JP5354799B2 - 遊技機の回転灯装置 - Google Patents

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Description

本発明は、パトランプ等に代表される遊技機の回転灯装置に関する。
従来、遊技機の一種であるパチンコ機では、遊技領域を構成する遊技盤の中央部にセンター飾りを配置し、このセンター飾りに液晶表示装置等による図柄表示装置を備えたものが一般に知られており、遊技領域に設けられた始動入賞口内に遊技球が入賞したときに、図柄表示装置において複数の図柄を変動させた後に停止表示したときの図柄の組み合わせが予め設定された当たり図柄であった場合、特別遊技状態(大当たり)を成立させるように構成されている。この特別遊技状態においては、遊技領域の下部に設けられた可変入賞口(大入賞口)を開放して遊技球の入賞を容易にして、遊技者が大量の遊技球を獲得できるようになっている。
また、センター飾りにおいて図柄表示装置とともに、一般にパトランプと称される回転灯装置を備えたものが知られている。この回転灯装置は、LED等の光源および反射板を備えて構成され、例えば大当たり状態やリーチ状態において、光源を発光させた状態でその周囲を反射板が回転作動することにより、効果的な光の演出が可能になっている。そして近年では、回転灯装置においてより多彩な発光演出を可能にすべく、光源の周囲を反射板とともに周回軌道の異なる別の回転体を回転させ、遊技者の興味を高めて興趣性を向上させたものが提案されている(例えば、特許文献1を参照)。
特開2005−253679号公報
しかしながら、従来の回転灯装置において、光源の周囲を周回軌道の異なる2つの回転体を各々独立して回転させるには、電気モータ等の駆動源を複数設け、更にはこの駆動源からの駆動力を可動体に各々伝達するための伝達機構を複数設ける必要があったため、製造コストや部品点数の増大、ひいては回転灯装置の大型化を招来することになっていた。また、近年における図柄表示画面(液晶表示画面)の大型傾向に伴って、センター飾りにおいて回転灯装置の収容スペースを確保することが困難になるおそれがあった。
本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであり、装置全体を大型化することなく多彩な発光演出を実現することが可能な構成の遊技機の回転灯装置を提供することを目的とする。
このような目的達成のために、本発明に係る遊技機の回転灯装置は、光を発光する光源(例えば、本実施形態におけるLED55)と、光源の周囲に設けられ、光源から発せられた光を反射、透過、もしくは遮光可能な第1回転体(例えば、本実施形態における反射板57)および第2回転体(例えば、本実施形態における装飾板67)と、第1回転体に連結された第1歯車と、第2回転体に連結された第2歯車と、回転駆動力を発生する駆動源(例えば、本実施形態における駆動モータ84)と、駆動源に連結して駆動源からの回転駆動力が伝達される駆動歯車と、駆動歯車の回転駆動力を第1歯車および第2歯車へ伝達する伝達手段(例えば、本実施形態における可動歯車94)と、駆動源の回転駆動を制御する駆動制御手段(例えば、本実施形態における第1および第2駆動制御手段142,143)とを備え、伝達手段は、駆動源の回転駆動方向に応じて駆動歯車からの回転駆動力を第1歯車と第2歯車とへ選択的に伝達し、第1回転体と第2回転体とを光源の周囲において選択的に回転させる。
なお、上述の発明において、第1および第2歯車が、回転軸方向に並んで同心状に配設されており、前記伝達手段が、第1および第2歯車と駆動歯車との間に配設され、第1および第2歯車の回転軸と同心状の円弧軌跡に沿って、駆動歯車および第1歯車に噛合する第1基準位置と駆動歯車および第2歯車に噛合する第2基準位置との間を往復移動自在に設けられた可動歯車と、駆動源および駆動歯車を一体に支持し、第1および第2歯車と駆動歯車との軸間方向に移動自在に設けられた支持手段(例えば、実施形態におけるモータベース82および連結板83)と、支持手段を軸間方向において第1および第2歯車の側へ付勢して、可動歯車の移動位置によらず可動歯車および駆動歯車の軸間距離を一定に保持して、駆動歯車を可動歯車に常時噛合させる付勢手段(例えば、実施形態におけるコイルバネ86)とを備え、駆動源が第1の回転駆動方向(例えば、実施形態における逆転方向R2)へ駆動されたとき、可動歯車は、駆動歯車からの回転駆動力により回転するとともに駆動歯車との噛合位置での回転接線方向へ押圧されて第1基準位置へ移動し、第1歯車を介して第1回転体を光源の周囲において回転させ、駆動源が第2の回転駆動方向(例えば、実施形態における正転方向R1)へ駆動されたとき、可動歯車は、駆動歯車からの回転駆動力により回転するとともに駆動歯車との噛合位置での回転接線方向へ押圧されて第2基準位置へ移動し、第2歯車を介して第2回転体を光源の周囲において回転させることが好ましい。
本発明に係る遊技機の回転灯装置によれば、複数の駆動源および駆動機構を必要とせず、単一の駆動源の回転駆動方向を変えるだけで、伝達歯車からの回転駆動力を第1歯車と第2歯車とへ選択的に伝達し、光源の周囲において第1回転体と第2回転体とを各々独立して回転させることができるため、製造コストの低減、部品点数の削減、ひいては装置全体の小型化により省スペース化を図ることができるとともに、多彩な発光演出により遊技者の遊技意欲をより喚起するような遊技演出が可能になる。
また、上述の発明において、駆動源の回転駆動方向に応じて第1歯車に噛合する第1基準位置と第2歯車に噛合する第2基準位置とに選択的に移動する可動歯車を設ける構成とすることで、回転灯装置全体の構造をより簡素化することができる。
本実施形態に係るパトランプ装置を備えた遊技機の代表例として示すパチンコ機の正面図である。 上記パチンコ機の背面図である。 上記パチンコ機に設けられた遊技盤の正面図である。 上記パトランプ装置の斜視図である。 上記パトランプ装置の平面図である。 図5の矢印VI−VIに沿った断面図である。 図5の矢印VII−VIIに沿った断面図である。 上記パチンコ機のゲーム制御を行う遊技制御手段の概略構成を示すブロック図である。 上記遊技制御手段の図柄要素取得手段、演出決定手段及び演出パターン群メモリの構成を示すブロック図である。 上記遊技制御手段の点灯制御手段により決定されるパトランプ装置の発光色を説明する表図である。 上記パトランプ装置の平面図であり、(a)は可動歯車が第1基準位置にある場合、(b)は可動歯車が第1基準位置と第2基準位置との中間位置にある場合、(c)は可動歯車が第2基準位置にある場合を示している。
