JP2014009851A - 高周波加熱装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】高周波加熱装置において、被加熱物の過加熱を抑止する制御を有効に機能させる技術を提供する。
【解決手段】高周波加熱装置1は、加熱室42と、加熱室42内にマグネトロン30で生成された高周波を照射するための回転アンテナ47と、加熱室42内で発生する赤外線を受光し、受光した赤外線量に応じた電気信号を出力する庫内温度サーミスタ52と、加熱室42内の湿度を測定する絶対湿度センサー21と、庫内温度サーミスタ52の出力の閾値を示す閾値テーブル71を記憶するための記憶部66と、絶対湿度センサー21の出力結果に基づいて、閾値を補正する閾値補正部74と、閾値補正部74の補正結果に基づいて、庫内温度サーミスタ52の出力値と閾値とを比較し、その比較結果に応じて、高周波の照射を制御する照射制御部73とを含んでいる。
【選択図】図8
【解決手段】高周波加熱装置1は、加熱室42と、加熱室42内にマグネトロン30で生成された高周波を照射するための回転アンテナ47と、加熱室42内で発生する赤外線を受光し、受光した赤外線量に応じた電気信号を出力する庫内温度サーミスタ52と、加熱室42内の湿度を測定する絶対湿度センサー21と、庫内温度サーミスタ52の出力の閾値を示す閾値テーブル71を記憶するための記憶部66と、絶対湿度センサー21の出力結果に基づいて、閾値を補正する閾値補正部74と、閾値補正部74の補正結果に基づいて、庫内温度サーミスタ52の出力値と閾値とを比較し、その比較結果に応じて、高周波の照射を制御する照射制御部73とを含んでいる。
【選択図】図8
Description
本発明は、高周波加熱装置に関し、特に、被加熱物への過加熱を抑止するための技術に関する。
高周波加熱装置は、高周波を被加熱物に照射することで被加熱物を加熱する装置であり、調理等に用いられている。加熱による調理の仕上がりを良好なものとするため、従来より、高周波加熱装置は、赤外線センサー等を備えて被加熱物の温度などを検知し、センサーの出力結果に応じて加熱時間を制御している。
例えば、高周波加熱装置は、赤外線センサーを備えて被加熱物の表面温度を測定することにより、被加熱物が過加熱により好ましくない仕上がりとならないよう、高周波の照射を制御する。また、高周波加熱装置は、湿度センサーを備えて被加熱物から放出される水蒸気を検出することにより、被加熱物の仕上がりを検知する。
加熱による被加熱物の仕上がりを良好なものとするため、被加熱物の表面部の過加熱等を防止するための技術には、様々なものがある。例えば、下記の特開2000−215977号公報(特許文献1)は、被加熱物の内部と表面部の温度を制御するため、温度プローブの測温部を被加熱物に差し込むことにより、被加熱物の中心部から表面部にわたる温度を測定し、測定結果に基づいて、加熱手段を調整する技術を開示する。下記の特開昭60−136196号公報(特許文献2)は、加熱される食品の温度を赤外線センサーで検知し、食品の温度に応じて最適な加熱パターンで調理加熱されるようにする技術を開示する。下記の特公昭60−56977号公報(特許文献3)は、湿度センサー等のセンサー素子を備える高周波加熱装置において、センサー素子より得られるデータに基づき、適切な加熱手順を選択し、この加熱手順を使用者に音声で報知する技術を開示する。
しかし、加熱により被加熱物から水蒸気が放出され、加熱室において水蒸気が充満すると、赤外線センサーの出力が影響を受けることがある。そのため、高周波加熱装置において、赤外線センサーの出力結果に基づいた、被加熱物の過加熱を抑止する制御が有効に機能しないことがある。
そこで、本発明は、高周波加熱装置において、被加熱物の過加熱を抑止する制御を有効に機能させる技術を提供することを目的とする。
