JP2014015557A - 室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】(a)下記一般式(1)で表されるジオルガノポリシロキサン100質量部、
(式中、Rは、炭素数1〜10の炭化水素基、nは該ポリシロキサンの23℃の粘度が100〜1,000,000mPa・sとなる数)(b)炭酸カルシウム10〜300質量部、(c)下記c1、c2の合計10〜30質量部(質量比3:1〜10:1)、c1は一分子にビニル基又はフェニル基1とケトオキシム基3を有すオルガノシラン及び/又はその部分加水分解物、c2は一分子に1以上のエポキシ基と2以上のアルコキシ基を有し、アミノ基を有さない、オルガノシラン及び/又はその部分加水分解物、(d)硬化触媒0.01〜10質量部、(e)チクソ性付与剤0.1〜5質量部を含む組成物。
【選択図】なし
Description
(a)下記一般式(1)で表されるジオルガノポリシロキサン100質量部、
(b)炭酸カルシウム 10〜300質量部、
(c)下記(c−1)成分と(c−2)成分の組合せ 10〜30質量部、
(c−1)一分子中に1つのビニル基又はフェニル基を有し、且つ3つのケトオキシム基を有するオルガノシラン及び/又はその部分加水分解物
(c−2)一分子中に少なくとも1つのエポキシ基を有し、且つ少なくとも2つのアルコキシ基を有し、且つアミノ基を有さない、オルガノシラン及び/又はその部分加水分解物
(d)硬化触媒 0.01〜10質量部、及び
(e)チクソ性付与剤 0.1〜5質量部
を含み、上記(c−1)成分と(c−2)成分の質量比が3:1〜10:1であることを特徴とするオルガノポリシロキサン組成物を提供する。
また、本発明は、該オルガノポリシロキサン組成物からなるシーリング材、及び、該オルガノポリシロキサン組成物を、防火設備用ガラスグレイジングのためのシーリング材として使用する方法を提供する。
(b)成分は、従来公知の炭酸カルシウムから選択されればよく、特に制限されるものでない。例えば、炭酸カルシウムには、天然炭酸カルシウム(重質炭酸カルシウム)及び合成炭酸カルシウム(軽質(コロイダル)炭酸カルシウム)がある。本発明において、炭酸カルシウムは、平均粒子径10nm以上、好ましくは20〜20,000nm、さらに好ましくは30〜10,000nmを有するのがよい。炭酸カルシウムの平均粒子径が上記下限値未満であると粒子の擬凝集が起こる場合がある。
(c)成分は、下記に記載する(c−1)成分と(c−2)成分の組合せである。本発明のオルガノポリシロキサン組成物は、(c−1)成分と(c−2)成分を3:1〜10:1、好ましくは4:1〜8:1の質量比で含有することを特徴とする。(c−1)成分または(c−2)成分の少なくとも一方を有さないと、難燃性、変形追従性、及び接着性の全てに優れた硬化物は得られない。また、(c−1)成分の比率が上記下限値よりも少ないと、得られる硬化物の難燃性、変形追従性が悪くなり、また硬化物の被着材に対する接着性が低下する。また、組成物の硬化速度が遅くなるおそれや、製造後に経時で組成物の物性の低下が起こるおそれがある。(c−1)成分の比率が上記上限値より多いと、硬化物の被着材に対する接着性が低下する。
R3SiX3 (3)
式中、R3はビニル基又はフェニル基であり、Xは炭素数1〜8、好ましくは1〜6の有機基を有するケトオキシム基である。該ケトオキシム基としては、例えばメチルエチルケトオキシム基、メチルイソブチルケトオキシム基、及びジイソプロピルケトオキシム基等が挙げられる。該オルガノシランの部分加水分解物とは、ケトオキシム基(X)の少なくとも1つが加水分解され、水酸基となっている化合物を意味する。また、本発明において、オルガノシランの部分加水分解物とは、該部分加水分解物が有する−SiOHの一部または全部が縮合してシロキサン結合を形成しているものを含んでもよい。本発明において(c−1)は、上記式(3)で表されるオルガノシランとその部分加水分解物の混合物であってよいし、上記式(3)で表されるオルガノシラン又は部分加水分解物単独であってもよい。
