JP2014024243A - ボールペンチップの洗浄方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】ボールペンチップ内の微細な隙間まで洗浄して油分を除去することによって、インキとボールおよび内方突出部との濡れ性を向上させ、摩擦抵抗を軽減することにより、良好な筆記感を得られるボールペンチップの洗浄方法を提供する。
【解決手段】筆記具部材としてのボールと、このボールを回転自在に抱時するボールホルダーとを少なくとも備えるボールペンチップを、少なくとも超臨界二酸化炭素に溶解し得る溶媒と共に超臨界二酸化炭素に浸漬する。
【選択図】なし

Description

本発明は、筆記部材としてのボールと、このボールを先端開口部より一部突出してボール抱持室に抱持するボールペンチップの洗浄方法に関するものである。
ボールペンは、基本的に、インキを収容するインキタンクと、このインキタンクに直接または接続部材を介して接続したペン先部材であるボールペンチップとにより構成されている。ボールペンチップは、主に、被筆記面に接触してインキを転写する筆記部材としてのボールと、このボールを回転自在に抱持するボールホルダーとから構成されており、ボールホルダーの貫通孔を通じてインキタンク内のインキをボールに接続するものである。
ボールを抱持するボールホルダーは、インキ通路である貫通孔内に、ボールの後退規制部となる内方突出部を備えている。この内方突出部は放射状に形成された溝にて分割され、周状に等間隔に形成されるのが通常であり、放射状の溝はボールホルダーの内壁近傍にまで形成されてボールの周囲にインキを供給できるようになっている。
このようなボールペンの筆記は、被筆記面に接したボールを回転させることによりインキを掻き出し、被筆記面に転写することにより成される。
このようなボールペンチップの多くは、耐摩耗性や耐久性の観点より、ボールホルダーを、ステンレスや洋白、黄銅などの合金から、ボールをタングステンカーバイドやシリコンカーバイドなどの金属炭化物の焼結体を使用しているが、ボールホルダーは、主に円柱状又はパイプ状のブランク材を切削や圧延によって加工され、ボールの設置までを一連の機械の中で加工されることも多い。その加工の際には、切削油が供給され、加工後のボールペンチップの内外には切削油が付着しており、通常は有機溶媒を使用した浸漬、揺動、あるいは超音波振動による洗浄工程の後、温風による吹き付け、減圧といった乾燥工程を経て油分が取り除かれる。
しかし、このような洗浄方法では、ボールホルダー内やボール表面などの微細な領域の油分を充分に取り去ることが出来ず、ボールペンチップ内に汚れとして付着した状態となっている。ボールやボールホルダー内の内方突出部に油分が付着したままであると、インキ通路より流入するインキのボールおよび内方突出部に対する濡れが妨げられるため、金属同士の接触によって摩擦抵抗が増加し、書き味の低下や、内方突出部の摩耗によってインキ吐出量が減少してしまうといった問題があった。
ボールペンチップを洗浄する手段として、超臨界二酸化炭素を使用する方法(特許文献1)が知られている。
特開2001−310586号公報
特許文献1に記載の発明では、超臨界二酸化炭素のみで洗浄を行うために溶解力が不足しており、油分を充分に除去できなかった。
本発明は、ボールペンチップ内の微細な隙間まで洗浄して油分を除去することによって、インキとボールおよび内方突出部との濡れ性を向上させ、摩擦抵抗を軽減することにより、良好な筆記感を得られるボールペンチップを提供することを目的とするものである。
本発明は、筆記具部材としてのボールと、このボールを回転自在に抱時するボールホルダーとを少なくとも備えるボールペンチップを、少なくとも超臨界二酸化炭素に溶解し得る溶媒と共に超臨界二酸化炭素に浸漬するボールペンチップの洗浄方法を要旨とする。
本発明では、超臨界二酸化炭素に溶解し得る溶媒を超臨界二酸化炭素に溶解させた状態でボールペンチップを洗浄することで、ボールペンチップ内の油分を除去することができ、インキとボールおよび内方突出部との濡れ性を向上させ、摩擦抵抗を軽減することにより、良好な筆記感が得られる。
超臨界二酸化炭素は、二酸化炭素の臨界点(7.38MPa、31.1℃)以上の温度・圧力領域にある状態である。高圧のため密度が高い一方で、臨界温度を超えているため分子の熱運動が激しいことより、液体のような溶解力と、気体のような高拡散性を併せ持った状態となっている。このような超臨界状態の二酸化炭素に溶媒を併用すると、超臨界状態の二酸化炭素の物理的な溶解性に加えて、溶剤の親和性による化学的な洗浄能力が付加され、ボールペンチップのような微細な構造内に存在する切削油を除去することが可能となる。
このことから、従来行われている浸積処理より、さらにボールペンチップの細部まで洗浄することができる。
本発明に使用するボールホルダーには、ステンレス鋼、真鍮、洋白等の金属が使用され、円柱状材料に塑性変形や切削加工を施した砲弾型のほかに、パイプ部材に塑性変形を施した所謂パイプ式ボールペンとすることもできる。
ボールホルダーはインキ通路となる貫通孔を備え、先端開口部から筆記ボールを一部突出させて抱持し、インキ通路を通じてインキタンクのインキ筆記ボールの周囲に供給する部材である。ボールホルダーの先端開口部は、塑性変形などによって筆記ボールの直径以下の開口径に変形され、内孔に形成した内方突出部にてボールの収容されるボール収容室を区画し、ボールの抜け止めと後方移動規制をなしている。内方突出部は、中心孔とこれに連通した放射状に形成した溝によって分割されており、それぞれが筆記ボールの筆圧を受け止めるボール受け座部を形成する。筆記ボール設置後にボールに打撃力を付与することによって、内方突出部に筆記ボールの表面形状を転写した凹部を形成して、面状のボール受け座を形成することもできる。また、筆記ボールの抜け止めのために先端開口部を小径化する際に、外側から回転するかしめ加工器を押しあてることによって、該部の内側をボールに押し付けて、内面に帯状の表面が均一に磨かれた均一隙間部分を形成することもできる。
また、ボールホルダー内に、コイルスプリング等の弾撥部材を配置して、筆記ボールを前方に押し、ボールホルダーの内壁に周状接触させることによって不使用時のインキ漏れやインキ乾燥の抑制をすることもできる。
ボールにはタングステンカーバイドを主成分にし、バインダー成分としてクロムおよびコバルトを含有するボール、タングステンカーバイドを主成分にし、バインダー成分としてクロムを含有するボール、タングステンカーバイドを主成分にし、チタン、ニッケルを含有するボール、炭化珪素、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム等の無機物質の焼結体等の高硬度材料が用いられる。また、前記材料からなるボールの表面性状は鏡面状態に研磨された算術平均高さで5nm以下または梨地に研磨された算術平均高さ5〜20nmのものが適宜使用できる。
ボールペンチップ加工時に付着する油分は切削油である。切削油としては、日本工業規格JIS K2241:2000(関連規格:ASTM D971)に規定される水溶性切削油剤、不水溶性切削油剤が挙げられる。主成分としては、水溶性切削油剤では鉱油、脂肪油、合成油あるいはそれらの混合物と界面活性剤と水との混合物が、不水溶性切削油剤では鉱油、脂肪油、合成油あるいはそれらの混合物が挙げられる。
水溶性切削油剤としては、ダフニーマスタークールシリーズ、ダフニーアルファクールシリーズ(出光興産(株)製)、エマルカットシリーズ、マルチクールシリーズ(共同油脂(株)製)、レピアスブライトクールシリーズ(三興石油(株)製)、ケミクールシリーズ((株)ケミック製)、コスモクリーンクールシリーズ(コスモ石油ルブリカンツ(株)製)、ヴァニソールシリーズ、ゴールデンヴァニソールシリーズ、スーパーゴールデンヴァニソールシリーズ、オクタヴァニソールシリーズ、ヴァニラストシリーズ、ピコヴァニソールシリーズ、ベースゾールシリーズ(佐藤特殊製油(株))、サミッククールエースシリーズ(三和化成工業(株))、Eシリーズ、ECO2000シリーズ、S858シリーズ、FCS330シリーズ、FCS707シリーズ、FCS839シリーズ、MLOシリーズ、S255Nシリーズ、COW5シリーズ、C600シリーズ、C530シリーズ、C560シリーズ、C603、604シリーズ(ジュラロン(株)製)、リライアソルシリーズ、ユニソルブルシリーズ(JX日鉱日石エネルギー(株)製)、スギカットシリーズ(スギムラ化学(株)製)、シミロンシリーズ(大同化学工業(株)製)、ハイチップシリーズ(タイユ(株))、センタークールシリーズ(中京化成工業(株)製)、トヨピカットシリーズ(豊田化学工業(株))、リスカットSXシリーズ、リスカットSYシリーズ、リスカットSZシリーズ(エヌ・エスルブリカンツ(株)製)、ミクロカットシリーズ(日本クエーカー・ケミカル(株)製)、サンカットシリーズ、サンクールシリーズ(日本グリース(株)製)、UC−192、UC−198P、UC−1230R、UC−1400M、UC−1820、S−1330L、UC−1240、UC−1880、UC−1250、UC−178AE、UC−198P、S−1603、S−1848N、TC−350、UC−1825、TC−300M、B−493T(日本工作油(株)製)、PS−1118、PS−1119、PS−1206、PS−1210、PS−1307、PS−1322、PS−1325、PS−2119、PS−2136、PS−2306、PS−3134、PS−3161(パレス化学(株)製)が挙げられる。
