JP2014020252A - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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龍太郎 森口
Machiko Takahashi
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Abstract

【課題】WGVを有するターボチャージャ付きの内燃機関において、タービン回転数を精度よく推定する。
【解決手段】タービン20bをバイパスする排気バイパス通路42の開閉を担うWGV44と、WGV開閉状態を示すダイアフラム圧力に基づいて、WGV44が閉弁状態から開弁状態に変化するときの開弁時吸入空気量GAを推定する手段と、WGV44が閉弁された状態におけるタービン回転数Ntbと吸入空気量GAとの関係を規定した第1規則と、WGV44が開弁された状態におけるNtbとGAとの関係をダイアフラム圧力毎に規定した第2規則と、を記憶する手段と、現在の吸入空気量GAがGA以下の場合に、第1規則に従って現在のGAに対応するNtbを算出し、GAがGAよりも大きい場合に、第2規則に従って現在のGAおよびダイアフラム圧力に対応するNtbを算出する手段と、を備える。
【選択図】図6

Description

この発明は、内燃機関の制御装置に関し、特に、ウエストゲートバルブ(WGV)を有するターボチャージャを備えた内燃機関の制御装置に関する。
従来、例えば、特開2010−174710号公報には、ターボチャージャを備える内燃機関において、ターボ回転数の推定モデルを用いて筒内吸入空気量を推定する技術が提案されている。この技術では、より具体的には、定常運転状態での筒内吸入空気流量と過給圧との関係を用いて、計算モデルを用いて取得された過給圧取得値に対応する筒内吸入空気量(暫定吸入空気量)が取得される。そして、定常運転状態での筒内吸入空気流量とコンプレッサの回転数との関係と、計算モデルを用いて取得された筒内吸入空気流量と、暫定吸入空気量と、に基づいて、コンプレッサ回転数が推定される。
特開2010−174710号公報 国際公開WO2012/060006号公報
ところで、ターボチャージャには、タービンへ流れる排気ガスの一部をバイパスさせるためのウエストゲートバルブ(WGV)が設けられている。WGVは、その開度を調整することにより、タービンに流入する排気ガス流量(以下、「タービン流量」と称する)と、該タービンをバイパスする排気ガス流量(以下、「WGV流量」と称する)との流量比を変化させることができる。タービンをバイパスする排気ガスは、該タービンで仕事をすることなく排出される。このため、例えば、WGV流量を増加させることで、過給圧の上昇を緩慢にすることや、排気温度を上昇させることが可能となる。
タービン流量の変化に伴いタービン回転数が変化すると、内燃機関の筒内に吸入される空気量(以下、単に「吸入空気量」と称する)が変化する。このため、WGVを有するターボチャージャ付きの内燃機関においては、WGVの開度変化、特にWGVが開き始める時期を精度よく特定しないと、タービン回転数を精度よく推定することができないという課題がある。
この発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、WGVを有するターボチャージャ付きの内燃機関において、タービン回転数を精度よく推定することのできる内燃機関の制御装置を提供することを目的とする。
第1の発明は、上記の目的を達成するため、内燃機関の制御装置であって、
内燃機関の排気エネルギにより作動するタービンを排気通路に備えるターボチャージャと、
前記タービンをバイパスする排気バイパス通路と、
前記排気バイパス通路に配置され、当該排気バイパス通路の開閉を担うウエストゲートバルブと、
前記ウエストゲートバルブ開閉状態を示すWGV状態量を取得するWGV状態量取得手段と、
前記WGV状態量に基づいて、前記ウエストゲートバルブが閉弁状態から開弁状態に変化するときの前記内燃機関の開弁時吸入空気量を推定する推定手段と、
前記ウエストゲートバルブが閉弁された状態における前記タービンのタービン回転数と前記内燃機関の吸入空気量との関係を規定した第1規則と、前記ウエストゲートバルブが開弁された状態における前記タービン回転数と前記吸入空気量との関係を前記WGV状態量毎に規定した第2規則と、を記憶する記憶手段と、
