JP4721965B2 - クラッチ装置およびこのクラッチ装置を用いたデファレンシャル装置 - Google Patents

クラッチ装置およびこのクラッチ装置を用いたデファレンシャル装置 Download PDF

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Description

本発明は、クラッチ装置およびこのクラッチ装置を用いたデファレンシャル装置に関する。
特許文献1に記載されたデファレンシャル装置は、デフケースと、デフケースに連結されたベベルギア式の差動機構と、クラッチ装置を構成する差動制限機構及び電磁式アクチュエータなどから構成されており、この差動機構は、出力軸にスプライン連結されたサイドギアと、サイドギアと噛み合ったピニオンギアと、デフケースに支持されピニオンギアを支持するピニオンシャフトから構成されている。電磁式アクチュエータは、プランジャと、磁力でプランジャを移動させて差動制限機構を操作する電磁ソレノイド等からなり、デフケースには原動機の駆動力が入力するリングギアが固定されている。
また、このような差動制限機能を持ったデファレンシャル装置ではなく、駆動力の断続機能を持ったデファレンシャル装置(FRRD:フリー・ランニング・デフ)があり、同様なクラッチ装置が用いられている。
特開2004−100924号公報
上記のようなデファレンシャル装置ではクラッチ装置のプランジャを有するアクチュエータの磁路はアクチュエータ自身で成立させているので、車両に搭載しようとするとデフケースを支持するベアリングと電磁式アクチュエータとの干渉が生じ、電磁式アクチュエータを搭載可能な機種(デファレンシャル装置)が抑制されることがあり、電磁式アクチュエータ含むクラッチ装置をそれだけ小型化することが必要になる。
また、差動制限機構は回転系に配置され、電磁式アクチュエータは固定系に配置されており、差動制限機構(噛み合いクラッチ)の一側部材であるクラッチリングはデフケース側で軸方向に位置決めされ、電磁式アクチュエータの一部材であるプランジャは電磁ソレノイドとの突き当てによって軸方向に位置決めされている。
このようにクラッチリングとプランジャをそれぞれ独立して位置決めしていることによってこれらの間に隙間が生じており、電磁ソレノイドによるプランジャのストロークをその分長くしなければならず、電磁ソレノイドをそれだけ大型にする必要があった。
そこで、この発明は、小型化が図れるクラッチ装置と、このクラッチ装置を用いて小型化が図れ、軽量化と簡素化が可能なデファレンシャル装置の提供を目的としている。
本発明(請求項1記載の発明)は、入力する駆動トルクによって回転可能な入力部材と、この入力部材からの駆動トルクが伝達される出力部材と、前記入力部材又は前記出力部材の一方の部材に常時連結し、他方の部材に対して軸方向に移動し断続的に連結されるクラッチ部材と、クラッチ部材を軸方向に移動させるアクチュエータとを含むクラッチ装置であって、前記アクチュエータは、コイルとコイルハウジングからなる電磁ソレノイドと、前記電磁ソレノイドの磁力によって軸方向に移動操作され、前記クラッチ部材を軸方向に移動させるプランジャとを含む電磁アクチュエータであり、前記電磁ソレノイドは、前記一方の部材に対して軸方向に相対移動しないように配置され、前記一方の部材は、磁性材料で形成され前記電磁ソレノイドの磁路の一部を構成しており、前記コイルハウジングと前記一方の部材と前記プランジャとによって前記コイルの周囲に磁力線ループを形成し、前記プランジャを前記一方の部材に向け軸方向移動させて前記クラッチ部材を押圧することを特徴とする。
請求項の発明は、請求項1記載のクラッチ装置であって、前記プランジャは、前記磁力線ループの一部を形成する磁性材料部と、前記磁性材料部と一体に連結された非磁性材料部とからなり、前記クラッチ部材は、前記非磁性材料部の突き当てによって軸方向に位置決めされていることを特徴とする。
請求項の発明は、請求項2記載のクラッチ装置であって、前記一方の部材には前記プランジャとの間で磁力線を透過する周方向長さを有する凸部が形成され、前記電磁ソレノイドの磁力によって前記プランジャが軸方向に移動操作されたとき、前記プランジャは前記凸部の半径方向に微少隙間を有して対向することを特徴とする。
請求項の発明は、入力する駆動トルクによって回転可能な入力部材と、この入力部材からの駆動トルクが伝達される差動部材と、前記駆動トルクを授受するトルク伝達部を介して前記差動部材と相対回転可能に連結された第1及び第2の出力部材とを含む差動機構と、前記差動機構の差動回転を制限する差動制限装置とを含むデファレンシャル装置であって、前記差動制限装置は、前記差動機構における2部材間で差動回転を制限するクラッチ部材と、クラッチ部材を作動させるアクチュエータとを含み、前記アクチュエータは、コイルとコイルハウジングからなる電磁ソレノイドと、前記電磁ソレノイドの磁力によって軸方向に移動操作され、前記クラッチ部材を軸方向に移動させるプランジャとを含む電磁アクチュエータであり、前記電磁ソレノイドは、前記入力部材に対して軸方向に相対移動しないように配置され、前記入力部材は、磁性材料で形成され前記電磁ソレノイドの一部を構成しており、前記コイルハウジングと前記入力部材と前記プランジャとによって前記コイルの周囲に磁力線ループを形成し、前記プランジャを前記入力部材に向け軸方向移動させて前記クラッチ部材を押圧することを特徴とする。
請求項の発明は、請求項4記載のデファレンシャル装置であって、前記入力部材は、前記駆動トルクが入力されるフランジ部を備え、前記フランジ部は、前記入力部材の軸方向の一側に配置され、前記アクチュエータは、前記フランジ部に対して隣接配置されていることを特徴とする。
請求項の発明は、請求項4乃至請求項5のいずれか一項に記載のデファレンシャル装置であって、前記プランジャは、前記磁力線ループの一部を形成する磁性材料部と、前記磁性材料部と一体に連結された非磁性材料部とからなり、前記クラッチ部材は、前記非磁性材料部と突き当てによって軸方向に位置決めされていることを特徴とする。
請求項の発明は、請求項4乃至請求項6のいずれか一項に記載のデファレンシャル装置であって、前記差動制限装置は、前記入力部材と前記出力部材の一方との間に設けられていることを特徴とする。
請求項の発明は、請求項4乃至請求項7のいずれか一項に記載のデファレンシャル装置であって、前記プランジャは前記入力部材に支持されていることを特徴とする。
請求項1のクラッチ装置は、電磁ソレノイドを入力部材又は出力部材の一方の部材に対して軸方向に相対移動しないように配置し、一方の部材は、電磁ソレノイドの磁路の一部を構成しているので、電磁ソレノイドの磁路構成部分と一方の部材とを共用することで電磁式アクチュエータがそれだけ小型され、クラッチ装置全体の小型化を図ることができる。
