JP2014018502A - 衣類処理装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】衣類の傷みを防止し、効率よく乾燥を行い、消費電力量の削減や圧縮機の信頼性を確保する。
【解決手段】衣類を収容する収容槽5と、収容槽5内に循環空気を循環させる循環ダクト22と、循環空気を加熱、冷却するための圧縮機41、凝縮器32、蒸発器30を備えた熱源装置と、熱源装置からの循環空気を循環ダクト22を介して収容槽5内へ循環させる循環送風機12と、衣類の量を検知する布量検知手段とを備え、衣類の量が所定値以下の場合には、衣類の量が所定値を超える場合に比べて、圧縮機41を第1の所定回転数で運転する時間を短くするようにしたことにより、衣類の傷みを防止し、効率よく乾燥が行え、消費電力量の削減や圧縮機の信頼性を確保できるようになる。
【選択図】図2
【解決手段】衣類を収容する収容槽5と、収容槽5内に循環空気を循環させる循環ダクト22と、循環空気を加熱、冷却するための圧縮機41、凝縮器32、蒸発器30を備えた熱源装置と、熱源装置からの循環空気を循環ダクト22を介して収容槽5内へ循環させる循環送風機12と、衣類の量を検知する布量検知手段とを備え、衣類の量が所定値以下の場合には、衣類の量が所定値を超える場合に比べて、圧縮機41を第1の所定回転数で運転する時間を短くするようにしたことにより、衣類の傷みを防止し、効率よく乾燥が行え、消費電力量の削減や圧縮機の信頼性を確保できるようになる。
【選択図】図2
Description
本発明は、衣類、寝具等の乾燥を行う衣類乾燥機や、乾燥機能を有する洗濯乾燥機等の衣類処理装置に関するものである。
従来のこの種の衣類処理装置において、乾燥手段にヒートポンプ装置を具備したものが知られている(特許文献1参照)。
従来例の構成およびその動作を図5および図6に基づいて説明する。
図5は、従来の衣類処理装置の構成を示す模式図、図6は、同、衣類処理装置に用いられる従来のヒートポンプ装置の構成を示す概略図である。
筐体1の内部には、複数のサスペンション2によって弾性的に支持された円筒状の外槽3を設けている。外槽3の内部には、衣類4を収容する円筒状の収容槽5を回転可能に設け、駆動モータ6により回転駆動される。
筐体1の前面には衣類4を出し入れする開口部1aと、これを開閉する扉7が設けられている。外槽3および収容槽5の前面側にも同様の外槽開口部3a、収容槽開口部5bを有し、この外槽3の外槽開口部3aはベローズ8によって筐体1の開口部1aと連結されている。循環送風機12は、筐体1の上方に設けられている。
循環送風機12は、収容槽5を通過してきた空気を循環ダクト入口16から吸込み、循環ダクト22内を送風させ、矢印dのようにヒーターケース入口23へと導出する。また、ヒーターケース出口21から出た循環空気を矢印cの方向に送風して循環ダクト出口14から収容槽5内に供給する。
収容槽5の背面下部には、熱源装置としてヒートポンプ装置を構成する熱交換器からなる蒸発器30及び凝縮器32が配設されており、筐体1内の空きスペースを有効利用して収容されている。ヒーターケース31は、循環送風機12により送風される循環空気を矢印aの方向に蒸発器30から凝縮器32へと流すためのものであり、筐体1の左右方向に圧縮機41を蒸発器30及び凝縮器32と並べてヒーターケース31の内部に収容している。
循環送風機12で送風される循環空気は、循環ダクト22を通り、ヒーターケース31内の蒸発器30及び凝縮器32を通過した後、循環ダクト出口14から収容槽5内に入り、収容槽5内の衣類4を通過した後、循環ダクト入口16を通って再び循環送風機12へと戻り、循環するようになっている。
収容槽5から蒸発器30に至るまでの空気循環路を流れる空気の一部を、空気循環路外へ排気する排気口26が設けられ、より具体的には循環ダクト22の途中に排気口26を設けている。
また、収容槽5から凝縮器32に至るまでの空気循環路に外気を吸気する吸気口25が設けられている。吸気口25は収容槽5と凝縮器32の間に位置し、より具体的には、収容槽5から蒸発器30に至るまでの循環ダクト22の途中に設けられ、収容槽5と排気口26の間に位置している。