現在の吸入空気量が前記開弁時吸入空気量よりも小さい場合に、前記第1規則に従って前記現在の吸入空気量に対応する前記タービン回転数を算出し、現在の吸入空気量が前記開弁時吸入空気量よりも大きい場合に、前記第2規則に従って前記現在の吸入空気量および前記WGV状態量に対応する前記タービン回転数を算出するタービン回転数算出手段と、
を備えることを特徴としている。
第2の発明は、第1の発明において、
前記ウエストゲートバルブは、当該ウエストゲートバルブと連動するダイアフラムと、当該ウエストゲートバルブを開弁方向に付勢する弾性体と、を有し、前記ダイアフラムのダイアフラム圧力による閉弁方向の第1の力と、前記弾性体による開弁方向の第2の力と、を受けるとともに、前記内燃機関の背圧による第3の力を開弁方向に受けるバルブであって、
前記推定手段は、前記第2の力と前記第3の力との合力が前記第1の力に一致する状態における吸入空気量を、前記開弁時吸入空気量として推定することを特徴としている。
第3の発明は、第1または第2の発明において、
前記推定手段は、吸入空気量をパラメータとする関係式に基づいて前記第3の力を推定する手段を含むことを特徴としている。
第4の発明は、第3の発明において、
吸気弁およびまたは排気弁の開き時期およびまたは閉じ時期のうちの少なくとも1つを操作する可変動弁機構の操作量および点火時期のうち、少なくとも1つをパラメータとする関係式に従い前記第3の力を補正する補正手段を更に含むことを特徴としている。
第1の発明によれば、ウエストゲートバルブ(WGV)の開閉状態を示すWGV状態量に基づいて、WGVが閉弁状態から開弁状態へ変化する時点での吸入空気量(開弁時吸入空気量)が推定される。そして、現在の吸入空気量が開弁時吸入空気量以下となる範囲では、WGVの閉弁状態における吸入空気量とタービン回転数との関係(第1規則)に従ってタービン回転数が特定され、現在の吸入空気量が開弁時吸入空気量よりも大きい範囲では、WGVの開弁状態におけるWGV状態量と吸入空気量とタービン回転数との関係(第2規則)に従ってタービン回転数が特定される。このため、本発明によれば、WGVの開弁後のタービン回転数を精度よく推定することが可能となる。
第2の発明によれば、ダイアフラム圧力による力(第1の力)がWGVを閉じる力として作用し、また弾性体の付勢力(第2の力)と背圧による力(第3の力)とがWGVを開く力として作用している。このため、本発明によれば、第2の力と第3の力との合力が、第1の力に一致した状態での吸入空気量を算出することにより、WGVが閉弁状態から開弁状態へと切り替わる時点での吸入空気量(開弁時吸入空気量)を精度よく算出することができる。
第3の発明によれば、WGVが全閉状態である場合の背圧は吸入空気量に依存している。このため、本発明によれば、吸入空気量をパラメータとする関係式に基づいて、背圧による第3の力を推定することが可能となる。
第4の発明によれば、点火時期や可変動弁機構の操作量が変化すると排気エネルギが変化するため、吸入空気量が同じであっても背圧が変化する。このため、本発明によれば、点火時期および可変動弁機構の操作量のうち少なくとも何れか1つをパラメータとした関係式に従い背圧による第3の力が補正されるので、開弁時吸入空気量の推定精度を高めてタービン回転数を精度よく推定することが可能となる。
本発明の実施の形態1の内燃機関のシステム構成を説明するための模式図である。 WGVの構成および動作を説明するための図である。 タービン回転数Ntbと吸入空気量GAとの関係をWGVの開閉状態毎に示す図である。 定常線を用いてタービン回転数Ntbを推定する方法を説明するための図である。 開弁時吸入空気量GAの推定原理を説明するための図である。 本発明の実施の形態1において実行されるルーチンのフローチャートである。 吸入空気量GAに対するWGVに作用する力の変化を示す図である。 開弁時吸入空気量のズレ量ΔGAの算出原理を説明するための図である。 定常線を用いてタービン回転数Ntbを推定する方法を説明するための図である。 本発明の実施の形態2において実行されるルーチンのフローチャートである。
以下、図面に基づいてこの発明の幾つかの実施の形態について説明する。尚、各図において共通する要素には、同一の符号を付して重複する説明を省略する。また、以下の実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
実施の形態1.
