JP2014020349A - エンジンの冷却装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】冷態になったエンジンの始動時や負荷の大きい過渡時にエンジンの温度を速やかに調整することのできるエンジンの冷却装置を提供する。
【解決手段】冷却装置1は、循環通路21と第1の管路31と第2の管路32とラジエータ3とサーモバルブ33とポンプ34とバイパス通路35と三方弁36と第3の管路41と第4の管路42と貯留タンク4と第1の温度センサ22と第2の温度センサ43とECU(電子制御装置)5とを備える。循環通路21は、エンジン2に設けられ、冷却水Wを送通する。ラジエータ3は、循環通路21に直列に接続される。貯留タンク4は、車両の外装の一部を構成し、循環通路21に対してラジエータ3と並列に接続される。ECU5は、第1の温度センサ22及び第2の温度センサ43の出力情報に基づいて、ポンプ34、サーモバルブ33及び三方弁36の動作を制御する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、ラジエータ以外に冷却水を循環させる経路を備える水冷式のエンジンの冷却装置に関する。
車両の暖房が速やかに機能するように、また、エンジンの暖機運転が短時間で完了するように、冷却装置の冷却水循環系統に蓄熱器を備えるエンジン冷却装置が特許文献1に記載されている。この冷却装置は、熱源であるエンジンと放熱部であるラジエータの間で冷却水を循環させるとともに、冷却経路の途中に備えた蓄熱器に冷却水を循環させ、エンジンで暖まった冷却水を貯留して保温する。また、冷却装置は、エンジンで暖まった冷却水を暖房用ヒータコアへ供給する循環通路をさらに備えている。冷却水の循環通路は、流路切換弁で切り換えられる。暖房を速やかに起動させる場合は、エンジンで暖まった冷却水を暖房用ヒータコアへ循環させ、暖機運転を促進させる場合は、蓄熱器で保温されている冷却水をエンジンの冷却水と入れ替える。
特開2003−239737号公報
しかしながら、蓄熱器において冷却水を保温しておける時間には限界がある。蓄熱機内の冷却水の温度が外気とほぼ同じ温度まで低下するほど時間が経過してしまうと、エンジンを始動する際、エンジンを暖めるための熱源として蓄熱器の冷却水を利用できない。その結果、エンジンが冷えた状態(以下、「冷態」という)で始動させる場合、最初に燃料が多く必要であったり、始動から一定時間の暖機運転が必要であったりする。また、エンジンの負荷が大きくエンジンの温度が上がり過ぎた過渡時にノッキングを起こさないように、点火のタイミングをリタード(遅延)させることが行われるが、ドライバビリティが低下することが懸念される。このような、エンジンの始動時や過渡時においてエンジンの温度を検出してから冷却装置や蓄熱器を制御していたのでは適正な制御になるまでに、若干のタイムラグが生じてしまう。
そこで、本発明は、冷態になったエンジンの始動時や負荷の大きい過渡時にエンジンの温度を速やかに調整することのできるエンジンの冷却装置を提供する。
本発明に係る一実施形態の冷却装置は、循環通路と第1の管路と第2の管路とラジエータとサーモバルブとポンプとバイパス通路と三方弁と第3の管路と第4の管路と貯留タンクと第1の温度センサと第2の温度センサとECU(電子制御装置)とを備える。循環通路は、車両に搭載されたエンジンに設けられ、冷却水を送通する。第1の管路は、循環通路の出口に接続される。第2の管路は、循環通路の入口に接続される。ラジエータは、第1の管路及び第2の管路で循環通路に直列に接続される。サーモバルブは、第1の管路の途中に設置されている。ポンプは、第2の管路の途中に設置され、冷却水を循環させる。バイパス通路は、ポンプの上流の第2の管路へサーモバルブから連通する。三方弁は、バイパス通路の下流からポンプの上流までの間の第2の管路に設置される。第3の管路は、サーモバルブより上流の第1の管路から分岐される。第4の管路は、三方弁に接続される。貯留タンクは、車両の外装の一部を構成し、第3の管路及び第4の管路で循環通路に対してラジエータと並列に接続される。第1の温度センサは、循環通路の内部の冷却水の温度を計測する。第2の温度センサは、貯留タンクの内部の冷却水の温度を計測する。ECUは、第1の温度センサ、第2の温度センサ、ポンプ、サーモバルブ及び三方弁がそれぞれ接続され、第1の温度センサ及び第2の温度センサの出力情報に基づいて、ポンプ、サーモバルブ及び三方弁の動作を制御する。
