JP5443136B2 - 役物装置及び遊技機 - Google Patents
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Description
この遊技機では、通常時には、役物装置が、遊技者から見えない位置に配置されている。そして、所定の遊技状態となった場合に、役物装置が遊技者が視認可能な位置に出現し、所定の演出を実行する。
本発明の課題は、役物装置による演出効果を向上することである。
したがって、第一の発明に係る役物装置では、複数の構成部によって複数のモチーフを表示することができるため、役物装置による演出効果を向上することが可能となる。
ここで、役物装置としては、例えば、後述する電動役物300が該当する。遊技盤としては、例えば、後述する遊技盤面102が該当する。構成部としては、例えば、後述する発光部330が該当する。形態制御手段としては、例えば、後述する役物制御部157が該当する。
また、可変動力伝達手段が、一の駆動構成部に対する動力の伝達における負荷が所定未満である場合には、一の駆動構成部に対して動力を伝達する。一方、可変動力伝達手段が、一の駆動構成部に対する動力の伝達における負荷が所定以上となった場合には、一の駆動構成部に対する動力の伝達を規制(遮断)して、他の駆動構成部に対して動力を伝達する。
したがって、第四の発明に係る役物装置では、単一の駆動源によって複数の構成部のそれぞれを異なるタイミングで駆動することができるため、簡易な構成で役物装置による演出効果を向上することが可能となる。
ここで、駆動手段としては、例えば、後述する駆動部800が該当する。また、駆動源としては、例えば、後述するモータ810が該当する。動力伝達手段としては、例えば、後述する上側動力伝達部822及び下側動力伝達部832が該当する。
さらに、第一回転体と第二回転体との摩擦力を利用して駆動源からの動力の伝達状態を変更するため、さらに簡易な構成で役物装置による演出効果を向上することが可能となる。
ここで、第一回転体としては、例えば、外方部材835が該当する。第二回転体としては、例えば、後述する内方部材836が該当する。規制手段としては、例えば、後述する上側第二回転軸515及び規制孔414が該当する。
第二の発明に係る役物装置では、複数の構成部が第一形態を形成している場合と、複数の構成部が第二形態を形成している場合とで、互いに異なる種類の遊技に関する演出を実行する。
したがって、第二の発明に係る役物装置では、役物装置に複数種類の遊技に関する演出を実行するため、役物装置による演出効果を向上することが可能となる。
ここで、演出制御手段としては、例えば、後述する演出制御装置150が該当する。
第三の発明に係る役物装置によれば、役物装置による演出効果をより向上することが可能となる。
本実施形態では、本発明に係る遊技機を、図1に示すように、演出図柄表示装置104で複数の演出図柄を変動表示するパチンコ機1に適用している。
(遊技盤面102の構成)
まず、パチンコ機1における遊技盤面102の構成を説明する。
図1は、パチンコ機1における遊技盤面102の正面部、特に説明に必要な部分を模式的に示した図である。図2は、パチンコ機1の制御系の構成を示すブロック図である。
図1に示すように、遊技盤面102のほぼ中央部には、演出画像を表示することが可能な演出図柄表示装置104が設けられている。演出図柄表示装置104は、複数の表示領域を有している。各表示領域では、独立して演出図柄の変動表示及び停止表示を行うことが可能となっている。そして、演出図柄表示装置104では、複数の表示領域で停止表示される演出図柄の組み合わせによって、当たり抽選の結果を表示する。
演出図柄表示装置104の左側には、普通図柄始動ゲート122が設けられている。普通図柄始動ゲート122は、遊技球が通過すると、パチンコ機1内部の始動ゲートスイッチ(図示せず)の検出信号により遊技球の入賞を検知し、普通図柄による抽選の契機を与える。
始動入賞装置111の右側には、遊技状態表示装置107が設けられている。遊技状態表示装置107は、特別図柄表示部107aと、普通図柄表示部107bと、特別図柄始動情報記憶数表示部107cと、普通図柄始動情報記憶数表示部107dと、を有している。
特別図柄始動情報記憶数表示部107cは、連続して特別図柄及び演出図柄の変動表示を行うことが可能な回数(いわゆる、保留数)を表示する。この際、特別図柄始動情報記憶数表示部107cは、第一始動入賞口111aへの遊技球の入賞に基づく始動情報記憶数及び第二始動入賞口111bへの遊技球の入賞に基づく始動情報記憶数を、それぞれ個別に表示する。
