JP2014030011A - ドーパント拡散用塗布液、およびその塗布方法、並びにそれを用いた半導体の製法、半導体 - Google Patents

ドーパント拡散用塗布液、およびその塗布方法、並びにそれを用いた半導体の製法、半導体 Download PDF

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Abstract

【課題】表面抵抗値の高い半導体が得られるドーパント拡散用塗布液、およびその塗布方法、並びにそれを用いた半導体の製法、半導体を提供すること。
【解決手段】リン酸類およびホウ酸類から選ばれた酸と、窒素原子数1〜4の有機アミン化合物(α)の有機アミン塩を、ドーパント源として含有するドーパント拡散用塗布液とする。
【選択図】なし

Description

本発明は、半導体基板上にドーパント源の塗布層を形成するにあたり、基板への印刷に用いられるドーパント拡散用塗布液に関し、さらに詳しくは、表面抵抗値が低い半導体を得ることが可能なドーパント拡散用塗布液に関する。
トランジスタ、ダイオードなどの半導体素子に用いられる半導体の製造法として、ゲルマニウム、シリコン等の半導体基板上にリンやホウ素などのドーパント(不純物)を含有する液状材料を塗布し、皮膜を形成した後、焼成することによって基板中にドーパントの拡散層を形成する方法が広く用いられている。
かかる液状材料を基板上に塗布する方法としては、スピンコート法が一般的であったが、製造コスト削減のためにウェハーの大型化が進み、直径4インチ以上の場合、スピンコート法では中心部と周縁部との塗布量の差が生じ、均一な塗布が困難であった。
そこで、大面積の基板に対し均一な塗布が可能な塗布法としてスクリーン印刷法が検討され、かかる印刷法に好適な、水を主溶剤とするドーパント拡散用塗布液が提案されている(例えば、特許文献1、2参照)。
かかる特許文献1、および2に記載の塗布液は、主溶剤が水であることから、そのドーパント源としては水溶性の化合物である必要があり、n型半導体の製造に用いられるリン化合物としてはリン酸や五酸化二リン、p型半導体の製造に用いられるホウ素化合物としてはホウ酸が挙げられている。
また、太陽電池として用いられる半導体の場合、基板上にドーパント拡散層のパターンを形成する必要があることから、容易に所望の領域のみに描画することが可能なインクジェット印刷法の適用が注目されており、かかる印刷法に適したドーパント拡散用塗布液も提案されている(例えば、特許文献3参照)。
かかる特許文献3に記載のドーパント拡散用塗布液は、インクジェット印刷に適した塗布液特性を得るために、炭素数が6以上のアルコールを全溶媒量の50重量%以上含むものであり、かかる溶媒との相溶性から、ドーパント源として好ましいものとしてリン酸、および五酸化二リン、その他の例としてリン酸エステル類があげられている。
特開2007−53353号公報 特開2007−35719号公報 特開2011−187894号公報
しかしながら、特許文献1、2、および3記載のドーパント拡散用塗布液について検討を重ねた結果、これらを用いて得られる半導体は表面抵抗値が高くなる場合があり、まだまだ改良の余地があることが判明した。
そして、その原因について詳細に検討したところ、拡散処理後の基板表面のドーパント原子数が少なく、基板への拡散深度も浅いことから、基板上に印刷されたドーパント源が十分に拡散に用いられていないことがわかった。
すなわち本発明は、基板表面に印刷されたドーパントが効率的に基板中に拡散し、表面抵抗が低い半導体が得られるドーパント拡散用塗布液、およびその塗布方法、並びにそれを用いた半導体の製法、半導体の提供を目的とするものである。
本発明は、上記事情に鑑み、鋭意検討した結果、リン酸類およびホウ酸類から選ばれた酸と、窒素原子数1〜4の有機アミン化合物(α)との有機アミン塩を、ドーパント源として含有するドーパント拡散用塗布液によって本発明の目的が達成されることを見出し、本発明を完成した。
本発明のドーパント拡散用塗布液は、これを用いることによって表面抵抗値の低い半導体が得られることから、工業的に極めて有用である。
これは、ドーパント源として用いた有機アミン塩が、リン酸やホウ酸のような酸、あるいはこれらの酸のアンモニウム塩(金属塩は、本発明の用途に対しては不適)やエステル類と比較して揮発性が小さく、拡散処理時に基板表面から揮発することが少ないことから、ドーパントの歩留まりが向上し、さらにドーパントが効率的に基板中に拡散し、良好な拡散量が得られことによるものと推測される。
また、本発明において、上記(α)に示す有機アミン化合物の窒素原子数を1〜4に規定していることから、その有機アミン塩の溶媒に対する均一溶解性を得ることができる。ひいては、ドーパント拡散用塗布液において有機アミン塩が均一に溶解している塗布液を得ることが可能であるため、インクジェット印刷に適用した場合にノズルが詰まりにくく安定した印刷を行うことができるという利点を有している。
さらに、本発明のドーパント拡散用塗布液は、ドーパント源として酸をそのまま使用しないことから、インクジェット印刷に適用した場合に、金属製ノズルを腐食させることがないという利点を有している。
また、本発明のドーパント拡散用塗布液に用いられるドーパント源の場合、溶媒として水、あるいは水と有機溶媒との混合溶媒が好適に用いられ、これらの溶媒は揮発性が低いことから、スクリーン印刷、インクジェット印刷のいずれの印刷法においても、良好な印刷性を得ることができる。
以下に記載する構成要件の説明は、本発明の実施態様の一例(代表例)であり、これらの内容に特定されるものではない。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明のドーパント拡散用塗布液は、本発明の特定ドーパント源以外に、溶媒、および必要に応じてその他の添加剤などを構成成分として含有するものである。
これらについて順次説明する。
<ドーパント源>
まず、本発明のドーパント拡散用塗布液に用いられるドーパント源について説明する。
本発明のドーパント拡散用塗布液に用いられるドーパント源は、リン酸類およびホウ酸類から選ばれた酸と、窒素原子数1〜4の有機アミン化合物(α)との有機アミン塩である。
本発明において、上記(α)に示す有機アミン化合物の窒素原子数が1〜4(好ましくは1または2)であることにより、水やアルコール等の溶媒に対する均一溶解性を得ることができる。ひいては、ドーパント拡散用塗布液において有機アミン塩が均一に溶解している塗布液を得ることが可能であるため、特にインクジェット印刷に適用した場合にノズルが詰まりにくく安定した印刷を行うことができるという利点を有している。