また、電磁アクチュエータは一方の部材との間で軸方向に相対移動しないように配置されるので、電磁アクチュエータと一方の部材との間の磁力線の変動を抑制しプランジャを安定して軸方向へ移動させることができる。
請求項のクラッチ装置は、プランジャを磁性材料部と非磁性材料部とで構成し、クラッチ部材をこの非磁性材料部と突き当てることによって軸方向に位置決めしたので、クラッチリング(クラッチ部材)とプランジャを独立して位置決めしたことによってこれらの間に隙間が生じている従来例と異なり、プランジャとクラッチ部材の間の隙間が消滅し、従って、ストロークを長くする目的で電磁ソレノイド(電磁式アクチュエータ)を大型にする必要がない。
従って、漏れ磁束を低減させる、あるいは、クラッチ部材の吸着力を低減させる、あるいは、電磁式アクチュエータの操作力を強化するなどの工夫が不要になり、電磁式アクチュエータの大型化に伴う搭載性の低下、コスト上昇、消費電力の増加などが防止される。
請求項のクラッチ装置は、一方の部材にプランジャとの間で磁力線を透過する周方向長さを有する凸部を形成したので、プランジャと一方の部材との間の磁力線の透過が確実になされる。
請求項のデファレンシャル装置は、電磁ソレノイドを入力部材に対して軸方向に相対移動しないように配置し、入力部材を電磁ソレノイドの磁路の一部に利用したことにより、電磁ソレノイドの磁路構成部分と入力部材とを共用することで電磁式アクチュエータがそれだけ小型化されており、特に、幅寸法が小さくなっている。
また、電磁アクチュエータは一方の部材との間で軸方向移動しないように配置されるので電磁アクチュエータと一方の部材との間の磁力線の変動を抑制しプランジャを安定して軸方向へ移動させることができる。
請求項のデファレンシャル装置は、電磁式アクチュエータが、入力部材のクラッチ部材側に配置されても例えばベアリング等と干渉することがなくなり、搭載可能な機種の制限が抑制される。
請求項のデファレンシャル装置は、プランジャを磁性材料部と非磁性材料部とで構成し、クラッチ部材をこの非磁性材料部と突き当てることによって軸方向に位置決めしたので、クラッチリング(クラッチ部材)とプランジャを独立して位置決めしたことによってこれらの間に隙間が生じている従来例と異なり、プランジャとクラッチ部材の間の隙間が消滅し、従って、ストロークを長くする目的で電磁ソレノイド(電磁式アクチュエータ)を大型にする必要がない。
また、従来例と異なって、強度部材(磁性部材)であるクラッチ部材をデフケース側で位置決めしないので、漏れ磁束によるクラッチ部材の磁化及びデフケースに対する吸着力及び差動制限装置の動作に対する悪影響などが防止される。
従って、漏れ磁束を低減させる、あるいは、クラッチ部材の吸着力を低減させる、あるいは、電磁式アクチュエータの操作力を強化するなどの工夫が不要になり、電磁式アクチュエータの大型化に伴う搭載性の低下、コスト上昇、消費電力の増加などが防止される。
請求項のデファレンシャル装置は、差動制限装置を入力部材と出力部材の一方との間に設けたことにより、プランジャを例えば入力部材で支持することができるのでプランジャの同芯度が良く、支持、作動性が向上している。
請求項のデファレンシャル装置は、プランジャを入力部材に支持したことにより、入力部材とプランジャの同芯度が良く、支持、作動性が向上している。
<第1実施形態>
図1によってクラッチ装置2およびこのクラッチ装置2を用いたデファレンシャル装置(リヤデフ1)の第1実施形態の説明をする。以下の説明の中で左右の方向はリヤデフ1が用いられた4輪駆動車及び図1での左右の方向である。
[クラッチ装置2およびリヤデフ1の特徴]
クラッチ装置2は、入力する駆動トルクによって回転可能なデフケース(エンジンなどの動力源からの駆動力が伝達される場合の入力部材)19と、このデフケース19からの駆動トルクが伝達される一対のサイドギヤ(エンジンなどの駆動源から駆動力が伝達される場合の出力部材)11、13と、デフケース19又はサイドギヤ11、13の一方の部材(デフケース19)に常時連結し、他方の部材(サイドギヤ11、13)に対して軸方向に移動し断続的に連結されるクラッチリング(クラッチ部材)63と、クラッチリング63を軸方向に移動させる電磁式アクチュエータ29とを含む。なお、車輪側からの駆動トルクがデフケース19に戻る場合には、サイドギヤ11、13が入力部材であり、デフケース19が出力部材と見なすことができる。
電磁式アクチュエータ29は、電磁ソレノイド25と、電磁ソレノイド25の磁力によって軸方向に移動操作され、クラッチリング63を軸方向に移動させるプランジャ27とを含む電磁アクチュエータであり、電磁ソレノイド25は、デフケース19に対して軸方向に相対移動しないように配置され、デフケース19は、電磁ソレノイド25の磁路の一部を構成している。
また、クラッチ装置2を用いたリヤデフ1は、キャリヤ3に収容され、入力する駆動トルクによって回転可能なデフケース(入力部材)19と、回転可能なピニオン(差動部材)5と、駆動トルクを授受する噛み合い部7,9(トルク伝達部)を介してピニオン5と噛み合った(相対回転可能に連結された)第1及び第2のサイドギア11,13(出力部材)と、デフケース19と共に同軸回転可能な差動機構15(ベベルギア式)と、差動機構15の差動回転を制限する差動制限装置17とを含む。
差動制限装置17は、差動機構15の差動制限を制御するアクチュエータ29を含み、デフケース19は、差動機構15を収容するデフケース19を含み、デフケース19は、エンジンからの駆動トルクが入力されるリングギア21が固定されたフランジ23を含む。
アクチュエータ29は、デフケース19のボス部31の外周側に位置する環状のコイル22と、このコイル22の外周側と軸方向の一方側の側壁と内周側の一部とを環状に覆うコイルハウジング71とからなる電磁ソレノイド25と、電磁ソレノイド25のコイル22に電流が供給されるとコイルの周囲のコイルハウジング71と環状のプランジャ27とデフケース19に設けられた一部切欠きを有する環状の凸部72を介して連続する側壁20とを透過する磁力線ループ24に作用するように磁力によって軸方向に移動操作力を受けるプランジャ27とを含む電磁式アクチュエータ29である。
電磁ソレノイド25は、リングギア21側に配置され、キャリヤ3によって支持され、デフケース19の側壁20は、電磁ソレノイド25の磁路の一部を構成し、プランジャ27は、デフケース19のボス部31の外周に支持されている。
上記4輪駆動車では、4輪駆動走行するとき、トランスファ内蔵の2−4切替え機構を連結させるとエンジンの駆動力は後輪側プロペラシャフトなどからリヤデフ1に伝達され左右の後輪に配分されると共に、2−4切替え機構と前輪側プロペラシャフトなどを介してフロントデフに伝達され左右の前輪に配分される。
また、車両が2輪駆動走行するときは、2−4切替え機構の連結を解除させると、車両は後輪駆動の2輪駆動状態になる。
[クラッチ装置2およびリヤデフ1の構成]
