以下、本発明に係る遊技機の一実施の形態であるパチンコ機1について、図面を参照して説明する。まず、パチンコ機1の機械的構成について、図1乃至図3を参照して説明する。図1は、パチンコ機1の正面図であり、図2は、遊技盤2の正面図であり、図3は、図柄表示装置8の拡大図である。
図1に示すように、パチンコ機1の正面の上半分の部分には、発射ハンドル7の操作により図示外の発射機から発射された遊技媒体としての遊技球が流下する遊技盤2が設けられている。この遊技盤2は略正方形であり(図2参照)、透明なガラス板を保持した前面枠11で保護されている。遊技盤2の下方部には、発射機に遊技球を供給し、且つ賞品球を受ける上皿5が設けられている。そして、上皿5の直下には、賞品球を受ける下皿6が設けられ、下皿6の右横には遊技球の発射を調整する発射ハンドル7が設けられている。さらに、前面枠11の上部には、左右方向の略全長に亘って前側に膨出するように照明装置35が形成されており、前面枠11の上部の左右の角にはスピーカ48がそれぞれ設けられている。また、前面枠11の前面には演出用の電飾ランプが多数設けられている。
また、図2に示すように、遊技盤2の前面にはガイドレール3で囲まれた略円形の遊技領域4が設けられている。この遊技領域4の略中央には、LCDから構成された液晶表示装置28、各種ランプ、LED等を備えた図柄表示装置8が設けられている。この図柄表示装置8の左方には普通図柄始動ゲート12が設けられており、普通図柄始動ゲート12の下方には普通電動役物13が設けられている。また、図柄表示装置8の下方には第二大入賞口17が、さらに第二大入賞口17の下方には第一大入賞口16が設けられている。尚、普通電動役物13、第一大入賞口16、及び第二大入賞口17には所定のタイミングで開放される開閉部材が備えられている。そして、開閉部材が開放された場合(普通電動役物13、第一大入賞口16、及び第二大入賞口17が開放された場合)のみ遊技球の入賞が可能となっており、開閉部材の閉鎖時(普通電動役物13、第一大入賞口16、及び第二大入賞口17の閉鎖時)には遊技球は入賞不可能な状態となる。
そして、第二大入賞口17の左方には、遊技盤2を流下する遊技球を2つの大入賞口16,17へ向けて誘導する遊技球誘導部材22が設けられている。また、第一大入賞口16の左方には普通入賞口18,19,20が設けられており、右方には普通入賞口21が設けられている。尚、遊技盤2には、上記以外に種々の電飾ランプやその他の電飾用LED、風車及び多数の遊技釘等が設けられている。
次に、図柄表示装置8について、図3を参照して説明する。図3に示すように、図柄表示装置8は中央に液晶表示装置28を備えている。この液晶表示装置28には動画やメッセージ等様々な映像が表示されるが、特に変動中画像、及び判定結果画像(詳細は後述する。)の結果を報知するために、液晶表示装置28に横並びに左、右、中央の順でデモ図柄表示部D1、デモ図柄表示部D2、デモ図柄表示部D3の3つの表示領域が設けられている。このデモ図柄表示部D1〜D3は、遊技者の目を惹くように後述の普通図柄表示部24及び特別図柄表示部25よりも広い領域を占めている。また、普通当たり遊技中には、次の普通当たり判定が時短遊技状態中(普通当たり高確率状態中)に行われるか否かが、液晶表示装置28(時短当落結果画像が表示される。詳細は後述する。)、スピーカ48、及び照明装置35等により遊技者に報知される。
また、図柄表示装置8には、液晶表示装置28の下方に4つのLEDからなる普通図柄記憶数表示LED59が設けられており、その右方には1つのLEDからなる普通図柄表示部24が設けられている。そして、普通図柄表示部24は点灯状態が普通当たりの当選を示し、消灯が普通当たりの落選を示しており、点滅状態がこれから普通当たり判定の判定結果を報知することを示す変動状態とされている。また、普通図柄記憶数表示LED59には、普通図柄始動ゲート12(図2参照)を通過し、普通図柄表示部24に普通当たり判定の結果がまだ表示されていない遊技球の個数、所謂普通図柄作動保留球数が、点灯するLEDの個数により表示される。
また、図柄表示装置8には、液晶表示装置28の上方に4つのLEDからなる特別図柄記憶数表示LED60が設けられており、その上方には2つの7セグメントから構成される特別図柄表示部25が設けられている。そして、特別図柄表示部25には7セグメントにより表示可能なアルファベットや数字、またはこれらの組み合わせからなる特別図柄が表示される。この特別図柄は、その組み合わせ毎に「大当たり特別図柄」及び「はずれ特別図柄」があらかじめ定められており、「大当たり特別図柄」にはさらに「確率変動図柄」及び「非確率変動図柄」が設けられている。また、特別図柄記憶数表示LED60は、普通電動役物13(図2参照)へ入賞し、特別図柄表示部25に大当たり判定の結果がまだ表示されていない遊技球の個数、所謂特別図柄作動保留球数が、点灯するLEDの数により表示される。
ここで、本実施の形態のパチンコ機1における遊技及び演出について説明する。パチンコ機1では、遊技球が普通図柄始動ゲート12を通過すると、普通当たり判定が行われる。本実施の形態では、普通当たり判定において「当たり」と判定される確率が5/719である普通当たり低確率状態(非時短遊技状態)、及び718/719である普通当たり高確率状態(時短遊技状態)を生起させることができる。この普通当たり判定の判定結果が「当たり」であれば、パチンコ機1が普通当たり状態となり、普通電動役物13が開放されて、普通電動役物13への遊技球の入賞が可能な状態となる。この普通電動役物13は、所定時間が経過するか、遊技球が5個入賞するかのどちらかの条件が満たされると閉鎖される。ここで、普通当たり判定の判定結果は普通図柄表示部24に表示され、さらに、液晶表示装置28のデモ図柄表示部D1〜D3に判定結果画像として表示される。デモ図柄表示部D1〜D3は、普通図柄表示部24よりも遊技者の目を惹くように構成されており、さらに、液晶表示装置28の背景画面や照明装置35、スピーカ48等による演出と同期して普通当たり判定の判定結果を報知し、遊技者の関心や期待感を高めている。
次いで、普通電動役物13へ遊技球が入賞すると、大当たり判定が行われる。本実施の形態では、大当たり判定において「大当たり」と判定される確率が2009/2011である大当たり低確率状態(通常状態)、及び2010/2011である大当たり高確率状態(確率変動状態)を生起させることができる。この大当たり判定の判定結果が「大当たり」であれば、パチンコ機1が大当たり遊技状態となり、第一大入賞口16及び第二大入賞口17が1回ずつ順に開放される大当たり遊技が実施され、第一大入賞口16及び第二大入賞口17への遊技球の入賞が可能な状態となる。そして、第一大入賞口16及び第二大入賞口17は共に所定時間が経過するか、若しくは遊技球が1個入賞すると閉鎖される。従って、普通当たり判定によって1回「当たり」と判定される毎に、最大で5回の大当たり遊技が行われることになる。
また、大当たり判定において「大当たり」と判定された場合には、選択された特別図柄により、その大当たりが確率変動大当たりであるか、非確率変動大当たりであるかが判定される。「大当たり」と判定された場合に、「確率変動図柄」が選択されて確率変動大当たりと判定される確率は、81/84である。そして、確率変動大当たりと判定された場合には、次回の特別図柄の変動後の停止表示時間が終了するまで継続する確率変動状態及び時短遊技状態を、大当たり遊技の終了後に同時に生起させる(この遊技状態を「確率変動時短状態」とする)。一方で、非確率変動大当たりと判定された場合には、先述した通常状態及び非時短遊技状態を生起させる(この遊技状態を「通常状態」とする)。
従って、普通当たり判定において「当たり」と判定され、普通電動役物13へ遊技球が入賞すると、2009/2011又は2010/2011の確率で「大当たり」と判定される。そして、この大当たりが81/84の確率で判定される確率変動大当たりであり、その後に生起される時短遊技状態中に普通当たり判定が行われた場合には、718/719の確率ですぐに次の普通当たり遊技、及び最大5回の大当たり遊技が行われることになる。すなわち、普通当たり遊技及び大当たり遊技が連続する。この詳細は、フローチャートを参照して後述する。
次に、本実施の形態のパチンコ機1の電気的構成について、図4を参照して説明する。図4は、パチンコ機1の電気的構成を示すブロック図である。図4に示すように、制御部40は、主基板41、電源基板42、演出制御基板43、払出制御基板45、電飾基板46、中継基板47及びサブ統合基板58から構成されている。この制御部40は、パチンコ機1(図1参照)の裏側(背面側)に設けられている。
はじめに、主基板41について説明する。パチンコ機1の主制御を司る主基板41には、プログラムに従って各種の処理を行う主基板CPUユニット50が設けられている。この主基板CPUユニット50には、各種の演算処理を行うCPU51と、演算処理中に発生するデータの値等を一時的に記憶するRAM52と、制御プログラム、各種データの初期値、他の基板への指示を行うコマンド等を記憶したROM53とが設けられており、これらは1つのLSIとして一体にモールディングされている。また、CPUユニット50には割込信号発生回路57が接続されており、CPU51は、この割込信号発生回路57から割込信号が入力される毎に、ROM53に記憶されている制御プログラムを実行する。
また、主基板41にはI/Oインタフェイス54が設けられており、サブ統合基板58、払出制御基板45、中継基板47等のサブ基板、及び普通電動役物13に入賞した遊技球を検出するための近接スイッチである始動口スイッチ72が接続されている。また、主基板41のI/Oインタフェイス54には、図示外の遊技場管理用コンピュータにパチンコ機1の情報を出力する出力ポート55が接続されている。
次いで、払出制御基板45及び中継基板47について説明する。払出制御基板45には、CPU45aや図示外の入力インタフェイス、RAM及びROMが内蔵されており、賞品球払出装置49に接続されている。そして、主基板41から送信されるコマンドに従って、賞品球払出装置49の制御を行う。また、中継基板47には、普通電動役物13の開閉部材を開放・閉鎖する電動役物開放ソレノイド69、第一大入賞口16の開閉部材を開放・閉鎖する第一大入賞口開放ソレノイド70、第二大入賞口17の開閉部材を開放・閉鎖する第二大入賞口開放ソレノイド71、普通図柄始動ゲート12を通過した遊技球を検出する普通図柄作動スイッチ73、第一大入賞口16に入賞した遊技球数を計数するための第一大入賞口スイッチ75、第二大入賞口17に入賞した遊技球数を計数するための第二大入賞口スイッチ76、普通入賞口18〜21に入賞した遊技球を検出する入賞口スイッチ77、普通図柄表示部24、及び特別図柄表示部25が接続されている。そして、中継基板47は、スイッチやソレノイドの配線の中継と、主基板41から直接制御される表示部等への中継とを行っている。
次いで、サブ統合基板58、演出制御基板43、及び電飾基板46について説明する。サブ統合基板58には、CPU581、RAM582、及びROM583が設けられており、演出制御基板43、電飾基板46、及びスピーカ48に接続されている。そして、主基板41から送信されるコマンドに従って、演出等の総合的な制御を行っている。また、演出制御基板43はCPU43aや図示外の入力インタフェイス、RAM43b及びROM43cを内蔵しており、液晶表示装置28の制御を行っている。また、電飾基板46はCPU46aや図示外の入力インタフェイス、RAM及びROMを内蔵し、照明装置35、普通図柄記憶数表示LED59、及び特別図柄記憶数表示LED60の制御を行っている。
次いで、電源基板42について説明する。電源基板42は、主基板41及び遊技球発射装置37に接続されており、各基板及び遊技球発射装置37に直流の安定化した電力を供給している。遊技球発射装置37は、図示外の発射モータや、発射ハンドル7に設けられたタッチセンサ、発射装置停止スイッチ、及び発射強弱調整ボリューム等からなり、一定間隔毎に1個ずつ遊技球を遊技領域へ発射する。
次に、主基板41のROM53の記憶エリアについて、図5を参照して説明する。図5は、主基板41のROM53の記憶エリアを示す概念図である。図5に示すように、ROM53には、パチンコ機1のリセットが行われる際に各記憶エリアに記憶される初期値等を記憶する初期設定記憶エリア5301、CPU51がパチンコ機1を制御するための各種制御プログラムを記憶する制御プログラム記憶エリア5302、主基板41からサブ統合基板58に出力される制御コマンドのテーブルを記憶する制御コマンドテーブル記憶エリア5303、特別図柄表示部25に表示する特別図柄の組み合わせを記憶する特別図柄組み合わせパターン記憶エリア5304、普通当たり判定の判定結果を報知する際の変動パターンに関するテーブル等の情報が記憶されている普通図柄変動パターン記憶エリア5305、普通当たり判定、大当たり判定、及び特別図柄の決定等が行われる際に参照される各種テーブルを記憶する判定テーブル記憶エリア5306等が設けられている。さらに、ROM53には、図示外の各種の記憶エリアが設けられている。
次に、主基板41のRAM52の記憶エリアについて、図6を参照して説明する。図6は、主基板41のRAM52の記憶エリアを示す概念図である。図6に示すように、RAM52には、各種のカウンタを記憶するカウンタ記憶エリア5201、普通図柄始動ゲート12や各入賞口に遊技球が入賞したか否かを示すフラグを記憶する入賞球フラグ記憶エリア5202、普通図柄始動ゲート12への遊技球の入賞時に取得される乱数を記憶する普通当たり関係情報記憶エリア5203、普通図柄作動保留球数を記憶する普通図柄作動保留球数記憶エリア5204、普通電動役物13への遊技球の入賞時に取得される乱数を記憶する大当たり関係情報記憶エリア5205、特別図柄作動保留球数を記憶する特別図柄作動保留球数記憶エリア5206、各種フラグを記憶するフラグ関係記憶エリア5207等が設けられている。さらに、RAM52には、図示外の各種の記憶エリアが設けられている。
次に、RAM52のカウンタ記憶エリア5201に記憶される各カウンタについて説明する。RAM52に記憶されるカウンタには、乱数を取得するための乱数取得カウンタ、時間を計測するためのタイマカウンタ、入賞球数を計数するための入賞球数カウンタ等がある。
まず、乱数取得カウンタについて説明する。乱数取得カウンタとしては、普通当たり判定カウンタ、変動パターン決定カウンタ、大当たり判定カウンタ、当たり特別図柄作成カウンタ、はずれ特別図柄作成カウンタ等がある。これらのカウンタの値は、割込信号発生回路57(図4参照)からの割込信号に基づいて実行されるメイン処理のカウンタ更新処理(S12、図13参照)において、一定間隔の時間(例えば、割込信号発生の間隔である2ms)毎に所定量(例えば「1」)ずつ加算される。また、各カウンタには最小値(下限値)及び最大値(上限値)が設けられており、最小値から最大値までの範囲の数値内を循環するように構成されている。つまり、更新の結果、カウンタの値が最大値と同じ値になると、次の更新でカウンタの値は最小値を取ることとなる。そして、各乱数取得カウンタには、パチンコ機1の起動時に初期値として「0」が記憶されており、更新により値が一巡して初期値「0」と同じ値となると、新たな初期値が取得され、その初期値に対して「1」ずつの加算が行われる。この新たな初期値は、CPU51がメイン処理(図13参照)を行わない間(メイン処理が終了し、割込信号により新たなメイン処理が開始されるまでの間)に繰り返し実行されている、図示外の初期値乱数処理(所定のアルゴリズムによって乱数を発生させる処理)によって生成された乱数が用いられる。
例えば、普通当たりを判定するために使用される普通当たり判定カウンタの最大値は「719」、最小値は「0」である。そして、1割込毎(2ms毎)に「1」加算され、「720」以上となった際に「0」へ戻る。また、初期値乱数処理によって前回生成された乱数が「18」であった場合には、「0」から「1」、「2」と加算されて、「18」となった時点でまた新たな初期値が取得され、その初期値に対して「1」ずつ加算される。尚、これらの乱数取得カウンタは、後述するメイン処理の普通図柄処理(図14及び図15参照)及び特別図柄処理(図17及び図18参照)において使用される。
次いで、タイマカウンタについて説明する。タイマカウンタは時間を計測するために使用されるカウンタであり、時間の計測開始時に初期値として所定の値が記憶される。例えば、1秒を計測する場合には初期値として「500」が記憶される。そして、割込信号発生の間隔である2ms毎に行われるカウンタ更新処理(S12、図13参照)において「1」ずつ減算されて、値が「0」でなければ時間の計測中であると判断され、値が「0」となることで所定時間が経過したと判断される。また、タイマカウンタの値は、「0」となった後は更新されないようにプログラムされている。尚、本実施の形態では多数のタイマカウンタが使用されているが、個々のタイマカウンタについての説明は後述する。