普通図柄始動情報記憶数表示部107dは、連続して普通図柄の変動表示を行うことが可能な回数を表示する。
電動役物300は、複数(本実施形態では5つ)の発光部330を有している。そして、電動役物300は、その形態の変化及び複数の発光部330における発光手段の点灯状態の組み合わせによって、遊技に関する演出を実行する。
また、大入賞口115の下方であって遊技盤面102の最下方には、いずれの入賞口にも入賞しなかった遊技球を回収するためのアウト口110が設けられている。
なお、遊技盤面102においては、各入賞口に遊技球を導くように複数の釘(図示せず)が配置されている。
次に、電動役物300の構成について詳細に説明する。
図3は、電動役物300の分解構成図である。図4は、上側可動部500の分解構成図である。図5は、下側可動部600の分解構成図である。
図3に示すように、電動役物300は、固定部400と、固定部400に対して可動となるように取り付けられた上側可動部500及び下側可動部600と、を有している。
図3に示すように、固定部400は、ベース部材410と、発光部330aと、を有している。
発光部330aは、モータ配設部411の正面側に固定されている。発光部330aには、LED等の発光手段が配設されており、任意の色を発光することが可能となっている。
第一アーム部511は、所定の長さで形成されている。第一アーム部511は、正面側部材512及び背面側部材513によって、箱状に形成されている。第一アーム部511の長手方向の一方側の端部には、ベース部材410に配設された上側回転軸412が挿通される回転軸挿通孔514が設けられている。また、第一アーム部511の長手方向の他方側の端部には、上側第二可動部520を駆動させる際の軸となる上側第二回転軸515が配設されている。正面側部材512における上側第二回転軸515の周囲には、後述する固定柱522が挿通される挿通孔518が設けられている。正面側部材512の内面には、後述する可変動力伝達部822が固定される固定溝(図示せず)が設けられている。また、背面側部材513の内面には、可変動力伝達部822の回転軸827が嵌合する軸受穴517が設けられている。
上側第二可動部520は、第二アーム部521と、発光部330cと、を有している。
第二アーム部521は、所定の長さで形成されている。第二アーム部521の長手方向の一方側の端部には、該第二アーム部521に固定ギア823を固定するための一対の固定柱522が設けられている。
図3及び図5に示すように、下側第一可動部610は、第一アーム部611と、発光部330dと、を有している。
下側第二可動部620は、第二アーム部621と、発光部330eと、を有している。
第二アーム部621は、所定の長さで形成されている。第二アーム部621の長手方向の一方側の端部には、該第二アーム部621に固定ギア833を固定するための一対の固定柱622が設けられている。
発光部330eは、第二アーム部621の長手方向の他方側の端部の正面側において固定されている。発光部330eには、LED等の発光手段が配設されており、任意の色を発光することが可能となっている。
図6は、第一形態に係る電動役物の駆動部800を示す斜視図である。図7は、第一の中間形態に係る電動役物の駆動部800を示す斜視図である。図8は、第二形態に係る電動役物の駆動部800を示す斜視図である。図9は、可変動力伝達部822,832の分解図である。
図3に示すように、モータ810は、ベース部材410のモータ配設部411内に配設されている。モータ810は、その駆動軸811をモータ配設部411の裏面側から正面側に貫通させた状態で配設されている。駆動軸811におけるベース部材410の正面側には、モータギア812が固定されている。本実施形態では、モータ810として、ステッピングモータが用いられている。
図3に示すように、上側中継ギア821の軸芯部には、回転孔821aが設けられている。上側中継ギア821は、回転孔821aにベース部材410の上側第一回転軸412が挿通され、上側第一回転軸412に対して回転自在に配設されている。また、上側中継ギア821は、モータ810のモータギア812と可変動力伝達部822のギア828との間に配設され、モータギア812及びギア828のそれぞれに噛合(互いに噛み合うように嵌合)している。