以下、本発明の好ましい実施形態について図面を参照して説明する。本発明に係る回転灯装置(パトランプ装置)を備えた遊技機の代表例としてパチンコ機PMの正面図および背面図を図1および図2に示すとともに、このパチンコ機PMに装着される遊技盤10の正面図を図3に示しており、先ずこの図を参照してパチンコ機PMの全体構成について概要説明する。
パチンコ機PMは、図1に示すように、外郭方形枠サイズに構成された縦向きの固定保持枠をなす外枠1の開口前面に、これに合わせた方形枠サイズに構成されて開閉搭載枠をなす前枠2が互いの正面左側縁部に配設された上下のヒンジ機構3a,3bにより横開き開閉および着脱が可能に取り付けられ、正面右側縁部に設けられたダブル錠と称される施錠装置4を利用して常には外枠1と係合連結された閉鎖状態に保持される。
前枠2の前面側には、前枠2の上部前面域に合わせた方形状のガラス扉5および球皿ユニット6が正面左側部に設けられたヒンジ機構7a,7b,7cを利用して横開き開閉および着脱可能に組み付けられ、施錠装置4を利用して常には前枠2の前面を覆う閉鎖状態に保持される。球皿ユニット6の正面右側下部には遊技球の発射操作を行う操作ハンドル8が設けられている。ガラス扉5の背後に位置する前枠2の上部には、遊技盤10を着脱可能に収容する方形枠状の収容枠(図示しない)が設けられており、この収容枠に所定のゲージ設定で構成された遊技盤10が着脱可能にセット保持され、常には閉鎖保持されるガラス扉5を通して遊技盤10の正面の遊技領域PAを臨ませるようになっている。
遊技盤10は、図3に示すように、ルータ加工等を施した矩形状の積層合板に、所定の図柄が印刷されたセルを貼り付けて成型される化粧板11を基板として構成される。化粧版11の前面には、上下のレール飾り12a,12bに囲まれて略円形の遊技領域PAが区画形成されている。遊技盤10の遊技領域PAには、多数本の遊技釘(図示せず)とともに風車13などが配設され、遊技領域PAの中央部近傍には、各種の演出パターンの画像および図柄を表示する図柄表示装置21や、遊技の展開に応じた演出を行うパトランプ装置などが取り付けられたセンター飾り20が配設される。
遊技領域PAの下部(センター飾り20の下方)には始動入賞装置15が設けられ、遊技球がこの始動入賞口を通過すると、始動入賞装置15内に設けられた始動口入賞検出装置15a(図8を参照)に検出されて遊技盤10の裏面側へ排出されるようになっている。また、始動入賞装置15の左右には一般入賞装置14がそれぞれ設けられており、遊技球がこの一般入賞口を通過すると、一般入賞装置14内に設けられた一般入賞口入賞検出装置14a(図8を参照)に検出されて遊技盤10の裏面側へ排出されるようになっている。
さらに、始動入賞装置15の下方には、大入賞口を開閉可能な大入賞装置(アタッカー)16が設けられている。大入賞装置16は、特別遊技中に大入賞口駆動装置16b(図8を参照)を用いて大入賞口を開放し、遊技球を大入賞口に対し通過容易にする。遊技球が大入賞口を通過すると、大入賞装置16内に設けられた大入賞口検出装置16a(図8を参照)に検出されて遊技盤10の裏面側へ排出されるようになっている。また、遊技領域PAの下端には、各入賞装置に入賞せずに落下した遊技球を遊技盤10の裏面側へ排出させるアウト口17が設けられている。
また、図柄表示装置21の下部には、図柄表示装置21による図柄の変動中に始動入賞装置15に落入した入賞球数を表示する4個の保留球ランプ22が設けられている。本実施形態では、4個を上限として(図柄変動中に)始動入賞装置15に入賞があるごとに、保留球ランプ22を1個ずつ点灯させ、変動図柄の変動表示が開始されるごとに、点灯している保留球ランプ22を1個ずつ消灯させる。
前枠2の裏面側には、図2に示すように、外枠1の内寸サイズよりも幾分小さめの矩形枠状に形成された裏セット盤30が着脱可能に取り付けられている。裏セット盤30は、遊技盤10の背後に位置する上部領域に、前後連通して開口する大型の窓口開口30aを有する枠状に形成されており、この窓口開口30aの上方に、遊技球を貯留する球貯留タンク31、及び球貯留タンク31と繋がってゆるく傾斜するタンクレール32が設けられ、背面視における窓口開口30aの右側に、タンクレール32により前後各1列の整列状態で導かれた遊技球を遊技盤10における入賞状態に基づいて払い出す球払出装置33、球払出装置33から払い出された遊技球を球皿ユニット6の球皿に導く払出通路などの賞球機構が設けられている。
また、裏セット盤30の背面には、制御装置、電子部品に電力を供給する電源ユニット41、パチンコ機PMの作動を統括的に制御する主制御基板42、画像表示、効果照明、効果音等の遊技演出の制御を主に行うサブ制御基板43、遊技球の払出作動を制御する球払出制御基板44等の各種基板や電子部品などが取り付けられ、これらが図示省略するコネクタケーブルで接続されてパチンコ機PMが作動可能に構成される。
パチンコ機PMは、外枠1が遊技施設の遊技島(設置枠台)に固定設置され、前枠2、ガラス扉5、球皿ユニット6等が閉鎖施錠された状態で遊技に供され、球皿ユニット6の球皿に遊技球を貯留させて発射ハンドル8を回動操作することにより遊技が開始される。発射ハンドル8が回動操作されると、球皿ユニット6の球皿に貯留された遊技球が、球皿ユニット6の裏面側に配設される遊技球発射装置(図示せず)により1球ずつ遊技領域PAに打ち出され、パチンコゲームが展開される。
次に、センター飾り20に設けられたパトランプ装置(回転灯装置)50について図4〜図7を追加参照しながら説明する。ここで、図4はパトランプ装置50の斜視図、図5はパトランプ装置50の平面図、図6は図4の矢印VI−VIに沿った断面図、図7は図4の矢印VII−VIIに沿った断面図である。なお、図6および図7においては、説明の都合上、LED基板(LED)の図示を省略している。
パトランプ装置50は、大別的には、センター飾り20の前面側に設けられた光源側ユニット50aと、この光源側ユニット50aの背面側に設けられた駆動源側ユニット50bとを主体に構成されている。なお、以降の説明においては、図中に付記する前後、左右および上下の指す方向をそれぞれ、前後方向、左右方向および上下方向と称して説明する。