次いで、入賞球数カウンタについて説明する。本実施の形態では、入賞球数カウンタとして普通電動役物入賞球数カウンタが用いられている。この普通電動役物入賞球数カウンタの値は、普通電動役物13に備えられた開閉部材が1回の開閉動作を行う間に、普通電動役物13へ入賞した遊技球の個数を計数するために使用される。そして、この普通電動役物入賞球数カウンタの値が「5」以上に達するか、若しくは所定時間が経過すると、普通電動役物13は閉鎖される。この普通電動役物入賞球数カウンタの初期値は「0」であり、後述するメイン処理のスイッチ読込処理(S11、図13参照)において、普通電動役物13へ遊技球が入賞する毎に「1」加算される。
次に、普通当たり関係情報記憶エリア5203について、図7を参照して説明する。図7は、RAM52の普通当たり関係情報記憶エリア5203を示す概念図である。この普通当たり関係情報記憶エリア5203は、後述するメイン処理の普通図柄処理(図14及び図15参照)において使用される。図7に示すように、普通当たり関係情報記憶エリア5203には、判定エリア、第一記憶エリア、第二記憶エリア、第三記憶エリア、第四記憶エリアが設けられている。そして、第一〜第四記憶エリアには、普通図柄始動ゲート12を通過し、まだ普通当たり判定の判定結果の報知がなされていない遊技球(普通図柄作動保留球数)の取得した乱数が記憶される。また、判定エリアには、現在行われている普通当たり判定の結果報知や、普通当たり遊技の基になった乱数が記憶されている。この判定エリア及び第一〜第四記憶エリアのそれぞれには、普通当たり乱数欄及び変動パターン決定乱数欄が設けられており、普通当たり乱数欄には普通当たり判定カウンタの値が記憶され、変動パターン決定乱数欄には変動パターン決定カウンタの値が記憶される。
そして、普通図柄処理において普通図柄始動ゲート12を遊技球が通過したことが確認された場合には、第一記憶エリア〜第四記憶エリアの中で、普通図柄作動保留球数記憶エリア5204の値(普通図柄作動保留球数)に対応する番号の記憶エリアに2つの値が記憶される。例えば、普通図柄作動保留球数が「3」であれば、第三記憶エリアに記憶される。そして、判定エリアに記憶されている値に対する処理が終了したら、次の普通図柄作動保留球数の処理が行われる。そこで、第一記憶エリアに記憶されている値が判定エリアにシフトされ、判定エリアに記憶されている値に基づいて大当たりの判定結果の報知が実行される。また、第一記憶エリアが判定エリアにシフトされたことに伴い、第二〜第四記憶エリアの各値が1つ番号の若い記憶エリアへシフトされ、第四記憶エリアの値がクリアされる。ここで、記憶エリアの数は4つである。すなわち、普通図柄始動ゲート12を通過した遊技球に対して、乱数を記憶して作動を保留しておくことができる数は4つである。従って、普通図柄作動保留球数の上限は4つであり、普通図柄作動保留球数記憶エリア5204の値は「4」より大きい値を取ることはない。
次に、大当たり関係情報記憶エリア5205について、図8を参照して説明する。図8は、RAM52の大当たり関係情報記憶エリア5205を示す概念図である。この大当たり関係情報記憶エリア5205は、後述するメイン処理の特別図柄処理(図17及び図18参照)において使用される。図8に示すように、大当たり関係情報記憶エリア5205には、先述した普通当たり関係情報記憶エリア5203と同様に判定エリア及び第一〜第四記憶エリアが設けられており、第一〜第四記憶エリアには、普通電動役物13に入賞し、まだ大当たり判定の結果が報知されていない遊技球(特別図柄作動保留球数)の取得した乱数が記憶される。また、判定エリアには、現在行われている大当たり判定の結果報知や、大当たり遊技の基になった乱数が記憶されている。
この判定エリア及び第一〜第四記憶エリアのそれぞれには、大当たり判定カウンタの値が記憶される大当たり乱数欄、当たり特別図柄作成カウンタの値が記憶される当たり特別図柄決定乱数欄、及びはずれ特別図柄作成カウンタの値が記憶されるはずれ特別図柄決定乱数欄が設けられている。そして、普通電動役物13への遊技球の入賞が確認されると、特別図柄作動保留球数記憶エリア5206の値(特別図柄作動保留球数)に対応する記憶エリアに各値が記憶され、この値に基づいて大当たり判定や特別図柄の決定が行われる。尚、決定された特別図柄により、大当たり判定終了後に生起する遊技状態を確率変動時短状態とするか、通常状態とするかが決定されるが、この詳細は後述する。
次に、サブ統合基板58のROM583について説明する。ROM583には、CPU581がパチンコ機1の制御を補助するための各種プログラムが記憶されている。また、サブ統合基板58から演出制御基板43、電飾基板46、及びスピーカ48に出力される制御コマンドを記憶する制御コマンドテーブル記憶エリアと、変動パターンに関する情報が記憶されている変動パターン記憶エリアとが設けられている。さらに、ROM583には、その他の各種記憶エリアが設けられている。
次に、サブ統合基板58のRAM582について説明する。RAM582には、主基板41により受信したコマンドが記憶されるコマンド記憶エリア、各種カウンタが記憶されるカウンタ記憶エリア、演出制御基板43等に出力される制御コマンドが記憶されるコマンド関係情報記憶エリア、各種フラグが記憶されるフラグ関係記憶エリアが設けられている。さらに、RAM582には、その他の各種記憶エリアが設けられている。
次に、本実施の形態の要部である、演出制御基板43のROM43cの記憶エリアについて、図9を参照して説明する。図9は、演出制御基板43のROM43cの記憶エリアを示す概念図である。図9に示すように、ROM43cには、パチンコ機1のリセットがおこなわれる際に各記憶エリアに記憶される初期値等を記憶する初期設定記憶エリア4301、CPU43aがパチンコ機1を制御するための各制御プログラムを記憶する制御プラグラム記憶エリア4302、液晶表示装置28に表示する演出画像を構成する要素画像(詳細は後述する。)のデータを記憶する要素画像データ記憶エリア4303、及び、当該要素画像の配列順及び表示タイミングを記憶する要素画像配列データ記憶エリア4304が設けられている。さらに、ROM43cには、図示外の各種の記憶エリアが設けられている。
ここで、液晶表示装置28に表示される演出画像について説明する。パチンコ機1のCPU43aは、液晶表示装置28を制御して画像を表示させることにより、当たり判定の結果や遊技状態を遊技者に通知している(以下、液晶表示装置28に表示する画像を「演出画像」という。)。本実施の形態においては、遊技者に通知する演出画像として、1)普通当たり判定に基づいて、後に普通当たりが生起する可能性のある状態であることを通知するための変動中画像、2)普通当たりの判定結果を通知するための普通当たり画像、3)大当たり遊技状態を通知するための大当たり画像、4)時短抽選結果を通知するための時短当落結果画像(時短当選画像、及び時短落選画像)、5)大当たり画像、及び時短当落結果画像と変動中画像との表示タイミングが重複した場合(詳細は後述する。)において、時短当落結果画像の表示が終了した後に表示され、以降の遊技状態を通知するための特定停止画像等がある。
また、これら演出画像を液晶表示装置28に表示するためのデータとして、演出画像を表示効果の種別毎に区分した画像である要素画像をROM43cの要素画像データ記憶エリア4303に記憶し、当該要素画像の配列順及び表示タイミングの情報である要素画像配列情報をROM43cの要素画像配列データ記憶エリア4304に記憶している。そして、それぞれの情報を参照して要素画像を組み合わせ、時系列に並列させることによって一連の演出画像を形成させる。そして形成させた一連の演出画像を液晶表示装置28に表示させている。このようにすることで、共通の要素画像を複数の演出画像にて利用可能となり、演出画像のデータを記憶するために必要なROMの記憶容量を軽減させている。また、一連の演出画像の表示途中に画像を挿入させるような演出を行う場合には、要素画像と要素画像との区切りの部分に他の要素画像を挿入する処理を行うことでこのような演出表示を実現し、液晶表示装置28の制御処理を容易化している。さらに、後述するように、演出画像の途中から液晶表示装置28に表示させるような演出を行う場合には、演出画像を構成する要素画像のうち表示を開始する要素画像以降の要素画像を抽出して連続的に表示させる。このことにより、液晶表示装置28の制御処理を容易化している。
要素画像データ記憶エリア4303について、図10を参照して説明する。図10は、要素画像データ記憶エリア4303に記憶されている要素画像のデータのうち、変動中画像を構成する要素画像を示す概念図である。なお、普通当たり画像、大当たり画像、時短当落結果画像、及び特定停止画像を構成する要素画像のデータについても、同様に要素画像データ記憶エリア4303に記憶されているが、以下においては説明を省略している。
図10に示すように、要素画像データ記憶エリア4303には、変動中画像を構成する要素画像が要素画像種別(表示効果)毎に記憶されている。図10に示す例では、要素画像データは、高速変動画像301、低速変動画像302、リーチ変動画像303、及びスーパーリーチ変動画像304の要素画像種別に区分されている。これらの要素画像についての一例としては、高速変動画像301については、液晶表示装置28に横並びに左、右、中央の順で配置されているデモ図柄表示部D1〜D3(図3参照)を高速で変動表示させることによって、普通当たりが生起する可能性がある状態を遊技者に通知する。また例えば、低速変動画像302については、デモ図柄表示部D1〜D3を低速で変動表示させることによって、普通当たりの判定結果が表示されるタイミングが近付いている状態であることを遊技者に通知する。また例えば、リーチ変動画像303は、デモ図柄表示部D1〜D3のうち2つが同一の図柄となっている状態で停止させ、残りの1つの図柄のみを変動させることによって、普通当たり判定となる確率が高い状態となっていることを遊技者に通知する。また例えば、スーパーリーチ変動画像304は、リーチ変動画像の表示状態で変動中の図柄の変動状態を変化させたり、アニメキャラクタを表示させたりすることによって、普通当たり判定となる確率が非常に高い状態となっていることを遊技者に通知する。
図10に示す例では、要素画像種別が高速変動画像301の要素画像データとして、「A−1」、「A−2」、「A−3」、「A−4」、「A−5」、及び「A−6」の合計6種類が記憶されており、要素画像種別が低速変動画像302の要素画像データとして、「B−1」及び「B−2」の合計2種類が記憶されており、要素画像種別がリーチ変動画像303の要素画像データとして、「C−1」、「C−2」、及び「C−3」の合計3種類が記憶されており、要素画像種別がスーパーリーチ変動画像304の要素画像データとして、「D−1」、「D−2」、「D−3」、「D−4」、及び「D−5」の合計5種類が記憶されている。なお、図10に示すように、要素画像種別毎に要素画像を区別して記憶することによって、CPU43aによる要素画像のデータ参照を容易化し、液晶表示装置28への表示処理に要する時間を短縮させている。
次に、要素画像配列データ記憶エリア4304に記憶されている要素画像配列情報について、図11を参照して説明する。図11は、要素画像配列データ記憶エリア4304に記憶されている要素画像配列情報のうち、変動中画像を構成する要素画像の配列情報を示す模式図である。なお、普通当たり画像、大当たり画像、時短当落結果画像、及び特定停止画像を構成する要素画像のデータについても同様に要素画像配列データ記憶エリア4304に記憶されているが、以下においては説明を省略している。要素画像配列情報は、演出画像を液晶表示装置28に表示させる場合において、要素画像を時系列に複数並列させるために必要となる、要素画像の組み合わせ、順番、及び、一連の演出画像中における各要素画像の表示タイミングの情報とを有している。
図11に示すように、変動中画像を表示させるための要素画像配列情報として、演出内容種別400と、対応する要素画像である要素画像(a)401、要素画像(b)403、要素画像(c)405、及び、要素画像(d)407が記憶されている。さらに、一連の変動中画像中における各々の要素画像の表示タイミングが、変動中画像の表示開始指示がなされてからの時間情報として記憶されている。なお、変動中画像の表示開始指示とは、主基板41により普通当たりの判定が実行され、判定結果が確定した場合において、演出制御基板43が液晶表示装置28の制御指示のコマンドをサブ統合基板58を介して受信したタイミングを指す(詳細は図21にて後述する。)。これらは、要素画像(a)401の表示タイミングである要素画像(a)開始時間402(単位:秒、以下同じ)、要素画像(b)403の表示タイミングである要素画像(b)開始時間404、要素画像(c)405の表示タイミングである要素画像(c)開始時間406、要素画像(d)407の表示タイミングである要素画像(d)開始時間408として記憶されている。なお、図11における各要素画像の記載(「A−1」「B−2」等)は、要素画像データ記憶エリア4303(図10参照)に記憶されている各々の要素画像データに対応付けられている。
例えば、図11に示す例では、演出内容種別400として「高確率当たり変動(a)」411、「高確率当たり変動(b)」412、「高確率当たり変動(c)」413、「高確率はずれ変動(a)」414、「高確率はずれ変動(b)」415、「低確率当たり変動(a)」416、「低確率当たり変動(b)」417、「低確率当たり変動(c)」418、「低確率はずれ変動(a)」419、「低確率はずれ変動(b)」420が記憶されている。
また、「高確率当たり変動(a)」411の一連の演出画像は、「A−1」(高速変動画像)〜「B−1」(低速変動画像)により構成されることを示している。そして、液晶表示装置28への高確率当たり変動(a)の表示指示がなされてから「0秒」後に「A−1」(高速変動画像)の表示が開始し、「2秒」後に「B−1」(低速変動画像)の表示が開始することを示している。また、「高確率当たり変動(b)」412の一連の演出画像は、「A−1」(高速変動画像)〜「B−2」(低速変動画像)により構成されることを示している。そして、液晶表示装置28への高確率当たり変動(b)の表示指示がなされてから「0秒」後に「A−1」(高速変動画像)の表示が開始し、「2秒」後に「B−2」(低速変動画像)の表示が開始することを示している。また、「高確率当たり変動(c)」413の一連の演出画像は、「A−2」(高速変動画像)〜「B−2」(低速変動画像)により構成されることを示している。そして、液晶表示装置28への高確率当たり変動(c)の表示指示がなされてから「0秒」後に「A−2」(高速変動画像)の表示が開始し、「3秒」後に「B−2」(低速変動画像)の表示が開始することを示している。
また、「高確率はずれ変動(a)」414の一連の演出画像は、「A−3」(高速変動画像)〜「B−2」(低速変動画像)により構成されることを示している。そして、液晶表示装置28への高確率当たり変動(a)の表示指示がなされてから「0秒」後に「A−3」(高速変動画像)の表示が開始し、「4秒」後に「B−2」(低速変動画像)の表示が開始することを示している。また、「高確率はずれ変動(b)」415の一連の演出画像は、「A−3」(高速変動画像)〜「B−1」(低速変動画像)により構成されることを示している。そして、液晶表示装置28への高確率はずれ変動(b)の表示指示がなされてから「0秒」後に「A−3」(高速変動画像)の表示が開始し、「4秒」後に「B−1」(低速変動画像)の表示が開始することを示している。
また、「低確率当たり変動(a)」416の一連の演出画像は、「A−4」(高速変動画像)〜「B−1」(低速変動画像)〜「C−3」(リーチ変動画像)〜「D−3」(スーパーリーチ変動画像)により構成されることを示している。そして、液晶表示装置28への低確率当たり変動(a)の表示指示がなされてから「0秒」後に「A−4」(高速変動画像)の表示が開始し、「4秒」後に「B−1」(低速変動画像)の表示が開始し、「14秒」後に「C−3」(リーチ変動画像)の表示が開始し、「30秒」後に「D−3」(スーパーリーチ変動画像)の表示が開始することを示している。また、「低確率当たり変動(b)」417の一連の演出画像は、「A−4」(高速変動画像)〜「B−2」(低速変動画像)〜「C−1」(リーチ変動画像)〜「D−1」(スーパーリーチ変動画像)により構成されることを示している。そして、液晶表示装置28への低確率当たり変動(b)の表示指示がなされてから「0秒」後に「A−4」(高速変動画像)の表示が開始し、「4秒」後に「B−2」(低速変動画像)の表示が開始し、「15秒」後に「C−1」(リーチ変動画像)の表示が開始し、「30秒」後に「D−1」(スーパーリーチ変動画像)の表示が開始することを示している。また、「低確率当たり変動(c)」418の一連の演出画像は、「A−5」(高速変動画像)〜「B−2」(低速変動画像)〜「C−2」(リーチ変動画像)〜「D−4」(スーパーリーチ変動画像)により構成されることを示している。そして、液晶表示装置28への低確率当たり変動(c)の表示指示がなされてから「0秒」後に「A−5」(高速変動画像)の表示が開始し、「6秒」後に「B−2」(低速変動画像)の表示が開始し、「17秒」後に「C−2」(リーチ変動画像)の表示が開始し、「31秒」後に「D−4」(スーパーリーチ変動画像)の表示が開始することを示している。
