JP2014017206A - 異物検知センサの製造方法及び異物検知センサ - Google Patents

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Abstract

【課題】螺旋状に配置された電極線の内側に中空部を有するセンサ線を容易に形成することができる異物検知センサの製造方法を提供する。
【解決手段】電極線準備工程では、長手方向に延びる電気的接触面23a,24aを有する長尺状の一対の電極線23,24を準備する。電極線巻付け工程では、円筒状の外周面51aを有する長尺状のスペーサ51の外周に、電気的接触面23a,24aをスペーサ51の外周面51aに倣って変形させつつ一対の電極線23,24を互いに離間させて螺旋状に巻き付ける。中空絶縁体形成工程では、電極線23,24が巻き付けられたスペーサ51の外周に中空絶縁体22を形成し中空絶縁体22にてスペーサ51及び電極線23,24を被覆してセンサ線21を形成する。スペーサ抜き取り工程では、センサ線21からスペーサ51を抜き取ってセンサ線21の内部に中空部27を形成する。
【選択図】図9

Description

本発明は、異物検知センサの製造方法及び異物検知センサに関するものである。
従来、モータ等の駆動力により電動で開閉体を移動させて車体に形成された開口部(乗降口、後部開口部、窓部開口部等)を開閉する電動ドア開閉装置には、開口部の周縁部と開閉体との間への異物の挟み込みを防止するために、開口部の周縁部と開閉体との間に存在する異物を検知するための異物検知センサを備えたものがある。
異物検知センサには、例えば特許文献1に記載されているように、長尺状をなし絶縁性及び弾性を有する中空状の中空絶縁体と該中空絶縁体の内側で螺旋状に延びる複数の電極線とを有するセンサ線を備えたものがある。センサ線の内部には、電極線よりも内側に該センサ線の長手方向に延びる中空部が形成されている。この異物検知センサは、異物から外力を受けてセンサ線が弾性変形し電極線同士が互いに接触して導通することで、該異物検知センサに接触した異物を検知するようになっている。
上記の異物検知センサは、長尺状のスペーサを使用して製造されることがある。特許文献1に記載された異物検知センサの製造方法では、まず、スペーサの外周面に形成された螺旋状の複数の溝に複数の電極線を入れることにより、同スペーサの外周に複数の電極線を螺旋状に巻き付ける。その後、複数の電極線が巻き付けられたスペーサの外周に中空絶縁体を形成して該中空絶縁体によってスペーサ及び複数の電極線の外周を被覆する。これにより、センサ線が形成される。その後、センサ線からスペーサを抜き取ることにより、センサ線の内部に中空部が形成される。
特開平10−281906号公報
しかしながら、センサ線からスペーサを抜き取る際、スペーサの外周面に形成された複数の螺旋状の溝内にそれぞれ電極線が配置されているため、センサ線からスペーサを抜き取る作業が困難であるという問題があった。そのため、螺旋状に配置された電極線の内側に中空部を有するセンサ線の形成が困難となっていた。
本発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであって、その目的は、螺旋状に配置された電極線の内側に中空部を有するセンサ線を容易に形成することができる異物検知センサの製造方法及び異物検知センサを提供することにある。
上記課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、長尺状をなし絶縁性及び弾性を有する中空状の中空絶縁体と、前記中空絶縁体の内部で互いに離間して前記中空絶縁体の長手方向に螺旋状に延びる少なくとも一対の電極線と、前記電極線の内側で前記中空絶縁体の長手方向に延びる中空部とを有するセンサ線を備え、異物から外力を受けて前記センサ線が弾性変形することにより前記電極線同士が接触して導通されることで前記異物を検知する異物検知センサの製造方法であって、長手方向に延びる電気的接触面を有する長尺状の前記電極線を少なくとも一対準備する電極線準備工程と、円筒状の外周面を有する長尺状のスペーサの外周に、前記電気的接触面を前記スペーサの外周面に倣って変形させつつ前記少なくとも一対の電極線を互いに離間させて螺旋状に巻き付ける電極線巻付け工程と、前記電極線が巻き付けられた前記スペーサの外周に前記中空絶縁体を形成し前記中空絶縁体にて前記スペーサ及び前記電極線を被覆して前記センサ線を形成する中空絶縁体形成工程と、前記センサ線から前記スペーサを抜き取って前記中空部を形成するスペーサ抜き取り工程と、を備えたことをその要旨としている。
同方法によれば、電極線巻付け工程において、各電極線をスペーサの外周に巻き付けるときに、各電極線の電気的接触面がスペーサの円筒状の外周面に倣って円弧状に変形される。スペーサの外周面が円筒状をなすため、各電極線を、電気的接触面をスペーサの外周面に倣って変形させつつスペーサの外周に容易に螺旋状に巻き付けることができる。そして、中空絶縁体形成工程において、電極線が巻き付けられたスペーサの外周に中空絶縁体を形成し中空絶縁体にてスペーサ及び電極線を被覆することで、中空絶縁体の内部に電極線を同中空絶縁体の長手方向に螺旋状に延びるように容易に配置することができる。そして、スペーサの外周面は円筒状をなすことから、スペーサ抜き取り工程においては、スペーサ若しくはセンサ線を複雑に動かさなくとも、センサ線からスペーサを容易に抜き取ることができる。従って、螺旋状に配置された電極線の内側に中空部を有するセンサ線を容易に形成することができる。そして、形成されたセンサ線においては、中空部内に電気的接触面が露出するため、センサ線が弾性変形して電極線の電気的接触面同士が接触することで電極線同士が導通される。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の異物検知センサの製造方法において、前記電極線準備工程では、前記少なくとも一対の電極線と、前記電極線と同数の弾性及び絶縁性を有する長尺状の弾性絶縁体とを、前記電極線の長手方向と直交する方向に交互に配置して一体化した帯状の電極シートを準備し、前記電極線巻付け工程では、前記電極シートを前記スペーサの外周に螺旋状に巻き付けることをその要旨としている。
