JP2014026290A - 表示装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】表示装置における発光層からの光を、平坦化膜、層間絶縁膜、トランジスタのゲート絶縁膜等の絶縁膜を介して取り出す際、光が各絶縁膜を通過する毎に、その絶縁膜の表面の微妙な凹凸により、乱反射が起こる。これにより、不要光が発生し、画素の輪郭が不明瞭となったり、トランジスタの特性が劣化する等の問題が生じていた。
【解決手段】本発明に係る表示装置は、基板上に設けられたトランジスタと、前記トランジスタ上に設けられた遮光性を有する絶縁膜と、前記遮光性を有する絶縁膜上に設けられた発光素子とを有し、前記遮光性を有する絶縁膜には、前記発光素子からの光を通過させる開口部が設けられていることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、発光素子を有する表示装置に関する。
近年、EL(Electro Luminescence)素子(特に、有機EL素子)
を代表とする発光素子を有する表示装置の開発が進められ、自発光型ゆえの高画質、広視
野角、薄型、軽量等の利点を活かして、幅広い利用が期待されている。この発光素子は、
基板上に陽極、電界発光層、陰極が積層された構成を有しており、例えば、基板側に陽極
がある場合、陽極を透明にし、発光層からの光を基板側へ放射させる、所謂ボトムエミッ
ション型の表示装置が知られている(特許文献1参照)。
特開2003−248440号公報
発光層からの光を基板側へ取り出す場合、特許文献1にも示されているように、平坦化膜
、層間絶縁膜、トランジスタのゲート絶縁膜等の絶縁膜を光が透過して、最終的に基板の
外側へ光が取り出される。この際、光が各絶縁膜を通過する毎に、その絶縁膜の表面の微
妙な凹凸により、乱反射が起こり、光の出射方向が変化する。これにより、迷光が発生し
、1画素に相当する発光領域から非発光領域に対して光漏れが起こることにより1画素に
相当する発光領域の輪郭が不明瞭となったり、トランジスタの活性層(半導体層)に光が
漏れることにより、トランジスタの特性が劣化する等の問題が生じていた。
また、上記問題点は、ボトムエミッション(下面出射)型表示装置のみならず、発光層の
上下両面から光を取り出す、所謂デュアルエミッション(両面出射)型表示装置について
も言えることである。
上記問題点に対し、本発明は、発光層から出射される光のうち迷光を吸収し、迷光による
弊害、例えば、1画素に相当する発光領域の輪郭がぼやけたりする弊害を抑制することに
より、高精細な画像を表示することができる表示装置を提供することを目的とする。
本発明に係る表示装置の一は、基板上に設けられたトランジスタと、トランジスタ上に設
けられた遮光性を有する絶縁膜と、遮光性を有する絶縁膜に設けられた光を通過させるた
めの開口部と、開口部の上方に設けられた発光素子を有することを特徴とする。
また、本発明に係る表示装置の一は、基板上に設けられたトランジスタと、前記トラン
ジスタ上に設けられた遮光性を有する絶縁膜と、前記遮光性を有する絶縁膜上に設けられ
た発光素子とを有し、前記遮光性を有する絶縁膜には、前記発光素子からの光を通過させ
る開口部が設けられていることを特徴とする。
すなわち、発光層からの迷光の発生を防止するために、トランジスタ及び発光素子等が形
成される基板上に遮光性の絶縁膜を設け、さらに、遮光性の絶縁膜に開口部を設けること
によって、発光素子からの光を出射させる経路を確保する。
この遮光性の絶縁膜に設けられた開口部には、透光性を有する絶縁膜を形成しさらに、発
光素子を形成しても良いし、開口部の内側に直に発光素子を形成しても良い。また、発光
素子の最も基本的な構造は、電界発光層が、画素電極及び対向電極によって挟持されてい
る構造である。ここで、トランジスタに接続されるのが画素電極であり、発光層からの光
は、トランジスタ側すなわち画素電極側に出射されるのであるから、画素電極は透光性を
有していることを特徴としている。上記手段により、ボトムエミッション型表示装置にお
いて、発光層からの迷光の発生を防止することができる。
また、遮光性を有する絶縁膜は、トランジスタを覆うように形成しても良い。また、基板
上に設けられたトランジスタ上に、バリア層として機能する有機材料又は無機材料を単層
又は積層構造により形成しても良い。これらの手段により、発光素子のスイッチング又は
電流の供給等を行うためのトランジスタの特性の劣化を防止することができる。
また、本発明に係る表示装置の一は、基板上に設けられたトランジスタと、トランジスタ
上に設けられた遮光性を有する絶縁膜と、遮光性を有する絶縁膜に設けられた光を通過さ
せるための開口部と、開口部の上方に設けられた、透光性を有する画素電極、電界発光層
及び透光性を有する対向電極からなる発光素子と、画素電極、電界発光層及び対向電極の
うち少なくとも一つに接して設けられた、遮光性を有する膜を含む隔壁層を有する。
すなわち、デュアルエミッション型表示装置において、発光層からの迷光を防止するため
に、下面出射方向には、トランジスタ及び発光素子等が形成される基板上に遮光性の絶縁
膜を設け、さらに、遮光性の絶縁膜に開口部を設けることによって、光を出射させる経路
を確保する。一方、上面出射方向には、遮光性を有する膜を含む隔壁層を選択的に設け、
少なくとも該隔壁層が設けられていない領域に発光素子を形成する。該隔壁層は、上面出
射(トップエミッション)における発光層からの迷光を防止する機能を有する。なお、該
隔壁層は、遮光性を有する膜のみからなる構成、他に透光性を有する膜を含む構成のいず
れをも採用できる。そして、この構造はデュアルエミッション型のみならず、トップエミ
ッション型の表示装置に適用することも勿論可能である。
この遮光性の絶縁膜に設けられた開口部には、透光性を有する絶縁膜を形成しさらに、発
光素子を形成しても良いし、開口部の内側に直に発光素子を形成しても良い。また、発光
素子の最も基本的な構造は、電界発光層が、画素電極及び対向電極によって挟持されてい
る構造である。ここで、発光層からの光は、画素電極及び対向電極両側に出射されるので
あるから、画素電極及び対向電極は透光性を有していることを特徴としている。上記手段
により、デュアルエミッション型表示装置において、発光層からの迷光を防止することが
できる。
また、遮光性を有する絶縁膜は、トランジスタを覆うように形成しても良い。また、基板
上に設けられたトランジスタ上に、バリア層として機能する有機材料又は無機材料を単層
又は積層構造により形成しても良い。これらの手段により、発光素子のスイッチング又は
電流の供給等を行うためのトランジスタの特性の劣化を防止することができる。
また、本発明に係る表示装置の一は、基板上に設けられたトランジスタと、前記トランジ
スタ上に設けられた遮光性を有する第1の絶縁膜と、前記第1の絶縁膜上に設けられた、
透光性を有する画素電極、電界発光層及び透光性を有する対向電極からなる発光素子と、
前記画素電極、電界発光層及び対向電極のうち少なくとも一つに接して設けられた、遮光
性を有する膜を含む隔壁層とを有し、前記第1の絶縁膜には、前記発光素子からの光を通
過させる開口部が設けられており、前記開口部に顔料を含み透光性を有する第2の絶縁膜
が設けられていることを特徴とする。また、前記顔料は、赤、緑、又は青色を呈すること
を特徴とする。
本発明は、光が出射される方向に、遮光性を有する絶縁膜又は遮光性を有する隔壁層を設
け、それらに光が通過するための開口部を設けることにより、発光層からの迷光を吸収、
遮断し、迷光によって1画素に相当する発光領域の輪郭がぼやけたりするという影響を抑
制することができる。つまり、遮光性を有する絶縁膜又は隔壁層が迷光を吸収するために
、1画素に相当する発光領域の輪郭が明瞭なものとなり、高精細な画像を表示することが
できる。また、遮光膜の配置により迷光による影響を抑制することができ、小型化、軽量
化、薄型化が実現される。なお、ボトムエミッション型の場合には、上記隔壁層は、必ず
しも遮光性を有している必要はない。
また、遮光性を有する絶縁膜を、トランジスタを覆うように形成する場合には、発光層か
らの光漏れによるトランジスタの特性の劣化を防止することができる。また、基板上に設
けられたトランジスタ上に、バリア層として機能する有機材料又は無機材料を単層又は積
層構造により形成する場合には、トランジスタの上部からの不純物の混入を阻止すること
ができ、やはりトランジスタの特性の劣化を防止することができる。
本発明に係るボトムエミッション型表示装置の構成を説明する図 本発明に係るデュアルエミッション型表示装置の構成を説明する図 本発明に係る表示装置の画素領域の等価回路図及び断面図 本発明に係る表示装置の画素領域の上面図 本発明に係る表示装置の画素領域の上面図(隔壁層のレイアウト図) 本発明に係る表示装置の画素領域の等価回路図 本発明に係る表示装置の上面図及び断面図 本発明に係る表示装置を用いた電子機器を示す図 本発明に係る表示装置を用いたIDカードを説明する図 本発明に係る表示装置を用いたIDカードの構成を示すブロック図 本発明に係るデュアルエミッション型表示装置の構成を説明する図 本発明に係る表示装置の構成を説明する図(カラーフィルタ有り) 本発明に係る表示装置の構成を説明する図(FPCの配置) ソース/ドレイン配線、接続配線を積層構造とした場合の模式図
本発明の実施の形態について、図面を用いて詳細に説明する。但し、本発明は以下の説明
に限定されず、本発明の趣旨及びその範囲から逸脱することなくその形態及び詳細を様々
に変更することができる。従って、本発明は以下に示す実施の形態及び実施例の記載内容
に限定して解釈されるものではない。例えば、以下に述べる各実施の形態及び各実施例の
特徴的部分を組み合わせて実施することが可能である。なお、以下に説明する本発明の構
成において、同じものを指す符号は異なる図面間で共通して用いる。
(実施の形態1)
本発明に係る下面出射(ボトムエミッション)型表示装置の断面構造について、4つの場
合に大別して、図面を参照して説明する。なお、以下に記載する本実施の形態において、
トランジスタ上に設けられ、主にバリア機能を有する第1の絶縁膜12は、できるだけ形
成するのが望ましいが、省略することも可能である。このように、本発明の構成において
、第1の絶縁膜12を省略する場合には、以下に述べる「第2の絶縁膜13」、「第3の
絶縁膜14」は、適宜、「第1の絶縁膜13」、「第2の絶縁膜14」と読み替えるもの
とする。
第1の構成の表示装置は、基板10上に設けられたソース/ドレイン領域15、16を有
するトランジスタ11と、トランジスタ11上に設けられた第1の絶縁膜12と、第1の
絶縁膜12上に設けられた遮光性を有する第2の絶縁膜13と、第2の絶縁膜13に設け
られた光を通過させるための第1の開口部と、第2の絶縁膜13に接して設けられた第3
の絶縁膜14と、第3の絶縁膜14上に設けられた発光素子を有する(図1(A)参照)
基板10は、ガラスや石英、プラスチック等からなる絶縁表面を有する基板である。トラ
ンジスタ11は、代表的には、電界効果型のトランジスタであり、ゲート電極、ソース電
極、ドレイン電極の3つの端子を有する。電界効果型のトランジスタとして、例えば、T
FT(薄膜トランジスタ)を用いる。トランジスタ11の導電型に制約はなく、Pチャネ
ル型とNチャネル型のどちらのタイプを用いてもよい。なお、ソース電極とドレイン電極
は、その電極の電位に従って定められるものであるため、以下には、ソース電極又はドレ