また、「低確率はずれ変動(a)」419の一連の演出画像は、「A−5」(高速変動画像)〜「B−2」(低速変動画像)〜「C−3」(リーチ変動画像)〜「D−1」(スーパーリーチ変動画像)により構成されることを示している。そして、液晶表示装置28への低確率はずれ変動(a)の表示指示がなされてから「0秒」後に「A−5」(高速変動画像)の表示が開始し、「6秒」後に「B−2」(低速変動画像)の表示が開始し、「17秒」後に「C−3」(リーチ変動画像)の表示が開始し、「33秒」後に「D−1」(スーパーリーチ変動画像)の表示が開始することを示している。また、「低確率はずれ変動(b)」420の一連の演出画像は、「A−6」(高速変動画像)〜「B−2」(低速変動画像)〜「C−3」(リーチ変動画像)〜「D−5」(スーパーリーチ変動画像)により構成されることを示している。そして、液晶表示装置28への低確率はずれ変動(b)の表示指示がなされてから「0秒」後に「A−6」(高速変動画像)の表示が開始し、「5秒」後に「B−2」(低速変動画像)の表示が開始し、「16秒」後に「C−3」(リーチ変動画像)の表示が開始し、「32秒」後に「D−5」(スーパーリーチ変動画像)の表示が開始することを示している。
なお、本実施の形態においては、要素画像データ記憶エリア4303(図10参照)に要素画像が記憶され、要素画像配列データ記憶エリア4304(図11参照)に要素画像の配列情報(要素画像の種別、及び要素画像開始時間)が記憶されていることを想定しているが、このような記憶方法に限定されない。従って、例えば、要素画像データ記憶エリア4303には要素画像とともにその「表示時間」が記憶され、要素画像配列データ記憶エリア4304には要素画像の配列情報として要素画像の種別のみが記憶されていても構わない。なおこのような場合には、要素画像配列データ記憶エリア4304に記憶されている要素画像の配列情報に基づいて液晶表示装置28に特定の要素画像が表示される。そして、要素画像データ記憶エリア4303に表示中の要素画像に対応付けて記憶されている「表示時間」が参照され、この「表示時間」が経過した場合に、表示中の要素画像以降に並列する要素画像を順次液晶表示装置28に表示するように制御を行う。
また、図11における「高確率当たり変動」「高確率はずれ変動」「低確率当たり変動」「低確率はずれ変動」を構成する要素画像の組み合わせは、これらに限定されるものではなく、他の要素画像を組み合わせていても構わないし、組み合わせられる要素画像の数も図11に示す数量に限定されるものではない。従って、例えば「低確率はずれ変動(c)」が二つの要素画像からなる要素画像(例えば「A−6」「B−1」、「A−6」「B−2」等)となるように、要素画像配列データ記憶エリア4304に記憶されていても構わない。
次に、上述した要素画像データ記憶エリア4303に記憶されている要素画像のデータ、及び、要素画像配列データ記憶エリア4304に記憶されている要素画像配列情報に基づいて、液晶表示装置28に一連の変動中画像が表示される様子について、図12を参照して説明する。図12は、「低確率当たり変動(a)」(図11参照)が液晶表示装置28に表示された場合における、一連の演出画像を示している。
図12に示すように、低確率当たり変動(a)の演出画像は、要素画像として、「A−4」(高速変動画像)431〜「B−1」(低速変動画像)432〜「C−3」(リーチ変動画像)433〜「D−3」(スーパーリーチ変動画像)434が順番に並列され、一連の演出画像が形成されている。また、「A−4」(高速変動画像)431の表示開始時間は、演出制御基板43に対して変動中画像「低確率当たり変動(a)」の表示開始指示がなされてから0秒後であり、「B−1」(低速変動画像)432の表示開始時間は、演出制御基板43に対して変動中画像「低確率当たり変動(a)」の表示開始指示がなされてから4秒後であり、「C−3」(リーチ変動画像)433の表示開始時間は、演出制御基板43に対して変動中画像「低確率当たり変動(a)」の表示開始指示がなされてから14秒後であり、「D−3」(スーパーリーチ変動画像)の表示時間は、演出制御基板43に対して変動中画像「低確率当たり変動(a)」の表示開始指示がなされてから30秒後となっている。
そして、低確率当たり変動(a)を液晶表示装置28より表示させる場合には、演出制御基板43のCPU43aにより、ROM43cの要素画像配列データ記憶エリア4304に記憶されている要素画像配列情報のうち演出画像種別が「低確率当たり変動(a)」である演出画像を構成する要素画像を特定する。そして、要素画像データ記憶エリア4303(図10参照)に記憶されている要素画像のデータのうち、特定した要素画像データを液晶表示装置28に表示させるための要素画像データとして選択し、はじめに、開始時間(図11参照)が「0秒」である「A−4」(高速変動画像)を表示させ、次いで、「4秒」後に「B−1」(低速変動画像)を表示させ、次いで、「14秒」後に「C−3」(リーチ変動画像)を表示させ、次いで、「30秒」後に「D−3」(スーパーリーチ変動画像)を表示させる。このことによって、一連の演出画像「低確率当たり変動(a)」を液晶表示装置28に表示させることを可能としている。なお上述に関する詳細は、図21にて別途説明する。
次に、演出制御基板43に設けられているRAM43bについて説明する。RAM43bには、図示しないが、CPU43aが処理を実行する際に参照するカウンタやフラグ等の記憶エリア等が設けられている。
次に、本実施の形態のパチンコ機1の主基板41による動作の詳細について、図13乃至図19を参照して説明する。図13は、主基板41におけるメイン処理のフローチャートである。また、図14及び図15は、メイン処理の中で行われる普通図柄処理のサブルーチンのフローチャートであり、図16は、メイン処理の中で行われる普通電動役物処理のサブルーチンのフローチャートである。また、図17及び図18は、メイン処理の中で行われる特別図柄処理のサブルーチンのフローチャートであり、図19は、メイン処理の中で行われる特別電動役物処理のサブルーチンのフローチャートである。以下、フローチャートの各ステップについて「S」と略記する。
パチンコ機1の制御は、ROM53の制御プログラム記憶エリア5302に記憶されている制御プログラムにより行われる。制御プログラムのメイン処理は、割込信号発生回路57(図4参照)が発生する割込信号をCPU51が感知した際に、CPU51において実行される。割込信号は、一定の間隔(本実施の形態では2ms)毎に発生されるので、メイン処理は2ms毎に繰り返し実行されることになる。
まず、主基板41で行われるメイン処理について、図13を参照して説明する。図13に示すように、割込信号の感知によってメイン処理が開始されると、まず、スイッチ読込処理が行われる(S11)。このスイッチ読込処理では、普通図柄始動ゲート12、普通電動役物13、第一大入賞口16、第二大入賞口17、普通入賞口18〜21への遊技球の入賞を検知する処理が行われる。具体的には、普通図柄始動ゲート12に設けられている普通図柄作動スイッチ73、普通電動役物13に設けられている始動口スイッチ72、第一大入賞口16に設けられている第一大入賞口スイッチ75、第二大入賞口17に設けられている第二大入賞口スイッチ76、普通入賞口18〜21に設けられている入賞口スイッチ77が用いられる。入賞と判断された場合には、RAM52の入賞球フラグ記憶エリア5202に記憶された各スイッチに対応したフラグがONとされる。尚、スイッチ読込処理の開始時には、入賞球フラグ記憶エリア5202の全てのフラグがリセットされる。
スイッチ読込処理が終了すると、次いで、カウンタ更新処理が行われる(S12)。先述したように、このカウンタ更新処理では、RAM52のカウンタ記憶エリア5201に記憶されている乱数取得カウンタの各値が所定量だけ加算され、タイマカウンタの各値が所定量だけ減算される。
カウンタ更新処理が終了すると、特別電動役物処理が行われる(S13)。この特別電動役物処理では、大当たり遊技の動作を制御するための処理や、大当たり遊技終了後に生起される遊技状態に関する処理等が行われるが、この詳細は、図19に示すフローチャートを参照して後述する。
特別電動役物処理が終了すると、特別図柄処理が行われる(S14)。この特別図柄処理では、大当たりの判定、特別図柄表示部25に表示される特別図柄の決定、大当たりの判定結果や特別図柄作動保留球数を通知するためのコマンドの送信、特別図柄の変動を制御するためのコマンドの送信等の処理が行われる。この特別図柄処理については、図17及び図18に示すフローチャートを参照して後述する。
特別図柄処理が終了すると、普通電動役物処理が行われる(S15)。この普通電動役物処理では、普通当たりとなった場合に普通電動役物13を開閉する動作を制御するための処理が行われるが、この詳細は、図16に示すフローチャートを参照して後述する。
普通電動役物処理が終了すると、普通図柄処理が行われる(S16)。普通図柄処理では、スイッチ読込処理(S11)にて普通図柄作動スイッチ73に対応するフラグが「ON」となっている場合に普通当たり乱数が取得され、普通当たりの判定、液晶表示装置28に表示されるデモ図柄の変動パターンの決定、普通当たりの判定結果や普通図柄作動保留球数を通知するためのコマンドの送信、普通当たり遊技状態であるか否かを示す普通当たり遊技状態フラグを「ON」とする処理等が行われる。この普通図柄処理については、図14及び図15に示すフローチャートを参照して後述する。
普通図柄処理が終了すると、賞品球の払い出しを行う払出処理が行われ(S17)、メイン処理は終了する。そして、割込信号発生回路57から割込信号を受信すると、また最初からメイン処理が実行される。
ここで、ある遊技球が普通図柄始動ゲート12を通過して普通当たりと判定された場合のパチンコ機1の動作を例に挙げて、メイン処理の一連の流れを説明する。遊技者が、遊技盤2の下側に設けられた発射ハンドル7を操作して遊技球を遊技領域4に発射すると、遊技球は遊技領域4を流下する。その遊技球が普通図柄始動ゲート12を通過すると、スイッチ読込処理において遊技球の通過が検出され、入賞球フラグ記憶エリア5202の対応するフラグが「ON」とされる(S11)。そして、普通図柄の変動が開始し、変動中画像が液晶表示装置28より表示される。そして、普通図柄の変動が停止すると、判定結果画像が液晶表示装置28より表示される。そして、普通当たり図柄の停止表示時間が経過すると、フラグ関係記憶エリア5207の普通当たり遊技状態フラグが「ON」とされる(S16)。すると、次に実施されるメイン処理の普通電動役物処理(S15)で、普通電動役物13を開放させるコマンドが中継基板47に対して送信され、繰り返しメイン処理が実施される中で、普通電動役物13への5個の遊技球の入賞を検知するか、若しくは所定の開放時間が経過すると、普通電動役物13を閉鎖させるコマンドが中継基板47に対して送信される。
そして、普通電動役物13への遊技球の入賞がスイッチ読込処理(S11)で検出され、対応するフラグが「ON」とされると、特別図柄処理(S14)において大当たり判定及び特別図柄の決定が行われ、特別図柄の変動に関する処理が行われる。この大当たり判定において「大当たり」と判定される確率は2009/2011若しくは2010/2011である。大当たりと判定されると、フラグ関係記憶エリア5207の大当たり遊技状態フラグが「ON」とされるので、大当たり画像が液晶表示装置28より表示される。そして、次に実施されるメイン処理の特別電動役物処理(S13)において、2つの大入賞口16,17を開閉させるコマンドが中継基板47に送信される。そして、決定された特別図柄が確率変動図柄である場合、すなわち「確率変動大当たり」である場合には、大当たり遊技状態終了後に確率変動フラグ及び時短中フラグが共に「ON」とされる。時短中フラグが「ON」である際に次の普通当たり判定が行われると、718/719の確率で再び普通当たりとなるため(S16)、時短中フラグが「OFF」である場合(普通当たり確率5/719)よりも短い時間間隔で次の普通電動役物13の開放(S15)、及び大当たり判定が行われる機会の発生(S14)が見込まれる。すなわち、時短中フラグが「ON」である場合には、「OFF」である場合よりも短い時間間隔で普通当たりと大当たりとが連続して発生し、遊技者に多数の遊技球が払い出される。なお、確率変動時短状態が生起されたか否かの通知は、最初の大当たり判定が実行されてから20秒経過した後に、液晶表示装置28の表示状態が大当たり画像から時短当落結果画像に切り替わることにより行われる。
次に、メイン処理の普通図柄処理(S16)の詳細について、図14及び図15を参照して説明する。はじめに、普通図柄処理で使用されるフラグについて説明する。フラグ関係記憶エリア5207には、普通当たり遊技状態フラグ、時短中フラグ等が記憶されている。普通当たり遊技状態フラグは、普通当たり遊技状態である場合には「1」が記憶されて「ON」となっており、そうでない場合には「0」が記憶されて「OFF」となっている。また、時短中フラグは、「確率変動時短状態」が生起される際に「1」が記憶されて「ON」となり、「通常状態」が生起される際に「0」が記憶されて「OFF」となる。尚、時短中フラグが「ON」となっている確率変動時短状態中(時短中)には、通常状態中(非時短中)に比べて普通図柄の変動時間が短くなり、且つ普通当たり判定において「普通当たり」と判定される確率が通常状態中よりも高くなる。また、各フラグの初期値はいずれも「0」である。
図14に示すように、メイン処理の普通図柄処理が開始されると、普通図柄始動ゲート12への遊技球の通過に関する処理が行われる。まず、普通図柄始動ゲート12を遊技球が通過したか否かが判断される(S21)。メイン処理のスイッチ読込処理(S11、図13参照)において、普通図柄始動ゲート12に設けられている普通図柄作動スイッチ73が遊技球の通過を検出した場合には、入賞球フラグ記憶エリア5202の普通図柄作動スイッチ73に対応するフラグが「ON」となっている。そこで、S21ではこの普通図柄作動スイッチ73に対応するフラグが「ON」であるか否かの判断が行われ、「ON」でない場合には(S21:NO)、遊技球は普通図柄始動ゲート12を通過していないので、そのままS25の判断へ移行する。
普通図柄作動スイッチ73に対応するフラグが「ON」である場合には(S21:YES)、普通図柄始動ゲート12を遊技球が通過しているので、その遊技球についての乱数が取得されて普通当たり関係情報記憶エリア5203に記憶される。しかし、乱数を取得して記憶することができる普通図柄作動保留球の数は4個である。そこで、普通図柄作動保留球数記憶エリア5204の値が「4」であるか否かの判断が行われる(S22)。普通図柄作動保留球数記憶エリア5204の値が「4」である場合には(S22:YES)、この遊技球についての乱数は記憶できないので、そのままS25の判断へ移行する。
普通図柄作動保留球数記憶エリア5204の値が「4」でない場合、すなわち「0」〜「3」のいずれかである場合には(S22:NO)、普通図柄作動保留球数記憶エリア5204の値に「1」が加算される(S23)。そして、普通当たり関係情報記憶エリア5203(図7参照)のうち、普通図柄作動保留球数記憶エリア5204の値に対応する番号の記憶エリアに乱数が記憶される(S24)。具体的には、普通当たり乱数欄には普通当たり判定カウンタの値が記憶され、変動パターン決定乱数欄には変動パターン決定カウンタの値が記憶される。そして、普通図柄作動保留球数記憶エリア5204に記憶されている値をサブ統合基板58へ通知するための普通図柄作動保留球数通知コマンドが、サブ統合基板58に対して送信される(S20)。
次いで、普通当たり遊技状態フラグにより、普通当たり遊技状態であるか否かの判断が行われる(S25)。普通当たり遊技状態である場合には、普通当たり判定や判定結果の報知は行われない。そこで、普通当たり遊技状態フラグが「ON」であり、普通当たり遊技状態である場合には(S25:YES)、何もせずにメイン処理へ戻る。
普通当たり遊技状態フラグが「ON」でない場合には(S25:NO)、普通当たり遊技状態でないので、普通図柄表示部24の制御に関する処理が行われる。まず、普通図柄表示部24が変動中であるか否かの判断が行われる(S26)。変動中でない場合には(S26:NO)、停止表示中であるか否かの判断が行われる(S27)。停止表示中でない場合には(S27:NO)、普通当たり判定が行われる。
次いで、図15のフローチャートに示すように、普通当たり判定を行うべき遊技球が存在するか否かの確認が行われる(S28)。普通図柄作動保留球数記憶エリア5204の値が「1」以上でなければ(S28:NO)、普通当たり判定を行うべき遊技球は存在しないので、そのままメイン処理へ戻る。「1」以上であれば(S28:YES)、普通当たり判定を行うべき遊技球が存在するので、普通図柄作動保留球数記憶エリア5204の値が「1」減算され(S29)、普通当たり関係情報記憶エリア5203に記憶されている値がシフトされる。すなわち、第一記憶エリアに記憶されている乱数が判定エリアへシフトされ、第二〜第四記憶エリアに記憶されている乱数が番号の1つ若い記憶エリアへシフトされ、第四記憶エリアの値がクリアされる(S30)。