循環送風機12は吸気口25と排気口26の間に位置するように構成している。また、循環ダクト22の途中には、空気中の異物を除去するフィルター手段として合繊ネット等からなるフィルター35が着脱可能に設けられている。フィルター35は収容槽5と蒸発器30間に位置して設けられている。そして、このフィルター35は収容槽5と排気口26の間に位置し、また、吸気口25と排気口26の間に位置し、吸気口25と循環送風機12の間でもある位置に存在する。
また、ヒーターケース31の下部には、蒸発器30からの除湿水を貯めるドレン水容器36が設けられている。
また、ヒートポンプ装置は、圧縮機41、および圧縮された冷媒の熱を放熱する凝縮器32、および高圧の冷媒の圧力を減圧するための絞り弁や毛細管等からなる膨張機構42、および減圧されて低圧となった冷媒が周囲から熱を奪う蒸発器30とを冷媒が循環するように連結されており、冷媒は図2の矢印eの方向に流れて循環し、ヒートポンプサイクルを実現する。これらのヒートポンプ装置や駆動モータ6等は、制御装置48によって制御される。
以上のような構成において、次に、この動作について説明する。
乾燥工程では、ヒートポンプ装置の圧縮機41を作動させると、冷媒が圧縮され、この圧力により凝縮器32、膨張機構42、蒸発器30を循環する。凝縮器32では冷媒の圧縮で熱が放出され、蒸発器30では膨張機構42で減圧されて低圧となった冷媒により熱が吸収される。
このとき循環送風機12が作動し、凝縮器32の放熱により加熱された循環空気が循環ダクト22を通って循環ダクト出口14から収容槽5内に送風される。収容槽5は駆動モータ6により回転駆動され衣類4は上下に撹拌される。
収容槽5内に送風された循環空気は、この衣類4の隙間を通るときに水分を奪い、湿った状態で循環ダクト入口16を経て循環ダクト22を通り、ヒーターケース31に至る。
この湿った循環空気は、蒸発器30を通過する際に顕熱と潜熱が奪われて除湿され、乾いた循環空気と除湿水に分離される。この乾いた循環空気は、凝縮器32で再び加熱され循環空気となる。蒸発器30で結露した除湿水は、ドレン水容器36に貯まる。上記動作を繰り返すことにより、衣類4の乾燥を進行させる。
循環送風機12の運転に伴い、循環送風機12の吸込み口側に存在する吸気口25は大気に対して負圧になり、吹出し口側に存在する排気口26は大気に対して正圧となる。このため、確実に外気は吸気口25から空気循環路内に吸気され、排気口26からは空気循環路内の循環空気の一部が機体外へと排出される。
これにより、排気口26から排気とともに放熱が行われ、ヒートポンプサイクル内の冷媒の持つ熱量の蓄積を防止することができるので、圧縮機41に過負荷をかけることなくヒートポンプ装置を安全な状態に安定させることができる。
しかしながら、上記従来の構成のように、ヒートポンプと負荷衣類の熱収支バランスをとるために循環空気の一部を空気循環路外へ排出すると、乾燥機外へ高温多湿の空気を排出することになり、衣類処理装置を設置した周囲の環境を不快な状態にするばかりでなく、結露により周囲の環境に悪影響を生じることがある。
上記従来の課題を解決するために、本発明の衣類処理装置は、衣類を収容する収容槽と、前記収容槽内に循環空気を循環させる循環ダクトと、循環空気を加熱、冷却するための圧縮機、凝縮器、蒸発器を備えた熱源装置と、前記熱源装置からの循環空気を前記循環ダクトを介して前記収容槽内へ循環させる循環送風機と、衣類の量を検知する布量検知手段とを備え、衣類の量が所定値以下の場合には、衣類の量が所定値を超える場合に比べて、前記圧縮機を第1の所定回転数で運転する時間を短くするようにしたものである。
これにより、温風を衣類乾燥に必要となる一定温度以上にするための熱量が少なくて済む小容量乾燥の場合は、凝縮器による加熱量が過多とならないように圧縮機の回転数を低く抑え、温風を一定温度以上にするための熱量が多く必要な大容量乾燥の場合は、凝縮器による加熱量が過少とならないように圧縮機の回転数を比較的長時間高く保つので、小容量乾燥時の圧縮機の信頼性を確保することができ、衣類の傷みを防止し、効率よく乾燥が行え、消費電力量の削減や圧縮機の信頼性を確保できる。
