JP2018141549A - 差動装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】軽量化が図られたピニオンシャフト支持部材を備えた差動装置を提供する。【解決手段】差動装置1は、サイドギヤ31にピニオンギヤ32が噛み合わされた差動歯車機構3と、ピニオンギヤ32を軸支するピニオンシャフト4と、ピニオンシャフト4の端部を支持する中空状のスライド部材5と、スライド部材5とピニオンギヤ32との間に配置されたピニオンワッシャ72とを備える。ピニオンワッシャ72は、ピニオンシャフト4の軸方向に沿ったスライド部材5側への移動が制約されており、ピニオンギヤ32がピニオンワッシャ72をスライド部材5側に押し付ける力が所定値未満のとき、スライド部材5の内面53aとピニオンワッシャ72の外面72aとの間に隙間が形成され、ピニオンギヤ32がピニオンワッシャ72をスライド部材5側に押し付ける力が所定値以上のとき、ピニオンワッシャ72の外面72aがピスライド部材5の内面53aに当接する。【選択図】図1

Description

本発明は、入力される駆動力を一対のサイドギヤから差動を許容して出力することが可能な差動装置に関する。
従来、入力される駆動力を一対のサイドギヤから差動を許容して出力することが可能な差動装置が自動車のデファレンシャル装置として用いられている。(例えば、特許文献1,2参照)。
特許文献1,2に記載のデファレンシャル装置は、一対のサイドギヤに複数のピニオンギヤがギヤ軸を直交させて噛み合わされた差動歯車機構と、複数のピニオンギヤを軸支するピニオンシャフトとを備えている。特許文献1に記載のデファレンシャル装置は、ピニオンシャフト(ピニオン軸)がデフケースに支持され、デフケースに入力される駆動力がピニオンシャフト及び複数のピニオンギヤを介して一対のサイドギヤに伝達される。
特許文献2のデファレンシャル装置は、ピニオンシャフトが円筒状のインナーケースに支持され、このインナーケースがアウターケース内で軸方向移動可能に配置されている。アウターケースとインナーケースにはそれぞれ噛み合い歯が設けられており、インナーケースがアウターケースに対して軸方向の一側に移動したとき、これらの噛み合い歯同士が噛み合わされてインナーケースとアウターケースとが一体に回転する。この噛み合い状態においてアウターケースに駆動力が入力されると、その駆動力がインナーケース、ピニオンシャフト、及び複数のピニオンギヤを介して一対のサイドギヤに伝達される。一方、インナーケース及びアウターケースの噛み合い歯同士が噛み合わされない状態では、アウターケースからインナーケースへの駆動力の伝達が遮断される。
すなわち、特許文献1に記載のデファレンシャル装置ではデフケースがピニオンシャフト支持部材として機能し、特許文献2に記載のデファレンシャル装置ではインナーケースがピニオンシャフト支持部材として機能する。これらのピニオンシャフト支持部材の内面と複数のピニオンギヤの背面との間には、それぞれワッシャが介挿されており、このワッシャによってピニオンギヤが回転する際の摩擦抵抗が低減されると共に、ピニオンシャフト支持部材の摩耗が抑制されている。
特開2001−146952号公報 特開平10−16603号公報
ピニオンギヤからサイドギヤに駆動力が伝達される際、ピニオンギヤはサイドギヤから噛み合い反力を受け、この噛み合い反力によってワッシャがピニオンシャフト支持部材に押し付けられる。また、ピニオンギヤに作用する遠心力によっても、ワッシャがピニオンシャフト支持部材に押し付けられる。したがって、ピニオンシャフト支持部材は、ピニオンシャフトに伝達される駆動力に加え、ピニオンギヤから受ける押し付け力に対しても、十分な強度を有していなければならない。このことは、ピニオンシャフト支持部材の軽量化を図る上での妨げとなり、ひいてはデファレンシャル装置の軽量化によって自動車の燃費向上を図る上での制約となっていた。
本発明は、特にピニオンシャフト支持部材がピニオンギヤから受ける押し付け力を低減することに着目してなされたものであり、その目的は、軽量化が図られたピニオンシャフト支持部材を備えた差動装置を提供することにある。
本発明は、上記の目的を達成するため、一対のサイドギヤに複数のピニオンギヤがギヤ軸を直交させて噛み合わされた差動歯車機構と、前記複数のピニオンギヤを軸支するピニオンシャフトと、前記ピニオンシャフトの端部を支持すると共に内部に前記差動歯車機構が配置された中空状のピニオンシャフト支持部材と、前記ピニオンシャフト支持部材における前記ピニオンギヤ側の内面と前記ピニオンギヤとの間に配置され、その中心部に前記ピニオンシャフトが挿通されたワッシャとを備え、前記ワッシャは、前記ピニオンシャフトの軸方向に沿った前記ピニオンシャフト支持部材側への移動が制約されており、前記ピニオンギヤが前記ワッシャを前記ピニオンシャフト支持部材側に押し付ける力が所定値未満のとき、前記ピニオンシャフト支持部材の前記内面と、当該内面と軸方向に向かい合う前記ワッシャの外面との間に所定の隙間が形成され、前記ピニオンギヤが前記ワッシャを前記ピニオンシャフト支持部材側に押し付ける力が前記所定値以上のとき、前記ワッシャの前記外面が前記ピニオンシャフト支持部材の前記内面に当接する、差動装置を提供する。
本発明によれば、ピニオンシャフト支持部材がピニオンギヤから受ける押し付け力を低減することにより、軽量化が図られたピニオンシャフト支持部材を備えた差動装置を提供することが可能となる。