一実施形態に従う高周波加熱装置は、加熱室と、加熱室内に高周波を照射するための照射部と、加熱室内で発生する赤外線を受光し、受光した赤外線量に応じた電気信号を出力する赤外線センサーと、加熱室内の湿度を測定する湿度センサーと、赤外線センサーの出力の閾値を示す閾値情報を記憶するための記憶部と、湿度センサーの出力結果に基づいて、赤外線センサーの出力値および閾値のうち少なくともいずれか一方を補正する補正部と、補正部の補正結果に基づいて、赤外線センサーの出力値と閾値とを比較し、その比較結果に応じて、照射部による高周波の照射を制御する制御部とを含んでいる。
好ましくは、記憶部は、湿度センサーの出力値の範囲を複数に区分し、区分ごとにそれぞれ閾値を対応づけた閾値テーブルを閾値情報として記憶しており、補正部は、湿度センサーの出力結果に基づいて、湿度センサーの出力値に対応する、閾値テーブルの区分の閾値を読み出すことにより閾値を補正し、制御部は、補正された閾値と赤外線センサーの出力値とを比較した比較結果に応じて制御を行うこととしてもよい。
好ましくは、高周波加熱装置は、被加熱物の表面温度の上限を示す上限温度を取得する取得部をさらに含み、記憶部は、赤外線センサーの出力値、および、被加熱物の表面温度を変数とする関数情報を記憶するように構成されるとともに、関数情報において、取得される被加熱物の上限温度に対応する赤外線センサーの出力値を、閾値情報として記憶するように構成されることとしてもよい。
好ましくは、補正部は、湿度センサーの出力結果に応じて関数情報に示される関数を修正することにより補正を行うこととしてもよい。
従来は、高周波加熱装置において、赤外線センサーにより被測定物の温度を検知する場合、水蒸気が充満していると、水蒸気により赤外線が吸収され、被測定物の温度が実際よりも低く検出されるものと考えられている。しかし、発明者が研究したところ、加熱により被加熱物から水蒸気が放出され、加熱室に水蒸気が充満すると、水蒸気が充満していない場合と比べて赤外線センサーの出力電圧が高くなる傾向にあることを発明者は見出した。したがって、従来は、高周波加熱装置によって被加熱物を加熱し、被加熱物より水蒸気が放出された場合に、赤外線センサーの出力電圧が高くなり、被加熱物が過加熱ではないにもかかわらず、過加熱と検知する場合がある。
これに対し、上記一実施の形態によれば、赤外線センサーの出力値に応じて高周波の照射を制御する高周波加熱装置において、湿度センサーの出力値、すなわち加熱室内の湿度に応じて、赤外線センサーの出力値と比較するための閾値を補正する。そのため、被加熱物への高周波の照射における水蒸気の影響を反映させて、高周波加熱装置において、赤外線センサーの出力結果に基づいた、被加熱物の過加熱を抑止する制御を機能させることができる。
この発明の上記および他の目的、特徴、局面および利点は、添付の図面と関連して理解されるこの発明に関する次の詳細な説明から明らかとなるであろう。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明は繰り返さない。
<1.1 高周波加熱装置1の構成>
図1は、本実施形態における高周波加熱装置1の外観を示す図である。図1では、高周波加熱装置1の正面斜視図を示す。
図1は、本実施形態における高周波加熱装置1の外観を示す図である。図1では、高周波加熱装置1の正面斜視図を示す。
図1に示すように、高周波加熱装置1は、直方体形状の筺体を有し、その正面に、扉11が取り付けられている。扉11は、高周波加熱装置1の正面の下端の辺を中心として回動するよう筺体に取り付けられる。扉11には、上部にハンドル5が取り付けられ、中央に耐熱ガラス6が取り付けられている。扉11の右側には、操作パネル8が設けられている。操作パネル8には、ディスプレイ7と操作ボタン群9が設けられている。また、高周波加熱装置1には、筺体の上部後方に、図1に示すように排出口16が設けられている。また、扉11の下側に、つゆ受け22が着脱自在に設けられている。
図2は、高周波加熱装置1の内部を右側面から表した図である。
図3は、高周波加熱装置1の内部を正面から表した図である。