外方部材825は、有底円筒状に形成されている。外方部材825は、樹脂、ゴム等によって形成されている。図4に示すように、外方部材825の底面には、回転軸827が挿通される回転軸挿通孔825aが設けられている。また、外方部材825の底面の外面側には、第一アーム部511の固定溝に嵌合する固定凸部825bが設けられている。
回転軸827には、内方部材826の嵌合凹部826b及びギア828の嵌合凹部828bのそれぞれに嵌合する凸片827aが設けられている。
また、ギア828は、上側中継ギア821と固定ギア823との間に配設され、上側中継ギア821及び固定ギア823のそれぞれに噛合している。
以上の構成により、上側動力伝達部820では、モータ810を作動して駆動軸811を回転させると、駆動軸811の回転力は、モータギア812及び上側中継ギア821を介して、可変動力伝達部822のギア828に対して伝達される。
図3に示すように、下側第一中継ギア831aの軸芯部には、回転孔831cが設けられている。下側第一中継ギア831aは、回転孔831cにベース部材410のギア回転軸416が挿通され、ギア回転軸416に対して回転自在に配設されている。また、下側第一中継ギア831aは、モータ810のモータギア812と下側第二中継ギア831bとの間に配設され、モータギア812及び下側第二中継ギア831bのそれぞれに噛合している。
図9に示すように、可変動力伝達部832は、外方部材835と、内方部材836と、回転軸837と、ギア838と、を有している。
内方部材836は、円柱状に形成されている。内方部材836は、樹脂、ゴム等によって形成されている。内方部材836の外径は、外方部材835の内径と略同一となっている。内方部材836の軸芯部には、回転軸837が挿通される回転軸挿通孔836aが設けられている。また、内方部材836の回転軸挿通孔838aの側方には、回転軸837に設けられた凸片837aが嵌合される嵌合凹部836bが設けられている。
回転軸837には、内方部材836の嵌合凹部836b及びギア838の嵌合凹部838bのそれぞれに嵌合する凸片837aが設けられている。
固定ギア833の軸芯部には、回転孔833aが設けられている。また、固定ギア833の正面側には、第二アーム部621に設けられた一対の固定柱622が嵌合される固定穴833bが設けられている。固定ギア833は、回転孔833aに第一アーム部611に配設された下側第二回転軸615が挿通された状態で、第一アーム部611の内側に配設される。この際、固定ギア833は、下側第二回転軸615に対して回転自在に配設される。また、固定ギア833の固定穴833bには、正面側部材612設けられた挿通孔618を介して第一アーム部611の内側に挿通された第二アーム部621の一対の固定柱622が嵌合される。これにより、固定ギア833は、第二アーム部621(下側第二可動部620)に対して固定された状態となる。
そして、可変動力伝達部832のギア838に伝達された回転力は、内方部材836と外方部材835との間に発生した負荷が設定最大摩擦力を超えていない場合には、内方部材836の外周面と外方部材835の内周面との摩擦力によって、外方部材835に対して伝達される。すなわち、可変動力伝達部832のギア838に伝達された回転力は、外方部材835に固定された第一アーム部611(下側第一可動部610)に対して伝達される。
図10は、電動役物300の正面図である。なお、図10(a)は、第一形態に係る電動役物300を示し、図10(b)は、第二形態に係る電動役物300を示す。図11は、第一形態に係る電動役物300の構成を示す図である。なお、図11(a)は、電動役物300の正面図、図11(b)は、電動役物300の側面図、図11(c)は、電動役物300の裏面図である。図12は、第一の中間形態に係る電動役物300の構成を示す図である。なお、図12(a)は、電動役物300の正面図、図12(b)は、電動役物300の側面図、図12(c)は、電動役物300の裏面図である。図13は、第二形態に係る電動役物300の構成を示す図である。なお、図13(a)は、電動役物300の正面図、図13(b)は、電動役物300の側面図、図13(c)は、電動役物300の裏面図である。
そして、電動役物300では、固定部305の発光部330aを中心として、発光部330aから上側に向かって連続するように上側可動部310の発光部330b,330cが配設され、発光部330aから下側に向かって連続するように下側可動部320の発光部330d,330eが配設されている。
