以下では、本発明の実施形態について説明する。なお、以下に説明する本実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また本実施形態で説明される構成の全てが、本発明の必須の構成要件であるとは限らない。
1.遊技機の構成
図1は、本実施形態に係る遊技機の外観構成を示す斜視図である。本実施形態の遊技機は、遊技場から貸し出された遊技球(遊技媒体)を用いて遊技を行うものであり、遊技機の外側面を形成する外枠2と、遊技機の内部に設けられ、遊技球が移動する遊技領域4を形成する遊技盤6と、遊技盤6を遊技者が視認可能かつ接触不可能にするガラスユニット8と、ガラスユニット8が取り付けられている前枠10を備えている。
そして前枠10のうちガラスユニット8を取り囲む部分は、光を透過する半透明の素材により構成されており、半透明の素材により構成されている部分の内部には、遊技を盛り上げるための演出光などを出力する複数の前枠ランプ12が設けられている。また、前枠10の上部の左右および下部の左右には、遊技を盛り上げるための演出音などを出力するスピーカー14が設けられている。
また前枠10の下部中央には、遊技球を貯留するための上皿16が設けられており、上皿16の内側側面の左部には、遊技機から遊技者に遊技球を払い出すための払出口18が設けられている。また前枠10の下部右側には、グリップユニット20が設けられており、遊技者がグリップユニット20を遊技機に向かって右回りに回転させる操作を行うと、遊技機内部に設けられた図示しない発射装置が作動して、遊技領域4内に遊技球が発射されるようになっている。そして上皿16の内側側面の右部には、上皿16から遊技球を発射装置に供給するための供給口22が設けられている。また上皿16の下方には、上皿16に遊技球を貯留しきれなくなった場合に余剰の遊技球を貯留しておく下皿24が設けられている。
また上皿16の上部手前側には、演出ボタン26が設けられており、遊技者が演出ボタン26を操作すると、遊技機で行われる演出が変化する。
図2は、図1で示した遊技盤6の外観構成を示す正面図である。図2に示すように遊技盤6には、円形状に外レール28が設けられており、外レール28に囲まれた領域が、遊技球が移動する遊技領域4となっている。また遊技領域4の左端部には、外レール28に沿うように円弧状に内レール30が設けられており、外レール28と内レール30は、遊技盤6の下方に設けられた図示しない発射装置から発射された遊技球を遊技領域4に誘導する。
また遊技盤6の中央部には、遊技を盛り上げるための演出画像などを表示する液晶ディスプレイ32(演出表示部)と、液晶ディスプレイ32を取り囲むように形成されたディスプレイ枠34を備える演出ユニット36が設けられている。このディスプレイ枠34は、光を透過する半透明の素材により構成された部分を有しており、半透明の素材により構成されている部分の内部には、遊技を盛り上げるための演出光などを出力する複数のディスプレイ枠ランプ38が設けられている。
そして本実施形態では、液晶ディスプレイ32の手前側を遊技球が通過できないようになっており、発射装置から発射された遊技球は、液晶ディスプレイ32の左側か右側の遊技領域4を落下するようになっている。
また遊技領域4には、遊技盤6の表面に交差するように図示しない多数の遊技釘が打ち付けられており、遊技領域4を移動する遊技球の移動方向がランダムに変化するようになっている。
また遊技領域4には、演出ユニット36の右下方に、遊技球が遊技機内部に回収されずに通過する通過ゲート40が設けられている。この通過ゲート40は、遊技球が通過したことを検出するセンサを内蔵し、通過ゲート40を遊技球が通過するたびに、普通当たりの当否を決定する普通抽選が行われる。
また遊技領域4には、演出ユニット36の下方に、遊技球が入賞すると遊技球が遊技機内部に回収される始動入賞口42が設けられている。この始動入賞口42は、遊技球が入賞したことを検出するセンサを内蔵するとともに、左右対称の形状を有する一対の部材を備える普通役物44が設けられており、普通役物44は、始動入賞口42に遊技球が入賞しにくい縮小状態と入賞しやすい拡大状態との間で動作可能に構成されている。そして普通役物44は、一対の部材を動作させるソレノイドなどの駆動装置を内蔵しており、普通抽選で普通当たりが当選すると所定条件下で拡大状態となるように制御される。そして始動入賞口42に遊技球が入賞するごとに、遊技者に対して所定個数(例えば10個)の遊技球が払い出されるとともに、大当たりの当否を決定する特別抽選が行われる。
また遊技領域4には、始動入賞口42の下方に、遊技球が入賞すると遊技球が遊技機内部に回収される大入賞口46が設けられている。この大入賞口46は、遊技球が入賞したことを検出するセンサを内蔵するとともに、大入賞口46を塞ぐ板状部材を備える特別役物48が設けられており、特別役物48は、大入賞口46に遊技球が入賞不可能な閉状態と入賞可能な開状態との間で動作可能に構成されている。そして特別役物48は、板状部材を動作させるソレノイドなどの駆動装置を内蔵しており、特別抽選で大当たりが当選すると所定条件下で開状態となるように制御される。そして大入賞口46に遊技球が入賞するたびに、遊技者に対して所定個数(例えば15個)の遊技球が払い出される。
また遊技領域4の最下部には、いずれの入賞口にも入賞せずに遊技領域4を落下した遊技球を遊技機内部に回収するアウト口50が設けられている。
そして遊技球の発射装置は、図1で示したグリップユニット20の回転量を調整することにより遊技球の射出力が変化するように構成されており、グリップユニット20の回転量が少ない場合には遊技領域4の左部分を遊技球が落下するように遊技球が発射され、グリップユニット20の回転量を多くするほど遊技領域4の右部分を遊技球が落下するように遊技球が発射される。従って遊技者は、遊技状況に応じてグリップユニット20の回転量を調整し、通過ゲート40を遊技球が通過するように遊技球を発射させたり、始動入賞口42に遊技球が入賞するように遊技機を発射させたり、大入賞口46に遊技球が入賞するように遊技球を発射させる。
2.第1可動物および第2可動物の詳細
また本実施形態の演出ユニット36は、図3に示すように、「出陣」との文字が描かれた第1可動物70を備えており、第1可動物70(第1可動部)は、図3に示すように液晶ディスプレイ32の表示領域の一部(特定領域)を覆う上限位置(第1位置)と、図2に示すように液晶ディスプレイ32の下方に収納される下限位置(第2位置)との間で往復移動するように設けられている。
また本実施形態の演出ユニット36は、図4に示すように、「萌」との文字が描かれた第2可動物72(第2可動部)を備えており、第2可動物72は、図4に示すように上限位置の第1可動物70の手前側に重なるようにして第1可動物70の一部を覆う上限位置(第1位置)と、図2に示すように液晶ディスプレイ32の下方に収納される下限位置(第2位置)との間で往復移動するように設けられている。
図5は、第1可動物70と第2可動物72が設けられている可動物ユニット74の外観を示す斜視図である。この可動物ユニット74は、図2で示した演出ユニット36の内側であって液晶ディスプレイ32の下方に設けられ、図5に示す状態では、第1可動物70が上限位置となっているとともに第2可動物72が上限位置となっている。
図5に示すように、本実施形態の可動物ユニット74では、左端に左シャフト76が、右端に右シャフト78が互いに平行に設けられており、第1可動物70は、左シャフト76と右シャフト78に対して上下にスライド(移動)可能に取り付けられている。また、左シャフト76の下方には、第1モーター80(第1駆動部)が設けられており、第1モーター80に取り付けられている第1モーターギア82が、第1可動物70に上下方向に設けられている上下ラックギア84と噛み合っている。従って、第1モーター80を正転あるいは逆転させると、第1可動物70が左シャフト76および右シャフト78に沿って上昇あるいは下降する動作を行う。
また、左シャフト76の上方には、左定荷重バネ86が設けられており、左定荷重バネ86の先端87が第1可動物70の左上端に取り付けられている。また、右シャフト78の上方には、右定荷重バネ88が設けられており、右定荷重バネ88の先端89が第1可動物70の右上端に取り付けられている。これにより可動物ユニット74では、左定荷重バネ86と右定荷重バネ88が第1可動物70のスライド位置に関わらず一定の荷重で第1可動物70を上方に付勢しており、第1可動物70を上昇させる際の第1モーター80の動力がアシストされる。
また、本実施形態の可動物ユニット74では、可動物ユニット74の中央部よりもやや右寄りに、左シャフト76と右シャフト78に対して平行にスライドレール90が設けられており、第2可動物72がスライドレール90に対して上下にスライド可能に取り付けられている。また、左シャフト76の手前側には、アーム軸92を中心に回転可能にアーム94が設けられており、このアーム94の先端は、第2可動物72の中央部よりもやや左寄りに前方に突出するように設けられた押上部96の下面に接触している。そしてアーム94は、アーム軸92に設けられたねじりバネ98(付勢部)により反時計回りに付勢されており、第2可動物72を上方に付勢している。
また、可動物ユニット74の中央部よりもやや左寄りに、前方に突出する突出状態(第1状態)と前方に突出しない非突出状態(第2状態)との間でソレノイドにより動作する維持部100が設けられている。この維持部100は、ソレノイドが非励磁状態になると内部に設けられているバネの付勢力により突出状態となり、ソレノイドが励磁状態になると電磁力により非突出状態となる。そして第2可動物72には、維持部100に対応する位置に円形の開口部102が設けられている。
