JP2014010980A - レバー装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】固定系(ステアリングコラム)に揺動自在に支持されるレバー部材(操作レバー10)に、半径方向に開口する開口部16を設けると共に、前記開口部16と係合して前記開口部16を塞ぐ蓋17を設けたレバー装置において、前記蓋17に薄肉部31を設けた構成とした。蓋17に薄肉部31を設けると、撓みは蓋17の薄肉部31に集中的に発生し、蓋17の他部には発生し難くなる。このため、開口部16と蓋17との係合部分に撓みが発生し難くなり、応力も低下する。これにより、蓋17と開口部16との係合部分における損傷が抑制される。
【選択図】図2
Description
図9は従来の操作指示装置の操作レバーを示す。
図9の(A)に示すように、操作レバー1aは、樹脂成形により形成されており、その内部には、軸方向に沿った中空部2aが形成されている。操作レバー1aには、操作者により操作されるプッシュスイッチ3とロータリースイッチ4とが、車両のステアリングコラム側の端部(以下、一端部という)と反対側の端部(以下、他端部という)に備えられている。
操作レバー1aの一端部には、開口部6aが形成されており、中空部2aには、開口部6aを通じてハーネス5が配線されている。
このような従来の操作レバー1aにおいては、操作レバー1aがハーネス5を保護しているので、ハーネス5の損傷が防止される。
しかし、開口部6aには蓋が設けられておらず、操作レバー1aの内部が見えてしまい見栄えが悪いという問題がある。
図9の(B)は、このような操作レバー1bを示す概略図である。
この操作レバー(レバー部材)1bは、樹脂成形により形成されており、前記した操作レバー1aと同様に、開口部6bと中空部2bとが設けられている。
開口部6bには、蓋7が固定されており、ハーネス5や中空部2bの少なくとも一部がこの蓋7により覆われることで、見栄えの悪さを改善している。
なお、この種の先行技術としては、例えば、特許文献1に記載されたものがある。
そのため、図9の(B)に示す操作レバー1bの場合には、ネジ8により蓋7を固定しているが、操作レバー1bの表面にねじ8の頭部が露出してしまうので、見栄えが悪さを完全に解消できないという問題がある。
そこで、レバー部材の開口部に蓋を脱落なく且つ見栄えよく取り付けることが必要になる。
操作部10aは、筒状に形成されており、湾曲部10bは、ステアリングコラムのケース12側に向かって開口する筒状に形成されている。
操作部10aの軸心部には、ハーネス5を配線するための筒部13が配置されており、筒部13の外面と操作部10aの内面とが、円周方向に間隔をおいて設けられた複数のリブ14,14,…を介して連結されている。
操作レバー10の基部10cは、膨出部19の内面からケース12側へと延びており、ケース12の枢支部(図示せず)に揺動自在に枢支されている。
そのため、操作レバー10の操作に連動して基部10cが揺動すると、揺動する基部10cにより、ケース12内部のスイッチ(図示せずと)が切り替えられるようになっている。
操作部10aの基部10cとは反対側の端部には、プッシュスイッチ3とロータリースイッチ4が取り付けられており、これらプッシュスイッチ3及びロータリースイッチ4は、湾曲部10bの開口部16から操作部10a内に挿入されたハーネス5を介して車両のコントローラ(図示せず)に接続されている。
湾曲部10bにおいて開口部16は、径方向(操作レバー10の長手方向に対して直交する方向)に開口して設けられており、この開口部16には、当該開口部16を塞ぐ蓋17が取り付けられている。
図2に示すように、開口部16は、湾曲部10bの基部10c側に形成されており、膨出部19のケース12側端面から操作レバー10の軸方向に延びた長方形に形成されている。