図3は、高周波加熱装置1の内部を正面から表した図である。
図2および図3に示すように、タンクカバー26の上部にタンク25が配置され、給水弁27およびポンプ28が、タンク25から蒸気発生器12へ水を供給する。蒸気発生器12に供給された水は、飽和蒸気生成ヒータ14が加熱して飽和蒸気を生成する。また、蒸気発生器12に供給された水は、加熱蒸気生成ヒータ13が加熱して過熱蒸気を生成する。蒸気発生器12で生成された過熱蒸気または飽和蒸気は、被加熱物53が加熱される加熱室42へ、蒸気噴出口51から供給される。
(過熱蒸気による加熱調理)
高周波加熱装置1において、過熱蒸気によって加熱調理を行う場合、加熱蒸気生成ヒータ13を起動して、過熱蒸気を生成し、コンベクションモータ19を起動してコンベクションファン18を回転させ、コンベクションヒータ17を起動する。コンベクションファン18の回転により負圧となり、加熱室42内の過熱蒸気が循環される。加熱室42内に供給される過熱蒸気は、角皿44上の焼き網43に載置された被加熱物53を加熱し、コンベクションファン18により加熱室42内を循環する。
高周波加熱装置1において、過熱蒸気によって加熱調理を行う場合、加熱蒸気生成ヒータ13を起動して、過熱蒸気を生成し、コンベクションモータ19を起動してコンベクションファン18を回転させ、コンベクションヒータ17を起動する。コンベクションファン18の回転により負圧となり、加熱室42内の過熱蒸気が循環される。加熱室42内に供給される過熱蒸気は、角皿44上の焼き網43に載置された被加熱物53を加熱し、コンベクションファン18により加熱室42内を循環する。
(飽和蒸気による加熱調理)
これに対し、非過熱蒸気を用いて被加熱物53を暖めるか、蒸す場合は、加熱蒸気生成ヒータ13を起動せず、コンベクションファン18を駆動しない。これにより、加熱室42内において空気の循環が発生しにくくなり、飽和蒸気生成ヒータ14により生成された飽和水蒸気が加熱室42内に流れ込み、被加熱物53を暖めるか蒸す。
これに対し、非過熱蒸気を用いて被加熱物53を暖めるか、蒸す場合は、加熱蒸気生成ヒータ13を起動せず、コンベクションファン18を駆動しない。これにより、加熱室42内において空気の循環が発生しにくくなり、飽和蒸気生成ヒータ14により生成された飽和水蒸気が加熱室42内に流れ込み、被加熱物53を暖めるか蒸す。
(高周波による加熱調理)
加熱室42の下部には、マグネトロン30が配置されている。マグネトロン30は、マイクロ波を発生させ、発生したマイクロ波は、導波管29によって加熱室42の下部へ導かれる。マイクロ波は、アンテナモータ46によって駆動される回転アンテナ47によって撹拌されながら加熱室42へ放射されて被加熱物53を加熱する。
加熱室42の下部には、マグネトロン30が配置されている。マグネトロン30は、マイクロ波を発生させ、発生したマイクロ波は、導波管29によって加熱室42の下部へ導かれる。マイクロ波は、アンテナモータ46によって駆動される回転アンテナ47によって撹拌されながら加熱室42へ放射されて被加熱物53を加熱する。
また、高周波加熱装置1は、加熱室42内の排熱のために、給気ファン49を起動して、オーブン給気口48を通じて加熱室42内へ空気を送り込むよう構成されている。加熱室42内へ送り込む空気は、冷却ファン45の駆動により、高周波加熱装置1の外部から取り込まれる。加熱室42内の空気は、オーブン排気口50から排気ダクト20へと送り込まれ、排気ダクト20から排出口16へと排気される。
(その他の構成)
遮熱板41は、加熱室42で発生する熱を遮断する。
遮熱板41は、加熱室42で発生する熱を遮断する。
電装部品24は、高周波加熱装置1の各部を駆動する駆動回路と、これら駆動回路を制御する制御回路とを含み、高周波加熱装置1による加熱処理を制御する。
高周波加熱装置1内で発生する水滴は、つゆ戻し桶23、つゆ受け桶31からつゆ受け22へと送られる。
(センサー)