本発明の第1の実施の形態に係る差動装置の構成例を示す断面図である。 差動装置の分解斜視図である。 差動装置のスライド部材を示す斜視図である。 差動装置の差動歯車機構をその周辺部と共に示す斜視図である。 差動装置のアクチュエータを拡大して示す断面図である。 差動装置の動作を示す説明図であり、(a)はアクチュエータの非作動状態を、(b)はアクチュエータの作動状態をそれぞれ示す。 (a)〜(c)は、ピニオンギヤワッシャのピニオンシャフトへの組み付け手順を示す説明図である。 ピニオンギヤワッシャを示す三面図である。 デフケースに組み込まれたピニオンギヤワッシャ及びその周辺部の断面図であり、(a)はピニオンギヤワッシャの変形前における自然状態を、(b)ピニオンギヤワッシャの変形後の状態を、それぞれ示している。 本発明の第2の実施の形態に関し、(a)はピニオンギヤワッシャ及びピニオンシャフトを止め部材と共に示す分解斜視図、(b)はピニオンシャフトにピニオンギヤワッシャ及び止め部材が組み付けられた状態を示す斜視図、(c)は(b)のA−A線断面におけるピニオンシャフト、ピニオンギヤワッシャ、及び止め部材をスライド部材の円筒部と共に示す断面図である。 本発明の第3の実施の形態に関し、(a)はピニオンシャフト及びピニオンギヤワッシャをスナップリング及び皿ばねと共に示す分解斜視図、(b)はピニオンシャフトにピニオンギヤワッシャ、スナップリング、及び皿ばねが組み付けられた状態を示す斜視図、(c)は(b)のB−B線断面におけるピニオンシャフト、ピニオンギヤワッシャ、スナップリング、及び皿ばねを、スライド部材の円筒部と共に示す断面図である。 本発明の第4の実施の形態に係る差動装置を示す断面図である。
[第1の実施の形態]
本発明の実施の形態について、図1乃至図9を参照して説明する。なお、以下に説明する実施の形態は、本発明を実施する上での好適な具体例として示すものであり、技術的に好ましい種々の技術的事項を具体的に例示している部分もあるが、本発明の技術的範囲は、この具体的態様に限定されるものではない。
(差動装置の全体構成)
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る差動装置の構成例を示す断面図である。図2は、差動装置の分解斜視図である。図3は、差動装置のスライド部材を示す斜視図である。図4は、差動装置の差動歯車機構をスライド部材及びピニオンシャフトと共に示す斜視図である。図5は、差動装置のアクチュエータを拡大して示す断面図である。図6は、差動装置の動作を示す説明図であり、(a)はアクチュエータの非作動状態を、(b)はアクチュエータの作動状態をそれぞれ示す。
この差動装置1は、車両のエンジン等の駆動源の駆動力を一対の出力軸に差動を許容して配分するために用いられる。より具体的には、本実施の形態に係る差動装置1は、駆動源の駆動力が常に伝達される左右一対の主駆動輪(例えば前輪)と、駆動源の駆動力が走行状態に応じて伝達される左右一対の補助駆動輪(例えば後輪)とを備えた四輪駆動車に搭載され、補助駆動輪の左右の車輪に駆動力を配分するデファレンシャル装置として用いられる。主駆動輪のみに駆動力が伝達される場合、車両が二輪駆動状態となり、主駆動輪及び補助駆動輪に駆動力が伝達される場合、車両が四輪駆動状態となる。差動装置1は、四輪駆動状態において、入力された駆動力を補助駆動輪側の左右のドライブシャフトに配分する。
差動装置1は、図略のデフキャリアに回転軸線Oを中心として回転可能に支持されたケース部材としてのデフケース2と、一対のサイドギヤ31に複数のピニオンギヤ32がギヤ軸を直交させて噛み合わされた差動歯車機構3と、複数のピニオンギヤ32を軸支するピニオンシャフト4と、ピニオンシャフト4の端部を支持すると共に内部に差動歯車機構3が配置された中空状のスライド部材5と、スライド部材5をデフケース2に対して回転軸線O方向の一側に移動させるアクチュエータ6と、スライド部材5をデフケース2に対して回転軸線O方向の他側に付勢する付勢部材66と、サイドギヤ31とデフケース2との間に配置されたサイドギヤワッシャ71と、ピニオンギヤ32とスライド部材5との間に配置されたピニオンギヤワッシャ72とを備えている。
デフケース2は、スライド部材5を回転軸線O方向に沿って相対移動可能かつ相対回転可能に収容している。デフケース2の内部には、差動歯車機構3やスライド部材5を潤滑する潤滑油(デフオイル)が導入される。
サイドギヤ31及びピニオンギヤ32は傘歯車からなり、サイドギヤ31はデフケース2の回転軸線Oを中心に回転する。換言すれば、デフケース2及び一対のサイドギヤ31は回転軸線Oを共有している。ピニオンギヤ32は、ピニオンシャフト4の長手方向に沿う回転軸線Oを中心に回転する。一対のサイドギヤ31には、左右のドライブシャフトがそれぞれ相対回転不能に連結される。なお、サイドギヤ31及びピニオンギヤ32には、複数のギヤ歯が形成されているが、図2,4では、これらのギヤ歯の図示を省略している。
本実施の形態では、差動歯車機構3が4つのピニオンギヤ32を有し、これら4つのピニオンギヤ32が2本のピニオンシャフト4に軸支されている。より具体的には、4つのピニオンギヤ32のうち2つのピニオンギヤ32が一方のピニオンシャフト4に軸支され、他の2つのピニオンギヤ32が他方のピニオンシャフト4に軸支されている。
それぞれのピニオンシャフト4は、図4に示すように、スライド部材5の係合部530に係合する一対の被係合部41と、ピニオンギヤ32に挿通される一対のピニオンギヤ支持部42と、一対のピニオンギヤ支持部42を連結する連結部43とを一体に有し、全体として軸状に形成されている。一対の被係合部41は、ピニオンシャフト4の両端部に設けられ、連結部43はピニオンシャフト4の軸方向の中央部に設けられている。一対のピニオンギヤ支持部42は、一対の被係合部41のそれぞれと連結部43との間に設けられ、ピニオンギヤ32を軸支する。
一対のピニオンシャフト4は、その軸方向の中央部において互いに噛み合わされている。具体的には、一方のピニオンシャフト4における一対のピニオンギヤ支持部42の間に形成された凹部40に他方のピニオンシャフト4の連結部43が嵌合し、かつ他方のピニオンシャフト4における一対のピニオンギヤ支持部42の間に形成された凹部40に一方のピニオンシャフト4の連結部43が嵌合している。一対のピニオンシャフト4は、回転軸線Oに沿って見た場合に、互いに直交して十字状をなしている。
スライド部材5は、その中心軸線がデフケース2の回転軸線Oと一致する円筒状であり、ピニオンシャフト4を支持するピニオンシャフト支持部材として機能する。また、スライド部材5は、鋼材を鍛造して形成され、図3に示すように、中心軸方向の一端部に設けられた複数の噛み合い歯510を有する第1の噛み合い部51、第1の噛み合い部51の内方に突出して設けられた環状の内鍔部52、及びピニオンシャフト4が周方向に係合する係合部530が形成された円筒部53を一体に有している。第1の噛み合い部51は、デフケース2に設けられた第2の噛み合い部211(後述)と周方向に噛み合う。係合部530は、円筒部53の内外周面間を貫通し、スライド部材5の中心軸方向と平行に延びる切り欠き溝として形成されている。