次いで、普通当たり判定が行われる。普通当たり判定は、確率変動時短状態中であるか否か、すなわち、時短中であるか否かに応じて、判定エリアの普通当たり乱数欄に記憶されている値を用いて行われる。尚、時短中であるか否かを示す時短中フラグは、後述する特別電動役物処理及び特別図柄処理において「ON」・「OFF」の切り替えが行われている。時短中フラグに「1」が記憶されて「ON」となっており、時短中である場合には(S31:YES)、普通当たりとして決められている特定の値の数が非時短中のテーブルよりも多い高確率の普通当たり判定テーブル(図示外)が参照されて、普通当たり判定が行われる(S32)。
次いで、「普通当たり」と判定された場合には(S33:YES)、時短中に普通当たりと判定された際の変動中画像決定処理が行われる(S34)。具体的には、まず、時短中における普通当たり時の変動中画像決定テーブル(図示外)が参照されて、普通当たり関係情報記憶エリア5203の判定エリアに記憶されている変動パターン決定乱数により変動パターンが1つ決定される。ここで決定される変動パターンは、普通図柄表示部で変動表示される普通図柄の変動時間に対応し、液晶表示装置28に表示される変動中画像の演出画像種別にも対応している。そして、決定された変動パターンを包含する変動パターンコマンドが一時的にRAM52に記憶される。この変動パターンコマンドは、S42(後述)においてサブ統合基板58に送信される。次いで、判定結果が普通当たりとなったことを通知するために、普通当たり図柄コマンドをサブ統合基板58に送信する(S43)。なお、サブ統合基板58は、この変動パターンコマンド及び普通当たり図柄コマンドを受信した場合、変動パターンコマンドに対応する変動中画像(「高確率当たり変動(a)」「高確率当たり変動(b)」「高確率当たり変動(c)」のいずれか、図11参照)を選択し、液晶表示装置28に選択した変動中画像を表示させるために、変動中画像指定コマンドを演出制御基板43に送信する(S205、図20参照、後述)。演出制御基板43はこの変動中画像指定コマンドを受信し、指定された変動中画像を液晶表示装置28に表示させる(S263、図21参照、後述)。
一方で、普通当たり判定において「普通当たり」と判定されなかった場合には(S33:NO)、時短中における普通当たり判定がはずれであった際の変動中画像決定テーブル(図示外)が参照されて変動パターンが1つ決定される(S35)。そして、決定された変動パターンを包含する変動パターンコマンドが一時的にRAM52に記憶される。この変動パターンコマンドは、S42(後述)においてサブ統合基板58に送信される。次いで、判定結果が普通はずれとなったことを通知するために、普通はずれ図柄コマンドをサブ統合基板58に送信する(S45)。なお、サブ統合基板58は、この変動パターンコマンド及び普通はずれ図柄コマンドを受信した場合、その変動パターンコマンドに対応する変動中画像(「高確率はずれ変動(a)」「高確率はずれ変動(b)」のいずれか、図11参照)を選択し、液晶表示装置28に選択した変動中画像を表示させるために、変動中画像指定コマンドを演出制御基板43に送信する(S205、図20参照、後述)。演出制御基板43はこの変動中画像指定コマンドを受信し、指定された変動中画像を液晶表示装置28に表示させる(S263、図21参照、後述)。
一方で、時短中フラグに「0」が記憶されて「OFF」となっている非時短中、すなわち、普通当たり低確率状態中である場合には(S31:NO)、普通当たりとして決められている特定の値が時短中のテーブルよりも少ない低確率の普通当たり判定テーブルが参照されて、普通当たり判定が行われる(S36)。次いで、「普通当たり」と判定された場合には(S37:YES)、非時短中における普通当たり時の変動中画像決定テーブルが参照されて変動パターンが1つ決定される(S38)。そして、決定された変動パターンを包含する変動パターンコマンドが一時的にRAM52に記憶される。この変動パターンコマンドは、S42(後述)においてサブ統合基板58に送信される。次いで、判定結果が普通当たりとなったことを通知するために、普通当たり図柄コマンドをサブ統合基板58に送信する(S44)。なお、サブ統合基板58は、この変動パターンコマンド及び普通当たり図柄コマンドを受信した場合、変動パターンコマンドに対応する変動中画像(「低確率当たり変動(a)」「低確率当たり変動(b)」「低確率当たり変動(c)」のいずれか、図11参照)を選択し、液晶表示装置28に選択した変動中画像を表示させるために、変動中画像指定コマンドを演出制御基板43に送信する(S205、図20参照、後述)。演出制御基板43はこの変動中画像指定コマンドを受信し、指定された変動中画像を液晶表示装置28に表示させる(S263、図21参照、後述)。
また、「普通当たり」と判定されなかった場合には(S37:NO)、非時短中における普通当たり判定がはずれであった際の変動中画像決定テーブルが参照されて変動パターンが1つ決定される(S39)。そして、決定された変動パターンを包含する変動パターンコマンドが一時的にRAM52に記憶される。この変動パターンコマンドは、S42(後述)においてサブ統合基板58に送信される。次いで、判定結果が普通はずれとなったことを通知するために、普通はずれ図柄コマンドをサブ統合基板58に送信する(S46)。なお、サブ統合基板58は、この変動パターンコマンド及び普通はずれ図柄コマンドを受信した場合、その変動パターンコマンドに対応する変動中画像(「低確率はずれ変動(a)」「低確率はずれ変動(b)」のいずれか、図11参照)を選択し、液晶表示装置28に選択した変動中画像を表示させるために変動中画像指定コマンドを演出制御基板43に送信する(S205、図20参照、後述)。演出制御基板43はこの変動中画像指定コマンドを受信し、指定された変動中画像を液晶表示装置28に表示させる(S263、図21参照、後述)。
次いで、S34、S35、S38、及びS39においてRAM52に記憶された変動パターンコマンドが、サブ統合基板58に対して送信される(S42)。このコマンドをサブ統合基板58が受信した場合、演出制御基板43に対して液晶表示装置28に変動中画像を表示させるために、演出制御基板43に対して制御コマンドを送信する処理が実行される(S205、図20参照、詳細は後述する。)。そして普通図柄処理を終了し、メイン処理へ戻る。
また、図14のフローチャートに示すS26の判断において、普通図柄表示部24が変動中であると判断された場合には(S26:YES)、変動時間が経過したか否かの判断が行われる(S47)。普通図柄の変動時間が経過したと判断された場合には(S47:YES)、普通図柄停止コマンドがサブ統合基板58に対して送信される(S48)。普通当たりが確定している状態でサブ統合基板58がこのコマンドを受信した場合、液晶表示装置28に普通当たり画像を表示させるために、演出制御基板43に対して普通当たり画像表示コマンドを送信する処理が実行される(S209、図20参照、詳細は後述する)。一方、S47の判断において、変動時間がまだ経過していないと判断された場合には(S47:NO)、普通図柄表示部24の変動が継続されるため、そのままメイン処理へ戻る。
また、S27の判断において、普通図柄表示部24が停止表示中であると判断された場合には(S27:YES)、停止表示時間が経過したか否かの判断が行われる(S51)。停止表示時間が経過したと判断された場合には(S51:YES)、普通当たり乱数があらかじめ「普通当たり」と決められた乱数であるかが判断される(S53)。「普通当たり」と決められた乱数であると判断された場合には(S53:YES)、RAM52のフラグ関係記憶エリア5207に記憶されている普通当たり遊技状態フラグに「1」が記憶されて「ON」とされ(S54)、そして普通図柄処理を終了し、メイン処理へ戻る。なお、普通当たり遊技状態フラグは、後述する普通電動役物処理(図16参照参照)において、普通電動役物13を開閉させる処理を行うか否かを判断する際に使用される。また、普通当たりでない場合には(S53:NO)、そのまま普通図柄処理を終了し、メイン処理へ戻る。また、S51の判断において、停止表示時間がまだ経過していないと判断された場合には(S51:NO)、普通図柄表示部24には引き続き図柄が停止表示される。そこで、そのままメイン処理へ戻る。
以上説明したように、遊技球が普通図柄始動ゲート12を通過すると(S21:YES)、乱数が取得され(S24)、時短中であるか否かに応じて普通当たり判定が行われて(S32,S36)、変動中画像が決定され、決定された変動中画像の変動パターンコマンドがサブ統合基板58に対して送信される(S34,S35,S38,S39)。また、普通当たりであった場合には、普通当たり図柄コマンドがサブ統合基板58に対して送信される(S43,S44)。そして、繰り返しメイン処理が実行される中で、普通図柄処理が繰り返し実行され、普通図柄変動が停止し(S26:YES、S47:YES)、サブ統合基板58に対して普通図柄停止コマンドが送信され(S48)、メイン処理へ戻る。また、停止表示時間が経過し(S27:YES、S51:YES)、普通当たりであった場合には(S53:YES)普通当たり遊技状態へ移行するために普通当たり遊技状態フラグが「ON」とされ(S54)、メイン処理へ戻る。
次に、メイン処理の普通電動役物処理(S15)の詳細について、図16を参照して説明する。まず、普通電動役物処理で使用されるフラグについて説明する。ここで使用される主なフラグとして、普通電動役物開放中フラグ及び普通図柄変動待機中フラグがある。普通電動役物開放中フラグは普通電動役物13が開放中であるか否かを示すフラグであり、普通電動役物13の開放中には「1」が記憶されて「ON」となり、閉鎖中には「0」が記憶されて「OFF」となる。また、普通図柄変動待機中フラグは、普通電動役物13が閉鎖されてから次の普通図柄の変動を可能とするまでの待機時間中であるか否かを示すフラグであり、変動待機中には「1」が記憶されて「ON」となり、変動待機中でなければ「0」が記憶されて「OFF」となる。尚、初期値は共に「0」である。
図16に示すように、メイン処理の普通電動役物処理が開始されると、普通当たり遊技状態フラグにより、普通当たり遊技状態であるか否かの判断が行われる(S61)。普通当たり遊技状態でない場合には、普通電動役物13の開放・閉鎖は行われない。そこで、普通当たり遊技状態フラグが「OFF」であり、普通当たり遊技状態でない場合には(S61:NO)、そのままメイン処理へ戻る。
一方で、普通当たり遊技状態フラグが「ON」であり、普通当たり遊技状態である場合には(S61:YES)、普通電動役物13の開放・閉鎖に関する処理が行われる。まず、普通図柄変動待機中フラグにより、普通図柄の変動待機中であるか否かの判断が行われる(S62)。普通図柄変動待機中フラグが「OFF」であり、変動待機中でない場合には(S62:NO)、普通電動役物開放中フラグにより普通電動役物13が開放中であるか否かの判断が行われる(S63)。普通電動役物開放中フラグが「OFF」であり、普通電動役物13がまだ開放されていなければ(S63:NO)、普通電動役物13を開放させるための普通電動役物開放コマンドが中継基板47に送信される(S64)。そして、中継基板47を介してこのコマンドが中継され、電動役物開放ソレノイド69が制御されて普通電動役物が開放される。そして、普通電動役物13の最大開放時間が普通電動役物開放時間カウンタTC3に記憶され(S65)、普通電動役物13が開放中であることを示す「1」が普通電動役物開放中フラグに記憶されて「ON」とされる(S66)。
次いで、普通電動役物入賞球数カウンタの値が5であるか否かの判断が行われる(S67)。普通電動役物13へ遊技球が入賞する毎に、メイン処理のスイッチ読込処理(S11、図参照)において、普通電動役物入賞球数カウンタの値に「1」が加算される。この普通電動役物入賞球数カウンタの値が5未満、すなわち「0」〜「4」であれば(S67:NO)、S65の処理でセットされた普通電動役物開放時間カウンタTC3により、普通電動役物13の最大開放時間が経過したか否かの判断が行われる(S68)。4.5秒の最大開放時間が経過していなければ(S68:NO)、そのままメイン処理へ戻る。
そして、その後に行われるメイン処理の普通電動役物処理で、普通当たり遊技状態であり(S61:YES)、普通図柄の変動待機中でなく(S62:NO)、普通電動役物13が開放中である場合には(S63:YES)、入賞球数が「5」となるか、若しくは普通電動役物13の最大開放時間が経過するまで、繰り返しこれらの判断が行われる(S67:NO、S68:NO)。そして、入賞球数が「5」となった場合(S67:YES)、若しくは4.5秒の開放時間が経過した場合には(S68:YES)、普通電動役物13を閉鎖させる処理が行われる。そこで、普通電動役物13を閉鎖させるための普通電動役物閉鎖コマンドが中継基板47に対して送信される。そして、中継基板47を介してこのコマンドが中継され、電動役物開放ソレノイド69が制御されて普通電動役物が閉鎖される。
次いで、次の普通図柄の変動を可能とするまでの待機時間(23.2秒)が普通図柄変動待機時間カウンタTC4に記憶され(S70)、普通電動役物入賞球数カウンタの値が初期値である「0」に初期化される(S71)。次いで、フラグ関係記憶エリア5207の普通電動役物開放中フラグに「0」が記憶されて「OFF」とされ(S72)、普通図柄の変動待機中であることを示す「1」が普通図柄変動待機中フラグに記憶されて「ON」とされる(S73)。そして、メイン処理へ戻る。
また、普通図柄変動待機中フラグが「ON」であり、普通図柄の変動待機中である場合には(S62:YES)、普通図柄変動待機時間カウンタTC4の値により、待機時間が経過したか否かの判断が行われる(S74)。普通図柄変動待機時間カウンタTC4の値が「0」でなく、待機時間の計測中であると判断された場合には(S74:NO)、そのままメイン処理へ戻る。そして、繰り返しメイン処理が行われる中で時間が経過し、普通図柄変動待機時間カウンタTC4の値が「0」となって待機時間が経過したと判断された場合には(S74:YES)、フラグ関係記憶エリア5207の普通当たり遊技状態フラグに「0」が記憶されて「OFF」とされ(S75)、普通図柄変動待機中フラグが変動待機中でないことを示す「OFF」とされて(S76)、普通電動役物処理を終了し、メイン処理へ戻る。
以上説明したように、普通当たり判定の判定結果が「普通当たり」であり、普通当たり遊技状態となると(S61:YES)、普通電動役物13が開放される(S64)。そして、5個の遊技球の入賞を検知するか(S67:YES)、若しくは4.5秒の最大開放時間が経過すると(S68:YES)、普通電動役物13が閉鎖される(S69)。しかし、普通当たり遊技状態フラグは、その時点から計測される23.2秒の待機時間が経過するまで引き続き「ON」とされ(S74:NO)、待機時間が経過した時点で「OFF」とされる(S74:YES、S75)。
ここで、先述したように、普通当たり遊技状態フラグが「ON」となっている場合は普通当たり判定が行われないため、普通当たり関係情報記憶エリア5203(図7参照)の第一記憶エリアに乱数が記憶されている場合でも、普通電動役物13の閉鎖後23.2秒間は普通当たり判定が行われないこととなる。そして、この23.2秒間の待機時間の長さは、通常、1回の普通当たりに対して最大で5回行われる後述する特別図柄の変動・停止及び大当たり遊技が終了する時間よりも後まで継続する長さを想定して設定されている。
次に、メイン処理の特別図柄処理(S14)の詳細について、図17及び図18を参照して説明する。特別図柄処理で使用されるフラグとしては、大当たり遊技状態フラグ、確率変動フラグ等がある。大当たり遊技状態フラグは、大当たり遊技状態である場合には「1」が記憶されて「ON」となっており、そうでない場合には「0」が記憶されて「OFF」となっている。また、確率変動フラグは、確率変動中である場合(「確率変動時短状態」が生起されている場合)に「1」が記憶されて「ON」となっており、そうでない場合(「通常状態」が生起されている場合)は「0」が記憶されて「OFF」となっている。尚、確率変動中(大当たり高確率状態中)は、大当たり判定において「大当たり」と判定される確率が、通常(大当たり低確率状態中)に比べて高くなる。また、各フラグの初期値はいずれも「0」である。
図17に示すように、メイン処理の特別図柄処理が開始されると、普通電動役物13への遊技球の入賞に関する処理が行われる。まず、普通電動役物13へ遊技球が入賞したか否かが判断される(S80)。入賞球フラグ記憶エリア5202に記憶されているフラグのうち、普通電動役物13に設けられている始動口スイッチ72に対応するフラグが「OFF」となっている場合には(S80:NO)、遊技球は普通電動役物13へ入賞していないので、そのままS85の判断へ移行する。
始動口スイッチ72に対応するフラグが「ON」である場合には(S80:YES)、普通電動役物13へ遊技球が入賞しているので、特別図柄作動保留球数記憶エリア5206の値が「4」であるか否かの判断が行われる(S81)。「4」である場合には(S81:YES)、この遊技球についての乱数は記憶できないので、そのままS85の判断へ移行する。