そして、電動役物300は、上側可動部310及び下側可動部320のそれぞれを駆動させることによって、形態を変化させることが可能となっている。電動役物300は、上側可動部310及び下側可動部320のそれぞれを駆動させることによって、第一形態(図10(a)及び図11参照)、中間形態(図12参照)及び第二形態(図10(b)及び図13参照)を構成することが可能となっている。
図10(b)及び図13に示すように、第二形態は、5つの発光部330が一体に集まった状態で配置された形態である。第二形態は、複数の発光部330の第一のモチーフが組み合わされることによって、第一のモチーフとは異なる所定の第二のモチーフを構成する形態となっている。本実施形態では、第二形態は、全ての発光部330の第一のモチーフが一体に組み合わされることによって、桜花の形のモチーフを構成する形態となっている。
図6及び図11に示すように、第一形態の電動役物300では、上側可動部500が最も上方に駆動されるとともに、下側可動部600が最も下方に駆動された状態となっている。具体的には、上側可動部500では、上側第一可動部510の上側第二回転軸515が、ベース部材410の規制孔414の一端面414aに接触した状態となっている。また、上側可動部500では、上側第二可動部520の固定柱522が、上側第一可動部510の挿通孔518の一端面518aに接触した状態となっている。また、下側可動部600では、下側第一可動部610の下側第二回転軸615が、ベース部材410の規制孔415の一端面415aに接触した状態となっている。また、下側可動部600では、下側第二可動部620の固定柱622が、下側第一可動部610の挿通孔618の一端面618aに接触した状態となっている。
そして、モータ810の駆動軸811を第二の回転方向にさらに回転させると、第一形態が構成される。
次に、パチンコ機1における制御系の構成を説明する。
図2に示すように、パチンコ機1は、第一始動入賞口スイッチ131aと、第二始動入賞口スイッチ131bと、大入賞口スイッチ132と、各種入賞口スイッチ133とを備えている。
第一始動入賞口スイッチ131aは、第一始動入賞口111aへの遊技球の入賞を検出し、検出信号を主制御装置210に出力する。第二始動入賞口スイッチ131bは、第二始動入賞口111bへの遊技球の入賞を検出し、検出信号を主制御装置210に出力する。大入賞口スイッチ132は、大入賞口115への遊技球の入賞を検出し、検出信号を主制御装置210に出力する。各種入賞口スイッチ133は、普通図柄始動ゲート122への遊技球の通過等を検出し、検出信号を主制御装置210に出力する。
主制御装置210は、主として、始動入賞口111a,111bへの遊技球の入賞の検出に応じて、各種の乱数を取得する。そして、主制御装置210は、取得した各種乱数に基づいて、制御コマンドの送信及び遊技全体の制御を行う。また、主制御装置210は、遊技状態表示装置107、賞球払出制御装置156、大入賞口ソレノイド158及び電動チューリップ(図示せず)を直接制御(ポート出力制御)する。
入力ポート250は、第一始動入賞口スイッチ131a、第二始動入賞口スイッチ131b、大入賞口スイッチ132及び各種入賞口スイッチ133のそれぞれから出力された検出信号をCPU220に出力する。
出力ポート255は、演出制御装置150、遊技状態表示装置107、賞球払出制御装置156及び大入賞口ソレノイド158のそれぞれに制御コマンドや制御信号を出力する。また、出力ポート255は、パチンコ機1の出玉情報や異常信号をホールコンピュータ1000に出力する。これにより、ホールコンピュータ1000においてパチンコ機1の遊技状況等を遠隔監視する。
RAM240は、主制御装置210に対する入出力データ、演算処理のためのデータ、遊技に関連する乱数カウンタを始めとする各種カウンタ、抽選結果や遊技状態を管理するフラグ等を一時的に記憶する。また、RAM240は、特別図柄用の始動情報記憶領域及び普通図柄用の始動情報記憶領域を有する。
また、RAM240は、演出制御装置150等に出力すべき制御コマンドを一時的に記憶しておくためのコマンド記憶領域を有する。
また、主制御装置210には、電源供給を行うための電源回路212が接続されている。
演出制御装置150のROMには、演出を制御するためのプログラム、各種データ等が記憶されている。演出制御装置150のRAMには、主制御装置210から入力された制御コマンド、演算処理を行うためのデータ等が一時的に記憶される。演出制御装置150のCPUは、ROMに記憶されたプログラムにしたがって処理を実行することにより、各種演出の制御を行う。