不水溶性切削油剤としては、ダフニーマーグプラスシリーズ、ダフニーカットシリーズ(出光興産(株)製)、サルクラットSシリーズ、サルクラットSXシリーズ(共同油脂(株)製)、レピアスカットFTシリーズ、レピアスカットKEシリーズ、レピアスカットシリーズ(三興石油(株)製)、ケミロンシリーズ、ケミロンカットシリーズ((株)ケミック製)、コスモクリーンカットシリーズ(コスモ石油ルブリカンツ(株)製)、ストカットシリーズ(佐藤特殊製油(株))、サミックカットエースシリーズ(三和化成工業(株))、A058Jシリーズ(ジュラロン(株)製)、リライアカットシリーズ、DE10シリーズ、DE−P15シリーズ、DE−P25シリーズ、ユニカットジネンシリーズ(JX日鉱日石エネルギー(株)製)、スギカットシリーズ(スギムラ化学(株)製)、ダイカトールシリーズ(大同化学工業(株)製)、Nカットシリーズ、Sカットシリーズ、TPFシリーズ、PECシリーズ(タイユ(株)製)、センターオイルシリーズ(中京化成工業(株)製)、スピードFシリーズ、スピードSNシリーズ、スピードSAシリーズ(エヌ・エスルブリカンツ(株)製)、ミクロカットシリーズ(日本クエーカー・ケミカル(株)製)、サンカットシリーズ(日本グリース(株)製)、NC−7500、NO.75Mアルミ合金工作油、NO.76 アルミ合金工作油、C−40 工作油、C−42 工作油、C−125 工作油、C−126 工作油、NO.230−1 工作油 C−215 工作油、C−31 工作油、C−32 工作油、C−34 工作油 、NO.3 特殊工作油 、NO.5 特殊工作油、NO.50、C−4005工作油、C−4015工作油、C−4025工作油、C−4030工作油、C−4105工作油、C−4115工作油、C−4125工作油、C−4130工作油、C−4325工作油、C−4326S工作油、NO.1A特殊工作油、C−137工作油、C−4515工作油、C−4525工作油、C−4530工作油(日本工作油(株)製)、PS−9H6、PS−12L5−N、PS−17R4、PS−19R2、PS−33Y、PS−BTA−N、PS−TF−10(パレス化学(株)製)が挙げられる。
本発明に使用する超臨界二酸化炭素に溶解し得る溶媒としては、以下のものを用いることが出来る。
一例として、キシレン、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコールおよび高級アルコール、水、アセトン、メチルエチルケトン、トルエン、オクタン、ヘキサン、N−メチル−ピロリジオン、N−オクチル−ピロリジオンまたはN−フェニル−ピロリジオンなどのN−アルキルピロリジオン、ジメチルスルホキシド、スルホラン、カテコール、乳酸エチル、ブチルカルビトール、モノエタノールアミン、ブチロールラクトン、γ−ブチロラクトン、ブチレンカーボネート、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ヒドロフルオロカーボン、ヒドロフルオロエーテル、六フッ化硫黄、ペンタン、ジメチルホルムアミド、ジエチルエーテル、ジメチルスルホキシド、ジグリコールアミン、Γ−ブチロラクトン、炭酸ブチレン、炭酸エチレン、炭酸プロピレン、β−ジケトンならびにカルボン酸等が挙げられる。
これらの中でも特に、水溶性切削油に対しては、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコールなどのアルコール類や、水、モノエタノールアミン、ジメチルスルホキシドなどを用いるのが望ましい。
さらに、水不溶性切削油に対しては、キシレン、アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルエーテル、ヒドロフルオロエーテル、トルエン、ヘキサン、オクタンなどの脱脂性のあるものを用いるのが望ましい。
ボールペンチップの洗浄方法としては、あらかじめ耐圧容器内に、上述の超臨界二酸化炭素に溶解し得る溶媒とボールペンチップを投入しておき、容器内を臨界温度以上に加熱した後、液化二酸化炭素をポンプで送りこんで臨界圧力以上に加圧することで、超臨界二酸化炭素に前記溶媒が溶解した状態となり、ボールペンチップを洗浄することができる。
ここで超臨界二酸化炭素とは、二酸化炭素を温度31.1℃以上、圧力7.38MPa以上にすることで二酸化炭素が超臨界状態にしたものであり、本発明にて使用する洗浄条件としては、二酸化炭素が超臨界状態になる条件から適宜選択することが出来る。
ボールペンチップを前記溶媒が溶解した超臨界二酸化炭素内に所定の時間静置させて洗浄が完了した後は、二酸化炭素と前記溶媒を耐圧容器外へ送り出して大気圧にまで圧力を下げることで、乾燥した状態でボールペンチップを取り出すことができる。
本発明の方法で洗浄したボールペンチップを使用する形態の一例としては、ポリプロピレン樹脂のパイプなどによるインキ収容管内にインキを充填したものに、接続部品を介して接続され、外装体に交換可能に収容されるリフィルとすることができる。また、インキ収容管をそのまま外装部材として直接把持する筆記具とすることもできる。尚、外装体を複数の様々な材質の部品で構成したり、ペン先をキャップで保護したり、筆記具の後端を押圧することでペン先の出没を可能としたりすることなどは適宜である。インキ収容部の材質としては、ポリアミド樹脂や、塩化ビニル樹脂、エチレンビニルアルコール共重合体、ポリアクリロニトリル、フッ素樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート樹脂、ポリスチレン樹脂、ABS樹脂、ポリブチレンテレフタレート、ポリブチレンナフタレート、ポリエチレンナフタレート等の樹脂やステンレス等の金属を使用しても良い。
使用するインキとしては、油性染料インキ、油性顔料インキ、水性染料インキ、水性顔料インキなど特に制限はない。
使用する着色剤は、従来のインキに用いられる染料及び顔料が使用可能であり、水性染料では酸性染料、直接染料、塩基性染料等のいずれも用いることができる。その一例を挙げれば、ジャパノールファストブラックDコンク(C.I.ダイレクトブラック17)、ウォーターブラック100L(同19)、ウォーターブラックL−200(同19)、ダイレクトファストブラックB(同22)、ダイレクトファストブラックAB(同32)、ダイレクトディープブラックEX(同38)、ダイレクトファストブラックコンク(同51)、カヤラススプラグレイVGN(同71)、カヤラスダイレクトブリリアントエローG(C.I.ダイレクトエロー4)、ダイレクトファストエロー5GL(同26)、アイゼンプリムラエローGCLH(同44)、ダイレクトファストエローR(同50)、アイゼンダイレクトファストレッドFH(C.I.ダイレクトレッド1)、ニッポンファストスカーレットGSX(同4)、ダイレクトファストスカーレット4BS(同23)、アイゼンダイレクトローデュリンBH(同31)、ダイレクトスカーレットB(同37)、カヤクダイレクトスカーレット3B(同39)、アイゼンプリムラピンク2BLH(同75)、スミライトレッドF3B(同80)、アイゼンプリムラレッド4BH(同81)、カヤラススプラルビンBL(同83)、カヤラスライトレッドF5G(同225)、カヤラスライトレッドF5B(同226)、カヤラスライトローズFR(同227)、ダイレクトスカイブルー6B(C.I.ダイレクトブルー1)、ダイレクトスカイブルー5B(同15)、スミライトスプラブルーBRRコンク(同71)、ダイボーゲンターコイズブルーS(同86)、ウォーターブルー#3(同86)、カヤラスターコイズブルーGL(同86)、カヤラススプラブルーFF2GL(同106)、カヤラススプラターコイズブルーFBL(同199)等の直接染料や、アシッドブルーブラック10B(C.I.アシッドブラック1)、ニグロシン(同2)、スミノールミリングブラック8BX(同24)、カヤノールミリングブラックVLG(同26)、スミノールファストブラックBRコンク(同31)、ミツイナイロンブラックGL(同52)、アイゼンオパールブラックWHエクストラコンク(同52)、スミランブラックWA(同52)、ラニルブラックBGエクストラコンク(同107)、カヤノールミリングブラックTLB(同109)、スミノールミリングブラックB(同109)、カヤノールミリングブラックTLR(同110)、アイゼンオパールブラックニューコンク(同119)、ウォーターブラック187−L(同154)、カヤクアシッドブリリアントフラビンFF(C.I.アシッドエロー7:1)、カヤシルエローGG(同17)、キシレンライトエロー2G140%(同17)、スミノールレベリングエローNR(同19)、ダイワタートラジン(同23)、カヤクタートラジン(同23)、スミノールファストエローR(同25)、ダイアシッドライトエロー2GP(同29)、スミノールミリングエローO(同38)、スミノールミリングエローMR(同42)、ウォーターエロー#6(同42)、カヤノールエローNFG(同49)、スミノールミリングエロー3G(同72)、スミノールファストエローG(同61)、スミノールミリングエローG(同78)、カヤノールエローN5G(同110)、スミノールミリングエロー4G200%(同141)、カヤノールエローNG(同135)、カヤノールミリングエロー5GW(同127)、カヤノールミリングエロー6GW(同142)、スミトモファストスカーレットA(C.I.アシッドレッド8)、カヤクシルクスカーレット(同9)、ソーラールビンエクストラ(同14)、ダイワニューコクシン(同18)、アイゼンボンソーRH(同26)、ダイワ赤色2号(同27)、スミノールレベリングブリリアントレッドS3B(同35)、カヤシルルビノール3GS(同37)、アイゼンエリスロシン(同51)、カヤクアシッドローダミンFB(同52)、スミノールレベリングルビノール3GP(同57)、ダイアシッドアリザリンルビノールF3G200%(同82)、アイゼンエオシンGH(同87)、ウォーターピンク#2(同92)、アイゼンアシッドフロキシンPB(同92)、ローズベンガル(同94)、カヤノールミリングスカーレットFGW(同111)、カヤノールミリングルビン3BW(同129)、スミノオールミリングブリリアントレッド3BNコンク(同131)、スミノールミリングブリリアントレッドBS(同138)、アイゼンオパールピンクBH(同186)、スミノールミリングブリリアントレッドBコンク(同249)、カヤクアシッドブリリアントレッド3BL(同254)、カヤクアシッドブリリドブリリアントレッドBL(同265)、カヤノールミリングレッドGW(同276)、ミツイアシッドバイオレット6BN(C.I.アシッドバイオレット15)、ミツイアシッドバイオレットBN(同17)、スミトモパテントピュアブルーVX(C.I.