特別図柄作動保留球数記憶エリア5206の値が「4」でない場合、すなわち「0」〜「3」のいずれかである場合には(S81:NO)、特別図柄作動保留球数記憶エリア5206の値に「1」が加算される(S82)。そして、大当たり関係情報記憶エリア5205(図7参照)のうち、特別図柄作動保留球数記憶エリア5206の値に対応する番号の記憶エリアに乱数が記憶される(S83)。具体的には、大当たり乱数欄には大当たり判定カウンタの値が、当たり特別図柄決定乱数欄には当たり特別図柄作成カウンタの値が、はずれ特別図柄決定乱数欄にははずれ特別図柄作成カウンタの値がそれぞれ記憶される。そして、特別図柄作動保留球数記憶エリア5206の値をサブ統合基板58へ通知するための特別図柄作動保留球数通知コマンドが送信される(S84)。
次いで、大当たり遊技状態フラグにより、大当たり遊技状態であるか否かの判断が行われる(S85)。大当たり遊技状態である場合には、大当たり判定や判定結果の報知は行われない。そこで、大当たり遊技状態フラグが「ON」であり、大当たり遊技状態である場合には(S85:YES)、何もせずにメイン処理へ戻る。
大当たり遊技状態フラグが「ON」でない場合には(S85:NO)、大当たり遊技状態でないので、特別図柄表示部25の制御に関する処理が行われる。まず、特別図柄表示部25が変動中であるか否かの判断が行われる(S86)。変動中でないと判断された場合には(S86:NO)、次いで、停止表示中であるか否かの判断が行われる(S87)。停止表示中でないと判断された場合には(S87:NO)、大当たり判定が行われる。
そこで、図18のフローチャートに示すように、大当たり判定を行うべき遊技球が存在するか否かの確認が行われる(S88)。特別図柄作動保留球数記憶エリア5206の値が「1」以上でなければ(S88:NO)、大当たり判定を行うべき遊技球は存在しないので、S106に移行する。「1」以上であれば(S88:YES)、大当たり判定を行うべき遊技球が存在するので、特別図柄作動保留球数記憶エリア5206の値が「1」減算され(S89)、大当たり関係情報記憶エリア5205に記憶されている値がシフトされる。すなわち、第一記憶エリアに記憶されている乱数が判定エリアへシフトされ、第二〜第四記憶エリアに記憶されている乱数が番号の1つ若い記憶エリアへシフトされ、第四記憶エリアの値がクリアされる(S90)。
次いで、大当たり判定が行われる。大当たり判定は、確率変動中であるか否か、すなわち、大当たり高確率状態であるか否かに応じて、判定エリアの大当たり乱数欄に記憶されている値を用いて行われる。確率変動フラグに「1」が記憶されて「ON」となっている確率変動中の場合は(S91:YES)、大当たりとして決められている特定の値の数が通常状態の場合よりも多い高確率の大当たり判定テーブル(図示外)が参照されて、大当たり判定が行われる(S92)。一方で、確率変動フラグが「OFF」となっている非確率変動中の場合は(S91:NO)、大当たりとして決められている特定の値の数が高確率の大当たり判定テーブルよりも少ない低確率の大当たり判定テーブルが参照されて、大当たり判定が行われる(S93)。
次いで、「大当たり」と判定された場合には(S94:YES)、大当たりが確率変動大当たりであるか否かの判断が行われる(S96)。そして、確率変動大当たりであると判断された場合には(S96:YES)、大当たり遊技終了後に「確率変動時短状態」を生起させることを示す時短中当たり画像を表示させるための確率変動大当たり図柄コマンドが、サブ統合基板58に送信される(S97)。また、通常大当たりであると判断された場合には(S96:NO)、大当たり遊技終了後に「通常状態」を生起させることを示す非時短中当たり画像を表示させるため非確率変動大当たり図柄コマンドが、サブ統合基板58に送信される(S98)。
一方で、大当たり判定の結果が「はずれ」であった場合には(S94:NO)、大当たり判定の判定結果が「はずれ」であることを示すはずれ画像を表示させるためのはずれ図柄コマンドがサブ統合基板58に送信される(S100)。
次いで、特別図柄作動保留球数記憶エリア5206の値が「0」であるか否かの判断が行われ(S101)、「0」である場合には(S101:YES)、特別図柄の第一変動時間(0.4秒)が特別図柄変動時間カウンタに記憶される(S102)。また、保留球が存在し、特別図柄作動保留球数記憶エリア5206の値が「0」でない場合には(S101:NO)、特別図柄の第二変動時間(1.8秒)が特別図柄変動時間カウンタに記憶される(S103)。次いで、特別図柄作動保留球数記憶エリア5206の値を通知するための特別図柄作動保留球数通知コマンドがサブ統合基板58に対して送信されて(S106)、メイン処理へ戻る。
また、図17のフローチャートに示すS86の判断において、特別図柄表示部25が変動中であると判断された場合には(S86:YES)、S102若しくはS103(図14参照)でセットされた特別図柄変動時間カウンタの値が「0」となったか否かにより、変動時間が経過したか否かの判断が行われる(S111)。特別図柄変動時間カウンタの値が「0」である場合には、特別図柄の変動時間が経過したので(S111:YES)、特別図柄表示部25の変動を停止させるための特別図柄停止コマンドがサブ統合基板58に対して送信される(S112)。特別図柄停止コマンドを受信したサブ統合基板58は、液晶表示装置28に表示中の普通当たり画像を大当たり画像に切り換える(S275、図21参照、後述)。そしてメイン処理へ戻る。一方、S111の判断において、特別図柄変動時間カウンタの値が「0」でなく、変動時間がまだ経過していない場合には(S111:NO)、特別図柄表示部25の変動が継続される。そこで、そのままメイン処理へ戻る。
また、S87の判断において、特別図柄表示部25が停止表示中であると判断された場合には(S87:YES)、停止表示時間が経過したか否かの判断が行われる(S115)。停止表示時間が経過したと判断された場合には(S115:YES)、一旦生起された「確率変動時短状態」は、次の特別図柄の変動及び停止表示が完了した時点で終了し、その後の遊技状態は「通常状態」へ移行する。よって、フラグ関係記憶エリア5207の確率変動フラグ及び時短中フラグが「ON」となっている場合には、共に「OFF」へ切り替える処理が行われる(S117)。
そして、先に行われた大当たり判定で「大当たり」と判定された場合には(S118:YES)、フラグ関係記憶エリア5207の大当たり遊技状態フラグに「1」が記憶されて「ON」とされ(S119)、特別図柄処理を終了してメイン処理へ戻る。この大当たり遊技状態フラグは、後述する特別電動役物処理(図15参照)において、第一大入賞口16及び第二大入賞口17を開閉させる処理を行うか否かを判断する際に使用される。また、大当たりでない場合には(S118:NO)、そのまま特別図柄処理を終了し、メイン処理へ戻る。また、S115の判断において、停止表示時間がまだ経過していないと判断された場合には(S115:NO)、特別図柄表示部25には引き続き図柄が停止表示される。そこで、そのままメイン処理へ戻る。
以上説明したように、遊技球が普通電動役物13へ入賞すると(S80:YES)、乱数が取得され(S83)、大当たり判定が行われる(S91〜S93)。そして、大当たり判定の結果が確率変動大当たりであるか、通常大当たりであるか、はずれであるかに応じて、判定結果のコマンドをサブ統合基板58に対して送信する。(S94〜S100)。さらに、特別図柄作動保留球数が加算された場合、及び大当たり判定が行われた場合には、その時点での特別図柄作動保留球数を示すコマンドがサブ統合基板58に対して送信される(S84,S106)。
次に、メイン処理の特別電動役物処理(S13)の詳細について、図19を参照して説明する。まず、特別電動役物処理で使用されるフラグについて説明する。ここで使用される主なフラグとして、大入賞口開放中フラグ、大入賞口処理待機中フラグ、第一大入賞口開放終了フラグ等があり、RAM52のフラグ関係記憶エリア5207に記憶されている。大入賞口開放中フラグは、第一大入賞口16及び第二大入賞口17の一方が開放されているか否かを示すフラグであり、いずれか一方の大入賞口が開放されている場合に「1」が記憶されて「ON」となり、共に閉鎖されている場合には「0」が記憶されて「OFF」となる。また、大入賞口処理待機中フラグは、第一大入賞口16若しくは第二大入賞口17が閉鎖されてから、大入賞口16,17に関する次の処理が行われるまでの0.4秒間の待機時間中であるか否かを示すフラグであり、待機時間中には「1」が記憶されて「ON」となり、待機時間中でなければ「0」が記憶されて「OFF」となる。また、第一大入賞口開閉終了フラグは、大当たり遊技状態中に先に行われる第一大入賞口16の開閉動作が終了したか否かを示すフラグであり、第一大入賞口16の開閉動作が終了した場合には「1」が記憶されて「ON」となり、終了していない場合には「0」が記憶されて「OFF」となる。尚、初期値はいずれも「0」である。
図19に示すように、メイン処理の特別電動役物処理が開始されると、大当たり遊技状態フラグにより、大当たり遊技状態であるか否かの判断が行われる(S121)。大当たり遊技状態でない場合には、2つの大入賞口16,17の開放・閉鎖は行われない。そこで、大当たり遊技状態フラグが「OFF」であり、大当たり遊技状態でない場合には(S121:NO)、そのままメイン処理へ戻る。
一方で、大当たり遊技状態フラグが「ON」であり、大当たり遊技状態である場合には(S121:YES)、2つの大入賞口16,17に関する処理が行われる。まず、大入賞口処理待機中フラグにより、大入賞口16,17に関する次の処理が行われるまでの待機時間中であるか否かの判断が行われる(S122)。大入賞口処理待機中フラグが「OFF」であり、待機時間中でない場合には(S122:NO)、大入賞口開放中フラグにより2つの大入賞口16,17の一方が開放されているか否かの判断が行われる(S123)。大入賞口開放中フラグが「OFF」であり、大入賞口16,17が共に閉鎖中である場合には(S123:NO)、2つの大入賞口16,17のいずれかを開放させる処理が行われる。
そこで、第一大入賞口開閉終了フラグにより、第二大入賞口17の開閉動作よりも先に行われる第一大入賞口16の開閉動作が終了しているか否かの判断が行われる(S124)。第一大入賞口開閉終了フラグが「OFF」であり、第一大入賞口16の開閉動作がまだ終了していない場合には(S124:NO)、第一大入賞口16を開放させるための第一大入賞口開放コマンドが中継基板47に対して送信される(S125)。そして、中継基板47を介してこのコマンドが中継され、第一大入賞口開放ソレノイド70が制御されて第一大入賞口が開放される。そして、大入賞口16,17の最大開放時間(1.5秒)が大入賞口開放時間カウンタTC8に記憶され(S127)、大入賞口16,17の一方が開放されていることを示す「1」が大入賞口開放中フラグに記憶されて「ON」とされる(S128)。
次いで、第一大入賞口16へ遊技球が入賞したか否かの判断が行われる(S129)。入賞球フラグ記憶エリア5202のうち、第一大入賞口16に設けられた第一大入賞口スイッチ75に対応するフラグが「OFF」となっており、第一大入賞口16へ遊技球が入賞していないと判断された場合には(S129:NO)、S127の処理でセットされた大入賞口開放時間カウンタTC8により、第一大入賞口16の最大開放時間が経過したか否かの判断が行われる(S130)。1.5秒の最大開放時間が経過していなければ(S130:NO)、そのままメイン処理へ戻る。
そして、その後に行われるメイン処理の特別電動役物処理で、大当たり遊技状態であり(S121:YES)、大入賞口16,17に関する次の処理が行われるまでの待機時間中でなく(S122:NO)、2つの大入賞口16,17の一方が開放中である場合には(S123:YES)、第一大入賞口16へ遊技球が入賞するか、若しくは第一大入賞口16の最大開放時間が経過するまで、繰り返しこれらの判断が行われる(S129:NO、S130:NO)。そして、第一大入賞口16へ遊技球が入賞するか(S129:YES)、若しくは1.5秒の最大開放時間が経過した場合には(S130:YES)、第一大入賞口16を閉鎖させる処理が行われる。そこで、開放している第一大入賞口16若しくは第二大入賞口17を閉鎖させるための大入賞口閉鎖コマンドが中継基板47に対して送信される(S131)。そして、中継基板47を介してこのコマンドが中継され、第一大入賞口開放ソレノイド70が制御されて第一大入賞口が閉鎖される。
次いで、大入賞口16,17に関する次の処理が行われるまでの待機時間(0.4秒)が大入賞口処理待機時間カウンタTC9に記憶され(S132)、フラグ関係記憶エリア5207の大入賞口開放中フラグに「0」が記憶されて「OFF」とされる(S133)。そして、大入賞口16,17に関する次の処理が行われるまでの待機時間中であることを示す「1」が大入賞口処理待機中フラグに記憶されて「ON」とされ(S134)、メイン処理へ戻る。
また、大入賞口処理待機中フラグが「ON」である場合には(S122:YES)、大入賞口処理待機時間カウンタTC9の値により、待機時間が経過したか否かの判断が行われる(S136)。大入賞口処理待機時間カウンタTC9の値が「0」でなく、待機時間の計測中であると判断された場合には(S136:NO)、そのままメイン処理へ戻る。そして、繰り返しメイン処理が行われる中で時間が経過し、大入賞口処理待機時間カウンタTC9の値が「0」となって、待機時間が経過したと判断された場合には(S136:YES)、待機時間中でないことを示す「0」が大入賞口処理待機中フラグに記憶されて「OFF」とされる(S137)。
次いで、第一大入賞口16の開閉動作が終了していることを示す第一大入賞口開閉終了フラグが「ON」となっているか否かの判断が行われる(S138)。第一大入賞口開閉終了フラグが「OFF」となっている場合には(S138:NO)、このフラグが「ON」に切り替えられて(S139)、メイン処理へ戻る。
そして、次に行われる特別電動役物処理では、大当たり遊技状態であり(S121:YES)、大入賞口16,17に関する次の処理が行われるまでの待機時間中でなく(S122:NO)、2つの大入賞口16,17は共に閉鎖中であるため(S123:NO)、2つの大入賞口16,17のいずれかを開放させる処理が行われる。ここで、先に行われた特別電動役物処理のS139の処理において、第一大入賞口16の開閉動作が終了していることを示す第一大入賞口開閉終了フラグが「ON」とされているため(S124:YES)、第二大入賞口17を開放させるための第二大入賞口開放コマンドが中継基板47に対して送信される(S126)。そして、中継基板47を介してこのコマンドが中継され、第二大入賞口開放ソレノイド71が制御されて第二大入賞口が閉鎖される。次いで、第一大入賞口16が開放された場合と同様に、1.5秒の最大開放時間が大入賞口開放時間カウンタTC8に記憶され(S127)、大入賞口開放中フラグが「ON」とされる(S128)。そして、繰り返しメイン処理が行われる中で、第二大入賞口17に設けられた第二大入賞口スイッチ76に対応する入賞球フラグが「ON」となるか(S129:YES)、若しくは1.5秒の最大開放時間が経過した場合には(S130:YES)、大入賞口閉鎖コマンドが記憶され(S131)、0.4秒の待機時間が大入賞口処理待機時間カウンタTC9に記憶される(S132)。次いで、大入賞口開放中フラグが「OFF」とされ(S133)、大入賞口処理待機中フラグが「ON」とされる(S134)。
そして、その後に繰り返し行われる特別電動役物処理では、S132でセットされた0.4秒の待機時間が経過すると(S121:YES、S122:YES、S136:YES)、大入賞口処理待機中フラグが「OFF」とされる(S137)。次いで、第一大入賞口開閉終了フラグが「ON」となっている場合には(S138:YES)、第一大入賞口開閉終了フラグが「OFF」とされ(S140)、2つの大入賞口16,17の開閉動作が共に終了しているので、大当たり遊技状態フラグに「0」が記憶されて「OFF」とされる(S141)。
次いで、遊技状態に関するフラグの処理が行われる。先述した特別図柄処理におけるS95の処理(図14参照)において、当たり特別図柄が決定されている。この特別図柄が確率変動図柄であれば(S142:YES)、確率変動中であることを示す「1」が確率変動フラグに記憶されて「ON」とされ(S143)、さらに、時短中であることを示す「1」が時短中フラグに記憶されて「ON」とされる(S144)。これにより、「確率変動時短状態」が生起されて、メイン処理へ戻る。一方で、決定された特別図柄が非確率変動図柄であれば(S142:NO)、そのまま特別電動役物処理を終了してメイン処理へ戻り、遊技状態は「通常状態」となる。
以上説明したように、大当たり判定の結果が「大当たり」であり、大当たり遊技状態となると(S121:YES)、第一大入賞口16が先に開放される(S124:NO、S125)。そして、第一大入賞口16へ遊技球が入賞するか(S129:YES)、若しくは1.5秒の最大開放時間が経過すると(S130:YES)、第一大入賞口16が閉鎖される(S131)。次いで、0.4秒の待機時間経過後に第二大入賞口17が開放され(S124:YES、S126)、この第二大入賞口17が閉鎖されてから再び0.4秒の待機時間が計測されると、大当たり遊技状態フラグが「OFF」とされる(S141)。そして、確率変動大当たりであれば(S142:YES)、確率変動フラグ及び時短中フラグが共に「ON」とされる(S143、S144)。