上記酸としては、所望する半導体のタイプによって適宜選択すればよく、n型ドープ層を形成する場合はリン酸、亜リン酸、次亜リン酸、ポリリン酸およびリン酸無水物である五酸化二リンなどのリン酸類が、p型ドープ層を形成する場合にはホウ酸、メタホウ酸、ボロン酸、過ホウ酸、次ホウ酸、およびホウ酸無水物である三酸化二ホウ素などのホウ酸類が用いられる。
これらの酸と組み合わされる有機アミン化合物は、上記(α)に示すように、窒素原子数1〜4の有機アミン化合物が用いられる。好ましくは窒素原子数1または2の有機アミン化合物である。そして、上記(α)に示す有機アミン化合物は、アンモニアの水素原子が炭化水素基で置換された化合物であり、かかる炭化水素基の種類や構造から、脂肪族アミン化合物、芳香族アミン化合物、含窒素環状化合物などに大別される。また置換基の数によって、1級アミン化合物、2級アミン化合物、3級アミン化合物に大別される。また、含窒素環状化合物の場合には、含窒素脂肪族環状化合物と含窒素芳香族化合物に大別される。
かかる脂肪族アミン化合物の具体例としては、アリルアミン、メチルアミン、エチルアミン、2−アミノエタノール、イソブチルアミン、n−ブチルアミン、sec−ブチルアミン、tert−ブチルアミン、ステアリルアミン、n−オクチルアミン、sec−オクチルアミン、n−アミルアミン、n−プロピルアミン、イソプロピルアミン、イソプロパノールアミン、3−アミノ−1−プロパノール、セチルアミン、シクロヘプチルアミン、シクロドデシルアミン、シクロヘキシルアミン、シクロオクチルアミン、シクロペンチルアミン、シクロプロピルアミン、n−デシルアミン、1,4−ジアミノブタン、3,3−ジアミノジプロピルアミン、ヘキサメチレンジアミン、n−ヘキシルアミン、イソアミルアミン、ラウリルアミン、2−メトキシエチルアミン、ネオペンチルアミン、1,2−プロパンジアミン、1,3−プロパンジアミン、テトラデシルアミン、エチレンジアミン、2−エチルヘキシルアミンなどの1級アミン化合物、ジアリルアミン、ジシクロヘキシルアミン、ジ−n−デシルアミン、ジ−n−デシルメチルアミン、ジエタノールアミン、ジエチルアミン、ジイソプロパノールアミン、ジイソプロピルアミン、ジメチルアミン、ジフェニルアミン、ジ−n−プロピルアミン、ジイソプロピルアミン、などの2級アミン化合物、トリ−n−ヘキシルアミン、トリ−n−ブチルアミン、トリエタノールアミン、トリエチルアミン、トリ−n−ヘキシルアミン、トリイソプロパノールアミン、トリメチルアミンなどの3級アミン化合物を挙げることができる。
芳香族アミン化合物の具体例としては、アニリン、1−アミノナフタレン(1−ナフチルアミン)、ベンジルアミン、2−クロロベンジルアミン、クミルアミン、1−ナフチルアミン、などの1級アミン化合物、N,N−ジメチルアニリン、トリベンジルアミン、トリフェニルアミンなどの3級アミン化合物を挙げることができる。
含窒素脂肪族環状化合物の具体例としては、トリエチレンジアミン、ピロリジン化合物、ピペリジン化合物などを挙げることができ、含窒素芳香族化合物の具体例としては、イミダゾール化合物、ピロール化合物、ピリジン化合物、ピリミジン化合物などを挙げることができる。
中でも、脂肪族アミン化合物および含窒素環状化合物から選ばれた化合物が好ましい。ドーパント拡散時の揮発性が低い点で3級アミン化合物が好ましい。同様に、含窒素環状化合物の中でも、含窒素芳香族化合物が好ましい。特に窒素原子数1または2の含窒素芳香族化合物が好ましい。より好ましくは、イミダゾール化合物である。
かかるイミダゾール化合物の具体例としては、イミダゾール;
1−メチルイミダゾール、1−エチルイミダゾール、1−プロピルイミダゾール、1−ブチルイミダゾール、1−ペンチルイミダゾール、1−ヘキシルイミダゾール、1−ヘプチルイミダゾール、1−オクチルイミダゾール、1−ノニルイミダゾリウム、1−デシルイミダゾールなどの1位がアルキル基で置換されたイミダゾール;
2−メチルイミダゾール、2−エチルイミダゾール、2−プロピルイミダゾール、2−ブチルイミダゾール、2−ペンチルイミダゾール、2−ヘキシルイミダゾール、2−ヘプチルイミダゾール、2−オクチルイミダゾール、2−ノニルイミダゾリウム、2−デシルイミダゾールなどの2位がアルキルで置換されたイミダゾール;
4−メチルイミダゾール、4−エチルイミダゾール、4−プロピルイミダゾール、4−ブチルイミダゾール、4−ペンチルイミダゾール、4−ヘキシルイミダゾール、4−ヘプチルイミダゾール、4−オクチルイミダゾール、4−ノニルイミダゾリウム、4−デシルイミダゾールなどの4位がアルキルで置換されたイミダゾール;
1−メトキシメチルイミダゾール、1−(2−メトキシエチル)イミダゾール、1−(3−メトキシプロピル)イミダゾール、1−(4−メトキシブチル)イミダゾール、1−(5−メトキシペンチル)イミダゾール、1−(6−メトキシヘキシル)イミダゾリウム、1−(7−メトキシヘプチル)イミダゾール、1−(8−メトキシオクチル)イミダゾール、1−エトキシメチルイミダゾール、1−(2−エトキシエチル)イミダゾリウム、1−(3−エトキシプロピル)イミダゾール、1−(4−エトキシブチル)イミダゾール、1−(5−エトキシペンチル)イミダゾール、1−(6−エトキシヘキシル)イミダゾール、1−プロポキシメチルイミダゾール、1−(2−プロポキシエチル)イミダゾール、1−(3−プロポキシプロピル)イミダゾール、1−(4−プロポキシブチル)イミダゾール、1−(5−プロポキシペンチル)イミダゾリウム、1−エトキシエトキシエチルイミダゾールなどのエーテル酸素を含むアルキル基で置換されたイミダゾール;
1−メチルチオメチルイミダゾール、1−(2−メチルチオエチル)イミダゾール、1−(3−メチルチオプロピル)イミダゾール、1−(4−メチルチオブチル)イミダゾリウム、1−エチルチオメチルイミダゾール、1−(2−エチルチオエチル)イミダゾリウム、1−(3−エチルチオプロピル)イミダゾール、1−(3−エチルチオブチル)イミダゾールなどのエーテル硫黄を含むアルキル基で置換されたイミダゾール;
1−シアノメチルイミダゾール、1−(2−シアノエチル)イミダゾール、1−(3−シアノプロピル)イミダゾール、1−(4−シアノブチル)イミダゾール、1−ジシアノメチルイミダゾール、1−(2,3−ジシアノエチル)イミダゾール、1−(2,3−ジシアノプロピル)イミダゾールなどのシアノ基を含むアルキル基で置換されたイミダゾール等が挙げられる。
