JP2014015140A - 車両のステアリング装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】転舵輪の転舵角を規制する際に衝突音が発生することを防止でき、且つ、装置の構成部品を軽量化することができる車両のステアリング装置を提供する。
【解決手段】転舵輪10における転舵角の変化の規制は、ストッパ機構13における内筒15の軸線方向の端部をコラムシャフト2の外周面に押圧して両者の間に作用する摩擦力を大きくし、同摩擦力によるコラムシャフト2の回転方向についての固定を通じて実現される。このため、上記規制を行う際の部品同士の突き当てが生じることはなく、その突き当てに伴って衝突音が発生することを防止できる。また、上記規制を部品同士の突き当てによって実現する場合のように、その突き当ての際の衝撃に耐えうる重い材料で部品を形成する必要はなく、同部品を軽い材料で形成して軽量化することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、車両のステアリング装置に関する。
自動車等の車両のステアリング装置として、運転者によるステアリングホイールの操作を通じて回転する第1シャフトと、その第1シャフトの回転に基づき軸線方向に変位する第2シャフトとを備え、その第2シャフトの軸線方向への変位によって車両における転舵輪の転舵角を変化させるものが知られている。また、こうしたステアリング装置においては、上記転舵角の変化を規制すべく、例えば特許文献1に示されるストッパ機構を設けることが考えられる。
特許文献1のストッパ機構では、第2シャフトが軸線方向に過剰に変位する際に同第2シャフトに形成された移動側ストッパ部が、その第2シャフトを軸線方向に移動可能に支持するハウジングに形成された固定側ストッパ部に突き当たる。このように第2シャフトの移動側ストッパ部がハウジングの固定側ストッパ部に突き当てられることにより、第2シャフトの軸線方向への過剰な変位が規制され、ひいては第2シャフトの軸線方向への変位に伴う転舵輪の転舵角の変化が規制される。
特開2012−35713公報
ところで、特許文献1のストッパ機構では、転舵輪の転舵角の変化を規制するために移動側ストッパ部が固定側ストッパ部に突き当てられるため、その突き当ての際の衝突音が問題となる。また、上記突き当てによる衝撃に耐えることの可能な強度を移動側ストッパ部及び固定側ストッパ部に持たせなければならないため、それら移動側ストッパ部及び固定側ストッパ部が形成されるハウジング及び第2シャフト等の部品を金属等の重い材料で形成して上記強度を確保せざるを得ない。
本発明はこのような実情に鑑みてなされたものであって、その目的は、転舵輪の転舵角を規制する際に衝突音が発生することを防止でき、且つ、装置の構成部品を軽量化することができる車両のステアリング装置を提供することにある。
以下、上記目的を達成するための手段及びその作用効果について記載する。
上記目的を達成するため、請求項1記載の発明では、ステアリングホイールの操作を通じて回転する第1シャフトと、その第1シャフトの回転に基づき軸線方向に変位して転舵輪の転舵角を変化させる第2シャフトと、前記転舵角の変化を規制するためのストッパ機構と、を備える車両のステアリング装置において、前記ストッパ機構は、前記第1シャフトが貫通した状態で車体に固定される外筒と、前記外筒の内部に設けられて前記第1シャフトの回転に伴って同第1シャフトの軸線方向に移動可能とされる内筒と、前記外筒の内周面に対し固定状態とされており、前記内筒の前記軸線方向の端部が同内筒の軸線方向への移動を通じて押し付けられたとき、その内筒の端部を前記第1シャフトの外周面に向けて押圧する押圧部と、を備えることを要旨とした。