係合部530には、ピニオンシャフト4の両端部に設けられた被係合部41が係合する。ピニオンシャフト4の被係合部41がスライド部材5の係合部530に係合することにより、スライド部材5は、ピニオンシャフト4に軸支された複数のピニオンギヤ32に対して中心軸方向に相対移動可能かつ相対回転不能である。複数のピニオンギヤ32は、デフケース2の回転軸線O周りにスライド部材5と共に回転(公転)する。本実施の形態では、一対のピニオンシャフト4のそれぞれの両端部に設けられた被係合部41がスライド部材5に係合するため、円筒部53には4つの係合部530が形成されている。
円筒部53には、4つの係合部530のそれぞれの周辺部に、回転軸線Oに対して垂直な径方向に窪んだ凹部531が形成されている。凹部531は、円筒部53の内側から見た場合にU字状を呈している。ピニオンギヤワッシャ72に向かい合う円筒部53の内面53aは、凹部531の底面である第1の内面53aと、凹部531が形成されていない部分における第2の内面53aとからなる。第1の内面53a及び第2の内面53aは、それぞれの係合部530に係合するピニオンシャフト4の軸方向に対して直交する平面である。第1の内面53aと第2の内面53aとの間には、第1の内面53a及び第2の内面53aに対して垂直な段差面53aが形成されている。
また、スライド部材5の円筒部53には、潤滑油を流動させるための複数の開口部532が形成されている。本実施の形態では、4つの開口部532が円筒部53の周方向に等間隔に形成されている。開口部532は、円筒部53を径方向に貫通すると共に、第1の噛み合い部51とは反対側の他端部に開放されている。ただし、開口部532の形状及び数はこれに限らず、適宜形状を変形すると共に数を増減させてもよい。また、開口部532を設けなくともよい。
スライド部材5の内鍔部52は、後述する付勢部材66の付勢力を受ける環状の受面52aを有している。また、内鍔部52には、付勢部材66を保持する保持部材67の複数の突起671(図2参照)がそれぞれ嵌合する複数の嵌合部520が形成されている。嵌合部520は、受面52aの内側に形成されている。
アクチュエータ6は、コイル巻線611、及びコイル巻線611をモールドするモールド樹脂部612を有する環状の電磁石61と、コイル巻線611への通電によって発生する電磁石61の磁束の磁路となるヨーク62と、モールド樹脂部612に摺接してデフケース2の回転軸線O方向に案内されるアーマチャ63と、ヨーク62に固定されたストッパリング64と、アーマチャ63とスライド部材5との間に配置された押圧部材65とを有している。
アーマチャ63は、コイル巻線611への通電により発生する磁力によって、デフケース2の第2の噛み合い部211に第1の噛み合い部51が噛み合う方向に、スライド部材5を押圧部材65を介して移動させる。スライド部材5は、押圧部材65を介して伝達されるアーマチャ63の移動力によって回転軸線O方向に移動し、第1の噛み合い部51が第2の噛み合い部211に噛み合わされる。スライド部材5は、第1の噛み合い部51と第2の噛み合い部211との噛み合いによってデフケース2に対する相対回転が規制される。
コイル巻線611には、図略の制御装置から電線610(図2参照)を介して励磁電流が供給される。アクチュエータ6は、コイル巻線611に励磁電流が供給されることにより作動する。ヨーク62は、低炭素鋼等の軟磁性金属からなり、モールド樹脂部612の内周面612bを内側から覆う円筒部621と、円筒部621の軸方向の一端部から外方に突出してモールド樹脂部612の軸方向端面612cを覆う鍔部622とを一体に有している。円筒部621の内径は、円筒部621の内周面621aに対向する部分のデフケース2の外径よりも僅かに大きく形成されている。
円筒部621の内周面621aには、圧入ピン81によってデフケース2に固定された非磁性体からなる複数(本実施の形態では3つ)のプレート82が嵌合する環状凹部620が形成されている。ヨーク62は、環状凹部620にプレート11が嵌合することで、デフケース2に対する軸方向移動が規制されている。環状凹部620の軸方向幅は、デフケース2が回転する際にヨーク62との間で回転抵抗が発生しないように、プレート11の厚みよりも大きく形成されている。
ストッパリング64は、ヨーク62の円筒部621における鍔部622とは反対側の端部に例えば溶接によって固定されている。ストッパリング64は、オーステナイト系ステンレス等の非磁性金属からなり、ヨーク62に固定される環状部641と、周方向の2箇所において環状部641から軸方向に突出する一対の突起部642と、突起部642の先端部から鋭角に折り返された折り返し部643とを一体に有している。ストッパリング64は、一対の突起部642が図略のデフキャリアに係止されて回り止めされる。
押圧部材65は、スライド部材5の円筒部53における第1の噛み合い部51とは反対側の軸方向端面53bに当接する円環部651と、円環部651からデフケース2の回転軸線Oと平行に延設された複数の腕部652とを有している。本実施の形態では、押圧部材65に3つの腕部652が設けられている。押圧部材65は、鋼板をプレス加工して形成され、腕部652の先端部(円環部651側の基端部とは反対側の端部)が内側に屈曲されている。
アーマチャ63は、低炭素鋼等の軟磁性金属からなり、電磁石61の外周に配置される環状の外環部631と、電磁石61と軸方向に対向する側板部632とを一体に有している。外環部631は、電磁石61を外周側から覆う円筒状である。側板部632は、外環部631の軸方向の一端部から内方に突出している。側板部632は、モールド樹脂部612の軸方向端面612d(ヨーク62の鍔部622に対向する軸方向端面612cとは反対側の端面)、ストッパリング64の環状部641、及びヨーク62における円筒部621の軸方向端面621bと軸方向に対向する。
アーマチャ63は、外環部631の内周面631aがモールド樹脂部612の外周面612aに接触して電磁石61に支持されている。アーマチャ63が軸方向に移動する際には、外環部631の内周面631aがモールド樹脂部612の外周面612aを摺動する。