このように、本実施の形態のパチンコ機1では、普通当たり遊技が1回行われる毎に最大で5回の大当たり遊技が行われる。ここで、一旦普通当たりと判定されると、普通電動役物13が閉鎖されてから計測が開始される23.2秒の待機時間中は、普通当たり判定が行われない。そして、この待機時間の長さは、1回の普通当たりに対して最大で5回行われる特別図柄の変動・停止及び大当たり遊技が、通常の遊技状態で全て終了する時点よりも後まで継続する長さに設定されている。従って、1回の普通当たり遊技中に大当たり関係情報記憶エリア5205に記憶された乱数のうち、最後に記憶された乱数に関する処理の終了後に時短中フラグが「ON」となっていれば、その後に行われる普通当たり判定で「普通当たり」と判定される確率が718/719となる。すると、時短中フラグが「OFF」となっている「通常状態」である場合に比べて、次の普通当たり遊技及び大当たり遊技が行われるまでの時間が短くなる。すなわち、大当たり遊技が連続する。
尚、実際の遊技における各大当たり遊技では、第一大入賞口16及び第二大入賞口17は、最大開放時間(1.5秒)に到達する前に遊技球が入賞することで閉鎖されることが多い。従ってこのことを考慮して、普通電動役物13が閉鎖されてから計測が開始される23.2秒の待機時間中は、最大で5回行われる特別図柄の変動・停止及び大当たり遊技が、最長の時間を費やして行われた場合の時間と比較して短く設定している。このことにより、特別図柄の変動・停止、及び大当たり遊技が終了する時点と、次回の普通当たり遊技が開始する時点との間の時間差を極力小さくすることにより、遊技者に対してスムーズで連続性のある遊技を提供している。従って、最大で5回行われる特別図柄の変動・停止及び大当たり遊技が、最長の時間を費やして行われた場合、最後の特別図柄作動保留である5回目の特別図柄の変動が終了する時点よりも早く、次回の普通当たり判定が開始する可能性がある。この場合における液晶表示装置28に表示される演出画像に関しては、後述(図20、図21)にて詳説する。
次に、サブ統合基板58での処理について、図20を参照して説明する。図20は、サブ統合基板58のCPU581で行われるサブ統合基板処理のフローチャートである。サブ統合基板58では、主基板41からのコマンドを受信し、そのコマンドの内容に従い、接続されている電飾基板46、演出制御基板43、スピーカ48等(「報知機器」という)を制御する。このことによってこれらの報知機器を駆動させ、遊技者に対して遊技状態を通知している。なお、以下においては、これらの報知機器のうち演出制御基板43を駆動して液晶表示装置28に演出画像を表示させるために実行される処理についてのみ説明し、他の報知機器を駆動させるために実行される処理の詳細は省略する。実際には、液晶表示装置28に表示されている演出画面を制御するコマンドが演出制御基板43へ送信された場合、同時に液晶表示装置28の動作に同期した音や光を制御するためのコマンドや信号が電飾基板46及びスピーカ48へ送信されている。サブ統合基板58が演出制御基板43の制御を行うに際して主基板41より受信するコマンドは、普通図柄保留球数コマンド、特別図柄作動保留球数通知コマンド、変動パターンコマンド、普通当たり図柄コマンド、確率変動大当たり図柄コマンド、非確率変動大当たり図柄コマンド、はずれ図柄コマンド、普通図柄停止コマンド、及び、特別図柄停止コマンドである。なお、サブ統合基板処理は、CPU43aが内部に備える定周期割込機能により一定周期で起動する。
次いで、サブ統合基板58が備えるRAM582のフラグ関係記憶エリアに記憶されるフラグについて説明する。サブ統合基板処理で用いられる主なフラグとして、演出決定遊技状態フラグ、及び、特別図柄変動前フラグがある。演出決定遊技状態フラグは、特別図柄の変動、若しくは変動後に実行される大当たり遊技が終了した後の遊技状態が「確率変動時短状態」(時短中)であるか、「通常状態」(非時短中)であるかを示すフラグである。この演出決定遊技状態フラグに「1」が記憶されて「ON」となっている場合には、その後に「確率変動時短状態」が生起されることを示す。一方で、「0」が記憶されて「OFF」となっている場合には、その後の遊技状態が「通常状態」であることを示す。また、特別図柄変動前フラグは、普通当たりと判定された後の最初の特別図柄の変動前であるか否かを示すフラグであり、「ON」となっている場合に未だ変動が行われていないことを示し、「OFF」となっている場合に最初の変動が行われた後であることを示す。
以下、サブ統合基板58のCPU581にて実行されるサブ統合基板処理について、図20のフローチャートを参照して説明する。サブ統合基板処理において受信する判定結果のコマンドの種類としては、普通当たり図柄コマンド、普通はずれ図柄コマンド、確率変動大当たり図柄コマンド、非確率変動大当たり図柄コマンド、はずれ図柄コマンドがあるが、言い換えれば、主基板41にてそれぞれの判定内容に対応した普通図柄コマンド(普通当たり図柄コマンド、普通はずれ図柄コマンド)・特別図柄コマンド(確率変動大当たり図柄コマンド、非確率変動大当たり図柄コマンド、はずれ図柄コマンド)が送信され、これをサブ統合基板にて受信し、判定内容を判断している。図20に示すように、サブ統合基板処理が開始されると、まず、CPU581は、変動パターンコマンドを受信したか否かの判断を行う(S201)。受信したと判断した場合には(S201:YES)、CPU581は、受信した変動パターンコマンドに対応する演出画像種別に基づいて演出画像(変動中画像)を決定する。具体的には、CPU581は、変動パターンコマンドと併せて普通当たり図柄コマンドを受信している場合には、変動パターンコマンドの変動時間で変動表示を行った後当たりが表示されるような変動中画像を要素画像配列データ記憶エリア4304(図11参照)から選択して決定する。一方、変動パターンコマンドと併せて普通当たり図柄コマンドを受信していない場合(普通はずれ図柄コマンドを受信した場合)には、変動パターンコマンドの変動時間で変動表示を行った後はずれが表示されるような変動中画像を要素画像配列データ記憶エリア4304(図11参照)から選択して決定する。そして、この演出画像を液晶表示装置28に表示させるために、決定した演出画像の種別情報を包含する変動中画像指定コマンドを演出制御基板43に対して送信し(S205)、処理を終了する。ここで演出画像の種別情報とは、図11における演出画像種別「高確率当たり変動(a)〜(c)」「高確率はずれ変動(a)、(b)」「低確率当たり変動(a)〜(c)」「低確率はずれ変動(a)〜(b)」のうちのいずれかの情報である。
また、変動パターンコマンドを受信していない場合には(S201:NO)、CPU581は、普通図柄停止コマンドを受信したか否かの判断を行う(S207)。受信したと判断した場合(S207:YES)、次いで、普通当たりとなるか否かが判断される(S208)。普通当たり図柄コマンドを既に受信している場合は、変動中画像の後普通当たり状態となることから、このような場合に(S208:YES)、普通当たり画像を液晶表示装置28に表示させるために、普通当たり画像表示コマンドを演出制御基板43に対して送信する(S209)そして、未だ特別図柄の変動が行われていないことを示す「1」が特別図柄変動前フラグに記憶されて「ON」とされ(S211)、処理を終了する。一方、普通当たり図柄コマンドを受信しておらず、普通当たり判定の結果がはずれである場合には(S208:NO)、そのまま処理を終了する。
また、普通図柄停止コマンドを受信していない場合には(S207:NO)、CPU581は、確率変動大当たり図柄コマンドを受信したか否かの判断を行う(S213)。受信したと判断した場合には(S213:YES)、大当たり遊技終了後に「確率変動時短状態」が生起されることを示す「1」を演出決定遊技状態フラグに記憶して「ON」とし(S215)、次いで、時短当落結果画像を液晶表示装置28に表示させるまでの時間(20秒)を監視するためのカウンタである時短当落演出開始待機時間カウンタがRAM582のカウンタ記憶エリアに記憶されて(S222)、処理を終了する。また、確率変動大当たり図柄コマンドを受信していない場合には(S213:NO)、CPU581は、非確率変動大当たり図柄コマンド、及びはずれ図柄コマンドを受信したか否かの判断を行う(S217、S219)。いずれかを受信したと判断した場合には(S217:YES、又は、S219:YES)、大当たり遊技終了後に「確率変動時短状態」が生起されないことを示す「0」を演出決定遊技状態フラグに記憶して「OFF」とし(S221)、次いで、時短当落結果画像を液晶表示装置28に表示させるまでの時間(20秒)を監視するためのカウンタである時短当落演出開始待機時間カウンタがRAM582のカウンタ記憶エリアに記憶されて(S222)、処理を終了する。
一方で、CPU581は、非確率変動大当たり図柄コマンド、及びはずれ図柄コマンドのどちらのコマンドも受信していない場合には(S217:NO、S219:NO)、次いで、特別図柄停止コマンドを受信したか否かの判断を行う(S220)。ここで、特別図柄停止コマンドを受信した場合には(S220:YES)、次いで、CPU581は、特別図柄変動前フラグの状態を判断する(S231)。特別図柄変動前フラグは、特別図柄変動の変動が行われているか否かを示すフラグであり、この特別図柄変動前フラグが「ON」となっており、特別図柄の変動が行われていない状態であると判断した場合には(S231:YES)、演出制御基板43によって液晶表示装置28に普通当たり画像が表示されている状態であって、且つ特別図柄の判定が実行され、特別図柄の変動が停止した状態であるので、表示中の普通当たり画像を大当たり画像に切り換えるために、大当たり画像表示コマンドを演出制御基板43に送信し(S233)、「ON」中の特別図柄変動前フラグに「0」が記憶されて「OFF」とされる(S235)。そして、処理を終了する。
一方、特別図柄停止コマンドを受信していない場合(S220:NO)、次いで、演出開始時間が経過したか否かが判断される(S223)。ここでは、S235においてRAM582のカウンタ記憶エリアに記憶された時短当落演出開始待機時間カウンタの値を確認し、大当たり画像を液晶表示装置28に表示させる時間である20秒が経過したかどうかが判断される。主基板41による大当たり判定が実行されてからいまだ20秒が経過していない場合は(S223:NO)、継続して大当たり画像を液晶表示装置28に表示させる必要があるので、そのまま処理を終了する。
一方、主基板41による大当たり判定が実行されてから20秒が経過したと判断された場合(S223:YES)、次いで、大当たり遊技終了後に「確率変動時短状態」が生起されるか、「通常状態」となるかが判断される(S225)。演出決定遊技状態フラグに「1」が記憶されて「ON」となっており、大当たり遊技終了後に「確率変動時短状態」が生起される場合は(S225:YES)、液晶表示装置28に時短当選画像を表示させるために、時短当選画像表示コマンドを演出制御基板43に対して送信する(S227)。そして処理を終了する。一方、演出決定遊技状態フラグに「0」が記憶されて「OFF」となっており、大当たり遊技終了後に「通常状態」が生起される場合には(S225:NO)、液晶表示装置28に時短落選画像を表示させるために、時短落選画像表示コマンドを演出制御基板43に対して送信する(S229)。処理を終了する。
以上説明したように、サブ統合基板58は、主基板41から液晶表示装置28の表示制御コマンドを受信した場合、演出制御基板43に対して制御コマンドを転送する。このことによって、液晶表示装置28を介した演出画像の表示制御を、演出制御基板43に実行させている。
次に、本実施形態の要部である、演出制御基板43のCPU43aにより実行される演出制御基板処理について、図21を参照して説明する。図21は、演出制御基板43のCPU43aにより実行される演出制御基板処理のフローチャートである。演出制御基板43では、サブ統合基板58より送信されたコマンドを受信し、そのコマンドの内容に従い、接続されている液晶表示装置28を制御して画面に演出画像を表示させる。このことによって、遊技者に対する遊技状態の通知を可能としている。演出制御基板43が液晶表示装置28の制御を行うに際してサブ統合基板58より受信するコマンドは、変動中画像指定コマンド、普通当たり画像表示コマンド、大当たり画像表示コマンド、時短当選結果画像表示コマンド、時短落選結果画像表示コマンドである。そして、夫々のコマンドを受信した場合に、演出制御基板43は、対応する変動中画像、普通当たり画像、大当たり画像、時短当選結果画像、及び、時短落選結果画像を液晶表示装置28に表示させる制御を行っている。なお、演出制御基板処理は、CPU43aが内部に備える定周期割込機能により一定周期で起動する。
演出制御基板43が備えるRAM43cのフラグ関係記憶エリアに記憶されるフラグについて説明する。演出制御基板処理で用いられる主なフラグとして、大当たり演出表示中フラグ、及び、大当たり演出監視中フラグがある。これらのうち、大当たり演出表示中フラグは、大当たり画像が液晶表示装置28に表示中であるか否かを示すフラグである。そして、大当たり画像が表示中である場合に「1」が記憶されて「ON」とされ、大当たり画像が非表示中である場合に「1」が記憶されて「OFF」とされる。また、大当たり演出監視中フラグは、変動中画像を液晶表示装置28に表示するタイミングで、液晶表示装置28に大当たり画像や時短当落結果画像が表示されている状態であるか否かを判別するためのフラグである。そして、変動中画像の表示タイミングで大当たり画像や時短当落結果画像が液晶表示装置28に表示中である場合に「1」が記憶されて「ON」とされ、時短当落結果画像の表示時間が経過して表示が終了している場合に「0」が記憶されて「OFF」とされる。
図21に示すように、演出制御基板処理では、受信したコマンドの種別を判断し、コマンド種別に応じた演出図柄を液晶表示装置28に表示させる(S253、S265、S269、S277、S283、S289、S293、後述)。
ここで、CPU43aは、受信したコマンドが変動中画像指定コマンドであると判断した場合(S253:YES)、前回の大当たり遊技に伴う大当たり画像、及び時短当落結果画像が液晶表示装置28に継続して表示されているか否かの判断を行う。ここで大当たり演出表示中フラグの状態を判断し(S255)、フラグに「0」が記憶されており「OFF」である場合は(S255:NO)、液晶表示装置28に大当たり画像、及び時短当落結果画像が表示されていないと判断し、サブ統合基板58から受信したコマンドに従い、変動中画像を液晶表示装置28に表示させる。なお、変動中画像には、表示する画像種別の情報である種別情報が含まれている(S34,S35,S38,S39、図15参照)ので、CPU43aは、種別情報を参照して、ROM43cの要素画像配列データ記憶エリア4304に記憶されている演出画像種別(図11参照)を参照し、「高確率当たり変動(a)〜(c)」「高確率当たり変動(a)〜(c)」「高確率はずれ変動(a)、(b)」「低確率当たり変動(a)〜(c)」「低確率はずれ変動(a)、(b)」のうちいずれかを特定する。そして、要素画像データ記憶エリア4303(図10参照)を参照して表示する要素画像のデータを抽出し、液晶表示装置28に表示して(S263)処理を終了する。
一方、CPU43aは、大当たり演出表示フラグの状態を判断し、フラグに「1」が記憶されており「ON」であると判断した場合は(S255:YES)、液晶表示装置28に大当たり画像、及び時短当落結果画像が表示中であると判断する。この場合、表示中の大当たり画像、及び時短当落結果画像を停止させて変動中画像を表示させることは行わずに、継続してこれらの演出画像を表示させる。次いで、CPU43aは、変動中画像を表示させるための変動中画像表示コマンドを受信してからの経過時間を計測するために、経過時間監視カウンタをRAM43bのカウンタ記憶エリアに記憶し(S257)、時間監視を開始する。次いで、変動中画像コマンドをサブ統合基板58より受信したタイミングで、液晶表示装置28に大当たり画像、時短当選結果画像、及び時短落選結果画像が表示されている状態であったことを示す大当たり演出監視中フラグに「1」を記憶して「ON」とし(S259)、処理を終了する。
サブ統合基板58より受信したコマンドが普通当たり画像表示コマンドであった場合(S253:NO、S265:YES)、CPU43aは、普通当たり画像を液晶表示装置28に表示させる(S267)。そして処理を終了する。
また、サブ統合基板58より受信したコマンドが大当たり画像表示コマンドであった場合(S265:NO、S269:YES)、CPU43aは、まずS257にて経過時間計測のためにカウンタ記憶エリアに記憶した経過時間監視カウンタを「0」にてクリアリセットする(S271)。次いで、大当たり演出表示中フラグに「0」を記憶して「OFF」とし(S273)、液晶表示装置28に大当たり画像を表示中である状態とする。次いで、大当たり画像を液晶表示装置28に表示させる(S275)。そして処理を終了する。
サブ統合基板58より受信したコマンドが時短当選結果画像表示コマンドであった場合(S269:NO、S277:YES)、CPU43aは、時短当選結果画像が液晶表示装置28に表示させる時間を計測するために、表示時間監視カウンタをRAM43bのカウンタ記憶エリアに記憶し(S279)、時間監視を開始する。次いで、時短当選結果画像を液晶表示装置28に表示させる(S281)。そして処理を終了する。