本発明の衣類処理装置は、小容量乾燥の場合は、凝縮器による加熱量が過多とならないように圧縮機の回転数を低く抑え、大容量乾燥の場合は、凝縮器による加熱量が過少とならないように圧縮機の回転数を比較的長時間高く保つので、小容量乾燥時の圧縮機の信頼性を確保することができ、衣類の傷みを防止し、効率よく乾燥が行え、消費電力量を削減することができる。
第1の発明は、衣類を収容する収容槽と、前記収容槽内に循環空気を循環させる循環ダクトと、循環空気を加熱、冷却するための圧縮機、凝縮器、蒸発器を備えた熱源装置と、前記熱源装置からの循環空気を前記循環ダクトを介して前記収容槽内へ循環させる循環送風機と、衣類の量を検知する布量検知手段とを備え、衣類の量が所定値以下の場合には、衣類の量が所定値を超える場合に比べて、前記圧縮機を第1の所定回転数で運転する時間を短くするようにしたことにより、小容量乾燥の場合は、凝縮器による加熱量が過多とならないように圧縮機の回転数を低く抑え、大容量乾燥の場合は、凝縮器による加熱量が過少とならないように圧縮機の回転数を比較的長時間高く保つので、循環空気を空気循環路外へ排出することなく、ヒートポンプ装置の吐出温度や凝縮温度の上昇を抑制し、圧縮機の信頼性を確保することができる。
第2の発明は、特に、第1の発明において、前記衣類の量が所定値以下の場合には、前
記圧縮機を前記第1の所定回転数で運転する時間よりも、前記第1の所定回転数よりも低い第2の所定回転数で運転する時間を長くするようにしたことにより、小容量乾燥の場合は、衣類乾燥に使用する循環空気の温度を乾燥初期に早く昇温させ、乾燥時間の短縮を図ることができ、乾燥初期以降は圧縮機の回転数を低く抑えることで消費電力量の削減や圧縮機の信頼性を確保できる。
記圧縮機を前記第1の所定回転数で運転する時間よりも、前記第1の所定回転数よりも低い第2の所定回転数で運転する時間を長くするようにしたことにより、小容量乾燥の場合は、衣類乾燥に使用する循環空気の温度を乾燥初期に早く昇温させ、乾燥時間の短縮を図ることができ、乾燥初期以降は圧縮機の回転数を低く抑えることで消費電力量の削減や圧縮機の信頼性を確保できる。
第3の発明は、特に、第1または第2の発明において、前記熱源装置を冷却する冷却用ファンを備え、前記凝縮器における凝縮温度が所定値以上の時には、前記冷却用ファンを駆動するようにしたことにより、凝縮温度が一定値以上となった場合に前記冷却用ファンを起動させ、凝縮温度が一定値以下となった場合に前記冷却用ファンを停止させることにより、衣類乾燥に使用する循環空気の温度を、圧縮機の回転数を変更することなく、所定の範囲内に収めることができ、消費電力量の削減が可能となる。
第4の発明は、特に、第1〜3のいずれか1つの発明において、前記圧縮機の回転数を、衣類の種類に応じて変更するようにしたことにより、熱に弱いシルク・ランジェリー・ウール系の衣類などの乾燥時に、圧縮機を低速で運転することで、循環空気の温度の上昇を抑え、衣類の傷みを防止することができる。
第5の発明は、特に、第3または第4の発明において、前記冷却用ファンを、衣類の種類に応じて駆動するようにしたことにより、熱に弱いシルク・ランジェリー・ウール系の衣類などの乾燥時においても、衣類乾燥に使用する循環空気の温度を、圧縮機の回転数を変更することなく、所定の範囲内に収めることができ、消費電力量の削減が可能となる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参考にしながら説明する。なお、この実施の形態によってこの発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は、本実施の形態における衣類処理装置の構成を示す模式図、図2は、同、衣類処理装置に用いられる本実施例のヒートポンプ装置の構成を示す概略図である。
図1は、本実施の形態における衣類処理装置の構成を示す模式図、図2は、同、衣類処理装置に用いられる本実施例のヒートポンプ装置の構成を示す概略図である。