本実施形態においてクラッチ装置2は、サイドギヤ11とデフケース19とを一体化(ロック状態)する差動制限装置17及び電磁アクチュエータ29とからなる。
デフケース19は一体に形成されており、キャリヤ3の内部に配置され、左のボス部31はベアリング33を介し、右のボス部35はベアリングを介し、それぞれキャリヤ3に支承されている。リングギア21はフランジ23にボルトで固定されており、デフケース19はリングギア21から入力するエンジンの駆動力によって回転駆動される。
差動機構15において、ピニオン5はピニオンシャフト37に支持されており、ピニオンシャフト37はデフケース19の貫通孔39に外側端部を係合し、ネジ付きロッド41で回り止め及び抜け止めされている。ロッド41はネジ付きにしたことによって自身の抜き出しが容易であり、ネジ付きロッド41を用いたことによりピニオンシャフト37の組付けや抜き出し(外側への移動)も容易になっている。また、左右のサイドギア11,13のスプライン部43,45には出力軸47,49が連結されており、各サイドギア11,13と出力軸47,49はCクリップと、サイドギア11,13の内周に設けられた溝51,53とによって軸方向に位置決め(抜け止め)されている。
差動制限装置17は、電磁式アクチュエータ29と、ドッグクラッチ55と、リターンスプリング57と、コントローラなどから構成されている。
ドッグクラッチ55は軸方向アクチュエータ29側でデフケース19の内側に軸方向移動可能に配置されたクラッチリング63(クラッチ部材)に設けられた噛み合い歯59と第1のサイドギヤ11のギヤ部の背面側に溶接にて一体的に固着されたリングに形成された噛み合い歯61が軸方向に対向して設けられている。クラッチリング63は脚部65をデフケース19の貫通孔67で回り止めされ、軸方向移動自在に配置されている。図1の下半部のようにクラッチリング63が右に移動するとドッグクラッチ55が噛み合い、図1の上半部のようにクラッチリング63が左に移動するとドッグクラッチ55の噛み合いが解除される。リターンスプリング57は左サイドギア11(噛み合い歯61)とクラッチリング63(噛み合い歯59)との間に配置され、クラッチリング63をドッグクラッチ55の噛み合い解除側(左方)に付勢している。
デフケース19には2点鎖線で描いた開口69が設けられており、内部の各コンポーネント(部材15、55、57、61、63)はこの開口69から組み付けられる。つまり、デフケース19は1ピース構造を採用している。
電磁式アクチュエータ29は、電磁ソレノイド25と、コイル22を包むコイルハウジング71と、プランジャ27などから構成されている。コイルハウジング71とプランジャ27とデフケース19は磁性材料(例えば、JISS10Cなど)で作られており、電磁ソレノイド25の磁路はこれらの部材上に磁束ループ24のように形成される。コイルハウジング71(電磁ソレノイド25)は支持部材73を介してキャリヤ3に支持され、回り止めされ、デフケース19との間で軸方向に相対移動しないように、配置されている。
プランジャ27は、内周側にステンレスなどの非磁性材のガイド部材75の外周にプランジャ本体77を一体に固定して構成されており、ガイド部材75は左ボス部31(デフケース19)の外周で軸方向移動可能に支持され、その先端部79は側壁20に形成された貫通孔67を通してクラッチリング63の脚部65の端壁面26を押圧できるようになっている。
図示外のコントローラからの指令によりバッテリーからリード線を伝わりコイル22へ電流が供給されると電磁ソレノイド25が励磁され、コイルハウジング71とプランジャ本体77と側壁20に突出形成され周方向長さを有する凸部と側壁20との間に磁束ループが生じプランジャ27(プランジャ本体77)を右方に移動させてクラッチリング63を押圧し、ドッグクラッチ55を噛み合わせて差動機構15の差動をロックする。そのとき、プランジャ27の先端は凸部と半径方向に微少隙間を形成し、磁束ループを保持するがクラッチリング63の作動状態を確実に維持できる。また、電磁ソレノイド25の励磁を停止するとリターンスプリング57によってドッグクラッチ55の噛み合いと差動機構15の差動ロックが解除される。
[クラッチ装置2およびリヤデフ1の効果]
コイルハウジング71(電磁ソレノイド25)をキャリヤ3で支持し、デフケース19を電磁ソレノイド25の磁路の一部に利用し、デフケース19の側壁20と合わせて一体的に配置したことによって電磁式アクチュエータ29がデファレンシャル装置を合わせてそれだけ小型化されているので、電磁式アクチュエータの搭載可能な機種(デファレンシャル装置)の制限が抑制される。さらにプランジャ27をデフケース19で支持したことによりデフケース19とプランジャ27の同芯度が良く、支持、作動性が向上している。
また、電磁式アクチュエータ29は、デフケース19のリングギア21側に配置されてもベアリング33と干渉することがなくなり、搭載可能な機種(デファレンシャル装置)の制限がさらに抑制される。また、ピニオンシャフト37を抜き方向へ移動させてもリングギア21との干渉が生じないから、Cクリップによる出力軸47,49の位置決め作業は可能に保たれている。
また、電磁式アクチュエータ29がデファレンシャル装置と合わせて小型化されたことによって、差動機構15と、電磁式アクチュエータ29を含めたリヤデフ1全体とのオフセットが不要になるか、あるいは、オフセット量を最小限にすることができるから、出力軸47,49やキャリヤ3などの互換性低下を最小限に留めることができる。
また、本実施形態のクラッチ装置(差動制限装置17、電磁アクチュエータ29)2では、電磁ソレノイド25をデフケース19又はサイドギヤ11の一方の部材(デフケース19)に対して軸方向に相対移動しないように配置し、デフケース19は、電磁ソレノイド25の磁路の一部を構成しているので、電磁ソレノイド25の磁路構成部分と一方の部材とを共用することで電磁式アクチュエータが29それだけ小型され、差動制限装置17全体の小型化を図ることができる。
<第2実施形態>
図2〜図7によってクラッチ装置402およびこのクラッチ装置402を用いたデファレンシャル装置(リヤデフ401)の第2実施形態の説明をする。以下の説明の中で左右の方向はリヤデフ401が用いられた4輪駆動車の左右の方向である。
[クラッチ装置402およびリヤデフ401の特徴]
クラッチ装置402は、入力する駆動トルクによって回転可能な入力部材(デフケース19)と、この入力部材からの駆動トルクが伝達される出力部材(サイドギヤ11、13)と、入力部材又は出力部材の一方の部材に常時連結し、他方の部材に対して軸方向に移動し断続的に連結されるクラッチ部材(クラッチリング63)と、クラッチ部材を軸方向に移動させるアクチュエータ(電磁アクチュエータ29)とを含む。