庫内温度サーミスタ52は、加熱室42内で発生する赤外線を検出し、検出値に応じた電気信号を出力する。
庫内温度サーミスタ52は、加熱室42内で発生する赤外線を検出し、検出値に応じた電気信号を出力する。
絶対湿度センサー21は、排気ダクト20に設けられ、高周波加熱装置1内の絶対湿度を測定する。
排気温度サーミスタ15は、排気ダクト20に設けられ、高周波加熱装置1の外部へ排出される空気の温度を測定する。
<1.2 高周波加熱装置1の機能ブロック>
図4は、高周波加熱装置1の各機能を示すブロック図である。
図4は、高周波加熱装置1の各機能を示すブロック図である。
上述のように、電装部品24は、マグネトロン30等の駆動回路を含み、マグネトロン30等を駆動する。また、電装部品24は、庫内温度サーミスタ52、絶対湿度センサー21の出力結果を受け付けて、高周波の照射などを制御する。
電装部品24は、記憶部66と、動作制御部67とを含む。記憶部66は、RAM(Random Access Memory)等により構成され、電装部品24の制御に用いられる情報を記憶する。具体的には、記憶部66は、閾値テーブル71と、関数情報72とを記憶する。
閾値テーブル71は、赤外線センサーの出力値に応じて電装部品24がマグネトロン30の駆動を制御するために用いられる、赤外線センサーの出力の閾値のテーブルである。詳しくは後述する。
関数情報72は、被加熱物の表面温度と、赤外線センサーの出力値とを変数とした関数を示している。記憶部66では、加熱室42内の湿度に応じた関数が記憶される。詳しくは後述する。
動作制御部67は、記憶部66の記憶内容や、庫内温度サーミスタ52、絶対湿度センサー21の出力結果を受け付けて、高周波加熱装置1の各部の動作を制御する。動作制御部67は、照射制御部73と、閾値補正部74と、上限温度取得部75とを含む。
照射制御部73は、庫内温度サーミスタ52等の出力結果に基づいて、マグネトロン30の出力を制御する。
閾値補正部74は、庫内温度サーミスタ52の出力結果を受けてマグネトロン30の出力を制御する際に用いる閾値を、絶対湿度センサー21の出力結果に基づいて補正する。
上限温度取得部75は、被加熱物53の上限温度の入力を、操作ボタン群9により受け付ける。これにより、被加熱物53の加熱温度をユーザが設定することを可能とする。
<2 水蒸気の有無による赤外線センサーの出力差>
図5は、水蒸気の有無による、赤外線センサーの出力値の差異を示す図である。
図5は、水蒸気の有無による、赤外線センサーの出力値の差異を示す図である。
発明者が研究したところ、加熱により被加熱物から水蒸気が放出され、加熱室に水蒸気が充満すると、水蒸気が充満していない場合と比べて赤外線センサーの出力電圧が高くなる傾向にあることを発明者は見出した。図5は、被加熱物の表面温度と、赤外線センサーの出力値とを変数とする関数を、水蒸気の有無(絶対湿度)に応じて示している。
図5では、絶対湿度の大きさに応じて、関数を4つに分類して示している。図5に示すように、関数61は、絶対湿度センサー21が出力する絶対湿度HがH1より小さい場合(H≦H1)の関数を示す。関数62は、絶対湿度HがH1より大きくH2以下の場合(H1<H≦H2)、関数63は、絶対湿度HがH2より大きくH3以下の場合(H2<H≦H3)、関数64は、絶対湿度HがH3より大きい場合(H3<H)の関数を示している。このように、被加熱物の表面温度が同一であっても、絶対湿度が大きくなるに従って、赤外線センサーの出力値も大きくなる。
