JPH0329455B2 - - Google Patents

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JPH0329455B2
JPH0329455B2 JP60131092A JP13109285A JPH0329455B2 JP H0329455 B2 JPH0329455 B2 JP H0329455B2 JP 60131092 A JP60131092 A JP 60131092A JP 13109285 A JP13109285 A JP 13109285A JP H0329455 B2 JPH0329455 B2 JP H0329455B2
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molten salt
alumina
lithium
ions
salt
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JP60131092A
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  • Treatment Of Liquids With Adsorbents In General (AREA)
  • Surface Treatment Of Glass (AREA)
  • Solid-Sorbent Or Filter-Aiding Compositions (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕 本発明は、不純物イオンとしてリチウム(Li)
イオンを含む溶融塩の精製処理に関する。 〔従来技術の説明〕 ガラス、結晶化ガラスあるいはセラミツクス等
の無機質素材を硫酸塩、硝酸塩等の溶融塩に接触
させ、前記素材中に含まれるイオンと溶融塩中に
含まれるイオンとを交換させることにより、上記
素材の表面層に歪を与えて強化したり、あるいは
断面方向に所望の屈折率勾配を形成するなど素材
の物性に変化を与える溶融塩接触処理方法が広く
行なわれている。 上記のような溶融塩接触処理において、溶融塩
中に不純物イオンが微量でも含まれているとイオ
ン交換反応に大きな影響を及ぼし、望ましい物性
変化を得ることが不可能になる場合が応々にして
生じる。 一例として、リチウムイオンを含む棒状のガラ
ス素材を溶融塩に浸漬してイオン交換処理を行な
い、ガラス素材の断面内に中心から周辺に向けて
漸減する屈折率分布を与えて屈折率分布型レンズ
を製造する工程において、イオン交換処理前に既
に溶融塩中に不純物イオンとして約100ppm以上
のリチウムイオンが含まれる場合、屈折率分布が
許容範囲を越えて所期の性能を有するレンズが得
られないという問題が生じる。 上記のように、イオン交換処理の繰り返しによ
つて溶融塩中に蓄積される不純物イオンを除去す
る方法として、水への溶解度の差を利用した晶析
が行なわれている。 〔発明が解決しようとする問題点〕 晶析による溶融塩精製方法では、大量の高温状
態にある溶融塩を冷却した後水に溶かすことによ
る熱エネルギーの損失、および飽和溶解度までの
塩を廃棄することによる物質的損失など経済的損
失が大きい。 また数十ppmという微量の不純物イオンを取り
除くことは、技術的並びに経済的に非常に困難で
ある。 〔問題点を解決する手段〕 本発明では高温に保持された溶融塩を、Al2O3
を90重量%以上含む無機の吸着材に浸漬等により
一定時間接触させる。 上記の無機吸着材として備えていなければなら
ない条件として、溶融塩中の不純物イオンを吸着
する能力が大きいこと、溶融塩に対して化学的に
安定であること、溶融塩の保持されている高温度
域で安定であること、溶融塩中に他の不純物イオ
ンを放出しないことなどが挙げられる。 不純物イオンを吸着する能力が大きいことに関
しては、吸着材の比表面積が大きいこと、例えば
多孔質であることが望ましい。加えて各不純物イ
オンに対する吸着の能力の大きさ、つまり選択性
に関しては、多孔質体の細孔分布が大きく影響す
るため、不純物イオンの種類に応じて選択性の高
い無機吸着材を適用することが望ましい。 特に溶融塩中に不純物イオンとしてリチウムイ
オンが含まれる場合、以上のような条件を備えた
無機吸着材として、Al2O3を90重量%以上含むア
ルミナ質の無機吸着材が適していることが判明し
た。 また、上記吸着材の中でも100m2/g以上の比
表面積を有するもの、さらに細孔分布曲線におい
て細孔半径のピークが60Å以下にあるアルミナ質
の無機吸着材が特に好適である。 また、そのアルミナは通常の工業的製造プロセ
スによるものの他にアルミナゾルを脱水・焼成し
たものを用いることもできる。 〔作用〕 本発明によれば、溶融塩に含まれる不純物イオ
ンが吸着材に吸着されて溶融塩中から除去され
る。また上記の不純物イオン除去効果以外に、溶
融塩の高温保持に伴なう劣化が防止され、長期間
にわたり安定した性質のもとで使用することがで
きる。 〔実施例〕 以下本発明の実施例について詳細に説明する。 硝酸ナトリウム200gに硝酸リチウム0.2gを混
合して450℃で溶融し、微量不純物イオンとして
リチウムイオンを約100ppm含む溶融塩を作成し
た。その溶融塩中にAl2O3含有量の異なるアルミ
ナ4種類を各々30gずつ投入した。以上のアルミ