サブ統合基板58より受信したコマンドが時短落選結果画像表示コマンドであった場合(S277:NO、S283:YES)、CPU43aは、時短落選結果画像が液晶表示装置28に表示される時間を計測するために、表示時間監視カウンタをRAM43bのカウンタ記憶エリアに記憶し(S285)、時間監視を開始する。次いで、時短落選結果画像を液晶表示装置28に表示させる(S287)。そして処理を終了する。
サブ統合基板よりコマンドを受信していない場合(S283:NO)、CPU43aは、時短当選結果画像、及び時短落選結果画像の表示時間が経過し、表示を終了させるタイミングであるか否かが判断される(S289)。RAM43bのカウンタ記憶エリアにS279又はS285にて記憶した表示時間監視カウンタの値を確認し、時短当選結果画像、及び時短落選結果画像の表示時間が未だ所定の時間以上となっていないと判断した場合(S289:NO)、そのままS293に移行する。一方、表示時間監視カウンタの値を確認し、時短当選結果画像、及び時短落選結果画像の表示時間が所定の時間を経過したものと判断した場合(S289:YES)、大当たり演出表示中フラグに「0」が記憶されてOFFとされ(S291)S293に移行する。
S293においては、大当たり画像、及び時短当落結果画像が液晶表示装置28に表示されている状態で、次の変動中画像コマンドを受信した状態であり、且つ、表示されていた大当たり画像、時短当選結果画像、及び時短落選結果画像の表示時間が経過した状態であるかが判断される(S293)。すなわち、大当たり演出監視中フラグがS259において「ON」とされており、且つ、大当たり演出表示中フラグがS291において「OFF」とされた状態であるかが判断される。大当たり演出監視フラグが「ON」となっており、大当たり演出表示中フラグが「OFF」となっている場合には(S293:YES)、特定停止画像、及びスーパーリーチ変動画像を液晶表示装置28に表示させるための処理であるデモ図柄表示装置処理(S295、図22参照)に移行する。
次に、図22を参照し、デモ図柄表示処理の詳細について説明する。図22は、デモ図柄表示処理のフローチャートである。デモ図柄表示処理においては、変動中画像指定コマンドを受信した時点で前回の大当たり画像、及び時短当落結果画像が液晶表示装置28に表示中となっていた場合であり、その後、時短当選結果画像、及び時短落選結果画像の表示が終了した場合であるので、はじめに、変動中画像を構成する要素画像のうちスーパーリーチ変動画像の表示タイミングが到来するまでの期間、特定停止画像を液晶表示装置28に表示させる。ここで特定停止画像としては、例えば、次の普通当たり判定結果を通知するための演出表示が液晶表示装置28に表示されるまでのインターバル期間であることを遊技者に対して通知する画像(例えば「大当たり休憩中」「大当たり抽選中」など)が使用される。なお、特定停止画像は静止画像である必要はなく、動画像であっても構わない。
次いで、スーパーリーチ変動画像の表示タイミングが到来した時点で、スーパーリーチ変動画像に切り換えて液晶表示装置28に表示させる処理を実行する。なお、表示するスーパーリーチ変動画像は、受信した変動中画像指定コマンドに含まれている演出画像の種別情報に従い、ROM43cの要素画像配列データ記憶エリア4304に記憶されている演出画像種別のうち、表示時間が長い「低確率当たり変動(a)〜(c)」「低確率はずれ変動(a)〜(b)」のうちいずれかのスーパーリーチ変動画像が特定されて表示される。なお、本実施例においては、演出画像種別「高確率当たり変動(a)〜(c)」「高確率はずれ変動(a)〜(b)」の表示時間が「低確率当たり変動(a)〜(c)」「低確率はずれ変動(a)〜(b)」と比較して短いことを想定しているため、上述においては特定対象とならないとしたが、これらの演出画像種別の表示時間が「低確率当たり変動(a)〜(c)」「低確率はずれ変動(a)〜(b)」の表示時間以上である場合には、上述における特定対象となりうる。
図22に示すように、デモ図柄表示処理においては、初めに、CPU43aが変動中画像指定コマンドを受信してからの経過時間が、変動中画像指定コマンドにて特定される変動中画像を構成する要素画像のうちスーパーリーチ変動画像の開始時間(図11参照)以上となったかどうかが判断される(S301)。変動中画像コマンドを受信してからの経過時間は、S257(図21参照)においてRAM43bのカウンタ記憶エリアに記憶された経過時間監視カウンタの値により判断される。そして、判断した経過時間が開始時間(図11参照)よりも短い場合は(S301:NO)、未だスーパーリーチ変動画像を液晶表示装置28に表示するタイミングではないものと判断して、特定停止画像を液晶表示装置28に表示させ(S305)、デモ図柄表示処理を終了して演出制御基板処理(図21参照)に戻る。
一方、判断した経過時間が開始時間(図11参照)以上であると判断された場合には(S301:YES)、スーパーリーチ変動画像を液晶表示装置28に表示するタイミングであると判断して、特定停止画像からスーパーリーチ変動画像に液晶表示装置28を切り換えて表示させ(S303)、デモ図柄表示処理を終了して演出制御基板処理(図21参照)に戻る。
以上説明したように、演出制御基板43のCPU43aは、サブ統合基板58より受信したコマンドに従い液晶表示装置28に演出画像を表示させることによって、遊技者に対して、一連の遊技状態(変動中画像〜普通当たり画像〜大当たり画像〜時短当落結果画像〜変動中画像・・・)を通知している。そして、最大で5回行われる特別図柄の変動・停止及び大当たり遊技が最長の時間を費やして行われ、最後の特別図柄作動保留である5回目の大当たり遊技が終了する時点よりも早く、次回の普通当たり遊技が開始した場合においては、まず、表示中の大当たり画像、及び時短当落結果画像の表示が終了するまで継続してこれらの演出画像を表示させる。そして、表示が終了した後は、演出制御基板43が次の変動中画像指示コマンドを受信した時点からの経過時間が、表示するべき変動中画像を構成する要素画像のうちスーパーリーチ変動画像の表示が開始する開始時間(図11参照)未満である場合には、特定停止画像を液晶表示装置28に表示させる。そして、当該経過時間が、スーパーリーチ変動画像の開始時間(図11参照)以上となった場合に、表示中の特定停止画像を切り換えてスーパーリーチ変動画像を表示する。このことによって、遊技者に対して連続的な演出画像を表示して遊技状態を通知することが可能となっている。
次に、本実施の形態のパチンコ機1の遊技内容について、図23〜図26のタイミングチャートを参照して説明する。図23及び図25は、パチンコ機1の各制御の一例を時間経過に対応させて表したタイミングチャートである。また、図24及び図26は、パチンコ機1の液晶表示装置28より表示される演出画像を時間経過に対応させて表したタイミングチャートである。そして、図23及び図24は、大当たり遊技に対応する時短当落結果画像の表示後に次の普通当たり判定が実行され、普通当たりとなった場合におけるタイミングチャートであり、図24及び図25は、大当たり遊技に対応する時短当落結果画像の表示中に次の普通当たり判定が実行され、普通当たりとなった場合におけるタイミングチャートである。
図23及び図25においては、パチンコ機1の主基板41による各制御として、普通図柄作動SW(普通図柄作動スイッチ73)、普通図柄(普通図柄表示部24)、普通電動役物13、始動口SW(始動口スイッチ72)、特別図柄(特別図柄表示部25)、大入賞口(第一大入賞口16及び第二大入賞口17)、確率変動フラグ及び時短中フラグ、及び、演出制御基板43により制御されて液晶表示装置28に表示される演出画像を表している。尚、図23及び図25では、普通図柄始動ゲート12を通過した1つ目の遊技球についての普通当たり判定により「普通当たり」と判定され、その後に行われる連続した5回の大当たり判定が全て「確率変動大当たり」、さらに、その後に行われる普通当たり判定も「普通当たり」と判定された場合の制御を例示している。
はじめに、図23及び図24を参照して、パチンコ機1の各制御の一例を示すタイミングチャートについて説明する。図23に示すように、遊技球が普通図柄始動ゲート12を通過したことが普通図柄作動スイッチにより検知されると(S21、図14参照)、確率変動フラグ及び時短中フラグが「OFF」の状態となっている「通常状態」であるため、その遊技球に関する低確率での普通当たり判定が行われる(S36、図14参照)。そして、普通図柄が変動を開始する(S38、図15参照)。ここで、通常状態中の普通図柄の変動時間は、決定された変動パターンによって異なる。また、低確率での普通当たり判定において「普通当たり」と判定される確率は5/719である。尚、普通図柄始動ゲート12には3つの遊技球が通過しているが、最初の1つ以外は普通図柄作動保留球数となる。さらに、普通図柄の変動に合わせて、液晶表示装置28より変動中画像が表示される(t1、S263、図21参照)。この表示内容は、図11における演出画像種別のうち「低確率当たり変動(a)〜(c)」のうちいずれかとなる。
次いで、決定された変動パターンによって指定されている普通図柄の変動時間が経過すると、普通図柄が停止し、併せて、液晶表示装置28に表示中の変動中画像の表示が停止する。そして普通当たり判定となったので、液晶表示装置28に普通当たり画像が表示される(t2、S267、図21参照)。そして、0.8秒の停止表示時間を経て普通当たり遊技が実行される。普通当たり遊技では、まず普通電動役物13が開放され(S64、図16参照)、遊技球の入賞が可能な状態となる。そして、5個の遊技球の入賞が検知されると、普通電動役物13は閉鎖される(S69、図16参照)。そして、普通当たり遊技は、普通電動役物13の閉鎖後23.2秒の普通図柄変動待機時間が経過するまで継続し、普通当たり遊技中は新たな普通当たり判定が行われることはない。
次いで、普通電動役物13への1つ目の遊技球の入賞が始動口スイッチ72により検知されると確率変動フラグが「OFF」となっているため、その遊技球に関する低確率(2009/2011)での大当たり判定が行われて(S94、図18参照)、特別図柄が変動を開始する(S97、S98、S100、図18参照)。そして、0.4秒の変動時間が経過して特別図柄が停止し(S112、図17参照)、その後大当たり遊技状態となる。またこれに合わせて、液晶表示装置28に大当たり画像が表示される(t3、S275、図21参照)。尚、大当たりと判定された際に、その大当たりが「確率変動大当たり」である確率は81/84である。
大当たり遊技では、先に第一大入賞口16が開放され(S125、図19参照)、1.5秒が経過するか、若しくは1つでも遊技球の入賞が検知されると、開放された第一大入賞口16は閉鎖される(S131、図19参照)。そして、処理待機時間を経て第二大入賞口17が開放され(S126、図19参照)、第二大入賞口17の閉鎖後再び処理待機時間を経て一連の大当たり遊技が終了する。尚、大当たりが「確率変動大当たり」であるため、大当たり遊技の終了時に、確率変動フラグ及び時短中フラグが共に「ON」とされる(S143、S144、図19参照)。
次いで、1回目の大当たり遊技が終了すると、確率変動フラグが「ON」となっているため、普通電動役物13へ入賞した2つ目の遊技球に関する、高確率(2010/2011)での大当たり判定が行われて(S92、図18参照)、特別図柄が変動を開始する(S97、S98、S100、図18参照)。そして、1.8秒の変動時間が経過して特別図柄が停止し(S112、図17参照)、停止表示時間経過後、先述した1回目の大当たり遊技と同様の処理が行われる。その後、1回目及び2回目の特別図柄の変動と同様に、3〜5回目の特別図柄の変動が制御され、特別図柄の停止後には大当たり遊技が行われることになる。
次いで、普通当たり遊技状態が終了し、普通図柄始動ゲート12を通過した2つ目の遊技球に関する普通当たり判定が行われる。ここで、先述したように、普通電動役物13が閉鎖された後の23.2秒の待機時間の長さは、1回の普通当たりに対して最大で5回行われる特別図柄の変動・停止及び大当たり遊技が最長の時間を要して全て終了する時間よりも短く設定されている。しかしながら図23に示すタイミングチャートにおいては、大当たり遊技中に第一大入賞口及び第二大入賞口に遊技球が入賞されており、最大で5回行われる特別図柄の変動・停止及び大当たり遊技が、最長の時間を費やして行われた場合より短い時間となっている。よって、特別図柄の変動中や大当たり遊技状態中に普通当たり判定が行われていない。
ここで、先述したように、一旦生起された確率変動状態及び時短遊技状態は、次の特別図柄の停止表示が終了するまで継続する。従って、普通当たり判定が行われる前の最も近い時間に行われた大当たり判定の結果が「確率変動大当たり」であれば、普通当たり判定では718/719の確率で「普通当たり」と判定されるため、「非確率変動大当たり」であった場合よりも短い間隔で普通当たり遊技及び大当たり遊技が連続し、多数の遊技球が払い出される。一方で、普通当たり判定が行われる前に行われた大当たり判定の結果が「非確率変動大当たり」若しくは「はずれ」であった場合には、遊技状態は「通常状態」となるため、普通当たりと判定される確率は「確率変動状態」の場合よりも低い5/719となる。尚、本実施例では、確率変動状態において、大当たり判定が一回行われると、遊技状態が「通常状態」となる特別図柄一回転分の回数切り確率変動となっている。従って、大当たり判定の結果が「はずれ」となった場合においても、「確率変動状態」から「通常状態」へと移行する。一方、特別図柄一回転分の回数切り確率変動でない場合においては、大当たり判定の結果が「はずれ」となった場合においても、「確率変動状態」が継続することになる。
従って、一旦普通当たりと判定されると、遊技者は、次の普通当たり判定が時短中(確率変動状態中)に行われることを強く期待しながら遊技を行う。そして、次の普通当たり判定が時短中に行われるか否かは、普通当たり判定が行われる前の最も近い時間に行われる大当たり判定により確率変動大当たりとなるか否か、すなわち、時短に当選したか否かによって決定される。従って、最大で5回連続して行われる大当たり判定のうち、最後の大当たり判定時に時短に当選したか否かを遊技者に報知することで、遊技者の興趣を惹き付けることができる。また、1回の普通当たり遊技中に複数個の遊技球が普通電動役物13へ入賞し、複数回の大当たり判定が行われた場合には、最後の大当たり判定以外の大当たり判定時における時短の当落は、大当たりの連続には影響しない。よって、本実施の形態では、最後の大当たり判定以外の大当たり判定の判定結果は考慮せずに、1回目の特別図柄の変動が終了したタイミングから20秒経過するまでは、継続して大当たり画像が表示される。そして、20秒経過した後は、5回目(最後)の大当たり判定に基づく判定結果が時短に当選したか、時短に落選したかの情報を時短当選結果画像、又は時短落選結果画像として液晶表示装置28に表示させる(t4)。これにより、遊技者をより楽しませることができる。
最後の大当たり遊技が終了すると、確率変動状態及び時短遊技状態が継続する。そしてこの間に始動口に遊技球が入賞して普通当たり判定が行われるとともに、普通図柄の変動が開始し、併せて液晶表示装置28に変動中画像が表示される(t5、S263、図21参照)。確率変動状態及び時短遊技状態においては、718/719という高い確率で「普通当たり」と判定されるため、「非確率変動大当たり」であった場合よりも普通図柄の変動時間が短く設定される。この場合に液晶表示装置28に表示される変動中画像としては、図11における「高確率当たり変動(a)〜(c)」「高確率はずれ変動(a)、(b)」が選択される。そして、普通図柄の変動停止に合わせて、変動中画像の表示も停止され、普通当たりとなったので、液晶表示装置28に普通当たり画像が表示される(S267、図21参照)。
ここで、最後の大当たり遊技が終了してから、普通当たり判定が開始され、普通当たりとなるまでに、液晶表示装置28に表示される演出画像について、図24を参照して説明する。図24に示すように、最後の大当たり判定に基づく判定結果が「確率変動大当たり」であった場合、大当たり画像の表示(図示外)が終了した後、時短当選結果画像が液晶表示装置28に表示される(441)。そして、所定時間が経過して時短当選結果画像の表示が終了し、普通図柄変動終了から23.2秒経過すると、次の普通当たり判定が実施され、変動中画像が液晶表示装置28に表示される(442)。この場合、図11における「高確率当たり変動(a)〜(c)」「高確率はずれ変動(a)、(b)」のいずれかが変動中画像として選択されることが想定されるが、いずれも、「高速変動画像データ(443)」「低速変動画像データ(444)」の2つの要素画像により構成されている。そのため、図24に示すように、表示時間が短い変動中画像となる。そして、継続して普通当たり画像(445)、及び大当たり画像(446)が表示されている。