上記の冷却装置において、貯留タンクは、エンジンが搭載されたエンジンルームを覆うボンネットフードの少なくとも一部を構成する。このとき、貯留タンクは、エンジンに面した側に断熱材を有している。または、貯留タンクは、車両のルーフパネルの一部を構成する。また、貯留タンクの出口は、貯留タンクの入口よりも高い位置に設置される。
ECUが車両のドア装置の施錠状態を検出するドアセンサに接続されている場合、ECUは、ドアセンサによってドア装置が開錠されたことを検出すると、第1の温度センサが検出する冷却水の温度よりも第2の温度センサが検出する冷却水の温度の方が高い場合に、ポンプを駆動するとともに第4の管路を第2の管路へ連通させるように三方弁を切り換えて、貯留タンクの冷却水を循環通路の冷却水と入れ替える。
また、車両に通常備えているアクセルペダルセンサ、車速センサ、エンジンの回転数センサ(タコメータ)、エンジンの負荷センサ(トルクセンサ)の他に、ナビゲーションシステム、加速度センサ、レーダ等を備える場合、ECUは、車両が走行している間に、アクセルペダル開度、車速、回転数、負荷の少なくとも1つの運転情報を検出し、ナビゲーションシステム、加速度センサ、レーダの少なくとも1つによって地形情報を検出する。ECUは、これら運転情報及び地形情報を基に、車両が加速されると予測した場合に、ポンプの出力を増大させるとともに、第4の管路を第2の管路へ連通させるように三方弁を切り換え、貯留タンクの冷却水を循環通路の冷却水と入れ替える。
また、車両が第1の温度センサ及び第2の温度センサの他に、照度計、時計、温度計を備える場合、車両が停車している間に、照度計によって検出される日差しの強さ、時計によって得られる時刻、温度計によって得られる外気温度の少なくとも1つをECUが検出し、それを基にポンプを駆動するとともに第4の管路を第2の管路へ連通させるように三方弁を切り換え、貯留タンクの冷却水を循環通路の冷却水と入れ替える。
または、車両が停車し、エンジンのスタートスイッチがOFF状態であることを検出すると、ECUは、第1の温度センサが検出する冷却水の温度よりも第2の温度センサがする冷却水の温度の方が高い場合に、ポンプを駆動するとともに第4の管路を第2の管路へ連通させるように三方弁を切り換えて、貯留タンクの冷却水を循環通路の冷却水と入れ替える。
本発明の冷却装置によれば、車両の外装の一部を構成するとともに、エンジンに設けられた循環経路に対してラジエータと並列に接続された貯留タンクを備えている。車両が屋外に駐車されている場合、日中、車両は太陽光に晒される。貯留タンクは、車両の外装を構成しているので、貯留タンク内の冷却水は、この太陽光によって温められている。エンジンを始動させる際に、第1の温度センサが検出する冷却水の温度と第2の温度センサが検出する冷約水の温度を比較し、貯留タンクに設置された第2の温度センサの方が高い温度を検出する場合は、ポンプを駆動するとともに三方弁を切り換えて、貯留タンクの冷却水をエンジンの循環通路の冷却水と入れ替える。こうすることでエンジンは、貯留タンクの冷却水によって温められ、始動を円滑に行えるようになるため、始動時に燃料供給量を増量したり暖機運転においてアイドリング回転数を増大させたりすることによる燃料消費を抑えることができる。
また、車両の外装のうちボンネットフードは、太陽光を垂直に近い角度で受光できるとともにエンジンに近い。したがって、ボンネットフードの少なくとも一部を構成するように貯留タンクを設けた発明の冷却装置によれば、より多くの熱量を太陽光によって得られるとともに、短い経路で暖まった冷却水をエンジンへ供給することができる。このとき、エンジンに面した側に断熱材を配置した貯留タンクを備える発明の冷却装置によれば、太陽光から得た熱量を貯留タンク内に蓄えやすい。さらに、貯留タンクの出口を入口よりも高い位置に設置する発明の冷却装置によれば、貯留タンク内の暖まった冷却水をエンジンへ供給する場合に、温度の高い側から先に供給することができる。また、貯留タンクは、車両の外装であるルーフパネルの一部を構成していてもよい。ルーフパネルに貯留タンクを設置していることで、太陽光による熱を冷却水に蓄えるとともに、貯留タンクが無い場合に比べて日中の車内の温度を低い温度に保つことができる。