イン電極のことをソースドレイン電極と表記する。
第1の絶縁膜12は、酸化珪素膜、窒化珪素膜、窒素を含む酸化珪素膜(SiOxy膜)
(x>y)(x、yは正の整数)、酸素を含む窒化珪素膜(SiNxy膜)(x>y)(
x、yは正の整数)などの無機材料からなる。第1の絶縁膜12は、バリア膜としての機
能もあり、トランジスタ11に対する不純物の侵入を防止する。第1の絶縁膜12は、で
きるだけ形成するのが望ましい。
また、第2の絶縁膜13は、有機材料を主成分として構成され、遮光性を有している。
第2の絶縁膜13に用いる遮光性を有する膜は、振とう機や超音波振動器等を用いて、ア
クリル、ポリイミドなどの有機樹脂材料やシロキサンなどの有機材料に、カーボンや、遮
光性を有する金属の粒子を添加して撹拌した後、必要に応じて濾過を行い、その後、スピ
ンコート法で形成する。なお、本明細書においてシロキサンは、シリコンと酸素との結合
で骨格構造が構成され、置換基として、少なくとも水素を含む有機基(例えばアルキル基
や芳香族炭化水素など)を有する。また、置換基としてさらにフルオロ基を有していても
よい。また、有機材料にカーボンや金属粒子を添加する際は、均一に混合されるように、
界面活性剤や分散剤などを添加してもよい。また、カーボンを添加する際は、カーボン粒
子の濃度が重量パーセントで5〜15%となるように、その添加量を調節するとよい。ま
た、スピンコート法で形成した後の薄膜をそのまま用いてもよいが、硬化を目的とした焼
成を行ってもよい。成膜された薄膜の透過率と反射率は、共に0%、又はほぼ0%に近い
値となる。
ここで、遮光性を有する第2の絶縁膜13には、後に形成される電界発光層20から発光
される光を通すために、第1の開口部が設けられている。この第1の開口部は、レジスト
等を用いて、第2の絶縁膜13をエッチングすることによって形成することができる。ま
たは、インクジェット法などの液滴吐出法によって、第2の絶縁膜13を選択的に形成す
ることによって、第1の開口部を形成しても良い。さらに、その第1の開口部を埋めるよ
うに、第2の絶縁膜13上に第3の絶縁膜14が形成されている。なお、第3の絶縁膜1
4としては、透光性を有する材料からなる。例えば、ポリイミド、アクリル、ポリアミド
等の感光性又は非感光性の有機材料や、シロキサン等の耐熱性有機樹脂を用いることがで
きる。なお、第2の絶縁膜13と第3の絶縁膜14は、いずれも有機樹脂を主成分として
構成されるが、その材質は、同じでも異なっていても良い。また、これらの材質は、上記
に限定されるものではない。
第3の絶縁膜14は、少なくとも、第2の絶縁膜13に設けられた第1の開口部を埋める
役割をすればよく、第2の絶縁膜13上の全面に形成されている必要はない。図示する構
成では、第2の絶縁膜13上の全面に、第3の絶縁膜14を形成した。このように、第2
の絶縁膜13上の全面に第3の絶縁膜14を形成する場合には、第3の絶縁膜14は、カ
ーボン粒子等を含む第2の絶縁膜13よりも絶縁性に優れるため、トランジスタ11から
供給される電流が、画素電極19以外にリークすることを防止することができる。
なお、第1の開口部のみに第3の絶縁膜14を形成する場合には、第2及び第3の絶縁膜
によって形成される絶縁膜の表面が平坦性を有するように、別途平坦化処理を行っても良
い。
なお、上記の構成では3層の絶縁膜の積層膜が設けられているが、本発明はこの構成に制
約されない。2層の積層膜を設けてもよいし、4層以上の積層膜を設けてもよい。但し、
積層膜のうちの1層は、無機材料からなるバリア膜とし、1層は開口部を有する有機材料
からなる遮光性を有する膜とする。そして、バリア膜は、トランジスタ11に接するよう
に設ける。
このように、遮光性を有する絶縁膜(図1(A)では、第2の絶縁膜13)が設けられて
いることにより、電界発光層20から発光される光のうち、迷光となる光が遮断され、外
部に均一な光が供給される。また、第2の絶縁膜13は、トランジスタ11を完全に覆う
ように形成されるのが望ましい。これによって、トランジスタ11の半導体層への光のリ
ークを防止することができ、光によるトランジスタの特性の劣化を防止することができる
第1乃至第3の絶縁膜及びトランジスタのゲート絶縁膜には、第2の開口部が設けられ、
ソース/ドレイン配線17、18が形成される。これにより、トランジスタ11と、画素
電極19とが接続される。ソース/ドレイン配線17、18は、アルミニウム及び炭素を
含む合金を用いるのが望ましい。また、この合金に、ニッケル、コバルト、鉄、珪素等を
含有させても良い。これらの含有率は、例えば、炭素を0.1〜3.0原子%、ニッケル
、コバルト、鉄のうち少なくとも一種以上の元素を0.5〜7.0原子%、珪素を0.5
〜2.0原子%とするのがよい。この材料は、電気抵抗値が3.0〜5.0Ωcmと低い
のが、特徴の一つである。
ここで、アルミニウム(以下、「Al」と称する。)をソース/ドレイン配線として用い
た場合、画素電極であるITOとAlが接触して、Alの腐食が発生してしまうという問
題がある。ただし、このような場合であっても、Al(又はAl−Si合金)をチタン(
以下、「Ti」と称する。)又は窒化チタン(TiN)で挟んだ積層構造をすることによ
り、ITOとの良好なコンタクトを獲得することができる。例えば、基板側からTi、A
l、Tiの順に積層する構造とすればよい。これに対し、Al−C合金又はAl−C−N
i合金等は、その酸化還元電位がITO等の透明導電膜のそれと非常に近似しているため
、積層構造としなくとも(Ti又は窒化チタン等で挟持しなくとも)ITO等とのダイレ
クトコンタクトが可能である。ソース/ドレイン配線17、18は、上記合金からなるタ
ーゲット材を用い、スパッタリング法を用いて形成することができる。また、上記合金に
対し、レジストをマスクとしてエッチングを行う際には、ウエットエッチングによって行
うのがよい。この場合、エッチャントとしては、酢酸、硝酸、燐酸、及び水を含む混酸、
またはアルカリ現像液等を用いることができる。
また、ソース/ドレイン配線17、18は、画素電極19の上方、又は画素電極19と同
じ層に設けられる。図示する構成では、ソース/ドレイン配線17、18は、画素電極1
9の上方に乗り上げるように設けられている。すなわち、画素電極19を形成した後に、
ソース/ドレイン配線17、18が形成されている。なお、トランジスタ11のソース電
極に接続する配線がソース配線であり、トランジスタ11のドレイン電極に接続する配線
がドレイン配線であるが、上記の通り、トランジスタ11のソース電極とドレイン電極は
、その電極の電位の関係により定められるものであるため、ここでは、ソース配線又はド
レイン配線のことをソース/ドレイン配線と表記する。
また、上記構成の表示装置は、画素電極19の端部を囲む隔壁層23(土手やバンクとも
呼ばれる)と、画素電極19に接するように設けられた電界発光層20と、電界発光層2
0に接するように設けられた対向電極21を有する。ここで、画素電極19は、透光性を
有する材料を用いる。例えば、酸化インジウムスズ(ITO:Indium Tin O
xide)、ITOに酸化珪素を含有させたITSO、酸化亜鉛(ZnO:Zinc O
xide)、ガリウムを添加した酸化亜鉛(GZO)、酸化インジウムに2〜20wt%
の酸化亜鉛を混合したターゲットを用いて形成された酸化インジウム亜鉛(IZO:In
dium Zinc Oxide)等を用いることができる。
なお、画素電極19と、電界発光層20との間に、珪素、酸化珪素、窒化珪素等のバリア
層を挟持させてもよい。これにより、発光効率が上昇する。一方、対向電極21は、反射
性を有し、仕事関数の小さい材料を用いるのがよい。例えば、Ca、Al、CaF、Mg
Ag、AlLi等を用いることができる。
なお、隔壁層23の側面形状については特に制限はないが、望ましくは、図1等に示すよ
うに、S字状を有しているのがよい。換言すれば隔壁層23の側面において、変曲点を有
するような構造とするのが望ましい。これにより、電界発光層20及び対向電極21のカ
バレッジを向上させることができる。
なお、発光素子22は、単数の層で構成しても良いし、複数の層を積層させて構成しても
良い。複数の層で構成する場合、トランジスタ側(画素電極側)から見て順に、(1)陽
極、ホール(正孔)注入層、ホール輸送層、発光層、電子輸送層、陰極、(2)陽極、ホ
ール注入層、発光層、電子輸送層、陰極、(3)陽極、ホール注入層、ホール輸送層、発
光層、電子輸送層、電子注入層、陰極、(4)陽極、ホール注入層、ホール輸送層、発光
層、ホールブロッキング層、電子輸送層、陰極、(5)陽極、ホール注入層、ホール輸送
層、発光層、ホールブロッキング層、電子輸送層、電子注入層、陰極等の素子構造とすれ
ばよい。これは、所謂順積みと呼ばれる構造で、画素電極19は陽極(正孔注入電極とも
いう)として機能する。
一方、トランジスタ側(画素電極側)から見て、陰極が先に来る場合には、逆積みと呼
ばれ、画素電極19は陰極(電子注入電極ともいう)として機能する。
発光素子22は、画素電極19、電界発光層20及び対向電極21の積層体に相当し、図
示する発光素子22の構造は、陽極として機能する画素電極19、電界発光層20、陰極
として機能する対向電極21が順に積層された、順積み構造を採用している。この場合、
発光素子22から出射される光は、陽極として機能する画素電極19側に出射し、透光性
を有する画素電極19を透過して、矢印で示すように基板10の方向に出射する。つまり
、下面出射(ボトムエミッション)が行われる。
第2の構成の表示装置は、基板10上に設けられたトランジスタ11と、トランジスタ1
1上に設けられた第1の絶縁膜12と、第1の絶縁膜12上に設けられた遮光性を有する
第2の絶縁膜13と、第2の絶縁膜13に設けられた光を通過させるための第1の開口部
と、第2の絶縁膜13に接して設けられた第3の絶縁膜14と、第3の絶縁膜14上に設
けられた発光素子22を有する(図1(B)参照)。
構成の概要は、第1の構成の表示装置とほぼ同じであり、同様の材料を用いて構成するこ
とができる。ただし、画素電極19がソース/ドレイン配線18の上側に形成される点で
異なる。すなわち、ソース/ドレイン配線17、18を形成した後に、画素電極19が形
成されている。
また、第2の絶縁膜13に、電界発光層20からの光を通過させるための第1の開口部を
形成した後に、さらに、第2の絶縁膜13をエッチングする際のレジスト等又は残存する
第2の絶縁膜13をマスクとして、トランジスタ11のゲート絶縁膜28及び下地絶縁膜
27をエッチングしてもよい。これにより、より明るい光を電界発光層20から取り出す
ことができる。なお、第2の絶縁膜13、ゲート絶縁膜28、下地絶縁膜27のエッチン
グは、同一工程によって行っても良いし、別工程で行っても良い。エッチング用ガスとし
ては、Cl2、BCl3、SiCl4もしくはCCl4などを代表とする塩素系ガス、CF4
、SF6、NF3、CHF3などを代表とするフッ素系ガス、あるいはO2を用いることがで
きるが、これらに限定されるものではない。なお、該エッチングは、大気圧プラズマを利
用してもよい。
また、上記構成の表示装置は、画素電極19の端部を囲む隔壁層23と、画素電極19に
接するように設けられた電界発光層20と、電界発光層20に接するように設けられた対
向電極21を有する。発光素子22は、画素電極19、電界発光層20及び対向電極21
の積層体に相当し、図示する発光素子22の構造は、陽極として機能する画素電極19、