中でも、塩を形成する際のリン酸類、ホウ酸類との相溶性が高い点から低分子量のイミダゾール類が好ましく、特に無置換のイミダゾールまたは1−メチルイミダゾールが好ましい。
また、本発明に用いられる有機アミン化合物としては、炭素数が1〜12のものが通常用いられ、特に2〜10、殊に3〜8であるものが好ましい。かかる炭素数が多すぎるとリン酸類、ホウ酸類との相溶性が低下する傾向があり、逆に少なすぎるとドーパント拡散時の揮発性が上がる傾向がある。
かかる有機アミン化合物は、単独で用いてもよく、二種以上のものを組み合わせて用いても良い。
また、上記有機アミン化合物の分子量は、30〜300の範囲であることが好ましく、より好ましくは50〜250、特に好ましくは60〜150である。かかる分子量が大きすぎても、また小さすぎても、溶媒への溶解性が落ちる傾向があるからである。
本発明のドーパント拡散用塗布液においてドーパント源として用いられる有機アミン塩は、リン酸類またはホウ酸類と上述の有機アミン化合物との中和物であり、その製造法としては公知なものを用いることが可能であるが、通常、溶液中での中和反応が、反応の制御、および中和反応熱の除熱の点から好ましく用いられる。
水中で得られた本発明の有機アミン塩は、一旦、単離して用いることも可能であるが、中和反応溶媒と塗布液溶媒が共通する場合には、塗布液作成時に酸と有機アミンを配合、中和反応させ、そのまま単離せずに使用することが工業的にも有用な実施態様である。
本発明のドーパント拡散用塗布液に用いるドーパント源(有機アミン塩)の溶媒に対する溶解度は、通常1g/100g溶媒以上であり、好ましくは3g/100g溶媒以上、より好ましくは5g/100g溶媒以上である。また、上限は通常80g/100g溶媒である。このようなドーパント源を用いることにより、本発明のドーパント拡散用塗布液を、特にインクジェット印刷に適用した場合にノズルが詰まりにくく安定した印刷を行うことができる。
本発明のドーパント拡散用塗布液中のドーパント源(有機アミン塩)の含有量は、所望の拡散濃度に応じて適宜選定すれば良いが、通常0.1〜30重量%であり、特に0.1〜25重量%、殊に0.1〜20重量%の範囲が好ましく用いられる。
かかるドーパント源の含有量が少なすぎると、拡散層中のドーパントの含有量が少なくなり、充分な抵抗値が得られ難い傾向がある。
〔溶媒〕
次に、本発明のドーパント拡散用塗布液に用いられる溶媒について説明する。
本発明のドーパント拡散用塗布液に用いられる溶剤としては、本発明のドーパント源、すなわちリン酸類、およびホウ酸類の有機アミン塩を分散または溶解するものであれば、特に限定されることなく用いることが可能である。好ましくは、リン酸類、およびホウ酸類の有機アミン塩を良好に溶解するものである。さらに、揮発性が小さく、安定性に優れ、後述する添加剤として用いられるPVA系樹脂に対する良溶媒でもある水を含むことが好ましい。特に、上記観点から、本発明のドーパント拡散用塗布液の溶媒が、水を通常10〜90重量%、好ましくは20〜80重量%、特に好ましくは30〜70重量%の割合で含有することが好ましい。
かかる水としては、アルカリ金属や重金属などのコンタミネーション、および異物が少ないものが好ましく、通常全有機炭素(以下、TOCと表記することがある)が50ppb以下、好ましくは10ppb以下であり、電気抵抗率が通常16MΩ・cm以上、好ましくは17MΩ・cm以上、より好ましくは18MΩ・cm以上のものである。超純水が最も好ましいが、イオン交換水、蒸留水を用いることも可能である。
本発明のドーパント拡散用塗布液の溶媒としては、水のみであることも可能であるが、有機アミンの溶解性、基材への濡れ性、各種添加剤の溶解性、印刷後のレベリング性、流動安定性、揮発性などを調整するために、各種有機溶媒を併用することが好ましい。
かかる有機溶媒としては、水と混和性を有するものであれば使用可能であり、例えばケトン類やアルコール類を挙げることができ、特にアルコール類が好ましく用いられる。
かかるアルコール類の具体例としては、メタノール(65℃)、エタノール(78℃)、イソプロパノール(82℃)などの一価アルコール;エチレングリコール(197℃)、ジエチレングリコール(244℃)、トリエチレングリコール(287℃)、テトラエチレングリコール(314℃)、プロピレングリコール(188℃)などのニ価アルコール;グリセリン(290℃)、トリメチロールプロパン(292℃)、ソルビトール(296℃)、マンニトール(290〜295℃)、ペンタエリスリトール(276℃)、ポリグリセリンなどの三価以上の多価アルコール;および、エチレングリコールモノメチルエーテル(124℃)、エチレングリコールノモノエチルエーテル(136℃)、エチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル(171℃)等の2価アルコールのモノアルキルエーテル;プロピレングリコールモノメチルエーテル(120℃)、ジエチレングリコールモノメチルエーテル(メチルカルビトール)(194℃)、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル(242℃)等の3価アルコールのモノアルキルエーテル;などの多価アルコールのモノアルキルエーテル等のアルコール誘導体を挙げることができる。
ケトン類としては、アセトン(56℃)、メチルエチルケトン(78℃)、メチルイソブチルケトン(116℃)、ジイソブチルケトン(163℃)、シクロヘキサノン(156℃)などが挙げられる。なお、( )内の値は沸点である。
これらは単独で用いても良く、二種以上を併用しても良い。
特に、印刷後の塗膜の急速な乾燥が抑制され、レベリング性の改善効果が大きい点で、水よりも沸点が高い、すなわち沸点が100℃以上である有機溶媒を用いることが好ましく、さらに150〜350℃、特に190〜300℃のものが好ましく用いられる。
本発明のドーパント拡散用塗布液は、水と有機溶媒との混合溶媒を用いることが好ましい。かかる水と有機溶媒との混合溶媒において、水とともに用いられる有機溶媒の配合量は、通常、水100重量部に対して10〜200重量部であり、特に20〜150重量部、殊に50〜120重量部の範囲が好ましく用いられる。