効果音制御部153は、演出制御装置150から入力される制御コマンドに応じて、実行すべき効果音演出を決定し、該効果音演出に対応する音響データをROMから読み出してスピーカ155に出力する。
役物制御部157は、演出制御装置150から入力される制御コマンドに応じて、電動役物300の作動パターンを決定し、決定した作動パターンで電動役物130を作動させる。
パチンコ機1では、遊技状態として、当たり抽選の当選確率が低確率(通常確率)となる「低確率状態」と、当たり抽選の当選確率が低確率状態と比較して高確率(例えば、通常確率の10倍)となる「確率変動状態」と、が設定されている。また、遊技状態として、特別図柄及び演出図柄の変動時間が短縮する「時短状態」が設定されている。「時短状態」では、普通図柄の抽選確率が通常時の抽選確率と比較して高確率(例えば、10倍)になると共に、第二始動入賞口111bの開放時間が通常時の開放時間と比較して延長される。
通常大当たりが生起された場合、15ラウンドの大入賞口115の開放動作が行われ、当たり終了後の遊技状態が低確率状態に設定される。
確変1大当たりが生起された場合、15ラウンドの大入賞口115の開放動作が行われ、当たり終了後の遊技状態が確率変動状態に設定される。
小当たりが生起された場合、2ラウンドの大入賞口115の開放動作が行われ、当たり終了前後で遊技状態が変化しないように設定される。なお、「確変2大当たり」を生起させる際に停止表示させる演出図柄の組み合わせ及び「小当たり」を生起させる際に停止表示させる演出図柄の組み合わせは互いに区別がつかないように設定されている。
次に、主制御装置210から演出制御装置150に出力される演出制御コマンドの構造及び内容を説明する。
演出制御コマンドは、制御コマンドの分類を識別するための識別子で1バイト長のディジタルデータであるモード(MODE)と、実行される制御コマンドの内容(機能)を示す1バイト長のディジタルデータであるイベント(EVENT)とからなる。
演出制御コマンドとしては、図柄指定コマンド、変動パターンコマンド、図柄停止コマンド、事前判定情報コマンド、始動情報記憶数コマンド、演出開始コマンド、状態指定コマンド等がある。
変動パターンコマンドは、演出図柄表示装置104において変動表示する演出図柄の変動パターンを指定するコマンドである。変動パターンコマンドは、図柄指定コマンドと共に、演出図柄の変動開始時に出力される。
事前判定情報コマンドは、事前判定情報を通知するためのコマンドである。ここで、事前判定情報とは、始動情報が指定する各種抽選(当たり抽選、当たり種別抽選、リーチ抽選、変動パターン抽選等)の結果を示す情報をいう。主制御装置210は、始動情報を取得した際に、該始動情報が指定する各種抽選結果を判定して、判定した各種抽選結果に応じた事前判定情報コマンドを演出制御装置150に出力する。例えば、主制御装置210は、取得した始動情報について、当たり抽選の結果及び当たり種別抽選の結果(「通常大当たり」、「確変1大当たり」、「確変2大当たり」、「小当たり」、「はずれ」)に応じた事前判定コマンドを演出制御装置150に出力する。
状態指定コマンドは、時短の終了及び開始のそれぞれを指定するためのコマンドである。状態指定コマンドは、時短の終了時及び時短の開始時のそれぞれに出力される。
次に、主制御装置210で実行される遊技制御処理を説明する。
CPU220は、所定の動作クロック(例えば、4[ms])で1サイクルを実行可能な遊技制御プログラムに基づいて動作し、ROM230の所定領域に格納されている遊技制御プログラムを起動させ、遊技制御処理を実行する。
具体的に、主制御装置120は、始動入賞口スイッチ131a,131bから検出信号を入力した場合、当たり決定乱数、当たり種別決定乱数、リーチ決定乱数、変動パターン決定乱数、停止図柄決定乱数等を対応の乱数カウンタから取得し、取得した各乱数値(始動情報)を、RAM240の始動情報記憶領域における所定の記憶部に記憶する。
また、主制御装置210は、始動情報記憶領域に記憶されている始動情報について、所定の順序により当たり判定処理を実行する。具体的には、主制御装置210は、RAM240の始動情報記憶領域から当たり決定乱数を読み出し、読み出した当たり決定乱数の値が当たり値と一致しているか否かを判定する。
次に、演出制御装置150で実行される処理を説明する。
演出制御装置150のCPUは、所定の動作クロック(例えば、2[ms])で1サイクルを実行可能な制御プログラムに基づいて動作し、ROM230の所定領域に格納されている制御プログラムを起動させ、演出制御処理を繰り返し実行する。