光源側ユニット50aは、センター飾り20の前面側に設けられたベース部材51と、ベース部材51に立設されたLED基板54と、ベース部材51に水平に設けられた回転支持部材61と、ベース部材51と回転支持部材61との間で回転自在に設けられた第1回転部材56と、回転支持部材61の上面側に設けられた押さえ部材73と、回転支持部材61と押さえ部材73との間で回転自在に設けられた第2回転部材66とを備えて構成されており、例えばベース部材51から上側に露出する部分が透明性を有する釣鐘状のカバー体(図示せず)により覆われている。
ベース部材51は、上面側および後面側が開口した略矩形箱状のベース枠部52と、このベース枠部52の底板から上方へ向けて突出する略半円筒状の支持部53とを有している。ベース枠部52の底板より支持部53の内面側に囲まれてLED基板54が立設姿勢で設けられている。
LED基板54は、上下方向に延びる矩形板状に形成されており、平面状の正面側および背面側にフルカラー発光が可能な光源としてのLED(発光ダイオード)55,55が取り付けられている。
第1回転部材56は、LED55の周囲を回転(旋回)してLED55から照射された光を反射・遮断するための反射板57を備えており、この反射板57の基端部(下方部)には同軸状に(上下方向に延びる回転中心軸を同一にして)第1歯車58が一体的に形成されている。反射板57は、略半円筒状に形成されており、その凹状の内周面全体が例えば金属メッキされ鏡面加工された反射面57aをなしている。第1歯車58は、インボリュート歯型の平歯車であり、その中央部にLED基板54を上下方向に挿通させる円形の挿通孔59が設けられている。また、第1歯車58の上面側および下面側には、ベース部材51の支持部53よりも大径に形成された円形溝58a,58bがそれぞれ設けられており、下面側の円形溝58bに先端R形状に形成されたベース部材51の支持部53を遊挿させて、第1歯車58が水平姿勢で支持部53上に載置されている。そのため、第1回転部材56は、ベース部材51の支持部53によって軸方向および径方向に位置決めされつつ、支持部53先端に摺接しながら回転自在に支持されるようになっている。
なお、第1回転部材56の原点位置(移動動作の起点となる位置)には、投光素子および受光素子からなるフォトセンサ60(図8を参照)が配設されており、このフォトセンサ60により第1回転部材56が原点位置に戻ったことが検出されるようになっている。この第1回転部材56の原点位置は、反射板57がLED基板54の背面側に停止する位置(図11(b)の状態を参照)に設定されている。
回転支持部材61は、矩形平板状に形成されており、その周縁部がベース部材51の側壁内周面に沿って形成された段部52aに外挿され位置決めされた上で固定されている。回転支持部材61の中央部には、反射板56の回転軌跡よりも大径に形成された挿通孔62が設けられている。この挿通孔62よりも径方向外方に位置して上方および下方に突出する平面視においてC字状の案内リブ61a,61bが一体に形成されており、下側の案内リブ61bが第1歯車58の上側の溝58aに遊挿され、第1歯車58の浮き上がり現象を防止している。
第2回転部材66は、反射板57よりも大径の略半円筒状に形成された装飾板67を備えており、この装飾板67の基端部(下方部)には同軸状に(上下方向に延びる回転中心軸を同一にして)第2歯車68が一体的に形成されている。第1回転部材56と第2回転部材66とは、同軸回りに(すなわちLED55の周囲を)各々回転し得るように配置されている。
装飾板67は、透光性を有する合成樹脂(例えば、ポリカーボネート)を用いて形成され、LED55から照射された光を内側から外側へ透過してパチンコ機PMの外方へ放出するようになっている。なお、装飾板67の全体が透光性を有する必要はなく、例えばキャラクタ等の外形を模った所定形状をなす一部分のみが透光性を持ち、その他の部分については遮光性を持つものでもよい。
第2歯車68は、第1歯車58とほぼ同一形態のインボリュート歯型の平歯車であり、その中央部に反射板の回転軌跡よりも大径に形成された挿通孔69が形成されている。また、第2歯車68の上面側および下面側には、回転支持部材61の案内リブ61a,61bよりも大径に形成された円形溝68a,68bがそれぞれ設けられており、下面側の円形溝68bに先端R形状に形成された上側の案内リブ61aを遊挿させて、第2歯車68が水平姿勢で回転支持部材61上に載置されている。そのため、第2回転部材66は、回転支持部材61の案内リブ61aによって軸方向および径方向に位置決めされつつ、案内リブ61aの先端に摺接しながら回転自在に支持されるようになっている。
なお、第2回転部材66の原点位置(移動動作の起点となる位置)には、投光素子および受光素子からなるフォトセンサ70(図8を参照)が配設されており、このフォトセンサ70により第2回転部材66が原点位置に戻ったことが検出されるようになっている。さらに、第2回転部材66が装飾板67による発光演出を行う位置(以下、「演出位置」と称する)には、投光素子および受光素子からなるフォトセンサ71(図8)が配設されており、このフォトセンサ71により第2回転部材66が演出位置にあることが検出される。この第2回転部材66の原点位置は装飾板67がLED基板54の背面側に停止する位置(図11(a)の状態を参照)に設定され、演出位置は装飾板67がLED基板54の正面側に停止する位置(図11(c)の状態を参照)に設定されている。
押さえ部材72は、回転支持部材61の上面側に固着される円弧帯状の台板73と、この台板73の内側部から上方に延びたのち内方へ屈曲する上枠体74とを備えている。上枠体74の上面内側部は装飾板67の回転軌跡よりも大径に形成されており、この上面内側部から下方に突出して先端R形状の押さえリブ74aが一体に形成されている。押さえリブ74aは第2回転部材66の上側の円形溝68aに遊挿されており、第2歯車68の浮き上がり現象を防止している。