上記混合溶媒として好ましくは水とアルコール類との混合溶媒であり、特に好ましくは水と沸点が100℃以上のアルコール類との混合溶媒であり、殊に好ましくは水と多価アルコールおよび/または多価アルコールのモノアルキルエーテルとの混合溶媒である。
〔界面活性剤〕
本発明のドーパント拡散用塗布液には、さらに、界面活性剤を配合することが好ましい実施態様である。かかる界面活性剤を配合することによって、半導体表面への濡れ性が向上し、さらに塗布液の発泡が抑制され、気泡に起因する印刷不良を防止することが可能となる。
水性液に用いられる界面活性剤は、ノニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤に大別でき、いずれも使用することができるが、半導体への金属成分等の持込が少ないことから、ノニオン系界面活性剤が好ましい。
かかるノニオン系界面活性剤としては、公知のものを使用することが可能であり、具体的にはエチレンオキサイド−プロピレンオキサイドのブロック共重合体、アセチレングリコール誘導体などの炭化水素系界面活性剤や、シリコン系界面活性剤、フッ素系界面活性剤などを挙げることができる。
中でも、本発明の塗布液において発泡の抑制、および消泡性に優れている点で、炭化水素系界面活性剤、特にアセチレングリコール誘導体が好ましく用いられる。
かかるアセチレングリコール誘導体としては、下記式(1)で表されるものが好ましく用いられる。
Figure 2014030011
上記一般式(1)中のR7,R10はそれぞれ独立して炭素数1〜20のアルキル基を示し、特に炭素数1〜5のものが好ましく、殊に炭素数3〜5のものが好ましく用いられる。また、R8,R9はそれぞれ独立して炭素数1〜3のアルキル基を示し、特にメチル基が好ましく用いられる。なお、R7とR10、およびR8とR9はそれぞれ同一でも異なったものでもよいが、それぞれ同一構造のものが好ましく用いられる。
また、n,mはそれぞれ0〜30の整数であり、特にm+nが1〜10、特に1〜5、殊に1〜3であるものが好ましく用いられる。
かかるアセチレングリコール誘導体としては、具体的に、2,5,8,11−テトラメチル−6−ドデシン−5,8−ジオールのエチレンオキサイド付加物、5,8−ジメチル−6−ドデシン−5,8−ジオールのエチレンオキサイド付加物、2,4,7,9−テトラメチル−5−デシン−4,7−ジオールのエチレンオキサイド付加物、4,7−ジメチル−5−デシン−4,7−ジオールのエチレンオキサイド付加物、2,3,6,7−テトラメチル−4−オクチン−3,6−ジオールのエチレンオキサイド付加物、3,6−ジメチル−4−オクチン−3,6−ジオールのエチレンオキサイド付加物、2,5−ジメチル−3−ヘキシン―2,5−ジオールのエチレンオキサイド付加物などを挙げることができる。
これらの中でも、2,4,7,9−テトラメチル−5−デシン−4,7−ジオールのエチレンオキサイド付加物であって、エチレンオキサイドの付加量(m+n)が1〜2であるものが好ましく用いられる。
かかるアセチレングリコール誘導体である界面活性剤の市販品としては、日信化学工業社製のサーフィノールシリーズ、川崎ファインケミカル社製のアセチレノールシリーズなどを挙げることができる。
本発明のドーパント拡散用塗布液に配合される界面活性剤の配合量は、通常、塗布液中0.1〜10重量%であり、特に0.3〜8重量%、殊に0.5〜5重量%である。かかる界面活性剤の配合量が少なすぎると、目的とする抑泡・消泡効果が不充分である場合があり、逆に多すぎると液から分離して溶液の均一性が低下する傾向がある。
〔無機微粒子〕
本発明のドーパント拡散用塗布液には、印刷特性を改善する目的で、各種の無機微粒子を配合することが可能である。
かかる無機微粒子としては、コロイダルシリカ、非晶質シリカ、フュームドシリカなどのシリカ類が好適であり、中でもコロイダルシリカが好ましく用いられる。
かかる無機微粒子の配合量は、通常、塗布液中0.5〜20重量%であり、特に1〜10重量%である。
〔水溶性高分子〕
また、本発明のドーパント拡散用塗布液には各種高分子化合物を配合することができ、特に本発明の塗布液をスクリーン印刷に用いる場合には高分子化合物の配合により印刷性を向上させることが可能である。
かかる高分子化合物としては、塗布液類に用いられる公知のものを用いることが可能である。上述の通り、溶媒として水、あるいは水と有機溶媒との混合溶媒を用いる場合には、水溶性高分子が用いられる。水溶性高分子としては、ポリビニルアルコール系樹脂(以下、PVA系樹脂と略記する。)、アクリル系樹脂等が挙げられる。特にPVA系樹脂が好ましく用いられる。
以下、本発明のドーパント拡散用塗布液に用いられるPVA系樹脂について説明する。
PVA系樹脂は、一般的に酢酸ビニルを共重合して得られるポリ酢酸ビニルをケン化して得られるものであり、ケン化度相当のビニルアルコール構造単位と酢酸ビニル構造単位から構成される。
本発明で用いられるPVA系樹脂の平均重合度(JIS K6726に準拠して測定)は、通常、100〜4000であり、特に200〜2000、さらに300〜1500のものが好ましく用いられる。
かかる平均重合度が小さすぎると塗布液が低粘度となり、目的とする印刷性が得られ難い傾向があり、塗膜が薄膜となりドーパントの供給量が不足する場合がある。逆に大きすぎても目的とする印刷性が得られ難い傾向があり、印刷不良が発生しやすくなる傾向がある。
また、本発明で用いられるPVA系樹脂としては、通常、ケン化度(JIS K6726に準拠して測定)が50〜100モル%のものを用いることが可能である。
ただし、本発明の塗布液に、有機溶媒成分の多い水と有機溶媒との混合溶媒を用いる場合、およびドーパント源の濃度が高い場合には、PVA系樹脂のケン化度が高いと、その溶解性が低下する場合があるので、そのような場合には、ケン化度が低いPVA系樹脂、あるいは各種置換基を有する変性PVA系樹脂を用いることが好ましい。
例えば、本発明のPVA系樹脂として未変性のPVAを用いる場合には、ケン化度が50〜90モル%のものが好ましく、さらに60〜85モル%、特に70〜80モル%のものが好ましい。
また、PVA系樹脂としては、公知の各種変性PVA系樹脂を用いることが可能である。中でも、下記一般式(2)で示される側鎖に1,2−ジオール構造を有する構造単位を有するPVA系樹脂が好ましく用いられる。
