JPH05310637A - (メタ)アクリル酸エステルの精製方法 - Google Patents

(メタ)アクリル酸エステルの精製方法

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JPH05310637A
JPH05310637A JP13795392A JP13795392A JPH05310637A JP H05310637 A JPH05310637 A JP H05310637A JP 13795392 A JP13795392 A JP 13795392A JP 13795392 A JP13795392 A JP 13795392A JP H05310637 A JPH05310637 A JP H05310637A
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meth
zeolite
acrylic acid
acid ester
free acid
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Katsuya Watanabe
勝也 渡辺
Manabu Narita
学 成田
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Kuraray Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 (メタ)アクリル酸エステルの中に含まれる
不純物、特に遊離酸を簡便な操作で十分に除去し、着色
させないで且つ低コストで(メタ)アクリル酸エステル
を精製することができるようにする。 【構成】 (メタ)アクリル酸エステルをゼオライトと
接触させることにより、その中に含まれる不純物を除去
する。この場合、予め脱水したゼオライトを使用するこ
とが好ましい。また、ゼオライトとして、(SiO
/(AlO)比が1〜20の有するものを使用するこ
とが好ましく、更にアルカリ金属で修飾することがより
好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、(メタ)アクリル酸エ
ステルの精製方法に関する。より詳しくは、(メタ)ア
クリル酸エステルに含有される不純物、特に微量に含有
されている遊離酸を簡便な操作で且つ低コストで除去す
ることができ、しかも着色することのなく(メタ)アク
リル酸エステルを精製する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、コーティング剤や接着剤、更
にコンタクトレンズ等の光学材料等を製造するためのモ
ノマー成分としてアクリル酸エステルやメタクリル酸エ
ステルは広く使用されている。これらのうちアクリル酸
エステルは主としてプロピレンを接触酸化することによ
り得られるアクリル酸をエステル化することにより製造
されており、また、メタクリル酸エステルは、アセトン
シアンヒドリン法、新アセトンシアンヒドリン法、又は
イソブテンやt−ブチルアルコールを原料とする接触酸
化法により直接的に製造したり、これらの方法で得られ
るメタクリル酸をエステル化したり、またこれらの方法
から直接得られるメタクリル酸メチルをエステル交換す
ることにより製造されている。
【0003】これらの方法で得られるアクリル酸エステ
ルとメタアクリル酸エステル(以下、二つ合わせて(メ
タ)アクリル酸エステルと称する)は、一般的に色数
(APHA)が1以下であり、遊離(メタ)アクリル酸
などの不純物を約5〜5,000ppm含有している。
【0004】ところが、(メタ)アクリル酸エステルの
用途によっては、遊離酸の存在を嫌うものがある。例え
ば、コンタクトレンズ等の光学材料を製造する場合に
は、(メタ)アクリル酸エステルに遊離酸が不純物とし
て含まれているときには、(メタ)アクリル酸エステル
ポリマーが着色し、光学材料の原料として使用すること
ができないという問題があった。また、(メタ)アクリ
ル酸エステルをイオン重合させてポリマーを製造する場
合には、重合開始剤の失活を招き所望の重合物が得られ
ないという問題があった。
