JP2014027957A - 粉末乳組成物およびそれを用いたチーズ製品の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】組成物中の乳タンパク質に、従来のチーズカード中の処理済みタンパク質により類似した品質を与える脱脂粉乳の製造方法を提供する。
【解決手段】粉末乳組成物を製造する方法は、乳組成物にカルシウムに対する金属イオン封鎖剤およびレンネットを加えて、処理済み乳を製造する工程と、処理済み乳を粉乳に形成する工程とを含む。又は、粉末乳組成物を製造する方法は、液体乳組成物に緩衝剤化合物を加えて、乳組成物に約5.5以上のpHを与える工程と、乳組成物にオキシドレダクターゼ酵素を加える工程と、乳組成物にカルシウムに対する金属イオン封鎖剤およびレンネットを加えて、処理済み乳を製造する工程と、処理済み乳を粉乳に形成する工程とを含む。
【選択図】図1
【解決手段】粉末乳組成物を製造する方法は、乳組成物にカルシウムに対する金属イオン封鎖剤およびレンネットを加えて、処理済み乳を製造する工程と、処理済み乳を粉乳に形成する工程とを含む。又は、粉末乳組成物を製造する方法は、液体乳組成物に緩衝剤化合物を加えて、乳組成物に約5.5以上のpHを与える工程と、乳組成物にオキシドレダクターゼ酵素を加える工程と、乳組成物にカルシウムに対する金属イオン封鎖剤およびレンネットを加えて、処理済み乳を製造する工程と、処理済み乳を粉乳に形成する工程とを含む。
【選択図】図1
Description
本発明は、チーズ製造用脱脂粉乳の製造方法に関する。
モツァレラチーズを製造する伝統的な方法は、典型的には、雌牛または水牛の乳を低温殺菌し、チーズ培養物を添加し、その乳を酸性化してチーズミルクに変え、そのチーズミルクを凝固させて凝固物を得、その凝固物を切断して凝乳(カード)および乳漿を得て、固体のチーズカードから液体の乳漿を分離することから始まる。次に、チーズカードは、加熱され、混練され、繊維状の加熱チーズの塊になるまで延伸される。次に、この繊維状のチーズの塊は一定形状に形成されるか、または押し出されて、より堅い固体に冷却され得る。該固体チーズは、次に、そのチーズがどのように用いられるかに応じてさらに加工され得る。例えば、チーズがピザの上に散らされる場合には、繊維状の加熱チーズの塊は、リボンまたはブロックに成形されて、塩水中で冷却され得る。次に、冷却されて硬化したチーズは、四角形または矩形の厚切り片に切断され、その厚切り片はダイシング装置に供給される。ダイシング装置は各厚切り片をピザ用チーズに細断する。
上記に概説したプロセスは、一般に「パスタ・フィラータ法(pasta filata process)」と呼ばれる。前記プロセスの変形法は、モツァレラ類のチーズ(伝統的なモツァレラチーズを含む)、プロボローネチーズ、スカモルツァチーズ、パスタ・フィラータチーズ、およびピザに用いられるチーズ(すなわち、ピザチーズ)、並びに他の型および種類のチーズのような様々なチーズを製造するために用いられ得る。
従来のパスタ・フィラータチーズ製造において、乳から得られるチーズの量は、凝固が生じる前に、液体乳に脱脂粉乳(NFDM)を加えることにより、増大し得る。代替手法においては、NFDMはまた、加熱、混練および延伸工程の前に加えられてもよい。しかしながら、この代替手法では、NFDM中の乳タンパク質はレンネットの酵素作用によって変性したチーズカード中の乳タンパク質の構造品質およびテクスチャ品質のうちのいくつかを欠いている。他の問題としては、NFDMタンパク質は、最終チーズ製品に重要な剛性または構造を与えず、切断および細断をより困難にしている。したがって、組成物中の乳タンパク質に、従来のチーズカード中の処理済みタンパク質により類似した品質を与えるNFDMを製造する新たなプロセスが必要とされている。これらおよび他の要求は本発明によって対処される。
本発明の実施形態は、粉末の乳組成物を製造する方法を含む。前記方法は、乳組成物にカルシウムに対する金属イオン封鎖剤およびレンネットを加えて、処理済み乳を製造する工程と、処理済み乳を粉乳に形成する工程とを含む。
本発明の実施形態はまた、粉末の乳組成物を製造する方法を含む。該方法は、液体乳組成物に緩衝剤化合物を加えて、前記乳組成物に約5.5以上のpHを与える工程をさらに含み得る。前記方法はまた、乳組成物にオキシドレダクターゼ酵素を加える工程と、前記乳組成物にカルシウムに対する金属イオン封鎖剤およびレンネットを加えて、処理済み乳を製造する工程とを含み得る。前記方法は、処理済み乳を粉乳に形成する工程をさらに含み得る。
本発明の実施形態は、チーズ製品を製造する方法をさらに含み得る。前記方法は、チーズカードを均質なチーズ塊に形成する工程と、前記均質なチーズ塊に乳製品粉末を混合する工程と、前記均質なチーズ塊を一定形状に形成する工程と、前記均質なチーズ塊を冷却してチーズ製品を形成する工程とを含み得る。乳製品粉末は、液体乳組成物に金属イオン封鎖剤およびレンネットを加えて処理済み乳を製造し、その処理済み乳を乾燥させて乳製品粉末を形成することによって、製造され得る。
本発明の実施形態は、チーズ製品を製造する方法をさらに含み得る。前記方法は、スラリーを準備する工程と、前記スラリー中に、乳製品粉末と、任意で他の材料とを混合する工程と、前記スラリーをチーズ前駆体と合わせて混合物を形成する工程と、前記混合物を加工してチーズ製品を形成する工程とを含み得る。前記乳製品粉末は、液体乳組成物に金属イオン封鎖剤およびレンネットを加えて処理済み乳を製造し、その処理済み乳を乾燥させて乳製品粉末を形成することにより、製造され得る。