ドアセンサによってドア装置が開錠されたことを検出し、貯留タンクの冷却水を循環通路の冷却水と入れ替える制御をECUが行う発明の冷却装置によれば、利用者がエンジンを実際に始動させる前の段階で、エンジンを暖めることができる。したがって、冷態でエンジンを始動させる初期段階で必要となる燃料の消費量を抑えることができるとともに、暖機運転の時間が短縮されることでさらに燃料の消費量を削減できる。
また、車両が走行している間に、アクセルペダル開度、車速、回転数、負荷の少なくとも1つの運転情報と、ナビゲーションシステム、加速度センサ、レーダの少なくとも1つによって検出される地形情報を基に、車両が加速されるなど過渡的に高負荷運転になるとECUが予測した場合に、貯留タンクの冷却水と循環通路の冷却水とを入れ替える制御をECUが行う発明の冷却装置によれば、走行中に受ける風によって空冷された貯留タンクの冷却水をエンジンへ供給して冷却水温度を一時的に低下させる。その結果、過渡的に高負荷運転になる場合においてノッキングを抑制するために行われる点火リタード制御をすることなく、エンジンの温度を低下させることでノッキングを抑制することができる。したがって、点火リタードに伴うドライバビリティの低下も回避できる。また、高負荷運転において利用者の要求に応じた出力を提供できるため、ドライバビリティが向上する。
また、車両が停車している間に、照度計によって検出される照度、時計によって得られる時刻、温度計によって得られる外気温度の少なくとも1つをECUが検出し、それを基に貯留タンクの冷却水を循環通路の冷却水と入れ替える発明の冷却装置によれば、第1の温度センサ及び第2の温度センサによって得られる冷却水の温度以外に、照度、時刻、外気温度を基に、冬期であるか、日照が得られているか、夜間であるか等、他の要素も複合的に判断して貯留タンクの冷却水を利用するか否かを判定することができる。
また、エンジンのスタートスイッチがOFF状態、すなわち車両が停車していることを検出し、貯留タンクの冷却水の温度が循環通路の冷却水の温度よりも高い場合に、ECUが貯留タンクの冷却水を循環通路の冷却水と入れ替える制御を行う発明の冷却装置によれば、次にエンジンを始動させるまでの間、エンジンの温度を温かい状態に維持し続けることができる。エンジンの保温のためにヒータなど消費電力の大きい装置を用いないので、停車中の車両の動力源が主にバッテリのみであっても、充分に対応できる。
本発明に係る一実施形態の冷却装置を備えるエンジンシステムを示すブロック図。 図1のエンジンシステムにおいて冷態始動される場合のフローチャート。 図1のエンジンシステムにおいて停車中である場合のフローチャート。 図1のエンジンシステムにおいて走行中に高負荷運転に移行する過渡状態の場合のフローチャート。
本発明に係る一実施形態の冷却装置1について、図1から図4を参照して説明する。図1は、冷却装置1を備えるエンジンシステム100のブロック図を示す。図1における冷却装置1は、循環通路21と、第1の管路31と、第2の管路32と、ラジエータ3と、サーモバルブ33と、ポンプ34と、バイパス通路35と、三方弁36と、第3の管路41と、第4の管路42と、貯留タンク4と、第1の温度センサ22と、第2の温度センサ43と、ECU5とを備える。
循環通路21は、車両に搭載されたエンジン2に設けられ、冷却水Wを送通する。第1の管路31は、循環通路21の出口21Aに接続され、第2の管路32は、循環通路21の入口21Bに接続される。ラジエータ3は、車両においてエンジン2よりも前方に配置され、第1の管路31及び第2の管路32によって循環通路21に直列に接続される。サーモバルブ33は、第1の管路31の途中に設置される。サーモバルブ33は、温度センサ、ソレノイド及びバルブ等を内蔵しており、設定された温度で流路を切り換える。本実施形態の場合、サーモバルブ33は、温度センサで検出した信号を基に、ソレノイドを外部から電子制御されてバルブを切り換えられる。