なお、一般式(2)におけるR1、R2、及びR3はそれぞれ独立して水素原子または炭素数1〜3のアルキル基を示し、Xは単結合または結合鎖を示し、R4、R5、及びR6はそれぞれ独立して水素原子または炭素数1〜3のアルキル基を示すものである。
Figure 2014030011
中でも、一般式(2)で表わされる1,2−ジオール構造単位中のR1〜R3、及びR4〜R6がすべて水素原子であり、Xが単結合である、下記一般式(2’)で表わされる構造単位を有するPVA系樹脂が最も好ましい。
Figure 2014030011
本発明において、かかる一般式(2)で表される構造単位を有する変性PVA系樹脂を用いる場合、ケン化度が50〜100モル%のものを用いることが可能であり、さらに60〜100モル%、特に70〜100モル%のものが好ましく用いられる。
これは、側鎖の1,2−ジオール構造によって、未変性PVAよりケン化度が高くても、塩の配合、および有機溶媒の配合による溶解性低下を抑制することができたことによるものである。
また、かかるPVA系樹脂に含まれる1,2−ジオール構造単位の含有量は、通常、1〜30モル%であり、さらに3〜20モル%、特に5〜10モル%のものが好ましく用いられる。かかる含有量が低すぎると、高ケン化度のものの場合、有機溶媒への溶解性が不十分になる場合があり、逆に高すぎると、乾燥効率が低下し、生産性が低下する傾向がある。
なお、PVA系樹脂中の1,2−ジオール構造単位の含有率は、PVA系樹脂を完全にケン化したものの1H−NMRスペクトル(溶媒:DMSO−d6、内部標準:テトラメチルシラン)から求めることができ、具体的には1,2−ジオール単位中の水酸基プロトン、メチンプロトン、およびメチレンプロトン、主鎖のメチレンプロトン、主鎖に連結する水酸基のプロトンなどに由来するピーク面積から算出すればよい。
また、本発明で用いられるPVA系樹脂は、一種類であっても、二種類以上の混合物であってもよく、その場合は、上述の未変性PVAどうし、未変性PVAと一般式(2)で示される構造単位を有するPVA系樹脂、ケン化度、重合度、変性度などが異なる一般式(2)で示される構造単位を有するPVA系樹脂どうし、未変性PVA、あるいは一般式(2)で示される構造単位を有するPVA系樹脂と他の変性PVA系樹脂、などの組み合わせを用いることができる。
本発明のドーパント拡散用塗布液中の水溶性高分子の含有量は、通常1〜40重量%であり、特に3〜30重量%、殊に5〜25重量%の範囲が好ましく用いられる。
かかる水溶性高分子脂の含有量が小さすぎると、塗布液の粘度が低くなり、塗膜が安定して形成されにくくなる傾向があり、逆に、多すぎると、塗布液の粘度が高くなるため、塗布作業性が低下したり、スクリーン印刷におけるスクリーンメッシュの目詰まりが起りやすくなる傾向がある。
〔ドーパント拡散用塗布液〕
本発明のドーパント拡散用塗布液は、上述のリン酸類、またはホウ酸類の有機アミン塩をドーパント源として含有するものであり、溶媒、および必要に応じて各種添加剤を配合してなるものである。
かかるドーパント拡散用塗布液は、リン酸類、またはホウ酸類の有機アミン塩を溶媒に溶解することによって得られる。かかる有機アミン塩は、市販のものを用いたり、予め上記の酸と有機アミンを中和反応させて合成したものを用いることができるが、上述の通り、有機アミン塩の製造を塗布液の溶媒中、好ましくは水中あるいは水性溶媒で行うことも可能である。
その場合には、両者を同時に溶媒中に投入する方法、酸を予め溶媒に溶解させておき、次いで有機アミンを添加する方法、逆に有機アミンを予め溶解させておき、次いで酸を添加する方法、のいずれを採用することも可能である。しかし、中和反応熱が発生するため、一方を配合しておき、他方を徐々に添加することが好ましい。なお、かかる添加時には、水やその他の溶媒にて希釈したものを用いることも、急激な反応を制御するために好ましい。
かかる中和反応においては、通常酸と有機アミンが過不足なく反応するように化学当量にて配合する。一方で、後述するように、ドーパント拡散用塗布液の20℃におけるpHが通常4〜10となるように若干の酸あるいはアミンが過剰となるように配合することも可能である。
さらに、本発明のドーパント拡散用塗布液は、必要に応じて界面活性剤や無機微粒子、水溶性高分子などを配合することが可能であり、これらは上述の有機アミン塩の配合、あるいは形成の前後のいずれの段階で配合してもよい。
かくして得られた本発明のドーパント拡散用塗布液の粘度は、通常1〜10000mPa・sであり、特に2〜5000mPa・s、殊に3〜3000mPa・sである。なお、かかる粘度はB型粘度計を用いた測定した20℃での値である。
かかるドーパント拡散用塗布液の粘度は、例えば上述の水溶性高分子の配合、および配合量によって調整することができる。
特に、本発明の塗布液をスクリーン印刷に用いる場合には、通常100〜10000mPa・s、特に200〜5000mPa・sであるものが好ましく用いられる。
かかる塗布液の粘度が小さすぎるとスクリーン印刷による塗膜が安定して形成されにくくなったり、拡散層中のドーパントの含有量が不十分になる場合があり、逆に粘度が大きすぎると、印刷性が低下したり、スクリーンメッシュの目詰まりが起りやすくなる傾向がある。
また、本発明の塗布液をインクジェット印刷に用いる場合には、通常1〜100mPa・s、特に2〜50mPa・sであるものが好ましく用いられる。
かかる塗布液の粘度が小さすぎると、印刷画像が滲みやすくなったり、拡散層中のドーパントの含有量が不十分になる場合があり、逆に粘度が大きすぎると、塗布液ノズルの目詰まりが起りやすくなる傾向がある。かかる粘度は、上記水溶性高分子および/または界面活性剤を配合する場合に大きくなる傾向があるため、特に本発明の塗布液をインクジェット印刷に用いる場合には、上記水溶性高分子および/または界面活性剤を含まないことで上記粘度に調整することが好ましい。
また、本発明のドーパント拡散用塗布液の20℃におけるpHは、通常4〜10であり、特に4.5〜9.5、殊に5〜9であるものが好ましく用いられる。
かかるpHが高すぎても低すぎても、印刷機に用いられている各種金属部材を腐食させる場合があり、特に、インクジェット印刷に用いると、金属製ノズルを腐食させ、ノズル詰まりの原因となる場合がある。
なお、かかるドーパント拡散用塗布液のpHは、酸性化合物、またはアルカリ性化合物を塗布液に配合することで調整できるが、ドーパントとして用いる有機アミン塩を製造する際の酸と有機アミンの配合量によって調製することもできる。