アシッドブルー1)、ウォーターブルー#106(同1)、パテントブルーAF(同7)、ウォーターブルー#9(同9)、ダイワ青色1号(同9)、スプラノールブルーB(同15)、オリエントソルブルブルーOBC(同22)、スミノールレベリングブルー4GL(同23)、ミツイナイロンファストブルーG(同25)、カヤシルブルーAGG(同40)、カヤシルブルーBR(同41)、ミツイアリザリンサフィロールSE(同43)、スミノールレベリングスカイブルーRエクストラコンク(同62)、ミツイナイロンファストスカイブルーB(同78)、スミトモブリリアントインドシアニン6Bh/c(同83)、サンドランシアニンN−6B350%(同90)、ウォーターブルー#115(同90)、オリエントソルブルブルーOBB(同93)、スミトモブリリアントブルー5G(同103)、カヤノールミリングウルトラスカイSE(同112)、カヤノールミリングシアニン5R(同113)、アイゼンオパールブルー2GLH(同158)、ダイワギニアグリーンB(C.I.アシッドグリーン3)、アシッドブリリアントミリンググリーンB(同9)、ダイワグリーン#70(同16)、カヤノールシアニングリーンG(同25)、スミノールミリンググリーンG(同27)等の酸性染料、アイゼンカチロンイエロー3GLH(C.I.ベーシックイエロー11)、アイゼンカチロンブリリアントイエロー5GLH(同13)、スミアクリルイエローE−3RD(同15)、マキシロンイエロー2RL(同19)、アストラゾンイエロー7GLL(同21)、カヤクリルゴールデンイエローGL−ED(同28)、アストラゾンイエロー5GL(同51)、アイゼンカチロンオレンジGLH(C.I.ベーシックオレンジ21)、アイゼンカチロンブラウン3GLH(同30)、ローダミン6GCP(C.I.ベーシックレッド1)、アイゼンアストラフロキシン(同12)、スミアクリルブリリアントレッドE−2B(同15)、アストラゾンレッドGTL(同18)、アイゼンカチロンブリリアントピンクBGH(同27)、マキシロンレッドGRL(同46)、アイゼンメチルバイオレット(C.I.ベーシックバイオレット1)、アイゼンクリスタルバイオレット(同3)、アイゼンローダミンB(同10)、アストラゾンブルーG(C.I.ベーシックブルー1)、アストラゾンブルーBG(同3)、メチレンブルー(同9)、マキシロンブルーGRL(同41)、アイゼンカチロンブルーBRLH(同54)、アイゼンダイヤモンドグリーンGH(C.I.ベーシックグリーン1)、アイゼンマラカイトグリーン(同4)、ビスマルクブラウンG(C.I.ベーシックブラウン1)等の塩基性染料が挙げられる。
油性染料では、ニグロシン系染料、オイル染料、造塩タイプ油溶性染料、含金属錯塩染料、塩基性染料などが挙げられる。具体的には、ニグロシンベ−スEE、同EEL、同EX、同EXBP、同EB、オイルイエロー101、同107、オイルピンク312、オイルブラウンBB、同GR、オイルグリーンBG、オイルブルー613、同BOSオイルブラックHBB、同860、同BS、バリファストイエロー1101、同1105、同3108、同4120、バリファストオレンジ2210、同3209、同3210、バリファストレッド1306、同1308、同1355、同1360、同2303、同2320、同3304、同3306、同3320、バリファストピンク2310N、バリファストブラウン2402、同3405、バリファストグリーン1501、バリファストブルー1603、同1605、同1607、同1631、同2606、同2610、同2620、バリファストバイオレット1701、同1702、バリファストブラック1802、同1807、同3804、同3806,同3808、同3810、同3820、同3830、スピリットレッド102、オスピーイエローRY、ROB−B、MVB3、SPブルー105(以上、オリエント化学工業(株)製)、アイゼンスピロンイエロー3RH、同GRLHスペシャル、同C−2GH、同C−GNH、アイゼンスピロンオレンジ2RH、同GRHコンクスペシャル、アイゼンスピロンレッドGEH、同BEH、同GRLHスペシャル、同C−GH、同C−BH、アイゼンスピロンバイオレットRH、同C−RH、アイゼンスピロンブラウンBHコンク、同RH、アイゼンスピロンマホガニーRH、アイゼンスピロンブルーGNH、同2BNH、同C−RH、同BPNH、アイゼンスピロングリーンC−GH、同3GNHスペシャル、アイゼンスピロンブラックBNH、同MH、同RLH、同GMHスペシャル、同BHスペシャル、S.B.N.オレンジ703、S.B.N.バイオレット510、同521、S.P.T.オレンジ6、S.P.T.ブルー111、SOTピンク1、SOTブルー4、SOTブラック1、同6、同10、同12、13リキッド、アイゼンローダミンBベース、アイゼンメチルバイオレットベース、アイゼンビクトリアブルーBベース(以上、保土谷化学工業(株)製)、オイルイエローCH、オイルピンク330、オイルブルー8B、オイルブラックS、同FSスペシャルA、同2020、同109、同215、ALイエロー1106D、同3101、ALレッド2308、ネオスーパーイエローC−131、同C−132、同C−134、ネオスーパーオレンジC−233、ネオスーパーレッドC−431、ネオスーパーブルーC−555、ネオスーパーブラウンC−732、同C−733(以上、中央合成化学(株)製)、オレオゾールファストイエロー2G、同GCN、オレオゾールファストオレンジGL、オレオゾールファストレッドBL、同RL(以上、田岡化学工業(株)製)、サビニールイエロー2GLS、同RLS、同2RLS、サビニールオレンジRLS、サビニールファイアレッドGLS、サビニールレッド3BLS、サビニールピンク6BLS、サビニールブルーRN、同GLS、サビニールグリーン2GLS、サビニールブラウンGLS(以上、サンド社製、スイス国)、マゼンタSP247%、クリスタルバイオレット10B250%、マラカイトグリーンクリスタルコンク、ブリリアントグリーンクリスタルH90%、スピリットソルブルレッド64843(以上、ホリディ社製、英国)、ネプチューンレッドベース543、ネプチューンブルーベース634、ネプチューンバイオレットベース604、バソニールレッド540、バソニールバイオレット600(以上、BASF社製、独国)などが挙げられる。
水性顔料ではアゾ系顔料、ニトロソ系顔料、ニトロ系顔料、塩基性染料系顔料、酸性染料系顔料、建て染め染料系顔料、媒染染料系顔料、及び天然染料系顔料等の有機系顔料、黄土、バリウム黄、紺青、カドミウムレッド、硫酸バリウム、酸化チタン、弁柄、鉄黒、カーボンブラック等の無機顔料等が挙げられ、これらは単独あるいは混合して使用することが出来る。具体例を挙げるとアニリンブラック(C.I.50440)、シアニンブラック、ナフトールエローS(C.I.10316)、ハンザエロー10G(C.I.11710)、ハンザエロー5G(C.I.11660),ハンザエロー3G(C.I.11670)、ハンザエローG(C.I.11680),ハンザエローGR(C.I.11730)、ハンザエローA(C.I.11735)、ハンザエローRN(C.I.11740)、ハンザエローR(C.I.12710)、ピグメントエローL(C.I.12720)、ベンジジンエロー(C.I.21090)、ベンジジンエローG(C.I.21095)、ベンジジンエローGR(C.I.21100)、パーマネントエローNCG(C.I.20040)、バルカンファストエロー5G(C.I.21220)、バルカンファストエローR(C.I.21135)、タートラジンレーキ(C.I.19140)、キノリンエローレーキ(C.I.47005)、アンスラゲンエロー6GL(C.I.60520)、パーマネントエローFGL、パーマネントエローH10G、パーマネントエローHR、アンスラピリミジンエロー(C.I.68420)、スダーンI(C.I.12055)、パーマネントオレンジ(C.I.12075)、リソールファストオレンジ(C.I.12125)、パーマネントオレンジGTR(C.I.12305)、ハンザエロー3R(C.I.11725)、バルカンファストオレンジGG(C.I.21165)、ベンジジンオレンジG(C.I.21110)、ペルシアンオレンジ(C.I.15510)、インダンスレンブリリアントオレンジGK(C.I.59305)、インダンスレンブリリアントオレンジRK(C.I.59105)、インダンスレンブリリアントオレンジGR(C.I.71105)、パーマネントブラウンFG(C.I.12480)、パラブラウン(C.I.12071)、パーマネントレッド4R(C.I.12120)、パラレッド(C.I.12070)、ファイヤーレッド(C.I.12085)、パラクロルオルトアニリンレッド(C.I.12090)、リソールファストスカーレット、ブリリアントファストスカーレット(C.I.12315)、ブリリアントカーミンBS、パーマネントレッドF2R(C.I.12310)、パーマネントレッドF4R(C.I.12335)、パーマネントレッドFRL(C.I.12440)、パーマネントレッドFRLL(C.I.12460),パーマネントレッドF4RH(C.I.12420)、ファストスカーレットVD、バルカンファストルビンB(C.I.12320)、バルカンファストピンクG(C.I.12330),ライトファストレッドトーナーB(C.I.12450)、ライトファストレッドトーナーR(C.I.12455)、パーマネントカーミンFB(C.I.12490)、ピラゾロンレッド(C.I.12120)、リソールレッド(C.I.15630)、レーキレッドC(C.I.15585)、レーキレッドD(C.I.15500)、アンソシンB(C.I.18030)、ブリリアントスカーレットG(C.I.15800)、リソールルビンGK(C.I.15825)、パーマネントレッドF5R(C.I.15865)、ブリリアントカーミン6B(C.I.15850)、ピグメントスカーレット3B(C.I.16105)、ボルドー5B(C.I.12170)、トルイジンマルーン(C.I.12350)、パーマネントボルドーF2R(C.I.12385)、ヘリオボルドーBL(C.I.14830)、ボルドー10B(C.I.15880)、ボンマルーンライト(C.I.15825)、ボンマルーンメジウム(C.I.15880)、エオシンレーキ(C.I.45380)、ローダミンレーキB(C.I.45170)、ローダミンレーキY(C.I.45160)、アリザリンレーキ(C.I.58000)、チオインジゴレッドB(C.I.73300)、チオインジゴマルーン(C.I.73385)、パーマネントレッドFGR(C.I.12370)、PVカーミンHR、ワッチングレッド,モノライトファストレッドYS(C.I.59300)、パーマネントレッドBL、ファストバイオレットB、メチルバイオレットレーキ(C.I.42535)、ジオキサジンバイオレット、アルカリブルーレーキ(C.I.42750A、C.I.42770A)、ピーコックブルーレーキ(C.I.42090)、ピーコックブルーレーキ(C.I.42025)、ビクトリアブルーレーキ(C.I.44045)、フタロシアニンブルー(C.I.74160)、ファストスカイブルー(C.I.74180)、インダンスレンブルーRS(C.I.69800)、インダンスレンブルーBC(C.I.69825)、インジゴ(C.I.73000)、ピグメントグリーンB(C.I.10006)、ナフトールグリーンB(C.I.10020)、グリーンゴールド(C.I.12775)、アシッドグリーンレーキ、マラカイトグリーンレーキ(C.I.42000)、フタロシアニングリーン等が挙げられる。