【0005】このため、(メタ)アクリル酸エステルに
含まれる不純物、特に遊離酸を除去して(メタ)アクリ
ル酸エステルを精製することが従来より行われている。
このような精製方法としては: (1) 活性炭床に(メタ)アクリル酸エステルを通過
させる方法; (2) ポリアミン類を(メタ)アクリル酸エステルに
加え蒸留する方法(特開昭52−23017号公報);
そして (3) 弱塩基性アニオン交換樹脂床に(メタ)アクリ
ル酸エステルに通過させる方法(特開昭63−2952
号公報)などが提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、活性炭
を使用する方法の場合には、十分に遊離酸を除去できな
いという問題があった。また、使用した活性炭を再生す
るコストが高いという問題があった。
【0007】ポリアミン類を使用して蒸留する場合に
は、ポリアミン類と(メタ)アクリル酸エステルとの混
合物を加熱し過ぎたり、またポリアミン類を過度に添加
したときに、得られる精製(メタ)アクリル酸エステル
が着色し、光学的用途などの一部の用途には使用できな
いという問題があった。また、この着色を精製処理条件
を制御することにより回避しようとすると、極めて精緻
に制御する必要があり処理操作が非常に繁雑になるとい
う問題があった。
【0008】弱塩基性アニオン交換樹脂を使用する場合
にも、その弱塩基性アニオン交換樹脂が精製処理の初期
段階で劣化して有機アミンを、(メタ)アクリル酸エス
テル中に溶出し、その結果、(メタ)アクリル酸エステ
ルが着色してしまうという問題があった。このため、弱
塩基性アニオン交換樹脂を前処理する際に時間と試薬と
が必要となり、精製コストを低減することができないと
いう問題もあった。更に、弱塩基性アニオン交換樹脂を
再生するためにも時間と試薬が必要となるために、やは
り精製コストを低減することができないという問題もあ
った。加えて、このような弱塩基性アニオン交換樹脂で
の精製は、基本的に酸塩基反応により遊離酸の除去を行
うためにその比較的小さな交換容量に制限されており、
十分に不純物を除去するためには多くの弱塩基性アニオ
ン交換樹脂を使用しなければならないという問題があっ
た。また、弱塩基性アニオン交換樹脂が精製中に劣化す
るために、その寿命が実用上あまり長くないという問題
があった。
【0009】本発明は、上述したような従来技術の課題
を解決しようとするものであり、(メタ)アクリル酸エ
ステルの精製する際に、(メタ)アクリル酸エステルの
中に含まれる不純物、特に遊離酸を簡便な操作で除去で
き、しかも(メタ)アクリル酸エステルを着色させない
方法を提供することを目的をする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、ゼオライ
トがイオン交換樹脂に比べ、一般的にイオン交換量が多
いこと等を知見し、この知見に基づき(メタ)アクリル
酸エステルをゼオライトで処理することにより上述の目
的が達成できることを見出し、本発明を完成させるに至
った。
【0011】即ち、本発明は、(メタ)アクリル酸エス
テルをゼオライトと接触させることにより、その中に含
まれる不純物を除去することを特徴とする(メタ)アク
リル酸エステルの精製方法を提供する。
【0012】以下、本発明を詳細に説明する。
【0013】本発明においてはゼオライトを使用する。
ゼオライトを使用することにより(メタ)アクリル酸エ
ステルに含まれる不純物、特に微量に含まれる遊離酸を
十分に、例えば約80%以上の割合で除去できる。
【0014】また、弱塩基性アニオン交換樹脂と異な
り、ゼオライト自身は化学的に安定であるので、精製中
に(メタ)アクリル酸エステルを着色するような不純物
を放出しない。
【0015】しかも、精製に使用した後に大気圧中、空
気雰囲気下で1〜4時間、400〜500℃の温度に加
熱することにより、化学的に安定的に且つ容易に再生で
きるので、弱塩基性アニオン交換樹脂に比べて寿命も長
くなる。従って、(メタ)アクリル酸エステルの精製コ
ストを減ずることができる。
【0016】加えて、ゼオライトは弱塩基性アニオン交
換樹脂に比べて、イオン交換量が一般的に多いので、ゼ