アーマチャ63の側板部632には、図2に示すように、ストッパリング64の突起部642と係合する係合孔632a、電線610を挿通させる電線挿通孔632b、及び潤滑油を流動させる複数(図2に示す例では9個)の油孔632cが形成されている。また、側板部632の内周側の端部には、押圧部材65の腕部652の先端部が当接している。アーマチャ63は、ストッパリング64の折り返し部643によってストッパリング64から抜け止めされると共に、突起部642が係合孔632aに係合することによってデフキャリアに対して回り止めされている。ストッパリング64の突起部642は、係合孔632aを挿通してデフキャリアに係止される。
デフケース2は、回転軸線O方向に並列する第1のケース部材21と第2のケース部材22とを結合してなる。第2のケース部材22は、差動歯車機構3及びスライド部材5を収容する有底円筒状であり、円筒状の円筒部221と、円筒部221における第1のケース部材21側の端部とは反対側の一端部から内方に突出する壁部222と、円筒部221の他端部から外方に突出するフランジ部223とを一体に有している。電磁石61及びヨーク62は、円筒部221と壁部222との間の角部に配置されている。
円筒部221には、潤滑油を流動させる複数の油孔221aが形成されている。壁部222には、押圧部材65の腕部652を挿通させる複数(3つ)の挿通孔222a、及び一対のサイドギヤ31のうち一方のサイドギヤ31に相対回転不能に連結されるドライブシャフトが挿入されるシャフト挿入孔222bが形成されている。複数の挿通孔222a及びシャフト挿入孔222bは、回転軸線Oと平行な方向に壁部222を貫通している。
第1のケース部材21は、例えば鍛造によって成形され、第2のケース部材22の開口を覆蓋する円盤状であり、複数の噛み合い歯210を有する第2の噛み合い部211と、第2のケース部材22のフランジ部223と突き合わされるフランジ部212とを一体に有している。第2の噛み合い部211は、第1の噛み合い部51とスライド部材5の中心軸方向に対向する部位に形成されている。スライド部材5は、第1のケース部材21の第2の噛み合い部211と、第2のケース部材22の壁部222との間に配置されている。また、第1のケース部材21には、一対のサイドギヤ31のうち他方のサイドギヤ31に相対回転不能に連結されるドライブシャフトが挿入されるシャフト挿入孔21aが形成されている。
デフケース2には、第1及び第2のケース部材21,22のフランジ部212,223に固定される入力ギヤとしてのリングギヤ23(図1参照)から駆動力が入力される。本実施の形態では、第1のケース部材21のフランジ部212に形成された複数のボルト挿通孔212a、及び第2のケース部材22のフランジ部223に形成された複数のボルト挿通孔223aにそれぞれ挿通された複数の締結ボルト24によって、リングギヤ23がデフケース2と一体に回転するように固定されている。締結ボルト24は、頭部241が第1のケース部材21のフランジ部212に当接し、雄ねじが形成された軸部242がボルト挿通孔212a,223aを挿通してリングギヤ23のねじ孔23aに螺合する。
第1のケース部材21と第2のケース部材22とは、複数の結合ボルト25(図2参照)によって結合されている。本実施の形態では、第1のケース部材21と第2のケース部材22とが、リングギヤ23を締結する前に、4つの結合ボルト25によって結合されている。図2では、このうち3つの結合ボルト25を図示している。結合ボルト25は、第2のケース部材22のフランジ部223に形成されたボルト挿通孔223bを挿通して第1のケース部材21に形成されたねじ孔212bに螺合する。
第1のケース部材21とスライド部材5の内鍔部52との間には、弾性体からなる付勢部材66と、付勢部材66を保持する保持部材67が配置されている。保持部材67は、環状の本体部670と、本体部670から第2のケース部材22の壁部222に向かって突出する3つの突起671とを有している。また、保持部材67は、突起671がスライド部材5の内鍔部52に形成された嵌合部520に嵌合することで、スライド部材5に対して回り止めされている。
付勢部材66は、アクチュエータ6の作動によって、スライド部材5の中心軸方向に圧縮される。スライド部材5は、付勢部材66の復元力(付勢力)によって第2のケース部材22の壁部222側に付勢されている。付勢部材66は、例えばウェーブワッシャからなるが、これに限らず、例えば皿ばねやコイルばね、あるいはゴムによって付勢部材66を形成してもよい。
(差動装置1の動作)
次に、図6を参照して差動装置1の動作について説明する。図6(a)は、アクチュエータ6の非作動時における差動装置1を示す部分断面図である。図6(b)は、アクチュエータ6の作動時における差動装置1を示す部分断面図である。
差動装置1は、アクチュエータ6の作動及び非作動によって、第1の噛み合い部51と第2の噛み合い部211とが周方向に噛み合ってスライド部材5とデフケース2とが相対回転不能に連結される連結状態と、スライド部材5とデフケース2とが相対回転可能な非連結状態とが切り替わる。
電磁石61のコイル巻線611に励磁電流が供給されないアクチュエータ6の非作動時には、付勢部材66の復元力によってスライド部材5が第2のケース部材22の壁部222側に移動して、第1の噛み合い部51と第2の噛み合い部211との噛み合いが解除される。このアクチュエータ6の非作動時には、デフケース2とスライド部材5が相対回転可能であるので、デフケース2から差動歯車機構3への駆動力の伝達が遮断される。これにより、リングギヤ23からデフケース2に入力された駆動力がドライブシャフトに伝達されず、車両が二輪駆動状態となる。
電磁石61のコイル巻線611に励磁電流が供給されると、電磁石61の磁力によって、アーマチャ63の側板部632がヨーク62における円筒部621の軸方向端面621bに接近するように、アーマチャ63が軸方向に移動する。これにより、押圧部材65がスライド部材5を第1のケース部材21側に押圧し、第1の噛み合い部51と第2の噛み合い部211とが噛み合わされる。
第1の噛み合い部51と第2の噛み合い部211とが噛み合うと、リングギヤ23からデフケース2の第1のケース部材21に入力された駆動力が、スライド部材5、一対のピニオンシャフト4、4つのピニオンギヤ32、及び一対のサイドギヤ31を介してドライブシャフトに伝達され、車両が四輪駆動状態となる。