本発明の実施形態はまた、チーズ製品を製造する付加的な方法も含み得る。前記方法は、スラリーを準備する工程と、前記スラリー中に、乳製品粉末と、任意で他の材料とを混合する工程と、前記スラリーをチーズ前駆体と合わせて混合物を形成する工程と、前記混合物を加工してチーズ製品を形成する工程とを含み得る。前記乳製品粉末は、液体乳組成物に、緩衝剤、オキシドレダクターゼ酵素、金属イオン封鎖剤、およびレンネットを加えて処理済み乳を製造し、その処理済み乳を乾燥させて乳製品粉末を形成することにより、製造され得る。
本発明の実施形態はさらに粉末脱脂粉乳製品を含み得る。前記製品は、酵素により変性した1種以上の乳タンパク質を含んでいてもよく、前記酵素により変性したタンパク質は凝固しない。前記製品はまた、粉末製品中のカルシウムイオンを結合する1種以上の金属イオン封鎖剤を含んでいてもよい。
付加的な実施形態および特徴は、一部は続く説明において述べられており、一部は当業者には明細書の検討により明らかとなるか、または本発明の実施によって体得されてもよい。本発明の特徴および効果は、明細書に記載された手段、組み合わせ、および方法によって、実現され、達成され得る。
本発明の性質および効果についてのさらなる理解は、明細書の残りの部分および図面を参照することによって得られ得る。前記図面において、類似した構成要素を指すために、いくつかの図面全体にわたって同一の参照数字が用いられている。いくつかの場合には、下位標識が参照数字に関連付けられており、その下位標識はハイフンに続いて、複数の類似した構成要素のうちの1つを示す。既存の下位標識に特定することなく、参照数字に言及する場合には、すべてのそのような複数の類似した構成要素を参照することが意図される。
脱脂粉乳(NFDM)組成物を製造する方法を記載する。前記方法において、組成物中の1種以上の乳タンパク質(例えばカゼイン)は、子牛レンネット中の主な凝固酵素であるキモシンのような凝固酵素によって、酵素的に変性させられている。乳中には、2種類のタンパク質、すなわち(1)乳漿相中に可溶である球状の乳漿タンパク質と、(2)安定したコロイド懸濁液として存在するリンタンパク質であるカゼインとが観察される。牛乳において、カゼインは、αs1−、αs2−、β−およびκ−カゼインと呼ばれる4つの別個の遺伝子産物を含有する。それらの遺伝子産物は、合わせて、乳タンパク質の約80%を占めることができ、αs1−カゼイン対αs2−カゼイン対β−カゼイン対κ−カゼインは、4:1:4:1のおおよその濃度比で見られる。κ−カゼインの際立った特徴は、κ−カゼインはグリコシル化されており、その配列にわたってホスホセリル残基をほとんど完全に有さないことである。κ−カゼインはまた、約15mMものCa2+イオン濃度において可溶性のままでいることができ、他のカゼイン類のカルシウムイオン誘導沈澱反応を防止し、代りにコロイド懸濁液を生成する。他のカゼイン分子(例えばαs1−、αs2−、β−カゼイン)は、カルシウム誘導沈澱に対してはるかに感受性である。
チーズ製造工程(例えば凝乳および乳漿への凝固)は、例えば天然の凝固酵素キモシンを用いることにより、コロイド系に組み込まれているカルシウム感受性の不安定化機構を用いる。キモシンは、κ−カゼインをPhe105−Met106結合において加水分解し、適当量のκ−カゼインが加水分解されると、露出したカルシウム感受性のコロイド状コア(αs1−、αs2−、β−、カゼイン)が凝集し始める。凝集は徐々に大きなクラスターをもたらし、最終的にその配置は固体状のゲル構造に達する。実験的証拠は、有意な凝集およびゲル生成が生じ得る前に、約60〜80%(最高約90%までも)のκ−カゼインが加水分解され得ることを示している。キモシンに誘導される凝集およびゲル化の速度および程度に影響を及ぼす環境要因としては、いくつかある要因の中でも特に、温度およびカルシウムイオン(Ca2+)濃度が挙げられる。
本発明の方法において、乳中のカルシウムイオン濃度は、カルシウム金属イオン封鎖剤によって制御され得る。金属イオン封鎖剤がイオン化カルシウムに結合している乳は、次にキモシンおよび/または他の凝固剤によって処理され得る。キモシンの活性は、Phe105−Met106結合の加水分解を進めるように、妨げられることなく進行する。しかしながら、ほぼすべてのκ−カゼインが加水分解し、カルシウム感受性のαs1−、αs2−、β−カゼインのコロイド状コアが露出しても、凝集は感知できる程には生じない。ゲル構造は形成されない。さらに、この「抗凝固」手順は、容易に逆行されてもよく、制御された、ほとんど即時の凝固を生じさせる。
キモシンによって変性したタンパク質を有するNFDM粉末が、後に、パスタ・フィラータプロセスの1つ以上の段階の間に、乳、チーズカード、チーズ混合物、繊維状チーズ塊などに添加される場合、環境条件により、タンパク質の凝固が可能となる。例えば、処理済みNFDMが十分に低いpHを有する酸性環境に導入されると、金属イオン封鎖剤に結合されたカルシウムイオンは、金属イオン封鎖剤から解放され得る。解放されたカルシウムは、次に、処理済みタンパク質の凝固を促進し得る。付加的な例では、処理済みNFDMは、凝固に必要とされるカルシウムを供給するのに十分に高いカルシウムイオン濃度を既に有する環境に導入されてもよいし、または、これに代わって、凝固を誘発するためにカルシウムイオンを添加してもよい。
処理済みNFDMが自由カルシウムイオンの存在下で凝固するときに、処理済みNFDMはチーズにテクスチャおよび構造上の特徴を与える。例えば、凝固したNFDMは、冷却したチーズの剛性を増大させて、チーズをさいの目に切ったり、切断したり、かつ/または細断したりすることをより容易にする。レンネットによってタンパク質の構造を変性させるといった時間のかかる工程は既に行われているので、カルシウムによって開始される処理済みNFDMの凝固は急速に生じる。これにより、処理済みNFDM粉末またはスラリーが、加熱、混練、および延伸工程の前、最中、および後の添加を含む、パスタ・フィラータプロセスの任意の段階において添加されることが可能となる。