一方、駆動源側ユニット50bは、光源側ユニット50aのベース部材51に対し前後方向に対向して配置された基台80と、基台80に前後方向に往復移動自在に設けられた一対のモータベース82,82と、モータベース82の上面側に固定された駆動モータ84と、駆動モータ84の出力軸に結合された駆動歯車85と、基台80とモータベース82,82との間に介装された一対のコイルバネ86,86と、駆動歯車85に外接噛合する可動歯車94とを備えて構成される。なお、この駆動源側ユニット50bは光源側ユニット50aの背面に隠れて図示省略するカバー体によって覆われているため、パチンコ機PM前面側の遊技者から視認されないようになっている。
基台80は、上面側および前面側が開口した略矩形箱形状を呈しており、その内部にはモータベース82,82等を収容可能な収容空間80aが形成されている。この収容空間80a内において基台80の底板から上方に突設されてモータベース82,82の前後方向への移動を案内するための左右一対のレール部81,81が直線状に延びて設けられている。
モータベース82は、直方体状に形成されており、その底面側には基台80のレール部81と係合可能な凹状の係合部(図示せず)が形成されている。一対のモータベース82,82は、左右方向に所定の間隔をあけて基台80のレール部81,81に各々係合されて取り付けられており、このレール部81,81に案内されて前後方向への移動のみが許容されている。また、一対のモータベース82,82の上面側には左右方向に延びる矩形板状の連結板83が跨設されており、これによりモータベース82,82が連結されて一体的に移動可能なようになっている。
駆動モータ84は、正逆両方向に回転駆動可能に構成されており、駆動歯車85が軸着される出力軸84aを下方へ向けて連結板83の上部に固定されている。この駆動モータ84としては、例えば、ステッピングモータ等が適用される。
駆動歯車85は、その中心部が駆動モータ84の出力軸84aに嵌挿固定されており、駆動モータ84の回転駆動力が伝達されて左右一対のモータベース82,82の間で回転するようになっている。この駆動歯車85はインボリュート歯型の平歯車であり、可動歯車94に対して歯幅が大きく(例えば3倍程度の大きさに)形成されている。
コイルバネ86は、一端がモータベース82の背面側に支持され、他端が基台80の内側面側に支持されており、駆動モータ84および駆動歯車85を支持する左右一対のモータベース82を一体的に前方側(第1および第2回転部材56,66と駆動歯車85との軸間方向)へ常時付勢している。
スライドレール87は、円弧状に湾曲した一対の側壁88,88と、これらの中間部を結ぶ板状の傾斜壁89とを有し、側断面視において略H型をなして基台80の前端部に一体に形成されている。このスライドレール87の傾斜壁89の上面側に形成される滑走面89aは、平面視において第1回転部材56および第2回転部材66の回転中心と同軸に円弧帯状に形成されるとともに、左方側から円弧状に湾曲した右方側へ向けて上り傾斜となるように形成されており、この滑走面89aに沿って円弧状に延びるガイド孔90が傾斜壁89を貫通して設けられている。
スライド部材91は、スライドレール87の形状寸法に合わせて一対の側壁88間に挿入可能に形成されたスライダ92と、このスライダ92に嵌挿固定された上下に延びるロッド状の支持軸93とを備え、スライドレール87に沿って滑走面89aを摺動自在に構成されている。スライド部材91は、支持軸93の上方部および下方部がスライダ92から上下に突出しており、支持軸93の下方部はガイド孔90に挿入されてスライドレール87の仕切壁89に(例えばE形止め輪などによって)抜け止め状態で取り付けらており、支持軸93の上方部には軸受け(図示せず)を介して可動歯車94が回転自在に取り付けられている。このように支持軸93がスライドレール87のガイド孔90内を案内されることで、スライド部材91は、支持軸93がガイド孔90内の下端壁に突き当たりスライダ92の左方への移動(降下)が規制される位置(第1基準位置)と、支持軸93がガイド孔90内の上端壁に突き当たりスライダ92の右方への移動(上昇)が規制される位置(第2基準位置)との間を、円弧を描くようにしてスライドレール87に沿って往復移動することができる。
可動歯車94は、インボリュート歯型の平歯車であり、駆動歯車85と外接噛合可能に形成されている。可動歯車94は、駆動モータ84の回転駆動に伴って駆動歯車85から回転駆動力が付与されると、支持軸93を中心軸として回転するとともに、この可動歯車94と駆動歯車85との噛合位置における回転接線方向に押圧されて、スライド部材91と一体となってスライドレール87に沿って移動する。すなわち、駆動歯車85からの回転駆動力が、可動歯車94を自転(回転)させようとする回転力と、可動歯車94を駆動歯車85との噛合位置での回転接線方向へ移動させようとする推進力として働くことになる。その際の可動歯車94の回転方向と移動方向は、駆動モータ84の回転駆動方向(正転方向、逆転方向)によって定まり、例えば、駆動モータ84が駆動歯車85とともに正転方向(矢印R1方向)に回転駆動した場合は、可動歯車94は反時計廻り(矢印A方向)に回転しながらスライドレール87に沿って第2基準位置へ移動(上昇)し、駆動モータ84が駆動歯車85とともに逆転方向(矢印R2方向)に回転駆動した場合には、可動歯車94は矢印B方向に回転するとともにスライドレール87に沿って第1基準位置へ移動(下降)する。
また、可動歯車94は、第1歯車58および第2歯車68にも外接噛合可能に形成されており、スライドレール87上において第1基準位置にあるときは駆動歯車85に噛合するとともに第1歯車58にも噛合し、第2基準位置にあるときには駆動歯車85に噛合するとともに第2歯車68にも噛合して、駆動モータ84から駆動歯車85を介して付与された回転駆動力を第1歯車58もしくは第2歯車68に伝達することにより、第1回転部材56の反射板57もしくは第2回転部材66の装飾板67をLED55の周囲において回転させるようになっている。