この開口部16を塞ぐ蓋17もまた、開口部16と係合(嵌合)する長方形に形成されている。
図5は、蓋17を開口部16側の裏側から見た斜視図、図6は、湾曲部10bを蓋17側から見た平面図であって、湾曲部10b(開口部16)の内部を示す図である。
第1嵌合部10dは、操作レバー10の軸方向(長手方向)における蓋17の一端部17aと、これに対峙する開口部16の一端部16aとに設けられており、第2嵌合部10eは、操作レバー10の軸手方向(長手方向)における蓋17の他端部17bと、これに対峙する開口部16の他端部16bとに設けられている。
これにより、蓋17の一端部17a側は、開口部16の一端部16aにおいて、操作レバー10の長手方向に対して直交する軸線X周りに回動自在に支持されている。
また、前記軸部29,29の根元は、軸支部18の内面にリブ30を介して連結されており、リブ30により補強されている。
実施の形態では、係合片24,25が支持面15aにより凹部26,27側に案内されやすくするために、係合片24,25は、L字形に屈曲した形状に形成されている(図5参照)。
なお、湾曲部10bの内面には、湾曲部10bの強度を確保するため格子状又は網目状のリブ20が形成されている(図6参照)。
蓋17の内面には、蓋17の撓み線に沿った薄肉部31が形成されている。
薄肉部31は、操作レバー10の揺動方向(パッシング操作又はウォッシャー操作の揺動方向)において蓋17に作用する蓋17の曲げモーメントを薄肉部31の撓みにより緩衝し、第1嵌合部10d、第2嵌合部10eに作用する応力を緩衝するために設けられている。この薄肉部31は、図5に示すように、蓋17の撓み線に沿って、蓋17外側の段差部33を境としてその内側全面に及んで形成されている。
そして、蓋17の長手方向における段差部33よりも外側は、薄肉部31に対して厚肉で形成されている。
さらに、脚部32a〜32fの間隔は、蓋17の外面の各点において、蓋17が例えば指で局部的に押し込まれたときに、蓋17の撓み、特に薄肉部31の撓みを抑制できる間隔に決定されている。
なお、複数の脚部(支持部)32a〜32fは蓋17の安定的な支持のため頂面が山形となっている(図5参照)。
図7に示すように、薄肉部31は、蓋17の長手方向において厚肉部37を挟んで複数形成してもよい。なお、図6の蓋17も、操作レバー10の上述の揺動方向において操作レバー10に曲げモーメントが作用したとき、蓋17の損傷及び蓋17の開口部16からの脱落を防止できる。
なお、図5の蓋17は、製造上及び外観上の観点で図7に比べると優れている。
すなわち、図7の蓋17は軸方向に沿って薄肉部31と厚肉部37が交互に形成されているため、成形する上でヒケが発生しやすく、外観上、見栄えが悪くなるが、図5の蓋17は連続した薄肉部31であるためヒケが発生し難く、外観上見栄えが良くなる。
蓋17の取り付けの際は、まず、蓋17の内面を、開口部16に臨ませ(図8の(A)参照)、次に、フランジ部15の支持面15aに蓋17の他端部17bの被支持面17cを支持させる。
この状態で、蓋17の被支持面17cを支点として、蓋17の一端部17a側を開口部16側に近づけると、蓋17の係合片24,25がフランジ部15、凹部26,27内に案内される(図8の(B)参照)。
この状態で蓋17の一端部17a側を開口部16側にさらに近づけると、蓋17の軸部29,29が、基部10cの凹部28,28に整合する位置まで移動して、開口部16に対する蓋17の嵌合が略終了する(図3、図8の(B)参照)。
この後、蓋17の一端部17a側(図8において左側)を開口部16側にさらに押し込むと、軸支部18,18の軸部29,29が、それぞれ凹部28,28に合致する位置で、軸支部18,18の弾性力によって、図8の(C)に示すように、軸部29,29が凹部28,28に嵌合する(図4の(H)参照)。