オライトの使用量を減らすことができる。
【0017】このような特性をゼオライトが示す理由は
明らかではないが、その表面塩基点が遊離酸と反応した
り、また、細孔内の塩基中心である金属イオンとの遊離
酸とのイオン和が生じたり、遊離酸を化学吸着したりす
ることが相乗的に起こるためであると考えられる。
【0018】なお、本発明で使用するゼオライトとは、
ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウムなど
のIA族およびIIA族の元素の結晶性アルミノケイ酸
塩、例えば、チャバザイト、モルデナイト、エリオナイ
ト、ホージャサイト、クリノブチロライト等の天然ゼオ
ライトや、A型ゼオライト、X型ゼオライト、Y型ゼオ
ライト、L型ゼオライト、オメガ型ゼオライト、ZSM
−5ゼオライト等の合成ゼオライトであり、その構造式
は以下の式(1) Mx/n[(AlO(SiO]・wHO (1) (式中、nは陽イオンMの価数、wは単位格子あたりの
水分子数、そしてxは単位格子あたりの(AlO)の
個数、そしてyは(SiO)の単位格子あたりの個数
である)で表される。
【0019】本発明においては前述したような種々のゼ
オライトを使用することができるが、好ましくはシリカ
/アルミナ比、即ち(SiO)/(AlO)比が1
〜20、より好ましくは1〜6の比較的酸強度の低いゼ
オライトを使用する。これにより不純物、特に遊離酸の
除去能を向上させることができる。好ましい(Si
)/(AlO)比を有するゼオライトとしては、
例えば合成ゼオライトのA型ゼオライト、X型ゼオライ
ト、Y型ゼオライトや天然ゼオライトのモルデナイトな
どを例示することができる。
【0020】また、このようなゼオライトを金属陽イオ
ンで修飾すると、ゼオライトの酸強度を変化させること
ができるので好ましい。修飾するための金属陽イオンと
してはリチウム、ナトリウム、カリウム、セシウム、ル
ビジウムなどのアルカリ金属のイオンが好ましく、中で
もナトリウム、カリウムのイオンが好ましい。
【0021】ゼオライトの形状は特に限定されないが、
(メタ)アクリル酸エステル中の不純物、特に遊離酸を
除去する率を高めるために比表面積を大きくするような
形状とするのが好ましい。また、ゼオライトの粒径に関
し、それが細かすぎると精製した(メタ)アクリル酸エ
ステルに混入したり、また、ゼオライトに(メタ)アク
リル酸エステルを通過させて精製する場合に圧損が大き
くなったりするので、一般には1〜32メッシュ程度の
粒径とすることが好ましい。
【0022】本発明においては(メタ)アクリル酸エス
テルとゼオライトとを接触させるが、その接触させる手
段は特に限定されず、一般的な方法、例えばゼオライト
を固定床、流動床あるいは移動床として(メタ)アクリ
ル酸エステルと接触させてもよく、撹拌槽で接触させて
もよい。中でもゼオライトを固定床として(メタ)アク
リル酸エステルと接触させることが好ましく、この場
合、空間速度(以下SVと略する)を2〜20h−1
するのが好ましい。接触させる際の温度は、好ましくは
15〜40℃である。
【0023】なお、(メタ)アクリル酸エステルとゼオ
ライトとを接触させる前に、ゼオライトを予め150〜
600℃、好ましくは400〜500℃の温度で過熱処
理することにより脱水させておくことが好ましい。脱水
させておくことにより、不純物の除去率と除去速度を向
上させることができる。
【0024】本発明を適用することのできる(メタ)ア
クリル酸エステルとしては、化合物の種類や、どのよう
な方法で製造されたものであるかという点に限定され
ず、種々の製造方法により得られる様々な(メタ)アク
リル酸エステルを使用することができる。
【0025】
【作用】本発明においては、(メタ)アクリル酸エステ
ルをゼオライトと接触させるので、(メタ)アクリル酸
エステルを着色させることなく、その中に含まれる不純
物、特に遊離酸を簡便な操作で除去することが可能とな
る。
【0026】
【実施例】本発明を以下の実施例により更に詳細に説明
する。
【0027】なお、実施例において、(メタ)アクリル
酸エステルに含まれる遊離酸の量はJIS 6716
3.4に準拠して計測した。また、色数(APHA)