(ピニオンギヤワッシャ72の構成及びピニオンシャフト4への組み付け構造)
次に、ピニオンギヤワッシャ72の構成、及びピニオンギヤワッシャ72のピニオンシャフト4への組み付け構造について、図7及び図8を参照して説明する。なお、図7では、一対のピニオンシャフト4のうち一方のピニオンシャフト4の一端部に組み付けられる1つのピニオンギヤワッシャ72のみを図示しているが、他の3つのピニオンギヤワッシャ72も同様の構成によってピニオンシャフト4に組み付けられている。なお、ピニオンギヤワッシャ72は、本発明の「ワッシャ」に相当する。また、以下の説明において、軸方向とは、ピニオンシャフト4の長手方向に沿う方向(回転軸線O方向)をいう。
図7(a)〜(c)は、ピニオンギヤワッシャ72のピニオンシャフト4への組み付け手順を示す説明図である。図8は、ピニオンギヤワッシャ72を示す三面図である。図7及び図8では、回転軸線Oに平行なスライド部材5の移動方向を矢印Aで示している。ピニオンギヤワッシャ72は、軸方向視において円盤状であり、その中心部に形成された挿通孔720にピニオンシャフト4が挿通されている。
ピニオンシャフト4には、被係合部41とピニオンギヤ支持部42との間に、ピニオンギヤワッシャ72が係合する一対の係合溝44が形成されている。また、ピニオンシャフト4には、回転軸線Oに対して垂直な方向の両側に一対の肉盗み部400が形成され、同方向における厚みが薄肉化されている。それぞれの肉盗み部400は、被係合部41及びピニオンギヤ支持部42にわたって形成されており、この肉盗み部400が形成された部分のピニオンシャフト4が二面幅形状とされている。以下、ピニオンシャフト4について、回転軸線Oに平行な方向を長径方向といい、回転軸線O及び回転軸線Oに垂直な方向を短径方向という。ピニオンシャフト4は、その長径方向がスライド部材5の係合部530の延伸方向に沿うようにして被係合部41が係合部530に係合することにより、スライド部材5に対して回り止めされる。
ピニオンシャフト4は、肉盗み部400が形成された部位における回転軸線Oに対して垂直な方向の両側面が、肉盗み量が大きい部位における第1側面4aと、肉盗み量が小さい部位における第3側面4cと、第1側面4aから第3側面4cに向かって徐々に肉盗み量が大きくなる第2側面4bとからなる。一対の係合溝44は、肉盗み量が大きい部位に形成され、ピニオンシャフト4の周方向に沿う延伸方向の両端部が第1側面4aに開口している。
ピニオンシャフト4において、スライド部材5の移動方向(矢印A方向)における一対の係合溝44の溝底面間の幅Wは、係合溝44が形成されていない部分の同方向における幅Wよりも狭い。幅Wは、肉盗み部400が形成されていない部位におけるピニオンシャフト4の直径に相当する。
ピニオンギヤワッシャ72の挿通孔720は、ピニオンシャフト4に組み付けられた状態におけるスライド部材5の移動方向の幅Wがピニオンシャフト4における係合溝44の溝底面間の幅Wよりも僅かに大きく形成され、スライド部材5の移動方向に直交する方向の幅Wがピニオンシャフト4における係合溝44が形成されていない部分の幅Wよりも僅かに大きく形成されている。ピニオンギヤワッシャ72の挿通孔720の幅Wは、ピニオンシャフト4の幅Wよりも小さい。以下、ピニオンギヤワッシャ72について、幅Wの方向を長径方向といい、幅Wの方向を短径方向という。ピニオンギヤワッシャ72の短径方向は、ピニオンシャフト4に組み付けられた状態におけるスライド部材5の移動方向に相当する。
ピニオンギヤワッシャ72には、その長径方向の両端部に一対の肉盗み部721が形成されており、この肉盗み部721において軸方向の厚みが薄肉化されている。肉盗み部721は、ピニオンギヤワッシャ72におけるスライド部材5の円筒部53の内面53aと軸方向に向かい合う対向面側に形成されている。以下、この対向面をピニオンギヤワッシャ72の外面72aという。
ピニオンギヤワッシャ72の外面72aは、肉盗み部721が形成されていない部分における第1の外面72a、及び一対の肉盗み部721がそれぞれ形成された部分における一対の第2の外面72aからなり、挿通孔720は第1の外面72aに開口している。第1の外面72aと一対の第2の外面72aとの間には、それぞれ段差面72aが形成されている。それぞれの段差面72aは互いに平行であり、これら一対の段差面72aの間に挟まれたピニオンギヤワッシャ72の一部分は、一対の第2の外面72aから軸方向に突出した二面幅形状の凸部となっている。
ピニオンギヤワッシャ72には、挿通孔720の周囲において第1の外面72aに開口する複数の油孔722が設けられている。油孔722は、ピニオンギヤワッシャ72を軸方向に貫通しており、潤滑油を流動させる。本実施の形態では、8つの油孔722がピニオンギヤワッシャ72に設けられている。
外面72aとは反対側のピニオンギヤワッシャ72の内面72bは、ピニオンギヤ32の背面32aに対向する。本実施の形態では、ピニオンギヤ32の背面32aが部分凸球面状であり、ピニオンギヤワッシャ72の内面72bは、ピニオンギヤ32の背面32aよりも曲率半径が小さい部分凹球面状である。
上記のように構成されたピニオンギヤワッシャ72をピニオンシャフト4に組み付ける際には、図7(a)に示すように、ピニオンシャフト4の長径方向とピニオンギヤワッシャ72の長径方向とを合わせ、ピニオンシャフト4とピニオンギヤワッシャ72とを軸方向に相対移動させる。そして、図7(b)に示すように、ピニオンギヤワッシャ72の挿通孔720の内面がピニオンシャフト4の係合溝44と向かい合う位置まで移動したら、ピニオンシャフト4とピニオンギヤワッシャ72とを所定角度(90°)相対回転させ、図7(c)に示すようにピニオンシャフト4の長径方向とピニオンギヤワッシャ72の短径方向とを一致させる。これにより、一対の係合溝44にピニオンギヤワッシャ72における挿通孔720の周辺部が係合し、ピニオンシャフト4の軸方向へのピニオンギヤワッシャ72の移動が規制される。