電界発光層20、陰極として機能する対向電極21が順に積層された、順積み構造を採用
している。この場合、発光素子22から出射される光は、陽極として機能する画素電極1
9側に出射し、透光性を有する画素電極19を透過して、矢印で示すように基板10の方
向に出射する。つまり、下面出射(ボトムエミッション)が行われる。
第3の構成の表示装置は、基板10上に設けられたトランジスタ11と、トランジスタ1
1上に設けられた積層構造を有する第1の絶縁膜12と、第1の絶縁膜12上に設けられ
た遮光性を有する第2の絶縁膜13と、第2の絶縁膜13に設けられた光を通過させるた
めの開口部と、第2の絶縁膜13の第1の開口部に接して設けられた第3の絶縁膜14と
、第3の絶縁膜14上に設けられた、透光性を有する画素電極19、電界発光層20及び
対向電極21からなる発光素子22を有する。また、第1の絶縁膜12に設けられた第2
の開口部を介して、ソース/ドレイン配線17、18が形成されている。また、第2の絶
縁膜13に設けられた第3の開口部を介して、画素電極19が形成されている(図1(C
)参照)。
ここで、第1の絶縁膜12は、無機材料からなる積層構造を有しており、バリア膜として
機能する。例えば、酸素を含む窒化珪素膜と、窒素を含む酸化珪素膜の積層構造からなる
。勿論、この構造に限定されるものではなく、他に、窒化珪素や酸化珪素等を用いること
ができる。また、3層以上の構造としてもよい。但し、積層膜のうちの1層は、無機材料
からなるバリア膜とすることが望ましい。特に、窒素を含む無機材料(酸素を含む窒化珪
素膜、窒素を含む酸化珪素膜も含まれる)を用いることにより、トランジスタに混入する
不純物の低減が期待できる。また、第2の絶縁膜13は有機材料からなり、遮光性を有す
る。第2の絶縁膜13に用いる遮光性を有する膜は、アクリル、ポリイミド、シロキサン
等の有機材料に、カーボンや、遮光性を有する金属の粒子を添加したものを用いる。また
、第2の絶縁膜13として、2層以上の積層膜を設けてもよいが、積層膜のうちの1層は
、有機材料からなる遮光性を有する膜とする。ここで、遮光性を有する第2の絶縁膜13
には、後に形成される電界発光層20から発光される光を通すために、第1の開口部が設
けられている。それとは別に、第2の絶縁膜13には、画素電極19が形成される第3の
開口部が形成される。第1及び第3の開口部は、同時に形成するのが望ましい。
さらに、第2の絶縁膜13に設けられた第1の開口部を埋めるように第3の絶縁膜14が
形成されている。第3の絶縁膜14としは、透光性を有する材料からなる。例えば、ポリ
イミド、アクリル、ポリアミド等の感光性又は非感光性の有機材料や、シロキサン等の耐
熱性有機樹脂、を用いることができる。なお、第3の絶縁膜14は、少なくとも、第2の
絶縁膜13に設けられた開口部を埋める役割をすればよく、第2の絶縁膜13上の全面に
形成されている必要はない。図示する構成では、第2の絶縁膜13に設けられた第1の開
口部のみに、第3の絶縁膜14を形成した。このように、開口部のみに第3の絶縁膜14
を形成する場合には、第2及び第3の絶縁膜によって形成される絶縁膜の表面が平坦性を
有するように、別途平坦化処理を行っても良い。
第1乃至第3の絶縁膜及びトランジスタのゲート絶縁膜には、開口部が設けられ、ソース
/ドレイン配線17、18が形成される。これにより、トランジスタ11のソース/ドレ
イン領域16と、画素電極19とが接続される。ソース/ドレイン配線17、18は、ア
ルミニウム及び炭素を含む合金を用いるのが望ましい。また、この合金に、ニッケル、コ
バルト、鉄、珪素等を含有させても良い。これらの含有率は、例えば、炭素を0.1〜3
.0原子%、ニッケル、コバルト、鉄のうち少なくとも一種以上の元素を0.5〜7.0
原子%、珪素を0.5〜2.0原子%とするのがよい。
また、画素電極19は、第2の絶縁膜13に設けられた第3の開口部を介して、ソース/
ドレイン配線18に接続される。なお、上述したAl−C合金、Al−C−Ni合金等は
、反射性に優れていることも特徴の一つである。ただし、透光性を有する程度に薄膜化す
ることにより、画素電極19として採用することができる。この場合、ソース/ドレイン
配線と、材質を共通のものとすることができ、コンタクトはさらに良好になる。
また、上記構成の表示装置は、画素電極19の端部を囲む隔壁層23と、画素電極19に
接するように設けられた電界発光層20と、電界発光層20に接するように設けられた対
向電極21を有する。発光素子22は、画素電極19、電界発光層20及び対向電極21
の積層体に相当し、図示する発光素子22の構造は、陽極として機能する画素電極19、
電界発光層20、陰極として機能する対向電極21が順に積層された、順積み構造を採用
している。この場合、発光素子22から発せられる光は、陽極として機能する画素電極1
9側に出射する。つまり、下面出射が行われる。
第4の構成の表示装置は、基板10上に設けられたトランジスタ11と、トランジスタ1
1上に設けられた第1の絶縁膜12と、第1の絶縁膜12上に設けられた遮光性を有する
第2の絶縁膜13と、第2の絶縁膜13に設けられた光を通過させるための第1の開口部
と、第2の絶縁膜13に接して設けられた第3の絶縁膜14と、第3の絶縁膜14上に設
けられた透光性を有する画素電極19、電界発光層20及び対向電極21からなる発光素
子22を有する。また、第1の絶縁膜12及び第2の絶縁膜13に設けられた第2の開口
部を介して、ソース/ドレイン配線17、18が形成されている。また、第3の絶縁膜1
4に設けられた第3の開口部を介して、接続配線24が形成されており、さらに接続配線
24に接して画素電極19が形成されている(図1(D)参照)。
ここで、第1の絶縁膜12は、無機材料からなり、バリア膜として機能する。例えば、窒
化珪素膜、酸化珪素膜、酸素を含む窒化珪素膜、窒素を含む酸化珪素膜等からなる。第1
の絶縁膜12は、積層構造とすることもできるが、積層膜のうちの1層は、無機材料から
なるバリア膜とすることが望ましい。また、第2の絶縁膜13は有機材料からなり、遮光
性を有する。第2の絶縁膜13に用いる遮光性を有する膜は、アクリル、ポリイミド、シ
ロキサン等の有機材料に、カーボンや、遮光性を有する金属の粒子を添加したものを用い
る。ここで、遮光性を有する第2の絶縁膜13には、後に形成される電界発光層20から
発光される光を通すために、第1の開口部が設けられている。それとは別に、第2の絶縁
膜13には、ソース/ドレイン配線が形成される第2の開口部が形成される。第1及び第
2の開口部は、同時に形成するのが望ましい。また、第2の絶縁膜13として、2層以上
の積層膜を設けてもよいが、積層膜のうちの1層は、有機材料からなる遮光性を有する膜
とする。
また、第2の絶縁膜13に、電界発光層20からの光を通過させるための第1の開口部を
形成した後に、さらに、第2の絶縁膜13をエッチングする際のレジスト等又は残存する
第2の絶縁膜13をマスクとして、トランジスタ11のゲート絶縁膜28及び下地絶縁膜
27をエッチングしてもよい。これにより、より明るい光を電界発光層20から取り出す
ことができる。なお、第2の絶縁膜13、ゲート絶縁膜28、下地絶縁膜27のエッチン
グは、同一工程によって行っても良いし、別工程で行っても良い。
ソース/ドレイン配線17、18及び第2の絶縁膜13上には、第3の絶縁膜14が形成
されている。第3の絶縁膜14としては、透光性を有する材料からなる。例えば、ポリイ
ミド、アクリル、ポリアミド等の感光性又は非感光性の有機材料や、シロキサン等の耐熱
性有機樹脂、を用いることができる。第3の絶縁膜14は、透光性を有する材料を用いる
限り、積層構造としても良い。
第3の絶縁膜14には第3の開口部が設けられており、ソース/ドレイン配線18に接続
される接続配線24が形成されている。さらに、接続配線24上に、画素電極19が形成
されている。接続配線24と画素電極19の積層順序は、図示したものに限定されない。
また、図示した構成においては、接続配線24を介して、ソース/ドレイン配線18と画
素電極19とを接続したが、第3の構成と同様に、第3の絶縁膜14に設けられた開口部
を介して、直接、ソース/ドレイン配線18と、画素電極19とを接続しても良い。
ソース/ドレイン配線17、18は、アルミニウム及び炭素を含む合金を用いるのが望ま
しい。また、この合金に、ニッケル、コバルト、鉄、珪素等を含有させても良い。これら
の含有率は、例えば、炭素を0.1〜3.0原子%、ニッケル、コバルト、鉄のうち少な
くとも一種以上の元素を0.5〜7.0原子%、珪素を0.5〜2.0原子%とするのが
よい。また、接続配線24についても、同様の材料を用いることができる。
また、上記構成の表示装置は、画素電極19の端部を囲む隔壁層23と、画素電極19に
接するように設けられた電界発光層20と、電界発光層20に接するように設けられた対
向電極21を有する。発光素子22は、画素電極19、電界発光層20及び対向電極21
の積層体に相当し、図示する発光素子22の構造は、陽極として機能する画素電極19、
電界発光層20、陰極として機能する対向電極21が順に積層された、順積み構造を採用
している。この場合、発光素子22から発せられる光は、陽極として機能する画素電極1
9側に出射する。つまり、下面出射が行われる。
上述した図1(A)〜(D)に示す第1〜第4の構成を有するボトムエミッション型表示
装置は、遮光性を有する絶縁膜が設けられていることにより、迷光により、1画素に相当
する発光領域の輪郭がぼやけたりする影響を抑制することができる。つまり、遮光性を有
する絶縁膜が迷光を吸収するために、1画素に相当する発光領域の輪郭が明瞭なものとな
り、高精細な画像を表示することができる。また、遮光膜の配置により迷光による影響を
抑制することができ、小型化、軽量化、薄型化が実現される。
(実施の形態2)
本発明に係る両面出射(デュアルエミッション)型表示装置の断面構造について、4つの
場合に大別して、図面を参照して説明する。なお、本実施の形態において、トランジスタ
上に設けられる、主にバリア機能を有する第1の絶縁膜12は、できるだけ形成するのが
望ましいが、省略することも可能である。このように、本発明の構成において、第1の絶
縁膜12を省略する場合には、以下に述べる「第2の絶縁膜13」、「第3の絶縁膜14
」は、適宜、「第1の絶縁膜13」、「第2の絶縁膜14」と読み替えるものとする。
第5の構成の表示装置は、基板10上に設けられたトランジスタ11と、トランジスタ1
1上に設けられた第1の絶縁膜12と、第1の絶縁膜12上に設けられた遮光性を有する
第2の絶縁膜13と、第2の絶縁膜13に設けられた光を通過させるための第1の開口部
と、第2の絶縁膜13に接して設けられた第3の絶縁膜14と、第3の絶縁膜14上に設
けられた、透光性を有する画素電極19、電界発光層20及び透光性を有する対向電極2
5からなる発光素子22と、画素電極19、電界発光層20及び対向電極25のうち少な
くとも一つに接して設けられた、遮光性を有する膜26を含む隔壁層を有する(図2(A
)参照)。
基板10は、ガラスや石英、プラスチック等からなる絶縁表面を有する基板である。トラ
ンジスタ11は、電界効果型のトランジスタであり、ゲート電極、ソース電極、ドレイン
電極の3つの端子を有する。トランジスタ11の導電型に制約はなく、Pチャネル型とN
チャネル型のどちらのタイプを用いてもよい。
第1の絶縁膜12は、酸化珪素膜、窒化珪素膜、窒素を含む酸化珪素膜、酸素を含む窒化