ポンプ34は、第2の管路32の途中に設置され、冷却水Wを循環させる。本実施形態の場合、ポンプ34は、モータを内蔵し、外部から電子制御によって駆動される。バイパス通路35は、ポンプ34の上流の第2の管路32へ、サーモバルブ33から連通している。サーモバルブ33における設定温度に冷却水Wの温度が達しない場合、サーモバルブ33は、第1の管路31をバイパス通路35へ接続するように制御され、ラジエータ3を通さずに冷却水Wをエンジン2の循環通路21へ還流させる。
三方弁36は、バイパス通路35の下流からポンプ34の上流までの間の第2の管路32に設置されている。第3の管路41は、サーモバルブ33より上流の第1の管路31から分岐されており、第4の管路42は、三方弁36に接続されている。本実施形態の場合、三方弁36は、ソレノイドによって電子制御され、冷却水Wを第2の管路32の上流から下流へ流す状態と、冷却水Wを第4の管路42から第2の管路32の下流側へ流す状態とに切り換えられる。
貯留タンク4は、車両の外装の一部を構成するように形成されている。本実施形態の場合、貯留タンク4は、エンジン2が搭載されたエンジンルームを覆うように取り付けられるボンネットフード101の少なくとも一部を構成するように設けられている。貯留タンク4の冷却水Wの熱が逃げないように、また、貯留タンク4の内部の冷却水Wがエンジン2の熱を過剰に受けないように、貯留タンク4は、エンジン2に面した側に断熱材40を有している。
貯留タンク4は、冷却水Wが内部で澱まないように出口4A及び入口4Bを有しており、本実施形態の場合、出口4Aは、入口4Bよりも高い位置に設置されている。出口4Aは、第3の管路41に接続され、入口4Bは、第4の管路42に接続される。貯留タンク4は、第3の管路41及び第4の管路42によって、循環通路21に対してラジエータ3と並列に接続されている。つまり、エンジン2の循環通路21の冷却水Wは、ラジエータ3または貯留タンク4へ送られ、循環通路21に戻るように流れる。
第1の温度センサ22は、エンジン2に固定され、循環通路21の内部の冷却水Wの温度を計測する。第2の温度センサ43は、貯留タンク4に設置され、貯留タンク4の内部の冷却水Wの温度を計測する。
ECU5は、第1の温度センサ22、第2の温度センサ43、ポンプ34、サーモバルブ33、三方弁36に接続されている。さらにECU5は、車両が通常備えている、アクセルペダルの開度を検出するアクセルペダルポジションセンサ(APS)51、走行速度を検出する車速センサ52、エンジン2の回転数を検出する回転数センサ(タコメータ)53、エンジン2の負荷を検出する負荷センサ(トルクセンサ)54と接続されているほか、ドア装置の施錠状態を検知するドアセンサ55、外気温を計測するが温度計56、環境の明るさによって前照灯を自動点灯させるために用意された照度計57、および時計58などとも接続されている。ECU5は、各センサ及び計測器の出力情報を基に、ポンプ34、サーモバルブ33及び三方弁36の動作を制御する。
以上のように構成された冷却装置1の動作について、さらに図2から図4に示すフローチャートを参照して説明する。
図2は、冷態始動させる場合の冷却装置1の動作を示す。利用者がエンジン2を実際に始動させるよりも前の段階で冷態のエンジン2を暖めるために、ECU5は、ドアセンサ55によってドアが開錠されか判定(S1)する。ドアが解錠されたことを検出した、すなわち、利用者が間もなくエンジン2を始動させる場合、ECU5は、第1の温度センサ22及び第2の温度センサ43によって検出されるエンジン2の循環通路21の冷却水Wの温度と貯留タンク4の冷却水Wの温度を比較(S2)する。
貯留タンク4の冷却水Wの温度が高い場合、ECU5は、三方弁36を切り換えて貯留タンク4をエンジン2の循環通路21に接続(S3)する。そして、ポンプ34を駆動して冷却水Wを循環させ、循環通路21の冷却水Wを貯留タンク4の冷却水Wと入れ換える(S4)。循環通路21の冷却水Wと貯留タンク4の冷却水Wが混ざり合うまで循環させてしまうと、エンジン2を暖める効果が小さくなるので、循環通路21の冷却水Wがほぼ貯留タンク4の冷却水Wによって置き換わった状態、すなわち、第1の温度センサ22及び第2の温度センサ43によって検出されるそれぞれ冷却水Wの温度がほぼ逆転したか確認(S5)する。循環通路21の冷却水Wの温度が貯留タンク4の冷却水Wの温度よりも低い間は、S4に戻って冷却水の入れ替えが続けられる。