換言すれば、ピニオンギヤワッシャ72は、内周端部(挿通孔720の周辺部)がピニオンシャフト4に形成された凹部としての係合溝44に係止されることにより、被係合部41側(スライド部材5側)及びピニオンギヤ支持部42側(ピニオンギヤ32側)への移動が制約されている。また、ピニオンギヤワッシャ72は、ピニオンシャフト4に対して所定角度だけ回転することによって、その内周端部が係合溝44に係止される。
ピニオンギヤワッシャ72は、肉盗み部721が形成されていない部分がスライド部材5の凹部531に嵌合することで、ピニオンシャフト4の係合溝44への係止が解除されないように回り止めされている。ピニオンギヤワッシャ72は、第1の外面72aがスライド部材5の第1の内面53aに向かい合い、第2の外面72aがスライド部材5の第2の内面53aに向かい合う。また、ピニオンギヤワッシャ72の段差面72aは、スライド部材5の段差面53aに僅かな隙間を介して向かい合う。つまり、ピニオンギヤワッシャ72は、肉盗み部721が形成されていない部分がスライド部材5の凹部531に遊嵌されている。この構成により、ピニオンギヤワッシャ72は、ピニオンシャフト4に対する回転がスライド部材5によって規制されている。
ピニオンギヤワッシャ72は、車両走行時にピニオンギヤ32から受ける軸方向の押し付け力により、弾性的に変形可能な弾性を有している。ピニオンギヤ32は、サイドギヤ31からの噛み合い反力ならびに遠心力によってピニオンギヤワッシャ72をスライド部材5の円筒部53側に押し付ける。
(ピニオンギヤワッシャ72の変形前後の形状)
図9は、デフケース2に組み込まれたピニオンギヤワッシャ72及びその周辺部の断面図であり、(a)はピニオンギヤワッシャ72の変形前における自然状態を、(b)ピニオンギヤワッシャ72の変形後の状態を、それぞれ示している。ピニオンギヤワッシャ72が自然状態である場合には、図9(a)に示すようにピニオンギヤワッシャ72の外面72aとスライド部材5の円筒部53の内面53aとが平行に向かい合い、第1の外面72aとスライド部材5の第1の内面53aとの間、及び第2の外面72aとスライド部材5の第2の内面53aとの間にそれぞれ所定の隙間が形成される。この所定の隙間の軸方向距離dは、例えば0.1〜1.0mmである。
一方、スライド部材5とデフケース2とが相対回転不能に連結された状態で、デフケース2がリングギヤ23から受ける駆動力により回転すると、ピニオンギヤ32がサイドギヤ31からの噛み合い反力ならびに遠心力によってピニオンギヤワッシャ72をスライド部材5の円筒部53側に押し付け、ピニオンギヤワッシャ72を弾性変形させる。そして、この押し付け力が所定値以上となると、図9(b)に示すように、ピニオンギヤワッシャ72の外面72aがスライド部材5の円筒部53の内面53aに当接する。より具体的には、ピニオンギヤワッシャ72の外径側の端部において、第1の外面72aとスライド部材5の第1の内面53aとが当接すると共に、第2の外面72aとスライド部材5の第2の内面53aとが当接する。
このように、ピニオンギヤ32がピニオンギヤワッシャ72をスライド部材5の円筒部53側に押し付ける力が所定値未満のとき、スライド部材5の内面53aとピニオンギヤワッシャ72の外面72aとの間に所定の隙間が形成され、ピニオンギヤ32がピニオンギヤワッシャ72をスライド部材5の円筒部53側に押し付ける力が上記所定値以上のとき、ピニオンギヤワッシャ72の外面72aがスライド部材5の内面53aに当接する。
(第1の実施の形態の作用及び効果)
以上説明した本発明の第1の実施の形態によれば、ピニオンギヤ32に作用するサイドギヤ31からの噛み合い反力ならびに遠心力が直接的にはスライド部材5に伝わらず、ピニオンシャフト4に係止されたピニオンギヤワッシャ72に受け止められる。より具体的には、ピニオンギヤ32がピニオンギヤワッシャ72をスライド部材5の円筒部53側に押し付ける力が所定値未満のとき、その押し付け力の全てがピニオンギヤワッシャ72に受け止められ、スライド部材5には伝わらない。また、ピニオンギヤ32がピニオンギヤワッシャ72をスライド部材5の円筒部53側に押し付ける力が上記所定値以上のときにも、その押し付け力の一部がピニオンギヤワッシャ72に受け止められるので、スライド部材5に伝わる押し付け力が低減される。
これにより、ピニオンギヤワッシャ72がピニオンシャフト4に係止されていない場合に比較して、スライド部材5がピニオンギヤ32から受ける押し付け力が低減されるので、例えば薄肉化によってスライド部材5の円筒部53の機械的強度を下げても円筒部53の変形を抑えることが可能となり、スライド部材5を軽量化することができる。また、スライド部材5の円筒部53の薄肉化によってデフケース2の内径を小さくすることが可能となるので、デフケース2を小型軽量化することもできる。以上により、差動装置1の軽量化が図られる。
また、上記第1の実施の形態によれば、ピニオンギヤ32がピニオンギヤワッシャ72を押し付ける力が所定値以上のときには、ピニオンギヤワッシャ72が弾性変形してその外面72aがスライド部材5の内面53aに当接するので、ピニオンギヤワッシャ72の荷重負担が過大とならず、ピニオンギヤワッシャ72の厚みを抑制することができる。これによっても、差動装置1を軽量化することが可能となる。
また、ピニオンギヤワッシャ72は、その内周端部が係合溝44に係止されるので、部品点数の増大をもたらすことなくピニオンシャフト4に対する軸方向の移動を規制することができる。またさらに、ピニオンギヤワッシャ72は、ピニオンシャフト4に対して所定角度だけ回転することにより係合溝44に係止されてスライド部材5によって回り止めされるので、ピニオンギヤワッシャ72を回り止めするための部品の追加をもたらすことなく、ピニオンシャフト4との係止状態を維持することができる。
[第2の実施の形態]
次に、図10を参照して第2の実施の形態について説明する。本実施の形態は、ピニオンギヤワッシャ72の構成及びピニオンシャフト4への組み付け構造が第1の実施の形態と異なる。
図10(a)は、本実施の形態に係るピニオンギヤワッシャ72及びピニオンシャフト4を、ピニオンギヤワッシャ72の被係合部41側への移動を規制する止め部材90と共に示す分解斜視図である。図10(b)は、ピニオンシャフト4にピニオンギヤワッシャ72及び止め部材90が組み付けられた状態を示す斜視図である。図10(c)は、図10(b)のA−A線断面におけるピニオンシャフト4、ピニオンギヤワッシャ72、及び止め部材90を、スライド部材5の円筒部53と共に示す断面図である。
