JP2014009741A - 電磁クラッチ - Google Patents

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Abstract

【課題】トメワとロータの間に必要以上のクリアランスを確保したとしても、ハブがガタつかずに振動や異音を発生しない電磁クラッチを提供する。
【解決手段】回転軸2と一体回転可能なロータ3と、このロータ3に第1の弾性体であるウェーブワッシャ12を介して接離可能なアーマチュア5と、回転軸2に対し回転自在であってアーマチュア5を軸方向に移動可能かつ一体回転可能に保持するハブ4と、回転軸2に設けられてハブ4の抜け止めをする抜け止め手段であるトメワ6とを具備し、通電時にはロータ3がウェーブワッシャ12を圧縮しながらアーマチュア5を磁気的に吸着してハブ4とロータ3をアーマチュア5を介して回転方向に接続し、非通電時には消磁してウェーブワッシャ12によってアーマチュア5をロータ3から遮断するものであって、ハブ4とロータ3間にハブ4をトメワ6に向かう方向に付勢する第2の弾性体であるコイルバネ13を介在させた。
【選択図】図1

Description

本発明は、自動車のドアの開閉装置等に用いられる電磁クラッチに関する。
従来、自動車のドア等の開閉装置に用いられる電磁クラッチがよく知られている。例えば、下記特許文献1に開示されている車両用ドア開閉駆動装置は、入力側のハブであるウォームホイールギヤと、出力ドラムと、これらの回転体の間にはクラッチブレーキ機構を設け、出力ドラムとドアとを開閉ワイヤで関連付けるものである。
具体的には、ドアの駆動装置に設けられたモータを駆動して、ハブであるウォームホイールギヤを回動させるとともに、励磁コイルに通電して電磁クラッチを接続することによって回転シャフトに動力を伝えて、回転シャフトに設けられた出力ドラムを回動させる。この出力ドラムにはドアを開閉する開閉ワイヤが係止されて巻回されており、ドアの一部に設けられているプーリにこれらのワイヤを架設することにより、ドアを電動で開閉するものである。一方、手動で開閉する際は、通電されておらず、電磁クラッチは遮断状態であるので、軽い操作力でドアを開閉できるように構成されている。
電磁クラッチの内部は、通常のロータ、アーマチュア、ハブ等の部材により構成されていて、通電時にはロータにアーマチュアが磁気的に吸着されて電磁クラッチが接続状態となり、非通電時は、消磁してロータがアーマチュアを開放し、電磁クラッチは遮断状態となる。
しかしながら特許文献1のような電磁クラッチでは、非通電時、すなわち、アーマチュアがロータに吸着されていない際、アーマチュアが回転軸に沿った方向にフリーとなり、アーマチュアがガタつき、隣接するハブ等に接触することにより異音を発する問題がある。
これに対して、特許文献2では、弾性体であるウェーブワッシャをアーマチュアとロータの間に設置するとともに、ハブとアーマチュアの間には緩衝材を設置し、ハブである回転ドラムをE形のストッパリングで規制することにより、一定の効果を得ている。
特開2002−327576号公報 特公第4839465号公報
しかしながら、特許文献2のように、ハブが樹脂部品であると、高温使用下で樹脂部品が膨張するので、高温使用下でのハブの寸法と常温下でのハブの寸法差を考慮したハブの設置幅のゆとり幅であるクリアランスをある程度大きめに設定しないと、接触抵抗が発生する。このような樹脂の熱膨張を勘案したクリアランスを設定しなければならないので、常温時に結局このクリアランスがハブの軸方向ガタの原因となって振動や異音が発生し易くなり、特にドアを駆動しない非通電時に振動や異音が目立ちやすくなる。
このような不具合の発生メカニズムを、図10に示す電磁クラッチにおいて説明する。
この電磁クラッチ901は、回転軸902に圧入により固定された磁性体であるロータ903と、このロータ903に対して軸方向に樹脂製のハブ904が対向配置され、このハブ904とロータ903の間にはロータ903に接離可能な磁性体であるアーマチュア905が配置されている。
回転軸902は、所定の位置にハブ904の抜け止め手段であるトメワ906を有しており、これにより、図においてトメワ906を越えてハブ904が軸端部に近づく方向に移動することを規制している。