上記構成によれば、ステアリングホイールの操作を通じて第1シャフトが回転すると、車体に固定された外筒の内部で内筒が上記第1シャフトの軸線方向に移動する。そして、外筒内での内筒の上記軸線方向についての移動により、その内筒の軸線方向の端部が外筒の内周面に固定状態とされた押圧部に対して押し付けられると、同押圧部によって上記内筒の端部が第1シャフトの外周面に向けて押圧される。このように内筒の端部が第1シャフトの外周面に押圧されると、内筒の端部と第1シャフトの外周面との間に作用する摩擦力が大きくなり、その摩擦力によって第1シャフトが回転しないように固定される。そして、第1シャフトが回転しないように固定されると、第2シャフトの軸線方向への変位が規制されるため、その変位に伴う転舵輪における転舵角の変化も規制される。上述したように、転舵輪における転舵角の変化の規制は内筒の端部を第1シャフトの外周面に押圧して両者の間に作用する摩擦力を大きくすることによって実現されるため、上記規制を行う際の部品同士の突き当てが生じることはなく、その突き当てに伴い衝突音が発生することを防止できる。また、上記規制を部品同士の突き当てによって実現する場合のように、その突き当ての際の衝撃に耐えうる重い材料で部品を形成する必要はなく、同部品を軽い材料で形成して軽量化することができる。こうした部品の軽量化としては、例えば第2シャフトを樹脂等の軽い材料で形成することによる同第2シャフトの軽量化があげられる。
請求項2記載の発明では、請求項1記載の発明において、前記内筒における前記軸線方向の端部の外周面は、同端部の端面に向かうほど縮径するテーパ状に形成されており、前記押圧部の内周面であって前記内筒における前記軸線方向の端部の外周面と接触する部分も、その外周面と同様のテーパ状に形成されていることを要旨とした。
上記構成によれば、内筒の軸線方向についての移動を通じて、同内筒における軸線方向の端部が押圧部に押し付けられるとき、その端部の外周面におけるテーパ状の部分が押圧部のテーパ状の部分に押し付けられる。このため、内筒の押圧部に対する上記軸線方向についての押し付けを、同内筒の端部の外周面及び上記押圧部におけるテーパ状の部分により、効率よく内筒の端部における第1シャフトの外周面に対する径方向への押圧に変換することができる。従って、内筒の端部が第1シャフトの外周面に押圧されるときに両者の間に作用する摩擦力を効果的に大きくすることができ、その摩擦力による第1シャフトの固定をより確実に行うことができる。
請求項3記載の発明では、請求項2記載の発明において、前記内筒は、前記外筒に対し周方向への変位が不能とされた状態で前記第1シャフトに螺合され、且つ、同軸線方向の両端部のうち一方の端部ともう一方の端部との外周面がそれぞれテーパ状に形成されており、前記押圧部は、前記内筒における前記軸線方向の両端部のうち一方の端部ともう一方の端部とに対応してそれぞれ設けられていることを要旨とした。
上記構成によれば、ステアリングホイールの操作を通じて第1シャフトが正回転することにより内筒が軸線方向一方側に移動すると、内筒における軸線方向の一方側の端部が同端部に対応する押圧部に押し付けられ、それに伴い上記端部が第1シャフトの外周面に対し径方向に押圧される。そして、上記端部と第1シャフトの外周面との間に作用する摩擦力により、同第1シャフトが回転しないように固定される。また、ステアリングホイールの操作を通じて第1シャフトが逆回転すると、内筒が軸線方向において上記一方側とは逆の方向に移動する。この内筒の逆方向への移動により、同内筒における軸線方向の上記一方側とは逆側の端部が同端部に対応する押圧部に押し付けられ、それに伴い上記端部が第1シャフトの外周面に対し径方向に押圧される。そして、上記端部と第1シャフトの外周面との間に作用する摩擦力により、同第1シャフトが回転しないように固定される。従って、第1シャフトの軸線方向についての内筒の長さや、その内筒に対する上記軸線方向についての押圧部の固定位置を適宜調節することにより、第1シャフトの回転方向についての可動範囲を規定することができる。そして、このように可動範囲を規定することにより、転舵輪の転舵角の変化範囲を上記可動範囲に対応した範囲に規制することができる。
請求項4記載の発明では、請求項2記載の発明において、前記内筒は、第1筒体と第2筒体との二つに分割されて互いに離れた位置に設けられており、前記押圧部は、前記第1筒体と前記第2筒体とに対応する位置にそれぞれ設けられており、前記第1筒体は、前記外筒に対し周方向への変位が不能とされた状態で前記第1シャフトに螺合され、その第1シャフトの正回転時に同第1筒体に対応する前記押圧部に向けて移動するものであって、その移動方向の先端側の外周面がテーパ状に形成されており、前記第2筒体は、前記外筒に対し周方向への変位が不能とされた状態で前記第1シャフトに螺合され、その第1シャフトの逆回転時に同第2筒体に対応する前記押圧部に向けて移動するものであって、その移動方向の先端側の外周面がテーパ状に形成されていることを要旨とした。