[実施の形態1の構成]
図1は、本発明の実施の形態1の内燃機関10のシステム構成を説明するための模式図である。本実施形態のシステムは、火花点火式の内燃機関(ガソリンエンジン)10を備えている。内燃機関10の各気筒には、吸気通路12および排気通路14が連通している。
吸気通路12の入口近傍には、エアクリーナ16が取り付けられている。エアクリーナ16の下流近傍には、吸気通路12に吸入される空気の流量に応じた信号を出力するエアフローメータ18が設けられている。エアフローメータ18の下流には、ターボ過給機20のコンプレッサ20aが設置されている。コンプレッサ20aは、排気通路14に配置されたタービン20bと連結軸を介して一体的に連結されている。
コンプレッサ20aの下流には、圧縮された空気を冷却するインタークーラ22が設けられている。インタークーラ22の下流には、電子制御式のスロットルバルブ24が設けられている。また、内燃機関10の各気筒には、吸気ポートに燃料を噴射するための燃料噴射弁26が設けられている。更に、内燃機関10の各気筒には、混合気に点火するための点火プラグ28が設けられている。
また、内燃機関10は、吸気弁(図示省略)および排気弁(図示省略)を開閉駆動するための吸気可変動弁機構30および排気可変動弁機構32を備えている。ここでは、これらの可変動弁機構30、32は、吸気弁または排気弁の開閉時期を変更可能な機構であるものとする。このような可変動弁機構30、32を実現する具体的な構成は、特に限定されるものではないが、例えば、クランクシャフト(図示省略)の回転位相に対するカムシャフト34、36の回転位相を変更することで、吸気弁または排気弁の開閉時期を変更可能な位相可変機構(VVT(Variable Valve Timing)機構)(図示省略)を用いることができる。また、吸気可変動弁機構30の近傍には、吸気カムシャフト34の回転位置(進角量)を検出するための吸気カム角センサ36が設けられており、排気可変動弁機構32の近傍には、排気カムシャフト38の回転位置(進角量)を検出するための排気カム角センサ40が設けられている。
また、排気通路14には、タービン20bをバイパスしてタービン20bの入口側と出口側とを接続する排気バイパス通路42が接続されている。排気バイパス通路42の途中には、排気バイパス通路42の開閉を担うウエストゲートバルブ(WGV)44が設けられている。WGV44の開度は、調圧式のアクチュエータ46により制御される。尚、WGV44の構成についてはその詳細な説明を後述する。
また、タービン20bよりも下流側の排気通路14には、排気ガスを浄化するための触媒54が配置されている。触媒54の上流には、排気ガスの空燃比を検出するためのA/Fセンサ56が配置されている。また、クランクシャフトの近傍には、エンジン回転数を検出するためのクランク角センサ58が設けられている。
更に、図1に示すシステムは、ECU(Electronic Control Unit)60を備えている。ECU60の入力部には、上述したエアフローメータ18、カム角センサ36、40、A/Fセンサ56およびクランク角センサ58等の内燃機関10の運転状態を検知するための各種センサが接続されている。また、ECU60の出力部には、上述したスロットルバルブ24、燃料噴射弁26、点火プラグ28、可変動弁機構30、32、およびVSV52等の内燃機関10の運転状態を制御するための各種アクチュエータが接続されている。