ここで図1を参照すると、本発明の実施形態に従った処理済みNFDMを製造する方法100のための選択された工程を示すフローチャートが示されている。方法100は、天然の乳脂肪、タンパク質(例えばカゼイン)および炭水化物(例えば還元糖)の混合物を含有する全乳102を準備することを含む。次に、全乳から、低(または無)脂肪脱脂乳104と、乳脂肪が濃縮されたクリーム106とに、脂肪が分離される。クリーム106は、甘いクリーム、バター、プラスチッククリームおよび無水乳脂肪のようなクリーム製品108にさらに加工されてもよい。クリーム106の一部はまた、低脂肪粉乳118および全粉乳120中に脂肪を与えるために用いられてもよい。
脱脂乳104は、従来の技術を用いて、脱脂練乳109および/または乳タンパク質濃縮物111に加工されてもよい。脱脂乳104が脱脂練乳109または乳タンパク質濃縮物111に変えられる前または後のいずれかにおいて、乳製品中の自由カルシウムイオンに結合する金属イオン封鎖剤112が添加され得る。これに代わって、金属イオン封鎖剤112は、脱脂乳104に直接添加されてもよい。金属イオン封鎖剤112としては、いくつかある金属イオン封鎖剤の中でも特に、二リン酸二ナトリウム、二リン酸三ナトリウム、二リン酸四ナトリウム、二リン酸二カリウム、二リン酸四カリウム、二リン酸二マグネシウム、三リン酸五ナトリウム、三リン酸五カリウム、ポリリン酸ナトリウム、ポリリン酸カリウム、ポリリン酸アンモニウム、トリポリリン酸カリウム、リン酸二ナトリウム、リン酸二カリウム、クエン酸、ラクトビオン酸、リン酸、ピロリン酸四ナトリウム、メタリン酸ナトリウム、ヘキサメタリン酸ナトリウム、リン酸三カリウム、クエン酸三ナトリウム、リン酸三ナトリウム、クエン酸三カリウム、ピロリン酸二ナトリウム、エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム、グルコン酸ナトリウム、ラクトビオン酸ナトリウム、および/またはトリポリリン酸ナトリウムカリウムのような1種以上の化合物が挙げられ得る。金属イオン封鎖剤112は、粉末、液体または水溶液として乳に加えられ得る。
低温殺菌された脱脂乳110には、レンネット114も加えられる。実施形態は、金属イオン封鎖剤112の前に、金属イオン封鎖剤112と同時に、または金属イオン封鎖剤112が加えられた後に、レンネット114を加える工程を含む。用いられるレンネット114は、動物源由来のレンネット(例えば子牛肉レンネット)、および非動物源由来のレンネット(例えば黒色アスペルギルス由来のレンネット)のようなチーズ製造用のいかなる市販のレンネットであってもよい。
レンネット114が、その自由カルシウムイオン濃度が金属イオン封鎖剤112によって低減されている脱脂乳に加えられる場合、レンネット114は依然として天然の乳タンパク質を酵素により変性させることができる。例えば、レンネット中のキモシン酵素は、依然として、脱脂乳中のκ−カゼインタンパク質の凝乳タンパク質前駆体(例えばパラカゼインミセル)への変換を触媒することができる。しかしながら、自由カルシウムイオンの濃度が低減されていることにより、凝乳タンパク質前駆体の凝乳凝塊への凝固は防止される。
脱脂乳110は、処理済み乳の量全体にわたって、金属イオン封鎖剤112およびレンネット114の濃度を均質化するために攪拌され得る。しかしながら、処理済み乳の攪拌および機械的かき混ぜの程度は、凝乳の凝固が機械的手段によって妨げられるレベルよりも低く設定され得る。また、前記程度は、レンネット触媒タンパク質生成物(例えば乳漿タンパクおよび凝乳前駆体)を均質な混合物として維持するレベルに設定され得る。したがって、本発明の実施形態は、変性した乳タンパク質の均質性を維持し、かつ凝乳前駆体タンパク質からの乳漿タンパク質の分離を生じない程度に、処理済み乳混合物を撹拌することを含む。これは、金属イオン封鎖剤を用いず、典型的には、高レベルの連続的撹拌を用いて乳漿タンパク質から凝乳を分離し、凝乳が単一の凝塊を形成するのを防止する、乳漿除去レンネットカゼインの生成と対照をなす。
脱脂乳が金属イオン封鎖剤112およびレンネット114によって完全に処理されて、乳漿タンパクおよび未凝固凝乳タンパク質(例えばパラカゼイン)を含む混合物を形成すると、水が除去されて、処理済みNFDM116を形成し得る。水の除去は、単一の蒸発工程で行われてもよいし、または(例えば)タンパク質濃縮未透過物(protein concentrate retentate)から水性透過物(aqueous permeate)を分離する濾過により脱脂乳を濃縮する工程と、タンパク質濃縮未透過物を噴霧乾燥させて、処理済みNFDMタンパク質濃縮物粉末を形成する工程とを含む複数の工程を伴ってもよい。次に、前記粉末はチーズ製造プロセスに用いられ得る。
前記粉末はまた、乳に再構成することができる低脂肪粉乳118として用いられてもよい。また、前記粉末は、全粉乳120を製造するために、例えば、全乳102から初めに分離されたクリームからの乳脂肪と組み合わされてもよい。
本発明の付加的な実施形態は、乳の付加的な酵素処理の結果として、より少ない還元糖も有するNFDM粉末を製造する方法を含む。例えば、図2は、還元糖の濃度が低減されたNFDM製品を製造する方法200の工程のフローチャートを示す。方法200は、全乳202を脱脂乳204とクリーム206とに分離することから開始する。クリーム206は、独立した製品として販売されてもよいし、または甘いクリームのようなクリーム製品208を製造するために用いられてもよい。クリーム106の一部はまた、低脂肪粉乳220および全粉乳222中に脂肪を提供するために用いられてもよい。