は、JIS 6716 3.2に従って調製した標準液
を用いて波長370nmで検量線を作成し、この波長に
おける試験液の色数を検量線から求めた。なお、遊離酸
の除去率は式(2)に従って算出した。
【0028】 除去率(%)=[(A−B)/A]×100 (2) (式中、Aは精製前の遊離酸の濃度、Bは精製後の遊離
酸の濃度である)。
【0029】実施例1 450℃で2時間という条件で焼成した20−32メッ
シュのNa−A型ゼオライト(A−3、東ソー株式会社
製)20mlを、直径10mmで長さ300mmのガラ
スカラムに、予め遊離酸を除去したメタクリル酸メチル
100mlで充填した。
【0030】このカラムの上部から、APHAが1以下
で、遊離酸(メタクリル酸として)を40ppmの濃度
で含有するメタクリル酸メチルをSV=10h−1、温
度25℃で流し込んだ。
【0031】500ml通液した後のメタクリル酸メチ
ル中の遊離酸濃度は4ppm(除去率90%)であり、
十分に遊離酸を除去できた。しかもAPHAは1以下で
あり、着色しなかった。
【0032】実施例2 450℃で2時間という条件で焼成した20−32メッ
シュのNa−X型ゼオライト(F−9、東ソー株式会社
製)20mlを、直径10mmで長さ300mmのガラ
スカラムに、実施例1と同様に充填した。
【0033】このカラムの上部から、APHAが1以下
で、遊離酸(メタクリル酸として)を40ppmの濃度
で含有するメタクリル酸メチルをSV=10h−1、温
度25℃で流し込んだ。
【0034】500ml通液した後のメタクリル酸メチ
ル中の遊離酸濃度は5ppm(除去率87.5%)であ
り、十分に遊離酸を除去できた。しかもAPHAは1以
下であり、着色しなかった。
【0035】実施例3 450℃で2時間という条件で焼成した20−32メッ
シュのNa−X型ゼオライト(A−3、和光純薬工業株
式会社製)20mlを、直径10mmで長さ300mm
のガラスカラムに、予め遊離酸を除去したメタクリル酸
2−ヒドロキシエチル100mlで充填した。
【0036】このカラムの上部から、APHAが24
で、遊離酸(メタクリル酸として)を0.30%の濃度
で含有するメタクリル酸2−ヒドロキシエチルをSV=
10h−1、温度25℃で流し込んだ。
【0037】500ml通液した後のメタクリル酸2−
ヒドロキシエチル中の遊離酸濃度は0.07%(除去率
76.7%)であり、十分に遊離酸を除去できた。しか
もAPHAは1以下であり、着色しなかった。
【0038】実施例4 Na−X型ゼオライト(F−9、東ソー株式会社製)を
イオン交換し、450℃で2時間という条件で焼成した
20−32メッシュのK−X型ゼオライト20mlを、
直径10mmで長さ300mmのガラスカラムに、実施
例1と同様に充填した。
【0039】このカラムの上部から、APHAが1以下
で、遊離酸(メタクリル酸として)を40ppmの濃度
で含有するメタクリル酸メチルをSV=10h−1、温
度25℃で流し込んだ。
【0040】500ml通液した後のメタクリル酸メチ
ル中の遊離酸濃度は5ppm(除去率87.5%)であ
り、十分に遊離酸を除去できた。しかもAPHAは1以
下であり、着色しなかった。
【0041】実施例5 実施例1で使用して活性の消失したNa−A型ゼオライ
ト(A−3、東ソー株式会社製)を,乾燥窒素でメタク
リル酸メチルを除去した後、450℃で2時間焼成して
再生した。この再生したゼオライト20mlを、直径1
0mmで長さ300mmのガラスカラムに、実施例1と
同様に充填した。
【0042】このカラムの上部から、APHAが1以下
で、遊離酸(メタクリル酸として)を40ppmの濃度
で含有するメタクリル酸メチルをSV=10h−1、温
度25℃で流し込んだ。
【0043】500ml通液した後のメタクリル酸メチ
ル中の遊離酸濃度は5ppm(除去率87.5%)であ
り、十分に遊離酸を除去できた。しかもAPHAは1以
下であり、着色しなかった。
【0044】比較例1 20−32メッシュの活性炭20mlを、直径10mm
で長さ300mmのガラスカラムに、実施例1と同様に
充填した。
【0045】このカラムの上部から、APHAが1以下