同方法によれば、電極線準備工程で準備された電極シートにおいては、複数の電極線は、弾性絶縁体によって互いに離間された状態で一体化されている。従って、電極線巻付け工程においてスペーサの外周に電極線を螺旋状に巻き付けるときには、単純に電極シートをスペーサの外周に巻き付けるだけで、少なくとも一対の電極線を互いに離間させてスペーサの外周に螺旋状に巻き付けることができる。よって、より容易に電極線をスペーサに巻き付けることができる。また、弾性絶縁体は、弾性及び絶縁性を有するため、隣り合う電極線同士の電気的絶縁性を確保するとともに、同電極線と共に弾性変形可能である。従って、弾性絶縁体を除去しなくてもよいことから、製造工程の増加が抑制されている。
請求項3に記載の発明は、長尺状をなし絶縁性及び弾性を有する中空状の中空絶縁体と、前記中空絶縁体の内部で互いに離間して前記中空絶縁体の長手方向に螺旋状に延びる少なくとも一対の電極線と、前記電極線の内側で前記中空絶縁体の長手方向に延びる中空部とを有するセンサ線を備え、異物から外力を受けて前記センサ線が弾性変形することにより前記電極線同士が接触して導通されることで前記異物を検知する異物検知センサであって、前記中空部は断面円形状をなし、前記電極線は、前記電極線の長手方向に延びるとともに前記中空部内に露出し前記センサ線の長手方向と直交する断面において前記中空部を断面円形状とするべく円弧状に湾曲した電気的接触面を有することをその要旨としている。
同構成によれば、中空部が断面円形状をなすため、センサ線を形成するときには、円筒状の外周面を有するスペーサを使用することができる。即ち、円筒状の外周面を有するスペーサの外周に、電気的接触面をスペーサの外周面に倣って変形させつつ少なくとも一対の電極線を互いに離間させて螺旋状に巻き付けた後に、電極線が巻き付けられたスペーサの外周に中空絶縁体を形成し同中空絶縁体にてスペーサ及び電極線を被覆してセンサ線を形成することが可能である。そして、センサ線からスペーサを抜き取ると、電極線の内側で中空絶縁体の長手方向に延びる中空部が形成される。センサ線からスペーサを抜き取るとき、外周面が円筒状をなすスペーサを使用していると、スペーサ若しくはセンサ線を複雑に動かさなくとも、センサ線からスペーサを容易に抜き取ることができる。従って、螺旋状に配置された電極線の内側に中空部を有するセンサ線を容易に形成することができる。そして、センサ線においては、中空部内に電気的接触面が露出するため、センサ線が弾性変形して電極線の電気的接触面同士が接触することで電極線同士が導通される。
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の異物検知センサにおいて、前記電極線は帯状をなすことをその要旨としている。
同構成によれば、電極線は帯状という単純な形状である。そのため、電極線は容易に製造される。また、中空絶縁体の長手方向に螺旋状に配置された電極線によって、中空部を容易に断面円形状とすることができる。
本発明によれば、螺旋状に配置された電極線の内側に中空部を有するセンサ線を容易に形成することができる異物検知センサの製造方法及び異物検知センサを提供できる。
異物検知装置を搭載した車両の概略図。 電動バックドア装置の電気的構成を示すブロック図。 センサ線の斜視図。 異物検知センサの断面図。 異物検知センサの斜視図。 電極線準備工程を説明するための電極線の斜視図。 電極線巻付け工程を説明するための斜視図。 中空絶縁体形成工程を説明するための斜視図。 スペーサ抜き取り工程を説明するための斜視図。 別の形態の電極線準備工程及び別の形態の電極線巻付け工程を説明するための斜視図。 別の形態の電極線準備工程及び別の形態の電極線巻付け工程を説明するための斜視図。
以下、異物検知センサの一実施形態を図面に従って説明する。
図1に示すように、車両1は、電動バックドア装置2を搭載している。車両1を構成する車体3の後部には、後部開口部4が形成されるとともに、この後部開口部4は、該後部開口部4に対応した形状をなすドアパネル5によって開閉される。ドアパネル5は、その上端部が車体3の後部側面の上端部に回動可能に連結されており、車体3との連結部分を回動中心として、該ドアパネル5の下端部が上下方向に移動するように回動可能である。尚、ドアパネル5は、全閉位置と全開位置との間で移動される。全閉位置は、ドアパネル5が後部開口部4を完全に閉鎖する位置であり、全開位置は、ドアパネル5が後部開口部を完全に開放する位置である。
図1及び図2に示すように、ドアパネル5には、アクチュエータ6を備え車体3側に配置された駆動機構(図示略)が接続されている。電動バックドア装置2では、このアクチュエータ6が駆動されると、ドアパネル5が上下方向に回動されて後部開口部4を開閉するようになっている。
前記アクチュエータ6は、モータ7と、該モータ7の回転を減速して出力する減速機構(図示略)とを備えている。また、アクチュエータ6内には、モータ7の回転を検出する位置検出装置8が配置されている。位置検出装置8は、例えば、モータ7の回転軸(図示略)若しくは前記減速機構を構成する減速ギヤ(図示略)と一体回転するように設けられた磁石と、該磁石に対向配置されたホールIC(図示略)とから構成されている。そして、ホールICは、位置検出信号として、磁石の回転による該磁石の磁界の変化に応じたパルス信号を出力する。
また、電動バックドア装置2は、ドアパネル5の開閉を指示するための操作スイッチ9を備えている。この操作スイッチ9は、車両1の搭乗者等によって後部開口部4を開放するように操作されると、後部開口部4を開放するようにドアパネル5を回動させる旨の開信号を出力する。一方、操作スイッチ9は、搭乗者等によって後部開口部4を閉鎖するように操作されると、後部開口部4を閉鎖するようにドアパネル5を回動させる旨の閉信号を出力する。この操作スイッチ9は、車室内の所定箇所(ダッシュボード等)、ドアパネル5のドアレバー(図示略)、イグニッションキーと共に携行される携行品(図示略)等に設けられている。