YbR4 (4−a−b)SiZa (4)
式中、Yはエポキシ基を有する1価の有機基であり、炭素原子に結合する水素原子の一部が3,4−エポキシシクロヘキシル基やグリシドキシ基で置換された、炭素数1〜10、好ましくは炭素数2〜6のアルキル基が挙げられる。例えば、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル基、及び3−グリシドキシプロピル基等が挙げられる。Zは炭素数1〜6、好ましくは1〜4のアルコキシ基であり、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロペノキシ基、及びブトキシ等が挙げられる。R4は炭素数1〜10、好ましくは1〜6の1価炭化水素基であり、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、及びドデシル基等のアルキル基、シクロヘキシル基等のシクロアルキル基、ビニル基、アリル基、及びプロペニル基等のアルケニル基、及びフェニル基等のアリール基が挙げられる。aは2または3の整数であり、bは1または2の整数であり、但し、a+b=3または4である。該オルガノシランの部分加水分解物とは、アルコキシ基(Z)の少なくとも1つが加水分解され、水酸基となっている化合物を意味する。また、本発明において、オルガノシランの部分加水分解物とは、該部分加水分解物が有する−SiOHの一部または全部が縮合してシロキサン結合を形成しているものを含んでもよい。本発明において(c−2)は、上記式(4)で表されるオルガノシランとその部分加水分解物の混合物であってよいし、部分加水分解物単独であってもよい。
(d)硬化触媒は本発明の組成物の硬化を促進するために作用する。該硬化触媒としては、縮合硬化型オルガノポリシロキサンの硬化促進剤として公知のものを使用することができ、特に制限されるものでない。例えば、ジブチルスズジメトキサイド、ジブチルスズジアセテート、ジブチルスズジオクテート、ジブチルスズジラウレート、ジブチルスズビス(アセチルアセトナート)、ジブチルスズビス(ベンジルマレート)、ジメチルスズジメトキサイド、ジメチルスズジアセテート、ジオクチルスズジオクテート、ジオクチルスズジラウレート、スズジオクテート、及びスズジラウレート等の有機スズ化合物、並びに、テトライソプロピルチタネート、テトラノルマルブチルチタネート、テトラターシャリーブチルチタネート、テトラノルマルプロピルチタネート、テトラ−2−エチルヘキシルチタネート、ジイソプロピルジターシャリーブチルチタネート、ジメトキシチタンビスアセチルアセトナート、ジイソプロポキシチタンビスエチルアセトアセテート、ジターシャーリーブトキシチタンビスエチルアセトアセテート、及びジターシャリーブトキシチタンビスメチルアセトアセテート等の有機チタン化合物などの金属ルイス酸等を、1種単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
(e)チクソ性付与剤は、組成物のチクソ性を向上すると共に、スランプを抑制するための成分である。チクソ性付与剤としては、(a)ジオルガノポリシロキサンと相溶しない化合物であり、常温で液体であることが好ましい。このようなチクソ性付与剤としては、組成物にチクソ性を付与できるものなら特に制限されず従来公知のチクソ性付与剤を使用すればよいが、中でも、ポリエーテル類が好ましい。例えば、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等の両末端に水酸基を有するポリエーテル類が挙げられる。また、前記ポリエーテル類の末端基を加水分解性シリル基で封鎖したポリエーテル類等が挙げられ、例えば、トリメトキシシリル基やメチルジイソプロポキシシリル基で末端を封鎖したポリエーテル類を使用することができる。加水分解性シリル基で封鎖したポリエーテル類は、アリル基を末端基として有するポリエーテル類と加水分解性基を有するハイドロシランとをヒドロシリル化反応させることによって得られる。ポリエーテル類は、重量平均分子量500〜1,000,000、特に1,000〜50,000を有することが好ましい。