上記構成によれば、ステアリングホイールの操作を通じて第1シャフトが正回転することにより第1筒体が軸線方向の一方側に移動すると、その第1筒体の移動方向の先端部が同第1筒体に対応する押圧部に押し付けられ、それに伴い上記先端部が第1シャフトの外周面に対し径方向に押圧される。そして、上記先端部と第1シャフトの外周面との間に作用する摩擦力により、同第1シャフトが回転しないように固定される。また、ステアリングホイールの操作を通じて第1シャフトが逆回転すると、第2筒体が軸線方向において上記一方側とは逆の方向に移動する。この第2筒体の移動により、同第2筒体における移動方向の先端部が同第2筒体に対応する押圧部に押し付けられ、それに伴い上記先端部が第1シャフトの外周面に対し径方向に押圧される。そして、上記先端部と第1シャフトの外周面との間に作用する摩擦力により、同第1シャフトが回転しないように固定される。従って、第1筒体に対応する押圧部の第1シャフトの軸線方向についての固定位置や、第2筒体に対応する押圧部の上記軸線方向についての固定位置を適宜調節することにより、第1シャフトの回転方向についての可動範囲を規定することができる。そして、このように可動範囲を規定することにより、転舵輪の転舵角の変化範囲を上記可動範囲に対応した範囲に規制することができる。また、内筒が第1筒体と第2筒体とに分割して設けられるとともに、それら第1筒体と第2筒体とに対応してそれぞれ押圧部が設けられるため、それら第1筒体、第2筒体、及び押圧部を設ける位置の自由度を高めることができる。
請求項5記載の発明では、請求項1〜4のいずれか一項に記載の発明において、前記第1シャフトは、前記ステアリングホイールの操作をアシストするためのアシスト装置によるアシストトルクを受けることを要旨とした。
上記構成によれば、運転者がステアリングホイールの操作を通じて転舵輪の転舵角を変化させようとする際、運転者によるステアリングホイールの操作をアシストすべくアシスト装置によるアシストトルクが第1シャフトに作用する。そして、このようにアシストトルクを受ける第1シャフトがストッパ機構を通じて回転しないように固定されることにより、第2シャフトの軸線方向への変位が規制され、ひいては同変位に伴う転舵輪における転舵角の変化が規制される。従って、転舵輪における転舵角の変化を規制すべく第1シャフトを固定したとき、第1シャフトに作用するアシストトルクが第2シャフト等の他の部品に伝達されることはないため、その伝達に起因して他の部品の機能に支障を来すこともない。
本発明が適用される車両のステアリング装置全体を示す略図。 同ステアリング装置のストッパ機構を示す拡大断面図。 ストッパ機構の他の例を示す拡大断面図。
以下、本発明を車両のステアリング装置に具体化した一実施形態について、図1及び図2を参照して説明する。
図1に示すように、車両のステアリイング装置は、運転者によって操作されるステアリングホイール1と、そのステアリングホイール1に繋がるコラムシャフト2とを備えている。コラムシャフト2は、インターミディエイトシャフト3及びピニオンシャフト4と接続されている。ピニオンシャフト4は、ラックアンドピニオン機構5を介してラックシャフト6に接続されている。ラックシャフト6は、ハウジング7により軸線方向に移動可能に支持されている。ラックシャフト6の軸線方向両端部はそれぞれ、ボールジョイント8及びタイロッド9を介して車両における転舵輪10のナックル11に接続されている。
車両の運転者がステアリングホイール1を回転操作すると、同ステアリングホイール1の回転に伴ってコラムシャフト2がその中心線周りに回転する。このコラムシャフト2は、運転者によるステアリングホイール1の回転操作をアシストするためのアシスト装置12によるアシストトルクを受ける。コラムシャフト2が上述したように回転すると、それに伴いインターミディエイトシャフト3及びピニオンシャフト4が各々の中心線周りに回転する。ピニオンシャフト4の回転は、上記ラックアンドピニオン機構5により、ラックシャフト6の軸線方向への直線的な移動に変換される。そして、ラックシャフト6の軸線方向についての変位によって転舵輪10の転舵角が変化する。