また、電動バックドア装置2は、ドアパネル5の周縁部と、後部開口部4におけるドアパネル5の周縁部と対向する周縁部との間に存在する異物を検知するための異物検知装置11を備えている。異物検知装置11は、ブラケット12を介してドアパネル5の周縁部に固定された異物検知センサ13と、該異物検知センサ13に電気的に接続された検知部14とを備えている。
図1に示すように、ブラケット12は、ドアパネル5における後部開口部4の周縁部と対向する周縁部に固定されており、詳しくは、ドアパネル5の内側面(即ちドアパネル5の車室側の側面)における左右方向の両端部にそれぞれ固定されている。各ブラケット12は、ドアパネル5の左右方向の両端部に沿って同ドアパネル5の上下方向に延びる略帯状をなしている。
図3及び図4に示すように、前記異物検知センサ13は、長尺な紐状をなすセンサ線21を備えている。センサ線21は、長尺状をなし絶縁性及び弾性を有する中空状の中空絶縁体22と、該中空絶縁体22の内部に配置された一対の電極線23,24とから構成されている。
中空絶縁体22は、弾性変形可能な絶縁体(本実施形態ではエラストマ)により形成されている。そして、中空絶縁体22の外周面は円筒状をなしている。また、中空絶縁体22の内側には、該中空絶縁体22の長手方向に沿って延びる中空孔22aが形成されている。中空絶縁体22は、この中空孔22aを有することにより中空状をなしている。また、中空絶縁体22は、その内周面に、同中空絶縁体22の内側に突出した一対の絶縁突条部22bを有する。一対の絶縁突条部22bは、周方向に等角度間隔となる2箇所(即ち180°間隔となる2箇所)に形成されている。そして、一対の絶縁突条部22bは、互いの周方向の間隔を一定に維持したまま、中空絶縁体22の長手方向に螺旋状に延びている。また、各絶縁突条部22bにおける中空絶縁体22の長手方向と直交する断面の形状(即ち図4に示す形状)は、略四角形状をなしている。更に、各絶縁突条部22bの先端面は、中空絶縁体22の長手方向と直交する断面において、外周側に凹む円弧状をなしている。
前記一対の電極線23,24は、芯線25を導電性及び弾性を有する導電ゴム26にて被覆して形成されており、長尺な帯状をなしている。芯線25は、金属製の導電性細線を撚り合わせて形成された撚り線若しくは銅の単線であり、電極線23,24の長手方向に沿った長尺状をなしている。各電極線23,24の幅は、周方向に隣り合う絶縁突条部22bの周方向の端面間の間隔と等しく形成されている。また、各電極線23,24の厚さは、前記絶縁突条部22bの高さ(中空絶縁体22の内側への突出量)と等しく形成されている。そして、電極線23における厚さ方向の一方側の側面(図4において内側の側面)は、長尺な帯状をなし中空絶縁体22の内側で同中空絶縁体22の長手方向に螺旋状に延びる電気的接触面23aとなっている。同様に、電極線24における厚さ方向の一方側(図4において内側の側面)の側面は、長尺な帯状をなし中空絶縁体22の内側で同中空絶縁体22の長手方向に螺旋状に延びる電気的接触面24aとなっている。
これらの一対の電極線23,24は、中空絶縁体22の内部に螺旋状に配置されている。一対の電極線23,24は、一対の絶縁突条部22b間に配置され、絶縁突条部22bと同様に中空絶縁体22の長手方向に螺旋状に延びている。また、各電極線23,24は、電気的接触面23a,24aが中空絶縁体22の内側を向いて該中空絶縁体22の内側に露出した状態で中空絶縁体22の内部に配置されている。そして、各電気的接触面23a,24aは、センサ線21の長手方向と直交する断面において、外周側に凹む円弧状をなすとともに、その円弧の曲率は、前記絶縁突条部22bの先端面の円弧の曲率と等しくなっている。また、各電極線23,24は、周方向の両側の絶縁突条部22bに、その幅方向の両端面が一体化されるとともに、電気的接触面23a,24aと反対側の側面(即ち中空絶縁体22の外周側となる側面)も中空絶縁体22に一体化されている。即ち、各電極線23,24は、電気的接触面23a,24a以外の側面が中空絶縁体22に被覆されて同中空絶縁体22に一体化されている。そして、電極線23と電極線24との間は、一対の絶縁突条部22bによって埋められている。このため、中空絶縁体22の内部では、一対の電極線23,24は、一対の絶縁突条部22bによって互いに離間されて電気的に絶縁されている。
上記のようなセンサ線21においては、中空孔22aの内側に露出した電極線23,24の電気的接触面23a,24aと、一対の絶縁突条部22bの先端面とによって同センサ線21の内周面が形成されている。そして、センサ線21の内周面は円筒状をなしている。また、センサ線21の円筒状の内周面の内側の空間は、電極線23,24の内側で中空絶縁体22の長手方向に延び同センサ線21を中空状に構成する中空部27となっている。即ち、一対の電極線23,24においては、中空部27に露出する面が電気的接触面23a,24aとなっている。また、電極線23,24の電気的接触面23a,24aと、一対の絶縁突条部22bの先端面とによって構成されたセンサ線21の内周面が円筒状をなしているため、中空部27は断面円形状(センサ線21の長手方向と直交する断面の形状)をなしている。言い換えると、電気的接触面23a,24a及び一対の絶縁突条部22bの先端面は、中空部27を断面円形状とするべく円弧状に湾曲している。
図2に示すように、センサ線21の長手方向の一端部(図2において左側の端部)では、一対の電極線23,24が抵抗器31を介して電気的に接続されている。また、図2及び図5に示すように、センサ線21の長手方向の他端部(図2において右側の端部)には、端末部32が設けられている。端末部32は、センサ線21の長手方向の他端部と隣り合うように配置される支持部材33と、該支持部材33にて支持される2つのターミナル34とを備えている。
