基準で少なくとも10質量%のケイ素−酸素化合物を含む、請求項16から22までのいずれか1項に記載の装置。
  24. 精製固体が少なくとも10質量%のゼオライトを含む、請求項16から23までのいずれか1項に記載の装置。
  25. 請求項16から24までのいずれか1項に記載の装置中で行われる、請求項14または15に記載の方法。
  26. 少なくとも部分的にメタクリル酸アルキルエステルを基礎とするポリマーを製造する方法であって:
    A.請求項15、16、または17記載の方法により超高純度メタクリル酸アルキルエステルを製造するステップ;
    B.超高純度メタクリル酸アルキルエステルおよび場合によりコモノマーを重合して、重合生成物を得るステップ;
    C.重合生成物を後処理してポリマーを得るステップ
    を含む方法。
  27. 重合をラジカル重合により行う、請求項26に記載の方法。
  28. 請求項14または15に記載の方法により得ることができるメタクリル酸アルキルエステルの、繊維、フィルム、コーティング、成形組成物、成形体、製紙助剤、皮革助剤、凝集剤および掘削添加剤における使用。
  29. 請求項14または15に記載の方法により得ることができるメタクリル酸アルキルエステルを基礎とする、繊維、フィルム、コーティング、成形組成物、成形体、製紙助剤、皮革助剤、凝集剤および掘削添加剤。
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