ロータ903はアーマチュア905に対向配置されており、ロータ903に対してアーマチュア905の反対側には磁性体である界磁コア907及び励磁コイル910が配置されて給電されるように構成されている。ロータ903のアーマチュア905側の対向面にはウェーブワッシャ912が設置されている。このウェーブワッシャ912はアーマチュア905に弾接して、アーマチュア905をハブ904に向かう方向に付勢するように構成されている。
ハブ904には、アーマチュア905と一体で回転可能にする同期部904cが設けられている。
ハブ904とロータ903の間に配置されているアーマチュア905は、円盤状の部材で、回転軸902に対して部分的に窓部905aを有しており、この窓部905aにロータの同期部904cが係合することにより、ハブ904はアーマチュア905を軸902方向に移動可能かつ一体回転可能にするように構成されている。
励磁コイル910に通電される際は、励磁コイル910の電磁力により、アーマチュア905はウェーブワッシャ912の付勢力に抗してウェーブワッシャ912を圧縮しながらロータ903に磁気的に吸着され、ロータ903と一体的に回転可能となるとともに、このアーマチュア905と係合しているハブ904もアーマチュア905とともに回転する。
通常の非通電時は、消磁してアーマチュア905はウェーブワッシャ912によりハブ904に向かう方向に付勢されてロータ903より解放され、アーマチュア905とロータ903は一体的に回転しない状態すなわち遮断状態となる。
そして、この電磁クラッチ901のように、ハブ904が樹脂製であると高温下での使用時に樹脂が膨張するので、設計時に熱膨張を考慮して、トメワ906とロータ903の距離をハブ904の軸方向の実寸法より大きめにとる必要があるが、結局このゆとり幅であるクリアランスが常温時にはハブ904の軸方向のガタの原因となることは前述した通りである。
本発明はこのような問題を解消し、ハブが樹脂製の時のみならず、トメワ906とロータ903の間に必要以上のクリアランスが存するものについて、ハブ904がトメワ906とロータ903との間でガタつかずに、振動や異音を発生しない電磁クラッチ901を提供することを目的としている。
本発明は、かかる目的を達成するために、次のような手段を講じたものである。
すなわち、本発明の電磁クラッチは、回転軸と、当該回転軸と一体的に回転可能なロータと、当該ロータに第1の弾性体を介して接離可能なアーマチュアと、前記回転軸に対し回転自在であって前記アーマチュアを軸方向に移動可能かつ一体回転可能に保持するハブと、前記回転軸に設けられて前記ハブの抜け止めをする抜け止め手段とを具備し、通電時には前記ロータが前記第1の弾性体を圧縮しながら前記アーマチュアを磁気的に吸着して前記ハブとロータをアーマチュアを介して回転方向に接続し、非通電時には消磁して前記第1の弾性体によって前記アーマチュアを前記ロータから遮断するものであって、前記ハブと前記ロータの間に前記ハブを前記抜け止め手段に向かう方向に付勢する第2の弾性体を介在させている。
このようにすると、前記ハブとロータの間に介在させた第2の弾性体が前記抜け止め手段に向かう方向にハブを付勢するので、抜け止め手段とロータの間に必要以上のクリアランスが存在する場合であっても、ハブの軸方向ガタが生じず、振動や異音も発生させないようにすることが可能となる。
この場合、前記第2の弾性体に前記ハブを前記抜け止め手段に向かう方向に適切に付勢させるためには、前記ハブとロータが隣接する位置において、前記ハブまたはロータの何れか一方に、軸方向に所定の深さを有する弾性体設置部が形成され、当該弾性体設置部に第2の弾性体が設置されていると好適である。
また、第2の弾性体を短寸なものにするためには、前記ハブが軸部を有し、当該軸部を前記回転軸に沿って前記ロータに向かう方向に延出させるとともに、前記軸部とロータの間に第2の弾性体を介在させると好ましい。
さらにまた、前記弾性体設置部の構成を簡素にするとともに前記第2の弾性体をよりコンパクトにするためには、前記弾性体設置部が、前記軸部の内周に、内径を大きくするような段部を形成することにより創生される空間であり、この空間に第2の弾性体を収容すると効果的である。