さらに、本発明のドーパント拡散用塗布液をインクジェットに用いる場合の20℃における表面張力は、通常10〜80mN/mであり、特に15〜70mN/m、殊に20〜60mN/mであるものが好ましく用いられる。
かかる表面張力が高すぎても低すぎても、インクジェット射出不良となる傾向がある。
〔半導体〕
次に、本発明のドーパント拡散用塗布液を用いて得られる半導体について説明する。
かかる半導体は、半導体基板上に本発明のドーパント拡散用塗布液を塗布(印刷)し、拡散工程によって半導体基板中にドーパントの拡散層を形成して製造される。
かかる半導体基板としては、公知のものを用いることができるが、通常はシリコンやゲルマニウムの単結晶、あるいは多結晶基板が用いられる。かかる基板の厚さとしては、所望の目的に応じて適宜選択すればよいが、通常、150〜300μmのものが用いられる。また、続くドーパント拡散用塗布液による塗布に先立って、基板表面のダメージ層を酸やアルカリを用いたエッチングによって除去したり、プラズマ酸化、あるいは酸化膜のフッ酸除去などによって塗布液の濡れ性を制御したものを用いることも可能である。
半導体基板上にドーパント拡散用塗布液を塗布する方法としては、公知の方法を用いることが可能で、具体的には、スクリーン印刷法、グラビア印刷法、凸版印刷法、平板印刷法、スピンコート法、スプレー法、インクジェット印刷法、などを挙げることができる。
中でも、本発明の塗布液はスクリーン印刷法やインクジェット印刷法に好適であり、大型ウェハーに対する印刷濃度の均一性、および太陽電池用半導体の製造に必要なパターン形成の容易性からこれらの方法が好ましく用いられる。さらに、本発明のドーパント拡散用塗布液は、ドーパント源として酸をそのまま使用しないことから、インクジェット印刷に適用した場合に、金属製ノズルを腐食させることがないという利点も有している。ひいては、ドーパント拡散用塗布液において有機アミン塩が均一に溶解している塗布液を得ることが可能であるため、特にインクジェット印刷に適用した場合にノズルが詰まりにくく安定した印刷を行うことができるという利点を有している。
半導体基板に塗布(印刷)される塗布液の量は、基板の種類や半導体の用途、塗布液中のドーパントの含有量と所望の拡散量によって異なるが、通常、0.01〜100g/m2であり、特に0.05〜50g/m2で実施される。
かかる塗布によって表面にドーパント源層が形成された半導体基板は、拡散工程によってドーパント源層中のドーパントが半導体基板の表層部分に拡散されることにより、ドーパント拡散層を有するようになる。
上記拡散工程における拡散方法は、通常、熱拡散法であり、加熱方法・装置としては、公知のものを用いることができ、例えば、レーザードーピング法、あるいは電気炉、チューブ炉、マッフル炉、ベルト炉などの熱拡散炉を挙げることができる。
拡散工程における温度条件としては、通常、700〜1400℃、特に800〜1200℃で行われ、その時間としては、通常1〜60分、特に5〜30分で行われる。また、かかる拡散工程は、窒素、アルゴン、あるいは窒素−酸素、アルゴン−酸素の混合雰囲気下で行われ、特に窒素−酸素混合雰囲気が好ましく、その場合の酸素の含有割合は全量に対して通常1〜10体積%であり、特に1〜3体積%が好ましい。また、窒素のみの雰囲気で拡散し、拡散途中または拡散終了後に酸素を投入してもよい。その場合の酸素は全量に対して通常1〜100体積%であり、特に10〜100体積%が好ましい。
また、ドーパント拡散用塗布液を用いた塗布工程と、上記拡散工程の間に、必要に応じて塗布部に残存する揮発成分の除去を目的とする乾燥工程や、有機成分の除去を目的とする脱脂工程を設けることも可能である。
かかる乾燥工程の条件としては、通常、20〜300℃、特に50〜200℃での温度条件下、通常1〜60分、特に5〜30分の乾燥時間が用いられる。乾燥方法については特に限定されず、熱風乾燥、赤外線加熱乾燥、真空乾燥、などの公知の方法を用いることができる。
なお、塗布工程と乾燥工程を連続して実施することも可能である。
また脱脂工程では、電気炉等を用い、その条件は、通常、300〜1000℃、特に400〜800℃の温度条件で、通常1〜120分、特に5〜60分の時間で実施される。
かかる脱脂工程は、上記乾燥工程と連続して実施することも可能であり、また、脱脂工程を拡散工程の初期工程として実施することも可能である。
上記の拡散工程、乾燥工程、脱脂工程等のような熱処理は、必要に応じて複数の工程を一度に行ったり、連続して行ったり、省略したりすることが可能である。すなわち、上記の拡散工程、乾燥工程、脱脂工程等のような熱処理は、必ずしも各工程を全て行う必要はない。
かくして得られた本発明のドーパント拡散層を有する半導体は、ドーパントが効率よく半導体基板中に拡散されているため、表面抵抗が小さい半導体を得ることができる。
かかるドーパント拡散層の表面抵抗の値は、目的とする用途、ドーパントの拡散量によって異なるが、通常、10〜300Ω/□であり、特に15〜200Ω/□、殊に20〜100Ω/□であるものが好ましく用いられる。
また、基板中へのドーパントの拡散状態の指標として、ドーパントの拡散深度で評価することが可能であり、本発明のドーパント拡散層を有する半導体は、かかるドーパント拡散層の拡散深度が、通常、0.05〜5μmであり、特に0.1〜3μm、殊に0.2〜2μmであるものを得ることが可能である。
同様に、半導体表面のドーパントの量で評価することも可能であり、本発明のドーパント拡散層を有する半導体は、かかるドーパント拡散層表面のドーパント量が、通常1018〜1023atoms、特に1019〜1022atomsのものである。
以下に、本発明を実施例を挙げて説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、実施例の記載に限定されるものではない。
尚、例中、「部」、「%」とあるのは、断りのない限り重量基準を意味する。
実施例において「超純水」とは、TOC1.0ppb以下、電気抵抗率が18.2MΩ・cmの水を意味する。
実施例1
<ドーパント拡散用塗布液の作製>
超純水40部に、メチルカルビトール40部、リン酸水溶液(関東化学社製、EL用、リン酸85%、水15%)10部を加え、常温で撹拌混合した後、これに1−メチルイミダゾール10部を少量ずつ撹拌しながら加え、中和反応によるリン酸イミダゾール塩(リン酸1−メチルイミダゾール塩)を含有するドーパント拡散用塗布液を得た。
得られたドーパント拡散用塗布液の20℃におけるpHは6、粘度は6mPa・s、表面張力は40mN/mであった。