そして図6に示すように、第2可動物72が下限位置であって維持部100が突出状態である場合には、維持部100が開口部102を貫通することにより、第2可動物72は、アーム94により上方に(第2位置に向けて)付勢されつつも上昇が規制されて下限位置に維持される。
そして、第2可動物72が維持部100により下限位置に維持されている状態で第1モーター80が正転されると、図7に示すように、第2可動物72が下限位置に維持されたまま、第1可動物70が上限位置となるまで上昇する。そして第1モーター80が逆転されると、第1可動物70が下降する。
そして、第2可動物72が維持部100により下限位置に維持されている状態で、ソレノイドが励磁状態になって維持部100が非突出状態となると、維持部100が開口部102を貫通しなくなる。すると第2可動物72は、第2可動物72の上昇が解放されて下限位置に維持されなくなり、図8に示すように、第1可動物70が上限位置である場合には、アーム94が押上部96を押し上げることにより、第2可動物72は上限位置となるまで上昇する。
図9(A)は、第1可動物70と第2可動物72が上限位置にある可動物ユニット74の側断面図であり、図9(B)は、第1可動物70と第2可動物72が下限位置にある可動物ユニット74の側断面図である。図9(A)に示すように、第1可動物70の前面には、第2可動物72の上昇を制限する制限部104が前方に突出するように設けられている。そして、第2可動物72が維持部100により下限位置に維持されない状態では、アーム94により上方に付勢されつつ、第2可動物72の中央部に設けられた接触部106の上面が、第1可動物70の制限部104の下面に接触することにより第2可動物72の上昇が制限される。
従って、第2可動物72が維持部100により下限位置に維持されない状態では、第1可動物70が上限位置である場合に第2可動物72も上限位置となるまで上昇する。なお接触部106の上面には緩衝材が設けられており、接触部106が制限部104に勢いよく衝突しても部品が破損しないようになっている。
そして、第1可動物70の制限部104により第2可動物72の上昇が制限されている状態で、第1モーター80が逆転されると、第1可動物70が下降することに伴って、第1可動物70の制限部104が第2可動物72の接触部106を押し下げることにより、第2可動物72も下降する。
ここで図8に示すように、維持部100は第2可動物72が下限位置から上昇すると、ソレノイドが非励磁状態に制御されて再び突出状態となっており、第2可動物72が下降すると、開口部102の外縁部108の下端が維持部100と接触する。そこで本実施形態では、図9(A)に示すように、維持部100の先端の上部は角が削られている一方で、外縁部108は下端になるにつれ肉厚が次第に薄くなるように形成されている。従って、外縁部108の下端が維持部100と接触すると、外縁部108の裏面が維持部100を押し込みながら維持部100が外縁部108を乗り越えるようにして第2可動物72が下降する。そして図9(B)に示すように、第1可動物70が下限位置まで下降することに伴って第2可動物72も下限位置まで下降すると、開口部102が維持部100の位置まで到達し、ソレノイドの内部のバネの付勢力により維持部100が突出状態となって開口部102を貫通することにより、第2可動物72を下限位置に維持する。
このように本実施形態の可動物ユニット74では、図6に示すように、第1可動物70と第2可動物72が下限位置にある状態から、まずは第1モーター80が正転されると、図7に示すように、第2可動物72が維持部100により下限位置に維持されたまま第1可動物70が上昇する。そして第1モーター80が正転あるいは逆転されると、第1可動物70が上昇あるいは下降する。
そして第1可動物70が下限位置から上昇した状態で維持部100が非突出状態になると、図8に示すように、アーム94の付勢力により第2可動物72が第1可動物70の制限部104に上昇が制限されるまで上昇する。そして第2可動物72が第1可動物70の制限部104に上昇が制限されている状態で、第1モーター80が正転あるいは逆転されると、第1可動物70が上昇あるいは下降することに伴って、第2可動物72も上昇あるいは下降する。そして図6に示すように、第1可動物70が下限位置まで下降すると、第2可動物72も下限位置に到達し、第2可動物72は維持部100により下限位置に維持される。
こうして本実施形態の可動物ユニット74では、第1可動物70を駆動する第1モーター80とは別に第2可動物72を駆動するモーターを設けなくても、上述したように第1可動物70が上限位置と下限位置との間で動作する演出と、第2可動物72が上限位置と下限位置との間で動作する演出を行うことができる。
また図7に示すように、第1可動物70の中央部には、光を透過する第1レンズ110(第1透過部)が設けられており、第1レンズ110の内側には、第1レンズ110に向けて光を照射する第1LED112(光源部)が設けられている。また第2可動物72の中央部には、光を透過する第2レンズ114(第2透過部)と、第2レンズ114の手前側に重なるように「萌」という文字が描かれた半透明の表示プレート116が設けられている。そして図8に示すように、第2可動物72が下限位置に維持されていない状態では、第1レンズ110と第2レンズ114が重なるようになっている。
そして第1レンズ110は、光が照射されると第1レンズ110内を光が放射状に進行するように光を透過する第1態様のカットが施されており、第2レンズ114は、光が照射されると第2レンズ114内を光が散乱して淡く光るように光を透過する第2態様のカットが施されている。
従って図7に示すように、第2可動物72が下限位置にあり第1可動物70が下限位置から上昇した状態で第1LED112が点灯されると、第1レンズ110内を光が放射状に進行するように見える第1態様の演出光が遊技者に対して出力される。また図8に示すように、第2可動物72が下限位置に維持されていない状態で第1LED112が点灯されると、第1レンズ110を透過した光が第2レンズ114内を散乱して表示プレート116が淡く光るように見える第2態様の演出光が遊技者に対して出力される。
こうして本実施形態の可動物ユニット74では、第1可動物70に設けられた第1LED112とは別に第2可動物72にLEDを設けなくても、第1可動物70の第1レンズ110から第1態様で演出光を出力させる演出と、第2可動物72の第2レンズ114から第2態様で演出光を出力させる演出を行うことができる。
以上のように本実施形態の可動物ユニット74では、第2可動物72を駆動するモーターを設けなくて済むとともに、第2可動物72にLEDを設けなくても済むため、可動物ユニット74の部品点数を減少させ、小型化、軽量化を図りつつ、第1可動物70と第2可動物72により多様な演出を行うことができる。
3.第3可動物の詳細
また図10に示すように、本実施形態の第1可動物70には、幟(のぼり)の形状を模した演出物左小120(第1演出部)、演出物右小122(第2演出部)、演出物左中124(第3演出部)、演出物右中126、演出物左大128、演出物右大130を備える第3可動物132(第3可動部)が設けられており、第3可動物132が備える6個の演出物(演出部)のそれぞれは、図10に示すように液晶ディスプレイ32の一部を覆うように出現する出現状態(第2状態)と、図2に示すように第1可動物70に収納される収納状態(第1状態)との間で動作するように第1可動物70に取り付けられている。
図11は、第3可動物132が取り付けられている第1可動物70を構成するベース部134の外観構成を示す斜視図である。図11に示すようにベース部134には、6個の演出部が前後方向および左右方向に位置をずらして取り付けられており、図10に示す出現状態から90度回転すると図11に示すようにベース部134に収納されるようになっている。
詳細には、演出物左小120は、ベース部134の上部左手前外側においてベース部134に対して回転可能に取り付けられ、演出物右小122は、ベース部134の上部右手前外側においてベース部134に対して回転可能に取り付けられ、演出物左中124は、ベース部134の上部左中央においてベース部134に対して回転可能に取り付けられ、演出物右中126は、ベース部134の上部右中央においてベース部134に対して回転可能に取り付けられ、演出物左大128は、ベース部134の上部左奥内側においてベース部134に対して回転可能に取り付けられ、演出物右大130は、ベース部134の上部右奥内側においてベース部134に対して回転可能に取り付けられている。
図12は、第3可動物132の分解斜視図である。図12に示すように、ベース部134の第1パーツ136と第2パーツ138の上部左外側には、演出物左小120の左小軸140を受ける左小軸受け142が設けられているとともに、第1パーツ136と第2パーツ138の上部右外側には、演出物右小122の右小軸144を受ける右小軸受け146が設けられている。そして第1パーツ136と第2パーツ138が組み立てられると、演出物左小120は、第1パーツ136と第2パーツ138に対して左小軸140を中心に回転可能に取り付けられ、演出物右小122は、第1パーツ136と第2パーツ138に対して右小軸144を中心に回転可能に取り付けられる。
また第1パーツ136と第2パーツ138には、演出物左小120を回転させるための左長スライダ148(第1移動部)と、演出物右小122を回転させるための右長スライダ150(第2移動部)が取り付けられる。詳細には、第2パーツ138の左中央部には、左右方向に長い第1左スライド穴152が設けられているとともに、第2パーツ138の右中央部には、左右方向に長い第1右スライド穴154が設けられている。そして、左長スライダ148の背面には、第1左連結棒156(連結部)が後方に突出するように設けられており、右長スライダ150の背面には、第1右連結棒158が後方に突出するように設けられている。