油性顔料では、顔料としてはカーボンブラックや不溶性アゾ顔料、アゾレーキ系顔料、縮合アゾ系顔料、ジケトピロロピロール系顔料、フタロシアニン系顔料、キナクリドン系顔料、イソインドリノン系顔料、イソインドリン系顔料、アントラキノン系顔料、ジオキサジン系顔料、インジゴ系顔料、チオインジゴ系顔料、キノフタロン系顔料、ペリノン、ペリレン系顔料等有機顔料などの従来公知の一般的な顔料が使用可能である。これらは単独で用いてもよいし、2種以上組合せ調色して用いてもよい。その一例を挙げると、プリンテックス3、同25、同30、同35、同40、同45、同55、同60、同75、同80、同85、同90、同95、同300、スペシャルブラック4、同5、同100、同250、同550(以上デグサヒュルスジャパン(株)製)。三菱カーボンブラック#2700、同#2650、同#2600、同#2400、同#2350、同#2300、同#2200、同#1000、同#990、同#980、同#970、同#960、同#950、同#900、同#850、同#750、同#650、同#52、同#50、同#47、同#45、同#45L、同#44、同#40、同#33、同#32、同#30、同#25、同#20、同#10、同#5、同#95、同#260、同CF9、同MCF88、同MA600、同MA77、同MA7、同MA11、同MA100、同MA100R、同MA100S、同MA220、同MA230(以上、三菱化学(株)製)、トーカブラック#8500/F、同#8300/F、同#7550SB/F、同#7400、同#7360SB/F、同#7350/F、同#7270SB、同#7100/F、同#7050(以上東海カーボン(株)製)等、C.I.Pigment Blue 2、同9、同15、同15:1、同15:2、同15:3、同15:4、同15:6、同16、同17、同28、同29、同36、同60、同68、同76、同80等、C.I.Pigment Red 2、同3、同5、同8、同14、同17、同22、同23、同31、同48:1、同48:2、同48:3、同48:4、同53:1、同53:2、同57:1、同112、同122、同144、同146、同149、同166、同170、同175、同176、同177、同179、同184、同185、同187、同188、同202、同207、同208、同209、同210、同211、同213、同214、同242、同253、同254、同255、同256、同257、同264、同266、同268、同270、同272等、C.I.Pigment Yellow 1、同3、同12、同13、同14、同16、同17、同55、同73、同74、同79、同81、同83、同93、同94、同95、同97、同109、同110、同111、同120、同128、同133、同136、同138、同139、同147、同151、同154、同155、同167、同173、同174、同175、同176、同180、同185、同191、同194、同213等、C.I.Pigment Orange5、同13、同16、同34、同36、同38、同43、同62、同68、同72、同74等、C.I.Pigment Green7、同36、同37等、C.I.Pigment Violet19、同23等が使用出来る。
これらの着色剤の使用量は、インキ全量に対して0.5重量%以上30重量%以下が好ましい。0.5重量%未満では、薄くて筆跡としての性能を果たさず、30重量%を超えるとチップ内でのドライアップが増長し書き出し性能が悪くなる傾向が有る。
着色剤に顔料を用いた場合は顔料を安定に分散させるために分散剤を使用することは差し支えない。水をインキの主溶剤とする場合は、分散剤として従来一般に用いられている水溶性樹脂もしくは水可溶性樹脂や、アニオン系もしくはノニオン系の界面活性剤など、顔料の分散剤として用いられるものが使用できる。一例として、高分子分散剤として、リグニンスルホン酸塩、セラックなどの天然高分子、ポリアクリル酸塩、スチレン−アクリル酸共重合物の塩、ビニルナフタレン−マレイン酸共重合物の塩、β−ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物のナトリウム塩、リン酸塩、などの陰イオン性高分子やポリビニルアルコール、ポリエチレングリコールなどの非イオン性高分子などが挙げられる。また、界面活性剤として、アルキル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル酢酸塩、アルキルスルホカルボン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、アルキルリン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸塩などの陰イオン界面活性剤、ポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ソルビタンアルキルエステル類、ポリオキシエチレンソルビタンアルキルエステル類などの非イオン性界面活性剤が挙げられる。これら水可溶性樹脂及び界面活性剤は、その1種または2種以上を選択し、併用しても使用できる。その使用量は、顔料10重量部に対し0.05重量部以上20重量部以下が好ましい。0.05重量部より少ない場合は添加する目的である分散効果が弱く、20重量部より多くしてもそれ以上の分散効果が望めず不経済である。顔料の場合は、更に、水性媒体に分散した水性インキベースを用いることは、顔料インキ製造上有利なことである。具体的には、FujiSP Black8031、同8119、同8167、同8276、同8381、同8406、Fuji SP Red 5096、同5111、同5193、同5220、FujiSP Bordeaux 5500、Fuji SP Blue 6062、同6133、同6134、同6401、Fuji SP Green 7051、Fuji SPYellow 4060、同4178、Fuji SP Violet 9011、Fuji SP Pink 9524、同9527、Fuji SP Orange 534、FUjiSP Brown 3074、FUJI SP RED 5543、同5544(以上、富士色素(株)製)、Emacol Black CN、Emacol Blue FBB、同FB、同KR、EmacolGreen LXB、Emacol Violet BL、Emacol Brown 3101、Emacol Carmmine FB、Emacol Red BS、EmacolOrange R、EmacolYellow FD、同IRN、同3601、同FGN、同GN、同GG、同F5G、同F7G、同10GN、同10G、Sandye SuperBlack K、同C、Sandye Super Grey B、Sandye Super Brown SB、同FRL、同RR、SandyeSuper GreenL5G、同GXB、Sandye Super Navy Blue HRL、同GLL、同HB、同FBL−H、同FBL−160、同FBB、Sandye Super VioletBL H/C、同BL、Sandye Super Bordeaux FR、Sandye Super Pink FBL、同F5B、Sandye Super RubineFR、Sandye super Carmmine FB、SandyeSuper Red FFG、同RR、同BS、Sandye SuperOrange FL、同R、同BO、SandyeGold Yellow5GR、同R、同3R、Sandye Ywllow GG、同F3R、同IRC、同FGN、同GN、同GRS、同GSR−130、同GSN−130、同GSN、同10GN(以上、山陽色素(株)製)、RioFast BlackFx 8012、同8313、同8169、Rio Fast Red Fx8209、同8172、Rio Fast Red S Fx 8315、同8316、RioFast Blue Fx 8170、RioFastBlue FX 8170、Rio Fast Blue S Fx 8312、Rio Fast Green SFx 8314(以上、東洋インキ(株)製)、NKW−2101、同2102、同2103、同2104、同2105、同2106、同2107、同2108、同2117、同2127、同2137、同2167、同2101P、同2102P、同2103P、同2104P、同2105P、同2106P、同2107P、同2108P、同2117P、同2127P、同2137P、同2167P、NKW−3002、同3003、同3004、同3005、同3007、同3077、同3008、同3402、同3404、同3405、同3407、同3408、同3477、同3602、同3603、同3604、同3605、同3607、同3677、同3608、同3702、同3703、同3704、同3705、同3777、同3708、同6013、同6038、同6559(以上、日本蛍光(株)製)、コスモカラーS1000Fシリーズ(東洋ソーダ(株)製)、ビクトリアエローG−11、同G−20、ビクトリアオレンジG−16、同G−21、ビクトリアレッドG−19、同G−22、ビクトリアピンク G−17、同G−23、ビクトリアグリーンG−18、同G−24、ビクトリアブルー G−15、同G−25(以上、御国色素(株)製)、ポルックスPC5T1020、ポルックスブラックPC8T135、ポルックスレッドIT1030等のポルックスシリーズ(以上、住化カラー(株)製)などが挙げられるものであり、これらは1種又は2種以上選択して併用できるものである。