次に、図2を参照してWGV44の詳細な構成およびその動作について説明する。図2は、WGV44の構成および動作を説明するための図である。この図に示すように、WGV44のアクチュエータ46の内部には、WGV44と連動するダイアフラム461が設けられている。このダイアフラム461によって2つに区画された圧力室の一方には、負圧ポンプ48により生成された負圧が負圧通路50を介して供給されている。負圧通路50の途中には、この負圧通路50の開閉を担うバキュームスイッチングバルブ(VSV)52が設けられている。ダイアフラム461に供給される負圧は、VSV52を任意のデューティ比で駆動することにより調整される。また、この図に示すように、ダイアフラム461は、スプリング462によってWGV44を開く方向に付勢されている。
また、排気バイパス通路42の途中に設けられたWGV44には、背圧による力が当該WGV44を開く方向に作用する。このため、内燃機関10の運転中のダイアフラム461には、スプリング462の付勢力Fsと背圧による力FexとがWGV44を開く方向に作用し、負圧ポンプ48により生成されたダイアフラム差圧による力FdがWGV44を閉じる方向に作用することとなる。従って、WGV44の開度は、これら3つの力Fs、FexおよびFdによる力の釣り合いにより決定されることとなる。
次に、WGV44の開閉状態とタービン回転数Ntbとの関係について説明する。図3は、タービン回転数Ntbと吸入空気量GAとの関係をWGV44の開閉状態毎に示す図である。この図に示すとおり、タービン回転数Ntbと吸入空気量GAとの間には相関があり、両者の定常時の関係は、WGV44の開閉状態を示すWGV状態量(図3ではダイアフラム差圧)をパラメータとして、図3に示すような関係(ここでは、「定常線」と称する)によって表すことができる。より具体的には、この図に示すように、WGV44が全閉となる条件下では、吸入空気量GAが大きくなるにつれて、タービン回転数Ntbが大きくなっていく。また、WGV44が開かれると、排気ガス流量のうち排気バイパス通路42を流れるガス流量(WGV流量)が増えるので、タービン20bを流れるガス流量(タービン流量)が少なくなる。このため、WGV44が開かれた場合には、図3に示すように、吸入空気量GAが同一の条件下では、WGV44が閉じられている場合と比べ、タービン回転数Ntbが低下することとなる。
ここで、上述したとおり、WGV44の開度は、スプリング462の付勢力Fs、背圧による力Fex、およびダイアフラム差圧による力Fdの3つの力の釣り合いにより決定される。このため、図3に示すように、WGV44が開き始める吸入空気量はダイアフラム差圧等の大きさによって異なる値となり、また、WGV44が開き始めた後の中間開度においては、ダイアフラム差圧等の大きさによって異なる定常線を辿ることとなる。従って、WGV44の中間開度の状態においては、WGV44の開度状況に影響するこれらのパラメータを考慮しないとタービン回転数Ntbの推定精度が悪化してしまう。
そこで、本実施の形態1のシステムでは、ダイアフラム差圧と背圧との関係に基づいて、WGV44が開き始める吸入空気量(以下、「開弁時吸入空気量」と称する)GAを推定し、吸入空気量GAが開弁時吸入空気量GAよりも大きいか否かによって、すなわちWGV44が開弁しているか否かによって、タービン回転数Ntbの推定に用いる定常線を切り替えることとする。以下、タービン回転数Ntbの推定方法について詳細に説明する。
図4は、定常線を用いてタービン回転数Ntbを推定する方法を説明するための図である。タービン回転数Ntbの推定は、図4に示すような定常線を用いて行なう。具体的には、ECU60は、図4に示す定常線として、WGV44の全閉時における吸入空気量GAとタービン回転数Ntbとの関係が規定された定常線、およびWGV44の中間開度における吸入空気量GAとタービン回転数Ntbとの関係がダイアフラム差圧毎に規定された定常線を記憶している。そして、この図に示すように、WGV44の全閉時、すなわちエアフローメータ18により検出された吸入空気量GAが開弁時吸入空気量GA以下となる領域では、全閉時の定常線を用いて吸入空気量GAに対応するタービン回転数Ntbが特定され、WGV44の中間開度時、すなわち吸入空気量GAが開弁時吸入空気量GAより大きい領域では、ダイアフラム差圧に応じた中間開度時の定常線を用いてタービン回転数Ntbが特定される。