本発明の取り得る他の実施の態様としては、回転軸と、当該回転軸と一体的に回転可能なロータと、当該ロータに第1の弾性体を介して接離可能なアーマチュアと、前記回転軸に対し回転自在であって前記アーマチュアを軸方向に移動可能かつ一体回転可能に保持するハブと、前記回転軸に設けられて前記ハブの抜け止めをする抜け止め手段とを具備し、通電時には前記ロータが前記第1の弾性体を圧縮しながら前記アーマチュアを磁気的に吸着して前記ハブとロータをアーマチュアを介して回転方向に接続し、非通電時には消磁して前記第1の弾性体によって前記アーマチュアを前記ロータから遮断するものであって、前記ハブと前記抜け止め手段の間に、前記ハブを前記ロータに向かう方向に付勢する第2の弾性体を介在させるようにしたものが挙げられる。
本発明のより好ましい態様としては、前記第2の弾性体がコイルバネであることが望ましい。
本発明は、以上説明した構成であるから、非通電時には、前記ハブとロータの間に介在させた第2の弾性体が前記抜け止め手段に向かう方向にハブを付勢するので、抜け止め手段とロータの間に必要以上のクリアランスが存しても、ハブの軸方向ガタが生じず、振動や異音を発生しない電磁クラッチの提供が可能となる。
本発明の第1実施形態に係る電磁クラッチを模式的に示す部分縦断面図。 同実施形態に係る電磁クラッチのハブをアーマチュア側より見た状態を模式的に示す正面図。 同実施形態に係る電磁クラッチのアーマチュアをロータ側より見た状態を模式的に示す背面図。 図1のX部を拡大して示す部分縦断面図。 本発明の電磁クラッチにおける第2の弾性体の設置位置に係る幾つかの変形例を模式的に示す部分縦断面図。 本発明の電磁クラッチにおける第2の弾性体の設置位置に係る幾つかの変形例を模式的に示す部分縦断面図。 本発明の第2実施形態に係る電磁クラッチを模式的に示す部分縦断面図。 図7のY部を拡大して示す部分縦断面図。 上記実施形態で用いたウェーブワッシャを示す図。 本発明と対比される電磁クラッチの一例を模式的に示す部分縦断面図。
以下、本発明の一実施形態に係る電磁クラッチを、図面を参照して説明する。
<第1実施形態>
図1は本実施形態に係る電磁クラッチ1を模式的に示す部分縦断面図であり、図4は図1のX部における拡大図である。
本実施形態の電磁クラッチ1は、回転軸2に磁性体であるロータ3が圧入により固定され、このロータ3に対して軸方向に樹脂製のハブ4が対向配置され、このハブ4とロータ3の間には、第1の弾性体であるウェーブワッシャ12を介してロータ3に接離可能な磁性体であるアーマチュア5が配置されている。なお、ハブ4及びアーマチュア5は回転軸2に固定されていない。
回転軸2は、所定の位置に円環溝を形成するなどしてハブ4の抜け止め手段であるトメワ6を設けており、これにより、図においてトメワ6を越えてハブ4が軸端部に近づく方向に移動することを規制している。
ロータ3はアーマチュア5に対向する円盤部3aと回転軸2を包むような円筒部3bで構成されている。この円筒部3bの外周には、磁性体である界磁コア7が配置されている。この界磁コア7は内輪を回転軸2に固定された軸受8を介して、ロータ3と接触しないように配置されており、ロータ3が回転軸2と共に回転しても界磁コア7は回転しないように構成されている。この界磁コア7はロータ3の円盤部3aに対向する面が開口して断面視コの字形の凹部7aを形成しており、この凹部7aにコイルボビン9に巻回された励磁コイル10がコイルボビン9とともに収容されている。この励磁コイル10には図示しないリード線などが接続されており、励磁コイル10へ給電されるように構成されている。ロータ3の円盤部3aのアーマチュア5側対向面の回転軸2寄りには円盤状の溝11が形成されており、この溝11に前記ウェーブワッシャ12が配設されている。このウェーブワッシャ12は図9に例示するように円環状をなし円周方向に沿って表面が波状をなすもので、アーマチュア5側に突出している山の部分が当該アーマチュア5に弾接してアーマチュア5をハブ4に向かう方向に付勢するように構成されている。図では円周方向に山と谷が3つある波形構造を示しているが、山や谷の数が2つ若しくは4つ以上ある波形構造のものを用いても構わない。
ハブ4は回転軸2を挿通可能なボス孔状の軸部4aを有している。また、アーマチュア5に対向する面4bからは、図2に示されるように同期部4cが同一円周上に部分的に突出している。さらに、ハブ4の外周面にはギア4dが設けられており、図示しないモータ等からの駆動力を伝達するギア(図示せず)と噛合するように構成されている。なお、軸部4aの軸方向に沿ったロータ側の端部を4fとする。