また、演出制御装置150は、主制御装置210から演出開始コマンドを受信した場合、受信した演出開始コマンドに応じて当たり演出を実行する。
また、演出制御装置150は、主制御装置210から事前判定コマンドを受信した場合、後述する事前予告演出制御処理を実行する。
当たり予告演出制御処理は、演出図柄の変動表示に対応させて、当該変動表示に係る始動情報の当たり抽選の結果を示唆する当たり予告演出を実行するための処理である。
当たり予告演出制御処理では、演出制御装置150は、図柄指定コマンドを受信した場合、当たり予告演出を実行するか否かを決定するための乱数(以下、当たり予告演出乱数という)を対応の乱数カウンタから取得する。
ここで、演出制御装置150のROMには、当たり予告演出乱数と当たり予告演出当たり値との対応が登録された当たり予告演出抽選用テーブルが格納されている。本実施形態では、当たり予告演出抽選用テーブルとして、当たり予告抽選対象始動情報の当たり抽選の結果(「通常大当たり」、「確変1大当たり」及び「はずれ」)のそれぞれに対応する当たり予告演出抽選用テーブルが設定されている。そして、「当たり」(「通常大当たり」又は「確変1大当たり」)に対応する当たり予告演出抽選用テーブルでは、「はずれ」に対応する当たり予告演出抽選用テーブルと比較して、当たり予告演出当たり値が多く登録されている。
本実施形態では、当たり予告演出の種類として、低信頼度当たり予告演出、中信頼度当たり予告演出、高信頼度当たり予告演出、当たり確定予告演出が設定されている。そして、当たり確定予告演出、高信頼度当たり予告演出、中信頼度当たり予告演出、低信頼度当たり予告演出の順に、当該変動表示に係る始動情報について当たりが生起されることに対する信頼度が高く設定されている。ここで、当該変動表示に係る始動情報について当たりが生起されることに対する信頼度とは、当該変動表示に係る始動情報について当たりとなる場合に当該当たり予告演出が選択される割合を、全体の当該当たり予告演出が選択される割合で除した値である。
本実施形態では、役物制御部157は、当たり予告演出制御コマンドを受信すると、演出図柄表示装置104における演出図柄の変動表示に対応させて、電動役物300を作動させる。
また、役物制御部157は、当たり予告演出制御コマンドが中信頼度当たり予告演出を指定している場合、電動役物300を第一形態から中間形態を経て第二形態(図6(a)〜(c)、図9参照)に変形させる。そして、役物制御部157は、第二形態に変形させた電動役物300において、全ての発光部330の発光手段を「青色」に発光させる。その後、役物制御部157は、電動役物300を第二形態から中間形態を経て第一形態に変形させる。
事前予告演出制御処理は、RAM240の始動情報記憶領域に記憶されている始動情報において当たりを示すものが存在することを示唆する演出である事前予告演出を実行するための処理である。
事前予告演出制御処理では、演出制御装置150は、事前判定コマンドを受信した場合、事前予告演出を実行するか否かを決定するための乱数(以下、事前予告演出乱数という)を対応の乱数カウンタから取得する。
本実施形態では、演出制御装置150は、第一始動情報に基づく事前判定コマンドを受信した場合に、事前予告演出乱数を取得する。また、演出制御装置150は、第一始動情報記憶数が2以上の場合に、事前予告演出乱数を取得する。
ここで、演出制御装置150のROMには、事前予告演出乱数と事前予告演出当たり値との対応が登録された事前予告抽選用テーブルが格納されている。本実施形態では、事前予告演出抽選用テーブルとして、当該事前判定コマンドが示す内容(「通常大当たり」、「確変1大当たり」、「確変2大当たり」、「小当たり」及び「はずれ」)のそれぞれに対応する事前予告演出抽選用テーブルが設定されている。そして、「当たり」(「通常大当たり」、「確変1大当たり」、「確変2大当たり」又は「小当たり」)に対応する事前予告演出抽選用テーブルでは、「はずれ」に対応する事前予告演出抽選用テーブルと比較して、事前予告演出当たり値が多く登録されている。
本実施形態では、事前予告演出の種類として、低信頼度事前予告演出、中信頼度事前予告演出、高信頼度事前予告演出が設定されている。そして、高信頼度事前予告演出、中信頼度事前予告演出、低信頼度事前予告演出の順に、始動情報記憶領域に記憶されている始動情報において当たりを生起させることを示すものが存在することに対する信頼度が高く設定されている。ここで、始動情報記憶領域に記憶されている始動情報において当たりを生起させるものが存在することに対する信頼度とは、当該事前判定コマンドに係る始動情報が当たりを生起させる場合に当該事前予告演出が選択される割合を、全体の当該事前予告演出が選択される割合で除した値である。