尚、開弁時吸入空気量GAは、ダイアフラム差圧と背圧との関係に基づいて推定することができる。図5は、開弁時吸入空気量GAの推定原理を説明するための図である。この図に示すとおり、WGV44を閉じる力としてのダイアフラム差圧による力Fdは、ダイアフラム差圧が一定であれば変化しない。一方、WGV44の全閉時における背圧は吸入空気量GAに依存しているため、WGV44を開く力としてのスプリング462の付勢力Fsと背圧による力Fexとの合力は、吸入空気量GAが増大するにつれて大きくなる。従って、この図に示すように、WGV44は、WGV44を開く力(Fs+Fex)とWGV44を閉じる力Fdとが釣り合う吸入空気量を境に、WGV44の開閉状態が切り替わることとなる。
WGV44の開弁開始時の力の釣り合いは、ダイアフラム差圧をpdr、背圧をpex、スプリング462のバネ定数および変位量をそれぞれK,L、ダイアフラム461のダイアフラム面積をBdr、WGV44の開口面積をBwgvとすると、以下の式(1)で表される。
Fd’(Bdr,pdr)=Fs’(L,K)+Fex’(Bwgv,pex) ・・・・(1)
ここで、上式(1)におけるBdr,Bwgv,L,Kは、内燃機関10によって定まる定数であり、また、WGV44の全閉時の背圧pexは、吸入空気量GAに依存するので、上式(1)は次式(2)のように変形することができる。
Fd(pdr)=Fex(GA)+C ・・・(2)
上式(2)に示すように、吸入空気量GAはダイアフラム差圧pdrについての関数として表すことができる。従って、WGV44の開弁時吸入空気量GAは、次式(3)に示す関係をマップ等に規定することによって、ダイアフラム差圧pdrに対して一意に決定することができる。
GA=f(pdr) ・・・(3)
このように、本実施の形態のシステムによれば、開弁時吸入空気量GAを推定し、現在の吸入空気量GAと比較することにより、WGV44が開弁し始める時点を精度よく推定することができる。これにより、吸入空気量GAが開弁時吸入空気量GAよりも大きい範囲において、ダイアフラム差圧に応じた中間開度の定常線を選択し、タービン回転数Ntbを推定することができるので、タービン回転数Ntbの推定精度を有効に高めることが可能となる。
[実施の形態1における具体的処理]
次に、図6を参照して、本実施の形態において実行する処理の具体的内容について説明する。図6は、ECU60が実行するルーチンのフローチャートである。尚、本ルーチンは、内燃機関10の運転中に繰り返し実行されるルーチンである。
図6に示すルーチンでは、先ず、開弁時吸入空気量GAが算出される(ステップ100)。ここでは、具体的には、ダイアフラム差圧pdrが特定される。そして、上式(3)に示す関係を規定したマップを用いて、ダイアフラム差圧pdrに対応する開弁時吸入空気量GAが算出される。
次に、エアフローメータ18により検出された現在の吸入空気量GAが上記ステップ100において算出された開弁時吸入空気量よりも大きいか否かが判定される(ステップ102)。その結果、GA>GAの成立が認められない場合には、未だWGV44が開弁されていないと判断されて、次のステップに移行し、WGV全閉定常線が選択される(ステップ104)。一方、GA>GAの成立が認められた場合には、WGV44が開弁されたと判断されて、次のステップに移行し、WGV中間開度定常線が選択される(ステップ106)。上記ステップ104または106において定常線が選択された後は、タービン回転数Ntbが算出される(ステップ108)。ここでは、具体的には、選択された定常線を用いて、現在の吸入空気量GAに対応するタービン回転数Ntbが算出される。