脱脂乳204は、低温殺菌脱脂乳210を製造するために加熱されてもよく、低温殺菌脱脂乳210は、従来の技術を用いて、脱脂練乳209および/または乳タンパク質濃縮物211に加工され得る。脱脂乳204が脱脂練乳209または乳タンパク質濃縮物211に変えられる前または後のいずれかにおいて、乳中の還元糖の濃度を低減するために、前記生成物は、緩衝剤化合物212、酸素214および酵素216によって処理され得る。これに代わって、緩衝剤化合物212、酸素214および酵素216が、脱脂乳204に直接加えられてもよい。酵素216は、乳中に存在する還元糖(例えばグルコース、ガラクトース、ラクトース、および非置換アノマー中心を有する他の糖類)をアルドビオン酸塩生成物(例えば非還元糖および他のラクトビオン酸塩化合物等)に、酵素的に変えるオキシドレダクターゼ酵素(例えばヘキソースオキシダーゼ、グルコースオキシダーゼ、ガラクトースオキシダーゼ、ピラノースオキシダーゼおよびラクトースオキシダーゼ、カタラーゼ等)である。
オキシドレダクターゼ酵素の触媒活性は、酸素214を混合することにより、および/または緩衝剤化合物212(例えば水酸化カルシウム、炭酸カルシウム、炭酸アンモニウム、炭酸ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸マグネシウム、水酸化マグネシウム、水酸化アンモニウム、水酸化ナトリウム、アンモニア水、等)によって乳製品のpHを調節することにより、増大され得る。前記酸素は、乳に圧縮空気および/または純酸素を送り込むことにより、および/または酸素前駆体(例えば過酸化水素)のカタラーゼ酵素との触媒反応により、供給され得る。乳および乳誘導物(例えば、乳濾液および透過物、乳分離物など)中の還元糖の濃度を触媒作用により低減するプロセスについてのさらなる詳細は、本出願人に譲受された、メリル(Merrill)らの2005年7月6日出願の「FOOD INGREDIENTS AND FOOD PRODUCTS TREATED WITH AN OXIDOREDUCTASE AND METHODS FOR PREPARING SUCH FOOD INGREDIENTS AND FOOD PRODUCTS」と題された米国特許出願番号第11/176,634号において見られる。上記特許文献の全容は、参照により本願に援用される。
還元糖の一部(例えば、ほぼ全部)が非還元糖化合物に変えられた後に、前記乳は脱脂粉乳製品218にされ得る。NFDM218は、脱脂乳水溶液から水を除去することにより形成され得る。水の除去は、単一の蒸発工程で行われてもよいし、または(例えば)タンパク質濃縮未透過物から水性透過物を分離する濾過により脱脂乳を濃縮する工程と、前記タンパク質濃縮未透過物を噴霧乾燥させて、NFDM218を粉末に形成する工程とを含む複数の工程を伴ってもよい。前記粉末は、次に、チーズ製造プロセスにおいて用いられ得る。
還元糖量が低減された粉末はまた、水の添加によって乳に再構成することができる低脂肪粉乳220として用いられてもよい。また、前記粉末は、全粉乳222を製造するために、例えば、全乳202から初めに分離されたクリーム206からの乳脂肪と組み合わされてもよい。
レンネット処理済みNFDMおよび還元糖量が低減されたNFDMを製造するための上述した方法は、還元糖量が低減されたレンネット処理済みNFDMを製造するための図3に示す方法300と組み合わされてもよい。方法300は、全乳302を脱脂乳304とクリーム306とに分離することから開始する。クリーム306は、甘いクリームのようなクリーム製品308にさらに加工されてもよい。クリーム106の一部はまた、低脂肪粉乳324および全粉乳326中に脂肪を与えるために用いられてもよい。
脱脂乳304は、低温殺菌脱脂乳310を製造するために加熱されてもよく、低温殺菌脱脂乳310は、従来の技術を用いて、脱脂練乳309および/または乳タンパク質濃縮物311に加工され得る。脱脂乳304が脱脂練乳309または乳タンパク質濃縮物311に変えられる前または後のいずれかにおいて、前記生成物は、乳中の還元糖の濃度を低減する化合物(例えば、緩衝剤化合物312、酸素314および酵素316)と、天然の乳タンパク質の構造を変性させる化合物(例えば金属イオン封鎖剤318およびレンネット320)とによって処理され得る。これらの化合物は、全て同時に加えられてもよいし、順番に加えられてもよい。これに代わって、化合物は、脱脂乳304に直接加えられてもよい。
還元糖が低減され、乳タンパク質がレンネットにより変性させられると、その処理済み乳は、処理済み脱脂粉乳製品322にされ得る。処理済みNFDM322は、処理済み乳水溶液から水を除去することにより形成され得る。水の除去は、単一の蒸発工程で行われてもよいし、または(例えば)タンパク質濃縮未透過物から水性透過物を分離する濾過により、処理脱脂乳を濃縮する工程と、前記タンパク質濃縮未透過物を噴霧乾燥させてNFDM322を粉末に形成する工程とを含む複数の工程を伴ってもよい。前記粉末はチーズ製造工程に用いられ得る。
前記処理済みNFDM粉末はまた、水の添加によって乳に再構成することができる低脂肪粉乳324として用いられてもよい。また、前記粉末は、全粉乳326を製造するために、例えば、全乳302から初めに分離されたクリームからの乳脂肪と組み合わされてもよい。
脱脂乳を緩衝剤(例えばアンモニア水)で処理し、続いて酸素およびラクトースオキシダーゼのような酵素を添加して還元糖を除去するときには、レンネット処理済みカゼインの凝集を抑制するためにさらなる金属イオン封鎖剤は必要とされないことが予想外に観察された。特定の理論に拘束されることを望むものではないが、アンモニア水が使用される場合には、ラクトビオン酸アンモニウムではなく、ラクトビオン酸が形成されると考えられる。ラクトビオン酸は、金属イオン封鎖剤として作用してイオン化カルシウムを結合し得、したがって、レンネット処理済みカゼインの凝集を防止する。それにより処理されたNFDMは、次に濃縮され、乾燥させられ、さらに結合したカルシウムの再可溶化および遊離により、またはカルシウムの添加により、レンネット処理済みカゼインは即座に凝固する。