図5に示すように、支持部材33は、絶縁性の樹脂材料から形成されており、四角形の平板状をなすターミナル支持部33aと、該ターミナル支持部33aに一体に形成された挿入部33bとから構成されている。挿入部33bは、ターミナル支持部33aにおけるセンサ線21の他端部と隣り合う側面から突出しており、円柱状をなしている。この挿入部33bの直径は、前記中空部27の直径(即ちセンサ線21の内径)と略等しく形成されている。そして、支持部材33は、センサ線21の長手方向の他端から挿入部33bが中空部27(中空絶縁体22の中空孔22a)に挿入された状態でセンサ線21の長手方向の他端部に組み付けられている。
また、ターミナル支持部33aの厚さ方向の両端面に、前記ターミナル34がそれぞれ固定されている。各ターミナル34は、導電性を有する金属板材から形成されている。そして、各ターミナル34は、センサ線21の長手方向に長い略長方形状をなすターミナル本体部34aと、該ターミナル本体部34aから延出された第1挟持片34b及び第2挟持片34cとから構成されている。
各ターミナル34において、第1挟持片34bは、ターミナル本体部34aの長手方向の両端部のうちセンサ線21の長手方向の他端部と隣り合う方の端部から同ターミナル本体部34aの幅方向に延出されている。また、第1挟持片34bは、その基端部が屈曲されることにより、ターミナル本体部34aの方へ折り返されている。そして、センサ線21の長手方向の他端部において中空絶縁体22よりも突出した電極線23の長手方向の他端部が、一方のターミナル34(図5において上側のターミナル34)のターミナル本体部34aと第1挟持片34bとによって挟持されることにより、当該ターミナル34に接続されている。同様に、センサ線21の長手方向の他端部において中空絶縁体22よりも突出した電極線24の他端部が、他方のターミナル34(図5において下側のターミナル34)のターミナル本体部34aと第1挟持片34bとによって挟持されることにより、当該ターミナル34に接続されている。
また、各ターミナル34において、第2挟持片34cは、第1挟持片34bと反対側となるターミナル本体部34aの長手方向の端部から同ターミナル本体部34aの長手方向に延出されている。更に、第2挟持片34cは、その基端部が屈曲されることにより、ターミナル本体部34aの方へ折り返されている。そして、図2及び図5に示すように、一方のターミナル34(図5において上側のターミナル34)において、ターミナル本体部34aと第2挟持片34cとによってリード線35の端部が挟持されることにより、同リード線35がターミナル34に接続されている。同様に、他方のターミナル34(図5において下側のターミナル34)において、ターミナル本体部34aと第2挟持片34cとによってリード線36の端部が挟持されることにより、同リード線36がターミナル34に接続されている。そして、一方のターミナル34を介して電極線23とリード線35とが電気的に接続されるとともに、他方のターミナル34を介して電極線24とリード線36とが電気的に接続されている。
また、端末部32は、センサ線21の長手方向の他端部、支持部材33、ターミナル34、ターミナル34と電極線23,24との接続部分及びターミナル34とリード線35,36との接続部分を埋設して内部に封止する端末被覆部(図示略)を備えている。この端末被覆部は、絶縁性の樹脂材料から形成されている。そして、2本のリード線35,36は、この端末被覆部の外部に引出されている。
図1及び図2に示すように、上記のように構成された異物検知センサ13は、センサ線21を保持する保持部材(図示略)が前記ブラケット12に固定されることにより、同ブラケット12に固定されている。更に、端末被覆部から引出された2本のリード線35,36は、ドアパネル5の内部に引き込まれている。そして、電極線23に接続されたリード線35は検知部14に電気的に接続されており、同リード線35を介して電極線23と検知部14とが電気的に接続されている。また、電極線24に接続されたリード線36はグランドGNDに接続(即ち車体3に接地)されており、同リード線36を介して電極線24はグランドGNDに接続されている。
前記検知部14はドアパネル5の内部に配置されている。この検知部14は、電極線23に電力を供給している。そして、センサ線21の外側から同センサ線21に押圧力等の外力が加えられていない通常の状態では、検知部14から電極線23に供給される電流は、抵抗器31を介して電極線24に流れる。一方、図2及び図4に示すように、センサ線21に同センサ線21を潰すような外力が加えられると、外力が加えられた部分の中空絶縁体22が弾性変形するとともに該中空絶縁体22の弾性変形に伴って、電極線23,24の少なくとも一方が撓曲(弾性変形)する。そして、電極線23の電気的接触面23aと電極線24の電気的接触面24aとが接触して電極線23と電極線24とが導通(短絡)すると、検知部14から電極線23に供給される電流は、抵抗器31を介さずに電極線24に流れることになる。そのため、電極線23と電極線24との間の抵抗値が変化して、抵抗器31を介した電極線23と電極線24との間の抵抗値よりも小さくなる。検知部14は、この抵抗値の変化を検知し、電極線23と電極線24との間の抵抗値が予め設定された閾値よりも小さくなると、後述のドアECU41に異物検知信号を出力する。即ち、検知部14は、電極線23と電極線24との間の抵抗値の変化を検知することにより、センサ線21に接触した異物を検知して、センサ線21に異物が接触したことを示す異物検知信号を出力する。尚、センサ線21に対する外力が取り除かれると、センサ線21が復元(即ち中空絶縁体22及び電極線23,24が復元)して、電極線23と電極線24とは抵抗器31を介した通常の接続状態に戻る。