ステアリング装置には、転舵輪10の転舵角の変化を規制するためのストッパ機構13が設けられている。ストッパ機構13は、コラムシャフト2が貫通した状態で車体に固定される外筒14と、同外筒14の内部に設けられてコラムシャフト2の回転に伴って同シャフト2の軸線方向に移動可能とされる内筒15と、外筒14の内周面に対し固定状態とされて内筒15の軸線方向の端部が押し付けられる押圧部16とを備えている。ストッパ機構13においては、内筒15の軸線方向への移動を通じて同内筒15の軸線方向の端部が押圧部16に押し付けられたとき、押圧部16が上記内筒15の端部をコラムシャフト2の外周面に向けて押圧する。
ストッパ機構13においては、上記内筒15の端部がコラムシャフト2の外周面に押圧されると、上記内筒15の端部とコラムシャフト2の外周面との間に作用する摩擦力が大きくなり、同摩擦力によってコラムシャフト2が回転しないように固定される。そして、コラムシャフト2が回転しないように固定されると、ラックシャフト6の軸線方向への変位が規制される。その結果、ラックシャフト6の軸線方向への変位に伴う転舵輪10の転舵角の変化も規制される。
次に、ストッパ機構13の詳細な構造について説明する。
図2に示すように、コラムシャフト2には内筒15が螺合されている。詳しくは、コラムシャフト2における内筒15を貫通する部分の外周面に雄ねじ17が形成されており、その雄ねじ17には内筒15の軸線方向(図中左右方向)の中央部の内周面に形成された雌ねじ18が噛み合っている。また、内筒15の外周面にはコラムシャフト2の軸線方向に延びるキー19が固定されており、キー19は外筒14の内周面にコラムシャフト2の軸線方向に延びるように形成されたキー溝20に挿入されている。これらキー19及びキー溝20により、内筒15が外筒14の内周面に対し周方向について変位しないようにされる。従って、コラムシャフト2が回転すると、同シャフト2に螺合された内筒15が外筒14の周方向に変位不能な状態でコラムシャフト2の軸線方向に移動する。
外筒14の内周面における内筒15の上記軸線方向の両端部に対応する部分にはそれぞれ押圧部16が設けられている。これら押圧部16は、外筒14の内周面に固定されている。上記内筒15における上記軸線方向の両端部のうち、一方の端部の外周面15aは同端部の端面に向かうほど縮径するテーパ状に形成されており、もう一方の端部の外周面15bも同端部の端面に向かうほど縮径するテーパ状に形成されている。また、押圧部16の内周面であって、内筒15における上記軸線方向の端部の外周面15a,15bと接触する部分(以下、内周面16a,16bという)も、上記外周面15a,15bと同様のテーパ状に形成されている。
内筒15は、コラムシャフト2の正回転を通じて同シャフト2の軸線方向の一方側(例えば図中右側)に移動する。その結果、内筒15の一方の端部におけるテーパ状の外周面15aが、上記一方の端部に対応する押圧部16におけるテーパ状の内周面16aに接近する。なお、このときには内筒15のもう一方の端部におけるテーパ状の外周面15bが、上記もう一方の端部に対応する押圧部16におけるテーパ状の内周面16bから離間する。
また、内筒15は、コラムシャフト2の逆回転を通じて同シャフト2の軸線方向の上記一方側とは逆側(図中左側)に移動する。その結果、内筒15の上記もう一方の端部におけるテーパ状の外周面15bが、上記もう一方の端部に対応する押圧部16におけるテーパ状の内周面16bに接近する。なお、このときには内筒15の上記一方の端部におけるテーパ状の外周面15aが、上記一方の端部に対応する押圧部16におけるテーパ状の内周面16aから離間する。
次に、ストッパ機構13の作用について説明する。
コラムシャフト2が正回転することにより内筒15が軸線方向の一方側に移動すると、内筒15における軸線方向の一方側の端部におけるテーパ状の外周面15aが、同端部に対応する押圧部16のテーパ状の内周面16aに押し付けられる。このようにテーパ状の外周面15aが同じくテーパ状に形成された内周面16aに押し付けられることにより、上記内筒15の一方の端部がコラムシャフト2の外周面に対し径方向に押圧される。そして、上記内筒15の一方の端部がコラムシャフト2の外周面に対し径方向に押圧されると、上記内筒15の一方の端部とコラムシャフト2の外周面との間に作用する摩擦力が大きくなり、その摩擦力によってコラムシャフト2が回転しないように固定される。