で、遊離酸(メタクリル酸として)を40ppmの濃度
で含有するメタクリル酸メチルをSV=10h−1、温
度25℃で流し込んだ。
【0046】500ml通液した後のメタクリル酸メチ
ル中の遊離酸濃度は35ppm(除去率12.5%)で
あり、遊離酸はほとんど除去されていなかった。なお、
APHAは1以下であった。
【0047】比較例2 20−32メッシュの弱塩基性アニオン交換樹脂(アン
バーリストA21、Ardrich製)20mlを、直
径10mmで長さ300mmのガラスカラムに、実施例
1と同様に充填した。
【0048】このカラムの上部から、APHAが1以下
で、遊離酸(メタクリル酸として)を40ppmの濃度
で含有するメタクリル酸メチルをSV=10h−1、温
度25℃で流し込んだ。
【0049】500ml通液した後のメタクリル酸メチ
ル中の遊離酸濃度は9ppm(除去率77.5%)であ
り、APHAは16でかなり着色し、そのため精製は不
十分なものであった。
【0050】
【発明の効果】本発明によれば、(メタ)アクリル酸エ
ステルの中に含まれる不純物、特に遊離酸を簡便な操作
で十分に除去し、着色させないで且つ低コストで(メ
タ)アクリル酸エステルを精製することができる。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年4月6日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正内容】
【0008】弱塩基性アニオン交換樹指を使用する場合
にも、その弱塩基性アニオン交換樹脂が劣化した有機ア
ミンを精製の初期段階で(メタ)アクリル酸エステル中
に溶出し、その結果、(メタ)アクリル酸エステルが着
色してしまうという問題があった。このため、弱塩基性
アニオン交換樹脂を前処理する際に時間と試薬とが必要
となり、精製コストを低減することができないという問
題もあった。更に、弱塩基性アニオン交換樹脂を再生す
るためにも時間と試薬が必要となるために、やはり精製
コストを低減することができないという問題もあった。
加えて、このような弱塩基性アニオン交換樹脂での精製
は、基本的に酸塩基反応により遊離酸の除去を行うため
にその比較的小さな交換容量に制限されており、十分に
不純物を除去するためには多くの弱塩基性アニオン交換
樹脂を使用しなければならないという問題があった。ま
た、弱塩基性アニオン交換樹脂が精製中に劣化するため
に、その寿命が実用上あまり長くないという問題があっ
た。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0023
【補正方法】変更
【補正内容】
【0023】なお、(メタ)アクリル酸エステルとゼオ
ライトとを接触させる前に、ゼオライトを予め150〜
600℃、好ましくは400〜500℃の温度で熱処理
することにより脱水させておくことが好ましい。脱水さ
せておくことにより、不純物の除去率と除去速度を向上
させることができる。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (メタ)アクリル酸エステルをゼオライ
    トと接触させることにより、その中に含まれる不純物を
    除去することを特徴とする(メタ)アクリル酸エステル
    の精製方法。
  2. 【請求項2】 (メタ)アクリル酸エステルをゼオライ
    トと接触させる前に、ゼオライトを脱水処理しておく請
    求項1記載の(メタ)アクリル酸エステルの精製方法。
  3. 【請求項3】 ゼオライトとして、(SiO)/(A
    lO)比が1〜20であるゼオライトを使用する請求
    項1記載の(メタ)アクリル酸エステルの精製方法。
  4. 【請求項4】 ゼオライトとして、A型ゼオライト、X
    型ゼオライト又はY型ゼオライトを使用する請求項3記
    載の(メタ)アクリル酸エステルの精製方法。
  5. 【請求項5】 ゼオライトとして、アルカリ金属で修飾
    されているものを使用する請求項1記載の(メタ)アク
    リル酸エステルの精製方法。
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