そして第1パーツ136と第2パーツ138が組み立てられると、第1左連結棒156が第1左スライド穴152を貫通することにより、左長スライダ148は、第1パーツ136と第2パーツ138に対して第1左スライド穴152に沿って左右方向にスライド(移動)可能に取り付けられ、第1右連結棒158が第1右スライド穴154を貫通することにより、右長スライダ150は、第1パーツ136と第2パーツ138に対して第1右スライド穴154に沿って左右方向にスライド可能に取り付けられる。
また第2パーツ138の下部には、第2モーター160(第2駆動部)と、第2モーター160に取り付けられる第2モーターギア162と、第2モーターギア162と左側で噛み合う左アイドルギア164と、左アイドルギア164と噛み合う左駆動ギア166と、第2モーターギア162と右側で噛み合う第1右アイドルギア168と、第1右アイドルギア168と噛み合う第2右アイドルギア170と、第2右アイドルギア170と噛み合う右駆動ギア172が設けられている。
そして左駆動ギア166は、左長スライダ148の下端において左右方向に形成された左長ラックギア174と噛み合い、第2モーター160が正転あるいは逆転されることに伴って左アイドルギア164を介して左駆動ギア166が正転あるいは逆転されると、左長スライダ148が第1左スライド穴152に沿って左方向あるいは右方向にスライドされる。
また右駆動ギア172は、右長スライダ150の下端において左右方向に形成された右長ラックギア176と噛み合い、第2モーター160が正転あるいは逆転されることに伴って第1右アイドルギア168および第2右アイドルギア170を介して右駆動ギア172が逆転あるいは正転されると、右長スライダ150が第1右スライド穴154に沿って右方向あるいは左方向にスライドされる。
図13(A)は、第1パーツ136および第2パーツ138に取り付けられた状態の位置関係にある演出物右小122と右長スライダ150を示す平面図であり、図13(B)はその正面図である。図13(A)に示すように、右長スライダ150の背面には、1つの第1右連結棒158が後方に突出するように設けられている。また図13(B)に示すように、右長スライダ150の前面には、4つの突起部178が前方に突出するように設けられており、図12の第1パーツ136の背面において第1右スライド穴154と平行に左右方向に設けられている図示しないガイドレールに4つの突起部178が誘導されるようになっている。これにより右長スライダ150は、第1パーツ136および第2パーツ138に対して左右方向にスライド可能に取り付けられる。
そして右長スライダ150は、図13(B)に示す位置が最も左寄りに位置する基準位置(第1位置)となるように、左右方向の移動範囲が定められている。また右長スライダ150の下端には、左右方向に右長ラックギア176が形成されている。
そして基準位置にある右長スライダ150の右方に、自重により収納状態となっている演出物右小122が取り付けられることにより、右長スライダ150が基準位置から右方向にスライドすると(第1位置から第2位置に向かって移動すると)、右長スライダ150の右端が演出物右小122の右小接触端180に接触するようになっている。ここで演出物右小122は、右小接触端180に右小軸144が設けられており、右小軸144が右長スライダ150の移動領域よりも上方(移動範囲外)となるように、そして右小軸144を中心として収納状態から反時計回りに回転可能に設けられている。
これにより、右長スライダ150の右端が演出物右小122の右小接触端180に接触して、更に右長スライダ150が右方向にスライドすると、図14(A)に示すように、右長スライダ150の右端が演出物右小122の右小接触端180を右方向に押すようにして、演出物右小122を反時計回りに回転させる。そして、更に右長スライダ150が右方向にスライドすると(第2位置に向かって特定位置まで移動すると)、図14(B)に示すように、右長スライダ150の上面に演出物右小122の右小接触端180が乗り上がり、演出物右小122が起立するようにして出現状態となる。ここで演出物右小122は、出現状態となるとそれ以上は反時計回りに回転しないように規制されており、右長スライダ150の上面に演出物右小122の右小接触端180が乗り上がった状態では、出現状態で維持されるようになっている。
ここで本実施形態では、演出物右小122が出現状態となっても右長スライダ150が左右方向にスライドしやすいように、右小接触端180には直角三角形状の接触片182が形成されており、接触片182の頂点が右長スライダ150の上面と接触するようになっている。また本実施形態では、図14(A)に示すように、右長スライダ150の右端の右上角が、右小軸144と接触片182の頂点の間において演出物右小122の右小接触端180に接触するため、右小軸144と接触片182の頂点の間には接触片182の斜辺を配置することにより、右長スライダ150の右上角が引っ掛かる箇所がないようにして、右長スライダ150の右上角が接触したまま滑らかに右方向にスライドできるようにしている。
そして右長スライダ150が、図14(B)に示す位置から左方向にスライドすると(特定位置から第1位置に向かって移動すると)、図14(A)に示すように、右小接触端180の頂点が右長スライダ150の上面から脱落する。そして、更に右長スライダ150が左方向にスライドすると、出現状態の演出物右小122は、右小軸144よりも右側に重心が存在するため自重により時計回りに回転して、図13(B)に示すように収納状態となる。ここで演出物右小122は、収納状態となるとそれ以上は時計回りに回転しないように規制されており、収納状態で維持されるようになっている。
また、図12に示す演出物左小120と左長スライダ148は、上述した演出物右小122と右長スライダ150の左右を反転させた状態で第1パーツ136および第2パーツ138に取り付けられる。
従って、左長スライダ148が最も右寄りに位置する基準位置から左方向にスライドすると(第1位置から第2位置に向かって移動すると)、左長スライダ148の左端が収納状態の演出物左小120の左小接触端184に接触する。そして、更に左長スライダ148が左方向にスライドすると、左長スライダ148の左端が演出物左小120の左小接触端184を左方向に押すようにして、演出物左小120を収納状態から時計回りに回転させる。そして、更に左長スライダ148が左方向にスライドすると(第2位置に向かって特定位置まで移動すると)、左長スライダ148の上面に演出物左小120の左小接触端184が乗り上がり、演出物左小120が出現状態となる。ここで演出物左小120は、出現状態となるとそれ以上は時計回りに回転しないように規制されており、左長スライダ148の上面に演出物左小120の左小接触端184が乗り上がった状態では、出現状態で維持されるようになっている。
そして、演出物左小120が出現状態である位置から左長スライダ148が右方向にスライドすると(特定位置から第1位置に向かって移動すると)、演出物左小120の左小接触端184の頂点が左長スライダ148の上面から脱落する。そして、更に左長スライダ148が右方向にスライドすると、出現状態の演出物左小120は、左小軸140よりも左側に重心が存在するため自重により反時計回りに回転して収納状態となる。ここで演出物左小120は、収納状態となるとそれ以上は反時計回りに回転しないように規制されており、収納状態で維持されるようになっている。
また、図12に示すように、ベース部134の第2パーツ138と第3パーツ186の上部左中央には、演出物左中124の左中軸188を受ける左中軸受け190が設けられているとともに、第2パーツ138と第3パーツ186の上部右中央には、演出物右中126の右中軸192を受ける右中軸受け194が設けられている。そして第2パーツ138と第3パーツ186が組み立てられると、演出物左中124は、第2パーツ138と第3パーツ186に対して左中軸188を中心に回転可能に取り付けられ、演出物右中126は、第2パーツ138と第3パーツ186に対して右中軸192を中心に回転可能に取り付けられる。
また第2パーツ138と第3パーツ186には、演出物左中124を回転させるための左中スライダ196(第3移動部)と、演出物右中126を回転させるための右中スライダ198が取り付けられる。詳細には、第3パーツ186の中央部左側には、左右方向に長い第2左スライド穴200が設けられているとともに、第2パーツ138の中央部右側には、左右方向に長い第2右スライド穴202が設けられている。そして、左中スライダ196の背面には、第2左連結棒204が後方に突出するように設けられており、右中スライダ198の背面には、第2右連結棒206が後方に突出するように設けられている。
そして第2パーツ138と第3パーツ186が組み立てられると、第2左連結棒204が第2左スライド穴200を貫通することにより、左中スライダ196は、第2パーツ138と第3パーツ186に対して第2左スライド穴200に沿って左右方向にスライド可能に取り付けられ、第2右連結棒206が第2右スライド穴202を貫通することにより、右中スライダ198は、第2パーツ138と第3パーツ186に対して第2右スライド穴202に沿って左右方向にスライド可能に取り付けられる。
ここで左中スライダ196には、第1左スライド穴152と平行に左右方向に左中スライド穴208が設けられており、第1左スライド穴152を貫通している第1左連結棒156が左中スライド穴208も貫通する。また右中スライダ198には、第1右スライド穴154と平行に左右方向に右中スライド穴210が設けられており、第1右スライド穴154を貫通している第1右連結棒158が右中スライド穴210も貫通する。