そのため、従来の構成によると、加熱調理の際に、被加熱物53の表面温度を一定に保つために、庫内温度サーミスタ52の出力値を閾値と比較してマグネトロン30の出力を制御しようとしても、絶対湿度が上昇するにつれて、実際には過加熱ではないにもかかわらず、マグネトロン30による照射を停止させるおそれがある。例えば、図5の例で説明すると、60度程度を設定温度とし、被加熱物53を設定温度まで加熱しようとして、庫内温度サーミスタ52の出力と比較する閾値を「120(BIT)」程度に設定したとする。マグネトロン30が高周波を照射することで、被加熱物53が加熱され、被加熱物53から水蒸気が放出され、絶対湿度Hが上昇したとする(例えば、H3<H)。庫内温度サーミスタ52の出力結果がやがて「120(BIT)」となり、被加熱物53の表面温度が設定温度に達していないにもかかわらず、閾値と比較した結果、高周波の照射が停止される。そのため、被加熱物を設定温度まで加熱しようとする場合は、庫内温度サーミスタ52の出力と比較する閾値と、庫内温度サーミスタ52の出力値とのうち、少なくともいずれか一方を、加熱室内の湿度に応じて補正することが望ましい。
<3 データ>
次に、本実施形態において高周波加熱装置1が用いるデータについて、図面を用いて説明する。
次に、本実施形態において高周波加熱装置1が用いるデータについて、図面を用いて説明する。
図6は、閾値テーブル71を示す図である。図6に示すように、閾値テーブル71のレコードは、湿度センサー出力値76と、赤外線センサー出力閾値77とを含む。閾値テーブル71は、絶対湿度センサー21の出力値を、複数の段階に分類し、それぞれの分類ごとに、庫内温度サーミスタ52の出力値と比較するための閾値を保持している。閾値補正部74は、この閾値テーブル71を用いることにより、庫内温度サーミスタ52の出力値と比較するための閾値を、絶対湿度センサー21の出力値に応じて補正する。
図6の例では、絶対湿度センサー21の出力値Hを4段階に分類している。図6において、H1<H2<H3である。絶対湿度センサー21の出力値Hが大きくなり、加熱室42内の湿度が上昇するにつれて、庫内温度サーミスタ52の出力値と比較するための閾値を大きくしている。
図7は、関数情報72を示す図である。図7に示すように、関数情報72は、湿度センサー出力値76と、赤外線センサー関数情報79とを含む。関数情報72は、絶対湿度センサー21の出力値を、図6の閾値テーブル71と同様に分類し、それぞれの分類ごとに、関数を記憶している。ここで、関数とは、被加熱物53の表面温度と、庫内温度サーミスタ52の出力値とを変数とする関数のことである。これらの関数は、図7の例では、被加熱物53の表面温度を変数「x」とし、庫内温度サーミスタ52の出力値を、変数「y」としている。変数「x」の係数は正であるため、被加熱物53の表面温度が上昇するにつれて、赤外線が加熱室42内に放射され、庫内温度サーミスタ52の出力値が上昇していくことを示している。この関数も、絶対湿度に応じて変化していく。図7の例では、関数情報72において、絶対湿度センサー21の出力値の分類に応じて関数を記憶している。
なお、この関数は一例であり、加熱室42の設計等によって定まる。そのため、予め高周波加熱装置1の設計時に、被加熱物53の表面温度と、庫内温度サーミスタ52の出力値とを測定して記憶部66に関数情報72として記憶することとしてもよい。また、被加熱物53の形状、大きさ、材質等によっても関数が異なるため、調理対象の種類に応じて、関数を複数種類、記憶部66において記憶することとしてもよい。
<4 動作>
次に、本実施形態における高周波加熱装置1の電装部品24の処理について、図面を用いて説明する。
次に、本実施形態における高周波加熱装置1の電装部品24の処理について、図面を用いて説明する。
<4.1 過加熱を抑止するための高周波の照射制御>
図8は、高周波の照射を制御する処理を示すフローチャートである。電装部品24の照射制御部73は、庫内温度サーミスタ52の出力値を、閾値と比較することで、マグネトロン30の動作を制御する。また、電装部品24の閾値補正部74は、絶対湿度センサー21の出力値と、閾値テーブル71とを参照することで、上記閾値を補正する。
図8は、高周波の照射を制御する処理を示すフローチャートである。電装部品24の照射制御部73は、庫内温度サーミスタ52の出力値を、閾値と比較することで、マグネトロン30の動作を制御する。また、電装部品24の閾値補正部74は、絶対湿度センサー21の出力値と、閾値テーブル71とを参照することで、上記閾値を補正する。