ハブ4とロータ3の間に配置されているアーマチュア5は、図3のような円盤状の部材で、中心部に回転軸2を遊嵌させる軸孔5fを有するとともに、回転軸2に対して部分的に同一円周上に窓部5aを有しており、この窓部5aに図1に示すようにハブ4の同期部4cが同期回転可能に係合している。これにより、ハブ4はアーマチュア5を軸方向に移動可能かつアーマチュア5を一体回転可能に保持するように構成されている。
本実施形態ではさらに、ハブ4の軸部4aを回転軸2に沿ってアーマチュア5の軸孔5fと回転軸2との間の円環状の隙間に挿入することにより、その端部4fをロータ3に隣接させるとともに、軸部4aの内周4gに、内径を大きくするような段部4eを形成することにより空間Sを創生して弾性体設置部14とし、この弾性体設置部14に第2の弾性体であるコイルバネ13を設置して、このコイルバネ13の端部13a、13bをロータ3の端面とハブ4の内方端とに圧縮状態で弾接させている。
なお、アーマチュア5がロータ3から離れる方向に移動すると、ハブ4の外周近傍の対向面4zに当接して一定以上の離間が規制されるようにしている。
次に、本実施形態に係る電磁クラッチ1の動作を説明する。まず、励磁コイル10が通電されると、界磁コア7、ロータ3及びアーマチュア5の間で磁気的な閉ループ(図示せず)を形成して、アーマチュア5はウェーブワッシャ12の付勢力に抗してウェーブワッシャ12を圧縮しながらロータ3に磁気的に吸着されることにより電磁クラッチ1は接続状態となる。この状態でモータを駆動して、ギア4dに噛合するギアを介してハブ4を回動させる。このハブ4は前述したようにアーマチュア5と一体的に回転するので、アーマチュア5を介してロータ3を回転軸2とともに回転させる。
ここで、回転軸2の出力側に出力ドラム(図示せず)などを接続すると、前述したようなドア(図示せず)の開閉が可能となる。この技術はよく知られているものなので、ここではその説明を省略する。
これに対して、通常の非通電時は、消磁とともにアーマチュア5はウェーブワッシャ12によりハブ4に向かう方向に付勢されてロータ3より解放され、アーマチュア5とロータ3は一体的に回転しない状態すなわち遮断状態となる。
上記の構成において、この電磁クラッチは、トメワ6とロータ3の間に樹脂部品であるハブ4の温度変化による膨張を考慮して常温時のハブ4の実効寸法よりも大きいクリアランスが確保されているが、ハブ4の弾性体設置部14に設置されたコイルバネ13がハブ4をトメワ6に向かう方向に付勢する結果、ハブ4はトメワ6に安定的に押し付けられた状態となっている。
以上のように、本実施形態の電磁クラッチ1は、回転軸2と、この回転軸2と一体的に回転可能なロータ3と、このロータ3に第1の弾性体であるウェーブワッシャ12を介して接離可能なアーマチュア5と、回転軸3に対し回転自在であってアーマチュア5を軸方向に移動可能かつ一体回転可能に保持するハブ4と、回転軸2に設けられてハブ4の抜け止めをする抜け止め手段であるトメワ6とを具備し、通電時にはロータ3がウェーブワッシャ12を圧縮しながらアーマチュア5を磁気的に吸着してハブ4とロータ3をアーマチュア5を介して回転方向に接続し、非通電時には消磁してウェーブワッシャ12によってアーマチュア5をロータ3から遮断するものである。そして、ハブ4とロータ3の間にハブ4をトメワ6に向かう方向に付勢する第2の弾性体であるコイルバネ13を介在させているので、コイルバネ13がトメワ6に向かう方向にハブ4を付勢することができる。したがって、樹脂部品の熱膨張を考慮してトメワ6とロータ3の間の距離をハブ4の軸方向の寸法より大きめにとっても、ハブ4がトメワ6に押し付けられた状態になるので、ハブ4の軸方向ガタが生じず、振動や異音も発生させないようにすることが可能となる。
また、本実施形態の電磁クラッチ1は、ハブ4とロータ3が隣接する位置において、ハブ4に、回転軸2に対して同心円状で軸方向に所定の深さを有する弾性体設置部14が形成されており、この弾性体設置部14にコイルバネ13が設置されているので、コイルバネ13をしっかりと保持することができ、コイルバネ13がアーマチュア5の軸方向の力を受けにくく、より適切にハブ4を抜け止め手段であるトメワ6に向かう方向に付勢することができる。勿論、ロータ3側に弾性体設置部14を設けてコイルバネ13を設置した場合にも同様である。