筐体1の内部には、サスペンション2によって弾性的に支持された円筒状の外槽3を設けている。外槽3の内部には、衣類4を収容する円筒状の収容槽5を回転可能に設け、駆動モータ6により回転駆動される。
筐体1の前面には衣類4を出し入れする開口部1aと、これを開閉する扉7が設けられている。外槽3および収容槽5の前面側にも同様の外槽開口部3a、収容槽開口部5bを有し、この外槽3の外槽開口部3aはベローズ8によって筐体1の開口部1aと連結されている。循環送風機12は、筐体1の上方に設けられている。
循環送風機12は、収容槽5及を通過してきた空気を循環ダクト入口16から吸込み、循環ダクト22内を送風させ、矢印dのようにヒーターケース入口23へと導出する。また、ヒーターケース出口21から出た循環空気を矢印cの方向に送風して循環ダクト出口14から収容槽5内に供給する。
収容槽5の背面下部には、熱源装置としてヒートポンプ装置を構成する熱交換器からなる蒸発器30及び凝縮器32が配設されており、筐体1内の空きスペースを有効利用して収容されている。ヒーターケース31は、循環送風機12により送風される循環空気を矢印aの方向に蒸発器30から凝縮器32へと流すためのものであり、筐体1の左右方向に圧縮機41を蒸発器30及び凝縮器32と並べてヒーターケース31の内部に収容している。
循環送風機12で送風される循環空気は、循環ダクト22を通り、ヒーターケース31内の蒸発器30及び凝縮器32を通過した後、循環ダクト出口14から収容槽5内に入り、収容槽5内の衣類4を通過した後、循環ダクト入口16を通って再び循環送風機12へと戻り、循環するようになっている。
また、循環ダクト22の途中には、空気中の異物を除去するフィルター手段として合繊ネット等からなるフィルター35が着脱可能に設けられている。フィルター35は収容槽5と蒸発器30間に位置して設けられている。
また、ヒーターケース31の下部には、蒸発器30からの除湿水を貯めるドレン水容器36が設けられている。
また、ヒートポンプ装置は、圧縮機41、および圧縮された冷媒の熱を放熱する凝縮器32、および高圧の冷媒の圧力を減圧するための絞り弁や毛細管等からなる膨張機構42、および減圧されて低圧となった冷媒が周囲から熱を奪う蒸発器30とを冷媒が循環するように連結されており、冷媒は図2の矢印eの方向に流れて循環し、ヒートポンプサイクルを実現する。
ここで図2に示すように、熱源装置として機能するヒートポンプ装置のうち、少なくとも圧縮機41を送風によって冷却する冷却用ファン45が設けられている。ここで、冷却用ファン45は、ヒーターケース31に設置されている。
冷却用ファン45を駆動すると、圧縮機41が冷却され、圧縮機41を通過する冷媒の温度が低下する。これに伴い、凝縮器32、膨張機構42,蒸発器30における各冷媒温度は、圧縮機41の回転数を低減させなくても低下することになる。
従って、凝縮器32における冷媒温度即ち凝縮温度が、圧縮機41の信頼性を維持できる温度範囲を超え、圧縮機41の信頼性を低下させてしまうような高温に達する前に、冷却用ファン45を駆動することで、圧縮機41が冷却され、圧縮機41を通過する冷媒の温度が低下し、これに伴って、凝縮器32、膨張機構42,蒸発器30における各冷媒温度は、圧縮機41の回転数を低減させなくても低下することになり、圧縮機41の信頼性を維持することができる。その後、凝縮器32における凝縮温度が、圧縮機41の信頼性を十分に維持できる温度範囲内に収まった時に、冷却用ファン45の駆動を停止すればよい。
ここで、凝縮温度は、凝縮器32の近傍に設置された温度センサ(図示せず)によって検知される。
また、筐体1には、衣類の量を検知する布量検知手段(図示せず)を設けており、布量検知手段は、乾燥工程時における循環空気の温度上昇推移から検知するものである。熱源装置により循環空気が加熱される際に、循環空気が急激に温度上昇する場合には衣類の量は少ないと判定され、熱源装置により循環空気が加熱される際に、循環空気がなだらかに温度上昇する場合には衣類の量は多いと判定される。
また、布量検知手段は、駆動モータ6の負荷トルク変動から検知するものであってもよい。収容槽5を回転駆動する際に、駆動モータ6の負荷トルクが小さい場合には衣類の量は少ないと判定され、収容槽5を回転駆動する際に、駆動モータ6の負荷トルクが大きい場合には衣類の量は多いと判定される。