以上説明したとおり、本実施の形態1のシステムによれば、開弁時吸入空気量GAを推定し、現在の吸入空気量GAと比較することにより、WGV44が開弁し始める時点を精度よく推定することができる。これにより、吸入空気量GAが開弁時吸入空気量GAよりも大きい範囲において、ダイアフラム差圧に応じた中間開度の定常線を選択し、タービン回転数Ntbを推定することができるので、タービン回転数Ntbの推定精度を有効に高めることが可能となる。
ところで、上述した実施の形態1においては、吸入空気量GAとタービン回転数Ntbとの関係を規定した定常線を用いてタービン回転数Ntbを算出することとしているが、吸入空気量GAと相関を有する排気ガス流量を用いることとしてもよい。
尚、上述した実施の形態1においては、WGV44の全閉時の定常線が前記第1の発明における「第1規則」に、WGV44の中間開度時の定常線が前記第1の発明における「第2規則」に、それぞれ相当している。また、ECU60が、上記ステップ100の処理を実行することにより、前記第1の発明における「推定手段」が、上記ステップ102〜108の処理を実行することにより、前記第1の発明における「タービン回転数算出手段」が、それぞれ実現されている。
実施の形態2.
[実施の形態2の特徴]
次に、図7乃至図10を参照して、本発明の実施の形態2について説明する。本実施の形態のシステムは、図1に示すハードウェア構成を用いて、ECU60に後述する図10に示すルーチンを実行させることにより実現することができる。
点火時期やVVT等の運転条件が変化すると排気エネルギが変化するため、同じ吸入空気量GAであっても背圧が変化する。図7は、吸入空気量GAに対するWGV44に作用する力の変化を示す図である。この図に示すように、例えば、点火時期やVVTが変化して背圧が上昇した場合、WGV44を開く力としてのFexが背圧変化前に比して大きくなる。しかしながら、上述した実施の形態1のシステムのように、吸入空気量と背圧との関係を一意的に設定すると、排気エネルギの変化に起因する背圧の変化が開弁時吸入空気量GAに反映されず、ΔGA分の空気量に相当するズレが発生してしまう。
そこで、本実施の形態2のシステムでは、開弁時吸入空気量のズレ量ΔGAを算出することで、タービン回転数Ntbの推定精度の更なる向上を図ることとする。図8は、開弁時吸入空気量のズレ量ΔGAの算出原理を説明するための図である。以下、図8を参照して、開弁時吸入空気量のズレ量ΔGAの算出方法について説明する。
先ず、運転条件の変化による背圧変化をΔpexとすると、Δpexによる力の変化量dFx’(Δpex)は、次式(4)によって表される。
Fd(Δpdr)=dFex’(Δpex) ・・・(4)
ここで、WGV44の全閉時の背圧はGAに依存するので、Δpexの変化量は吸入空気量ga、点火時期の変化量Δsa、VVTの変化量Δvvtに依存することとなる。このため、上式(4)は次式(5)のように表すことができる。
Fd(Δpdr)=dFex(GA,Δsa,Δvvt) ・・・(5)
上式(5)からも分かるように、ΔGAはGA、Δsa、Δvvtに依存する。従って、開弁時吸入空気量のズレ量ΔGAが考慮された補正後の開弁時吸入空気量GA’は、次式に示す関係を用いて演算することが可能となる。
GA’=GA−ΔGA ・・・(6)
ΔGA=f(Δpdr) ・・・(7)
図9は、定常線を用いてタービン回転数Ntbを推定する方法を説明するための図である。この図に示すように、WGV44の全閉時、すなわちエアフローメータ18により検出された吸入空気量GAが背圧変化分の補正後の開弁時吸入空気量GA’以下となる領域では、全閉時の定常線を用いて吸入空気量GAに対応するタービン回転数Ntbが特定され、WGV44の中間開度時、すなわち吸入空気量GAが開弁時吸入空気量GA’より大きい領域では、ダイアフラム差圧に応じた中間開度時の定常線を用いてタービン回転数Ntbが特定される。