そして、左長スライダ148が左方向にスライドすると第1左連結棒156が第1左スライド穴152および左中スライド穴208を左方向に移動し、第1左連結棒156が左中スライド穴208の左端に達すると、第1左連結棒156が左中スライダ196を左方向に押すようにして左中スライダ196も連動して左方向にスライドする。また、左長スライダ148が右方向にスライドすると第1左連結棒156が第1左スライド穴152および左中スライド穴208を右方向に移動し、第1左連結棒156が左中スライド穴208の右端に達すると、第1左連結棒156が左中スライダ196を右方向に押すようにして左中スライダ196も連動して右方向にスライドする。
また、右長スライダ150が右方向にスライドすると第1右連結棒158が第1右スライド穴154および右中スライド穴210を右方向に移動し、第1右連結棒158が右中スライド穴210の右端に達すると、第1右連結棒158が右中スライダ198を右方向に押すようにして右中スライダ198も連動して右方向にスライドする。また、右長スライダ150が左方向にスライドすると第1右連結棒158が第1右スライド穴154および右中スライド穴210を左方向に移動し、第1右連結棒158が右中スライド穴210の左端に達すると、第1右連結棒158が右中スライダ198を左方向に押すようにして右中スライダ198も連動して左方向にスライドする。
すなわち、左中スライダ196は左中スライド穴208の長さ(所定距離)に応じた時間差で左長スライダ148に追従して左右方向にスライドし、右中スライダ198は右中スライド穴210の長さ(所定距離)に応じた時間差で右長スライダ150に追従して左右方向にスライドする。
そして、演出物左中124と左中スライダ196および演出物右中126と右中スライダ198は、上述した演出物左小120と左長スライダ148および演出物右小122と右長スライダ150と同様の位置関係で第2パーツ138および第3パーツ186に取り付けられる。
従って、左中スライダ196が最も右寄りに位置する基準位置から左方向にスライドすると(第1位置から第2位置に向かって移動すると)、左中スライダ196の左端が収納状態の演出物左中124の左中接触端212に接触する。そして、更に左中スライダ196が左方向にスライドすると、左中スライダ196の左端が演出物左中124の左中接触端212を左方向に押すようにして、演出物左中124を時計回りに回転させる。そして、更に左中スライダ196が左方向にスライドすると(第2位置に向かって特定位置まで移動すると)、左中スライダ196の上面に演出物左中124の左中接触端212が乗り上がり、演出物左中124が出現状態となる。ここで演出物左中124は、出現状態となるとそれ以上は時計回りに回転しないように規制されており、左中スライダ196の上面に演出物左中124の左中接触端212が乗り上がった状態では、出現状態で維持されるようになっている。
そして、演出物左中124が出現状態である位置から左中スライダ196が右方向にスライドすると(特定位置から第1位置に向かって移動すると)、演出物左中124の左中接触端212の頂点が左中スライダ196の上面から脱落する。そして、更に左中スライダ196が右方向にスライドすると、出現状態の演出物左中124は、左中軸188よりも左側に重心が存在するため自重により反時計回りに回転して収納状態となる。ここで演出物左中124は、収納状態となるとそれ以上は反時計回りに回転しないように規制されており、収納状態で維持されるようになっている。
また、右中スライダ198が最も左寄りに位置する基準位置から右方向にスライドすると、右中スライダ198の右端が収納状態の演出物右中126の右中接触端214に接触する。そして、更に右中スライダ198が右方向にスライドすると、右中スライダ198の右端が演出物右中126の右中接触端214を右方向に押すようにして、演出物右中126を反時計回りに回転させる。そして、更に右中スライダ198が右方向にスライドすると、右中スライダ198の上面に演出物右中126の右中接触端214が乗り上がり、演出物右中126が出現状態となる。ここで演出物右中126は、出現状態となるとそれ以上は反時計回りに回転しないように規制されており、右中スライダ198の上面に演出物右中126の右中接触端214が乗り上がった状態では、出現状態で維持されるようになっている。
そして、演出物右中126が出現状態である位置から右中スライダ198が左方向にスライドすると、演出物右中126の右中接触端214の頂点が右中スライダ198の上面から脱落する。そして、更に右中スライダ198が左方向にスライドすると、出現状態の演出物右中126は、右中軸192よりも右側に重心が存在するため自重により時計回りに回転して収納状態となる。ここで演出物右中126は、収納状態となるとそれ以上は時計回りに回転しないように規制されており、収納状態で維持されるようになっている。
また、図12に示すように、ベース部134の第3パーツ186と第4パーツ216の上部左内側には、演出物左大128の左大軸218を受ける左大軸受け220が設けられているとともに、第3パーツ186と第4パーツ216の上部右内側には、演出物右大130の右大軸222を受ける右大軸受け224が設けられている。そして第3パーツ186と第4パーツ216が組み立てられると、演出物左大128は、第3パーツ186と第4パーツ216に対して左大軸218を中心に回転可能に取り付けられ、演出物右大130は、第3パーツ186と第4パーツ216に対して右大軸222を中心に回転可能に取り付けられる。
また第3パーツ186と第4パーツ216には、演出物左大128を回転させるための左短スライダ226と、演出物右大130を回転させるための右短スライダ228が取り付けられる。そして第3パーツ186と第4パーツ216が組み立てられると、左短スライダ226は、第3パーツ186と第4パーツ216に対して第2左スライド穴200に沿って左右方向にスライド可能に取り付けられ、右短スライダ228は、第3パーツ186と第4パーツ216に対して第2右スライド穴202に沿って左右方向にスライド可能に取り付けられる。
ここで左短スライダ226には、第2左スライド穴200と平行に左右方向に左短スライド穴230が設けられており、第2左スライド穴200を貫通している第2左連結棒204が左短スライド穴230も貫通する。また右短スライダ228には、第2右スライド穴202と平行に左右方向に右短スライド穴232が設けられており、第2右スライド穴202を貫通している第2右連結棒206が右短スライド穴232も貫通する。
そして、左中スライダ196が左方向にスライドすると第2左連結棒204が第2左スライド穴200および左短スライド穴230を左方向に移動し、第2左連結棒204が左短スライド穴230の左端に達すると、第2左連結棒204が左短スライダ226を左方向に押すようにして左短スライダ226も連動して左方向にスライドする。また、左短スライダ226が右方向にスライドすると第2左連結棒204が第2左スライド穴200および左短スライド穴230を右方向に移動し、第2左連結棒204が左短スライド穴230の右端に達すると、第2左連結棒204が左短スライダ226を右方向に押すようにして左短スライダ226も連動して右方向にスライドする。
また、右中スライダ198が右方向にスライドすると第2右連結棒206が第2右スライド穴202および右短スライド穴232を右方向に移動し、第2右連結棒206が右短スライド穴232の右端に達すると、第2右連結棒206が右短スライダ228を右方向に押すようにして右短スライダ228も連動して右方向にスライドする。また、右中スライダ198が左方向にスライドすると第2右連結棒206が第2右スライド穴202および右短スライド穴232を左方向に移動し、第2右連結棒206が右短スライド穴232の左端に達すると、第2右連結棒206が右短スライダ228を左方向に押すようにして右短スライダ228も連動して左方向にスライドする。
すなわち、左短スライダ226は左短スライド穴230の長さに応じた時間差で左中スライダ196に追従して左右方向にスライドし、右短スライダ228は右短スライド穴232の長さに応じた時間差で右中スライダ198に追従して左右方向にスライドする。
そして、演出物左大128と左短スライダ226および演出物右大130と右短スライダ228は、上述した演出物左小120と左長スライダ148および演出物右小122と右長スライダ150とは若干異なる位置関係で第3パーツ186および第4パーツ216に取り付けられる。
詳細には、左短スライダ226の右端には、後方に突出するように左短突出部234が設けられている。そして、左短スライダ226が最も右寄りに位置する基準位置にある状態で左短スライダ226の奥側に重なるように、かつ左短突出部234の左方に、収納状態の演出物左大128が取り付けられることにより、左短スライダ226が基準位置から左方向にスライドすると、左短突出部234の左端が演出物左大128の左大接触端236に接触するようになっている。ここで演出物左大128は演出物左小120や演出物左中124と同様に、左大接触端236に左大軸218が設けられており、左大軸218が左短突出部234の移動領域よりも上方となるように、そして左大軸218を中心として収納状態から時計回りに回転可能に設けられている。
これにより、左短突出部234の左端が演出物左大128の左大接触端236に接触して、更に左短スライダ226が左方向にスライドすると、左短突出部234の左端が演出物左大128の左大接触端236を左方向に押すようにして、演出物左大128を時計回りに回転させる。そして、更に左短突出部234が左方向にスライドすると、左短突出部234の上面に演出物左大128の左大接触端236が乗り上がり、演出物左大128が出現状態となる。ここで演出物左大128は、出現状態となるとそれ以上は時計回りに回転しないように規制されており、左短突出部234の上面に演出物左大128の左大接触端236が乗り上がった状態では、出現状態で維持されるようになっている。