珪素膜などの無機材料からなる。第1の絶縁膜12は、バリア膜としての機能もあり、ト
ランジスタ11に対する不純物の侵入を防止する。また、第2の絶縁膜13は、有機材料
を主成分として構成され、遮光性を有している。第2の絶縁膜13に用いる遮光性を有す
る膜は、振とう機や超音波振動器等を用いて、アクリル、ポリイミドなどの有機樹脂材料
やシロキサンなどの有機材料に、カーボンや、遮光性を有する金属の粒子を添加して撹拌
した後、必要に応じて濾過を行い、その後、スピンコート法で形成する。なお、有機材料
にカーボン粒子や金属粒子を添加する際は、均一に混合されるように、界面活性剤や分散
剤などを添加してもよい。また、カーボン粒子を添加する際は、カーボン粒子の濃度が重
量パーセントで5〜15%となるように、その添加量を調節するとよい。また、スピンコ
ート法で形成した後の薄膜をそのまま用いてもよいが、硬化を目的とした焼成を行っても
よい。成膜された薄膜の透過率と反射率は、共に0%、又はほぼ0%に近い値となる。
ここで、遮光性を有する第2の絶縁膜13には、後に形成される電界発光層20から発光
される光を通すために、第1の開口部が設けられている。この第1の開口部は、レジスト
等を用いて、第2の絶縁膜13をエッチングすることによって形成することができる。ま
たは、インクジェット法などの液滴吐出法によって、第2の絶縁膜13を選択的に形成す
ることによって、第1の開口部を形成しても良い。
また、第2の絶縁膜13に、電界発光層20からの光を通過させるための第1の開口部を
形成した後に、さらに、第2の絶縁膜13をエッチングする際のレジスト等又は残存する
第2の絶縁膜13をマスクとして、トランジスタ11のゲート絶縁膜28及び下地絶縁膜
27をエッチングしてもよい。これにより、より明るい光を電界発光層20から取り出す
ことができる。なお、第2の絶縁膜13、ゲート絶縁膜28、下地絶縁膜27のエッチン
グは、同一工程によって行っても良いし、別工程で行っても良い。
さらに、その第1の開口部を埋めるように、第2の絶縁膜13上に第3の絶縁膜14が形
成されている。なお、第3の絶縁膜14としては、透光性を有する材料からなる。例えば
、ポリイミド、アクリル、ポリアミド等の感光性又は非感光性の有機材料や、シロキサン
等の耐熱性有機樹脂、を用いることができる。なお、第2の絶縁膜13と第3の絶縁膜1
4は、いずれも有機樹脂を主成分をして構成されるが、その材質は、同じでも異なってい
ても良い。また、これらの材質は、上記に限定されるものではない。第3の絶縁膜14は
、少なくとも、第2の絶縁膜13に設けられた第1の開口部を埋める役割をすればよく、
第2の絶縁膜13上の全面に形成されている必要はない。図示する構成では、第2の絶縁
膜13上の全面に、第3の絶縁膜14を形成した。このように、第2の絶縁膜13上の全
面に第3の絶縁膜14を形成する場合には、第3の絶縁膜14は、カーボン粒子等を含む
第2の絶縁膜13よりも絶縁性に優れるため、トランジスタ11から供給される電流が、
画素電極19以外にリークすることを防止することができる。なお、第1の開口部のみに
第3の絶縁膜14を形成する場合には、第2及び第3の絶縁膜によって形成される絶縁膜
の表面が平坦性を有するように、別途平坦化処理を行っても良い。
なお、上記の構成では3層の絶縁膜の積層膜が設けられているが、本発明はこの構成に制
約されない。2層の積層膜を設けてもよいし、4層以上の積層膜を設けてもよい。但し、
積層膜のうちの1層は、無機材料からなるバリア膜とし、1層は開口部を有する有機材料
からなる遮光性を有する膜とする。そして、バリア膜は、トランジスタ11に接するよう
に設ける。
このように、遮光性を有する絶縁膜(図2(A)では、第2の絶縁膜13)が設けられて
いることにより、電界発光層20から発光される光のうち、迷光となる光が遮断され、外
部に均一な光が供給される。また、第2の絶縁膜13は、トランジスタ11を完全に覆う
ように形成されるのが望ましい。これによって、トランジスタ11の半導体層への光のリ
ークを防止することができ、光によるトランジスタの特性の劣化を防止することができる
第1乃至第3の絶縁膜及びトランジスタのゲート絶縁膜には、第2の開口部が設けられ、
ソース/ドレイン配線17、18が形成される。これにより、トランジスタ11と、画素
電極19とが接続される。ソース/ドレイン配線17、18は、アルミニウム及び炭素を
含む合金を用いるのが望ましい。また、この合金に、ニッケル、コバルト、鉄、珪素等を
含有させても良い。これらの含有率は、例えば、炭素を0.1〜3.0原子%、ニッケル
、コバルト、鉄のうち少なくとも一種以上の元素を0.5〜7.0原子%、珪素を0.5
〜2.0原子%とするのがよい。また、ソース/ドレイン配線17、18は、画素電極1
9の上方、又は画素電極19と同じ層に設けられる。図示する構成では、ソース/ドレイ
ン配線17、18は、画素電極19の上方に乗り上げるように設けられている。すなわち
、画素電極19を形成した後に、ソース/ドレイン配線17、18が形成されている。
また、上記構成の表示装置は、画素電極19の端部を囲む隔壁層と、画素電極19に接す
るように設けられた電界発光層20と、電界発光層20に接するように設けられた対向電
極25を有する。ここで、隔壁層としては、透光性を有する隔壁層23及び遮光性を有す
る隔壁層26が積層されて設けられている(図2(A))。なお、両隔壁層の順序は、図
示したものに限定されない。また、隔壁層23も遮光性を有する隔壁層としても良い。ま
た、遮光性を有する隔壁層26一層のみの構造としても良い。隔壁層23、26には、電
界発光層20が形成されるための第3の開口部が設けられている。この第3の開口部は、
レジスト等を用いて、隔壁層23、26をエッチングすることによって形成することがで
きる。または、インクジェット法などの液滴吐出法によって、隔壁層23、26を選択的
に形成することによって、第3の開口部を形成しても良い。
透光性を有する隔壁層23としては、ポリイミド、アクリル、ポリアミド等の感光性又は
非感光性の有機材料や、シロキサン等の耐熱性有機樹脂、透明な無機材料を用いることが
できる。また、遮光性を有する隔壁層26としては、アクリル、ポリイミドなどの有機樹
脂材料やシロキサンなどの有機材料に、カーボン粒子や金属粒子を添加したものを用いる
ことができる。ただし、ソース/ドレイン配線17、18や、画素電極19に接する部分
には、電流のリークを防止するために、カーボンや金属粒子を含む隔壁層をできるだけ設
けないようにするのが望ましい。すなわち、図示するように、絶縁性が高く、かつ透光性
を有する有機材料又は無機材料を設けた後に、遮光性を有する隔壁層26を形成するのが
望ましい。いずれにせよ、本発明に係るデュアルエミッション型表示装置においては、遮
光性を有する隔壁層26を用いた場合には、上面出射される光のうち、迷光を吸収するこ
とができ、迷光により画素間の輪郭がぼやけたりする影響を抑制することができる。つま
り、遮光性を有する隔壁層が迷光を吸収するために、画素間の輪郭が明瞭なものとなり、
高精細な画像を表示することができる。また、遮光膜の配置により迷光による影響を抑制
することができ、小型化、軽量化、薄型化が実現される。
ここで、画素電極19は、透光性を有する材料を用いる。例えば、ITO、ITSO、Z
nO、GZO、IZO等を用いることができる。なお、画素電極19と、電界発光層20
との間に、珪素、酸化珪素、窒化珪素等のバリア層を挟持させてもよい。これにより、発
光効率が上昇する。一方、対向電極25としては、発光層からの光を透過させるべく、1
〜10nmのアルミニウム薄膜、もしくはLiを微量に含むアルミニウム膜等を用いるこ
とができる。
発光素子22は、画素電極19、電界発光層20及び対向電極25の積層体に相当し、図
示する発光素子22の構造は、陽極として機能する画素電極19、電界発光層20、陰極
として機能する対向電極25が順に積層された、順積み構造を採用している。この場合、
発光素子22から出射される光は、画素電極19及び対向電極25の両側に出射し、透光
性を有する両電極を透過して、矢印で示すように出射する。つまり、両面出射(デュアル
エミッション)が行われる。
なお、画素電極19を陰極として機能させ、かつ、対向電極25を陽極として機能させ、
その間に電界発光層20を挟持させた逆積み構造を採用することもできる。この場合、画
素電極19としては、発光層からの光を透過させるべく、1〜10nmのアルミニウム薄
膜、もしくはLiを微量に含むアルミニウム膜等を用いることができる。一方、対向電極
25としては、ITO、ITSO、ZnO、GZO、IZO等を用いることができる。ま
た、この場合、トランジスタの極性を順積みの場合の極性と反対にすればよい。逆積み構
造を採用した場合であっても、電界発光層20の両側の電極は、いずれも透光性を有して
いるため、両面出射の発光装置を実現することができる。
第6の構成の表示装置は、基板10上に設けられたトランジスタ11と、トランジスタ1
1上に設けられた第1の絶縁膜12と、第1の絶縁膜12上に設けられた遮光性を有する
第2の絶縁膜13と、第2の絶縁膜13に設けられた光を通過させるための第1の開口部
と、第2の絶縁膜13に接して設けられた第3の絶縁膜14と、第3の絶縁膜14上に設
けられた、透光性を有する画素電極19、電界発光層20及び透光性を有する対向電極2
5からなる発光素子22と、画素電極19、電界発光層20及び対向電極25のうち少な
くとも一つに接して設けられた、遮光性を有する膜を含む隔壁層を有する(図2(B)参
照)。
構成の概要は、第5の構成の表示装置とほぼ同じであり、同様の材料を用いて構成するこ
とができる。ただし、画素電極19がソース/ドレイン配線18の上側に形成される点で
異なる。すなわち、ソース/ドレイン配線17、18を形成した後に、画素電極19が形
成されている。
また、上記構成の表示装置は、画素電極19の端部を囲む隔壁層23及び遮光性を有する
隔壁層26と、画素電極19に接するように設けられた電界発光層20と、電界発光層2
0に接するように設けられた対向電極25を有する。ここで、隔壁層としては、透光性を
有する隔壁層23及び遮光性を有する隔壁層26が積層されて設けられている。そして、
遮光性を有する隔壁層26は、隔壁層23の上面のみならず、その側面にも形成されてい
る(図2(B))。図示された構成とする方法の一例を説明する。まず、隔壁層23を、
レジスト等を用いたパターニング又は液滴吐出法によって選択的に形成した後、遮光性を
有する隔壁層26を画素電極19及び隔壁層23の全面に形成する。その後、遮光性を有
する隔壁層26を、隔壁層23の側面に隔壁層26の一部が残存するように、パターニン
グ形成する。なお、両隔壁層の順序は、図示したものに限定されない。また、隔壁層23
も遮光性を有する隔壁層としても良い。また、遮光性を有する隔壁層26一層のみの構造
としても良い。
透光性を有する隔壁層23としては、ポリイミド、アクリル、ポリアミド等の感光性又は
非感光性の有機材料や、シロキサン等の耐熱性有機樹脂、透明な無機材料を用いることが
できる。また、遮光性を有する隔壁層としては、アクリル、ポリイミドなどの有機樹脂材
料やシロキサンなどの有機材料に、カーボンや、遮光性を有する金属の粒子を添加したも
のを用いることができる。ただし、ソース/ドレイン配線17、18や、画素電極19に
接する部分には、電流のリークを防止するために、カーボンや金属粒子を含む隔壁層をで