さらに、本実施形態の電磁クラッチ1は、ハブ4が軸部4aを有しており、この軸部4aを回転軸2に沿ってロータ3に向かう方向に延出させるとともに、軸部4aとロータ3の間にコイルバネ13を介在させているので、コイルバネ13をすることができ短いコンパクトなものにすることができる。
さらにまた、本実施形態の電磁クラッチ1は、弾性体設置部14が、軸部4aの内周4gに、内径を大きくするような段部4eを形成することにより創生される空間であり、この空間にコイルバネ13を収容しているので、弾性体設置部14を設けるためにハブ4に円環状の溝を形成せずとも、単にハブ4の内周4gに段部4eを設けるだけで弾性体設置部14とすることができる上に、弾性体設置部14に設置するコイルバネ13も回転軸2に近い位置に配置されることになるため小径のもので対応することが可能となる。
そして、第2の弾性体としては、コイルバネ、板バネ、ウェーブワッシャ、ゴムなどが考えられるであろうが、本実施形態の電磁クラッチ1は、第2の弾性体にコイルバネ13を採用しているので、クリアランス幅に応じてコイルバネの長さを簡単に対応させることができる。また、本実施形態のように、弾性体設置部14をハブ4の軸部4aに段部4eを設けることにより構成させると、例えばゴムのような第2の弾性体13であれば回転軸2と接触すると接触抵抗が発生するが、コイルバネ13にすると回転軸2と接触してもほとんど接触抵抗は発生しないので、弾性体設置部14をより簡単な構造にしながら、軸方向ガタのないハブ4を実現することができる。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、各部の具体的な構成は、上述した実施形態のみに限定されるものではない。
例えば、本実施形態では、弾性体設置部14として、ハブ4の軸部4aの内周4gに、内径を大きくするような段部4eを設けて、そこにコイルバネ13を設置したが、これに限らず、図5および図6に示されるような構成を採ることも可能である。
具体的には、図5(a)のようにハブ204には上記実施形態のようにアーマチュア5の軸孔5fに挿入されるような軸部は突設せずに、コイルバネ213を回転軸2の外周に沿ってアーマチュア5の軸孔5fに貫通させてハブ204の端面とロータ3の端面との間に介在させてもよい。
また、図5(b)のように、ハブ304の軸部304aをロータ3に向かう方向に延出させるが、弾性体設置部は設けずに、軸部304aの端部304fとロータ3の端面との間にコイルバネ313を介在させてもよい。
さらに、図5(c)のように、ハブ404の軸部404aをロータ3に当接できるほどに延出し、軸部404aの端部404fとロータ3の間に板バネ等の軸方向寸法の小さい第2の弾性体413を介在させてもよい。
或いは、図5(d)のように、アーマチュア5の窓に挿入される同期部504cの先端504gを板バネ等の第2の弾性体513を介してロータ3に弾接させてもよい。
さらに、図6(a)のように、ロータ3に対向するハブ604の軸部604aの端部604fに円環状の凹部からなる弾性体設置部614を形成して、この弾性体設置部614にコイルバネ等の第2の弾性体613を設置してもよい。
また、図6(b)のように、ロータ3に対向するハブ704の同期部704cの先端704gに円周方向に沿って溝状をなす弾性体設置部714を形成して、この弾性体設置部714にコイルバネ等の第2の弾性体713を設置してもよい。
さらにまた、図6(c)のように、ハブ804の軸部804aに対向するロータ803側の面に弾性体設置部814を形成して、この弾性体設置部814にコイルバネ等の第2の弾性体813を設置してもよい。
<第2実施形態>
図7は、本発明の第2実施形態を示すものであり、本実施形態に係る電磁クラッチ101を模式的に示す部分縦断面図である。図8は図7のY部における拡大図である。図中、第1実施形態と共通する部分については図1〜図4と同一の符号を付し、その詳細な説明は省略し、第1実施形態と異なるところを説明する。
この第2実施形態は、ハブ104に設けられた弾性体設置部114の設置位置のみが第1実施形態と異なっている。