上記で述べたように、処理済みNFDM(低減された濃度の還元糖を含むか、または含まない)は、チーズ製造中に材料として加えられてもよい。例えば、図4は、本発明の実施形態に従った、パスタ・フィラータ法の様々な段階において、処理済みNFDM粉末を加える方法400における工程を示す概略フローチャートを示している。方法400は、乳を低温殺菌する工程402と、低温殺菌乳を酸性化する工程404とを含み得る。酸性化された乳にレンネットが加えられて、天然乳タンパク質を、凝固した凝乳の塊を形成する乳漿および凝乳に変える(406)。次に、凝固した凝乳および乳漿タンパク質は、例えば凝乳を切断して、凝乳の塊から液体乳漿タンパク質を排出させることにより、分離され得る(408)。
凝乳と乳漿とが分離されると、方法400の実施形態は、凝乳に処理済みNFDMを含有する粉末を加える工程(418)を含み得る。処理済みNFDMは、乳漿タンパク質(例えばβ−ラクトグロブリン、α−ラクトアルブミン、血清アルブミン、免疫グロブリン等)を含む、レンネット処理済み乳タンパク質と、完全には凝固していない凝乳タンパク質とを含有する。処理済みNFDMは、グルコース、ガラクトース、ラクトース等のような還元糖を含んでいてもよいし、含んでいなくてもよい。
分離工程408に続いて、前記凝乳(処理済みNFDM粉末も含有してもよい)は加熱され、混練されて、繊維状チーズ塊に延伸され得る(410)。処理済みNFDMを含む粉末は、その段階の間、および/または加熱、混練、および延伸工程410の後、並びにチーズ塊が、例えばリボンに成形される(412)前に添加され得る(418)。パスタ・フィラータチーズ成形プロセスの間にどのように乾燥粉末材料がチーズに添加され得るかについての付加的な詳細は、本出願人に譲受された、バーズ(Barz)らに付与された「PROCESS OF MAKING A SOFT OR SEMI−SOFT FIBROUS CHEESE」と題された米国特許第5,902,625号に記載されている。上記特許文献の全容は、参照により本願に援用される。
上記で述べたように、処理済みNFDM粉末が凝乳またはチーズ塊に添加される場合、その条件は、カルシウムイオン濃度がレンネット処理済み乳タンパク質を凝固させるために十分に高いということである。一部の場合において、カルシウムイオンは、(少なくとも一部分は)処理済みNFDM粉末中の金属イオン封鎖剤からの結合カルシウムの解放によって供給される。pHが、用いられる(約5.0(例えば)〜約6.4)金属イオン封鎖剤に対して十分に低いレベルに低下すると、カルシウムイオンはこれらの金属イオン封鎖剤から解放される。
付加的な例において、カルシウムイオンは、処理済みNFDM粉末を有する凝乳またはチーズに、これらのイオンの供給源を加えることにより(例えば、塩化カルシウム、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム、並びにクエン酸カルシウム、乳酸カルシウム、グルコン酸乳酸カルシウム、グルコン酸カルシウム、ラクトビオン酸カルシウムのような有機カルシウム塩などを、固体粉末または水溶液のいずれかとして、凝乳および/またはチーズ塊に加えることにより)、供給される。本来のカルシウムイオン濃度の約33%以上の低下により、レンネット処理済み乳タンパク質の凝固は完全に抑制されるものと考えられる。したがって、自由カルシウムイオン濃度を新鮮な乳中におけるその本来の濃度の約67%以上に上昇させることにより、凝固を開始させ得る。例えば、約0.01重量%〜約2.0重量%の自由カルシウムイオン濃度を達成するために、さらなるカルシウムを追加してもよい。
レンネット処理済み乳タンパク質が凝固すると、それらのレンネット処理済み乳タンパク質は凝乳または繊維状チーズ塊にさらなる構造を与える。この構造は、チーズ塊を成形し(412)、成形したチーズを冷却する(414)ことにより、形成されたチーズの硬さ、弾力、および凝集性を増大させることができる。例えば、凝固タンパク質を含有するチーズ塊は、約15cm〜約91cm(約6インチ〜約36インチ)の幅および約0.64cm〜約8cm(約0.25インチ〜約3インチ)の厚さを有するチーズリボンに成形され得る(412)。柔軟なリボンは、チーズを冷却し(414)、硬化させる塩水のような冷却システムによって運ばれ得る。冷却されたリボンは冷却システムから出てくると、該リボンは、矩形のチーズパレート(cheese palates)(例えば、長さ約31cm〜61cm(約12インチ〜24インチ))に切断され得る(416)。次に、前記パレートは積層され、チーズをより小寸(例えばピザ用細切りチーズ)に細断したり、切断したり、さいの目に切ったりするシステムに搬送され得る。処理済みNFDMの凝固は、チーズをさいの目切りおよび/または細切りの最終チーズ製品により形成し易くする付加的な構造および硬さを与える。
処理済みNFDMはまた、スラリーで、凝乳または繊維状チーズ塊に加えられてもよい。例えば、図5は本発明の実施形態に従った、パスタ・フィラータ法の様々な段階において、処理済みNFDMを含有したスラリーを加えるための方法500の工程を示す概略フローチャートを示している。図4に類似して、方法500は、乳を低温殺菌する工程502と、乳を酸性化する工程504と、レンネットおよび他の材料を加えて、乳タンパク質の一部を凝乳状食品に凝固させる工程506とを含み得る。固体の凝乳が乳漿から分離され(508)、その凝乳は加熱され、混練され、繊維状チーズ塊に延伸され得る(510)。