なお、このように固定された状態にあるコラムシャフト2を逆回転させると、内筒15が軸線方向において上記一方側とは逆の方向に移動しようとするため、同内筒15の軸線方向の上記一方側の端部の外周面15aが同端部に対応する押圧部16の内周面16aから離れる。その結果、上記内筒15の一方の端部におけるコラムシャフト2の外周面に対する径方向についての押圧が解除される。そして、上記押圧の解除を通じて上記内筒15の一方の端部とコラムシャフト2の外周面との間に作用する摩擦力によるコラムシャフト2の回転方向についての固定も解除される。
コラムシャフト2が逆回転すると、内筒15が軸線方向において上記一方側とは逆の方向に移動する。内筒15の移動が大きく行われると、内筒15の軸線方向の上記一方側とは逆側の端部(もう一方の端部)の外周面15bが同端部に対応する押圧部16のテーパ状の内周面16bに押し付けられる。このようにテーパ状の外周面15bが同じくテーパ状に形成された内周面16bに押し付けられることにより、内筒15の上記もう一方の端部がコラムシャフト2の外周面に対し径方向に押圧される。そして、内筒15の上記もう一方の端部がコラムシャフト2の外周面に対し径方向に押圧されると、内筒15の上記もう一方の端部とコラムシャフト2の外周面との間に作用する摩擦力が大きくなり、その摩擦力によってコラムシャフト2が回転しないように固定される。
なお、このように固定された状態にあるコラムシャフト2の固定解除は、コラムシャフト2の正回転を通じて行われる。すなわち、コラムシャフト2を正回転させると、内筒15が軸線方向において上記一方側に移動しようとするため、同内筒15の軸線方向の上記一方側とは逆側の端部(もう一方の端部)の外周面15bが同端部に対応する押圧部16の内周面16bから離れる。その結果、内筒15の上記もう一方の端部におけるコラムシャフト2の外周面に対する径方向についての押圧が解除される。そして、上記押圧の解除を通じて上記内筒15の上記もう一方の端部とコラムシャフト2の外周面との間に作用する摩擦力によるコラムシャフト2の回転方向についての固定も解除される。
上述したコラムシャフト2の正回転時の固定、及び逆回転時の固定により、ラックシャフト6(図1)の軸線方向への変位が所定の可動範囲内に規制される。このため、ラックシャフト6の軸線方向への変位に伴う転舵輪10における転舵角の変化も、上記可動範囲に対応した範囲に規制される。
以上詳述した本実施形態によれば、以下に示す効果が得られるようになる。
(1)転舵輪10における転舵角の変化の規制は、ストッパ機構13における内筒15の軸線方向の端部をコラムシャフト2の外周面に押圧して両者の間に作用する摩擦力を大きくすることによって実現される。このため、上記規制を行う際の部品同士の突き当てが生じることはなく、その突き当てに伴い衝突音が発生することを防止できる。また、上記規制を部品同士の突き当てによって実現する場合のように、その突き当ての際の衝撃に耐えうる重い材料で部品を形成する必要はなく、同部品を軽い材料で形成して軽量化することができる。こうした部品の軽量化としては、例えばラックシャフト6やハウジング7を樹脂等の軽い材料で形成することによるラックシャフト6やハウジング7の軽量化があげられる。
(2)内筒15の軸線方向についての移動を通じて、同内筒15における軸線方向の端部が押圧部16に押し付けられるときには、その端部のテーパ状の外周面15a,15bが押圧部16のテーパ状の内周面16a,16bに押し付けられる。このため、内筒15の押圧部16に対する上記軸線方向についての押し付けを、上記外周面15a,15b及び上記内周面16a,16bにより、効率よく内筒15の端部におけるコラムシャフト2の外周面に対する径方向への押圧に変換することができる。従って、内筒15の端部がコラムシャフト2の外周面に押圧されるときに両者の間に作用する摩擦力を効果的に大きくすることができ、その摩擦力によるコラムシャフト2の固定をより確実に行うことができる。
(3)内筒15における軸線方向の端部をコラムシャフト2の外周面に押圧するための部分(この例ではテーパ状となる部分)が、内筒15という可動部材に形成される一方で外筒14に固定された状態となる押圧部16という固定部材にも形成される。仮に、内筒15の端部をコラムシャフト2の外周面に押圧するための部分(テーパ状の部分)が内筒15やコラムシャフト2などの可動部材のみに形成される構造を採用したとすると、次のような問題が生じる。すなわち、内筒15の端部をコラムシャフト2の外周面に押圧して同シャフト2を固定しようとする際、可動部材の変動から影響を受けて安定したコラムシャフト2の固定を行うことが困難になる。しかし、上述したように内筒15の端部をコラムシャフト2の外周面に押圧するための部分(テーパ状の部分)の一つを押圧部16という固定部材に形成することにより、可動部材の変動から影響を受けて安定したコラムシャフト2の固定を行うことが困難になるという上記問題の発生を抑制することができる。言い換えれば、コラムシャフト2の固定が上記可動部材の変動から影響を受けにくくなり、その分だけ安定したコラムシャフト2の固定を実現しやすくなる。