このとき、可動歯車94は第1歯車58および第2歯車68に対して同軸的に円弧状に形成されたスライドレール87に沿って移動するため、可動歯車94と第1歯車58および第2歯車68との軸間距離は常に一定に保たれ、可動歯車94は自身の移動位置に応じて第1歯車58もしくは第2歯車68と正確に外接噛合することができる。これに対して、可動歯車94がスライドレール87に沿って移動すると、この可動歯車94と駆動歯車85との相対位置は変位することになるが、駆動歯車85はモータベース82等と一体となってコイルバネ86によって前方側(可動歯車94側)へ常時付勢された状態で前後方向に移動自在に設けられているため、可動歯車94がスライドレール87に沿って移動するのに応じて可動歯車94と駆動歯車85との噛合位置も円周方向(スライド移動方向)に変位され両歯車85,94の軸間距離は一定に保たれるので、可動歯車94は自身の移動位置によらず駆動歯車85との噛み合い状態を維持することができる。なお、第1歯車58および第2歯車68の上下のコーナーにはR面取りが施されているため、可動歯車94が移動したときに、第1歯車58および第2歯車68に対して可動歯車94が円滑に噛合することができるようになっている。
このようにパトランプ装置50は、単一の駆動源(駆動モータ84)でありながら、この駆動モータ84の回転駆動方向を切り換えて可動歯車94の位置を第1基準位置と第2基準位置との間で変位させることで、駆動モータ84の回転駆動力を第1回転部材56と第2回転部材66とに選択的に伝達し、反射板57および装飾板67をLED55の周囲において各々独立して回転させることができる。
次に、以上のように構成されたパチンコ機PMに設けられる制御装置について図8および図9を参照しながら説明する。ここで、図8および図9は制御装置による制御の概略を示すブロック図である。この制御装置は、前述した主制御基板42(図2を参照)や、サブ制御基板43(図2を参照)等により構成されている遊技制御手段100によりゲームの制御を行う。
遊技制御手段100には、一般入賞装置14に設けられた一般入賞口検出装置14a、始動入賞装置15に設けられた始動口入賞検出装置15a、大入賞装置16に設けられた大入賞口検出装置16a等が電気的に接続されており、これらから各種検出信号が遊技制御手段100に入力される。
遊技制御手段100は、上記のように入力された検出信号に応じて各種作動制御を行うものであり、この制御対象として、賞球の払い出しを行う球払出装置33、大入賞装置16の入賞口を開閉作動させる大入賞口駆動装置16b、画像および図柄を表示する図柄表示装置21、回転灯としてのパトランプ装置50等が電気的に接続されている。これらは全て遊技制御手段100からの制御信号に基いて作動制御される。
続いて、遊技制御手段100の制御内容について説明する。遊技制御手段100は、このゲームの制御のために、通常遊技実行手段110と、特別遊技実行手段150と、高確率遊技設定手段190と、払出制御手段200とを備えている。
通常遊技実行手段110は、パチンコ機PMの通常遊技を実行・制御するためのものであり、遊技領域PAに設けられた各入賞装置14,15,16への入賞に関する処理を行う入賞口入賞処理手段120と、通常遊技から特別遊技へ移行するか否かを決定する特別遊技移行判定手段130と、パトランプ装置50の点灯制御を行うパトランプ制御手段140とを備えている。なお、入賞口入賞処理手段120については、従来と変わらないのでここでの詳細な説明は省略する。
特別遊技移行判定手段130は、図柄要素取得手段131と、保留球情報記憶手段132と、当たり乱数判定手段133と、演出決定手段134と、図柄制御手段135とを備えている。
図柄要素取得手段131は、図柄表示装置21に表示する図柄又は画像を決定するための要素(例えば、当たり乱数、停止図柄乱数、演出乱数)を取得するためのもので、当たり乱数取得手段131aと、停止図柄乱数取得手段131bと、演出乱数取得手段131cとを備えている。
当たり乱数取得手段131aは、大当たりを発生させるか否かを決定するための乱数(以下、「当たり乱数」と称する)を取得するためのものである。例えば、ハードウェアのインクリメントカウンタによって生成された0〜65535(65536通り)の乱数を上述した始動口入賞検出装置15aからの検出信号に基づいて、取得している。なお、明細書中の乱数とは、インクリメントカウンタのように規則性のあるものであっても、その取得タイミングに規則性がないために実際に乱数として機能するものを含む概念である。
停止図柄乱数取得手段131bは、図柄表示装置21に表示させる停止図柄を決定するための乱数(以下、「停止図柄乱数」と称する)を取得するためのものである。例えば、左図柄用として0〜9(10通り)の乱数を取得する左図柄決定乱数と、中図柄用として0〜9(10通り)の乱数を取得する中図柄決定乱数と、右図柄用として0〜9(10通り)の乱数を取得する右図柄決定乱数等からなる。
演出乱数取得手段131cは、(演出パターン群メモリ134bからいずれかの)演出パターンを取得するための乱数(以下、「演出乱数」と称する)を取得するためのものである。例えば、ソフトウェアのインクリメントカウンタによって生成された0〜255(256通り)の乱数を当たり乱数判定手段133により当たりを判定する前に取得している。
保留球情報記憶手段132は、図柄制御手段135による図柄の変動表示中に始動入賞装置15へ入賞した(すなわち、始動口入賞検出装置15aにより検出された)遊技球の入賞情報を、入賞した遊技球に対応させて、所定上限個数分(本実施形態では4個分)記憶するためのものである。なお、本実施形態では、入賞情報として、当たり乱数、停止図柄乱数、演出乱数、保留球数等が記憶されている。また、保留球情報記憶手段132に、保留球の入賞情報が所定上限個数分だけ記憶されている場合は、それ以上の遊技球が始動入賞装置15に入賞しても、その遊技球に対する入賞情報は記憶されず無効となる。すなわち、図柄変動中において始動入賞装置15に入球する4個の遊技球に対して取得された情報は記憶することができるが、5個目以降の遊技球は始動入賞装置15に入球しても無視されて所定個数の賞球のみ払い出しが行われるようになっている。なお、本実施形態においては記憶可能な保留球数を4個としたが、これに限定されるものではなく適宜変更可能である。
当たり乱数判定手段133は、当たり乱数に応じて特別遊技を行うか否か、すなわち大当たりか否かを判定するためのものである。例えば、ROMに記憶された当たり値「0〜200」と先の当たり乱数として取得された乱数値(0〜65535のうちの1つ)とを比較し、この乱数値が当たり値「0〜200」である場合に「当たり」と判定する。なお、後述する確率変動中には、高確率遊技設定手段190により、例えば、当たり値が上記「0〜200」のうち奇数の乱数値に対して、大当たり確率を高確率(すなわち当たり値を「0〜1280」)に変動している。