きるだけ設けないようにするのが望ましい。すなわち、図示するように、絶縁性が高く、
かつ透光性を有する有機材料又は無機材料を設けた後に、遮光性を有する隔壁層26を形
成するのが望ましい。いずれにせよ、本発明に係るデュアルエミッション型表示装置にお
いては、遮光性を有する隔壁層26を用いた場合には、上面出射される光のうち、迷光を
吸収することができ、迷光により画素間の輪郭がぼやけたりする影響を抑制することがで
きる。つまり、遮光性を有する隔壁層が迷光を吸収するために、画素間の輪郭が明瞭なも
のとなり、高精細な画像を表示することができる。また、遮光膜の配置により迷光による
影響を抑制することができ、小型化、軽量化、薄型化が実現される。
発光素子22は、画素電極19、電界発光層20及び対向電極25の積層体に相当し、図
示する発光素子22の構造は、陽極として機能する画素電極19、電界発光層20、陰極
として機能する対向電極25が順に積層された、順積み構造を採用している。この場合、
発光素子22から出射される光は、画素電極19及び対向電極25の両側に出射し、透光
性を有する両電極を透過して、矢印で示すように出射する。つまり、両面出射(デュアル
エミッション)が行われる。
なお、画素電極19を陰極として機能させ、かつ、対向電極25を陽極として機能させ、
その間に電界発光層20を挟持させた逆積み構造を採用することもできる。この場合、ト
ランジスタの極性を順積みの場合の極性と反対にすればよい。逆積み構造を採用した場合
であっても、電界発光層20の両側の電極は、いずれも透光性を有しているため、両面出
射の発光装置を実現することができる。
第7の構成の表示装置は、基板10上に設けられたトランジスタ11と、トランジスタ1
1上に設けられた第1の絶縁膜12と、第1の絶縁膜12上に設けられた遮光性を有する
第2の絶縁膜13と、第2の絶縁膜13に設けられた光を通過させるための第1の開口部
と、第2の絶縁膜13の開口部に接して設けられた第3の絶縁膜14と、第3の絶縁膜1
4上に設けられた、透光性を有する画素電極19、電界発光層20及び透光性を有する対
向電極25からなる発光素子22と、画素電極19、電界発光層20及び対向電極25の
うち少なくとも一つに接して設けられた、遮光性を有する膜を含む隔壁層を有する。また
、第1の絶縁膜12に設けられた第2の開口部を介して、ソース/ドレイン配線17、1
8が形成されている。また、第2の絶縁膜13に設けられた第3の開口部を介して、画素
電極19が形成されている(図2(C)参照)。
ここで、第1の絶縁膜12は、無機材料からなる積層構造を有しており、バリア膜として
機能する。例えば、酸素を含む窒化珪素膜と、窒素を含む酸化珪素膜の積層構造からなる
。勿論、この構造に限定されるものではなく、他に、窒化珪素や酸化珪素等を用いること
ができる。また、3層以上の構造としてもよい。但し、積層膜のうちの1層は、無機材料
からなるバリア膜とすることが望ましい。特に、窒素を含む無機材料(酸素を含む窒化珪
素膜、窒素を含む酸化珪素膜も含まれる)を用いることにより、トランジスタに混入する
不純物の低減が期待できる。また、第2の絶縁膜13は有機材料からなり、遮光性を有す
る。第2の絶縁膜13に用いる遮光性を有する膜は、アクリル、ポリイミド、シロキサン
等の有機材料に、カーボンや、遮光性を有する金属の粒子を添加したものを用いる。また
、第2の絶縁膜13として、2層以上の積層膜を設けてもよいが、積層膜のうちの1層は
、有機材料からなる遮光性を有する膜とする。ここで、遮光性を有する第2の絶縁膜13
には、後に形成される電界発光層20から発光される光を通すために、第1の開口部が設
けられている。それとは別に、第2の絶縁膜13には、画素電極19が形成される第3の
開口部が形成される。第1及び第3の開口部は、同時に形成するのが望ましい。さらに、
その第2の絶縁膜13に形成された第1の開口部を埋めるように、第3の絶縁膜14が形
成されている。第3の絶縁膜14としては、透光性を有する材料からなる。例えば、ポリ
イミド、アクリル、ポリアミド等の感光性又は非感光性の有機材料や、シロキサン等の耐
熱性有機樹脂、を用いることができる。なお、第3の絶縁膜14は、少なくとも、第2の
絶縁膜13に設けられた第1の開口部を埋める役割をすればよく、第2の絶縁膜13上の
全面に形成されている必要はない。図示する構成では、第2の絶縁膜13の第1の開口部
のみに、第3の絶縁膜14を形成した。このように、第1の開口部のみに第3の絶縁膜1
4を形成する場合には、第2及び第3の絶縁膜によって形成される絶縁膜の表面が平坦性
を有するように、別途平坦化処理を行っても良い。
ソース/ドレイン配線17、18は、アルミニウム及び炭素を含む合金を用いるのが望ま
しい。また、この合金に、ニッケル、コバルト、鉄、珪素等を含有させても良い。これら
の含有率は、例えば、炭素を0.1〜3.0原子%、ニッケル、コバルト、鉄のうち少な
くとも一種以上の元素を0.5〜7.0原子%、珪素を0.5〜2.0原子%とするのが
よい。
また、上記構成の表示装置は、画素電極19の端部を囲む隔壁層23と、画素電極19に
接するように設けられた電界発光層20と、電界発光層20に接するように設けられた対
向電極25を有する。発光素子22は、画素電極19、電界発光層20及び対向電極25
の積層体に相当し、図示する発光素子22の構造は、陽極として機能する画素電極19、
電界発光層20、陰極として機能する対向電極25が順に積層された、順積み構造を採用
している。この場合、発光素子22から出射される光は、画素電極19及び対向電極25
の両側に出射し、透光性を有する両電極を透過して、矢印で示すように出射する。つまり
、両面出射(デュアルエミッション)が行われる。なお、図示する構成では、隔壁層23
としては透明な有機材料を用いたが、第5又は第6の構成のように、遮光性を有する有機
樹脂との積層構造としても良い。
なお、画素電極19を陰極として機能させ、かつ、対向電極25を陽極として機能させ、
その間に電界発光層20を挟持させた逆積み構造を採用することもできる。この場合、ト
ランジスタの極性を順積みの場合の極性を反対にすればよい。逆積み構造を採用した場合
であっても、電界発光層20の両側の電極は、いずれも透光性を有しているため、両面出
射の発光装置を実現することができる。
第8の構成の表示装置は、基板10上に設けられたトランジスタ11と、トランジスタ1
1上に設けられた第1の絶縁膜12と、第1の絶縁膜12上に設けられた遮光性を有する
第2の絶縁膜13と、第2の絶縁膜13に設けられた光を通過させるための第1の開口部
と、第2の絶縁膜13に接して設けられた第3の絶縁膜14と、第3の絶縁膜14上に設
けられた、透光性を有する画素電極19、電界発光層20及び透光性を有する対向電極2
5からなる発光素子22と、画素電極19、電界発光層20及び対向電極25のうち少な
くとも一つに接して設けられた、遮光性を有する膜を含む隔壁層を有する。また、第1の
絶縁膜12及び第2の絶縁膜13に設けられた第2の開口部を介して、ソース/ドレイン
配線17、18が形成されている。また、第3の絶縁膜14に設けられた第3の開口部を
介して、接続配線24が形成されており、さらに接続配線24に接して画素電極19が形
成されている(図2(D)参照)。
ここで、第1の絶縁膜12は、無機材料からなり、バリア膜として機能する。例えば、窒
化珪素膜、酸化珪素膜、酸素を含む窒化珪素膜、窒素を含む酸化珪素膜等からなる。第1
の絶縁膜12は、積層構造とすることもできるが、積層膜のうちの1層は、無機材料から
なるバリア膜とすることが望ましい。また、第2の絶縁膜13は有機材料からなり、遮光
性を有する。また、第2の絶縁膜13として、2層以上の積層膜を設けてもよいが、積層
膜のうちの1層は、有機材料からなる遮光性を有する膜とする。第2の絶縁膜13に用い
る遮光性を有する膜は、アクリル、ポリイミド、シロキサン等の有機材料に、カーボンや
、遮光性を有する金属の粒子を添加したものを用いる。ここで、遮光性を有する第2の絶
縁膜13には、後に形成される電界発光層20から発光される光を通すために、第1の開
口部が設けられている。それとは別に、第2の絶縁膜13には、ソース/ドレイン配線が
形成される第2の開口部が形成される。第1及び第2の開口部は、同時に形成するのが望
ましい。また、第2の絶縁膜13として、2層以上の積層膜を設けてもよいが、積層膜の
うちの1層は、有機材料からなる遮光性を有する膜とする。ソース/ドレイン配線17、
18及び第2の絶縁膜13上には、第3の絶縁膜14が形成されている。第3の絶縁膜1
4としては、透光性を有する材料からなる。例えば、ポリイミド、アクリル、ポリアミド
等の感光性又は非感光性の有機材料や、シロキサン等の耐熱性有機樹脂、を用いることが
できる。第3の絶縁膜14は、透光性を有する材料を用いる限り、積層構造としても良い
第3の絶縁膜14には第3の開口部が設けられており、ソース/ドレイン配線18に接続
される接続配線24が形成されている。さらに、接続配線24上に、画素電極19が形成
されている。接続配線24と画素電極19の積層順序は、図示したものに限定されない。
また、図示した構成においては、接続配線24を介して、ソース/ドレイン配線18と画
素電極19とを接続したが、第3の構成と同様に、第3の絶縁膜14に設けられた第3の
開口部を介して、直接、ソース/ドレイン配線18と、画素電極19とを接続しても良い
ソース/ドレイン配線17、18は、アルミニウム及び炭素を含む合金を用いるのが望ま
しい。また、この合金に、ニッケル、コバルト、鉄、珪素等を含有させても良い。これら
の含有率は、例えば、炭素を0.1〜3.0原子%、ニッケル、コバルト、鉄のうち少な
くとも一種以上の元素を0.5〜7.0原子%、珪素を0.5〜2.0原子%とするのが
よい。また、接続配線24についても、同様の材料を用いることができる。
また、上記構成の表示装置は、画素電極19の端部を囲む隔壁層23と、画素電極19に
接するように設けられた電界発光層20と、電界発光層20に接するように設けられた対
向電極25を有する。発光素子22は、画素電極19、電界発光層20及び対向電極25
の積層体に相当し、図示する発光素子22の構造は、陽極として機能する画素電極19、
電界発光層20、陰極として機能する対向電極25が順に積層された、順積み構造を採用
している。この場合、発光素子22から出射される光は、画素電極19及び対向電極25
の両側に出射し、透光性を有する両電極を透過して、矢印で示すように出射する。つまり
、両面出射(デュアルエミッション)が行われる。なお、図示する構成では、隔壁層23
としては透明な有機材料を用いたが、第5又は第6の構成のように、遮光性を有する有機
樹脂との積層構造としても良い。
なお、画素電極19を陰極として機能させ、かつ、対向電極25を陽極として機能させ、
その間に電界発光層20を挟持させた逆積み構造を採用することもできる。この場合、ト
ランジスタの極性を順積みの場合の極性を反対にすればよい。逆積み構造を採用した場合
であっても、電界発光層20の両側の電極は、いずれも透光性を有しているため、両面出
射の発光装置を実現することができる。
なお、上記第7の構成(図2(C)参照)によれば、トランジスタ11上に第1の絶縁膜
12を設け、第2の絶縁膜12上に第2の絶縁膜13を設け、第2の絶縁膜13に接して
第3の絶縁膜14を設け、第2の絶縁膜13に設けられた開口部を介して、ソース/ドレ
イン配線18に接続する画素電極19を設けている。また、上記第8の構成(図2(D)