本発明のオルガノポリシロキサン組成物は、上記(a)〜(e)成分に加えて、さらに(g)水酸化アルミニウムを含有してもよい。本発明の組成物に水酸化アルミニウムを加える事で、組成物の硬化後の酸素指数をさらに高めることができる。水酸化アルミニウムは、平均粒子径が50μm以下、好ましくは1〜30μmを有する微粉末であるのがよい。水酸化アルミニウムの平均粒子径が上記上限値を超えると、得られる硬化物の自己消炎性が悪くなったり、硬化後のゴム物性が低下するおそれがあるため好ましくない。水酸化アルミニウムの量は(a)成分100質量部に対して、10〜300質量部であり、好ましくは20〜200質量部である。水酸化アルミニウムの量が上記上限値を超えると、硬化後のゴム物性に悪影響を与えるため、硬化物の伸びが低下し、また、耐久性が低下する。
本発明のオルガノポリシロキサン組成物は、さらに(h)白金系添加剤を含有してもよい。但し、微量の白金系添加剤の添加は、硬化物の酸素指数を低下する。一方、白金系添加剤の添加量を増量する事で、白金系添加剤を添加しない場合と同等の酸素指数を得ることもできる。しかし、白金系添加剤は高価であるため、添加量の増量は商業的観点からは好ましくない。その為、高酸素指数の硬化物を目的とする場合は白金系添加剤を含有しない方が望ましい。白金系添加剤の好ましい添加量は(a)成分100質量部に対して、白金族金属換算量で0.005〜1.0質量部であり、さらに好ましくは0.01〜0.5質量部である。
分子鎖両末端が水酸基で封鎖されたジメチルポリシロキサン(23℃における粘度50,000mPa・s)100質量部、分子鎖両末端がトリメチルシロキシ基で封鎖されたジメチルポリシロキサン(23℃における粘度100mPa・s)70質量部、チクソ性付与剤(日油株式会社製、ユニルーブ(登録商標)C、ポリエーテル、重量平均分子量2000)1質量部、ロジン酸表面処理コロイダル炭酸カルシウム(白石カルシウム株式会社製、白艶華T−DD、平均一次粒子径80nm)120質量部、及び塩化白金酸の2−エチルヘキサノール溶液(50質量%)0.2質量部を均一に混合した後、ビニルトリス(メチルエチルケトオキシム)シラン15質量部、ジオクチルスズジラウレート0.1質量部、及び3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン3質量部を加え、減圧下で気泡を取り除きながら均一に混合してオルガノポリシロキサン組成物を調製した。
3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン3質量部を1質量部に変えた以外は実施例1と同じ組成及び方法でオルガノポリシロキサン組成物を調製した。
3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン3質量部を3−アミノプロピルトリエトキシシラン3質量部に変えた以外は実施例1と同じ組成及び方法でオルガノポリシロキサン組成物を調製した。
ビニルトリス(メチルエチルケトオキシム)シラン15質量部をメチルトリス(メチルエチルケトオキシム)シラン15質量部に変えた以外は比較例2と同じ組成及び方法でオルガノポリシロキサン組成物を調製した。
ビニルトリス(メチルエチルケトオキシム)シラン15質量部をビニルトリス(メチルエチルケトオキシム)シラン5質量部とメチルトリス(メチルエチルケトオキシム)シラン10質量部に変えた以外は比較例2と同じ組成及び方法でオルガノポリシロキサン組成物を調製した。
ビニルトリス(メチルエチルケトオキシム)シラン15質量部をビニルトリス(メチルエチルケトオキシム)シラン5質量部とメチルトリス(メチルエチルケトオキシム)シラン10質量部に変えた以外は実施例1と同じ組成及び方法でオルガノポリシロキサン組成物を調製した。