これらのヒートポンプ装置、駆動モータ6、冷却用ファン45、布量検知手段等は、制御装置48によって制御される。
また、衣類の種類を設定する操作ボタン(図示せず)が設けられており、シルク・ランジェリー・ウール系のようなデリケートな衣類であることを、使用者が制御装置48に対して入力することで、制御装置48は、衣類に損傷を与えないように、衣類の種類に応じた適切な乾燥工程を行うように制御する。
以上のような構成において、次に、この動作について説明する。
乾燥工程では、ヒートポンプ装置の圧縮機41を作動させると、冷媒が圧縮され、この圧力により凝縮器32、膨張機構42、蒸発器30を循環する。凝縮器32では冷媒の圧縮で熱が放出され、蒸発器30では膨張機構42で減圧されて低圧となった冷媒により熱が吸収される。
このとき循環送風機12が作動し、凝縮器32の放熱により加熱された循環空気が循環ダクト22を通って循環ダクト出口14から収容槽5内に送風される。収容槽5は駆動モータ6により回転駆動され衣類4は上下に撹拌される。
収容槽5内に送風された循環空気は、この衣類4の隙間を通るときに水分を奪い、湿った状態で循環ダクト入口16を経て循環ダクト22を通り、ヒーターケース31に至る。
この湿った循環空気は、蒸発器30を通過する際に顕熱と潜熱が奪われて除湿され、乾いた循環空気と除湿水に分離される。この乾いた循環空気は、凝縮器32で再び加熱され高温の循環空気となる。蒸発器30で結露した除湿水は、ドレン水容器36に貯まる。上記動作を繰り返すことにより、衣類4の乾燥を進行させる。
図3は、乾燥工程時の衣類の量が少容量であるとき、例えば3kgの衣類を乾燥させた場合の圧縮機回転数と各部の温度変化を示すグラフである。
図4は、乾燥工程時の衣類の量が大容量であるとき、例えば8kgの衣類を乾燥させた場合の圧縮機回転数と各部の温度変化を示すグラフである。
図3、図4からわかるように、乾燥運転行程の初期において、圧縮機41の回転数を80rpsといった高回転数で運転すると、少容量の場合には大容量の場合に比べ、圧縮機41における冷媒吐出温度の昇温速度が速い。これは、圧縮機41における冷媒の熱量が衣類の水分を蒸発させる際に、大容量の場合には衣類に含まれる水分の総量が多いために温度上昇が穏やかになるのに対し、少容量の場合には衣類に含まれる水分の総量が少ないために温度上昇が急激になるからである。
このまま圧縮機41を高回転で運転し続けると、圧縮機41における冷媒吐出温度が異常に上昇してしまうので、圧縮機41が故障するのを回避するために、少容量の場合には圧縮機41の回転数を80rpsで約5分程度運転した後は、圧縮機41の回転数を約60rpmに低下させ、約20分程度運転し、その後、圧縮機41の回転数を約50rpmに低下させ、約10分程度運転し、さらにその後、圧縮機41の回転数を約40rpmにまで低下させ定常運転を行う。
同様に、大容量の場合には圧縮機41の回転数を80rpsで約20分程度運転した後は、圧縮機41の回転数を約70rpmに低下させ、約5分程度運転し、その後、圧縮機41の回転数を約50rpmに低下させ、約10分程度運転し、さらにその後、圧縮機4
1の回転数を約40rpmにまで低下させ定常運転を行う。
1の回転数を約40rpmにまで低下させ定常運転を行う。
このように、圧縮機41における冷媒吐出温度を70〜80度程度の所定の温度範囲内に納めるために、圧縮機41の回転数を80rpsといった高回転数で運転に要する時間は、大容量の場合に比べて少容量の場合には非常に少ない時間ですむことがわかる。
このように、少容量の乾燥工程時においては、大容量の乾燥工程時に比べて、圧縮機41を所定の回転数、例えば80rpsといった高回転数で運転する時間を短くするようにしたことで、少容量の乾燥工程時において、衣類乾燥に必要な循環空気の温度を適切な温度範囲に収め、また、圧縮機41の信頼性を確保しながら消費電力量の削減を図ることができるようになる。