第1の温度センサ22によって検出された冷却水Wの温度が第2の温度センサ43によって検出された貯留タンク4の冷却水Wの温度よりも高くなった場合、エンジン2の始動(S6)まで、一時的にポンプ34を停止させる。エンジン2が始動(S6)されると、ECU5は、三方弁36を切り換えて貯留タンク4に代えてラジエータ3を循環通路21に連通させ、ポンプ34を再び駆動する。冷却水Wが十分に暖まるまでは、冷却水Wは、サーモバルブ33によってバイパス通路35へ流され、ラジエータ3を通過することなくエンジン2へ戻される。冷却水Wが十分に暖まると、サーモバルブ33は、冷却水Wをラジエータ3に流すように切り換わる。
車両が屋外に停車されている場合、日中の日差しによって、ボンネットフード101は暖められる。したがって、ボンネットフード101に設置された貯留タンク4の冷却水Wも暖められている。このように冷却装置1は、日照エネルギーによって暖められた冷却水Wを用いて、冷態となったエンジン2を昇温し、始動時に必要となる燃料の量を軽減することができる。ヒータなどで暖める場合に比べ、車両中のエネルギーを消費しないので、経済的である。
図3は、車両が停車中である場合の冷却装置1の動作を示す。エンジンが停止された場合、次の始動におけるエンジンの予熱を少しでも多く確保するため、ECU5は、スタートスイッチ(イグニッションスイッチ)がOFFになったかを判定(S11)する。そのあと、継続的に、エンジン2を始動させるために好適である設定水温をエンジン2の循環通路21の冷却水Wが下回らないか判定(S12)する。
第1の温度センサ22によって計測される循環通路21の冷却水Wの温度が、設定水温より下回った場合、ECU5は、その時の貯留タンク4の冷却水Wの温度が設定水温以上であるか判定(S13)する。第2の温度センサ43によって検出された貯留タンク4の冷却水Wの水温が設定水温以上である場合、ECU5は、三方弁36を切り換えて貯留タンク4を循環通路21に接続(S14)し、ポンプ34を駆動させて循環通路21の冷却水Wを貯留タンク4の冷却水Wと入れ換える(S15)。
また、冷却水Wの入れ替えが済んだことを確認するために、ECU5は、第1の温度センサ22によって循環通路21の冷却水Wの温度を計測し、設定水温以上になったか判定(S16)する。設定水温になっていない場合、その時点でまだ貯留タンク4の冷却水Wの温度が設定水温以上であるか判定(S13)する工程へ戻る。条件を満たしていれば、引き続き冷却水を入れ替える動作が繰り返される。循環通路21の冷却水Wの水温が設定水温以上になった場合、ECU5は、ポンプ34を停止(S17)し、次のエンジン2の始動に備える。
この実施形態において、ECU5は、図1に示すように、外気温度を計測する温度計56、照度計57、および時計58にも接続されている。そこで、ECU5は、温度計56によって計測された外気温度、照度計57で計測される照度、時計58から得られる時刻に基づき、貯留タンク4の冷却水Wをエンジン2の循環通路21の冷却水Wと入れ替えるか否かを判断してもよい。例えば、照度と時刻からその日の天候を判断したり、照度と時刻からその日の残りの時間で期待できる日照時間を演算したりする。また、外気温度と照度と時刻から日照によって得られる熱エネルギーと貯留タンク4の表面から放出される熱エネルギーとを比較し、貯留タンク4の暖められた冷却水Wをそのまま貯留タンク内に留めておく方がよいのか、残りの日照時間でさらに熱を蓄えるために貯留タンク4の冷却水Wを循環通路21の冷却水Wに置き換える方がよいのか判断してもよい。
このようにすることで、エンジン2の温度が停止状態でも高く保持されるため、次にエンジンを始動させるときに必要となる燃料の消費量を抑えることができる。なお、スタートスイッチをOFFにされてエンジン2が停止した直後に、三方弁36を切り換えて循環通路21と貯留タンク4を連通させ、エンジン2の熱を貯留タンク4の冷却水Wに移しておく動作を行ってもよい。