また、図1及び図2に示すように、電動バックドア装置2は、ドアパネル5の内部に前記アクチュエータ6によるドアパネル5の開閉作動を制御するドアECU41を備えている。ドアECU41は、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random access Memory)等を備えマイクロコンピュータとしての機能を有するとともに、車両1のバッテリ(図示略)から電力の供給を受けている。また、ドアECU41は、該ドアECU41に電気的に接続された検知部14に電力を供給している。そして、ドアECU41は、操作スイッチ9、位置検出装置8及び検知部14等から入力される各種信号に基づいてアクチュエータ6を制御する。
次に、上記のように構成された電動バックドア装置2の動作を統括的に説明する。
ドアECU41は、操作スイッチ9から開信号が入力されると、ドアパネル5を開作動させるべくアクチュエータ6を駆動する。尚、ドアECU41は、位置検出装置8から入力される位置検出信号に基づいてドアパネル5の回動位置を認識している。本実施形態では、ドアパネル5は、位置検出信号のパルス数をカウントし、そのカウント値に基づいてドアパネル5の回動位置を認識している。そして、ドアパネル5が全開位置に配置されると、ドアECU41はアクチュエータ6を停止する。
一方、操作スイッチ9から閉信号が入力されると、ドアECU41は、ドアパネル5を閉作動させるべくアクチュエータ6を駆動する。そして、ドアパネル5が全閉位置に配置されると、ドアECU41はアクチュエータ6を停止する。尚、ドアパネル5の閉作動中に、異物検知センサ13のセンサ線21に異物が接触して同センサ線21に外力が加えられると、センサ線21が弾性変形することにより電極線23の電気的接触面23aと電極線24の電気的接触面24aとが接触して導通(短絡)される。そして、電極線23と電極線24との間の抵抗値が予め設定された抵抗値より小さくなると、検知部14がドアECU41に異物検知信号を出力する。ドアECU41は、異物検知信号が入力されると、アクチュエータ6を反転させてドアパネル5を所定量だけ開作動させた後にアクチュエータ6を停止する。
次に、本実施形態の異物検知センサ13の製造方法を、作用と合わせて説明する。
図6に示すように、まず、一対の電極線23,24を準備する電極線準備工程が行われる。電極線準備工程では、長手方向に延びる電気的接触面23aを有する長尺状の電極線23と、長手方向に延びる電気的接触面24aを有し電極線23と対をなす長尺状の電極線24とを準備する。本実施形態では、電極線23と電極線24とは同じ形状をなしている。電極線23,24は、芯線25を導電性及び弾性を有する導電ゴム26にて被覆して形成されており、長尺な帯状をなしている。芯線25は、導電性細線を撚り合わせて形成された撚り線若しくは銅の単線であり、電極線23,24の長手方向に沿った長尺状をなしている。これらの電極線23,24における長手方向と直交する断面の形状は、長方形状をなしている。そして、電極線23において、その厚さ方向の一端面が該電極線23の長手方向に延びる帯状の電気的接触面23aとされている。同様に、電極線24において、その厚さ方向の一端面が該電極線24の長手方向に延びる帯状の電気的接触面24aとされている。
次いで、図7に示すように、スペーサ51の外周に電極線23,24を巻き付ける電極線巻付け工程が行われる。スペーサ51は、断面円形状の長尺な形状をなしており、同スペーサ51の外周面51aは円筒状をなしている。そして、スペーサ51の直径は、製造する異物検知センサ13のセンサ線21の中空部27の直径と等しい、若しくは若干大きい大きさとなっている。また、スペーサ51の長さは、センサ線21の長さよりも長い。
そして、電極線巻付け工程では、前記電極線準備工程で準備した一対の電極線23,24を、電気的接触面23a,24aをスペーサ51の外周面51aに倣って変形させつつ電極線23,24同士をスペーサ51の周方向に離間させてスペーサ51の外周に螺旋状に巻き付けていく。詳しくは、一対の電極線23,24は、電気的接触面23a,24aがスペーサ51の外周面51aに接触して同外周面51aに倣った円弧状に変形するように同スペーサ51に螺旋状に巻きつけられる。即ち、電極線23,24においては、スペーサ51の外周面51aに接触して同外周面51aに倣った形状に変形される側面が電気的接触面23a,24aとなっている。また、電極線23と電極線24とは、本実施形態では、スペーサ51の長手方向の何れの位置においても周方向に等角度間隔(本実施形態では180°間隔)となるように、スペーサ51の外周に螺旋状に巻きつけられる。
次いで、図8に示すように、電極線23,24が巻き付けられたスペーサ51の外周に中空絶縁体22を形成する中空絶縁体形成工程が行われる。本実施形態の中空絶縁体形成工程では、押出し成形により、電極線23,24が巻き付けられたスペーサ51の外周に中空絶縁体22を形成する。そして、電極線23,24が巻き付けられたスペーサ51の外周に中空絶縁体22を形成することにより、スペーサ51及び該スペーサ51に巻き付けられた電極線23,24が当該中空絶縁体22によって被覆されてセンサ線21が形成される。電極線23,24が巻き付けられたスペーサ51の外周に中空絶縁体22を形成するときには、中空絶縁体22となる溶融したエラストマが、電極線23と電極線24との間の隙間に入り込み、スペーサ51の外周であって周方向に隣り合う電極線23と電極線24との間に一対の絶縁突条部22bが形成される。また、電極線23,24における電気的接触面23a,24a以外の側面(即ちスペーサ51の外周面51aに接触していない側面)は、中空絶縁体22となる溶融した樹脂材料によって被覆される。更に、電極線23,24における電気的接触面23a,24a以外の側面には、中空絶縁体22となる溶融した樹脂材料が溶着する。よって、電極線23,24は中空絶縁体22の内周面に一体化される。そして、スペーサ51の外周面51aは円筒状をなすため、こうして形成されるセンサ線21の内周面(即ち電気的接触面23a,24a及び絶縁突条部22bの先端面)も円筒状となる。