第1の実施の形態では、ピニオンシャフト4に一対の肉盗み部400が形成されていたが、本実施の形態ではピニオンシャフト4に肉盗み部400が形成されておらず、係合溝44がピニオンシャフト4の外周面の全周にわたって形成されている。また、本実施の形態では、ピニオンギヤワッシャ72の外面72aに段差が形成されておらず、外面72aの全体が単一の平面である。ピニオンギヤワッシャ72の中心部には、ピニオンシャフト4の外径よりも僅かに大きな内径を有する挿通孔720が形成されている。
止め部材90は、周方向の1箇所に不連続部90aを有するC字リング状の弾性体であり、その自然状態における内径がピニオンシャフト4の外径よりも小さい。止め部材90をピニオンシャフト4に組み付ける際には、予めピニオンギヤワッシャ72の挿通孔720にピニオンシャフト4を挿通し、不連続部90aを押し拡げた状態でピニオンシャフト4の被係合部41を通過させて係合溝44に嵌め合せる。これにより、ピニオンギヤワッシャ72の被係合部41側(スライド部材5側)への移動が、ピニオンシャフト4に嵌着された止め部材90に係止されることによって制約される。
ピニオンギヤワッシャ72の内面72bは、第1の実施の形態と同様に、ピニオンギヤ32の背面32aよりも曲率半径が小さい部分凹球面状である。また、ピニオンギヤワッシャ72には、外面72a及び内面72bの間を貫通する複数の油孔722が形成されている。スライド部材5の円筒部53は、凹部531が止め部材90を収容可能な幅に形成されている。
ピニオンギヤワッシャ72がピニオンギヤ32から受ける押し付け力が所定値未満のときには、ピニオンギヤワッシャ72の外面72aとスライド部材5の円筒部53の内面53aとの間に所定の隙間が形成される。また、ピニオンギヤワッシャ72がピニオンギヤ32から受ける押し付け力が所定値以上のときには、図10(c)に二点鎖線で示すようにピニオンギヤワッシャ72が弾性変形し、その外面72aがスライド部材5の円筒部53の内面53aに当接する。
以上説明した本発明の第2の実施の形態によっても、第1の実施の形態と同様に、差動装置1の軽量化を図ることが可能となる。
[第3の実施の形態]
次に、図11を参照して第3の実施の形態について説明する。本実施の形態は、ピニオンシャフト4に対する移動が規制された弾性部材によってピニオンギヤワッシャ72がピニオンギヤ32に弾性的に押し付けられる構成が第1の実施の形態と異なる。
図11(a)は、本実施の形態に係るピニオンシャフト4及びピニオンギヤワッシャ72を、ピニオンシャフト4に嵌着されるスナップリング91及び弾性部材としての皿ばね92と共に示す分解斜視図である。図11(b)は、ピニオンシャフト4にピニオンギヤワッシャ72、スナップリング91、及び皿ばね92が組み付けられた状態を示す斜視図である。図11(c)は、図11(b)のB−B線断面におけるピニオンシャフト4、ピニオンギヤワッシャ72、スナップリング91、及び皿ばね92を、スライド部材5の円筒部53と共に示す断面図である。
本実施の形態に係るピニオンシャフト4及びピニオンギヤワッシャ72は、第2の実施の形態と同様に構成されている。スナップリング91は、ピニオンシャフト4の係合溝44に嵌着され、スナップリング91とピニオンギヤワッシャ72の外面72aとの間に皿ばね92が配置されている。皿ばね92は、その内周端部がスナップリング91に当接してピニオンギヤワッシャ72を軸方向に弾性的に押し付ける。
ピニオンギヤワッシャ72がピニオンギヤ32から受ける押し付け力が所定値未満のときには、ピニオンギヤワッシャ72の外面72aとスライド部材5の円筒部53の内面53aとの間に所定の隙間が形成される。また、ピニオンギヤワッシャ72がピニオンギヤ32から受ける押し付け力が所定値以上のときには、皿ばね92が弾性変形してピニオンギヤワッシャ72の外面72aがスライド部材5の円筒部53の内面53aに当接する。
以上説明した本発明の第3の実施の形態によっても、第1の実施の形態と同様に、差動装置1の軽量化を図ることが可能となる。なお、弾性部材としては、皿ばね92に限らず、コイルドウェーブスプリングやウェーブワッシャ、あるいはリング状のゴムを用いてもよい。
[第4の実施の形態]
次に、本発明の第4の実施の形態について、図12を参照して説明する。第1の実施の形態では、ピニオンシャフト4がスライド部材5に支持され、スライド部材5がデフケース2Aに収容された場合について説明したが、本実施の形態に係る差動装置1Aは、スライド部材5に相当する部材を有しておらず、ピニオンシャフト4がデフケース2Aに支持されている。すなわち、本実施の形態では、デフケース2Aがピニオンシャフト支持部材として機能する。
図12は、本発明の第4の実施の形態に係る差動装置1Aを示す断面図である。図12において、第1の実施の形態について説明したものと同様の機能を有する部材には、図1等に付したものと同一の符号を付して重複した説明を省略する。
第1の実施の形態では、2本のピニオンシャフト4が十字状に組み合わされた場合について説明したが、本実施の形態に係る差動装置1Aは、軸状に形成された単一のピニオンシャフト4を有し、一対のピニオンギヤ32がこのピニオンシャフト4に軸支されている。デフケース2Aには、ピニオンシャフト4の両端部がそれぞれ収容される収容孔20が形成されている。また、デフケース2Aは、そのフランジ部26に例えば溶接により固定されたリングギヤ27から駆動力が入力され、回転軸線Oを中心として回転する。ピニオンシャフト4は、デフケース2Aのピン挿通孔200に圧入されたピン28によって抜け止め及び回り止めされている。
ピニオンギヤワッシャ72は、第1の実施の形態と同様の組み付け構造によってピニオンシャフト4に組み付けられている。ただし、本実施の形態に係るピニオンギヤワッシャ72の外面72aには段差が形成されておらず、外面72aの全体が単一の平面である。ピニオンギヤワッシャ72の外面72aに対向するデフケース2Aの内面2aは、ピニオンシャフト4の軸方向に対して垂直な平坦面であり、ピニオンギヤワッシャ72の自然状態において外面72aと所定の隙間を介して平行に向かい合う。図12では、回転軸線Oの上側にピニオンギヤワッシャ72の自然状態を示し、回転軸線Oの下側にピニオンギヤワッシャ72が弾性変形した状態を示している。