参照)に示す構成によれば、トランジスタ11上に第1の絶縁膜12を設け、第1の絶縁
膜12上に第2の絶縁膜13を設け、第2の絶縁膜13上に第3の絶縁膜14を設け、第
3の絶縁膜14に設けられた第3の開口部を介して、ソース/ドレイン配線18に接続す
る接続配線24を設け、接続配線24に接する画素電極19を設けている。または、接続
配線24を設けずに、第3の絶縁膜14に設けられた第3の開口部を介して、ソース/ド
レイン配線18と直接接続する画素電極19を設けている。このような構成にすると、画
素電極19を設ける領域は、ソース/ドレイン配線17、18が配置された領域に制限さ
れることがない。つまり、画素電極19を設ける領域のマージンが広がるため、特に、両
面出射のうち、上面出射の開口率の向上を図ることができる。また、高開口率を実現する
と、光を発する面積の増加に伴い、駆動電圧を下げて、消費電力を削減することができる
上述した図2(A)〜(D)に示す第5〜第8の構成を有するデュアルエミッション型表
示装置は、少なくとも下面出射される側に、遮光性を有する絶縁膜が設けられていること
により、迷光により、画素間の輪郭がぼやけたりする影響を抑制することができる。つま
り、遮光性を有する絶縁膜が迷光を吸収するために、画素間の輪郭が明瞭なものとなり、
高精細な画像を表示することができる。勿論、本発明は、デュアルエミッション型表示装
置であるから、上面出射される側にも、遮光性を有する絶縁膜(ここでは、隔壁層26)
を設け、迷光をカットするのが望ましい。そして、この構造はデュアルエミッション型の
みならず、トップエミッション型の表示装置に適用することも勿論可能であり、この場合
、基板10として、上述したガラスや石英、プラスチック等からなる絶縁表面を有する基
板の他に、シリコン基板や金属基板を用いることもできる。このように本発明は、遮光膜
の配置により迷光による影響を抑制することができ、小型化、軽量化、薄型化が実現され
る。
本発明の表示装置の構成について図面を参照して説明する。本発明の表示装置は、ソース
線Sx(xは自然数、1≦x≦m)と、ゲート線Gy(yは自然数、1≦y≦n)が絶縁
体を介して交差する領域に複数の素子を含む画素310を複数有する(図3(A)参照)
。画素310は、発光素子313と、容量素子316と、2つのトランジスタとを有する
。2つのトランジスタのうち、1つは画素310に対するビデオ信号の入力を制御するス
イッチング用のトランジスタ311であり、もう1つは発光素子313の発光と非発光を
制御する駆動用のトランジスタ312である。容量素子316は、トランジスタ312の
ゲート・ソース間電圧を保持する機能を有する。また、容量素子316は、省略すること
も可能である。つまり、トランジスタ312のゲート容量で代用することが可能である。
トランジスタ312のゲート容量については、ソース領域、ドレイン領域、LDD領域な
どとゲート電極とが重なってオーバーラップしているような領域で容量が形成されていて
もよいし、チャネル領域とゲート電極との間でゲート容量が形成されていてもよい。
トランジスタ311のゲート電極はゲート線Gyに接続し、ソース電極及びドレイン電極
の一方はソース線Sxに接続し、他方はトランジスタ312のゲート電極に接続する。ト
ランジスタ312のソース電極及びドレイン電極の一方は電源線Vx(xは自然数、1≦
x≦l)を介して第1の電源317に接続し、他方は発光素子313の画素電極に接続す
る。発光素子313の対向電極は第2の電源318に接続する。容量素子316はトラン
ジスタ312のゲート電極とソース電極の間に設けられる。トランジスタ311、312
の導電型は、N型とP型のどちらでもよいが、図示する構成では、トランジスタ311は
N型、トランジスタ312はP型の場合を示す。第1の電源317の電位と第2の電源3
18の電位は特に制約されないが、発光素子313に順方向バイアス又は逆方向バイアス
の電圧が印加されるように、互いに異なる電位に設定する。
トランジスタ311、312を構成する半導体は、非晶質半導体(アモルファスシリコン
)、微結晶半導体、結晶質半導体、有機半導体等のいずれでもよい。微結晶半導体は、シ
ランガス(SiH4)とフッ素ガス(F2)を用いて形成するか、シランガスと水素ガスを
用いて形成するか、上記に挙げたガスを用いて薄膜を形成後にレーザ光の照射を行って形
成してもよい。トランジスタ311、312のゲート電極は、導電性材料により単層又は
積層で形成する。例えば、画素310が設けられている基板側からタングステン(W)、
窒化タングステン(WN)を順に積層する構造や、基板側からモリブデン(Mo)、アル
ミニウム(Al)、Mo、またはMo、窒化モリブデン(MoN)を順に積層する構造を
採用するとよい。
次に、上記構成を有する画素310のレイアウトを図4に示す。このレイアウトでは、ト
ランジスタ311、312、容量素子316、発光素子313の画素電極319を示す。
続いて、このレイアウトの鎖線A−B、B´−Cに対応する断面構造を図3(B)に示す
。ガラスや石英などの絶縁表面を有する基板320上にトランジスタ311、312、発
光素子313、容量素子316が設けられている。基板320としては、ガラス基板、石
英基板、アルミナなど絶縁物質で形成される基板、後工程の処理温度に耐え得る耐熱性を
有するプラスチック基板等を用いることができる。図1、2に示すように、下地絶縁膜2
7を形成しておいてもよい。
また、隣接する画素310の間に設けられる隔壁層332のレイアウトを図5に示す。隔
壁層332の大きさは、その下部に設けられた配線を隠すことができる幅であることが好
ましい。図示するレイアウトの画素310の列方向(縦方向)の長さは幅338で示し、
行方向(横方向)の長さは幅337で示す。
次に、図3(A)に示した画素回路以外で、本発明に適用可能な画素回路の例について、
図面を参照して説明する。図6(A)は、図3(A)に示した画素310に、消去用のト
ランジスタ340と、消去用のゲート線Ryを新たに設けた構成の画素回路である。トラ
ンジスタ340の配置により、強制的に発光素子313に電流が流れない状態を作ること
ができるため、全ての画素310に対する信号の書き込みを待つことなく、書き込み期間
の開始と同時又は直後に点灯期間を開始することができる。従って、デューティ比が向上
して、動画の表示は特に良好に行うことができる。
図6(B)は、図3(A)に示した画素310のトランジスタ312を削除して、新たに
、トランジスタ341、342と、電源線Vax(xは自然数、1≦x≦k)を設けた画
素回路である。電源線Vaxは電源343に接続する。本構成では、トランジスタ341
のゲート電極を一定の電位に保持した電源線Vaxに接続することにより、トランジスタ
341のゲート電極の電位を固定にし、なおかつ飽和領域で動作させる。また、トランジ
スタ342は線形領域で動作させて、そのゲート電極には、画素の点灯又は非点灯の情報
を含むビデオ信号を入力する。線形領域で動作するトランジスタ342のソースドレイン
間電圧の値は小さいため、トランジスタ342のゲート・ソース間電圧の僅かな変動は、
発光素子313に流れる電流値には影響を及ぼさない。従って、発光素子313に流れる
電流値は、飽和領域で動作するトランジスタ341により決定される。上記構成を有する
本発明は、トランジスタ341の特性バラツキに起因した発光素子313の輝度ムラを改
善して画質を高めることができる。本実施例は、上記実施の形態及び他の実施例と自由に
組み合わせることができる。
本発明の表示装置の一形態であるパネルについて説明する。基板405上には、発光素子
を含む画素を複数有する表示領域400、ゲートドライバ401、ゲートドライバ402
、ソースドライバ403及びFPC等の接続フィルム407が設けられる(図7(A)参
照)。接続フィルム407はICチップなどに接続する。
図7(B)はパネルのA−Bにおける断面図を示し、表示領域400に設けられたトラン
ジスタ412と発光素子413、ソースドライバ403に設けられた素子群410を示す
。また、414は、容量素子である。表示領域400、ゲートドライバ401、402及
びソースドライバ403の周囲にはシール材408が設けられ、発光素子413は、該シ
ール材408と対向基板406により封止される。この封止処理は、発光素子413を水
分から保護するための処理であり、ここではカバー材(ガラス、セラミックス、プラスチ
ック、金属等)により封止する方法を用いるが、熱硬化性樹脂や紫外光硬化性樹脂を用い
て封止する方法、金属酸化物や窒化物等のバリア能力が高い薄膜により封止する方法を用
いてもよい。また、発光素子413のうち、対向電極19は、実施例1でいう第2の電源
318に接続される。基板405上に形成される素子は、非晶質半導体に比べて移動度等
の特性が良好な結晶質半導体(ポリシリコン)により形成することが好適であり、そうす
ると、同一表面上におけるモノリシック化が実現される。上記構成を有するパネルは、接
続する外部ICの個数が減少するため、小型・軽量・薄型化が実現される。
なお、表示領域400は絶縁表面上に形成された非晶質半導体(アモルファスシリコン)
をチャネル部としたトランジスタにより構成し、ゲートドライバ401、402及びソー
スドライバ403はICチップにより構成してもよい。ICチップは、COG方式により
基板405上に貼り合わせたり、基板405に接続する接続フィルム407に貼り合わせ
たりしてもよい。非晶質半導体は、CVD法を用いることで、大面積の基板に簡単に形成
することができ、かつ結晶化の工程が不要であることから、安価なパネルの提供を可能と
する。また、この際、インクジェット法に代表される液滴吐出法により導電層を形成する
と、より安価なパネルの提供を可能とする。
なお、接続フィルム407を設ける位置は上記構成に限定されず、例えば、図13に示す
ように、透光性又は遮光性を有する絶縁膜上に形成しても良い。この際、接続フィルム4
07と素子群410とは、接続配線24及びソース/ドレイン配線18を介して接続され
る。なお、本実施例は、上記実施の形態及び他の実施例と自由に組み合わせることができ
る。
発光素子を含む画素領域を備えた表示装置を用いた電子機器として、テレビジョン装置(
テレビ、テレビジョン受信機)、デジタルカメラ、デジタルビデオカメラ、携帯電話装置
(携帯電話機)、PDA等の携帯情報端末、携帯型ゲーム機、モニター、コンピュータ、
カーオーディオ等の音響再生装置、家庭用ゲーム機等の記録媒体を備えた画像再生装置等
が挙げられる。その具体例について、図8を参照して説明する。
図8(A)に示す本発明の表示装置を用いた携帯情報端末は、本体9201、表示部92
02等を含み、本発明により高精細な画像を表示することができる。図8(B)に示す本
発明の表示装置を用いたデジタルビデオカメラは、表示部9701、9702等を含み、
本発明により高精細な画像を表示することができる。図8(C)に示す本発明の表示装置
を用いた携帯端末は、本体9101、表示部9102等を含み、本発明により高精細な画
像を表示することができる。図8(D)に示す本発明の表示装置を用いた携帯型のテレビ
ジョン装置は、本体9301、表示部9302等を含み、本発明により高精細な画像を表
示することができる。図8(E)に示す本発明の表示装置を用いた携帯型のコンピュータ
は、本体9401、表示部9402等を含み、本発明により高精細な画像を表示すること
ができる。図8(F)に示す本発明の表示装置を用いたテレビジョン装置は、本体950