そして、演出物左大128が出現状態である位置から左短スライダ226が右方向にスライドすると、演出物左大128の左大接触端236の頂点が左短突出部234の上面から脱落する。そして、更に左短スライダ226が右方向にスライドすると、出現状態の演出物左大128は、左大軸218よりも左側に重心が存在するため自重により反時計回りに回転して収納状態となる。ここで演出物左大128は、収納状態となるとそれ以上は反時計回りに回転しないように規制されており、収納状態で維持されるようになっている。
また、右短スライダ228の左端には、後方に突出するように右短突出部238が設けられている。そして、右短スライダ228が最も左寄りに位置する基準位置にある状態で右短スライダ228の奥側に重なるように、かつ右短突出部238の右方に、収納状態の演出物右大130が取り付けられることにより、右短スライダ228が基準位置から右方向にスライドすると、右短突出部238の右端が演出物右大130の右大接触端240に接触するようになっている。ここで演出物右大130は演出物右小122や演出物右中126と同様に、右大接触端240に右大軸222が設けられており、右大軸222が右短突出部238の移動領域よりも上方となるように、そして右大軸222を中心として収納状態から反時計回りに回転可能に設けられている。
これにより、右短突出部238の右端が演出物右大130の右大接触端240に接触して、更に右短スライダ228が右方向にスライドすると、右短突出部238の右端が演出物右大130の右大接触端240を右方向に押すようにして、演出物右大130を反時計回りに回転させる。そして、更に右短突出部238が右方向にスライドすると、右短突出部238の上面に演出物右大130の右大接触端240が乗り上がり、演出物右大130が出現状態となる。ここで演出物右大130は、出現状態となるとそれ以上は反時計回りに回転しないように規制されており、右短突出部238の上面に演出物右大130の右大接触端240が乗り上がった状態では、出現状態で維持されるようになっている。
そして、演出物右大130が出現状態である位置から右短スライダ228が左方向にスライドすると、演出物右大130の右大接触端240の頂点が右短突出部238の上面から脱落する。そして、更に右短スライダ228が左方向にスライドすると、出現状態の演出物右大130は、右大軸222よりも右側に重心が存在するため自重により時計回りに回転して収納状態となる。ここで演出物右大130は、収納状態となるとそれ以上は時計回りに回転しないように規制されており、収納状態で維持されるようになっている。
図15(A)は、6個の演出物と6個のスライダがベース部134に取り付けられている状態における位置関係を示す平面図であり、図15(B)は、その正面図である。図15(A)および図15(B)に示すように、演出物左小120、演出物右小122、演出物左中124、演出物右中126、演出物左大128、演出物右大130が収納状態である場合には、左長スライダ148、左中スライダ196、左短スライダ226のそれぞれが最も右寄り(中央寄り)に位置し、右長スライダ150、右中スライダ198、右短スライダ228のそれぞれが最も左寄り(中央寄り)に位置することにより、それぞれが基準位置にある。
そしてこの状態では、図12で示した左長スライダ148の第1左連結棒156が左中スライダ196の左中スライド穴208の右端に位置するとともに、左中スライダ196の第2左連結棒204が左短スライダ226の左短スライド穴230の右端に位置し、右長スライダ150の第1右連結棒158が右中スライダ198の右中スライド穴210の左端に位置するとともに、右中スライダ198の第2右連結棒206が右短スライダ228の右短スライド穴232の左端に位置している。
また本実施形態では、左長スライダ148、左中スライダ196、左短スライダ226のそれぞれが基準位置から左方向にスライドを開始してから収納状態の演出物左小120、演出物左中124、演出物左大128のそれぞれに接触するまでの移動距離と、右長スライダ150、右中スライダ198、右短スライダ228のそれぞれが基準位置から右方向にスライドを開始してから収納状態の演出物右小122、演出物右中126、演出物右大130のそれぞれに接触するまでの移動距離が等しくなるように、それぞれが設けられている。
そして図15(A)および図15(B)に示す状態で第2モーター160が正転されると、まずは左長スライダ148が左方向にスライドを開始するのと同時に、右長スライダ150が右方向にスライドを開始する。すると、左長スライダ148が左小接触端184に接触するのと同時に、右長スライダ150が右小接触端180に接触し、図16(A)および図16(B)に示すように、演出物左小120と演出物右小122が同時に出現状態となる。
するとこの状態では、左長スライダ148が左中スライド穴208の長さの分だけ左方向にスライドし、右長スライダ150が右中スライド穴210の長さの分だけ右方向にスライドしており、第1左連結棒156が左中スライド穴208の左端に到達して左中スライダ196が左方向にスライドを開始するのと同時に、第1右連結棒158が右中スライド穴210の右端に到達して右中スライダ198が右方向にスライドを開始する。すると、左中スライダ196が左中接触端212に接触するのと同時に、右中スライダ198が右中接触端214に接触し、図17(A)および図17(B)に示すように、演出物左中124と演出物右中126が同時に出現状態となる。
ここで左長スライダ148は左方向へのスライドを継続しているが、左長スライダ148の上面に左小接触端184の頂点を接触させながら演出物左小120を出現状態に維持している。また、右長スライダ150は右方向へのスライドを継続しているが、右長スライダ150の上面に右小接触端180の頂点を接触させながら演出物右小122を出現状態に維持している。
するとこの状態では、左中スライダ196が左短スライド穴230の長さの分だけ左方向にスライドし、右中スライダ198が右短スライド穴232の長さの分だけ右方向にスライドしており、第2左連結棒204が左短スライド穴230の左端に到達して左短スライダ226が左方向にスライドを開始するのと同時に、第2右連結棒206が右短スライド穴232の右端に到達して右短スライダ228が右方向にスライドを開始する。すると、左短スライダ226の左短突出部234が左大接触端236に接触するのと同時に、右短スライダ228の右短突出部238が右大接触端240に接触し、図18(A)および図18(B)に示すように、演出物左大128と演出物右大130が同時に出現状態となる。
ここで左中スライダ196は左方向へのスライドを継続しているが、左中スライダ196の上面に左中接触端212の頂点を接触させながら演出物左中124を出現状態に維持している。また、右中スライダ198は右方向へのスライドを継続しているが、右中スライダ198の上面に右中接触端214の頂点を接触させながら演出物右中126を出現状態に維持している。
そして図18(A)および図18(B)に示すように、演出物左小120、演出物右小122、演出物左中124、演出物右中126、演出物左大128、演出物右大130が出現状態である場合に、左長スライダ148、左中スライダ196、左短スライダ226のそれぞれが最も左寄り(外側寄り)に位置し、右長スライダ150、右中スライダ198、右短スライダ228のそれぞれが最も右寄り(外側寄り)に位置することにより、それぞれが限界位置(第2位置)にある。
そして図18(A)および図18(B)に示す状態で第2モーター160が逆転されると、まずは左長スライダ148が右方向にスライドを開始するのと同時に、右長スライダ150が左方向にスライドを開始する。そして、左長スライダ148が左中スライド穴208の長さの分だけ右方向にスライドし、右長スライダ150が右中スライド穴210の長さの分だけ左方向にスライドすると、第1左連結棒156が左中スライド穴208の右端に到達して左中スライダ196が右方向にスライドを開始するのと同時に、第1右連結棒158が右中スライド穴210の左端に到達し、右中スライダ198が左方向にスライドを開始する。
そして、左中スライダ196が左短スライド穴230の長さの分だけ右方向にスライドし、右中スライダ198が右短スライド穴232の長さの分だけ左方向にスライドすると、第2左連結棒204が左短スライド穴230の右端に到達して左短スライダ226が右方向にスライドを開始するのと同時に、第2右連結棒206が右短スライド穴232の左端に到達し、右短スライダ228が左方向にスライドを開始する。
するとこの時点では、図19(A)および図19(B)に示すように、演出物左小120、演出物右小122、演出物左中124、演出物右中126、演出物左大128、演出物右大130が出現状態のまま、左小接触端184の頂点が左長スライダ148の上面の左端付近に到達し、左中接触端212の頂点が左中スライダ196の上面の左端付近に到達し、左大接触端236の頂点が左短突出部234の上面の左端付近に到達すると同時に、右小接触端180の頂点が右長スライダ150の上面の右端付近に到達し、右中接触端214の頂点が右中スライダ198の上面の右端付近に到達し、右大接触端240の頂点が右短突出部238の上面の右端付近に到達している。
そして、左長スライダ148、左中スライダ196、左短スライダ226が連動して右方向にスライドするとともに、右長スライダ150、右中スライダ198、右短スライダ228が連動して左方向にスライドすると、図15(A)および図15(B)に示すように、演出物左小120、演出物右小122、演出物左中124、演出物右中126、演出物左大128、演出物右大130が同時に収納状態となる。