演出決定手段134は、図柄表示装置21にて図柄の変動を開始させてから停止表示させる際に、図柄表示装置21における様々な演出を決定するためのものであり、停止図柄決定手段134aと、演出パターン群メモリ134bと、演出パターン選択手段134cとを備えている。
停止図柄決定手段134aは、停止図柄乱数に応じて停止図柄を決定するためのものである。なお、本実施形態において停止図柄は、左図柄、右図柄、中図柄から構成されて、各図柄とも0〜9までの数字を表示できる。
なお、停止図柄には、当たり図柄および外れ図柄がある。当たり図柄とは、当たり乱数判定手段133により当該遊技が当たりであると判定された場合、図柄の変動表示後に停止表示させる図柄の組み合わせのことであり、「7,7,7」の表示のように、左図柄、右図柄、中図柄に表示された3つの数字が全て一致する図柄の組み合わせである。一方、外れ図柄とは、当たり乱数判定手段133により当該遊技が当たりと判定されなかった場合(すなわち外れの場合)、図柄の変動表示後に停止表示される図柄の組み合わせのことであり、「1,2,3」や「6,8,6」の表示のように、3つの数字が一致しない図柄の組み合わせである。
演出パターン群メモリ134bは、図柄表示装置21に変動図柄の変動表示をさせた後に停止図柄を停止表示させる図柄変動過程が定められている演出パターンを複数記憶しているメモリであり、図9に示すように、特別当たり演出パターン群メモリM1と、通常当たり演出パターン群メモリM2と、外れ演出パターン群メモリM3とを備えている。
特別当たり演出パターン群メモリM1は、当たり乱数判定手段133に当たりと判定され且つ停止図柄が当たり図柄のうち確変図柄(本実施形態では、奇数のぞろ目)に決定されたとき、選択される図柄の変動開始から図柄の停止までの一連の図柄演出パターン(特別当たり演出パターン)を複数種類記憶するためのメモリである。
なお、この特別当たり演出パターン群メモリM1には、当たり図柄発生確率が変動する際に行われる特別演出が設定されており、これにはリーチ変動とプレミアム予告が設定されている。なお、プレミアム予告とは、極めて出現頻度が低い予告演出であり、この演出がなされた場合は当該変動における抽選結果が当たりとなる確率が極めて高いものである。このような特定の演出を用いることにより、遊技者は、図柄の変動表示中から、当該変動後に表示される停止図柄が当たり図柄である確率、すなわち大当たり確率が高いことを把握でき、当該変動における遊技者の大当たりへの期待度を増すことができるようになっている。
通常当たり演出パターン群メモリM2は、当たり乱数判定手段133に当たりと判定され、停止図柄が当たり図柄のうち確変図柄以外の通常当たり図柄(本実施形態では、偶数のぞろ目)に決定されたときに選択される。図柄表示装置21に表示される図柄の変動開始から図柄の停止まで一連の図柄演出パターン(通常当たり演出パターン)を複数種類記憶するためのメモリである。なお、通常当たり演出パターン群メモリM2に、上記のプレミアム予告を設定することも可能である。
外れ演出パターン群メモリM3は、当たり乱数判定手段133に外れと判定されときに選択される、図柄の変動開始から図柄の停止までの一連の図柄演出パターン(外れ演出パターン)を複数種類記憶するためのメモリである。
演出パターン選択手段134cは、まず、停止図柄決定手段134aにより決定された停止図柄に基づいて演出パターン群メモリ134bからいずれかの演出パターン群メモリM1〜M3を選択する。次に、この選択された演出パターン群メモリから、演出乱数取得手段131cにより取得された演出乱数に基づいて1つの演出パターンを選択する。
図柄制御手段135は、当たり乱数判定手段133による判定結果に基づいて、図柄表示装置21に複数の図柄を変動表示させた後に所定の順序で停止表示させる図柄変動過程を制御するためのものである。例えば、本実施形態においては、始動入賞装置15に遊技球が入賞すると(すなわち、始動口入賞検出装置15aにより検出されると)、図柄表示装置21において演出パターン選択手段134cにより決定された演出パターンに基づいて図柄変動態様を所定時間表示させた後、停止図柄決定手段134aにより決定された停止図柄を左図柄、右図柄、中図柄の順で表示させる。
パトランプ制御手段140は、当たり乱数判定手段133による判定結果などに応じてパトランプ装置50の作動を制御するためのものであり、点灯制御手段141と、第1駆動制御手段142と、第2駆動制御手段143とを備えている。
点灯制御手段141は、図柄表示装置21において図柄の変動表示中であるときに、当該図柄の変動表示後に停止表示される図柄の組み合わせが当たりとなる(すなわち、停止図柄が当たり図柄となる)期待度に応じて、パトランプ装置50のLED55の発光色を決定し、この決定された発光色でLED55の点灯制御をするためのものである。本実施形態では、図10に示すように、期待度が低い方から高い方にかけて順に、青、緑、赤、白、レインボーの各色が設定される態様を例示するが、これに限定されるものではない。
このような期待度は、期待度テーブル(図示省略する)に予め設定されており、点灯制御手段141は、演出パターン選択手段134cにより選択された演出パターン及び(当たり乱数判定手段133による当たり判定結果に基づいた)所定の選択確率に応じて、期待度テーブルから該当する期待度を読み込み、この読み込んだ期待度に応じた発光色でLED55を点灯制御している。
第1駆動制御手段142は、図柄の変動表示中であるときに、パトランプ装置50において駆動モータ84を逆転方向R2に回転駆動させて、反射板57(第1回転部材56)の回転作動を制御するためのものである。
第2駆動制御手段143は、当たり乱数判定手段133により当たりと判定された(すなわち、停止表示される図柄の組み合わせが当たりである)場合に、パトランプ装置50において駆動モータ84を正転方向R1に回転駆動させて、装飾板67(第2回転部材66)の回転作動を制御するためのものである。
特別遊技実行手段150は、当たり乱数判定手段133により当たりと判定された場合に、特別遊技を実行するためのものであり、単位遊技実行手段160と、継続判定手段170と、確率遊技移行判定手段180とを備えている。
単位遊技実行手段160は、特別遊技中における単位遊技を行うためのものであり、大入賞口駆動手段と161と、単位遊技終了判定手段162とを備えている。