次いで、図9に示すように、センサ線21からスペーサ51を抜き取って中空部27を形成するスペーサ抜き取り工程が行われる。スペーサ抜き取り工程では、中空絶縁体22の長手方向の一端部からスペーサ51を中空絶縁体22の長手方向に引っ張って抜く。このとき、スペーサ51の外周面51aは円筒状をなすため、スペーサ51の外周に形成されたセンサ線21の長手方向に沿って同スペーサを引っ張るだけで、容易にスペーサ51をセンサ線21から抜き取ることができる。そして、スペーサ51が抜き取られたセンサ線21の内側には、スペーサ51の断面形状と同様の断面円形状をなす中空部27が形成される。即ち、断面円形状をなし中空絶縁体22の長手方向に延びる中空部27を有するセンサ線21が完成する。
こうして形成されたセンサ線21には、その後、抵抗器31及び端末部32が設けられて異物検知センサ13が完成する。尚、図5に示すように、挿入部33bの直径は、中空部27の直径(即ちセンサ線21の内径)と略等しく形成されている。そのため、センサ線21の長手方向の他端部に挿入部33bを挿入すると、センサ線21の長手方向の他端部において中空部27が同挿入部33bによって閉塞される。従って、端末部32の端末被覆部を射出成形にて形成する場合に、端末被覆部となる溶融した樹脂材料がセンサ線21の内部に流入することを挿入部33bによって容易に抑制できる。
上記したように、本実施形態によれば、以下の効果を有する。
(1)電極線巻付け工程において、各電極線23,24をスペーサ51の外周に巻き付けるときに、各電極線23,24の電気的接触面23a,24aがスペーサ51の円筒状の外周面51aに倣って円弧状に変形される。スペーサ51の外周面51aが円筒状をなすため、各電極線23,24を、電気的接触面23a,24aをスペーサ51の外周面51aに倣って変形させつつスペーサ51の外周に容易に螺旋状に巻き付けることができる。そして、中空絶縁体形成工程において、電極線23,24が巻き付けられたスペーサ51の外周に中空絶縁体22を形成し中空絶縁体22にてスペーサ51及び電極線23,24を被覆することで、中空絶縁体22の内部に電極線23,24を同中空絶縁体22の長手方向に螺旋状に延びるように容易に配置することができる。そして、スペーサ51の外周面51aは円筒状をなすことから、スペーサ抜き取り工程においては、スペーサ51若しくはセンサ線21を複雑に動かさなくとも、センサ線21からスペーサ51を容易に抜き取ることができる。従って、螺旋状に配置された電極線23,24の内側に中空部27を有するセンサ線を21容易に形成することができる。そして、形成されたセンサ線21においては、中空部27内に電気的接触面23a,24aが露出するため、センサ線21が弾性変形して電極線23,24の電気的接触面23a,24a同士が接触することで電極線23,24同士が導通される。
(2)中空部27が断面円形状をなすため、センサ線21を形成するときには、円筒状の外周面51aを有するスペーサ51を使用することができる。即ち、円筒状の外周面51aを有するスペーサ51の外周に、電気的接触面23a,24aをスペーサ51の外周面51aに倣って変形させつつ一対の電極線23,24を互いに離間させて螺旋状に巻き付ける。その後、電極線23,24が巻き付けられたスペーサ51の外周に中空絶縁体22を形成し同中空絶縁体22にてスペーサ51及び電極線23,24を被覆してセンサ線21を形成することができる。そして、センサ線21からスペーサ51を抜き取ると、電極線23,24の内側で中空絶縁体22の長手方向に延びる中空部27が形成される。センサ線21からスペーサ51を抜き取るとき、外周面51aが円筒状をなすスペーサ51を使用していると、スペーサ51若しくはセンサ線21を複雑に動かさなくとも、センサ線21からスペーサ51を容易に抜き取ることができる。従って、螺旋状に配置された電極線23,24の内側に中空部27を有するセンサ線21を容易に形成することができる。
(3)電極線23,24は帯状という単純な形状である。そのため、電極線23,24は容易に製造される。また、中空絶縁体22の長手方向に螺旋状に配置された電極線23,24によって、中空部27を容易に断面円形状とすることができる。
(4)スペーサ51の外周面51aは円筒状という単純な形状であるため、スペーサ51を容易に形成することができる。従って、異物検知センサ13の製造コストを低減することができる。
(5)中空部27は、断面円形状をなすため、センサ線21の長手方向の端部において円柱状の挿入部33bによって容易に閉塞される。従って、端末部32の端末被覆部を形成する際に、端末被覆部となる溶融した樹脂材料がセンサ線21の内部(即ちセンサ線25内)に流入することを挿入部33bによって容易に抑制できる。よって、端末被覆部となる溶融した樹脂材料がセンサ線21の内部に流入することを抑制するための部材を別途設けなくてもよいため、異物検知センサ13の製造コストをより低減できる。
(6)電極線23,24は、芯線25を導電ゴム26にて被覆したものである。従って、異物によってセンサ線21が変形されて電極線23と電極線24とが接触したときに、電極線23と電極線24とが接触した部分における抵抗値を、電極線23,24が導電ゴム26のみから形成される場合に比べて小さくすることができる。従って、電極線23,24が導電ゴム26のみから形成される場合に比べて、検知部14において異物を検知するための閾値の値を小さく設定することができるようになるため、異物の検知精度を向上させることができる。
尚、本発明の実施形態は、以下のように変更してもよい。