<半導体基板への印刷>
P型単結晶シリコン(スペースエナジー社製)の表面をアルカリエッチングテクスチャ加工した後、5%フッ酸に1分間浸漬洗浄して得られた半導体基板(156mm角、200μm厚)の中央部に、インクジェット印刷機(マイクロジェット社製「Nanoprinter−1100」)、およびヘッドとしてDimatix社製「SE−128」を用い、23℃、50%RHの環境下、下記条件、および下記パターンで上記実施例1のドーパント拡散用塗布液をインクジェット印刷し、ラインパターンを描画した。
(印刷条件)
ステージヒーター温度:50℃
吐出電圧:80V
吐出周波数:1000Hz
吐出プロファイル:2−5−2μs(立ち上がり−吐出−停止)
使用ノズル:1本
ノズルウエハ間距離:4mm
ドットピッチ:100μm
吐出前捨て打ち:1000回
(描画パターン)
ウェハーの右下部を(x、y)=(0mm、0mm)、左上部を(x、y)=(156mm、156mm)とする。
(x、y)=(10mm、10mm)地点から(110mm、10mm)地点まで描画し、次いで(10mm、12mm)地点から(110mm,12mm)地点まで描画、同様にy方向に2mmずつずらして合計50回描画し、幅100μm、長さ100mmのラインを50本描画した。
〔印刷性の評価〕
描画されたラインを目視観察したところ、滲みは見られなかった。
また、印刷の間、ノズルの吐出不良を起こすこともなかった。
<拡散>
実施例1のドーパント拡散用塗布液がインクジェット印刷によりパターン印刷された半導体基板を700℃のチューブ炉に投入、15分かけて875℃に昇温した後10分間その温度を保持し、さらに40分かけて700℃に降温した。その間の窒素流量は20L/分、酸素流量は0.4L/分とした。
熱処理後、半導体基板を取り出し、10%フッ化水素水溶液に浸漬、3分間静置後、超純水で2回洗浄し、半導体基板中にリンの拡散層を有する半導体を得た。
〔表面抵抗値〕
得られた半導体の表面抵抗値を、抵抗測定器(三菱アナリテック社製「ロレスター」、PSPプローブ使用)を用いて測定した。
〔拡散状態の評価〕
得られた半導体におけるリンの拡散状態を、二次イオン質量分析装置にて評価した結果、表面のリン元素濃度は1021atoms/cm2であり、ドープ深さは0.5μmであった。
実施例2
実施例1における1−メチルイミダゾールに代えてトリエチルアミンを用い、ドーパント拡散用塗布液中の塩を、リン酸トリエチルアミン塩とした。それ以外は実施例1と同様にし、ドーパント拡散用塗布液を作製した。得られたドーパント拡散用塗布液の20℃におけるpHは7、粘度は5mPa・s、表面張力は40mN/mであった。
得られたドーパント拡散用塗布液を用い、実施例1と同様に基板にインクジェット印刷を行った。その描画ラインを目視観察したところ、滲みは見られず、印刷の間、ノズルの吐出不良を起こすこともなかった。
印刷後の半導体基板を実施例1と同様に拡散処理を行い、半導体を作製した。得られた半導体を実施例1と同様に評価した結果、表面のリン元素濃度は1020atoms/cm2であり、ドープ深さは0.3μmであった。
比較例1
実施例1のドーパント拡散用塗布液における超純水の配合量を30重量部とし、イミダゾールを用いなかった。それ以外は実施例1と同様にし、ドーパント拡散用塗布液を作製した。得られたドーパント拡散用塗布液の20℃におけるpHは1、粘度は、5mPa・s、表面張力は40mN/mであった。
得られたドーパント拡散用塗布液は強酸性であり、インクジェットノズルを傷める可能性が高いため、この塗布液を用いたインクジェット印刷はできなかった。
比較例2
実施例1における1−メチルイミダゾールに代えてアンモニアを用い、ドーパント拡散用塗布液中の塩を、リン酸アンモニウム塩とした。それ以外は実施例1と同様にし、ドーパント拡散用塗布液を作製しようとしたところ、アンモニア添加後の撹拌中に溶液が白濁、リン酸アンモニウムが析出した。
よって、この塗布液を用いたインクジェット印刷はできなかった。
比較例3
実施例1におけるリン酸水溶液に代えてリン酸エステル(城北化学社製「JP−502」)20部を用いた。それ以外は実施例1と同様にし、ドーパント拡散用塗布液を作製した。得られたドーパント拡散用塗布液の20℃におけるpHは6、粘度は4mPa・s、表面張力は26mN/mであった。
得られたドーパント拡散用塗布液を用い、実施例1と同様に基板にインクジェット印刷を行った。その描画ラインを目視観察したところ、滲みによってライン幅が広がり、良好な印刷結果が得られなかった。
比較例4
実施例1における1−メチルイミダゾールに代えてメラミンを用い、ドーパント拡散用塗布液中の塩を、リン酸メラミン塩とした。それ以外は実施例1と同様にし、ドーパント拡散用塗布液を作製しようとしたところ、溶液が白濁し、不均一溶液となった。
よって、この塗布液を用いたインクジェット印刷はできなかった。
ここで、実施例1,2、比較例1〜4の結果をまとめると、下記の表1に示すようになる。
Figure 2014030011
上記表1の結果より、実施例のリン酸有機アミン塩をドーパント源として含有するドーパント拡散用塗布液はインクジェット印刷性が良好であり、これから得られた半導体は、表面のドーパント原子数が多く、拡散深度も深いことから、ドーパントの拡散性が良好であった。
これに対し、比較例のように、ドーパント源としてリン酸やリン酸アンモニウム塩を用いると、インクジェット印刷が可能な塗布液を得ることができず、また、リン酸エステルでは、良好な印刷結果が得られなかった。また、リン酸メラミンを用いると、不均一溶液となり、インクジェット印刷ができなかった。
実施例3
<PVA系樹脂の製造>
還流冷却器、滴下漏斗、撹拌機を備えた反応容器に、酢酸ビニル1500部、メタノール800部、3,4−ジアセトキシ−1−ブテン240部を仕込み、アゾビスイソブチロニトリルを0.05モル%(対仕込み酢酸ビニル)投入し、撹拌しながら窒素気流下で温度を上昇させ、重合を開始した。酢酸ビニルの重合率が87%となった時点で、m−ジニトロベンゼンを添加して重合を終了し、続いて、メタノール蒸気を吹き込む方法により未反応の酢酸ビニルモノマーを系外に除去し共重合体のメタノール溶液とした。