このように本実施形態では、演出物左小120、演出物右小122、演出物左中124、演出物右中126、演出物左大128、演出物右大130が収納状態となっている状態で第2モーター160を正転させると、まずは演出物左小120および演出物右小122を同時に出現状態にさせ、その後に演出物左中124および演出物右中126を同時に出現状態にさせ、更にその後に演出物左大128および演出物右大130を同時に出現状態にさせる。そして演出物左小120、演出物右小122、演出物左中124、演出物右中126、演出物左大128、演出物右大130が出現状態となっている状態で第2モーター160を逆転させると、演出物左小120、演出物右小122、演出物左中124、演出物右中126、演出物左大128、演出物右大130を同時に収納状態にさせることができる。
また、図15(A)および図15(B)に示すように、演出物左小120、演出物右小122、演出物左中124、演出物右中126、演出物左大128、演出物右大130が収納状態となっている状態で第2モーター160を正転させ、図16(A)および図16(B)に示すように、演出物左小120、演出物右小122が出現状態となっているが演出物左中124、演出物右中126、演出物左大128、演出物右大130が収納状態となっている状態で第2モーター160を逆転させると、演出物左小120、演出物右小122を出現状態にさせるが演出物左中124、演出物右中126、演出物左大128、演出物右大130を出現状態とさせずに演出物左小120、演出物右小122を再び収納状態にさせることができる。
また、図15(A)および図15(B)に示すように、演出物左小120、演出物右小122、演出物左中124、演出物右中126、演出物左大128、演出物右大130が収納状態となっている状態で第2モーター160を正転させ、図17(A)および図17(B)に示すように、演出物左小120、演出物右小122、演出物左中124、演出物右中126が出現状態となっているが、演出物左大128、演出物右大130が収納状態となっている状態で第2モーター160を逆転させると、演出物左小120、演出物右小122、演出物左中124、演出物右中126を出現状態にさせるが演出物左大128、演出物右大130を出現状態とさせずに演出物左小120、演出物右小122、演出物左中124、演出物右中126を再び収納状態にさせることができる。
こうして本実施形態では、演出物左小120、演出物右小122、演出物左中124、演出物右中126、演出物左大128、演出物右大130を上述のように動作させつつ、そのために必要な部品点数を減少させ、小型化、軽量化、組み立て容易化を図ることができる。
特に本実施形態では、演出物左小120と演出物右小122、演出物左中124と演出物右中126、演出物左大128と演出物右大130を、時間差をおいて順次出現状態にするために、左長スライダ148、左中スライダ196、左短スライダ226のそれぞれが時間差をおいて連動して左右方向にスライドするとともに、右長スライダ150、右中スライダ198、右短スライダ228のそれぞれが時間差をおいて連動して左右方向にスライドするようにしているため、図15(A)および図15(B)に示す収納状態では、演出物左小120と左長スライダ148の間隔、演出物右小122と右長スライダ150の間隔、演出物左中124と左中スライダ196の間隔、演出物右中126と右中スライダ198の間隔、演出物左大128と左短突出部234の間隔、演出物右大130と右短突出部238の間隔のそれぞれを同一にするとともにそれぞれを狭めることができる。
また、図15(A)に示すように、左短スライダ226の奥側に重なるようにして演出物左大128を設け、左短スライダ226が左方向にスライドすると左短突出部234が左大接触端236に接触するようにし、右短スライダ228の奥側に重なるようにして演出物右大130を設け、右短スライダ228が右方向にスライドすると右短突出部238が右大接触端240に接触するようにしているため、左短スライダ226および右短スライダ228の左右方向の長さを左短スライド穴230および右短スライド穴232の長さを確保できるサイズにしつつ、演出物左大128と演出物右大130の間隔を狭めることができる。
図20(A)は、演出物左小120、演出物右小122、演出物左中124、演出物右中126、演出物左大128、演出物右大130が出現状態となっている第3可動物132の外観構成を示す斜視図である。図20(A)に示すようにベース部134の上面には、演出物左小120、演出物右小122、演出物左中124、演出物右中126、演出物左大128、演出物右大130のそれぞれの手前側に、下方から上方に向けて光を照射する第2LED242が設けられており、出現状態の演出物左小120、演出物右小122、演出物左中124、演出物右中126、演出物左大128、演出物右大130のそれぞれをライトアップする。
ここで複数の第2LED242のそれぞれは、遊技者が上方からベース部134の上面を覗き込んでも光が遊技者の目に照射されないように、光の照射角度を水平方向から上方に60°程度に設定している。すると第2LED242は、あまり上方を照らすことができないため、出現状態における高さが比較的低い演出物左小120、演出物右小122、演出物左中124、演出物右中126に対しては効果的にライトアップ演出を行うことができるが、出現状態における高さが比較的高い演出物左大128、演出物右大130に対しては上部に光が届かず、効果的にライトアップ演出を行うことができない。そこで本実施形態では、演出物左大128、演出物右大130に対しても上部に光が届くように、ベース部134に演出物左大128および演出物右大130を取り付けている。
図20(B)は、図20(A)の側面図である。図20(B)に示すように、本実施形態では、演出物左小120、演出物右小122、演出物左中124、演出物右中126は、出現状態でほぼ鉛直方向となるようにベース部134に取り付けられているが、演出物左大128、演出物右大130は、出現状態で上部がわずかに遊技者側に傾くようにベース部134に取り付けられている。これにより、演出物左大128、演出物右大130の上部にも第2LED242からの光が届くようになっている。
こうして本実施形態では、遊技者が上方からベース部134の上面を覗き込んでも光が遊技者の目に照射されないように複数の第2LED242のそれぞれの照射角度を設定しても、出現状態における高さが比較的高い演出物左大128、演出物右大130に対しても、効果的にライトアップ演出を行うことができる。
4.機能ブロック
図21は、本実施形態の遊技機の機能ブロック図である。本実施形態の遊技機は、メイン基板500およびサブ基板600を含む制御基板によって制御される。メイン基板500は、通過ゲートセンサ502、始動入賞口センサ504、大入賞口センサ506、払出センサ508等の入力手段からの入力信号を受けて、遊技を実行するための各種の演算を行い、演算結果に基づいて、普通役物駆動装置520、特別役物駆動装置522、払出装置524等の出力手段の動作制御を行う。
またサブ基板600は、メイン基板500から送られてくる信号や、演出ボタンスイッチ602からの入力信号を受けて、遊技の進行状況に合わせた演出を実行するための各種の演算を行い、演算結果に基づいて、演出表示装置620、音響装置622、可動物駆動装置624等の演出装置626の動作制御を行う。またメイン基板500やサブ基板600等の各基板の機能は各種のプロセッサ(CPU、DSPなど)、ASIC(ゲートアレイなど)、ROM(情報記憶媒体の一例)、あるいはRAMなどのハードウェアや、ROMなどに予め記憶されている所与のプログラムからなるソフトウェアにより実現される。
そしてメイン基板500は、乱数発生手段540、普通抽選手段542、普通駆動制御手段544、特別抽選手段546、遊技状態移行制御手段548、特別駆動制御手段550、払出制御手段552、通信制御手段554、メインメモリ570を含んで構成されている。
乱数発生手段540は、抽選用の乱数値を発生させる手段であり、ハードウェア乱数を発生させる乱数発生器や、ソフトウェア乱数を発生させるプログラムにより実現される。ソフトウェア乱数は、例えば、インクリメントカウンタ(所定のカウント範囲を循環するように数値をカウントするカウンタ)のカウント値に基づいて発生させることができる。なお本実施形態において「乱数値」には、数学的な意味でランダムに発生する値のみならず、その発生自体は規則的であっても、その取得タイミング等が不規則であるために実質的に乱数として機能しうる値も含まれる。
普通抽選手段542は、1個の遊技球が通過ゲート40を通過するごとに作動する通過ゲートセンサ502からの通過信号に基づいて、乱数発生手段540から乱数値(抽選用乱数値)を取得して、取得した乱数値について普通当たりの当否を決定する普通抽選を行う。
普通駆動制御手段544は、普通抽選で普通当たりが当選すると、普通役物44が所定条件下で拡大状態となるように普通役物駆動装置520を制御する。
特別抽選手段546は、1個の遊技球が始動入賞口42に入賞するごとに作動する始動入賞口センサ504からの入賞信号に基づいて、乱数発生手段540から乱数値(抽選用乱数値)を取得して、取得した乱数値について大当たりの当否を決定するとともに、大当たりが当選した場合には、確変図柄または通常図柄のいずれが当選したかを判定する特別抽選を行う。
遊技状態移行制御手段548は、所定の移行条件の成立に基づいて、通常状態、確変大当たり状態、通常大当たり状態、確変状態、時短状態の間で遊技状態を移行させる遊技状態移行制御処理を行う。遊技状態の移行条件は、1の条件が定められていてもよいし、複数の条件が定められていてもよい。複数の条件が定められている場合には、複数の予め定められた条件のうち1の条件が成立したこと、あるいは複数の予め定められた条件の全てが成立したことに基づいて、遊技状態を別の遊技状態へ移行させることができる。
通常状態は、複数種類の遊技状態の中で初期状態に相当する遊技状態で、通常状態からは確変大当たり状態または通常大当たり状態への移行が可能となっている。