・上記実施形態では、電極線準備工程で準備される電極線23,24(即ち異物検知センサ13を構成する電極線23,24)は、長尺な帯状をなすとともに、断面が長方形状をなしている。しかしながら、電極線23,24の形状はこれに限らない。各電極線は、該電極線の長手方向に延びスペーサ51の外周面51aに倣って変形可能な電気的接触面を有する形状であればよい。従って、電極線は、例えば、長手方向と直交する断面形状が多角形状、楕円形状及び半円形状のうちの何れかの形状をなすものであってもよい。また、複数の電極線23,24は互いに異なる形状であってもよい。更に、各電極線は、複数の電気的接触面を有する形状であってもよい。例えば、上記実施形態の電極線23における電気的接触面23aが設けられた側の厚さ方向の一端部に、電極線23の長手方向に沿って延びる少なくとも1つの溝を形成し、電気的接触面23aを電極線23の幅方向に複数に分割してもよい。この電極線23の電気的接触面23aは、溝が形成されたことにより、溝を備えない上記実施形態の電極線23の電気的接触面23aに比べて面積が減少されている。このようにすると、電極線巻付け工程において電極線23をスペーサ51に巻き付けたときに、電極線23とスペーサ51の外周面51aとの接触面積が減少されるため、スペーサ抜き取り工程においてセンサ線21からスペーサ51をより容易に抜き取ることができる。
・上記実施形態では、電極線準備工程で準備される電極線23,24(即ち異物検知センサ13を構成する電極線23,24)は、芯線25と、該芯線25を被覆する導電ゴム26とから形成されている。しかしながら、電極線23,24は、導電ゴム26以外の弾性及び導電性を有する材料にて芯線25を被覆して形成されたものであってもよい。また、電極線23,24は、芯線25を備えず、導電ゴム26のみから形成されたものであってもよい。
・上記実施形態の電極線準備工程では、別体で形成された一対の電極線23,24を準備する。しかしながら、電極線準備工程では、図10に示す電極シート61を準備してもよい。電極シート61は、一対の電極線23,24と、これら電極線23,24と同数(即ち2本)の弾性絶縁体62とから構成されている。各弾性絶縁体62は、弾性及び絶縁性を有し長尺状をなしている。また、各弾性絶縁体62は、その幅が電極線23,24よりも狭く形成されるとともに、その厚さが電極線23,24の厚さと等しく形成されている。そして、電極シート61は、一対の電極線23,24と2本の弾性絶縁体62とを電極線23,24の長手方向と直交する方向に交互に配置して一体化して形成されており、帯状をなしている。この電極線準備工程の後に行われる電極線巻付け工程では、電極シート61をスペーサ51の外周に螺旋状に巻き付ける。その後、中空絶縁体形成工程において、電極シート61が巻き付けられたスペーサ51の外周に中空絶縁体を形成してセンサ線を形成する。その後、この中空絶縁体形成工程で形成されたセンサ線からスペーサ51を抜き取るスペーサ抜き取り工程を行う。このようにして形成された異物検知センサにおいては、隣り合う電極線23,24間に弾性絶縁体62が介在されており、弾性絶縁体62は、該弾性絶縁体62の両側に配置された2本の電極線23,24のうち少なくとも一方の電極線に一体化されている。
このようにすると、電極線準備工程で準備された電極シート61においては、2本の電極線23,24は、弾性絶縁体62によって互いに離間された状態で一体化されている。従って、電極線巻付け工程においてスペーサ51の外周に電極線23,24を螺旋状に巻き付けるときには、単純に電極シート61をスペーサ51の外周に巻き付けるだけで、一対の電極線23,24を互いに離間させてスペーサ51の外周に螺旋状に巻き付けることができる。よって、より容易に電極線23,24をスペーサ51に巻き付けることができる。また、弾性絶縁体62は、弾性及び絶縁性を有するため、隣り合う電極線23,24同士の電気的絶縁性を確保するとともに、同電極線23,24と共に弾性変形可能である。従って、弾性絶縁体62を除去しなくてもよいことから、製造工程の増加が抑制されている。
また、電極線準備工程では、図11に示す電極シート71を準備して、上記した電極シート61を準備した場合と同様に異物検知センサを製造してもよい。電極シート71は、一対の電極線72,73と、これら電極線72,73と同数(即ち2本)の弾性絶縁体74とから構成されている。各電極線72,73は、弾性及び導電性を有する複数本(図11に示す例では2本)の電極構成線75から構成されている。各電極構成線75は、導電ゴムから形成され、断面円形状をなす長尺な紐状をなしている。そして、各電極線72,73において、2本の電極構成線75は、直径方向に隣り合ってその外周面の一部が溶着されることにより一体化されている。また、各弾性絶縁体74は、弾性及び絶縁性を有し長尺状をなしている。更に、各弾性絶縁体74は、断面円形状をなすとともに、その直径は電極構成線75の直径と等しく形成されている。そして、電極シート71は、一対の電極線72,73と2本の弾性絶縁体74とを電極線72,73の長手方向と直交する方向に交互に配置して一体化して形成されており、帯状をなしている。
また、図10に示す電極シート61において、電極線23,24は、芯線25を備えず導電ゴム26のみから形成されたものであってもよい。また、図11に二点鎖線で図示したように、電極シート71において、電極構成線75は、芯線81を内部に埋設したものであってもよい。芯線81は、金属製の導電性細線を撚り合わせて形成された撚り線若しくは銅の単線である。
・円筒状の外周面51aを備えていれば、押出し成形機に用いられるマンドレルをスペーサ51としてもよい。この場合、スペーサ51となるマンドレルを回転させてその外周面に電極線23,24を螺旋状に巻き付けながら、マンドレルの外周に巻き付けられた電極線23,24の外周に押出し成形により中空絶縁体22を形成してもよい。即ち、電極線巻付け工程と中空絶縁体形成工程とを略同時に行ってもよい。また、スペーサ51は、円筒状の外周面51aを備えていれば、筒状(中空状)であってもよい。また、スペーサ51は、導電性細線を撚り合わせて形成された撚り線若しくは銅の単線を導電ゴム等の弾性及び導電性を有する材料で被覆した電線状のものであってもよい。