ついで、上記メタノール溶液をさらにメタノールで希釈し、濃度40%に調整してニーダーに仕込み、溶液温度を40℃に保ちながら、水酸化ナトリウムを2%メタノール溶液として共重合体中の酢酸ビニル構造単位および3,4−ジアセトキシ−1−ブテン構造単位の合計量1モルに対して8ミリモルとなる割合で加えてケン化を行った。ケン化が進行するとともにケン化物が析出し、粒子状となった時点で濾別し、メタノールでよく洗浄して熱風乾燥機中で乾燥し、目的とするPVA系樹脂を作製した。
得られたPVA系樹脂のケン化度は、残存酢酸ビニルおよび3,4−ジアセトキシ−1−ブテンの加水分解に要するアルカリ消費量にて分析したところ、99.8モル%であった。また、平均重合度は、JIS K 6726に準じて分析を行ったところ、350であった。また、一般式(2’)で表される1,2−ジオール構造単位の含有量は、1H−NMR(300MHzプロトンNMR、d6−DMSO溶液、内部標準物質;テトラメチルシラン、50℃)にて測定した積分値より算出したところ、8モル%であった。
<ドーパント拡散用塗布液の作製>
超純水36部に、上記製造のPVA系樹脂22部、および1−メチルイミダゾール2部を加え、加熱撹拌しながら溶解し、さらにリン酸水溶液(関東化学社製、EL用、リン酸85重量%、水15重量%)2部(純分1.7部)を添加し、リン酸イミダゾール塩を含有する溶液β1を作製した。
これに、アルコールとしてグリセリン37部、界面活性剤として2,4,7,9−テトラメチル−5−デシン−4,7−ジオールのエチレンオキサイド付加物(一般式(1)中、m+n≒1.3、日信化学工業社製「サーフィノール420」)1部を添加して溶液β2を作製した。
かかる溶液β1に溶液β2を添加、撹拌してリン拡散用塗布液βを作製した。得られたドーパント拡散用塗布液の20℃におけるpHは6、粘度は1000mPa・sであった。
<半導体基板への塗布>
P型単結晶シリコン(スペースエナジー社製)の表面をアルカリエッチングテクスチャ加工した後、5%フッ酸に1分間浸漬洗浄して得られた半導体基板(156mm角、200μm厚)に、スクリーン印刷機(ニューロング精密工業社製「LS−34GX」)、スキージー(ニューロング精密工業社製「NMスキージー」、硬度60)、およびスクレッパー(ニューロング精密工業社製「NMスキージー」、硬度60)を用い、23℃、50%RHの環境下、下記条件で上記ドーパント拡散用塗布液βをスクリーン印刷し、パターンを形成した。
印刷されたパターンを目視観察したところ、良好な印刷画像が得られていた。
(印刷条件)
スキージー角:80度
スクレッパー角:86度
印圧:0.2MPa
スクリーン版:東京プロセスサービス社製
版サイズ:450mm角
メッシュ種:V330
乳剤厚:5μm
パターン:400μm幅、2mmピッチ
塗布量(乾燥後):10mg
乾燥条件:150℃、10分s
<拡散>
上記のようにしてドーパント拡散用塗布液がスクリーン印刷された半導体基板を、実施例1と同様に拡散処理を施して半導体とし、実施例1と同様に評価した結果、表面のリン元素濃度は1021atoms/cm2であり、ドープ深さは0.5μmであった。
比較例5
実施例3における1−メチルイミダゾールに代えてアンモニアを用い、ドーパント拡散用塗布液中の塩を、リン酸アンモニウム塩とした。それ以外は実施例3と同様にし、ドーパント拡散用塗布液を作製した。得られたドーパント拡散用塗布液の20℃におけるpHは7、粘度は1000mPa・sであった。
得られたドーパント拡散用塗布液を用い、実施例3と同様に基板にスクリーン印刷を行った。目視観察したところ、良好なパターンが印刷されていた。
印刷後の半導体基板を実施例3と同様に拡散処理を行い、半導体を作製し、同様に評価した結果、表面のリン元素濃度は1018〜1019atoms/cm2であり、ドープ深さは0.1μmであった。
ここで、実施例3、比較例5の結果をまとめると、下記の表2に示すようになる。
Figure 2014030011
上記表2の結果より、実施例のリン酸有機アミン塩をドーパント源として含有するドーパント拡散用塗布液を用いて得られた半導体は、リン酸アンモニウム塩を用いたものと比較して表面のドーパント原子数が多く、拡散深度も深いことから、ドーパントの拡散性が良好であることがわかる。
本発明のドーパント拡散用塗布液を用いることによって表面抵抗値の高い半導体が得られることから、工業的に極めて有用である。
さらに、本発明のドーパント拡散用塗布液は、ドーパント源として酸を使用しないことから、インクジェット印刷に適用した場合に、金属製ノズルを腐食させることがないという利点を有している。

Claims (12)

  1. リン酸類およびホウ酸類から選ばれた酸と、窒素原子数1〜4の有機アミン化合物(α)との有機アミン塩を、ドーパント源として含有することを特徴とするドーパント拡散用塗布液。
  2. 有機アミン化合物(α)が、脂肪族アミン化合物および含窒素環状化合物から選ばれた化合物である請求項1記載のドーパント拡散用塗布液。
  3. 有機アミン化合物(α)が、イミダゾール化合物である請求項1記載のドーパント拡散用塗布液。
  4. 有機アミン化合物(α)の分子量が、30〜300の範囲である請求項1〜3のいずれか一項に記載のドーパント拡散用塗布液。
  5. 有機アミン塩の含有量が、0.1〜30重量%の範囲である請求項1〜4のいずれか一項に記載のドーパント拡散用塗布液。
  6. 塗布液のpHが、4〜10の範囲である請求項1〜5のいずれか一項に記載のドーパント拡散用塗布液。
  7. 塗布液の溶媒が、水を10〜90重量%含む請求項1〜6のいずれか一項に記載のドーパント拡散用塗布液。
  8. 沸点100℃以上のアルコール類を含有する請求項1〜7のいずれか一項に記載のドーパント拡散用塗布液。
  9. ポリビニルアルコール系樹脂を含有する請求項1〜8のいずれか一項に記載のドーパント拡散用塗布液。
  10. 請求項1〜9のいずれか一項に記載の塗布液の、半導体基板上への塗布を、インクジェット印刷により行うことを特徴とするドーパント拡散用塗布液の塗布方法。
  11. ドーパント拡散層を有する半導体の製法であって、請求項1〜9のいずれか一項に記載の塗布液を半導体基板表面に塗布した後、熱処理を行い、上記塗布がなされた半導体基板の表層部分をドーパント拡散層にすることを特徴とする半導体の製法。
  12. 請求項11記載の製法により得られる半導体であって、そのドーパント拡散層の表面抵抗値が10〜300Ω/□の範囲であることを特徴とする半導体。
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