(4)コラムシャフト2の軸線方向についての内筒15の長さや、その内筒15に対する上記軸線方向についての押圧部16の固定位置を適宜調節することにより、コラムシャフト2の回転方向についての可動範囲を規定することができる。そして、このように可動範囲を規定することにより、転舵輪10の転舵角の変化範囲を上記可動範囲に対応した範囲に規制することができる。
(5)運転者がステアリングホイール1の操作を通じて転舵輪10の転舵角を変化させようとする際、運転者によるステアリングホイール1の操作をアシストすべくアシスト装置12によるアシストトルクがコラムシャフト2に作用する。そして、このようにアシストトルクを受けるコラムシャフト2がストッパ機構13を通じて回転しないように固定されることにより、ラックシャフト6の軸線方向への変位が規制され、ひいては同変位に伴う転舵輪10における転舵角の変化が規制される。従って、転舵輪10における転舵角の変化を規制すべくコラムシャフト2を固定したとき、コラムシャフト2に作用するアシストトルクがラックシャフト6等の他の部品に伝達されることはないため、その伝達に起因して他の部品の機能に支障を来すこともない。
なお、上記実施形態は、例えば以下のように変更することもできる。
・図3に示すように、ストッパ機構13の内筒15は、第1筒体15Aと第2筒体15Bとの二つに分割されて互いに離れた位置に設けられていてもよい。この場合、押圧部16は、第1筒体15Aと第2筒体15Bとに対応する位置にそれぞれ設けられる。また、第1筒体15Aと第2筒体15Bとにそれぞれキー19が固定されるとともに、外筒14の内周面には各々のキー19が挿入されるキー溝20が第1筒体15Aと第2筒体15Bとに対応して形成される。
上記第1筒体15Aは、キー19及びキー溝20により外筒14に対し周方向への変位が不能とされた状態で、雄ねじ17及び雌ねじ18によりコラムシャフト2に螺合される。そして、コラムシャフト2の正回転時には第1筒体15Aが同第1筒体15Aに対応する押圧部16に向けて移動する。このときの第1筒体15Aの移動方向の先端部はテーパ状の外周面15aを有する端部となっており、上記押圧部16には外周面15aと対向するテーパ状の内周面16aが形成される。従って、コラムシャフト2が正回転することにより第1筒体15Aが軸線方向の一方側(図中右側)に移動すると、その第1筒体15Aの移動方向の先端部が同第1筒体15Aに対応する押圧部16に押し付けられ、それに伴い上記先端部がコラムシャフト2の外周面に対し径方向に押圧される。そして、上記先端部とコラムシャフト2の外周面との間に作用する摩擦力により、同コラムシャフト2が回転しないように固定される。
一方、上記第2筒体15Bも、キー19及びキー溝20により外筒14に対し周方向への変位が不能とされた状態で、雄ねじ17及び雌ねじ18によりコラムシャフト2に螺合される。そして、コラムシャフト2の逆回転時には第2筒体15Bが同第2筒体15Bに対応する押圧部16に向けて移動する。このときの第2筒体15Bの移動方向の先端部はテーパ状の外周面15bを有する端部となっており、上記押圧部16には外周面15bと対向するテーパ状の内周面16bが形成される。従って、コラムシャフト2が逆回転すると、第2筒体15Bが軸線方向において上記一方側とは逆の方向に移動する。この第2筒体15Bの移動により、同第2筒体15Bにおける移動方向の先端部が同第2筒体15Bに対応する押圧部16に押し付けられ、それに伴い上記先端部がコラムシャフト2の外周面に対し径方向に押圧される。そして、上記先端部とコラムシャフト2の外周面との間に作用する摩擦力により、同コラムシャフト2が回転しないように固定される。