油性インキでの顔料の分散剤としては従来公知のものが各種使用可能であるが中でも好ましい分散剤としては、スルホン基を有する顔料誘導体やポリビニルブチラール等の重合体、分子内にカルボン酸基を有する親水性モノマー単独の重合体もしくは親油性モノマーとの共重合体又はロジン変性樹脂、トール油変性樹脂から選ばれる1種又は2種以上等が挙げられる。中でも、軽く滑らかな書き味を得るために、N−アシルアミノ酸、N−アシルタウリン酸、N−アシルメチルタウリン酸、N−アシルメチルアラニンを添加する場合の分散剤としては、分子内にカルボン酸基を有する親水性モノマー単独の重合体もしくは親油性モノマーとの共重合体又はロジン変性樹脂、トール油変性樹脂から選ばれる1種又は2種以上がN−アシルアミノ酸、N−アシルタウリン酸、N−アシルメチルタウリン酸、N−アシルメチルアラニンの窒素と静電気的な親和性を持つことで溶媒和するので特に顔料を安定に分散する効果が高い。分子内にカルボン酸基を有する親水性モノマー単独の重合体もしくは親油性モノマーとの共重合体又はロジン変性樹脂、トール油変性樹脂の具体例を挙げると、スチレン−アクリル酸共重合体、スチレン−αメチルスチレン−アクリル酸共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、メトキシエチレン−無水マレイン酸共重合体、イソブチレン−無水マレイン酸共重合体、ポリアクリル酸、ポリグルタミン酸、ロジン変性マレイン酸樹脂、ロジン変性フェノール樹脂、トール油変性マレイン酸樹脂、ベタイン型アクリル酸樹脂、ベタイン型メタクリル酸樹脂等がある。
溶剤として、水や各種有機溶剤が使用される。有機溶剤の例としては、フェニルセルソルブ、ベンジルアルコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ヘキシレングリコール、プロピレングリコールモノフェニルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノブチルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル、トリプロピレングリコールモノエチルエーテル、トリプロピレングリコールモノブチルエーテル等が挙げられる。
水を主溶剤とする場合、水溶性有機溶剤を併用することもできる。水溶性有機溶剤は、具体的には、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、1,3ブチレングリコール、ポリエチレングリコール、2−ピロリドン等が使用できる。本発明における溶剤の使用量は、インキの全重量に対して50重量%以上が好ましい。50重量%未満の場合は相対的に水溶性有機溶剤の添加量が増加し、筆跡の乾燥性が悪くなる。
又、インキの粘度を調整するために粘度調整剤を添加することができる。例えば、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸ソーダ、ポリアクリルアミド、ポリエチレンオキサイド、ポリビニルピロリドン等の合成高分子物質や、種子多糖類類のグァーガム、ローカストビーンガム及びその誘導体、微生物系のザンサンガム、ウェランガム、ラムザンガム、海藻多糖類のカラーギナン、アルギン酸及びその誘導体、樹脂多糖類のタラガントガム、セルロース系樹脂、ピロリドン系樹脂などの樹脂を使用することができる。これらの粘度調節材は一種若しくは二種以上を混合して使用することもできる。
N−アシルアミノ酸とN−アシルメチルタウリン及び/又はその塩はボールとチップ受け座の間の摩擦力を低減するために用いるもので、具体的に一例を挙げると、N−アシルアミノ酸としては、N−ラウロイルサルコシン、N−ミリストイルサルコシン、N−パルミトイルサルコシン、N−オレオイルサルコシン、N−ステアロイルサルコシン、N−ココイルサルコシン、N−ラウロイルメチルアラニンが挙げられる。N−アシルメチルタウリンとしては、N−ココイルイメチルタウリン、N−ラウロイルメチルタウリン、N−ミリストイルメチルタウリン、N−パルミトイルメチルタウリン、N−ステアロイルメチルタウリンが挙げられる。これらの塩としてはリチウム、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属塩、アンモニウム塩、アミン塩等がある。上記は複数種を混合して使用することもできるが、その使用量はインキ全量に対して1.5重量%以上5重量%以下が好ましい。1.5重量%未満でも潤滑効果はありある程度滑らかな書き味は得られるが十分に滑らかな軽い書き味を得るには1.5重量%以上が必要である。また、5重量%を超えて添加しても書き味に問題は無いが、筆記用紙によっては筆跡が大きく滲んで見苦しくなり実用的ではない。
インキの着色材を紙面に定着させるために結合材として各種樹脂を併用することもできる。具体的には、セラック、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−アクリル酸共重合体のアルカリ金属塩、同アミン塩、同アンモニウム塩、α−メチルスチレン−アクリル酸共重合体のアルカリ金属塩、同アミン塩、同アンモニウム塩、といった水溶性樹脂を用いることができる。また、アクリル系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、スチレン−ブタジエン共重合物などの水不溶性樹脂などを用いることもできる。尚、水が主溶剤のインキに水不溶性樹脂を用いる場合は、水性エマルジョン形態で使用する。
その他、上記各成分以外、従来、筆記具用のインキに用いられる種々の添加剤を適宜必要に応じて使用することもできる。例えば、インキの蒸発防止のためにソルビット、キシリット等の糖アルコールや尿素等を用いることができる。
さらに、アニオン系、ノニオン系、カチオン系の各種界面活性剤、シリコーン系界面活性剤、フッ素系界面活性剤等の表面張力調整剤、デヒドロ酢酸ナトリウム、1,2−ベンゾイソチアザリン−3−オンなどの防腐防黴剤、ベンゾトリアゾール、エチレンジアミン四酢酸などの防錆剤、pH調整剤として水酸化ナトリウム、アルカノールアミン、アミン、アンモニウム等のアルカリ化剤なども用いることもできる。
更に、インキ収容部のインキの後部には、インキの減少に伴い前進するフォロアー体を設置しても良い。また、インキ収容部の形状は筒抜け状ではなく有底筒状の容器を使用しても良い。更に、インキを供給させる手段の1つとして繊維収束体のインキ吸蔵体や、インキ漏れや乾燥防止を目的とした弾撥部材をボールペンチップ内部に挿入してもよい。
インキタンク内のインキの後方からの漏れや、インキ中に気泡が混入することなどを抑制するために、インキの界面に接触させてインキ逆流防止体組成物を配置することもできる。インキ逆流防止体組成物は、不揮発性液体又は難揮発性液体からなる。具体的には、ワセリン、スピンドル油、ヒマシ油、オリーブ油、精製鉱油、流動パラフィン、ポリブテン、α−オレフィン、α−オレフィンのオリゴマーまたはコオリゴマー、ジメチルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイル、アミノ変性シリコーンオイル、ポリエーテル変性シリコーンオイル、脂肪酸変性シリコーンオイル等が挙げられる。これらの不揮発性液体又は難揮発性液体は、一種又は二種以上を併用することもできる。前記不揮発性液体及び/又は難揮発性液体は、ゲル化剤を添加して好適な粘度まで増粘させることが好ましく、表面を疎水処理したシリカ、表面をメチル化処理した微粒子シリカ、珪酸アルミニウム、膨潤性雲母、疎水処理を施したベントナイトやモンモリロナイトなどの粘土系増粘剤、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸亜鉛等の脂肪酸金属石鹸、トリベンジリデンソルビトール、脂肪酸アマイド、アマイド変性ポリエチレンワックス、水添ひまし油、脂肪酸デキストリン等のデキストリン系化合物、セルロース系化合物を例示できる。そのうち、脂肪酸金属石鹸、脂肪酸デキストリン、アマイド変性ポリエチレンワックスがゲルの耐溶剤性に優れるため好適に用いられる。その他、アルコール系溶剤やグリコール系溶剤、界面活性剤、樹脂、金属酸化物等の微粒子を添加してインキ逆流防止体に必要な機能(ゲル化、着色防止、逆流防止)を向上させることもできる。
実施例1
水溶性切削油(ダフニーアルファクールWJ、出光興産(株)製)を用いて加工したステンレス製のボールホルダーと、タングステンカーバイドを主成分にしたボール径0.7mmのボール(PB−11、(株)ツバキナカシマ製)からなる砲弾型チップを作製した。
このチップ100個とメタノール10mlを窓付超臨界二酸化炭素流体実験装置(TSC−WC−0096型、耐圧硝子工業(株)製)に充填した後、液化二酸化炭素を供給し、昇圧ポンプで昇圧した。窓付超臨界二酸化炭素流体実験装置を温度40℃、圧力を10MPaに調節し、この条件下で30分保持した。その後、二酸化炭素を排気し、大気圧まで減圧することで、洗浄を完了した。
実施例2
水溶性切削油(ブライトクールBS−620E、三興石油(株)製)を用いて加工したステンレス製のボールホルダーと、タングステンカーバイドを主成分にしたボール径0.7mmのボール(PB−11、(株)ツバキナカシマ製)からなるパイプ式チップを作製した。
このチップ100個とエタノール10mlを窓付超臨界二酸化炭素流体実験装置(TSC−WC−0096型、耐圧硝子工業(株)製)に充填した後、二酸化炭素ガスを供給し、昇圧ポンプで昇圧した。窓付超臨界二酸化炭素流体実験装置を温度40℃、圧力を10MPaに調節し、この条件下で30分保持した。その後、二酸化炭素を排気し、大気圧まで減圧することで、洗浄を完了した。
実施例3