電磁アクチュエータは、電磁ソレノイド25と、電磁ソレノイド25の磁力によって軸方向に移動操作され、クラッチ部材を軸方向に移動させるプランジャ27とを含む電磁アクチュエータであり、電磁ソレノイド25は、入力部材に対して軸方向に相対回転しないように配置され、入力部材は、電磁ソレノイド25の磁路の一部を構成している。
また、クラッチ装置402が用いられたリヤデフ401は、キャリヤ3(図1参照)に収容され、入力する駆動トルク(エンジンからの駆動力)によって回転可能なデフケース19と、回転可能なピニオンギア5(差動部材)と、駆動トルクを授受する噛み合い部7,9を介してピニオンギア5と噛み合った(相対回転可能に連結された)第1及び第2のサイドギア11,13(出力部材)と、入力部材と共に同軸回転可能な差動機構15と、差動機構15の差動回転を制限する差動制限装置17とを含む。
差動制限装置17は、クラッチリング63(クラッチ部材)を移動操作して差動機構15の差動制限機能を制御するアクチュエータを含み、入力部材は、差動機構15を収容するデフケース19を含み、デフケース19は、駆動トルクが入力されるリングギア21(図1参照)が固定されたフランジ23(フランジ部)を含み、アクチュエータは、電磁ソレノイド25と、電磁ソレノイド25の磁力によって軸方向の移動操作力を受けるプランジャ27とを含む電磁式アクチュエータ29であり、電磁ソレノイド25は、リングギア21側に配置され、キャリヤ3に対して回り止めされ、デフケース19の側壁20は、電磁ソレノイド25の磁路の一部を構成し、プランジャ27はデフケース19のボス部31の外周で支持されている。
フランジ23は、デフケース19の軸方向一側(左側)にオフセットして形成され、電磁式アクチュエータ29は、フランジ23に対して隣接配置されており、
プランジャ27は、磁力を受けるプランジャ本体77(磁性材料部)と、プランジャ本体77の内周に固定されたガイド部材75(非磁性材料部)とからなり、図6と図7のように、ガイド部材75には周方向等間隔に3個の凸部76が設けられており、各凸部76は、デフケース19の貫通孔67を通し、クラッチリング63の脚部65の左側面66に突き当たりクラッチリング63を軸方向に位置決めしている。
[クラッチ装置402およびリヤデフ401の構成]
本実施形態では、本実施形態においてクラッチ装置402は、サイドギヤ11とデフケース19とを一体化(ロック状態)する差動制限装置17として用いられている。
差動制限装置17は、電磁式アクチュエータ29と、ドッグクラッチ55と、リターンスプリング57と、コントローラなどから構成されている。
電磁式アクチュエータ29の電磁ソレノイド25(コイルハウジング71)は、デフケース19の支持部137で半径方向に支持され、支持部137での摺動によりデフケース19と相対回転自在にされている。図のように、コイルハウジング71には、2箇の回り止め部材145が周方向等間隔にスポット溶接されており、各回り止め部材145はその先端部147をキャリヤ3側に形成された凹部148(図)に係合して、電磁ソレノイド25を回転方向に支持し、回り止めしている。コイルハウジング71にはクリップ149が固定されており、電磁ソレノイド25のリード線151はコイルハウジング71からゴム製の密封栓152を介して引き出され、クリップ149でコイルハウジング71に固定され、さらにコネクター405などを介してキャリヤ3の外部に引き出され、バッテリーに接続されている。
ドッグクラッチ55は、クラッチリング63の噛み合い歯59と左サイドギア11の噛み合い歯61とで構成されており、クラッチリング63はデフケース19の内周で軸方向移動自在に支持され、図6および図7に示すように、周方向等間隔に設けられた3個の脚部65がデフケース19の貫通孔67に回転方向に係合し、回り止めされている。電磁ソレノイド25によってプランジャ27が右方に移動操作されると、ガイド部材75の各凸部76はクラッチリング63の脚部65をそれぞれ押圧してドッグクラッチ55を噛み合わせる。
また、各脚部65と貫通孔67との間には、駆動トルクを受けて作動しクラッチリング63をドッグクラッチ55の噛み合い方向(右方)に押圧するカム135が形成されている。このカム135はクラッチリング63の脚部65と貫通孔67の各回転方向面に互いに同一の傾斜角で設けられたカム面60,60、62,62とで構成されており、作動するとクラッチリング63をドッグクラッチ55の噛み合い方向(右方)に付勢する。リターンスプリング57はクラッチリング63と左サイドギア11との間に配置され、クラッチリング63をドッグクラッチ55の噛み合い解除方向(左方)に付勢している。
また、図6のように、プランジャ27のガイド部材75は各凸部76の回転方向面68で、デフケース19の貫通孔67の回転方向面62によって相対回転不能に支持されており、電磁ソレノイド25に対しては相対回転可能にされている。
また、貫通孔67の軸中心側縁部(ガイド部材75の凸部76側)には、プランジャ27との間で磁力線を透過する周方向長さを有する凸72部が形成されている。そして、電磁ソレノイド25の磁力によってプランジャ27が軸方向に移動操作されたときプランジャ27は凸部72の半径方向に微少隙間を有して対向する。なお、凸部は環状であることが好ましいが、本実施例のように貫通孔67部と重複形成されているので周方向の一部切欠かれた環状形状となっており、磁力線を透過する機能から少なくとも所定の周方向長さがあることが必要である。
また、非磁性のガイド部材75は電磁ソレノイド25の磁束がデフケース19側へ漏れることを防止すると共に、電磁ソレノイド25が上記のように支持部137でデフケース19と径方向に対向して接触し、プレート141とボルト143とによってデフケース19に軸方向支持されているので、デフケース19を透過する磁束の変動が少なく、ドッグクラッチ55の操作機能が安定している。
電磁ソレノイド25が励磁されると、図のように、磁束ループ24が発生しプランジャ27が右方へ移動操作されてドッグクラッチ55が噛み合い、差動機構15の差動がロックされると共に、作動したカム135によってクラッチリング63が右方へ押圧されドッグクラッチ55の噛み合いが不用意に解除されることが防止される。また、電磁ソレノイド25の励磁を停止すると、図2と図3のように、リターンスプリング57によってプランジャ27が左方へ戻り、ドッグクラッチ55の噛み合いと差動ロックが解除される。
[クラッチ装置402およびリヤデフ401の効果]
リヤデフ401は次のような効果が得られる。
コイルハウジング71(電磁ソレノイド25)をキャリヤ3で支持し、デフケース19を電磁ソレノイド25の磁路の一部に利用し、デフケース19の側壁20と合わせて一体的に配置したことによって電磁式アクチュエータ29がリヤデフ401を合わせてそれだけ小型化されているので、電磁式アクチュエータ29の搭載可能な機種(デファレンシャル装置)の制限が緩和される。さらに、プランジャ27(ガイド部材75)をデフケース19で支持したことによりデフケース19とプランジャ27の同芯度が良く、支持、作動性が向上している。