・上記実施形態では、電極線23,24は、溶着により中空絶縁体22に一体化されている。しかしながら、電極線23,24は、接着により中空絶縁体22に一体化されてもよい。この場合、中空絶縁体形成工程では、スペーサ51の外周に巻き付けられた電極線23,24の外周側の側面、若しくは、絶縁性及び弾性を有するシート状又は筒状をなす被覆部材に接着剤を塗布(両面テープの貼着を含む)する。そして、この被覆部材にてスペーサ51及び電極線23,24を被覆して該被覆部材から中空絶縁体を形成するとともに、接着剤にて電極線23,24を被覆部材に接着する。このようにしても、上記実施形態の(1)と同様の効果を得ることができる。
・上記実施形態では、中空絶縁体22の外周面は円筒状をなしている。しかしながら、中空絶縁体22の外形形状はこれに限らない。例えば、中空絶縁体22は、その長手方向と直交する断面においてその外形が多角形状やD形状をなすように形成されてもよい。この場合には、両面テープ等を用いてセンサ線21を直接ブラケット12に固定することが可能である。
・上記実施形態では、中空絶縁体22は、エラストマから形成されている。しかしながら、中空絶縁体22は、エラストマ以外に、絶縁性及び弾性を有する軟質の樹脂材料等から形成されてもよい。
・上記実施形態では、異物検知センサ13は、一対の電極線23,24を備えている。しかしながら、異物検知センサ13に備えられる電極線の数は、少なくとも一対であればよい。例えば、異物検知センサ13は、中空絶縁体22の内部に2対の電極線を備えてもよい。この場合、4本の電極線は、検知部14とグランドGNDとの間で抵抗器31と共に直列に接続される。
・異物検知センサ13は、電動バックドア装置2以外に、モータ等の駆動力によって開閉体を移動させて車両に設けられた開口部を開閉する開閉装置に設けられてもよい。この場合、異物検知センサ13は、開閉体の周縁部、若しくは開口部の周縁部に配置される。例えば、異物検知センサ13は、ドアパネルをスライド移動させて車両の側面に設けられた乗降口を開閉する電動スライドドア装置に用いられてもよい。また、異物検知センサは、ウインドガラスを昇降させて車両の側面に設けられた開口部を開閉するパワーウインド装置に備えられてもよい。
上記実施形態及び上記各変更例から把握できる技術的思想を以下に記載する。
(イ)請求項3又は請求項4に記載の異物検知センサにおいて、隣り合う前記電極線間には、弾性及び絶縁性を有する長尺状の弾性絶縁体が介在されており、前記弾性絶縁体は、該弾性絶縁体の両側に配置された2本の前記電極線のうち少なくとも一方の前記電極線に一体化されていることを特徴とする異物検知センサ。同構成によれば、少なくとも一対の電極線とこれら電極線と同数の弾性絶縁体とを電極線の長手方向と直交する方向に交互に配置して一体化した帯状の電極シートを、円筒状の外周面を有するスペーサの外周に螺旋状に巻き付けてセンサ線を形成することが可能である。そして、この電極シートを用いてセンサ線を形成する場合、スペーサの外周に電極線を螺旋状に巻き付けるときには、単純に電極シートをスペーサの外周に巻き付けるだけで、少なくとも一対の電極線を互いに離間させてスペーサの外周に螺旋状に巻き付けることができる。よって、より容易に電極線をスペーサに巻き付けることができる。
13…異物検知センサ、21…センサ線、22…中空絶縁体、23,24,72,73…電極線、23a,24a…電気的接触面、27…中空部、51…スペーサ、51a…スペーサの外周面、61,71…電極シート、62,74…弾性絶縁体。

Claims (4)

  1. 長尺状をなし絶縁性及び弾性を有する中空状の中空絶縁体と、前記中空絶縁体の内部で互いに離間して前記中空絶縁体の長手方向に螺旋状に延びる少なくとも一対の電極線と、前記電極線の内側で前記中空絶縁体の長手方向に延びる中空部とを有するセンサ線を備え、異物から外力を受けて前記センサ線が弾性変形することにより前記電極線同士が接触して導通されることで前記異物を検知する異物検知センサの製造方法であって、
    長手方向に延びる電気的接触面を有する長尺状の前記電極線を少なくとも一対準備する電極線準備工程と、
    円筒状の外周面を有する長尺状のスペーサの外周に、前記電気的接触面を前記スペーサの外周面に倣って変形させつつ前記少なくとも一対の電極線を互いに離間させて螺旋状に巻き付ける電極線巻付け工程と、
    前記電極線が巻き付けられた前記スペーサの外周に前記中空絶縁体を形成し前記中空絶縁体にて前記スペーサ及び前記電極線を被覆して前記センサ線を形成する中空絶縁体形成工程と、
    前記センサ線から前記スペーサを抜き取って前記中空部を形成するスペーサ抜き取り工程と、
    を備えたことを特徴とする異物検知センサの製造方法。
  2. 請求項1に記載の異物検知センサの製造方法において、
    前記電極線準備工程では、前記少なくとも一対の電極線と、前記電極線と同数の弾性及び絶縁性を有する長尺状の弾性絶縁体とを、前記電極線の長手方向と直交する方向に交互に配置して一体化した帯状の電極シートを準備し、
    前記電極線巻付け工程では、前記電極シートを前記スペーサの外周に螺旋状に巻き付けることを特徴とする異物検知センサの製造方法。
  3. 長尺状をなし絶縁性及び弾性を有する中空状の中空絶縁体と、前記中空絶縁体の内部で互いに離間して前記中空絶縁体の長手方向に螺旋状に延びる少なくとも一対の電極線と、前記電極線の内側で前記中空絶縁体の長手方向に延びる中空部とを有するセンサ線を備え、異物から外力を受けて前記センサ線が弾性変形することにより前記電極線同士が接触して導通されることで前記異物を検知する異物検知センサであって、
    前記中空部は断面円形状をなし、
    前記電極線は、前記電極線の長手方向に延びるとともに前記中空部内に露出し前記センサ線の長手方向と直交する断面において前記中空部を断面円形状とするべく円弧状に湾曲した電気的接触面を有することを特徴とする異物検知センサ。
  4. 請求項3に記載の異物検知センサにおいて、
    前記電極線は帯状をなすことを特徴とする異物検知センサ。
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