図8に示すように、ステップS81において、照射制御部73は、庫内温度サーミスタ52の出力値を取得する。
ステップS83において、照射制御部73は、絶対湿度センサー21の出力値を取得する。
ステップS85において、閾値補正部74は、ステップS83で取得した絶対湿度センサー21の出力値に基づいて、閾値テーブル71を参照することで、閾値を読み出す。
ステップS87において、照射制御部73は、庫内温度サーミスタ52の出力値と、読みだされた閾値とを比較する。
庫内温度サーミスタ52の出力値が、閾値よりも小さい場合(ステップS87:YES)、ステップS89に進み、照射制御部73は、予め設定された出力でのマグネトロン30での高周波照射を行う。
庫内温度サーミスタ52の出力値が、閾値よりも小さくない場合(ステップS87:NO)、ステップS91に進み、照射制御部73は、被加熱物53の過加熱を防止するため、マグネトロン30の高周波の照射を抑止する。例えば、照射制御部73は、マグネトロン30の高周波の照射を停止する。
ステップS93において、マグネトロン30の高周波の照射について、予め定められた照射時間を経過しているか判断し、照射時間を経過していなければ(ステップS93:NO)、ステップS81の処理に戻る。照射時間を経過していると、照射制御部73は、マグネトロン30の高周波の照射を停止して被加熱物53の加熱を終了する。例えば、高周波の照射による被加熱物53の加熱開始時に、照射時間をタイマーにセットし、タイマー値がゼロであるか否かを比較することで、照射時間の経過を判定する。
<4.2 ユーザによる表面温度の上限の設定受付>
被加熱物53の種類によっては、調理に適した温度設定が異なるため、ユーザにより、被加熱物53の表面温度の上限の設定を高周波加熱装置1が受け付けることとしてもよい。このとき、表面温度の上限の設定に応じて、庫内温度サーミスタ52の出力と比較するための閾値を補正する必要がある。
被加熱物53の種類によっては、調理に適した温度設定が異なるため、ユーザにより、被加熱物53の表面温度の上限の設定を高周波加熱装置1が受け付けることとしてもよい。このとき、表面温度の上限の設定に応じて、庫内温度サーミスタ52の出力と比較するための閾値を補正する必要がある。
図9は、動作制御部67が、被加熱物53の表面温度の上限設定を受け付けて閾値を補正する処理を示すフローチャートである。
ステップS101において、上限温度取得部75は、被加熱物53を加熱する温度の上限の入力を促す画面をディスプレイ7に表示させる。上限温度取得部75は、操作ボタン群9へのユーザの操作により、ユーザから被加熱物53の表面温度の上限値の入力を受け付ける。
ステップS103において、閾値補正部74は、関数情報72に示される湿度の分類それぞれについて、関数を関数情報72から読みだす。
ステップS105において、閾値補正部74は、ステップS103で読みだされた関数の変数「x」を、上限温度取得部75が受け付けた表面温度の上限値として、ステップS103で読みだした関数により、庫内温度サーミスタ52の出力値を算出する。ステップS105では、関数情報72に示される湿度の分類それぞれについて、庫内温度サーミスタ52の出力値が算出される。
ステップS107において、閾値補正部74は、上記の湿度の分類それぞれについて算出された、庫内温度サーミスタ52の出力値を閾値とする閾値テーブル71を記憶部66に記憶させる。
上記により、被加熱物53の表面温度の設定に応じて、庫内温度サーミスタ52の出力値と比較するための閾値を変更することができる。例えば、ユーザが被加熱物53の種類や料理に応じて、高周波の照射時間を様々に設定したい場合も、高周波加熱装置1は、ユーザの設定の変化に応じてマグネトロン30の出力を制御することができる。
このように各実施形態について説明してきたが、これら実施形態を組み合わせてもよいことはいうまでもない。