また、少容量の乾燥工程時においては、乾燥運転行程の初期において、所定の時間例えば5分間程度、圧縮機41の回転数を80rpsといった高回転数で運転することで、衣類乾燥に必要な循環空気の温度を、大容量の場合と同等に維持することができる。
このように、少容量の乾燥工程時においては、乾燥運転行程の初期において所定の時間例えば5分間程度、圧縮機41を所定の回転数例えば80rpsといった高回転数で運転し、その後、所定の期間経過後は、所定の時間例えば20分間程度、圧縮機41を所定の回転数例えば60rpsといった低回転数で運転することで、衣類乾燥に必要な循環空気の温度を適切な温度範囲に収めることができるとともに、圧縮機41の信頼性を確保しながら消費電力量の削減を図ることができるようになる。
使用者が、シルク・ランジェリー・ウール系のような高温に弱いデリケートな衣類であることを、制御装置48に対して入力した場合の制御について説明する。
図には示していないが、高温に弱い衣類を乾燥させる場合、制御装置48は、衣類の量に関係なく、圧縮機41の回転数を乾燥工程の運転当初から40rps程度の低速に維持するように制御を行う。
これにより、衣類乾燥に必要となる循環空気の温度を、通常の衣類の場合に比べて15℃程度低下させ、衣類の傷みを防上することができるようになる。
また、高温に弱い衣類を乾燥させる場合、制御装置48は、衣類の量に関係なく、冷却用ファン45を駆動してもよい。これにより、圧縮機41が冷却され、圧縮機41を通過する冷媒の温度が低下し、凝縮器32、膨張機構42,蒸発器30における各冷媒温度は、圧縮機41の回転数を低減させなくても低下することになる。凝縮器32における冷媒温度即ち凝縮温度が低下すれば、循環空気の温度も低下し、衣類の傷みを防上することができるようになる。
なお、圧縮機41の最適な回転数は、排除容積や体積効率といった圧縮機の固有の構成や、使用する冷媒の種類などによって異なる。本実施例においては、圧縮機41の排除容積が7.5cc、体積効率が90%以上、冷媒にR134aを使用した場合のものを例示した。
また、本実施例においては、外槽3の内部に収容槽5を設けた機器の場合について例示したが、外槽3と収容槽5が一体構造となった衣類乾燥専用の衣類乾燥装置のような機器においても当然、適用できるものである。
以上のように、本発明にかかる衣類処理装置は、衣類乾燥用の熱源装置にヒートポンプ装置を用いた場合において、特別な部品を追加することなく、圧縮機の信頼性確保や、衣類損傷防止、消費電力量の削減を行うことができるので、ヒートポンプ装置を用いた乾燥機能を有する家庭用機器や業務用機器等の用途にも適用できる。
5 収容槽
12 循環送風機
22 循環ダクト
30 蒸発器、
32 凝縮器
41 圧縮機
45 冷却用ファン
12 循環送風機
22 循環ダクト
30 蒸発器、
32 凝縮器
41 圧縮機
45 冷却用ファン
Claims (5)
- 衣類を収容する収容槽と、前記収容槽内に循環空気を循環させる循環ダクトと、循環空気を加熱、冷却するための圧縮機、凝縮器、蒸発器を備えた熱源装置と、前記熱源装置からの循環空気を前記循環ダクトを介して前記収容槽内へ循環させる循環送風機と、衣類の量を検知する布量検知手段とを備え、衣類の量が所定値以下の場合には、衣類の量が所定値を超える場合に比べて、前記圧縮機を第1の所定回転数で運転する時間を短くするようにしたことを特徴とする衣類処理装置。
- 前記衣類の量が所定値以下の場合には、前記圧縮機を前記第1の所定回転数で運転する時間よりも、前記第1の所定回転数よりも低い第2の所定回転数で運転する時間を長くするようにした請求項1に記載の衣類処理装置。
- 前記熱源装置を冷却する冷却用ファンを備え、前記凝縮器における凝縮温度が所定値以上の時には、前記冷却用ファンを駆動するようにした請求項1または2に記載の衣類処理装置。
- 前記圧縮機の回転数を、衣類の種類に応じて変更するようにした請求項1〜3のいずれか1項に記載の衣類処理装置。
- 前記冷却用ファンを、衣類の種類に応じて駆動するようにした請求項3または4に記載の衣類処理装置。
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