ビニルトリス(メチルエチルケトオキシム)シラン15質量部をメチルトリス(メチルエチルケトオキシム)シラン15質量部に変えた以外は実施例1と同じ組成及び方法でオルガノポリシロキサン組成物を調製した。
分子鎖両末端が水酸基で封鎖されたジメチルポリシロキサン(23℃における粘度50,000mPa・s)100質量部、分子鎖両末端がトリメチルシロキシ基で封鎖されたジメチルポリシロキサン(23℃における粘度100mPa・s)30質量部、チクソ性付与剤(日油株式会社製、ユニルーブ(登録商標)C、ポリエーテル、重量平均分子量 2000)1質量部、無処理重質炭酸カルシウム(白石カルシウム株式会社製、ソフトン3200、平均粒子径0.7μm)80質量部、水酸化アルミニウム(昭和電工株式会社製、ハイジライト(登録商標)H320I−LS、平均粒子径20μm)80質量部、煙霧質シリカ(日本アエロジル株式会社製、アエロジル(登録商標)R972)3質量部、及び塩化白金酸の2−エチルヘキサノール溶液(50質量%)0.2質量部を均一に混合した後、ビニルトリス(メチルエチルケトオキシム)シラン15質量部、ジオクチルスズジラウレート0.1質量部、及び3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン3質量部を加え、減圧下で気泡を取り除きながら均一に混合してオルガノポリシロキサン組成物を調製した。
3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン3質量部を3−(N−アミノメチルベンジルアミノ)プロピルトリメトキシシラン3質量部に変えた以外は実施例2と同じ組成及び方法でオルガノポリシロキサン組成物を調製した。
ビニルトリス(メチルエチルケトオキシム)シラン15質量部をフェニルトリス(メチルエチルケトオキシム)シラン15質量部に変えた以外は実施例2と同じ組成及び方法でオルガノポリシロキサン組成物を調製した。
3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン3質量部を3−(N−アミノメチルベンジルアミノ)プロピルトリメトキシシラン3質量部に変えた以外は実施例3と同じ組成及び方法でオルガノポリシロキサン組成物を調製した。
3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン3質量部を、3−(トリメトキシシリル)プロピルメタアクリレートと2−アミノエチル−3−アミノプロピルトリメトキシシランのマイケル付加反応生成物(等モル比)3質量部に変えた以外は実施例3と同じ組成及び方法でオルガノポリシロキサン組成物を調製した。
炭酸カルシウム80質量部を炭酸亜鉛(東邦亜鉛株式会社製、炭酸亜鉛S)80質量部に変えた以外は実施例3と同じ組成及び方法でオルガノポリシロキサン組成物を調製した。
水酸化アルミニウム80質量部を炭酸亜鉛(東邦亜鉛株式会社製、炭酸亜鉛S)80質量部に変えた以外は実施例3と同じ組成及び方法でオルガノポリシロキサン組成物を調製した。
無処理重質炭酸カルシウム80質量部を、脂肪酸表面処理コロイダル炭酸カルシウム(白石カルシウム株式会社製、Viscolite−OS、平均一次粒子径80nm)80質量部に変えた以外は実施例3と同じ組成及び方法でオルガノポリシロキサン組成物を調製した。
分子鎖両末端が水酸基で封鎖されたジメチルポリシロキサン(23℃における粘度50,000mPa・s)100質量部、分子鎖両末端がトリメチルシロキシ基で封鎖されたジメチルポリシロキサン(23℃における粘度100mPa・s)30質量部、チクソ性付与剤(日油株式会社製、ユニルーブ(登録商標)C、ポリエーテル、重量平均分子量2000)1質量部、脂肪酸表面処理コロイダル炭酸カルシウム(白石カルシウム株式会社製、Viscolite−OS)50質量部、水酸化アルミニウム(昭和電工製、ハイジライト(登録商標)H320I−LS、平均粒子径20μm)130質量部、煙霧質シリカ(日本アエロジル株式会社製、アエロジル(登録商標)R972)3質量部、及び塩化白金酸の2―エチルヘキサノール溶液(50質量%)0.2質量部を均一に混合した後、フェニルトリス(メチルエチルケトオキシム)シラン15質量部、ジオクチルスズジラウレート0.1質量部、及び3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン3質量部を加え、減圧下で気泡を取り除きながら均一に混合してオルガノポリシロキサン組成物を調製した。