すなわち、演出制御装置150は、事前予告演出の種類を決定すると、決定した事前予告演出の種類に対応する制御コマンド(以下、事前予告演出制御コマンドとする)を生成する。そして、演出制御装置150は、始動情報記憶領域に記憶されている第一始動情報のそれぞれに係る演出図柄の変動表示を行う際に、生成した事前予告演出制御コマンドを役物制御部157に送信する。そして、役物制御部157は、事前予告演出制御コマンドを受信すると、事前予告演出制御コマンドで指定されている事前予告演出の種類に応じて電動役物300を作動させる。
例えば、始動情報記憶領域の4番目の第一始動情報として記憶された第一始動情報に係る事前判定コマンドに基づいて事前予告演出を実行することが決定された場合、該1番目から4番目の第一始動情報のそれぞれに基づく演出図柄の変動表示に対応させて、事前予告演出が実行される。
また、役物制御部157は、事前予告演出制御コマンドが中信頼度事前予告演出を指定している場合、各第一始動情報に基づく演出図柄の変動表示に対応させて、第一形態の電動役物300において、4つの発光部330の発光手段を「ピンク色」に発光させる。
このように、パチンコ機1では、各発光部330のハート形のモチーフが個別に認識される第一形態の電動役物300の発光状態によって、RAM240の始動情報記憶領域に記憶されている始動情報において当たりを示すものが存在することを示唆する情報を表示する。すなわち、各発光部330のハート形のモチーフが個別に認識される第一形態の電動役物300において発光している発光部330の数によって、始動情報記憶領域に記憶されている始動情報において当たりを生起させるものが存在することに対する信頼度を表示する。
また、電動役物300では、第一形態を構成している場合と、第二形態を構成している場合とで、互いに異なる種類の遊技に関する演出を実行する。したがって、電動役物300によれば、複数種類の遊技に関する演出を実行するため、演出効果をさらに向上することが可能となる。
さらに、パチンコ機1によれば、電動役物300を備えることによって、遊技に関する演出をさらに多様化することができ、遊技者の興趣の向上を図ることができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、上記実施形態では、種々の変更を行うことが可能である。
例えば、電動役物300は、電動役物300全体を、遊技盤面102において水平方向に移動させるような駆動手段900を備えることが可能である。
図14は、変形例に係る電動役物を示す正面図である。なお、図14(a)は、移動前の状態の電動役物を示し、図14(b)は、移動後の電動役物を示す。
図14に示すように、駆動手段900は、モータ910と、クランク部920と、ベース部材410に固定された固定軸930と、を有している。
クランク部920には、貫通孔921が設けられている。貫通孔921は、所定の長さにより形成されている。また、クランク部920には、モータ910に設けられたモータギア(図示せず)が噛合されるギア部922が設けられている。
これにより、モータ910を作動することによって、クランク部920を介して、電動役物300が水平方向に移動される。
具体的には、モータ910を作動すると、モータギアを介してクランク部920が回転される。そして、クランク部920が回転されることによって、貫通孔921に挿通された固定軸930が、水平方向に移動される。これによって、電動役物300が水平方向に移動される。
また、電動役物300は、各種演出(予告演出、当たり生起中の演出、演出図柄の変動表示中の演出等)、遊技状態(低確率状態、確率変動状態、時短状態等)、時短回数、始動情報記憶数、エラーの発生等、様々な遊技に関する情報を表示することが可能である。
例えば、電動役物300が、第一形態において通常遊技中であることを表示し、第二形態においてエラーが発生したことを表示する構成としても構わない。
さらに、電動役物300が、第一形態において、他のランプ154と同様に、演出図柄の変動表示に伴う発光演出を行い、第二形態において当たり予告演出を行う構成としても構わない。