確変大当たり状態は、通常状態あるいは確変状態における特別抽選において、確変図柄が当選したことに基づいて開始され、確変大当たり状態において特別役物48が所定条件下で開状態となってから閉状態となることが15回繰り返されたことを条件に終了する。そして遊技状態移行制御手段548は、確変大当たり状態が終了すると、遊技状態を確変状態に移行させる。
通常大当たり状態は、通常状態あるいは確変状態における特別抽選において、通常図柄が当選したことに基づいて開始され、通常大当たり状態において特別役物48が所定条件下で開状態となってから閉状態となることが15回繰り返されたことを条件に終了する。そして遊技状態移行制御手段548は、通常大当たり状態が終了すると、遊技状態を通常状態に移行させる。
確変状態は、確変大当たり状態が終了したことを条件に移行され、確変状態からは確変大当たり状態または通常大当たり状態への移行が可能となっているが、確変状態において特別抽選が行われた回数が70回に達したことを条件に終了する。そして遊技状態移行制御手段548は、確変状態が終了すると遊技状態を通常状態に移行させる。そして確変状態では、通常状態よりも大当たりが当選する確率が高くなるように、あるいは大当たりが当選した場合に確変図柄が当選する確率が高くなるように、特別抽選が行われる。また確変状態では、1回の特別抽選にかかる時間が短縮されて特別抽選の実行契機を頻繁に到来させることができるように制御される。
時短状態は、通常大当たり状態が終了したことを条件に、あるいは確変状態が終了したことを条件に、遊技状態が通常状態に移行されるとともに開始され、時短状態において特別抽選が行われた回数が100回に達したことを条件に終了する。そして時短状態では、1回の特別抽選にかかる時間が短縮されて特別抽選の実行契機を頻繁に到来させることができるように制御される。
特別駆動制御手段550は、確変大当たり状態あるいは通常大当たり状態が開始されたことを契機として、特別役物48が所定条件下で開状態となってから閉状態となることを15回繰り返すように特別役物駆動装置522の駆動制御を行う。
払出制御手段552は、始動入賞口センサ504からの入賞信号あるいは大入賞口センサ506からの入賞信号に基づいて、入賞信号ごとに予め定められている賞球数に相当する払出数の遊技球を払出装置524に払い出させる制御を行う。
通信制御手段554は、サブ基板600に信号を送信する制御を行っている。なお本実施形態の遊技機では、メイン基板500とサブ基板600との間では、メイン基板500からサブ基板600への単方向通信のみが可能となっており、サブ基板600からはメイン基板500へ信号を送信することができないように通信接続されている。
続いて、サブ基板600について説明する。サブ基板600は、演出制御手段640と、サブメモリ670とを含んで構成されている。
演出制御手段640は、メイン基板500から送信された通知信号や、演出ボタンスイッチ602からの入力信号や、サブメモリ670に記憶されている演出データに基づいて、演出表示装置620を制御して前枠ランプ12やディスプレイ枠ランプ38を点灯あるいは点滅させたり、液晶ディスプレイ32に演出画像を表示させたり、音響装置622を制御してスピーカー14から演出音を出力させたり、可動物駆動装置624を駆動して第1可動物70、第2可動物72、第3可動物132を動作させたりするなど、演出装置626を制御することにより、遊技を盛り上げたり、遊技を補助するための演出を実行させる。
例えば、始動入賞口42への遊技球の入賞、演出ボタン26に対する操作、遊技状態の変動などの遊技イベントの発生に応じて、特別抽選演出処理、状態演出処理などを行う。
特別抽選演出処理では、演出制御手段640は、メイン基板500から送信された通知信号に基づいて、特別抽選を演出する特別変動演出を演出装置626に実行させる。本実施形態では演出制御手段640は、液晶ディスプレイ32の中央部において「1」から「7」までの7種類のアラビア数字画像を3カ所で循環的に変動させることにより特別図柄画像を変動表示させた後に、特別抽選の結果に応じた態様で特別図柄画像を停止表示させるとともに、液晶ディスプレイ32においてキャラクタ画像を動作させたり、背景画像を変化させたりする変動演出画像を表示させることにより、特別変動演出を液晶ディスプレイ32において実行する。
更に演出制御手段640は、特別変動演出として、特別図柄画像や変動演出画像に合わせて第1可動物70、第2可動物72、第3可動物132を動作させる。具体的には演出制御手段640は、第1モーター80を正転あるいは逆転させることにより第1可動物70を上昇あるいは下降させたり、維持部100を突出状態あるいは非突出状態にさせることにより第2可動物72を第1位置に維持あるいは解放したり、第1LED112を点灯あるいは消灯させたり、第2LED242を点灯あるいは消灯させたり、第2モーター160を正転あるいは逆転させることにより演出物左小120、演出物右小122、演出物左中124、演出物右中126、演出物左大128、演出物右大130を出現状態あるいは収納状態にさせたりする。
ここで本実施形態では、特別変動演出の実行種別としてプレミアムリーチ、スーパーリーチ1、スーパーリーチ2、ノーマルリーチ、リーチ無しが用意されており、演出制御手段640は、特別抽選の結果に基づいて、特別変動演出の実行種別を複数の実行種別のいずれにするかを決定する。そして各実行種別の特別変動演出は、特別図柄画像や変動演出画像の表示パターンや、第1可動物70、第2可動物72、第3可動物132の動作パターンが異なるとともに、特別抽選の結果に応じて選択される確率や、開始から終了までにかかる実行時間が異なっている。これにより各実行種別の特別変動演出は、各実行種別の特別変動演出が実行された場合における確変図柄あるいは通常図柄の当選に対する期待度が異なるようになっている。
特に本実施形態では、特別変動演出の実行種別としてプレミアムリーチが選択された場合には、演出制御手段640は、図10に示すように、第1可動物70および第2可動物72が下限位置に維持された状態で、演出物左小120、演出物右小122、演出物左中124、演出物右中126、演出物左大128、演出物右大130が出現状態となってから、図2に示すように再び収納状態となった後に、図3に示すように、第2可動物72が下限位置に維持されたまま、第1可動物70が上限位置となるまで上昇するプレミアムリーチパターンで第1可動物70および第3可動物132を動作させる。
すると演出制御手段640は、図3に示すように、第2可動物72が下限位置に維持されたまま第1可動物70が上限位置となった状態で、第1LED112を点灯させることにより、第1レンズ110内を光が放射状に進行するように見える第1態様の演出光を遊技者に対して出力する。
また、特別変動演出の実行種別としてスーパーリーチ1が選択された場合には、演出制御手段640は、図22に示すように、第1可動物70および第2可動物72が下限位置に維持された状態で、演出物左小120、演出物右小122、演出物左中124、演出物右中126が出現状態となるが演出物左大128、演出物右大130は出現状態とならずに演出物左小120、演出物右小122、演出物左中124、演出物右中126が再び収納状態となるスーパーリーチ1パターンで第3可動物132を動作させる。
また、特別変動演出の実行種別としてスーパーリーチ2が選択された場合には、演出制御手段640は、図23に示すように、第1可動物70および第2可動物72が下限位置に維持された状態で、演出物左小120、演出物右小122が出現状態となるが演出物左中124、演出物右中126、演出物左大128、演出物右大130は出現状態とならずに演出物左小120、演出物右小122が再び収納状態となるスーパーリーチ1パターンで第3可動物132を動作させる。
そして演出制御手段640は、第1可動物70および第3可動物132の動作に応じて、特別図柄画像や変動演出画像を液晶ディスプレイ32に表示させる。具体的には、図2に示すように、第1可動物70および第2可動物72が下限位置である場合には、液晶ディスプレイ32の表示領域の全体において特別図柄画像や変動演出画像を表示させるが、図3に示すように、第1可動物70が上限位置である場合には、液晶ディスプレイ32の表示領域のうち第1可動物70に覆われていない表示領域A1(特定領域以外の領域)において特別図柄画像や変動演出画像を表示させる。また、第1可動物70が上昇したり下降したりする動作を行う場合には、第1可動物70の上昇あるいは下降に応じて変化する第1可動物70に覆われていない表示領域において特別図柄画像や変動演出画像を表示させる。
また図10に示すように、演出物左小120、演出物右小122、演出物左中124、演出物右中126、演出物左大128、演出物右大130が出現状態となる場合には、演出物左小120、演出物右小122、演出物左中124、演出物右中126、演出物左大128、演出物右大130に覆われていない表示領域A2において特別図柄画像や変動演出画像を表示させる。また図22に示すように、演出物左小120、演出物右小122、演出物左中124、演出物右中126が出現状態となる場合には、演出物左小120、演出物右小122、演出物左中124、演出物右中126に覆われていない表示領域A3において特別図柄画像や変動演出画像を表示させる。また図23に示すように、演出物左小120、演出物右小122が出現状態となる場合には、演出物左小120、演出物右小122に覆われていない表示領域A4において特別図柄画像や変動演出画像を表示させる。
そして演出制御手段640は、特別抽選において確変図柄が当選した場合には、「111」または「333」または「555」または「777」などのように3つのアラビア数字画像が奇数で揃うように特別図柄画像を停止表示させ、特別抽選において通常図柄が当選した場合には、「222」または「444」または「666」などのように3つのアラビア数字画像が偶数で揃うように特別図柄画像を停止表示させ、いずれの大当たりも当選しなかった場合であって特別変動演出の実行種別がいずれかのリーチである場合には、「383」などのように2つのアラビア数字画像は同一であるが1つのアラビア数字画像は異なるリーチハズレ状態で特別図柄画像を停止表示させ、いずれの大当たりも当選しなかった場合であって特別変動演出の実行種別がリーチ無しである場合には、「283」などのように3つのアラビア数字画像が異なるように特別図柄画像を停止表示させることにより、液晶ディスプレイ32に特別抽選の結果を表示させる。