以上、本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものでないと考えられるべきである。この発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 高周波加熱装置、5 ハンドル、6 耐熱ガラス、7 ディスプレイ、8 操作パネル、9 操作ボタン群、11 扉、12 蒸気発生器、13 加熱蒸気生成ヒータ、14 飽和蒸気生成ヒータ、15 排気温度サーミスタ、16 排出口、17 コンベクションヒータ、18 コンベクションファン、19 コンベクションモータ、20 排気ダクト、21 絶対湿度センサー、22 つゆ受け、23 つゆ戻し桶、24 電装部品、25 タンク、26 タンクカバー、27 給水弁、28 ポンプ、29 導波管、30 マグネトロン、31 つゆ受け桶、41 遮熱板、42 加熱室、43 焼き網、44 角皿、45 冷却ファン、46 アンテナモータ、47 回転アンテナ、48 オーブン給気口、49 給気ファン、50 オーブン排気口、51 蒸気噴出口、52 庫内温度サーミスタ、53 被加熱物、66 記憶部、67 動作制御部、71 閾値テーブル、72 関数情報、73 照射制御部、74 閾値補正部、75 上限温度取得部、76 湿度センサー出力値、77 赤外線センサー出力閾値、79 赤外線センサー関数情報。
Claims (4)
- 高周波加熱装置であって、
加熱室と、
前記加熱室内に高周波を照射するための照射部と、
前記加熱室内で発生する赤外線を受光し、受光した赤外線量に応じた電気信号を出力する赤外線センサーと、
前記加熱室内の湿度を測定する湿度センサーと、
前記赤外線センサーの出力の閾値を示す閾値情報を記憶するための記憶部と、
前記湿度センサーの出力結果に基づいて、前記赤外線センサーの出力値および前記閾値のうち少なくともいずれか一方を補正する補正部と、
前記補正部の補正結果に基づいて、前記赤外線センサーの出力値と前記閾値とを比較し、その比較結果に応じて、前記照射部による前記高周波の照射を制御する制御部とを含む、
高周波加熱装置。 - 前記記憶部は、前記湿度センサーの出力値の範囲を複数に区分し、区分ごとにそれぞれ閾値を対応づけた閾値テーブルを前記閾値情報として記憶しており、
前記補正部は、前記湿度センサーの出力結果に基づいて、前記湿度センサーの出力値に対応する、前記閾値テーブルの区分の閾値を読み出すことにより前記閾値を補正し、
前記制御部は、補正された閾値と前記赤外線センサーの出力値とを比較した比較結果に応じて前記制御を行う、
請求項1記載の高周波加熱装置。 - 前記高周波加熱装置は、前記被加熱物の表面温度の上限を示す上限温度を取得する取得部をさらに含み、
前記記憶部は、前記赤外線センサーの出力値、および、前記被加熱物の表面温度を変数とする関数情報を記憶するように構成されるとともに、前記関数情報において、前記取得される前記被加熱物の上限温度に対応する前記赤外線センサーの出力値を、前記閾値情報として記憶するように構成される、
請求項1記載の高周波加熱装置。 - 前記補正部は、前記湿度センサーの出力結果に応じて前記関数情報に示される関数を修正することにより前記補正を行う、
請求項3記載の高周波加熱装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012145430A JP2014009851A (ja) | 2012-06-28 | 2012-06-28 | 高周波加熱装置 |
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2012
- 2012-06-28 JP JP2012145430A patent/JP2014009851A/ja active Pending
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