加熱/混練/延伸工程510の前、または直後に、処理済みNFDMを含む液体スラリーが、凝乳および/または繊維状チーズ塊に加えられ得る(520)。例えば、処理済みNFDMを含有するスラリーは、凝乳が工程510に入る前に、凝乳に加えられてもよい。前記スラリーは、凝乳上に注ぎ込まれてもよいし、かつ/または噴霧されてもよく、凝乳が加熱、混練、および延伸される前に、凝乳中に混合され得る。凝乳が加熱され、混練され、繊維状チーズ塊に延伸される際に、スラリーはある時点で加えられ得る。前記スラリーはまた、繊維状チーズ塊が成形チーズ塊に成形される(512)前に、該チーズ塊に加えられてもよい。前記スラリーは、チーズ製造プロセスにおけるこれらの複数の時点において、凝乳および/または繊維状チーズ塊に加えられ得る。
スラリーは、NFDM粉末118を、液体(例えば水溶液)中の1種以上の付加的な材料に提供することにより、調製され得る。これらの付加的な材料は、他の材料の中でも特に、例えば、未処理の脱脂粉乳、乳タンパク質(例えば、付加的な乳漿タンパク質)、酸性度調整剤、酸、固化防止剤(anti−caking agents)、消泡剤、着色剤、乳化剤、酵素および/または酵素製剤、香味剤、固化剤、食品タンパク質、ゲル化剤、防腐剤、金属イオン封鎖剤、安定剤、デンプン、増粘剤、油、脂肪、チーズ粉末、塩(例えばカルシウム塩)、栄養補給剤、栄養補助食品、炭水化物、ビタミン、ミネラル、および他の材料中に、安全な(GRAS)食品材料として一般に認められた他のもののうちの1つ以上を含み得る。付加的な材料は、処理済みNFDMの凝固を開始する材料(例えば、カルシウム塩、およびpHを金属イオン封鎖剤に結合したカルシウムが放出される時点まで低下させる酸など)を含み得る。スラリーの調製についての付加的な詳細は、本出願人に譲受された「CHEESE AND METHODS OF MAKING SUCH CHEESE」と題された米国特許出願番号第11/121,537号、「BLENDED CHEESES AND METHOD FOR MAKING SUCH CHEESES」と題された米国特許出願番号第11/122,283号、および「METHODS FOR MAKING SOFT OR FIRM/SEMI−HARD RIPENED AND UNRIPENED CHEESE AND CHEESES PREPARED BY SUCH METHDOS」と題された米国特許出願番号第11/121,398号に見られる。上記の3つの出願はすべて2005年5月3日に出願されており、3つの特許文献はすべて、参照により余すところなく本願に援用される。
処理済みNFDMスラリーの凝乳および/または繊維状チーズ塊への添加に続いて、チーズは、成形され(512)、冷却され(514)、最終チーズ製品に切断され(516)得る。例えば、凝固タンパク質を含有するチーズ塊は、柔軟なチーズリボン、ブロックチーズまたはストリングチーズに成形され得(512)、前記柔軟なチーズリボン、ブロックチーズまたはストリングチーズは、該チーズを冷却し(414)、硬化させる塩水ベルト(brine belt)のような冷却システムによって運ばれる。冷却されたリボンが冷却システムから出てくると、前記リボンはチーズパレートに切断され(516)、チーズをより小さな寸法(例えばピザ用細切りチーズ)に細断したり、切断したり、さいの目に切ったりなどするシステムに搬送され得る。処理済みNFDMの凝固は、さいの目切りおよび/または細切りの最終チーズ製品により形成し易くする付加的な構造および硬さを与える。
実験
図6は、本発明の実施形態に従った、処理済みNFDMを製造する実験的プロセスにおいて行われる工程段階のフローチャートを示している。前記実験的プロセスは、制御された混合速度を有する機械的攪拌装置を用いて、96.2%の乾燥物および33.4%のタンパク質を有する等級Aの低温NFDM粉末(カリフォルニア州フレズノ所在のデアリ・アメリカ(Dairy America)から入手)8.3kg(18.19ポンド)を、52℃(125°F)の水14.4kg(31.81ポンド)と合わせることによって、35%(w/w)の再構成された脱脂粉乳(NFDM)溶液(22.7kg(50ポンド))を生成した。
図6は、本発明の実施形態に従った、処理済みNFDMを製造する実験的プロセスにおいて行われる工程段階のフローチャートを示している。前記実験的プロセスは、制御された混合速度を有する機械的攪拌装置を用いて、96.2%の乾燥物および33.4%のタンパク質を有する等級Aの低温NFDM粉末(カリフォルニア州フレズノ所在のデアリ・アメリカ(Dairy America)から入手)8.3kg(18.19ポンド)を、52℃(125°F)の水14.4kg(31.81ポンド)と合わせることによって、35%(w/w)の再構成された脱脂粉乳(NFDM)溶液(22.7kg(50ポンド))を生成した。
合わせた溶液を7℃(45°F)に冷却し、0.030kg(0.067ポンド)のリン酸ナトリウムを10分間の混合時間にわたって加えた。また、冷水で10倍に希釈した微生物レンネット(CHY−MAX(登録商標)Ultra、0.0238kg(0.0525ポンド))も10分間にわたって軽く撹拌しながら前記溶液に加えた。その溶液を低温(T≦7℃(45°F))で撹拌することなく24時間にわたってインキュベートした。
24時間のレンネットとの反応時間の後、凝固(ゲル化)は観察されなかった。撹拌を開始し、続けてNFDM液を噴霧乾燥させることにより、処理済みNFDM粉末を得た。処理済みNFDM粉末を、水で溶液(TS=20%)に戻して、33℃(92°F)に暖めた。0.1%のカルシウムまたは0.5%の酸の添加により、水で戻されたNFDM溶液は凝固し、硬いチーズカ−ドを形成した。
いくつかの実施形態を記載してきたが、本発明の精神から逸脱することなく、様々な変更、代替構造および均等物が用いられてもよいことが当業者には認識されるであろう。さらに、本発明を不要に不明瞭にしないようにするために、多くの周知のプロセスおよび要素は記載していない。従って、上記の説明は本発明の範囲の限定するものとして解釈されるべきではない。