図4は、車両が走行している間にエンジン2に高い負荷がかかる場合の冷却装置1の動作を示す。車両は、エンジン2が始動されたのち、エンジン2が暖まるまで暖機運転を継続する。ECU5は、暖機運転が完了したか判定(S21)する。暖機運転が完了している場合、ECU5は、アクセルペダルポジションセンサ51、車速センサ52、回転数センサ53、負荷センサ54から出力されるアクセル開度、車速、回転数、負荷などの運転情報を検出(S22)し、さらにこの車両が搭載するナビゲーションシステム、加速度センサ、レーダの少なくとも1つによって取得される地形情報を検出(S23)する。ECU5は、これら運転情報及び地形情報を基に車両が過渡的に高負荷運転状態になるかを予測(S24)する。
高負荷運転状態とは、アクセルペダルをさらに踏み込むような操作が必要となる場合、例えば、上り坂に差掛る、あるいは、前方の車両を追い越すために加速するなどである。本実施形態の冷却装置1を備えていない場合、このような高負荷運転に移行するときの過渡状態において生じるノッキングを回避するために、例えば点火のタイミングをリタードさせるような操作が行われる。本実施形態の冷却装置1は、ボンネットフード101に冷却水Wを溜めた貯留タンク4を備えているので、この冷却水Wをエンジン2の循環通路21に供給し、一時的にエンジン2の温度を低下させることで、高負荷運転に移行する際の過渡状態におけるノッキングを回避する。
そこで、ECU5は、高負荷運転状態になると予測される条件が揃うと、三方弁36を切り換え、貯留タンク4を循環通路21に接続(S25)する。そして、ポンプ34の回転数を増大させて出力を上げ、循環通路21の冷却水Wを貯留タンク4の冷却水Wと入れ替える(S26)。貯留タンク4の冷却水Wは、走行中に空冷されており、少なくともエンジン2の循環通路21やラジエータ3を流れる冷却水よりも温度が低い。
冷却水Wを入れ替割ったことを確認するために、ECU5は、第1の温度センサ22によって、循環通路21の冷却水Wの温度が、過渡状態において要求される設定温度以下になっているか確認(S27)する。そして冷却水Wの温度が設定温度以下になるまで貯留タンク4と循環通路21の冷却水Wの入れ替えが続けられる。循環通路21の冷却水Wの水温が設定温度以下になったことが確認されると、ECU5は、実際の高負荷運転状態になることに備える。
ECU5は、検出されたアクセル開度、車速、回転数、負荷などから、高負荷運転状態になることを実際に検出(S28)した場合、貯留タンク4の冷却水Wを使うことで、エンジン2の温度は、既に下げられている。したがって、それまでと同じ通常運転制御(S29)によって、燃費の良い運転を続けることができる。また、S24において高負荷運転状態になると予測されなかった場合でも、実際に高負荷運転状態になったことを検出(S30)した場合、ECU5は、三方弁36を切り換え、貯留タンク4を循環通路に接続(S31)し、循環通路21の冷却水Wを貯留タンク4の冷却水Wと入れ替える(S32)。そして過渡状態を通常運転制御(S33)によって運転する。
アクセル開度、車速、回転数、負荷などの運転情報を基に、過渡状態を脱したことが確認された場合、ECU5は、三方弁36を切り換え、ラジエータ3を循環通路21に接続(S34)することで、通常運転に対応した冷却装置1の動作へ戻る。
このように、本実施形態の冷却装置1は、通常運転から高負荷運転へ移行する過渡状態において、点火リタード制御をおこなわなくてもよいので、ドライバビリティを良好な状態に維持しやすい。
本発明の冷却装置を備えることによって、冷態からエンジンを始動する際に必要となる燃料の消費量を押さえたり、暖機運転の時間を短縮したりするだけでなく、通常運転から高負荷運転へ移行する過渡状態におけるドライバビリティの改善にも効果を発揮する。
1…冷却装置、2…エンジン、21…循環通路、22…第1の温度センサ、3…ラジエータ、31…第1の管路、32…第2の管路、33…サーモバルブ、34…ポンプ、35…バイパス通路、36…三方弁、4…貯留タンク、40…断熱材、41…第3の管路、42…第4の管路、43…第2の温度センサ、5…ECU(電子制御装置)、51…アクセルペダルポジションセンサ(APS)、52…車速センサ、53…回転数センサ、54…負荷センサ、55…ドアセンサ、56…(外気温度計測用の)温度計、57…照度計、58…時計、100…エンジンシステム、101…ボンネットフード、W…冷却水。

Claims (8)

  1. 車両に搭載されたエンジンに設けられ冷却水を送通する循環通路と、
    前記循環通路の出口に接続された第1の管路と、