1、表示部9502等を含み、本発明により高精細な画像を表示することができる。また
、遮光膜の配置により迷光による影響を抑制することができ、小型化、軽量化、薄型化が
実現される。なお、本実施例は、上記実施の形態及び他の実施例と自由に組み合わせるこ
とができる。
本発明の表示装置は、メモリや処理回路などの機能回路やアンテナコイルを搭載すること
で、非接触でデータの送受信が可能なIDカードとして用いることができる。そのような
IDカードの構成の一例について図面を参照して説明する。
図9(A)に、本発明に係る表示装置を内蔵したIDカードの一形態を示す。図9(A
)に示すIDカードは、非接触で端末装置のリーダ/ライタとデータの送受信を行う非接
触型である。101はカード本体であり、102はカード本体101に搭載されている表
示装置の画素部に相当する。
図9(B)に、図9(A)に示したカード本体101に含まれるカード基板103の構
成を示す。カード基板103には、薄膜の半導体膜で形成されたIDチップ104と、上
記実施の形態又は実施例に係る表示装置105とが貼り合わされている。IDチップ10
4と表示装置105は共に別途用意された基板上において形成された後、カード基板10
3上に転写されたものである。転写方法としては、多数のTFTからなる薄膜集積回路を
基板上に作製した後、該薄膜集積回路を基板から剥離し、小型真空ピンセット等を用いて
カード基板103に貼り付ける方法や、UV光照射法を用いてカード基板103に選択的
に貼り付ける方法などがある。また、表示装置における画素部や駆動回路部についても、
同様に行うことができる。IDチップ104と表示装置105とを含む、薄膜の半導体膜
を用いて形成され、なおかつ形成後にカード基板に転写される部分を、薄膜部107と呼
ぶ。
またカード基板103には、TFTを用いて作製された集積回路106が実装されてい
る。集積回路106の実装の仕方は、特に限定されるものではなく、公知のCOG方法や
ワイヤボンディング方法、或いはTAB方法などを用いることができる。集積回路106
は、薄膜部107と、カード基板103に形成された配線108を介して電気的に接続さ
れている。
またカード基板103上には、集積回路106と電気的に接続されたアンテナコイル1
09が形成されている。アンテナコイル109により、端末装置との間のデータの送受信
を、電磁誘導を用いて非接触で行うことができるので、非接触型のIDカードは接触型に
比べてIDカードが物理的な磨耗による損傷を受けにくい。さらに非接触型のIDカード
は、非接触にて情報の管理を行うタグ(無線タグ)としても用いることができる。非接触
型のIDカードは、同じく非接触で情報の読み取りができるバーコードに比べて、管理可
能な情報量が飛躍的に高い。また情報を読み取ることができる端末装置との間の距離を、
バーコードを用いた場合に比べて長くすることができる。
なお図9(B)では、アンテナコイル109をカード基板103上に形成した例を示し
ているが、別途作製しておいたアンテナコイルをカード基板103に実装するようにして
も良い。例えば銅線などをコイル状に巻き、100μm程度の厚さを有する2枚のプラス
チックフィルムの間に該銅線を挟んでプレスしたものを、アンテナコイルとして用いるこ
とができる。また、薄膜集積回路の中に、アンテナコイルを作りこんでおいても良い。ま
た、図9(B)では、1つのIDカードにアンテナコイル109が1つだけ用いられてい
るが、アンテナコイル109が複数用いられていても良い。
なお、図9では表示装置105を搭載したIDカードの形態を示しており、表示装置1
05を設けることで、顔写真のデータを表示装置において表示させることができ、印刷法
を用いた場合に比べて顔写真のすり替えを困難にすることができる。また顔写真以外の情
報を表示することができ、IDカードの高機能化を実現することができる。
なおカード基板103には、可撓性を有するプラスチック基板を用いることができる。
プラスチック基板としては、極性基のついたノルボルネン樹脂からなるARTON:JS
R製を用いることができる。また、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエーテ
ルスルホン(PES)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリカーボネート(PC
)、ナイロン、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリスルホン(PSF)、ポ
リエーテルイミド(PEI)、ポリアリレート(PAR)、ポリブチレンテレフタレート
(PBT)、ポリイミドなどのプラスチック基板を用いることができる。
なお、本実施例では、IDチップと薄膜集積回路との間の電気的な接続は、図9におい
て示した形態に限定されない。例えば、カード基板上に形成された配線を介すのではなく
、IDチップの端子と薄膜集積回路の端子とを異方性の導電性樹脂やハンダなどで直接接
続するようにしても良い。
また図9において、薄膜集積回路と、カード基板に形成された配線との間の接続は、ワ
イヤボンディング法、ソルダーボールを用いたフリップチップ法で接続しても良いし、異
方性の導電性樹脂やハンダなどで直接接続しても良いし、その他の方法を用いて接続して
も良い。
次に、非接触型のIDカードにおける、IDチップと薄膜集積回路の機能的な構成の一
形態について説明する。図10に、非接触型のIDカードのブロック図を示す。
120は入力用アンテナコイルであり、121は出力用アンテナコイルである。また1
22は入力用インターフェースであり、123は出力用インターフェースである。なお各
種アンテナコイルの数は、図10に示した数に限定されない。入力用アンテナコイル12
0によって、端末装置から入力された交流の電源電圧や各種信号は、入力用インターフェ
ース122において復調されたり直流化されたりした後、バス128を介して、CPU1
14、ROM115、RAM116、EEPROM117、コプロセッサ118、コント
ローラ119などの各種回路に供給される。そして上記各種回路において処理または生成
された信号は、出力用インターフェース123において変調され、出力用アンテナコイル
121によって端末装置に送られる。
ここで、入力用インターフェース122は、整流回路124と、復調回路125とが設
けられている。入力用アンテナコイル120から入力された交流の電源電圧は、整流回路
124において整流化され、直流の電源電圧として上記各種回路に供給される。また、入
力用アンテナコイル120から入力された交流の各種信号は、復調回路125において復
調される。そして復調されることで波形整形された各種信号は、各種回路に供給される。
また、出力用インターフェース123は、変調回路126と、アンプ127とが設けら
れている。各種回路から出力用インターフェース123に入力された各種信号は、変調回
路126において変調され、アンプ127において増幅または緩衝増幅された後、出力用
アンテナコイル121から端末装置に送られる。なお、図10に示す各種回路は一形態を
示したものに過ぎず、IDカードに搭載される各種回路は上記回路に限定されない。
図10では、CPU114によって、IDカードの全ての処理が制御されており、RO
M115には、CPU114において用いられる各種プログラムが記憶されている。コプ
ロセッサ118は、メインとなるCPU114の働きを助ける副プロセッサであり、RA
M116は端末装置との間の通信時のバッファとして機能する他、データ処理時の作業エ
リアとしても用いられる。そしてEEPROM117は、信号として入力されたデータを
定められたアドレスに記憶する。なお、顔写真などの画像データを、書き換え可能な状態
で記憶させるならばEEPROM117に記憶し、書き換えが不可能な状態で記憶させる
ならばROM115に記憶する。また別途画像データの記憶用のメモリを用意しておいて
も良い。
コントローラ119は、画像データを含む信号に表示装置105の仕様に合わせてデー
タ処理を施し、ビデオ信号として表示装置105に供給する。またコントローラ119は
、入力用インターフェース122から入力された電源電圧や各種信号をもとに、Hsyn
c信号、Vsync信号、クロック信号CLK、交流電圧(AC Cont)等を生成し
、表示装置105に供給する。
表示装置105には、表示素子が各画素に設けられた画素部102と、前記画素部10
2に設けられた画素を選択する走査線駆動回路112と、選択された画素にビデオ信号を
供給する信号線駆動回路113とが設けられている。
なお、図10では、非接触型のIDカードを形成する一例としてアンテナコイルを用い
た例を示したが、非接触型のIDカードはこれに限定されず、発光素子や光センサ等を用
いて光でデータの送受信を行うようにしても良い。
図10では、整流回路124、復調回路125、変調回路126などのアナログ回路を
含む入力用インターフェース122及び出力用インターフェース123を、集積回路10
6に形成する。また、CPU114、ROM115、RAM116、EEPROM117
、コプロセッサ118、コントローラ119などの各種回路を、IDチップ104で形成
したが、本構成は一例であり、この構成に限定されない。例えばGPSなどの機能を有し
ていても良い。また、集積回路106は、従来のように、シリコンウエハ上に形成したが
、IDチップ104と同様に、TFTを用いた薄膜集積回路としてもよい。
なお図10では、端末装置のリーダ/ライタから電源電圧が供給されている例について
示したが、これに限定されない。例えば、IDカードに太陽電池や、リチウム電池等の超
薄型の電池を内蔵した構成としても良い。また、本実施例では、非接触型IDカードを例
に挙げて説明したが、勿論、IDカードに設けられた接続端子と端末装置のリードライタ
とを電気的に接続し、データの送受信を行う接触型のIDカードについても、本発明に係
る表示装置を搭載することは可能である。
上記構成を有するIDカードは、運転免許証、身分証明証などに用いることができる。
また、印刷法によりIDカードに顔写真を転写していた場合、偽造により、比較的容易に
顔写真のすり替えを行うことができるが、本発明の場合は、顔写真のすり替えを容易に行
うことができない。従って、偽造を防止してセキュリティ性を確保し、また、顔写真以外
の画像を表示することができるために、高付加価値化、多機能化を実現する。なお、本実
施例は、上記実施の形態及び他の実施例と自由に組み合わせることができる。
本実施例では、図11を参照して、上記実施の形態とは、異なる構成の表示装置について
説明する。まず、図11(A)に示す構成の表示装置は、基板10上に設けられたトラン
ジスタ11上に設けられた第1の絶縁膜12と、第1の絶縁膜12上に設けられた画素電
極19と、画素電極19に接して設けられた隔壁層29と、画素電極19及び隔壁層29
に接して設けられた電界発光層20と、電界発光層20に接して設けられた対向電極25
を有する。
第1の絶縁膜及びトランジスタのゲート絶縁膜には、開口部が設けられ、ソース/ドレイ
ン配線17、18が形成される。これにより、トランジスタ11と、画素電極19とが接
続される。ソース/ドレイン配線17、18は、アルミニウム及び炭素を含む合金を用い
るのが望ましい。また、この合金に、ニッケル、コバルト、鉄、珪素等を含有させても良
い。これらの含有率は、例えば、炭素を0.1〜3.0原子%、ニッケル、コバルト、鉄