大入賞口駆動手段161は、大入賞装置17の大入賞口を開放して遊技球の入賞を容易にするように、大入賞口駆動装置16bを作動させるためのものである。
単位遊技終了判定手段162は、予め設定された単位遊技終了条件に基づいて、単位遊技を終了させるか否かを判定するためのものである。
継続判定手段170は、予め設定された継続条件に基づいて、特別遊技を終了させるか否かを判定するためのものである。
確率遊技移行判定手段180は、特別遊技終了後に確率変動を実行するか否かを判定するためのものである。本実施形態では、図柄表示装置21に表示された当たり図柄が予め定められた確変図柄(すなわち、当たり図柄のうち一部の図柄)であるか否かを判定している。
高確率遊技設定手段190は、確率遊技移行判定手段180によりその判定結果が肯定的、すなわち確変図柄であると判定された場合に、当該特別遊技終了後の当たり図柄発生確率を低確率から高確率に変動させるように、確率抽選テーブルをセットするためのものである。例えば、当たり乱数判定手段133によって参照する当たり値を「0〜200」の他に「201〜1280」を加えて、当たり図柄発生確率が通常よりも高確率になるようにしている。
払出制御手段200は、賞球払出装置33から賞球を払い出させる制御を行うためのものである。
以上のように構成されるパチンコ機PMにおいて、遊技領域PAを転がり落ちる遊技球が始動入賞装置15に落入すると、この遊技球が始動口入賞検出装置15aを通過する際に入賞が検出されて、その検出信号が遊技制御手段100に入力される。
遊技制御手段100における払出制御手段200は、球払出装置33に払出指令信号を出力し、始動入賞装置15に入賞した場合の褒章として予め設定された所定個数の賞球を球皿ユニット6に払い出させる。また、遊技球が始動入賞装置15に入賞すると、当たり乱数判定手段133により当たりであるか否かの判定が行われ、演出決定手段134により決定された演出パターンに基づいて図柄表示装置21において3列の図柄が所定時間だけ変動表示される。
ここで、図柄表示装置21による図柄の変動表示と関連したパトランプ装置50の作動の一例ついて、図11を追加参照しながら説明する。なお、図11はパトランプ装置50の平面図を示しており、(a)は可動歯車94が第1基準位置にある場合、(b)は可動歯車94が第1基準位置と第2基準位置との中間位置にある場合、(c)は可動歯車94が第2基準位置にある場合である。
図柄表示装置21において3列の図柄が変動表示されると、パトランプ制御手段140の点灯制御手段141は、演出決定手段134により選択された演出パターン及び(当たり乱数判定手段133による当たり判定結果に基づいた)所定の選択確率に応じて、信頼度テーブルから該当する期待度を読み込み、この期待度に応じたLED55の発光色を決定する。そして、点灯制御手段141は、決定された発光色に基づいてパトランプ装置50のLED55を点灯させる。
LED55の点灯に対応して、第1駆動制御手段142は、図11(a)に示すように、駆動モータ84を逆転方向R2に回転駆動させ、この回転駆動力を駆動歯車85を介して可動歯車94へ伝達させて、可動歯車94をA方向(時計廻り)に回転させる。このとき、可動歯車94は第1基準位置にあるため、駆動歯車85との噛合位置で回転接線方向へ押圧されていても、支持軸93がガイド孔90の下端壁に当接しているため、可動歯車94は第1基準位置から離れることなくこの位置でA方向への回転のみを行う。
第1基準位置で可動歯車94が回転すると、この回転駆動力が可動歯車94に噛合する第1歯車58(第1回転部材56)へ伝達されて、これに一体に繋がる反射板57がLED55の周囲を所定速度で回転する。そのため、LED55より放射された光が回転中の反射板57の反射面57aにより反射されるので、遊技者に対してインパクトのある発光演出を行うとともに、大当たりの期待度の高低をこの発光色に基づいて遊技者に報知して、大当たりに対する期待感を高めていくことが可能になり、遊技者の遊技意欲を喚起することができる。
そして、所定時間の経過に伴って、図柄表示装置21において3列全ての図柄が停止表示されると、第1駆動制御手段142は、駆動モータ84の回転駆動を停止させ、反射板57の回転を停止させる。その際、第1駆動制御手段142は、第1回転部材56の原点位置を検出するフォトセンサ60からの検出信号に基づいて、反射板57がLED基板54の背面側に停止するように駆動モータ84を回転制御している。
このとき、図柄表示装置21において停止表示される図柄の組み合わせが大当たりを示す図柄である場合(すなわち、大当たりが発生した場合)には、特別遊技実行手段150により特別遊技に移行する。
特別遊技においては、特別遊技実行手段150により大入賞口駆動装置16bの作動が制御され、大入賞装置16の大入賞口が開放される。そして、大入賞口が約30秒間開放された後、または9球以上の遊技球が大入賞装置16に入賞した後、大入賞口が一旦閉鎖され、このような開閉動作が所定回数継続して繰り返される。
これに対応して、第2駆動制御手段143が、図11(b)に示すように、駆動モータを正転方向R1に回転駆動させ、この回転駆動力を駆動歯車85を介して可動歯車94へ伝達させて、可動歯車94をB方向(反時計廻り)に回転させる。このとき、可動歯車94は駆動歯車85との噛合位置で回転接線方向へ押圧され、B方向への回転(自転)を続けるとともに、スライドレース87に沿って第2基準位置に向かって移動する。
そして、図11(c)に示すように、さらに可動歯車94がスライドレール87に沿って移動して第2基準位置まで到達すると、支持軸93がガイド孔90の上端壁に当接して移動が規制される。そのため、可動歯車94は第2基準位置に停留したままB方向への回転のみを継続する。この第2基準位置では可動歯車94が駆動歯車85とともに第2歯車68にも噛合して、駆動歯車85からの回転駆動力が可動歯車94を介して第2歯車68へ伝達され、これに一体に繋がる装飾板67がLED55の周囲を所定速度で回転する。その際、第2駆動制御手段143は、第2回転部材66の演出位置を検出するフォトセンサ71からの検出信号に基づいて、装飾板67がLED基板54の正面側(遊技機PMの前面側)に位置した状態になるように駆動モータ84の回転を停止させる。