水溶性切削油(ダフニーアルファクールWJ、出光興産(株)製)を用いて加工したステンレス製のボールホルダーと、炭化珪素を主成分にしたボール径0.7mmのボール(SiC、(株)ツバキナカシマ製)からなる砲弾型チップを作製した。
このチップ100個とイソプロピルアルコール10mlを窓付超臨界二酸化炭素流体実験装置(TSC−WC−0096型、耐圧硝子工業(株)製)に充填した後、二酸化炭素ガスを供給し、昇圧ポンプで昇圧した。窓付超臨界二酸化炭素流体実験装置を温度40℃、圧力を10MPaに調節し、この条件下で30分保持した。その後、二酸化炭素を排気し、大気圧まで減圧することで、洗浄を完了した。
実施例4
水溶性切削油(ブライトクールBS−620E、三興石油(株)製)を用いて加工したステンレス製のボールホルダーと、炭化珪素を主成分にしたボール径0.7mmのボール(SiC、(株)ツバキナカシマ製)からなるパイプ式チップを作製した。
このチップ100個とメタノール10mlを窓付超臨界二酸化炭素流体実験装置(TSC−WC−0096型、耐圧硝子工業(株)製)に充填した後、二酸化炭素ガスを供給し、昇圧ポンプで昇圧した。窓付超臨界二酸化炭素流体実験装置を温度40℃、圧力を10MPaに調節し、この条件下で30分保持した。その後、二酸化炭素を排気し、大気圧まで減圧することで、洗浄を完了した。
実施例5
水溶性切削油(ダフニーアルファクールWJ、出光興産(株)製)を用いて加工した真鍮製のボールホルダーと、タングステンカーバイドを主成分にしたボール径0.7mmのボール(PB−11、(株)ツバキナカシマ製)からなる砲弾型チップを作製した。
このチップ100個とエタノール10mlを窓付超臨界二酸化炭素流体実験装置(TSC−WC−0096型、耐圧硝子工業(株)製)に充填した後、二酸化炭素ガス又は液化二酸化炭素を供給し、昇圧ポンプで昇圧した。窓付超臨界二酸化炭素流体実験装置を温度40℃、圧力を10MPaに調節し、この条件下で30分保持した。その後、二酸化炭素を排気し、大気圧まで減圧することで、洗浄を完了した。
実施例6
水溶性切削油(ブライトクールBS−620E、三興石油(株)製)を用いて加工した真鍮製のボールホルダーと、タングステンカーバイドを主成分にしたボール径0.7mmのボール(PB−11、(株)ツバキナカシマ製)からなるパイプ式チップを作製した。
このチップ100個とイソプロピルアルコール10mlを窓付超臨界二酸化炭素流体実験装置(TSC−WC−0096型、耐圧硝子工業(株)製)に充填した後、二酸化炭素ガスを供給し、昇圧ポンプで昇圧した。窓付超臨界二酸化炭素流体実験装置を温度40℃、圧力を10MPaに調節し、この条件下で30分保持した。その後、二酸化炭素を排気し、大気圧まで減圧することで、洗浄を完了した。
実施例7
水溶性切削油(ダフニーアルファクールWJ、出光興産(株)製)を用いて加工した真鍮製のボールホルダーと、炭化珪素を主成分にしたボール径0.7mmのボール(SiC、(株)ツバキナカシマ製)からなる砲弾型チップを作製した。
このチップ100個とメタノール10mlを窓付超臨界二酸化炭素流体実験装置(TSC−WC−0096型、耐圧硝子工業(株)製)に充填した後、二酸化炭素ガスを供給し、昇圧ポンプで昇圧した。窓付超臨界二酸化炭素流体実験装置を温度40℃、圧力を10MPaに調節し、この条件下で30分保持した。その後、二酸化炭素を排気し、大気圧まで減圧することで、洗浄を完了した。
実施例8
水溶性切削油(ブライトクールBS−620E、三興石油(株)製)を用いて加工した真鍮製のボールホルダーと、炭化珪素を主成分にしたボール径0.7mmのボール(SiC、(株)ツバキナカシマ製)からなるパイプ式チップを作製した。
このチップ100個とエタノール10mlを窓付超臨界二酸化炭素流体実験装置(TSC−WC−0096型、耐圧硝子工業(株)製)に充填した後、液化二酸化炭素を供給し、昇圧ポンプで昇圧した。窓付超臨界二酸化炭素流体実験装置を温度40℃、圧力を10MPaに調節し、この条件下で30分保持した。その後、二酸化炭素を排気し、大気圧まで減圧することで、洗浄を完了した。
実施例9
不水溶性切削油(サルクラットS−29、協同油脂(株)製)を用いて加工したステンレス製のボールホルダーと、タングステンカーバイドを主成分にしたボール径0.7mmのボール(PB−11、(株)ツバキナカシマ製)からなる砲弾型チップを作製した。
このチップ100個とイソプロピルアルコール10mlを窓付超臨界二酸化炭素流体実験装置(TSC−WC−0096型、耐圧硝子工業(株)製)に充填した後、二酸化炭素ガスを供給し、昇圧ポンプで昇圧した。窓付超臨界二酸化炭素流体実験装置を温度40℃、圧力を10MPaに調節し、この条件下で30分保持した。その後、二酸化炭素を排気し、大気圧まで減圧することで、洗浄を完了した。
実施例10
不水溶性切削油(マーグプラスAH−20C、出光興産(株)製)を用いて加工したステンレス製のボールホルダーと、タングステンカーバイドを主成分にしたボール径0.7mmのボール(PB−11、(株)ツバキナカシマ製)からなるパイプ式チップを作製した。
このチップ100個とメタノール10mlを窓付超臨界二酸化炭素流体実験装置(TSC−WC−0096型、耐圧硝子工業(株)製)に充填した後、二酸化炭素ガスを供給し、昇圧ポンプで昇圧した。窓付超臨界二酸化炭素流体実験装置を温度40℃、圧力を10MPaに調節し、この条件下で30分保持した。その後、二酸化炭素を排気し、大気圧まで減圧することで、洗浄を完了した。
実施例11
不水溶性切削油(サルクラットS−29、協同油脂(株)製)を用いて加工したステンレス製のボールホルダーと、炭化珪素を主成分にしたボール径0.7mmのボール(SiC、(株)ツバキナカシマ製)からなる砲弾型チップを作製した。
このチップ100個とエタノール10mlを窓付超臨界二酸化炭素流体実験装置(TSC−WC−0096型、耐圧硝子工業(株)製)に充填した後、二酸化炭素ガスを供給し、昇圧ポンプで昇圧した。窓付超臨界二酸化炭素流体実験装置を温度40℃、圧力を10MPaに調節し、この条件下で30分保持した。その後、二酸化炭素を排気し、大気圧まで減圧することで、洗浄を完了した。
実施例12
不水溶性切削油(マーグプラスAH−20C、出光興産(株)製)を用いて加工したステンレス製のボールホルダーと、炭化珪素を主成分にしたボール径0.7mmのボール(SiC、(株)ツバキナカシマ製)からなるパイプ式チップを作製した。
このチップ100個とイソプロピルアルコール10mlを窓付超臨界二酸化炭素流体実験装置(TSC−WC−0096型、耐圧硝子工業(株)製)に充填した後、液化二酸化炭素を供給し、昇圧ポンプで昇圧した。窓付超臨界二酸化炭素流体実験装置を温度40℃、圧力を10MPaに調節し、この条件下で30分保持した。その後、二酸化炭素を排気し、大気圧まで減圧することで、洗浄を完了した。
実施例13
不水溶性切削油(サルクラットS−29、協同油脂(株)製)を用いて加工した真鍮製のボールホルダーと、タングステンカーバイドを主成分にしたボール径0.7mmのボール(PB−11、(株)ツバキナカシマ製)からなる砲弾型チップを作製した。
このチップ100個とメタノール10mlを窓付超臨界二酸化炭素流体実験装置(TSC−WC−0096型、耐圧硝子工業(株)製)に充填した後、液化二酸化炭素を供給し、昇圧ポンプで昇圧した。窓付超臨界二酸化炭素流体実験装置を温度40℃、圧力を10MPaに調節し、この条件下で30分保持した。その後、二酸化炭素を排気し、大気圧まで減圧することで、洗浄を完了した。
実施例14
不水溶性切削油(マーグプラスAH−20C、出光興産(株)製)を用いて加工した真鍮製のボールホルダーと、タングステンカーバイドを主成分にしたボール径0.7mmのボール(PB−11、(株)ツバキナカシマ製)からなるパイプ式チップを作製した。
このチップ100個とエタノール10mlを窓付超臨界二酸化炭素流体実験装置(TSC−WC−0096型、耐圧硝子工業(株)製)に充填した後、液化二酸化炭素を供給し、昇圧ポンプで昇圧した。窓付超臨界二酸化炭素流体実験装置を温度40℃、圧力を10MPaに調節し、この条件下で30分保持した。その後、二酸化炭素を排気し、大気圧まで減圧することで、洗浄を完了した。
実施例15
不水溶性切削油(サルクラットS−29、協同油脂(株)製)を用いて加工した真鍮製のボールホルダーと、炭化珪素を主成分にしたボール径0.7mmのボール(SiC、(株)ツバキナカシマ製)からなる砲弾型チップを作製した。
このチップ100個とイソプロピルアルコール10mlを窓付超臨界二酸化炭素流体実験装置(TSC−WC−0096型、耐圧硝子工業(株)製)に充填した後、二酸化炭素ガスを供給し、昇圧ポンプで昇圧した。窓付超臨界二酸化炭素流体実験装置を温度40℃、圧力を10MPaに調節し、この条件下で30分保持した。その後、二酸化炭素を排気し、大気圧まで減圧することで、洗浄を完了した。
実施例16
不水溶性切削油(マーグプラスAH−20C、出光興産(株)製)を用いて加工した真鍮製のボールホルダーと、炭化珪素を主成分にしたボール径0.7mmのボール(SiC、(株)ツバキナカシマ製)からなるパイプ式チップを作製した。
このチップ100個とメタノール10mlを窓付超臨界二酸化炭素流体実験装置(TSC−WC−0096型、耐圧硝子工業(株)製)に充填した後、二酸化炭素ガスを供給し、昇圧ポンプで昇圧した。窓付超臨界二酸化炭素流体実験装置を温度40℃、圧力を10MPaに調節し、この条件下で30分保持した。その後、二酸化炭素を排気し、大気圧まで減圧することで、洗浄を完了した。
実施例17
水溶性切削油(ダフニーアルファクールWJ、出光興産(株)製)を用いて加工したステンレス製のボールホルダーと、タングステンカーバイドを主成分にしたボール径0.7mmのボール(PB11、(株)ツバキナカシマ製)からなる砲弾型チップを作製した。
このチップ100個とアセトン10mlを窓付超臨界二酸化炭素流体実験装置(TSC−WC−0096型、耐圧硝子工業(株)製)に充填した後、二酸化炭素ガスを供給し、昇圧ポンプで昇圧した。窓付超臨界二酸化炭素流体実験装置を温度40℃、圧力を10MPaに調節し、この条件下で30分保持した。その後、二酸化炭素を排気し、大気圧まで減圧することで、洗浄を完了した。