また、電磁式アクチュエータ29は、デフケース19のリングギア21側に配置されてもキャリヤ3と左ボス部31との間に配置されたスラスト力を受けるベアリングと干渉することがなくなり、搭載可能な機種(デファレンシャル装置)の制限がさらに緩和される。
また、リヤデフ401が電磁式アクチュエータ29と合わせて小型化されたことにより、差動機構15と、電磁式アクチュエータ29を含めたリヤデフ401全体とのオフセットが不要になるか、あるいは、オフセット量を最小限にすることが可能になるから、サイドギア11,13と後輪とを連結する出力軸(ドライブシャフト)やキャリヤ3などの互換性低下を最小限に留めることができる。
また、電磁式アクチュエータ29を、デフケース19の軸方向左側にオフセット配置されたフランジ23に隣接配置したので、従来例と異なって、ピニオンシャフト37の軸芯と右ボス部35側端部までの間隔がそれだけ狭くなり、この間隔を、サイドギア11,13に連結される出力軸側の要求寸法に合わせることが容易になり、リヤデフ401周辺のレイアウト性と車両への搭載性がさらに向上する。
また、電磁式アクチュエータ29をデフケース19のフランジ23側に配置したことによって、プランジャ27やドッグクラッチ55もフランジ23側に配置されることになり、これに伴い貫通孔67が形成されてデフケース19のフランジ23側の無駄肉が削除され、それだけ肉厚部が少なくなり、軽量化される。
また、プランジャ27を、磁性材料のプランジャ本体77と非磁性材料のガイド部材75とで構成し、クラッチリング63をこのガイド部材75と突き当てることによって軸方向に位置決めし、これらの間に隙間が生じることを防止したので、ストロークを長くする目的で電磁ソレノイド25を大型にする必要がない。
また、従来例と異なって、強度部材(磁性部材)であるクラッチリング63をデフケース19側で位置決めしないので、漏れ磁束によるクラッチリング63の磁化と、デフケース19に対する吸着力及び差動制限装置17の動作に対する悪影響などが防止される。従って、漏れ磁束を低減させる、あるいは、クラッチリング63の吸着力を低減させる、あるいは、電磁式アクチュエータ29(電磁ソレノイド25)の操作力を強化するなどの工夫が不要になり、電磁式アクチュエータ29の大型化に伴う搭載性の低下、コスト上昇、消費電力の増加などが防止される。
また、電磁ソレノイド25の小型化も可能であり、この小型化に伴って、レイアウトの自由度が向上すると共に、コイルの巻き数と重量とコストが低減する。
また、差動制限装置17(ドッグクラッチ55)をサイドギア11と、デフケース19に係合したクラッチリング63との間で成立させたので、従来例と異なって、デフケースを構造簡素で軽量な1ピース構成にすることができ、インナーデフケースを内部に組み付けるためにデフケースを2分割する必要もなくなるから、これらに伴う大幅なコスト上昇が防止されると共に、差動機構15を構成する各ギア5,11,13を、インナーデフケースとの干渉を避ける目的でサイズダウンする必要がなくなり、伝達可能なトルク容量の低下が回避され、トルク容量低下を補うためにピニオンギア5の個数を増やす必要もなくなり、これに伴う重量増加が防止される。
また、プレート141とボルト143によって電磁ソレノイド25をデフケース19に軸方向支持させたことにより、上記の電磁ソレノイド25とデフケース19との一体化効果がさらに向上している。
さらに、本実施形態では、通孔67の軸中心側縁部に、プランジャ27との間で磁力線を透過する周方向長さを有する凸72部が形成されているので、プランジャ27とデフケース19との間の磁力線の透過を確実に行うことができる。
<第3実施形態>
図8によってクラッチ装置502およびこれを用いたデファレンシャル装置501の説明をする。以下の説明の中で左右の方向はリヤデフ501が用いられた4輪駆動車での左右の方向である。
[クラッチ装置502およびリヤデフ501の特徴]
クラッチ装置502は、入力する駆動トルクによって回転可能な入力部材(デフケース19)と、この入力部材(デフケース19)からの駆動トルクが伝達される出力部材(サイドギヤ11、13)と、入力部材(デフケース19)又は出力部材(サイドギヤ11、13)の一方の部材(デフケース19)に常時連結し、他方の部材(サイドギヤ11、13)に対して軸方向に移動し断続的に連結されるクラッチ部材(クラッチリング63)と、クラッチ部材(クラッチリング63)を軸方向に移動させるアクチュエータとを含む。
アクチュエータは、電磁ソレノイド25と、電磁ソレノイド25の磁力によって軸方向に移動操作され、クラッチ部材(クラッチリング63)を軸方向に移動させるプランジャ27とを含む電磁アクチュエータ29であり、電磁ソレノイド25は、一方の部材(デフケース19)に対して軸方向に相対回転しないように配置され、一方の部材(デフケース19)は、電磁ソレノイド25の磁路の一部を構成している。
リヤデフ501は、キャリヤ3(図1参照)に収容され、入力する駆動トルク(エンジンからの駆動力)によって回転可能な入力部材と、回転可能なピニオンギア5(差動部材)と、前記駆動トルクを授受する噛み合い部7,9(トルク伝達部)を介してピニオンギア5と噛み合った(相対回転可能に連結された)第1及び第2のサイドギア11,13(出力部材)と、入力部材と共に同軸回転可能な差動機構15と、差動機構15の差動回転を制限する差動制限装置17とを含み、
差動制限装置17は、クラッチリング63(クラッチ部材)を移動操作して差動機構15の差動制限機能を制御するアクチュエータを含み、前記入力部材は、差動機構15を収容するデフケース19を含み、デフケース19は、前記駆動トルクが入力されるリングギア21(図1参照)が固定されたフランジ23(フランジ部)を含み、前記アクチュエータは、電磁ソレノイド25と、電磁ソレノイド25の磁力によって軸方向の移動操作力を受けるプランジャ27とを含む電磁式アクチュエータ29であり、電磁ソレノイド25は、リングギア21側に配置され、キャリヤ3に対して回り止めされ、デフケース19の側壁20は、電磁ソレノイド25の磁路の一部を構成し、プランジャ27はデフケース19のボス部31の外周で支持されている。
フランジ23は、デフケース19の軸方向一側(左側)にオフセットして形成され、電磁式アクチュエータ29は、フランジ23に対して隣接配置されており、プランジャ27は、磁力を受けるプランジャ本体77(磁性材料部)と、プランジャ本体77の内周に固定されたガイド部材75(非磁性材料部)とからなり、ガイド部材75には周方向等間隔に3個の凸部76が設けられており、各凸部76は、デフケース19の貫通孔67を通し、クラッチリング63の脚部65の左側面66(図7参照)に突き当たりクラッチリング63を軸方向に位置決めしている。