のうち少なくとも一種以上の元素を0.5〜7.0原子%、珪素を0.5〜2.0原子%
とするのがよい。さらに、ソース/ドレイン配線18に接して、画素電極19が設けられ
ている。
第1の絶縁膜は、ここでは窒化珪素、酸化珪素、窒化酸化珪素、酸化窒化珪素等を2層に
積層させたものを用いたが、この構成に限定されるものではない。また、第1の絶縁膜は
、省略することも可能である。
隔壁層29としては、ここでは遮光性を有する膜を用いる。隔壁層29に用いる遮光性を
有する膜としては、アクリル、ポリイミド、シロキサン等の有機材料に、カーボンや、遮
光性を有する金属の粒子を添加したものを用いることができる。勿論、隔壁層29の上下
に、透光性を有する隔壁層を追加しても良い。その他の構成要素に用いられる材料は、上
記実施の形態で述べたものを適宜採用することができる。特に、対向電極25としては、
発光層からの光を透過させるべく、1〜10nmのアルミニウム薄膜、もしくはLiを微
量に含むアルミニウム膜等を用いることによって、図示するように、デュアルエミッショ
ン型表示装置が得られる。勿論、対向電極25の材質を変えることにより、ボトムエミッ
ション型とすることもできる。
次に、図11(B)に示す構成の表示装置は、基板10上に設けられたトランジスタ11
と、トランジスタ11上に設けられた遮光性を有する絶縁膜31と、遮光性を有する絶縁
膜31に設けられた開口部と、該開口部の内側に設けられた発光素子22を有する。
本構成においては、トランジスタ11上に無機材料からなる絶縁膜(バリア膜)を省略し
た構成とした。勿論、該バリア膜を形成しても良い。また、第1の絶縁膜及びトランジス
タのゲート絶縁膜には、開口部が設けられ、ソース/ドレイン配線17、18が形成され
る。これにより、トランジスタ11と、画素電極19とが接続される。ソース/ドレイン
配線17、18は、アルミニウム及び炭素を含む合金を用いるのが望ましい。また、この
合金に、ニッケル、コバルト、鉄、珪素等を含有させても良い。これらの含有率は、例え
ば、炭素を0.1〜3.0原子%、ニッケル、コバルト、鉄のうち少なくとも一種以上の
元素を0.5〜7.0原子%、珪素を0.5〜2.0原子%とするのがよい。
遮光性を有する絶縁膜31としては、アクリル、ポリイミド、シロキサン等の有機材料に
、カーボンや、遮光性を有する金属の粒子を添加したものを用いることができる。絶縁膜
31は光が透過できるように開孔部が設けられており、図示する構成では、画素電極19
がゲート絶縁膜の露出された部分(ゲート絶縁膜が遮光性を有する絶縁膜31に覆われて
いない部分)を覆うように形成されている。さらに、画素電極上に、隔壁層29、30が
形成されている。図示する構成では、隔壁層29が遮光性を有しており、隔壁層30は透
明であるが、この構成に限定されない。さらに、両隔壁層に設けられた開孔部に、電界発
光層20及び対向電極25が形成されることにより、発光素子22が形成される。
対向電極25としては、発光層からの光を透過させるべく、1〜10nmのアルミニウム
薄膜、もしくはLiを微量に含むアルミニウム膜等を用いることによって、図示するよう
に、デュアルエミッション型表示装置が得られる。勿論、対向電極25の材質を変えるこ
とにより、ボトムエミッション型とすることもできる。
上述した図11(A)、(B)の構成に係る表示装置は、画素電極19の下部に、遮光性
を有する絶縁膜又は透光性を有する絶縁膜を設ける必要がなく、工程を簡略化できる。一
方、少なくとも遮光性を有する膜を含む隔壁層29を用いることにより、上面出射に関し
ては、迷光により画素間の輪郭がぼやけたりする影響を抑制することができる。つまり、
遮光性を有する絶縁膜が迷光を吸収するために、画素間の輪郭が明瞭なものとなり、高精
細な画像を表示することができる。また、遮光膜の配置により迷光による影響を抑制する
ことができ、小型化、軽量化、薄型化が実現される。なお、本実施例は、上記実施の形態
及び他の実施例と自由に組み合わせることができる。
本実施例では、図12を参照して、各画素部にカラーフィルタを設けた場合の構成につい
て説明する。まず、図12(A)は、ボトムエミッション型表示装置において、基板10
上にR、G、Bのカラーフィルタ90〜92をそれぞれ設け、さらにアクリル等の有機樹
脂層95で平坦化し、その上にトランジスタ11、発光素子22等を形成していく。カラ
ーフィルタ90〜92は、公知の材料、公知の方法によって作成することができる。
また、図12(B)は、デュアルエミッション型表示装置において、基板10上にトラン
ジスタ11を形成し、さらに、遮光性を有する絶縁膜31を形成し、発光層からの光を通
過させるための開口部を設けた後、該開口部に、赤、緑、青色の顔料を含み、かつ透光性
を有する樹脂を形成することにより、カラーフィルタ93〜95を形成する。この顔料を
含んだ樹脂は、液滴吐出法を用いて選択的に形成するのが望ましい。さらに、対向基板4
06には、図12(A)と同様に、R、G、Bのカラーフィルタ90〜92をそれぞれ設
け、アクリル等の有機樹脂層95を介してトランジスタ11や発光素子22等が形成され
た基板10と貼り合わせる。
なお、図12(A)の構成においても、図12(B)と同様に、遮光性を有する絶縁膜3
1の開口部に、顔料を含む透光性樹脂を形成することにより、カラーフィルタを形成して
もよい。
通常、カラーフィルタを形成する場合には、その周囲にブラックマトリクス(R、G、B
の各画素を光学的に分離するための格子状又はストライプ状の遮光膜)を設ける。しかし
、上述した図12(A)、(B)の構成に係る発明では、当該ブラックマトリクスを設け
るべき箇所に対応して、遮光性を有する絶縁膜31が形成されている。したがって、本発
明はブラックマトリクスを別途形成する際に用いるマスクずれを考慮する必要がないため
、歩留まりが向上し、また、余分な工程を追加する必要がないためコスト削減につながる
。なお、本実施例は、上記実施の形態及び他の実施例と自由に組み合わせることができる
本実施例では、図14を参照して、ソース/ドレイン配線17、18(接続配線24含む
。以下、本実施例において「配線」という。)及び画素電極19の積層構造について説明
する。図14の各図は、画素領域の発光素子の半分のみ抽出して示したものである。
図14(A)は、配線としてMo600、アルミ系合金601の積層構造とし、画素電極
19としてITO602とした場合を示している。アルミ系合金601としては、アルミ
ニウムに、炭素、ニッケル、コバルト、鉄、珪素等を含有させたものが望ましい。これら
の含有率は、例えば、炭素を0.1〜3.0原子%、ニッケル、コバルト、鉄のうち少な
くとも一種以上の元素を0.5〜7.0原子%、珪素を0.5〜2.0原子%とするのが
よい。この材料は、抵抗値が3.0〜5.0Ωcmと低いのが、特徴の一つである。なお
、ここでMo600は、バリアメタルとして機能する。
このように、アルミ系合金601にニッケル、コバルト、鉄のうち少なくとも一種以上の
元素を0.5%以上含有させた場合には、ITO602の電極電位に近づけることができ
、ITO602とのダイレクトコンタクトが可能になる。また、アルミ系合金601の耐
熱性も向上する。また、炭素の含有量を0.1%以上とすることにより、ヒロックの発生
を抑制することができる。また、珪素を含有させた場合にも、高温で加熱処理した際でも
、ヒロックが発生しにくくなるというメリットがある。
図14(B)は、配線としてアルミ系合金603を用い、画素電極19としてITO60
2を用いる場合を示している。ここでは、アルミ系合金603は、少なくともニッケルを
含む構成とする。このアルミ系合金603を形成した後、該合金に含まれるニッケルがし
み出してきて、トランジスタ11のシリコン半導体層のSiと化学反応することにより、
ニッケルシリサイド607が形成され、接合性が向上するというメリットがある。
図14(C)は、配線としてアルミ系合金604を、画素電極19としてITO605を
積層させた場合を示している。特に、両者の組合せの積層構造を採用した場合、平坦性が
著しく向上することが実験的に判った。例えば、基板側からAl−Si合金、窒化チタン
からなる配線、ITOを順に積層する構造、またはAl−Si合金、窒化チタンからなる
配線、ITSOを順に積層する構造の場合と比較すると、その平坦性は約2倍の良好さを
示した。
図14(D)は、配線として、また画素電極として、ともにアルミ系合金604、606
を用いた場合を示している。
上記アルミ系合金は、ウエットエッチングによって簡単にパターニング形成ができること
から、その用途は、配線、画素電極を問わず幅広く利用できる。ただし、上記アルミ系合
金は、反射性に優れているため、ボトムエミッション型又はデュアルエミッション型表示
装置とする場合には、配線又は画素電極を光が透過できるように、薄膜として形成する必
要がある。なお、本実施例は、上記実施の形態及び他の実施例と自由に組み合わせること
ができる。
本発明に係るボトムエミッション型、トップエミッション型、及びデュアルエミッショ
ン型表示装置は、遮光性を有する絶縁膜が設けられていることにより、迷光により、1画
素に相当する発光領域の輪郭がぼやけたりする影響を抑制することができる。つまり、遮
光性を有する絶縁膜が迷光を吸収するために、1画素に相当する発光領域の輪郭が明瞭な
ものとなり、高精細な画像を表示することができる。また、遮光膜の配置により迷光によ
る影響を抑制することができるため、小型化、軽量化、薄型化が実現される。また、この
ような優れた作用効果を有する本発明に係る表示装置は、テレビジョン装置(テレビ、テ
レビジョン受信機)、デジタルカメラ、デジタルビデオカメラ、携帯電話装置(携帯電話
機)、PDA等の携帯情報端末、携帯型ゲーム機、モニター、コンピュータ、カーオーデ
ィオ等の音響再生装置、家庭用ゲーム機等の記録媒体を備えた画像再生装置等のあらゆる
電子機器、さらには、IDカードのようなユビキタスネットワークを構築するに欠かせな
いツールにまで搭載することができ、その利用範囲、利用価値は、少なくないものと信ず
る。
10 基板
11 トランジスタ
12 第1の絶縁膜
13 第2の絶縁膜
14 第3の絶縁膜
15 ソース/ドレイン領域
16 ソース/ドレイン領域
17 ソース/ドレイン配線
18 ソース/ドレイン配線
19 画素電極
20 電界発光層
21 対向電極
22 発光素子
27 下地絶縁膜
28 ゲート絶縁膜
31 遮光性を有する絶縁膜
310 画素
311 トランジスタ
312 トランジスタ
313 発光素子
316 容量素子
317 第1の電源
318 第2の電源
319 画素電極
320 基板
332 隔壁層
337 幅
338 幅
340 トランジスタ
341 トランジスタ
342 トランジスタ
343 電源
400 表示領域
401 ゲートドライバ
402 ゲートドライバ
403 ソースドライバ
405 基板
406 対向基板
407 接続フィルム
408 シール材
410 素子群
412 トランジスタ
413 発光素子
414 容量素子

Claims (1)

  1. 基板上に設けられたトランジスタと、
    前記トランジスタ上に設けられた遮光性を有する絶縁膜と、
    前記遮光性を有する絶縁膜上に設けられた発光素子とを有し、
    前記遮光性を有する絶縁膜には、前記発光素子からの光を通過させる開口部が設けられていることを特徴とする表示装置。
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