実施例18
水溶性切削油(ブライトクールBS−620E、三興石油(株)製)を用いて加工したステンレス製のボールホルダーと、タングステンカーバイドを主成分にしたボール径0.7mmのボール(PB11、(株)ツバキナカシマ製)からなるパイプ式チップを作製した。
このチップ100個とヘキサン10mlを窓付超臨界二酸化炭素流体実験装置(TSC−WC−0096型、耐圧硝子工業(株)製)に充填した後、二酸化炭素ガスを供給し、昇圧ポンプで昇圧した。窓付超臨界二酸化炭素流体実験装置を温度40℃、圧力を10MPaに調節し、この条件下で30分保持した。その後、二酸化炭素を排気し、大気圧まで減圧することで、洗浄を完了した。
実施例19
水溶性切削油(ダフニーアルファクールWJ、出光興産(株)製)を用いて加工したステンレス製のボールホルダーと、炭化珪素を主成分にしたボール径0.7mmのボール(SiC、(株)ツバキナカシマ製)からなる砲弾型チップを作製した。
このチップ100個とメチルエチルケトン10mlを窓付超臨界二酸化炭素流体実験装置(TSC−WC−0096型、耐圧硝子工業(株)製)に充填した後、液化二酸化炭素を供給し、昇圧ポンプで昇圧した。窓付超臨界二酸化炭素流体実験装置を温度40℃、圧力を10MPaに調節し、この条件下で30分保持した。その後、二酸化炭素を排気し、大気圧まで減圧することで、洗浄を完了した。
実施例20
水溶性切削油(ブライトクールBS−620E、三興石油(株)製)を用いて加工したステンレス製のボールホルダーと、炭化珪素を主成分にしたボール径0.7mmのボール(SiC、(株)ツバキナカシマ製)からなるパイプ式チップを作製した。
このチップ100個とアセトン10mlを窓付超臨界二酸化炭素流体実験装置(TSC−WC−0096型、耐圧硝子工業(株)製)に充填した後、二酸化炭素ガスを供給し、昇圧ポンプで昇圧した。窓付超臨界二酸化炭素流体実験装置を温度40℃、圧力を10MPaに調節し、この条件下で30分保持した。その後、二酸化炭素を排気し、大気圧まで減圧することで、洗浄を完了した。
実施例21
水溶性切削油(ダフニーアルファクールWJ、出光興産(株)製)を用いて加工した真鍮製のボールホルダーと、タングステンカーバイドを主成分にしたボール径0.7mmのボール(PB−11、(株)ツバキナカシマ製)からなる砲弾型チップを作製した。
このチップ100個とヘキサン10mlを窓付超臨界二酸化炭素流体実験装置(TSC−WC−0096型、耐圧硝子工業(株)製)に充填した後、二酸化炭素ガスを供給し、昇圧ポンプで昇圧した。窓付超臨界二酸化炭素流体実験装置を温度40℃、圧力を10MPaに調節し、この条件下で30分保持した。その後、二酸化炭素を排気し、大気圧まで減圧することで、洗浄を完了した。
実施例22
水溶性切削油(ブライトクールBS−620E、三興石油(株)製)を用いて加工した真鍮製のボールホルダーと、タングステンカーバイドを主成分にしたボール径0.7mmのボール(PB−11、(株)ツバキナカシマ製)からなるパイプ式チップを作製した。
このチップ100個とメチルエチルケトン10mlを窓付超臨界二酸化炭素流体実験装置(TSC−WC−0096型、耐圧硝子工業(株)製)に充填した後、二酸化炭素ガスを供給し、昇圧ポンプで昇圧した。窓付超臨界二酸化炭素流体実験装置を温度40℃、圧力を10MPaに調節し、この条件下で30分保持した。その後、二酸化炭素を排気し、大気圧まで減圧することで、洗浄を完了した。
実施例23
水溶性切削油(ダフニーアルファクールWJ、出光興産(株)製)を用いて加工した真鍮製のボールホルダーと、炭化珪素を主成分にしたボール径0.7mmのボール(SiC、(株)ツバキナカシマ製)からなる砲弾型チップを作製した。
このチップ100個とアセトン10mlを窓付超臨界二酸化炭素流体実験装置(TSC−WC−0096型、耐圧硝子工業(株)製)に充填した後、二酸化炭素ガスを供給し、昇圧ポンプで昇圧した。窓付超臨界二酸化炭素流体実験装置を温度40℃、圧力を10MPaに調節し、この条件下で30分保持した。その後、二酸化炭素を排気し、大気圧まで減圧することで、洗浄を完了した。
実施例24
水溶性切削油(ブライトクールBS−620E、三興石油(株)製)を用いて加工した真鍮製のボールホルダーと、炭化珪素を主成分にしたボール径0.7mmのボール(SiC、(株)ツバキナカシマ製)からなるパイプ式チップを作製した。
このチップ100個とヘキサン10mlを窓付超臨界二酸化炭素流体実験装置(TSC−WC−0096型、耐圧硝子工業(株)製)に充填した後、液化二酸化炭素を供給し、昇圧ポンプで昇圧した。窓付超臨界二酸化炭素流体実験装置を温度40℃、圧力を10MPaに調節し、この条件下で30分保持した。その後、二酸化炭素を排気し、大気圧まで減圧することで、洗浄を完了した。
実施例25
不水溶性切削油(サルクラットS−29、協同油脂(株)製)を用いて加工したステンレス製のボールホルダーと、タングステンカーバイドを主成分にしたボール径0.7mmのボール(PB−11、(株)ツバキナカシマ製)からなる砲弾型チップを作製した。
このチップ100個とメチルエチルケトン10mlを窓付超臨界二酸化炭素流体実験装置(TSC−WC−0096型、耐圧硝子工業(株)製)に充填した後、二酸化炭素ガスを供給し、昇圧ポンプで昇圧した。窓付超臨界二酸化炭素流体実験装置を温度40℃、圧力を10MPaに調節し、この条件下で30分保持した。その後、二酸化炭素を排気し、大気圧まで減圧することで、洗浄を完了した。
実施例26
不水溶性切削油(マーグプラスAH−20C、出光興産(株)製)を用いて加工したステンレス製のボールホルダーと、タングステンカーバイドを主成分にしたボール径0.7mmのボール(PB−11、(株)ツバキナカシマ製)からなるパイプ式チップを作製した。
このチップ100個とアセトン10mlを窓付超臨界二酸化炭素流体実験装置(TSC−WC−0096型、耐圧硝子工業(株)製)に充填した後、液化二酸化炭素を供給し、昇圧ポンプで昇圧した。窓付超臨界二酸化炭素流体実験装置を温度40℃、圧力を10MPaに調節し、この条件下で30分保持した。その後、二酸化炭素を排気し、大気圧まで減圧することで、洗浄を完了した。
実施例27
不水溶性切削油(サルクラットS−29、協同油脂(株)製)を用いて加工したステンレス製のボールホルダーと、炭化珪素を主成分にしたボール径0.7mmのボール(SiC、(株)ツバキナカシマ製)からなる砲弾型チップを作製した。
このチップ100個とヘキサン10mlを窓付超臨界二酸化炭素流体実験装置(TSC−WC−0096型、耐圧硝子工業(株)製)に充填した後、二酸化炭素ガスを供給し、昇圧ポンプで昇圧した。窓付超臨界二酸化炭素流体実験装置を温度40℃、圧力を10MPaに調節し、この条件下で30分保持した。その後、二酸化炭素を排気し、大気圧まで減圧することで、洗浄を完了した。
実施例28
不水溶性切削油(マーグプラスAH−20C、出光興産(株)製)を用いて加工したステンレス製のボールホルダーと、炭化珪素を主成分にしたボール径0.7mmのボール(SiC、(株)ツバキナカシマ製)からなるパイプ式チップを作製した。
このチップ100個とメチルエチルケトン10mlを窓付超臨界二酸化炭素流体実験装置(TSC−WC−0096型、耐圧硝子工業(株)製)に充填した後、二酸化炭素ガスを供給し、昇圧ポンプで昇圧した。窓付超臨界二酸化炭素流体実験装置を温度40℃、圧力を10MPaに調節し、この条件下で30分保持した。その後、二酸化炭素を排気し、大気圧まで減圧することで、洗浄を完了した。
実施例29
不水溶性切削油(サルクラットS−29、協同油脂(株)製)を用いて加工した真鍮製のボールホルダーと、タングステンカーバイドを主成分にしたボール径0.7mmのボール(PB−11、(株)ツバキナカシマ製)からなる砲弾型チップを作製した。
このチップ100個とアセトン10mlを窓付超臨界二酸化炭素流体実験装置(TSC−WC−0096型、耐圧硝子工業(株)製)に充填した後、液化二酸化炭素を供給し、昇圧ポンプで昇圧した。窓付超臨界二酸化炭素流体実験装置を温度40℃、圧力を10MPaに調節し、この条件下で30分保持した。その後、二酸化炭素を排気し、大気圧まで減圧することで、洗浄を完了した。
実施例30
不水溶性切削油(マーグプラスAH−20C、出光興産(株)製)を用いて加工した真鍮製のボールホルダーと、タングステンカーバイドを主成分にしたボール径0.7mmのボール(PB−11、(株)ツバキナカシマ製)からなるパイプ式チップを作製した。
このチップ100個とヘキサン10mlを窓付超臨界二酸化炭素流体実験装置(TSC−WC−0096型、耐圧硝子工業(株)製)に充填した後、二酸化炭素ガスを供給し、昇圧ポンプで昇圧した。窓付超臨界二酸化炭素流体実験装置を温度40℃、圧力を10MPaに調節し、この条件下で30分保持した。その後、二酸化炭素を排気し、大気圧まで減圧することで、洗浄を完了した。
実施例31
不水溶性切削油(サルクラットS−29、協同油脂(株)製)を用いて加工した真鍮製のボールホルダーと、炭化窒素を主成分にしたボール径0.7mmのボール(SiC、(株)ツバキナカシマ製)からなる砲弾型チップを作製した。
このチップ100個とメチルエチルケトン10mlを窓付超臨界二酸化炭素流体実験装置(TSC−WC−0096型、耐圧硝子工業(株)製)に充填した後、二酸化炭素ガスを供給し、昇圧ポンプで昇圧した。窓付超臨界二酸化炭素流体実験装置を温度40℃、圧力を10MPaに調節し、この条件下で30分保持した。その後、二酸化炭素を排気し、大気圧まで減圧することで、洗浄を完了した。
実施例32
不水溶性切削油(マーグプラスAH−20C、出光興産(株)製)を用いて加工した真鍮製のボールホルダーと、炭化窒素を主成分にしたボール径0.7mmのボール(SiC、(株)ツバキナカシマ製)からなるパイプ式チップを作製した。
このチップ100個とアセトン10mlを窓付超臨界二酸化炭素流体実験装置(TSC−WC−0096型、耐圧硝子工業(株)製)に充填した後、二酸化炭素ガスを供給し、昇圧ポンプで昇圧した。窓付超臨界二酸化炭素流体実験装置を温度40℃、圧力を10MPaに調節し、この条件下で30分保持した。その後、二酸化炭素を排気し、大気圧まで減圧することで、洗浄を完了した。
比較例1