塩化白金酸の2−エチルヘキサノール溶液(50質量%)0.2質量部を加えなかったこと以外は実施例6と同じ組成及び方法でオルガノポリシロキサン組成物を調製した。
3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン3質量部を6質量部に変えた以外は実施例6と同じ組成及び方法でオルガノポリシロキサン組成物を調製した。
3−アミノプロピルトリエトキシシラン1質量部を加えたこと以外は実施例6と同じ組成及び方法でオルガノポリシロキサン組成物を調製した。
水酸化アルミニウム130質量部を無処理重質炭酸カルシウム(白石カルシウム株式会社製、ソフトン3200)100質量部に変えたこと以外は実施例6と同じ組成及び方法でオルガノポリシロキサン組成物を調製した。
分子鎖両末端が水酸基で封鎖されたジメチルポリシロキサン(23℃における粘度50,000mPa・s)100質量部、分子鎖両末端がトリメチルシロキシ基で封鎖されたジメチルポリシロキサン(23℃における粘度100mPa・s)10質量部、チクソ性付与剤(日油株式会社製、ユニルーブ(登録商標)C、ポリエーテル、重量平均分子量2000)1質量部、脂肪酸表面処理コロイダル炭酸カルシウム(白石カルシウム株式会社製、Viscolite−OS)40質量部、及び、無処理重質炭酸カルシウム(白石カルシウム株式会社製、ソフトン3200)100質量部を均一に混合した後、フェニルトリス(メチルエチルケトオキシム)シラン15質量部、ジオクチルスズジラウレート0.1質量部、及び3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン2.5質量部を加え、減圧下で気泡を取り除きながら均一に混合してオルガノポリシロキサン組成物を調製した。
分子鎖両末端が水酸基で封鎖されたジメチルポリシロキサン(23℃における粘度50,000mPa・s)100質量部、分子鎖両末端がトリメチルシロキシ基で封鎖されたジメチルポリシロキサン(23℃における粘度100mPa・s)10質量部、チクソ性付与剤(日油株式会社製、ユニルーブ(登録商標)C、ポリエーテル、重量平均分子量2000)1質量部、脂肪酸表面処理コロイダル炭酸カルシウム(白石カルシウム株式会社製、Viscolite−OS)40質量部、無処理重質炭酸カルシウム(白石カルシウム株式会社製、ソフトン3200)100質量部、及び塩化白金酸の2エチルヘキサノール溶液(50質量%)0.2質量部を均一に混合した後、フェニルトリス(メチルエチルケトオキシム)シラン15質量部、ジオクチルスズジラウレート0.1質量部、及び3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン2.5質量部を加え、減圧下で気泡を取り除きながら均一に混合してオルガノポリシロキサン組成物を調製した。
塩化白金酸の2−エチルヘキサノール溶液(50質量%)を0.4質量部にした以外は実施例10と同じ組成及び方法でオルガノポリシロキサン組成物を調製した。
塩化白金酸の2−エチルヘキサノール溶液(50質量%)を0.6質量部にした以外は実施例10と同じ組成及び方法でオルガノポリシロキサン組成物を調製した。
塩化白金酸の2−エチルヘキサノール溶液(50質量%)を0.8質量部にした以外は実施例10と同じ組成及び方法でオルガノポリシロキサン組成物を調製した。
各組成物を23℃、50%RHの雰囲気下にて、JIS A 1439に準拠した垂直懸垂法による評価を実施した。得られたスランプの測定値(mm)を表1及び表2に示す。スランプの測定値が2mm以下であれば建築用シーリング材に必要とされるチクソ性を有すると判断される。