ナ質の無機吸着材は何れも市販製品を用いた。そ
してアルミナ投入前後の塩中リチウム量を炎光分
析で測定して第1表に示すような結果を得た。 第1表よりわかるようにAl2O3含有量が増すほ
ど10日後の塩中リチウム量が減り、リチウム吸着
率が高くなつた。 ここでリチウム吸着率はアルミナを投入する前
の塩中リチウム量に対する同投入後のアルミナに
よつて吸着されたリチウムイオン量のパーセント
で表わした。また、同じく第1表よりわかるよう
に、Al2O3含有率が94%以上のアルミナのリチウ
ム吸着率が何れも90%以上であるのに対し、
【表】 Al2O3含有率が86%のアルミナのリチウム吸着率
は68.2%と、著しい差が生じた。 以上より、90%前後のリチウム吸着率を得よう
とした場合、少なくとも90重量%以上のAl2O3
有率を有するアルミナが必要であることがわか
る。 次に他の実施例について説明する。 市販アルミナゾルを120℃で2日間乾燥しゲル
化させた後、適量ずつ各々300°,500°,800゜、お
よび1100℃で10時間焼成し、4種類のアルミナを
作成した。これらのアルミナにおいては、Al2O3
含有量がいずれも95重量%以上であつた。 次に、硝酸ナトリウム200gに硝酸リチウム0.2
gを混合して450℃で溶融し、リチウムイオンを
約100ppm含む溶融塩を作成した。その溶融塩中
に上記方法で作成した4種類のアルミナを各々10
gずつ投入した。そしてアルミナ投入前後の塩中
リチウム量を炎光分析を用いて、また各アルミナ
の塩投入後の比表面積を、B.E.T法を用いて各々
測定して、第2表に示すような結果を得た。
【表】 第2表よりわかるように、アルミナゲルの焼成
温度が300゜および500℃では比表面積はほぼ同じ
であつたのに対し、800゜,1100℃と焼成温度が上
るにつれ比表面積は減少した。 また、アルミナ投入10日後のリチウム吸着率は
比表面積の減少にともなつて減少したが、その際
比表面積が117m2/gと62m2/gのアルミナのリ
チウム吸着率は各々37.1%と10.2%となり、著し
い差が生じた。 以上より、同量のアルミナを溶融塩中に浸漬し
てリチウムイオンをより効率よく吸着させ、溶融
塩の精製を行なう場合、少なくとも100m2/g以
上の比表面積を有するアルミナを用いることでリ
チウムイオンの吸着をより効率よく行なうことが
可能である。 更に他の実施例について説明する。 硝酸ナトリウム200gに硝酸リチウム0.2gを混
合して450℃で溶融し、リチウムイオンを約
100ppm含む溶融塩を作成した。その溶融塩中に
細孔分布の異なるAl2O3含有率が95重量%以上の
アルミナ5種類を各々30gずつ投入した。以上の
アルミナ質の無機吸着材は何れも市販製品を用い
た。各々のアルミナの細孔分布曲線をB.E.T法で
測定して第1図に示すような結果を得た。 そしてアルミナ投入前後の塩中リチウム量を炎
光分析を用いて測定して第3表に示すような結果
を得た。第3表には第1図より得られた細孔分布
曲線における細孔半径のピーク値も同時に示され
ている。 第3表よりわかるように細孔半径のピーク値が
小さくなるほど、リチウム吸着率が上がる。
〔発明の効果〕
以上のように、本発明によれば、高温に保持さ
れた溶融塩を利用する工業において、その溶融塩
に含まれる微量不純物イオンが問題となる際、前
記溶融塩を無機吸着材に接触させて処理すること
で、前記微量不純物イオンを問題が起こらない程
度まで除去することができる。 また本発明方法は、従来の晶析による精製方法
に比べて、高温の溶融塩状態で処理でき、かつ溶
融塩を水に溶かしその飽和溶解度までの塩を廃棄
する必要もなく、加えて装置的にも単純化できる
ため経済的に有利である。
【図面の簡単な説明】
第1図は市販5種類のアルミナの細孔分布を表
わすグラフであり、横軸は細孔半径をオングスト
ローム単位で示し、縦軸は細孔容積を示してい
る。また添字1から5は第3表に対応している。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 高温に保持された溶融塩を無機吸着材に接触
    させて溶融塩の精製を行なう方法において、 前記吸着材として、90重量%以上のAl2O3成分
    を含有し、その比表面積が100m2/g以上で且つ
    細孔分布曲線において細孔半径のピーク値が60オ
    ングストローム以下であるようなアルミナ質の無
    機吸着材を用いることを特徴とするリチウムを含
    む溶融塩の精製方法。 2 特許請求の範囲第1項において、前記溶融塩
    はガラス素材を浸漬してガラス中のイオンと溶融
    塩中のイオンとの交換処理を行なつた後の溶融塩
    である溶融塩の精製方法。 3 特許請求の範囲第2項において、溶融塩はア
    ルカリ硝酸塩である溶融塩の精製方法。
JP13109285A 1985-06-17 1985-06-17 溶融塩の精製方法 Granted JPS61291037A (ja)

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JPS5826007A (ja) * 1981-08-10 1983-02-16 Yoshida Nobuo リチウム回収剤の製造方法

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