このように、本実施の形態2のシステムによれば、VVTや点火時期等の運転条件による背圧変化を考慮した開弁時吸入空気量GA’を推定し、現在の吸入空気量GAと比較することにより、WGV44が開弁し始める時点を精度よく推定することができる。これにより、吸入空気量GAが開弁時吸入空気量GA’よりも大きい範囲において、ダイアフラム差圧に応じた中間開度の定常線を選択し、タービン回転数Ntbを推定することができるので、タービン回転数Ntbの推定精度を有効に高めることが可能となる。
[実施の形態2における具体的処理]
次に、図10を参照して、本実施の形態において実行する処理の具体的内容について説明する。図10は、ECU60が実行するルーチンのフローチャートである。尚、本ルーチンは、内燃機関10の運転中に繰り返し実行されるルーチンである。
図10に示すルーチンでは、先ず、開弁時吸入空気量GAが算出される(ステップ200)。ここでは、具体的には、上記ステップ100と同様の処理が実行される。次に、開弁時吸入空気量GA’が算出される(ステップ202)。ここでは、具体的には、先ず上式(7)の関係を用いて、吸入空気量ga、点火時期の変化量Δsa、VVTの変化量Δvvtが反映された開弁時吸入空気量のズレ量ΔGAが算出される。そして、算出されたズレ量ΔGAと、上記ステップ200において算出された開弁時吸入空気量GAを上式(6)に代入することにより、開弁時吸入空気量GA’が算出される。
次に、エアフローメータ18により検出された現在の吸入空気量GAが上記ステップ202において算出された開弁時吸入空気量GA’よりも大きいか否かが判定される(ステップ204)。その結果、GA>GA’の成立が認められない場合には、未だWGV44が開弁されていないと判断されて、次のステップに移行し、WGV全閉定常線が選択される(ステップ206)。一方、GA>GA’の成立が認められた場合には、WGV44が開弁されたと判断されて、次のステップに移行し、WGV中間開度定常線が選択される(ステップ208)。上記ステップ206または208において定常線が選択された後は、タービン回転数Ntbが算出される(ステップ210)。ここでは、具体的には、選択された定常線を用いて、現在の吸入空気量GAに対応するタービン回転数Ntbが算出される。
以上説明したとおり、本実施の形態2のシステムによれば、背圧変化の影響が反映された開弁時吸入空気量GA’を推定し、現在の吸入空気量GAと比較することにより、WGV44が開弁し始める時点を精度よく推定することができる。これにより、吸入空気量GAが開弁時吸入空気量GA’よりも大きい範囲において、ダイアフラム差圧に応じた中間開度の定常線を選択し、タービン回転数Ntbを推定することができるので、タービン回転数Ntbの推定精度を有効に高めることが可能となる。
ところで、上述した実施の形態2においては、吸入空気量GAとタービン回転数Ntbとの関係を規定した定常線を用いてタービン回転数Ntbを算出することとしているが、吸入空気量GAと相関を有する排気ガス流量を用いることとしてもよい。
また、上述した実施の形態2においては、点火時期やVVT等の運転条件の変化に伴う背圧の変化による開弁時吸入空気量のズレ量ΔGAを算出することとしているが、これに加えて、温度やバラツキに伴うスプリング462のバネ定数の変化による開弁時吸入空気量のズレ量も演算することとしてもよい。
また、上述した実施の形態2においては、点火時期やVVT等の運転条件の変化に伴う背圧の変化による開弁時吸入空気量のズレ量ΔGAを算出することとしているが、他の運転条件による背圧の変化も考慮することとしてもよい。