[クラッチ装置502およびリヤデフ501の構成]
なお、図8において、リヤデフ401(第2実施形態)と同一の機能部又は機能部材については同一符号を付しており、重複する説明文は省略するが、必要に応じて第5実施形態の説明文を参照するものとする。
本実施形態では、クラッチ装置502は、差動制限装置17として用いている。
リヤデフ401ではプレート141とボルト143とによって電磁ソレノイド25がデフケース19に軸方向支持されているが、リヤデフ501では、この軸方向支持機能を板ばね503によって行っている。
板ばね503は半円弧状のリングであり、キャリヤ3と電磁ソレノイド25との間に配置され、中央部は電磁ソレノイド25のコイルハウジング71にスポット溶接され、両端部をキャリヤ3に接触させて撓んでおり、その付勢力で電磁ソレノイド25をデフケース19に押圧することによって電磁ソレノイド25をデフケース19に軸方向支持している。
電磁ソレノイド25は、上記のように支持部137でデフケース19と径方向に対向して接触していると共に、板ばね503によりデフケース19に押し当てられているので、デフケース19を透過する磁束の変動が少なく、ドッグクラッチ55の操作機能が安定している。
なお、板ばね503は、電磁ソレノイド25でなくキャリヤ3に固定することも可能である。
[クラッチ装置502およびリヤデフ501の効果]
リヤデフ501は次のような効果が得られる。
コイルハウジング71(電磁ソレノイド25)をキャリヤ3で支持し、デフケース19を電磁ソレノイド25の磁路の一部に利用し、デフケース19の側壁20と合わせて一体的に配置したことによって電磁式アクチュエータ29がリヤデフ501を合わせてそれだけ小型化されているので、電磁式アクチュエータ29の搭載可能な機種(デファレンシャル装置)の制限が緩和される。さらに、プランジャ27(ガイド部材75)をデフケース19で支持したことによりデフケース19とプランジャ27の同芯度が良く、支持、作動性が向上している。
また、電磁式アクチュエータ29は、デフケース19のリングギア21側に配置されてもキャリヤ3と左ボス部31との間に配置されたスラスト力を受けるベアリングと干渉することがなくなり、搭載可能な機種(デファレンシャル装置)の制限がさらに緩和される。
また、リヤデフ501が電磁式アクチュエータ29と合わせて小型化されたことにより、差動機構15と、電磁式アクチュエータ29を含めたリヤデフ501全体とのオフセットが不要になるか、あるいは、オフセット量を最小限にすることが可能になるから、サイドギア11,13と後輪とを連結する出力軸(ドライブシャフト)やキャリヤ3などの互換性低下を最小限に留めることができる。
また、電磁式アクチュエータ29を、デフケース19の軸方向左側にオフセット配置されたフランジ23に隣接配置したので、従来例と異なって、ピニオンシャフト37の軸芯と右ボス部35側端部までの間隔がそれだけ狭くなり、この間隔を、サイドギア11,13に連結される出力軸側の要求寸法に合わせることが容易になり、リヤデフ501周辺のレイアウト性と車両への搭載性がさらに向上する。
また、電磁式アクチュエータ29をデフケース19のフランジ23側に配置したことによって、プランジャ27やドッグクラッチ55もフランジ23側に配置されることになり、これに伴い貫通孔67が形成されてデフケース19のフランジ23側の無駄肉が削除され、それだけ肉厚部が少なくなり、軽量化される。
また、プランジャ27を、磁性材料のプランジャ本体77と非磁性材料のガイド部材75とで構成し、クラッチリング63をこのガイド部材75と突き当てることによって軸方向に位置決めし、これらの間に隙間が生じることを防止したので、ストロークを長くする目的で電磁ソレノイド25を大型にする必要がない。
また、従来例と異なって、強度部材(磁性部材)であるクラッチリング63をデフケース19側で位置決めしないので、漏れ磁束によるクラッチリング63の磁化と、デフケース19に対する吸着力及び差動制限装置17の動作に対する悪影響などが防止される。従って、漏れ磁束を低減させる、あるいは、クラッチリング63の吸着力を低減させる、あるいは、電磁式アクチュエータ29(電磁ソレノイド25)の操作力を強化するなどの工夫が不要になり、電磁式アクチュエータ29の大型化に伴う搭載性の低下、コスト上昇、消費電力の増加が防止される。
また、電磁ソレノイド25の小型化も可能であり、この小型化に伴って、レイアウトの自由度が向上すると共に、コイルの巻き数と重量とコストが低減する。
また、差動制限装置17(ドッグクラッチ55)をサイドギア11と、デフケース19に係合したクラッチリング63との間で成立させたので、従来例と異なって、デフケースを構造簡素で軽量な1ピース構成にすることができ、インナーデフケースを内部に組み付けるためにデフケースを2分割する必要もなくなるから、これらに伴う大幅なコスト上昇が防止されると共に、差動機構15を構成する各ギア5,11,13を、インナーデフケースとの干渉を避ける目的でサイズダウンする必要がなくなり、伝達可能なトルク容量の低下が回避され、トルク容量低下を補うためにピニオンギア5の個数を増やす必要もなくなり、これに伴う重量増加が防止される。
また、板ばね503によって電磁ソレノイド25をデフケース19に押圧し軸方向支持させたことにより、上記の電磁ソレノイド25とデフケース19との一体化効果がさらに向上している。
<第4実施形態>
図9と図10によってクラッチ装置602およびこれを用いたデファレンシャル装置(リヤデフ)601の説明をする。以下の説明の中で左右の方向はリヤデフ601が用いられた4輪駆動車の方向である。
[クラッチ装置602およびリヤデフ601の特徴]
クラッチ装置602は、入力する駆動トルクによって回転可能なデフケース(入力部材)19と、このデフケース19からの駆動トルクが伝達される一対のサイドギヤ(出力部材)11、13と、デフケース19又はサイドギヤ11、13の一方の部材(デフケース19)に常時連結し、他方の部材(サイドギヤ11、13)に対して軸方向に移動し断続的に連結されるクラッチリング(クラッチ部材)63と、クラッチリング63を軸方向に移動させる電磁式アクチュエータ29とを含む。
電磁式アクチュエータ29は、電磁ソレノイド25と、電磁ソレノイド25の磁力によって軸方向に移動操作され、クラッチリング63を軸方向に移動させるプランジャ27とを含む電磁アクチュエータであり、電磁ソレノイド25は、デフケース19に対して軸方向に相対回転しないように配置され、デフケース19は、電磁ソレノイド25の磁路の一部を構成している。