これにより、蓋17の取り付けが終了し、開口部16は蓋17により塞がれた状態となる。この状態では、ハーネス5は、図2に示すように、外側から見えなくなり、また、蓋17の外面に蓋17を取り付けのための部材がないので、図9の(B)のねじにより蓋7を取り付ける従来の操作レバー1bと比較して操作レバー10の外観、見栄えが大幅に向上する。
また、第1嵌合部10d、第2嵌合部10eをそれぞれ蓋17の内面と湾曲部10bの外面に形成せずに、内面に形成することにより、湾曲部10bにおける外観及び見栄えを大幅に向上することができるという優れた効果を発揮する。
このとき、蓋17の一端部17aと開口部16の一端部16aとは、レバー部材(操作レバー10)の軸方向において、互いに、薄肉部31の撓みを小さくする方向へと回動し、蓋17の他端部17bと開口部16の他端部16bは、互いに、薄肉部31の撓みを小さくする方向へと相対移動する。
このため、蓋17に曲げモーメントが作用しても蓋17と開口部16との係合部分における損傷が防止され、蓋17の脱落が防止される。また、相対移動と回動により、蓋17に作用する応力を緩衝することも可能になる。
このようにすると、撓みが薄肉部31に集中し、蓋17の他部に撓みが発生することがない。また、薄肉部31は、湾曲部10bの外面側に形成してもよいが、湾曲部10b表面の凹凸をなくして見栄えをよくするには、蓋17の内側に形成するとよい。
このように、蓋17に複数の薄肉部31と厚肉部37とを交互に形成しても、各薄肉部31がそれぞれ撓み、蓋17の他部には撓みが発生し難いので、第1嵌合部10d、第2嵌合部10eに損傷が発生することが抑制され、開口部16からの蓋17の離脱が防止される。
4 ロータリースイッチ
5 ハーネス
10 操作レバー
10a 操作部
10b 湾曲部
10c 基部
10d 第1嵌合部
10e 第2嵌合部
12 ケース
13 筒部
14 リブ
15 フランジ部
16 開口部
17 蓋
17a 一端部
17b 他端部
17c 被支持面
18 軸支部
19 膨出部
20 リブ
21a 台座
24 係合片
26 凹部
27 凹部
28 凹部
29 軸部
30 リブ
31 薄肉部
32a 脚部
33 段差部
35 連結部
37 厚肉部
X 軸線
Claims (4)
- 固定系に揺動自在に支持されたレバー部材に、半径方向に開口する開口部を設けると共に、前記開口部と係合して前記開口部を塞ぐ蓋を設けたレバー装置において、
前記蓋に薄肉部を設けたことを特徴とするレバー装置。 - 前記レバー部材の軸方向における前記蓋の一端部とこれに対向する前記開口部の一端部とは、前記レバー部材の軸方向と直交する軸線回りに互いに回動可能に嵌合され、
前記レバー部材の軸方向における前記蓋の他端部とこれに対向する前記開口部の他端部とは、前記レバー部材の軸方向において互いに相対移動可能に嵌合されている請求項1記載のレバー装置。 - 前記レバー部材の軸方向における前記蓋の一端部とこれに対向する前記開口部の一端部とに、前記レバー部材の軸方向と直交する軸線回りに互いに回動可能に嵌合する第1嵌合部を設け、
前記レバー部材の軸方向における、前記蓋の他端部とこれに対向する前記開口部の他端部とに、前記レバー部材の軸方向において互いに相対移動可能に嵌合する第2嵌合部を設け、
前記第1嵌合部を、互いに嵌合する軸部と凹部とから構成し、
前記第2嵌合部を、互いに係合する穴と係合片とから構成した請求項2記載のレバー装置。 - 前記レバー部材の内面に着座して前記蓋を支持する複数の支持部を、前記蓋の内面に間隔を隔て設け、前記複数の支持部の長さをそれぞれ前記操作レバーの外面に前記蓋の外面が連続する長さに定めた請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のレバー装置。
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