例えば、5つの発光部330のそれぞれを、ひし形のモチーフによって構成する。そして、第一形態では、各発光部330のひし形のモチーフが個別に認識され、第二形態では、5つの発光部330のひし形のモチーフが組み合わされることによって、星形のモチーフを形成する構成としても構わない。
なお、上記の実施形態では、パチンコ機である遊技機に本発明を適用した場合について説明した。しかしながら、本発明はこれに限らず、本発明の主旨を逸脱しない範囲で他のアミューズメントゲーム機等の遊技機にも適用可能である。
102 遊技盤面
300 電動役物
400 固定部
500 上側可動部
600 下側可動部
510 上側第一可動部
520 上側第二可動部
610 下側第一可動部
620 下側第二可動部
330 発光部
410 ベース部材
412 上側第一回転軸
413 下側第一回転軸
416 ギア回転軸
414 規制孔
415 規制孔
511 第一アーム部
514 回転軸挿通孔
515 上側第二回転軸
521 第二アーム部
611 第一アーム部
614 回転軸挿通孔
615 上側第二回転軸
621 第二アーム部
800 駆動部
810 モータ
820 上側動力伝達部
830 下側動力伝達部
811 駆動軸
812 モータギア
821 上側中継ギア
822 可変動力伝達部
823 固定ギア
825 外方部材
826 内方部材
827 回転軸
828 ギア
831a 下側第一中継ギア
831b 下側第二中継ギア
832 可変動力伝達部
833 固定ギア
835 外方部材
836 内方部材
837 回転軸
838 ギア
Claims (4)
- 遊技機の遊技盤に配設される役物装置であって、
前記遊技盤における遊技者が視認可能な位置に常時配設される複数の構成部と、
前記複数の構成部の形態を所定形態に制御する形態制御手段と、を備え、
前記複数の構成部のそれぞれは、所定の第一モチーフによって形成され、
前記所定形態として、
前記複数の構成部において、それぞれの前記第一モチーフを個別に表示する第一形態と、
前記複数の構成部において、全ての前記第一モチーフが一体となって、前記第一モチーフとは異なる第二モチーフを表示する第二形態と、を有するものであり、
さらに、前記複数の構成部を駆動する駆動手段を備え、
前記駆動手段は、
駆動源と、所定の動力伝達経路によって、前記駆動源からの動力を、前記複数の構成部のうち駆動対象となる構成部である複数の駆動構成部に対して伝達する動力伝達手段と、を有し、
前記動力伝達手段は、
前記所定の動力伝達経路において、前記駆動源からの動力を、前記複数の駆動構成部のうち一の駆動構成部及び他の駆動構成部のそれぞれに対して伝達する可変動力伝達手段を有し、
前記可変動力伝達手段は、
前記一の駆動構成部に対して動力を伝達するとともに、前記一の駆動構成部に対する動力の伝達において過負荷が発生した場合に、該一の駆動構成部に対する動力の伝達を規制して、前記他の駆動構成部に対して動力を伝達する動力伝達機構と、
前記一の駆動構成部に対する動力の伝達において過負荷を発生させる過負荷発生機構と、を備え、
前記動力伝達機構は、
第一摩擦面を有し、前記一の駆動構成部に固定された第一回転体と、
前記第一摩擦面に接触した状態で配設される第二摩擦面を有し、前記駆動源からの動力が伝達される第二回転体と、からなり、
前記過負荷発生機構は、
前記一の駆動構成部の駆動を規制する規制手段からなり、
前記可変動力伝達手段は、
前記第二回転体に伝達された動力を、前記第一摩擦面と前記第二摩擦面との摩擦力によって、前記第一回転体に対して伝達し、
前記規制手段が前記一の駆動構成部の駆動を規制することによって、前記第二回転体から前記第一回転体に対する動力の伝達において、前記第一摩擦面と前記第二摩擦面との最大摩擦力を超える過負荷を発生させ、
該過負荷が発生した場合に、前記第二回転体に伝達された動力を、前記他の駆動構成部に対して伝達することを特徴とする役物装置。 - 前記複数の構成部によって演出を実行する演出制御手段を備え、
前記演出制御手段は、
前記複数の構成部が前記第一形態を形成している場合と、前記複数の構成部が前記第二形態を形成している場合とで、互いに異なる種類の遊技に関する演出を実行することを特徴とする請求項1に記載の役物装置。 - 前記第一モチーフは、ハート形のモチーフであり、
前記第二モチーフは、桜花の形のモチーフであることを特徴とする請求項1又は2に記載の役物装置。 - 請求項1乃至3のうちいずれか一項に記載の役物装置を備えることを特徴とする遊技機。
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