クラッチ装置602が用いられたリヤデフ601は、キャリヤ3(図1参照)に収容され、入力する駆動トルク(エンジンからの駆動力)によって回転可能な入力部材と、回転可能なピニオンギア5(差動部材)と、前記駆動トルクを授受する噛み合い部7,9(トルク伝達部)を介してピニオンギア5と噛み合った(相対回転可能に連結された)第1及び第2のサイドギア11,13(出力部材)と、入力部材と共に同軸回転可能な差動機構15と、差動機構15の差動回転を制限する差動制限装置17とを含み、
差動制限装置17は、クラッチリング63(クラッチ部材)を移動操作して差動機構15の差動制限機能を制御するアクチュエータを含み、前記入力部材は、差動機構15を収容するデフケース19を含み、デフケース19は、前記駆動トルクが入力されるリングギア21(図1参照)が固定されたフランジ23(フランジ部)を含み、前記アクチュエータは、電磁ソレノイド25と、電磁ソレノイド25の磁力によって軸方向の移動操作力を受けるプランジャ27とを含む電磁式アクチュエータ29であり、電磁ソレノイド25は、リングギア21側に配置され、キャリヤ3に対して回り止めされ、デフケース19の側壁20は、電磁ソレノイド25の磁路の一部を構成し、プランジャ27はデフケース19のボス部31の外周で支持されている。
フランジ23は、デフケース19の軸方向一側(左側)にオフセットして形成され、電磁式アクチュエータ29は、フランジ23に対して隣接配置されており、プランジャ27は、磁力を受けるプランジャ本体77(磁性材料部)と、プランジャ本体77の内周に固定されたガイド部材75(非磁性材料部)とからなり、ガイド部材75には周方向等間隔に3個の凸部76が設けられており、各凸部76は、デフケース19の貫通孔67を通し、クラッチリング63の脚部65の左側面66(図7参照)に突き当たりクラッチリング63を軸方向に位置決めしている。
[クラッチ装置602およびリヤデフ601の構成]
なお、図9と図10において、リヤデフ401(第3実施形態)と同一の機能部又は機能部材については同一符号を付しており、重複する説明文は省略するが、必要に応じて第5実施形態の説明文を参照するものとする。
本実施形態では、クラッチ装置602は、差動制限装置17として用いている。
リヤデフ401ではプレート141とボルト143とによって電磁ソレノイド25がデフケース19に軸方向支持されているが、リヤデフ601では、この軸方向支持機能をスナップリング603によって行っている。
スナップリング603は、デフケース19に設けられた周溝605に係合した状態で電磁ソレノイド25の左側面に当接し、電磁ソレノイド25をデフケース19に対し軸方向に支持している。
電磁ソレノイド25は、上記のように支持部137でデフケース19と径方向に対向して接触していると共に、スナップリング603によってデフケース19に軸方向支持されているので、デフケース19を透過する磁束の変動が少なく、ドッグクラッチ55の操作機能が安定している。
[クラッチ装置602およびリヤデフ601の効果]
リヤデフ601は次のような効果が得られる。
コイルハウジング71(電磁ソレノイド25)をキャリヤ3で支持し、デフケース19を電磁ソレノイド25の磁路の一部に利用し、デフケース19の側壁20と合わせて一体的に配置したことによって電磁式アクチュエータ29がリヤデフ601を合わせてそれだけ小型化されているので、電磁式アクチュエータ29の搭載可能な機種(デファレンシャル装置)の制限が緩和される。さらに、プランジャ27(ガイド部材75)をデフケース19で支持したことによりデフケース19とプランジャ27の同芯度が良く、支持、作動性が向上している。
また、電磁式アクチュエータ29は、デフケース19のリングギア21側に配置されてもキャリヤ3と左ボス部31との間に配置されたスラスト力を受けるベアリングと干渉することがなくなり、搭載可能な機種(デファレンシャル装置)の制限がさらに緩和される。
また、リヤデフ601が電磁式アクチュエータ29と合わせて小型化されたことにより、差動機構15と、電磁式アクチュエータ29を含めたリヤデフ601全体とのオフセットが不要になるか、あるいは、オフセット量を最小限にすることが可能になるから、サイドギア11,13と後輪とを連結する出力軸(ドライブシャフト)やキャリヤ3などの互換性低下を最小限に留めることができる。
また、電磁式アクチュエータ29を、デフケース19の軸方向左側にオフセット配置されたフランジ23に隣接配置したので、従来例と異なって、ピニオンシャフト37の軸芯と右ボス部35側端部までの間隔がそれだけ狭くなり、この間隔を、サイドギア11,13に連結される出力軸側の要求寸法に合わせることが容易になり、リヤデフ601周辺のレイアウト性と車両への搭載性がさらに向上する。
また、電磁式アクチュエータ29をデフケース19のフランジ23側に配置したことによって、プランジャ27やドッグクラッチ55もフランジ23側に配置されることになり、これに伴い貫通孔67が形成されてデフケース19のフランジ23側の無駄肉が削除され、それだけ肉厚部が少なくなり、軽量化される。
また、プランジャ27を、磁性材料のプランジャ本体77と非磁性材料のガイド部材75とで構成し、クラッチリング63をこのガイド部材75と突き当てることによって軸方向に位置決めし、これらの間に隙間が生じることを防止したので、ストロークを長くする目的で電磁ソレノイド25を大型にする必要がない。
また、従来例と異なって、強度部材(磁性部材)であるクラッチリング63をデフケース19側で位置決めしないので、漏れ磁束によるクラッチリング63の磁化と、デフケース19に対する吸着力及び差動制限装置17の動作に対する悪影響などが防止される。従って、漏れ磁束を低減させる、あるいは、クラッチリング63の吸着力を低減させる、あるいは、電磁式アクチュエータ29(電磁ソレノイド25)の操作力を強化するなどの工夫が不要になり、電磁式アクチュエータ29の大型化に伴う搭載性の低下、コスト上昇、消費電力の増加が防止される。
また、電磁ソレノイド25の小型化も可能であり、この小型化に伴って、レイアウトの自由度が向上すると共に、コイルの巻き数と重量とコストが低減する。
また、差動制限装置17(ドッグクラッチ55)をサイドギア11とデフケース19に係合したクラッチリング63との間で成立させたので、従来例と異なって、デフケースを構造簡素で軽量な1ピース構成にすることができ、インナーデフケースを内部に組み付けるためにデフケースを2分割する必要もなくなるから、これらに伴う大幅なコスト上昇が防止されると共に、差動機構15を構成する各ギア5,11,13を、インナーデフケースとの干渉を避ける目的でサイズダウンする必要がなくなり、伝達可能なトルク容量の低下が回避され、トルク容量低下を補うためにピニオンギア5の個数を増やす必要もなくなり、これに伴う重量増加が防止される。
また、スナップリング603と周溝605によって電磁ソレノイド25をデフケース19に軸方向支持させたことにより、上記の電磁ソレノイド25とデフケース19との一体化効果がさらに向上している。
[本発明の範囲に含まれる他の態様]