こうした構造を採用しても上記実施形態と同様の効果が得られる。なお、この構造では、第1筒体15Aに対応する押圧部16のコラムシャフト2の軸線方向についての固定位置や、第2筒体15Bに対応する押圧部16の上記軸線方向についての固定位置を適宜調節することにより、コラムシャフト2の回転方向についての可動範囲を規定することができる。そして、このように可動範囲を規定することにより、転舵輪10の転舵角の変化範囲を上記可動範囲に対応した範囲に規制することができる。また、内筒15が第1筒体15Aと第2筒体15Bとに分割して設けられるとともに、それら第1筒体15Aと第2筒体15Bとに対応してそれぞれ押圧部16が設けられるため、それら第1筒体15A、第2筒体15B、及び押圧部16を設ける位置の自由度を高めることができる。
・ストッパ機構13は、コラムシャフト2を固定するものに限らず、ピニオンシャフト4を固定するものであってもよい。こうしたストッパ機構13は、アシスト装置12によるアシストトルクがピニオンシャフト4に付与されるステアリング装置にて採用することが好ましい。
・アシスト装置12によるアシストトルクの付与が行われないステアリング装置に本発明を適用してもよい。
1…ステアリングホイール、2…コラムシャフト(第1シャフト)、3…インターミディエイトシャフト、4…ピニオンシャフト(第1シャフト)、5…ラックアンドピニオン機構、6…ラックシャフト(第2シャフト)、7…ハウジング、8…ボールジョイント、9…タイロッド、10…転舵輪、11…ナックル、12…アシスト装置、13…ストッパ機構、14…外筒、15…内筒、15a…外周面、15b…外周面、15A…第1筒体、15B…第2筒体、16…押圧部、16a…内周面、16b…内周面、17…雄ねじ、18…雌ねじ、19…キー、20…キー溝。

Claims (5)

  1. ステアリングホイールの操作を通じて回転する第1シャフトと、その第1シャフトの回転に基づき軸線方向に変位して転舵輪の転舵角を変化させる第2シャフトと、前記転舵角の変化を規制するためのストッパ機構と、を備える車両のステアリング装置において、
    前記ストッパ機構は、
    前記第1シャフトが貫通した状態で車体に固定される外筒と、
    前記外筒の内部に設けられて前記第1シャフトの回転に伴って同第1シャフトの軸線方向に移動可能とされる内筒と、
    前記外筒の内周面に対し固定状態とされており、前記内筒の前記軸線方向の端部が同内筒の軸線方向への移動を通じて押し付けられたとき、その内筒の端部を前記第1シャフトの外周面に向けて押圧する押圧部と、
    を備える
    ことを特徴とする車両のステアリング装置。
  2. 前記内筒における前記軸線方向の端部の外周面は、同端部の端面に向かうほど縮径するテーパ状に形成されており、
    前記押圧部の内周面であって前記内筒における前記軸線方向の端部の外周面と接触する部分も、その外周面と同様のテーパ状に形成されている
    請求項1記載の車両のステアリング装置。
  3. 前記内筒は、前記外筒に対し周方向への変位が不能とされた状態で前記第1シャフトに螺合され、且つ、同軸線方向の両端部のうち一方の端部ともう一方の端部との外周面がそれぞれテーパ状に形成されており、
    前記押圧部は、前記内筒における前記軸線方向の両端部のうち一方の端部ともう一方の端部とに対応してそれぞれ設けられている
    請求項2記載の車両のステアリング装置。
  4. 前記内筒は、第1筒体と第2筒体との二つに分割されて互いに離れた位置に設けられており、
    前記押圧部は、前記第1筒体と前記第2筒体とに対応する位置にそれぞれ設けられており、
    前記第1筒体は、前記外筒に対し周方向への変位が不能とされた状態で前記第1シャフトに螺合され、その第1シャフトの正回転時に同第1筒体に対応する前記押圧部に向けて移動するものであって、その移動方向の先端側の外周面がテーパ状に形成されており、
    前記第2筒体は、前記外筒に対し周方向への変位が不能とされた状態で前記第1シャフトに螺合され、その第1シャフトの逆回転時に同第2筒体に対応する前記押圧部に向けて移動するものであって、その移動方向の先端側の外周面がテーパ状に形成されている
    請求項2記載の車両のステアリング装置。
  5. 前記第1シャフトは、前記ステアリングホイールの操作をアシストするためのアシスト装置によるアシストトルクを受ける
    請求項1〜4のいずれか一項に記載の車両のステアリング装置。
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