デフケース2Aには、一対のサイドギヤ31のうち一方のサイドギヤ31に相対回転不能に連結されるドライブシャフトが挿入されるシャフト挿入孔2b、及び他方のサイドギヤ31に相対回転不能に連結されるドライブシャフトが挿入されるシャフト挿入孔2cが形成されている。デフケース2Aがリングギヤ27から入力される駆動力により回転すると、ピニオンギヤ32がピニオンギヤワッシャ72をデフケース2Aの内面2aに押し付ける。ピニオンギヤワッシャ72は、この押し付け力によって弾性変形し、外面72aの外周側の端部がデフケース2Aの内面2aに当接する。
以上説明した本発明の第4の実施の形態によっても、第1の実施の形態と同様に、ピニオンギヤ32に作用するサイドギヤ31からの噛み合い反力ならびに遠心力がピニオンシャフト4に係止されたピニオンギヤワッシャ72に受け止められるので、デフケース2Aの薄肉化によって差動装置1Aの軽量化を図ることが可能となる。
(付記)
以上、本発明を第1乃至第4の実施の形態に基づいて説明したが、これらの実施の形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではない。また、実施の形態の中で説明した特徴の組合せの全てが発明の課題を解決するための手段に必須であるとは限らない点に留意すべきである。
また、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変形して実施することが可能である。例えば、第4の実施の形態では、差動装置1Aが単一のピニオンシャフト4を有する場合について説明したが、これに限らず、ピニオンシャフト4を十字状に構成して4つのピニオンギヤ32を軸支してもよい。この場合、デフケース2Aは、各ピニオンギヤ32に対応する4つのピニオンワッシャ72のそれぞれの外面72aと平行に向かい合う4つの内面2aを有する。
1,1A…差動装置
2…デフケース(ケース部材)
2A…デフケース(ピニオンシャフト支持部材)
2a…内面
3…差動歯車機構
31…サイドギヤ
32…ピニオンギヤ
4…ピニオンシャフト
44…係合溝(凹部)
5…スライド部材(ピニオンシャフト支持部材)
53a…内面
6…アクチュエータ
72…ピニオンギヤワッシャ(ワッシャ)
72a…外面
90…止め部材
92…皿ばね(弾性部材)

Claims (7)

  1. 一対のサイドギヤに複数のピニオンギヤがギヤ軸を直交させて噛み合わされた差動歯車機構と、
    前記複数のピニオンギヤを軸支するピニオンシャフトと、
    前記ピニオンシャフトの端部を支持すると共に内部に前記差動歯車機構が配置された中空状のピニオンシャフト支持部材と、
    前記ピニオンシャフト支持部材における前記ピニオンギヤ側の内面と前記ピニオンギヤとの間に配置され、その中心部に前記ピニオンシャフトが挿通されたワッシャとを備え、
    前記ワッシャは、前記ピニオンシャフトの軸方向に沿った前記ピニオンシャフト支持部材側への移動が制約されており、
    前記ピニオンギヤが前記ワッシャを前記ピニオンシャフト支持部材側に押し付ける力が所定値未満のとき、前記ピニオンシャフト支持部材の前記内面と、当該内面と軸方向に向かい合う前記ワッシャの外面との間に所定の隙間が形成され、
    前記ピニオンギヤが前記ワッシャを前記ピニオンシャフト支持部材側に押し付ける力が前記所定値以上のとき、前記ワッシャの前記外面が前記ピニオンシャフト支持部材の前記内面に当接する、
    差動装置。
  2. 前記ワッシャは、その内周端部が前記ピニオンシャフトに形成された凹部に係止されることにより、又は前記ピニオンシャフトに嵌着された止め部材に係止されることにより、前記ピニオンシャフト支持部材側への移動が制約されている、
    請求項1に記載の差動装置。
  3. 前記ワッシャは、前記ピニオンシャフトに対して所定角度だけ回転することによって前記内周端部が前記ピニオンシャフトに形成された前記凹部に係止され、かつ前記ピニオンシャフト支持部材によって前記係止が解除されないように回り止めされている、
    請求項2に記載の差動装置。
  4. 前記ワッシャは、前記ピニオンギヤから受ける押し付け力が前記所定値以上のとき、前記押し付け力によって弾性的に変形して前記外面が前記ピニオンシャフト支持部材の前記内面に当接する、
    請求項2又は3に記載の差動装置。
  5. 前記ワッシャは、前記ピニオンシャフトに対する移動が規制された弾性部材によって前記ピニオンギヤ側に弾性的に押し付けられ、
    前記ワッシャが前記ピニオンギヤから受ける押し付け力が前記所定値以上のとき、前記弾性部材が弾性変形して前記ワッシャの前記外面が前記ピニオンシャフト支持部材の前記内面に当接する、
    請求項1に記載の差動装置。
  6. 前記ピニオンシャフト支持部材を前記一対のサイドギヤの回転軸線方向に沿って相対移動可能かつ相対回転可能に収容するケース部材と、前記ピニオンシャフト支持部材を前記ケース部材に対して前記回転軸線方向に移動させるアクチュエータとをさらに備え、
    前記ピニオンシャフト支持部材は、前記ケース部材に対して前記回転軸線方向の一側に移動したとき、前記ケース部材との噛み合いによって前記ケース部材に対する相対回転が規制され、
    前記ワッシャが前記ピニオンギヤから受ける押し付け力が前記所定値以上の状態で前記ピニオンシャフト支持部材が前記ケース部材に対して移動するとき、前記ピニオンシャフト支持部材の前記内面が前記ワッシャの前記外面を摺動する、
    請求項1乃至5の何れか1項に記載の差動装置。
  7. 前記差動歯車機構は4つの前記ピニオンギヤを有し、これら4つの前記ピニオンギヤのそれぞれに対応して4つの前記ワッシャが前記ピニオンシャフト支持部材の前記内面に対向して配置され、
    それぞれの前記ワッシャは、対応する前記ピニオンギヤから押し付け力を受けて前記ピニオンシャフト支持部材の前記内面に当接する、
    請求項1乃至6の何れか1項に記載の差動装置。
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