一範囲の値が与えられる場合、その範囲の上限値と最低値と間にそれぞれ介在する値もまた、文脈が他に明白に指示していない限り、下限値の単位の10分の1まで特に開示されるものと理解される。任意の既定値の間のより小さな各範囲、または既定範囲内に介在する値、およびその既定範囲内の他の既定値またはその既定範囲内に介在する値が包含される。これらのより小さな範囲の上限値および下限値は、独立して前記範囲に含まれていてもよいし、除外されてもよい。既定範囲の任意の特に除外された限界値を条件として、そのより小さな範囲に、限界値のいずれかが含まれているか、限界値のいずれも含まれていないか、または限界値の双方が含まれている場合の各範囲も、本発明に包含されている。規定範囲が限界値の一方または双方を含む場合には、それらの含まれる限界値のいずれかまたは双方を除外する範囲も含まれる。
本願および添付された特許請求の範囲においては、単数形「一つの」および「前記」は、文脈が明らかに他に規定していない限り、複数の指示対象を含む。したがって、例えば、「プロセス」と言及する場合は、複数のそのようなプロセスを含んでおり、「電極」と言及する場合は、当業者に知られている1つ以上の電極およびその均等物などに言及することを含む。
また、「備える」、「含む」という用語は、この明細書および特許請求の範囲において用いられる場合、規定の特徴、整数、構成要素または工程の存在を特定するように意図されるが、1つ以上の他の特徴、整数、構成要素、工程、作用または群の存在および追加を妨げるものではない。
Claims (50)
- 粉末乳組成物を製造する方法であって、前記方法は、
乳組成物にカルシウムに対する金属イオン封鎖剤およびレンネットを加えて、処理済み乳を製造する工程と、
前記処理済み乳を粉乳に形成する工程とを含む、方法。 - 前記乳組成物は、液体乳組成物を脱脂乳とクリームとに分離することにより得られる脱脂乳を含む、請求項1に記載の方法。
- 前記粉乳は、脱脂粉乳粉末または濃縮タンパク質粉末である、請求項2に記載の方法。
- 前記クリームは無水乳脂肪または全粉乳に形成される、請求項2に記載の方法。
- 前記クリームは、脱脂乳濃縮物と再び組み合わされて、全粉乳に形成される、請求項2に記載の方法。
- 前記乳組成物は、全乳または乳タンパク質濃縮物を含む、請求項1に記載の方法。
- 前記金属イオン封鎖剤は、リン酸塩、ピロリン酸塩、二リン酸塩、三リン酸塩、ポリリン酸塩、炭酸塩、アルドビオン酸およびクエン酸塩からなる群から選択される、請求項1に記載の方法。
- 前記金属イオン封鎖剤は、二リン酸二ナトリウム、二リン酸三ナトリウム、二リン酸四ナトリウム、二リン酸二カリウム、二リン酸四カリウム、二リン酸二マグネシウム、三リン酸五ナトリウム、三リン酸五カリウム、ポリリン酸ナトリウム、ポリリン酸カリウム、ポリリン酸アンモニウム、トリポリリン酸カリウム、リン酸二ナトリウム、リン酸二カリウム、クエン酸、ラクトビオン酸、リン酸、ピロリン酸四ナトリウム、メタリン酸ナトリウム、ヘキサメタリン酸ナトリウム、リン酸三カリウム、クエン酸三ナトリウム、リン酸三ナトリウム、クエン酸三カリウム、ピロリン酸二ナトリウム、エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム、グルコン酸ナトリウム、ラクトビオン酸ナトリウム、グルコン酸、またはトリポリリン酸ナトリウムカリウムを含む、請求項1に記載に記載の方法。
- 金属イオン封鎖剤は、ヘキサメタリン酸ナトリウム、トリポリリン酸カリウム、またはピロリン酸四ナトリウムを含む、請求項1に記載の方法。
- 処理済み乳を粉乳に形成する工程の前記形成は、
処理済み乳からの乳固形物を濃縮して乳濃縮物を形成する工程と、
前記乳濃縮物を噴霧乾燥させて粉乳を形成する工程とを含む、請求項1に記載の方法。 - 前記粉乳は均質なチーズ塊中に混合される、請求項1に記載の方法。
- 前記均質なチーズ塊は、前記均質なチーズ塊に同一量の未処理の脱脂粉乳粉末が加えられた場合よりも、より硬質で、より弾力があり、かつより凝集性があるチーズ製品に形成される、請求項11に記載の方法。
- 前記チーズ製品は細断されるか、またはさいの目に切られる、請求項12に記載の方法。
- 前記チーズ製品はピザチーズを含む、請求項13に記載の方法。
- 前記粉乳は、チーズ前駆体に加えられて混合物を形成するスラリーの一部にされる、請求項1に記載の方法。
- 前記混合物はチーズ製品に形成される、請求項15に記載の方法。
- 前記混合物は、前記混合物に同一量の未処理の脱脂粉乳粉末が加えられた場合よりも、より硬質で、より弾力があり、かつより凝集性があるチーズ製品に形成される、請求項16に記載の方法。
- 粉末乳組成物を製造する方法であって、前記方法は、
液体乳組成物に緩衝剤化合物を加えて、前記乳組成物に約5.5以上のpHを与える工程と、
前記乳組成物にオキシドレダクターゼ酵素を加える工程と、
前記乳組成物にカルシウムに対する金属イオン封鎖剤およびレンネットを加えて、処理済み乳を製造する工程と、
前記処理済み乳を粉乳に形成する工程とを含む、方法。 - 液体乳組成物は、液体乳組成物を脱脂乳とクリームとに分離することにより得られた脱脂乳を含む、請求項18に記載の方法。
- 前記方法は、前記乳組成物に酸素を加える工程をさらに含む、請求項18に記載の方法。
- 前記方法は、前記乳組成物にカタラーゼ酵素を加える工程をさらに含む、請求項18に記載の方法。
- 前記オキシドレダクターゼ酵素は、ヘキソースオキシダーゼ、グルコースオキシダーゼ、ガラクトースオキシダーゼ、ピラノースオキシダーゼ、セロビオースオキシダーゼ、炭水化物オキシダーゼおよびラクトースオキシダーゼからなる群から選択される、請求項18に記載の方法。