    前記循環通路の入口に接続された第2の管路と、
    前記第1の管路及び前記第2の管路で前記循環通路に直列に接続されたラジエータと、
    前記第1の管路の途中に設置されたサーモバルブと、
    前記第2の管路の途中に設置されて冷却水を循環させるポンプと、
    前記ポンプの上流の前記第2の管路へ前記サーモバルブから連通するバイパス通路と、
    前記バイパス通路の下流から前記ポンプの上流までの間の前記第2の管路に設置された三方弁と、
    前記サーモバルブより上流の前記第1の管路から分岐された第3の管路と、
    前記三方弁に接続される第4の管路と、
    前記車両の外装の一部を構成し前記第3の管路及び前記第4の管路で前記循環通路に対して前記ラジエータと並列に接続された貯留タンクと、
    前記循環通路の内部の冷却水の温度を計測する第1の温度センサと、
    前記貯留タンクの内部の冷却水の温度を計測する第2の温度センサと、
    前記第1の温度センサ、前記第2の温度センサ、前記ポンプ、前記サーモバルブ及び前記三方弁がそれぞれ接続され、前記第1の温度センサ及び前記第2の温度センサの出力情報に基づいて前記ポンプ、前記サーモバルブ及び前記三方弁の動作を制御するECUと
    を備えることを特徴とする冷却装置。
  2. 前記貯留タンクは、前記エンジンが搭載されたエンジンルームを覆うボンネットフードの少なくとも一部を構成する
    ことを特徴とする請求項1に記載された冷却装置。
  3. 前記貯留タンクは、前記エンジンに面した側に断熱材を有している
    ことを特徴とする請求項2に記載された冷却装置。
  4. 前記貯留タンクの出口は、前記貯留タンクの入口よりも高い位置に設置される
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載された冷却装置。
  5. 前記ECUは、前記車両のドア装置の施錠状態を検出するドアセンサによって前記ドア装置が開錠されたことを検出すると、前記第1の温度センサが検出する前記冷却水の温度よりも前記第2の温度センサが検出する前記冷却水の温度の方が高い場合に、前記ポンプを駆動するとともに前記第4の管路を前記第2の管路へ連通させるように前記三方弁を切り換えて、前記貯留タンクの冷却水を前記循環通路の冷却水と入れ替える
    ことを特徴とする請求項1に記載された冷却装置。
  6. 前記ECUは、前記エンジンのスタートスイッチがOFF状態であることを検出すると、前記第1の温度センサが検出する前記冷却水の温度よりも前記第2の温度センサが検出する前記冷却水の温度の方が高い場合に、前記ポンプを駆動するとともに前記第4の管路を前記第2の管路へ連通させるように前記三方弁を切り換えて、前記貯留タンクの冷却水を前記循環通路の冷却水と入れ替える
    ことを特徴とする請求項1に記載された冷却装置。
  7. 前記ECUは、前記車両が停車している間に、前記第1の温度センサによって検出される前記循環通路の冷却水の温度及び第2の温度センサ第2の温度センサによって検出される前記貯留タンクの冷却水の温度の他に、照度計によって検出される日差しの強さ、時計によって得られる時刻、温度計によって得られる外気温度の少なくとも1つを基に、前記ポンプを駆動するとともに前記第4の管路を前記第2の管路へ連通させるように前記三方弁を切り換えて、前記貯留タンクの冷却水を前記循環通路の冷却水と入れ替える
    ことを特徴とする請求項6に記載された冷却装置。
  8. 前記ECUは、前記車両が走行している間に、前記車両のアクセルペダル開度、前記車両の車速、前記エンジンの回転数、前記エンジンの負荷の少なくとも1つの運転情報を検出し、前記車両に搭載しているナビゲーションシステム、加速度センサ、レーダの少なくとも1つによって地形情報を検出し、前記運転情報及び前記地形情報を基に前記車両が過渡的に高負荷運転になると予測した場合に、前記ポンプの出力を増大させるとともに、前記第4の管路を前記第2の管路へ連通させるように前記三方弁を切り換えて、前記貯留タンクの冷却水を前記循環通路の冷却水と入れ替える
    ことを特徴とする請求項1に記載された冷却装置。
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