次いで、図25及び図26を参照して、パチンコ機1の各制御の一例を示すタイミングチャートについて説明する。図25に示すように、遊技球が普通図柄始動ゲート12を通過したことが普通図柄作動スイッチにより検知されると(S21、図14参照)、確率変動フラグ及び時短中フラグが「OFF」の状態となっている「通常状態」であるため、その遊技球に関する低確率での普通当たり判定が行われる(S36、図14参照)。そして、普通図柄が変動を開始する(S38、図15参照)。そして、普通図柄の変動に合わせて、液晶表示装置28より変動中画像が表示される(t11、S263、図21参照)。この表示内容は、図11における演出画像種別のうち「低確率当たり変動(a)〜(c)」「低確率はずれ変動(a)、(b)」のうちいずれかとなる。
次いで、決定された変動パターンによって指定されている普通図柄の変動時間が経過すると、普通図柄が停止し、併せて、液晶表示装置28に表示中の変動中画像の表示が停止する。そして普通当たり判定となったので、液晶表示装置28に普通当たり画像が表示される(t12、S267、図21参照)。そして、0.8秒の停止表示時間を経て普通当たり遊技が実行される。普通当たり遊技では、まず普通電動役物13が開放され(S64、図16参照)、遊技球の入賞が可能な状態となる。そして、5個の遊技球の入賞が検知されると、普通電動役物13は閉鎖される(S69、図16参照)。そして、普通当たり遊技は、普通電動役物13の閉鎖後23.2秒の普通図柄変動待機時間が経過するまで継続する。
次いで、普通電動役物13への1つ目の遊技球の入賞が始動口スイッチ72により検知されると、確率変動フラグが「OFF」となっているため、その遊技球に関する低確率での大当たり判定が行われて(S94、図18参照)、特別図柄が変動を開始する(S97、S98、S100、図18参照)。そして、0.4秒の変動時間が経過して特別図柄が停止し(S112、図17参照)、その後大当たり遊技状態となる。またこれに合わせて、液晶表示装置28に大当たり画像が表示される(t13、S275、図21参照)。
ここで図25においては、第一大入賞口16及び第二大入賞口17に遊技球が入賞されない場合を想定する。このような場合、第一大入賞口16が開放され(S125、図19参照)、1.5秒が経過した後、閉鎖される(S131、図19参照)。そして、0.4秒の処理待機時間を経て第二大入賞口17が開放され(S126、図19参照)、1.5秒が経過した後、閉鎖される。これにより一連の大当たり遊技が終了する。
次いで、1回目の大当たり遊技が終了すると、確率変動フラグが「ON」となっているため、普通電動役物13へ入賞した2つ目の遊技球に関する、高確率での大当たり判定が行われて(S92、図18参照)、特別図柄が変動を開始する(S97、S98、S100)。そして、1.8秒の変動時間が経過して特別図柄が停止し(S112、図18参照)、停止表示時間経過後、先述した1回目の大当たり遊技と同様の処理が行われる。その後、1回目及び2回目の特別図柄の変動と同様に、3〜5回目の特別図柄の変動が制御され、特別図柄の停止後には大当たり遊技が行われることになる。ここでも、第一大入賞口16及び第二大入賞口17のいずれにも1つも遊技球の入賞が検知されず、それぞれ1.5秒が経過することにより開放された第一大入賞口16及び第二大入賞口17が閉鎖されることを想定している。このような状態では、特別図柄の変動・停止及び大当たり遊技が最長の時間を要してすべて終了することになる。
次いで、普通当たり遊技状態が終了し、普通図柄始動ゲート12を通過した2つ目の遊技球に関する普通当たり判定が行われる。ここで、先述したように、普通電動役物13が閉鎖された後の23.2秒の待機時間の長さは、1回の普通当たりに対して最大で5回行われる特別図柄の変動・停止及び大当たり遊技が最長の時間を要して全て終了する時間よりも短く設定されている。そのため、大当たり遊技において第一大入賞口16及び第二大入賞口17のいずれにも1つも遊技球の入賞が検知されないような場合には、最大で5回行われる特別図柄の変動・停止及び大当たり遊技が最長の時間を要して全て終了することとなるため、特別図柄の変動中や大当たり遊技状態中に次の普通当たり判定が行われることになる。
図25においては、1回目の特別図柄の変動が終了してから20秒経過するまでの継続した大当たり画像の表示(t13)の後、その後の大当たり判定に基づく判定結果の演出画像(時短落選結果画像)が表示されている(t14)タイミングで、普通電動役物13が閉鎖されてから23.2秒が経過し、次の普通当たり判定が実行されている(t15)。なお、この普通当たり判定のタイミングでは時短中フラグが「OFF」となっている非確率変動非時短状態中(非時短中)となっているため、低確率の場合の変動パターンが選択されて、普通図柄の変動時間は長くなり、且つ普通当たり判定において「普通当たり」と判定される確率が低くなる。
このような場合、本実施形態におけるパチンコ機1では、表示中の時短当選結果画像を継続して表示させる。そして、時短当選結果画像の表示時間が終了した場合、次いで、特定停止画像を液晶表示装置28に表示させる(t16、S305、図22参照)。そして、普通当たり判定が実行され、演出制御基板43が変動中画像コマンドを受信して変動中画像の表示指示を受けてからの経過時間が、受信した変動中画像コマンドにて特定されている演出画像種別の要素画像の一つであるスーパーリーチ変動画像データの表示開始のタイミングと一致した場合に、演出画像の特定停止画像の表示を特定したスーパーリーチ変動画像データに変更して表示する(t17、S303、図22参照)。スーパーリーチ変動画像の表示は、普通図柄の変動が継続している期間中表示される。そして、普通図柄の変動が停止し、普通当たり判定の結果普通当たりが確定すると、併せてスーパーリーチ変動画像の表示が停止され、普通当たり画像が表示されて(t18)、普通当たりとなった旨を遊技者に通知している。
次に、最後の大当たり遊技が実行されてから、普通当たり判定が開始され、普通当たりとなるまでに、液晶表示装置28に表示される演出画像について、図26を参照して説明する。図26に示すように、最後の大当たり判定に基づく判定結果が「確率変動大当たり」であった場合、大当たり画像の表示(図示外)が終了した後、時短当選結果画像が液晶表示装置28に表示される(451)。そして、時短当選結果画像が液晶表示装置28に表示されている最中に、普通当たり判定の実行タイミングが到来する。しかしながらこのタイミングでは液晶表示装置28の表示内容は変更せず、継続して時短当選結果画像を表示させる。一方、このタイミングでは、非確率変動非時短状態となっているため、選択される変動中画像(456)は、図11における「低確率当たり変動(a)〜(c)」「低確率はずれ変動(a)、(b)」のいずれかであるが、図25においては2回目の普通当たりが生起することになるため、「低確率当たり変動(a)〜(c)」のうちいずれかの演出画像が選択される。
次いで、継続表示中の時短当選結果画像の表示時間が所定の時間を経過すると、次いで、特定停止画像(452)が表示される。そして、普通当たり判定が行われ、演出制御基板43が「低確率当たり変動(a)〜(c)」のうちいずれかの演出画像を特定したコマンドを受信したタイミングからの経過時間が、当該演出画像におけるスーパーリーチ変動画像の表示タイミング以上となったタイミングで、スーパーリーチ変動画像を液晶表示装置28に表示させる(453)。そして、継続して普通当たり画像(454)、及び大当たり画像(455)が表示されている。
以上説明したように、大当たり画像及び時短当落結果画像が液晶表示装置28に表示されている状態にて次の普通当たり判定が開始されるような場合においては、表示中の大当たり画像及び時短当落結果画像を継続して表示させるとともに、次の普通当たり判定に基づく変動中画像の表示タイミングからの経過時間の計測を開始する。そして、表示時間が経過して大当たり画像及び時短当落結果画像の表示が終了した後、変動中画像を構成する要素画像の一つであるスーパーリーチ変動画像の表示タイミングと、計測中の経過時間とが一致するまで、特定停止画像を液晶表示装置28に表示させる。そして、スーパーリーチ変動画像の表示タイミングと、計測中の経過時間とが一致した後は、スーパーリーチ変動画像を液晶表示装置28に表示させる。このように本実施形態では、変動中画像を途中から表示させることによって、複数の当たり判定(普通当たり判定、大当たり判定)の結果に基づく通知を共通の液晶表示装置28を介して実行することにより、遊技者に対して遊技状態を通知することが可能となる。尚、このような状況が発生した場合には、変動中画像の表示を行わずに所定の停止画像を表示させ、変動中画像の次に表示される演出画像である普通当たり画像の表示タイミングまで待った後、普通当たり画像を表示させることによって、共通の液晶表示装置28を介して遊技状態を通知する方法もある。しかしながら、単調な演出が長時間継続してしまう可能性がある。特に、本実施の形態における図23及び図25に示すように、時短当落結果画像の表示中(通常状態中に普通当たり判定が行われた場合)は、確率変動時短の状態がOFFとなっているため、低確率の場合の変動パターンが選択され、次の普通当たり判定の結果の報知を行うための変動中画像は、その表示時間が長い演出画像が選択されてしまう(「低確率当たり変動(a)〜(c)」「低確率はずれ変動(a)〜(b)」のいずれか、図11参照)ため、遊技者の興趣を損ねてしまう可能性があった。しかしながら本実施の形態では、このような場合に変動中画像の途中から変動中画像を表示させることによって、遊技途中で遊技者の興趣を損ねてしまうことなく、複数の判定(普通当たり判定、大当たり判定)に基づく通知を共通の液晶表示装置28より実行することを可能としている。
尚、図4に示す入賞口スイッチ77の状態を検出し、図14におけるS21、及び図17におけるS80にて遊技球が入賞したか否かを検出する処理を行う主基板41のCPU51が、本発明の「遊技球検出手段」に相当し、本実施の形態における普通当たり遊技状態が、本発明の「第二当たり遊技状態」に相当し、図15におけるS33及びS37にて普通当たりか否かの判定処理を行う主基板41のCPU51が、本発明の「第二当たり判定手段」に相当し、本実施の形態における大当たり遊技状態が、本発明の「第一当たり遊技状態」に相当し、図18におけるS94にて大当たりか否かの判定処理を行う主基板41のCPU51が、本発明の「第一当たり判定手段」に相当する。
また、図4における液晶表示装置28が、本発明の「画像表示手段」に相当し、図10における要素画像データ記憶エリア4303を備えるROM43cが、本発明の「画像記憶手段」に相当し、図11における要素画像配列データ記憶エリア4304を備えるROM43cが、本発明の「演出構成記憶手段」に相当する。また、図21におけるS263、S267、S275、S281、S287にて、液晶表示装置28を制御して演出画像を表示させる処理を行う演出制御基板43のCPU43aが、本発明の「表示制御手段」に相当し、図21におけるS257にて、演出画像の表示指示がなされてからの経過時間を計測する演出制御基板43のCPU43aが、本発明の「経過時間計測手段」に相当し、図22におけるS301にて、演出画像の表示指示がなされてからの経過時間と要素画像の開始時間とを比較し、要素画像の表示タイミングを判断する処理を行う演出制御基板43のCPU43aが、本発明の「一致タイミング判断手段」に相当する。また、図9に示すROM43cに記憶されている特定停止画像が、本発明の「通知画像」に相当する。また、図19におけるS144にて、時短状態を生起する主基板41のCPU51が、本発明の「時短制御手段」に相当する。
なお、本発明は上記実施の形態の記載に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変更が可能であることは勿論である。
本実施の形態においては、大当たり画像及び時短当落結果画像が液晶表示装置28に表示されている最中に次の普通当たり判定が開始される場合において、時短当落結果画像の表示終了後、特定停止画像を表示させ、スーパーリーチ変動画像の表示タイミングで演出画像をスーパーリーチ変動画像に切り換える制御を行っている。しかしながら本発明はこれに限定されるものではない。従って、他の要素画像(低速変動画像、リーチ変動画像等)の表示タイミングで表示画像を当該要素画像に切り換える制御をおこなってもよい。また、あらかじめ所定の要素画像の表示タイミングで演出画像を切り換える制御をおこなってもよいし、都度抽選を実行して演出画像を切り換える要素画像を決定してもよい。
本実施の形態においては、普通図柄始動ゲート12に遊技球が入賞することに基づいて実行される普通当たり判定と、普通電動役物13に遊技球が入賞することに基づいて実行される大当たり判定とを想定し、双方の判定結果を共通の液晶表示装置28に表示させていた。しかしながら本発明はこれらに限定されるものではない。従って、例えば、始動ゲート(又は電動役物)に遊技球が入賞することに基づいて複数の当たり判定が実行されるような遊技機において、この複数の当たり判定結果を共通の液晶表示装置28に表示させる構成としてもよい。さらには、始動ゲート(又は電動役物)に遊技球が入賞することに基づいて当たり判定が実行された結果、複数の大当たり遊技が生起されるような遊技機において、この当たり判定結果及び生起される遊技状態を共通の液晶表示装置28に表示させる構成としてもよい。
また例えば、特定停止画像から切り替わる要素画像をスーパーリーチ変動画像に限定せず、任意の要素画像としてもよい。図27は、特定停止画像から切り替わる要素画像をその開始時間(図11参照)に応じて任意に変更させる変形例が実行される場合における、デモ図柄表示処理を示している。
図27に示すように、変形例におけるデモ図柄表示処理では、初めに、CPU43aが変動中画像指定コマンドを受信してからの経過時間が、所定時間以上となったかどうかが判断される(S401)。所定時間未満である場合には(S401:NO)、特定停止画像を液晶表示装置28に表示させ(S407)、デモ図柄表示処理を終了して演出制御基板処理(図21参照)に戻る。
一方、変動中画像指定コマンドを受信してからの経過時間が、所定時間以上となった場合(S401:YES)、次いで、CPU43aは、変動中画像指定コマンドにて特定される変動中画像を構成する要素画像に対応付けられている開始時間(図11参照)を参照する。そして、変動中画像コマンドを受信してからの経過時間と一致する開始時間が存在する場合には(S403:YES)、一致した開始時間が関連付けられている要素画像(「要素画像A」と呼ぶ。)を液晶表示装置28に表示し(S405)、デモ図柄表示処理を終了して演出制御基板処理(図21参照)に戻る。そして以後、要素画像A及び要素画像A以降に並列する要素画像を継続して液晶表示装置28に表示させる。
なお、変動中画像コマンドを受信してからの経過時間と同一の開始時間が存在しない場合には(S403:NO)、継続して特定停止画像を液晶表示装置28に表示させ(S407)、デモ図柄表示処理を終了して演出制御基板処理(図21参照)に戻る。
以上説明したように、演出制御基板43のCPU43aは、最大で5回行われる特別図柄の変動・停止及び大当たり遊技が最長の時間を費やして行われ、最後の特別図柄作動保留である5回目の大当たり遊技が終了する時点よりも早く、次回の普通当たり遊技が開始した場合においては、まず、表示中の大当たり画像、及び時短当落結果画像の表示が終了するまで継続してこれらの演出画像を表示させる。そして、表示が終了した後は、演出制御基板43が次の変動中画像指示コマンドを受信した時点からの経過時間が、表示するべき変動中画像を構成する要素画像に対応付けられている開始時間(図11参照)のうちいずれかと一致する迄、特定停止画像を液晶表示装置28に表示させる。そして、当該経過時間が、開始時間のうちいずれかと一致した場合、表示中の特定停止画像を切り換えて、一致した開始時間に関連付けられている要素画像A、及び要素画像A以降に並列する要素画像を表示する。このことによって、遊技者に対して連続的な演出画像を表示して遊技状態を通知することが可能となっている。なお、S401において所定時間以上経過したか否かを判断することによって、液晶表示装置28に表示される特定停止画像が瞬時に要素画像Aに切り替わってしまうことを防止している。
なお、上述の変形例における特定停止画像は、静止画像に限られず、動画像であっても構わない。特定停止画像を動画像とする場合においては、ROM43cに異なる複数の表示時間にて構成される特定停止画像(動画像)が記憶される。そして、デモ図柄表示処理(図27参照)において最初に特定停止画像表示(S407)が実行される場合に、経過時間と要素画像Aの開始時間との差分時間が算出され、算出した差分時間と同一若しくは短い動画の表示時間にて構成される特定停止画像(動画像)が選択され、液晶表示装置28に表示される。このようにすることで、経過時間と要素画像Aの開始時間とが一致するタイミングまでの動画像の表示割合を多くすることが可能となる。尚、特定停止画像における動画像の表示が、要素画像Aの開始時間よりも前に終了した場合は、動画像における最終表示画像を暫く停止画像として表示し、時間調整を行えば良い。こうすることで、スムーズに要素画像Aの表示に切り替えることが可能となる。さらに遊技者は、特定停止画像(動画像)を認識することによって、移行開始される要素画像Aの表示までの時間を推測することが可能となり、遊技者の遊技興趣を高めることが可能となる。