水溶性切削油(ダフニーアルファクールWJ、出光興産(株)製)を用いて加工したステンレス製のボールホルダーと、タングステンカーバイドを主成分にしたボール径0.7mmのボール(PB11、(株)ツバキナカシマ製)からなるパイプ式チップを作製した。
このチップ100個を窓付超臨界二酸化炭素流体実験装置(TSC−WC−0096型、耐圧硝子工業(株)製)に充填した後、二酸化炭素ガスを供給し、昇圧ポンプで昇圧した。窓付超臨界二酸化炭素流体実験装置を温度40℃、圧力を10MPaに調節し、この条件下で30分保持した。その後、二酸化炭素を排気し、大気圧まで減圧することで、洗浄を完了した。
比較例2
不水溶性切削油(サルクラットS−29、協同油脂(株)製)を用いて加工した真鍮製のボールホルダーと、炭化窒素を主成分にしたボール径0.7mmのボール(SiC、(株)ツバキナカシマ製)からなる砲弾型チップを作製した。
このチップ100個を窓付超臨界二酸化炭素流体実験装置(TSC−WC−0096型、耐圧硝子工業(株)製)に充填した後、二酸化炭素ガスを供給し、昇圧ポンプで昇圧した。窓付超臨界二酸化炭素流体実験装置を温度40℃、圧力を10MPaに調節し、この条件下で30分保持した。その後、二酸化炭素を排気し、大気圧まで減圧することで、洗浄を完了した。
比較例3
不水溶性切削油(マーグプラスAH−20C、出光興産(株)製)を用いて加工したステンレス製のボールホルダーと、炭化窒素を主成分にしたボール径0.7mmのボール(SiC、(株)ツバキナカシマ製)からなる砲弾型チップを作製した。
このチップ100個をアセトン100ml中に入れ、超音波を30分間照射した。その後、チップを取り出して乾燥機で乾燥させることで、洗浄を完了した。
比較例4
水溶性切削油(ブライトクールBS−620E、三興石油(株)製)を用いて加工した真鍮製のボールホルダーと、タングステンカーバイドを主成分にしたボール径0.7mmのボール(PB11、(株)ツバキナカシマ製)からなるパイプ式チップを作製した。
このチップ100個をエタノール100ml中に入れ、超音波を30分間照射した。その後、チップを取り出して乾燥機で乾燥させることで、洗浄を完了した。
実施例1〜32および比較例1〜4のボールペンチップを、ぺんてる(株)製の水性顔料ゲルインキボールペンに組み込み、下記に示すインキ1と組み合わせて筆記抵抗値測定用のボールペンサンプルとした。
実施例1〜32および比較例1〜4のボールペンチップを、ぺんてる(株)製の水性染料ゲルインキボールペンに組み込み、下記に示すインキ2と組み合わせて筆記抵抗値測定用のボールペンサンプルとした。
実施例1〜32および比較例1〜4のボールペンチップを、ぺんてる(株)製の油性染料ボールペンに組み込み、下記に示すインキ3と組み合わせて筆記抵抗値測定用のボールペンサンプルとした。
実施例1〜32および比較例1〜4のボールペンチップを、ぺんてる(株)製の油性ボールペンに組み込み、下記に示すインキ4と組み合わせて筆記抵抗値測定用のボールペンサンプルとした。
インキ1
MA100(カーボンブラック、三菱化成工業(株)製) 8.0重量部
カルボキシメチルヒドロキシプロピル化ガーガム(水溶性増粘多糖類)
1.5重量部
カラギーナン(水溶性増粘多糖類) 0.2重量部
NP−20(ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、日光ケミカルズ(株)
製) 1.0重量部
安息香酸(防錆剤) 0.4重量部
プロピレングリコール 9.0重量部
水 80.9重量部
上記成分中カルボキシメチルヒドロキシプロピル化ガーガム、カラギーナン以外の成分をボールミルで3時間混合攪拌した後、カルボキシメチルヒドロキシプロピル化ガーガム、カラギーナンを加えて再度2時間分散処理を行い、粘度2018cpの黒色インキ組成物を得た。インキの粘度は(株)トキメック製ELD型粘度計STローター2.5rpm(25℃)にて測定した。
インキ2
ウォーター ブラック #108−L(C.I.DIRECT BLACK19の14重量%水溶液、オリエント化学工業(株)製) 40.0重量部
ケルザン AR(キサンタンガム、剪断減粘樹脂、三晶(株)製) 0.2重量部
エチレングリコール 10.0重量部
グリセリン 10.0重量部
ニッコール サルコシネートOH(N−オレオイルサルコシン、潤滑剤、日光ケミカルズ(株)製) 2.7重量部
水酸化ナトリウム 0.3重量部
ベンゾトリアゾール 0.5重量部
プロクセル GXL(1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オン、防腐剤、ICI
(株)製) 0.2重量部
水 36.1重量部
上記成分中、ケルザンARと水とをラボミキサーにて30分間攪拌して均一に溶解しケルザン水溶液を調整した。これに残りの各成分を加えて、更に2時間混合攪拌して、粘度1516cpの黒色インキ組成物を得た。インキの粘度は(株)トキメック製ELD型粘度計STローター2.5rpm(25℃)にて測定した。
インキ3
MA100(カーボンブラック、三菱化成工業(株)製) 20.0重量部
ソルスパース20000(高分子顔料分散剤、アビシア(株)製)12.0重量部
エチレングリコールモノフェニルエーテル 38.6重量部
ヘキシレングリコール 12.0重量部
レジンSK(ケトン樹脂、ヒュルス社製、独国) 15.0重量部
PVP K−90(ポリビニルピロリドン、ISP(株)製) 0.4重量部
プライサーフA208(活性剤、第一工業製薬(株)製) 2.0重量部
上記成分中カーボンブラックとソルスパース20000、PVP−K90を除いた成分を加熱撹拌し、ソルスパース20000を添加して1時間撹拌後、カーボンブラックを添加し、ビーズミルで1時間分散した後、PVP−K90を添加し60℃で2時間撹拌して、粘度2200cpの黒インキを得た。インキの粘度は(株)トキメック製ELD型粘度計STローター2.5rpm(25℃)にて測定した。
インキ4
エチレングリコールモノフェニルエーテル 44.0重量部
ベンジルアルコール 15.0重量部
ジオキシエチレンラウリルエーテル 1.5重量部
ドデシルエタノールアミン 0.5重量部
ハイラック110H(ケトン樹脂、日立化成(株)製) 8.0重量部
バリファーストバイオレット#1701(染料、オリエント科学工業(株)製)
25.0重量部
バリファーストブラック#1807(染料、オリエント化学工業(株)製)
5.0重量部
ポリビニルピロリドンK−90(BASF社製) 1.0重量部
上記混合物を80℃で6時間攪拌して粘度6870cp(25℃)の黒色インキを得た。粘度は(株)トキメック製ELD型粘土計STローター10rpm(25℃)にて測定した。
書き味の軽さの評価:ボールと内方突出部の摩擦抵抗の大きさは、筆記抵抗値として測定することが出来る。つまり、筆記抵抗値が少ないほど、ボールと内方突出部の摩擦抵抗が小さいということであり、書き味が軽いことを表現することが出来る。
上記実施例、比較例のボールをボールペンチップに組み込んだ試験用のボールペンを、各5本ずつ(株)トリニティーラボ製のTribo−master(Type:TL201Sa)にて、筆記荷重100g、筆記角度70°で15cm筆記させた時の筆記抵抗値を測定した。
筆記抵抗値の測定については、測定周波数200Hz(1秒間に200プロット測定)にて2秒間測定を行ったデータの各プロットにおける値の総和を総プロット数(400プロット/2秒間)で割って平均値とし、検体に対する平均筆記抵抗値を算出した。更に、5本の検体に対する各平均筆記抵抗値からの平均値を算出して各実施例、比較例を使用した試験用のボールペンの筆記抵抗値とした。結果を表1に示す。
Figure 2014024243
実施例1〜8では、水溶性切削油で加工したボールペンチップを、親水性アルコールを溶解した超臨界二酸化炭素で洗浄した。ボールや内方突出部など、チップ内の微細な隙間の油分を取り除くことが出来たため、ボールと内方突出部にインキが濡れやすくなり、摩擦抵抗が低減されることによって、低い筆記抵抗値を得ることが出来た。
実施例9〜16では、不水溶性切削油で加工したボールペンチップを、親水性アルコールを溶解した超臨界二酸化炭素で洗浄し、油分を取り除くことができたが、アルコールの脱脂性が十分でないため、実施例1〜8よりは高い筆記抵抗値となった。
実施例17〜24では、水溶性切削油で加工したボールペンチップを、アセトン、ヘキサン、メチルエチルケトンを溶解した超臨界二酸化炭素で洗浄し、油分を取り除くことができたが、水溶性物質への溶解力が十分でないため、実施例1〜8よりは高い筆記抵抗値となった。
実施例25〜32では、不水溶性切削油で加工したボールペンチップを、アセトン、ヘキサン、メチルエチルケトンを溶解した超臨界二酸化炭素で洗浄した。ボールや内方突出部など、チップ内の微細な隙間の油分を取り除くことが出来たため、ボールと内方突出部にインキが濡れやすくなり、摩擦抵抗が低減されることによって、実施例1〜8と同程度の低い筆記抵抗値を得ることが出来た。
これに対して比較例1、2は、超臨界二酸化炭素に溶解し得る溶媒を使用しない、超臨界二酸化炭素のみでの洗浄であるため、チップ内に油分が残存してしまい、ボールと内方突出部にインキが濡れ難くなり、摩擦抵抗が大きくなることによって、筆記抵抗値が高くなった。
比較例3、4は、液体溶媒での洗浄であるため、界面張力が働いてチップ内の微細な隙間の油分まで除去することができないため、ボールと内方突出部にインキが濡れ難くなり、摩擦抵抗が大きくなることによって、筆記抵抗値が高くなった。

Claims (1)

  1. 筆記具部材としてのボールと、このボールを回転自在に抱時するボールホルダーとを少なくとも備えるボールペンチップを、少なくとも超臨界二酸化炭素に溶解し得る溶媒と共に超臨界二酸化炭素に浸漬するボールペンチップの洗浄方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2020007446A (ja) * 2018-07-06 2020-01-16 ぺんてる株式会社 ボールペン用水性インキ組成物およびそれを用いたボールペン

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