尚、上述した実施の形態2においては、WGV44の全閉時の定常線が前記第1の発明における「第1規則」に、WGV44の中間開度時の定常線が前記第1の発明における「第2規則」に、それぞれ相当している。また、ECU60が、上記ステップ200の処理を実行することにより、前記第1の発明における「推定手段」が、上記ステップ202の処理を実行することにより、前記第4の発明における「補正手段」が、上記ステップ204〜210の処理を実行することにより、前記第1の発明における「タービン回転数算出手段」が、それぞれ実現されている。
10 内燃機関
12 吸気通路
14 排気通路
18 エアフローメータ
20 ターボ過給機
20a コンプレッサ
20b タービン
24 スロットルバルブ
26 燃料噴射弁
28 点火プラグ
30 吸気可変動弁機構
32 排気可変動弁機構
36 吸気カム角センサ
40 排気カム角センサ
42 排気バイパス通路
44 ウエストゲートバルブ(WGV)
46 WGVのアクチュエータ
461 ダイアフラム
462 スプリング
48 負圧ポンプ
50 負圧通路
52 バキュームスイッチングバルブ(VSV)
54 触媒
56 A/Fセンサ
58 クランク角センサ
60 ECU(Electronic Control Unit)

Claims (4)

  1. 内燃機関の排気エネルギにより作動するタービンを排気通路に備えるターボチャージャと、
    前記タービンをバイパスする排気バイパス通路と、
    前記排気バイパス通路に配置され、当該排気バイパス通路の開閉を担うウエストゲートバルブと、
    前記ウエストゲートバルブ開閉状態を示すWGV状態量を取得するWGV状態量取得手段と、
    前記WGV状態量に基づいて、前記ウエストゲートバルブが閉弁状態から開弁状態に変化するときの前記内燃機関の開弁時吸入空気量を推定する推定手段と、
    前記ウエストゲートバルブが閉弁された状態における前記タービンのタービン回転数と前記内燃機関の吸入空気量との関係を規定した第1規則と、前記ウエストゲートバルブが開弁された状態における前記タービン回転数と前記吸入空気量との関係を前記WGV状態量毎に規定した第2規則と、を記憶する記憶手段と、
    現在の吸入空気量が前記開弁時吸入空気量よりも小さい場合に、前記第1規則に従って前記現在の吸入空気量に対応する前記タービン回転数を算出し、現在の吸入空気量が前記開弁時吸入空気量よりも大きい場合に、前記第2規則に従って前記現在の吸入空気量および前記WGV状態量に対応する前記タービン回転数を算出するタービン回転数算出手段と、
    を備えることを特徴とする内燃機関の制御装置。
  2. 前記ウエストゲートバルブは、当該ウエストゲートバルブと連動するダイアフラムと、当該ウエストゲートバルブを開弁方向に付勢する弾性体と、を有し、前記ダイアフラムのダイアフラム圧力による閉弁方向の第1の力と、前記弾性体による開弁方向の第2の力と、を受けるとともに、前記内燃機関の背圧による第3の力を開弁方向に受けるバルブであって、
    前記推定手段は、前記第2の力と前記第3の力との合力が前記第1の力に一致する状態における吸入空気量を、前記開弁時吸入空気量として推定することを特徴とする請求項1記載の内燃機関の制御装置。
  3. 前記推定手段は、吸入空気量をパラメータとする関係式に基づいて前記第3の力を推定する手段を含むことを特徴とする請求項1または2記載の内燃機関の制御装置。
  4. 吸気弁およびまたは排気弁の開き時期およびまたは閉じ時期のうちの少なくとも1つを操作する可変動弁機構の操作量および点火時期のうち、少なくとも1つをパラメータとする関係式に従い前記第3の力を補正する補正手段を更に含むことを特徴とする請求項3記載の内燃機関の制御装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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