各組成物を23℃、50%RHの雰囲気下にて、JIS A 1439に準拠したタックフリー試験を実施した。得られたタックフリータイム(分)の値を表1及び表2に示す。タックフリータイムが60分以内であれば建築用シーリング材に必要とされる十分な硬化性を有すると判断される。
各組成物を23℃、50%RHの雰囲気下に押出し、縦20mm×横20mm×厚さ2mmのシート状に成型後、7日間かけて硬化した。該シートについて、JIS K 6249に準拠して、硬さ(Type−A)、切断時伸び、及び引張強さの測定を実施した。得られた各測定値を表1及び表2に示す。硬さ10以上、切断時伸び350%以上、引張強さ1.0MPa以上である硬化物であれば建築用シーリング材として適した機械物性を有すると判断される。
各硬化物の接着性をJASS8(建築工事標準仕様書・同解説)に記載の簡易接着性試験に準拠して評価した。被着材には、フロートガラス、アルマイト(JIS H 4100 A6063S)、フッ素樹脂塗装したアルミニウム(大日本塗料株式会社製「デュフロンK500」)、ポリエステル粉体塗装したアルミニウム(大日本塗料株式会社製「V−PET#4000」)、及びアクリル電着塗装したアルミニウム(ハニー化成株式会社製「ハニーヒルLS−100」)を使用した。各被着材に対して、組成物をビード状に施工し、23℃、50%RHで7日間養生した後、得られた硬化物を手で180°方向に引張ることで各被着材に対する硬化物の接着性を評価した。引張後の破壊状態が硬化物の凝集破壊または薄層凝集破壊の場合を「○」、界面剥離(接着破壊)の場合を「×」と記録した。「○」の場合を接着性良好とし、「×」の場合を接着性不良と判定する。尚、全ての条件でプライマーは使用しなかった。
JIS A5758に準拠した全項目試験を実施した。グレイジングに使用するシーリング材の区分であるタイプGの中で適合するクラスを表1及び表2に記載する。いずれのクラスにも適合しなかった場合には「不適合」とした。いずれかのクラスに適合すれば変形追従性が良好であると判定される。尚、全ての試験でプライマーは使用しなかった。
各組成物を23℃、50%RHの雰囲気下に押出して硬化し、JIS K7201−2に規定されたIV型試験体における酸素指数測定を実施した。得られた酸素指数の値を表1及び表2に示す。酸素指数が30以上であれば、防火設備用ガラスグレイジングの為に使用するシーリング材として十分な難燃性を有していると判断される。
Claims (7)
- (a)下記一般式(1)で表されるジオルガノポリシロキサン100質量部、
(b)炭酸カルシウム 10〜300質量部、
(c)下記(c−1)成分と(c−2)成分の組合せ 10〜30質量部、
(c−1)一分子中に1つのビニル基又はフェニル基を有し、且つ3つのケトオキシム基を有するオルガノシラン及び/又はその部分加水分解物
(c−2)一分子中に少なくとも1つのエポキシ基を有し、且つ少なくとも2つのアルコキシ基を有し、且つアミノ基を有さない、オルガノシラン及び/又はその部分加水分解物
(d)硬化触媒 0.01〜10質量部、及び
(e)チクソ性付与剤 0.1〜5質量部
を含み、上記(c−1)成分と(c−2)成分の質量比が3:1〜10:1であることを特徴とするオルガノポリシロキサン組成物。 - (e)チクソ性付与剤がポリエーテルである、請求項1または2記載のオルガノポリシロキサン組成物。
- さらに(g)水酸化アルミニウムを10〜300質量部含む、請求項1〜3のいずれか1項記載のオルガノポリシロキサン組成物。
- JIS K7201−2に準拠して測定した酸素指数が30以上である硬化物を与える、請求項1〜4のいずれか1項記載のオルガノポリシロキサン組成物。
- 請求項1〜5のいずれか1項記載のオルガノポリシロキサン組成物からなるシーリング材。
- 請求項1〜5のいずれか1項記載のオルガノポリシロキサン組成物を、防火設備用ガラスグレイジングのためのシーリング材として使用する方法。
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