この第2実施形態では、ハブ104と抜け止め手段であるトメワ6の間に、ハブ104をロータ3に向かう方向に付勢する第2の弾性体であるコイルバネ113を介在させている。すなわち、軸部104aのトメワ6側にて、軸部104aの内周104gに、内径を大きくするような段部104eを形成することにより創生される空間S100を弾性体設置部114とし、この弾性体設置部114にコイルバネ113を設置するとともに、このコイルバネ113の端部113aをトメワ6に弾接させて、ハブ104をロータ3に向かう方向に付勢している。
このように構成し、樹脂部品の熱膨張を考慮してトメワ6とロータ3の間の距離をハブ104の軸方向の寸法より大きめにとっても、ハブ104がロータ3に押し付けられた状態になるので、ハブ104の軸方向ガタが生じず、振動や異音も発生させないようにすることが可能となる。
以上、本発明のいくつかの実施形態について説明したが、各部の具体的な構成は、上述した実施形態のみに限定されるものではない。
例えば、第1実施形態および第2実施形態において、第1の弾性体はウェーブワッシャを使用したが、これに限らず、板バネやコイルバネなどを使用してもよい。
また、第1実施形態および第2実施形態において、第2の弾性体はコイルバネを使用したが、これに限らず、同様の作用効果を有するものであれば、他の弾性体を使用してもよい。
さらに、第1実施形態および第2実施形態において、ハブには樹脂製のものを用いたが、素材等についてはこれに限らず、トメワとロータの間に必要以上のクリアランスが存するものについては、本発明の構成を適用することができる。
以上、各部の具体的な構成は上述した実施形態のみに限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
1、101・・・電磁クラッチ
2・・・回転軸
3、803・・・ロータ
4、104、204、304、404、504、604、704、804・・・ハブ
4a、104a、204a、304a、404a、604a、804a
・・・軸部
4e、104e・・・段部
4g、104g・・・内周
5・・・アーマチュア
6・・・抜け止め手段(トメワ)
12・・・第1の弾性体(ウェーブワッシャ)
13、113、213、313、413、513、613、713、813
・・・第2の弾性体(コイルバネ、板バネ)
14、114、614、714、814・・・弾性体設置部
S、S100・・・空間

Claims (4)

  1. 回転軸と、当該回転軸と一体的に回転可能なロータと、当該ロータに第1の弾性体を介して接離可能なアーマチュアと、前記回転軸に対し回転自在であって前記アーマチュアを軸方向に移動可能かつ一体回転可能に保持するハブと、前記回転軸に設けられて前記ハブの抜け止めをする抜け止め手段とを具備し、通電時には前記ロータが前記第1の弾性体を圧縮しながら前記アーマチュアを磁気的に吸着して前記ハブとロータをアーマチュアを介して回転方向に接続し、非通電時には消磁して前記第1の弾性体によって前記アーマチュアを前記ロータから遮断するものであって、
    前記ハブと前記ロータの間に前記ハブを前記抜け止め手段に向かう方向に付勢する第2の弾性体を介在させたことを特徴とする電磁クラッチ。
  2. 前記ハブとロータが隣接する位置において、前記ハブまたはロータの何れか一方に、軸方向に所定の深さを有する弾性体設置部が形成されており、当該弾性体設置部に第2の弾性体が設置されている請求項1記載の電磁クラッチ。
  3. 前記ハブは軸部を有しており、当該軸部を前記回転軸に沿って前記ロータに向かう方向に延出させるとともに、前記軸部とロータの間に第2の弾性体を介在させている請求項1または2記載の電磁クラッチ。
  4. 回転軸と、当該回転軸と一体的に回転可能なロータと、当該ロータに第1の弾性体を介して接離可能なアーマチュアと、前記回転軸に対し回転自在であって前記アーマチュアを軸方向に移動可能かつ一体回転可能に保持するハブと、前記回転軸に設けられて前記ハブの抜け止めをする抜け止め手段とを具備し、通電時には前記ロータが前記第1の弾性体を圧縮しながら前記アーマチュアを磁気的に吸着して前記ハブとロータをアーマチュアを介して回転方向に接続し、非通電時には消磁して前記第1の弾性体によって前記アーマチュアを前記ロータから遮断するものであって、
    前記ハブと前記抜け止め手段の間に、前記ハブを前記ロータに向かう方向に付勢する第2の弾性体を介在させたことを特徴とする電磁クラッチ。
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