本発明のデファレンシャル装置に適用可能な差動機構は、ベベルギア式の差動機構に限らず、他のギア機構を用いた差動機構でも、あるいは、ギア機構を用いない差動機構でもよい。
また、クラッチ装置又は差動制限装置は、一対の部材間で駆動トルクをON-Off的に断続するもの、又は差動をロックするものに限らず、例えば、摩擦クラッチで断続トルク又は差動制限力を中間的に伝達するもの又は連続的に伝達制御するものでもよい。
また、本発明のデファレンシャル装置は、リヤデフでなく、フロントデフ(原動機の駆動トルクを左右の前輪に配分するデファレンシャル装置)や、センターデフ(原動機の駆動トルクを前輪と後輪に配分するデファレンシャル装置)として用いてもよい。
また、電磁ソレノイドをデフケースに対して軸方向に相対移動しないような配置については他の採りうる構造として、電磁ソレノイドとデフケースとの間をラジアルベアリングを介して連結させる構造や電流供給用のリード線との間をスリップリングを介して電流を電磁ソレノイドに通電するようにして、電磁ソレノイドをデフケースに一体的に固定する構造などがある。
また、本発明のデファレンシャル装置は、差動制限装置として、実施例のような差動機構の差動回転をロックするいわゆるデフロック装置に用いるものだけではなく入力部材に入力する駆動トルクを差動機構側に伝達することを断続するようなフリーランニング装置やアクスルディスコネクト装置などにも用いることができる。
また、第3実施形態と第4実施形態において、プランジャ27のガイド部材75を、中間押圧部材207を介してではなく、クラッチリング205及びクラッチリング63と直接突き合わせてもよい。
第1実施形態のリヤデフ1を示す断面図である。 第2実施形態のリヤデフ401の差動がフリーになった状態を示す図面であり、図5のD−D断面図である。 リヤデフ401の差動がフリーになった状態を示す要部拡大断面図である。 リヤデフ401の差動がロックされた状態を示す図面であり、図5のD−D断面図である。 リヤデフ401をクラッチハウジング71側から見た図面である。 プランジャ27とクラッチリング63の一方向からの斜視図である。 プランジャ27とクラッチリング63の他方向からの斜視図である。 第6実施形態のリヤデフ501を示す断面図である。 第7実施形態のリヤデフ601の差動がフリーになった状態を示す図面であり、図10のE−E断面図である。 リヤデフ601をクラッチハウジング71側から見た図面である。
符号の説明
1、401、501、601 リヤデフ(デファレンシャル装置)
2、402、502、602 クラッチ装置
11、13 サイドギヤ
25 電磁ソレノイド
27 プランジャ
29 電磁アクチュエータ
63 クラッチリング

Claims (8)

  1. 入力する駆動トルクによって回転可能な入力部材と、この入力部材からの駆動トルクが伝達される出力部材と、前記入力部材又は前記出力部材の一方の部材に常時連結し、他方の部材に対して軸方向に移動し断続的に連結されるクラッチ部材と、クラッチ部材を軸方向に移動させるアクチュエータとを含むクラッチ装置であって、
    前記アクチュエータは、コイルとコイルハウジングからなる電磁ソレノイドと、前記電磁ソレノイドの磁力によって軸方向に移動操作され、前記クラッチ部材を軸方向に移動させるプランジャとを含む電磁アクチュエータであり、前記電磁ソレノイドは、前記一方の部材に対して軸方向に相対移動しないように配置され、前記一方の部材は、磁性材料で形成され前記電磁ソレノイドの磁路の一部を構成しており、
    前記コイルハウジングと前記一方の部材と前記プランジャとによって前記コイルの周囲に磁力線ループを形成し、前記プランジャを前記一方の部材に向け軸方向移動させて前記クラッチ部材を押圧することを特徴とするクラッチ装置。
  2. 請求項1記載のクラッチ装置であって、
    前記プランジャは、前記磁力線ループの一部を形成する磁性材料部と、前記磁性材料部と一体に連結された非磁性材料部とからなり、前記クラッチ部材は、前記非磁性材料部の突き当てによって軸方向に位置決めされていることを特徴とするクラッチ装置。
  3. 請求項2記載のクラッチ装置であって、
    前記一方の部材には前記プランジャとの間で磁力線を透過する周方向長さを有する凸部が形成され、前記電磁ソレノイドの磁力によって前記プランジャが軸方向に移動操作されたとき、前記プランジャは前記凸部の半径方向に微少隙間を有して対向することを特徴とするクラッチ装置。
  4. 入力する駆動トルクによって回転可能な入力部材と、この入力部材からの駆動トルクが伝達される差動部材と、前記駆動トルクを授受するトルク伝達部を介して前記差動部材と相対回転可能に連結された第1及び第2の出力部材とを含む差動機構と、前記差動機構の差動回転を制限する差動制限装置とを含むデファレンシャル装置であって、
    前記差動制限装置は、前記差動機構における2部材間で差動回転を制限するクラッチ部材と、クラッチ部材を作動させるアクチュエータとを含み、前記アクチュエータは、コイルとコイルハウジングからなる電磁ソレノイドと、前記電磁ソレノイドの磁力によって軸方向に移動操作され、前記クラッチ部材を軸方向に移動させるプランジャとを含む電磁アクチュエータであり、前記電磁ソレノイドは、前記入力部材に対して軸方向に相対移動しないように配置され、前記入力部材は、磁性材料で形成され前記電磁ソレノイドの一部を構成しており、
    前記コイルハウジングと前記入力部材と前記プランジャとによって前記コイルの周囲に磁力線ループを形成し、前記プランジャを前記入力部材に向け軸方向移動させて前記クラッチ部材を押圧することを特徴とするデファレンシャル装置。
  5. 請求項4記載のデファレンシャル装置であって、
    前記入力部材は、前記駆動トルクが入力されるフランジ部を備え、前記フランジ部は、前記入力部材の軸方向の一側に配置され、前記アクチュエータは、前記フランジ部に対して隣接配置されていることを特徴とするデファレンシャル装置。
  6. 請求項4乃至請求項5のいずれか一項に記載のデファレンシャル装置であって、
    前記プランジャは、前記磁力線ループの一部を形成する磁性材料部と、前記磁性材料部と一体に連結された非磁性材料部とからなり、前記クラッチ部材は、前記非磁性材料部と突き当てによって軸方向に位置決めされていることを特徴とするデファレンシャル装置。
  7. 請求項4乃至請求項6のいずれか一項に記載のデファレンシャル装置であって、前記差動制限装置は、前記入力部材と前記出力部材の一方との間に設けられていることを特徴とするデファレンシャル装置。
  8. 請求項4乃至請求項7のいずれか一項に記載のデファレンシャル装置であって、
    前記プランジャは前記入力部材に支持されていることを特徴とするデファレンシャル装置。
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