状態演出処理では、演出制御手段640は、メイン基板500から送信された通知信号に基づいて、現在の遊技状態に応じて液晶ディスプレイ32においてキャラクタ画像を動作させたり、背景画像を変化させたり、第1可動物70あるいは第2可動物72を動作させたりすることにより、現在の遊技状態を遊技者に示唆する状態演出を実行する。
例えば、現在の遊技状態が通常状態である場合には、演出制御手段640は、特別抽選が行われるごとに演出状態移行抽選を行い、演出状態を複数種類の演出状態のうちいずれの演出状態に設定するかを決定する。そして演出制御手段640は、設定されている演出状態に応じた通常状態画像を液晶ディスプレイ32に表示させる。また演出制御手段640は、現在の遊技状態が確変状態である場合には、液晶ディスプレイ32に現在の遊技状態が確変状態であることを示唆する確変状態画像を表示させ、現在の遊技状態が時短状態である場合には、液晶ディスプレイ32に現在の遊技状態が時短状態であることを示唆するとともに、特別抽選が行われた回数が100回に達するまでの残り回数を示す時短状態画像を表示させ、現在の遊技状態が確変大当たり状態あるいは通常大当たり状態である場合には、液晶ディスプレイ32に現在の遊技状態が確変大当たり状態あるいは通常大当たり状態であることを示すとともに、残りラウンド数を示す大当たり状態画像(特定演出画像)を表示させる。
特に本実施形態では、演出制御手段640は、現在の遊技状態が確変大当たり状態あるいは通常大当たり状態(特定遊技状態)である場合には、図4に示すように、第1可動物70および第2可動物72が上限位置となるまで上昇する大当たり状態パターンで第1可動物70および第2可動物72を動作させる。詳細には演出制御手段640は、遊技状態が確変大当たり状態あるいは通常大当たり状態に移行することを契機として、維持部100のソレノイドを励磁して維持部100を非突出状態に制御し、維持部100による第2可動物72の上昇を解放する。
すると、第1可動物70が既に上限位置となっている場合には、アーム94の付勢力により第2可動物72も上限位置となるまで上昇する。一方、第1可動物70が下限位置となっている場合には、第1可動物70の制限部104により第2可動物72の上昇が制限されるため第2可動物72も下限位置に留まるが、第1モーター80が正転されることにより第1可動物70が上限位置となるまで上昇することに伴って第2可動物72も上限位置となるまで上昇する。
すると演出制御手段640は、第1可動物70が上限位置となり、かつ第2可動物72が上限位置となった状態で第1LED112を点灯させることにより、第1レンズ110を透過した光が第2レンズ114内を散乱して表示プレート116が淡く光るように見える第2態様の演出光を遊技者に対して出力する。
そして、確変大当たり状態あるいは通常大当たり状態が終了することを契機として、第1モーター80が逆転されることにより第1可動物70が下限位置となるまで下降することに伴って第2可動物72も下限位置となるまで下降する。
そして演出制御手段640は、第1可動物70および第2可動物72の動作に応じて、大当たり状態画像を液晶ディスプレイ32に表示させる。具体的には、図4に示すように、第1可動物70および第2可動物72が上限位置である場合には、液晶ディスプレイ32の表示領域のうち第1可動物70および第2可動物72に覆われていない表示領域A5において大当たり状態画像を表示させる。また、第1可動物70および第2可動物72が上昇したり下降したりする動作を行う場合には、第1可動物70および第2可動物72の上昇あるいは下降に応じて変化する第1可動物70および第2可動物72に覆われていない表示領域において大当たり状態画像を表示させる。
こうして本実施形態では、遊技状態が確変大当たり状態あるいは通常大当たり状態である場合には、第1可動物70および第2可動物72を上限位置に維持しつつ、第2態様の演出光を遊技者に対して出力するとともに、第1可動物70および第2可動物72に覆われていない表示領域において大当たり状態画像を表示させることにより、遊技状態が確変大当たり状態あるいは通常大当たり状態であることを遊技者に分かり易く報知することができる。
5.変形例
本発明は、上記の実施形態で説明したものに限らず、種々の変形実施が可能であり、以下に変形例を紹介する。なお、上記実施形態や、以下において変形例として説明する各種の手法は、本発明を実現する制御手法として適宜組み合わせて採用することができる。
上記実施形態では、第2可動物72が下限位置に維持されていない状態では、第1可動物70の手前側に第2可動物72が重なる状態で、第1可動物70の制限部104により第2可動物72の上昇が制限される例を挙げて説明したが、第2可動物72が下限位置に維持されていない状態でも、第1可動物70と第2可動物72が重ならない状態で、制限部104により第2可動物72の上昇が制限されるようにしてもよい。この場合には、第1可動物70の下方に第2可動物72が位置する状態で制限部104により第2可動物72の上昇が制限されるようにしてもよいし、第1可動物70の上方に第2可動物72が位置する状態で制限部104により第2可動物72の上昇が制限されるようにしてもよい。また、第2可動物72の手前側で第1可動物70が動作するようにしてもよい。
また上記実施形態では、第1可動物70が下限位置にある状態では第1可動物70が収納され、第2可動物72が下限位置にある状態では第2可動物72が収納される例を挙げて説明したが、第1可動物70が下限位置にある状態であっても第1可動物70が収納されず、第2可動物72が下限位置にある状態であっても第2可動物72が収納されないようにしてもよい。
また上記実施形態では、第1可動物70が上限位置と下限位置との間で上昇および下降し、第2可動物72が上限位置と下限位置との間で上昇および下降する例を挙げて説明したが、第1可動物70の移動方向および第2可動物72の移動方向は、左右方向や、前後方向や、それらの中間的な斜め方向であってもよい。
また上記実施形態では、第1可動物70が上限位置と下限位置との間で往復可能に直線移動し、第2可動物72が上限位置と下限位置との間で往復可能に直線移動する例を挙げて説明したが、第1可動物70が第1位置と第2位置との間で往復可能に回転移動し、第2可動物72が第1位置と第2位置との間で往復可能に回転移動するようにしてもよい。
また上記実施形態では、第3可動物132の6個の演出物が、第1可動物70に収納される収納状態と、液晶ディスプレイ32の一部を覆うように出現する出現状態との間で動作する例を挙げて説明したが、6個の演出物が、ベース部134に収納されない2つの状態の間で動作するようにしてもよい。例えば6個の演出物が、液晶ディスプレイ32の表示領域を覆わないが遊技者が視認可能な第1出現状態と、液晶ディスプレイ32の表示領域の一部を覆う第2出現状態との間で動作するようにしてもよい。また、6個の演出物が、液晶ディスプレイ32の表示領域とは無関係に2つの状態の間で動作するようにしてもよい。
また上記実施形態では、第3可動物132の6個のスライダのそれぞれが、基準位置と限界位置との間で往復可能に直線移動する例を挙げて説明したが、第3可動物132の6個のスライダのそれぞれが、基準位置と限界位置との間で往復可能に回転移動するようにしてもよい。
また上記実施形態では、第3可動物132の6個の演出物が、それぞれの先端が横方向を指す状態と上方向を指す状態との間で動作する例を挙げて説明したが、6個の演出物が、それぞれの先端が下方向を指す下向き状態(第1状態)と横方向を指す横向き状態(第2状態)との間で動作するようにしてもよい。このようにしても、6個の演出物は自重により横向き状態から下向き状態に復帰することができる。
また上記実施形態では、左長スライダ148の上面を平面に形成することにより、左長スライダ148の上面に左小接触端184の頂点を接触させながら左長スライダ148が左方向へスライドして、演出物左小120を出現状態に維持させる例を挙げて説明したが、左長スライダ148の上面を上下方向に起伏のある曲面に形成することにより、左長スライダ148の上面に左小接触端184の頂点を接触させながら左長スライダ148が左方向へスライドすると、演出物左小120が起伏に沿って回転しつつ出現状態に維持されるようにしてもよい。
また上記実施形態では、現在の遊技状態が確変大当たり状態あるいは通常大当たり状態である場合に、第1可動物70および第2可動物72を上限位置となるまで上昇させる例を挙げて説明したが、現在の遊技状態が確変状態や時短状態あるいは通常状態における特定の演出状態である場合に、第1可動物70および第2可動物72を上限位置となるまで上昇させるようにしてもよい。また現在の遊技状態が特定遊技状態である場合に、第3可動物132を動作させるようにしてもよい。
また上記実施形態では、特定のリーチパターンが選択された場合に第3可動物132を動作させる例を挙げて説明したが、特定のリーチパターンが選択された場合に第1可動物70および第2可動物72を動作させるようにしてもよい。
また上記実施形態では、第1可動物70および第2可動物72が下限位置に維持された状態で第3可動物132が動作する例を挙げて説明したが、第1可動物70あるいは第2可動物72が下限位置から上昇した状態で第3可動物132が動作するようにしてもよいし、第1可動物70あるいは第2可動物72が上昇あるいは下降しながら第3可動物132が動作するようにしてもよい。