- 前記緩衝剤は、水酸化カルシウム、炭酸カルシウム、炭酸アンモニウム、アンモニア水、炭酸ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸マグネシウム、水酸化マグネシウム、水酸化アンモニウムまたは水酸化ナトリウムを含む、請求項18に記載の方法。
- 前記金属イオン封鎖剤は、リン酸塩、ピロリン酸塩、ラクトビオン酸、二リン酸塩、三リン酸塩、ポリリン酸塩、炭酸塩、アルドビオン酸およびクエン酸塩からなる群から選択される、請求項18に記載の方法。
- 処理済み乳を粉乳に形成する工程の前記形成は、
前記処理済み乳からの乳固形物を濃縮して乳濃縮物を形成する工程と、
前記乳濃縮物を噴霧乾燥させて、粉乳を形成する工程とを含む、請求項18に記載の方法。 - チーズ製品を製造する方法であって、
チーズカ−ドを均質なチーズ塊に形成する工程と、
前記均質なチーズ塊に乳製品粉末を混合する工程と、
前記均質なチーズ塊を一定形状に形成する工程と、
前記均質なチーズ塊を冷却してチーズ製品を形成する工程とを含み、
前記乳製品粉末は、
液体乳組成物に金属イオン封鎖剤およびレンネットを加えて、処理済み乳を製造し、
前記処理済み乳を乾燥させて、乳製品粉末を形成することにより製造される、方法。 - 前記液体乳組成物は脱脂乳を含む、請求項26に記載の方法。
- 前記乳製品粉末は脱脂粉乳粉末を含む、請求項27に記載の方法。
- チーズ製品を製造する方法であって、
スラリーを提供する工程と、
前記スラリーに乳製品粉末を混合する工程と、
前記スラリーをチーズ前駆体と合わせて混合物を形成する工程と、
前記混合物を加工してチーズ製品を形成する工程とを含み、
前記乳製品粉末は、
液体乳組成物に金属イオン封鎖剤およびレンネットを加えて、処理済み乳を製造し、
その処理済み乳を乾燥させて、乳製品粉末を形成することにより製造される、方法。 - 前記液体乳組成物は脱脂乳を含む、請求項29に記載の方法。
- 前記乳製品粉末は脱脂粉乳粉末を含む、請求項29に記載の方法。
- チーズ製品を製造する方法であって、
スラリーを提供する工程と、
前記スラリーに乳製品粉末を混合する工程と、
前記スラリーをチーズ前駆体と合わせて混合物を形成する工程と、
前記混合物を加工してチーズ製品を形成する工程とを含み、
前記乳製品粉末は、
液体乳組成物に、緩衝剤、オキシドレダクターゼ酵素、金属イオン封鎖剤およびレンネットを加えて、処理済み乳を製造し、
その処理済み乳を乾燥させて乳製品粉末を形成することにより製造される、方法。 - 前記乳製品粉末は脱脂粉乳粉末を含む、請求項32に記載の方法。
- チーズ製品を製造する方法であって、
チーズを準備する工程と、
前記チーズと乳製品粉末とを混合して混合チーズを製造する工程であって、前記乳製品粉末は、液体乳組成物に金属イオン封鎖剤およびレンネットを加えて処理済み乳を製造し、その処理済み乳を乾燥させて乳製品粉末を形成することにより製造される工程と、
混合したチーズおよび乳製品粉末を均質なチーズ塊に形成する工程と、
前記均質なチーズ塊を一定形状に形成する工程と、
前記均質なチーズ塊を冷却してチーズ製品を形成する工程とを含む、方法。 - 前記液体乳組成物は脱脂乳を含む、請求項34に記載の方法。
- 前記乳製品粉末は脱脂粉乳粉末を含む、請求項34に記載の方法。
- チーズ製品を製造する方法であって、
チーズカ−ド中に乳製品粉末を混合する工程と、
前記チーズカ−ドを均質なチーズ塊に形成する工程と、
前記均質なチーズ塊を一定形状に形成する工程と、
前記均質なチーズ塊を冷却してチーズ製品を形成する工程とを含み、
前記乳製品粉末は、
液体乳組成物に金属イオン封鎖剤およびレンネットを加えて、処理済み乳を製造し、
その処理済み乳を乾燥させて乳製品粉末を形成することにより製造される、方法。 - キモシンによって酵素的に変性した1種以上の乳タンパク質であって、前記キモシンにより変性したタンパク質は凝固しないことと、
前記粉末製品中のカルシウムイオンと結合する金属イオン封鎖剤とを含む、粉末脱脂粉乳製品。 - 前記金属イオン封鎖剤は、前記キモシンにより変性したタンパク質が凝固するのを防止するのに十分な量で加えられる、請求項38に記載の粉末脱脂粉乳製品。
- 前記キモシンにより変性したタンパク質は、前記製品にイオン化カルシウム源を添加すると凝固する、請求項38に記載の粉末脱脂粉乳製品。
- 前記キモシンにより変性したタンパク質は、前記製品に酸を添加すると凝固する、請求項38に記載の粉末脱脂粉乳製品。
- 前記製品は、緩衝剤、酸素、カタラーゼ酵素またはオキシドレダクターゼ酵素をさらに含む、請求項38に記載の粉末脱脂粉乳製品。
- チーズおよび処理済み乳粉末を含むチーズ製品であって、前記処理済み乳粉末は、チーズ製品の約0.1重量%〜約35重量%の量で存在する、チーズ製品。
- 前記処理済み乳粉末は、カルシウム金属イオン封鎖剤で処理された乳に由来する、請求項43に記載のチーズ製品。
- 前記処理済み乳粉末は、凝乳酵素で処理された乳に由来する、請求項43に記載のチーズ製品。
- 前記処理済み乳粉末は、緩衝剤で処理された乳に由来する、請求項43に記載のチーズ製品。
- 前記処理済み乳粉末は、1種以上の酵素で処理された乳に由来する、請求項43に記載のチーズ製品。
- 前記酵素はオキシドレダクターゼ酵素およびカタラーゼ酵素のうちから選択される、請求項47に記載のチーズ製品。
- 前記処理済み乳粉末は、酸素で処理された乳に由来する、請求項43に記載のチーズ製品。
- 前記処理済み乳粉末は、チーズ製品を製造するために、粉末、液体またはスラリーとしてチーズに加えられる、請求項43に記載のチーズ製品。
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