これにより、LED55から放射される光が装飾板67を内側か外側へ透過して外部へ放出され、反射板57によるものとは異なる多彩な発光演出を行うことが可能になり、遊技者の遊技意欲をより喚起するような遊技演出を行うことができる。なお、このとき第1回転部材56の反射板57はLED55の背面側に隠れているため(原点位置に戻っているため)、LED55からの光を遮断することがない。
以上のように構成されるパトランプ装置50によれば、複数の駆動源および駆動機構を必要とせず、単一の駆動源として駆動モータ84の回転駆動方向を変えるだけで、可動歯車94を第1歯車58および第2歯車68に選択的に噛合させて回転駆動力を伝達し、LED55の周囲にて反射板57および装飾板67を各々単独で回転させることができるため、製造コストの低減、部品点数の削減、ひいては装置全体の小型化により省スペース化を図ることができるとともに、多彩な発光演出により遊技者の遊技意欲をより喚起するような遊技演出が可能になる。
これまで本発明の好ましい実施形態について説明してきたが、本発明の範囲はこれに限定されるものではない。例えば、上述の実施形態において、第1回転部材56に反射板57を設け、第2回転部材66に装飾板67を設けた構成を例示しているが、これに限定されるものではなく、例えば、第1回転部材および第2回転部材の両方に反射板もしくは装飾板を設けたり、装飾板を光源(LED)からの入射光を屈折させるレンズ体で形成したり、遮光性を有する装飾部材の外周面にキャラクタやモチーフ等を印刷したものにしてもよく、光源の周囲を回転することで発光演出をなし得る様々な回転体を適用することができる。
また、上述の実施形態において、可動歯車の移動位置に応じて第1回転部材56および第2回転部材66の一方を回転作動させる構成であったが、これに限定されるものではなく、例えば、可動歯車94が第1基準位置と第2基準位置との中間位置において、可動歯車94が第1歯車58および第2歯車68の両方に噛合して、LED55の周囲において反射板57および装飾板67の両方を回転させるように構成してもよい。なお、その場合には、可動歯車57の中間位置において、可動歯車94の移動を規制する規制手段を設けて、当該位置において可動歯車94によって第1歯車および第2歯車を所定時間回転させるようにし、可動歯車の回転トルクが所定のしきい値を超えた時点で上記規制手段が解除されて、可動歯車94がスライドレール87に沿って移動を再開するように構成してもよい。このような構成によれば、所定時間の間だけ反射板57と装飾板67とを同時に回転させることができるため、発光演出をより効果的なものにすることが可能になる。
さらに、上述の実施形態において、大当たりの期待度に応じてLED55の発光色を決定する構成であったが、これに限定されるものではなく、例えば、大当たりの期待度に応じてLED55の点滅速度を変更したり、大当たりの期待度に応じて反射板55の回転速度を変更するものであってもよい。
なお、以上説明した実施形態では、本発明に係る遊技機の一例として、パチンコ機を例示して説明したが、これに限定されるものではなく、例えば、スロットマシンやアレンジボール、雀球遊技機などについても同様に適用し、同様の効果を得ることができるものである。
PM パチンコ機(遊技機)
50 パトランプ装置(回転灯装置)
54 LED基板
55 LED(光源)
56 第1回転部材
57 反射板(第1回転体)
58 第1歯車
66 第2回転部材
67 装飾板(第2回転体)
68 第2歯車
82 モータベース(支持手段)
83 連結板(支持手段)
84 駆動モータ(駆動源)
85 駆動歯車
86 コイルバネ(付勢手段)
94 可動歯車(伝達手段)
100 遊技制御手段
140 パトランプ制御手段(駆動制御手段)
142 第1駆動制御手段(駆動制御手段)
143 第2駆動制御手段(駆動制御手段)

Claims (2)

  1. 光を発光する光源と、
    前記光源の周囲に設けられ、前記光源から発せられた光を反射、透過、もしくは遮光可能な第1回転体および第2回転体と、
    前記第1回転体に連結された第1歯車と、
    前記第2回転体に連結された第2歯車と、
    回転駆動力を発生する駆動源と、
    前記駆動源に連結して前記駆動源からの回転駆動力が伝達される駆動歯車と、
    前記駆動歯車の回転駆動力を前記第1歯車および前記第2歯車へ伝達する伝達手段と、
    前記駆動源の回転駆動を制御する駆動制御手段とを備え、
    前記伝達手段は、前記駆動源の回転駆動方向に応じて前記駆動歯車からの回転駆動力を前記第1歯車と前記第2歯車とへ選択的に伝達し、前記第1回転体と前記第2回転体とを前記光源の周囲において選択的に回転させることを特徴とする遊技機の回転灯装置。
  2. 前記第1および第2歯車が、回転軸方向に並んで同心状に配設されており、
    前記伝達手段が、
    前記第1および第2歯車と前記駆動歯車との間に配設され、前記第1および第2歯車の回転軸と同心状の円弧軌跡に沿って、前記駆動歯車および前記第1歯車に噛合する第1基準位置と前記駆動歯車および前記第2歯車に噛合する第2基準位置との間を往復移動自在に設けられた可動歯車と、
    前記駆動源および前記駆動歯車を一体に支持し、前記第1および第2歯車と前記駆動歯車との軸間方向に移動自在に設けられた支持手段と、
    前記支持手段を前記軸間方向において前記第1および第2歯車の側へ付勢して、前記可動歯車の移動位置によらず前記可動歯車および前記駆動歯車の軸間距離を一定に保持して、前記駆動歯車を前記可動歯車に常時噛合させる付勢手段とを備え、
    前記駆動源が第1の回転駆動方向へ駆動されたとき、前記可動歯車は、前記駆動歯車からの回転駆動力により回転するとともに前記駆動歯車との噛合位置での回転接線方向へ押圧されて前記第1基準位置へ移動し、前記第1歯車を介して前記第1回転体を前記光源の周囲において回転させ、
    前記駆動源が第2の回転駆動方向へ駆動されたとき、前記可動歯車は、前記駆動歯車からの回転駆動力により回転するとともに前記駆動歯車との噛合位置での回転接線方向へ押圧されて前記第2基準位置へ移動し、前記第2歯車を介して前記第2回転体を前記光源の周囲において回転させることを特徴とする請求項1に記載の遊技機の回転灯装置。
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